JP2004275259A - 緩衝装置およびこの緩衝装置を備えた眼科装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】効果的な緩衝作用を有する緩衝装置およびこのような緩衝装置を備えることで検査や測定の正確化、迅速化が図られた眼科装置を提供する。
【解決手段】架台10は、ねじ15xで固定された金属リング30を支点としてX方向に揺動可能とされている。また、ねじ15xから所定の距離を介して、ねじ14xおよび16xにより弾性部材20、21がそれぞれ固定されている。架台10がねじ16x側に揺動すると、ねじ16xで固定された弾性部材21は、揺れ幅に相当する分だけ収縮され弾性変形し、その弾性により揺動の衝撃を吸収する。逆側に揺動したときは、同様に、ねじ14xで固定された弾性部材21が揺れ幅に相当する分だけ収縮され弾性変形して揺動の衝撃を吸収する。更に、ねじ14x、16xにより架台10上に固定された弾性部材20も同様に弾性変形して緩衝作用を奏する。
【選択図】 図9
【解決手段】架台10は、ねじ15xで固定された金属リング30を支点としてX方向に揺動可能とされている。また、ねじ15xから所定の距離を介して、ねじ14xおよび16xにより弾性部材20、21がそれぞれ固定されている。架台10がねじ16x側に揺動すると、ねじ16xで固定された弾性部材21は、揺れ幅に相当する分だけ収縮され弾性変形し、その弾性により揺動の衝撃を吸収する。逆側に揺動したときは、同様に、ねじ14xで固定された弾性部材21が揺れ幅に相当する分だけ収縮され弾性変形して揺動の衝撃を吸収する。更に、ねじ14x、16xにより架台10上に固定された弾性部材20も同様に弾性変形して緩衝作用を奏する。
【選択図】 図9
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種装置を搭載可能な緩衝装置、および、この緩衝装置を備えた眼科装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
衝撃に対して脆弱な構成からなる装置(例えば、ハードディスクドライブ等)や、精密な検査や測定を行うための環境が要求される装置(例えば、検眼装置等の眼科装置等)には、発生した衝撃を緩和するための緩衝装置が組み込まれていたり、別個に設けた緩衝装置に搭載して使用したり、といった配慮が通常なされている。
【0003】
近年、精緻な構成を有する装置が各種開発されており、緩衝装置に対するニーズもそれに伴い大きくなってきているのが現状である。しかし、装置の構成が精緻になればなるほど、緩衝装置には一般に大きな作用効果が要求される。
【0004】
その一例として、例えば、下記の特許文献1に開示された緩衝装置(防振装置)がある。この緩衝装置は、コンピュータに内蔵されるハードディスクドライブ等の精密機器への適用を念頭に置いたもので、円筒状に形成されその外周部に溝部を備えたゴム弾性体と、一端を上記溝部に嵌入し、他端近傍をコンピュータの支持体に支持する取り付けフレームと、ゴム弾性体を上記精密機器のシャーシ部に取り付けるためのねじ部材とを含んで構成されており、ゴム弾性体が振動や衝撃を均一に吸収するという効果を発揮するようになっている。
【0005】
従来の緩衝装置の別の例として、下記の特許文献2に開示された発明を取り上げる。当該文献には、物理量を検出する物理量検出部と、この物理量検出部を点接触により支持する複数の防振部材と、この防振部材を保持する保持部材とを備えることで、物理量検出部に加わる振動や衝撃による影響の改善が図られた物理量検出装置が記載されている。
【0006】
次に、緩衝装置が有効に適用されている装置の一代表例である眼科装置について述べる。一般に使用されている眼科装置は、例えば、被検者の眼(被検眼)の視力を測定するための検眼装置や、被験眼の眼底像を撮像するための眼例カメラなど、極めて精緻に設計された光学系などを利用して被検眼に対する検査や測定、治療等を行うための装置である。眼科装置の使用の対象である被検眼は、非常に精緻な構成を備えているとともに、検査結果に高い精度が要求されるものである。例えば、検眼装置には、測定用の光学系の光軸と被検眼の光軸との位置を正確に合わせる機能(アライメント機能)が設けられ、精度の向上が図られているのが通常である。しかし、装置自体に振動が発生すると、折角行ったアライメントがずれてしまったり、振動中には測定が行えなかったり、といった不都合が生じるおそれがある。
【0007】
このような自体を回避するため、従来の眼科装置には、振動に対処するための様々な工夫が施されている。例えば、振動の発生自体を極力抑えるために、ベースや架台に石材を使用した眼科装置が知られている。しかし、石材に掛かるコストが大きいことや加工が難しいことなどの問題点があり、量産性やコスト対効果の面などから見て、広く普及させるには現時点ではハードルが高すぎると考えられる。
【0008】
以下、各種存在する眼科装置のうち特に振動に敏感なものの一つである検眼装置について更に説明を加える。従来、ベースおよび架台の上に横置きに配置された測定ヘッドを有する検眼装置が主流であった。このような検眼装置では、測定ヘッドの重心が低く抑えられるため、長く大きな振動はそれほど頻繁には起こらなかった。現在では、両眼視下における自然な検眼測定を実施するために、左右の各被検眼に対応する一対の測定ヘッドを備えた検眼装置が登場してきている。このような新しいタイプの検眼装置の各測定ヘッドは、スペースとの関係から縦置きに配置され、その重心が高くなっている。したがって、振動が測定行為や測定結果に与える影響に関する危惧は、従来にも増して大きくなっている。即ち、重心が高くなったことに起因する諸問題、例えば、振動の収束までの時間が長くなることに起因する測定の長時間化や、振動によるアライメントのズレに起因する測定誤差の拡大など、看過しがたい問題が浮上してきている。
【0009】
従来の測定ヘッドを縦置きとした検眼装置の緩衝装置としては、例えば、スライドベアリングレールと呼ばれる機構が採用され組み込まれたものがある。これは、ベースがレールに沿ってスライドするように構成されたものである。使用されるレールの短手方向の両端は曲折され、長手方向に延びる中空部が形成されている。またベースには、レールの中空部に嵌合するよう形成された突出部が設けられている。レールの中空部内には多数の小球体が散点され、ベースの突出部が中空部内を滑らかに移動することができるようになっている。このような構成により、ベースはレールの長手方向に移動可能とされ、振動による衝撃を緩和するようになっている。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−340090号公報(段落〔0018〕−〔0022〕、〔0036〕、第1図)
【特許文献2】
特開2002−195834号公報(段落〔0019〕−〔0021〕、第1図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1記載の緩衝装置では対応できないケースが存在すると考えられる。この緩衝装置は、当該文献にも指摘されているように、ハードディスクドライブ等の小型の精密機器に適用するためのものであり、上述の検眼装置等の眼科装置に応用することが可能であるかどうか定かではない。また、この緩衝装置は、コンピュータ等の筐体内部に機器を設置する場合を想定して構成されているので、架台に搭載された光学機器をその主要構成とする眼科装置に使用できるか否かについても疑問点が残る。
【0012】
また、特許文献2に記載された物理量検出装置の緩衝手段についても、眼科装置のようにかなりの重量や高さを有する装置を点接触により充分に支持し緩衝できるかどうか確証はない。
【0013】
更に、従来の検眼装置等の眼科装置に利用されているスライドベアリングレールでは、のちに検証結果(図12(A)参照)に基づいて説明するように、振動の発生からその収束までにかなりの所要時間を要するために、検査や測定の精度に与える影響が危惧され、また検査や測定が長時間化してしまうおそれを払拭することができなかった。
【0014】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、搭載された装置の揺動による衝撃を分散させることにより、揺動を効果的に収束させることが可能な緩衝装置を提供することを目的としている。
【0015】
本発明の緩衝装置は、簡易かつ安価な構成により実現することが可能である。
【0016】
また、本発明は、このような緩衝装置を組み込むことで、装置使用時に発生する揺動を効果的に収束させることにより、正確かつ迅速な検査や測定を行うことが可能な眼科装置を提供することを更なる目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、各種装置を搭載するための架台と、前記架台を搭載するベースと、前記架台を前記ベースに対して揺動可能に支持するとともに、当該揺動の支点となる揺動支持手段と、前記揺動支持手段から所定の距離を介して配置され、前記揺動支持手段を前記支点とする前記架台の前記揺動を収束させるための緩衝手段と、を含むことを特徴とする緩衝装置である。
【0018】
また、上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の緩衝装置であって、前記揺動支持手段および前記緩衝手段は、前記架台の縁端の近傍又は前記ベースの上面の縁端の近傍に配置され、前記緩衝手段は、前記揺動支持手段から等距離を介して複数設けられている、ことを特徴とする。
【0019】
また、上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の緩衝装置であって、前記架台は、前記ベースとの間に所定のスペースを形成して搭載され、前記緩衝手段は、前記スペース内に配置された、前記揺動支持手段を前記支点とする前記架台の前記揺動の衝撃を緩和する弾性部材を含むことにより前記架台の前記揺動を収束させることを特徴とする。
【0020】
また、上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の緩衝装置であって、前記架台および前記ベースに橋設され、前記架台および前記ベースの少なくとも一方に対して変位可能に接続された橋設部材を更に含み、前記架台および/又は前記ベースに対する前記橋設部材の変位により生じる摩擦により、前記揺動支持手段を前記支点とする前記架台の前記揺動の衝撃を緩和して前記架台の前記揺動を収束させることを特徴とする。
【0021】
また、上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、被検眼に対して各種の検査や測定を施すための検査手段と、前記検査手段を搭載するための架台と、前記架台を搭載するベースと、を含む眼科装置であって、前記検査手段および前記架台を前記ベースに対して揺動可能に支持するとともに、当該揺動の支点となる揺動支持手段と、前記揺動支持手段から所定の距離を介して配置され、前記揺動支持手段を前記支点とする前記検査手段および前記架台の前記揺動を収束させるための緩衝手段と、を更に有することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態として、本発明に係る緩衝装置を用いて構成された眼科装置の一例である検眼装置について図面を参照しながら詳しく説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態としての検眼装置1の概略構成を示す透視図である。検眼装置1は、図示しない被検者の眼(被検眼)に対し自覚的および他覚的な視力測定(眼屈折力測定)を施すための装置で、測定のプロセスを説明する音声ガイドに従って被検者自ら測定できるように構成されたものである。
【0024】
(構成)
まず、検眼装置1の具体的構成について説明する。検眼装置1は、ケーブル300を介してコンピュータ100に接続されている。内部構成の詳細に関しての図示は省略するが、コンピュータ100には、演算処理手段としてのCPUや、制御プログラムや各種データを記憶したハードディスクやROM等の記憶装置などが格納されており、上述した音声ガイドの出力等、検眼装置1の各種動作の制御を司っている。コンピュータ100にはモニタ200が接続されており、被検眼の視力、球面度数等の各種の検眼データや、被検眼の前眼部像などを表示するようになっている。
【0025】
検眼装置1は、ハウジング2に格納された測定ヘッド3L、3Rからなるヘッド部3を、本発明にいう検査手段として備えている。測定ヘッド3Lは被検者の左被検眼の検眼を行うための光学系を内蔵したユニットであり、測定ヘッド3Rは右被検眼の検眼を行うためのユニットである。測定ヘッド3Lおよび3Rは同時に動作することが可能とされ、両眼視の状態で各種の測定を行うことができるようになっている。また、各測定ヘッド3L、3Rは、装置の小型化を図るために縦置きに配置されている。
【0026】
ヘッド部3の各測定ヘッド3Lおよび3Rには、レンズや光源、ミラー等の光学素子を組み合わせて構成された光学系が内蔵されており、固視標を被検眼に提示したり、ランドルト環等の視標により自覚的測定を行ったり、被検眼にリング状の視標を投影してその反射光の形状を解析することで他覚的な視力測定を行ったりすることができる。さらに、上記光学系の光軸と被検眼の光軸とのアライメントを行うための光学系も内蔵されている。また、測定ヘッド3Lおよび3Rには、被検者の左被検眼および右被検眼に対向配置されるプリズムPLおよびPRがそれぞれ取り付けられている。このような測定ヘッド3Lおよび3Rの光学系の構成は公知のものである。
【0027】
ここで、以下の説明で使用される方向に関する表記について触れておく。図1中に示されているように、X方向、Y方向およびZ方向を次のように定義する。被検者は、図1に向かって手前側に配置して測定を行う。以下に示す方向は、全て被検者側から見た場合の方向として定義されるものとし、横方向はX方向と、高さ方向はY方向と、そして奥行き方向はZ方向とそれぞれ表記されることとする。更に、左右、上下、前後といった方向の呼称についても、このX方向、Y方向およびZ方向に基づくものとする。
【0028】
ハウジング2には、ヘッド部3を搭載するとともに、このヘッド部3を駆動させるための図示しない駆動機構を搭載したヘッド搭載部4が格納されている。ヘッド搭載部4は、ヘッド搭載機構4L、4Rとからなり、それぞれ測定ヘッド3L、4Rを搭載し、上記駆動機構を搭載している。また、各ヘッド搭載機構4L、4Rには、ハウジング2の底面部に固定された公知のスライドベアリングレール5L、5Rがそれぞれ設けられ、ヘッド搭載機構4L、4Rは、スライドベアリング5L、5Rに対してZ方向にスライド可能とされている。なお、図1中におけるスライドベアリングレール5Lおよび5Rは、ヘッド搭載機構4Lおよび4Rの右側にのみ図示されているが、その左側にも同様のスライドベアリングレールが設置されている。
【0029】
ハウジング2には、更に、コンピュータ100からの制御信号に基づいて検眼装置1の各部の動作を制御する制御回路等を含む電装部7が格納されている。ヘッド搭載機構4Lおよび4Rに搭載された上記駆動機構は、電装部7からの信号に基づいて、測定ヘッド3Lおよび3Rを、それぞれ独立に左右方向(X方向)、上下方向(Y方向)そして前後方向(Z方向)に駆動させることができ、また、測定ヘッド3L、3RをXZ平面上において回動させて輻輳させることができるようになっている。また、ハウジング2の上面(図1では透視されている。)には、測定時の応答など被検者が各種の操作を行うためのジョイスティック8と、被検者の顔を固定するために顎を載置する顎受け8aとが設けられている。
【0030】
続いて、ヘッド部3を搭載したヘッド搭載部4の構成について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、ヘッド搭載部4のヘッド搭載機構4L、4Rは、それぞれ同様の構成を有するものであるから、以下、ヘッド搭載機構4Lについてのみ説明を行うこととする。図2ないし図4は、このヘッド搭載機構4Lの外観構成の概略を示している。図2は、ヘッド搭載機構4Lの上面図(XZ平面図)であり、図3は、被検者側、つまり装置の正面側(図2に向かって下側)からの正面図(XY平面図)であり、そして図4は、図2に示す破線A−Aに沿った断面図である。
【0031】
図2ないし図4に示すように、ヘッド搭載機構4Lは、ハウジング2の底面部に設置されたベース9と、このベース9上に設けられ、測定ヘッド3Lを搭載する架台10とを含んで構成されている。
【0032】
これらの図に示すように、ベース9と架台10とは、ねじ11x、12x、13x、14x、15x、16x、11z、12z、13z、14z、15zおよび16z(以下、ねじ11x等と称することがある。)を使用して接続されている。また、所定のスペースSを介してベース9と架台10とに橋設されている橋設部材17は、ねじ18により架台10に螺設され、ねじ19によりベース9に螺設されている。この橋設部材17には、上下(Y方向)を長手方向とする開口部17aが設けられている。
【0033】
ねじ12xおよび15xは、ベース9と架台10との間のスペースSに金属リング30を固定配置させるための部材であり、図示はしないが、金属リング30の中心部に開口する開口部を挿通してベース9に螺着されている。架台10に後述の接続部材40を結合しているねじ12zおよび15zも同様に、金属リング30の開口部を挿通して接続部材40に螺着されている。金属リング30は、スペースSを形成し保持するためのスペーサとしての作用を備えている。
【0034】
また、ねじ11x、13x、14xおよび16xは、その頭部と架台10との間に弾性部材20を介するとともに、ベース9と架台10との間に弾性部材21を介してベース9と架台10とを接続している。弾性部材20、21は、例えばゴムをその素材としており、ほぼ同じ厚さを有するよう形成されている。
【0035】
また、ねじ11z、13z、14zおよび16zは、その頭部と架台10との間に上記と同様の弾性部材20を介するとともに、架台10と接続部材40との間に上記と同様の弾性部材21を介して、架台10に接続部材40を螺設している。この接続部材40は、図示はしないが、その立設部分をハウジング2に接続されている。
【0036】
次に、図5および図6を参照して、ねじ11x、13x、14xおよび16xによるベース9と架台10との接続の態様について、ねじ11xをその代表として説明する。図5は、ねじ11xによるベース9と架台10との接続の態様を示す断面図である。また、図6は、ねじ11xによりベース9と架台10とを接続するために介在する部材の構成を示す説明図である。
【0037】
ベース9と架台10との接続部分には、ねじ11xと、弾性部材20、21と、ワッシャ22と、リング23とが介在している。両図から分かるように、ベース9の上面9aには、ねじ11xを螺着するための雌ねじ部9bが設けられており、また架台10には、リング23を挿通するための開口部5aが設けられている。
【0038】
ベース9の上面9aには、中心部に開口部21aを有するリング状に形成された弾性部材21が配置され、この弾性部材21を介して架台10が配置されている。架台10の開口部10aには、中心部に開口部23aを有するリング23が挿通されており、リング23の下端はベース9の上面9aに配置されている。更に、架台10上には、中心部に開口部20aを有する弾性部材20と、中心部に開口部22aを有するワッシャ22が配置されている。ここで、リング23の外径は、弾性部材20、21の開口部20a、21aよりも小さく形成されている。ねじ11xは、リング23の開口部23aを貫通し、ベース9の雌ねじ部9bと螺着される。なお、リング23の外径は、架台10の開口部10aの口径とほぼ同じ大きさに形成されており、螺設された架台10のぐらつきを防止している。
【0039】
また、ねじ11z、13z、14z、16zは、上記のねじ11xによる接続を構成する部材と同一の部材を介して架台10に接続部材40を螺設している。
【0040】
以下の説明で明らかになるが、ねじ12xおよび15xは、架台10をベース9に対してX方向に揺動可能に支持するとともに、このX方向の揺動の支点として作用する本発明の揺動支持手段を形成している。また、ねじ11x、13x、14xおよび16xと、これらにより固定された弾性部材20、21、ワッシャ22およびリング23とは、ねじ12xおよび15xを支点とする上記X方向の揺動を収束させるために設けられた本発明の緩衝手段を形成している。
【0041】
また、ねじ12zおよび15zは、ベース9に対する架台10のZ方向への揺動の支点として作用する本発明の揺動支持手段を形成している。また、ねじ11z、13z、14zおよび16zと、これらにより固定された弾性部材20、21、ワッシャ22およびリング23とは、ねじ12zおよび15zを支点とする上記Z方向の揺動を収束させるために設けられた本発明の緩衝手段を形成している。
【0042】
ねじ11x等は、それぞれ、架台10の縁端の近傍に設けられている。ねじ11x、13xは、X方向への揺動の支点となるねじ12xから等距離を介して配置されている。また、ねじ14x、16xは、X方向への揺動の支点となるねじ15xから等距離を介して配置されている。更に、ねじ11z、13zは、Z方向への揺動の支点となるねじ12zから等距離を介して配置されている。更にまた、ねじ14z、16zは、Z方向への揺動の支点となるねじ15zから等距離を介して配置されている。
【0043】
なお、本実施形態の検眼装置1では、ねじ11x、12x、13x、14x、15xおよび16xは、ベース9の上面9aおよび架台10双方の縁端の近傍に設けられているが、例えば、ベース9の上面9aの大きさと架台10の大きさとが異なる場合などにおいては、ベース9の上面9aの縁端の近傍又は架台10の縁端の近傍に設けて架台10をより安定した状態で支持することが望ましい。
【0044】
続いて、図7および図8を参照して、橋設部材17等によるベース9と架台10との接続の態様について説明する。図7は、ベース9への橋設部材17の接続の態様を示す断面図である。また、図8は、橋設部材17をベース9に接続するために介在する部材の構成を示す説明図である。なお、架台10と橋設部材17とは、ねじ18によって固着されている。また、ベース9の側面には、ねじ19を螺着するための雌ねじ部4cが設けられている。
【0045】
橋設部材17は、中心部に開口部29aを有するワッシャ24と、中心部に開口部25aを有するワッシャ25とに挟まれている。また、ワッシャ24、25の開口部29a、25aにはリング26が挿通されている。そして、ねじ19をリング26の中心部の開口部26aに挿通し、ベース9の雌ねじ部4cに螺着することによって、橋設部材17はベースに接続されている。
【0046】
ここで、ねじ19は、トルクドライバにより、例えば2N(200gf)以下の所定の力で締められており、橋設部材17が、ねじ19に対し、開口部17aの長手方向(つまりY方向)に相対的に変位できるようになっている。
【0047】
なお、本発明の橋設部材は、ベース9および架台10と上記のような態様で接続される必要は無く、ベース9および架台10の少なくとも一方に対して変位可能に設けられていればよい。つまり、本実施形態の検眼装置1においては、橋設部材はベース9に対してのみ変位可能とされているが、架台10に対してのみ変位可能に構成してもよく、またベース9および架台10の双方に対して変位可能に構成してもよい。いずれのケースでも、橋設部材の変位の方向は上下方向(Y方向)であることが望ましい。
【0048】
(作用)
以下、このような構成を備える検眼装置1が奏する作用について説明する。検眼装置1の作用は、端的に言うと、測定ヘッド3L、3Rの揺動による衝撃を効果的に緩和して揺動を収束させることができることである。
【0049】
まず、測定ヘッド3L、3Rの揺れがX方向に生じた場合の検眼装置1の作用を説明する。測定ヘッド3L、3RがX方向に揺動すると、その衝撃は架台10に伝わって架台10をX方向に揺動させる。すると、架台10は、ねじ12xおよびねじ15xを支点としてX方向に揺動する。そして、このX方向の揺動の衝撃は、ねじ11x、13x、14xおよび16xによってそれぞれ固定された弾性部材20と21とにより緩和される。以下、この架台10のX方向の揺動に対する緩衝作用について図9を参照して詳しく説明する。
【0050】
図9は、架台10のX方向の揺動に対する緩衝作用を説明するためのベース9および架台10(ヘッド搭載機構4L)の概略正面図である。当該図中では、当該緩衝作用を明確に説明するために、ベース9と架台10との間のスペースSや弾性部材20および21の厚さは誇張されている。また、同様の理由から揺動の変位も誇張されている。さらに、Z方向への揺動の緩衝に寄与するねじ13zおよび16z、そして橋設部材17およびねじ18,19の図示は省略されている。なお、以下、図3も参照するため、同図に合わせて、ねじ15xにより固定された金属リング30を揺動の支点とした場合の緩衝作用について説明する。ねじ12xにより固定された金属リング30を支点とした場合の緩衝作用もこれと同様に機能するものである。
【0051】
図9に示すように、架台10が被検者から見てX方向の右側に揺れると、ねじ14xにより固定された弾性部材21は、架台10の重量やヘッド部3の重量、更に架台10の揺動による圧縮により弾性変形されていた状態から、架台10の揺れ幅に相当する分だけ復帰する。また、ねじ16xにより固定された弾性部材21は、揺れ幅に相当する分だけ収縮され弾性変形する。このとき、ねじ16xにより固定された弾性部材21は、その弾性により揺動の衝撃を吸収する。更に、ねじ14x、16xにより架台10上に固定された弾性部材20も同様に弾性変形して緩衝作用を奏する。
【0052】
そして、図3に示すような平衡状態となった後、図示は省略するが、架台10は被検者から見てX方向の左側に揺れる。このとき、図9に示す場合とは逆に、ねじ16xにより固定された弾性部材21は、架台10およびヘッド部3の重量や架台10の揺動による収縮で弾性変形されていた状態から架台10の揺れ幅に相当する分だけ復帰し、また、ねじ14xにより固定された弾性部材21は、揺れ幅に相当する分だけ収縮され弾性変形して揺動の衝撃を吸収する。更に、ねじ14x、16xにより架台10上に固定された弾性部材20も同様に弾性変形して緩衝作用を奏する。
【0053】
架台10は、被検者から見てX方向(左右方向)に交替的かつ反復して揺動するが、その衝撃のエネルギーは、架台10が右又は左に揺れる度に弾性部材20、21により徐々に吸収されていく。最終的に全てのエネルギーが消費されると、架台10はX方向の揺動を停止する。
【0054】
次に、測定ヘッド3L、3Rの揺れがZ方向に生じた場合の緩衝作用について、図4および図10を参照しながら説明する。この図10も、図9と同様に誇張されて示されている。測定ヘッド3L、3RがZ方向に揺動すると、その衝撃は架台10に伝わり、架台10をZ方向に揺動させる。すると、架台10は、ねじ12zおよびねじ15zにより固定された金属リング30を支点としてZ方向に揺動する。図10に示すように、架台10がZ方向前側(被験者側)に揺動すると、ねじ11zにより固定された弾性部材21は、架台10の重量やヘッド部3の重量、更に架台10の揺動による圧縮により弾性変形されていた状態から、架台10の揺れ幅に相当する分だけ復帰する。また、ねじ13zにより固定された弾性部材21は、揺れ幅に相当する分だけ収縮され弾性変形する。このとき、ねじ1により固定された弾性部材21は、その弾性により揺動の衝撃を吸収する。更に、ねじ11z、13zにより架台10上に固定された弾性部材20も同様に弾性変形して緩衝作用を奏する。
【0055】
そして、図4に示すような平衡状態となった後、図示は省略するが、架台10は被検者から見てZ方向の後側に揺れる。このとき、図10に示す場合とは逆に、ねじ13zにより固定された弾性部材21は、架台10およびヘッド部3の重量や架台10の揺動による収縮で弾性変形されていた状態から架台10の揺れ幅に相当する分だけ復帰し、また、ねじ11zにより固定された弾性部材21は、揺れ幅に相当する分だけ収縮され弾性変形して揺動の衝撃を吸収する。更に、ねじ11z、13zにより架台10上に固定された弾性部材20も同様に弾性変形して緩衝作用を奏する。
【0056】
架台10のZ方向への揺動は、橋設部材17等の作用によっても緩衝され収束を促される。図11および図12は、橋設部材17等によるこの緩衝作用を説明するための図で、図11はベース9および架台10の側面図であり、図12は橋設部材17等によるベース9と架台10との接続部分の拡大図である。図11では、図9や図10の場合と同様に、ベース9と架台10との間のスペースSや弾性部材20および21の厚さ、そして揺動の変位は誇張されて示されている。また、それに合わせて橋設部材17のサイズも誇張して示してある。更に、接続部材40の図示は省略されている。一方、図12(A)は図11に向かって左側(架台10が上に変位しているねじ11zの側)の橋設部材17の状態を、そして図12(B)は図11に向かって右側(架台10が下に変位しているねじ13zの側)の橋設部材17の状態をそれぞれ示している。なお、以下、図4を引き続き参照する。
【0057】
前述したように、橋設部材17にはY方向を長手方向とする開口部17aが設けられている。また、ねじ19は、トルクドライバにより所定の力で締められており、橋設部材17は、ねじ19に対して開口部17aの長手方向(Y方向)に相対的に変位できるようになっている。なお、開口部17aをこのような形状とすることにより、架台のZ方向への揺動の向きをガイドし安定させることができる。図12(A)に示すねじ11zの側では、ベース9と架台10との相対的距離が大きくなっていることに伴い、橋設部材17は、ねじ19が開口部17aの下方に移動する方向に変位している。一方、図12(B)に示すねじ13zの側では、ベース9と架台10との相対的距離が小さくなったことに伴って、橋設部材17は、ねじ19が開口部17aの上方に移動する方向に変位している。したがって、橋設部材17がねじ19に対し相対的に上下に変位する際に、橋設部材17とワッシャ24、25との間に摩擦力が働き、その上下運動のエネルギーを消費することによりZ方向の揺動を緩衝し収束させるよう作用する。
【0058】
架台10は、被検者から見てZ方向(前後方向)に交替的かつ反復して揺動するが、その衝撃のエネルギーは、架台10が手前又は奥に揺れる度に、弾性部材20、21の有する弾性および橋設部材17とワッシャ24,25との間の摩擦によって徐々に吸収されていく。最終的に全てのエネルギーが消費され架台10はZ方向の揺動を停止する。なお、Z方向への衝撃は、スライドベアリングレールRによっても緩和される。
【0059】
以上のように、検眼装置1に用いられている上述のような緩衝機構によれば、架台10のX方向およびZ方向への揺動による衝撃を緩和することが可能である。したがって、水平方向(XZ平面方向)における架台10の揺動は、X方向とZ方向に分解されて緩衝されることとなる。
【0060】
更に、これに上下方向(Y方向)の衝撃を加えても、各弾性部材20、21の上下方向への弾性変形および橋設部材17とワッシャ24,25との間の摩擦によりエネルギーが吸収されるため、検眼装置1の上記緩衝機構は、3次元的に発生するあらゆる衝撃に対応することが可能である。なお、測定ヘッド3L、3Rを水平方向に回動したときに発生する回動方向への衝撃についても、弾性部材20、21が水平方向に弾性変形して衝撃のエネルギーを吸収することによって、同様の緩衝作用が発揮される。
【0061】
このような緩衝機構を備える検眼装置1の作用を確認するために行われた実験の結果が図13に示されている。図13(A)は、スライドベアリングレールのみを用いて構成された従来の検眼装置の緩衝作用を示すグラフを表し、図13(B)は、検眼装置1の緩衝作用を示すグラフを表している。なお、実験は、架台10に同一規格の測定ヘッドを搭載するとともに、架台10の最大の変位幅が1.5ミリメートルとなるような振動を与え、その後の振幅の減衰レベルを測定した。
【0062】
従来の検眼装置では、図13(A)から見て取れるように、ほぼ周期的にかつゆっくりと振幅が減少していき、振幅の減衰の度合いは僅かづつであるため、振動の開始(時間0)から2.70秒を経過してもかなりの幅の変位が維持されている。
【0063】
一方、図13(B)に示す本実施形態の検眼装置1においては、不規則的に振幅が減衰していくとともに、変位を数回経過した後急激に振幅が減衰し、振動開始から0.51秒経過した時点ではほとんど揺れが収まっていることが分かる。
【0064】
即ち、本実施形態の検眼装置1によれば、架台10をある支点に対して積極的に揺動可能とするとともに、この揺動の衝撃を緩衝するような弾性部材を適当な位置に配置するよう構成したことにより、迅速で効果的な緩衝作用が働き装置の揺れを緩和するので、アライメント時や視力測定時における測定ヘッド3L、3Rの動作やジョイスティック8の操作、または不注意などに起因する振動が生じたとしても直ちに処置を再開することが可能となる。
【0065】
本実施形態の検眼装置1に設けられた揺動を収束させるための緩衝機構を構成する個々の部材は簡易かつ安価なものであるが、各部材の配置に特徴を持たせることによって効果的な緩衝作用を生じさせていると言うことができる。つまり、従来のように揺動をなるべく抑えるような構成を採用するのではなく、逆に、架台10の揺動の支点となる手段と、この揺動のエネルギーを吸収し揺動を収束させるよう作用する手段とを設けて、架台10をあたかもやじろべえやシーソーのように積極的に揺動させつつそのエネルギーを効果的に分散させ消費するよう構成されている点が特徴である。
【0066】
検眼装置1に含まれる構成のうち、本発明の緩衝装置に該当するのは、ベース9と、架台10と、ねじ12x、15x、12zおよび15zからなる揺動支持手段と、ねじ11x、13x、14x、16x、11z、13z、14zおよび16zによりそれぞれ固定された弾性部材20、21と、橋設部材17とである。なお、架台10に内蔵されているヘッド搭載機構4L、4Rは、架台10に搭載される本発明にいう各種装置の一例である。
【0067】
以上、本発明の実施形態として説明がなされた検眼装置および当該検眼装置に用いられている緩衝装置は、本発明の主旨を具体的に実現した一例に過ぎないものである。
【0068】
例えば、上記の実施形態は、被検眼に対して視力測定等を行うための測定ヘッドを有する検眼装置であるが、被検眼を観察するための顕微鏡に本発明の緩衝装置を設けるなど、被検眼に対して各種の検査や測定を行う所望の眼科装置に適用することができる。また、本発明の緩衝装置は、このような眼科装置にのみ適用可能なものではなく、各種の装置を搭載することができる。このとき、緩衝装置のサイズや弾性部材の弾性率などについては、設計を適宜変更することができることは言うまでもない。
【0069】
更に、揺動支持手段および緩衝手段の配置は、緩衝装置の用途に応じて任意に決定することが可能である。また、揺動支持手段は、架台の揺動の支点となるよう構成されていれば十分であり、本実施形態のように弾性部材を含んでいる必要はない。また、緩衝手段については、設計の簡易度やコスト面を考慮すると、弾性部材を含んで構成されるのが好ましいが、その他の手法で緩衝作用を生じさせても構わない。
【0070】
【発明の効果】
本発明に係る緩衝装置によれば、以上のような構成を備えているので、搭載された装置の揺動による衝撃を分散させることで、揺動を効果的に収束させることができる。
【0071】
また、本発明に係る緩衝装置は、簡易な構成で安価に実現することが可能である。
【0072】
また、本発明に係る検眼装置によれば、眼科検査を行うための検査手段がこのような緩衝装置が設けられているので、検査中に生じた検査手段の揺動を速やかに収束させることができ、検査の迅速化を図ることが可能となる。また、アライメントのズレなどに起因する検査精度の低下を抑止できるため、検査の信頼性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の検眼装置の概略構成を示す透視図である。
【図2】本発明の実施形態の検眼装置のヘッド搭載部のベースと架台との接続の態様を示す概略上面図である。
【図3】本発明の実施形態の検眼装置のヘッド搭載部のベースと架台との接続の態様を示す概略正面図である。
【図4】本発明の実施形態の検眼装置のヘッド搭載部のベースと架台との接続の態様を示す、図2におけるA−A断面図である。
【図5】本発明の実施形態の検眼装置のヘッド搭載部のベースと架台との接続の態様を示す断面図である。
【図6】本発明の実施形態の検眼装置のヘッド搭載部のベースと架台とを接続するための部材の構成を示す説明図である。
【図7】本発明の実施形態の検眼装置の橋設部材のベースへの接続の態様を示す断面図である。
【図8】本発明の実施形態の検眼装置の橋設部材をベースに接続するための部材の構成を示す説明図である。
【図9】本発明の実施形態の検眼装置の架台のX方向の揺動に対する緩衝作用を説明するためのヘッド搭載部の概略側面図である。
【図10】本発明の実施形態の検眼装置の架台のZ方向の揺動に対する緩衝作用を説明するためのヘッド搭載部の概略側面図である。
【図11】本発明の実施形態の検眼装置の架台のZ方向の揺動に対する緩衝作用を説明するためのヘッド搭載部の概略側面図である。
【図12】本発明の実施形態の検眼装置の架台のZ方向の揺動に対する緩衝作用を説明するための橋設部材等によるベースと架台との接続部分の概略拡大図である。図12(A)は、橋設部材がねじに対して相対的に上方に変位した状態を示し、図12(B)は、橋設部材がねじに対して相対的に下方に変位した状態を示している。
【図13】本発明の実施形態の検眼装置の緩衝作用を確認するために行われた実験の結果を示すグラフである。図13(A)は、従来の検眼装置の緩衝作用を示すグラフである。図13(B)は、本発明の実施の形態の検眼装置の緩衝作用を示すグラフである。
【符号の説明】
1 検眼装置
2 ハウジング
3 ヘッド部
3L、3R 測定ヘッド
4 ヘッド搭載部
4L、4R ヘッド搭載機構
9 ベース
10 架台
11x、12x、13x、14x、15x、16x、11z、12z、13z
、14z、15z、16z、18、19 ねじ
17 橋設部材
20、21 弾性部材
22、24、25 ワッシャ
23、26 リング
30 金属リング
40 接続部材
S スペース
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種装置を搭載可能な緩衝装置、および、この緩衝装置を備えた眼科装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
衝撃に対して脆弱な構成からなる装置(例えば、ハードディスクドライブ等)や、精密な検査や測定を行うための環境が要求される装置(例えば、検眼装置等の眼科装置等)には、発生した衝撃を緩和するための緩衝装置が組み込まれていたり、別個に設けた緩衝装置に搭載して使用したり、といった配慮が通常なされている。
【0003】
近年、精緻な構成を有する装置が各種開発されており、緩衝装置に対するニーズもそれに伴い大きくなってきているのが現状である。しかし、装置の構成が精緻になればなるほど、緩衝装置には一般に大きな作用効果が要求される。
【0004】
その一例として、例えば、下記の特許文献1に開示された緩衝装置(防振装置)がある。この緩衝装置は、コンピュータに内蔵されるハードディスクドライブ等の精密機器への適用を念頭に置いたもので、円筒状に形成されその外周部に溝部を備えたゴム弾性体と、一端を上記溝部に嵌入し、他端近傍をコンピュータの支持体に支持する取り付けフレームと、ゴム弾性体を上記精密機器のシャーシ部に取り付けるためのねじ部材とを含んで構成されており、ゴム弾性体が振動や衝撃を均一に吸収するという効果を発揮するようになっている。
【0005】
従来の緩衝装置の別の例として、下記の特許文献2に開示された発明を取り上げる。当該文献には、物理量を検出する物理量検出部と、この物理量検出部を点接触により支持する複数の防振部材と、この防振部材を保持する保持部材とを備えることで、物理量検出部に加わる振動や衝撃による影響の改善が図られた物理量検出装置が記載されている。
【0006】
次に、緩衝装置が有効に適用されている装置の一代表例である眼科装置について述べる。一般に使用されている眼科装置は、例えば、被検者の眼(被検眼)の視力を測定するための検眼装置や、被験眼の眼底像を撮像するための眼例カメラなど、極めて精緻に設計された光学系などを利用して被検眼に対する検査や測定、治療等を行うための装置である。眼科装置の使用の対象である被検眼は、非常に精緻な構成を備えているとともに、検査結果に高い精度が要求されるものである。例えば、検眼装置には、測定用の光学系の光軸と被検眼の光軸との位置を正確に合わせる機能(アライメント機能)が設けられ、精度の向上が図られているのが通常である。しかし、装置自体に振動が発生すると、折角行ったアライメントがずれてしまったり、振動中には測定が行えなかったり、といった不都合が生じるおそれがある。
【0007】
このような自体を回避するため、従来の眼科装置には、振動に対処するための様々な工夫が施されている。例えば、振動の発生自体を極力抑えるために、ベースや架台に石材を使用した眼科装置が知られている。しかし、石材に掛かるコストが大きいことや加工が難しいことなどの問題点があり、量産性やコスト対効果の面などから見て、広く普及させるには現時点ではハードルが高すぎると考えられる。
【0008】
以下、各種存在する眼科装置のうち特に振動に敏感なものの一つである検眼装置について更に説明を加える。従来、ベースおよび架台の上に横置きに配置された測定ヘッドを有する検眼装置が主流であった。このような検眼装置では、測定ヘッドの重心が低く抑えられるため、長く大きな振動はそれほど頻繁には起こらなかった。現在では、両眼視下における自然な検眼測定を実施するために、左右の各被検眼に対応する一対の測定ヘッドを備えた検眼装置が登場してきている。このような新しいタイプの検眼装置の各測定ヘッドは、スペースとの関係から縦置きに配置され、その重心が高くなっている。したがって、振動が測定行為や測定結果に与える影響に関する危惧は、従来にも増して大きくなっている。即ち、重心が高くなったことに起因する諸問題、例えば、振動の収束までの時間が長くなることに起因する測定の長時間化や、振動によるアライメントのズレに起因する測定誤差の拡大など、看過しがたい問題が浮上してきている。
【0009】
従来の測定ヘッドを縦置きとした検眼装置の緩衝装置としては、例えば、スライドベアリングレールと呼ばれる機構が採用され組み込まれたものがある。これは、ベースがレールに沿ってスライドするように構成されたものである。使用されるレールの短手方向の両端は曲折され、長手方向に延びる中空部が形成されている。またベースには、レールの中空部に嵌合するよう形成された突出部が設けられている。レールの中空部内には多数の小球体が散点され、ベースの突出部が中空部内を滑らかに移動することができるようになっている。このような構成により、ベースはレールの長手方向に移動可能とされ、振動による衝撃を緩和するようになっている。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−340090号公報(段落〔0018〕−〔0022〕、〔0036〕、第1図)
【特許文献2】
特開2002−195834号公報(段落〔0019〕−〔0021〕、第1図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1記載の緩衝装置では対応できないケースが存在すると考えられる。この緩衝装置は、当該文献にも指摘されているように、ハードディスクドライブ等の小型の精密機器に適用するためのものであり、上述の検眼装置等の眼科装置に応用することが可能であるかどうか定かではない。また、この緩衝装置は、コンピュータ等の筐体内部に機器を設置する場合を想定して構成されているので、架台に搭載された光学機器をその主要構成とする眼科装置に使用できるか否かについても疑問点が残る。
【0012】
また、特許文献2に記載された物理量検出装置の緩衝手段についても、眼科装置のようにかなりの重量や高さを有する装置を点接触により充分に支持し緩衝できるかどうか確証はない。
【0013】
更に、従来の検眼装置等の眼科装置に利用されているスライドベアリングレールでは、のちに検証結果(図12(A)参照)に基づいて説明するように、振動の発生からその収束までにかなりの所要時間を要するために、検査や測定の精度に与える影響が危惧され、また検査や測定が長時間化してしまうおそれを払拭することができなかった。
【0014】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、搭載された装置の揺動による衝撃を分散させることにより、揺動を効果的に収束させることが可能な緩衝装置を提供することを目的としている。
【0015】
本発明の緩衝装置は、簡易かつ安価な構成により実現することが可能である。
【0016】
また、本発明は、このような緩衝装置を組み込むことで、装置使用時に発生する揺動を効果的に収束させることにより、正確かつ迅速な検査や測定を行うことが可能な眼科装置を提供することを更なる目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、各種装置を搭載するための架台と、前記架台を搭載するベースと、前記架台を前記ベースに対して揺動可能に支持するとともに、当該揺動の支点となる揺動支持手段と、前記揺動支持手段から所定の距離を介して配置され、前記揺動支持手段を前記支点とする前記架台の前記揺動を収束させるための緩衝手段と、を含むことを特徴とする緩衝装置である。
【0018】
また、上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の緩衝装置であって、前記揺動支持手段および前記緩衝手段は、前記架台の縁端の近傍又は前記ベースの上面の縁端の近傍に配置され、前記緩衝手段は、前記揺動支持手段から等距離を介して複数設けられている、ことを特徴とする。
【0019】
また、上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の緩衝装置であって、前記架台は、前記ベースとの間に所定のスペースを形成して搭載され、前記緩衝手段は、前記スペース内に配置された、前記揺動支持手段を前記支点とする前記架台の前記揺動の衝撃を緩和する弾性部材を含むことにより前記架台の前記揺動を収束させることを特徴とする。
【0020】
また、上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の緩衝装置であって、前記架台および前記ベースに橋設され、前記架台および前記ベースの少なくとも一方に対して変位可能に接続された橋設部材を更に含み、前記架台および/又は前記ベースに対する前記橋設部材の変位により生じる摩擦により、前記揺動支持手段を前記支点とする前記架台の前記揺動の衝撃を緩和して前記架台の前記揺動を収束させることを特徴とする。
【0021】
また、上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、被検眼に対して各種の検査や測定を施すための検査手段と、前記検査手段を搭載するための架台と、前記架台を搭載するベースと、を含む眼科装置であって、前記検査手段および前記架台を前記ベースに対して揺動可能に支持するとともに、当該揺動の支点となる揺動支持手段と、前記揺動支持手段から所定の距離を介して配置され、前記揺動支持手段を前記支点とする前記検査手段および前記架台の前記揺動を収束させるための緩衝手段と、を更に有することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態として、本発明に係る緩衝装置を用いて構成された眼科装置の一例である検眼装置について図面を参照しながら詳しく説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態としての検眼装置1の概略構成を示す透視図である。検眼装置1は、図示しない被検者の眼(被検眼)に対し自覚的および他覚的な視力測定(眼屈折力測定)を施すための装置で、測定のプロセスを説明する音声ガイドに従って被検者自ら測定できるように構成されたものである。
【0024】
(構成)
まず、検眼装置1の具体的構成について説明する。検眼装置1は、ケーブル300を介してコンピュータ100に接続されている。内部構成の詳細に関しての図示は省略するが、コンピュータ100には、演算処理手段としてのCPUや、制御プログラムや各種データを記憶したハードディスクやROM等の記憶装置などが格納されており、上述した音声ガイドの出力等、検眼装置1の各種動作の制御を司っている。コンピュータ100にはモニタ200が接続されており、被検眼の視力、球面度数等の各種の検眼データや、被検眼の前眼部像などを表示するようになっている。
【0025】
検眼装置1は、ハウジング2に格納された測定ヘッド3L、3Rからなるヘッド部3を、本発明にいう検査手段として備えている。測定ヘッド3Lは被検者の左被検眼の検眼を行うための光学系を内蔵したユニットであり、測定ヘッド3Rは右被検眼の検眼を行うためのユニットである。測定ヘッド3Lおよび3Rは同時に動作することが可能とされ、両眼視の状態で各種の測定を行うことができるようになっている。また、各測定ヘッド3L、3Rは、装置の小型化を図るために縦置きに配置されている。
【0026】
ヘッド部3の各測定ヘッド3Lおよび3Rには、レンズや光源、ミラー等の光学素子を組み合わせて構成された光学系が内蔵されており、固視標を被検眼に提示したり、ランドルト環等の視標により自覚的測定を行ったり、被検眼にリング状の視標を投影してその反射光の形状を解析することで他覚的な視力測定を行ったりすることができる。さらに、上記光学系の光軸と被検眼の光軸とのアライメントを行うための光学系も内蔵されている。また、測定ヘッド3Lおよび3Rには、被検者の左被検眼および右被検眼に対向配置されるプリズムPLおよびPRがそれぞれ取り付けられている。このような測定ヘッド3Lおよび3Rの光学系の構成は公知のものである。
【0027】
ここで、以下の説明で使用される方向に関する表記について触れておく。図1中に示されているように、X方向、Y方向およびZ方向を次のように定義する。被検者は、図1に向かって手前側に配置して測定を行う。以下に示す方向は、全て被検者側から見た場合の方向として定義されるものとし、横方向はX方向と、高さ方向はY方向と、そして奥行き方向はZ方向とそれぞれ表記されることとする。更に、左右、上下、前後といった方向の呼称についても、このX方向、Y方向およびZ方向に基づくものとする。
【0028】
ハウジング2には、ヘッド部3を搭載するとともに、このヘッド部3を駆動させるための図示しない駆動機構を搭載したヘッド搭載部4が格納されている。ヘッド搭載部4は、ヘッド搭載機構4L、4Rとからなり、それぞれ測定ヘッド3L、4Rを搭載し、上記駆動機構を搭載している。また、各ヘッド搭載機構4L、4Rには、ハウジング2の底面部に固定された公知のスライドベアリングレール5L、5Rがそれぞれ設けられ、ヘッド搭載機構4L、4Rは、スライドベアリング5L、5Rに対してZ方向にスライド可能とされている。なお、図1中におけるスライドベアリングレール5Lおよび5Rは、ヘッド搭載機構4Lおよび4Rの右側にのみ図示されているが、その左側にも同様のスライドベアリングレールが設置されている。
【0029】
ハウジング2には、更に、コンピュータ100からの制御信号に基づいて検眼装置1の各部の動作を制御する制御回路等を含む電装部7が格納されている。ヘッド搭載機構4Lおよび4Rに搭載された上記駆動機構は、電装部7からの信号に基づいて、測定ヘッド3Lおよび3Rを、それぞれ独立に左右方向(X方向)、上下方向(Y方向)そして前後方向(Z方向)に駆動させることができ、また、測定ヘッド3L、3RをXZ平面上において回動させて輻輳させることができるようになっている。また、ハウジング2の上面(図1では透視されている。)には、測定時の応答など被検者が各種の操作を行うためのジョイスティック8と、被検者の顔を固定するために顎を載置する顎受け8aとが設けられている。
【0030】
続いて、ヘッド部3を搭載したヘッド搭載部4の構成について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、ヘッド搭載部4のヘッド搭載機構4L、4Rは、それぞれ同様の構成を有するものであるから、以下、ヘッド搭載機構4Lについてのみ説明を行うこととする。図2ないし図4は、このヘッド搭載機構4Lの外観構成の概略を示している。図2は、ヘッド搭載機構4Lの上面図(XZ平面図)であり、図3は、被検者側、つまり装置の正面側(図2に向かって下側)からの正面図(XY平面図)であり、そして図4は、図2に示す破線A−Aに沿った断面図である。
【0031】
図2ないし図4に示すように、ヘッド搭載機構4Lは、ハウジング2の底面部に設置されたベース9と、このベース9上に設けられ、測定ヘッド3Lを搭載する架台10とを含んで構成されている。
【0032】
これらの図に示すように、ベース9と架台10とは、ねじ11x、12x、13x、14x、15x、16x、11z、12z、13z、14z、15zおよび16z(以下、ねじ11x等と称することがある。)を使用して接続されている。また、所定のスペースSを介してベース9と架台10とに橋設されている橋設部材17は、ねじ18により架台10に螺設され、ねじ19によりベース9に螺設されている。この橋設部材17には、上下(Y方向)を長手方向とする開口部17aが設けられている。
【0033】
ねじ12xおよび15xは、ベース9と架台10との間のスペースSに金属リング30を固定配置させるための部材であり、図示はしないが、金属リング30の中心部に開口する開口部を挿通してベース9に螺着されている。架台10に後述の接続部材40を結合しているねじ12zおよび15zも同様に、金属リング30の開口部を挿通して接続部材40に螺着されている。金属リング30は、スペースSを形成し保持するためのスペーサとしての作用を備えている。
【0034】
また、ねじ11x、13x、14xおよび16xは、その頭部と架台10との間に弾性部材20を介するとともに、ベース9と架台10との間に弾性部材21を介してベース9と架台10とを接続している。弾性部材20、21は、例えばゴムをその素材としており、ほぼ同じ厚さを有するよう形成されている。
【0035】
また、ねじ11z、13z、14zおよび16zは、その頭部と架台10との間に上記と同様の弾性部材20を介するとともに、架台10と接続部材40との間に上記と同様の弾性部材21を介して、架台10に接続部材40を螺設している。この接続部材40は、図示はしないが、その立設部分をハウジング2に接続されている。
【0036】
次に、図5および図6を参照して、ねじ11x、13x、14xおよび16xによるベース9と架台10との接続の態様について、ねじ11xをその代表として説明する。図5は、ねじ11xによるベース9と架台10との接続の態様を示す断面図である。また、図6は、ねじ11xによりベース9と架台10とを接続するために介在する部材の構成を示す説明図である。
【0037】
ベース9と架台10との接続部分には、ねじ11xと、弾性部材20、21と、ワッシャ22と、リング23とが介在している。両図から分かるように、ベース9の上面9aには、ねじ11xを螺着するための雌ねじ部9bが設けられており、また架台10には、リング23を挿通するための開口部5aが設けられている。
【0038】
ベース9の上面9aには、中心部に開口部21aを有するリング状に形成された弾性部材21が配置され、この弾性部材21を介して架台10が配置されている。架台10の開口部10aには、中心部に開口部23aを有するリング23が挿通されており、リング23の下端はベース9の上面9aに配置されている。更に、架台10上には、中心部に開口部20aを有する弾性部材20と、中心部に開口部22aを有するワッシャ22が配置されている。ここで、リング23の外径は、弾性部材20、21の開口部20a、21aよりも小さく形成されている。ねじ11xは、リング23の開口部23aを貫通し、ベース9の雌ねじ部9bと螺着される。なお、リング23の外径は、架台10の開口部10aの口径とほぼ同じ大きさに形成されており、螺設された架台10のぐらつきを防止している。
【0039】
また、ねじ11z、13z、14z、16zは、上記のねじ11xによる接続を構成する部材と同一の部材を介して架台10に接続部材40を螺設している。
【0040】
以下の説明で明らかになるが、ねじ12xおよび15xは、架台10をベース9に対してX方向に揺動可能に支持するとともに、このX方向の揺動の支点として作用する本発明の揺動支持手段を形成している。また、ねじ11x、13x、14xおよび16xと、これらにより固定された弾性部材20、21、ワッシャ22およびリング23とは、ねじ12xおよび15xを支点とする上記X方向の揺動を収束させるために設けられた本発明の緩衝手段を形成している。
【0041】
また、ねじ12zおよび15zは、ベース9に対する架台10のZ方向への揺動の支点として作用する本発明の揺動支持手段を形成している。また、ねじ11z、13z、14zおよび16zと、これらにより固定された弾性部材20、21、ワッシャ22およびリング23とは、ねじ12zおよび15zを支点とする上記Z方向の揺動を収束させるために設けられた本発明の緩衝手段を形成している。
【0042】
ねじ11x等は、それぞれ、架台10の縁端の近傍に設けられている。ねじ11x、13xは、X方向への揺動の支点となるねじ12xから等距離を介して配置されている。また、ねじ14x、16xは、X方向への揺動の支点となるねじ15xから等距離を介して配置されている。更に、ねじ11z、13zは、Z方向への揺動の支点となるねじ12zから等距離を介して配置されている。更にまた、ねじ14z、16zは、Z方向への揺動の支点となるねじ15zから等距離を介して配置されている。
【0043】
なお、本実施形態の検眼装置1では、ねじ11x、12x、13x、14x、15xおよび16xは、ベース9の上面9aおよび架台10双方の縁端の近傍に設けられているが、例えば、ベース9の上面9aの大きさと架台10の大きさとが異なる場合などにおいては、ベース9の上面9aの縁端の近傍又は架台10の縁端の近傍に設けて架台10をより安定した状態で支持することが望ましい。
【0044】
続いて、図7および図8を参照して、橋設部材17等によるベース9と架台10との接続の態様について説明する。図7は、ベース9への橋設部材17の接続の態様を示す断面図である。また、図8は、橋設部材17をベース9に接続するために介在する部材の構成を示す説明図である。なお、架台10と橋設部材17とは、ねじ18によって固着されている。また、ベース9の側面には、ねじ19を螺着するための雌ねじ部4cが設けられている。
【0045】
橋設部材17は、中心部に開口部29aを有するワッシャ24と、中心部に開口部25aを有するワッシャ25とに挟まれている。また、ワッシャ24、25の開口部29a、25aにはリング26が挿通されている。そして、ねじ19をリング26の中心部の開口部26aに挿通し、ベース9の雌ねじ部4cに螺着することによって、橋設部材17はベースに接続されている。
【0046】
ここで、ねじ19は、トルクドライバにより、例えば2N(200gf)以下の所定の力で締められており、橋設部材17が、ねじ19に対し、開口部17aの長手方向(つまりY方向)に相対的に変位できるようになっている。
【0047】
なお、本発明の橋設部材は、ベース9および架台10と上記のような態様で接続される必要は無く、ベース9および架台10の少なくとも一方に対して変位可能に設けられていればよい。つまり、本実施形態の検眼装置1においては、橋設部材はベース9に対してのみ変位可能とされているが、架台10に対してのみ変位可能に構成してもよく、またベース9および架台10の双方に対して変位可能に構成してもよい。いずれのケースでも、橋設部材の変位の方向は上下方向(Y方向)であることが望ましい。
【0048】
(作用)
以下、このような構成を備える検眼装置1が奏する作用について説明する。検眼装置1の作用は、端的に言うと、測定ヘッド3L、3Rの揺動による衝撃を効果的に緩和して揺動を収束させることができることである。
【0049】
まず、測定ヘッド3L、3Rの揺れがX方向に生じた場合の検眼装置1の作用を説明する。測定ヘッド3L、3RがX方向に揺動すると、その衝撃は架台10に伝わって架台10をX方向に揺動させる。すると、架台10は、ねじ12xおよびねじ15xを支点としてX方向に揺動する。そして、このX方向の揺動の衝撃は、ねじ11x、13x、14xおよび16xによってそれぞれ固定された弾性部材20と21とにより緩和される。以下、この架台10のX方向の揺動に対する緩衝作用について図9を参照して詳しく説明する。
【0050】
図9は、架台10のX方向の揺動に対する緩衝作用を説明するためのベース9および架台10(ヘッド搭載機構4L)の概略正面図である。当該図中では、当該緩衝作用を明確に説明するために、ベース9と架台10との間のスペースSや弾性部材20および21の厚さは誇張されている。また、同様の理由から揺動の変位も誇張されている。さらに、Z方向への揺動の緩衝に寄与するねじ13zおよび16z、そして橋設部材17およびねじ18,19の図示は省略されている。なお、以下、図3も参照するため、同図に合わせて、ねじ15xにより固定された金属リング30を揺動の支点とした場合の緩衝作用について説明する。ねじ12xにより固定された金属リング30を支点とした場合の緩衝作用もこれと同様に機能するものである。
【0051】
図9に示すように、架台10が被検者から見てX方向の右側に揺れると、ねじ14xにより固定された弾性部材21は、架台10の重量やヘッド部3の重量、更に架台10の揺動による圧縮により弾性変形されていた状態から、架台10の揺れ幅に相当する分だけ復帰する。また、ねじ16xにより固定された弾性部材21は、揺れ幅に相当する分だけ収縮され弾性変形する。このとき、ねじ16xにより固定された弾性部材21は、その弾性により揺動の衝撃を吸収する。更に、ねじ14x、16xにより架台10上に固定された弾性部材20も同様に弾性変形して緩衝作用を奏する。
【0052】
そして、図3に示すような平衡状態となった後、図示は省略するが、架台10は被検者から見てX方向の左側に揺れる。このとき、図9に示す場合とは逆に、ねじ16xにより固定された弾性部材21は、架台10およびヘッド部3の重量や架台10の揺動による収縮で弾性変形されていた状態から架台10の揺れ幅に相当する分だけ復帰し、また、ねじ14xにより固定された弾性部材21は、揺れ幅に相当する分だけ収縮され弾性変形して揺動の衝撃を吸収する。更に、ねじ14x、16xにより架台10上に固定された弾性部材20も同様に弾性変形して緩衝作用を奏する。
【0053】
架台10は、被検者から見てX方向(左右方向)に交替的かつ反復して揺動するが、その衝撃のエネルギーは、架台10が右又は左に揺れる度に弾性部材20、21により徐々に吸収されていく。最終的に全てのエネルギーが消費されると、架台10はX方向の揺動を停止する。
【0054】
次に、測定ヘッド3L、3Rの揺れがZ方向に生じた場合の緩衝作用について、図4および図10を参照しながら説明する。この図10も、図9と同様に誇張されて示されている。測定ヘッド3L、3RがZ方向に揺動すると、その衝撃は架台10に伝わり、架台10をZ方向に揺動させる。すると、架台10は、ねじ12zおよびねじ15zにより固定された金属リング30を支点としてZ方向に揺動する。図10に示すように、架台10がZ方向前側(被験者側)に揺動すると、ねじ11zにより固定された弾性部材21は、架台10の重量やヘッド部3の重量、更に架台10の揺動による圧縮により弾性変形されていた状態から、架台10の揺れ幅に相当する分だけ復帰する。また、ねじ13zにより固定された弾性部材21は、揺れ幅に相当する分だけ収縮され弾性変形する。このとき、ねじ1により固定された弾性部材21は、その弾性により揺動の衝撃を吸収する。更に、ねじ11z、13zにより架台10上に固定された弾性部材20も同様に弾性変形して緩衝作用を奏する。
【0055】
そして、図4に示すような平衡状態となった後、図示は省略するが、架台10は被検者から見てZ方向の後側に揺れる。このとき、図10に示す場合とは逆に、ねじ13zにより固定された弾性部材21は、架台10およびヘッド部3の重量や架台10の揺動による収縮で弾性変形されていた状態から架台10の揺れ幅に相当する分だけ復帰し、また、ねじ11zにより固定された弾性部材21は、揺れ幅に相当する分だけ収縮され弾性変形して揺動の衝撃を吸収する。更に、ねじ11z、13zにより架台10上に固定された弾性部材20も同様に弾性変形して緩衝作用を奏する。
【0056】
架台10のZ方向への揺動は、橋設部材17等の作用によっても緩衝され収束を促される。図11および図12は、橋設部材17等によるこの緩衝作用を説明するための図で、図11はベース9および架台10の側面図であり、図12は橋設部材17等によるベース9と架台10との接続部分の拡大図である。図11では、図9や図10の場合と同様に、ベース9と架台10との間のスペースSや弾性部材20および21の厚さ、そして揺動の変位は誇張されて示されている。また、それに合わせて橋設部材17のサイズも誇張して示してある。更に、接続部材40の図示は省略されている。一方、図12(A)は図11に向かって左側(架台10が上に変位しているねじ11zの側)の橋設部材17の状態を、そして図12(B)は図11に向かって右側(架台10が下に変位しているねじ13zの側)の橋設部材17の状態をそれぞれ示している。なお、以下、図4を引き続き参照する。
【0057】
前述したように、橋設部材17にはY方向を長手方向とする開口部17aが設けられている。また、ねじ19は、トルクドライバにより所定の力で締められており、橋設部材17は、ねじ19に対して開口部17aの長手方向(Y方向)に相対的に変位できるようになっている。なお、開口部17aをこのような形状とすることにより、架台のZ方向への揺動の向きをガイドし安定させることができる。図12(A)に示すねじ11zの側では、ベース9と架台10との相対的距離が大きくなっていることに伴い、橋設部材17は、ねじ19が開口部17aの下方に移動する方向に変位している。一方、図12(B)に示すねじ13zの側では、ベース9と架台10との相対的距離が小さくなったことに伴って、橋設部材17は、ねじ19が開口部17aの上方に移動する方向に変位している。したがって、橋設部材17がねじ19に対し相対的に上下に変位する際に、橋設部材17とワッシャ24、25との間に摩擦力が働き、その上下運動のエネルギーを消費することによりZ方向の揺動を緩衝し収束させるよう作用する。
【0058】
架台10は、被検者から見てZ方向(前後方向)に交替的かつ反復して揺動するが、その衝撃のエネルギーは、架台10が手前又は奥に揺れる度に、弾性部材20、21の有する弾性および橋設部材17とワッシャ24,25との間の摩擦によって徐々に吸収されていく。最終的に全てのエネルギーが消費され架台10はZ方向の揺動を停止する。なお、Z方向への衝撃は、スライドベアリングレールRによっても緩和される。
【0059】
以上のように、検眼装置1に用いられている上述のような緩衝機構によれば、架台10のX方向およびZ方向への揺動による衝撃を緩和することが可能である。したがって、水平方向(XZ平面方向)における架台10の揺動は、X方向とZ方向に分解されて緩衝されることとなる。
【0060】
更に、これに上下方向(Y方向)の衝撃を加えても、各弾性部材20、21の上下方向への弾性変形および橋設部材17とワッシャ24,25との間の摩擦によりエネルギーが吸収されるため、検眼装置1の上記緩衝機構は、3次元的に発生するあらゆる衝撃に対応することが可能である。なお、測定ヘッド3L、3Rを水平方向に回動したときに発生する回動方向への衝撃についても、弾性部材20、21が水平方向に弾性変形して衝撃のエネルギーを吸収することによって、同様の緩衝作用が発揮される。
【0061】
このような緩衝機構を備える検眼装置1の作用を確認するために行われた実験の結果が図13に示されている。図13(A)は、スライドベアリングレールのみを用いて構成された従来の検眼装置の緩衝作用を示すグラフを表し、図13(B)は、検眼装置1の緩衝作用を示すグラフを表している。なお、実験は、架台10に同一規格の測定ヘッドを搭載するとともに、架台10の最大の変位幅が1.5ミリメートルとなるような振動を与え、その後の振幅の減衰レベルを測定した。
【0062】
従来の検眼装置では、図13(A)から見て取れるように、ほぼ周期的にかつゆっくりと振幅が減少していき、振幅の減衰の度合いは僅かづつであるため、振動の開始(時間0)から2.70秒を経過してもかなりの幅の変位が維持されている。
【0063】
一方、図13(B)に示す本実施形態の検眼装置1においては、不規則的に振幅が減衰していくとともに、変位を数回経過した後急激に振幅が減衰し、振動開始から0.51秒経過した時点ではほとんど揺れが収まっていることが分かる。
【0064】
即ち、本実施形態の検眼装置1によれば、架台10をある支点に対して積極的に揺動可能とするとともに、この揺動の衝撃を緩衝するような弾性部材を適当な位置に配置するよう構成したことにより、迅速で効果的な緩衝作用が働き装置の揺れを緩和するので、アライメント時や視力測定時における測定ヘッド3L、3Rの動作やジョイスティック8の操作、または不注意などに起因する振動が生じたとしても直ちに処置を再開することが可能となる。
【0065】
本実施形態の検眼装置1に設けられた揺動を収束させるための緩衝機構を構成する個々の部材は簡易かつ安価なものであるが、各部材の配置に特徴を持たせることによって効果的な緩衝作用を生じさせていると言うことができる。つまり、従来のように揺動をなるべく抑えるような構成を採用するのではなく、逆に、架台10の揺動の支点となる手段と、この揺動のエネルギーを吸収し揺動を収束させるよう作用する手段とを設けて、架台10をあたかもやじろべえやシーソーのように積極的に揺動させつつそのエネルギーを効果的に分散させ消費するよう構成されている点が特徴である。
【0066】
検眼装置1に含まれる構成のうち、本発明の緩衝装置に該当するのは、ベース9と、架台10と、ねじ12x、15x、12zおよび15zからなる揺動支持手段と、ねじ11x、13x、14x、16x、11z、13z、14zおよび16zによりそれぞれ固定された弾性部材20、21と、橋設部材17とである。なお、架台10に内蔵されているヘッド搭載機構4L、4Rは、架台10に搭載される本発明にいう各種装置の一例である。
【0067】
以上、本発明の実施形態として説明がなされた検眼装置および当該検眼装置に用いられている緩衝装置は、本発明の主旨を具体的に実現した一例に過ぎないものである。
【0068】
例えば、上記の実施形態は、被検眼に対して視力測定等を行うための測定ヘッドを有する検眼装置であるが、被検眼を観察するための顕微鏡に本発明の緩衝装置を設けるなど、被検眼に対して各種の検査や測定を行う所望の眼科装置に適用することができる。また、本発明の緩衝装置は、このような眼科装置にのみ適用可能なものではなく、各種の装置を搭載することができる。このとき、緩衝装置のサイズや弾性部材の弾性率などについては、設計を適宜変更することができることは言うまでもない。
【0069】
更に、揺動支持手段および緩衝手段の配置は、緩衝装置の用途に応じて任意に決定することが可能である。また、揺動支持手段は、架台の揺動の支点となるよう構成されていれば十分であり、本実施形態のように弾性部材を含んでいる必要はない。また、緩衝手段については、設計の簡易度やコスト面を考慮すると、弾性部材を含んで構成されるのが好ましいが、その他の手法で緩衝作用を生じさせても構わない。
【0070】
【発明の効果】
本発明に係る緩衝装置によれば、以上のような構成を備えているので、搭載された装置の揺動による衝撃を分散させることで、揺動を効果的に収束させることができる。
【0071】
また、本発明に係る緩衝装置は、簡易な構成で安価に実現することが可能である。
【0072】
また、本発明に係る検眼装置によれば、眼科検査を行うための検査手段がこのような緩衝装置が設けられているので、検査中に生じた検査手段の揺動を速やかに収束させることができ、検査の迅速化を図ることが可能となる。また、アライメントのズレなどに起因する検査精度の低下を抑止できるため、検査の信頼性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の検眼装置の概略構成を示す透視図である。
【図2】本発明の実施形態の検眼装置のヘッド搭載部のベースと架台との接続の態様を示す概略上面図である。
【図3】本発明の実施形態の検眼装置のヘッド搭載部のベースと架台との接続の態様を示す概略正面図である。
【図4】本発明の実施形態の検眼装置のヘッド搭載部のベースと架台との接続の態様を示す、図2におけるA−A断面図である。
【図5】本発明の実施形態の検眼装置のヘッド搭載部のベースと架台との接続の態様を示す断面図である。
【図6】本発明の実施形態の検眼装置のヘッド搭載部のベースと架台とを接続するための部材の構成を示す説明図である。
【図7】本発明の実施形態の検眼装置の橋設部材のベースへの接続の態様を示す断面図である。
【図8】本発明の実施形態の検眼装置の橋設部材をベースに接続するための部材の構成を示す説明図である。
【図9】本発明の実施形態の検眼装置の架台のX方向の揺動に対する緩衝作用を説明するためのヘッド搭載部の概略側面図である。
【図10】本発明の実施形態の検眼装置の架台のZ方向の揺動に対する緩衝作用を説明するためのヘッド搭載部の概略側面図である。
【図11】本発明の実施形態の検眼装置の架台のZ方向の揺動に対する緩衝作用を説明するためのヘッド搭載部の概略側面図である。
【図12】本発明の実施形態の検眼装置の架台のZ方向の揺動に対する緩衝作用を説明するための橋設部材等によるベースと架台との接続部分の概略拡大図である。図12(A)は、橋設部材がねじに対して相対的に上方に変位した状態を示し、図12(B)は、橋設部材がねじに対して相対的に下方に変位した状態を示している。
【図13】本発明の実施形態の検眼装置の緩衝作用を確認するために行われた実験の結果を示すグラフである。図13(A)は、従来の検眼装置の緩衝作用を示すグラフである。図13(B)は、本発明の実施の形態の検眼装置の緩衝作用を示すグラフである。
【符号の説明】
1 検眼装置
2 ハウジング
3 ヘッド部
3L、3R 測定ヘッド
4 ヘッド搭載部
4L、4R ヘッド搭載機構
9 ベース
10 架台
11x、12x、13x、14x、15x、16x、11z、12z、13z
、14z、15z、16z、18、19 ねじ
17 橋設部材
20、21 弾性部材
22、24、25 ワッシャ
23、26 リング
30 金属リング
40 接続部材
S スペース
Claims (5)
- 各種装置を搭載するための架台と、
前記架台を搭載するベースと、
前記架台を前記ベースに対して揺動可能に支持するとともに、当該揺動の支点となる揺動支持手段と、
前記揺動支持手段から所定の距離を介して配置され、前記揺動支持手段を前記支点とする前記架台の前記揺動を収束させるための緩衝手段と、
を含むことを特徴とする緩衝装置。 - 前記揺動支持手段および前記緩衝手段は、前記架台の縁端の近傍又は前記ベースの上面の縁端の近傍に配置され、
前記緩衝手段は、前記揺動支持手段から等距離を介して複数設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載の緩衝装置。 - 前記架台は、前記ベースとの間に所定のスペースを形成して搭載され、
前記緩衝手段は、前記スペース内に配置された、前記揺動支持手段を前記支点とする前記架台の前記揺動の衝撃を緩和する弾性部材を含むことにより前記架台の前記揺動を収束させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の緩衝装置。 - 前記架台および前記ベースに橋設され、前記架台および前記ベースの少なくとも一方に対して変位可能に接続された橋設部材を更に含み、
前記架台および/又は前記ベースに対する前記橋設部材の変位により生じる摩擦により、前記揺動支持手段を前記支点とする前記架台の前記揺動の衝撃を緩和して前記架台の前記揺動を収束させることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の緩衝装置。 - 被検眼に対して各種の検査や測定を施すための検査手段と、前記検査手段を搭載するための架台と、前記架台を搭載するベースと、を含む眼科装置であって、
前記検査手段および前記架台を前記ベースに対して揺動可能に支持するとともに、当該揺動の支点となる揺動支持手段と、
前記揺動支持手段から所定の距離を介して配置され、前記揺動支持手段を前記支点とする前記検査手段および前記架台の前記揺動を収束させるための緩衝手段と、
を更に有することを特徴とする眼科装置。
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JP2012086859A (ja) * | 2010-10-18 | 2012-05-10 | Omori Mach Co Ltd | フィルムガイド装置及びptp包装機 |
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