JP2004300403A - (メタ)アクリル系重合体および感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

(メタ)アクリル系重合体および感放射線性樹脂組成物 Download PDF

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考一 藤原
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健司 岡本
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Abstract

【課題】 放射線に対する透明性が高く、しかも感度、解像度、ドライエッチング耐性、パターン形状等のレジストとしての基本物性に優れ、特に、レジスト溶剤への溶解性に優れるとともに、現像後のパターンのラインエッジラフネスを低減する。
【解決手段】 下記式(1)および下記式(2)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位を含む(メタ)アクリル系重合体。
【化1】
Figure 2004300403

式(1)および式(2)において、Rは水素原子またはメチル基を表し、R1は水素原子または炭素数1〜7の置換基を有していてもよいアルキル基を表し、R2は炭素数3〜7の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または脂環式のアルキル基を表し、Xはメチレン基またはエチレン基を表す。
【選択図】 無

Description

本発明は、感放射線性樹脂組成物に関し、特にKrFエキシマレーザーあるいはArFエキシマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線の如き各種の放射線を使用する微細加工に有用な化学増幅型レジスト材料となる(メタ)アクリル系重合体、およびこの重合体を用いた感放射線性樹脂組成物に関する。
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、より高い集積度を得るために、最近ではArFエキシマレーザー(波長193nm)、F2エキシマレーザー(波長157nm)等を用いた200nm程度以下のレベルでの微細加工が可能なリソグラフィー技術が必要とされている。このようなエキシマレーザーによる照射に適した感放射線性樹脂組成物として、酸解離性官能基を有する成分と放射線の照射により酸を発生する成分である酸発生剤とによる化学増幅効果を利用した化学増幅型感放射線性組成物が数多く提案されている。 例えば、樹脂成分として、8−アクリロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンと、9−アクリロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンとの混合物を単量体に用いるフォトレジスト用高分子化合物が知られている(特許文献1参照)。
特開2002−275215号公報(段落[0130]〜[0133])
しかしながら、半導体分野において、従来より高い集積度が求められるようになると、レジストである感放射線性樹脂組成物はより優れた解像度が必要とされるようになってきた。また、同時により微細化が進むにつれて、現像時に発生する微少な欠陥がデバイス設計において致命的な欠陥になる事例が数多く見られてきた。このような事態に対処すために、レジストとしての解像度および露光量依存性などのプロセスマージンを向上させる開発は当然進めているが、現像時に発生する微少な欠陥が構成成分である樹脂に起因すると考え、そのレジスト溶剤等への溶解性を高めることも急務となってきている。現在、一般的に使用されている(メタ)アクリル系樹脂は、剛直な主鎖に剛直な側鎖がグラフト化されておりレジストに用いられる有機溶剤系の一般的なレジスト溶剤に対して、極めて溶解性が低いと考えられている。このため、近年の高い集積度に対応する感放射線性樹脂組成物がないという問題がある。
本発明は、このような問題に対処するためになされたもので、特定の構造を有する(メタ)アクリル系重合体およびこの重合体を用いることにより、放射線に対する透明性が高く、しかも感度、解像度、ドライエッチング耐性、パターン形状等のレジストとしての基本物性に優れ、特に、レジスト溶剤への溶解性に優れるとともに、現像後のパターンのラインエッジラフネスを低減する感放射線性樹脂組成物に有用な(メタ)アクリル系重合体および該重合体を用いた感放射線性樹脂組成物の提供を目的とする。
本発明の(メタ)アクリル系重合体は、下記式(1)および下記式(2)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位を含むことを特徴とする。
Figure 2004300403
式(1)および式(2)において、Rは水素原子またはメチル基を表し、R1は水素原子または炭素数1〜7の置換基を有していてもよいアルキル基、または、アルコキシ基を表し、R2は炭素数3〜7の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または脂環式のアルキル基を表し、Xはメチレン基またはエチレン基を表す。
また、上記式(1)または式(2)とともに、下記式(3)で表される繰り返し単位を含むことを特徴とする。
Figure 2004300403
式(3)において、Rは水素原子またはメチル基を表し、R3は相互に独立に炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体または1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、かつR3の少なくとも1つが該脂環式炭化水素基もしくはその誘導体であるか、あるいは何れか2つのR3が相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、残りのR3が炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を表す。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性であって酸の作用によりアルカリ易溶性となる酸解離性基含有樹脂と、感放射線性酸発生剤とを含有する感放射線性樹脂組成物であって、上記酸解離性基含有樹脂が上記(メタ)アクリル系重合体を含むことを特徴とする。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、式(1)および/または式(2)で表される繰り返し単位を含む(メタ)アクリル系樹脂とするので、側鎖の剛直性を阻害することができ、溶剤に対する溶解性が向上する。また、R1およびR2を所定の置換基にするので、レジスト溶剤と現像液とへの溶解性を最適な範囲にでき、ラインエッジラフネスを低減できる。その結果、活性放射線、特に、ArFエキシマレーザー(波長193nm)に代表される遠紫外線に感応する化学増幅型レジストとして、放射線に対する透明性が高く、しかも感度、解像度、ドライエッチング耐性、パターン形状も良好であるレジストとしての基本的性能を有しているだけでなく、第一に、レジスト溶剤への溶解性が極めて高く、第二に、現像後のパターンラインエッジラフネスを低減することが可能である。
リソグラフィー技術におけるパターンの微細化が進むにつれて、現像時に発生する微少な欠陥がデバイス設計において致命的な欠陥になる事例が数多く見られるようになってきた。この原因について研究したところ、レジストである感放射線性樹脂組成物を構成する樹脂成分のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの溶剤に対する溶解性に原因があることが分かった。また、レジスト溶剤への溶解性が向上すると、水系の現像液に対する溶解性は低下する傾向にあるため、レジスト溶剤に対して溶解性を向上させるとともに、現像液に対する溶解性を低下させないことも重要であることが分かってきた。
樹脂成分として用いられている(メタ)アクリル系樹脂は、剛直な主鎖に剛直な側鎖が形成されているため極めて溶解性が低いと考えられているが、式(1)および/または式(2)で表される繰り返し単位を含む(メタ)アクリル系樹脂とすることにより、側鎖の剛直性を阻害することができる。その結果溶剤に対する溶解性が向上する。また、R1およびR2を所定の置換基にすることにより、レジスト溶剤と現像液とへの溶解性を最適な範囲にでき、ラインエッジラフネスを低減できる。
重合体主鎖を形成する式(1)で表される繰り返し単位を生じさせる単量体としては式(1−1)で表される(メタ)アクリル酸エステルを、式(2)で表される繰り返し単位を生じさせる単量体としては式(2−1)で表される(メタ)アクリル酸エステルをそれぞれ挙げることができる。
Figure 2004300403
式(1−1)および式(2−1)におけるRは水素原子またはメチル基を表し、Xはメチレン基またはエチレン基を表す。
上記式(1−1)および上記式(2−1)におけるR1は、水素原子または炭素数1〜7の置換基を有していてもよいアルキル基、または、アルコキシ基を表し、アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、シクロヘキシル基などの単環型の脂環式アルキル基が挙げられる。
また、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基等の直鎖状もしくは分岐状のアルキルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などの単環型の脂環式アルキルオキシ基が挙げられる。
上記式(1−1)および上記式(2−1)におけるR2は、炭素数3〜7の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または脂環式のアルキル基を表し、直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、シクロヘキシル基などの単環型の脂環式アルキル基が挙げられる。
好ましい式(1−1)または式(2−1)で表される(メタ)アクリル酸エステルとしては、下記式(1−1−a)または式(2−1−a)で表される(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。ここで、X、R、R1およびR2は、上記式(1−1)および上記式(2−1)におけるそれと同じである。
Figure 2004300403
式(1−1)および式(2−1)で表される単量体の具体例を以下に挙げる。Rは水素原子またはメチル基を表わす。
Figure 2004300403
Figure 2004300403
Figure 2004300403
式(1−1)あるいは式(2−1)で表される単量体は、R1またはR2に対応する置換基を1,4の位置に有する1,3−ジエンと無水マレイン酸とをディールス・アルダー反応させて得られる付加生成物、例えば、1,4−ジアルキル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物等を選択的に還元し、水和して得られたアルコールを(メタ)アクリルエステル化することにより、製造できる。
1,3−ジエンと無水マレイン酸とのディールス・アルダー付加生成物をオレフィンラクトンに還元する方法は特に限定されないが、通常、還元剤として例えば水素化リチウムアルミニウムやその水素原子の一部をアルコラートで置換したものや、水素化ホウ素ナトリウムやその水素原子の一部をアルコラー卜で置換した還元剤を用いる還元方法が挙げられる。還元反応はエチルエーテルやテトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒中で行なうのが好ましい。還元剤は化学量論量ないしは過剰量で使用するのが好ましい。還元反応は一般に−100℃〜100℃で行ない得るが、水素化リチウムアルミニウムやその一部アルコラート化物を用いる場合には−78℃〜−20℃で行なうのが好ましく、また水素化ホウ素ナトリウムやその一部アルコラート化物を用いる場合には−20℃〜100℃で行なうのが好ましい。反応終了後は、酸を加えて還元剤やその酸化生成物を分解したのち、抽出および水洗により目的物を取得し、前述のカルボン酸との反応に供することができる。勿論、所望ならば蒸留、晶析、クロマトグラフィーなど常用の手段により精製を行なうこともできる。
得られたラクトンの炭素−炭素二重結合を水和する方法は特に限定されず、例えば、(i)水ホウ素化後、酸化的加水分解する方法、(ii)トリフルオロメタンスルホン酸等の酸触媒の存在下でギ酸等の低級カルボン酸を付加させて得られるエステルを加水分解する方法が好ましい。このようにして得られたアルコールを(メタ)アクリルエステル化して、上記式(1−1)あるいは式(2−1)で表される単量体を得る。式(1−1)あるいは式(2−1)で表される単量体は、ディールス・アルダー付加生成物の還元反応に際して、酸無水物基のいずれのカルボニル基が還元されるかによって、それぞれ生成する。(メタ)アクリルエステル化の方法としては、例えば、(メタ)アクリル酸ハライド、(メタ)アクリル酸無水物、(メタ)アクリル酸、または、(メタ)アクリル酸エステルとアルコールとを反応させてエステル化する方法が挙げられる。
式(3)において、R3の炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体、または少なくとも1つが脂環式炭化水素基もしくはその誘導体であるか、あるいは何れか2つのR3が相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体としては、例えばビシクロ[2.2.1]ヘプタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等のシクロアルカン類等に由来する脂環族環からなる基;これら脂環族環からなる基を例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基の1種以上あるいは1個以上で置換した基等が挙げられる。
また、R3の1価または2価の脂環式炭化水素基の誘導体としては、例えば、ヒドロキシル基;カルボキシル基;オキソ基(即ち、=O基);ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等の炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシル基;シアノ基;シアノメチル基、2−シアノメチル基、3−シアノプロピル基、4−シアノブチル基等の炭素数2〜5のシアノアルキル基等の置換基を1種以上あるいは1個以上有する基が挙げられる。これらの置換基のうち、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ヒドロキシメチル基、シアノ基、シアノメチル基等が好ましい。
また、R3の炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等が挙げられる。これらのアルキル基のうち、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基が好ましい。
式(3)中の−C(R33を形成する官能基側鎖として好ましいものを例示すると、1−メチル−1−シクロペンチル基、1−エチル−1−シクロペンチル基、1−メチル−1−シクロヘキシル基、1−エチル−1−シクロヘキシル基、2−メチルアダマンタン−2−イル基、2−メチル−3−ヒドロキシアダマンタン−2−イル基、2−エチルチルアダマンタン−2−イル基、2−エチル−3−ヒドロキシアダマンタン−2−イル基、2−n−プロピルアダマンタン−2−イル基、2−n−プロピル−3−ヒドロキシアダマンタン−2−イル基、2−イソプロピルアダマンタン−2−イル基、2−イソプロピル−3−ヒドロキシアダマンタン−2−イル基、2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル基、2−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル基、8−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−イル基、8−エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−イル基、4−メチル−テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−イル基、4−エチル−テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−イル基、1−(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−1−メチルエチル基、1−(トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−イル)−1−メチルエチル基、1−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]デカ−4−イル)−1−メチルエチル基、1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチル基、1−(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル)−1−メチルエチル基、1,1−ジシクロヘキシルエチル基、1,1−ジ(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)エチル基、1,1−ジ(トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−イル)エチル基、1,1−ジ(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−イル)エチル基、1,1−ジ(アダマンタン−1−イル)エチル基等が挙げられる。
重合体主鎖を形成する式(3)で表される繰り返し単位を生じさせる単量体の中で、好適な例を以下に挙げる。
(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−メチル3−ヒドロキシアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチル3−ヒドロキシアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−n−プロピル−アダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−n−プロピル3−ヒドロキシアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−イソプロピルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−イソプロピル3−ヒドロキシアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸8−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−イルエステル、(メタ)アクリル酸8−エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−イルエステル、(メタ)アクリル酸4−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸4−エチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸1−(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−1−メチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−イル)−1−メチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジシクロヘキシルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジ(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジ(トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジ(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジ(アダマンタン−1−イル)エチルエステルが挙げられる。
上記重合体主鎖を形成する式(3)で表される繰り返し単位を生じさせる単量体の中で、特に好適な単量体としては、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−n−プロビルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−イソプロビルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチルエステルが挙げられる。これらは単独でも混合しても使用できる。
本発明の(メタ)アクリル系重合体は、重合体主鎖を形成する繰り返し単位を生じさせる単量体として、下記式(4−1)で表される単量体、(メタ)アクリル酸−4−オキソ−アダマンタン−1−イルエステル、2−(メタ)アクリロイルオキシ−5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン、2−(メタ)アクリロイルオキシ−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−7−オキソ−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メトキシカルボニル−7−オキソ−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン、8(9)−(メタ)アクリロイルオキシ−3−オキソ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、または(メタ)アクリル酸−5−(1,1,1トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシプロピル)−ノルボルネン−2−イル(以下、これらの単量体をまとめて「(IV)単量体」という)を含むことができる。
Figure 2004300403
式(4−1)において、Rは水素原子またはメチル基を表し、Xは単結合または炭素数1〜3の2価の有機基を表し、Yは相互に独立に単結合または炭素数1〜3の2価の有機基を表し、R4は相互に独立に水素原子、水酸基、シアノ基、または−COOR5基を表し、R5が水素原子あるいは炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または炭素数3〜20の脂環式のアルキル基を表す。
式(4−1)におけるXおよびYで表される炭素数1〜3の2価の有機基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基が挙げられる。
5における、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基を例示できる。
また、上記炭素数3〜20の脂環式のアルキル基としては、−C2n−1(nは3〜20の整数)で表されるシクロアルキル基、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が、また、多環型脂環式アルキル基、例えばビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、テトラシクロ[6.2.13,6.02,7]ドデカニル基、アダマンチル基等、または、直鎖状、分岐状または環状のアルキル基の1種以上あるいは1個以上でシクロアルキル基または多環型脂環式アルキル基の一部を置換した基等が挙げられる。
式(4−1)において、3つのR4のうち少なくとも1つは水酸基、シアノ基または−COOR5基であるのが好ましい。また、式(4−1)において、Xが単結合のときは、3つのYのうち少なくとも1つは炭素数1〜3の2価の有機基であり、かつ、3つのR4のうち少なくとも1つは水酸基、シアノ基または−COOR5基であることが好ましい。
式(4−1)で表される単量体の中で好ましい単量体を以下に挙げる。
(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−5−シアノアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−5−カルボキシルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−5−メトキシカルボニルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシメチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシメチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−シアノ−5−ヒドロキシメチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシメチル−5−カルボキシルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシメチル−5−メトキシカルボニルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−シアノアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3、5−ジシアノアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−シアノ−5−カルボキシルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−シアノ−5−メトキシカルボニルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3、5−ジカルボキシルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシル−5−メトキシカルボニルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−メトキシカルボニルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3、5−ジメトキシカルボニルアダマンタン−1−イルエステル、
(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−5−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシ−7−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−5−シアノ−7−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−5−カルボキシル−7−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−5−メトキシカルボニル−7−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシメチル−5−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシメチル−7−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−7−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−シアノ−5−ヒドロキシメチル−7−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシメチル−5−カルボキシル−7−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシメチル−5−メトキシカルボニル−7−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−シアノ−5−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3、5−ジシアノ−7−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−シアノ−5−カルボキシル−7−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−シアノ−5−メトキシカルボニル−7−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシル−5−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3、5−ジカルボキシル−7−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシル−5−メトキシカルボニル−7−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−メトキシカルボニル−5−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3、5−ジメトキシカルボニル−7−メチルアダマンタン−1−イルエステル、
(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−5、7−ジメチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシメチル−5、7−ジメチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−シアノ−5、7−ジメチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシル−5、7−ジメチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−メトキシカルボニル−5、7−ジメチルアダマンタン−1−イルエステル等が挙げられる。
式(4−1)で表される単量体の中で特に好ましい単量体としては、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−シアノアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−5−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシ−7−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−5、7−ジメチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシル−5、7−ジメチルアダマンタン−1−イルエステル等が挙げられる。
本発明の(メタ)アクリル系重合体は、上記式(1−1)、上記式(2−1)、上記式(3)を生じさせる単量体または上記(IV)単量体以外にさらに他の単量体を含むことができる。他の単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の有橋式炭化水素骨格を持たない(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸イソノルボルニル等の有橋式炭化水素骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリロニトリル等の不飽和ニトリル化合物、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド化合物、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の他の含窒素化合物、α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、δ−(メタ)アクリロイルオキシ−β,β−ジメチル−γ−バレロラクトン、β−(メタ)アクリロイルオキシ−β−メチル−δ−バレロラクトン等の(メタ)アクリロイルオキシラクトン化合物等の単官能性単量体が挙げられる。
本発明の(メタ)アクリル系重合体は、式(1−1)および/または式(2−1)で表される単量体を含む共重合体であり、好ましくは式(1−1)および/または式(2−1)で表される単量体と、式(3)で表される繰り返し単位を生じさせる単量体とを少なくとも含む共重合体であり、より好ましくは式(1−1)および/または式(2−1)で表される単量体と、式(3)で表される単量体と、(IV)単量体とを少なくとも含む共重合体である。
共重合体の配合割合は、共重合体全体に対して、式(1−1)および/または式(2−1)で表される単量体が20〜70モル%、好ましくは30〜60モル%である。配合が20モル%未満では、レジストとしての現像性が低下する傾向であり、70モル%をこえると解像度の劣化およびレジスト溶剤への溶解性が低下する傾向にある。
式(3)で表される繰り返し単位を生じさせる単量体を含む場合、共重合体全体に対して、20〜75モル%、好ましくは30〜70モル%である。配合が20モル%未満では、解像性が劣化する傾向であり、75モル%をこえると現像性が低下し、パターンが得られない傾向にある。
(IV)単量体を含む場合、その配合割合は、共重合体全体に対して、5〜55モル%、好ましくは8〜55モル%である。配合が5モル%未満では、レジストとしての解像性が劣化する傾向であり、55モル%をこえるとレジストとしての現像性が低下する傾向にある。
(メタ)アクリル系重合体は、例えば、各繰り返し単位に対応する単量体の混合物を、ヒドロパーオキシド類、ジアルキルパーオキシド類、ジアシルパーオキシド類、アゾ化合物等のラジカル重合開始剤を使用し、必要に応じて連鎖移動剤の存在下、適当な溶剤中で重合することにより製造できる。
上記重合に使用される溶剤としては、例えば、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の飽和カルボン酸エステル類;γ−ブチロラクトン等のアルキルラクトン類;2−ブタノン、2−ヘプタノン、メチルイソブチルケトン等のアルキルケトン類;シクロヘキサノン等のシクロアルキルケトン類;2−プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール類等が挙げられる。
これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用できる。
また、上記重合における反応温度は、通常、40〜120℃、好ましくは50〜100℃であり、反応時間は、通常、1〜48時間、好ましくは1〜24時間である。
本発明の(メタ)アクリル系重合体は、ハロゲン、金属等の不純物が少ないのは当然のことながら、残留単量体やオリゴマー成分が既定値以下、例えばHPLCで0.1重量%等であることが好ましく、それにより、レジストとしての感度、解像度、プロセス安定性、パターン形状等をさらに改善できるだけでなく、液中異物や感度等の経時変化がないレジストとして使用できる感放射線性組成物が得られる。
(メタ)アクリル系重合体の精製法としては、例えば以下の方法が挙げられる。金属等の不純物を除去する方法としては、ゼータ電位フィルターを用いて樹脂溶液中の金属を吸着させる方法や蓚酸やスルホン酸等の酸性水溶液で樹脂溶液を洗浄することで金属をキレート状態にして除去する方法等が挙げられる。また、残留単量体やオリゴマー成分を規定値以下に除去する方法としては、水洗や適切な溶剤を組み合わせることにより残留単量体やオリゴマー成分を除去する液々抽出法、特定の分子量以下のもののみを抽出除去する限外ろ過等の溶液状態での精製方法や、(メタ)アクリル系重合体溶液を貧溶媒へ滴下することで重合体を貧溶媒中に凝固させることにより残留単量体等を除去する再沈澱法やろ別した重合体スラリーを貧溶媒で洗浄する等の固体状態での精製方法がある。また、これらの方法を組み合わせることもできる。上記再沈澱法に用いられる貧溶媒としては、精製する(メタ)アクリル系重合体の物性等に左右され一概には例示することはできない。適宜、貧溶媒は選定されるものである。
(メタ)アクリル系重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」と略称する)は、通常、1,000〜300,000、好ましくは2,000〜200,000、さらに好ましくは3,000〜100,000である。この場合、(メタ)アクリル系重合体のMwが1,000未満では、レジストとしての耐熱性が低下する傾向があり、一方300,000をこえると、レジストとしての現像性が低下する傾向がある。
また、(メタ)アクリル系重合体のMwとゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」と略称する)との比(Mw/Mn)は、通常、1〜5、好ましくは1〜3である。
本発明において、(メタ)アクリル系重合体は、単独でまたは2種以上を混合して使用できる。
また、この(メタ)アクリル系重合体はアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性であるが、酸の作用によりアルカリ易溶性となる。そのため、感放射線性樹脂組成物に用いられる酸解離性基含有樹脂として好適である。
なお、式(1)および/または式(2)で表される繰り返し単位を含む(メタ)アクリル系重合体は、酸解離性基を含有する繰り返し単位、例えば、式(3)で表される繰り返し単位を含む。
上記(メタ)アクリル系重合体を酸解離性基含有樹脂として用い、放射線の照射により酸を発生する成分である酸発生剤と組み合わせることにより感放射線性樹脂組成物が得られる。
酸発生剤としては、スルホニウム塩やヨードニウム塩等のオニウム塩、有機ハロゲン化合物、ジスルホン類やジアゾメタンスルホン類等のスルホン化合物を挙げることができる。
酸発生剤として好ましいものとしては、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムN,N’−ビス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニル)イミデート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート等のトリフェニルスルホニウム塩化合物;
4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウム2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムN,N’−ビス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニル)イミデート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート等の4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウム塩化合物;
4−t−ブチルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルホニウム2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルホニウムN,N’−ビス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニル)イミデート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート等の4−t−ブチルフェニルジフェニルスルホニウム塩化合物;
トリ(4−t−ブチルフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリ(4−t−ブチルフェニル)スルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリ(4−t−ブチルフェニル)スルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリ(4−t−ブチルフェニル)スルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリ(4−t−ブチルフェニル)スルホニウム2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、トリ(4−t−ブチルフェニル)スルホニウムN,N’−ビス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニル)イミデート、トリ(4−t−ブチルフェニル)スルホニウムカンファースルホネート等のトリ(4−t−ブチルフェニル)スルホニウム塩化合物;
ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムN,N’−ビス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニル)イミデート、ジフェニルヨードニウムカンファースルホネート等のジフェニルヨードニウム塩化合物;
ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムN,N’−ビス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニル)イミデート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート等のビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム塩化合物;
1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムN,N’−ビス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニル)イミデート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート等の1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム塩化合物;
1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムN,N’−ビス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニル)イミデート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート等の1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム塩化合物;
N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド等のスクシンイミド類化合物;
N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド等のビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド類化合物等が挙げられる。
本発明において、酸発生剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用できる。 酸発生剤の使用量は、レジストとしての感度および現像性を確保する観点から、(メタ)アクリル系重合体100重量部に対して、通常、0.1〜30重量部、好ましくは0.1〜20重量部である。この場合、酸発生剤の使用量が0.1重量部未満では、感度および現像性が低下する傾向があり、一方30重量部をこえると、放射線に対する透明性が低下して、矩形のレジストパターンを得られ難くなる傾向がある。
本発明の感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて、酸拡散制御剤、酸解離性基を有する脂環族添加剤、酸解離性基を有しない脂環族添加剤、界面活性剤、増感剤等の各種の添加剤を配合できる。
上記酸拡散制御剤は、照射により酸発生剤から生じる酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、非照射領域における好ましくない化学反応を抑制する作用を有する成分である。
このような酸拡散制御剤を配合することにより、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性が向上し、またレジストとしての解像度がさらに向上するとともに、照射から現像処理までの引き置き時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れた組成物が得られる。
上記酸拡散制御剤としては、レジストパターンの形成工程中の照射や加熱処理により塩基性が変化しない含窒素有機化合物が好ましい。
このような含窒素有機化合物としては、「3級アミン化合物」、「アミド基含有化合物」、「4級アンモニウムヒドロキシド化合物」、「含窒素複素環化合物」等が挙げられる。
「3級アミン化合物」としては、例えば、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリシクロヘキシルアミン等のトリ(シクロ)アルキルアミン類;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、2,6−ジメチルアニリン、2,6−ジイソプロピルアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミン等の芳香族アミン類;トリエタノールアミン、ジエタノールアニリンなどのアルカノールアミン類;N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼンテトラメチレンジアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル等が挙げられる。
「アミド基含有化合物」としては、例えば、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−オクチルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−ノニルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−デシルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジシクロヘキシルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−2−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,9−ジアミノノナン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,10−ジアミノデカン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,12−ジアミノドデカン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−メチルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−ピロリジン、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−1−ピペリジン、N−t−ブトキシカルボニル−モルホリン等のN−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物のほか、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、N−アセチル−1−アダマンチルアミン、N−アセチル−2−アダマンチルアミン等が挙げられる。
「4級アンモニウムヒドロキシド化合物」としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−プロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。
「含窒素複素環化合物」としては、例えば、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール等のイミダゾール類;ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、2−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、4−ヒドロキシキノリン、8−オキシキノリン、アクリジン等のピリジン類;ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のピペラジン類のほか、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられる。
上記含窒素複素環化合物のうち、3級アミン化合物、アミド基含有化合物、含窒素複素環化合物が好ましく、また、アミド基含有化合物の中ではN−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物が好ましく、含窒素複素環化合物の中ではイミダゾール類が好ましい。
上記酸拡散制御剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用できる。酸拡散制御剤の配合量は、(メタ)アクリル系重合体100重量部に対して、通常、15重量部以下、好ましくは10重量部以下、さらに好ましくは5重量部以下である。この場合、酸拡散制御剤の配合量が15重量部をこえると、レジストとしての感度および放射線照射部の現像性が低下する傾向がある。なお、酸拡散制御剤の配合量が0.001重量部未満であると、プロセス条件によってはレジストとしてのパターン形状や寸法忠実度が低下するおそれがある。
また、酸解離性基を有する脂環族添加剤、または酸解離性基を有しない脂環族添加剤は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等をさらに改善する作用を示す成分である。
このような脂環族添加剤としては、例えば、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル、1−アダマンタンカルボン酸t−ブトキシカルボニルメチル、1−アダマンタンカルボン酸αブチロラクトンエステル、1,3−アダマンタンジカルボン酸ジ−t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジ酢酸ジ−t−ブチル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(アダマンチルカルボニルオキシ)ヘキサン等のアダマンタン誘導体類;デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル、デオキシコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、デオキシコール酸3−オキソシクロヘキシル、デオキシコール酸テトラヒドロピラニル、デオキシコール酸メバロノラクトンエステル等のデオキシコール酸エステル類;リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル、リトコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、リトコール酸3−オキソシクロヘキシル、リトコール酸テトラヒドロピラニル、リトコール酸メバロノラクトンエステル等のリトコール酸エステル類;アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジプロピル、アジピン酸ジn−ブチル、アジピン酸ジt−ブチル等のアルキルカルボン酸エステル類等が挙げられる。
これらの脂環族添加剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用できる。脂環族添加剤の配合量は、(メタ)アクリル系重合体100重量部に対して、通常、50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。この場合、脂環族添加剤の配合量が50重量部をこえると、レジストとしての耐熱性が低下する傾向がある。
また、添加剤としての界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する作用を示す成分である。
このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤のほか、以下商品名で、KP341(信越化学工業(株)製)、ポリフローNo.75,同No.95(共栄社化学(株)製)、エフトップEF301,同EF303,同EF352(トーケムプロダクツ(株)製)、メガファックスF171,同F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430,同FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−382,同SC−101,同SC−102,同SC−103,同SC−104,同SC−105,同SC−106(旭硝子(株)製)等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用できる。界面活性剤の配合量は、(メタ)アクリル系重合体100重量部に対して、通常、2重量部以下である。
また、添加剤としての増感剤は、放射線のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを酸発生剤に伝達し、それにより酸の生成量を増加する作用を示すもので、感放射線性樹脂組成物のみかけの感度を向上させる効果を有する。
このような増感剤としては、例えば、カルバゾール類、ベンゾフェノン類、ローズベンガル類、アントラセン類、フェノール類等が挙げられる。
これらの増感剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用できる。増感剤の配合量は、(メタ)アクリル系重合体100重量部に対して、好ましくは50重量部以下である。
さらに、上記以外の添加剤としては、ハレーション防止剤、接着助剤、保存安定化剤、消泡剤等が挙げられる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、普通、その使用に際して、全固形分濃度が、通常、3〜50重量%、好ましくは5〜25重量%となるように、溶剤に溶解したのち、例えば孔径0.2μm程度のフィルターでろ過し組成物溶液として調製される。
上記組成物溶液の調製に使用される溶剤としては、例えば、2−ペンタノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン等の直鎖状もしくは分岐状のケトン類;シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の環状のケトン類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル等の2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等の3−アルコキシプロピオン酸アルキル類のほか、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸n−ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用できるが、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチルから選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、特に化学増幅型レジストとして有用である。特に現像後のパターンのラインエッジラフネスを低減できるレジストとして有用である。
化学増幅型レジストにおいては、放射線照射により酸発生剤から発生した酸の作用によって、樹脂中の酸解離性基が解離して、カルボキシル基を生じ、その結果、レジストの照射部のアルカリ現像液に対する溶解性が高くなり、該照射部がアルカリ現像液によって溶解、除去され、ポジ型のレジストパターンが得られる。
本発明の感放射線性樹脂組成物からレジストパターンを形成する際には、組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、シリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー等の基板上に塗布することにより、レジスト被膜を形成し、場合により予め加熱処理(以下、「PB」という。)を行なったのち、所定のレジストパターンを形成するように該レジスト被膜に照射する。その際に使用される放射線としては、例えば、紫外線、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、F2エキシマレーザー(波長157nm)、EUV(極紫外線、波長13nm等)等の遠紫外線、電子線等の荷電粒子線、シンクロトロン放射線等のX線等を適宜選択して使用できるが、これらのうち遠紫外線、電子線が好ましい。また、照射量等の照射条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成、各添加剤の種類等に応じて、適宜選定される。
本発明においては、高精度の微細パターンを安定して形成するために、照射後に加熱処理(以下、「PEB」という。)を行なうことが好ましい。このPEBにより、(メタ)アクリル系重合体中の酸解離性有機基の解離反応が円滑に進行する。PEBの加熱条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成によって変わるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜170℃である。
本発明においては、感放射線性樹脂組成物の潜在能力を最大限に引き出すため、例えば特公平6−12452号公報等に開示されているように、使用される基板上に有機系あるいは無機系の反射防止膜を形成しておくこともでき、また環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、例えば特開平5−188598号公報等に開示されているように、レジスト被膜上に保護膜を設けることもでき、あるいはこれらの技術を併用することもできる。
次いで、照射されたレジスト被膜をアルカリ現像液を用いて現像することにより、所定のレジストパターンを形成する。
上記アルカリ現像液としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドを溶解したアルカリ性水溶液が好ましい。
上記アルカリ性水溶液の濃度は、通常、10重量%以下である。この場合、アルカリ性水溶液の濃度が10重量%をこえると、非照射部も現像液に溶解するおそれがあり好ましくない。
また、上記アルカリ性水溶液には、界面活性剤等を適量添加することもできる。なお、アルカリ現像液で現像したのちは、一般に、水で洗浄して乾燥する。
実施例1
Figure 2004300403
化合物(5−1)50.51g(45mol%)、化合物(5−2)13.50g(15mol%)、化合物(5−3)35.99g(40mol%)を2−ブタノン200gに溶解し、さらにジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.70gを投入した単量体溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1000ml の三口フラスコを30分窒素パージする。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末をろ別する。ろ別された白色粉末を2度400gのメタノールにてスラリー上で洗浄した後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(75g、収率75%)。この重合体はMwが10,300であり、13C−NMR分析の結果、化合物(5−1)、化合物(5−2)、化合物(5−3)による繰り返し単位、各繰り返し単位の含有率が47.6:14.2:38.2(mol%)の共重合体であった。この重合体を(メタ)アクリル系重合体(A−1)とする。
本発明において、Mwは東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を用い、流量1.0ml /分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。
実施例2
Figure 2004300403
化合物(6−1)49.64g(45mol%)、化合物(6−2)13.21g(15mol%)、化合物(6−3)37.15g(40mol%)を2−ブタノン200gに溶解し、さらにジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.61gを投入した単量体溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1000mlの三口フラスコを30分窒素パージする。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのイソプロピルアルコールへ投入し、析出した白色粉末をろ別する。ろ別された白色粉末を2度400gのイソプロピルアルコールにてスラリー上で洗浄した後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(76g、収率76%)。この重合体はMwが8,200であり、13C−NMR分析の結果、化合物(6−1)、化合物(6−2)、化合物(6−3)による繰り返し単位、各繰り返し単位の含有率が46.4:15.5:38.1(mol%)の共重合体であった。この重合体を(メタ)アクリル系重合体(A−2)とする。
実施例3
Figure 2004300403
化合物(5−1)56.15g(45mol%)、化合物(5−2)15.13g(15mol%)、化合物(7−1)28.72g(40mol%)を2−ブタノン200gに溶解し、さらにジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.59gを投入した単量体溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1000mlの三口フラスコを30分窒素パージする。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのヘプタンへ投入し、析出した白色粉末をろ別する。ろ別された白色粉末を2度400gのヘプタンにてスラリー上で洗浄した後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(77g、収率77%)。この重合体はMwが9,100であり、13C−NMR分析の結果、化合物(5−1)、化合物(5−2)、化合物(7−1)による繰り返し単位、各繰り返し単位の含有率が48.6:14.1:37.3(mol%)の共重合体であった。この重合体を(メタ)アクリル系重合体(A−3)とする。
実施例4
Figure 2004300403
化合物(5−1)60.64g(55mol%)、化合物(8−1)39.60g(45mol%)を2−ブタノン200gに溶解し、さらにジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.46gを投入した単量体溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1000mlの三口フラスコを30分窒素パージする。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末をろ別する。ろ別された白色粉末を2度400gのメタノールにてスラリー上で洗浄した後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(70g、収率70%)。この重合体はMwが9,800であり、13C−NMR分析の結果、化合物(5−1)、化合物(8−1)による繰り返し単位、各繰り返し単位の含有率が58.8:41.2(mol%)の共重合体であった。この重合体を(メタ)アクリル系重合体(A−4)とする。
実施例5
Figure 2004300403
化合物(5−1)54.92g(50mol%)、化合物(9−1)26.41g(30mol%)、化合物(9−2)18.66g(20mol%)を2−ブタノン200gに溶解し、さらにジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.46gを投入した単量体溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1000mlの三口フラスコを30分窒素パージする。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末をろ別する。ろ別された白色粉末を2度400gのメタノールにてスラリー上で洗浄した後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(68g、収率68%)。この重合体はMwが8,900であり、13C−NMR分析の結果、化合物(5−1)、化合物(9−1)、化合物(9−2)による繰り返し単位、各繰り返し単位の含有率が55.8:29.1:15.1(mol%)の共重合体であった。この重合体を(メタ)アクリル系重合体(A−5)とする。
比較例1
Figure 2004300403
化合物(10−1)53.69g(55mol%)と、化合物(5−3)46.31g(45mol%)とを2−ブタノン200gに溶解し、さらにジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)4.04gを投入した単量体溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1000mlの三口フラスコを30分窒素パージする。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末をろ別する。ろ別された白色粉末を2度400gのメタノールにてスラリー上で洗浄した後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(63g、収率63%)。この重合体はMwが9,700であり、13C−NMR分析の結果、化合物(10−1)、化合物(5−3)による繰り返し単位、各繰り返し単位の含有率が59.6:40.4(mol%)の共重合体であった。この重合体を(メタ)アクリル系重合体(A−6)とする。
実施例6
Figure 2004300403
化合物(5−1)39.99g(50mol%)、化合物(8−1)20.39g(20mol%)、化合物(11−1)39.62g(30mol%)を2−ブタノン200gに溶解し、さらにジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)6.00gを投入した単量体溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1000ml の三口フラスコを30分窒素パージする。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのヘプタンヘ投入し、析出した白色粉末をろ別する。ろ別された白色粉末を2度400gのヘプタンにてスラリー上で洗浄した後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(60g、収率60%)。この重合体はMwが5,300であり、化合物(5−1)、化合物(8−1)、化合物(11−1)で表される繰り返し単位、各繰り返し単位の含有率が35.8:17.1:47.0(mol%)の共重合体であった。この重合体を(メタ)アクリル系重合体(A−7)とする。
実施例7
Figure 2004300403
化合物(5−1)40.83g(30mol%)、化合物(11−1)44.49g(55mol%)、化合物(12−1)14.68g(15mol%)を2−ブタノン200gに溶解し、さらにジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)6.14gを投入した単量体溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1000mlの三口フラスコを30分窒素パージする。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのヘプタンへ投入し、析出した白色粉末をろ別する。ろ別された白色粉末を2度400gのヘプタンにてスラリー上で洗浄した後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(69g、収率69%)。この重合体はMwが5,800であり、化合物(5−1)、化合物(11−1)、化合物(12−1)で表される繰り返し単位、各繰り返し単位の含有率が33.9:49.2:16.9(mol%)の共重合体であった。この重合体を(メタ)アクリル系重合体(A−8)とする。
実施例8
Figure 2004300403
化合物(5−1)36.04g(30mol%)、化合物(11−1)35.71g(50mol%)、化合物(13−1)28.25g(20mol%)を2−ブタノン200gに溶解し、さらにジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.59gを投入した単量体溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1000mlの三口フラスコを30分窒素パージする。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのヘプタンへ投入し、析出した白色粉末をろ別する。ろ別された白色粉末を2度400gのヘプタンにてスラリー上で洗浄した後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(69g、収率69%)。この重合体はMwが7,100であり、化合物(5−1)、化合物(11−1)、化合物(13−1)で表される繰り返し単位、各繰り返し単位の含有率が34.5:47.1:18.4(mol%)の共重合体であった。この重合体を(メタ)アクリル系重合体(A−9)とする。
実施例9
Figure 2004300403
化合物(14−1)46.28g(35mol%)、化合物(8−1)32.24g(35mol%)、化合物(11−1)21.48g(30mol%)を2−ブタノン200gに溶解し、さらにジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)5.45gを投入した単量体溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1000mlの三口フラスコを30分窒素パージする。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのヘプタンへ投入し、析出した白色粉末をろ別する。ろ別された白色粉末を2度400gのヘプタンにてスラリー上で洗浄した後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(55g、収率55%)。この重合体はMwが7,500であり、化合物(14−1)、化合物(8−1)、化合物(11−1)で表される繰り返し単位、各繰り返し単位の含有率が32.5:35.2:32.2(mol%)の共重合体であった。この重合体を(メタ)アクリル系重合体(A−10)とする。
実施例10
Figure 2004300403
化合物(14−1)43.68g(35mol%)、化合物(12−1)13.66g(15mol%)、化合物(11−1)37.65g(50mol%)を2−ブタノン200gに溶解し、さらにジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.59gを投入した単量体溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1000mlの三口フラスコを30分窒素パージする。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのヘプタンへ投入し、析出した白色粉末をろ別する。ろ別された白色粉末を2度400gのヘプタンにてスラリー上で洗浄した後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(60g、収率60%)。この重合体はMwが7,900であり、化合物(14−1)、化合物(12−1)、化合物(11−1)で表される繰り返し単位、各繰り返し単位の含有率が49.3:17.3:33.4(mol%)の共重合体であった。この重合体を(メタ)アクリル系重合体(A−11)とする。
実施例11
Figure 2004300403
化合物(5−1)14.28g(10mol%)、化合物(10−1)51.78g(50mol%)、化合物(11−1)33.95g(40mol%)を2−ブタノン200gに溶解し、さらにジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)6.43gを投入した単量体溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1000mlの三口フラスコを30分窒素パージする。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのヘプタンへ投入し、析出した白色粉末をろ別する。ろ別された白色粉末を2度400gのヘプタンにてスラリー上で洗浄した後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(74g、収率74%)。この重合体はMwが5,700であり、化合物(5−1)、化合物(10−1)、化合物(11−1)で表される繰り返し単位、各繰り返し単位の含有率が8.4:52.6:39.0(mol%)の共重合体であった。この重合体を(メタ)アクリル系重合体(A−12)とする。
実施例1〜11および比較例1で得られた各(メタ)アクリル系重合体に関して、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶剤に対する溶解性を評価した。評価方法は、各重合体の5、10、15重量%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を作製し、その溶解性を目視で確認した。目視で透明であった場合を「良好」、沈殿物が見られた場合を「不良」とした。結果を表1に示す。
Figure 2004300403
実施例12〜実施例22、比較例2
実施例1〜実施例11、および比較例1で得られた各重合体と、以下に示す酸発生剤と、他の成分とを表2に示す割合で配合して各感放射線性樹脂組成物溶液を得た。得られた感放射線性樹脂組成物溶液について各種評価を行なった。膜形成条件を表3に、その評価結果を表4にそれぞれ示す。ここで、部は、特記しない限り重量基準である。
酸発生剤(B)
(B−1):トリフェニルスルホニウム・ノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
酸拡散制御剤(C)
(C−1):トリエタノールアミン
溶剤(D)
(D−1):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(D−2):シクロヘキサノン
評価方法
(1)感度:
ArF光源にて露光を行なう場合、ウエハー表面に膜厚780オングストロームのARC29((Brewer Science)社製)膜を形成したシリコンウエハー(ARC29)を用い、各組成物溶液を、基板上にスピンコートにより塗布し、ホットプレート上にて、表3に示す条件でPBを行なって形成した膜厚0.34μmのレジスト被膜に、ニコン製ArFエキシマレーザー露光装置(開口数0.55)を用い、マスクパターンを介して露光した。その後、表3に示す条件でPEBを行なったのち、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、25℃で60秒間現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。このとき、線幅0.16μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を1対1の線幅に形成する露光量を最適露光量とし、この最適露光量を感度とした。
(2)解像度:
最適露光量で解像される最小のライン・アンド・スペースパターンの寸法を解像度とした。
(3)放射線透過率:
組成物溶液を石英ガラス上にスピンコートにより塗布し、表3に示した温度条件に保持したホットプレート上で表3に示した条件の間PBを行なって形成した膜厚0.34μmのレジスト被膜について、波長193nmにおける吸光度から、放射線透過率を算出して、遠紫外線領域における透明性の尺度とした。
(4)ラインエッジラフネス(LER):
最適露光量にて解像した160nm1L/1Sパターンの観測において、日立製測長SEM:S9220にてパターン上部から観察する際、線幅を任意のポイントで観測し、その測定ばらつきを3シグマで表現した場合に、その値が10nm以上の場合を不良、10nm未満の場合を良好と表現した。
Figure 2004300403
Figure 2004300403
Figure 2004300403
本発明の感放射線性樹脂組成物は、レジスト溶剤への溶解性が極めて高く、現像後のパターンラインエッジラフネスを低減することが可能であり、今後さらに微細化が進むと予想される半導体デバイスの製造に極めて好適に使用することができる。

Claims (3)

  1. 下記式(1)および下記式(2)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位を含むことを特徴とする(メタ)アクリル系重合体。
    Figure 2004300403
    (式(1)および式(2)において、Rは水素原子またはメチル基を表し、R1は水素原子または炭素数1〜7の置換基を有していてもよいアルキル基、または、アルコキシ基を表し、R2は炭素数3〜7の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または脂環式のアルキル基を表し、Xはメチレン基またはエチレン基を表す。)
  2. 前記式(1)または前記式(2)とともに、下記式(3)で表される繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項1記載の(メタ)アクリル系重合体。
    Figure 2004300403
    (式(3)において、Rは水素原子またはメチル基を表し、R3は相互に独立に炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体または1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、かつR3の少なくとも1つが該脂環式炭化水素基もしくはその誘導体であるか、あるいは何れか2つのR3が相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、残りのR3が炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を表す。)
  3. アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性であって酸の作用によりアルカリ易溶性となる酸解離性基含有樹脂と、感放射線性酸発生剤とを含有する感放射線性樹脂組成物であって、前記酸解離性基含有樹脂が請求項1または請求項2記載の(メタ)アクリル系重合体を含むことを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
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