JP2004202092A - X線コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電圧検出部19によりコンバータ15の入力端子における商用電源14の電圧を検出する。進み角決定部20は、検出した電源電圧VACが電圧Vtよりも低下した場合に、X線管が取り付けられた回転枠を駆動するブラシレスモータ10を進み位相制御するための進み角θpを決定する。位相決定部21は、回転角度θrに対する電流位相が上記進み角θpとなるように、ブラシレスモータ10の端子電圧Vu、Vv、Vwの位相θvを決定する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラシレスモータを用いて回転枠を回転駆動するX線コンピュータ断層撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線コンピュータ断層撮影装置では、X線を曝射する時に大電流が流れるため、電源系統に存在する線路インピーダンスに起因する電圧降下により電源電圧が変動する。特許文献1には、被検者の特定部位を圧迫する圧迫手段を備えたX線透視撮影装置において、当該圧迫手段を駆動するために単相誘導電動機を備え、交流電力制御素子の導通位相角を制御することにより、単相誘導電動機への給電電圧が一定となるように制御する技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−206756号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、X線管が取り付けられた回転枠を回転駆動するモータとして、高効率で高精度の制御が可能なブラシレスモータが用いられている。このブラシレスモータの駆動装置は、回転子の位置を示す位置信号に基づいて速度制御を行っている。このため、電源電圧がある程度低下しても、例えばPWM変調率、PWMデューティ比を増やすことにより回転速度を指令回転速度に制御することが可能である。しかし、電源電圧がさらに低下すると、電圧不足により回転速度を維持できなくなる。
【0005】
これに対しては、ブラシレスモータの設計に際し、上記X線曝射時における電源電圧低下まで見越した余裕のある設計をすれば良いが、通常動作時においてオーバースペックとなり、モータの大型化、コストの増大を避けられない。また、電源電圧の低下を補償する昇圧トランスや電源電圧の安定化を図る安定化電源装置を別途設けることも考えられるが、やはり設備の大型化およびコストの増大の問題が生じる。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、従来装置に対して装置規模を拡大することなく、X線の曝射等による電源電圧の低下に対して回転枠を所定の回転速度に維持することができるX線コンピュータ断層撮影装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、固定枠と、この固定枠に対して回転可能に支持された回転枠と、この回転枠に取り付けられたX線管と、このX線管から出射され被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、前記回転枠を回転駆動する回転駆動手段と、前記X線検出器の出力と前記回転枠の回転による前記X線管の回転位置とに基づいて前記被検体の断層画像データを構成するコンピュータ部とを有するX線コンピュータ断層撮影装置において、前記回転駆動手段は、永久磁石を備えた回転子と巻線が巻装された固定子とを有するブラシレスモータと、このブラシレスモータを駆動する電力変換手段と、この電力変換手段に入力される電源電圧を検出する電圧検出手段と、この電圧検出手段により検出された電源電圧検出値に基づいて前記電力変換手段を制御することにより、前記ブラシレスモータの誘起電圧に対する前記固定子巻線の電流位相を制御する制御手段とから構成されている。
【0008】
この構成によれば、制御手段は、電圧検出手段により検出された電源電圧検出値に基づいて電力変換手段を制御し、ブラシレスモータの誘起電圧に対する固定子巻線の電流位相を制御するので、電力変換手段がブラシレスモータに対して出力する電圧(端子電圧)とブラシレスモータの誘起電圧との位相が変化することになる。この位相制御により、ブラシレスモータの端子電圧−発生トルク−回転速度の特性が変化し、同一回転速度に対してより低い端子電圧で回転させることが可能となる。本手段は、電圧検出手段等の僅かな追加により実現できるので、装置規模を拡大することがない。
【0009】
X線コンピュータ断層撮影装置では、X線の曝射等により電力変換手段に入力される電源電圧が一時的に低下する場合があるが、それは回転枠の回転速度が一定速度に安定した後であって、しかも回転枠の慣性モーメントは非常に大きいという事情がある。このため、大きいトルクが必要となる回転枠の加減速時においてはX線の曝射がなく電源電圧の低下が生じにくく、上記位相角制御に伴うブラシレスモータの発生トルクの低下によりトルク不足に陥ることはない。また、回転速度が安定化した後、X線の曝射タイミングに合わせて一時的に上記位相角を変化させて回転速度の維持制御が行われた場合であっても、ブラシレスモータの発生可能な最大トルクは低下するものの上記慣性モーメントにより回転速度への影響は非常に小さくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るX線コンピュータ断層撮影装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図2は、X線コンピュータ断層撮影装置の側面図であり、図3は図2において矢印A方向から見た正面図である。X線コンピュータ断層撮影装置1(以下、X線CT装置1と称す)は、X線管2とX線検出器3とが一体となって被検者Pの周囲を回転する回転/回転方式を採用しており、被検者Pの周囲1周(約360°)分の投影データセットから1枚の断層画像を構成する装置である。
【0011】
このX線CT装置1は、架台部4と被検者Pが横たわる寝台5とを備えている。架台部4は、固定枠6とこの固定枠6に回転可能に支持されたほぼ円環形状の回転枠7とから構成されている。このうち回転枠7には、例えばコーンビーム形でX線を曝射するタイプのX線管2と例えばマルチスライス形のX線検出器3とが、寝台5上の被検者Pを挟んで対向する位置関係で搭載されている。
【0012】
回転枠7には永久磁石と円環形状のヨークコイルとを備えた回転子8(図1参照)が取り付けられており、固定枠6には巻線9u、9v、9w(図1参照)を備えた固定子が取り付けられている。これら回転子8と固定子とにより、回転枠7を回転駆動するダイレクトドライブ方式のブラシレスモータ10(図1参照)が構成されている。
【0013】
さらに、回転枠7には、X線検出器3から出力される電流信号を電圧信号に変換するI−V変換器、この電圧信号を周期的に積分する積分器、この積分器の出力信号を増幅するアンプ、このアンプの出力信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータ等からなるデータ収集システムを収納するボックス、X線管2への電力供給および信号送受信のためのスリップリング機構が回転バランスをとって配設されている。
【0014】
ブラシレスモータ10の通電制御と速度制御、回転枠7の停止位置制御、断層画像の構成処理などを行うためには、回転枠7の回転角度(つまりX線管2の回転位置)の検出が必要である。このため、回転枠7の先端面には磁性体(例えば鉄)からなる円環状の検出歯車11が取り付けられており、固定枠6には検出歯車11の歯先から所定距離を隔てて磁気抵抗式センサ12が取り付けられている。図示しない画像構成プロセッサ(コンピュータ部に相当)は、X線検出器3の出力信号と回転枠7の回転によるX線管2の回転位置とに基づいて被検者Pの断層画像データを構成するようになっている。
【0015】
図1は、ブラシレスモータ10の駆動装置を示す電気的構成図である。この駆動装置13(回転駆動手段に相当)は、商用電源14から電源供給を受け、ブラシレスモータ10の巻線9u、9v、9wに対し、正弦波状の交流電圧を出力するものである。駆動装置13の主回路部分(電力変換手段に相当)は、コンバータ15とインバータ16とから構成されている。ここで、コンバータ15は、ダイオード17a、17b、17c、17dからなるダイオードブリッジ回路17と平滑コンデンサ18とから構成されており、インバータ16は、トランジスタ16up、16un、16vp、16vn、16wp、16wnを三相ブリッジ接続して構成されている。
【0016】
電圧検出部19(電圧検出手段に相当)は、コンバータ15の入力端子における商用電源14の電圧(以下、電源電圧VACと称す)を検出するもので、例えば計器用変圧器と全波整流回路とを組み合わせて構成されている。
【0017】
進み角決定部20、位相決定部21および電圧信号形成部22からなる制御部23(制御手段に相当)は、DSP(Digital Signal Processor)などのプロセッサによってソフトウェア処理されるようになっている。このうち進み角決定部20は、検出した電源電圧VACに対する進み角θpを決定するものであって、そのために電源電圧VACと進み角θpとの関係を示すテーブルデータ(図6参照)を備えている。ここで、進み角θpとは、ブラシレスモータ10の誘起電圧emに対する巻線9u、9v、9wの電流位相をいう。
【0018】
上述した磁気抵抗式センサ12から出力される信号は、図示しないエンコーダを通して位置信号Shとして位相決定部21に入力されるようになっている。この位置信号Shは、検出歯車11の歯の位置つまり回転枠7(回転子8)の回転角度θrを示す信号であって、例えば1回転につき432パルスの分解能を有している。位相決定部21は、回転角度θrに対する電流位相が上記進み角θpとなるように、ブラシレスモータ10の端子電圧Vu、Vv、Vwの位相θvを決定するようになっている。
【0019】
電圧信号形成部22は、電圧位相θvと予めテーブルデータとして準備されている正弦波データとに基づいて三相正弦波信号を生成し、その三相正弦波信号と搬送波信号との比較により正弦波PWM波形を持つ電圧信号Su、Sv、Swを生成するようになっている。また、図示していないが、制御部23は速度フィードバック制御ループを備えており、速度偏差に応じて上記三相正弦波信号の振幅が決定されるようになっている。
【0020】
駆動信号形成部24は、電圧信号Su、Sv、Swを入力し、上記インバータ16を構成するトランジスタ16up、16un、16vp、16vn、16wp、16wnに対して、それぞれ駆動信号Sup、Sun、Svp、Svn、Swp、Swnを出力するものである。
【0021】
なお、画像構成プロセッサの構成の説明は省略するが、断層画像データを構成する際に用いる位置信号は、上述した432パルス/1回転の位置信号Shではなく、磁気抵抗式センサ12から出力される信号を逓倍して得られる高分解能のパルス信号(例えば1回転につき10800パルス)である。
【0022】
次に、駆動装置13の動作について説明する。
制御部23は速度制御を行っているため、電源電圧VACに余裕がある範囲内においては、回転枠7(回転子8)の回転速度Nが指令回転速度Nr(例えば2rpm)に一致するように、端子電圧Vu、Vv、Vwの大きさすなわちPWM変調率が制御される。しかしながら、電源電圧VACが低下してPWM変調率が上限に達した状態では、もはや速度制御は機能しなくなる。
【0023】
図4は、PWM変調率が上限に達した状態において、端子電圧Vu、Vv、Vwおよび進み角θpを変えた場合におけるブラシレスモータ10の発生トルクTと回転速度Nとの関係(T−N特性)を示している。この図4において、直線1、2、3はそれぞれ以下の条件下での特性である。
【0024】
▲1▼直線1…進み角θp=0°、電源電圧VAC=V1の場合
▲2▼直線2…進み角θp=0°、電源電圧VAC=V2(<V1)の場合
▲3▼直線3…進み角θp>0°、電源電圧VAC=V2の場合
【0025】
この図4によれば、PWM変調率が上限に達した状態での運転可能な最高回転速度Nmax は、電源電圧VACにほぼ比例する。例えば、図4において、回転枠7を指令回転速度Nr(2rpm)で回転させるために必要なトルクをTrとすれば、電源電圧VACがV1(直線▲1▼)の時には指令回転速度Nrで回転可能であるが、電源電圧VACがV2(直線▲2▼)に低下すると電圧不足により当該回転速度Nrを維持できなくなる。
【0026】
これに対し、進み位相制御(いわゆる進み角制御)を行うと、トルクT−回転速度N特性が変化するため(直線▲3▼)、電源電圧VACがV2に低下して端子電圧Vu、Vv、Vwがブラシレスモータ10の誘起電圧よりも低い関係となっても正のトルクを発生させることができるようになる。従って、上述の例では、電源電圧VACがV2に低下しても指令回転速度Nrで回転可能となる。図5は、この進み位相制御を行っている場合におけるブラシレスモータ10の巻線電流波形と誘起電圧波形とを示している。なお、進み位相制御を行うと、発生可能な上限トルクTmax が低下する。このため、大きなトルクを必要とする回転枠7の加減速時には、進み位相制御を行うことは好ましくない。
【0027】
そこで、本実施形態の駆動装置13は、以下のような制御を行う。
図6は、進み位相決定部20がテーブルデータとして有する電源電圧VACと進み角θpとの関係を示している。電圧検出部19により検出された電源電圧VACが電圧Vt以上ある場合には、進み角θpは0°に設定されており、電源電圧VACが電圧Vtよりも低下した場合には、電源電圧VACの低下に比例して進み角θpが増大するように設定されている。X線管2によりX線を曝射する時には大電流が流れるため、商用電源14の系統に存在する線路インピーダンスの影響で電源電圧VACが一時的に低下する。上記電圧Vtは、X線の非曝射時の電源電圧VACよりも低く、且つ曝射時の電源電圧VACよりも高い値に設定されている。
【0028】
このように制御すれば、X線の曝射が行われることのない回転枠7の加減速途中にあっては、電源電圧VACが大きく低下することがない(つまり電圧Vtよりも低下することがない)ので進み位相制御は行われず、高力率、高効率であって且つ大きい加減速トルクを発生させることができる(図4に示す直線▲1▼)。
【0029】
これに対し、X線の曝射が行われる定速回転中にあっては、X線の曝射により電源電圧VACが電圧Vtよりも低下した時に進み位相制御が行われるので、回転速度を指令回転速度Nrに追従させることができる(図4に示す直線▲3▼)。また、定速回転時には必要とされるトルクが小さいので、進み位相制御によってトルク不足に陥ることもない。
【0030】
以上説明したように、本実施形態によれば、電圧検出部19により電源電圧VACを検出し、その電源電圧VACが電圧Vtよりも低下した場合に回転枠7を駆動するブラシレスモータ10を進み位相制御する。この進み位相制御により、ブラシレスモータ10のT−N特性が変化し、同一回転速度に対してより低い端子電圧Vu、Vv、Vwで回転させることが可能となる。その結果、X線の曝射等により電源電圧VACが低下しても、ブラシレスモータ10の回転速度を指令回転速度Nrに追従させることができる。
【0031】
本X線CT装置1は、従来構成に対し電圧検出部19を追加し、プロセッサが実行するプログラムの一部を変更し、電源電圧VACと進み角θpとの関係を示すテーブルデータをメモリに書き込んでおくことにより実現できるため、装置規模が拡大したりブラシレスモータ10が大型化することなく且つ僅かなコスト上昇だけで実現できる。
【0032】
さらに、X線CT装置1では、X線の曝射等により駆動回路13に入力される電源電圧VACが一時的に低下する場合があるが、それは回転枠7の回転速度が一定速度に安定した後であって、しかも回転枠7の慣性モーメントは非常に大きいという事情がある。このため、大きいトルクが必要となる回転枠7の加減速時においては、X線の曝射がなく電源電圧VACの低下が生じにくく、進み位相制御によるトルク不足に陥ることはない。また、回転速度が安定化した後、X線の曝射タイミングに合わせて一時的に進み位相制御が行われた場合であっても、ブラシレスモータ10の発生トルクは低下するものの上記慣性モーメントにより回転速度への影響は非常に小さくなる。
【0033】
本実施形態では、電源電圧VACが低下するほど進み角θpが増大するように設定されているので、モータ効率および発生トルクを極力高く維持しながら、電源電圧VACの低下に応じて回転速度の維持制御が行われる。また、電源電圧VACがVt以上ある通常状態では、進み角θpが0°に制御されるので、高効率駆動が可能となっている。
【0034】
なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変形または拡張が可能である。
上述した実施形態では、コンバータ15とインバータ16とからなる主回路を本発明でいう電力変換手段とし、電圧検出部19によりその電力変換手段に入力される電源電圧VACを検出するように構成したが、これに替えてインバータ16を電力変換手段と考え、インバータ16に入力される直流電圧VDCを電源電圧として検出するように構成しても良い。
【0035】
電源電圧VACが電圧Vt以上ある場合の進み角θpは正確に0°である必要はない。また、しきい値となる電圧Vtを設けることなく、電源電圧VACの低下に従って進み角θpを単調に増加させるようにしても良い。さらに、電源電圧VACが電圧Vtよりも低下した場合には、進み角θpを正の一定値としたり、段階的に高めても良い。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、回転枠を駆動するブラシレスモータを制御する上で、当該ブラシレスモータを駆動する電力変換手段に入力される電源電圧を検出し、その電源電圧検出値に基づいて電力変換手段を制御することによりブラシレスモータの誘起電圧に対する固定子巻線の電流位相を制御するように構成したので、X線の曝射等により電力変換手段に入力される電源電圧が一時的に低下する場合であっても、電圧不足による回転速度の低下を防止することができる。また、本発明は、装置規模を拡大することなく実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す駆動装置の電気的構成図
【図2】X線コンピュータ断層撮影装置の側面図
【図3】X線コンピュータ断層撮影装置の正面図
【図4】PWM変調率が上限に達した状態におけるブラシレスモータの発生トルクTと回転速度Nとの関係を示す図
【図5】進み位相制御を行っている場合におけるブラシレスモータの巻線電流波形と誘起電圧波形とを示す図
【図6】テーブルデータとして有する電源電圧VACと進み角θpとの関係を示す図
【符号の説明】
1はX線CT装置(X線コンピュータ断層撮影装置)、2はX線管、3はX線検出器、6は固定枠、7は回転枠、8は回転子、9u、9v、9wは巻線(固定子巻線)、10はブラシレスモータ、13は駆動装置(回転駆動手段)、19は電圧検出部(電圧検出手段)、23は制御部(制御手段)である。
Claims (3)
- 固定枠と、この固定枠に対して回転可能に支持された回転枠と、この回転枠に取り付けられたX線管と、このX線管から出射され被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、前記回転枠を回転駆動する回転駆動手段と、前記X線検出器の出力と前記回転枠の回転による前記X線管の回転位置とに基づいて前記被検体の断層画像データを構成するコンピュータ部とを有するX線コンピュータ断層撮影装置において、
前記回転駆動手段は、
永久磁石を備えた回転子と巻線が巻装された固定子とを有するブラシレスモータと、
このブラシレスモータを駆動する電力変換手段と、
この電力変換手段に入力される電源電圧を検出する電圧検出手段と、
この電圧検出手段により検出された電源電圧検出値に基づいて前記電力変換手段を制御することにより、前記ブラシレスモータの誘起電圧に対する前記固定子巻線の電流位相を制御する制御手段とから構成されていることを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置。 - 前記制御手段は、前記電源電圧検出値が所定の電圧値よりも低い場合に、前記固定子巻線の電流が前記ブラシレスモータの誘起電圧に対して進み位相となるように制御することを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
- 前記制御手段は、前記電源電圧検出値が低下するに従って前記進み位相が増大するように制御することを特徴とする請求項1または2記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
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