JP2004281916A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】モールド樹脂とパッシベーション膜の接着性を向上し、半導体装置の信頼性を向上させる。
【解決手段】絶縁膜11上に窒化シリコンから成るパッシベーション膜19を形成する。このパッシベーション膜19上に、パッド21及びその周辺の離間領域23を除いて、全面にアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属膜22を形成する。そして、この金属膜22上にモールド樹脂24を形成する。金属膜22は、パッシベーション膜19とモールド樹脂24の両方に良好な接着性を有し、しかもパッシベーション膜19のほぼ全面を被覆しているので、モールド樹脂24とパッシベーション膜19の接着性を向上することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】絶縁膜11上に窒化シリコンから成るパッシベーション膜19を形成する。このパッシベーション膜19上に、パッド21及びその周辺の離間領域23を除いて、全面にアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属膜22を形成する。そして、この金属膜22上にモールド樹脂24を形成する。金属膜22は、パッシベーション膜19とモールド樹脂24の両方に良好な接着性を有し、しかもパッシベーション膜19のほぼ全面を被覆しているので、モールド樹脂24とパッシベーション膜19の接着性を向上することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に、半導体基板上にパッシベーション膜が形成され、モールド樹脂で封止された半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体集積回路内の配線の信頼性を向上するために、エレクトロマイグレーション耐性やストレスマイグレーション耐性に優れ、しかも低抵抗である銅配線が用いられている。しかしながら、銅配線はアルミニウム配線と異なり、エッチングが困難であるという問題があった。そこで、いわゆるデュアルダマシン法が開発され、微細な銅配線の加工が可能となっている。しかしながら、従来の技術では、銅パッドへの金線のワイヤーボンディングは困難であった。そこで、銅パッド上にアルミニウム膜を形成し、このアルミニウム膜にワイヤーボンディングを施していた。
【0003】
また、そのような半導体集積回路のパッケージ構造では、プラズマCVDによるシリコン窒化膜(SiN膜)から成るパッシベーション膜が用いられ、このパッシベーション膜上にポリイミド膜を介してモールド樹脂が形成されていた。
このポリイミド膜を介在させることで、パッシベーション膜にクラックが入るのを防止していた。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−196414号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パッシベーション膜上にポリイミド膜を介してモールド樹脂を形成した場合、モールド樹脂とポリイミド膜の剥がれが発生し、半導体装置の信頼性の劣化を招くという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の主な特徴は、窒化シリコンから成るパッシベーション膜を形成し、このパッシベーション膜上のパッドを除く全面にアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属膜を形成し、この金属膜上にモールド樹脂を形成するものである。この金属膜は、パッシベーション膜とモールド樹脂の両方に良好な接着性を有し、しかもパッシベーション膜のほぼ全面を被覆しているので、ポリイミド膜がなくても、モールド樹脂とパッシベーション膜の接着性を向上することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態に係る半導体装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0008】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の平面図である。図2は、図1におけるX−X線に沿った断面図である。シリコン基板等の半導体基板10上に、シリコン酸化膜(SiO2)等の絶縁膜11が形成されている。また、絶縁膜11の下方の半導体基板10上には不図示の各種素子、例えばトランジスタや抵抗等が形成され、集積回路を構成している。
【0009】
そして、この絶縁膜11の中に銅配線16,17,18が後述するデュアルダマシン法によって埋め込まれている。銅配線16,17は集積回路を構成するための配線である。銅配線18は、集積回路の入力回路または出力回路と接続された配線である。
【0010】
この絶縁膜11及び銅配線16,17,18上に窒化シリコン(SiN)から成るパッシベーション膜19が形成されている。銅配線18上のパッシベーション膜19は除去されて、開口部20が形成されている。そして、開口部20を介して銅配線18に接触されたアルミニウム(Al)または、Al−Si等のアルミニウム合金から成るパッド21が形成されている。パッド21の端はパッシベーション膜19上に乗り上げている。
【0011】
また、このパッシベーション膜19上にアルミニウム(Al)または、Al−Si等のアルミニウム合金から成る金属膜22が形成されている。金属膜22はパッド21と離間されており、パッド21とのショートが防止されている。また、金属膜22は、パッド21及び、金属膜22とパッド21との間の離間領域23を除いて、パッシベーション膜19の全面に形成されている。この金属膜22とパッド21との離間距離は、金属膜22とパッド21との電気的絶縁を確保するために必要な距離があれば十分であるが、半導体プロセスの加工精度を考慮したデザインルールによって定められるものである。
【0012】
図1を参照すると、半導体基板10上には、複数のパッド21が形成されている。金属膜22は、複数のパッド21及び、金属膜22とパッド21との離間領域23を除く全面に形成されている。また、パッド21上には、不図示のAuワイヤーがワイヤーボンディングされている。そして、金属膜22上にはエポキシ樹脂等のモールド樹脂24が形成されている。
【0013】
この実施形態によれば、金属膜22は、パッシベーション膜19とモールド樹脂23の両方に良好な接着性を有し、しかもパッシベーション膜19のほぼ全面を被覆しているので、モールド樹脂24とパッシベーション膜19の間にポリイミド膜がなくても、モールド樹脂24とパッシベーション膜19の接着性を向上することができる。また、金属膜22は、後述するように、パッド21と同一工程で形成することができるので、新たに工程を追加する必要が無く、コスト削減が可能である。
【0014】
また、パッシベーション膜19のほぼ全面を被覆しているので、モールド樹脂24のフィラーがパッシベーション膜19に入りにくい。これにより、パッシベーション膜19にクラックが入るのを極力防止できる。また、パッシベーション膜19にクラックが入ったとしても、金属膜22によって、パッシベーション膜19のクラックへの水分の浸入をブロックすることができる。
【0015】
さらに、モールド樹脂24から発生するα線は、金属膜22によって阻止されるので、α線がパッシベーション膜19の下方の半導体素子へ影響を与えることが防止される。これにより、α線によるソフトエラーが防止される。
【0016】
さらにまた、金属膜22を設けたことにより、外部装置からの電子ノイズがパッシベーション膜19の下方の半導体素子に悪影響を及ぼすことが防止され、また半導体素子から発生する電子ノイズが外部装置へ悪影響を及ぼすことも同時に防止される。
【0017】
次に、パッシベーション膜19のクラック対策について、図3及び図4を参照して説明する。図3はパッド21及びその周辺領域を示す図である。図3(a)はその平面図であり、図3(b)は図3(a)のY−Y線に沿った断面図である。
【0018】
図3において、図1及び図2と同一の構成部分については同一の符号を付している。本実施形態によれば、前述したように、金属膜22とパッド21との間の離間領域23がショート防止のために設けられている。このため、離間領域23では、モールド樹脂24がパッシベーション膜19に直接接触することとなる。すると、モールド樹脂24中のフィラーがパッシベーション膜19中に入り、パッシベーション膜19にクラック100が発生するおそれがある。すると、モールド樹脂24中の水分がパッシベーション膜19のクラック100から浸入し、半導体素子等に悪影響を与え、信頼性が低下してしまう。
【0019】
そこで、この課題を解決する第2の実施形態について、図4を参照して説明する。図4は、図3と同様にパッド21及びその周辺領域を示す図である。図4(a)はその平面図であり、図4(b)は図4(a)のZ−Z線に沿った断面図である。また、図4において、図1及び図2と同一の構成部分については同一の符号を付している。
【0020】
本実施形態によれば、パッド21が接続された銅配線18Aが、離間領域23を越えて金属膜22の方向へ拡張されている。そして、金属膜22と銅配線18Aとはパッシベーション膜19を挟んで部分的にオーバーラップしている。係る構成によれば、離間領域23のパッシベーション膜19にクラック100が発生しても、そのクラック100は銅配線18A上に終端する。したがって、クラック100に浸入して来る水分は、銅配線18Aで阻止され、半導体素子等に悪影響を与えるおそれがなくなる。
【0021】
なお、第1及び第2の実施形態では、銅配線18,18Aは、絶縁膜11に埋め込まれているが、これには限らず、銅配線18,18Aは、絶縁膜11上に形成されていてもよい。
【0022】
次に、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図5〜図9を参照しながら説明する。
【0023】
図5に示すように、半導体基板10上に絶縁膜11を形成する。絶縁膜11の表面には、エッチングにより溝12,13,14を形成する。このエッチングはレジストをマスクとしたドライエッチングである。
【0024】
次に、図6に示すように、スパッタ法またはCVD法により、銅膜15を絶縁膜11の全面に形成する。
【0025】
次に、図7に示すように、化学的機械ポリッシング(CMP,chemical mechanical etching)により、銅膜15を研磨し、絶縁膜11の表面が露出された時に、その化学的機械ポリッシングを止める。これにより、絶縁膜11に埋め込まれ、互い電気的に絶縁された銅配線16,17,18が形成される。
【0026】
次に、図8に示すように、絶縁膜11及び銅配線16,17,18上の全面に窒化シリコン(SiN)から成るパッシベーション膜19をプラズマCVD法によって形成する。そして、銅配線18上のパッシベーション膜19をエッチングによって除去し開口部20を形成する。
【0027】
次に、図9に示すように、アルミニウム(Al)膜または、Al−Si等のアルミニウム合金膜を全面にスパッタし、その膜のパターニングを行う。パターニングはレジストをマスクとしたドライエッチングを用いることができる。これにより、開口部20を介して銅配線18に接触されたアルミニウム(Al)またはAl−Si等のアルミニウム合金から成るパッド21を形成する。同時に、パッシベーション膜19上にアルミニウム(Al)または、Al−Si等のアルミニウム合金から成る金属膜22を形成する。金属膜22は、パッド21と離間された領域に形成し、パッド21とのショートを防止する。また、金属膜22は、パッド21及び、金属膜22とパッド21との間の離間領域23を除いて、パッシベーション膜19の全面に形成する。その後、パッド21上には、不図示のAuワイヤーのワイヤーボンディングを行う。さらに、金属膜22上にエポキシ樹脂等のモールド樹脂24をトランスファモールド等の射出成形により形成する。
【0028】
なお、銅配線18は、デュアルダマシン法によって絶縁膜11に埋め込まれるが、これに限られず、銅配線18,18Aは、絶縁膜11上に形成してもよい。
【0029】
また、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法も同様であるが、前述したように、金属膜22と銅配線18Aとをパッシベーション膜19を挟んで部分的にオーバーラップさせる点が異なる。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、パッシベーション膜上のほぼ全面に金属膜を形成しているので、モールド樹脂とパッシベーション膜の接着を強化し、パッシベーション膜のクラックの発生を極力防止することができるので、これにより半導体装置の信頼性が向上する効果を奏する。また、パッシベーション膜にクラックが入ったとしても、モールド樹脂からの水分の浸入を阻止することができる。
【0031】
さらに、この金属膜により、外部装置からの電子ノイズが半導体装置に悪影響を及ぼすことが防止され、また半導体装置の電子ノイズが外部装置へ悪影響を及ぼすことも同時に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の平面図である。
【図2】図1のX−X線に沿った断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置のパッド及びその周辺領域の構造を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置のパッド及びその周辺領域の構造を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に、半導体基板上にパッシベーション膜が形成され、モールド樹脂で封止された半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体集積回路内の配線の信頼性を向上するために、エレクトロマイグレーション耐性やストレスマイグレーション耐性に優れ、しかも低抵抗である銅配線が用いられている。しかしながら、銅配線はアルミニウム配線と異なり、エッチングが困難であるという問題があった。そこで、いわゆるデュアルダマシン法が開発され、微細な銅配線の加工が可能となっている。しかしながら、従来の技術では、銅パッドへの金線のワイヤーボンディングは困難であった。そこで、銅パッド上にアルミニウム膜を形成し、このアルミニウム膜にワイヤーボンディングを施していた。
【0003】
また、そのような半導体集積回路のパッケージ構造では、プラズマCVDによるシリコン窒化膜(SiN膜)から成るパッシベーション膜が用いられ、このパッシベーション膜上にポリイミド膜を介してモールド樹脂が形成されていた。
このポリイミド膜を介在させることで、パッシベーション膜にクラックが入るのを防止していた。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−196414号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パッシベーション膜上にポリイミド膜を介してモールド樹脂を形成した場合、モールド樹脂とポリイミド膜の剥がれが発生し、半導体装置の信頼性の劣化を招くという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の主な特徴は、窒化シリコンから成るパッシベーション膜を形成し、このパッシベーション膜上のパッドを除く全面にアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属膜を形成し、この金属膜上にモールド樹脂を形成するものである。この金属膜は、パッシベーション膜とモールド樹脂の両方に良好な接着性を有し、しかもパッシベーション膜のほぼ全面を被覆しているので、ポリイミド膜がなくても、モールド樹脂とパッシベーション膜の接着性を向上することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態に係る半導体装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0008】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の平面図である。図2は、図1におけるX−X線に沿った断面図である。シリコン基板等の半導体基板10上に、シリコン酸化膜(SiO2)等の絶縁膜11が形成されている。また、絶縁膜11の下方の半導体基板10上には不図示の各種素子、例えばトランジスタや抵抗等が形成され、集積回路を構成している。
【0009】
そして、この絶縁膜11の中に銅配線16,17,18が後述するデュアルダマシン法によって埋め込まれている。銅配線16,17は集積回路を構成するための配線である。銅配線18は、集積回路の入力回路または出力回路と接続された配線である。
【0010】
この絶縁膜11及び銅配線16,17,18上に窒化シリコン(SiN)から成るパッシベーション膜19が形成されている。銅配線18上のパッシベーション膜19は除去されて、開口部20が形成されている。そして、開口部20を介して銅配線18に接触されたアルミニウム(Al)または、Al−Si等のアルミニウム合金から成るパッド21が形成されている。パッド21の端はパッシベーション膜19上に乗り上げている。
【0011】
また、このパッシベーション膜19上にアルミニウム(Al)または、Al−Si等のアルミニウム合金から成る金属膜22が形成されている。金属膜22はパッド21と離間されており、パッド21とのショートが防止されている。また、金属膜22は、パッド21及び、金属膜22とパッド21との間の離間領域23を除いて、パッシベーション膜19の全面に形成されている。この金属膜22とパッド21との離間距離は、金属膜22とパッド21との電気的絶縁を確保するために必要な距離があれば十分であるが、半導体プロセスの加工精度を考慮したデザインルールによって定められるものである。
【0012】
図1を参照すると、半導体基板10上には、複数のパッド21が形成されている。金属膜22は、複数のパッド21及び、金属膜22とパッド21との離間領域23を除く全面に形成されている。また、パッド21上には、不図示のAuワイヤーがワイヤーボンディングされている。そして、金属膜22上にはエポキシ樹脂等のモールド樹脂24が形成されている。
【0013】
この実施形態によれば、金属膜22は、パッシベーション膜19とモールド樹脂23の両方に良好な接着性を有し、しかもパッシベーション膜19のほぼ全面を被覆しているので、モールド樹脂24とパッシベーション膜19の間にポリイミド膜がなくても、モールド樹脂24とパッシベーション膜19の接着性を向上することができる。また、金属膜22は、後述するように、パッド21と同一工程で形成することができるので、新たに工程を追加する必要が無く、コスト削減が可能である。
【0014】
また、パッシベーション膜19のほぼ全面を被覆しているので、モールド樹脂24のフィラーがパッシベーション膜19に入りにくい。これにより、パッシベーション膜19にクラックが入るのを極力防止できる。また、パッシベーション膜19にクラックが入ったとしても、金属膜22によって、パッシベーション膜19のクラックへの水分の浸入をブロックすることができる。
【0015】
さらに、モールド樹脂24から発生するα線は、金属膜22によって阻止されるので、α線がパッシベーション膜19の下方の半導体素子へ影響を与えることが防止される。これにより、α線によるソフトエラーが防止される。
【0016】
さらにまた、金属膜22を設けたことにより、外部装置からの電子ノイズがパッシベーション膜19の下方の半導体素子に悪影響を及ぼすことが防止され、また半導体素子から発生する電子ノイズが外部装置へ悪影響を及ぼすことも同時に防止される。
【0017】
次に、パッシベーション膜19のクラック対策について、図3及び図4を参照して説明する。図3はパッド21及びその周辺領域を示す図である。図3(a)はその平面図であり、図3(b)は図3(a)のY−Y線に沿った断面図である。
【0018】
図3において、図1及び図2と同一の構成部分については同一の符号を付している。本実施形態によれば、前述したように、金属膜22とパッド21との間の離間領域23がショート防止のために設けられている。このため、離間領域23では、モールド樹脂24がパッシベーション膜19に直接接触することとなる。すると、モールド樹脂24中のフィラーがパッシベーション膜19中に入り、パッシベーション膜19にクラック100が発生するおそれがある。すると、モールド樹脂24中の水分がパッシベーション膜19のクラック100から浸入し、半導体素子等に悪影響を与え、信頼性が低下してしまう。
【0019】
そこで、この課題を解決する第2の実施形態について、図4を参照して説明する。図4は、図3と同様にパッド21及びその周辺領域を示す図である。図4(a)はその平面図であり、図4(b)は図4(a)のZ−Z線に沿った断面図である。また、図4において、図1及び図2と同一の構成部分については同一の符号を付している。
【0020】
本実施形態によれば、パッド21が接続された銅配線18Aが、離間領域23を越えて金属膜22の方向へ拡張されている。そして、金属膜22と銅配線18Aとはパッシベーション膜19を挟んで部分的にオーバーラップしている。係る構成によれば、離間領域23のパッシベーション膜19にクラック100が発生しても、そのクラック100は銅配線18A上に終端する。したがって、クラック100に浸入して来る水分は、銅配線18Aで阻止され、半導体素子等に悪影響を与えるおそれがなくなる。
【0021】
なお、第1及び第2の実施形態では、銅配線18,18Aは、絶縁膜11に埋め込まれているが、これには限らず、銅配線18,18Aは、絶縁膜11上に形成されていてもよい。
【0022】
次に、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図5〜図9を参照しながら説明する。
【0023】
図5に示すように、半導体基板10上に絶縁膜11を形成する。絶縁膜11の表面には、エッチングにより溝12,13,14を形成する。このエッチングはレジストをマスクとしたドライエッチングである。
【0024】
次に、図6に示すように、スパッタ法またはCVD法により、銅膜15を絶縁膜11の全面に形成する。
【0025】
次に、図7に示すように、化学的機械ポリッシング(CMP,chemical mechanical etching)により、銅膜15を研磨し、絶縁膜11の表面が露出された時に、その化学的機械ポリッシングを止める。これにより、絶縁膜11に埋め込まれ、互い電気的に絶縁された銅配線16,17,18が形成される。
【0026】
次に、図8に示すように、絶縁膜11及び銅配線16,17,18上の全面に窒化シリコン(SiN)から成るパッシベーション膜19をプラズマCVD法によって形成する。そして、銅配線18上のパッシベーション膜19をエッチングによって除去し開口部20を形成する。
【0027】
次に、図9に示すように、アルミニウム(Al)膜または、Al−Si等のアルミニウム合金膜を全面にスパッタし、その膜のパターニングを行う。パターニングはレジストをマスクとしたドライエッチングを用いることができる。これにより、開口部20を介して銅配線18に接触されたアルミニウム(Al)またはAl−Si等のアルミニウム合金から成るパッド21を形成する。同時に、パッシベーション膜19上にアルミニウム(Al)または、Al−Si等のアルミニウム合金から成る金属膜22を形成する。金属膜22は、パッド21と離間された領域に形成し、パッド21とのショートを防止する。また、金属膜22は、パッド21及び、金属膜22とパッド21との間の離間領域23を除いて、パッシベーション膜19の全面に形成する。その後、パッド21上には、不図示のAuワイヤーのワイヤーボンディングを行う。さらに、金属膜22上にエポキシ樹脂等のモールド樹脂24をトランスファモールド等の射出成形により形成する。
【0028】
なお、銅配線18は、デュアルダマシン法によって絶縁膜11に埋め込まれるが、これに限られず、銅配線18,18Aは、絶縁膜11上に形成してもよい。
【0029】
また、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法も同様であるが、前述したように、金属膜22と銅配線18Aとをパッシベーション膜19を挟んで部分的にオーバーラップさせる点が異なる。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、パッシベーション膜上のほぼ全面に金属膜を形成しているので、モールド樹脂とパッシベーション膜の接着を強化し、パッシベーション膜のクラックの発生を極力防止することができるので、これにより半導体装置の信頼性が向上する効果を奏する。また、パッシベーション膜にクラックが入ったとしても、モールド樹脂からの水分の浸入を阻止することができる。
【0031】
さらに、この金属膜により、外部装置からの電子ノイズが半導体装置に悪影響を及ぼすことが防止され、また半導体装置の電子ノイズが外部装置へ悪影響を及ぼすことも同時に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の平面図である。
【図2】図1のX−X線に沿った断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置のパッド及びその周辺領域の構造を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置のパッド及びその周辺領域の構造を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
Claims (7)
- 半導体基板と、
前記半導体基板上に形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜上に形成されたパッドと、
前記パッシベーション膜上に前記パッドと離間して全面に形成されたアルミニウムまたはアルミニウム合金から成る金属膜と、
前記金属膜上に形成されたモールド樹脂とを有することを特徴とする半導体装置。 - 半導体基板上に形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜上に形成された銅配線と、
前記絶縁膜上に形成され、前記銅配線を露出する開口部を有した窒化シリコンから成るパッシベーション膜と、
前記パッシベーション膜の前記開口部を介して前記銅配線に接触されたアルミニウムまたはアルミニウム合金から成るパッドと、
前記パッシベーション膜上に前記パッドと離間して全面に形成されたアルミニウムまたはアルミニウム合金から成る金属膜と、
前記金属膜上に形成されたモールド樹脂とを有することを特徴とする半導体装置。 - 半導体基板上に形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜に埋め込まれた銅配線と、
前記絶縁膜上に形成され、前記銅配線を露出する開口部を有した窒化シリコンから成るパッシベーション膜と、
前記パッシベーション膜の前記開口部を介して前記銅配線に接触されたアルミニウムまたはアルミニウム合金から成るパッドと、
前記パッシベーション膜上に前記パッドと離間して全面に形成されたアルミニウムまたはアルミニウム合金から成る金属膜と、
前記金属膜上に形成されたモールド樹脂とを有することを特徴とする半導体装置。 - 前記金属膜と前記銅配線とが前記パッシベーション膜を挟んで部分的にオーバーラップしていることを特徴とする請求項2または請求項3載の半導体装置。
- 半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に銅配線を形成する工程と、
前記絶縁膜上に窒化シリコンから成るパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に開口部を形成する工程と、
全面にアルミニウム膜またはアルミニウム合金膜を被着する工程と、
アルミニウム膜またはアルミニウム合金膜をパターニングすることにより、前記パッシベーション膜の前記開口部を介して前記銅配線に接触されたパッドを形成すると共に、前記パッシベーション膜上に前記パッドと離間して全面に金属膜を形成する工程と、
前記金属膜上にモールド樹脂を形成する工程とを有することを特徴とする半導体装置。 - 半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜の表面に溝を形成する工程と、
前記絶縁膜の全面に銅膜を被着する工程と、
前記銅膜を研磨して、前記溝の中に埋め込まれた銅配線を形成する工程と、
前記絶縁膜上に窒化シリコンから成るパッシベーション膜を形成する工程と、前記パッシベーション膜に前記銅配線を露出するための開口部を形成する工程と、
全面にアルミニウム膜またはアルミニウム合金膜を被着する工程と、
アルミニウム膜またはアルミニウム合金膜をパターニングすることにより、前記パッシベーション膜の前記開口部を介して前記銅配線に接触されたパッドを形成すると共に、前記パッシベーション膜上にパッドと離間して全面に金属膜を形成する工程と、
前記金属膜上にモールド樹脂を形成する工程とを有することを特徴とする半導体装置。 - 前記金属膜と前記銅配線とが前記パッシベーション膜を挟んで部分的にオーバーラップしていることを特徴とする請求項5または請求項6載の半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2003074153A JP2004281916A (ja) | 2003-03-18 | 2003-03-18 | 半導体装置及びその製造方法 |
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-
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