JP2004267519A - 回転式電磁誘導加熱装置 - Google Patents

回転式電磁誘導加熱装置 Download PDF

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Teru Hanabusa
輝 花房
Katsuhiko Sugita
勝彦 杉田
Ryukichiro Fukuda
龍吉郎 福田
Daisaku Noda
大作 野田
Shinpei Yamada
晋平 山田
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NEOSHISU KK
Fujimak Corp
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
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NEOSHISU KK
Tokyo Electric Power Co Inc
Fujimak Corp
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Abstract

【課題】実質的に食材が存在し得る領域のみを加熱することができる回転式電磁誘導加熱装置を提供するものである。
【解決手段】磁性金属材料から成る釜と、この釜を支持し、所定の速度で回転させながら電磁誘導加熱を行う加熱支持部を有し、電磁誘導加熱に用いる誘導加熱コイルが、加熱支持部において、調理時に食材が実質的に存在し得る部分にだけ配置されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱装置、特に、回転式電磁誘導加熱調理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開2000−135166号公報や実開平6−46620号公報に、従来回転式電磁誘導加熱処理装置の例が示されている。この回転式電磁誘導加熱装置は、円筒状の側面を有し且つその一端が略平坦に閉じた比較的大きな釜と、この釜を回転させながら加熱する支持本体を有しており、加熱調理時にあって、上記釜は、支持本体によって、傾斜された状態で支持され、且つ、この傾斜状態を維持されつつ所定の速度で回転されながら誘導加熱コイルの電磁誘導によって加熱されて、一度に大量の、つまり多人数分の、食材を調理することができる。安全のため、釜の温度は温度センサによって常に監視されている。
【0003】
特に、前者の公報には、誘導加熱コイルが、釜の側面の全周に亘って略円筒形状に巻かれたものが開示されており、一方、後者の公報には、誘導加熱コイルが、釜の側面に略鞍状に巻かれたものが開示されている。
【0004】
また、前者の公報には、釜の温度を、釜の内部表面に接するように配置された温度センサ、ここでは特に熱電対によって測定するものが示されており、一方、後者の公報には、釜の温度を、釜に接触させた状態で釜の外部に設けた温度センサ、ここではサーミスタによって測定するものが開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−135166号公報
【特許文献2】
実開平6−46620号公報
【特許文献3】
特開平7−2040996号公報
【特許文献4】
特開2000−38349号公報
【特許文献5】
特開平8−108100号公報
【特許文献6】
特許第2917526号公報
【特許文献7】
特開平4−242093号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例のように、誘導加熱コイルが釜の側面の全周に亘って設けられ、また、釜の側面の一部に略鞍状に設けられている場合には、実質的に食材が存在し得る領域以外の部分でも加熱処理が行われることになり、逆に、実質的に食材が存在し得る領域の一部において加熱処理が行われないといった不都合が生じてしまう。
【0007】
また、上記従来例のように、温度センサを釜の内部に設けることは、衛生上好ましことではなく、また、センサが食材によって汚れてその感度が低下するとった、温度センサにとっては致命的な欠点さえ生じさせてしまう。また、温度センサを釜に接触させた状態で設けると、釜を空焚きしてしまったとき等、釜が異常に高温になったときに、温度センサが壊れてしまう危険がある。
【0008】
本発明は、これら従来技術における問題点を解決するためになされたものであり、実質的に食材が存在し得る領域のみを加熱することができる回転式電磁誘導加熱装置を提供するものである。また、この回転式電磁誘導加熱装置に関連して、清潔で、耐久性のある温度センサを提供するものである。更に、この加熱処理に関連して、様々な改良をなすことをも目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、磁性金属材料から成る釜と、この釜を支持し、所定の速度で回転させながら電磁誘導加熱を行う加熱支持部を有し、前記電磁誘導加熱に用いる誘導加熱コイルが、前記加熱支持部において、調理時に食材が実質的に存在し得る部分にだけ配置されている回転式電磁誘導加熱装置を特徴としている。
【0010】
また、本発明は、全体として略円筒形状であって、その一端が椀底に似た曲面形状で閉じた、磁性金属材料から成る釜と、この釜を傾斜させた状態で支持し、この傾斜状態を維持しつつ前記釜を所定の速度で回転させながら電磁誘導加熱を行う加熱支持部を有し、前記電磁誘導加熱に用いる誘導加熱コイルが、前記釜の椀底に似た曲面形状の一部と前記略円筒形状の一部とにまたがる形状を有する回転式電磁誘導加熱装置を特徴としている。
【0011】
上記装置において、前記誘導加熱コイルは、略扇型曲面形状であってもよい。
【0012】
また、上記装置において、前記誘導加熱コイルは、前記加熱支持部において、前記加熱支持部によって支持された釜の底部付近に前記釜との距離を常時略一定に保つことができる状態で配置されているのが好ましい。
【0013】
また、上記装置において、前記釜の外部に前記釜と非接触で配置された温度測定装置を更に備えていてもよい。
【0014】
また、上記装置において、前記電磁誘導加熱の加熱調理時間、加熱の強さ、及び、釜の回転速度が調理メニュー毎に予めプログラムされていてもよい。
【0015】
更に、上記装置において、前記釜が整磁合金で作られていてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の回転式電磁誘導加熱装置は、例えば、炊飯、ピラフ、野菜炒め、焼きそば等のいわゆる炒め調理や、カレー、シチュー、味噌汁、スープ等のいわゆる煮込み調理に使用できる。
【0017】
1.装置構成
図1に、本発明による回転式電磁誘導加熱装置の斜視図を、図2に、その横面図を、更に、図3に、図1から釜を取り外した状態を、それぞれ示す。
【0018】
この加熱装置1は、主に、釜3と、この釜3を支持する支持本体5から成る。尚、釜3は、洗浄等のため、支持本体5から自由に取り外すことが可能である。
【0019】
1−1.釜
釜3は、全体として略円筒形状を有するが、特にその一端31は、お椀の底に似た曲面形状で閉じている。食材は、釜3の他端の開口32から投入される。この釜3による加熱調理は、図1、図2に示されるように、釜を多少傾斜させた状態で行う。更に言えば、釜の傾斜状態を維持しつつ、所定の速度で、例えば、図示矢印ア方向に中心部30回りに回転させながら行う。
【0020】
上に述べた動作方法から容易に類推可能であるように、この釜の側面のうち、調理時に食材が実質的に存在し得るのは、その側面の一部、即ち、椀底31に似た曲面形状の一部と略円筒形状33の一部とにまたがる領域34だけである。また、食材7は、傾斜された釜3の底部付近35に存在することが最も多いと考えられる。釜3が回転されることにより、その底部付近35、或いは、領域34における食材7は、釜3の内側側面を滑りつつ、その内部で自動攪拌される。より効率的に攪拌を行うため、釜3の内側側面に攪拌棒37を取り付けてもよい。攪拌棒37は、必要に応じて着脱できる。明らかなように、攪拌棒37を設けることにより、食材7は、釜3の回転に応じて掻き上げられ、その後、落下されるといった動作を繰り返しながら、より効率的に加熱される。ただし、このような攪拌棒37を設けたとしても、食材7は掻き上げられ落下されて、最終的には領域34付近に落ち付くものであるから、食材7が実質的に存在し得るのは領域34であること、また、傾斜された釜3の底部付近35に食材7が存在することが最も多いことに変わりはない。
【0021】
釜3は磁性金属材料で作られている。誘導加熱コイル等の誘導加熱手段によって発生される磁力線は、この磁性金属で作られた釜に渦電流を発生させ、この結果、釜は発熱する。磁性金属材料の中でも、例えば、整磁合金(即ち、あるキュリー温度を持った高透磁率の金属)等が好ましい。整磁合金で釜を作ることにより、この釜の最高温度を釜自身で制御することができる、つまり、釜の温度がキュリー温度以上になることを防ぐことができる。なぜなら、釜が整磁合金のキュリー温度以上になったときは、釜の磁性が自動的に失われ、この結果、誘導加熱で渦電流が発生しなくなり、釜の温度上昇が防止されるからである。この原理は、上に述べた特許文献特開平8−108100号公報や特許第2917526号公報にも記載されている通り、よく知られているため、ここではこれ以上説明しない。このように、釜の最高温度を釜自身で制御することにより、仮に釜の温度を監視しない場合であっても、釜の温度を限界温度以下に抑えることができる。
【0022】
1−2.支持本体
支持本体5は、釜を支持し且つこの釜に電磁誘導加熱を行う加熱支持部20と、この加熱支持部20を支持する支持台60から成る。
【0023】
1−2−1.加熱支持部
加熱支持部20は、釜3を、コイルプレート21から多少離した状態で支持する。更に言えば、加熱支持部20は、コイルプレート21の前側側縁21’において釜3の開口側の一部側面を支持するとともに、支持プレート23の側縁23’において釜3の略縦断面の側面を支持する。釜3は、これらの部分において、加熱支持部20の傾斜角に応じて所定の傾斜角で支持される。加熱支持部20を傾斜させるため、図2によく示されているように、加熱支持部20の左右両側側面は支持台60に固定して設けられた左右両側の支持板41によって枢支されており、また、加熱支持部20の背面下側に設けた回転コロ24は支持台60に固定して設けられた曲板上42を走るようになっている。この結果、加熱支持部20の傾斜角は、回転コロ24が曲板上42を走る距離、つまり、角度範囲にわたって変更が可能である。例えば、加熱支持部20の傾斜角は、約10度〜30度の間で自由に設定することができる。従って、釜3の傾斜角も、約10度〜30度の間で自由に設定することができる。尚、この角度調整を容易にするため、また、調理中に加熱支持部20が高温になることを考慮して、加熱支持部20の一方の側面に取っ手25を設けてもよい。
【0024】
釜3は、コイルプレート21の下側に固定して設けた誘導加熱コイル26の働きによって加熱される。加熱が効果的に行われるよう、加熱支持部20において誘導加熱コイル26が配置される位置は、加熱支持部20によって釜3が支持されているときに食材が存在することが最も多いと考えられる、傾斜された釜の底部付近35とされている。
【0025】
誘導加熱コイル26による加熱中の釜3の温度を測るため、温度センサ27が設けられていてもよい。温度センサ27は、支持プレート23の一方の上に、支持プレート23の形状に適合させるよう傾斜面28を有した状態で設けられている。釜の温度は、傾斜面28の受温面29において非接触で感知される。受温面29は、伝熱性の高いステンレス等の金属板で形成されており、また、その表面には温度変化を受け易くするため黒色の塗装が施されている。
【0026】
加熱支持部20の背面中心付近に、釜3を回転させるモータ40が設けられている。このモータ40の回転軸41は加熱支持部20の表側に突出している。釜3が加熱支持部20の所定位置に配置されたとき、この回転軸41が、釜の中心部30の外部に設けた所定穴(図示されていない)と連結される。釜3はこの連結を通じてモータ30から駆動力を受け、中心部30を中心に回転する。尚、安全のため、モータ40に隣接させて回転センサ(図示されていない)が設けられていてもよい。
また、この連結等により、釜3は加熱支持部20に(回転可能に)固定されることとなり、この結果、釜3を加熱支持部20に取り付けたとき、加熱支持部20に対する釜3の傾斜角は保持される。釜3と加熱支持部20の間の、この角度関係は、たとえ加熱支持部20の傾斜角が変更されたとしても、変更されることはない。このことは、本発明の対象である電磁誘導加熱装置にとって非常に重要な意味を持つ。なぜなら、加熱支持部20に対する釜3の傾斜角が保持される結果、加熱支持部20に固定して設けた誘導加熱コイル26と釜3との距離も、常時略一定に保たれ、より安定した誘導加熱を行うことができるからである。本発明では、たとえ加熱支持部20の傾斜角が変更されたとしても、それらの間の距離を常に最適な状態に保つことができるのである。
【0027】
1−2−2.支持台
支持台60は、加熱支持部20を傾斜自在に支持すると同時に、釜3の回転や加熱の制御を行う。ユーザは、支持台60の片隅に設けた制御部61を操作することによって、モータ40の回転動作や誘導加熱コイル26による加熱動作に指示を出すことができる。この制御部61のパネル62には、例えば、電源スイッチや、予熱スイッチ、調理スタートスイッチ、調理ストップスイッチ、調理メニュー選択スイッチ等の各種スイッチの他、加熱調理時間のカウントダウンやエラー表示及び各種設定値の変更等に用いることができるカウント表示部、更に、カウント表示部の数値の設定変更に使用するアップ・ダウンスイッチ、ランプ、ブザー音発生部等63が設けられている。これらのスイッチを用いて、例えば、調理(加熱)時間、加熱の強さ、釜の回転速度等の様々な指示を的確に出すことができる。
【0028】
特に、調理メニュー選択スイッチを用いて、各種の調理メニューに応じて、最適加熱を自動的に行うことができる。自動加熱を行うため、調理メニューに応じて、調理(加熱)時間、加熱の強さ、釜の回転速度が予めプログラムされている。例えば、炒飯を1人前とする調理メニューについては、加熱調理時間を2分、加熱の強さを100%、1回転速度を2秒とし、炒飯を3人前とする調理メニューについては、加熱調理時間を3分、加熱の強さを100%、1回転速度を2秒とし、また、焼きそばを1人前とする調理メニューについては、加熱調理時間を3分、加熱の強さを100%、1回転速度を2秒とし、更に、例えば異常な状態によって加熱の強さが100%以下になった場合は、加熱調理時間を自動的に延長する等の如くである。これらのプログラムにより、調理メニュー選択スイッチを押すだけで、予めプログラムした内容に従って、自動で加熱処理を行うことができる。尚、プログラム内容は、ユーザによって適宜に、自由に設定、変更され得る。
【0029】
1−3.制御ブロック
図4は、加熱装置1の制御方法の概略を示した制御ブロック図である。この図に示すように、回転センサ64によって感知された釜3を回転させているモータ40の回転動作は、回転センサ64と接続された制御部に伝達される。モータ40の回転に異常が生じた場合、回転センサ64から制御部61に信号が送られて、制御部61に異常が伝達されることになる。この異常は、例えば、制御部61の操作パネル63のランプやブザー音発生部によってユーザに報知されてもよい。必要なら、ユーザは、制御部61を操作して、モータ40への電力の供給を停止させることもできる。勿論、この動作は自動で行われてもよい。
【0030】
同様に、温度センサ27によって感知された釜3の温度は、温度センサ27に接続された制御部61に伝達される。釜3の温度に異常が生じた場合、温度センサ27から制御部61に信号が送られて、制御部61に異常が伝達されることになる。この異常は、例えば、制御部61の操作パネル62に設けたランプやブザー音発生部によってユーザに報知されてもよい。必要なら、ユーザは、制御部61を操作して、誘導加熱コイル26への電力の供給を停止させることもできる。勿論、この動作は自動で行われてもよい。
【0031】
2.コイルプレート、誘導加熱コイル
図5乃至図7を参照して、図3に示したコイルプレート21と誘導加熱コイル26について更に説明を加える。
【0032】
図5は、コイルプレートだけの正面斜視図、図6のa)は、誘導加熱コイルだけの横面図、図6のb)は、その上面図を、更に、図7は、加熱支持部の内部におけるコイルプレートと誘導加熱コイルとの位置関係を示す正面図である。
【0033】
図5によく示されているように、コイルプレート21は、調理時に食材が実質的に存在し得る、釜の側面の一部、即ち、椀底に似た曲面形状の一部と略円筒形状の一部とにまたがる釜の領域34(図1)に対応する(近似する)形状を有する。更に言えば、このコイルプレート21も、椀底に似た曲面形状の一部と略円筒形状の一部とにまたがる形状を有する。但し、その大きさは、領域34の大きさよりも若干小さい。
【0034】
また、図6によく示されているように、誘導加熱コイル26は、多数のコイル26’を巻き付けた状態で設けられている。これらのコイルに、例えば、図示矢印イ方向に電流を流すことにより、コイルからの電磁誘導によって各コイル周辺で釜3を加熱することができる。発熱量は、コイルに流れる電流量で調整できる。
【0035】
この誘導加熱コイル26の形状は、コイルプレート21の形状に対応する(類似する)。更に言えば、この誘導加熱コイル26も、椀底に似た曲面形状の一部と略円筒形状の一部とにまたがる形状を有する。更に言葉を変えれば、誘導加熱コイル26の形状は、コイルプレート21の底部付近22(この底部付近22は、調理時に食材が存在し得る可能性が高い釜の底部付近35(図1等参照)に対応する)を覆うような曲面形状であって、全体として略扇型曲面形状である。但し、その大きさは、コイルプレート21が占める領域の大きさよりも小さい。
【0036】
図7によく示されているように、これらコイルプレート21と誘導加熱コイル26は、コイルプレート21の下側において、コイルプレート21の外側底面に密着させた状態で設けられている。この結果、釜が加熱支持部によって支持されたとき、誘導加熱コイル26は、調理時に食材が存在し得る可能性が高い、釜の底部付近35(図1等参照)の側面に隣接して配置されることになる。この構成によれば、釜3はその全体が加熱されるのではなく、誘導加熱コイル26が配置された略扇型曲面形状の領域、換言すれば、調理時に食材が存在し得る領域のみとなる。したがって、本発明によれば、そのような領域以外で温度が異常に上昇して、焦げ付きが生じてしまうようなことはない。逆に、そのような領域の一部において加熱処理が行われないといった問題もない。
【0037】
3.温度センサ
図3と、更に図8を参照して、温度センサ27について更に説明を加える。図8は、図3に示した温度センサ27の、特にその受温面29付近における、内部構造を示す部分拡大概略側面図である。
【0038】
図3から明らかなように、温度センサ27は、釜3の内部ではなく、その外部に設けられている。釜3の外部に温度センサ27を設けたことにより、温度センサ27が食材7によって汚れる可能性は著しく低くなり、したがって、その感度を容易に維持することができる。このことは、温度センサの清潔さを保つことにもつながり、衛生面の点からも好ましい。また、図面からは必ずしも明らかでないが、温度センサ27は、釜3に直接は接触せず、非接触で釜3の温度を測定できる。この結果、釜3の最高温度を制御することができる、つまり、空焚き等によって釜3の温度が異常上昇したときでも、その温度上昇をある程度の上昇で抑えることができる。このことは、センサの耐久性を上げることにもつながる。
【0039】
次に、図8を参照する。受温面29は、シール材44を介して、温度センサ27の本体を構成するケース43に固定されている。温度センサ27の内部には、受温面29の内側表面に接触させた状態で、サーミスタ等の温度センサ部45と、更に、バイメタル等のハイリミッター部46が、上下に配列して設けられている。この受温面29によれば、特に、ハイリミッター部46を設けたことにより、異常な温度状態の下でも、加熱装置を停止させることが可能となっている。即ち、正常な温度状態の下では、釜3の温度は温度センサ部45によって測定され、この測定結果に基づいてユーザ自身が釜の上限温度をコントロールできるが、これに対し、センサ不良や制御部異常等の異常な温度状態の下では、温度センサ部27による測定が不可能となり、ユーザ自身が釜の上限温度をコントロールすることができなくなるため、このような場合に、ハイリミッター部45で強制的に加熱を停止させる、より具体的には、誘導加熱コイル26への電流の供給を停止させることができる。
【0040】
図9に、実際の釜の表面温度と温度センサによって測定された温度との対応関係をグラフで示す。この例は、特に、温度センサ27が230度になったときに、誘導加熱コイル26への電流の供給をオフとし、225度で再び電流の供給をオンとしたときの状態を示すものである。グラフから明らかなように、温度センサ27によって測定された温度は、実際の釜3の表面温度に対して、略正確に追随するものであることが分かる。更に言えば、調理開始後約13分、17分、21分、25分、29分の各々において、温度センサによって測定された温度と実際の釜の表面温度に、それぞれ、ピークが存在し、これらのピークは略同じ時間に発生するものとなっている。故に、本発明の温度センサ27は、釜3の温度を略正確に捉えるているということができる。
【0041】
4.動作説明
図10のフローチャートを参照して、加熱装置の動作の流れの一例を簡単に説明する。電源スイッチがオンにされたとき、加熱装置の動作が開始される(ステップ(ST)1)。先ず、初期設定として、予めプログラムされた調理メニューの設定値に変更が必要であるかどうかの確認を行う(ST2)。この確認に応答して、ユーザによって、何らかの処理、例えば、カウント表示部の数値表示をアップ、ダウンスイッチで増減させるような処理が行われたときは、それに従って変更処理を行う(ST3)。変更が行われない場合は、電源スイッチが押されたかどうかの確認を行う(ST4)。電源スイッチが押されたら、次いで、調理メニューを選択させる(ST5)。その後、調理スタートスイッチが押されたどうかの確認を行う(ST6)。調理スタートスイッチが押されたら、選択された調理メニューに従って、釜を所定の速度で回転させるとともに誘導加熱コイルによる加熱を開始し、また、加熱調理時間の測定を開始する(ST7)。次いで、温度センサによる釜の温度測定を開始するとともに温度制御を行い(ST8)、また、モータの回転速度を回転センサによって測定するとともにその回転制御を行う(ST9)。その後、所定の加熱調理時間が経過するまで、ST8、ST9のステップを続行し(ST10)、加熱調理時間の経過後に、釜の回転を停止させるとともに加熱を停止させる(ST11)。最後に、調理の終了をランプやブザーでユーザに報知して(ST12)、動作終了となる。その後、調理ストップスイッチが押された場合には、再び、ST5に戻って、上の処理を繰り返す。
【0042】
5.その他
上の実施形態では、釜の形状を、全体として略円筒形状を有するが、特にその一端はお椀の底に似た曲面形状で閉じているものとして説明したが、釜の一端が略平坦に閉じられている場合にも、本発明は適用可能である。この場合、誘導加熱コイルは、釜の平らな一端と略円筒形状の一部とにまたがる領域の形状に対応する形状を有する。これにより、単に釜の側面にのみ誘導加熱コイルが設けられている場合よりも、より効率的に加熱を行うことができる。明らかなように、上の実施形態は、本発明を、上で述べた釜の形状に限定しようとするものではない。そうではなく、本発明は、誘導加熱コイルが、加熱支持部において、調理時に食材が実質的に存在し得る部分にだけ配置されていることを重要な特徴とするだけのものである。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、実質的に食材が存在し得る領域のみを加熱することができる回転式電磁誘導加熱装置が提供される。また、この回転式電磁誘導加熱装置に関連して、清潔で、耐久性のある温度センサが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による回転式電磁誘導加熱装置の斜視図。
【図2】図1の加熱装置の横面図。
【図3】図1から釜を取り外した状態を示す図。
【図4】加熱装置の制御方法の概略を示す制御ブロック図。
【図5】コイルプレートだけの正面斜視図。
【図6】誘導加熱コイルだけの横面図と上面図。
【図7】加熱支持部の内部におけるコイルプレートとコイルとの位置関係を示す正面図。
【図8】図3に示した温度センサの、特にその受温面付近における内部構造を示した部分拡大概略側面図。
【図9】実際の釜の表面温度と温度センサによって測定された温度との対応関係を示すグラフ。
【図10】加熱装置の動作の流れの一例を説明するフローチャート。
【符号の説明】
1 回転式電磁誘導加熱装置
3 釜
5 支持本体
7 食材
20 加熱支持部
21 コイルプレート
27 温度センサ
40 モータ
60 支持台
61 制御部

Claims (7)

  1. 磁性金属材料から成る釜と、この釜を支持し、所定の速度で回転させながら電磁誘導加熱を行う加熱支持部を有し、前記電磁誘導加熱に用いる誘導加熱コイルが、前記加熱支持部において、調理時に食材が実質的に存在し得る部分にだけ配置されていることを特徴とする回転式電磁誘導加熱装置。
  2. 全体として略円筒形状であって、その一端が椀底に似た曲面形状で閉じた、磁性金属材料から成る釜と、この釜を傾斜させた状態で支持し、この傾斜状態を維持しつつ前記釜を所定の速度で回転させながら電磁誘導加熱を行う加熱支持部を有し、前記電磁誘導加熱に用いる誘導加熱コイルが、前記釜の椀底に似た曲面形状の一部と前記略円筒形状の一部とにまたがる形状を有することを特徴とする回転式電磁誘導加熱装置。
  3. 前記誘導加熱コイルは、略扇型曲面形状である請求項2記載の装置。
  4. 前記誘導加熱コイルは、前記加熱支持部において、前記加熱支持部によって支持された釜の底部付近に前記釜との距離を常時略一定に保つことができる状態で配置されている請求項1乃至3のいずれかに記載の装置。
  5. 前記釜の外部に前記釜と非接触で配置された温度測定装置を更に備える請求項1乃至4のいずれかに記載の装置。
  6. 前記電磁誘導加熱の加熱調理時間、加熱の強さ、及び、釜の回転速度が調理メニュー毎に予めプログラムされている請求項1乃至5のいずれかに記載の装置。
  7. 前記釜が整磁合金で作られている請求項1乃至6のいずれかに記載の装置。
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