JP2004268321A - 積層体、その製造方法及びそれを用いた再封可能包装体 - Google Patents

積層体、その製造方法及びそれを用いた再封可能包装体 Download PDF

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Abstract

【課題】再封可能な包装体及びそれに用いる積層体を提供する。
【解決手段】容器100は、蓋材であるフィルム140と、容器本体120からなる。容器本体120は、ポリオレフィン層12、粘着層14及び基材層16がこの順で積層されている積層体10から構成される。フィルム140は、フランジ122において、積層体10のポリオレフィン層12にヒートシールされている。フィルム140を剥離すると、ヒートシール部30近傍のポリオレフィン層12が、フィルム140に接着したまま、積層体10から破断されて破断部40を形成する。この破断部40において、フィルム140を、容器本体120に残った粘着層14に付着すると、容器100を再度閉じることができる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層体、及びそれを用いた再封可能包装体に関する。特に、食品用、雑貨用、医薬品用又は化粧品用として好適に用いられる包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
食品等の包装においては、内容物の保存性の点から、使用前の流通や保存時には、容器に入れた内容物を完全に密封することが必要である。また、使用時には、逆に容易に容器を開封できることが望ましい。さらに、内容物を一度に使用しない容器にあっては、これを再度密封することが、吸湿、乾燥、酸化等を防止するためには必要である。
このような食品等の包装の例として、高密度ポリエチレン層、粘着剤層、ポリプロピレン層からなる基材層の3層シートを熱成形して容器本体とし、トップフィルムをこの容器本体の高密度ポリエチレン層にヒートシールした容器が開示されている(例えば、特許文献1)。この容器には、ヒートシール部内側と間隔が開くように、容器に、開封に必要な切り込みが入っている。
しかし、ヒートシール部分に切り込みを入れることは、切込みとの間隔が一定になる必要があり、シール治具を新たに用意する必要があった。また、フランジ幅の狭い容器への適用が困難という問題もあった。
【0003】
また、粘着剤層について、熱可塑性エラストマーと粘着付与剤の2種を配合した粘着剤の共押出し技術が開示されている(例えば、特許文献2)。しかし、接着強度が低く、剥離強度の範囲も狭く、多岐への用途へは使用し難かった。
【特許文献1】
特開平1−167073号公報
【特許文献2】
特開平7−3218号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、再封可能な包装体及びそれに用いる積層体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様によれば、被接着フィルムとヒートシールされるポリオレフィン層、粘着層及び基材層が、この順で積層されている積層体であって、ヒートシールされたフィルムを剥離すると、ヒートシール部近傍のポリオレフィン層が、又はポリオレフィン層と粘着層が、フィルムに接着したまま、積層体から破断されて破断部を形成し、破断部において、フィルムに付着した粘着層又は積層体に残った粘着層により、再びフィルムが積層体と接着できる積層体が提供される。
【0006】
本発明の第2の態様によれば、上記の積層体を含む包装体が提供される。
本発明の第3の態様によれば、被接着フィルムと、上記の積層体からなる包装体本体からなり、フィルムは、積層体のポリオレフィン層にヒートシールされることにより、包装体本体と接着し、フィルムを剥離すると、ヒートシール部近傍のポリオレフィン層が、又はポリオレフィン層と粘着層が、フィルムに接着したまま破断されて破断部を形成し、破断部において、フィルム又は包装体本体にある粘着層により、フィルム及び包装体本体を付着することにより、再封できる包装体が提供される。
本発明の第4の態様によれば、第1のフィルムと、第1のフィルムとシールされて包装空間を形成する第2のフィルムからなり、上記の積層体からなる開閉部材が、少なくとも第1のフィルムの開口部に付着していて、第2のフィルムは、開閉部材のポリオレフィン層にヒートシールされていて、第2のフィルムを開閉部材から剥離すると、ヒートシール部近傍のポリオレフィン層が、又はポリオレフィン層と粘着層が、第2のフィルムに接着したまま破断されて破断部を形成し、破断部において、第1のフィルム又は第2のフィルムにある粘着層により、第1のフィルム又は第2のフィルムを付着することにより、再封できる包装体が提供される。
【0007】
本発明の第5の態様によれば、スチレン系熱可塑性エラストマー、粘着付与剤及びプロセスオイルを混練溶融し、プロセスオイルは一軸押出し機の途中から注入する、上記の粘着層の製造方法が提供される。
本発明の第6の態様によれば、粘着層とポリオレフィン層を共押し出しにより形成する上記の積層体の製造方法が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明の積層体と被接着フィルムの関係を示す。
本発明の積層体10は、ポリオレフィン層12、粘着層14及び基材層16がこの順に積層されている。
被接着フィルム20は、積層体10のポリオレフィン層12に熱溶着されている。即ち、ヒートシール部30により、フィルム20と積層体10が接着している。
図1は、フィルム20を引いて積層体10から剥離した状態を示している。この図に示すように、ヒートシール部30のエッジ32近傍のポリオレフィン層12は、フィルム20に接着したまま積層体10から破断され、破断部40が形成さている。破断部40において、積層体10には粘着層14が残っている。
このフィルム20に接着したポリオレフィン層12を、破断部40露出する粘着層14に接着させることにより、フィルム20は積層体10と再び接着することができる。
【0009】
図2は、さらに別の本発明の積層体と被接着フィルムの関係を示す。
本発明の積層体50は、ポリオレフィン層12と粘着層14からなり、ポリオレフィン層12、粘着層14及びポリオレフィン層(基材層)12がこの順に積層されている。
図2は、フィルム20を引いて積層体50から剥離した状態を示している。
図1と同様に、被接着フィルム20は、積層体50のポリオレフィン層12に熱溶着されているが、フィルム20を剥離すると、ヒートシール部30のエッジ32近傍のポリオレフィン層12が、フィルム20に接着したまま積層体50から破断され、破断部40が形成される。
破断部40において、積層体50に残った粘着層14により、フィルム20は積層体50と再び接着することができる。
【0010】
尚、これらの図では、ポリオレフィン層12だけが、フィルム20に接着して破断されているが、ポリオレフィン層12と粘着層14がフィルム20に接着して破断されるようにしてもよい。
本発明の積層体10,50と被接着フィルム20は、包装体の開閉部に使用できる。その際、ヒートシールエッジ部で開封されて、そこに再接着部が形成されるので、製袋シール機、カップシール機、インパルスシール機等の一般的シール機をそのまま採用できる。
また、本発明の積層体10,50は、粘着層14が露出していないので、巻き取られた状態でも積層体10,50同士が接着しないで取り扱い易い。
【0011】
次に、この積層体についてさらに詳細に説明する。
積層体は、図1及び図2に示すように、ポリオレフィン層、粘着層及び基材層からなる。
ポリオレフィン層は、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、ランダムポリプロピレン(RPP)、ホモポリプロピレン(HPP)、ブロックポリプロピレン(BPP)等のポリオレフィン又はそれらの混合物からなる。
【0012】
粘着層は、好ましくは、スチレン系熱可塑性エラストマー、粘着付与剤及びプロセスオイルからなる。
スチレン系熱可塑性エラストマーの例として、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン系ブロック共重合体を水素添加して得られる共重合体、スチレン−エチレン−スチレン系ブロック共重合体及びその酸変性品、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン系ブロック共重合体等が挙げられる。好ましくは、臭気の少ないスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物である。
粘着付与剤の例として、石油樹脂(脂肪族系、芳香族系、それらの共重合系、及び脂環族系)、水素化石油樹脂、ロジン及びその誘導体、テルペン樹脂、水素化テルペン樹脂等が挙げられる。好ましくは、脂環族飽和炭化水素樹脂である。プロセスオイルの例として、パラフィン系、ナフテン系、芳香族系等が挙げられる。好ましくは、ナフテン系プロセスオイルである。
プロセスオイルを用いることにより、粘着層の接着強度の調節範囲が広くなる。
スチレン系熱可塑性エラストマー、粘着付与剤及びプロセスオイルの配合量は、限定はされないが、15〜30重量部、40〜70重量部及び5〜35重量部であり、好ましくは、20〜25重量部、50〜60重量部及び15〜25重量部である。
粘着層は、その特性を損なわない範囲において、この他に、タルク、炭酸カルシウム等の無機質フィラー、発泡剤、酸化チタン等の着色剤等を含むことができる。
【0013】
基材層は、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン(PE)、PP/EVOH/PP、PS/EVOH/PS、PE/Ny/PET、L−LDPE/AL/PET等から構成される(PET:ポリエチレンテレフタレート、Ny:ポリアミド、AL:アルミ箔、L−LDPE:直鎖状低密度ポリエチレン、EVOH:エチレン−ビニルアルコール共重合体)。
基材層は、用途に応じて、一層だけから構成されるだけでなく、複数の層を積層して構成してもよい。
【0014】
ポリオレフィン層の厚みは、20μm以下が好ましい。特に好ましいのは、5μm〜15μmである。ポリオレフィン層の厚みが20μmを超えると開封強度が強すぎて開かなくなる。
粘着層の厚みは、通常は、2μm〜50μmであるがこれに限定されない。
【0015】
粘着層は、スチレン系熱可塑性エラストマー、粘着付与剤及びプロセスオイルを混練溶融して製造できる。好ましくは、プロセスオイルは一軸押出し機の途中から注入して形成して製造する。
プロセスオイルを一軸押出し機の途中から注入して形成すると、押出し機のコストが安く、また、プロセスオイルの注入量を変えるだけで、接着強度の調節が容易になる。
ポリオレフィン層と基材層は、多層共押出し法、熱ラミネーション法により製造できる。
【0016】
積層体において、好ましくは、少なくとも粘着層とポリオレフィン層は、共押し出しにより形成される。
共押し出しで形成すると、ポリオレフィン層の薄肉化が容易で、開封強度を調節し易い。
積層体は、具体的には、以下のようにして製造できる。
▲1▼ ポリオレフィン層と粘着層を共押し出しして、基材層に熱ラミネーションする。
▲2▼ ポリオレフィン層、粘着層、基材層を共押し出しする。
▲3▼ ポリオレフィン層、粘着層、基材層を共押し出しして、他の基材フィルムとドライラミネーション又は押出しラミネーションする。
積層体は、包装体において、そのまま製袋又は蓋材として使用してもよいし、熱成形して使用してもよい。また、テープ状で製造シール機に挿入しながら袋に熱接着させてもよい。
【0017】
次に、被接着フィルムについて説明する。
フィルムは、PET/Ny/CPP、PET/AL/CPP、PET/Ny/L−LDPE、PET/AL/L−LDPE、Ny/L−LDPE、透明蒸着PET/LDPE、Ny/EVOH/LDPE、OPP/CPP等熱接着可能なフィルム全てを含む(PET:ポリエチレンテレフタレート、Ny:ポリアミド、CPP:キャスティング法ポリプロピレンフィルム、AL:アルミ箔、L−LDPE:直鎖状低密度ポリエチレン、LDPE:低密度ポリエチレン、EVOH:エチレン−ビニルアルコール共重合体、OPP:二軸延伸ポリプロピレンフィルム)。
このフィルムは、通常の方法で製造できる。
フィルムの厚みは、通常は、40μm〜100μmであるがこれに限定されない。
【0018】
ヒートシールの方法は、特に限定されないが、製袋シール機、インパルスシール機の方法等によりヒートシールできる。
ヒートシールの強度は、積層体のポリオレフィン層と粘着層の接着強度より強いか、又は、基材層と粘着層の接着強度より強い。
【0019】
本発明の積層体では、ヒートシールの強度、各層間の接着強度の相対的関係により、強度の弱い部分が破断する。
ヒートシールの接着強度は、温度、圧力、時間等のヒートシール条件、ポリオレフィン表面の厚み、樹脂選定等により、ポリオレフィン層と粘着層の接着強度は、粘着層の配合比率等により、粘着層と基材層の接着強度は、粘着層の配合比率、基材層の樹脂配合等により、調節できる。
特に、本発明では、積層体のポリプロピレン層又は粘着層を共押出し法により薄く作れるため、フィルム剥離の際に、ヒートシール端部で容易に破断ができる。
【0020】
本発明の積層体と被接着フィルムは、包装体として利用できる。本発明の包装体は、食品用、雑貨用、医薬品用又は化粧品用として特に適している。
【0021】
以下、図面を参照して包装体の実施形態を説明する。尚、各図中の同一部材は、同一の参照番号を付してその説明を省略する。
実施形態1
図3は、本発明の包装体の一実施形態である容器を示す。
この容器100は、図1に示す積層体10からなる容器本体120と、被接着フィルムからなる蓋材140から構成される。
蓋材140は、容器本体120のフランジ122において熱溶着されている。即ち、ヒートシール部30により、蓋材140が、容器本体120を構成する積層体10のポリプロピレン層12に接着している。
容器100を開封するときは、蓋材140を引いて、容器本体120から剥離する。図3はこのときの状態を示している。この図に示すように、ヒートシール部30のポリオレフィン層12は、蓋材140に接着したまま、容器本体120のフランジ122から破断される。フランジ122の破断部40には粘着層14が露出する。
この蓋材140に接着したポリオレフィン層12を、フランジ122の破断部40に露出する粘着層14に接着させることにより、容器100を再度閉じることができる。
【0022】
実施形態2
図4(a),(b)は、本発明の包装体の一実施形態である袋を示す。
図4(a)は、袋の平面図であり、図4(b)は袋を開けたときの斜視図である。
この袋200は、第1のフィルム220と、第2のフィルム240からなり、第1のフィルム220と、第2のフィルム240は、それぞれ四辺の端がシールされていて、袋200を形成している。
第1のフィルム220は、袋200の内側において、図2に示す積層体50からなるテープ(開閉部材)230が、1つの辺250の長さに添って、第1のフィルム220にヒートシールされている。このテープ230により開閉部が形成される。
袋200を開封するときは、開閉部において、第1のフィルム220を第2のフィルム240に対して引いて、まず、辺250のシール部を開けて、続いて、テープ230を第2のフィルム240から剥離する。このとき、第2のフィルム240には、積層体50のポリプロピレン層(図示せず)が付着して剥れ、第1のフィルム220には、積層体50の粘着層14が露出して残る。テープ230には、ヒートシール部30に添って破断部40が形成される。
この破断部40において、第2のフィルム240に接着したポリオレフィン層を、第1のフィルム220上に露出する粘着層14に接着させることにより、袋200を再度閉じることができる。
尚、この実施形態では、積層体50をテープにして開閉部のみに付着したが、開閉部を含む第1のフィルム220全体又は部分にラミネーションして、開閉部だけをヒートシールしてもよい。
また、ヒートシール部30の形状は適宜変えることができる。
さらに、第1のフィルム220と第2のフィルム240の四辺の端をシールしたが、開封部の端250はシールしなくてもよい。
【0023】
【実施例】
実施例1
[積層体の製造]
図5に示す積層体を、図6に示す装置を用いて製造した。
図5に示すように、この積層体は、基材層350μm、粘着層30μm及びポリオレフィン層10μmからなり、積層体全体の厚みは390μmであった。
基材層は、ポリプロピレン(PP)層、接着層、ガスバリア層、接着層、ポリプロピレン(PP)層からなり、各層の厚みの比率(%)は以下の通りであった。
PP層/接着層/ガスバリア層/接着層/PP層=45/3/4/3/45
【0024】
この積層体は、図6に示すように、押出し機300,320,340,360,380から供給される各層の材料を、積層体の位置関係に対応させてディストリビューター400で共押出しし、その後T−ダイ500でシート状にして、冷却ロール600で冷却して製造した。
これらの工程について以下にさらに説明する。
直径50mmのシングルスクリュー押出し機300を用いて、ガスバリア層を形成するガスバリア材(クラレ・エバールF)を押出した。
同時に、直径50mmのシングルスクリュー押出し機320を用いて、接着層を形成する接着剤(三井化学アドマーQF500)を、ガスバリア材の両側に押出した。
さらに、直径65mmのシングルスクリュー押出し機340を用いて、ポリプロピレン層を形成するポリプロピレン(出光ポリプロピレンE−105GM)を、2つの接着剤の両側に送り出すとともに、直径50mmのダルメージ付きシングルスクリュー押出し機360を用いて、スチレン系熱可塑性エラストマー(クラレ・セブトン1001)20重量部、粘着付与剤として水添石油樹脂55重量部(出光アイマーブP−125)、プロセスオイル(出光興産ダイアナプロセスオイルPW−90)25重量部、及び安定剤(チバスペシャリティIrganox1010)1部を混練して、粘着層14を形成する粘着剤を押出した。
具体的には、スチレン系熱可塑性エラストマー、水添石油樹脂及び安定剤は、押出し機360のホッパー362に供給した。押出し機360の計量部と混練部との境界部分には、バレル364に直径5mmの孔が開けられており、プロセスオイルは、ここからポンプ366を用いて流量をコントロールしながらバレル364に注入した。
直径50mmのシングルスクリュー押出し機380を用いて、ポリオレフィン層12を形成する高密度ポリエチレン(出光HD110J)を、送り出した。
【0025】
このように各押出し機300,320,340,360,380から供給された材料は、ディストリビューター400で合流し、これをT−ダイ500でシートにし、冷却ロール600で冷却して積層体を製造した。
【0026】
[容器の製造]
実施例2
実施例1で製造した積層体シートから、口径80mm、外側打ち抜き径100mm、容量80ccの容器本体を熱成形により製造した。容器本体には、幅10mmのフランジを形成した。
蓋材用フィルムとして、PET/EVOH/L−LDPE(12μm/12μm/50μm)を用いた。外径110mmの蓋材を、上記の容器本体のフランジに、温度185℃、時間2秒間、圧力200kg/個の条件でヒートシールした。
このとき、シール刃の蓋材への接触部の形状は、5mm幅の円形であり、容器本体のフランジの中央にシールするように、外側シールエッジが直径95mm、内側シールエッジが直径85mmであった。
この容器の蓋材を開封したところ、容易に開封できた。蓋材には積層体のポリオレフィン層が付着したままであり、容器本体のフランジには粘着層が露出して残った。再度、蓋材をフランジに押圧すると、容易に再接着した。
このとき、120°剥離における開封強度は15N/15mm幅であり、再封後の開封強度は同様角度で12N/15mm幅であった。
【0027】
実施例3
ポリオレフィン層の厚みを20μmに設定した以外は、実施例1と同様な方法で、積層体を製造した。
この積層体を用いて、実施例2と同様にして容器を製造した。
蓋材を開封するとき、外側シールエッジが切れ易く、ようやく開封することができた。
このとき、120°剥離における開封強度は25N/15mm幅であり、再封後の開封強度は同様角度で12N/15mm幅であった。
【0028】
比較例1
ポリオレフィン層の厚みを30μmに設定した以外は、実施例1と同様な方法で、積層体を製造した。
この積層体を用いて、実施例2と同様にして容器を製造した。
蓋材を開封しようとしたが、シールエッジでポリオレフィン層が破断せず、開封できなかった。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、再封可能な包装体及びそれに用いる積層体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層体と被接着フィルムの関係を示す図である。
【図2】別の本発明の積層体と被接着フィルムの関係を示す図である。
【図3】本発明の包装体の一実施形態である容器を示す図である。
【図4】本発明の包装体の一実施形態である袋を示す図である。
【図5】実施例1で製造した積層体を示す図である。
【図6】実施例1で用いた積層体の製造装置を示す図である。
【符号の説明】
10,50 積層体
12 ポリオレフィン層
14 粘着層
16 基材層
20 被接着フィルム
30 ヒートシール部
40 破断部
100 容器(包装体)
120 容器本体(包装体本体)
140 蓋材(フィルム)
200 袋(包装体)
220 第1のフィルム
230 テープ(開閉部材)
240 第2のフィルム

Claims (11)

  1. 被接着フィルムとヒートシールされるポリオレフィン層、粘着層及び基材層が、この順で積層されている積層体であって、
    前記ヒートシールされたフィルムを剥離すると、ヒートシール部近傍のポリオレフィン層が、又はポリオレフィン層と粘着層が、前記フィルムに接着したまま、前記積層体から破断されて破断部を形成し、
    前記破断部において、前記フィルムに付着した粘着層又は前記積層体に残った粘着層により、再び前記フィルムが前記積層体と接着できる積層体。
  2. 前記ポリオレフィン層の厚みが20μm以下である請求項1に記載の積層体。
  3. 前記粘着層が、スチレン系熱可塑性エラストマー、粘着付与剤及びプロセスオイルからなり、
    前記粘着層と前記ポリオレフィン層が、共押し出しにより形成されている請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 前記粘着層が、前記プロセスオイルが一軸押出し機の途中から注入されて混練押出して形成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層体。
  5. 前記基材層が、前記ポリオレフィン層と同一である請求項1に記載の積層体。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層体を含む包装体。
  7. 被接着フィルムと、請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層体からなる包装体本体からなり、
    前記フィルムは、前記積層体のポリオレフィン層にヒートシールされることにより、前記包装体本体と接着し、
    前記フィルムを剥離すると、ヒートシール部近傍のポリオレフィン層が、又はポリオレフィン層と粘着層が、前記フィルムに接着したまま破断されて破断部を形成し、
    前記破断部において、前記フィルム又は包装体本体にある粘着層により、前記フィルム及び包装体本体を付着することにより、再封できる包装体。
  8. 第1のフィルムと、
    前記第1のフィルムとシールされて包装空間を形成する第2のフィルムからなり、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層体からなる開閉部材が、少なくとも前記第1のフィルムの開口部に付着していて、
    前記第2のフィルムは、前記開閉部材のポリオレフィン層にヒートシールされていて、
    前記第2のフィルムを前記開閉部材から剥離すると、ヒートシール部近傍のポリオレフィン層が、又はポリオレフィン層と粘着層が、前記第2のフィルムに接着したまま破断されて破断部を形成し、
    前記破断部において、前記第1のフィルム又は第2のフィルムにある粘着層により、前記第1のフィルム又は第2のフィルムを付着することにより、再封できる包装体。
  9. 食品用、雑貨用、医薬品用又は化粧品用包装体である請求項6〜8のいずれか一項に記載の包装体。
  10. スチレン系熱可塑性エラストマー、粘着付与剤及びプロセスオイルを混練溶融し、前記プロセスオイルは一軸押出し機の途中から注入する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の粘着層の製造方法。
  11. 粘着層とポリオレフィン層を共押し出しにより形成する請求項1〜9のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
JP2003059634A 2003-03-06 2003-03-06 積層体、その製造方法及びそれを用いた再封可能包装体 Expired - Fee Related JP4159903B2 (ja)

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