JP2004203302A - タイヤ空気圧低下検出方法および装置、ならびに減圧タイヤ特定のプログラム - Google Patents

タイヤ空気圧低下検出方法および装置、ならびに減圧タイヤ特定のプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】4輪タイヤのうち、減圧しているタイヤを正確に特定することができるタイヤ空気圧低下検出方法および装置、ならびに減圧タイヤ特定のプログラムを提供する。
【解決手段】輪車両に装着されるタイヤから得られる車輪速度に基づいてタイヤの空気圧低下を検出するタイヤ空気圧低下検出方法であって、前記各タイヤの車輪速度を検出する工程と、前記各タイヤの車輪速度を記憶する工程と、前記車両の左側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との左側速度比および右側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との右側速度比を演算する工程と、該左側速度比および右側速度比を所定のしきい値と比較することにより、減圧した車輪タイヤを特定する工程とを含んでいる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はタイヤ空気圧低下検出方法および装置、ならびに減圧タイヤ特定のプログラムに関する。さらに詳しくは、4輪タイヤのうち、減圧しているタイヤを特定することができるタイヤ空気圧低下検出方法および装置、ならびに減圧タイヤ特定のプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両に装着された4輪タイヤの回転(車輪速)情報からタイヤの減圧を検出するタイヤ空気圧低下検出装置(DWS)がある。この装置は、タイヤが減圧すると正常空気圧のタイヤより外径(タイヤの動荷重半径)が減少するため、他の正常なタイヤに比べると回転角速度が増加するという原理を用いている。たとえばタイヤの回転角速度の相対的な差から内圧低下を検出する方法では、判定値DELとして、
DEL={(F1+F4)/2−(F2+F3)/2}/{(F1+F2
+F3+F4)/4}×100(%)
を用いている(特許文献1参照)。ここで、F1〜F4は、それぞれ左前タイヤFL、右前タイヤFR、左後タイヤRLおよび右後タイヤRRの回転角速度である。
【0003】
タイヤは、規格内でのばらつき(初期差異)が含まれて製造されるため、各タイヤの回転角速度はばらつくことになる。そこで、初期差異によるばらつきを打ち消すために回転角速度を補正して算出される。また、この回転角速度には、車両の旋回半径、車両にかかる横方向加速度およびスリップ率などの変動要因の影響が作用している。このため、この変動要因の影響を排除するために判定値DELには、補正が施される。そののち、補正した判定値D1に基づいてタイヤの空気圧が低下しているか否かを判定する。しかし、判定値D1の絶対値の大きさは、通常、駆動タイヤの空気圧が低下している場合に比べて、従動タイヤの空気圧が低下している方が大きい。したがって、従動タイヤの空気圧が僅かに低下して無視してもよい範囲内であっても、空気圧が低下していると判定されるおそれがある。そこで、推定処理を行ない、タイヤの空気圧が低下しているか否かを判別するようにした方法がある(特許文献2参照)。この方法では、推定処理の結果、従動タイヤの空気圧が低下していると判別された場合には、値が小さくなるように判定値D1に補正処理を施し、新たな判定値D2を求めている。そして、判定値D1またはD2としきい値との比較に基づいて、空気圧が低下しているタイヤがあるか否かを判別し、いずれかのタイヤの空気圧が低下していると判定するとともに、判定値D1またはD2に基づき、D1またはD2>0の場合、空気圧が低下しているタイヤは左前タイヤまたは右後タイヤと特定し、D1またはD2<0の場合、空気圧が低下しているタイヤは右前タイヤまたは左後タイヤと特定している。さらに、この場合において、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)車が直進走行をしているときに、
(a)左前タイヤの回転角速度>右前タイヤの回転角速度の場合、空気圧が低下しているタイヤは左前タイヤ、
(b)左前タイヤの回転角速度<右前タイヤの回転角速度の場合、空気圧が低下しているタイヤは右前タイヤ、
(c)左後タイヤの回転角速度>右後タイヤの回転角速度の場合、空気圧が低下しているタイヤは左後タイヤ、
(d)左後タイヤの回転角速度<右後タイヤの回転角速度の場合、空気圧が低下しているタイヤは右後タイヤ
であると特定している。
【0004】
前記推定処理では、前左右タイヤ(駆動タイヤ)の速度比、後左右タイヤ(従動タイヤ)の速度比およびこれらの速度比の差を求めたのち、該速度比の差が予め定めるしきい値内であるか否かを判別した結果、該速度比の差がしきい値内であると判別されると、タイヤはすべて正常内圧であると推定し、速度比の差がしきい値をこえていると判別されると、駆動タイヤ(左前タイヤ、右前タイヤ)と従動タイヤ(左後タイヤ、右後タイヤ)のうち、いずれかのタイヤの空気圧が低下していると推定する方法が取られている。
【0005】
【特許文献1】
特開昭63−305011号公報
【特許文献2】
特開平10−100620号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記推定処理を用いる検出装置は、車両が直進状態および長いコーナーを走行している場合、空気圧が低下しているタイヤを確実に推定することができる。
【0007】
しかしながら、旋回半径が小さい場合、たとえば右旋回の影響で右前タイヤの車輪速度が他のタイヤの車輪速度よりも遅くなるため、かかる検出装置では、旋回の影響を大きく受けることがある。このため、減圧しているタイヤを誤って特定するおそれがある。
【0008】
本発明は、叙上の事情に鑑み、4輪タイヤのうち、減圧しているタイヤを正確に特定することができるタイヤ空気圧低下検出方法および装置、ならびに減圧タイヤ特定のプログラムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のタイヤ空気圧低下検出方法は、輪車両に装着されるタイヤから得られる車輪速度に基づいてタイヤの空気圧低下を検出するタイヤ空気圧低下検出方法であって、前記各タイヤの車輪速度を検出する工程と、前記各タイヤの車輪速度を記憶する工程と、前記車両の左側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との左側速度比および右側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との右側速度比を演算する工程と、該左側速度比および右側速度比を所定のしきい値と比較することにより、減圧した車輪タイヤを特定する工程とを含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明のタイヤ空気圧低下検出装置は、4輪車両に装着されるタイヤから得られる車輪速度に基づいてタイヤの空気圧低下を検出するタイヤ空気圧低下検出装置であって、前記各タイヤの車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、前記各タイヤの車輪速度を記憶する記憶手段と、前記車両の左側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との左側速度比および右側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との右側速度比を演算する速度比演算手段と、該左側速度比および右側速度比を所定のしきい値と比較することにより、減圧したタイヤを特定する位置特定手段とを備えてなることを特徴とする。
【0011】
本発明の減圧タイヤ特定のプログラムは、空気圧が低下したタイヤを特定するためにコンピュータを、各タイヤの車輪速度を記憶する記憶手段、前記車両の左側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との左側速度比および右側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との右側速度比を演算する速度比演算手段、該左側速度比および右側速度比を所定のしきい値と比較することにより、減圧したタイヤを特定する位置特定手段として機能させることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本発明のタイヤ空気圧低下検出方法および装置、ならびに減圧タイヤ特定のプログラムを説明する。
【0013】
図1に示されるように、本発明の一実施の形態にかかわるタイヤ空気圧低下検出装置は、4輪車両に備えられた4つのタイヤFL、FR、RLおよびRRの空気圧が低下しているか否かを検出するもので、タイヤにそれぞれ関連して設けられた通常の車輪速度検出手段1を備えている。
【0014】
前記車輪速度検出手段1としては、電磁ピックアップなどを用いて回転パルスを発生させてパルスの数から車輪速度(回転速度)を測定する車輪速センサまたはダイナモのように回転を利用して発電を行ない、この電圧から車輪速度を測定するものを含む角速度センサなどを用いることができる。前記車輪速度検出手段1の出力はABSなどのコンピュータである制御ユニット2に与えられる。制御ユニット2には、空気圧が低下したタイヤを知らせるための液晶表示素子、プラズマ表示素子またはCRTなどで構成された表示器3、およびドライバーによって操作することができる初期化スイッチ4が接続されている。
【0015】
制御ユニット2は、図2に示されるように、外部装置との信号の受け渡しに必要なI/Oインターフェイス2THと、演算処理の中枢として機能するCPU2bと、該CPU2bの制御動作プログラムが格納されたROM2cと、前記CPU2bが制御動作を行なう際にデータなどが一時的に書き込まれたり、その書き込まれたデータなどが読み出されるRAM2dとから構成されている。
【0016】
前記車輪速度検出手段1では、タイヤの回転数に対応したパルス信号(以下、車輪速パルスという)が出力される。またCPU2bでは、車輪速度検出手段1から出力された車輪速パルスに基づき、所定のサンプリング周期ΔT(sec)、たとえばΔT=1秒ごとに各タイヤの回転角速度Fiが算出される。
【0017】
前記車両の車両速度V、各タイヤの前後方向加速度Aおよびフットブレーキセンサの出力に基づいて、今回のサンプリング周期で算出された回転角速度Fiをリジェクトするか否かを判別するのが好ましい。具体的には、つぎに示す▲1▼〜▲3▼の3つの条件のうち、いずれか1つでも満たされた場合には、回転角速度Fiをリジェクトする。
【0018】
▲1▼V<VTH(たとえばVTH=10(km/h))
▲2▼MAX{|A|}>ATH(たとえばATH=0.1G)
▲3▼フットブレーキが踏まれている。
【0019】
ここで、タイヤは、規格内でのばらつき(初期差異)が含まれて製造されるため、各タイヤの有効転がり半径(一回転により進んだ距離を2πで割った値)rは、すべてのタイヤがたとえ正常内圧であっても、同一とは限らない。そのため、各タイヤの回転角速度Fiはばらつくことになる。そこで、初期差異によるばらつきを打ち消すために補正した回転角速度F1iを算出したのち、各タイヤの車輪速度Vi(=r×Fi)を補正し、新たな車輪速度V1i(i=1〜4、1:左前タイヤ、2:右前タイヤ、3:左後タイヤ、4:右後タイヤ)を取得する。
【0020】
V11=V1
V12=K1×V2
V13=K3×V3
V14=K2×K3×V4
ここに、K1、K2、K3は、正常内圧時に予め求められた補正係数であって、K1は前輪左右タイヤFL、FR間の初期差異による有効ころがり半径の差を補正するための補正係数、K2は後輪左右タイヤRL、RR間の初期差異による有効ころがり半径の差を補正するための補正係数およびK3は前軸輪の平均((FL+FR)/2)と後軸輪の平均((RL+RR)/2)のあいだの初期差異による有効ころがり半径の差を補正するための補正係数に相当する。この補正係数K1、K2、K3は、正常内圧時の初期化走行により求められ、RAM2dに格納される。
【0021】
本実施の形態では、車輪速度検出手段1と、各タイヤの車輪速度を記憶する記憶手段と、前記車両の左側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との左側速度比および右側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との右側速度比を演算する速度比演算手段と、該左側速度比および右側速度比を所定のしきい値と比較することにより、減圧したタイヤを特定する位置特定手段とを備えている。
【0022】
また、本実施の形態にかかわる減圧タイヤ特定のプログラムは、各タイヤの車輪速度を記憶する記憶手段、前記車両の左側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との左側速度比および右側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との右側速度比を演算する速度比演算手段、該左側速度比および右側速度比を所定のしきい値と比較することにより、減圧したタイヤを特定する位置特定手段として機能させる。
【0023】
つぎに本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。以下の説明では、対象車両がFF(フロントエンジン・フロントドライブ)車であることを前提とする。
【0024】
実施例
まず左前タイヤFL、右前タイヤFR、左後タイヤRLおよび右後タイヤRRの車輪速度をV11、V12、V13およびV14で表す。そして、左右の駆動輪タイヤFL、FRの速度比(1−V12/V11)である駆動速度比VF、左右の従動輪タイヤRL、RRの速度比(1−V14/V13)である従動速度比VRおよび駆動輪タイヤFL、FRと従動輪タイヤRL、RRの速度比の差(VF−VR)である前後速度比VFRをつぎの式(1)〜(3)で定義する。
【0025】
VF={59×VF+(1−V12/V11)}/60 ・・・(1)
VR={59×VR+(1−V14/V13)}/60 ・・・(2)
VFR={59×VFR+(VF−VR)}/60 ・・・(3)
【0026】
この式(1)〜(3)は、1/60のフィルター処理を施した式であって、単に1周期分のデータに基づいて駆動速度比VF、従動速度比VRおよび前後速度比VFRを求めているのではなく、平滑化処理によって駆動速度比VF、従動速度比VRおよび前後速度比VFRを求めている。したがって、回転角速度Fに突発的なノイズが含まれても、その影響を排除することができる。このため、駆動速度比VF、従動速度比VRおよび前後速度比VFRをより正確に求めることができる。
【0027】
前記式(1)、(2)および(3)の計算結果をもとにした減圧タイヤの判定と位置をつぎの条件(i)〜(v)のように設定する。なお、|VF|、|VR|および|VFR|はそれぞれVF、VRおよびVFRの絶対値である。
条件(i):|VFR|>TH、|VR|<TH、かつVF≧THの場合、減圧タイヤの位置は左前タイヤFLとする。
条件(ii):|VFR|>TH、|VR|<TH、かつVF≦−THの場合、減圧タイヤの位置は右前タイヤFRとする。
条件(iii):|VFR|>TH、|VF|<TH、かつVR≧THの場合、減圧タイヤの位置は左後タイヤRLとする。
条件(iv):|VFR|>TH、|VF|<TH、かつVR≦−THの場合、減圧タイヤの位置は右後タイヤRRとする。
条件(v):これら条件(i)〜(iv)以外の場合には、減圧タイヤの位置は未判定とする。すなわちすべてのタイヤは正常空気圧であると推定する。
【0028】
ここで、THは変更可能な定数(減圧タイヤの位置を特定するためのしきい値)であって、走行試験により設定することができ、たとえば0.0011である。
【0029】
つぎに4輪タイヤ(タイヤサイズは205/55R16である)のうち、右後タイヤRRだけを30%減圧し、他のタイヤは正常空気圧(2.2×105Pa)とした車両について、直進走行と旋回走行(旋回半径が400mである右旋回走行)の試験を行なった。
【0030】
まず直進走行試験の場合、直進走行のため、減圧している右後タイヤRRの車輪速度V4が他のタイヤの車輪速度よりも速くなる。このとき、得られた前記式(1)〜(3)の速度比およびその差のデータをつぎの式(4)〜(6)に示す。
【0031】
VF=8.41310776693447×10-4 ・・・(4)
VR=−1.42086888082559×10-3 ・・・(5)
VFR=1.13184793549098×10-3 ・・・(6)
【0032】
これらのデータをもとに前記減圧タイヤの判定の条件(i)〜(v)から判断すると、直進走行のときには正確に右後タイヤRRを減圧タイヤと判定することができた。
【0033】
これに対し、旋回走行試験の場合、右旋回の影響で右前タイヤFRの車輪速度V2が他のタイヤの車輪速度よりも遅くなる。このとき、得られた前記式(1)〜(3)の速度比およびその差のデータをつぎの式(7)〜(9)に示す。
【0034】
VF=1.45481902261874×10-3 ・・・(7)
VR=−1.05624165742026×10-3 ・・・(8)
VFR=1.49364140792567×10-3 ・・・(9)
【0035】
これらのデータをもとに前記減圧タイヤの判定の条件(i)〜(v)から判断すると、旋回走行のときには左前タイヤFLを減圧していると誤判定した。
【0036】
そこで、本実施例では、前記減圧タイヤの判定の条件(i)〜(v)に代えて、左側および右側の前輪タイヤと後輪タイヤの車輪速度を比較する条件を採用する。
【0037】
まず左側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との速度比である左側速度比VL13および右側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との速度比である右側速度比VR24をそれぞれつぎの式(10)、(11)で表す。
【0038】
VL13={59×VL13+(1−V11/V13)}/60 ・・・(10)
VR24={59×VR24+(1−V12/V14)}/60) ・・・(11)
ここで、式(10)、(11)は前記(1)〜(3)と同様に1/60のフィルター処理を施した式である。
【0039】
前記式(10)、(11)の計算結果をもとにした減圧タイヤの判定および位置をつぎの変更条件▲1▼〜▲5▼のように設定する。なお、|VL13|および|VR24|はそれぞれVL13およびVR24の絶対値である。
【0040】
変更条件▲1▼:VL13<−TH、かつ|VR24|≦THの場合、減圧タイヤの位置は左前タイヤFLとする。
変更条件▲2▼:|VL13|≦TH、かつ|VR24|<−THの場合、減圧タイヤの位置は右前タイヤFRとする。
変更条件▲3▼:VL13>TH、かつ|VR24|≦THの場合、減圧タイヤの位置は左後タイヤRLとする。
変更条件▲4▼:|VL13|≦TH、かつVR24>THの場合、減圧タイヤの位置は右後タイヤRRとする。
変更条件▲5▼:これら条件▲1▼〜▲4▼以外の場合には、減圧タイヤの位置は未判定とする。すなわちすべてのタイヤは正常空気圧であると推定する。
ここで、THは前記条件(i)〜(v)におけるしきい値と同じしきい値(0.0011)である。
【0041】
前記右後タイヤを減圧タイヤと判定した直進走行時に得られた他のデータに基づいて、前記式(10)、(11)の速度比をつぎの式(12)、(13)に示す。
【0042】
VL13=−6.24597822219256×10-5 ・・・(12)
VR23=2.19529770588112×10-3 ・・・(13)
【0043】
これらのデータをもとに前記減圧タイヤの判定の変更条件▲1▼〜▲5▼から判断すると、正確に右後タイヤRRを減圧タイヤと判定することができた。
【0044】
ついで前記左前タイヤを減圧タイヤと判定した旋回走行時に得られた他のデータに基づいて、前記式(10)、(11)の速度比をつぎの式(14)、(15)に示す。
【0045】
VL13=−1.24838800661798×10-4 ・・・(14)
VR24=2.38315779194961×10-3 ・・・(15)
【0046】
これらのデータをもとに前記減圧タイヤの判定の変更条件▲1▼〜▲5▼から判断すると、左前タイヤFLを減圧タイヤとして特定することがなくなり、右後タイヤRRを減圧タイヤと判定することができた。
【0047】
本実施例から、左側速度比と右側速度比を予め定める所定のしきい値で比較することにより、直進走行および旋回走行とも減圧した右後タイヤRRを正確に特定することができることがわかる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、4輪タイヤのうち、減圧しているタイヤを正確に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤ空気圧低下検出装置の一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図1のタイヤ空気圧低下検出装置の電気的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 車輪速度検出手段
2 制御ユニット
3 表示器
4 初期化スイッチ

Claims (3)

  1. 4輪車両に装着されるタイヤから得られる車輪速度に基づいてタイヤの空気圧低下を検出するタイヤ空気圧低下検出方法であって、前記各タイヤの車輪速度を検出する工程と、前記各タイヤの車輪速度を記憶する工程と、前記車両の左側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との左側速度比および右側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との右側速度比を演算する工程と、該左側速度比および右側速度比を所定のしきい値と比較することにより、減圧した車輪タイヤを特定する工程とを含むタイヤ空気圧低下検出方法。
  2. 4輪車両に装着されるタイヤから得られる車輪速度に基づいてタイヤの空気圧低下を検出するタイヤ空気圧低下検出装置であって、前記各タイヤの車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、前記各タイヤの車輪速度を記憶する記憶手段と、前記車両の左側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との左側速度比および右側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との右側速度比を演算する速度比演算手段と、該左側速度比および右側速度比を所定のしきい値と比較することにより、減圧したタイヤを特定する位置特定手段とを備えてなるタイヤ空気圧低下検出装置。
  3. 空気圧が低下したタイヤを特定するためにコンピュータを、各タイヤの車輪速度を記憶する記憶手段、前記車両の左側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との左側速度比および右側の前輪タイヤの車輪速度と後輪タイヤの車輪速度との右側速度比を演算する速度比演算手段、該左側速度比および右側速度比を所定のしきい値と比較することにより、減圧したタイヤを特定する位置特定手段として機能させるための減圧タイヤ特定のプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100430246C (zh) * 2004-12-24 2008-11-05 住友橡胶工业株式会社 用于检测轮胎胎压损失的方法及装置
CN110154652A (zh) * 2018-02-14 2019-08-23 英飞凌科技股份有限公司 用于轮胎压力传感器的配置数据存储

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