JP2009193350A - 電子装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子部品から発生する熱を効率的に放散することができる放熱機構を備えた電子装置を提供する。
【解決手段】電子装置のベース部10内には、CPU22等の熱源となる電子部品が搭載された基板21が収納されている。また、CPU22にはヒートシンク23が取り付けられており、ヒートシンク24には電動ファン24とバイメタル31とが取り付けられている。ベース部10の上側にはキーボード11が設けられており、キーボード11の下及び筐体底部には放熱板25,26が配置されている。ヒートシンク31と放熱板25との間、及び基板21と放熱板26との間にはバイメタル31,32が配置されている。ベース部10内の温度が上昇すると、これらのバイメタル31,32が放熱板25,26に接触し、CPU22で発生した熱が放熱板25,26を介して筐体外部に放散される。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子部品から発生する熱を筐体外部に排出する放熱機構を備えた電子装置に関し、特に状況に応じて発熱量が変化する電子部品を有する電子装置に関する。
近年、コンピュータ等の電子装置の高性能化が急速に進んでいる。コンピュータの高性能化は、CPU(Central Processing Unit)及びチップセット等の半導体装置(LSI:Large Scale Integration)の高速化によるところが大きい。また、ノート型パーソナルコンピュータ(以下、ノート型PCという)などの省スペース型電子装置には、高性能化とともにより一層の小型化及び薄型化が要求されている。
一般的に、CPU等の半導体装置は、高性能化するほど発熱量が多くなる。また、コンピュータに使用されるハードディスク装置からも多量の熱が発生する。従って、近年のコンピュータは、筐体内に複数の熱源を有しているということができる。一方、半導体装置の温度がある程度以上になると、熱暴走が発生して誤動作や故障の原因となる。このため、半導体装置やハードディスク装置等で発生する熱を筐体外に放散し、筐体内を一定の温度以下に維持することが必要となる。
半導体装置で発生する熱を筐体外に効率的に放散するために、通常、CPU及びチップセット等の半導体装置にはヒートシンクが取り付けられている。また、筐体に電動ファンを設けて筐体内に外部の低温の空気を取り込み、筐体内の温まった空気を外部に排出している。更に、ノート型PCでは、CPUやハードディスク装置で発生した熱を伝熱材を介して筐体に伝達し、筐体から放熱する構造を採用している。
本発明に関係すると思われる従来技術として、特許文献1〜4に記載されたものがある。特許文献1,2にはCPU等で発生した熱を冷却液により液晶表示部の裏面側に伝達し、表示部の裏面側から放熱する機構を備えたノート型PCが記載されている。また、特許文献3には、発熱体(CPU)で発生した熱を伝熱材を介してキーボード下に配置した放熱板に伝達し、その放熱板から放熱する機構を備えた電子装置が記載されている。更に、特許文献4には、発熱体(CPU)が発生する熱量に応じて電動ファンによる強制冷却と自然冷却とを切り替える機構を備えた情報処理装置が記載されている。
特開2002−182797号公報 特開2006−173481号公報 特開2001−142574号公報 WO2003/067949号公報
前述したように、従来のノート型PCでは、CPU等で発生した熱を伝熱材を介して筐体に伝達し、筐体から放熱している。しかし、このような方法では、熱源(CPU等)と筐体とが伝熱材により常に熱的に接続された状態であるので、CPU等の負荷が小さいときでも筐体の温度が上昇する。熱伝導効率は熱源と放熱板との温度差に関係するので、負荷が小さいときに筐体の温度が高くなっていると、負荷が大きくなったときに熱源から放熱板に熱を効率よく伝達することができない。また、パームレストのように人体が常時接触する部分の温度が高くなると、使用者に不快感を与える原因となる。特許文献1〜3に記載された方法も、基本的に熱源と筐体とが伝熱材により常に熱的に接続された状態であるので、上記と同様の問題がある。
特許文献4には、発熱量に応じて電動ファンを制御することが記載されている。しかし、近年の小型・軽量のノート型PCでは、筐体内に種々の部品が高密度に配置されているため、空気が流れにくい部分が存在し、電動ファンによる冷却のみでは熱源で発生する熱を十分に放散できないことがある。
以上から、本発明の目的は、電子部品から発生する熱を効率的に放散することができる放熱機構を備えた電子装置を提供することである。
本発明の一観点によれば、放熱板が設けられた筐体と、前記筐体内に収納された電子部品と、前記電子部品と前記放熱板との間に配置され、前記筐体内の温度に応じて前記電子部品と前記放熱板との間を熱的に接続又は遮断するスイッチング部材とを有する電子装置が提供される。
本発明に係る電子装置は、熱源となる電子部品と放熱板との間を、筐体内の温度に応じて熱的に接続又は遮断するスイッチング部材を有している。筐体内の温度が低い場合、スイッチング部材により電子部品と放熱板との間を熱的に遮断しておけば、筐体の温度の上昇が抑制される。そして、筐体内の温度が高くなったときにスイッチング部材により電子部品と放熱板との間を熱的に接続すれは、電子部品から発生した熱が放熱板に伝達され、放熱板から筐体外部に排出される。これにより、電子部品の過度の温度上昇が防止され、誤動作や故障の発生が回避される。
スイッチング部材として、例えばバイメタルを使用することができる。バイメタルは温度に応じて変形するので、温度が低いときにはバイメタルと放熱板とが接触せず、ある温度以上のときにバイメタルと放熱板とが接触するようにすれば、スイッチング部材として使用することができる。但し、スイッチング部材はバイメタルに限定されるものでなく、、温度センサと、稼働式の伝熱板と、伝熱板が接触可能な面を有する伝熱板受け部と、温度センサの出力に応じて前記伝熱板を駆動する伝熱板駆動部とにより構成されていてもよい。
筐体内に、複数の放熱板と、動作温度が相互に異なる複数のスイッチング部材とを設けてもよい。例えば、本発明をノート型PCに適用する場合、キーボードの下や表示部の裏側のように温度が上昇しても使用者に不快感を与えにくいところに放熱板を配置し、それらの放熱板と熱源となる電子部品との間に動作温度が低いスイッチング部材を配置する。また、パームレストのように温度が高くなると使用者に不快感を与えるところに放熱板を配置し、それらの放熱板と熱源となる電子部品との間に動作温度が高いスイッチング部材を配置する。このような構成とすることにより、電子部品の発熱量に応じて放熱面積(電子部品に熱的に接続された放熱板の面積の合計)が変化して、電子部品から発生する熱を効率的に筐体外部に排出することができ、かつ電子部品が大量に熱を発生しても筐体内の温度を低く保つことができる。また、パームレストのように温度が高くなると使用者に不快感を与える部位の温度上昇を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子装置(ノート型PC)の一例を示す外観図、図2〜図4は同じくその電子装置の内部を示す模式図である。図2,図4は電子装置のベース部の内部を示し、図3はベース部と表示部との接続部を示している。
図1,図3に示すように、本実施形態に係る電子装置(ノート型PC)は、ベース部(ベース部筐体)10と、該ベース部10にヒンジ(蝶番)を介して開閉自在に取り付けられた表示部(表示部筐体)40とを有している。表示部40には、ベース部10から送られてくる信号に基づいて文字や映像等を表示する液晶表示パネル41が設けられている。
ベース部10の上側にはキーボード11、タッチパッド(ポインティングデバイス)12及びパームレスト13等が設けられている。キーボード11は主に文字等の入力に使用され、タッチパッド12はカーソルの移動等に用いられる。パームレスト13は、キーボード11を操作するときに手のひらを載せる部分であり、キーボード11を操作しやすくするために設けられている。
また、図2に示すように、ベース部10の内部には、CPU22やチップセット(図示せず)等の電子部品が搭載された配線基板(メインボード)21や、ハードディスク装置(図示せず)及び電源(図示せず)等が収納されている。これらのCPU22、チップセット、ハードディスク装置及び電源は、いずれも動作にともなって熱を発生する電子部品である。ここでは、熱源となる電子部品として、発熱量が比較的大きいCPU22のみを図示している。
CPU22には、CPU22から熱を取り除くためにヒートシンク23が取り付けられている。本実施形態では、ヒートシンク23として、アルミニウム(Al)又は銅(Cu)等の熱伝導性に優れる金属により形成されたフィンタイプ(空冷式)のヒートシンクを使用しているが、冷媒(冷却液等の流体)を循環させて発熱体から熱を奪う熱交換式のヒートシンクを使用してもよい。
CPU22とヒートシンク23との間には熱伝導ペーストが塗布されており、この熱伝導ペーストでCPU22とヒートシンク23との間の隙間を埋めることにより、CPU22から発生する熱をヒートシンク23に効率よく伝達することができる。熱伝導ペーストとしては、例えばサーマルコンパウンドが使用される。
電動ファン24はヒートシンク23に連結して配置されている。この電動ファン24はCPU22の温度を検出するセンサ(図示せず)の出力に応じて駆動制御され、ベース部10の筐体内に空気の流れを発生させて、筐体内の熱を外部に排出するとともに筐体内に冷風を導入する。なお、電動ファン24は、回転数が一定のものでもよく、CPU22の温度に応じて回転数が変化するものでもよい。
本実施形態では、図2,図4に示すように、キーボード11の下、ベース部10の筐体底部及びパームレスト13の下にそれぞれ放熱板25,26,28が設けられている。また、キーボード11の下の放熱板25とパームレスト13の下の放熱板28との間には、伝熱板27が放熱板25,28から若干離れて配置されている。これらの放熱板25,26,28及び伝熱板27は、いずれもグラファイトシートのように平面方向の熱拡散性又は熱伝導性が優れた材料により形成されている。
ヒートシンク23とキーボード11の下の放熱板25との間にはバイメタル31が配置されている。また、配線基板21と筐体底部の放熱板26との間にはバイメタル32が配置されており、放熱板25と伝熱板27との間、及び伝熱板27と放熱板28との間にはそれぞれバイメタル33,34が配置されている。
一方、図3に示すように、表示部40の裏面側には放熱板44が設けられており、表示部40の内側には伝熱板43が設けられている。この伝熱板43は、サーマルヒンジ(熱伝導性が優れた材料からなるヒンジ)42を介してキーボード11の下の放熱板25と熱的に接続されている。また、伝熱板43と放熱板44との間には、バイメタル45が配置されている。なお、伝熱板43及び放熱板44は、いずれもグラファイトシート等のように平面方向の熱拡散性又は熱伝導性が優れた材料により形成されている。
図5はバイメタル31を示す斜視図である。他のバイメタル32〜34,45も、このバイメタル31と同様の構造を有している。
図5に示すように、バイメタル31は、断面が“Z”字状となるように屈曲しており、長さLは例えば50mmである。また、バイメタル31は、例えばCu−Ni−Mn/Cu/NiFe又はNi−Mn−Fe/Cu/NiFeのように熱膨張率が異なる異種金属板を張り合わせた構造を有している。
本実施形態で用いるバイメタル31〜34,45は、いずれもCu板又はCu合金板を含んで構成されている。このようにCu板又はCu合金板を高膨張側に含む構成のバイメタルは熱伝導性が高いという利点がある。例えば、Cu板の厚さが0.1mm、バイメタルの大きさが50mm(長さ)×10mm(幅)の場合、熱抵抗は5×10-3℃/Wとなる。また、Cu板の厚さが0.1mm、バイメタルの大きさが10mm(長さ)×10mm(幅)の場合、熱抵抗は2.5×10-2℃/Wとなる。
バイメタル31は、温度が上昇すると、図6(a)に示すように放熱板25から離れた状態(オフ状態)から図6(b)に示すように放熱板25に接触した状態(オン状態)に変形(伸長)する。これにより、バイメタル31と放熱板25とが熱的に接続される。なお、バイメタル31と放熱板25との間の熱抵抗を低減するために、バイメタル31と放熱板25との接触部分に薄くて柔軟性の良好なサーマルシート(図示せず)を配置することが好ましい。
図7は、本実施形態に係る電子装置の放熱機構の処理フローを示す図である。この図7を参照して、本実施形態に係る電子装置の放熱機構の動作を説明する。
なお、ここでは、CPU22の温度がT1以上になると電動ファン24が稼働するものとする。また、ヒートシンク23の上面に取り付けられたバイメタル31が放熱板25と接触するときの温度、及び表示部40内の伝熱板43に取り付けられたバイメタル45が放熱板44と接触するときの温度を、いずれもT2(T1<T2)とする。更に、配線基板21に取り付けられたバイメタル32が筐体底部の放熱板26と接触するときの温度、及び伝熱板27に取り付けられたバイメタル33,34が放熱板25,28に接触するときの温度を、いずれもT3(但し、T2<T3)とする。
まず、電源がオン(ステップS11でYESの場合)であり、CPU22の温度がT1よりも低い場合(ステップS12でNOの場合)、すなわちCPU22に殆ど負荷がかかっていない状態(アイドルリング)のときは、電動ファン24は停止している。また、バイメタル31〜34,45は、いずれも放熱板25,26,28,44から離れた状態である。この状態のときは、電動ファン24が停止しているので、電動ファン24から発生する騒音がなく、消費電力も小さい。また、筐体の温度は低い。
CPU22に軽度の負荷がかかり、CPU22の温度がT1以上になる(ステップS12でYESの場合)と、電動ファン24が稼働する(ステップS13)。これにより、ベース部10の筐体内に空気の流れが発生し、CPU22で発生した熱がヒートシンク23及び空気を介して筐体外部に排出される。この状態のときは、電動ファン24の稼働にともなう若干の騒音はあるものの、筐体の温度は比較的低い。
CPU22に中程度の負荷がかかり、CPU22から発生する熱量が多くなると、ベース部10の筐体内の温度が上昇する。筐体内の温度がT2以上になる(ステップS14でYESの場合)と、バイメタル31,45が伸長して放熱板25,44に接触する(ステップS15)。これにより、ヒートシンク23からバイメタル31を介してキーボード11下の放熱板25に熱が伝達され、更にサーマルヒンジ42、放熱板43及びバイメタル45を介して表示部40の裏面側の放熱板44に熱が伝達される。そして、キーボード11及び表示部40の裏面側から空気中に熱が放散される(ステップS16)。この状態のときは、筐体の一部(キーボード11及び表示部40の裏側)の温度が若干上昇するものの、パームレスト13や筐体底部の温度は比較的低いままである。
CPU22に高い負荷がかかると、ベース部10の筐体内の温度がさらに上昇する。筐体内の温度がT3以上になる(ステップS17でYESの場合)と、バイメタル32が伸長して放熱板26に接触し、バイメタル33,34が伸張して放熱板25,28に接触する(ステップS18)。これにより、バイメタル32,33,34を介して放熱板26,25,28に熱が伝達され、ベース部10の筐体底部及びパームレスト13からも熱が放散される(ステップS19)。この状態では、電動ファン24による放熱に加えて、キーボード11、表示部40の裏面側、筐体底部及びパームレスト13からも熱が排出されるので、CPU22から大量の熱が発生しても、CPU22及び筐体内部の過度の温度上昇が回避される。また、パームレスト13や筐体底部の温度が上昇するが、放熱板25,26,28,44及び伝熱板28,43を熱拡散性又は熱伝導性が優れたグラファイトシートにより形成しており、かつ放熱面積がキーボード11、表示部40の裏面側、筐体底部及びパームレスト13と広いので、筐体の局部的な温度上昇(ヒートスポット)が回避される。
なお、電源がオンの間はステップS11からステップS19までの処理フローを繰り返し、電源がオフになると処理を終了する。また、ステップS12、ステップS14又はステップS17でNOの場合は、ステップS11に戻る。
以下、本実施形態に係る電子装置(ノート型PC)を製造し、CPUの負荷と各部位の温度との関係を調べた結果を、比較例と比較して説明する。
まず、実施例として、図1〜図4に示す放熱機構を備えたノート型PCを作製した。この場合、放熱板25,26,28,44及び伝熱板27,43として、厚さが0.5mmのグラファイトシート(SS020:大塚電機製)を使用した。また、バイメタル31〜34,45として、Ni−Mn−Fe/Cu/Ni−Feからなる高熱伝導性バイメタル(NEOMAX製)を使用した。これらのバイメタル31〜34,45の放熱板との接触面には、柔軟で熱伝導率が高いサーマルシート(Fermia50α:大塚電機製)を貼り付けた。
なお、ヒートシンク23に取り付けたバイメタル31がキーボード11の下の放熱板25と接触する温度は40℃、配線基板21に取り付けたバイメタル32が筐体底部の放熱板26と接触するときの温度は58℃、キーボード11とパームレスト13との間の伝熱板27に取り付けたバイメタル33,34が放熱板25,28と接触するときの温度は58℃、表示部40内の伝熱板43に取り付けたバイメタル45が表示部40の裏面側に配置された放熱板44と接触するときの温度は40℃である。
この実施例に係る放熱機構を備えたノート型PCを室温(25℃)の環境下で動作させ、アイドリング時、低負荷時、中負荷時及び高負荷時における各部位の温度を測定した。その結果を、図8にまとめて示す。なお、CPUに負荷をかけるソフトウエアとして、インテル社から供給されているMaxPowerを用いた。また、無負荷のときをアイドリングとし、CPUの駆動率が50%のときを低負荷とし、CPUの駆動率が75%のときを中負荷とし、CPUの駆動率が100%のときを高負荷とした。
一方、比較例の電子装置として、一般的なノート型PCを使用し、同様の条件でCPUに高負荷(CPUの駆動率100%)をかけて各部位の温度を測定した。この比較例のノート型PCは、熱源と筐体とが伝熱材により熱的に常時接続された構造を有している。比較例における高負荷時の各部位の温度の測定結果を、図8に併せて示す。
図8から、実施例に係る放熱機構を備えたノート型PCでは、アイドリング時は勿論、低負荷時では筐体(表示部裏側、キーボード裏、パームレスト及び筐体底部)の温度がほとんど上昇せず、冷却性能が十分であることがわかる。また、実施例に係るノート型PCでは、負荷が高くなるのにともなって放熱面積が、(表示部裏側+キーボード裏)から(表示部裏側+キーボード裏+パームレスト+筐体底部)というように拡大していく。図8から放熱面積の拡大にともなって筐体の各部位の温度が順次上昇していくことがわかる。しかし、高負荷時におけるCPUの温度が65℃と比較的低く保たれており、かつそれぞれの部位の温度が人間工学的に好ましい温度範囲(40℃以下)に保たれている。
一方、同様の条件(室温)で比較例のノート型PCを高負荷の条件で駆動させた場合、CPUの温度は実施例と同様に65℃であるものの、手のひらが接触するパームレストの温度が46℃と高く、使用者に不快感を発生させるおそれがある。また、筐体底部の温度が50℃と高温であり、人間工学的に好ましい温度範囲(40℃以下)に保つことが困難であることがわかる。
以上のように、本実施形態によれば、CPU22等の熱源となる電子部品と放熱板との間にバイメタル31〜34,45を配置しており、電子部品から発生する熱量に応じて放熱面積が変化するので、筐体内部の温度上昇による誤動作や故障の発生を回避できるとともに、発熱量が多い場合でも人体に接触する部分の温度を低く保つことができる。また、本実施形態においては、熱源となる電子部品と放熱板との間の熱的な接続のスイッチング(オン−オフ切り替え)にバイメタルを用いているので、熱的なスイッチングのための電子回路が不要であり、消費電力の増大がない。更に、熱的なスイッチングに電子回路を使用していないので、電子回路の故障による筐体内温度の上昇のおそれがなく、信頼性が高い。
(第2の実施形態)
図9(a),(b)は本発明の第2の実施形態に係る放熱機構を備えた電子装置(ノート型PC)を示す模式図である。なお、本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、熱源と放熱板との間の熱的な接続のスイッチング(オン−オフ切り替え)を行う機構が異なることにあり、その他の構成は基本的に第1の実施形態と同様であるので、図9(a),(b)において図2と同一物には同一符号を付して、重複する部分の説明を省略する。また、図9(a),(b)では、配線基板21と筐体底部の放熱板26との間の熱的接続部のみを示しているが、他の熱的接続部も同様の構造を有している。
本実施形態においては、配線基板21に、ステッピングモータ(伝熱板駆動部)51により駆動される伝熱板52が設けられている。この伝熱板52は、配線基板21を介してCPU22に熱的に接続されている。また、ベース部10の筐体底部に配置された放熱板26には、伝熱板受け部53が設けられている。ステッピングモータ51は、CPU22の温度を検出する温度センサ(サーミスタ等)54の出力に基づいて駆動される。
CPU22の温度が低いときは、図9(a)に示すように伝熱板52は伝熱板受け部53から離れている。CPU22の温度が上昇すると、温度センサ54の出力に応じてステッピングモータ51が駆動し、図9(b)に示すように伝熱板52の面と伝熱板受け部53の面とが接触する。これにより、CPU22で発生した熱が配線基板21、伝熱板52及び伝熱板受け部53を介して放熱板26に伝達され、伝熱板26から筐体外部に放散される。
本実施形態においても、電子部品(CPU22)から発生する熱量に応じて電子部品と放熱板との間の熱的な接続をスイッチングするので、第1の実施形態と同様に筐体内部の温度上昇による誤動作や故障の発生を回避でき、かつ発熱量が多い場合でも人体に接触する部分の温度を低く保つことができる。
以下、本発明の諸態様を、付記としてまとめて記載する。
(付記1)放熱板が設けられた筐体と、
前記筐体内に収納された電子部品と、
前記電子部品と前記放熱板との間に配置され、前記筐体内の温度に応じて前記電子部品と前記放熱板との間を熱的に接続又は遮断するスイッチング部材と
を有することを特徴とする電子装置。
(付記2)前記スイッチング部材が、バイメタルにより構成されることを特徴とする付記1に記載の電子装置。
(付記3)前記バイメタルの前記放熱板側の面にサーマルシートが貼着されていることを特徴とする付記2に記載の電子装置。
(付記4)前記放熱板が、グラファイトシートを含んで構成されることを特徴とする付記1に記載の電子装置。
(付記5)前記スイッチング部材が、温度センサと、稼働式の伝熱板と、前記伝熱板が接触可能な面を有する伝熱板受け部と、前記温度センサの出力に応じて前記伝熱板を駆動する伝熱板駆動部とにより構成されることを特徴とする付記1に記載の電子装置。
(付記6)前記電子部品から熱を奪うヒートシンクを有し、前記スイッチング部材が前記ヒートシンクに取り付けられていることを特徴とする電子装置。
(付記7)前記筐体が、前記電子部品を収納するベース部筐体と、表示パネルを備え、前記ベース部筐体に開閉自在に取り付けられた表示部筐体とにより構成され、
前記ベース部筐体には、キーボードと、前記キーボードを操作するときに手のひらを載せるパームレストとを有し、
前記放熱板が前記キーボードの下側、前記パームレストの下側及び前記表示部筐体の裏面側にそれぞれ配置され、前記スイッチング部材が前記電子部品と前記キーボードの下側の放熱板との間、前記キーボードの下側の放熱板と前記表示部の裏面側の放熱板との間、前記キーボードの下側の放熱板と前記パームレストの下側の放熱板との間にそれぞれ配置されていることを特徴とする付記1に記載の電子装置。
(付記8)前記キーボードの下側の放熱板と前記パームレストの下側の放熱板との間に配置されたスイッチング部材の動作温度が、前記電子部品と前記キーボードの下側の放熱板との間に配置されたスイッチング部材の動作温度、及び前記キーボードの下側の放熱板と前記表示部の裏面側の放熱板との間に配置されたスイッチング部材の動作温度よりも高いことを特徴とする付記7に記載の電子装置。
(付記9)更に、前記電子部品と前記ベース部筐体の底部に配置された放熱板との間に配置されたスイッチング部材とを有し、前記電子部品と前記ベース部筐体の底部に配置された放熱板との間に配置されたスイッチング部材の動作温度が、前記電子部品と前記キーボードの下側の放熱板との間に配置されたスイッチング部材の動作温度、及び前記キーボードの下側の放熱板と前記表示部の裏面側の放熱板との間のスイッチング部材の動作温度よりも高いことを特徴とする付記8に記載の電子装置。
(付記10)前記電子部品の温度に応じて動作し、前記ベース部内の空気を外部に排出する電動ファンを有することを特徴とする付記8に記載の電子装置。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子装置(ノート型PC)の一例を示す外観図である。 図2は電子装置の内部を示す模式図であり、ベース部筐体の内部を示している。 図3は電子装置の内部を示す模式図であり、ベース部と表示部との接続部を示している。 図4は電子装置の内部を示す模式図であり、キーボード及びパームレストの下に配置された放熱板及び伝熱板を示している。 図5は、バイメタルを示す斜視図である。 図6(a),(b)はバイメタルの動作を示す模式図である。 図7は、本実施形態に係る電子装置の放熱機構の処理フローを示す図である。 図8は、実施例及び比較例の電子装置(ノート型PC)を動作させたときの各部位の温度を測定した結果を示す図である。 図9(a),(b)は、本発明の第2の実施形態に係る冷却システムを備えた電子装置(ノート型PC)を示す模式図である。
符号の説明
10…ベース部、
11…キーボード、
12…タッチパッド、
13…パームレスト、
21…配線基板、
22…CPU、
23…ヒートシンク、
24…電動ファン、
25,26,44…放熱板、
27,43,52…伝熱板、
31〜34,45…バイメタル、
40…表示部、
41…液晶表示パネル、
42…サーマルヒンジ、
51…ステッピングモータ、
53…伝熱板受け部、
54…温度センサ。

Claims (5)

  1. 放熱板が設けられた筐体と、
    前記筐体内に収納された電子部品と、
    前記電子部品と前記放熱板との間に配置され、前記筐体内の温度に応じて前記電子部品と前記放熱板との間を熱的に接続又は遮断するスイッチング部材と
    を有することを特徴とする電子装置。
  2. 前記スイッチング部材が、バイメタルにより構成されることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記筐体が、前記電子部品を収納するベース部筐体と、表示パネルを備え、前記ベース部筐体に開閉自在に取り付けられた表示部筐体とにより構成され、
    前記ベース部筐体には、キーボードと、前記キーボードを操作するときに手のひらを載せるパームレストとを有し、
    前記放熱板が前記キーボードの下側、前記パームレストの下側及び前記表示部筐体の裏面側にそれぞれ配置され、前記スイッチング部材が前記電子部品と前記キーボードの下側の放熱板との間、前記キーボードの下側の放熱板と前記表示部の裏面側の放熱板との間、前記キーボードの下側の放熱板と前記パームレストの下側の放熱板との間にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
  4. 前記キーボードの下側の放熱板と前記パームレストの下側の放熱板との間に配置されたスイッチング部材の動作温度が、前記電子部品と前記キーボードの下側の放熱板との間に配置されたスイッチング部材の動作温度、及び前記キーボードの下側の放熱板と前記表示部の裏面側の放熱板との間に配置されたスイッチング部材の動作温度よりも高いことを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
  5. 更に、前記電子部品と前記ベース部筐体の底部に配置された放熱板との間に配置されたスイッチング部材とを有し、前記電子部品と前記ベース部筐体の底部に配置された放熱板との間に配置されたスイッチング部材の動作温度が、前記電子部品と前記キーボードの下側の放熱板との間に配置されたスイッチング部材の動作温度、及び前記キーボードの下側の放熱板と前記表示部の裏面側の放熱板との間のスイッチング部材の動作温度よりも高いことを特徴とする請求項4に記載の電子装置。
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