JP2004271756A - 光学素子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】形状に関する設計自由度の高い光学素子およびその製造方法を提供する。
【解決手段】シリコン基板1に凹部2が形成され、凹部2の底面からシリコン酸化物よりなる複数の柱構造体4が隣接した状態で立設され、このシリコン基板1と一体的に形成したシリコン酸化物ブロック3が構成されている。シリコン酸化物ブロック3によりマイクロレンズが構成され、光が透過する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学素子およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
微小形状のレンズを得るために従来は以下のようにしていた(例えば、特許文献1)。
【0003】
図35(a)に示すように、ガラス基板100にレジスト材料101を塗布する。そして、図35(b)に示すように、レジスト材料101を所望の形状にパターニングする。さらに、図35(c)に示すように、アニールしてレジスト材料101を流動状態にして表面張力によって半球形にする。さらには、図35(d)に示すように、レジスト材料101を冷却してそのまま固化する。このように、レジスト材料101をそのままレンズの構造材として用いる方法が代表的であった。また、この方法の発展形として、その後に、図36(a)に示すように、異方性の高いドライエッチングを施して、図36(b)に示すように、レジスト材料101の形状を下地のガラス基板100上にそのまま転写することが行われてきた。
【0004】
あるいは、図35(d)の後のレジスト材料101の形状または図36(b)の後のガラス基板100の表面形状を、図36(c)に示すように、UV硬化樹脂102を塗布した後に硬化させることで写し取る。さらに、図36(d)に示すように、その硬化した樹脂材料102を鋳型として別の樹脂材料103に転写する。このようなことが行われてきた。
【0005】
しかし、これらいずれの方法も、レンズ機能の要となる曲面の曲率は、レジスト材料の表面張力という物性値によってしか決定できず、ある程度成り行きまかせの仕上がり形状となる。特に、NAの大きい(=曲率半径の小さい)レンズや、非球面のレンズ形状を得ることはこれらの方法では不可能である。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−194502号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような背景の下になされたものであり、その目的は、形状に関する設計自由度の高い光学素子およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項16に記載の光学素子の製造方法によれば、パターニングしたマスクを用いてシリコン基板がトレンチエッチングされてトレンチが多数並設される。そして、熱酸化によりトレンチ内がシリコン酸化物で埋められるとともにトレンチ間のシリコン層がシリコン酸化物で置き換えられて所定領域がシリコン基板と一体的な光透過用ブロックになる。これにより、請求項1に記載のように、シリコン基板の上面からシリコン酸化物よりなる複数の柱構造体が隣接した状態で立設され、このシリコン基板と一体的に形成したシリコン酸化物ブロックに光を透過させる光学素子が得られる。また、請求項2に記載のように、シリコン基板の上面からシリコン酸化物ブロックがシリコン基板との境界面である下面が水平方向に連続する凹凸形状を有する状態で立設され、このシリコン基板と一体的に形成したシリコン酸化物ブロックに光を透過させる光学素子が得られる。
【0009】
ここで、トレンチの形状や配置を変えることにより(マスクパターンを変えることにより)、形状に関する設計自由度の高い光学素子となる。
請求項17に記載の光学素子の製造方法のように、第1工程でのトレンチの幅およびトレンチ間のシリコン層の幅は、第2工程での熱酸化においてトレンチ内がシリコン酸化物で充填されると同時にトレンチ間のシリコン層がシリコン酸化物になる寸法とするとよい。
【0010】
請求項18に記載の光学素子の製造方法のように、第1工程において、光透過用ブロックの形状を規定する最外周部が所定幅のシリコン層で連結されるように光透過用ブロックの形成領域の周囲にトレンチを形成すると、任意の面が得られる。
【0011】
請求項19に記載の光学素子の製造方法のように、連結したシリコン層の幅は、トレンチ間のシリコン層の幅以下であると、シリコン層が酸化されない領域を少なくすることができる。
【0012】
請求項20に記載の光学素子の製造方法のように、光透過用ブロックの形成領域の周囲に形成するトレンチは、熱酸化を行った後においてトレンチ内に空隙が残るようにすると、座屈を回避することができる。このことに関して、請求項8に記載のように、シリコン基板に凹部が形成され、その凹部の内部においてシリコン基板と一体的に形成したシリコン酸化物ブロックがその周囲に空隙が在る状態で配置されている光学素子においては、ブロックとその外方のシリコン基板を完全に分離することができ、座屈を回避することができる。
【0013】
請求項21に記載の光学素子の製造方法のように、第1工程において多数並設するトレンチを、光軸に対し平行に延設すると、光の散乱等による光の透過が低下するのを抑制することができる。このことに関して、請求項6に記載のように、シリコン酸化物よりなる複数の柱構造体は、シリコン基板の上面において光軸に対し平行に延設されている光学素子においては、光の散乱等による光の透過が低下するのを抑制することができる。
【0014】
請求項22に記載の光学素子の製造方法のように、トレンチエッチングは、反応性イオンエッチングにてトレンチを形成し、このトレンチ内壁に保護用酸化膜を形成し、さらに、トレンチ底部の保護用酸化膜をエッチングした後にトレンチの底部から反応性イオンエッチングによりトレンチを更に深くすることにより、アスペクト比の高いトレンチを形成することができる。
【0015】
請求項23に記載の光学素子の製造方法のように、マスクとして、レンズと光導波路とスリットのうちの少なくとも一つを含む複数の光学部品を形成するためのものを用いて、トレンチエッチングと熱酸化工程を経ることにより一括してシリコン基板に作り込むようにすると、光軸の位置合わせは不要となる。このことに関して、請求項15に記載のように、シリコン基板に、レンズと光導波路とスリットのうちの少なくとも一つを含む複数の光学部品を作り込んだ素子においては、光軸の位置合わせは不要となる。
【0016】
請求項24に記載の光学素子の製造方法のように、熱酸化した状態でトレンチ内に空隙が残った状態から、シリコン酸化膜の成膜処理により空隙を埋め込むようにすると、トレンチを深くして上下方向の厚さが厚い構造体を得ることができる。このことに関して、請求項10に記載のように、隣接した状態で立設される複数の柱構造体は熱酸化によるシリコン酸化物であるとともに、隣接した状態で立設される複数の柱構造体の間には成膜によるシリコン酸化物が埋設されている光学素子においては、上下方向の厚さが厚い構造体を得ることができる。
【0017】
請求項25に記載の光学素子の製造方法のように、上下方向において不純物濃度を変えたシリコン基板に対しトレンチを形成することにより光透過用ブロックでの不純物を上下方向において濃度分布をもたせるようにすると、不純物濃度によってシリコン酸化物の屈折率が変わるため、上下方向の集光機能を持たせることが可能となる。このことに関して、請求項11に記載のように、シリコン酸化物ブロックは、不純物が上下方向において濃度分布をもつようにして添加されている光学素子においては、上下方向の集光機能を持たせることが可能となる。
【0018】
上下方向において不純物濃度を変えたシリコン基板は、請求項26に記載の光学素子の製造方法のように、シリコン基板上に、膜厚方向において不純物濃度を変えたエピタキシャル膜を成長させることにより得るようにしたり、請求項27に記載のように、シリコン基板の表面に不純物をイオン注入または熱拡散することにより得るようにするとよい。
【0019】
請求項12,28に記載のように、前記不純物はゲルマニウム(Ge)、リン(P)、スズ(Sn)、ホウ素(B)のいずれかであるとよい。
光学素子の構造に関して、シリコン基板と一体的に形成したシリコン酸化物ブロックは、請求項3に記載のように、マイクロレンズであっても、請求項4に記載のように、光導波路であっても、請求項5に記載のように、マイクロレンズと光導波路であってもよい。
【0020】
請求項7に記載のように、シリコン基板と一体的に形成したシリコン酸化物ブロックは、その下に当該シリコン酸化物ブロックと同形状のシリコン基板からなる連結部を有していると、光の入射・出射の際に光の経路を妨げることを回避することができる。
【0021】
請求項9に記載のように、シリコン基板と一体的に形成したシリコン酸化物ブロックは、上下方向の厚さが10μm以上であるとよい。
請求項13に記載のように、シリコン基板には当該シリコン基板とは別体構造のレンズが嵌め込まれ、このレンズとマイクロレンズとを光学的に結合すると、光を上下方向においても集めることが可能となる。
【0022】
請求項14に記載のように、シリコン基板におけるマイクロレンズの周囲に同マイクロレンズを水平方向に移動させるためのアクチュエータを一体的に形成し、マイクロレンズの水平方向への移動に伴ないマイクロレンズへの光を光軸から変位させてマイクロレンズから出射する光の向きを変えるようにすると、基板一体型の光スキャナとすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、この発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明する。
【0024】
図1には、本実施形態における光学素子の斜視図を示す。図2には光学素子の平面および断面構造を示す。
図1,2に示すように、シリコン基板1には凹部2が形成され、凹部2の内部において底面にはマイクロレンズ3が配置されている。マイクロレンズ3は平凸型のシリンドリカルレンズである。つまり、平坦な入射面3aと凸面よりなる出射面3bを有している。マイクロレンズ3に関して、シリコン基板1の上面からシリコン酸化物よりなる複数の柱構造体4が隣接した状態で立設され、このシリコン基板1と一体的に形成したシリコン酸化物ブロックによりマイクロレンズ3が構成され、マイクロレンズ3に光が透過する。詳しくは、図2に示すように、各柱構造体4はその下面が円弧面となっており、複数の柱構造体4が隣接した状態で立設されることにより構成されるシリコン酸化物ブロック(マイクロレンズ3)は、シリコン基板1と接着剤を介さずに、微小な凹凸形状の境界面で接続されている。即ち、シリコン基板1の上面からシリコン酸化物ブロック(マイクロレンズ3)がシリコン基板1との境界面である下面が水平方向に連続する凹凸形状を有する状態で立設され、このシリコン基板1と一体的に形成したシリコン酸化物ブロック(マイクロレンズ3)に光を透過させる構造となっている。
【0025】
また、シリコン酸化物よりなる複数の柱構造体4は、図2に示すように、シリコン基板1の上面において光軸に対し平行に延設されている。これにより、柱構造体4の延設方向が光の通過する方向と平行になり、光の通過する方向とのなす角がシリコン酸化物と空気層との間の全反射角以内にすることができ、光の散乱等による光の透過が低下するのを抑制することができる。シリコン基板1と一体的に形成したシリコン酸化物ブロックであるマイクロレンズ3は、その下に当該シリコン酸化物ブロックと同形状のシリコン基板1からなる連結部(台座部)5を有している。また、凹部2の内部においてシリコン基板1と一体的に形成したマイクロレンズ3(シリコン酸化物ブロック)はその周囲に空隙6が在る状態で配置されている。これにより、ブロックとその外方のシリコン基板を完全に分離することができ、製造時に座屈を回避することができる(詳細は後述する)。図2に示すように、マイクロレンズ3(シリコン酸化物ブロック)は、上下方向の厚さ(高さH)が10μm以上、具体的には100μm程度である。また、マイクロレンズ3の水平方向の幅Wは500μm程度である。
【0026】
また、このレンズ3はシリコン基板1と接着層を介さずに接続する構造をとるため、放熱特性に優れる。例えば、高出力レーザ7のコリメート用に用いる場合を想定すると、レンズ3のサイズが小さいため、図12に示すように、レーザの広がり角を90°とした場合、高出力レーザ7の発光端とレンズ3の距離L(図2参照)として100μm程度とする。即ち、高出力レーザ7の発光端にレンズの入射面3aを100μm程度まで近づけて設置することになる。この場合、レーザ光の熱を吸収してレンズ自体の温度が上がる懸念があるが、本レンズの場合、ガラスに比べて熱伝導性が著しく高いシリコン基板1に接続しているため、シリコン基板1側に熱が逃げるため、レンズの温度が上がりにくいというメリットがある。
【0027】
次に、製造方法を説明する。
まず、図3,4に示すように、シリコン基板1上に酸化膜マスク10を用いてレンズ形状のパターニングを行う。そして、図5,6に示すように、酸化膜マスク10の開口部からエッチングを行い、トレンチ11を形成する。つまり、第1工程として、パターニングしたマスク10を用いてシリコン基板1をトレンチエッチングして一定の幅のトレンチ11を一定の間隔で多数並設する。ここで、レンズ形成領域において複数のトレンチ(多数並設するトレンチ)11は、同一方向に、かつ、光軸に対し平行に延設する。トレンチ幅(以下、抜きと呼ぶ)とトレンチ間の壁となるシリコンの幅(以下、残しと呼ぶ)の比率は、0.55:0.45となるようにマスク10の開口部の幅および開口部の間隔を調整する。例えば、抜きが1.1μmならば、残しは0.9μm、抜きが2.2μmならば、残しは1.8μmとする。
【0028】
さらに、基板全体を水素雰囲気中でアニール処理してトレンチ側壁での表面粗さを小さくする。このエッチング後のトレンチ側壁表面、特にレンズ形成領域の最外周部を規定する側壁表面の平坦性は、この面が光の入射あるいは出射する面となるため重要であり、この後、熱酸化を行うことで平滑な表面を持つレンズ面を得ることができる。この技術に関しては特開2002−231945号公報に開示されている。
【0029】
さらに、図7,8に示すように、酸化膜マスク10をフッ酸溶液への浸漬等により除去する。そして、図9,10に示すように、トレンチエッチング後の第2工程として、熱酸化によりトレンチ11内をシリコン酸化物で埋めるとともにトレンチ11間のシリコン層をシリコン酸化物で置き換えて所定領域をシリコン基板1と一体的なマイクロレンズ(光透過用ブロック)3にする。この時の酸化膜厚は、(抜き幅+残し幅)と同じか、それ以上に設定する。通常、熱酸化膜はシリコン表面の内側と外側に0.45:0.55の割合で進行する。本実施形態では、この比率に合わせて抜き幅と残し幅を設定しており、トレンチの幅およびトレンチ間のシリコン層の幅は、熱酸化においてトレンチ内がシリコン酸化物で充填されると同時にトレンチ間のシリコン層がシリコン酸化物になる寸法となっている。よって、トレンチ内部が全て熱酸化膜で埋まった時点でトレンチ間のシリコン内部も全て酸化され、この時点でレンズ形状全体がブロック状のシリコン酸化物(SiO)となり、レンズができる。
【0030】
このようにして、シリコン基板1上にマスク10によって周期的なトレンチ形状を内包するレンズ形状を規定した後、エッチングによりトレンチ11を形成する。その後、熱酸化工程を経ることで、トレンチ11内がシリコン酸化物で埋まると同時にトレンチ11間のシリコン層がシリコン酸化物に置き換わり、レンズ形状全体が一体のブロック状のシリコン酸化物に変化し、マイクロレンズが製造される。
【0031】
なお、この熱酸化工程の後に、透過率向上のために、必要に応じて基板全体に反射防止膜をコーティングしてもよい。
図5,6において、光透過用ブロックの形状を規定する最外周部、即ち、レンズ形成領域の最外周(輪郭線)は、所定幅のシリコン層12で連結されるように光透過用ブロックの形成領域の周囲にトレンチ15を形成する。つまり、残し領域(12)で囲む。この輪郭線(12)のパターンによって光の入射面、出射面の曲率が規定されるため、パターン設計次第で任意の曲面が得られる(任意の面が得られる)。また、輪郭線(12)となる残し領域の幅は、トレンチ11間の残し幅と同じか、それよりも細く設定する。即ち、連結したシリコン層12の幅は、トレンチ11間のシリコン層の幅以下にする。これは、以下の理由による。図13(a)に示すように、レンズ形成領域の残し13と輪郭線(12)はT字型に連結されるが、このT字部分の酸化膜の進行速度は他の部分よりも遅くなる。そのため、輪郭線(12)の残し幅W2がトレンチ11間の残し幅W1より大きいと、この部分に未酸化箇所14が出る可能性がある。それゆえ、図13(b)に示すように、輪郭線(12)となる残し領域の幅W2は、トレンチ11間の残し幅W1と同じか、それよりも細く設定する。これにより、シリコン層が酸化されない領域を少なくすることができる。
【0032】
また、図5,6において、レンズ形成領域の外側(光透過用ブロックの形成領域の周囲)に形成したトレンチ15は、ブロック内のトレンチ幅に比べて十分広い幅である。そして、光透過用ブロックの形成領域の周囲に形成するトレンチ15は、図10に示すごとく、熱酸化を行った後においてトレンチ内に空隙が残るようにする。これにより座屈を回避することができる。また、エッチング領域(トレンチ15)は、トレンチエッチング工程におけるマイクロローディング効果によってレンズ内部のトレンチ11よりも深くエッチングされる。この形状は光の入射、出射に際して光の経路を妨げないという点で重要である。つまり、シリコン基板1と一体的に形成したシリコン酸化物ブロック(3)は、その下に当該シリコン酸化物ブロック(3)と同形状のシリコン基板からなる連結部5を有していると、図12にL1で示す光の入射・出射の際に光の経路を妨げることを回避することができる。
【0033】
図5,6に示すトレンチエッチングを行う際に、規定された抜き幅に対して、より深いトレンチ11を形成して立体的なレンズ形状を得るためには、高アスペクト比(深さ/幅)のトレンチを形成する必要がある。また、もしトレンチ11の断面プロファイルにおいて、開口部よりも底面付近の幅が狭くなる(テーパー形状)、あるいは開口部よりも底面付近の幅が広くなる(逆テーパー形状)、あるいはトレンチ中央部付近の幅が開口部付近や底面付近よりも広くなる(ボウイング形状)場合には、いずれも熱酸化後に隙間が残る可能性がある。従って、断面プロファイルの垂直性を確保する点も重要である。
【0034】
そこで、特開2000−299310号公報のエッチング技術を利用して、形成したトレンチ11の内面(側面と底面)に保護酸化膜を形成し、底面の酸化膜を反応性イオンエッチングにて除去し、この底面から引き続きシリコン基板1のエッチングを行うというように保護酸化膜の形成工程とトレンチ底部のエッチング工程を繰り返し行う。これにより、アスペクト比「60」程度まで断面プロファイルが極めて垂直なトレンチが得られる。このように、トレンチエッチングは、反応性イオンエッチングにてトレンチ11を形成し、このトレンチ内壁に保護用酸化膜を形成し、さらに、トレンチ底部の保護用酸化膜をエッチングした後にトレンチ11の底部から反応性イオンエッチングによりトレンチを更に深くすることにより、アスペクト比の高いトレンチを形成することができる。
【0035】
さらに、図9,10の状態から、最後に図11に示すように、レンズ周囲のスペース部と一部重なる位置でダイシングカットする。これにより、図2に示すように、シリンドリカルレンズが得られる。
【0036】
抜き幅、残し幅の比率が理想状態(0.55:0.45)であれば、レンズ形状の内部が隙間なくシリコン酸化物(SiO)で埋められ、かつ、レンズ形状に歪みは生じない。しかしながら、マスクパターニング時、トレンチエッチング時に生じる工程ばらつきにより、抜き/残しの比率が理想状態からずれる可能性がある。理想状態よりも抜き幅が相対的に広かった場合、熱酸化後もトレンチが完全に埋まらず隙間が残る。しかし、この時の隙間が透過させる光の波長に対して十分小さく、かつ光の透過方向が隙間の方向に対して平行であれば、隙間、及びその両側界面によるレンズ内部での光の散乱、屈折率の不均一性は問題にならない。また、理想状態よりも残し幅が相対的に広かった場合、十分な熱酸化後にはトレンチ内部はシリコン酸化物(SiO)で埋まり、かつトレンチ間のシリコンも完全にシリコン酸化物(SiO)に変わるが、残し幅が理想状態よりも広かった分、酸化後にレンズ形状の体積膨張が生じ、水平方向にシリコン酸化物(SiO)ブロックが広がる。本実施形態ではレンズ領域の周囲にエッチング領域(トレンチ15)が設けてあるので、このように体積膨張した場合でも、レンズが周囲のシリコン部を圧迫することはない。
【0037】
以下、より詳しい説明を行う。
本実施形態は、シリコン基板1に対して、基板1の表面に垂直な方向に一様なシリンドリカルレンズをマスクパターン通りに形成することが可能となる(トレンチエッチング時のマスクパターンによってレンズ形状を規定できるため、任意形状のレンズを設計通りに形成することが可能である)。これによって任意の曲率、形状を持つレンズを設計通りに形成することができる。即ち、トレンチの形状や配置を変えることにより(マスクパターンを変えることにより)、形状に関する設計自由度の高い光学素子となる。ここで、シリコン基板1に対して定められた比率で連続的に並んだラインアンドスペース状のマスクパターン(ライン=シリコンとして残る部分の幅:0.45/スペース=トレンチ部分の幅:0.55)に対して高アスペクト比のトレンチエッチングを行う。その後に基板全体を熱酸化することで、トレンチ及びトレンチ間のシリコン部分を隙間なく酸化させて、全体としてシリコン基板のある部分をシリコン酸化物(SiO)のブロックに変える。
【0038】
ラインアンドスペースを上記の比率にすることについて再度説明を加える。通常、熱酸化膜はシリコン基板の表面に対して、外側に「0.55」、内側に「0.45」の比率で成長していくことが経験的に知られている。従って、ライン部分:0.45、スペース部分:0.55の比率でパターニングしてトレンチを連続的に並べれば、トレンチの内側がシリコン酸化物(SiO)で埋まった時点で、トレンチ間のシリコンの内部も全て酸化されてシリコン酸化物(SiO)に変わる。この工程を用いれば、シリコン基板1の任意の領域をトレンチ11の深さの程度までシリコン酸化物(SiO)に変えることができる。ここで、基板1を上から見てレンズ形状になるように上記ラインアンドスペースパターンの領域を設ければ、この工程を経ることによってレンズ形状をしたシリコン酸化物(SiO)のブロックを得ることができる。このレンズは基板1の表面に垂直な方向(上下方向)には一様であり、シリンドリカルレンズとなる。
【0039】
ここで、シリコン基板上にマスクパターン等によって規定したレンズ領域にCVDによってシリコン酸化物層(SiO層)を堆積する場合においては、堆積であるため、レンズ層の厚さは10μm程度が限界である。これに対し、本実施形態では、高アスペクト比のトレンチエッチング法により100μm以上の厚さのレンズ層を形成でき、レンズとして実用的な、より立体的なシリンドリカルレンズを形成することができる。
【0040】
また、本実施形態のレンズ形成時の特徴的な部分について詳しく説明する。
通常、シリコンとシリコン酸化物(SiO)とでは熱による線膨張率に相違がある(20℃においてSi:2.6×10−6/℃、溶融石英:0.4〜0.55×10−6/℃、出典:理科年表)。従って、図14に示すように、単純にトレンチエッチングにより板状のシリコンを残した後、熱酸化すると、冷却時に収縮量が違うことにより、板状のシリコン酸化物(SiO)に両側から応力がかかって座屈してしまう。このため、図15(a)に示すように、一方向に多数のトレンチ11を並べても上記の理由により、図15(b)に示すように熱酸化後、個々のシリコン酸化物層(SiO層)が座屈し、設計通りのレンズ形状が形成できない懸念が有る。
【0041】
これに対し本実施形態では、レンズを形成するため次の3つのことを行っている。
第1の工夫として、レンズを形成する領域の周囲をトレンチ(抜き領域)15で囲んでいる。即ち、光透過用ブロックの形成領域の周囲にトレンチ15を形成している。
【0042】
第2の工夫として、レンズの外周部分を輪郭線となる残し領域(12)で囲んでいる。
第3の工夫として、トレンチ11の延設方向を光の透過する方向に平行にしている。即ち、多数並設するトレンチ11を光軸に対し平行に延設している。
【0043】
第1の工夫により、熱酸化後の降温時にレンズパターンが周囲のシリコンから押されることがなくなり、板状のシリコン酸化物(SiO)が座屈することがなくなる。また、第2の工夫により、レンズ領域の最外周部分を輪郭となる残し領域(12)で囲むことによって個々の板状のシリコン酸化物層(SiO層)が力学的に連結され、座屈したり倒れたりするのを防止できる。また、輪郭線となる残し領域(12)のパターニングによってレンズ面を規定できるので、パターン設計次第によって任意曲率のレンズ面を得ることができる。また、第3の工夫により、個々の板状のシリコン酸化物層(SiO層)が隣接する界面(図2においてYで示す部位)を光の透過方向に対して平行にすることができるため、この部分での光の反射、散乱等によるレンズとしての透過率(光の透過)の低下を最小限に抑えることができる。
【0044】
なお、図5,6においてはトレンチエッチングより一定の幅のトレンチ11を一定の間隔で多数並設したが、これに限ることなく、例えば、幅が一定でないトレンチを並設したり、トレンチを一定でない間隔で多数並設してもよい。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態を、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0045】
図16(a)においては、平凸型のシリンドリカルレンズを図示しているが、輪郭線の設計次第で、図16(b)のごとく両凸レンズ、図16(c)のごとく両凹レンズ、図17(a)のごとく平凹レンズ、図17(b)のごとくメニスカスレンズ等、任意形状のレンズが形成可能である。また、高NAのレンズも形成可能である。
【0046】
さらに、複数のパターンを用意しておけば一括して作り込めるため、例えば図18(a)に示すようにレンズアレイや、図18(b)に示すように、同一の光軸上に並んだレンズ群を形成できる。また、図18(b)に示すように、レンズのみならず、スリット等も同時に作り込むことができる。
【0047】
このように、複数のレンズ(レンズアレイ)、あるいはレンズとスリットを一緒にパターニングし、トレンチエッチング、熱酸化工程を経ることで一括してこれら部品を基板に作り込むことができる。この場合、多数のレンズアレイであろうと、光が複数のレンズを通る複雑な光学系であろうと、1枚のマスクから一括して基板にパターニングして形成することができ、特に、後者の場合については、微小な光学系において非常に厄介な問題となる個々の光学部品の光軸合わせという問題を解消することができる。広義には、マスクとして、レンズと光導波路とスリットのうちの少なくとも一つを含む複数の光学部品を形成するためのものを用いて、トレンチエッチングと熱酸化工程を経ることにより一括してシリコン基板に作り込むようにすると、光軸の位置合わせは不要となる。即ち、光学素子の構造として、シリコン基板に、レンズと光導波路とスリットのうちの少なくとも一つを含む複数の光学部品を作り込むと、光軸の位置合わせは不要となる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態を、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0048】
図19には本実施形態における光学素子の平面図を示すとともに、図20には図19のA−A線での縦断面図を示す。
本実施形態においてはシリコン基板1には当該シリコン基板1とは別体構造のレンズ21が嵌め込まれ、このレンズ21とレンズ20とを光学的に結合している。シリンドリカルレンズ20は、入射光に対して水平方向のみコリメートあるいは集光する機能をもつが、これに別体のシリンドリカルレンズ21を組み合わせている。これにより、垂直方向のコリメートあるいは集光が可能になる。別体となるシリンドリカルレンズ21は、あらかじめシリコン基板1側に組み込み用の穴22をエッチング等であけておいて、そこに嵌め込むことでセットする。この光学系により例えば半導体レーザ23のコリメートが可能になる。通常、半導体レーザ23は水平方向と垂直方向とではビームの広がり角度が大きく異なるため、コリメートするにはそれぞれの方向に対応した2個のシリンドリカルレンズを組み合わせる必要がある。その場合、このような構成を用いることになる。つまり、シリコン基板1にレンズ20を作り込むとともにシリコン基板1に穴22を形成し、この穴22にシリンドリカルレンズ21を嵌め込み、一対のレンズ20,21により横方向、縦方向に広がる光束を個別に集光する構成とすることができる(上下方向においても集光することが可能となる)。
【0049】
なお、基板に嵌め込むレンズ21としてシリンドリカルレンズの例を示したが、円柱状レンズを用いてもよい。
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態を、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0050】
図2において、シリンドリカルレンズとして、実用上使いやすいものとするためには、レンズ領域の高さ(レンズ高さ)Hをできる限り増大させる必要がある。本実施形態においては、このレンズ高さHをできるだけ増大させるようにしている。
【0051】
第1の実施の形態において説明したように、アスペクト比「60」程度のトレンチエッチングを行うことによってレンズ高さHを確保している。しかし、これ以上の高アスペクト比化はエッチング技術上困難である。一方、熱酸化によって得られる膜厚は、熱酸化時間の1/2乗に比例するため、膜厚が厚くなる程、酸化時間が非常に長くなる。例えば、現実的な酸化時間の範囲となるように酸化膜厚を2μmとした場合、この膜厚で完全に埋まるようにするには、図21(a)に示すように、元の抜き幅/残し幅をそれぞれ2.2μm、1.8μmと設定する必要がある。抜き幅2.2μmのトレンチでアスペクト比「60」とすると、図21(b)に示すように、レンズ高さは132μm程度となる。
【0052】
これ以上のレンズ高さを得ようとした場合、元の抜き幅を広げ、アスペクト比「60」で得られるトレンチ深さを伸ばす方法がある。例えば、図22(a)に示すように、元の抜き幅を3.2μmとすると、トレンチ深さは192μmとなる。しかし、残し幅を1.8μm、酸化膜厚を2.0μmすると、熱酸化後、図22(b)に示すように、トレンチ内部は完全には埋まりきらず、1.0μm幅の隙間(空隙d)が残る。
【0053】
そこで、図21(a)に示すように、シリコン基板1にDRIE(ディープRIE)によりトレンチ11を形成した後に図21(b)に示すように熱酸化を行っていたのに対し、図22(a)に示すようにシリコン基板1にDRIEによりトレンチ11を形成した後に、図22(b)に示すように熱酸化工程後に、さらに、図22(c)に示すように、CVDによる酸化膜堆積工程を追加する。つまり、CVDによって、残った隙間(空隙d)を埋める。
【0054】
この方法により、上記のレンズ高さHに対する制限を回避できる。即ち、トレンチを深くして上下方向の厚さが厚い構造体を得ることができる。
このように、トレンチ11を形成する時にトレンチ幅を広くし、熱酸化によるシリコン酸化物の形成を行った後に、トレンチ11内に残った空隙dをCVDによるシリコン酸化膜の堆積により埋め込み、これによりレンズ形状のシリコン酸化物ブロックを形成する。広義には、熱酸化した状態でトレンチ11内に空隙dが残った状態から、シリコン酸化膜の成膜処理により空隙dを埋め込むと、トレンチを深くして上下方向の厚さが厚い構造体を得ることができる。即ち、光学素子の構造として、隣接した状態で立設される複数の柱構造体4は熱酸化によるシリコン酸化物であるとともに、隣接した状態で立設される複数の柱構造体4の間には成膜によるシリコン酸化物が埋設されていると、上下方向の厚さが厚い構造体を得ることができる。
(第5の実施の形態)
次に、第5の実施の形態を、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0055】
図23には本実施形態における光学素子の平面図を示すとともに、図24には図23のA−A線での縦断面図を示す。
本実施形態においては、シリンドリカルレンズ(マイクロレンズ)30に静電式のアクチュエータ31を一体化させて、レンズ30にスキャナ機能を付加している。図25に示すように、シリンドリカルレンズ30に対して光軸を外れた位置から入射した光は光軸に対して斜め方向に透過していく。この原理を利用して、光軸と直交方向に加振して透過光を振幅に応じて所定角度範囲内で振動(スキャン)させる。これにより、光スキャナとして用いることができる。即ち、基板一体型の光スキャナとすることができる。
【0056】
このように、基板(シリコン基板)におけるシリンドリカルレンズ(マイクロレンズ)30の周囲に同レンズ30を水平方向に移動させるためのアクチュエータ31を一体的に形成し、レンズ30の水平方向への移動に伴ないレンズ30への光を光軸から変位させてレンズ30から出射する光の向きを変えている。
【0057】
図24に示すように、基板としてSOI基板32を用いている。つまり、支持基板(シリコン基板)33の上に埋込み酸化膜34を介して活性層(薄膜シリコン層)35を形成したものを用いている。図23に示すように、SOI基板32の中央部における活性層(薄膜シリコン層)35においてレンズ30が形成されている。静電式のアクチュエータ31は、可動電極36a,36bと梁(ばね)37a,37bと固定電極38a,38bを備えている。レンズ30は梁(ばね)37a,37bにより連結支持され、図23において左右方向に変位できるようになっている。レンズ30には可動電極36a,36bが一体的に設けられ、可動電極36a,36bは固定電極38a,38bと対向している。そして、可動電極36aと固定電極38aとの間、および、可動電極36bと固定電極38bとの間に逆相の交流電圧を印加することによりレンズ30が図23において左右方向に移動させられる。
【0058】
次に、製造方法を説明する。
まず、図26(a)に示すように、SOI基板32を用意する。そして、SOI基板32の活性層(薄膜シリコン層)35の上にマスク39を配置する。ここで、図23に示すように、レンズ30の周囲にオープンスペース(空隙)Sを介して可動電極36a,36b、梁(ばね)37a,37bが位置するとともに可動電極36a,36bに対向するような固定電極38a,38bのパターンを形成する。引き続き、図26(b)に示すようにDRIE(ディープRIE)にて活性層(薄膜シリコン層)35をトレンチエッチングする。この時、例えば、静電アクチュエータ内の抜き領域の幅を100μm(図24参照)、レンズ内の抜き線幅を1.5μm(図26(b)参照)、活性層35の厚さを150μm(図24参照)、所望するレンズ30の高さを100μm(図24参照)とすると、エッチング時のマイクロローディング効果によりよりレンズ部の抜き領域の深さが100μmに達したとき、レンズ以外の静電アクチュエータ領域の抜き領域は本来なら深さ150μm以上となるところであるが、埋込み酸化膜34が露出した段階でエッチングがストップする。
【0059】
引き続き、図26(c)に示すように、熱酸化工程を実施してレンズ30を形成する。この時、レンズ30以外の部分も表面は酸化されるが、レンズ内での抜き幅より十分広いために酸化膜でこの抜き領域が埋まることはない。こうしてレンズ30の部分、静電アクチュエータ31の部分が形成される。
【0060】
さらに、図27(a)に示すように、SOI基板32の裏面側に別途マスク39を形成し、ウェットエッチングにより支持基板(シリコン基板)33をエッチングする。さらには、活性層(薄膜シリコン層)35側にレジスト40を滴下、ベークして固化させる。
【0061】
そして、図27(b)に示すように、再びSOI基板32の裏面側から、露出した埋込み酸化膜34をドライエッチングにより除去する。この時、埋込み酸化膜34が除去された部分からエッチングガスが表面側に回りこんでも、前述した厚いレジスト40に保護されたレンズ30の部分および静電アクチュエータ31の部分がエッチングされることはない。
【0062】
さらに、マスク39を除去するとともに、酸素(O)アッシング工程を実施して前述の保護用レジスト40を除去する。これにより、図23,24に示す光学素子が製造される。
【0063】
このようにして、シリコン基板(詳しくはSOI基板32の活性層35)におけるシリンドリカルレンズ(マイクロレンズ)30の周囲に静電アクチュエータ31を同時に形成し、透過する光束をスキャンさせる機能を持たせることができる。
(第6の実施の形態)
次に、第6の実施の形態を、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0064】
図28には本実施形態における光学素子の斜視図を示す。
図28において、シリコン酸化物ブロック(レンズ3)は、不純物が上下方向において濃度分布をもつようにして添加されている。即ち、不純物添加層(エピタキシャル層51)が形成されている。不純物はゲルマニウム(Ge)、リン(P)、スズ(Sn)、ホウ素(B)のいずれかである。
【0065】
以下、詳しく説明する。
シリコン基板に、ゲルマニウム(Ge)もしくはリン(P)もしくはスズ(Sn)を不純物としてドープした後に熱酸化膜を形成すると、酸化膜の屈折率が上がることが知られている。また、ホウ素(B)を不純物としてドープした後に熱酸化すると酸化膜の屈折率が下がることが知られている。
【0066】
そこで、図29に示すように、シリコン基板50上にCVD等により、Geの不純物濃度を連続的に変えたエピタキシャル膜51を形成する。厚さ方向(深さ方向)における濃度分布は所定の深さでピークとなる山形にする。その後、図30に示すように、マスク52を用いて、第1の実施形態と同様にDRIE、熱酸化工程を経ることでレンズ形状を形成する。即ち、シリコン基板50上に、膜厚方向において不純物濃度を変えたエピタキシャル膜51を成長させた後において、トレンチを形成することにより光透過用ブロックでの不純物を上下方向において濃度分布をもたせる。広義には、上下方向において不純物濃度を変えたシリコン基板に対しトレンチを形成することにより光透過用ブロックでの不純物を上下方向において濃度分布をもたせる。これにより、図28に示す構造を得る。この場合、基板50の深さ方向(レンズの高さ方向)に屈折率分布を持つため、レンズ3の曲面形状による基板面内方向(水平方向)のみでなく、基板50の表面に垂直方向(上下方向)にも集光機能を付与することができる。
【0067】
なお、エピタキシャル膜51は図31に示すようにその濃度分布(濃度変化)は不連続的であってもよい。
このように、シリコン基板50上に、シリコンより重い元素、具体的にはGeもしくはPもしくはSnを不純物として含み、なおかつ不純物濃度を連続的または非連続的に変えたエピタキシャル膜51を形成することで、不純物濃度が深さ方向に連続的または非連続的に変化したエピタキシャル膜(シリコン層)51を形成した後、第1の実施形態で説明したようにレンズ3を形成する。あるいは、シリコン基板50上に、シリコンより軽い元素、具体的にはBを不純物として含み、なおかつ不純物濃度を連続的または非連続的に変えたエピタキシャル膜51を形成することで、不純物濃度が深さ方向に連続的または非連続的に変化したエピタキシャル膜(シリコン層)51を形成した後、第1の実施形態で説明したようにレンズ3を形成する。
(第7の実施の形態)
次に、第7の実施の形態を、第6の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0068】
図32には本実施形態における光学素子の斜視図を示す。
第6の実施形態と同じく、連続的、あるいは不連続的に不純物濃度を変えてエピタキシャル層を形成した後、DRIE、熱酸化工程を経て、レンズを形成するが、本実施形態においてはレンズ3と共に光導波路55を形成している。光導波路55は、レンズ3と同じ方法で形成できる。つまり、周期的なトレンチ構造において、トレンチ本数が少なく、かつ長手方向に極端に長いパターンを形成すれば、ライン状のシリコン酸化物(SiO)ブロック、つまり光導波路55を形成できる。例えば抜き幅1.5μmのトレンチを挟んで残し幅1.5μmのシリコン層を2つ、長手方向に1mm並ぶパターンに対し、DRIE、熱酸化工程を実施することによって幅6μm、長さ1mmの光導波路55が形成できる。光導波路55内では、上下方向には屈折率の差により、最も屈折率が高い中央付近に光は閉じ込められる。横方向には光導波路55の周囲はオープンスペースであるため、光導波路55内に光は閉じ込められる。この光導波路55はパターン次第で任意形状に形成できる。また、レンズ3と同時に形成できるためレンズ3とのカップリングに際しての位置合わせは不要である。
【0069】
また、パターン次第で1本から複数本に、またその逆も可能であるため、複数のレンズアレイに分配して入射させるような光学系が一括形成できる。具体例を図33の斜視図に示すとともに、図34にはその平面図を示す。
【0070】
図33,34において、複数の水平方向用シリンドリカルレンズ60が形成されるとともに、この各レンズ60に対し垂直方向用シリンドリカルレンズ61が対向するように配置されている。さらに、各レンズ60に対し光導波路62がそれぞれ光学的に結合され、さらに各光導波路62は一本に集合している。この集合した光導波路62の端面には光ファイバ63の端面が対向して設けられている。レンズ61および光ファイバ63は基板50に嵌め込まれている。この場合、レンズ60と光導波路62については位置合わせが不要となり、また、レンズ61と光ファイバ63も基板50への嵌め込みにて位置合わせが容易となる。さらに、単純な構造のため光結合効率低下が少ない。また、量産性に優れ、低コスト化することが可能である。
【0071】
このように、シリコン基板と一体的に形成したシリコン酸化物ブロックは、光導波路であったり、マイクロレンズと光導波路であってもよい。
第6および第7の実施の形態においては、上下方向において不純物濃度を変えたシリコン基板は、シリコン基板上に、膜厚方向において不純物濃度を変えたエピタキシャル膜を成長させることにより得るようにした。これに代わり、上下方向において不純物濃度を変えたシリコン基板は、シリコン基板の表面に不純物をイオン注入または熱拡散することにより得るようにしてもよい。つまり、シリコン基板の表面に不純物をイオン注入または熱拡散し、この基板に対しトレンチを形成することにより光透過用ブロックでの不純物を上下方向において濃度分布をもたせる。なお、シリコン基板の表面に不純物をイオン注入または熱拡散した後において、アニールを行っても行わなくてもいずれでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における光学素子の斜視図。
【図2】第1の実施の形態における光学素子の平面および縦断面を示す図。
【図3】製造工程を説明するための平面図。
【図4】製造工程を説明するための図3のA−A線での断面図。
【図5】製造工程を説明するための平面図。
【図6】製造工程を説明するための図5のA−A線での断面図。
【図7】製造工程を説明するための平面図。
【図8】製造工程を説明するための図7のA−A線での断面図。
【図9】製造工程を説明するための平面図。
【図10】製造工程を説明するための図9のA−A線での断面図。
【図11】製造工程を説明するための平面図。
【図12】光学素子の縦断面図。
【図13】(a),(b)はトレンチにより形成されたシリコン層を説明するための平面図。
【図14】熱応力による変形を説明するための平面図。
【図15】(a),(b)は熱応力による変形を説明するための平面図。
【図16】(a)〜(c)は第2の実施の形態を説明するための光学素子の平面図。
【図17】(a),(b)は第2の実施の形態における光学素子の平面図。
【図18】(a),(b)は第2の実施の形態における光学素子の平面図。
【図19】第3の実施の形態における光学素子の平面図。
【図20】図19のA−A線での断面図。
【図21】(a),(b)は製造工程を説明するための断面図。
【図22】(a)〜(c)は第4の実施の形態における製造工程を説明するための断面図。
【図23】第5の実施の形態における光学素子の平面図。
【図24】図23のA−A線での断面図。
【図25】第5の実施の形態における作用説明のための平面図。
【図26】(a)〜(c)は製造工程を説明するための断面図。
【図27】(a),(b)は製造工程を説明するための断面図。
【図28】第6の実施の形態における光学素子の斜視図。
【図29】第6の実施の形態における光学素子の製造工程を説明するための斜視図。
【図30】第6の実施の形態における光学素子の製造工程を説明するための斜視図。
【図31】光学素子の製造工程を説明するための斜視図。
【図32】第7の実施の形態における光学素子の斜視図。
【図33】第7の実施の形態における光学素子の斜視図。
【図34】第7の実施の形態における光学素子の平面図。
【図35】(a)〜(d)は従来技術を説明するための断面図。
【図36】(a)〜(d)は従来技術を説明するための断面図。
【符号の説明】
1…シリコン基板、2…凹部、3…マイクロレンズ(シリコン酸化物ブロック)、4…柱構造体、5…連結部、11…トレンチ、12…シリコン層、13…シリコン層、15…トレンチ、21…レンズ、30…シリンドリカルレンズ、31…アクチュエータ、50…シリコン基板、51…エピタキシャル膜、55…光導波路。

Claims (28)

  1. シリコン基板の上面からシリコン酸化物よりなる複数の柱構造体が隣接した状態で立設され、このシリコン基板と一体的に形成したシリコン酸化物ブロックに光を透過させるようにしたことを特徴とする光学素子。
  2. シリコン基板の上面からシリコン酸化物ブロックがシリコン基板との境界面である下面が水平方向に連続する凹凸形状を有する状態で立設され、このシリコン基板と一体的に形成したシリコン酸化物ブロックに光を透過させるようにしたことを特徴とする光学素子。
  3. 前記シリコン基板と一体的に形成したシリコン酸化物ブロックは、マイクロレンズであることを特徴とする請求項1または2に記載の光学素子。
  4. 前記シリコン基板と一体的に形成したシリコン酸化物ブロックは、光導波路であることを特徴とする請求項1または2に記載の光学素子。
  5. 前記シリコン基板と一体的に形成したシリコン酸化物ブロックは、マイクロレンズと光導波路であることを特徴とする請求項1または2に記載の光学素子。
  6. 前記シリコン酸化物よりなる複数の柱構造体は、シリコン基板の上面において光軸に対し平行に延設されていることを特徴とする請求項1,3,4,5のいずれか1項に記載の光学素子。
  7. 前記シリコン基板と一体的に形成したシリコン酸化物ブロックは、その下に当該シリコン酸化物ブロックと同形状のシリコン基板からなる連結部を有していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学素子。
  8. 前記シリコン基板に凹部が形成され、その凹部の内部において前記シリコン基板と一体的に形成したシリコン酸化物ブロックがその周囲に空隙が在る状態で配置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学素子。
  9. 前記シリコン基板と一体的に形成したシリコン酸化物ブロックは、上下方向の厚さが10μm以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学素子。
  10. 前記隣接した状態で立設される複数の柱構造体は熱酸化によるシリコン酸化物であるとともに、隣接した状態で立設される複数の柱構造体の間には成膜によるシリコン酸化物が埋設されていることを特徴とする請求項1,3〜9のいずれか1項に記載の光学素子。
  11. 前記シリコン酸化物ブロックは、不純物が上下方向において濃度分布をもつようにして添加されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の光学素子。
  12. 前記不純物はゲルマニウム(Ge)、リン(P)、スズ(Sn)、ホウ素(B)のいずれかであることを特徴とする請求項11に記載の光学素子。
  13. 前記シリコン基板には当該シリコン基板とは別体構造のレンズが嵌め込まれ、このレンズと前記マイクロレンズとを光学的に結合したことを特徴とする請求項3に記載の光学素子。
  14. シリコン基板における前記マイクロレンズの周囲に同マイクロレンズを水平方向に移動させるためのアクチュエータを一体的に形成し、マイクロレンズの水平方向への移動に伴ないマイクロレンズへの光を光軸から変位させてマイクロレンズから出射する光の向きを変えるようにしたことを特徴とする請求項3に記載の光学素子。
  15. 前記シリコン基板に、レンズと光導波路とスリットのうちの少なくとも一つを含む複数の光学部品を作り込んだことを特徴とする請求項1または2に記載の光学素子。
  16. パターニングしたマスクを用いてシリコン基板をトレンチエッチングしてトレンチを多数並設する第1工程と、
    熱酸化により前記トレンチ内をシリコン酸化物で埋めるとともにトレンチ間のシリコン層をシリコン酸化物で置き換えて所定領域をシリコン基板と一体的な光透過用ブロックにする第2工程と、
    を有することを特徴とする光学素子の製造方法。
  17. 前記第1工程でのトレンチの幅およびトレンチ間のシリコン層の幅は、前記第2工程での熱酸化において前記トレンチ内がシリコン酸化物で充填されると同時にトレンチ間のシリコン層がシリコン酸化物になる寸法としたことを特徴とする請求項16に記載の光学素子の製造方法。
  18. 前記第1工程において、光透過用ブロックの形状を規定する最外周部が所定幅のシリコン層で連結されるように光透過用ブロックの形成領域の周囲にトレンチを形成したことを特徴とする請求項16に記載の光学素子の製造方法。
  19. 前記連結したシリコン層の幅は、トレンチ間のシリコン層の幅以下であることを特徴とする請求項18に記載の光学素子の製造方法。
  20. 前記光透過用ブロックの形成領域の周囲に形成するトレンチは、熱酸化を行った後においてトレンチ内に空隙が残るようにしたことを特徴とする請求項18に記載の光学素子の製造方法。
  21. 前記第1工程において多数並設するトレンチを、光軸に対し平行に延設したことを特徴とする請求項16に記載の光学素子の製造方法。
  22. 前記トレンチエッチングは、反応性イオンエッチングにてトレンチを形成し、このトレンチ内壁に保護用酸化膜を形成し、さらに、トレンチ底部の保護用酸化膜をエッチングした後にトレンチの底部から反応性イオンエッチングによりトレンチを更に深くすることにより、アスペクト比の高いトレンチを形成するようにしたことを特徴とする請求項16に記載の光学素子の製造方法。
  23. 前記マスクとして、レンズと光導波路とスリットのうちの少なくとも一つを含む複数の光学部品を形成するためのものを用いて、トレンチエッチングと熱酸化工程を経ることにより一括して前記シリコン基板に作り込むようにしたことを特徴とする請求項16に記載の光学素子の製造方法。
  24. 熱酸化した状態でトレンチ内に空隙が残った状態から、シリコン酸化膜の成膜処理により前記空隙を埋め込むようにしたことを特徴とする請求項16に記載の光学素子の製造方法。
  25. 上下方向において不純物濃度を変えたシリコン基板に対し前記トレンチを形成することにより光透過用ブロックでの不純物を上下方向において濃度分布をもたせたことを特徴とする請求項16に記載の光学素子の製造方法。
  26. 上下方向において不純物濃度を変えたシリコン基板は、シリコン基板上に、膜厚方向において不純物濃度を変えたエピタキシャル膜を成長させることにより得るようにしたことを特徴とする請求項25に記載の光学素子の製造方法。
  27. 上下方向において不純物濃度を変えたシリコン基板は、シリコン基板の表面に不純物をイオン注入または熱拡散することにより得るようにしたことを特徴とする請求項25に記載の光学素子の製造方法。
  28. 前記不純物はゲルマニウム(Ge)、リン(P)、スズ(Sn)、ホウ素(B)のいずれかであることを特徴とする請求項25に記載の光学素子の製造方法。
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