JP2004248334A - モータおよびディスク駆動装置 - Google Patents

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Takayuki Oe
貴之 大江
Keisuke Morita
啓介 森田
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Abstract

【課題】モータの駆動時にベースプレートにおける渦電流損を抑制する。
【解決手段】モータ1は、円環状の界磁用磁石32を有するロータ部3、および、界磁用磁石32に対向して設けられる電機子22を有するステータ部2を備え、電機子22に供給される電流が制御されることによりロータ部3がステータ部2に対してシャフト41を中心に回転する。ステータ部2はシャフト41に対しておよそ垂直な方向に伸びるとともにアルミニウムにより形成されるベースプレート21をさらに有する。界磁用磁石32は磁性体により形成された円筒状のロータハブ31の外周面に固定され、界磁用磁石32のベースプレート21側の面には円環状のシールド板が固定される。これにより、ベースプレート21を通過する界磁用磁石32の磁束が低減され、モータ1の駆動時にベースプレートにおける渦電流損が抑制される。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動式のモータおよびモータを用いたディスク駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ハードディスク装置等のディスク駆動装置において、小型モータが記録ディスクを駆動するために利用されている。図1(a)は従来のモータ91の一部を示す図である。従来のモータ91では、ロータ部92がシャフトやスリーブ等により構成される図示省略の軸受機構によりステータ部93に対して回転可能に支持される。ロータ部92は、ロータハブ921および界磁用磁石922を有し、ステータ部93は、ベースプレート931(ブラケットとも呼ばれる。)の上方で界磁用磁石922に対向して設けられる電機子932を有する。モータ91では、電機子932に供給される電流が制御されることにより、界磁用磁石922と電機子932との間に磁気による力が作用し、ロータ部92がステータ部93に対して回転する。
【0003】
このとき、モータ91では電磁気的損失や機械的損失が発生し、電磁気的損失は全損失の大きな割合を占めている。なお、電磁気的損失はヒステリシス損や渦電流損に分類される。このような電磁気的損失を抑制するため、例えば、電機子932の鉄心を絶縁皮膜が形成された薄い鉄板を積層することにより形成し、渦電流損を低減させる手法が採用されている。
【0004】
なお、特許文献1では、電機子に補助コイルを設けるとともに、界磁用磁石の両端部にカバー部材を設け、補助コイルとカバー部材との間に作用する磁力によりモータの振動を抑制する手法が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−56121号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、ディスク駆動装置の小型化や薄型化に伴って、モータの薄型化を図る必要があり、図1(b)に示すモータ91aのように、界磁用磁石922とベースプレート931との間の距離Lが小さくなっている。ところが、これにより、ベースプレート931を通過する界磁用磁石922の磁束が増加し、モータ91aの駆動時にベースプレート931における渦電流損およびヒステリシス損が増大してしまう。
【0007】
また、ディスク駆動装置における処理速度の高速化や高容量化に伴ってモータの高速回転化が進められており、回転速度の自乗に比例して大きくなる渦電流損や、回転速度に比例して大きくなるヒステリシス損の影響が、モータの薄型化と相まって顕著になってしまう。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、モータの駆動時にベースプレートにおける渦電流損およびヒステリシス損を抑制することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、電動式のモータであって、中心軸の周囲に配置される界磁用磁石を有する第1の組立体と、前記中心軸を中心として前記界磁用磁石の外側または内側に対向するとともに、前記界磁用磁石との間で前記中心軸周りの回転力を発生する電機子を有する第2の組立体と、前記第1の組立体を前記第2の組立体に対して前記中心軸を中心に回転可能に支持する軸受機構とを備え、前記第2の組立体が、前記中心軸に対しておよそ垂直な方向に伸びるベースプレートを有し、前記第1の組立体が、前記界磁用磁石の前記電機子とは反対側に位置する第1磁性体と、前記界磁用磁石の前記ベースプレート側に位置する第2磁性体とを有する。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のモータであって、前記ベースプレートが導体または磁性体により形成される。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のモータであって、前記第2磁性体が、前記界磁用磁石の前記ベースプレート側の面全体を覆う。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のモータであって、前記第2磁性体が、前記界磁用磁石の前記ベースプレート側の面に取り付けられ、前記中心軸を中心とする環状部材である。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のモータであって、前記環状部材が、前記第1磁性体の前記ベースプレート側の端部に当接する。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載のモータであって、前記環状部材が、前記第1磁性体の前記ベースプレート側の端部から前記ベースプレートとは反対側へと屈曲している。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のモータであって、前記第1磁性体および前記第2磁性体が一体的な部材である。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のモータであって、前記第2磁性体が、前記界磁用磁石上に形成された磁性膜である。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のモータであって、前記界磁用磁石が前記中心軸を中心とする環状の磁石用部材の着磁部位であり、前記第2磁性体が前記磁石用部材の前記ベースプレート側の未着磁部位である。
【0018】
請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載のモータであって、前記軸受機構が、流体動圧軸受である。
【0019】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のモータであって、前記軸受機構が、気体動圧軸受である。
【0020】
請求項12に記載の発明は、請求項1ないし11のいずれかに記載のモータであって、定格回転数が毎分10000回転以上である。
【0021】
請求項13に記載の発明は、ディスク駆動装置であって、情報を記録するディスク状の記録媒体を収容する筐体と、前記筐体内部に固定されて、前記記録媒体を回転させる請求項1ないし12のいずれかに記載のモータと、前記記録媒体に対する情報の書き込みまたは読み出しを行うアクセス手段とを備える。
【0022】
【発明の実施の形態】
図2は本発明の一の実施の形態に係る電動式のモータ1が取り付けられた一般的なディスク駆動装置80の内部構成を示す図である。ディスク駆動装置80の内部はハウジング81により塵や埃が極度に少ないクリーンな空間とされる。ハウジング81は、円板状の記録媒体である記録ディスク82、記録ディスク82への情報の書き込みおよび(または)読み出しを行うアクセス部83、並びに、記録ディスク82を回転させるモータ1を収容する。
【0023】
アクセス部83は、記録ディスク82に近接して情報の書き込みおよび読み出しを磁気的に行うヘッド831、ヘッド831を支持するアーム832、並びに、アーム832を移動させることによりヘッド831と記録ディスク82との相対的位置を変更するヘッド移動機構833を有する。このような構成により、ヘッド831は回転する記録ディスク82に近接した状態で記録ディスク82の所要の位置にアクセスし、情報の書き込みおよび読み出しを行う。
【0024】
図3は、ディスク駆動用のモータ1の構成を示す縦断面図である。モータ1は固定体であるステータ部2、および、回転体であるロータ部3を有し、ロータ部3はエアによる流体動圧を利用した軸受機構4によりステータ部2に対して回転可能に支持される。
【0025】
ステータ部2は、アルミニウム(または、アルミニウム合金)により形成される円板状のベースプレート21を有し、ベースプレート21の中央には軸受機構4のシャフト41の一端が固定される。ベースプレート21の外周部にはシャフト41の自由端側に突出する円筒状の外壁部211が形成される。外壁部211の内周面には、後述する界磁用磁石とともにモータ1の駆動機構を構成する複数の電機子22が設けられる。なお、ベースプレート21は必ずしもアルミニウムにより形成される必要はなく、鉄等の他の導体により形成されてもよい。
【0026】
軸受機構4は、シャフト41に取り付けられた同心円筒状の外筒部材42、および、同心円筒状のスリーブ43を有し、外筒部材42の外周面とスリーブ43の内周面とが対向する状態とされる。また、軸受機構4は、同心円環状の上環状部材44および下環状部材45をさらに有し、上環状部材44は外筒部材42の上面、および、スリーブ43の上面を覆うようにしてシャフト41に取り付けられ、下環状部材45は外筒部材42の下面、および、スリーブ43の下面を覆うようにしてシャフト41に固定される。
【0027】
ロータ部3は、スリーブ43に取り付けられた同心円筒状のロータハブ31を有し、ロータハブ31は磁性体により形成される。ロータハブ31の外周面にはベースプレート21側において、多極に着磁された円環状の界磁用磁石32が取り付けられ、界磁用磁石32は電機子22に対向した状態とされる。界磁用磁石32は、前述の電機子22とともにモータ1の駆動機構を構成し、電機子22に接続された図示省略の電流供給回路により供給される電流が制御されることにより、シャフト41を回転軸としてステータ部2に対してロータ部3を回転させるトルク(回転力)が発生する。
【0028】
ロータハブ31の外周面には外側に向かって突出するディスク載置部311が形成される。ディスク載置部311上には、図2に示すディスク駆動装置80が組み立てられる際に記録ディスク82が載置され、記録ディスク82は図示省略のクランパによりロータハブ31に固定される。
【0029】
外筒部材42の外周面には、軸方向のおよそ中央の位置において環状溝421が形成される。外筒部材42の外周面とスリーブ43の内周面との間において、環状溝421より上側および下側には、それぞれ微小間隙51,52が形成される。また、スリーブ43の上面と上環状部材44の下面との間、および、スリーブ43の下面と下環状部材45の上面との間には、それぞれ微小間隙53,54が形成される。微小間隙51〜54の対向面(いずれか一方の面でもよい。)には、モータ1の回転時に各間隙に存在するエアを圧縮し、動圧を発生させるための溝が形成されており、微小間隙51,52によりラジアル軸受部が構成され、微小間隙53,54によりスラスト軸受部が構成される。
【0030】
また、外筒部材42には環状溝421から内側へと伸びる貫通孔422が形成され、貫通孔422はシャフト41の外周面上に形成された環状溝411へと接続される。シャフト41には、環状溝411からシャフト41の内部を通ってベースプレート21側の端部へと続く貫通孔412が形成され、貫通孔412,422、および、環状溝411により、ベースプレート21の外側(すなわち、図2のハウジング81の外側)から外筒部材42の環状溝421へと続く一連のエア通路が形成される。
【0031】
貫通孔412には、ベースプレート21側において、逆止弁413が設けられる。逆止弁413は、貫通孔412内の圧力がベースプレート21の外側の圧力より高い場合には開状態となり、貫通孔412内のエアを外側へと流出させ、貫通孔412内の圧力が低い場合には閉状態が保たれる。前述のラジアル軸受部において間隙51,52の対向面に形成された溝は、それぞれ環状溝421に向かって内側よりも外側の長さが長いヘリングボーン形状とされるため、モータ1の回転駆動時に各微小間隙51,52にて圧縮されるエアは、環状溝421に向かって流れ、エア通路および逆止弁413を介してベースプレート21の外側へと適宜流出する。これにより、ディスク駆動装置80のハウジング81内部の圧力が外部の圧力より小さくなり、記録ディスク82の回転時の風損を抑制することができる。
【0032】
図4は、界磁用磁石32の近傍を拡大して示す図である。図4に示すように、界磁用磁石32のベースプレート21側の面には、図3に示すシャフト41を中心とする円環状のシールド板33(スラストヨークとも呼ばれる。)が取り付けられ、シールド板33は鉄等の磁性体により形成される。シールド板33の内周面はロータハブ31のベースプレート21側の端部の外周面に当接し、シールド板33は、例えば、ロータハブ31に圧入するのみで容易に固定することができる。なお、シールド板33をほぼ環状のC型止め輪状として、ロータハブ31に容易に取り付け可能としてもよい。
【0033】
また、シールド板33は外径が界磁用磁石32とおよそ同一とされ、シールド板33により界磁用磁石32の下面全体が覆われた状態とされる。これにより、モータ1では、ベースプレート21に近接して配置された界磁用磁石32からベースプレート21側へと向かう磁束がシールド板33へと導かれ、ロータハブ31の一部を介して界磁用磁石32へと戻る磁気回路が形成される。言い換えると、シールド板33は界磁用磁石32のベースプレート21に対する磁気シールド用のバイパス路としての役割を果たし、モータ1の駆動時にベースプレート21において界磁用磁石32からの磁束の変化に起因して発生する渦電流が抑制される。
【0034】
以上のように、図3に示すモータ1では、シャフト41に対しておよそ垂直な方向に伸びるベースプレート21と、電機子22の内側に対向して設けられた界磁用磁石32との間にシールド板33が設けられ、界磁用磁石32の電機子22とは反対側の面がロータハブ31により覆われる。これにより、ベースプレート21を通過する界磁用磁石32の漏れ磁束(磁界)を抑制し、回転時に生じる渦電流損を低減することができる。その結果、モータ1の駆動電流を低減する(すなわち、駆動効率を高める)ことができる。
【0035】
また、図3に示すモータ1がディスク駆動装置80に使用されることにより、小型化されたディスク駆動装置80の駆動効率を向上することが実現される。
【0036】
図5は、ベースプレート21を通過する界磁用磁石32の漏れ磁束を計算するためのモデルを示す図であり、図3および図4に示すモータ1の構成と同符号を付している。ここでは、モータ1の駆動回転時に、ベースプレート21を通過する界磁用磁石32の漏れ磁束の変化によりベースプレート21に発生する誘導電流を算出し、この電流が電気抵抗を持ったベースプレート21を流れることによって消費される電力を求めて渦電流損とした。
【0037】
図6は、図5のモデルから求められた渦電流損とモータ1の回転数との関係を示す図であり、符号61を付す曲線がシールド板33が設けられていないモータ(以下、「シールド無しモータ」という。)の結果を示し、符号62を付す曲線がシールド板33が設けられたモータ(以下、「シールド有りモータ」という。)の結果を示す。図6に示すように、回転数が10000rpmのときに、シールド無しモータの渦電流損が0.126Wであるのに対して、シールド有りモータでは0.058Wとなっており、シールド板33により渦電流損が抑制されることが判る。また、回転数が高くなるに従ってシールド有りモータとシールド無しモータとの間の渦電流損の差が大きくなっている。モータの構造や仕様にもよるが、図6により少なくとも定格回転数が毎分10000回転以上の場合に顕著な効果が得られることが判る。
【0038】
図7(a)および(b)は、図5のモデルから求められた界磁用磁石32の磁束をベクトル表示した図であり、図7(a)はシールド無しモータを示し、図7(b)はシールド有りモータを示している。図7(a)および(b)中に符号Rを付す領域に示されるように、シールド有りモータにおいてベースプレート21を通過する磁束がシールド無しモータに比べて小さいことが判る。一般的に、渦電流損は磁束の大きさの自乗(2乗)に比例して大きくなるといわれており、シールド板33によりベースプレート21を通過する界磁用磁石32の漏れ磁束を図7(b)に示すように抑制することにより、少なくとも渦電流損が大幅に低減されることが判る。
【0039】
さらに、実際にシールド有りモータとシールド無しモータとを20000rpmで回転させ、そのときの電流値(一定電圧)を測定する実験を行ったところ、シールド有りモータの駆動電流がシールド無しモータに比較して約16%減少することが確認されている。
【0040】
なお、ベースプレート21が磁性体により形成される場合、モータ1ではシールド板33によりヒステリシス損も抑制することができる。すなわち、シールド板33によりベースプレート21を通過する磁束が低減され、ベースプレート21において発生する渦電流損のみならずヒステリシス損を抑制することができる。また、ベースプレート21が導体でない場合であっても、ベースプレート21上に導体が存在するのであるならば、シールド板33による駆動効率の向上を図ることができる。
【0041】
図8は漏れ磁束を減少させる他の例を示す図であり、図4に対応するモータの拡大断面図である。図8に示すモータでは、円環状のシールド板33aは界磁用磁石32の下面に当接するとともに、内周部において上面がロータハブ31の端面に当接した状態とされる。他の構成は、図3のモータと同様であり同符号を付している。
【0042】
図8に示すモータではシールド板33aにより、ベースプレート21を通過する界磁用磁石32の磁束が減少する。その結果、図3のモータ1と同様に、シールド板33aを有するモータの駆動時における渦電流損(およびヒステリシス損)が低減され、比較的低い電流にてモータを駆動させることができる。図8に示すモータの場合、シールド板33aは接着や溶接により固定される。
【0043】
図9は漏れ磁束を減少させるさらに他の例を示す図である。シールド板33bは、ロータハブ31の内側において、上方へ向かって突出する円筒部331を有し、シールド板33bがロータハブ31のベースプレート21側の端部からベースプレート21とは反対側へと屈曲した状態とされる。これにより、シールド板33bを有するモータでは、図3のモータ1と同様に、ベースプレート21に影響を及ぼす界磁用磁石32の磁束が低減される。シールド板33bの場合、円筒部331により容易かつ安定して位置決めおよび取り付けを行うことができる。
【0044】
図10は漏れ磁束を減少させるさらに他の例を示す図である。図10に示すシールド板33cは、磁性体により形成されるロータハブ31と一体的に形成される。これにより、界磁用磁石32のベースプレート21側の面全体がシールド板33cにより覆われた状態とされ、界磁用磁石32からベースプレート21への磁力線の漏出が抑制され、モータ駆動時における渦電流損(およびヒステリシス損)を低減させることができる。
【0045】
図11は漏れ磁束を減少させるさらに他の例を示す図である。図11に示すモータでは、図3および図4に示すモータ1からシールド板33が除かれ、界磁用磁石32のベースプレート21側の端面に磁性膜34が形成される。磁性膜34は、例えば、メッキにより形成されたり、あるいは、磁性を有するコーティング剤が塗布される等して形成される。その結果、図11のモータではベースプレート21を通過する界磁用磁石32の漏れ磁束が磁性膜34により減少するとともに、シールド板が設けられたモータに比較して構造を簡略化することができる。
【0046】
図12は、漏れ磁束を減少させるさらに他の例を示す図であり、図3および図4に示すモータ1の界磁用磁石32およびシールド板33に替わって、シャフト41を中心とする環状の磁性部材320が設けられている。なお、図12では、磁性部材320の断面の平行斜線を省略している。
【0047】
図12に示すモータでは、磁性部材320中の着磁された部位が界磁用磁石32aとしての役割を果たし、ベースプレート21側の部位が未着磁部位321とされる。その結果、図12のモータでは、未着磁部位321により磁性部材320のベースプレート21側へと漏出する磁束が減少するとともに、シールド板が設けられたモータに比較して構造を簡略化することができる。
【0048】
以上、本発明の実施の形態について説明を行ってきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0049】
上記実施の形態では、界磁用磁石がロータハブ31に直接固定されることにより、界磁用磁石の電機子22とは反対側が磁性体により覆われるが、界磁用磁石の電機子22とは反対側に磁性体により形成された他の部材が別途配置されてもよい。
【0050】
シールド板は必ずしも界磁用磁石に当接して設けられる必要はなく、界磁用磁石のベースプレート21側に位置するのであれば、シールド板と界磁用磁石との間に間隙が設けられてもよい。また、シールド板は界磁用磁石のベースプレート21側の面の一部を覆うのみであってもよいが、ベースプレート21を通過する界磁用磁石の漏れ磁界を効率よくシールドするには面全体を覆うことが好ましい。同様に、シールド板は必ずしも環状である必要はないが、環状であることが好ましい。
【0051】
軸受機構4は、エア以外の流体(例えば、他の気体やオイル等の液体)による動圧を利用する軸受とされてもよく、また、モータの使用条件や用途に応じて、例えば、多孔質の焼結金属により形成されるスリーブを有する滑り軸受やセラミックボール軸受等とされてもよい。
【0052】
モータは、必ずしも界磁用磁石が電機子のシャフト側(すなわち、内側)に対向して設けられた、いわゆる、インナーロータ型である必要はなく、界磁用磁石が電機子の外側に対向して設けられたアウターロータ型であってもよい。
【0053】
ディスク駆動装置80は、いわゆるハードディスク装置に限定されず、光ディスクや光磁気ディスク等を駆動する装置であってもよい。
【0054】
【発明の効果】
請求項1ないし12の発明では、ベースプレートを通過する界磁用磁石の磁束を減少させることができる。
【0055】
また、請求項8および9の発明では、モータの構造を簡略化することができる。
【0056】
請求項13の発明では、ディスク駆動装置の駆動効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は従来のモータを示す図であり、(b)は小型化された場合の従来のモータを示す図である。
【図2】ディスク駆動装置の内部構成を示す図である。
【図3】モータの構成を示す縦断面図である。
【図4】界磁用磁石の近傍を拡大して示す図である。
【図5】界磁用磁石の漏れ磁束を計算するためのモデルを示す図である。
【図6】渦電流損とモータの回転数との関係を示す図である。
【図7】(a)はシールド無しモータの界磁用磁石の磁束をベクトル表示した図であり、(b)はシールド有りモータの界磁用磁石の磁束をベクトル表示した図である。
【図8】漏れ磁束を減少させる他の例を示す図である。
【図9】漏れ磁束を減少させるさらに他の例を示す図である。
【図10】漏れ磁束を減少させるさらに他の例を示す図である。
【図11】漏れ磁束を減少させるさらに他の例を示す図である。
【図12】漏れ磁束を減少させるさらに他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 モータ
2 ステータ部
3 ロータ部
4 軸受機構
21 ベースプレート
22 電機子
31 ロータハブ
32,32a 界磁用磁石
33,33a〜33c シールド板
34 磁性膜
41 シャフト
80 ディスク駆動装置
81 ハウジング
82 記録ディスク
83 アクセス部
320 磁性部材
321 未着磁部位

Claims (13)

  1. 電動式のモータであって、
    中心軸の周囲に配置される界磁用磁石を有する第1の組立体と、
    前記中心軸を中心として前記界磁用磁石の外側または内側に対向するとともに、前記界磁用磁石との間で前記中心軸周りの回転力を発生する電機子を有する第2の組立体と、
    前記第1の組立体を前記第2の組立体に対して前記中心軸を中心に回転可能に支持する軸受機構と、
    を備え、
    前記第2の組立体が、前記中心軸に対しておよそ垂直な方向に伸びるベースプレートを有し、
    前記第1の組立体が、
    前記界磁用磁石の前記電機子とは反対側に位置する第1磁性体と、
    前記界磁用磁石の前記ベースプレート側に位置する第2磁性体と、
    を有することを特徴とするモータ。
  2. 請求項1に記載のモータであって、
    前記ベースプレートが導体または磁性体により形成されることを特徴とするモータ。
  3. 請求項1または2に記載のモータであって、
    前記第2磁性体が、前記界磁用磁石の前記ベースプレート側の面全体を覆うことを特徴とするモータ。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のモータであって、
    前記第2磁性体が、前記界磁用磁石の前記ベースプレート側の面に取り付けられ、前記中心軸を中心とする環状部材であることを特徴とするモータ。
  5. 請求項4に記載のモータであって、
    前記環状部材が、前記第1磁性体の前記ベースプレート側の端部に当接することを特徴とするモータ。
  6. 請求項4に記載のモータであって、
    前記環状部材が、前記第1磁性体の前記ベースプレート側の端部から前記ベースプレートとは反対側へと屈曲していることを特徴とするモータ。
  7. 請求項1ないし3のいずれかに記載のモータであって、
    前記第1磁性体および前記第2磁性体が一体的な部材であることを特徴とするモータ。
  8. 請求項1ないし3のいずれかに記載のモータであって、
    前記第2磁性体が、前記界磁用磁石上に形成された磁性膜であることを特徴とするモータ。
  9. 請求項1ないし3のいずれかに記載のモータであって、
    前記界磁用磁石が前記中心軸を中心とする環状の磁石用部材の着磁部位であり、前記第2磁性体が前記磁石用部材の前記ベースプレート側の未着磁部位であることを特徴とするモータ。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載のモータであって、
    前記軸受機構が、流体動圧軸受であることを特徴とするモータ。
  11. 請求項10に記載のモータであって、
    前記軸受機構が、気体動圧軸受であることを特徴とするモータ。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載のモータであって、
    定格回転数が毎分10000回転以上であることを特徴とするモータ。
  13. ディスク駆動装置であって、
    情報を記録するディスク状の記録媒体を収容する筐体と、
    前記筐体内部に固定されて、前記記録媒体を回転させる請求項1ないし12のいずれかに記載のモータと、
    前記記録媒体に対する情報の書き込みまたは読み出しを行うアクセス手段と、を備えることを特徴とするディスク駆動装置。
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