JP2004224698A5 - - Google Patents

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セメント組成物
本発明は、初期強度の高いセメント二次製品を与えるセメント組成物と、それを使用して高い初期強度を有する硬化体を製造する方法に関するものである。
セメントボード、コンクリート二次製品等のセメント二次製品は、混練、成形、前養生、蒸気養生、仕上げ工程を経て製造されるが、生産速度の向上、エネルギーコストの削減のために、前養生と蒸気養生時間の短縮が大きな課題の一つとなっている。蒸気養生時間については、セメントの初期水和反応性を向上させることがその短縮に有効な方法であることから種々の方法が検討されているが、中でも、セメント中のせっこう量を増すことがその最も有力な方法の一つであり、これ迄に多くの研究が為されている。例えば、特許文献1には、混合セメントにせっこうをSO3 換算で2.1重量%添加することで、蒸気養生後の圧縮強度が増大することが報告されている。同様な報告は昭和48年にも既に見られ、高炉セメントから調製した硬化体の蒸気養生後の圧縮強度がせっこう量に依存することが報告されている(非特許文献1を参照)。
一方、前養生時間(混練終了から養生までの時間、前置時間とも言う)については、セメント硬化体を蒸気養生する場合、2〜4時間の前養生時間を取らないと強度発現性が低下することは良く知られている。例えば、上述した、せっこうを添加して初期水和反応性を向上させる方法を実際の工程に適用したところ、前養生時間を2時間以上取れば、確かに所期の効果を発現するが、前養生時間を1時間にすると、所期の効果を発現しないことが確かめられている。この前養生時間は、セメント硬化体の生産速度を向上させる上での一つの障害となっており、この時間を1時間以内とすることが望まれるが、短縮された前養生時間で強度発現性を改善する方法については、報告がないのが現状である。
特開平8−268736号公報 セメント技術年報,No.21,p.75〜79,1973
本発明は、前養生時間を1時間以内に短縮しても、脱型強度の改善された硬化体を与えるセメント組成物の提供を目的とする。
本発明者等は、所定量のフッ素を含有する不溶性無水せっこう添加が、前養生時間を短縮しても、蒸気養生後の圧縮強度の増加に効果があることを見出し、本発明を完成した。 すなわち、本発明は、ポルトランドセメント、組成物全体の15〜40重量%の高炉スラグ微粉末もしくは石灰石微粉末及び組成物全体の1〜3重量%の不溶性無水せっこうよりなり、該不溶性無水せっこう中の全フッ素含有量が1.0重量%以下であるセメント組成物に関する
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明のセメント組成物は、従来2時間以上は必要であった前養生時間の1時間以内への短縮を可能にした。これは、セメント二次製品の生産速度を向上させる上での課題の一つを解決したことを意味する。
本発明のセメント組成物は、セメントに無水せっこうを添加して成る。セメントとしては、JIS R 5210「ポルトランドセメントの品質規定」に記載されているものは何れも問題なく使用できるが、初期強度の面から、早強ポルトランドセメントの使用が特に好ましい。
一方、せっこうは、不溶性無水せっこうを使用することが必須要件であり、半水せっこう及び二水せっこうでは効果がない。また、不溶性無水せっこう中に含まれるフッ素の量は1重量%以下であることも必要である。不溶性無水せっこうは、フッ素の含有量が1重量%以下であれば、天然無水せっこう或いはふっ酸無水せっこうの何れもが問題なく使用できる。
不溶性無水せっこうの添加量は、セメント組成物全体の1〜3重量%とする。不溶性無水せっこうの添加量が1重量%より少ないと十分な添加効果が発現せず、3重量%より大であると、機構は分からないが、マイナス効果が大きくなり、何れに於ても、蒸気養生後の圧縮強度の向上を図ることは出来ない。
本発明のセメント組成物は、ポルトランドセメントに、特定のスペックのせっこうを特定量添加した組成より成、これ等必須成分に加えて15〜40重量%の量で、高炉スラグ微粉末もしくは石灰石微粉末を添加する。これ等の無機系混和材は、強度、流動性に影響を与えることなくコスト低減に繋がり、特に、早強ポルトランドセメントを使用する場合にその効果が大きい。無機系混和材は、2000〜10000cm2 /gのブレーン比表面積を有する微粉末の使用が好ましく、初期強度発現性の点から、高炉スラグ微粉末或いは石灰石微粉末の添加が最も好ましい。
ポルトランドセメント不溶性無水せっこうおよび無機系混和材として高炉スラグ微粉末もしくは石灰石微粉末を添加する本発明のセメント組成物は、使用に際して、それを構成する各成分を、骨材、減水剤、高性能AE減水剤等の化学混和剤等の、モルタルまたはコンクリート調製の際に一般に使用される他の材料とを混合しても良いが、予めセメント組成物のみを混合調製して置き、使用に当たって骨材、混和剤等の他の材料と混合するのが最も好ましい方法である。化学混和剤はJIS R 6204「コンクリート用化学混和剤」に記載されている、スルフォン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系の何れもが使用できるが、中でもポリカルボン酸系の減水剤あるいは高性能AE減水剤が特に好ましい結果を与える。
本発明のセメント組成物と、骨材、化学混和剤及び水とを混練して調製したモルタルまたはコンクリートは、成形、蒸気養生してセメント硬化体とすることができるが、従来行なわれていた方法と大きく異なる点は、蒸気養生に先立って行なう前養生時間の1時間以内への短縮が可能なことである。本発明のセメント組成物は、使用するポルトランドセメント種、組成比にもよるが、20〜60分の前養生時間を取れば、2〜5時間の蒸気養生後に、強度特性に優れたセメント硬化体を与える。前養生時間をこれより長く設定しても、生成するモルタルまたはコンクリートに特性面での問題は生じないが、大きな意味はない。以下に、具体的例を挙げて、本発明を更に詳しく説明する。
参考例1
セメント組成物構成成分としての普通ポルトランドセメントおよびフッ素含有量0.5重量%のふっ酸無水せっこう、細骨材、および3.1重量%のナフタレン系減水剤を含む水道水を、20℃の恒温室においてホバートミキサーで3分間混練し、モルタル中の単位量が、セメント組成物(せっこう含有量2重量%):651kg/m3 、水:276kg/m3 、細骨材:1272kg/m3 であるモルタルを調製した。得られたモルタルは、JIS R 5201「セメントの物理試験方法」記載のフローコーンを用いて0打でのフローを測定後、径50mm×高さ100mmの円筒形鋼製型枠に打ち込んだ。混練開始から30分間の前養生時間が経過した後、温度70℃、相対湿度98%に保った恒温恒湿器に入れ3時間の蒸気養生を行なった。養生終了後、恒温恒湿器より硬化体を取り出し、JIS A 1108「コンクリートの圧縮試験方法」に規定されている方法に準じて、圧縮強度(脱型強度)を測定した。結果を表1に示す。
比較例1〜4
ここでは、せっこうとして半水または二水せっこうを使用した例(比較例1、2)及びフッ素含有量の多い無水せっこうを使用した例(比較例3)を示す。せっこう種を変えた以外は参考例1と同様の方法でモルタルおよび硬化体を調製し、モルタルフローと脱型強度を測定した。結果を表1に示す。
参考例2及び比較例5〜6
ここでは、不溶性無水せっこう添加量を変化させた例を示す。ふっ酸無水せっこうの添加量を変えた以外は参考例1と同様の方法でモルタルおよび硬化体を調製し、モルタルフローと脱型強度を測定した。結果を表1に示す。
実施例
ここでは、セメント種を早強ポルトランドセメントに変え且つ、無機系混和材を添加した例を、モルタル及びコンクリートについて示す。モルタル(実施例)については、モルタル中の単位量が、セメント組成物(ポルトランドセメント、不溶性無水せっこう、高炉スラグ(ブレーン比表面積4000cm2 /g、実施例)または石灰石(ブレーン比表面積4500cm2 /g、実施例)微粉末の合量):651kg/m3 、水:277kg/m3 、細骨材:1258kg/m3 となるようにした他は参考例1と同様にモルタルおよび硬化体を調製し、モルタルフローと脱型強度を測定した。一方、コンクリート(実施例)については、原料を20℃の恒温室でパン型ミキサーを用いて2分間混練し、単位量を、セメント組成物(ポルトランドセメント、不溶性無水せっこう、高炉スラグ粉末の合量):400kg/m3 、水:170kg/m3 、細骨材:773kg/m3 、粗骨材:1020kg/m3 としたコンクリートのスランプを測定した後、径100mm×高さ200mmの円筒型枠に打ち込んだ。混練開始から30分経過後、蒸気養生室に入れ、40℃/時間の速度で70℃まで昇温した。混練開始から3.5時間経過後、蒸気養生室から取り出し、JIS A 1108「コンクリートの圧縮試験方法」に規定されている方法により、圧縮強度(脱型強度)を測定した。結果を表1に示す。
実施例として示した本発明のセメント組成物は何れも、僅か30分の前養生時間でも、蒸気養生直後の圧縮強度(脱型強度)発現性に優れたモルタルまたはコンクリート硬化体を与えることが分かる。それに対し、せっこう種、せっこう量、せっこう中のフッ素含有量何れかの要因が本発明の範囲を外れたセメント組成物では、蒸気養生直後のモルタル硬化体の脱型強度は低い。尚、これ等についても、前養生を2時間以上行なえば、十分な脱型強度の発現したモルタル硬化体を与えものがあることも考えられる。

Claims (3)

  1. ポルトランドセメント、組成物全体の15〜40重量%の高炉スラグ微粉末もしくは石灰石微粉末及び組成物全体の1〜3重量%の不溶性無水せっこうよりなり、該不溶性無水せっこう中の全フッ素含有量が1.0重量%以下であるセメント組成物。
  2. 20〜60分間の前養生を行なった後、2〜5時間蒸気養生することによって、8.5N/mm 2 以上の脱型強度を発現するセメント硬化体を与える請求項1に記載のセメント組成物。
  3. ポルトランドセメントが、早強ポルトランドセメントである、請求項1または2に記載のセメント組成物。
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