JP3813215B2 - 光学部品およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、光学部品およびその製造方法に関し、特に、微小な光学部品、例えばマイクロレンズの製造に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
集光や光による信号のやりとりを行う光集積回路(OIC)などにおいて、マイクロレンズは重要な光学部品である。従来、このマイクロレンズのうち例えば電荷結合素子(CCD)に用いられているものは、有機樹脂製のレジストを原料に用い、このレジストを基体上に塗布した後、そのエッチバックやフローを行うことにより製造されていた(例えば、特開平5−48057号公報および特開平6−140611号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような有機樹脂製のレジストにより製造されたマイクロレンズは、その製造後のプロセス温度を、少なくとも200℃以下にする必要があった。このため、マイクロレンズ製造後のプロセスの自由度は制限されたものにならざるを得なかった。また、マイクロレンズの材料に有機樹脂製のレジストを用いていることから、エッチング耐性が低いという問題があった。さらに、マイクロレンズの製造工程は複雑であるので、これを簡略化することが望まれていた。
【0004】
したがって、この発明の目的は、十分な耐熱性およびエッチング耐性を有するマイクロレンズなどの微小な光学部品を簡単な製造工程で製造することができる光学部品の製造方法およびそのような製造方法により製造される十分な耐熱性およびエッチング耐性を有するマイクロレンズなどの微小な光学部品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明による光学部品の製造方法は、
製造すべき光学部品に対応する形状の開口を有するパターンを基体上に形成し、上記パターンをマスクとして上記基体上にゾル−ゲル反応を利用した液相CVD法により二酸化シリコンを選択的に形成した後、上記二酸化シリコンを固化させることにより芯部を形成する工程と、
上記芯部を覆うように窒化シリコンからなる外周部を形成する工程と
を有することを特徴とする。
【0006】
この発明の第1の発明において、透明な無機材料は、典型的には、二酸化シリコンまたは窒化シリコンである。
【0007】
この発明の第2の発明による光学部品は、
ゾル−ゲル反応を利用した液相CVD法により形成され、その後に固化された第1の透明な無機材料からなる芯部と、
芯部を覆うように設けられた、第1の透明な無機材料の屈折率よりも屈折率が高い第2の透明な無機材料からなる外周部とからなり、
少なくとも一方向の寸法が10μm以下であることを特徴とする。
【0008】
この発明の第2の発明の一実施形態において、第1の透明な無機材料は二酸化シリコンであり、第2の透明な無機材料は窒化シリコンである。
【0009】
この発明において、光学部品の少なくとも一方向の寸法は、光学部品の用途に応じて、5μm以下であることも、3μm以下であることもあり、さらには1μm以下であることもある。
【0010】
この発明の第3の発明による光学部品の製造方法は、
ゾル−ゲル反応を利用した液相CVD法により基体上に透明な無機材料を選択的に形成した後、透明な無機材料を固化させるようにしたことを特徴とする。
【0012】
ここで、このパターンの材料としては、光学部品の製造後にこのパターンだけを選択的に除去することができるものが用いられ、具体的には、例えば、ネガ型レジスト、窒化シリコン、多結晶シリコンなどが用いられる。このうちネガ型レジストは、その形成および除去を簡単に行うことができるので、製造プロセスの簡略化を図る上で有利である。また、例えば、光学部品の材料として二酸化シリコンを用いる場合、このパターンの材料として窒化シリコンまたは多結晶シリコンを用いると、それぞれの材料のエッチング特性の差により、パターンだけを容易に選択的に除去することができる。
【0014】
この発明の第3の発明において、透明な無機材料は、典型的には、二酸化シリコンまたは窒化シリコンである。
【0018】
この発明の一実施形態においては、ゾル−ゲル反応を利用した液相CVD法により二酸化シリコンを形成し、プラズマCVD法により窒化シリコンを形成する。
【0019】
この発明の第4の発明の一実施形態においては、第1の透明な無機材料は二酸化シリコンであり、第2の透明な無機材料は窒化シリコンである。
【0020】
この発明において、光学部品は、典型的には、マイクロレンズである。このマイクロレンズには、円形レンズのほか、ロッドレンズなどが含まれる。
【0021】
この発明によれば、光学部品の材料である透明な無機材料として二酸化シリコンや窒化シリコンなどの耐熱性絶縁体を用いることにより、材料だけで考えると光学部品製造後のプロセス温度は1000℃程度まで許容することができる。また、エッチング耐性も、有機樹脂製のレジストと比較すると、はるかに優れている。
【0022】
さらに、第1の透明な無機材料からなる芯部を覆うように第1の透明な無機材料の屈折率よりも屈折率が高い第2の透明な無機材料からなる外周部を形成して光学部品を二重構造とすることにより、集光力を高めることができる。
【0023】
また、流動性を有する透明な無機材料を基体上に選択的に形成するだけで、その無機材料自身が有する表面張力により、光学部品に必要な球面や円筒面が自然に(自発的に)形成されるため、これらの球面や円筒面を形成するための工程が不要となり、その分だけ製造工程が簡略化される。また、光学部品に対応する形状の開口を有するパターンをリソグラフィー技術を利用して形成し、これをマスクとして用いて基体上に無機材料を選択的に形成することにより、リソグラフィーの解像度によって決まる限界寸法程度まで光学部品の寸法を縮小することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0025】
図1は、この発明の第1の実施形態によるマイクロレンズの製造方法を示す断面図である。
【0026】
この第1の実施形態によるマイクロレンズの製造方法においては、図1Aに示すように、まず、シリコン(Si)基板1上に、マイクロレンズの型となる中空の半球またはドーム形状の開口2aが二次元アレイ状に複数配置されたレジストパターン2をフォトリソグラフィー法により形成する。このレジストパターン2の平面形状を図2に示す。この場合、このレジストパターン2は、ネガ型レジストにより形成される。このレジストパターン2は、具体的には、Si基板1上にネガ型レジストを塗布し、このネガ型レジストを、製造すべきマイクロレンズの反転パターン形状に露光した後、このネガ型レジストの現像を行って未露光の部分を除去することにより形成することができる。ここで、ネガ型レジストは、露光された部分だけが縮合し、この部分が現像後に残され、このとき現像による除去部の側面は逆テーパー状の湾曲面となることにより、上述のように中空の半球またはドーム形状の開口2aが形成される。
【0027】
次に、真空乾燥やプラズマ照射を行うことにより、レジストパターン2を硬化させる。
【0028】
次に、図1Bに示すように、ゾル−ゲル反応を利用した液相CVD法により二酸化シリコン(SiO2 )膜3の成長を行う。このSiO2 膜3は、成長温度を例えば0℃程度に設定して成長を行うことにより、高い流動性を示すものが得られ、その表面張力により、レジストパターン2の開口2aの内部においてSi基板1上に半球またはドーム形状に成長する。なお、図示は省略するが、このSiO2 膜3は、レジストパターン2上にも薄く成長する。
【0029】
次に、酸素プラズマを用いたアッシング処理によりレジストパターン2を除去する。このとき、レジストパターン2上に薄く成長したSiO2 膜(図示せず)は、リフトオフにより除去される。次に、低温で熱処理を行うことにより、SiO2 膜3中に含まれるOH基を除去し、このSiO2 膜3を固化させる。この熱処理は、具体的には、例えば400℃で15分程度行う。これによって、図1Cに示すように、SiO2 からなるマイクロレンズ4が二次元アレイ状に形成される。このときの平面形状を図3に示す。
【0030】
以上のように、この第1の実施形態によれば、耐熱性絶縁体であるSiO2 をマイクロレンズ4の材料として用いているので、マイクロレンズ4の製造後のプロセス温度は1000℃程度まで許容することができ、有機樹脂製のレジストなどと比較してはるかに高い耐熱性を得ることができる。また、優れたエッチング耐性を得ることもできる。このため、マイクロレンズ4の製造後のプロセスの自由度が高い。さらに、レジストパターン2をマスクとして液相CVD法によりSiO2 膜3の成長を行うだけでマイクロレンズ4に必要な球面が自発的に形成されるので、この球面を形成するための工程が不要であり、このため製造工程の簡略化を図ることができる。また、レジストパターン2の開口2aの直径はフォトリソグラフィーの解像度によって決まる限界寸法程度まで縮小することができるので、直径が1μm以下の極めて微小なマイクロレンズ4を製造することもできる。
【0031】
この第1の実施形態によるマイクロレンズの製造方法は、例えば、CCDにおける各画素の受光セル上に設けられるマイクロレンズ(オンチップマイクロレンズ)の製造に用いて好適なものである。
【0032】
図4は、この発明の第2の実施形態によるマイクロレンズの製造方法を示す断面図である。
【0033】
この第2の実施形態によるマイクロレンズの製造方法においては、図4Aに示すように、まず、Si基板1上に、第1の実施形態と同様にして、マイクロレンズの型となるレジストパターン2を形成する。ただし、この場合、このレジストパターン2は、製造すべきマイクロレンズの高さに比べて十分に薄く形成する。この後、真空乾燥やプラズマ照射を行うことにより、このレジストパターン2を硬化させる。
【0034】
次に、図4Bに示すように、第1の実施形態と同様にして、液相CVD法によりSiO2 膜3の成長を行う。第1の実施形態におけると同様に、このSiO2 膜3は、成長温度を例えば0℃程度に設定して成長を行うことにより、高い流動性を示すものが得られ、その表面張力により、レジストパターン2の開口2aの内部におけるSi基板1上に自発的に半球またはドーム形状に成長する。
【0035】
次に、第1の実施形態と同様にして、酸素プラズマを用いたアッシング処理により、レジストパターン2を、その上に成長した薄いSiO2 膜(図示せず)とともに除去する。次に、低温で熱処理を行うことにより、SiO2 膜3中に含まれるOH基を除去し、このSiO2 膜3を固化させる。この熱処理は、具体的には、例えば400℃で15分程度行う。これによって、図4Cに示すように、SiO2 からなるマイクロレンズ4が二次元アレイ状に形成される。
【0036】
この第2の実施形態によっても、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
【0037】
図5は、この発明の第3の実施形態によるマイクロロッドレンズの製造方法を示す断面図である。
【0038】
この第3の実施形態によるマイクロロッドレンズの製造方法においては、図5Aに示すように、まず、Si基板1上に、マイクロロッドレンズの型となる半円またはドーム状の断面形状を有するストライプ状の開口2bが互いに平行に配置されたレジストパターン2をフォトリソグラフィー法により形成する。このレジストパターン2の平面形状を図6に示す。このレジストパターン2は、第1の実施形態と同様な方法で形成する。
【0039】
次に、真空乾燥やプラズマ照射を行うことにより、レジストパターン2を硬化させる。
【0040】
次に、図5Bに示すように、第1の実施形態と同様にして、液相CVD法によりSiO2 膜3の成長を行う。第1の実施形態におけると同様に、このSiO2 膜3は、成長温度を例えば0℃程度に設定して成長を行うことにより、高い流動性を示すものが得られ、その表面張力により、レジストパターン2の開口2bの内部においてSi基板1上に自発的に半球またはドーム状の断面形状を有するロッド状に成長する。
【0041】
次に、第1の実施形態と同様にして、酸素プラズマを用いたアッシング処理によりレジストパターン2を除去する。このとき、レジストパターン2上に薄く成長したSiO2 膜(図示せず)は、リフトオフにより除去される。次に、低温で熱処理を行うことにより、SiO2 膜3中に含まれるOH基を除去し、このSiO2 膜3を固化させる。この熱処理は、具体的には、例えば400℃で15分程度行う。これによって、図5Cに示すように、SiO2 からなるマイクロロッドレンズ5が形成される。このときの平面形状を図7に示す。
【0042】
以上のように、この第3の実施形態によれば、SiO2 からなるマイクロロッドレンズ5を製造することができ、しかも第1の実施形態と同様な種々の利点を得ることができる。
【0043】
図8は、この発明の第4の実施形態によるマイクロロッドレンズの製造方法を示す断面図である。
【0044】
この第4の実施形態によるマイクロロッドレンズの製造方法においては、図8Aに示すように、まず、Si基板1上に、第3の実施形態と同様にして、マイクロロッドレンズの型となる半円またはドーム状の断面形状を有するストライプ状の開口2bが互いに平行に配置されたレジストパターン2をフォトリソグラフィー法により形成する。このレジストパターン2の平面形状は図6に示すものと同様である。
【0045】
次に、真空乾燥やプラズマ照射を行うことにより、レジストパターン2を硬化させる。
【0046】
次に、レジストパターン2をマスクとしてSi基板1を等方性エッチングによりエッチングして半球またはドーム状の断面形状を有するストライプ状の穴1aを形成する。
【0047】
次に、図5Bに示すように、第1の実施形態と同様にして、液相CVD法によりSiO2 膜3の成長を行う。第1の実施形態におけると同様に、このSiO2 膜3は、成長温度を例えば0℃程度に設定して成長を行うことにより、高い流動性を示すものが得られ、その表面張力により、レジストパターン2の開口2aの内部においてSi基板1上に自発的に半球またはドーム状の断面形状を有するロッド状に成長する。
【0048】
次に、第1の実施形態と同様にして、酸素プラズマを用いたアッシング処理によりレジストパターン2を除去する。このとき、レジストパターン2上に薄く成長したSiO2 膜(図示せず)は、リフトオフにより除去される。次に、低温で熱処理を行うことにより、SiO2 膜3中に含まれるOH基を除去し、このSiO2 膜3を固化させる。この熱処理は、具体的には、例えば400℃で15分程度行う。これによって、図8Cに示すように、SiO2 からなるマイクロロッドレンズ5が形成される。
【0049】
この第4の実施形態によれば、円形断面のマイクロロッドレンズ5を製造することができるほか、第3の実施形態と同様な利点を得ることができる。
【0050】
図9は、この発明の第5の実施形態によるマイクロレンズの製造方法を示す断面図である。この第5の実施形態によるマイクロレンズは、芯部と外周部とからなる二重構造を有するものである。
【0051】
この第5の実施形態によるマイクロレンズの製造方法においては、図9Aに示すように、まず、Si基板1上に、第1の実施形態と同様にして、マイクロレンズの型となる中空の半球またはドーム形状の開口2aが二次元アレイ状に複数配置されたレジストパターン2をフォトリソグラフィー法により形成する。このレジストパターン2の平面形状は、図2に示すものと同様である。
【0052】
次に、真空乾燥やプラズマ照射を行うことにより、レジストパターン2を硬化させる。
【0053】
次に、図9Bに示すように、第1の実施形態と同様にして、液相CVD法によりSiO2 膜3の成長を行う。第1の実施形態におけると同様に、このSiO2 膜3は、成長温度を例えば0℃程度に設定して成長を行うことにより、高い流動性を示すものが得られ、その表面張力により、レジストパターン2の開口2aの内部においてSi基板1上に半球またはドーム形状に成長する。
【0054】
次に、第1の実施形態と同様にして、酸素プラズマを用いたアッシング処理によりレジストパターン2を除去する。このとき、レジストパターン2上に薄く成長したSiO2 膜(図示せず)は、リフトオフにより除去される。次に、低温で熱処理を行うことにより、SiO2 膜3中に含まれるOH基を除去し、このSiO2 膜3を固化させる。この熱処理は、具体的には、例えば400℃で15分程度行う。これによって、図9Cに示すように、マイクロレンズ形状の固化したSiO2 膜3が二次元アレイ状に形成される。このときの平面形状は、図3に示すものと同様である。
【0055】
次に、図9Dに示すように、例えばプラズマCVD法により窒化シリコン(SiNx )膜6の成長を行う。このとき、このSiNx 膜6は、SiO2 膜3上にこれを覆うように均一な厚さで成長する。
【0056】
これによって、SiO2 膜3からなる芯部と、この芯部を覆うように設けられたこのSiO2 膜3よりも屈折率が高いSiNx 膜6からなる外周部とからなる二重構造のマイクロレンズ4が製造される。
【0057】
以上のように、この第5の実施形態によれば、ともに耐熱性絶縁体であるSiO2 およびSiNx をマイクロレンズ4の材料として用いていることにより、第1の実施形態と同様な種々の利点を得ることができるほか、マイクロレンズ4の外周部が芯部のSiO2 膜3よりも屈折率が高いSiNx 膜6からなるので、高い集光力を得ることができる。また、このマイクロレンズ4は、SiO2 膜3およびSiNx 膜6が薄くても集光力があるため、構造の平坦化の点でも有利である。
【0058】
図10は、この発明の第6の実施形態によるマイクロロッドレンズの製造方法を示す断面図である。この第6の実施形態によるマイクロロッドレンズは、芯部と外周部とからなる二重構造を有するものである。
【0059】
この第6の実施形態によるマイクロロッドレンズの製造方法においては、図10Aに示すように、まず、Si基板1上に、第1の実施形態と同様にして、マイクロロッドレンズの型となる半円またはドーム状の断面形状を有する開口2bが互いに平行に配置されたレジストパターン2をフォトリソグラフィー法により形成する。このレジストパターン2の平面形状は、図6に示すと同様である。
【0060】
次に、真空乾燥やプラズマ照射を行うことにより、レジストパターン2を硬化させる。
【0061】
次に、図10Bに示すように、第1の実施形態と同様にして液相CVD法によりSiO2 膜3の成長を行う。第1の実施形態におけると同様に、このSiO2 膜3は、成長温度を例えば0℃程度に設定して成長を行うことにより、高い流動性を示すものが得られ、その表面張力により、レジストパターン2の開口2bの内部においてSi基板1上に半円またはドーム状の断面形状のロッド状に成長する。
【0062】
次に、第1の実施形態と同様にして、酸素プラズマを用いたアッシング処理によりレジストパターン2を除去する。このとき、レジストパターン2上に薄く成長したSiO2 膜(図示せず)は、リフトオフにより除去される。次に、低温で熱処理を行うことにより、SiO2 膜3中に含まれるOH基を除去し、このSiO2 膜3を固化させる。この熱処理は、具体的には、例えば400℃で15分程度行う。これによって、図10Cに示すように、マイクロロッドレンズ形状の固化したSiO2 膜3が互いに平行に形成される。このときの平面形状は、図7に示すと同様である。
【0063】
次に、図10Dに示すように、第5の実施形態と同様にして、例えばプラズマCVD法によりSiNx 膜6の成長を行う。このとき、このSiNx 膜6は、SiO2 膜3上にこれを覆うように均一な厚さで成長する。
【0064】
これによって、SiO2 膜3からなる芯部と、この芯部を覆うように設けられたこのSiO2 膜3よりも屈折率が高いSiNx 膜6からなる外周部とからなる二重構造のマイクロロッドレンズ5が製造される。
【0065】
以上のように、この第6の実施形態によれば、ともに耐熱性絶縁体であるSiO2 およびSiNx をマイクロロッドレンズ5の材料として用いていることにより、第1の実施形態と同様な種々の利点を得ることができるほか、マイクロロッドレンズ5の外周部が芯部のSiO2 膜3よりも屈折率が高いSiNx 膜6からなるので、高い集光力を得ることができる。また、このマイクロロッドレンズ5は、SiO2 膜3およびSiNx 膜6が薄くても集光力があるため、構造の平坦化の点でも有利である。
【0066】
以上、この発明の実施形態につき具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものでなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
【0067】
例えば、上述の第1〜第6の実施形態においては、酸素プラズマを用いたアッシング処理によりレジストパターン2を除去しているが、このレジストパターン2の除去は、例えばアセトンを用いた超音波洗浄により行ってもよい。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、光学部品の材料として透明な無機材料を用いていることにより、十分な耐熱性およびエッチング耐性を有するマイクロレンズなどの微小な光学部品を簡単な製造工程で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態によるマイクロレンズの製造方法を説明するための断面図である。
【図2】この発明の第1の実施形態によるマイクロレンズの製造方法において用いるレジストパターンの平面形状を示す平面図である。
【図3】この発明の第1の実施形態によるマイクロレンズの製造方法により製造されたマイクロレンズの平面形状を示す平面図である。
【図4】この発明の第2の実施形態によるマイクロレンズの製造方法を説明するための断面図である。
【図5】この発明の第3の実施形態によるマイクロロッドレンズの製造方法を説明するための断面図である。
【図6】この発明の第3の実施形態によるマイクロロッドレンズの製造方法において用いるレジストパターンの平面形状を示す平面図である。
【図7】この発明の第3の実施形態によるマイクロロッドレンズの製造方法により製造されたマイクロロッドレンズの平面形状を示す平面図である。
【図8】この発明の第4の実施形態によるマイクロロッドレンズの製造方法を説明するための断面図である。
【図9】この発明の第5の実施形態によるマイクロレンズの製造方法を説明するための断面図である。
【図10】この発明の第6の実施形態によるマイクロロッドレンズの製造方法を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 Si基板
2 レジストパターン
2a、2b 開口
3 SiO2 膜
4 マイクロレンズ
5 マイクロロッドレンズ
6 SiNx 膜
Claims (3)
- 製造すべき光学部品に対応する形状の開口を有するパターンを基体上に形成し、上記パターンをマスクとして上記基体上にゾル−ゲル反応を利用した液相CVD法により二酸化シリコンを選択的に形成した後、上記二酸化シリコンを固化させることにより芯部を形成する工程と、
上記芯部を覆うように窒化シリコンからなる外周部を形成する工程と
を有することを特徴とする光学部品の製造方法。 - プラズマCVD法により上記窒化シリコンを形成するようにしたことを特徴とする請求項1記載の光学部品の製造方法。
- 上記光学部品はマイクロレンズであることを特徴とする請求項1記載の光学部品の製造方法。
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