JP2004192905A - イオン注入装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】質量分離用のマグネットが発生する磁場に対して微妙に影響を与え、マルチポールでビームの微細な調整が可能となり、イオンビームの均質性の向上と調整を短時間にできる装置を提供する。
【解決手段】イオン発生源から送出されるイオンを質量分離部のマグネットで選択して所定の質量のイオンのみをエンドステーションに導くビームラインを備えたイオン注入装置において、前記質量分離部の内部を通過するイオンビームを横断する方向に複数個のマグネットコア片を配置したマグネットコア列を設け、これらのマグネットコア片をを前記イオンビームに交差する方向に移動可能に支持したイオン注入装置。
【選択図】 図3
【解決手段】イオン発生源から送出されるイオンを質量分離部のマグネットで選択して所定の質量のイオンのみをエンドステーションに導くビームラインを備えたイオン注入装置において、前記質量分離部の内部を通過するイオンビームを横断する方向に複数個のマグネットコア片を配置したマグネットコア列を設け、これらのマグネットコア片をを前記イオンビームに交差する方向に移動可能に支持したイオン注入装置。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体及び液晶デバイスの製造工程における基板に対してリンやホウ素等の不純物の導入を行う装置として使用されるイオン注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体の製造工程やフラットパネルディスプレイ(FPD)のパネルの製造工程にはイオン注入装置が使用されている。このイオン注入装置が用いられている理由は、不純物の注入量を電気的に計測しながら制御できる上に、注入深さが加速電圧により制御できるので、任意な部分に精密な濃度の不純物を導入でき、しかも、この不純物の分布が良好で、再現性が優れているからである(例えば、特許文献1、非特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−342639号公報
【0004】
このイオン注入装置20の基本構成は、図6に示すようにイオンソースガスを導入してイオンを生成するイオン源21より発生されたイオンは、引出し電極22によってイオン源21から引出され、加速される。そして前記イオン源21から引出されたイオンビームxは、質量分離部23の質量分離マグネット23aの磁力の作用で偏平な状態で90度曲げられながら分散され、その結果、所定の質量を持つ不純物のイオンaのみが取出され、それ以外の質量の軽いイオンbや質量の重いイオンc等の不必要なイオンは排除される。
【0005】
このイオンビームxは、更に後続して配置されている均一制御機構であるマルチポール24によってその進路を平行に制御され整列された後、イオン打込み部25(プロセスチャンバー)内のプラテン(平板支持装置)に取付けられたガラス基板等の被処理体27に注入される。
【0006】
このマルチポール24の概略構造は、図5に示すようにイオンビームxを囲む偏平な真空チャンバー24aの周囲を囲むように形成されているケーシング24bの内面に複数のコイルからなるマグネット24cが対面配置されている。
【0007】
また、所定の質量の必要とするイオンaのみを取出すためのマグネットを持つ質量分離部23に設けてある質量分離マグネット23a部の主要部は、有限要素法などの手法を用いて詳細な設計が行なわれた後に加工されている。
【0008】
【発明が解決すべき課題】
従来、質量分離部23の後方に設けてある均一制御機構は、マルチポール24で構成されており、これはイオンビームを所望の均一度を調整するために使用されていた。しかし、この機構を使用する前提として、ここに案内されるイオンビームxは、前段階(質量分離部23とその後の経路)において、既に一定の均一度が確保されている必要があった。
【0009】
しかしながら、このようなイオン打込み装置20において質量分離部23の質量分離マグネット23aの設計、製作の過程で不可避の原因(設計の誤り、加工の誤り、取り扱いの誤り)からビームの均一性が損なわれることがある。
【0010】
このような場合は図5に示したようなマルチポール24だけでは十分な調整ができない場合がある。例えば、マグネットの設計や加工をやり直す場合は装置の製作に多くの時間を要すると言う問題もある。
【0011】
更に、質量分離部23を通過して出てくるイオンビームxの形状を当初の設計とは変更することによって磁場変調強度を大幅に強化した場合、下記の理由で質量分離部23の分離性能に下記のような悪影響がある場合がある。
【0012】
1)マルチポール24は、ビームxの均一性を調整するのに最適な磁場変調強度に設定されているが、その強度は微弱である。従って、質量分離マグネット23aの不具合を補うには磁場が弱くて十分ではない。
【0013】
2)質量分離マグネット23aの不具合を補うために、磁場変調強度をマルチポール24に与えた場合、低エネルギー注入の際に均一性調整に必要な微妙な調整が不可能になる。
【0014】
3)質量分離マグネット23aの不具合からビームが所定の経路からずれ、それをイオン打ち込み部25の直前に設けてあるマルチポール24で調整した場合、例えばイオンビームの軌道がZ字状に折れ曲がった場合には、本来、基板面(被処理体27)まで届かない不要なイオン種が分離できない場合がある。
【0015】
4)マルチポール24で磁場変調強度を調整する場合は、質量分離マグネットに23aの磁場強度が変化した時,それに見合っただけマルチポール24の再調整が必要となり、この作業はかなり面倒である。
【0016】
前記のように従来の装置においては、基板にイオンビームを打ち込む最終段階でイオンビームの流れを調整するので正確な調整ができないことからマルチポール24より前の段階で調整範囲の広い磁場調整機構が必要である。
【0017】
また、質量分離マグネット23aの性能を損なわずに一定のイオンビームの均一度を確保するためには、粗く調整する段階と、その後に精密に調整する段階とが必要である。
【0018】
本発明は、前記イオン注入装置におけるイオンビームxを均一化する際の問題点を解消するために得られたものであって、その目的とするところは、マルチポールでビームの微細な調整が可能なように、このマルチポールとは別途、質量分離部に調整機構を設けて調整範囲の広い調整するように構成することにより、イオンビームの均一性を向上させ、調整時間の短縮を実現し、更にイオンビームをターゲット(基板)上に集めてビームの利用効率の向上を図る装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明に係るイオン注入装置は次のように構成されている。
【0020】
1)イオン発生源から送出されるイオンを質量分離部のマグネットで選択して所定の質量のイオンのみをエンドステーションに導くビームラインを備えたイオン注入装置において、前記質量分離部の内部を通過するイオンビームを横断する方向に複数個のマグネットコア片を配置したマグネットコア列を設け、これらのマグネットコア片を前記イオンビームに交差する方向に移動可能に支持したことを特徴としている。
【0021】
2)前記複数個のマグネットコア片を支持軸によって支持し、この支持軸をネジ機構によってイオンビームに対して交差する方向に移動可能に構成したことを特徴としている。
【0022】
本発明は、質量分離部のマグネットが発生する電磁力の不均一性を改善するために、イオンビームを横断する方向にマグネットコア片を配置して構成したマグネットコア列を別途併設し、前記マグネットコア片をイオンビームに交差する方向に調整するように構成しており、これによってイオンビームに対する磁力の影響を変化させることができる。
【0023】
質量分離部においては、マグネットの作用でイオンビームを約90°曲げながら分散させているが、このイオンビームを横断する方向に複数個のマグネットコア片を配置(配列)したマグネットコア列を設けている。
【0024】
そして本発明においては、これらのマグネットコア片をイオンビームの進行面に対して交差する方向、好ましく直交する方向にその位置を移動可能に支持し、更に、これらのマグネットコア片の位置を調整してイオンビームに対する磁力を微調整するように構成している。
【0025】
このマグネットコア片は、偏平に分散されたイオンビームに対して作用する磁場に微妙に影響を与えるように個々に移動できる構造のものであることが必要である。
【0026】
個々のマグネットコア片の支持手段の具体的な構造としては、ネジ軸とナットとの組合せを使用し、ネジ軸あるいはナットのいずれか一方を回転させてマグネットコアの位置を調整する構造のものを採用するのが簡単である。しかし、支持手段は、これに限定されるものではなく、例えば、クサビ形の調整部材などを採用することも可能であるが、なるべく操作が簡単で、故障が少なく、しかも質量分離部23に発生する磁力を正確に調整できる構造のものを採用するのがよい。
【0027】
また、これらのマグネットコア片を直線状に配列して形成したマグネットコア列からなる磁力の微調整機構は、質量分離部の上・下面の片方、もしくは両方に設置することができる。
【0028】
前記のように構成することによって、従来のマルチポール単体とは別に、質量分離部に、別途、複数個のマグネットコア片を線状に配列して構成した磁場の微調整機構を設けることにより、より調整範囲の広い磁場調整を行うことができるのである。
【0029】
また、質量分離マグネットの内部に設けたマグネットコア片(小鉄心)の移動は、質量分離マグネットの磁場強度の変化による再調整を必要としない位置と構造を採用するのが良い。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明に係るイオン注入装置1の平断面図、図2は図1におけるII−II線断面図、図3は図2に示した装置の斜視図である。そして図4はマルチポールにおけるイオンビーム電流の状態を示す図である。
【0031】
図1に示すように、本発明のイオン注入装置1は、イオンソースガスを導入してイオンを発生するイオン源2を有しており、発生したイオンは引出し電極3によってイオン源2から引出され、そして加速器により、例えば10〜100keVに加速される。
【0032】
イオン源2から引出されたリンP+ やホウ素B+ などからなるイオンビームxは、図2及び図3のような構造を持つ質量分離部4の構造は、イオンビームBを案内するための偏平な真空チャンバー5(ケーシング)の両面に対向して配置された鉄心7a、7bと、これの外周に巻かれたマグネットコイル6a,6bを持つ電磁マグネット8a、8bにより制御される磁力線の作用を受けて、略90度曲げられ、真空チャンバー5の中央部を通過する所定の質量のイオンaのみが取出され、中央部より外れた質量の軽いイオンbや質量の重いイオンcなどの不要なイオンb、cは排除されるようになっている。
【0033】
そしてイオンビームxは、前記質量分離部4に続いて配置されている均一制御機構であるマルチポール10(図6の24)によってイオンの通路が平行になるように制御された後、イオン打ち込部11(図6の25:プロセスチャンバー)内に図示しないプラテンで支持されたガラス基板などの被処理体12(27)の表面に打込まれるようになっている。
【0034】
質量分離部4は、図2及び図3に示すように扁平な真空チャンバー5の両面に鉄心7a、7bとマグネットコイル6a、6bからなる電磁マグネット8a、8bを配置している。なお、この構成までは従来の装置と同様である。
【0035】
本発明においては、前記鉄心7a、7bに溝7c、7dを直線状に形成し、この溝7c、7d内に複数個のマグネットコア片50aをネジ軸50bで回転可能に支持し、更に、このネジ軸50bを支持台50cに螺合している。従って、このネジ軸50bを回転させることで、前記マグネットコア片50aを個々に前後させるように構成されている。
【0036】
本発明においては、電磁マグネット8a、8bを構成する鉄心7a、7bに、複数個のマグネットコア片50aを直線状に配置して形成したマグネットコア列50を設けている。このマグネットコア列50は、図1及び図2に示すようにイオンビームxを進行方向を横断するように複数個のマグネットコア片50aを直線的に配列している。
【0037】
そして、図2に示すように、このマグネットコア片50aはネジ軸3に支持され、このネジ軸3は支持台50c側に形成されているメネジに螺合されている。そしてこのネジ軸3の端部に設けた回転部50d(ネジ軸3の頭部も含む)を手動あるいは電動式に回転させてマグネットコア片50aを鉄心7a、7bに対して前後方向(真空チャンバー5内を通過するイオンビームxに対して交差ないし直交する方向)に微細に移動するようになっている。
【0038】
尚、図2には説明の都合上、マグネットコア片50aの間に間隙を設けた構造のものが描かれているが、図3に示すように間隙をあけないように配置するのが好ましい。また、隣接するマグネットコア片50aの側部に凹部と凸部を対面状態で嵌合するように形成して、複数個のマグネットコア片50aを、恰も1本の鉄心のように機械的、電磁的に作用できるように構成することもできる。
【0039】
前記イオン源3から発生されたイオンビームxは、前記構成からなる質量分離部4を経由し、更に均一制御機構マルチポール10で平行に整流されてイオン打ち込部(プロセスチャンバー)11に至る。
【0040】
このイオンビームxの通路であるビームラインは全体がダクト状の真空チャンバー5に構成されており、マルチポール10の近傍に接続されている真空ポンプ13により、1eー6 〜1e−3 パスカルの高真空に保持される。
【0041】
このイオンビームxが通過する真空チャンバー5はアルミニュームなどの非磁性材料で構成されており、外部のマグネットコイル6a、6bからの磁力線がイオンビームxに作用してその進路を大きく曲げて進行する。
【0042】
一方、このイオンビームxの幅方向に複数個のマグネットコア片50a直線状に列設されているので、これを矢印のようにイオンビームxに対して接近ないし離反(上下)するように微小範囲で移動させることによって、イオンビームxが受ける磁力線に微妙な影響を与えるようになっている。
【0043】
例えば、マグネットコア片50aをイオンビームxに接近するように移動させると、このイオンビームxの進路は内側に僅か(例えば10mm〜20mmの範囲)でずらすことができるので、ビームの均一性、利用効率を改善することができるのである。
【0044】
図2に示すように、マグネットコア片50aは、質量分離マグネットとして作用する電磁マグネット8a、8bの鉄心7a、7bの長手方向に開口されている溝(案内溝)7c、7dに嵌入されており、このマグネットコア片50aは、この溝7c、7dに沿って正確に上下に移動するようになっている。
【0045】
また、前記マグネットコア片50aを微細な距離だけ移動させる手段は、前記実施例のように、ネジ軸とナットの組合わせを利用した構造のものが製作し易い上に、電磁マグネット8a、8bが形成する磁力線に対して正確に前後に移動してその強度や方向を微調整することができる。
【0046】
図4は本発明の装置の効果を示すグラフで、図(A)は従来の装置のビーム電流と真空チャンバーの水平位置との関係を示しており、線イで描いているようにビーム電流は水平方向に大きく波打った状態である。
【0047】
一方、図(B)は、本発明に係る装置の同様なグラフを示しており、図2に示したマグネットコア片50aを回転部50dを手動あるいはモーター等で遠隔操作(あるいは手動操作)してネジ軸50bと共に微細に上下させてその位置を調整することにより、線ロで描いているようにビーム電流を水平位置に平行して平坦化することができる。
【0048】
このように、質量分離部4の電磁コイル8a、8bと、本発明において採用された複数個のマグネットコア片50aを直線状に組合わせたマグネットコア列50を使用し、イオンビームxに作用する磁力線の強さを微細に調整することにより、イオンビームの電流の大きさ、即ち、イオンの打ち込み強度を調整して正確なイオンの打ち込み操作を行うことができるのである。
【0049】
なお、図6に示すようにガラス基板等の被処理体12の前面近傍にイオンビームxの状態をモニターするプロフアイラー30を設け、これでビーム電流の変化の状態を測定し、そのデータをフイードバックしてマルチポール10を制御してビームxの均質性を調整することにより、ビーム電流を一定の値に制御することができる。
【0050】
【発明の効果】
本発明に係るイオン注入装置は、イオン発生源から送出されるイオンを質量分離部のマグネットで選択して所定の質量のイオンのみをエンドステーションに導くビームラインを備えたイオン注入装置において、前記質量分離部の内部を通過するイオンビームを横断する方向に複数個のマグネットコア片を配置したマグネットコア列を設け、これらのマグネットコア片をを前記イオンビームに交差する方向に移動可能に支持したことを特徴としている。
【0051】
従って、この複数個のマグネットコア片からなるマグネットコア列により、質量分離用のマグネットが発生する磁場(イオンビームの上流側の流れ)に対して微妙に影響を与えることができ、下流に配置されているマルチポールでビームの微細な調整が可能となる。
【0052】
従って、最終的にイオンビームの均質性の向上と調整時間を短縮することができる。
【0053】
また、前記のようにイオンビームの進行方向を微調整してターゲット上に集めることができるので、イオンビームの利用効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るイオン注入装置の全体の概要構成を示す平面図である。
【図2】図1における質量分離部のII〜II線断面図である。
【図3】図2に示す質量分離部の斜視図である。
【図4】ビーム電流の変化のグラフであって、(A)は従来技術、(B)は本発明のものをそれぞれ示している。
【図5】マルチポールの断面図である。
【図6】従来のイオン打ち込み装置の全体構成を示す平面図である。
【符号の簡単な説明】
1 イオン注入装置 2 イオン源 3 引出し電極
4 質量分離部 5 真空チャンバー
6a、6b マグネットコイル 7a、7b 鉄心
8a、8b 電磁マグネット 10 マルチポール
11 イオン打込部 12 被処理体 13 真空ポンプ
50 マグネットコア 50a マグネットコア片
50b ネジ軸 50c 支持台 50d 回転部
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体及び液晶デバイスの製造工程における基板に対してリンやホウ素等の不純物の導入を行う装置として使用されるイオン注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体の製造工程やフラットパネルディスプレイ(FPD)のパネルの製造工程にはイオン注入装置が使用されている。このイオン注入装置が用いられている理由は、不純物の注入量を電気的に計測しながら制御できる上に、注入深さが加速電圧により制御できるので、任意な部分に精密な濃度の不純物を導入でき、しかも、この不純物の分布が良好で、再現性が優れているからである(例えば、特許文献1、非特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−342639号公報
【0004】
このイオン注入装置20の基本構成は、図6に示すようにイオンソースガスを導入してイオンを生成するイオン源21より発生されたイオンは、引出し電極22によってイオン源21から引出され、加速される。そして前記イオン源21から引出されたイオンビームxは、質量分離部23の質量分離マグネット23aの磁力の作用で偏平な状態で90度曲げられながら分散され、その結果、所定の質量を持つ不純物のイオンaのみが取出され、それ以外の質量の軽いイオンbや質量の重いイオンc等の不必要なイオンは排除される。
【0005】
このイオンビームxは、更に後続して配置されている均一制御機構であるマルチポール24によってその進路を平行に制御され整列された後、イオン打込み部25(プロセスチャンバー)内のプラテン(平板支持装置)に取付けられたガラス基板等の被処理体27に注入される。
【0006】
このマルチポール24の概略構造は、図5に示すようにイオンビームxを囲む偏平な真空チャンバー24aの周囲を囲むように形成されているケーシング24bの内面に複数のコイルからなるマグネット24cが対面配置されている。
【0007】
また、所定の質量の必要とするイオンaのみを取出すためのマグネットを持つ質量分離部23に設けてある質量分離マグネット23a部の主要部は、有限要素法などの手法を用いて詳細な設計が行なわれた後に加工されている。
【0008】
【発明が解決すべき課題】
従来、質量分離部23の後方に設けてある均一制御機構は、マルチポール24で構成されており、これはイオンビームを所望の均一度を調整するために使用されていた。しかし、この機構を使用する前提として、ここに案内されるイオンビームxは、前段階(質量分離部23とその後の経路)において、既に一定の均一度が確保されている必要があった。
【0009】
しかしながら、このようなイオン打込み装置20において質量分離部23の質量分離マグネット23aの設計、製作の過程で不可避の原因(設計の誤り、加工の誤り、取り扱いの誤り)からビームの均一性が損なわれることがある。
【0010】
このような場合は図5に示したようなマルチポール24だけでは十分な調整ができない場合がある。例えば、マグネットの設計や加工をやり直す場合は装置の製作に多くの時間を要すると言う問題もある。
【0011】
更に、質量分離部23を通過して出てくるイオンビームxの形状を当初の設計とは変更することによって磁場変調強度を大幅に強化した場合、下記の理由で質量分離部23の分離性能に下記のような悪影響がある場合がある。
【0012】
1)マルチポール24は、ビームxの均一性を調整するのに最適な磁場変調強度に設定されているが、その強度は微弱である。従って、質量分離マグネット23aの不具合を補うには磁場が弱くて十分ではない。
【0013】
2)質量分離マグネット23aの不具合を補うために、磁場変調強度をマルチポール24に与えた場合、低エネルギー注入の際に均一性調整に必要な微妙な調整が不可能になる。
【0014】
3)質量分離マグネット23aの不具合からビームが所定の経路からずれ、それをイオン打ち込み部25の直前に設けてあるマルチポール24で調整した場合、例えばイオンビームの軌道がZ字状に折れ曲がった場合には、本来、基板面(被処理体27)まで届かない不要なイオン種が分離できない場合がある。
【0015】
4)マルチポール24で磁場変調強度を調整する場合は、質量分離マグネットに23aの磁場強度が変化した時,それに見合っただけマルチポール24の再調整が必要となり、この作業はかなり面倒である。
【0016】
前記のように従来の装置においては、基板にイオンビームを打ち込む最終段階でイオンビームの流れを調整するので正確な調整ができないことからマルチポール24より前の段階で調整範囲の広い磁場調整機構が必要である。
【0017】
また、質量分離マグネット23aの性能を損なわずに一定のイオンビームの均一度を確保するためには、粗く調整する段階と、その後に精密に調整する段階とが必要である。
【0018】
本発明は、前記イオン注入装置におけるイオンビームxを均一化する際の問題点を解消するために得られたものであって、その目的とするところは、マルチポールでビームの微細な調整が可能なように、このマルチポールとは別途、質量分離部に調整機構を設けて調整範囲の広い調整するように構成することにより、イオンビームの均一性を向上させ、調整時間の短縮を実現し、更にイオンビームをターゲット(基板)上に集めてビームの利用効率の向上を図る装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明に係るイオン注入装置は次のように構成されている。
【0020】
1)イオン発生源から送出されるイオンを質量分離部のマグネットで選択して所定の質量のイオンのみをエンドステーションに導くビームラインを備えたイオン注入装置において、前記質量分離部の内部を通過するイオンビームを横断する方向に複数個のマグネットコア片を配置したマグネットコア列を設け、これらのマグネットコア片を前記イオンビームに交差する方向に移動可能に支持したことを特徴としている。
【0021】
2)前記複数個のマグネットコア片を支持軸によって支持し、この支持軸をネジ機構によってイオンビームに対して交差する方向に移動可能に構成したことを特徴としている。
【0022】
本発明は、質量分離部のマグネットが発生する電磁力の不均一性を改善するために、イオンビームを横断する方向にマグネットコア片を配置して構成したマグネットコア列を別途併設し、前記マグネットコア片をイオンビームに交差する方向に調整するように構成しており、これによってイオンビームに対する磁力の影響を変化させることができる。
【0023】
質量分離部においては、マグネットの作用でイオンビームを約90°曲げながら分散させているが、このイオンビームを横断する方向に複数個のマグネットコア片を配置(配列)したマグネットコア列を設けている。
【0024】
そして本発明においては、これらのマグネットコア片をイオンビームの進行面に対して交差する方向、好ましく直交する方向にその位置を移動可能に支持し、更に、これらのマグネットコア片の位置を調整してイオンビームに対する磁力を微調整するように構成している。
【0025】
このマグネットコア片は、偏平に分散されたイオンビームに対して作用する磁場に微妙に影響を与えるように個々に移動できる構造のものであることが必要である。
【0026】
個々のマグネットコア片の支持手段の具体的な構造としては、ネジ軸とナットとの組合せを使用し、ネジ軸あるいはナットのいずれか一方を回転させてマグネットコアの位置を調整する構造のものを採用するのが簡単である。しかし、支持手段は、これに限定されるものではなく、例えば、クサビ形の調整部材などを採用することも可能であるが、なるべく操作が簡単で、故障が少なく、しかも質量分離部23に発生する磁力を正確に調整できる構造のものを採用するのがよい。
【0027】
また、これらのマグネットコア片を直線状に配列して形成したマグネットコア列からなる磁力の微調整機構は、質量分離部の上・下面の片方、もしくは両方に設置することができる。
【0028】
前記のように構成することによって、従来のマルチポール単体とは別に、質量分離部に、別途、複数個のマグネットコア片を線状に配列して構成した磁場の微調整機構を設けることにより、より調整範囲の広い磁場調整を行うことができるのである。
【0029】
また、質量分離マグネットの内部に設けたマグネットコア片(小鉄心)の移動は、質量分離マグネットの磁場強度の変化による再調整を必要としない位置と構造を採用するのが良い。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明に係るイオン注入装置1の平断面図、図2は図1におけるII−II線断面図、図3は図2に示した装置の斜視図である。そして図4はマルチポールにおけるイオンビーム電流の状態を示す図である。
【0031】
図1に示すように、本発明のイオン注入装置1は、イオンソースガスを導入してイオンを発生するイオン源2を有しており、発生したイオンは引出し電極3によってイオン源2から引出され、そして加速器により、例えば10〜100keVに加速される。
【0032】
イオン源2から引出されたリンP+ やホウ素B+ などからなるイオンビームxは、図2及び図3のような構造を持つ質量分離部4の構造は、イオンビームBを案内するための偏平な真空チャンバー5(ケーシング)の両面に対向して配置された鉄心7a、7bと、これの外周に巻かれたマグネットコイル6a,6bを持つ電磁マグネット8a、8bにより制御される磁力線の作用を受けて、略90度曲げられ、真空チャンバー5の中央部を通過する所定の質量のイオンaのみが取出され、中央部より外れた質量の軽いイオンbや質量の重いイオンcなどの不要なイオンb、cは排除されるようになっている。
【0033】
そしてイオンビームxは、前記質量分離部4に続いて配置されている均一制御機構であるマルチポール10(図6の24)によってイオンの通路が平行になるように制御された後、イオン打ち込部11(図6の25:プロセスチャンバー)内に図示しないプラテンで支持されたガラス基板などの被処理体12(27)の表面に打込まれるようになっている。
【0034】
質量分離部4は、図2及び図3に示すように扁平な真空チャンバー5の両面に鉄心7a、7bとマグネットコイル6a、6bからなる電磁マグネット8a、8bを配置している。なお、この構成までは従来の装置と同様である。
【0035】
本発明においては、前記鉄心7a、7bに溝7c、7dを直線状に形成し、この溝7c、7d内に複数個のマグネットコア片50aをネジ軸50bで回転可能に支持し、更に、このネジ軸50bを支持台50cに螺合している。従って、このネジ軸50bを回転させることで、前記マグネットコア片50aを個々に前後させるように構成されている。
【0036】
本発明においては、電磁マグネット8a、8bを構成する鉄心7a、7bに、複数個のマグネットコア片50aを直線状に配置して形成したマグネットコア列50を設けている。このマグネットコア列50は、図1及び図2に示すようにイオンビームxを進行方向を横断するように複数個のマグネットコア片50aを直線的に配列している。
【0037】
そして、図2に示すように、このマグネットコア片50aはネジ軸3に支持され、このネジ軸3は支持台50c側に形成されているメネジに螺合されている。そしてこのネジ軸3の端部に設けた回転部50d(ネジ軸3の頭部も含む)を手動あるいは電動式に回転させてマグネットコア片50aを鉄心7a、7bに対して前後方向(真空チャンバー5内を通過するイオンビームxに対して交差ないし直交する方向)に微細に移動するようになっている。
【0038】
尚、図2には説明の都合上、マグネットコア片50aの間に間隙を設けた構造のものが描かれているが、図3に示すように間隙をあけないように配置するのが好ましい。また、隣接するマグネットコア片50aの側部に凹部と凸部を対面状態で嵌合するように形成して、複数個のマグネットコア片50aを、恰も1本の鉄心のように機械的、電磁的に作用できるように構成することもできる。
【0039】
前記イオン源3から発生されたイオンビームxは、前記構成からなる質量分離部4を経由し、更に均一制御機構マルチポール10で平行に整流されてイオン打ち込部(プロセスチャンバー)11に至る。
【0040】
このイオンビームxの通路であるビームラインは全体がダクト状の真空チャンバー5に構成されており、マルチポール10の近傍に接続されている真空ポンプ13により、1eー6 〜1e−3 パスカルの高真空に保持される。
【0041】
このイオンビームxが通過する真空チャンバー5はアルミニュームなどの非磁性材料で構成されており、外部のマグネットコイル6a、6bからの磁力線がイオンビームxに作用してその進路を大きく曲げて進行する。
【0042】
一方、このイオンビームxの幅方向に複数個のマグネットコア片50a直線状に列設されているので、これを矢印のようにイオンビームxに対して接近ないし離反(上下)するように微小範囲で移動させることによって、イオンビームxが受ける磁力線に微妙な影響を与えるようになっている。
【0043】
例えば、マグネットコア片50aをイオンビームxに接近するように移動させると、このイオンビームxの進路は内側に僅か(例えば10mm〜20mmの範囲)でずらすことができるので、ビームの均一性、利用効率を改善することができるのである。
【0044】
図2に示すように、マグネットコア片50aは、質量分離マグネットとして作用する電磁マグネット8a、8bの鉄心7a、7bの長手方向に開口されている溝(案内溝)7c、7dに嵌入されており、このマグネットコア片50aは、この溝7c、7dに沿って正確に上下に移動するようになっている。
【0045】
また、前記マグネットコア片50aを微細な距離だけ移動させる手段は、前記実施例のように、ネジ軸とナットの組合わせを利用した構造のものが製作し易い上に、電磁マグネット8a、8bが形成する磁力線に対して正確に前後に移動してその強度や方向を微調整することができる。
【0046】
図4は本発明の装置の効果を示すグラフで、図(A)は従来の装置のビーム電流と真空チャンバーの水平位置との関係を示しており、線イで描いているようにビーム電流は水平方向に大きく波打った状態である。
【0047】
一方、図(B)は、本発明に係る装置の同様なグラフを示しており、図2に示したマグネットコア片50aを回転部50dを手動あるいはモーター等で遠隔操作(あるいは手動操作)してネジ軸50bと共に微細に上下させてその位置を調整することにより、線ロで描いているようにビーム電流を水平位置に平行して平坦化することができる。
【0048】
このように、質量分離部4の電磁コイル8a、8bと、本発明において採用された複数個のマグネットコア片50aを直線状に組合わせたマグネットコア列50を使用し、イオンビームxに作用する磁力線の強さを微細に調整することにより、イオンビームの電流の大きさ、即ち、イオンの打ち込み強度を調整して正確なイオンの打ち込み操作を行うことができるのである。
【0049】
なお、図6に示すようにガラス基板等の被処理体12の前面近傍にイオンビームxの状態をモニターするプロフアイラー30を設け、これでビーム電流の変化の状態を測定し、そのデータをフイードバックしてマルチポール10を制御してビームxの均質性を調整することにより、ビーム電流を一定の値に制御することができる。
【0050】
【発明の効果】
本発明に係るイオン注入装置は、イオン発生源から送出されるイオンを質量分離部のマグネットで選択して所定の質量のイオンのみをエンドステーションに導くビームラインを備えたイオン注入装置において、前記質量分離部の内部を通過するイオンビームを横断する方向に複数個のマグネットコア片を配置したマグネットコア列を設け、これらのマグネットコア片をを前記イオンビームに交差する方向に移動可能に支持したことを特徴としている。
【0051】
従って、この複数個のマグネットコア片からなるマグネットコア列により、質量分離用のマグネットが発生する磁場(イオンビームの上流側の流れ)に対して微妙に影響を与えることができ、下流に配置されているマルチポールでビームの微細な調整が可能となる。
【0052】
従って、最終的にイオンビームの均質性の向上と調整時間を短縮することができる。
【0053】
また、前記のようにイオンビームの進行方向を微調整してターゲット上に集めることができるので、イオンビームの利用効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るイオン注入装置の全体の概要構成を示す平面図である。
【図2】図1における質量分離部のII〜II線断面図である。
【図3】図2に示す質量分離部の斜視図である。
【図4】ビーム電流の変化のグラフであって、(A)は従来技術、(B)は本発明のものをそれぞれ示している。
【図5】マルチポールの断面図である。
【図6】従来のイオン打ち込み装置の全体構成を示す平面図である。
【符号の簡単な説明】
1 イオン注入装置 2 イオン源 3 引出し電極
4 質量分離部 5 真空チャンバー
6a、6b マグネットコイル 7a、7b 鉄心
8a、8b 電磁マグネット 10 マルチポール
11 イオン打込部 12 被処理体 13 真空ポンプ
50 マグネットコア 50a マグネットコア片
50b ネジ軸 50c 支持台 50d 回転部
Claims (2)
- イオン発生源から送出されるイオンを質量分離部のマグネットで選択して所定の質量のイオンのみをエンドステーションに導くビームラインを備えたイオン注入装置において、
前記質量分離部の内部を通過するイオンビームを横断する方向に複数個のマグネットコア片を配置したマグネットコア列を設け、これらのマグネットコア片をを前記イオンビームに交差する方向に移動可能に支持したことを特徴とするイオン注入装置。 - 前記複数個のマグネットコア片を支持軸によって支持し、この支持軸をネジ機構によってイオンビームに対して交差する方向に移動可能に構成したことを特徴とする請求項1記載のイオン注入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002358118A JP2004192905A (ja) | 2002-12-10 | 2002-12-10 | イオン注入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002358118A JP2004192905A (ja) | 2002-12-10 | 2002-12-10 | イオン注入装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004192905A true JP2004192905A (ja) | 2004-07-08 |
Family
ID=32757931
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002358118A Withdrawn JP2004192905A (ja) | 2002-12-10 | 2002-12-10 | イオン注入装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004192905A (ja) |
-
2002
- 2002-12-10 JP JP2002358118A patent/JP2004192905A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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