JP2004253092A - 光ピックアップ装置およびその組み立て方法ならびに光ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光ディスクに照射される光ビームのエネルギーを一定条件に維持でき、安定な情報の記録および再生が可能な光ピックアップならびに光ディスク装置を提供する。
【解決手段】この発明の光ピックアップは、光学ベース151に設けられた貫通穴に挿入されるボス部162とボス部の軸線方向と直交する方向にボス部を貫通穴内で移動可能とする平面部とを有するボス板161に保持されたヒートシンクにより、ダイクロイックプリズムに入射される光ビームの中心と対物レンズの中心とを容易に一致できる。
【選択図】 図8
【解決手段】この発明の光ピックアップは、光学ベース151に設けられた貫通穴に挿入されるボス部162とボス部の軸線方向と直交する方向にボス部を貫通穴内で移動可能とする平面部とを有するボス板161に保持されたヒートシンクにより、ダイクロイックプリズムに入射される光ビームの中心と対物レンズの中心とを容易に一致できる。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、情報記録媒体である光ディスクに情報を記録し、あるいは情報を再生するために用いられる光ピックアップならびに光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報記録媒体としての光ディスクとして、CD(音楽用コンパクトディスク)やDVD−ROMに代表される再生専用型、CD−R、DVD−Rに代表される1回追記型、コンピュータの外付けメモリやビデオ記録用に代表される書き換え可能型等が既に実用化されている。
【0003】
近年、光ディスクは情報関連及び放送関連機器で求められる記録容量の急激な増加に対応するため容量の増大が求められている。そのため、記録密度を上げる目的で、レーザ波長の短波長化(集光スポット径の小径化)や超解像技術の利用等の研究が進められる一方、トラックピッチ、マークピットピッチを詰めるために、電子ビーム露光等のマスタリング技術が検討されている。
【0004】
例えば、レーザ波長の短波長化に関しては、既に、波長が405nmの青紫色のレーザ光を用いる規格が規定されている。
【0005】
このため、光ディスクに情報を記録するための光ピックアップの位置精度や組立精度に、高い精度が要求されている。
【0006】
なお、光ピックアップを組み立てる際の組立精度や位置精度を高めるため、光ピックアップ内に組み込まれるグレーティング素子を回転可能とした提案がある(例えば特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−150599号公報(図13、図14、図19、段落[0005]、同[0016]、要約)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示された発明では、光ピックアップにおいて、グレーティングを含むモジュール70を、突起49と円環状ガイド部50により、任意の方向に回転可能である。
【0009】
しかしながら、今日、光ピックアップに対する一層の小型化の要求から、光ビームを出射する半導体レーザ素子と光ディスクで反射された反射光ビームを所定の条件で受光して対物レンズのフォーカス制御およびトラック制御ならびに信号再生のための電気信号を得る光検出器とは既に一体化されており、レーザ素子からの光ビームを対物レンズに案内する光学要素および対物レンズを通る光ビームの光軸調整については、特に、高い精度が要求されている。
【0010】
一方、レーザ素子には、レーザ素子からの熱を放熱するヒートシンクが一体に組み立てられる。なお、波長が405nmの青紫色のレーザ光を用いる場合は、光ビームの利用効率を高めるために光ビームのエネルギー分布も考慮される必要がある。このため、半導体レーザ素子と光検出器とからなるIOU(入出力ユニット)、レーザ素子からの光ビームを対物レンズに案内する光学要素および対物レンズを通る光ビームの光軸を調整する際の調整時間が増大される問題がある。
【0011】
なお、レーザ素子には、一般に、ヒートシンクが設けられるが、確実な放熱が可能なヒートシンクの形状および固定方法と光軸調整のための調整スペースとを両立できるレーザ素子の保持機構またはヒートシンクの形状は、まだ確立されていない。
【0012】
このため、対物レンズを通過して光ディスクの記録面に集光される光ビームのエネルギーが均一にならない問題がある。
【0013】
この発明の目的は、光ディスクに照射される光ビームのエネルギーを一定条件に維持でき、安定な情報の記録および再生が可能な光ピックアップならびに光ディスク装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明は、光ビームを出射する光源と、この光源を保持する光学ベースと、前記光学ベースに固定され、前記光源からの光ビームを反射するダイクロイックプリズムと、前記光学ベースに固定され、前記ダイクロイックプリズムから反射された前記光ビームを受けるミラーと、前記光源と一体に構成され、前記光源からの熱を逃がすヒートシンクと、前記ヒートシンクを前記光学ベースの所定の位置に位置決め調整させるヒートシンク保持部材と、を有することを特徴とする光ピックアップ装置を提供するものである。
【0015】
またこの発明は、光ビームを出射する光源と、この光源を保持する光学ベースと、前記光学ベースに固定され、前記光源からの光ビームを反射するダイクロイックプリズムと、前記光学ベースに固定され、前記ダイクロイックプリズムから反射された前記光ビームを受けるミラーと、前記光源と一体に構成され、前記光源からの熱を逃がすヒートシンクと、前記ヒートシンクを前記光学ベースの所定の位置に位置決め調整させるヒートシンク保持部材と、前記光ビームが記録媒体で反射された反射光ビームを検出し、前記反射光ビームの強度に対応する大きさの電気信号を出力する光検出器と、を有することを特徴とする光ディスク装置を提供するものである。
【0016】
さらにこの発明は、記録媒体に光を集光し、または記録媒体からの光を捕捉する対物レンズと、対物レンズを通る光の光路を所定の角度に折り曲げるプリズムミラーと、第1の波長の光を出射する第1の光源と、第2の波長の光を出射する第2の光源と、第1の光源からの光をコリメートするコリメートレンズと、コリメートレンズによりコリメートされた第1の波長の光をプリズムミラーに向けて透過し、第2の光源からの光をプリズムミラーに向けて反射するダイクロイックプリズムと、それぞれの要素を保持する光学ベースからなる2波長光ピックアップ装置の組み立て方法において、プリズムミラーを光学ベースの所定の位置に、直接もしくは保持部材を介して固定し、プリズムミラーに第1の光源からの光を所定の条件で入射可能に、コリメートレンズを光学ベースの所定の位置に、直接もしくは保持部材を介して固定し、第2の光源の代わりに組み立て用の仮想光源を用い、仮想光源からの光をプリズムミラーからの反射光としてモニタしながら、ダイクロイックプリズムを、光学ベースの所定の位置に、直接もしくは保持部材を介して固定し、調整用光検出器または傾角測定器のディテクタにより得られるモニタ信号に基づいて、ヒートシンクに固定された第2の光源を光学ベースの所定の位置に位置させ、ヒートシンクと光学ベースとの相対位置を変更可能にヒートシンクを保持するヒートシンク保持部材を光学ベースに接着することを特徴とする光ピックアップ装置の組み立て方法を提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0018】
図1は、この発明の実施の形態である光ピックアップを含む光ディスク装置の一例を説明する概略図である。
【0019】
図1に示す光ディスク装置101は、ハウジング111と、ハウジング111に対してイジェクト動作(矢印A方向への移動)またはローディング動作(矢印A´方向への移動)が可能に形成されたテーブルユニット112を有している。
【0020】
テーブルユニット112の概ね中央には、光ディスクDを所定の回転数で回転させるターンテーブル113が設けられている。なお、図1は、光ディスクDが装填されていない状態でテーブルユニット113がイジェクトされている場合が示されているので、光ピックアップ121の一部および光ピックアップ121に組み込まれている対物レンズ122が露出されて見える。
【0021】
図2は、図1に示した光ディスク装置101の光ピックアップ121の要素を抜き出した状態で、光ピックアップの動作原理を説明する概略図である。
【0022】
図2に示されるように、光ピックアップ121は、光ビームすなわちレーザ光を光ディスクDの記録面に集光するとともに光ディスクDで反射されたレーザ光(以下反射レーザ光と呼称する)を取り込む対物レンズ122を有する。
【0023】
対物レンズ122の光ディスクDと逆の側の所定位置には、対物レンズ122を通って光ディスクDに向けられるレーザ光と光ディスクからの反射レーザ光の所定の光学特性を与える第1のホログラム素子123が設けられている。
【0024】
対物レンズ122と第1のホログラム素子123は、光ディスクDの記録面と直交する方向ならびに記録面に設けられている案内溝または記録マーク列と直交する方向に、詳述しない3軸アクチュエータにより、任意に移動可能である。
【0025】
第1のホログラム素子123の手前すなわち対物レンズ122から離れる側の所定の位置には、光ディスクDの記録面と概ね平行に案内されるレーザ光を対物レンズ122に向けて反射するプリズムミラー124が設けられている。
【0026】
光ディスクDの記録面と概ね平行であってプリズムミラー124にレーザ光を入射可能な位置には、例えば近赤外域の波長のレーザ光を出射する第1のレーザ素子125が設けられている。なお、第1のレーザ素子125は、例えばCD系の光ディスクからの情報の再生に利用される。
【0027】
第1のレーザ素子125とプリズムミラー124との間には、レーザ素子125の側から順に、回折格子と無偏光ホログラムが一体に形成されている受光特性設定素子126、カップリングレンズ127、ダイクロイックプリズム128、およびコリメートレンズ129が設けられている。なお、第1のレーザ素子125が設けられる位置に対して所定の条件を満たす位置には、光ディスクDからの反射レーザ光を検出する第1の光検出器130が位置されている。この第1の光検出器130には、受光特性設定素子126により所定の回折が与えられた反射レーザ光が入射される。
【0028】
ダイクロイックプリズム128による反射によりプリズムミラー124に向けてレーザ光を入射可能な位置には、例えば赤色の波長のレーザ光を出射する第2のレーザ素子131が設けられている。なお、第2のレーザ素子131は、例えばDVD規格の光ディスクからの情報の再生およびCD系ならびにDVD規格の光ディスクへの情報の書き込みに利用される。
【0029】
第2のレーザ素子131とダイクロイックプリズム128との間の所定の位置には、第2のレーザ素子から放射されるレーザ光に光ディスクDへの情報の記録に適した特性を与えるFMホログラム素子132が位置されている。なお、FMホログラム素子132には、光ディスクDからの反射レーザ光に所定の受光特性を与える機能も与えられている。
【0030】
第2のレーザ素子131が設けられる位置に対して所定の条件を満たす位置には、光ディスクDからの反射レーザ光を検出する第2の光検出器133が設けられている。この第2の光検出器133には、FMホログラム素子132により所定の回折が与えられた反射レーザ光が入射される。なお、第2のレーザ素子131、FMホログラム素子132および第2の光検出器133は、DVD向け発光/受光ユニット(VLDIOU)135として、ヒートシンク134を含んで、一体化されている。
【0031】
図2に示した光ピックアップ121においては、CD系光ディスクから情報を再生する場合、第1のレーザ素子125から出力された例えば780nmの波長のレーザ光Laは、受光特性設定素子126により所定の波面特性が与えられ、カップリングレンズ127により所定の結合効率が確保されて、ダイクロイックプリズム128に入射される。
【0032】
ダイクロイックプリズム128に入射されたレーザ光Laは、ダイクロイックプリズム128を透過し、コリメートレンズ129でコリメートされ、プリズムミラー124により対物レンズ122に向けて進行方向が折り曲げられる。
【0033】
プリズムミラー124で対物レンズ122に向けられたレーザ光Laは、第1のホログラム素子123を通って、光ディスクDの記録面に集光される。
【0034】
光ディスクDの記録面で反射された反射レーザ光La´は、第1のホログラム素子123を通ってプリズムミラー124に戻され、再び光ディスクDの記録面と概ね平行に進行方向が折り曲げられる。
【0035】
プリズムミラー124で折り曲げられた反射レーザ光La´は、コリメートレンズ129に入射され、ダイクロイックプリズム128に案内される。
【0036】
ダイクロイックプリズム128に戻された反射レーザ光La´は、そのままダイクロイックプリズム128を通過し、受光特性設定素子126により第1の光検出器130に向けられる。
【0037】
これにより、第1の光検出器130に、光ディスクDに記録されている情報に応じて強度が変化されて戻された反射レーザ光La´が入射される。
【0038】
以下、第1の光検出器130により反射レーザ光La´が光電変換され、その出力が図3を用いて後段に説明する信号処理系により処理されて、光ディスクDに記録されている情報に対応する信号として、外部装置あるいは一時記憶装置に出力される。
【0039】
一方、DVD規格の光ディスクに情報を記録する場合には、第2のレーザ素子131から出力された例えば660nmの波長のレーザ光Lbは、FMホログラム素子132126により所定の波面特性が与えられ、ダイクロイックプリズム128に入射される。
【0040】
ダイクロイックプリズム128に入射されたレーザ光Lbは、ダイクロイックプリズム128で反射され、コリメートレンズ129に案内される。
【0041】
コリメートレンズ129に案内されたレーザ光Lbは、コリメートレンズ120によりコリメートされ、プリズムミラー124により対物レンズ122に向けて進行方向が折り曲げられる。
【0042】
プリズムミラー124で対物レンズ122に向けられたレーザ光Lbは、第1のホログラム素子123を通って、光ディスクDの記録面に集光される。
【0043】
光ディスクDの記録面に集光されたレーザ光Lbは、図3を用いて後段に説明する信号処理系において記録すべき情報に応じて光強度が変調されているので、時間あたりのエネルギーが光ディスクDの記録膜の相を変化できるエネルギーである場合に、記録膜に、記録マークすなわちピットを形成する。
【0044】
光ディスクDの記録面で反射された反射レーザ光Lb´は、第1のホログラム素子123を通ってプリズムミラー124に戻され、再び光ディスクDの記録面と概ね平行に進行方向が折り曲げられ、コリメートレンズ129を通って、ダイクロイックプリズム128に戻される。
【0045】
ダイクロイックプリズム128に戻された反射レーザ光Lb´は、ダイクロイックプリズム128で反射され、FMホログラム素子132により、第2の光検出器133に向けられる。
【0046】
第2の光検出器133に入射された反射レーザ光Lb´の一部は、図3に示す信号処理系において、フォーカスエラー信号およびトラックエラー信号の生成に利用される。すなわち、対物レンズ122は、詳述しない光ディスクDの記録面にオンフォーカスとなる位置にフォーカスロックされるとともに、同記録面に予め形成されているトラックまたは情報ピットのピット列の中心とレーザ光の中心が一致するよう、トラッキングが制御される。
【0047】
また、DVD規格の光ディスクから情報が再生される場合には、上述した情報の記録と同様にして光ディスクDの記録面に集光された光ビームLbは、記録面に記録されている記録マーク(ピット列)に従って強度が変化されて光ディスクDから反射される。
【0048】
光ディスクDから反射された反射レーザ光Lb´は、第1のホログラム素子123を通ってプリズムミラー124に戻され、再び光ディスクDの記録面と概ね平行に進行方向が折り曲げられ、コリメートレンズ129を通って、ダイクロイックプリズム128に戻される。
【0049】
ダイクロイックプリズム128に戻された反射レーザ光Lb´は、ダイクロイックプリズム128で反射され、FMホログラム素子132により、第2の光検出器133に向けられる。
【0050】
第2の光検出器133に入射された反射レーザ光Lb´の一部は、図3に示す説明する信号処理系において、第2の光検出器133の出力を加算して得られる再生信号に対応する信号として、外部装置あるいは一時記憶装置に出力される。
【0051】
図3は、図1および図2により説明した光ディスク装置の信号処理系の一例を説明する概略図である。なお、図3においては、CD系光ディスクからの信号の再生(ダイクロイックプリズムを通過するレーザ光)については省略し、第2の光検出器の出力信号すなわちDVD規格光ディスクからの信号再生、フォーカス制御およびトラッキング制御を中心に説明する。
【0052】
第2の光検出器133は、第1ないし第4の領域フォトダイオード133A,133B,133Cおよび133Dを含む。それぞれのフォトダイオードの出力A,B,CおよびDは、それぞれ、第1ないし第4の増幅器221a,221b,221cおよび221dにより、所定のレベルまで増幅される。
【0053】
各増幅器221a〜221dから出力A〜Dは、AとBが、第1の加算器222aにより加算され、CとDが、第2の加算器222bにより加算される。
【0054】
加算器222aおよび222bの出力は、加算器223において「(A+B)に(C+D)が符号を反転して加算」される(引き算される)。
【0055】
加算器223による加算(引き算)の結果は、対物レンズ122の位置を、光ディスクDの記録面に予め形成されている図示しないトラックまたは記録情報である図示しないピット列と対物レンズ122を介して集束されるレーザ光が集束される距離である焦点距離に一致させるために利用されるフォーカスエラー信号として、フォーカス制御回路231に供給される。
【0056】
加算器224は(A+C)を生成し、加算器225は(B+D)を生成する。両加算器の出力すなわち(A+C)と(B+D)は、位相差検出器232に入力される。位相差検出器232は、対物レンズ122がレンズシフトされている場合に、正確なトラッキングエラー信号を得るために有益である。
【0057】
加算器226により、(A+B)と(C+D)の和が求められ、トラッキングエラー信号として、トラッキング制御回路233に供給される。
【0058】
(A+C)と(B+D)は、加算器227によりさらに加算され(A+B+C+D)信号すなわち再生信号に変換され、バッファメモリ234に入力される。
【0059】
なお、APC回路239には、第2のレーザ素子131から出射されたレーザ光の戻り光の強度が入力される。これにより、記録用データメモリ236に記憶されている記録データに基づいてレーザ素子131から出射される記録用レーザ光の強度が安定化される。
【0060】
ところで、第2のレーザ素子131は、例えば図4(a),(b)に示されるようなヒートシンク134が一体に組み込まれ、例えば図5(a),(b)に示される通りユニット化されているVLDIOU135を、図6により以下に説明する光学ベース151のボス152とヒートシンク134の位置決め穴134aとに位置決めすることで、光学ベース151の所定の位置に固定される。
【0061】
しかしながら、ヒートシンク134の位置決め穴134aの位置精度やVLDIOU135とヒートシンク134との間の位置精度およびそれぞれの形状精度等に起因して、位置決め穴134aとVLDIOU135内に位置される第2のレーザ素子131の発光位置あるいはレーザ素子131から出射されるレーザ光Lbの中心位置が、必ずしも一定にならないことが知られている。また、レーザ素子131から出射されるレーザ光は、周知の通り、レーザ素子のチップの接合面に水平な方向と垂直な方向で、拡がり角が異なることが知られている。
【0062】
すなわち、VLDIOU135を、光学ベース151に単純に固定したのみでは、レーザ光Lbのビームスポットの中心と対物レンズ122の中心とは、一致しない。
【0063】
このため、多くの場合、光ピックアップ121が組み立てられる際は、例えば図7に示される通り、ダイクロイックプリズム128が、プリズムミラー124とダイクロイックプリズム128との間の光軸およびダイクロイックプリズム128とVLDIOU135の基準軸とを含む面に平行に、矢印AあるいはBの方向に回転されることで、レーザ光Lbのビームスポットの中心と対物レンズ122の中心とが概ね一致される。
【0064】
しかしながら、図7に示したように、レーザ素子131から出射されるレーザ光の主光線の方向が対物レンズ122の中心とずれている場合は、レーザ光Lbのビームスポットの中心と対物レンズ122の中心とが一致されている場合であっても、IOU135側の位置精度や光学ベース151とIOU135との間の取り付け精度に起因して、対物レンズ122に入射するレーザ光の強度すなわちエネルギー量は、大きく変化する。
【0065】
これに対し、図8に示すように、光学ベース151に貫通穴153を設けて、図9に示すように、ボス162が形成されたボス板161を、図10に示すように、光学ベース151の外側から板バネ163により押圧する。
【0066】
図8ないし図10に示す構成とすることにより、ボス162(ボス板161)は、図11に示されるように、光学ベース151の貫通穴153の範囲で、貫通穴153の軸方向と直交する任意の方向に、任意量に移動(スライド)可能となる。なお、ボス板161のボス162がスライドできる最大値(調整しろ)は、光学ベース151の貫通穴153とボス162の直径との差を適切に設定することで任意に設定されることはいうまでもない。
【0067】
また、ボス162すなわちボス板161を光学ベース151と独立に形成することにより、ボス板161およびボス162は、例えば図12(a)に示すように、ダイカスト成型時のパーティングラインの影響を受けにくくなる。
【0068】
このことから、図12(b)に示されるような、光学ベース151と同時成型である場合に、パーティングを考慮して用意されなければならなかった逃げ部分(「金型の割り」により生じるバリを除去するための追加工を必要としないためのボスの特別な形状)152aが不要となる。
【0069】
すなわち、ボス162(ボス板161)を、図8ないし図10に示した通り、光学ベース151と独立に用意し、光学ベース151に別工程で固定することにより、ボス板161(ボス162)を光学ベース151に固定する際の取り付け精度も、向上される。
【0070】
次に、図8ないし図10に示したボスおよびボス板と光学ベースとを用いた光ピックアップを組み立てる際の主要な工程の一例を説明する。
【0071】
図13に示すように、光学ベース151およびダイクロイックプリズム128を、第2のレーザ素子131が設計上の位置に位置されている状態を提供可能な仮想の(組み立て用の)光源301が設けられている図示しない組み立て治具にセットする。
【0072】
続いて、図示しないが、例えばオートコリメータ(傾角測定器)を用い、ダイクロイックプリズム128から出射される光源301からの光ビームが所定の角度となるようにダイクロイックプリズム128の位置を設定し、例えば接着により、光学ベース151に固定する。
【0073】
次に、光学ベース151のボス162向け貫通穴153に、ボス板161すなわちボス162をセットし、板バネ163を用いて、ボス板161を光学ベース151に押圧する。
【0074】
以下、ボス162に、ヒートシンク134の位置決め穴134aによりVLDIOU135を固定し、VLDIOU135のレーザ素子131を発光させる。このとき、ダイクロイックプリズム128から出射されるレーザ光をオートコリメータによりモニタしながら、ボス板161を任意の方向に移動させ、レーザ光の光軸(レーザ光が本来通るべき軸線)上に発光点を移動させ、ボス板161を停止させる。なお、ボス板161は、板バネ163により光学ベース151に押圧されているので、僅かな振動や外力が加わった場合でも、ボス板161の位置は保持される。
【0075】
続いて、図14に示すように、ボス板161と光学ベース151とを、例えば紫外線が照射されることにより硬化するUV硬化接着により接着する(UV硬化樹脂をボス板161と光学ベース151との間の所定の空間に流し、所定波長のUV光を照射する)。
【0076】
詳細には、図13ならびに図14を用いて説明した光ピックアップの組み立て方法は、光ディスクDにレーザ光を集光し、または光ディスクDからの反射光を捕捉する対物レンズ122と、対物レンズ122を通るレーザ光の光路を所定の角度に折り曲げるプリズムミラー124と、第1の波長の光を出射する第1の光源125と、第2の波長の光を出射する第2の光源(VLDIOU)131と、第1の光源からの光をコリメートするコリメートレンズ129と、コリメートレンズ129によりコリメートされた第1の波長の光をプリズムミラー124に向けて透過し、第2の光源131からの光をプリズムミラー124に向けて反射するダイクロイックプリズム128と、それぞれの要素を保持する光学ベース151からなる2波長光ピックアップ装置は、
プリズムミラー124を光学ベース151の所定の位置に、直接もしくは保持部材を介して固定し、
プリズムミラー124に第1の光源125からの光を所定の条件で入射可能に、コリメートレンズ129を光学ベース151の所定の位置に、直接もしくは保持部材を介して固定し、
第2の光源131の代わりに組み立て用の仮想光源301を用い、仮想光源301からの光をプリズムミラー124からの反射光としてモニタしながら、ダイクロイックプリズム128を、光学ベース151の所定の位置に、直接もしくは保持部材を介して固定し、
図示しない調整用光検出器または傾角測定器のディテクタにより得られるモニタ信号に基づいて、ヒートシンク134に固定された第2の光源131を光学ベース151の所定の位置に位置させ、
ヒートシンク134と光学ベース151との相対位置を変更可能にヒートシンク134を保持するヒートシンク保持部材161を光学ベース151に接着することにより、光ピックアップ装置が組み立てられる。
【0077】
この方法によれば、光源すなわちVLDIOUから出射されるレーザ光の中心を対物レンズの概ね中心に一致させること、すなわちレーザ光の光軸(レーザ光が本来通るべき軸線)上に発光点を揃えることができ、対物レンズにより光ディスクの記録面に集光されるレーザ光のエネルギーが、不所望に変動することが防止される。しかも、高価な測定装置が不要で、現在利用されている生産設備をそのまま流用可能であり、組み立てコストに影響を与えない。
【0078】
また、上述した実施の形態の説明においては、DVD規格の光ディスクに情報を書き込むための発光/受光ユニットを例に説明したが、CD規格の光ディスクから情報を再生するためのレーザ素子を含むレーザユニットにも、もちろん適用できる。
【0079】
なお、この発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々な変形・変更が可能である。また、各実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、その場合、組み合わせによる効果が得られる。
【0080】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、光源からの光ビームの中心を対物レンズに入射可能であるから、個体差の少ない光ピックアップが得られる。従って、光ピックアップの歩留まりが高められるとともに、製造コストが低減される。
【0081】
また、本発明の光ピックアップが組み込まれる光ディスク装置においては、光ディスクに情報が記録される際の記録状態が均一化されることから、光ディスク装置に個体差が生じる虞れが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態が適用される光ディスク装置の一例を説明する概略図。
【図2】図1に示した光ディスク装置に組み込まれる光ピックアップの一例を説明する概略図。
【図3】図1および図2に示した光ディスク装置の信号処理系の一例を説明するための概略ブロック図。
【図4】図2に示した光ピックアップに組み込まれるヒートシンクの一例を説明する概略図。
【図5】図2に示した光ピックアップに組み込まれるDVD向け発光/受光ユニットの一例を説明する概略図。
【図6】図5に示したDVD向け発光/受光ユニットを図2に示した光ディスク装置に取り付ける構成の一例を説明する概略図。
【図7】図6に示した発光/受光ユニットを光ディスク装置に取り付ける構成により生じる不具合の一例を説明する概略図。
【図8】図6に示した発光/受光ユニットを光ディスク装置に取り付ける構成を代わる取り付け構造の主要部の一例を説明する概略図。
【図9】図8に示した取り付け構造に組み合わせられる発光/受光ユニット保持構造の一例を説明する概略図。
【図10】図8に示した取り付け構造に図9に示した取り付け構造を装着した状態の一例を説明する概略図。
【図11】図10に示した図9の取り付け構造が移動可能な状態を説明する概略図。
【図12】図9に示した取り付け構造を成型する際の特徴を説明する概略図。
【図13】図8ないし図10に示した発光/受光ユニット保持構造および取り付け機構を用いた光ピックアップを組み立てる工程の一例を説明する概略図。
【図14】図8ないし図10に示した発光/受光ユニット保持構造および取り付け機構を用いた光ピックアップを組み立てる工程の一例を説明する概略図。
【符号の説明】
101…光ディスク装置、121…光ピックアップ、122…対物レンズ、124…プリズムミラー、125…第1のレーザ素子、128…ダイクロイックプリズム、129…コリメートレンズ、130…第1の光検出器、131…第2のレーザ素子、133…第2のレーザ素子、134…ヒートシンク、134…位置決め穴、135…発光/受光ユニット、151…光学ベース、153…貫通穴、161…ボス板、162…ボス、163…板バネ。
【発明の属する技術分野】
この発明は、情報記録媒体である光ディスクに情報を記録し、あるいは情報を再生するために用いられる光ピックアップならびに光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報記録媒体としての光ディスクとして、CD(音楽用コンパクトディスク)やDVD−ROMに代表される再生専用型、CD−R、DVD−Rに代表される1回追記型、コンピュータの外付けメモリやビデオ記録用に代表される書き換え可能型等が既に実用化されている。
【0003】
近年、光ディスクは情報関連及び放送関連機器で求められる記録容量の急激な増加に対応するため容量の増大が求められている。そのため、記録密度を上げる目的で、レーザ波長の短波長化(集光スポット径の小径化)や超解像技術の利用等の研究が進められる一方、トラックピッチ、マークピットピッチを詰めるために、電子ビーム露光等のマスタリング技術が検討されている。
【0004】
例えば、レーザ波長の短波長化に関しては、既に、波長が405nmの青紫色のレーザ光を用いる規格が規定されている。
【0005】
このため、光ディスクに情報を記録するための光ピックアップの位置精度や組立精度に、高い精度が要求されている。
【0006】
なお、光ピックアップを組み立てる際の組立精度や位置精度を高めるため、光ピックアップ内に組み込まれるグレーティング素子を回転可能とした提案がある(例えば特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−150599号公報(図13、図14、図19、段落[0005]、同[0016]、要約)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示された発明では、光ピックアップにおいて、グレーティングを含むモジュール70を、突起49と円環状ガイド部50により、任意の方向に回転可能である。
【0009】
しかしながら、今日、光ピックアップに対する一層の小型化の要求から、光ビームを出射する半導体レーザ素子と光ディスクで反射された反射光ビームを所定の条件で受光して対物レンズのフォーカス制御およびトラック制御ならびに信号再生のための電気信号を得る光検出器とは既に一体化されており、レーザ素子からの光ビームを対物レンズに案内する光学要素および対物レンズを通る光ビームの光軸調整については、特に、高い精度が要求されている。
【0010】
一方、レーザ素子には、レーザ素子からの熱を放熱するヒートシンクが一体に組み立てられる。なお、波長が405nmの青紫色のレーザ光を用いる場合は、光ビームの利用効率を高めるために光ビームのエネルギー分布も考慮される必要がある。このため、半導体レーザ素子と光検出器とからなるIOU(入出力ユニット)、レーザ素子からの光ビームを対物レンズに案内する光学要素および対物レンズを通る光ビームの光軸を調整する際の調整時間が増大される問題がある。
【0011】
なお、レーザ素子には、一般に、ヒートシンクが設けられるが、確実な放熱が可能なヒートシンクの形状および固定方法と光軸調整のための調整スペースとを両立できるレーザ素子の保持機構またはヒートシンクの形状は、まだ確立されていない。
【0012】
このため、対物レンズを通過して光ディスクの記録面に集光される光ビームのエネルギーが均一にならない問題がある。
【0013】
この発明の目的は、光ディスクに照射される光ビームのエネルギーを一定条件に維持でき、安定な情報の記録および再生が可能な光ピックアップならびに光ディスク装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明は、光ビームを出射する光源と、この光源を保持する光学ベースと、前記光学ベースに固定され、前記光源からの光ビームを反射するダイクロイックプリズムと、前記光学ベースに固定され、前記ダイクロイックプリズムから反射された前記光ビームを受けるミラーと、前記光源と一体に構成され、前記光源からの熱を逃がすヒートシンクと、前記ヒートシンクを前記光学ベースの所定の位置に位置決め調整させるヒートシンク保持部材と、を有することを特徴とする光ピックアップ装置を提供するものである。
【0015】
またこの発明は、光ビームを出射する光源と、この光源を保持する光学ベースと、前記光学ベースに固定され、前記光源からの光ビームを反射するダイクロイックプリズムと、前記光学ベースに固定され、前記ダイクロイックプリズムから反射された前記光ビームを受けるミラーと、前記光源と一体に構成され、前記光源からの熱を逃がすヒートシンクと、前記ヒートシンクを前記光学ベースの所定の位置に位置決め調整させるヒートシンク保持部材と、前記光ビームが記録媒体で反射された反射光ビームを検出し、前記反射光ビームの強度に対応する大きさの電気信号を出力する光検出器と、を有することを特徴とする光ディスク装置を提供するものである。
【0016】
さらにこの発明は、記録媒体に光を集光し、または記録媒体からの光を捕捉する対物レンズと、対物レンズを通る光の光路を所定の角度に折り曲げるプリズムミラーと、第1の波長の光を出射する第1の光源と、第2の波長の光を出射する第2の光源と、第1の光源からの光をコリメートするコリメートレンズと、コリメートレンズによりコリメートされた第1の波長の光をプリズムミラーに向けて透過し、第2の光源からの光をプリズムミラーに向けて反射するダイクロイックプリズムと、それぞれの要素を保持する光学ベースからなる2波長光ピックアップ装置の組み立て方法において、プリズムミラーを光学ベースの所定の位置に、直接もしくは保持部材を介して固定し、プリズムミラーに第1の光源からの光を所定の条件で入射可能に、コリメートレンズを光学ベースの所定の位置に、直接もしくは保持部材を介して固定し、第2の光源の代わりに組み立て用の仮想光源を用い、仮想光源からの光をプリズムミラーからの反射光としてモニタしながら、ダイクロイックプリズムを、光学ベースの所定の位置に、直接もしくは保持部材を介して固定し、調整用光検出器または傾角測定器のディテクタにより得られるモニタ信号に基づいて、ヒートシンクに固定された第2の光源を光学ベースの所定の位置に位置させ、ヒートシンクと光学ベースとの相対位置を変更可能にヒートシンクを保持するヒートシンク保持部材を光学ベースに接着することを特徴とする光ピックアップ装置の組み立て方法を提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0018】
図1は、この発明の実施の形態である光ピックアップを含む光ディスク装置の一例を説明する概略図である。
【0019】
図1に示す光ディスク装置101は、ハウジング111と、ハウジング111に対してイジェクト動作(矢印A方向への移動)またはローディング動作(矢印A´方向への移動)が可能に形成されたテーブルユニット112を有している。
【0020】
テーブルユニット112の概ね中央には、光ディスクDを所定の回転数で回転させるターンテーブル113が設けられている。なお、図1は、光ディスクDが装填されていない状態でテーブルユニット113がイジェクトされている場合が示されているので、光ピックアップ121の一部および光ピックアップ121に組み込まれている対物レンズ122が露出されて見える。
【0021】
図2は、図1に示した光ディスク装置101の光ピックアップ121の要素を抜き出した状態で、光ピックアップの動作原理を説明する概略図である。
【0022】
図2に示されるように、光ピックアップ121は、光ビームすなわちレーザ光を光ディスクDの記録面に集光するとともに光ディスクDで反射されたレーザ光(以下反射レーザ光と呼称する)を取り込む対物レンズ122を有する。
【0023】
対物レンズ122の光ディスクDと逆の側の所定位置には、対物レンズ122を通って光ディスクDに向けられるレーザ光と光ディスクからの反射レーザ光の所定の光学特性を与える第1のホログラム素子123が設けられている。
【0024】
対物レンズ122と第1のホログラム素子123は、光ディスクDの記録面と直交する方向ならびに記録面に設けられている案内溝または記録マーク列と直交する方向に、詳述しない3軸アクチュエータにより、任意に移動可能である。
【0025】
第1のホログラム素子123の手前すなわち対物レンズ122から離れる側の所定の位置には、光ディスクDの記録面と概ね平行に案内されるレーザ光を対物レンズ122に向けて反射するプリズムミラー124が設けられている。
【0026】
光ディスクDの記録面と概ね平行であってプリズムミラー124にレーザ光を入射可能な位置には、例えば近赤外域の波長のレーザ光を出射する第1のレーザ素子125が設けられている。なお、第1のレーザ素子125は、例えばCD系の光ディスクからの情報の再生に利用される。
【0027】
第1のレーザ素子125とプリズムミラー124との間には、レーザ素子125の側から順に、回折格子と無偏光ホログラムが一体に形成されている受光特性設定素子126、カップリングレンズ127、ダイクロイックプリズム128、およびコリメートレンズ129が設けられている。なお、第1のレーザ素子125が設けられる位置に対して所定の条件を満たす位置には、光ディスクDからの反射レーザ光を検出する第1の光検出器130が位置されている。この第1の光検出器130には、受光特性設定素子126により所定の回折が与えられた反射レーザ光が入射される。
【0028】
ダイクロイックプリズム128による反射によりプリズムミラー124に向けてレーザ光を入射可能な位置には、例えば赤色の波長のレーザ光を出射する第2のレーザ素子131が設けられている。なお、第2のレーザ素子131は、例えばDVD規格の光ディスクからの情報の再生およびCD系ならびにDVD規格の光ディスクへの情報の書き込みに利用される。
【0029】
第2のレーザ素子131とダイクロイックプリズム128との間の所定の位置には、第2のレーザ素子から放射されるレーザ光に光ディスクDへの情報の記録に適した特性を与えるFMホログラム素子132が位置されている。なお、FMホログラム素子132には、光ディスクDからの反射レーザ光に所定の受光特性を与える機能も与えられている。
【0030】
第2のレーザ素子131が設けられる位置に対して所定の条件を満たす位置には、光ディスクDからの反射レーザ光を検出する第2の光検出器133が設けられている。この第2の光検出器133には、FMホログラム素子132により所定の回折が与えられた反射レーザ光が入射される。なお、第2のレーザ素子131、FMホログラム素子132および第2の光検出器133は、DVD向け発光/受光ユニット(VLDIOU)135として、ヒートシンク134を含んで、一体化されている。
【0031】
図2に示した光ピックアップ121においては、CD系光ディスクから情報を再生する場合、第1のレーザ素子125から出力された例えば780nmの波長のレーザ光Laは、受光特性設定素子126により所定の波面特性が与えられ、カップリングレンズ127により所定の結合効率が確保されて、ダイクロイックプリズム128に入射される。
【0032】
ダイクロイックプリズム128に入射されたレーザ光Laは、ダイクロイックプリズム128を透過し、コリメートレンズ129でコリメートされ、プリズムミラー124により対物レンズ122に向けて進行方向が折り曲げられる。
【0033】
プリズムミラー124で対物レンズ122に向けられたレーザ光Laは、第1のホログラム素子123を通って、光ディスクDの記録面に集光される。
【0034】
光ディスクDの記録面で反射された反射レーザ光La´は、第1のホログラム素子123を通ってプリズムミラー124に戻され、再び光ディスクDの記録面と概ね平行に進行方向が折り曲げられる。
【0035】
プリズムミラー124で折り曲げられた反射レーザ光La´は、コリメートレンズ129に入射され、ダイクロイックプリズム128に案内される。
【0036】
ダイクロイックプリズム128に戻された反射レーザ光La´は、そのままダイクロイックプリズム128を通過し、受光特性設定素子126により第1の光検出器130に向けられる。
【0037】
これにより、第1の光検出器130に、光ディスクDに記録されている情報に応じて強度が変化されて戻された反射レーザ光La´が入射される。
【0038】
以下、第1の光検出器130により反射レーザ光La´が光電変換され、その出力が図3を用いて後段に説明する信号処理系により処理されて、光ディスクDに記録されている情報に対応する信号として、外部装置あるいは一時記憶装置に出力される。
【0039】
一方、DVD規格の光ディスクに情報を記録する場合には、第2のレーザ素子131から出力された例えば660nmの波長のレーザ光Lbは、FMホログラム素子132126により所定の波面特性が与えられ、ダイクロイックプリズム128に入射される。
【0040】
ダイクロイックプリズム128に入射されたレーザ光Lbは、ダイクロイックプリズム128で反射され、コリメートレンズ129に案内される。
【0041】
コリメートレンズ129に案内されたレーザ光Lbは、コリメートレンズ120によりコリメートされ、プリズムミラー124により対物レンズ122に向けて進行方向が折り曲げられる。
【0042】
プリズムミラー124で対物レンズ122に向けられたレーザ光Lbは、第1のホログラム素子123を通って、光ディスクDの記録面に集光される。
【0043】
光ディスクDの記録面に集光されたレーザ光Lbは、図3を用いて後段に説明する信号処理系において記録すべき情報に応じて光強度が変調されているので、時間あたりのエネルギーが光ディスクDの記録膜の相を変化できるエネルギーである場合に、記録膜に、記録マークすなわちピットを形成する。
【0044】
光ディスクDの記録面で反射された反射レーザ光Lb´は、第1のホログラム素子123を通ってプリズムミラー124に戻され、再び光ディスクDの記録面と概ね平行に進行方向が折り曲げられ、コリメートレンズ129を通って、ダイクロイックプリズム128に戻される。
【0045】
ダイクロイックプリズム128に戻された反射レーザ光Lb´は、ダイクロイックプリズム128で反射され、FMホログラム素子132により、第2の光検出器133に向けられる。
【0046】
第2の光検出器133に入射された反射レーザ光Lb´の一部は、図3に示す信号処理系において、フォーカスエラー信号およびトラックエラー信号の生成に利用される。すなわち、対物レンズ122は、詳述しない光ディスクDの記録面にオンフォーカスとなる位置にフォーカスロックされるとともに、同記録面に予め形成されているトラックまたは情報ピットのピット列の中心とレーザ光の中心が一致するよう、トラッキングが制御される。
【0047】
また、DVD規格の光ディスクから情報が再生される場合には、上述した情報の記録と同様にして光ディスクDの記録面に集光された光ビームLbは、記録面に記録されている記録マーク(ピット列)に従って強度が変化されて光ディスクDから反射される。
【0048】
光ディスクDから反射された反射レーザ光Lb´は、第1のホログラム素子123を通ってプリズムミラー124に戻され、再び光ディスクDの記録面と概ね平行に進行方向が折り曲げられ、コリメートレンズ129を通って、ダイクロイックプリズム128に戻される。
【0049】
ダイクロイックプリズム128に戻された反射レーザ光Lb´は、ダイクロイックプリズム128で反射され、FMホログラム素子132により、第2の光検出器133に向けられる。
【0050】
第2の光検出器133に入射された反射レーザ光Lb´の一部は、図3に示す説明する信号処理系において、第2の光検出器133の出力を加算して得られる再生信号に対応する信号として、外部装置あるいは一時記憶装置に出力される。
【0051】
図3は、図1および図2により説明した光ディスク装置の信号処理系の一例を説明する概略図である。なお、図3においては、CD系光ディスクからの信号の再生(ダイクロイックプリズムを通過するレーザ光)については省略し、第2の光検出器の出力信号すなわちDVD規格光ディスクからの信号再生、フォーカス制御およびトラッキング制御を中心に説明する。
【0052】
第2の光検出器133は、第1ないし第4の領域フォトダイオード133A,133B,133Cおよび133Dを含む。それぞれのフォトダイオードの出力A,B,CおよびDは、それぞれ、第1ないし第4の増幅器221a,221b,221cおよび221dにより、所定のレベルまで増幅される。
【0053】
各増幅器221a〜221dから出力A〜Dは、AとBが、第1の加算器222aにより加算され、CとDが、第2の加算器222bにより加算される。
【0054】
加算器222aおよび222bの出力は、加算器223において「(A+B)に(C+D)が符号を反転して加算」される(引き算される)。
【0055】
加算器223による加算(引き算)の結果は、対物レンズ122の位置を、光ディスクDの記録面に予め形成されている図示しないトラックまたは記録情報である図示しないピット列と対物レンズ122を介して集束されるレーザ光が集束される距離である焦点距離に一致させるために利用されるフォーカスエラー信号として、フォーカス制御回路231に供給される。
【0056】
加算器224は(A+C)を生成し、加算器225は(B+D)を生成する。両加算器の出力すなわち(A+C)と(B+D)は、位相差検出器232に入力される。位相差検出器232は、対物レンズ122がレンズシフトされている場合に、正確なトラッキングエラー信号を得るために有益である。
【0057】
加算器226により、(A+B)と(C+D)の和が求められ、トラッキングエラー信号として、トラッキング制御回路233に供給される。
【0058】
(A+C)と(B+D)は、加算器227によりさらに加算され(A+B+C+D)信号すなわち再生信号に変換され、バッファメモリ234に入力される。
【0059】
なお、APC回路239には、第2のレーザ素子131から出射されたレーザ光の戻り光の強度が入力される。これにより、記録用データメモリ236に記憶されている記録データに基づいてレーザ素子131から出射される記録用レーザ光の強度が安定化される。
【0060】
ところで、第2のレーザ素子131は、例えば図4(a),(b)に示されるようなヒートシンク134が一体に組み込まれ、例えば図5(a),(b)に示される通りユニット化されているVLDIOU135を、図6により以下に説明する光学ベース151のボス152とヒートシンク134の位置決め穴134aとに位置決めすることで、光学ベース151の所定の位置に固定される。
【0061】
しかしながら、ヒートシンク134の位置決め穴134aの位置精度やVLDIOU135とヒートシンク134との間の位置精度およびそれぞれの形状精度等に起因して、位置決め穴134aとVLDIOU135内に位置される第2のレーザ素子131の発光位置あるいはレーザ素子131から出射されるレーザ光Lbの中心位置が、必ずしも一定にならないことが知られている。また、レーザ素子131から出射されるレーザ光は、周知の通り、レーザ素子のチップの接合面に水平な方向と垂直な方向で、拡がり角が異なることが知られている。
【0062】
すなわち、VLDIOU135を、光学ベース151に単純に固定したのみでは、レーザ光Lbのビームスポットの中心と対物レンズ122の中心とは、一致しない。
【0063】
このため、多くの場合、光ピックアップ121が組み立てられる際は、例えば図7に示される通り、ダイクロイックプリズム128が、プリズムミラー124とダイクロイックプリズム128との間の光軸およびダイクロイックプリズム128とVLDIOU135の基準軸とを含む面に平行に、矢印AあるいはBの方向に回転されることで、レーザ光Lbのビームスポットの中心と対物レンズ122の中心とが概ね一致される。
【0064】
しかしながら、図7に示したように、レーザ素子131から出射されるレーザ光の主光線の方向が対物レンズ122の中心とずれている場合は、レーザ光Lbのビームスポットの中心と対物レンズ122の中心とが一致されている場合であっても、IOU135側の位置精度や光学ベース151とIOU135との間の取り付け精度に起因して、対物レンズ122に入射するレーザ光の強度すなわちエネルギー量は、大きく変化する。
【0065】
これに対し、図8に示すように、光学ベース151に貫通穴153を設けて、図9に示すように、ボス162が形成されたボス板161を、図10に示すように、光学ベース151の外側から板バネ163により押圧する。
【0066】
図8ないし図10に示す構成とすることにより、ボス162(ボス板161)は、図11に示されるように、光学ベース151の貫通穴153の範囲で、貫通穴153の軸方向と直交する任意の方向に、任意量に移動(スライド)可能となる。なお、ボス板161のボス162がスライドできる最大値(調整しろ)は、光学ベース151の貫通穴153とボス162の直径との差を適切に設定することで任意に設定されることはいうまでもない。
【0067】
また、ボス162すなわちボス板161を光学ベース151と独立に形成することにより、ボス板161およびボス162は、例えば図12(a)に示すように、ダイカスト成型時のパーティングラインの影響を受けにくくなる。
【0068】
このことから、図12(b)に示されるような、光学ベース151と同時成型である場合に、パーティングを考慮して用意されなければならなかった逃げ部分(「金型の割り」により生じるバリを除去するための追加工を必要としないためのボスの特別な形状)152aが不要となる。
【0069】
すなわち、ボス162(ボス板161)を、図8ないし図10に示した通り、光学ベース151と独立に用意し、光学ベース151に別工程で固定することにより、ボス板161(ボス162)を光学ベース151に固定する際の取り付け精度も、向上される。
【0070】
次に、図8ないし図10に示したボスおよびボス板と光学ベースとを用いた光ピックアップを組み立てる際の主要な工程の一例を説明する。
【0071】
図13に示すように、光学ベース151およびダイクロイックプリズム128を、第2のレーザ素子131が設計上の位置に位置されている状態を提供可能な仮想の(組み立て用の)光源301が設けられている図示しない組み立て治具にセットする。
【0072】
続いて、図示しないが、例えばオートコリメータ(傾角測定器)を用い、ダイクロイックプリズム128から出射される光源301からの光ビームが所定の角度となるようにダイクロイックプリズム128の位置を設定し、例えば接着により、光学ベース151に固定する。
【0073】
次に、光学ベース151のボス162向け貫通穴153に、ボス板161すなわちボス162をセットし、板バネ163を用いて、ボス板161を光学ベース151に押圧する。
【0074】
以下、ボス162に、ヒートシンク134の位置決め穴134aによりVLDIOU135を固定し、VLDIOU135のレーザ素子131を発光させる。このとき、ダイクロイックプリズム128から出射されるレーザ光をオートコリメータによりモニタしながら、ボス板161を任意の方向に移動させ、レーザ光の光軸(レーザ光が本来通るべき軸線)上に発光点を移動させ、ボス板161を停止させる。なお、ボス板161は、板バネ163により光学ベース151に押圧されているので、僅かな振動や外力が加わった場合でも、ボス板161の位置は保持される。
【0075】
続いて、図14に示すように、ボス板161と光学ベース151とを、例えば紫外線が照射されることにより硬化するUV硬化接着により接着する(UV硬化樹脂をボス板161と光学ベース151との間の所定の空間に流し、所定波長のUV光を照射する)。
【0076】
詳細には、図13ならびに図14を用いて説明した光ピックアップの組み立て方法は、光ディスクDにレーザ光を集光し、または光ディスクDからの反射光を捕捉する対物レンズ122と、対物レンズ122を通るレーザ光の光路を所定の角度に折り曲げるプリズムミラー124と、第1の波長の光を出射する第1の光源125と、第2の波長の光を出射する第2の光源(VLDIOU)131と、第1の光源からの光をコリメートするコリメートレンズ129と、コリメートレンズ129によりコリメートされた第1の波長の光をプリズムミラー124に向けて透過し、第2の光源131からの光をプリズムミラー124に向けて反射するダイクロイックプリズム128と、それぞれの要素を保持する光学ベース151からなる2波長光ピックアップ装置は、
プリズムミラー124を光学ベース151の所定の位置に、直接もしくは保持部材を介して固定し、
プリズムミラー124に第1の光源125からの光を所定の条件で入射可能に、コリメートレンズ129を光学ベース151の所定の位置に、直接もしくは保持部材を介して固定し、
第2の光源131の代わりに組み立て用の仮想光源301を用い、仮想光源301からの光をプリズムミラー124からの反射光としてモニタしながら、ダイクロイックプリズム128を、光学ベース151の所定の位置に、直接もしくは保持部材を介して固定し、
図示しない調整用光検出器または傾角測定器のディテクタにより得られるモニタ信号に基づいて、ヒートシンク134に固定された第2の光源131を光学ベース151の所定の位置に位置させ、
ヒートシンク134と光学ベース151との相対位置を変更可能にヒートシンク134を保持するヒートシンク保持部材161を光学ベース151に接着することにより、光ピックアップ装置が組み立てられる。
【0077】
この方法によれば、光源すなわちVLDIOUから出射されるレーザ光の中心を対物レンズの概ね中心に一致させること、すなわちレーザ光の光軸(レーザ光が本来通るべき軸線)上に発光点を揃えることができ、対物レンズにより光ディスクの記録面に集光されるレーザ光のエネルギーが、不所望に変動することが防止される。しかも、高価な測定装置が不要で、現在利用されている生産設備をそのまま流用可能であり、組み立てコストに影響を与えない。
【0078】
また、上述した実施の形態の説明においては、DVD規格の光ディスクに情報を書き込むための発光/受光ユニットを例に説明したが、CD規格の光ディスクから情報を再生するためのレーザ素子を含むレーザユニットにも、もちろん適用できる。
【0079】
なお、この発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々な変形・変更が可能である。また、各実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、その場合、組み合わせによる効果が得られる。
【0080】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、光源からの光ビームの中心を対物レンズに入射可能であるから、個体差の少ない光ピックアップが得られる。従って、光ピックアップの歩留まりが高められるとともに、製造コストが低減される。
【0081】
また、本発明の光ピックアップが組み込まれる光ディスク装置においては、光ディスクに情報が記録される際の記録状態が均一化されることから、光ディスク装置に個体差が生じる虞れが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態が適用される光ディスク装置の一例を説明する概略図。
【図2】図1に示した光ディスク装置に組み込まれる光ピックアップの一例を説明する概略図。
【図3】図1および図2に示した光ディスク装置の信号処理系の一例を説明するための概略ブロック図。
【図4】図2に示した光ピックアップに組み込まれるヒートシンクの一例を説明する概略図。
【図5】図2に示した光ピックアップに組み込まれるDVD向け発光/受光ユニットの一例を説明する概略図。
【図6】図5に示したDVD向け発光/受光ユニットを図2に示した光ディスク装置に取り付ける構成の一例を説明する概略図。
【図7】図6に示した発光/受光ユニットを光ディスク装置に取り付ける構成により生じる不具合の一例を説明する概略図。
【図8】図6に示した発光/受光ユニットを光ディスク装置に取り付ける構成を代わる取り付け構造の主要部の一例を説明する概略図。
【図9】図8に示した取り付け構造に組み合わせられる発光/受光ユニット保持構造の一例を説明する概略図。
【図10】図8に示した取り付け構造に図9に示した取り付け構造を装着した状態の一例を説明する概略図。
【図11】図10に示した図9の取り付け構造が移動可能な状態を説明する概略図。
【図12】図9に示した取り付け構造を成型する際の特徴を説明する概略図。
【図13】図8ないし図10に示した発光/受光ユニット保持構造および取り付け機構を用いた光ピックアップを組み立てる工程の一例を説明する概略図。
【図14】図8ないし図10に示した発光/受光ユニット保持構造および取り付け機構を用いた光ピックアップを組み立てる工程の一例を説明する概略図。
【符号の説明】
101…光ディスク装置、121…光ピックアップ、122…対物レンズ、124…プリズムミラー、125…第1のレーザ素子、128…ダイクロイックプリズム、129…コリメートレンズ、130…第1の光検出器、131…第2のレーザ素子、133…第2のレーザ素子、134…ヒートシンク、134…位置決め穴、135…発光/受光ユニット、151…光学ベース、153…貫通穴、161…ボス板、162…ボス、163…板バネ。
Claims (12)
- 光ビームを出射する光源と、
この光源を保持する光学ベースと、
前記光学ベースに固定され、前記光源からの光ビームを反射するダイクロイックプリズムと、
前記光学ベースに固定され、前記ダイクロイックプリズムから反射された前記光ビームを受けるミラーと、
前記光源と一体に構成され、前記光源からの熱を逃がすヒートシンクと、
前記ヒートシンクを前記光学ベースの所定の位置に位置決め調整させるヒートシンク保持部材と、
を有することを特徴とする光ピックアップ装置。 - 前記ヒートシンク保持部材を前記光学ベースに保持させる保持部材加圧機構とを具備することを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
- 前記保持部材加圧機構は、前記ヒートシンクを、前記光学ベースの所定の方向に移動可能に前記光学ベースに押しつけるバネ材であることを特徴とする請求項2記載の光ピックアップ装置。
- 前記ヒートシンク保持部材は、前記光学ベースに設けられた貫通穴に挿入されるボス部と、このボス部の軸線方向と直交する方向に、前記ボス部を前記貫通穴内で移動可能とする平面部とを有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
- 前記ヒートシンク保持部材は、前記光学ベースに、接着により固定されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
- 光ビームを出射する光源と、
この光源を保持する光学ベースと、
前記光学ベースに固定され、前記光源からの光ビームを反射するダイクロイックプリズムと、
前記光学ベースに固定され、前記ダイクロイックプリズムから反射された前記光ビームを受けるミラーと、
前記光源と一体に構成され、前記光源からの熱を逃がすヒートシンクと、
前記ヒートシンクを前記光学ベースの所定の位置に位置決め調整させるヒートシンク保持部材と、
前記光ビームが記録媒体で反射された反射光ビームを検出し、前記反射光ビームの強度に対応する大きさの電気信号を出力する光検出器と、
を有することを特徴とする光ディスク装置。 - 前記ヒートシンク保持部材は、前記光学ベースに設けられた貫通穴に挿入されるボス部と、このボス部の軸線方向と直交する方向に、前記ボス部を前記貫通穴内で移動可能とする平面部とを有することを特徴とする請求項6記載の光ディスク装置。
- 前記ヒートシンク保持部材は、前記光学ベースに、接着により固定されることを特徴とする請求項6または7に記載の光ディスク装置。
- 記録媒体に光を集光し、または記録媒体からの光を捕捉する対物レンズと、対物レンズを通る光の光路を所定の角度に折り曲げるプリズムミラーと、第1の波長の光を出射する第1の光源と、第2の波長の光を出射する第2の光源と、第1の光源からの光をコリメートするコリメートレンズと、コリメートレンズによりコリメートされた第1の波長の光をプリズムミラーに向けて透過し、第2の光源からの光をプリズムミラーに向けて反射するダイクロイックプリズムと、それぞれの要素を保持する光学ベースからなる2波長光ピックアップ装置の組み立て方法において、
プリズムミラーを光学ベースの所定の位置に、直接もしくは保持部材を介して固定し、
プリズムミラーに第1の光源からの光を所定の条件で入射可能に、コリメートレンズを光学ベースの所定の位置に、直接もしくは保持部材を介して固定し、
第2の光源の代わりに組み立て用の仮想光源を用い、仮想光源からの光をプリズムミラーからの反射光としてモニタしながら、ダイクロイックプリズムを、光学ベースの所定の位置に、直接もしくは保持部材を介して固定し、
調整用光検出器または傾角測定器のディテクタにより得られるモニタ信号に基づいて、ヒートシンクに固定された第2の光源を光学ベースの所定の位置に位置させ、
ヒートシンクと光学ベースとの相対位置を変更可能にヒートシンクを保持するヒートシンク保持部材を光学ベースに接着することを特徴とする光ピックアップ装置の組み立て方法。 - ヒートシンク保持部材は、光学ベースに設けられた貫通穴に挿入されるボス部と、ボス部の軸線方向と直交する方向に、ボス部を貫通穴内で移動可能とする平面部とを有し、バネ材により光学ベースに押しつけられることを特徴とする請求項9記載の光ピックアップの組み立て方法。
- ヒートシンク保持部材は、光学ベースに、接着により固定されることを特徴とする請求項9または10に記載の光ピックアップの組み立て方法。
- ヒートシンク保持部材は、調整用光検出器もしくは傾角測定器のディテクタにより得られるモニタ信号が最大となるように、平面部に沿って平行移動されて、光学ベースの所定の位置に位置されることを特徴とする請求項10記載の光ピックアップの組み立て方法。
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