JP2004312032A - 電子装置 - Google Patents

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Shigeo Ohashi
繁男 大橋
Noriyuki Ashiwake
範之 芦分
Takashi Osanawa
尚 長縄
Makoto Kitano
誠 北野
Rintaro Minamitani
林太郎 南谷
Yoshihiro Kondo
義広 近藤
Takeshi Nakagawa
毅 中川
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Abstract

【課題】
電子装置の処理性能向上に伴う発熱素子の発熱量増大に対して、必要かつ十分な循環液流量となる、小型化、薄型化に適した水冷構造を提供する。
【解決手段】
水冷ジャケット8を発熱素子7に熱的に接続するとともに、ディスプレイ2背面に設置した放熱板10に放熱パイプ9を熱的に接続し、液駆動装置11によって水冷ジャケット8と放熱パイプ9との間で冷媒液を循環させる。発熱素子7の上限温度と筐体表面から放熱できる限界放熱量との関係から必要かつ十分な循環流量及び必要な吐出圧力を規定する。本発明によれば、必要かつ十分な循環液流量で発熱素子の熱をディスプレイケース背面から放熱できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、水等の冷却媒体を循環させる冷却装置を備えた電子装置に関するものである。
従来技術の一例として、特開平6−266474号公報に開示された電子装置は、発熱素子を搭載した配線基板を電子装置の外郭を形成する筐体の内部に収納し、この筐体に液晶等のディスプレイパネルを有する表示装置筐体を回転自在に取り付けたものがある。この電子装置の発熱素子には、受熱ジャケットが取り付けられ、この受熱ジャケット内に封入された水等の冷却媒体で受熱した熱を表示装置筐体の内面に配設された放熱パイプにポンプ(液駆動装置)で送るようになっている。これら受熱ジャケット、放熱パイプ、ポンプは、フレキシブルチューブで接続された、いわゆる水冷冷却装置である。
また、特開平7−142886号公報には、上記特開平6−266474号公報に記載された水冷式電子装置の筐体を金属製とした例が開示されている。
これらの例では、発熱素子で発生した熱を受熱ジャケットに伝え、その熱を貯えた液を液駆動装置で受熱ジャケットから放熱パイプに移動させ、熱を放熱パイプから筐体に伝えて外気に放散させている。
尚、大型コンピュータは、従来例を示すまでもなく、半導体素子を水等の冷却媒体で冷却することが行われている。
特開平6−266474号公報
特開平7−142886号公報
上記従来技術では、半導体素子で発生した熱を単に水冷冷却装置でディスプレイ側へ移動させているに過ぎない。すなわち、上記従来技術の検討当時は、薄型の携帯型電子装置に合わせ、冷媒液を循環させるためのポンプを薄型にするという配慮がなされていない。換言すると、単に水循環用のポンプが設けられているに過ぎず、必要以上の液駆動量、動作圧力で冷媒液を循環させ、余分な冷却を行っていた。従って、ポンプが大型化し、携帯型電子装置の薄型化が困難となっている。
本発明の目的は、電子装置の処理性能向上に伴う発熱素子の発熱量増大に対して、必要かつ十分な液循環条件を規定することにより液駆動装置の大きさ、動作条件を適正化し、小型化、薄型化に適した電子装置を提供することにある。
上記目的は、内部に半導体素子を搭載した第1の筐体と、内部に表示装置を収納し前記第1の筐体に回転支持された第2の筐体とを備えた電子装置において、前記半導体素子と熱的に接触した受熱部材と、前記第2の筐体内面に熱的に接触した放熱部材と、この放熱部材と前記受熱部材との間で液媒体を駆動し前記第1の筐体内に収納された液駆動手段と、前記受熱部材と前記放熱部材と前記液駆動手段を接続するチューブとを備え、この液駆動装置を前記第1の筐体の厚みより薄くしたことにより達成される。
また、内部に半導体素子を搭載した第1の筐体と、内部に表示装置を収納し前記第1の筐体に回転支持された第2の筐体とを備えた電子装置において、前記半導体素子と熱的に接触した受熱部材と、前記第2の筐体内面に熱的に接触した放熱部材と、この放熱部材と前記受熱部材との間で液媒体を駆動し前記第1の筐体内に収納された液駆動手段と、前記受熱部材と前記放熱部材と前記液駆動手段を接続するチューブとを備え、前記第2の筐体の表面温度は、前記液駆動装置の運転によって外気温度からの温度上昇値で25℃以下となるようにすることにより達成される。
また、内部に半導体素子を搭載した第1の筐体と、内部に表示装置を収納し前記第1の筐体に回転支持された第2の筐体とを備えた電子装置において、前記半導体素子と熱的に接触した受熱部材と、前記第2の筐体内面に熱的に接触した放熱部材と、この放熱部材と前記受熱部材との間で液媒体を駆動させる液駆動手段を接続するチューブとを備え、前記液駆動装置の液循環流量が120μl/sec以上であることにより達成される。
また、前記液駆動装置の液循環流量が1200μl/sec以下であることにより達成される。
液の密度、比熱をそれぞれρ、Cp、CPUの発熱量Qc、外気温度Ta、金属放熱板の面積Aとしたとき、前記受熱部材の温度をTwjに冷却するために、Q=2・Qc・(Twj-Ta)/(ρ・Cp)-Qc2/(6・ρ・Cp・A)の式で表される流量Q以上の冷媒液を循環させたことにより達成される。
前記液駆動手段の高さが30mm以下であることにより達成される。
前記液駆動手段の形状が偏平形状で、筐体厚さ方向に偏平であるように設置したことにより達成される。
前記受熱部材と前記放熱部材と前記液駆動手段を接続するチューブの内径が前記放熱部材の内径より大きいことにより達成される。
前記液駆動手段の液吐出圧力がほぼ1.7×104Pa以上であることにより達成される。
本発明によれば、電子装置の処理性能向上に伴う発熱素子の発熱量増大に対して、必要かつ十分な液循環条件を規定することにより液駆動装置の大きさ、動作条件を適正化し、小型化、薄型化に適した電子装置を提供できる。
携帯型ノートパソコンにおいては、パーソナルユースの拡大に伴い、活用の場が広がりと、IT化の推進により、携帯性に優れ、薄型かつ軽量の筐体が望まれている。従って、携帯型ノートパソコンでは、ディスクトップ型パソコン並みの性能をA4用紙サイズ程度で、かつ薄型で実現することが要求されている。従って、この薄型筐体内で高発熱するCPUを高率よく冷却することが必須となっている。
また、携帯型ノートパソコンは、手が触れるキーボードやキーボード手前のパームレスト、出先での使用で膝が触れる筐体の底部など、オペレータに不快感を与えないように、筐体の温度を高くならにようにする必要がある。そこで、発熱するCPUの熱を筐体表面全域に分散させ、効率よく放熱する冷却システムが要求されているとともに、冷却用のファンを取り除いた静音化も要求されている。
ところで、携帯型ノートパソコンは、発熱量15Wクラスの原稿CPUでは、冷却ファンや冷媒を封入したヒートパイプ及びヒートシンクの組み合わせによって冷却を行っているが、発熱量30Wクラスの冷却では、70mm角以上の大口径ファンや複数のヒートパイプとフィンタイプの大型ヒートシンクが必要となる。これらの強制空冷による冷却構造では、騒音の問題や実装エリアを確保する必要がある。
近年、携帯型電子装置は、モバイル化が進み、ますます小型軽量化と処理速度の高速化が要求されるようになっている。この要求に応じようとすると、データの処理演算部である中央演算処理ユニット(以下、CPUという)の発熱温度は益々高くなり、30WクラスCPUになって来ることが予想される。30WクラスCPUでは、現行の強制空冷では対応できなくなるため、従来技術のような水冷式が有効である。しかしながら、携帯型電子装置の厚みを左右するのが、冷却水を駆動させるポンプであり、本発明は、いかにポンプの厚みを薄くするかを検討した結果である。
以下、本発明の実施例を図1で説明する。
図1は、本発明を備えた電子装置の斜視図である。
図1において、1は、電子装置の本体ケース(第1の筐体)である。2は、ディスプレイを備えたディスプレイケース(第2の筐体)である。本体ケース1には、キーボード3が設置されている。4は、複数の素子を搭載した配線基板である。5は、ハードディスクドライブ、6は、補助記憶装置(例えば、フロッピーディスクドライブ、CDドライブ等)であり、これらは本体ケース内に収納されている。上記配線基板4上には、CPU(中央演算処理ユニット)7等の特に発熱量の大きい素子(以下、CPUという)が搭載されている。8は、CPU7に接触させて取り付けられた水冷ジャケット(浮熱部材)である。CPU7と水冷ジャケット8とは、柔軟熱伝導部材(たとえばSiゴムに酸化アルミなどの熱伝導性のフィラーを混入したもの)を介して接続される。9は、ディスプレイケース2の背面(ケース内側面)に配設された放熱パイプ(放熱部材)である。10は、同じくディスプレイケース2の背面(ケース内側面)に配設された金属放熱板で
ある。
なお、ディスプレイケース2自体を金属製(たとえば、アルミ合金やマグネシウム合金等)にすることによって、この金属放熱板10を省略し、放熱パイプ9を直接ディスプレイケース2に接続してもよい。
11は、半導体素子を冷却するための冷却媒体輸送手段となるポンプ(液駆動装置)であり、本体ケース1内に設置されている。このポンプ11は、携帯型電子装置に内臓ささえるため、少なくとも、高さ10mm以下の寸法の制約がある。この制約に対応可能なポンプとして、医療用などの液体循環ポンプとして使用されている圧電素子型ポンプを採用した。12は、水冷ジャケット8、放熱パイプ9、ポンプ11を接続するためのフレキシブルチューブである。このフレキシブルチューブによって1つの密閉空間が形成され、この空間内に冷媒液(たとえば、水、不凍液等)が封入され、この冷媒液がポンプ11によって空間内を循環する。これらの構成部品を総称して冷却装置という。
ところで、この冷却装置は、内部に冷媒液を封入するため、高い気密性が必要である。従って、本来フレキシブルチューブ12を使用することなく、銅パイプで接続し、受熱ジャケット8やポンプ11に直接はんだで固定することが望ましい。ところが、放熱面積が大きいディスプレイケース2で放熱させるために、本体ケース1とディスプレイケース2の連結部分は、フレキシブルチューブ12で接続せざるを得ない。即ち、ディスプレイケース2は、携帯型電子装置を使用する度に本体ケース1に対し、回転するためフレキシブルチューブ12で接続することになる。
フレキシブルチューブ12とは言えども、数年間に渡って同じ位置が常にU字状に折り曲げられていると、折り曲げ部分の疲労と硬化によって割れが発生する可能性が高い。
そこで、本発明は、図1に示すように、ヒンジ2aの軸方向で、かつ軸内にフレキシブルチューブ12を挿入して連結したものである。これにより、フレキシブルチューブ12は、ディスプレイケース2を開閉するたびに、ねじれとなるので、U字状の折り曲げと異なり、疲労の一点集中がなくなり、フレキシブルチューブ12の信頼性が向上する。
ここで、圧電素子型ポンプ11の詳細を図2(a)〜図2(c)で説明する。
図2は、ポンプ11の側断面図である。
図2において、ポンプ11は、外郭を形成するために、ケーシング11aと、このケーシング11aの上下を閉塞するボトムカバー11bとトップカバー11cを備えている。ケーシング11aの両端には、液体を吸引、吐出するための吸引ポート11d、吐出ポート11eが設けられている。11fは、ケーシング11a内に取り付けられた振動子である。この振動子11fは、シリコーンゴム製の被服材に挟まれ、トップカバー11c内面両端の凸部11gとOリング11hに挟まれるように固定されている。この振動子11fの両面には、図示していないが電極を有する薄い圧電素子が貼り合わされており、この圧電素子に電圧を印加すると、振動子11fの一方が伸び、他方が縮むため、交流電圧の印加によって振動子11fは、その周波数で振動する。11iは、第1のバルブ、11jは、第2のバルブである。11kは、吸引流路であり、11lは、吐出流路である。11mは、振動子11fの下方に設けられた圧力室である。
このような構成からなる図2(a)のポンプは、停止した状態である。図2(b)に示すように、振動子11fが凸状に膨らんだ場合には、圧力室11mが低圧になり、第1のバルブ11iが開き、液体が吸引ポートから吸引される。一方、図(c)に示すように、振動子11fが凹状に膨らんだ場合には、圧力室11mが高圧となり、第2のバルブが開き、液体が吐出ポートから吐出される。
次に、この冷却装置の動作を説明する。
CPU7から発生した熱は、水冷ジャケット8内を流通する冷媒液に伝えられ、放熱パイプを通過する間にディスプレイ背面に設置した金属放熱板10からディスプレイケース2の外表面を介して外気に放熱される。これにより温度が下がった冷媒液は、ポンプ11によって再び水冷ジャケット8に送出される。これらの動作を順次繰り返すことによって、CPU7は、冷却される。
ところで、ディスプレイケース2背面の放熱面積は、平均的な携帯型電子装置で約90000mm2前後である。この携帯型電子装置に液媒体による冷却装置を取り付けた場合の放熱形態は、ディスプレイケース2背面からの自然対流及び熱放射であるので、その放熱に関わる熱抵抗は、ケースの面積だけで一意的に決まり、約0.8℃/W前後となる。
ところで、携帯型電子装置は、操作者がディスプレイケース表面に触れた時、不快感(熱さ)を感じない上限温度が約60℃となるように設計されている。このときの外気温度は、最大35℃と設定されているため、その温度差は、温度上昇値で25℃程度である。したがって、ディスプレイケース背面の温度上昇値が25℃均一の場合がディスプレイケース背面から放熱できる放熱量の限界を与え、限界放熱量は、ほぼ30Wである。一方、CPU7の上限温度は、一般的に、95℃(95℃を超えるとCPUの破壊に繋がる)となるように設計されており、限界放熱量30WとCPUの上限温度との関係から、冷却装置における必要な冷却媒体循環量が決定される。
図3に放熱経路を模式的に示し、循環液量について説明する。なお、上述したように、外気温度は35℃(使用環境の外気温の上限温度)に設定して説明する。
図3において、CPUと水冷ジャケットとの間の熱抵抗R1が0℃/Wと理想的な場合であっても、冷媒液の上限はCPUと同じ95℃である。一方、放熱パイプからの放熱が理想的に行われるとすると、冷媒液は外気温度と同じ35℃まで下がる。すなわち、冷媒液の温度上昇(液温Th−液温Tl)の最大値は、60℃である。従って、冷媒液を水とすると、水の密度998kg/m3、比熱4180J/kgKから循環流量は、120μl/secで、この循環量が下限となる。
一方、循環流量が十分得られる場合、冷媒液の温度上昇(液温Th−液温Tlがほぼ0℃の場合)と仮定すると、CPUと水冷ジャケットとの温度差及び放熱パイプと外気温との温度差の和の最大は、60℃であり、設計上、製造上の誤差をこの温度差の和の最大60℃の10%を見込むようにしている。
すなわち、冷媒液の温度上昇(液温Th−液温Tl)を6℃とすると循環流量は、1200μl/secである。すなわち、循環流量は、1200μl/sec以下で十分であり、この流量以上循環させても冷却性能はほぼ飽和した状態で、この流量以上循環させるには、ポンプに過大な能力を要求(サイズの拡大、消費電力の増大)するだけで意味が無いことになる。
このことは、図4に示した循環流量と水冷ジャケット温度との関係からもわかる。図4は、CPU発熱量30W、外気温度35℃で、内直径1.5mm、長さ1.5mの放熱パイプ、流路断面3mmx3mm、長さ30mmの流路を8パス設けた水冷ジャケットを用いた場合の循環流量と水冷ジャケット温度との関係である。
図4において、循環流量が1200μl/sec以上の領域では、水冷ジャケット温度は、流量の増加に対してほとんど変化していない。
水冷ジャケットの温度Twjと循環流量Qとの間には以下の関係が近似的に成り立つ。冷媒液の密度、比熱をそれぞれρ、Cp、CPUの発熱量Qc、外気温度Ta、金属放熱板の面積Aとすると、
Qc=((Th+Tl)/2-Ta)・12・A −(1)
Qc=ρ・Cp・Q・(Th−Tl) −(2)
Twj=Th −(3)
したがって、
Q=2・Qc・(Twj-Ta)/(ρ・Cp)-Qc2/(6・ρ・Cp・A) −(4)
すなわち、水冷ジャケットを所定の温度Twjに冷却するのに、式(4)で表される流量以上を循環させる必要がある。なお、冷媒液の密度、比熱は、液温度によって変化するため、動作時の液温度での値を用いる。
図5に本実施例を備えた電子装置(ディスプレイケースを閉じた状態)の部分側断面図を示す。
一般的に、携帯型電子装置は、携帯性、携帯時の取扱い性などを考慮すると、筐体の厚さ(ディスプレイケースを閉じた状態)は、50mm程度以下が望ましい。この時、厚さ方向の寸法の内訳は、図5に示すように、板厚が1〜2mmの板材からなるディスプレイケース表面16の板厚、背面13の板厚、本体ケース上面17の板厚、下面18の板厚の4面、また放熱パイプ9の直径が3mm前後、金属放熱板10の厚さが0.2〜0.5mm、ディスプレイパネル15の厚さが5〜10mmである。これらは、強度上、安全上、薄くすることが不可能である。従って、これらの部材の合計厚みは、約15mmとなり、ポンプ11の厚みを含め、本体ケース1の厚みは、最大でも30mm以下であることが必要である。
このことから、ポンプ11を本体ケース1内のどの位置に置いたとしても、最低でも上記15mmは、厚さ方向に占有する寸法となる。従って、ポンプ11自体の高さは、高くとも30mm以下であることが必要である。
本発明は、圧電素子型ポンプ(ダイアフラム式ポンプともいう)を携帯型電子装置に採用したことに大きな特徴がある。圧殿素子型ポンプは、厚みを小さくすることが可能であることから、医療用などにも多く採用されている。この圧電素子型ポンプの体積変動ストロークを一定にした場合は、ポンプを面方向に拡大することによって可変体積を大きくすることができ、その分冷却媒体の循環流量を大きくできる。
従って、携帯型電子装置では、高さ方向より面方向にポンプサイズを大きくした形態、すなわち、ポンプの形状は、ケースの厚さ方向に対し偏平であることが必要である。一方、遠心型ポンプの場合、流量の増大は、高さ方向より、半径方向のサイズを大きくする方が効果的である(流量は、高さ方向寸法の1乗に比例するのに対して半径方向寸法の2乗に比例するため)。すなわち、圧電素子型のポンプの場合と同様、ポンプの形状及び設置方法は、筐体厚さ方向に対し偏平であることが必要である。
放熱パイプ9は、ディスプレイケース背面13の内側面に接触させた金属製の放熱板10に熱的に接続してある。ディスプレイケース背面13自体は、アルミ合金やマグネシウム合金等の金属であってもよく、その場合、ケース自体が放熱板になるので放熱板10は必要なくなる。放熱パイプ9は、放熱板10から均一に近い状態で放熱させるためには、図1に示すように蛇行させ、ケース背面に対し平均的に這わせることが望ましい。
例えば、代表的な携帯型電子装置の場合(幅300mm前後)、放熱パイプ9の流路長さは1〜1.5mになる。すなわち、循環流路のうち、ほとんどを放熱パイプ9が占めることになる。さらに、放熱パイプ9は、ディスプレイパネル15とディスプレイケース背面10との間に設置されるため、放熱パイプ9の径はできるだけ小さいことが望ましい。従って、循環流路の流路抵抗のほとんどが放熱パイプ部分で占められることになる。
一方、ポンプ11の動作流量及び流路抵抗とポンプ特性とのマッチングとから流路抵抗は、できるだけ小さい方が望ましく、少なくとも、本体ケース内の配管(フレキシブルチューブ12)の径は、放熱パイプ9より大きくすることが望ましい。仮に、放熱パイプ9を上記長さ(1〜1.5m)以上に長くしても、金属放熱板10内の熱拡散効果が働くため放熱性能はほとんど変わらないため、流路抵抗低減のためにも放熱パイプの長さを上記長さ以上に長くする必要はない。
なお、上記の場合、放熱パイプの内径を1.5mm、長さを1.5mとし、水冷ジャケット、ポンプ、放熱パイプを接続するチューブの内径を2.0mm、長さを0.5mとすると、冷媒液が水の場合、流動抵抗は、前記循環流量の最大時で約1.7x104Pa(水冷ジャケット内、接続部での流動抵抗は、放熱パイプ部に比べ無視できる)で、ポンプ動力として少なくとも1.7x104Pa以上の圧力で吐出できるものが必要である。
冷媒液として不凍液を用いると、不凍液は、一般的に、水より粘性係数が大きいため、より大きい圧力が必要である。なお、冷媒液の密度、粘性係数をそれぞれρ、μ、放熱パイプ内径をd、長さL、流量Qとすると、流動抵抗ΔPは、
ΔP=128μLQ/(πd4) −(5)
で表わされる。
冷媒液の密度、粘性係数は、液温度によって変化するため、動作時の液温度での値を用いる。ポンプは、式(5)で得られる流動抵抗のもとで所定の流量以上流せる能力を有する(所定の流量を流すのに式(5)で得られる流動抵抗以上の吐出圧力を有する)ものを用いる。一方、循環液の封入量は、少なくとも3cc以上、対液抜け用の液溜まりを考慮しても6ccもあれば十分である。
なお、以上の実施例では、放熱パイプを接続した放熱板をディスプレイケース内に収容した場合を示したが、本体ケース内面に設け、本体ケース表面から放熱してもよい。さらに、ディスプレイケース表面及び本体ケース表面からの放熱を併用してもよい。
以上のごとく、本発明は、水冷ジャケットを発熱素子に熱的に接続させる。ディスプレイ背面の放熱板に放熱パイプを熱的に接続する。液駆動装置によって水冷ジャケットと放熱パイプとの間で冷媒液を循環させる。放熱パイプは、放熱板の全面からできるだけ均一に放熱できるように放熱板の全領域に平均的に這わせるようにして接続される。一方、筐体表面から放熱できる限界放熱量を求め、発熱素子の上限温度と限界放熱量との関係から必要かつ十分な循環流量及び必要な吐出圧力を規定する。
これにより、発熱素子で発生する熱が水冷ジャケット内を流通する冷媒液に伝えられ、放熱パイプを通過する間にディスプレイ背面に設置した放熱板からディスプレイケース表面を介して外気に放熱される。これにより温度の下がった冷媒液は、液駆動装置によって再び水冷ジャケットに送出される。この時、ディスプレイ背面からの放熱量は、放熱面の表面温度及び面積が決まると一意的に決まる。これにより、限界放熱量が決まり、発熱素子の上限温度との関係から必要な循環液量が決まる。
循環液の流路内での最高温度と最低温度との温度差は、最大でも発熱素子の上限温度と外気との温度差である。循環液の温度差(温度上昇)は、この時の最高温度差以下に抑える必要があり、これが必要循環流量の下限となる。一方、循環流量を増加させれば循環液の温度上昇は小さくなるが、発熱素子と水冷ジャケットの温度差及び放熱パイプと外気との温度差があるため、循環液の温度上昇を必要以上に小さくしても意味が無いため、ここに、循環流量の上限が規定される。
また、放熱パイプは、放熱板の全領域に平均的に這わせるようにして接続されるため、循環流路全長の内、ほとんどの部分を占める。従って、全体の流動抵抗は、ほとんど放熱パイプ部の流動抵抗だけで決まってしまい、液駆動装置に必要な圧力も決まる。
以上のごとく、本発明によれば、発熱素子とディスプレイケース背面に備えた放熱パイプとの間で冷媒液を循環する電子装置において、必要かつ十分な循環液流量で発熱素子の熱をディスプレイケース背面から放熱できる。
図1は、本発明の第1の実施例を示す電子装置の斜視図である。 図2は、圧電素子型ポンプの側面断面図である。 図3は、図1に示した第1の実施例の放熱経路を説明する概略図である。 図4は、第1の実施例で説明した冷却装置の循環液流量と温度との関係を示すグラフ図である。 図5は、第1の実施例の詳細断面図である。
符号の説明
1…本体ケース、2…ディスプレイケース、3…キーボード、4…配線基板、7…CPU、8…水冷ジャケット、9…放熱パイプ、10…放熱金属板、11…ポンプ、12…フレキシブルチューブ、13…ディスプレイケースの背面、15…ディスプレイパネル、16…ディスプレイケースの表面、17…本体ケースの上面、18…本体ケースの下面。

Claims (9)

  1. 内部に半導体素子を搭載した第1の筐体と、内部に表示装置を収納し前記第1の筐体に回転支持された第2の筐体とを備えた電子装置において、前記半導体素子と熱的に接触した受熱部材と、前記第2の筐体内面に熱的に接触した放熱部材と、この放熱部材と前記受熱部材との間で液媒体を駆動し前記第1の筐体内に収納された液駆動手段と、前記受熱部材と前記放熱部材と前記液駆動手段を接続するチューブとを備え、この液駆動装置を前記第1の筐体の厚みより薄くしたことを特徴とする電子装置。
  2. 内部に半導体素子を搭載した第1の筐体と、内部に表示装置を収納し前記第1の筐体に回転支持された第2の筐体とを備えた電子装置において、前記半導体素子と熱的に接触した受熱部材と、前記第2の筐体内面に熱的に接触した放熱部材と、この放熱部材と前記受熱部材との間で液媒体を駆動し前記第1の筐体内に収納された液駆動手段と、前記受熱部材と前記放熱部材と前記液駆動手段を接続するチューブとを備え、前記第2の筐体の表面温度は、前記液駆動装置の運転によって外気温度からの温度上昇値で25℃以下となるようにすることを特徴とする電子装置。
  3. 内部に半導体素子を搭載した第1の筐体と、内部に表示装置を収納し前記第1の筐体に回転支持された第2の筐体とを備えた電子装置において、前記半導体素子と熱的に接触した受熱部材と、前記第2の筐体内面に熱的に接触した放熱部材と、この放熱部材と前記受熱部材との間で液媒体を駆動させる液駆動手段を接続するチューブとを備え、前記液駆動装置の液循環流量が120μl/sec以上であることを特徴とする電子装置。
  4. 前記液駆動装置の液循環流量が1200μl/sec以下であることを特徴とする請求項2記載の電子装置。
  5. 液の密度、比熱をそれぞれρ、Cp、CPUの発熱量Qc、外気温度Ta、金属放熱板の面積Aとしたとき、前記受熱部材の温度をTwjに冷却するために、Q=2・Qc・(Twj-Ta)/(ρ・Cp)-Qc2/(6・ρ・Cp・A)の式で表される流量Q以上の冷媒液を循環させたことを特徴とする請求項1乃至3記載の電子装置。
  6. 前記液駆動手段の高さが30mm以下であることを特徴とする請求項1記載の電子装置。
  7. 前記液駆動手段の形状が偏平形状で、筐体厚さ方向に偏平であるように設置したことを特徴とする請求項1記載の電子装置。
  8. 前記受熱部材と前記放熱部材と前記液駆動手段を接続するチューブの内径が前記放熱部材の内径より大きいことを特徴とする請求項1記載の電子装置。
  9. 前記液駆動手段の液吐出圧力がほぼ1.7欠ける104Pa以上であることを特徴とする請求項1乃至7記載の電子装置。
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