JP2004270906A - ロープ長さ調節具 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロープの長さ変更操作を荷重がかかった状況でも、迅速、容易に行うことができるとともに、ロープを常に一定の挟持力で固定することができ、しかも、ロープの交換も容易に行うことができる
【解決手段】ロープの端部側を掛止するための掛止部と、カバーとキャップとにそれぞれ係合する係合部とを備えた連結本体と、ロープの第1導出口を備え、かつ、掛止部に掛止されたロープに対してそれに接触又は近接する状態で覆い、着脱自在に外嵌するカバーと、ロープの途中部分を屈折状態で挿通させて、ロープの途中部分を挟持する挟持力付与手段である第2導出口と、導入口と、連結本体との係合を解除するための係合解除手段とを備えたキャップとから構成される。
【選択図】 図7
【解決手段】ロープの端部側を掛止するための掛止部と、カバーとキャップとにそれぞれ係合する係合部とを備えた連結本体と、ロープの第1導出口を備え、かつ、掛止部に掛止されたロープに対してそれに接触又は近接する状態で覆い、着脱自在に外嵌するカバーと、ロープの途中部分を屈折状態で挿通させて、ロープの途中部分を挟持する挟持力付与手段である第2導出口と、導入口と、連結本体との係合を解除するための係合解除手段とを備えたキャップとから構成される。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、ロープ長さを任意に調節し固定することができるロープ長さ調節具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のロープの長さを調節する技術としては、スポーツウェアやリュックサック等の締付け具合を調節するコードロックがあり、ループ状に形成されるロープの両端部側を略Tの字状に挿通するための二つの導入口及び共通の導出口を備えた2つの筒体が、筒軸芯方向から嵌合連結して構成されるコードロック本体において、一方の第1筒体の嵌合側端縁には、他方の第2筒体の嵌合側開口を通して筒軸芯方向から内嵌自在な嵌合筒部が一体形成され、この嵌合筒部の周方向の2箇所には、縮径側への弾性変形を許容する切込みが筒軸芯方向に沿って形成されているとともに、嵌合筒部の外周面には、両筒体を嵌合させたときに第2筒体の内周面に形成された凹部と係合する係合突起が設けられている。
【0003】
また、第2筒体の周方向の2箇所には、第1筒体の嵌合筒部の先端部分が臨む開口を形成し、各開口の導入口側の周縁部分には、嵌合筒部の先端部分の外周面に接当した状態で半径方向内方に弾性変形自在な操作板部を一体形成するとともに、各操作板部の外周面の先端側には、凹部に係合された係合突起が係合解除される状態まで、操作板部を介して嵌合筒部を縮径側に弾性変形させる押圧操作突起が連接されている。
【0004】
更に、両筒体の嵌合側端縁の相対する位置に、両筒体の筒軸芯方向外端側の導入口からそれぞれ導入されたロープを合流状態で導出するための共通の導出口を現出する切欠き部が形成され、両切欠き部の開口幅が2本分のロープ径よりも少し小なる幅に構成されていて、両筒体が嵌合状態にあるとき、導出口から導出されるロープの両途中部分を切欠き部の周縁で挟持固定するように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、その他の従来技術として、ボルト頭部とボルト軸にロープを挿通させることのできる孔を設けているボルト体と、ボルト軸の挿通孔の開口周縁との間でロープを挟持可能な押えリングと、ボルト軸に螺合されるナット体とから構成されているとともに、ボルト頭部の挿通孔にロープの一端部を接着等で挿入固着し、ロープの他端部側をボルト軸挿通孔に挿通させたのち、ボルト軸に沿ってナット体を締付け側に螺合操作すると、ボルト軸の挿通孔に挿通されたロープが押えリングと挿通孔の開口周縁との間で挟持され、ロープ長さを任意の長さで固定することができるロープ長さ調節具がある(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
実公平5−47843号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平7−238479号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の「コードロック」では、両筒体を筒軸方向から嵌合操作したとき、各導入口を通して導出口から合流状態で導出されるロープの両途中部分を、両筒体の嵌合側端縁に形成された切欠き部で挟持固定するように構成されているため、ロープの長さを変更する際、両筒体の嵌合解除操作に連れて、ロープの両途中部分の挟持固定も同時に解除されるため、洗濯物等の荷重がかかった条件下で、ロープの長さを調節する場合では、ロープの両途中部分が両筒体から抜け出してしまう虞れがある。
【0009】
また、後者の「ロープ長さ調節具」では、ボルト体とナット体を締付け側に螺合操作して、ボルト軸の挿通孔に挿通されたロープの途中部分を押えリングと挿通孔の開口周縁との間で挟持固定するため、ロープの長さ変更操作に手間取り易く、しかも、ボルト体とナット体との螺合操作に伴う操作抵抗の増加によってロープの挟持力を感覚的に判断するため、締付け側への螺合操作量が不足すると、ロープに対する押えリングの挟持力も低下し、洗濯物等の荷重がかかったとき、ロープが弛んでしまう虞れがあり、また、反対に締付け側へ過剰に螺合操作された場合には、押えリングの内周縁とボルト軸の挿入口の開口周縁との間の切断作用によって、ロープが損傷する可能性もある。更に、ロープの一端部がボルト頭部の挿通孔に接着等で挿入固着されているため、既設ロープの老朽化や破損又は切断した場合、そのロープを新しいものに交換することが困難であるとともに、ロープを接着固着しなけなければならず、手間もコストもかかる。
【0010】
本願発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、ロープの長さ変更操作を荷重がかかった状況でも、迅速、容易に行うことができるとともに、ロープを常に一定の挟持力で固定することができ、しかも、ロープの交換も容易に行うことができるロープ長さ調節具を提供する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願発明の請求項1による特徴構成は、
ロープの端部側を掛止するための掛止部を備えた連結本体に、ロープの第1導出口を備え、かつ、掛止部に掛止されたロープに対してそれに接触又は近接する状態で覆うカバーが着脱自在に外嵌固定されているとともに、
連結本体の他端部側には、ロープの途中部分を屈折状態で挿通させる第2導出口及び導入口を備えたキャップに対して内嵌自在で、かつ、所定位置にまで内嵌されたとき、キャップに形成された被係合部に係合する係合部が形成され、
更に、被係合部に係合された係合部をキャップの外部から係合解除操作する係合解除手段が設けられ、連結本体の係合部とキャップの被係合部とが係合した時、キャップの第2導出口と導入口との間の範囲内に位置するロープの途中部分を挟持する挟持力付与手段が設けられている点にある。
【0012】
上記の特徴構成によれば、連結本体の掛止部に、カバーの第1導入口に挿通させたロープの端部側を掛止したのち、この連結本体の掛止部にカバーを外嵌固定すると、カバーの内周面が、連結本体に掛止されたロープに接触又は近接するから、ロープの掛止姿勢が維持され、ロープの端部側を確実に掛止保持することができる。
また、ロープの途中部分を、キャップの導入口から第2導出口を通して挿通したのち、このキャップに対して、連結本体の他端部側に形成された係合部を所定位置にまで内嵌操作すると、連結本体の係合部がキャップの被係合部に係合するとともに、挟持力付与手段によって、キャップの導入口と第2導出口との間に位置するロープの途中部分が挟持され、この状態では、ロープを途中部分が屈曲状態でキャップに挿通されることによる摺動抵抗と、挟持力付与手段に挟持作用との相乗により、ロープの途中部分の途中部分を任意の位置で確実に固定することができる。
更に、ロープ長さを変更する場合には、係合解除手段をキャップの外部から操作することにより、キャップの被係合部に係合された連結本体の係合部を係合解除操作するができるから、係合解除されたキャップに対してロープの途中部分を簡単に摺動させることができる。
また、カバーは連結本体に対して脱着自在であるから、新しいロープと交換する必要が生じた場合でも、カバーを連結本体から簡単に取り外すことができ、ロープの交換も迅速、容易に行うことができる。
従って、連結本体に対してキャップを嵌合操作又は嵌合解除操作するだけでの簡単な操作をもって、ロープの途中部分の固定及び固定解除を行うことができるから、ロープ長さ変更操作を、洗濯物等の荷重がかかった条件下においても迅速、容易に行うことができるものでありながら、ロープの途中部分を常に一定の挟持力で確実に固定することができる。
しかも、連結本体がキャップに対し内嵌するのに、連結本体にキャップの被係合部に対する係合部が形成されているから、部品点数が少なくなり、構造の簡素化、製造コストの低廉化を図ることができる。
【0013】
本願発明の請求項2による特徴構成は、
前記第2導出口が、カバーとキャップとの相対向端縁間、又は、連結本体とキャップとの端縁間の少なくとも1箇所に形成されているとともに、
前記挾持力付与手段が、ロープ径よりも小に形成された第2導出口をもって構成されている点にある。
【0014】
上記の特徴構成によれば、ロープ径よりも小径に形成された挟持力付与手段である第2導出口が、カバーとキャップとの相対向端縁間又は連結本体とキャップとの端縁間の少なくとも1箇所に形成されているため、カバーとキャップとが連結本体を介して連結又は連結本体の係合部とキャップの被係合部とが係合するだけで、ロープを押圧挟持固定し、ロープ長さを固定することができるので、挟持力付与手段として他部材を設ける必要性がなく、製造コストにおいても有利である。
【0015】
本願発明の請求項3による特徴構成は、
前記被係合部が、キャップに貫通形成された係合孔から構成されているとともに、
前記係合部が、係合孔に弾性復元力で係合する係合爪から構成され、
更に、前記係合解除手段が、キャップの外部から係合爪を弾性復元力に抗して係合解除操作可能な大きさに形成された係合孔をもって構成されている点にある。
【0016】
上記の特徴構成によれば、係合解除手段である被係合部の係合孔と係合部の係合爪において、係合孔がキャップの外部から係合爪を弾性復元力に抗して係合解除操作可能な大きさに形成されているので、キャップと連結本体との係合解除操作がワンタッチで、ロープ長さの調節及び固定が容易にできる。
【0017】
本願発明の請求項4による特徴構成は、
前記連結本体の掛止部側端部に、カバーに対して所定装着位置にまで内嵌されたとき第1導出口の周縁に形成された被係合部に係合する係合部がカバーの外部から係合解除操作自在に設けられている点にある。
【0018】
上記の特徴構成によれば、カバーの第1導出口の周縁を利用して、連結本体の係合部に係合する係合溝部を形成するから、カバーの外嵌固定構造の簡素化を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図1〜図8は、ロープの一例である洗濯ロープRを長さ調節自在に固定する合成樹脂製のロープ長さ調節具を示し、ロープRの端部を形成するための掛止するための掛止部Hを備えた連結本体Cと、これの長手方向一側部に対して脱着自在に嵌合装着される筒状のカバーAと、連結本体Cの他側部に対して脱着自在に嵌合装着される筒状のキャップBとから構成されている。
【0020】
カバーAは、径方向断面形状(横断面形状)が楕円形となる中空筒状体から構成されていて、それの筒軸芯方向の外側端となる先端部には、連結本体Cの掛止部Hに掛止されたロープRが挿通される第1導出口1が形成され、その第1導出口1の開口周縁の長径方向で相対向する2箇所には、連結本体Cの一端に形成された係合部22と脱着自在に係合するための被係合部3を構成する係合溝3aが形成されているとともに、中空筒状体の内周面は、連結本体Cの掛止部Hに掛止されたロープRに押圧する状態で接触または近接して、ロープRの端部が引張力で掛止解除されることを防止する抜出し規制面2に構成されている。
【0021】
また、カバーAの先端部側の内周面が先端側ほど小径となる彎曲テーパー面に形成されていて、連結本体Cの係合部22を弾性復元力に抗して縮幅(縮径)側に弾性変形させながら、係合溝3aに係合案内する係合ガイド面4に構成されている。
【0022】
キャップBは、カバーAと同様に、径方向断面形状(横断面形状)が楕円形となる中空筒状体から構成されていて、キャップBの筒軸芯方向の外側端となる先端部には、カバーAの第1導出口1から導出されたロープRの途中部分を挿入する導入口12が形成されているとともに、中空筒状体の筒軸芯方向中間部で、かつ、長径方向で相対向する2箇所には、連結本体Cに対してキャップBが所定装着位置にまで嵌合されたとき、連結本体Cの他端に形成された係合部22と脱着自在に係合するための被係合部11として、係合孔11aが貫通形成されているとともに、これの外面側の開口周縁には、係合時に、係合孔11aを通して外部に露出する係合部22の解除操作部22bを指先で押し込み解除する際、その指先形状に略沿った彎曲凹状の指当て面11bが窪み形成されている。
【0023】
更に、キャップBの筒軸芯方向の内側となる基端部、かつ、短径方向で相対向する2箇所には、導入口12から挿入されたロープRの途中部分をほぼ直角の屈折状態で導出させる第2導出口10が形成されているとともに、その第2導出口10の内径をロープ径よりも小さな半長円形状に形成して、ロープRの途中部分を挟持する挟持力付与手段Pが構成されている。
【0024】
そして、連結本体Cに対して、カバーAとキャップBとを嵌合装着すると、ロープRがカバーAの基端部の端面とキャップBの第2導出口10の周縁との間で、押圧状態で挟持固定され、ロープRに洗濯物等の荷重が作用しても、ロープRが抜け出して弛んだりすることを抑制できる。
【0025】
連結本体Cは平板形状で、それの長手方向の両端部には、カバーA、及び、キャップBのそれぞれの被係合部3,11と弾性復元力で係合する係合部22が異なる幅W1,W2で一体形成されているとともに、その長手方向中間部には、第2導出口10の内周面側に位置するロープRの一部と接触するカバーAの内周縁と同径の楕円形状の仕切板21と、ロープRの一端部をSの字状に掛止する掛止部Hの2つの掛止孔20とが形成されている。
【0026】
係合部22は、キャップBの両係合孔11aと弾性的に係合する一対の第1係合爪22aと、カバーAの両係合溝3aと弾性的に係合する一対の第2係合爪22bとから構成されているとともに、両第1係合爪22aの自然状態(無負荷状態)での幅W1は、キャップBの内周面の長径D1よりも大に構成され、更に、両第2係合爪22bの自然状態(無負荷状態)での幅W2は、カバーAの係合溝3a形成箇所における長径D2よりも大に構成されている。
【0027】
また、第2係合爪22bは、カバーAの係合溝3aに係合したとき、その一部が外部に露出するように構成されていて、その露出部分を内方に押込み操作する(つまり、外部からの摘み操作)ことにより、第2係合爪22bを弾性復元力に抗して縮幅し、それの係合を解除できるように構成されている。
【0028】
更に、キャップBの両係合孔11aに係合された第1係合爪22aをそれの弾性復元力に抗して、キャップBの外部から係合解除操作する係合解除操作手段Fが、第1係合爪22aの露出部分を指先で押込み操作可能な大きさで窪み形成されたキャップBの係合孔11aをもって構成されている。
【0029】
そして、連結本体CとキャップBとの係合を解除して、ロープRの長さを調節するには、第1係合爪22aを指で相対的に摘まんで押圧し、第1係合爪22aの幅D1をキャップBの内周面の長径W1よりも小に縮幅させて、キャップBに対して、連結本体Cとそれに嵌合装着されているカバーAとを離脱させ、挟持力付与手段PによるロープRの途中部分の挟持を解除する。
【0030】
また逆に、ロープRの途中部分を挟持固定するには、第1 係合爪22aを少し摘み操作して、それの幅D1を、キャップBの内周面の長径W1よりも小に縮幅させたのち、連結本体CをキャップB内に押込んで第1係合爪22aを係合孔11aに係合させることにより、ロープRの途中部分を挟持力付与手段Pである第2導出口10で挟持する。
【0031】
更に、カバーAの第1導出口1を挿通しているロープRの一端部を2つの掛止孔20を蛇行するように交互にSの字状に挿通させ、カバーAを連結本体Cに嵌合装着することで、カバーAの抜出し規制面2で掛止孔20に挿通されたロープRの抜け出し移動を阻止することができるから、接着等の特別な処理が不要で、ロープRに洗濯物等の荷重がかかっても、ロープRの一端部が第1導出口1から抜け出すことを確実に防止することができる。
【0032】
〔第2実施形態〕
図9〜図11は、ロープ長さ調節具の第2実施形態を示し、キャップBと連結本体Cとの係合を外部から解除操作するための係合解除手段Fとして、キャップBの筒軸芯方向中間部の1箇所に、連結本体Cの第1係合爪22aと係合する係合孔11aが貫通形成され、これの外面側の開口周縁には、係合孔11aを通して外部に露出する第1係合爪22aの解除操作部22bを指先で押し込み解除する際、その指先形状に略沿った彎曲凹状の指当て面11bが窪み形成されている。
【0033】
また、挟持力付与手段Pとして、中空筒状体のキャップBの基端部の1箇所には矩形状の第2導出口10が形成され、それの周縁部の一部に複数の突起を階段状に形成した挟持部10aが形成されているとともに、連結本体Cには、それの長手方向中間位置からキャップBの導入口12に向かって延出する形状で、ロープRの挿通をキャップBの導入口12から第2導出口10に亘って略への字状に案内し、かつ、ロープRをキャップBとの間に押圧した状態で挟持するために複数の突起を階段状に形成したロープ挟持案内部23が設けられている。
【0034】
そして、ロープRをキャップBの導入口12と第2導出口10に挿通させた状態でキャップBに連結本体Cを装着することで、キャップBの第2導出口10の周縁部の挟持部10aと連結本体Cのロープ挟持案内部23に形成された突起とがロープRの途中部分を複数の点で挟持固定する形態になっている。
【0035】
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0036】
〔第3実施形態〕
図12は、ロープ長さ調節具の第3実施形態を示し、その係合解除手段Fにおいて、キャップBの筒軸芯方向中間部の内周面に、連結本体Cの第3係合爪22cと係合する係合溝11cを形成するとともに、その係合溝11cの底部にはキャップBの外周面に貫通する貫通孔13が形成され、その貫通孔13を介して、外部から指による押圧操作で、第3係合爪22cと係合溝11cとの係合を解除する係合解除操作ボタン14と、その係合解除操作ボタン14を収容しながら、それを指先で押し込み解除する際、その指先形状に略沿った彎曲凹状の指当て面11bが2箇所に窪み形成されている。
【0037】
キャップBの内周面に形成された係合溝11cの長径D3は、第3係合爪22cの幅W3よりも小に形成されている。
【0038】
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0039】
〔第4実施形態〕
図13〜図15は、ロープ長さ調節手段の第4実施形態を示し、その第2導出口10、及び、挟持力付与手段Pにおいて、連結本体Cの長手方向中間部に設けられた鍔部31がカバーAの外周縁と同径の楕円形状に形成されている。
【0040】
連結本体CとキャップBとを嵌合装着すると、ロープRの途中部分を挟持する挟持力付与手段Pとなる鍔部31の端面と第2導出口10の周縁とが、ロープRを押圧状態で挟持固定することよって、ロープRに洗濯物等の荷重が作用している状態でカバーAと連結本体Cとを離脱させても、押圧状態は保持され、ロープRが抜け出して弛んだりすることを抑制できる。
【0041】
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0042】
〔その他の実施形態〕
(1) 上述の各実施形態では、ロープ長さ調節具を合成樹脂で製作したが、その他の材質から製造されてもよい。
(2) 上述の各実施形態では、連結本体Cに2つの掛止孔20が穿設されているが、その数は少なくとも2つ以上であれば、その数は任意のものであってよい。
(3) 上述の各実施形態では、カバーAとキャップBの形態が、径方向断面形状(横断面形状)が楕円形となる中空筒状体であったが、その形状は如何なる形状であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施形態のロープ長さ調節具を示す全体の正面図
【図2】全体の平面図
【図3】使用状況を表す全体の正面図
【図4】図2のIV−IV線における断面図
【図5】図1のV−V線における使用状況を表す断面図
【図6】図1のVI−VI線における断面図
【図7】使用状況における分解図
【図8】使用状況における全体の斜視図
【図9】本願発明の第2実施形態のロープ長さ調節具を示す分解図
【図10】第2実施形態のロープ長さ調節具の平面視断面図
【図11】第2実施形態における使用状況を表す正面視断面図
【図12】本願発明の第3実施形態のロープ長さ調節具を示す平面視断面図
【図13】本願発明の第4実施形態のロープ長さ調節具を示す全体の正面図
【図14】第4実施形態における全体の平面図
【図15】図13のXV−XV線における断面図
【符号の説明】
A カバー
B キャップ
C 連結本体
F 係合解除操作手段
H 掛止部
P 挟持力付与手段
R ロープ
1 第1導出口
3 被係合部
10 第2導出口
11 被係合部
12 導入口
20 掛止孔
22 係合部
【発明の属する技術分野】
本願発明は、ロープ長さを任意に調節し固定することができるロープ長さ調節具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のロープの長さを調節する技術としては、スポーツウェアやリュックサック等の締付け具合を調節するコードロックがあり、ループ状に形成されるロープの両端部側を略Tの字状に挿通するための二つの導入口及び共通の導出口を備えた2つの筒体が、筒軸芯方向から嵌合連結して構成されるコードロック本体において、一方の第1筒体の嵌合側端縁には、他方の第2筒体の嵌合側開口を通して筒軸芯方向から内嵌自在な嵌合筒部が一体形成され、この嵌合筒部の周方向の2箇所には、縮径側への弾性変形を許容する切込みが筒軸芯方向に沿って形成されているとともに、嵌合筒部の外周面には、両筒体を嵌合させたときに第2筒体の内周面に形成された凹部と係合する係合突起が設けられている。
【0003】
また、第2筒体の周方向の2箇所には、第1筒体の嵌合筒部の先端部分が臨む開口を形成し、各開口の導入口側の周縁部分には、嵌合筒部の先端部分の外周面に接当した状態で半径方向内方に弾性変形自在な操作板部を一体形成するとともに、各操作板部の外周面の先端側には、凹部に係合された係合突起が係合解除される状態まで、操作板部を介して嵌合筒部を縮径側に弾性変形させる押圧操作突起が連接されている。
【0004】
更に、両筒体の嵌合側端縁の相対する位置に、両筒体の筒軸芯方向外端側の導入口からそれぞれ導入されたロープを合流状態で導出するための共通の導出口を現出する切欠き部が形成され、両切欠き部の開口幅が2本分のロープ径よりも少し小なる幅に構成されていて、両筒体が嵌合状態にあるとき、導出口から導出されるロープの両途中部分を切欠き部の周縁で挟持固定するように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、その他の従来技術として、ボルト頭部とボルト軸にロープを挿通させることのできる孔を設けているボルト体と、ボルト軸の挿通孔の開口周縁との間でロープを挟持可能な押えリングと、ボルト軸に螺合されるナット体とから構成されているとともに、ボルト頭部の挿通孔にロープの一端部を接着等で挿入固着し、ロープの他端部側をボルト軸挿通孔に挿通させたのち、ボルト軸に沿ってナット体を締付け側に螺合操作すると、ボルト軸の挿通孔に挿通されたロープが押えリングと挿通孔の開口周縁との間で挟持され、ロープ長さを任意の長さで固定することができるロープ長さ調節具がある(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
実公平5−47843号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平7−238479号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の「コードロック」では、両筒体を筒軸方向から嵌合操作したとき、各導入口を通して導出口から合流状態で導出されるロープの両途中部分を、両筒体の嵌合側端縁に形成された切欠き部で挟持固定するように構成されているため、ロープの長さを変更する際、両筒体の嵌合解除操作に連れて、ロープの両途中部分の挟持固定も同時に解除されるため、洗濯物等の荷重がかかった条件下で、ロープの長さを調節する場合では、ロープの両途中部分が両筒体から抜け出してしまう虞れがある。
【0009】
また、後者の「ロープ長さ調節具」では、ボルト体とナット体を締付け側に螺合操作して、ボルト軸の挿通孔に挿通されたロープの途中部分を押えリングと挿通孔の開口周縁との間で挟持固定するため、ロープの長さ変更操作に手間取り易く、しかも、ボルト体とナット体との螺合操作に伴う操作抵抗の増加によってロープの挟持力を感覚的に判断するため、締付け側への螺合操作量が不足すると、ロープに対する押えリングの挟持力も低下し、洗濯物等の荷重がかかったとき、ロープが弛んでしまう虞れがあり、また、反対に締付け側へ過剰に螺合操作された場合には、押えリングの内周縁とボルト軸の挿入口の開口周縁との間の切断作用によって、ロープが損傷する可能性もある。更に、ロープの一端部がボルト頭部の挿通孔に接着等で挿入固着されているため、既設ロープの老朽化や破損又は切断した場合、そのロープを新しいものに交換することが困難であるとともに、ロープを接着固着しなけなければならず、手間もコストもかかる。
【0010】
本願発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、ロープの長さ変更操作を荷重がかかった状況でも、迅速、容易に行うことができるとともに、ロープを常に一定の挟持力で固定することができ、しかも、ロープの交換も容易に行うことができるロープ長さ調節具を提供する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願発明の請求項1による特徴構成は、
ロープの端部側を掛止するための掛止部を備えた連結本体に、ロープの第1導出口を備え、かつ、掛止部に掛止されたロープに対してそれに接触又は近接する状態で覆うカバーが着脱自在に外嵌固定されているとともに、
連結本体の他端部側には、ロープの途中部分を屈折状態で挿通させる第2導出口及び導入口を備えたキャップに対して内嵌自在で、かつ、所定位置にまで内嵌されたとき、キャップに形成された被係合部に係合する係合部が形成され、
更に、被係合部に係合された係合部をキャップの外部から係合解除操作する係合解除手段が設けられ、連結本体の係合部とキャップの被係合部とが係合した時、キャップの第2導出口と導入口との間の範囲内に位置するロープの途中部分を挟持する挟持力付与手段が設けられている点にある。
【0012】
上記の特徴構成によれば、連結本体の掛止部に、カバーの第1導入口に挿通させたロープの端部側を掛止したのち、この連結本体の掛止部にカバーを外嵌固定すると、カバーの内周面が、連結本体に掛止されたロープに接触又は近接するから、ロープの掛止姿勢が維持され、ロープの端部側を確実に掛止保持することができる。
また、ロープの途中部分を、キャップの導入口から第2導出口を通して挿通したのち、このキャップに対して、連結本体の他端部側に形成された係合部を所定位置にまで内嵌操作すると、連結本体の係合部がキャップの被係合部に係合するとともに、挟持力付与手段によって、キャップの導入口と第2導出口との間に位置するロープの途中部分が挟持され、この状態では、ロープを途中部分が屈曲状態でキャップに挿通されることによる摺動抵抗と、挟持力付与手段に挟持作用との相乗により、ロープの途中部分の途中部分を任意の位置で確実に固定することができる。
更に、ロープ長さを変更する場合には、係合解除手段をキャップの外部から操作することにより、キャップの被係合部に係合された連結本体の係合部を係合解除操作するができるから、係合解除されたキャップに対してロープの途中部分を簡単に摺動させることができる。
また、カバーは連結本体に対して脱着自在であるから、新しいロープと交換する必要が生じた場合でも、カバーを連結本体から簡単に取り外すことができ、ロープの交換も迅速、容易に行うことができる。
従って、連結本体に対してキャップを嵌合操作又は嵌合解除操作するだけでの簡単な操作をもって、ロープの途中部分の固定及び固定解除を行うことができるから、ロープ長さ変更操作を、洗濯物等の荷重がかかった条件下においても迅速、容易に行うことができるものでありながら、ロープの途中部分を常に一定の挟持力で確実に固定することができる。
しかも、連結本体がキャップに対し内嵌するのに、連結本体にキャップの被係合部に対する係合部が形成されているから、部品点数が少なくなり、構造の簡素化、製造コストの低廉化を図ることができる。
【0013】
本願発明の請求項2による特徴構成は、
前記第2導出口が、カバーとキャップとの相対向端縁間、又は、連結本体とキャップとの端縁間の少なくとも1箇所に形成されているとともに、
前記挾持力付与手段が、ロープ径よりも小に形成された第2導出口をもって構成されている点にある。
【0014】
上記の特徴構成によれば、ロープ径よりも小径に形成された挟持力付与手段である第2導出口が、カバーとキャップとの相対向端縁間又は連結本体とキャップとの端縁間の少なくとも1箇所に形成されているため、カバーとキャップとが連結本体を介して連結又は連結本体の係合部とキャップの被係合部とが係合するだけで、ロープを押圧挟持固定し、ロープ長さを固定することができるので、挟持力付与手段として他部材を設ける必要性がなく、製造コストにおいても有利である。
【0015】
本願発明の請求項3による特徴構成は、
前記被係合部が、キャップに貫通形成された係合孔から構成されているとともに、
前記係合部が、係合孔に弾性復元力で係合する係合爪から構成され、
更に、前記係合解除手段が、キャップの外部から係合爪を弾性復元力に抗して係合解除操作可能な大きさに形成された係合孔をもって構成されている点にある。
【0016】
上記の特徴構成によれば、係合解除手段である被係合部の係合孔と係合部の係合爪において、係合孔がキャップの外部から係合爪を弾性復元力に抗して係合解除操作可能な大きさに形成されているので、キャップと連結本体との係合解除操作がワンタッチで、ロープ長さの調節及び固定が容易にできる。
【0017】
本願発明の請求項4による特徴構成は、
前記連結本体の掛止部側端部に、カバーに対して所定装着位置にまで内嵌されたとき第1導出口の周縁に形成された被係合部に係合する係合部がカバーの外部から係合解除操作自在に設けられている点にある。
【0018】
上記の特徴構成によれば、カバーの第1導出口の周縁を利用して、連結本体の係合部に係合する係合溝部を形成するから、カバーの外嵌固定構造の簡素化を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図1〜図8は、ロープの一例である洗濯ロープRを長さ調節自在に固定する合成樹脂製のロープ長さ調節具を示し、ロープRの端部を形成するための掛止するための掛止部Hを備えた連結本体Cと、これの長手方向一側部に対して脱着自在に嵌合装着される筒状のカバーAと、連結本体Cの他側部に対して脱着自在に嵌合装着される筒状のキャップBとから構成されている。
【0020】
カバーAは、径方向断面形状(横断面形状)が楕円形となる中空筒状体から構成されていて、それの筒軸芯方向の外側端となる先端部には、連結本体Cの掛止部Hに掛止されたロープRが挿通される第1導出口1が形成され、その第1導出口1の開口周縁の長径方向で相対向する2箇所には、連結本体Cの一端に形成された係合部22と脱着自在に係合するための被係合部3を構成する係合溝3aが形成されているとともに、中空筒状体の内周面は、連結本体Cの掛止部Hに掛止されたロープRに押圧する状態で接触または近接して、ロープRの端部が引張力で掛止解除されることを防止する抜出し規制面2に構成されている。
【0021】
また、カバーAの先端部側の内周面が先端側ほど小径となる彎曲テーパー面に形成されていて、連結本体Cの係合部22を弾性復元力に抗して縮幅(縮径)側に弾性変形させながら、係合溝3aに係合案内する係合ガイド面4に構成されている。
【0022】
キャップBは、カバーAと同様に、径方向断面形状(横断面形状)が楕円形となる中空筒状体から構成されていて、キャップBの筒軸芯方向の外側端となる先端部には、カバーAの第1導出口1から導出されたロープRの途中部分を挿入する導入口12が形成されているとともに、中空筒状体の筒軸芯方向中間部で、かつ、長径方向で相対向する2箇所には、連結本体Cに対してキャップBが所定装着位置にまで嵌合されたとき、連結本体Cの他端に形成された係合部22と脱着自在に係合するための被係合部11として、係合孔11aが貫通形成されているとともに、これの外面側の開口周縁には、係合時に、係合孔11aを通して外部に露出する係合部22の解除操作部22bを指先で押し込み解除する際、その指先形状に略沿った彎曲凹状の指当て面11bが窪み形成されている。
【0023】
更に、キャップBの筒軸芯方向の内側となる基端部、かつ、短径方向で相対向する2箇所には、導入口12から挿入されたロープRの途中部分をほぼ直角の屈折状態で導出させる第2導出口10が形成されているとともに、その第2導出口10の内径をロープ径よりも小さな半長円形状に形成して、ロープRの途中部分を挟持する挟持力付与手段Pが構成されている。
【0024】
そして、連結本体Cに対して、カバーAとキャップBとを嵌合装着すると、ロープRがカバーAの基端部の端面とキャップBの第2導出口10の周縁との間で、押圧状態で挟持固定され、ロープRに洗濯物等の荷重が作用しても、ロープRが抜け出して弛んだりすることを抑制できる。
【0025】
連結本体Cは平板形状で、それの長手方向の両端部には、カバーA、及び、キャップBのそれぞれの被係合部3,11と弾性復元力で係合する係合部22が異なる幅W1,W2で一体形成されているとともに、その長手方向中間部には、第2導出口10の内周面側に位置するロープRの一部と接触するカバーAの内周縁と同径の楕円形状の仕切板21と、ロープRの一端部をSの字状に掛止する掛止部Hの2つの掛止孔20とが形成されている。
【0026】
係合部22は、キャップBの両係合孔11aと弾性的に係合する一対の第1係合爪22aと、カバーAの両係合溝3aと弾性的に係合する一対の第2係合爪22bとから構成されているとともに、両第1係合爪22aの自然状態(無負荷状態)での幅W1は、キャップBの内周面の長径D1よりも大に構成され、更に、両第2係合爪22bの自然状態(無負荷状態)での幅W2は、カバーAの係合溝3a形成箇所における長径D2よりも大に構成されている。
【0027】
また、第2係合爪22bは、カバーAの係合溝3aに係合したとき、その一部が外部に露出するように構成されていて、その露出部分を内方に押込み操作する(つまり、外部からの摘み操作)ことにより、第2係合爪22bを弾性復元力に抗して縮幅し、それの係合を解除できるように構成されている。
【0028】
更に、キャップBの両係合孔11aに係合された第1係合爪22aをそれの弾性復元力に抗して、キャップBの外部から係合解除操作する係合解除操作手段Fが、第1係合爪22aの露出部分を指先で押込み操作可能な大きさで窪み形成されたキャップBの係合孔11aをもって構成されている。
【0029】
そして、連結本体CとキャップBとの係合を解除して、ロープRの長さを調節するには、第1係合爪22aを指で相対的に摘まんで押圧し、第1係合爪22aの幅D1をキャップBの内周面の長径W1よりも小に縮幅させて、キャップBに対して、連結本体Cとそれに嵌合装着されているカバーAとを離脱させ、挟持力付与手段PによるロープRの途中部分の挟持を解除する。
【0030】
また逆に、ロープRの途中部分を挟持固定するには、第1 係合爪22aを少し摘み操作して、それの幅D1を、キャップBの内周面の長径W1よりも小に縮幅させたのち、連結本体CをキャップB内に押込んで第1係合爪22aを係合孔11aに係合させることにより、ロープRの途中部分を挟持力付与手段Pである第2導出口10で挟持する。
【0031】
更に、カバーAの第1導出口1を挿通しているロープRの一端部を2つの掛止孔20を蛇行するように交互にSの字状に挿通させ、カバーAを連結本体Cに嵌合装着することで、カバーAの抜出し規制面2で掛止孔20に挿通されたロープRの抜け出し移動を阻止することができるから、接着等の特別な処理が不要で、ロープRに洗濯物等の荷重がかかっても、ロープRの一端部が第1導出口1から抜け出すことを確実に防止することができる。
【0032】
〔第2実施形態〕
図9〜図11は、ロープ長さ調節具の第2実施形態を示し、キャップBと連結本体Cとの係合を外部から解除操作するための係合解除手段Fとして、キャップBの筒軸芯方向中間部の1箇所に、連結本体Cの第1係合爪22aと係合する係合孔11aが貫通形成され、これの外面側の開口周縁には、係合孔11aを通して外部に露出する第1係合爪22aの解除操作部22bを指先で押し込み解除する際、その指先形状に略沿った彎曲凹状の指当て面11bが窪み形成されている。
【0033】
また、挟持力付与手段Pとして、中空筒状体のキャップBの基端部の1箇所には矩形状の第2導出口10が形成され、それの周縁部の一部に複数の突起を階段状に形成した挟持部10aが形成されているとともに、連結本体Cには、それの長手方向中間位置からキャップBの導入口12に向かって延出する形状で、ロープRの挿通をキャップBの導入口12から第2導出口10に亘って略への字状に案内し、かつ、ロープRをキャップBとの間に押圧した状態で挟持するために複数の突起を階段状に形成したロープ挟持案内部23が設けられている。
【0034】
そして、ロープRをキャップBの導入口12と第2導出口10に挿通させた状態でキャップBに連結本体Cを装着することで、キャップBの第2導出口10の周縁部の挟持部10aと連結本体Cのロープ挟持案内部23に形成された突起とがロープRの途中部分を複数の点で挟持固定する形態になっている。
【0035】
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0036】
〔第3実施形態〕
図12は、ロープ長さ調節具の第3実施形態を示し、その係合解除手段Fにおいて、キャップBの筒軸芯方向中間部の内周面に、連結本体Cの第3係合爪22cと係合する係合溝11cを形成するとともに、その係合溝11cの底部にはキャップBの外周面に貫通する貫通孔13が形成され、その貫通孔13を介して、外部から指による押圧操作で、第3係合爪22cと係合溝11cとの係合を解除する係合解除操作ボタン14と、その係合解除操作ボタン14を収容しながら、それを指先で押し込み解除する際、その指先形状に略沿った彎曲凹状の指当て面11bが2箇所に窪み形成されている。
【0037】
キャップBの内周面に形成された係合溝11cの長径D3は、第3係合爪22cの幅W3よりも小に形成されている。
【0038】
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0039】
〔第4実施形態〕
図13〜図15は、ロープ長さ調節手段の第4実施形態を示し、その第2導出口10、及び、挟持力付与手段Pにおいて、連結本体Cの長手方向中間部に設けられた鍔部31がカバーAの外周縁と同径の楕円形状に形成されている。
【0040】
連結本体CとキャップBとを嵌合装着すると、ロープRの途中部分を挟持する挟持力付与手段Pとなる鍔部31の端面と第2導出口10の周縁とが、ロープRを押圧状態で挟持固定することよって、ロープRに洗濯物等の荷重が作用している状態でカバーAと連結本体Cとを離脱させても、押圧状態は保持され、ロープRが抜け出して弛んだりすることを抑制できる。
【0041】
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0042】
〔その他の実施形態〕
(1) 上述の各実施形態では、ロープ長さ調節具を合成樹脂で製作したが、その他の材質から製造されてもよい。
(2) 上述の各実施形態では、連結本体Cに2つの掛止孔20が穿設されているが、その数は少なくとも2つ以上であれば、その数は任意のものであってよい。
(3) 上述の各実施形態では、カバーAとキャップBの形態が、径方向断面形状(横断面形状)が楕円形となる中空筒状体であったが、その形状は如何なる形状であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施形態のロープ長さ調節具を示す全体の正面図
【図2】全体の平面図
【図3】使用状況を表す全体の正面図
【図4】図2のIV−IV線における断面図
【図5】図1のV−V線における使用状況を表す断面図
【図6】図1のVI−VI線における断面図
【図7】使用状況における分解図
【図8】使用状況における全体の斜視図
【図9】本願発明の第2実施形態のロープ長さ調節具を示す分解図
【図10】第2実施形態のロープ長さ調節具の平面視断面図
【図11】第2実施形態における使用状況を表す正面視断面図
【図12】本願発明の第3実施形態のロープ長さ調節具を示す平面視断面図
【図13】本願発明の第4実施形態のロープ長さ調節具を示す全体の正面図
【図14】第4実施形態における全体の平面図
【図15】図13のXV−XV線における断面図
【符号の説明】
A カバー
B キャップ
C 連結本体
F 係合解除操作手段
H 掛止部
P 挟持力付与手段
R ロープ
1 第1導出口
3 被係合部
10 第2導出口
11 被係合部
12 導入口
20 掛止孔
22 係合部
Claims (4)
- ロープの端部側を掛止するための掛止部を備えた連結本体に、ロープの第1導出口を備え、かつ、掛止部に掛止されたロープに対してそれに接触又は近接する状態で覆うカバーが着脱自在に外嵌固定されているとともに、
連結本体の他端部側には、ロープの途中部分を屈折状態で挿通させる第2導出口及び導入口を備えたキャップに対して内嵌自在で、かつ、所定位置にまで内嵌されたとき、キャップに形成された被係合部に係合する係合部が形成され、
更に、被係合部に係合された係合部をキャップの外部から係合解除操作する係合解除手段が設けられ、連結本体の係合部とキャップの被係合部とが係合した時、キャップの第2導出口と導入口との間の範囲内に位置するロープの途中部分を挟持する挟持力付与手段が設けられているロープ長さ調節具。 - 前記第2導出口が、カバーとキャップとの相対向端縁間、又は、連結本体とキャップとの端縁間の少なくとも1箇所に形成されているとともに、
前記挾持力付与手段が、ロープ径よりも小に形成された第2導出口をもって構成されている請求項1記載のロープ長さ調節具。 - 前記被係合部が、キャップに貫通形成された係合孔から構成されているとともに、
前記係合部が、係合孔に弾性復元力で係合する係合爪から構成され、
更に、前記係合解除手段が、キャップの外部から係合爪を弾性復元力に抗して係合解除操作可能な大きさに形成された係合孔をもって構成されている請求項1又は2記載のロープ長さ調節具。 - 前記連結本体の掛止部側端部に、カバーに対して所定装着位置にまで内嵌されたとき第1導出口の周縁に形成された被係合部に係合する係合部がカバーの外部から係合解除操作自在に設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載のロープ長さ調節具。
Priority Applications (1)
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JP2003066494A JP2004270906A (ja) | 2003-03-12 | 2003-03-12 | ロープ長さ調節具 |
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JP2003066494A JP2004270906A (ja) | 2003-03-12 | 2003-03-12 | ロープ長さ調節具 |
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JP2003066494A Pending JP2004270906A (ja) | 2003-03-12 | 2003-03-12 | ロープ長さ調節具 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014511458A (ja) * | 2011-01-26 | 2014-05-15 | グリップル・リミテッド | クランプ組立体 |
WO2016194675A1 (ja) * | 2015-06-05 | 2016-12-08 | 有限会社佐野機工 | 紐固定具 |
-
2003
- 2003-03-12 JP JP2003066494A patent/JP2004270906A/ja active Pending
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WO2016194675A1 (ja) * | 2015-06-05 | 2016-12-08 | 有限会社佐野機工 | 紐固定具 |
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