JP2004292706A - 光半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び光半導体装置 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、LED、フォトトランジスタ、フォトダイオード、CCD等の光半導体素子を封止するために用いられるエポキシ樹脂組成物、及びこのエポキシ樹脂を用いて封止された光半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、封止材としては、液晶等に用いられる硬化収縮性の少ないエポキシ樹脂と、LED等の光半導体封止材に代表される透明性に優れるエポキシ樹脂が挙げられる。
LED、受光素子等の光半導体の樹脂封止材料としては、透明性、密着性、電気絶縁性、耐熱性等に優れる点からエポキシ樹脂組成物が多く使用されている。エポキシ樹脂の硬化剤としては、酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤、フェノール系硬化剤、イミダゾール系硬化剤等が挙げられる。しかし、前記のように透明性や成形性の観点から酸無水物が多用されている。
しかしながら、硬化剤として酸無水物を使用した場合、
(1)エポキシ樹脂との反応性が高いため、貯蔵中にゲル化を生じたりするので、可使時間が短くなるなどその安定性が問題となる、
(2)硬化過程においてエポキシ基とカルボキシル基との反応によりヒドロキシル基が生成するため耐湿性が不十分である、
(3)硬化の前工程である真空脱泡工程において酸無水物が蒸発し、エポキシ樹脂組成物の組成比を一定に保つことが困難である、
などの問題もあった。
【0003】
例えば、封止用ポキシ樹脂としては、特開2000−63635号公報(特許文献1)、特開平10−158474号公報(特許文献2)、特開平09−208865号公報(特許文献3)、特開平08−41168号公報等が開示されている。
特開2000−63635号公報(特許文献1)、特開平10−158474号公報(特許文献2)、特開平09−208865号公報(特許文献3)には、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤およびポリオキシエチレン系活性剤を用いたエポキシ樹脂組成物が開示されている。しかしエポキシ樹脂成分が、フェノールノボラッック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラッック型エポキシ樹脂のシリコーン基を含まない構造の樹脂であり、耐水性や柔軟性が乏しいなどの問題がある。
一方、特開平08−41168号(特許文献4)には、エポキ変性シリコーン樹脂、フェノール系硬化剤、硬化促進剤および充填材を含む液状エポキシ樹脂組成物が開示されている。この技術の目的とするところでは、低粘度で取り扱い性がよく樹脂封止層をスポットで形成するのに適し、ブリ−ドが発生せず低応力性に優れた硬化物を与える組成物としてエポキシ当量が260以下のエポキシ変性シリコーン樹脂を含有する組成物であり、透明性が求められる用途には使用できない。しかし、充填材を含まない組成としても、この技術では、エポキシ変性シリコーン樹脂のエポキシ当量や粘度が限定されたものに対してのみ使用が可能であり、特に高粘度のエポキシ変性シリコーン樹脂に対しては使用することができず使用範囲の限られたものであった。さらには、また架橋反応が高分子同士の相溶性が悪く反応率が低いため、得られた硬化樹脂は不均一で脆く優れているとはいえない状態であった。充填剤を使用しない場合でも、相溶性が悪く反応率が低いため、多くの場合得られた硬化樹脂は不均一である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記のような背景のもとで課題の検討がなされたものである。
本発明の第1の目的は、樹脂組成物の相溶性、貯蔵安定性に優れ、硬化時に組成比が変化しないでかつ硬化性、硬化した後の透明性に優れた光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供することにある。
本発明の第2の目的は、前記の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いた硬化方法を提供することにある。
本発明の第3の目的は、該エポキシ樹脂組成物を封止剤として用いてなる、透明性、耐熱性、耐湿性に優れた光半導体装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の問題点に鑑み鋭意検討した結果、エポキシ変性シリコーン樹脂と、特定のカルボン酸をビニルエーテルで変性させた熱硬化剤とを配合して用いると、貯蔵安定等に優れ、硬化後の物性も優れたエポキシ樹脂となる組成物が得られることの知見を得て、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、次の(1)〜(6)である。
(1)A成分;エポキシ変性シリコーン樹脂と、B成分;前記式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤とを、主成分として含有する光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【0006】
(2)A成分;エポキシ変性シリコーン樹脂と、B成分;前記式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤と、さらにC成分;硬化促進剤を含有する光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【0007】
(3)A成分のエポキシ変性シリコーン樹脂が、エポキシ当量180〜2000g/当量の樹脂であり、
B成分の前記式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤が、コハク酸、アジピン酸、1,2,3,4,−ブタンテトラカルボン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸などの脂肪族ポリカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキサントリカルボン酸およびシクロヘキサンテトラカルボン酸などの脂環式ポリカルボン酸からなる酸群より選択される1種または2種以上と、
イソプロピルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルおよび前記のビニルエーテルに対応するチオエーテルからなるビニル(チオ)エーテルの群より選択される1種または2種以上とを付加反応させて得られる反応物である熱硬化剤であり、さらにC成分の硬化促進剤が、プロトン酸および/またはルイス酸である請求項1または2記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【0008】
(4)A成分のエポキシ変性シリコーン樹脂、100重量部に対して、
B成分の前記式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤が、{硬化剤の酸とビニル(チオ)エーテルを反応させたブロックカルボン酸(潜在性酸)当量/前記のエポキシ変性シリコ−ン樹脂のエポキシ当量}の比が0.7〜1.2となるようにし、さらにC成分の硬化促進剤をエポキシ変性シリコーン樹脂と熱硬化剤の合計100重量部に対して0.1〜10重量部配合してなる前記(4)に記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【0009】
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化方法であって、前記の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を100〜250℃に加熱することによる硬化方法。
【0010】
(6)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を硬化し、封止材として用いてなることを特徴とする光半導体装置。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、A成分;エポキシ変性シリコーン樹脂と、B成分;前記式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤とを、主成分として含有することを特徴とする。
【0012】
ここで本発明において用いる「光半導体封止用」とは、前記のように(特に透明性が求められる)、LED、受光素子、フォトトランジスタ、フォトダイオード、CCD等の光半導体の素子等に用いる封止材用を意味する。
【0013】
本発明に用いられるエポキシ変性シリコーンは、特に限定されるものではないが、硬化特性の観点からエポキシ当量が180〜2000g/当量の範囲であることが好ましく、特に好ましくは180〜500g/当量である。
【0014】
エポキシ基をシリコーン骨格に導入する方法については、種々の公知の方法を用いることができる。
例えば、(1)ハイドロシリル基を含有するシリコーンオイルに白金等の金属触媒下でアリル基を含有するグリシジル化合物、
(2)アリルグリシジルエーテルをヒドロシリル化反応させる方法、
(3)ビニル基を含有するシリコーンオイルを過酸により、エポキシ化する方法等を例示することができる。
具体的には、例えば、信越化学工業(株)社製、商品名KF−105、X−22−163A、X−22−163B、X−22−163C、KF−1001、KF−101、X−22−2000、X−22−169AS、X−22−169B、KF−102等が挙げられ、さらに東芝シリコーン(株)社製、商品名UV−9300、TSL9906、TSF4730、さらに、日本ユニカー(株)社製、商品名、L−9300、FZ−3720、FZ−3736等が挙げられる。
【0015】
化学式としては、例えば、下記式(2)
【0016】
【化2】
【0017】
[(式中のR5及びR6はそれぞれ水素原子または炭素数1〜16の有機基であり、少なくとも1つ以上が式(3)〜(5)で表されるエポキシ基である。また、m、nは0以上の整数である。)
【0018】
【化3】
【0019】
(R7は炭素数13以下の有機基である。)
【0020】
【化4】
【0021】
(R8は炭素数12以下の有機基である。)
【0022】
【化5】
【0023】
(R8は炭素数10以下の有機基である。)]で示される。
【0024】
他の物性としては、例えば、粘度100〜20000mm2/s、比重0.95〜1.08、屈折率1.40〜1.48が挙げられる。
これらのエポキシ変性シリコーン樹脂は、単独で使用してもよいし、あるいは2種類以上を適宜混合して使用することもできる。
【0025】
本発明で使用される式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤は、分子内にカルボキシル基を2個以上含有する多価カルボン酸とビニルエーテル化合物とを付加反応させることにより得られる化合物である。
本発明に使用される式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤に使用される原料としての、多価カルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、1,2,3,4,−ブタンテトラカルボン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸などの脂肪族ポリカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの芳香族ポリカルボン酸;テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキサントリカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸などの脂環式ポリカルボン酸;及び、一分子内にカルボキシル基を2個以上有するポリエステル樹脂、アクリル樹脂、マレイン化ポリブタジエンなどのポリマーカルボン酸等が挙げられる。
【0026】
さらに好ましくは耐候性の面から芳香環、炭素−炭素二重結合を含まないコハク酸、アジピン酸、1,2,3,4,−ブタンテトラカルボン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸などの脂肪族ポリカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキサントリカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸などの脂環式ポリカルボン酸、一分子内にカルボキシル基を2個以上有するポリエステル樹脂、アクリル樹脂、カルボキシ変性シリコーン樹脂などが挙げられる。
【0027】
さらに、その他の多価カルボン酸としては、例えば、
(1)一分子当たりヒドロキシル基を2個以上有するポリオールと酸無水物とをハーフエステル化させてなる多価カルボン酸、
(2)一分子当たりイソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネート化合物とヒドロキシカルボン酸またはアミノ酸とを付加させてなる多価カルボン酸、
(3)カルボキシル基含有α,β−不飽和単量体を単独重合または他のα,β−不飽和単量体と共重合させてなる多価カルボン酸、
(4)カルボキシル基末端を有するポリエステル樹脂を合成してなる多価カルボン酸、
などの各種多価カルボン酸が挙げられる。
【0028】
前記の(1)の原料の多価カルボン酸の原料として用いられる、ポリオールとしては例えば、エチレングリコール、1,2−及び1,3−プロパンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどを用いることができ、さらに前記(1)の酸無水物としては例えば、コハク酸無水物、グルタル酸無水物、アジピン酸無水物、フタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物などを用いることができる。
また、前記の(2)の多価カルボン酸の原料として用いられる、ポリイソシアネート化合物としては例えば、p−フェニレンジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネートなどを用いることができ、また原料のヒドロキシカルボン酸としては例えば、クエン酸、ヒドロキシピバリン酸などを用いることができる。
【0029】
さらに、前記の(3)の多価カルボン酸の原料としては、カルボキシル基含有α,β−不飽和単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などを用いることができ、他のα,β−不飽和単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレートなどを用いることができる。ここで(メタ)アクリレートは、アクリレートまたは/およびメタクリレートを意味する。
また、前記の(4)のカルボキシル基末端のポリエステル樹脂は、多価アルコールに対して多塩基酸過剰下での通常のポリエステル樹脂の合成方法に従い、容易に形成させることにより多価カルボン酸ができる。
【0030】
本発明に使用される式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤の製造に使用されるビニル(チオ)エーテル化合物は、下記式(6)で表される。
【0031】
【化6】
【0032】
(式中のR10、R11及びR12はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜18の有機基、R13は炭素数1〜18の有機基を示す。)
ここでビニル(チオ)エーテル化合物は、ビニルエーテル化合物または/およびビニルチオエーテル化合物を意味する。
【0033】
その具体例としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどが挙げられる。これらのビニルエーテルのなかでも、好ましくはイソプロピルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどが挙げられる。
【0034】
本発明に使用される式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤は、前記のカルボン酸と前記のビニル(チオ)エーテル化合物の少なくとも1種を、場合により用いられる酸触媒の存在下、好ましくは室温ないし200℃の温度で反応させることにより得られる。
前記のカルボン酸と前記ビニル(チオ)エーテル化合物を反応させる際の反応比は、当量比(前記カルボン酸基モル当量/前記ビニル(チオ)エーテル基モル当量)が通常1/0.5〜1/5であればよい。より好ましくは、当量比が1/0.7〜1/3である。この反応の反応温度は、通常室温ないし200℃の範囲の温度であればよく、好ましくは50〜150℃である。また、この反応の反応時間は反応進行状況に応じて適宜選定すればよいが、通常1〜100時間でよい。好ましくは、2時間〜20時間である
【0035】
この際、反応を促進させる目的で、酸触媒を使用することができる。そのような触媒としては、例えば、下記式(7)
【0036】
【化7】
【0037】
(式中のR14は炭素数3〜10のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基、mは1又は2である。)で表される酸性リン酸エステルが挙げられる。
より具体的には、n−プロパノール、n−ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール等の第一級アルコール類、及びイソプロパノール、2−ブタノール、2−ヘキサノール、2−オクタノール、シクロヘキサノール等の第二級アルコール類のリン酸モノエステル類あるいはリン酸ジエステル類が挙げられる。
これらの酸触媒は、1種単独で、又は2種以上を組合せて用いることができる。
【0038】
前記の酸触媒の使用量は、特に制限ないが、カルボン酸とビニル(チオ)エーテルの合計量100重量部に対して、通常0.01〜5重量部が好ましく、特に0.1〜1重量部が好ましい。
【0039】
また、反応系を均一にし、反応を容易にする目的で有機溶媒も使用することができる。そのような有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、芳香族石油ナフサ、テトラリン、テレビン油、ソルベッソ#100(エクソン化学(株)製)、ソルベッソ#150(エクソン化学(株)製)等の芳香族炭化水素;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸第二ブチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸メトキシブチル等のエステル及びエーテルエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、メシチルオキサイド、メチルイソアミルケトン、エチルブチルケトン、エチルアミルケトン、ジイソブチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、ジイソプロピルケトン等のケトン類;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
これらの有機溶媒は、1種単独で用いてもよいし、又は2種以上を組合せて用いることもできる。
また、これらの溶媒の配合量としては、特に限定されないが、カルボン酸とビニル(チオ)エーテルの合計重量100重量部に対して、5〜95重量部、より好ましくは20〜80重量部が挙げられる。
カルボン酸をビニル(チオ)エーテルで保護してなる官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤を合成する際に使用した前記有機溶剤は合成終了後に必要に応じて留去し、濃度を調節することができる。
【0040】
本発明におけるA成分のエポキシ変性シリコーン樹脂とB成分のカルボン酸をビニルエーテルで保護してなる官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤との配合比は、(ビニルエーテルで変性された酸のモル当量/エポキシ変性シリコーン樹脂のエポキシ基のモル当量)の比が、1/0.7〜1/1.2モル当量比が好ましく、更に好ましくは1/0.8〜1/1.1モル等量比である。この範囲を外れると、硬化反応が不十分となり硬化物の物性が低下するので好ましくない。
【0041】
本発明に使用されるC成分の硬化促進剤としては、例えば、ハロゲノカルボン酸類、スルホン酸類、硫酸モノエステル類、リン酸モノ及びジエステル類、ポリリン酸エステル類、ホウ酸モノ及びジエステル類などのプロトン酸、BF3、FeCl3、SnCl4、AlCl3、ZnCl2、オクチル酸亜鉛等の有機酸金属塩類などのルイス酸等を挙げることができる。
これらC成分の硬化促進剤の使用量は、A成分のエポキシ変性シリコーン樹脂とB成分の硬化剤の合計量100重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは 0.5〜5重量部である。
これらC成分の硬化促進剤の使用量が、0.1重量部より少ないと硬化不良を引き起こし、10重量部より多いと硬化物の着色が著しくなる。
【0042】
また、封止材として使用する場合には、前記のエポキシ樹脂組成物を、熱硬化することにより硬化することができる。
その際には、前記の組成物をオーバーコート、デイップコート等により塗布し硬化させたり、容器内にエポキシ樹脂組成物を入れてその中に、素子をデイップしてそのまま硬化させたりする方法等により本発明の光半導体素子の封止材とすることができる。
【0043】
また、本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲で、カップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、赤外線吸収剤、変性剤、充填剤等の従来公知の添加剤を用いることができる。
【0044】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例1
表1に示すように、エポキシ変性シリコーン樹脂として、KF−101{粘度1500mm2/s、エポキシ当量350g/当量(信越化学工業(株)製)}73重量部、硬化剤としてコハク酸をn−プロピルビニルエーテルにより保護してなる熱硬化剤(SA―nPr)27重量部(エポキシ樹脂組成物を酸のモル当量/エポキシのモル当量の比が0.9)および硬化促進剤としてオクチル酸亜鉛2重量部を容器にとり、50℃でかき混ぜながら均一に溶解させてエポキシ樹脂組成物を調製した。そのエポキシ樹脂組成物を用いて、下記に示す試験法に合わせた形状に成形し、150℃で3時間硬化させることにより硬化物を得た。
【0045】
実施例2〜9、比較例1〜6
実施例1と同様にして、実施例2〜9および比較例1〜6に使用されるエポキシ樹脂組成物を酸/エポキシの等量比が0.9となるように表1および2に示す組成に従って、各原料を配合し、均一に溶解させることにより調製した。実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物を下記に示す試験法に合わせた形状に成形し、150℃で3時間硬化させることにより硬化物を得た。
なお表1および2中の商品名および略号は以下の通りである。
【0046】
1.<A成分のエポキシ変性シリコーン樹脂>
以下のエポキシ変性シリコーン樹脂を実施例及び比較例にて使用する
KF−101:粘度1500mm2/s、エポキシ当量350g/当量(信越化学工業(株)製)
TF−4:粘度200mm2/s、エポキシ当量190g/当量(開発品)
2.<B成分またはその他の熱硬化剤>
SA−nPr:コハク酸をn−プロピルビニルエーテルにより保護してなる熱硬化剤、
CHTA−nPr:シクロヘキサントリカルボン酸をn−プロピルビニルエーテルにより保護してなる熱硬化剤、
HHW−iPr:ヘキサヒドロフタル酸をi−プロピルビニルエーテルにより保護してなる熱硬化剤、
Me−HHPA:メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(新日本理化(株)社製、商品名リカシッドMH−700)、
PMDA:無水ピロメリット酸(三菱ガス化学(株)社製)、
3.<C成分およびその他の硬化触媒>
ZnOct:オクチル酸亜鉛(日本化学産業社製)、
2E4MZ:2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成(株)社製、商品名、キュアゾール2E4MZ)。
【0047】
実施例、比較例における試験法を下記に示す。
(1)耐プレッシャークッカ性試験
上記エポキシ樹脂組成物で封止した評価用IC(外形寸法:20×6.3×2.3mm、ピン数16)をプレッシャークッカ試験(PCT、121℃/100%)を行った後、導通試験を行い断線したものを不良品とした。導通試験は200時間毎に行い、サンプル全体の内10%(20個のサンプルの内2個)が不良品となった時間を試験結果とした。
【0048】
(2)高温高湿試験
上記エポキシ樹脂組成物で封止した評価用IC(外形寸法:20×6.3×2.3mm、ピン数16)を高温高湿試験(85℃/85%)を行った後、導通試験を行い断線したものを不良品とした。導通試験は200時間毎に行い、サンプル全体の内10%(20個のサンプルの内2個)が不良品となった時間を試験結果とした。
(3)耐熱衝撃信頼性試験
上記エポキシ樹脂組成物で封止した評価用IC(外形寸法:20×6.3×2.3mm、ピン数16)をヒートサイクル試験(−40℃〜125℃、各30分)を行った後、導通試験を行い断線したものを不良品とした。導通試験は50サイクル毎に行い、サンプル全体の内10%(20個のサンプルの内2個)が不良品となった回数を試験結果とした。
(4)光線透過率
分光光度計(株式会社島津製作所製UV−2200)を用い、厚さ1mmの成型品について波長600nmにおける光線透過率(%)を測定した。
(5)硬化残膜率
組成物1gを精秤して硬化の前後の重量変化から硬化残膜率(%)を算出した。
(6)貯蔵安定性
25℃に貯蔵した組成物を、25℃のE型粘度計で粘度を測定し、粘度が初期粘度の2倍になるまでの日数を計測した。
【0049】
【表1】
【0050】
表1の試験結果から実施例1〜6は、比較例1〜4と比較して、樹脂組成物は貯蔵安定性に優れ、硬化した樹脂は、透過率(透明性)、耐プレッシャークッカ性、耐高温高湿性(耐湿性)、耐熱衝撃信頼性に優れ、透明性に優れ、硬化の前後において重量変化が少ないことから組成の変化が小さいことがわかる。
【0051】
実施例7〜12、
表1に示した実施例1〜6と同様にして、各原料を配合して均一に溶解してエポキシ樹脂組成物を得た。それを封止材用の容器にとり、電極、LED素子、リードフレームからなる素子をディップして、150℃、3時間の条件で熱硬化させて、図1に示したように光半導体装置を作成した。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、貯蔵安定性に優れる。この光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を光半導体素子の封止材として用いることにより、硬化の前工程である真空脱泡時には揮発したりする組成の変化がなく、透明性、耐熱性、耐湿性に優れた光半導体装置を得ることができる。そのため、電子部品材料や光半導体素子の封止材料として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の樹脂組成物を封止材として用いた半導体の装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1.封止材
2.LED素子
3.電極
4.リードフレーム
10.半導体の装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、LED、フォトトランジスタ、フォトダイオード、CCD等の光半導体素子を封止するために用いられるエポキシ樹脂組成物、及びこのエポキシ樹脂を用いて封止された光半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、封止材としては、液晶等に用いられる硬化収縮性の少ないエポキシ樹脂と、LED等の光半導体封止材に代表される透明性に優れるエポキシ樹脂が挙げられる。
LED、受光素子等の光半導体の樹脂封止材料としては、透明性、密着性、電気絶縁性、耐熱性等に優れる点からエポキシ樹脂組成物が多く使用されている。エポキシ樹脂の硬化剤としては、酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤、フェノール系硬化剤、イミダゾール系硬化剤等が挙げられる。しかし、前記のように透明性や成形性の観点から酸無水物が多用されている。
しかしながら、硬化剤として酸無水物を使用した場合、
(1)エポキシ樹脂との反応性が高いため、貯蔵中にゲル化を生じたりするので、可使時間が短くなるなどその安定性が問題となる、
(2)硬化過程においてエポキシ基とカルボキシル基との反応によりヒドロキシル基が生成するため耐湿性が不十分である、
(3)硬化の前工程である真空脱泡工程において酸無水物が蒸発し、エポキシ樹脂組成物の組成比を一定に保つことが困難である、
などの問題もあった。
【0003】
例えば、封止用ポキシ樹脂としては、特開2000−63635号公報(特許文献1)、特開平10−158474号公報(特許文献2)、特開平09−208865号公報(特許文献3)、特開平08−41168号公報等が開示されている。
特開2000−63635号公報(特許文献1)、特開平10−158474号公報(特許文献2)、特開平09−208865号公報(特許文献3)には、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤およびポリオキシエチレン系活性剤を用いたエポキシ樹脂組成物が開示されている。しかしエポキシ樹脂成分が、フェノールノボラッック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラッック型エポキシ樹脂のシリコーン基を含まない構造の樹脂であり、耐水性や柔軟性が乏しいなどの問題がある。
一方、特開平08−41168号(特許文献4)には、エポキ変性シリコーン樹脂、フェノール系硬化剤、硬化促進剤および充填材を含む液状エポキシ樹脂組成物が開示されている。この技術の目的とするところでは、低粘度で取り扱い性がよく樹脂封止層をスポットで形成するのに適し、ブリ−ドが発生せず低応力性に優れた硬化物を与える組成物としてエポキシ当量が260以下のエポキシ変性シリコーン樹脂を含有する組成物であり、透明性が求められる用途には使用できない。しかし、充填材を含まない組成としても、この技術では、エポキシ変性シリコーン樹脂のエポキシ当量や粘度が限定されたものに対してのみ使用が可能であり、特に高粘度のエポキシ変性シリコーン樹脂に対しては使用することができず使用範囲の限られたものであった。さらには、また架橋反応が高分子同士の相溶性が悪く反応率が低いため、得られた硬化樹脂は不均一で脆く優れているとはいえない状態であった。充填剤を使用しない場合でも、相溶性が悪く反応率が低いため、多くの場合得られた硬化樹脂は不均一である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記のような背景のもとで課題の検討がなされたものである。
本発明の第1の目的は、樹脂組成物の相溶性、貯蔵安定性に優れ、硬化時に組成比が変化しないでかつ硬化性、硬化した後の透明性に優れた光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供することにある。
本発明の第2の目的は、前記の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いた硬化方法を提供することにある。
本発明の第3の目的は、該エポキシ樹脂組成物を封止剤として用いてなる、透明性、耐熱性、耐湿性に優れた光半導体装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の問題点に鑑み鋭意検討した結果、エポキシ変性シリコーン樹脂と、特定のカルボン酸をビニルエーテルで変性させた熱硬化剤とを配合して用いると、貯蔵安定等に優れ、硬化後の物性も優れたエポキシ樹脂となる組成物が得られることの知見を得て、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、次の(1)〜(6)である。
(1)A成分;エポキシ変性シリコーン樹脂と、B成分;前記式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤とを、主成分として含有する光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【0006】
(2)A成分;エポキシ変性シリコーン樹脂と、B成分;前記式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤と、さらにC成分;硬化促進剤を含有する光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【0007】
(3)A成分のエポキシ変性シリコーン樹脂が、エポキシ当量180〜2000g/当量の樹脂であり、
B成分の前記式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤が、コハク酸、アジピン酸、1,2,3,4,−ブタンテトラカルボン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸などの脂肪族ポリカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキサントリカルボン酸およびシクロヘキサンテトラカルボン酸などの脂環式ポリカルボン酸からなる酸群より選択される1種または2種以上と、
イソプロピルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルおよび前記のビニルエーテルに対応するチオエーテルからなるビニル(チオ)エーテルの群より選択される1種または2種以上とを付加反応させて得られる反応物である熱硬化剤であり、さらにC成分の硬化促進剤が、プロトン酸および/またはルイス酸である請求項1または2記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【0008】
(4)A成分のエポキシ変性シリコーン樹脂、100重量部に対して、
B成分の前記式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤が、{硬化剤の酸とビニル(チオ)エーテルを反応させたブロックカルボン酸(潜在性酸)当量/前記のエポキシ変性シリコ−ン樹脂のエポキシ当量}の比が0.7〜1.2となるようにし、さらにC成分の硬化促進剤をエポキシ変性シリコーン樹脂と熱硬化剤の合計100重量部に対して0.1〜10重量部配合してなる前記(4)に記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【0009】
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化方法であって、前記の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を100〜250℃に加熱することによる硬化方法。
【0010】
(6)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を硬化し、封止材として用いてなることを特徴とする光半導体装置。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、A成分;エポキシ変性シリコーン樹脂と、B成分;前記式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤とを、主成分として含有することを特徴とする。
【0012】
ここで本発明において用いる「光半導体封止用」とは、前記のように(特に透明性が求められる)、LED、受光素子、フォトトランジスタ、フォトダイオード、CCD等の光半導体の素子等に用いる封止材用を意味する。
【0013】
本発明に用いられるエポキシ変性シリコーンは、特に限定されるものではないが、硬化特性の観点からエポキシ当量が180〜2000g/当量の範囲であることが好ましく、特に好ましくは180〜500g/当量である。
【0014】
エポキシ基をシリコーン骨格に導入する方法については、種々の公知の方法を用いることができる。
例えば、(1)ハイドロシリル基を含有するシリコーンオイルに白金等の金属触媒下でアリル基を含有するグリシジル化合物、
(2)アリルグリシジルエーテルをヒドロシリル化反応させる方法、
(3)ビニル基を含有するシリコーンオイルを過酸により、エポキシ化する方法等を例示することができる。
具体的には、例えば、信越化学工業(株)社製、商品名KF−105、X−22−163A、X−22−163B、X−22−163C、KF−1001、KF−101、X−22−2000、X−22−169AS、X−22−169B、KF−102等が挙げられ、さらに東芝シリコーン(株)社製、商品名UV−9300、TSL9906、TSF4730、さらに、日本ユニカー(株)社製、商品名、L−9300、FZ−3720、FZ−3736等が挙げられる。
【0015】
化学式としては、例えば、下記式(2)
【0016】
【化2】
【0017】
[(式中のR5及びR6はそれぞれ水素原子または炭素数1〜16の有機基であり、少なくとも1つ以上が式(3)〜(5)で表されるエポキシ基である。また、m、nは0以上の整数である。)
【0018】
【化3】
【0019】
(R7は炭素数13以下の有機基である。)
【0020】
【化4】
【0021】
(R8は炭素数12以下の有機基である。)
【0022】
【化5】
【0023】
(R8は炭素数10以下の有機基である。)]で示される。
【0024】
他の物性としては、例えば、粘度100〜20000mm2/s、比重0.95〜1.08、屈折率1.40〜1.48が挙げられる。
これらのエポキシ変性シリコーン樹脂は、単独で使用してもよいし、あるいは2種類以上を適宜混合して使用することもできる。
【0025】
本発明で使用される式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤は、分子内にカルボキシル基を2個以上含有する多価カルボン酸とビニルエーテル化合物とを付加反応させることにより得られる化合物である。
本発明に使用される式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤に使用される原料としての、多価カルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、1,2,3,4,−ブタンテトラカルボン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸などの脂肪族ポリカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの芳香族ポリカルボン酸;テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキサントリカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸などの脂環式ポリカルボン酸;及び、一分子内にカルボキシル基を2個以上有するポリエステル樹脂、アクリル樹脂、マレイン化ポリブタジエンなどのポリマーカルボン酸等が挙げられる。
【0026】
さらに好ましくは耐候性の面から芳香環、炭素−炭素二重結合を含まないコハク酸、アジピン酸、1,2,3,4,−ブタンテトラカルボン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸などの脂肪族ポリカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキサントリカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸などの脂環式ポリカルボン酸、一分子内にカルボキシル基を2個以上有するポリエステル樹脂、アクリル樹脂、カルボキシ変性シリコーン樹脂などが挙げられる。
【0027】
さらに、その他の多価カルボン酸としては、例えば、
(1)一分子当たりヒドロキシル基を2個以上有するポリオールと酸無水物とをハーフエステル化させてなる多価カルボン酸、
(2)一分子当たりイソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネート化合物とヒドロキシカルボン酸またはアミノ酸とを付加させてなる多価カルボン酸、
(3)カルボキシル基含有α,β−不飽和単量体を単独重合または他のα,β−不飽和単量体と共重合させてなる多価カルボン酸、
(4)カルボキシル基末端を有するポリエステル樹脂を合成してなる多価カルボン酸、
などの各種多価カルボン酸が挙げられる。
【0028】
前記の(1)の原料の多価カルボン酸の原料として用いられる、ポリオールとしては例えば、エチレングリコール、1,2−及び1,3−プロパンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどを用いることができ、さらに前記(1)の酸無水物としては例えば、コハク酸無水物、グルタル酸無水物、アジピン酸無水物、フタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物などを用いることができる。
また、前記の(2)の多価カルボン酸の原料として用いられる、ポリイソシアネート化合物としては例えば、p−フェニレンジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネートなどを用いることができ、また原料のヒドロキシカルボン酸としては例えば、クエン酸、ヒドロキシピバリン酸などを用いることができる。
【0029】
さらに、前記の(3)の多価カルボン酸の原料としては、カルボキシル基含有α,β−不飽和単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などを用いることができ、他のα,β−不飽和単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレートなどを用いることができる。ここで(メタ)アクリレートは、アクリレートまたは/およびメタクリレートを意味する。
また、前記の(4)のカルボキシル基末端のポリエステル樹脂は、多価アルコールに対して多塩基酸過剰下での通常のポリエステル樹脂の合成方法に従い、容易に形成させることにより多価カルボン酸ができる。
【0030】
本発明に使用される式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤の製造に使用されるビニル(チオ)エーテル化合物は、下記式(6)で表される。
【0031】
【化6】
【0032】
(式中のR10、R11及びR12はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜18の有機基、R13は炭素数1〜18の有機基を示す。)
ここでビニル(チオ)エーテル化合物は、ビニルエーテル化合物または/およびビニルチオエーテル化合物を意味する。
【0033】
その具体例としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどが挙げられる。これらのビニルエーテルのなかでも、好ましくはイソプロピルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどが挙げられる。
【0034】
本発明に使用される式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤は、前記のカルボン酸と前記のビニル(チオ)エーテル化合物の少なくとも1種を、場合により用いられる酸触媒の存在下、好ましくは室温ないし200℃の温度で反応させることにより得られる。
前記のカルボン酸と前記ビニル(チオ)エーテル化合物を反応させる際の反応比は、当量比(前記カルボン酸基モル当量/前記ビニル(チオ)エーテル基モル当量)が通常1/0.5〜1/5であればよい。より好ましくは、当量比が1/0.7〜1/3である。この反応の反応温度は、通常室温ないし200℃の範囲の温度であればよく、好ましくは50〜150℃である。また、この反応の反応時間は反応進行状況に応じて適宜選定すればよいが、通常1〜100時間でよい。好ましくは、2時間〜20時間である
【0035】
この際、反応を促進させる目的で、酸触媒を使用することができる。そのような触媒としては、例えば、下記式(7)
【0036】
【化7】
【0037】
(式中のR14は炭素数3〜10のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基、mは1又は2である。)で表される酸性リン酸エステルが挙げられる。
より具体的には、n−プロパノール、n−ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール等の第一級アルコール類、及びイソプロパノール、2−ブタノール、2−ヘキサノール、2−オクタノール、シクロヘキサノール等の第二級アルコール類のリン酸モノエステル類あるいはリン酸ジエステル類が挙げられる。
これらの酸触媒は、1種単独で、又は2種以上を組合せて用いることができる。
【0038】
前記の酸触媒の使用量は、特に制限ないが、カルボン酸とビニル(チオ)エーテルの合計量100重量部に対して、通常0.01〜5重量部が好ましく、特に0.1〜1重量部が好ましい。
【0039】
また、反応系を均一にし、反応を容易にする目的で有機溶媒も使用することができる。そのような有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、芳香族石油ナフサ、テトラリン、テレビン油、ソルベッソ#100(エクソン化学(株)製)、ソルベッソ#150(エクソン化学(株)製)等の芳香族炭化水素;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸第二ブチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸メトキシブチル等のエステル及びエーテルエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、メシチルオキサイド、メチルイソアミルケトン、エチルブチルケトン、エチルアミルケトン、ジイソブチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、ジイソプロピルケトン等のケトン類;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
これらの有機溶媒は、1種単独で用いてもよいし、又は2種以上を組合せて用いることもできる。
また、これらの溶媒の配合量としては、特に限定されないが、カルボン酸とビニル(チオ)エーテルの合計重量100重量部に対して、5〜95重量部、より好ましくは20〜80重量部が挙げられる。
カルボン酸をビニル(チオ)エーテルで保護してなる官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤を合成する際に使用した前記有機溶剤は合成終了後に必要に応じて留去し、濃度を調節することができる。
【0040】
本発明におけるA成分のエポキシ変性シリコーン樹脂とB成分のカルボン酸をビニルエーテルで保護してなる官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤との配合比は、(ビニルエーテルで変性された酸のモル当量/エポキシ変性シリコーン樹脂のエポキシ基のモル当量)の比が、1/0.7〜1/1.2モル当量比が好ましく、更に好ましくは1/0.8〜1/1.1モル等量比である。この範囲を外れると、硬化反応が不十分となり硬化物の物性が低下するので好ましくない。
【0041】
本発明に使用されるC成分の硬化促進剤としては、例えば、ハロゲノカルボン酸類、スルホン酸類、硫酸モノエステル類、リン酸モノ及びジエステル類、ポリリン酸エステル類、ホウ酸モノ及びジエステル類などのプロトン酸、BF3、FeCl3、SnCl4、AlCl3、ZnCl2、オクチル酸亜鉛等の有機酸金属塩類などのルイス酸等を挙げることができる。
これらC成分の硬化促進剤の使用量は、A成分のエポキシ変性シリコーン樹脂とB成分の硬化剤の合計量100重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは 0.5〜5重量部である。
これらC成分の硬化促進剤の使用量が、0.1重量部より少ないと硬化不良を引き起こし、10重量部より多いと硬化物の着色が著しくなる。
【0042】
また、封止材として使用する場合には、前記のエポキシ樹脂組成物を、熱硬化することにより硬化することができる。
その際には、前記の組成物をオーバーコート、デイップコート等により塗布し硬化させたり、容器内にエポキシ樹脂組成物を入れてその中に、素子をデイップしてそのまま硬化させたりする方法等により本発明の光半導体素子の封止材とすることができる。
【0043】
また、本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲で、カップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、赤外線吸収剤、変性剤、充填剤等の従来公知の添加剤を用いることができる。
【0044】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例1
表1に示すように、エポキシ変性シリコーン樹脂として、KF−101{粘度1500mm2/s、エポキシ当量350g/当量(信越化学工業(株)製)}73重量部、硬化剤としてコハク酸をn−プロピルビニルエーテルにより保護してなる熱硬化剤(SA―nPr)27重量部(エポキシ樹脂組成物を酸のモル当量/エポキシのモル当量の比が0.9)および硬化促進剤としてオクチル酸亜鉛2重量部を容器にとり、50℃でかき混ぜながら均一に溶解させてエポキシ樹脂組成物を調製した。そのエポキシ樹脂組成物を用いて、下記に示す試験法に合わせた形状に成形し、150℃で3時間硬化させることにより硬化物を得た。
【0045】
実施例2〜9、比較例1〜6
実施例1と同様にして、実施例2〜9および比較例1〜6に使用されるエポキシ樹脂組成物を酸/エポキシの等量比が0.9となるように表1および2に示す組成に従って、各原料を配合し、均一に溶解させることにより調製した。実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物を下記に示す試験法に合わせた形状に成形し、150℃で3時間硬化させることにより硬化物を得た。
なお表1および2中の商品名および略号は以下の通りである。
【0046】
1.<A成分のエポキシ変性シリコーン樹脂>
以下のエポキシ変性シリコーン樹脂を実施例及び比較例にて使用する
KF−101:粘度1500mm2/s、エポキシ当量350g/当量(信越化学工業(株)製)
TF−4:粘度200mm2/s、エポキシ当量190g/当量(開発品)
2.<B成分またはその他の熱硬化剤>
SA−nPr:コハク酸をn−プロピルビニルエーテルにより保護してなる熱硬化剤、
CHTA−nPr:シクロヘキサントリカルボン酸をn−プロピルビニルエーテルにより保護してなる熱硬化剤、
HHW−iPr:ヘキサヒドロフタル酸をi−プロピルビニルエーテルにより保護してなる熱硬化剤、
Me−HHPA:メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(新日本理化(株)社製、商品名リカシッドMH−700)、
PMDA:無水ピロメリット酸(三菱ガス化学(株)社製)、
3.<C成分およびその他の硬化触媒>
ZnOct:オクチル酸亜鉛(日本化学産業社製)、
2E4MZ:2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成(株)社製、商品名、キュアゾール2E4MZ)。
【0047】
実施例、比較例における試験法を下記に示す。
(1)耐プレッシャークッカ性試験
上記エポキシ樹脂組成物で封止した評価用IC(外形寸法:20×6.3×2.3mm、ピン数16)をプレッシャークッカ試験(PCT、121℃/100%)を行った後、導通試験を行い断線したものを不良品とした。導通試験は200時間毎に行い、サンプル全体の内10%(20個のサンプルの内2個)が不良品となった時間を試験結果とした。
【0048】
(2)高温高湿試験
上記エポキシ樹脂組成物で封止した評価用IC(外形寸法:20×6.3×2.3mm、ピン数16)を高温高湿試験(85℃/85%)を行った後、導通試験を行い断線したものを不良品とした。導通試験は200時間毎に行い、サンプル全体の内10%(20個のサンプルの内2個)が不良品となった時間を試験結果とした。
(3)耐熱衝撃信頼性試験
上記エポキシ樹脂組成物で封止した評価用IC(外形寸法:20×6.3×2.3mm、ピン数16)をヒートサイクル試験(−40℃〜125℃、各30分)を行った後、導通試験を行い断線したものを不良品とした。導通試験は50サイクル毎に行い、サンプル全体の内10%(20個のサンプルの内2個)が不良品となった回数を試験結果とした。
(4)光線透過率
分光光度計(株式会社島津製作所製UV−2200)を用い、厚さ1mmの成型品について波長600nmにおける光線透過率(%)を測定した。
(5)硬化残膜率
組成物1gを精秤して硬化の前後の重量変化から硬化残膜率(%)を算出した。
(6)貯蔵安定性
25℃に貯蔵した組成物を、25℃のE型粘度計で粘度を測定し、粘度が初期粘度の2倍になるまでの日数を計測した。
【0049】
【表1】
【0050】
表1の試験結果から実施例1〜6は、比較例1〜4と比較して、樹脂組成物は貯蔵安定性に優れ、硬化した樹脂は、透過率(透明性)、耐プレッシャークッカ性、耐高温高湿性(耐湿性)、耐熱衝撃信頼性に優れ、透明性に優れ、硬化の前後において重量変化が少ないことから組成の変化が小さいことがわかる。
【0051】
実施例7〜12、
表1に示した実施例1〜6と同様にして、各原料を配合して均一に溶解してエポキシ樹脂組成物を得た。それを封止材用の容器にとり、電極、LED素子、リードフレームからなる素子をディップして、150℃、3時間の条件で熱硬化させて、図1に示したように光半導体装置を作成した。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、貯蔵安定性に優れる。この光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を光半導体素子の封止材として用いることにより、硬化の前工程である真空脱泡時には揮発したりする組成の変化がなく、透明性、耐熱性、耐湿性に優れた光半導体装置を得ることができる。そのため、電子部品材料や光半導体素子の封止材料として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の樹脂組成物を封止材として用いた半導体の装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1.封止材
2.LED素子
3.電極
4.リードフレーム
10.半導体の装置
Claims (6)
- A成分;エポキシ変性シリコーン樹脂と、B成分;前記式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤と、さらにC成分;硬化促進剤を含有する光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
- A成分のエポキシ変性シリコーン樹脂が、エポキシ当量180〜2000g/当量の樹脂であり、
B成分の前記式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤が、コハク酸、アジピン酸、1,2,3,4,−ブタンテトラカルボン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸などの脂肪族ポリカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキサントリカルボン酸およびシクロヘキサンテトラカルボン酸などの脂環式ポリカルボン酸からなる酸群より選択される1種または2種以上と、
イソプロピルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルおよび前記のビニルエーテルに対応するチオエーテルからなるビニル(チオ)エーテル群より選択される1種または2種以上とを付加反応させて得られる反応物である熱硬化剤であり、
さらにC成分の硬化促進剤が、プロトン酸および/またはルイス酸である請求項1または2記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 - A成分のエポキシ変性シリコーン樹脂、100重量部に対して、
B成分の前記式(1)で表される官能基を一分子内に2個以上有する熱硬化剤が、{硬化剤の酸とビニル(チオ)エーテルを反応させたブロックカルボン酸(潜在性酸)当量/前記のエポキシ変性シリコ−ン樹脂のエポキシ当量}の比が0.7〜1.2となるようにし、さらにC成分の硬化促進剤を、エポキシ変性シリコーン樹脂と熱硬化剤の合計100重量部に対して0.1〜10重量部を配合してなる請求項3に記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化方法であって、前記の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を100〜250℃に加熱することによる硬化方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を硬化し、封止材として用いてなることを特徴とする光半導体装置。
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