JP5272242B2 - イオンビームを集束させるためのシステム及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一般的に、イオン注入システムに関し、特に、イオン注入システムにおける走査イオンビームを集束させるための集束装置及び方法に関する。
半導体素子及びその他の製品の製造において、イオン注入は、半導体ウエハ、ディスプレイパネル、または他の加工品に不純物を添加するのに使用される。イオン注入機またはイオン注入システムは、イオンビームを用いて加工物を処理し、加工物内に、ドープされたn型又はp型の半導体材料を製造したり、あるいは不活性層を形成する。
半導体ウエハに不純物をドーピングするとき、イオン注入システムは、選択されたイオン種を注入して所望の半導体材料を製造する。アンチモンや砒素や燐等のイオン源材料から生成される注入イオンは、結果的に、n型の半導体材料のウエハを生じることになり、一方、ボロンやガリウムやインジウム等のイオン源材料を注入すると、半導体ウエハ内にp型の半導体材料部分が形成される。
図1は、従来のイオン注入システム10を図示しており、このシステムは、ターミナル12、ビームラインアセンブリ14、及びエンドステーション16を有する。ターミナル12は、高電圧源22によって励起されるイオン源20を含み、このイオン源は、イオンビーム24を発生して、これをビームラインアセンブリ14に指向させる。ビームラインアセンブリ14は、ビームガイド32と質量分析器26からなり、この質量分析器の双極子磁界によって、エンドステーション16内の加工物30(例えば、半導体ウエハ、ディスプレイパネル等)に対して、ビームガイド32の出口端にある分析開口34を介して適切な電荷質量比のイオンのみを通過させるようになっている。
イオン源20は、荷電したイオンを発生し、このイオンは、イオン源20から引き出されかつイオンビーム24内に形成され、ビームラインアセンブリ14内の所定のビーム径路に沿ってエンドステーション16内に向かう。このイオン注入システム10は、イオン源20とエンドステーション16との間に配置されているビーム形成/整形構造体を有している。この構造体は、イオンビーム24を維持し、ビームが注入ステーションへの途中で通過する細長い内部キャビティまたは通路の境界を定めている。この通路を通ってイオンビーム24は、エンドステーション内に支持された1つ以上のウエハまたは加工物に移送される。このイオンビーム移送通路は、一般的に、イオンがエア分子と衝突した結果として、所定のビーム経路から偏向する確率が低下するように一般的に脱気されている。
低エネルギーイオン注入機は、一般的に、数100電子ボルト(eV)から80〜100KeVまでのイオンビームを供給するように設計されており、一方、高エネルギーイオン注入機は、一般的に、質量分析器26とエンドステーション16との間にリニア加速器(ライナック)(図示略)を用いて、質量分析されたイオンビーム24をより高いエネルギー、一般的に数100KeVに加速する。高エネルギーイオン注入は、一般的に半導体ウエハ30内により深く注入するために用いられる。また、ここでは、直流加速器を用いることもできる。高エネルギーイオン注入は、一般的に、加工物30により深い注入のために用いられ、逆に、高電流で低エネルギーのイオンビーム24は、一般的に、高ドーズ量で浅い注入に用いられる。この場合、イオンのエネルギーが低いと、一般的にイオンビーム24の集中を維持することが難しい。
従来のイオン注入機は、エンドステーション16の形式が異なる。「バッチ」形式のエンドステーションは、回転する支持体構造上に複数の加工物30を同時に支持することができる。この加工物30は、全ての加工物が完全に注入されるまで、イオンビームの経路を通過して回転する。一方、「シリアル」形式のエンドステーションは、注入のためのビーム径路に沿う単一の加工物30を支持し、多数の加工物30は、連続作業で一度に1つづつ注入される。各加工物30は、次の加工物の注入が始まる前に完全に注入される。
図1の注入システム10は、シリアル形式のエンドステーション16を含み、その中のビームラインアセンブリ14は、比較的狭い形状(例えば、ペンシル型ビーム)を有するイオンビーム24を受け入れる横型スキャナー36を有する。このスキャナーは、X方向前後にビーム24を走査して、少なくとも加工物30と同程度の幅をX方向の細長いリボン形状にビーム24を広げる。このリボンビーム24は、パラライザー38を通過して、ほぼZ方向(例えば、平行なビーム24は、角度を付けないために、加工物の表面にほぼ垂直な方向である)に平行なリボンビームとして加工物30に向かう。
最終エネルギー調整システム39が、パラライザー38と加工物30の位置との間に配置され、この調整システムは、走査されかつ平行な(例えば、視準された)ビーム24を加速または減速する。加工物30は、機械的に、別の直交方向(例えば、図1の紙面を貫くY方向)に移送される。ここで、機械的作動装置(図示略)は、ビームスキャナー36によってX方向にビームが走査される間、加工物をY方向に移動する。これにより、ビーム24は、加工物30の露出面全体に与えられる。X方向のビーム走査は、一般的に高速スキャンと呼ばれ、Y方向に沿う加工物30の機械的な移送は、低速スキャンと呼ばれる。
集積回路素子及び他の製品の製造において、加工物30全体を横切ってドーパント種を均一に与えることが望ましい。イオンビーム24が加工物30の方向に、ビーム径路に沿って輸送される時、このビーム24は、種々のフィールドおよび/または磁界の影響を受け、注入された加工物30に不均一なドーパントを導くことにより、ビーム24の大きさおよび/または精度を変えることができる。
対抗策の欠如、空間電荷の影響により、正に荷電されたビームイオンの相互反発が生じ、ビーム24が発散する(例えば、ビーム発散を導く)。低エネルギーのイオンビーム24は、長い距離に渡り輸送されると、特にビームの発散を受けやすい。さらに、最終エネルギー調整システム39は、ビーム24のイオンを減速させるように作動し、空間電荷作用が、コリメータ38と加工物30との間の減速ギャップ間でさらに生じることになる。
従って、減速されたビーム24の相互反発の高まりを中和させる視準化の後、走査イオンビームを集束させることが望ましい。
本発明の基本的ないつかの実施形態を理解するために、以下に、単純化された要約が示されている。この要約は、本発明を拡張して概要するものではなく、本発明のキーまたは重要な要素を識別するものでもないし、また、本発明の範囲を正確に概説するものでもない。むしろ、この要約の目的は、序文として、本発明を単純化した形態でいくつかの構成を表わすことであり、その詳細は後述する。
本発明は、走査イオンビームがビームスキャナーと加工物の位置との間を移動するとき、ビーム発散または他のビーム形状のひずみを緩和するために用いられるもので、イオン注入機における走査イオンビームを集束させるためのシステム及び方法を提供する。
本発明は、この結果、入射イオンビームを均一に制御し、そして、半導体ウエハ、ディスプレイパネル、または他の加工物の均一なイオン注入の制御に役立つ。本発明は、時間的に変化する集束フィールド中心を有する走査イオンビームの走査面の一部に沿うビーム集束フィールドを与える。この中心は、走査方向に沿う走査イオンビームの時間的に変化する位置に空間的に一致するように、走査方向に沿って一時的に移動する。この方法では、走査ビームは、加工物表面上に入射する前に有効に集束されるが、視準化後の減速により、所望のビームプロファイルからビームが発散または他の偏向を増大させる傾向にある。
本発明の1つの実施形態は、イオン注入システム、即ち、イオン注入機に関係し、イオンビームを発生するイオン源、及びイオンビームを受け入れ、そして、走査イオンビームを走査平面内に向け、加工物の位置に向うようにするビームスキャナーとを含んでいる。走査イオンビームは、走査方向に沿う時間的に変化するビーム位置を有し、このビームは、時間的ないくつかの所定点で走査方向に沿うビーム位置において、走査平面内にある。さらに、イオン注入システムは、ビーム集束システムを有し、このビーム集束システムは、ビームスキャナーと加工物位置との間の走査平面の一部分に沿って集束フィールドを与える。この集束フィールドは、走査方向に沿う時間的に変化する位置で、走査平面内に集束フィールド中心を有し、このビーム集束システムは、時間的に変化するビーム位置と空間にほぼ一致するように、走査方向に沿って集束フィールド中心位置を変更、すなわち、動的に調整する。この方法では、ビームは、スキャンニング後、及び加工物に衝突する前に集束され、これにより、改良されたイオン注入の均一制御を容易に行うことができる。
1つの例示によれば、集束フィールド中心でのゼロ磁界強さを有する、磁気的な集束フィールドが与えられ、この集束フィールドは、集束フィールド中心の近くの走査方向に沿って直線的な磁界強さ勾配を有する。この場合の勾配は、ビーム発散に対抗するように、走査イオンビームのいずれかの側面から加えられる制御可能な収束力を提供する。特に、走査ビームは、加工物に出会う前に減速される。1つの実施形態では、磁気的な集束フィールドが、集束フィールド中心でゼロ交差する、走査方向に沿う正弦波分布を有する。このビーム集束システムは、作り出される重合した第1、第2磁界のために、第1、第2磁石を含む。この場合、第1、第2磁界は、個々に固定の波長を有する走査方向に沿うほぼ正弦波フィールド分布を有している。第1、第2フィールド分布が、走査方向に沿って互いから1/4波長だけオフセットされる。第1、第2磁界の大きさは、走査方向に沿う時間的に変化するビーム位置に従って時間に関して変化する。そのため、走査方向に沿う時間的に変化するビーム位置にほぼ一致する磁気的な集束フィールドの時間的に変化する集束フィールド中心を与える。
別の実施形態では、ビーム集束システムは、スキャナー及び加工物位置との間に第1、第2磁石を含み、第1、第2磁石は、走査平面の一部分に沿って対応する第1、第2磁界を与える。ここで、第1磁界は、四極子磁界であり、第2磁界は、双極子磁界である。四極子磁界と双極子磁界は、走査平面に沿って互いに重なり合い磁気的な集束フィールドを形成する。双極子磁界の大きさは、時間的に変化するビーム位置に従って時間に関して変化し、走査方向に沿う時間的に変化するビーム位置にほぼ一致する磁気的な集束フィールドの時間的に変化する集束フィールド中心を与える。
本発明の別の構成によれば、イオン注入システム内に、ビームスキャナーと加工物位置との間に、走査平面の一部分に沿って集束フィールドを生じるためのビーム集束システムを提供する。このビーム集束システムは、走査平面の一部分に沿う第1磁界を与える第1磁石と、走査平面の一部分に沿う第1磁界に重なり合う第2磁界を与える第2磁石とを含む。これらの磁界は協働して、走査方向に沿う走査イオンビームの時間的に変化するビーム位置に対応する時間的に変化する集束フィールドを有する磁気的な集束フィールドを与える。
さらに、本発明の別の構成によれば、イオン注入システム内の、ビームスキャナーと加工物位置との間に走査平面の位置部分に沿う走査イオンビームを集束するための方法を提供する。この方法は、走査平面内の集束フィールド中心を有する集束フィールドを与える工程と、この集束フィールド中心が、走査方向に沿う走査イオンビームの時間的に変化するビーム位置にほぼ一致するように集束フィールドを動的に調整する工程を含んでいる。集束フィールドは、走査平面の一部分に沿って第1磁界を与え、また第1磁界に重なり合う第2磁界を与えることによって作られる。この場合の集束フィールドの動的調整は、集束フィールド中心が、走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置にほぼ一致するように第1、第2磁界の一方または両方を調整することを含む。1つの例では、第1磁界は、走査方向に沿って固定の第1波長を有する正弦波フィールド分布を有し、第2磁界は、走査方向に沿って固定の第2波長を有する正弦波フィールド分布を有する。ここで、第1、第2波長は、ほぼ等しく、かつ互いに1/4波長だけ走査方向に沿ってオフセットされている。この例では、磁気的な集束フィールドを動的に調整する工程は、集束フィールド中心がほぼ走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置に一致するように、走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置に従って、時間に関して第1、第2磁界の大きさを変えることを含む。別の例では、第1磁界は、四極子磁界であり、第2磁界は、双極子磁界である。ここで、磁気的な集束フィールドの動的調整は、集束フィールド中心が時間的に変化するビーム位置にほぼ一致するように、走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置に従って、時間に関して第2磁界の大きさを変えることを含む。
以下の記載およびこれに付随する図面によって本発明の例示的構成および実施形態が記載されている。これらの形態は、例示的なものであり、本発明の原理のために使用する種々の方法のいくつかを示すに過ぎない。
本発明は、図面に関連して以下で説明される。ここで同一の参照符号は、全体を通して同一の部材に対して使用される。また、例示の構造は、必ずしも実寸法に関係して描かれていない。
先ず、図2において、1つの典型的なイオン注入システム(イオン注入機)110が図示され、このシステムは、本発明に従うビームスキャナー136及びビーム集束システム140を有する。典型的なイオン注入システム110は、ターミナル112、ビームラインアセンブリ114、及びエンドステーション116を含む。エンドステーションは、処理室を有し、この処理室内において、質量分析され、そして走査されたイオンビーム124が加工物の位置に向かう。
ターミナル112内のイオン源120は、電源122によって駆動され、引き出されたイオンビーム124をビームラインアセンブリ114に供給する。ここで、イオン源120は、イオン源室からイオンを引き出すための1つ以上の引出し電極(図示略)を含んでおり、これによって引き出されたイオンビーム124をビームラインアセンブリ114に供給する。適当なイオン源が、本発明に従ってイオン注入システムに用いることができる。
ビームラインアセンブリ114は、イオン源120の近くに入口と、出口開口134に出口を有し、さらに、引き出されたイオンビームを受け入れ、そして、適当な電荷質量比又はその範囲のイオンのみ(例えば、質量分析されたイオンビーム124は、所望の質量範囲のイオンを有する。)を通過させるために双極子磁界を発生する質量分析器126を有し、イオンビームは、分析開口134を通ってエンドステーション116内の加工物130へ向かう。種々のビーム形成/整形構造体(図示略)は、ビームラインアセンブリ内に設けられ、イオンビーム124を維持して、ほぼ長い内部キャビティ、即ち、通路を定め、これを通ってイオンビーム124は、ビーム径路に沿ってエンドステーション116で支持される1つ以上の加工物130へ輸送される。
ビームスキャナー136は、出口開口134の下流に設けられ、この出口開口は、質量分析されたイオンビーム124を受け取り、スキャンされたイオンビームをパラライザー又はコリメータ138に向かわせ、スキャンされたイオンビーム124を平準化する。最終のエネルギー調節装置139がパラライザー138と加工物130との間に設けられ、ビーム124が加工物130に衝突する前に、加速及び減速するように選択作動できる。本発明によれば、ビーム集束システムまたは移動レンズ140が、スキャナーの下流で、最終のエネルギー調整装置139と、エンドステーション116内の加工物130との間に、設けられている。
また、集束システム140は、走査イオンビーム124の横方向の集束を与え、加工物の位置にビームを輸送するとき、ビームの発散または他のビームプロフィールのひずみを防止する。例示的なシステム110は、パラライザー138と最終のエネルギー調整装置を含み、これらの構成部品は、本発明に必要不可欠なものではない。図2に示すように、第1、第2の電流源141,142が設けられ、以下でスキャナー電圧源144とともに更に詳述するように、それぞれ、ビーム集束システム140のコイル電流を第1、第2磁石に発生する。第1、第2の電流源141,142は、均一な制御システム160によって制御される。この制御システム160は、イオン源120を制御し、そして、種々のセンサおよびイオン注入システム110の構成部品からの種々のフィードバック信号及び他の入力信号(図示略)を受け入れて、本発明の所望の注入ビームの均一性、ドーズ量、エネルギー等を達成する。
適当なビームスキャナー136は、本発明のイオン注入システムに用いることができ、このスキャナーは、入来するイオンビームを受け入れ、時間に関して、スキャン方向に沿ってスキャン平面にビームを前後させるように作動する。このシステム110において、スキャナー136は、質量分析されたイオンビームを、あるスキャン周波数で走査方向、即ち軸線(例えば、ほぼ水平スキャン平面においてX方向に前後移動する)に沿って走査し、ビーム124の高速スキャンを達成し、また、加工物130が異なる方向(例えば、一例ではY方向)に移送され、低速スキャンが達成される。この低速スキャン及び高速スキャンは、加工物の表面に完全な注入を与える。本発明は、電子ビームスキャナー136について説明しかつ記載されるが、磁気的なスキャナーに制限されることなく、他の形式のビームスキャナーを用いることもできる。このようなすべての実施形態は、本発明の範囲及び添付の請求の範囲内に入るものと考えられる。
例示するスキャナー136は、図2に示すように、一対の走査電極、即ち、走査プレート136aおよび136bを含み、これらのプレートは、ビーム径路の両側面に配置される。また、電源144が走査電極136a、136bに交流電圧を供給し、イオンビーム124のX方向のスキャンニングを行う。時間的に変化する走査電極136a、136b間のディファレンシャル走査電圧は、ビーム径路を横切って時間的に変化するフィールドを作り出し、これにより、ビーム124が曲げられ、即ち、スキャン方向に偏向され(例えば、走査される)、リボン形状の走査されたイオンビーム124をパラライザー138に供給する。例えば、走査フィールドが電極136aから走査電極136b(例えば、走査電極136aの電位が走査電極136bの電位より正である)の方向にあるとき、正に荷電されたビームイオンは、X軸の負方向に横方向の力を受け(例えば、走査電極136bの方へ)、走査フィールドが反対側にあるとき、逆方向に力を受ける。一例では、電源144によって与えられた差動電圧は、走査電圧及び波形が本発明の範囲内にある限り、単純な三角形波であり、X方向のビーム124は、本質的に線形の横方向スキャンニングを達成する。
本発明の別の形態によれば、制御装置160は、走査ビームに関連してX方向に沿って前後に移動する磁気的な集束磁界を与えるために、同一の方法で、スキャナー用の電圧源144と電流源141,142を制御する。磁気的な集束磁界の集束点は、スキャナー136と加工物130の位置との間のスキャン平面の領域内で走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置に空間的に一致する。他の配置も、本発明の範囲内において可能であり、ビーム集束システムは、スキャン平面内に集束フィールドの中心位置を有する、磁気的、または電気的、あるいは他の形式を形成して、集束フィールドの中心位置が、走査方向に沿う走査されたイオンビームの時間的に変化するビーム位置に一致または対応するように動的に調整される。ここで、説明された磁気システム140は、単に例示的なものである。この点に関して、集束中心は、磁界又は他の集束フィールドのどのような領域でも良く、イオンビームの所望の集束(例えば、望ましい収束、又は発散)を与える。この集束フィールドは、集束システム140の近くに走査平面の領域に沿う1つ以上の集束中心を与える。少なくとも1つのこのような集束中心は、走査方向に沿う走査イオンビームの時間的に変化するビーム位置に空間的に一致又は対応するように配置される。
典型的なシステム140において、磁気的な集束中心は、X方向にビーム124を収束させる傾向にある。Y方向の集束は、必要とされる他の適当な集束装置(図示略)によって達成することができる。この点に関して、集束装置がないと、特に、最終エネルギー調整装置139によって減速される場合、加工物表面上に衝突する前に相互反発または他の作用により、ビーム124は、X方向およびY方向に発散する傾向にある。ビーム124は、ほぼ水平方向の走査平面内でスキャンされるので、静的な集束手段がY方向の集束のために設けられ、望まないY方向の発散に対抗するように働き、ビームがX方向に移動するので、X方向の発散に対抗することはできない。しかし、このようなY方向の集束要素は、本発明では、厳密に必要としない。
システム140における典型的な集束フィールド中心は、磁界の強さがほぼゼロである位置にあり、集束フィールド中心の両側に反対極性のフールド振幅を有し、集束フィールド中心の両側に対して横方向にあるイオンは、中心に向かい、これにより、磁気的な集束フィールドは、走査されたイオンビーム124の横方向(例えば、X方向)発散を抑える傾向にある。本発明の例示した装置において、更に、磁気的な集束フィールドは、集束フィールド中心の近くに、走査方向(X方向)に沿ってほぼ直線であるフィールド勾配を有する。集束フィールド中心及び時間的に変化するビーム位置を一致させることは、集束システム140に近接する走査平面の領域において、走査方向に沿うフィールド中心とビームの相対位置を含み、この集束システム140は、走査方向における収束または発散したビームを与える作用にもかかわらず、走査ビーム124に所望の集束作用を生じさせる。それゆえ、本発明及び添付する請求の範囲は、例示された実施形態に制限されるものではない。
例示のイオン注入システム110において、共通の制御装置160によって電流源141、142及び電圧源144の調整された制御を介して、集束システム140は、スキャナー136により、イオンビーム124の走査に協調して集束フィールド中心の位置を変化させる。上記共通の制御装置160は、また、イオン注入システム110において他の機能を実行するが、スキャナーの電圧源144及び集束システムの電流源141,142を作動させるために、個別の制御装置とすることもできる。また、他の制御機器が、ビーム位置に対して空間的に対応する集束フィールド中心を時間全体にわたり動的に調整するのに用いられる。図3Aから図6Dは、図2及び図7の注入システム110における第1のビーム集束システム140を示す。図2及び図7は、本発明の範囲内のイオン注入システム110における第2のビーム集束システム240を図示する。
図3A〜図3Dにおいて、第1のビーム集束システム140は、集束フィールド中心でゼロ交差を有した、走査方向(X方向)に沿う正弦波分布を有する磁気的な集束フィールドを与える。このシステム140において、第1磁石が与えられ、この磁石は、ビーム124の経路の上方に配置されて近接するコイルCJ1a及びCJ1bを含み、第1磁石は、ほぼX方向に沿って伸び、走査ビーム124の横方向上方に広がっている。第2磁石は、ビーム径路上方に設けられ、磁石コイルCJ2a、CJ2b、CJ2cを含み、これらの磁石コイルは、第1磁石コイルCJ1a及びCJ1bの上方に点在している。コイルCJ1a、CJ1b、CJ2a、CJ2b、及びCJ2cは、ラミネートされた鉄製のリターンヨーク146及びラミネートされたコイルシールド148の間に配置され、このコイルシールド148は、例示のシステム140内に、約30〜40mmの距離150によってビーム径路から離れている。第1、第2磁石の個別のコイルは、例示するシステム140において、ほぼ同一であり、図4A〜図4Dで以下で説明するように、これらは本発明では必要とされない。
走査方向を横切るスキャン中に、時間に関して、いくつかの個別の点における走査イオンビーム124が、図3A〜図3Cに示されている。この例示のビーム位置は、124a〜124g(例えば、走査フィールドの中心は、図中、X=0mmで示されている。)でラベル付けされている。ビーム位置124aは、X位置−200mm、位置124bは、X=−120mm、位置124cは、X=−80mm、位置124dは、X=0mm、位置124eは、X=+80mm、位置124fは、X=+120mm、位置124gは、X=+200mmに相当する。一般的に、ビーム位置は、スキャナー136(図2)に対し電圧源144によって印加される三角波形、あるいは他の波形に一致する側面から側面に直線的にスムーズに変位するように、時間的に変化するパターンである。この時間的に変化するビーム位置は、本発明に重要ではない。
第1、第2磁石は、個々に、走査方向に沿って正弦波の磁界分布を与え、第1、第2磁界の重ね合わせにより、走査方向に沿う走査平面に剛性の正弦波磁界分布を生じる。特に、システム140に近接する走査平面の一部分において、第1磁石のコイルCJ1a、CJ1bは、走査方向に沿って固定の第1波長λで第1の正弦波磁界分布が与えられ、そして、第2磁石のコイルCJ2a、CJ2bは、走査方向に沿って固定の第2波長λで第2の正弦波磁界分布が与えられる。このシステムでは、第1、第2波長λは、実質的に同一である。更に、第1、第2の正弦波磁界分布及び第1、第2磁石に対応するコイルは、走査方向に沿って1/4波長(λ/4)だけ、互いにオフセットされている。図3Aに示すように、空間的なオフセットの正確な値は、本発明にとって重要ではない。上記コイルは、個々にそれぞれの電流源141,142に接続するためのリード線(図3A〜図3D)を含み、第1磁石のコイルCJ1a、CJ1b(集合的にCJ1)は、第1電流源141(図2)に直列に接続され、第1電流I1が各コイルCJ1に等しく流れる。同様に、第2磁石のコイルCJ2a、CJ2b(集合的にCJ2)は、第1電流源142(図2)に直列に接続され、第2電流I2が各コイルCJ2に等しく流れる。他の接続及び磁石形状は、本発明の範囲内で可能であり、コイルの数及び位置及びその電流源への接続形式は、本発明にとって重要ではない。
第1、第2磁界は、磁石に近接する走査平面の一部分に沿って互いに重ね合わされて、磁気的な集束フィールドを作り出し、第1、第2磁界の出力レベル(例えば、第1、第2電流源141,142のぞれぞれによって供給されるコイル電流の量及び極性)は、走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置に従って変化し、図5A〜図5Kにおいて、以下に詳述するように、走査方向に沿って時間的に変化する集束フィールド中心と空間的に一致する。図3Aに示すように、ビーム124は、X方向に約400mmの横方向距離(走査範囲)に沿って走査される。ここで、第1、第2磁界の波長λは、約200mmであり、これらの値は、単に例示であり、本発明は、特定の寸法又はその比率に制限されない。
例示の磁石コイルCJ1aは、図4A〜図4Dに示され、ここで、コイルCJ1aは、走査方向に沿う正弦波電流密度特性を与え、図4Dにおいて、×で示すように紙面を貫き、○で示すように紙面を出るような正の電流を有する。図4Dに示すように、コイル巻線は、空間的にほぼサイン波の形状であり、固定の波長λを有する正弦波電流密度を生じる。本発明は、このサイン波形状に限定する必要はない。しかし、一定の巻線電流が、例示する磁石コイルCJの各々に、走査方向に沿う走査平面において、正弦波磁界プロフィールを作り出す。各コイルCJは、サイン波の1サイクル又は波長λを与え、第1、第2磁石の各コイルは、互いに、走査方向に沿って1/4波長(λ/4)だけオフセットされる。
図2,3A、及び5A〜5Kを参照すると、図5A〜図5Kにおいて、グラフ202、204、206、208、210、212、214、216、218、220は、それぞれ、イオンビーム120の走査中に種々の時間における横方向の走査方向(X方向)に沿う位置の関数として、集束システム140の水平ビームの走査平面における磁界強さを示す。ここで、磁気的な集束フィールド中心は、走査ビーム124の位置に従って、磁石コイル電流I1及びI2の制御によってビーム位置に配置される。これらの図は、第1、第2磁界に対するそれぞれの磁界強さ曲線B1、B2を示すとともに、合成された磁気的な集束フィールドB3は、システム140におけるビーム走査平面の一部分の第1、第2磁界B1、B2の重ね合わせから生じる。この点に関して、この例における集束フィールド中心は、磁気的な集束フィールドB3が、正のX方向に沿って正から負に変わるゼロ(ゼロ交差)を横切る点である。本発明において、これは、厳密に要求されるものではない。
例示のシステム140において、均一な制御装置160は、所望のビームスキャンニングパターン(たとえば、線形ビームの走査又は他の適当な波形及びパターン)に従ってビームスキャナー電圧源144の波形を制御し、また、走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置に従って、時間に関して第1、第2磁界B1、B2の大きさを(例えば、第1、第2電流源141,142と、対応する磁石コイル電流I1及びI2を制御することにより)変化させる。その結果、集束フィールド中心は、時間に関して、走査ビーム124の位置をほぼ一致する。この特定の装置において、走査平面の領域において、2つの正弦波の磁界分布B1、B2の重ね合わせは、合成の正弦波磁界分布B3を作り出し、ビーム位置に従う磁界B1、B2の大きさの制御された調整により、合成磁界分布B3とその集束フィールド中心が、走査方向に沿って移動、即ちシフトさせる(例えば、システム140は、移動レンズとして機能する。)。この動作は、時間的に変化するビーム位置に位置付けされる集束フィールド中心(例えば、磁界B3のゼロ交差)の配置を可能にする。これにより、システム140は、スキャナー136と、加工物130の位置との間で走査されたビーム124の横方向発散に対抗するために用いられる。
例示の装置において、制御装置160は、走査されるビーム位置に従って第1、第2電流I1及びI2を制御し、この走査ビーム位置は、走査ビーム124の横方向中心からmmで測定されるように、図5A〜図5Kにおいて*X(デルタX)で示されている。磁石コイル電流源141,142を制御することに加えて、例示の制御装置160は、本発明では必要としないが、ビームスキャナーの電圧源144を制御する。特に、第1磁界B1(例えば、第1電流I1)の大きさが、次式(1)に従って、制御装置160によって制御される。
(1) B1=B*cos(πδx/λ)*sin(πx/λ)
そして、第2磁界B2、(例えば、第2電流I2)は、次式(2)に従って、制御装置160によって制御される。
(2) B2=B*sin(πδx/λ)*cos(πx/λ)
式(1)(2)に見ることができるように、第1項は、ビーム位置*Xの関数として変化し、その結果、個々の磁界B1、B2の大きさが、一定の時間において、走査ビーム位置によるであろう。第2項は、図3Aにおいて見られるように、固定の正弦波巻線分布に対応する。このように、制御装置160は、電流I1及びI2が、走査ビーム124の領域に従って制御される。
重ね合わせによって、合成磁界B3(例えば、ビーム124によって見られる正味の磁気的な集束フィールドの強さ)は、次式(3)によって与えられる。
(3) B3=B1+B2=B*sin(π*(δx+x))
合成の磁気的な集束フィールドB3は、上記式(3)のゼロ交差で野集束中心を有するであろう。ここで、制御装置160は、ビームスキャナーの電圧144とコイル電流136I1、I2を調整する。その結果、B3の集束ゼロ交差は、ビーム位置に配置される。
図5A〜図5Kにおけるグラフ202,222は、例示の集束システムにおいて、それぞれの構成要素、および複数の例示的なビーム位置(例えば、*X)での合成磁界B1〜B3の値(例えば、40mm毎)を示している。特に、第1グラフ202は、*X=−200mmに対する位置を示し、ここで、ビーム124は、図5Aにおける走査フィールドの左側に遠く離れている。この*X値に対して、第1磁界B1は、最大値を有するが、第2磁界B2は、走査方向に対してゼロであり、これによって、磁気的な集束フィールドB3は、*X=−200mmにフィールド中心を有する。図5Bにおいて、*Xは、−160mmに変化し、B3の集束フィールド中心は、X=−140mmの位置に対応して移動する。同様な行動は、図5C〜図5Eにおいて、それぞれ、*X値が、−120mm、−80mm、及び−40mmに対して、グラフ206〜210で見られる。ここで、集束フィールド中心は、個々の場合において、走査ビーム124の位置に対応する。
図5Fにおいてもこの傾向は続き、ビーム124は、ゼロの*X値に位置し、この点における第1磁界B1は、最大値でB2はゼロである。この場合、正味の磁気的な集束フィールドB3は、X=0mmで集束中心を有し、この集束中心は、走査方向に沿ってビーム位置に空間的に一致する。さらに、図5G〜図5Kにおいて、このシステム140およびその磁界B1〜B3の一般的な作動の例が、それぞれ、*X値が、+40mm、+80mm、+120mm、+160mm、及び+200mmに対して示されている。磁気的な集束フィールドB3は、走査フィールド(中心から±200mm)と磁石コイルの波長λ(例えば、この場合、図3Aに示すように、λ=200mm)との間の関係に従って、+200mm(図5K)及び−200mm(図5K)の各*X値に対して同一である。しかし、本発明は、走査フィールドの長さ及びコイル波長λの間の特定の関係に制限されない。このような全ての比率は、本発明および請求の範囲内に入るものと見なされる。
図6A〜図6Dにおいて、図示された集束システム140における波長λは、十分大きくなるように選択され、磁気的な集束フィールドの強さの勾配が、図6Dに示すように、走査ビーム124に近い走査方向に沿ってほぼ直線となっている。図6A〜図6Cは、更に、3つの場合における例示的な磁気的な集束フィールド(例えば、図6Aでは、*X=−200mm、図6Bでは、*X=0mm、図6Cでは、*X=+200mm)の詳細を示しており、ここで、走査ビーム124は、ビーム発散に対抗するビーム位置/集束フィールド中心のいずれかのフィールド勾配を伴う。図6A〜図6Cに示すように、磁気的な集束フィールドB3は、X=−200mmとX=+200mmとの間の走査距離の長さに沿ういくつかのゼロ交差を有し、ここで、紙面から出る方向に進む正のイオンビーム124は、正のX方向(例えば、磁界B3の集束フィールド中心において)負のフィールド勾配を有するゼロ交差での横方向(例えば、X方向)の収束力Fを受ける。逆に、対向する極性のゼロ交差は、(図3A〜図3Cにおける紙面から出る)同一方向に進む正のイオンビームを横方向に発散させる傾向を有する。図6Dに示すように、集束システムの磁石コイルCJの波長λの選択により、磁気的な集束フィールドB3が与えられ、この磁界は、ゼロ交差において集束中心に近い横方向範囲152においてほぼ直線である磁界強さの勾配を有する。ここで、例示の磁界B3の勾配は、走査イオンビーム124よりも広い範囲の直線152で近似される。このような直線またはそれに近い直線の勾配は、本発明に必要なものではない。
図7において、別の例示的なビーム集束システム240が、図2のイオン注入システム110における走査イオンビーム124を集束する場合に用いるために図示されている。この例では、スキャナー136と加工物130の位置との間の、システム240内の走査平面の一部分に沿う第1磁界を与える第1磁石は、コイル242a、242b、242c、および242dを有する。ここで、第1磁界は、四極子磁界である。さらに、システム240は、走査平面の一部分に沿う第2磁界を与える第2磁石を含み、第2磁石は、コイル244a、244bを有する。ここで、第2磁界は、双極子磁界である。例示のシステム240において、四極子コイル242は、ビームガイドライナー246の上方及び下方に配置され、これらのコイルは、図7において紙面から出る方向に正の電流が流れ、ビーム走査距離の中心に関して対角線のコーナーにあり、これにより、四極子磁界は、走査範囲の中心において、ビーム124dの横方向(X方向)の集束(収束)とY方向(垂直の)デフォーカス(発散)を与えるように形成される。
しかし、この第1(四極子)磁界のみで、*Xの非ゼロ値、即ち、Xの非ゼロ位置で、走査ビーム124の変位を生じ、この第1磁界は、X上に中心付けられてビームを集束させる四極子磁界と、ビームを偏向させる双極子磁界とを生じさせる。
第2磁石コイル244a、244bは、ライナー246の側面に沿って配置され、垂直方向の双極子磁界が、集束システム240における走査平面を横切って伸びている。集束システム240は、四極子磁界を含んでおり、このような合成の磁気的な集束フィールドは、走査方向に沿う走査平面内に生じる。システム240における磁気的な集束フィールドは、X次元において、横方向の集束フィールド勾配を与え、この集束フィールド中心の位置が、双極子磁界の大きさによって決定される。この実施形態では、四極子磁界の強さは、ほぼ一定に保持される(制御装置160に対して、第1電流源を制御して、ほぼ一定の第1電流I1をコイル242に与える。)。一方、第2磁界の大きさは、走査方向に沿って時間的に変わるビーム位置に従って変化する(例えば、制御装置160に対して、*Xの値にほぼ比例する双極子電流I2を設定する。)。この場合、可変の双極子磁界は、四極子コイルによって生じた双極子成分をオフセットし、その結果、合成の磁気的な集束フィールドの中心は、走査ビーム位置に対応する位置に走査方向に沿ってシフトする。
こうして、図7の実施形態は、イオンビーム124は、時間にわたって、走査方向に沿う異なる位置に走査されるように、イオンビーム124とともに移動する集束中心に対して、磁気的な集束フィールドを有する移動レンズを提供する。
上記例は、本発明の可能な集束システムの全てではない。他の形式の装置又はシステムを提供でき、ビームスキャナー136と加工物130の位置との間の走査平面の一部分に沿って磁気的な集束フィールドを作り出す。この磁気的な集束フィールドは、走査平面において時間的に変化する集束フィールド中心を有し、この集束フィールド中心は、走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置と空間的にほぼ一致するように移動する。例示のビーム集束システム140及び240は、移動部品を必要としないように説明されかつ記載されており、これにより、イオンビーム124を横方向に走査する場合、比較的高速で走査するのを容易にして、この結果、高い処理能力を有する注入システムを達成することが可能である。
図8において、本発明の別の実施形態として、走査イオンビームを集束するための方法を含んでいる。この例示的な方法300は、図8に示されている。方法300は、以下で、一連の工程または事象として、説明及び記載されているが、本発明、このような工程又は事象の説明順序によって限定されるものではない。例えば、いくつかの工程は、本発明に従ってここで説明および/または記載されたものと異なる他の工程又は事象と異なる順序でおよび/または同時に生じることが可能である。さらに、本発明に従う方法を実行するために必ずしも説明したステップを必要とするものでもない。また、本発明に従う方法は、ここで説明及び記載したデバイス及び構造に関連して実行することができ、また説明されていない他の構造に関連して実行することもできる。
ステップ302の開始に続いて、ステップ304で、イオンビームが、上述した例示的な注入システム110における水平走査平面等の走査平面において走査される。この走査ビームは、ステップ306で、選択的に視準化(例えば、平行化)され、そして、本発明では必要ではないが、最終のエネルギー調整(例えば、加速または減速)が選択的にステップ308で実行される。ステップ310では、走査平面内の集束フィールド中心に磁気的な集束フィールドが与えられ、そして、この集束フィールドは、ステップ312において、集束フィールド中心がほぼビーム位置に一致するように調整される。その後、方法300は、ステップ314において、終了する。適切な集束フィールド及びフィールド中心が、ステップ310及び312で、上述したように与えられる。例えば、磁気的な集束フィールドは、集束フィールド中心でゼロ交差する走査方向に沿ってほぼ正弦波分布を有する。磁気的な集束フィールドの内容について説明してきたが、電気的な集束フィールドに制限されないで、他の集束フィールド形式も本発明の範囲内で使用可能である。
1つの例では、第1、第2磁界が、走査平面の一部分に沿ってステップ310で与えられ、第1、第2磁界の1つまたは両方の磁界は、ステップ312で集束フィールド中心が走査方向に沿って、時間的に変化するビーム位置にほぼ一致するように調整される。1つの可能な実施形態において、第1磁界は、固定の第1波長で走査方向に沿って第1の正弦波フィールド分布を有し、第2磁界は、固定の第2波長で走査方向に沿って第2の正弦波フィールド分布を有する。ここで、第1、第2波長は、ほぼ等しく、かつそのフィールド分布は、互いに走査方向に沿って1/4波長だけオフセットされる。この場合、磁気的な集束フィールドは、ステップ312において、集束フィールド中心がほぼ走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置にほぼ一致するように、時間的に変化するビーム位置に従って、第1、第2磁界の大きさを変えることによって動的に調整される。
別の実施形態では、第1磁界は、四極子磁界であり、また、第2磁界は、双極子磁界である。ここで、ステップ312において、磁気的に集束フィールドを動的に調整することは、集束フィールド中心が、走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置にほぼ一致するように、時間的に変化するビーム位置に従って第2磁界の大きさを変えることを含んでいる。
本発明は、1つ以上の実施形態に関して記載してきたが、修正例及び変更例を、添付の特許請求の範囲の精神及び技術的範囲から逸脱しない例示の実例に対して作ることができる。特に、上述の構成要素または構成(ブロック、ユニット、エンジン、アセンブリ、装置、回路、システム等)によって実行される種々の機能に関して、そのような構成要素を説明するために使用される用語(「手段」に対する参照を含めて)は、他に表示されていなければ、たとえ開示された構成に構造的に同等でなくても、本発明のここで図示された例示的実施においてその機能を果たすものであれば、説明された構成要素の特定された機能を実行する(即ち、機能的に同等である)いずれかの構成要素に相当するものと意図されている。
更に、本発明の特定の特徴が幾つかの実施の内のただ一つに対して開示されてきたようであるが、そのような特徴は、いずれかの或る又は特定の用途にとって望ましくかつ有利な他の実施形態における一つ以上の特徴と組み合わされ得るものである。更に、「含んでいる」、「含む」、「有している」、「有する」、「備える」またはそれらの変形が詳細な説明か特許請求の範囲のいずれかに使用されている限り、このような用語は、用語の「構成されている」と同様に包含されるものであると理解すべきである。
ビームスキャナー、パラライザー、および最終のエネルギー調整システムを備える従来のイオン注入システムを示す概略平面図である。 本発明の1つ以上の形態に従う、例示的なイオン注入システムおよびそのビーム集束システムを示す概略平面図である。 図2のシステムにおいて、3A−3A線に沿って見た部分断面図であり、ほぼ水平なビーム走査平面の上方に位置した第1、第2磁石を有する第1の例示的なビーム集束システムの詳細を示し、第1、第2の正弦波磁界の重ね合わせによる磁気的な集束フィールドを与え、本発明に従って、磁気的な集束フィールドが、走査方向に沿う時間的に変化するビーム位置と空間的にほぼ一致する、走査平面内の集束フィールド中心を有することを示す図である。 図3Aにおいて、第1の例示的なビーム集束システム内の第1、第2磁石およびそのコイルを更に説明する、3B−3B線に沿って見た部分的側断面図である。 図3Aにおいて、第1の例示的なビーム集束システム内の第1、第2磁石およびそのコイルを更に説明する、3C−3C線に沿って見た部分的側断面図である。 第1の例示的なビーム集束システム内の第1、第2磁石を更に説明する、図3A−図3Cの3D−3D線に沿って見た部分的側断面図である。 図3Aの例示的な第1ビーム集束システム内の第1磁石の例示的な磁石コイルを説明する、上部平面図である。 図3Bの例示的な第1ビーム集束システム内の第1磁石の例示的な磁石コイルを説明する、端部正面図である。 図3Cの例示的な第1ビーム集束システム内の第1磁石の例示的な磁石コイルを説明する、斜視図である。 図3A−図3Dの例示的な第1ビーム集束システム内の第1磁石の例示的な磁石コイルの巻線を説明する、図4C内の4D−4D線に沿って見た部分的断面を示す端部正面図である。 図3A−図3Dの例示的な第1ビーム集束システム内の第1イオンビームの走査中、種々の個別時間において、横からの走査方向(X方向)に沿う位置に対応した、水平のビーム走査平面内の磁界強さを示し、第1、第2磁界の磁界強さと、ビーム走査平面内の第1、第2磁界の重ね合わせから生じる、合成の磁気的な集束フィールドとを含んでいるグラフである。 図5Aと同様に、別の時間における、横からの走査方向(X方向)に沿う位置に対応した、水平のビーム走査平面内の磁界強さを示すグラフである。 図5Aと同様に、別の時間における、横からの走査方向(X方向)に沿う位置に対応した、水平のビーム走査平面内の磁界強さを示すグラフである。 図5Aと同様に、別の時間における、横からの走査方向(X方向)に沿う位置に対応した、水平のビーム走査平面内の磁界強さを示すグラフである。 図5Aと同様に、別の時間における、横からの走査方向(X方向)に沿う位置に対応した、水平のビーム走査平面内の磁界強さを示すグラフである。 図5Aと同様に、別の時間における、横からの走査方向(X方向)に沿う位置に対応した、水平のビーム走査平面内の磁界強さを示すグラフである。 図5Aと同様に、別の時間における、横からの走査方向(X方向)に沿う位置に対応した、水平のビーム走査平面内の磁界強さを示すグラフである。 図5Aと同様に、別の時間における、横からの走査方向(X方向)に沿う位置に対応した、水平のビーム走査平面内の磁界強さを示すグラフである。 図5Aと同様に、別の時間における、横からの走査方向(X方向)に沿う位置に対応した、水平のビーム走査平面内の磁界強さを示すグラフである。 図5Aと同様に、別の時間における、横からの走査方向(X方向)に沿う位置に対応した、水平のビーム走査平面内の磁界強さを示すグラフである。 図5Aと同様に、別の時間における、横からの走査方向(X方向)に沿う位置に対応した、水平のビーム走査平面内の磁界強さを示すグラフである。 例示的な正弦波の磁気的な集束フィールドおよび3つの例示的な時間で起こる対応する横からの集束力を示し、時間的に変化するビーム位置に空間的に一致する走査平面内の集束フィールド中心を有する、図2の3A−3A線に沿って見た部分的な端部正面断面図である。 例示的な正弦波の磁気的な集束フィールドおよび3つの例示的な時間で起こる対応する横からの集束力を示し、時間的に変化するビーム位置に空間的に一致する走査平面内の集束フィールド中心を有する、図2の3A−3A線に沿って見た部分的な端部正面断面図である。 例示的な正弦波の磁気的な集束フィールドおよび3つの例示的な時間で起こる対応する横からの集束力を示し、時間的に変化するビーム位置に空間的に一致する走査平面内の集束フィールド中心を有する、図2の3A−3A線に沿って見た部分的な端部正面断面図である。 例示的な第1ビーム集束システム内の集束フィールド中心の近くの例示的な第1ビーム集束フィールドのほぼ直線的な磁界強さ勾配を示す部分端部正面図である。 四極子磁界及び双極子磁界の重ね合わせによる磁気的な集束フィールドを与える、ほぼ水平なビーム走査平面の上方に配置された第1、第2磁石を有する例示的な第2ビーム集束システムを示し、磁気的な集束フィールドは、本発明に従って、走査方向に沿う時間的に変化するビーム位置に空間的に一致する走査平面内の集束フィールド中心を有している、図2の7−7線に沿って見た部分端部正面図である。 本発明に従う走査イオンビームを集束させる例示的な方向を示す流れ図である。

Claims (29)

  1. イオンビームを発生させるために使用できるイオン源と、
    このイオン源から下流に配置され、前記イオンビームを受け入れ、そして、加工物の位置に向けて走査平面内の走査イオンビームを指向させ、前記走査イオンビームが走査方向に沿う時間的に変化するビーム位置を有している、ビームスキャナーと、
    前記加工物の位置と前記ビームスキャナーとの間の走査平面の一部に沿う集束フィールドを与えるビーム集束システムとを含み、
    前記集束フィールドは、前記走査平面内に時間的に変化する集束フィールド中心を有し、前記ビーム集束システムは、前記走査方向に沿う時間的に変化するビーム位置と空間的にほぼ一致するように、前記走査方向に沿う前記集束フィールド中心の位置を変化させることを特徴とするイオン注入システム。
  2. 前記集束フィールドは、時間的に変化する磁気的な集束フィールド中心を有する、磁気的な集束フィールドであることを特徴とする請求項1記載のイオン注入システム。
  3. 前記磁気的な集束フィールドは、前記集束フィールド中心における磁界強さが、ほぼゼロであることを特徴とする請求項2記載のイオン注入システム。
  4. 前記磁気的な集束フィールドは、集束フィールド中心の近くで前記走査方向に沿って直線的な磁界強さの勾配を有することを特徴とする請求項3記載のイオン注入システム。
  5. 前記磁気的な集束フィールドは、集束フィールド中心の近くで前記走査方向に沿って直線的な磁界強さの勾配を有することを特徴とする請求項2記載のイオン注入システム。
  6. 前記磁気的な集束フィールドは、前記集束フィールド中心でゼロ交差を有し、走査方向に沿う正弦波分布を有することを特徴とする請求項2記載のイオン注入システム。
  7. 前記ビーム集束システムは、
    前記走査平面の一部分に沿って第1磁界を与え、該第1磁界が、固定の第1波形によって前記走査方向に沿う第1の正弦波磁界分布を有する、第1磁石と、
    前記走査平面の一部分に沿って第2磁界を与え、該第2磁界が、固定の第2波形によって前記走査方向に沿う第2の正弦波磁界分布を有する、第2磁石とを含み、
    前記第1、第2波形は、ほぼ等しく、前記第1、第2の正弦波磁界分布は、前記走査方向に沿って1/4波形だけ互いにオフセットされ、
    前記第1、第2磁界は、前記走査平面の一部分に沿って互いに重ね合わされて、前記磁気的な集束フィールドを作り出し、
    前記第1、第2磁界の大きさは、走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置に従って時間に関して変化し、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置にほぼ一致する磁気的な集束フィールド中心を与えることを特徴とする請求項2記載のイオン注入システム。
  8. 前記ビーム集束システムは、さらに、
    前記第1磁石の巻線に第1可変電流を供給する第1電流源と、
    前記第2磁石の巻線に第2可変電流を供給する第2電流源と、
    前記第1、第2電流源に接続された制御装置とを含み、
    前記制御装置は、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置に従って、前記第1、第2可変電流を変化させ、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置にほぼ一致する前記磁気的な集束フィールド中心を与えることを特徴とする請求項7記載のイオン注入システム。
  9. 前記制御装置は、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置を制御するために、前記ビームスキャナーに接続され、前記ビームスキャナー及び第1、第2電流源を制御して、走査イオンビームが、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置を有し、前記集束フィールド中心の位置が、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置にほぼ一致することを特徴とする請求項8記載のイオン注入システム。
  10. 前記磁気的な集束フィールドは、前記集束フィールド中心でゼロ交差するとともに、前記走査方向に沿って正弦波分布を有することを特徴とする請求項7記載のイオン注入システム。
  11. 前記磁気的な集束フィールドは、前記集束フィールド中心に近接して、前記走査方向に沿って直線的な磁界強さの勾配を有することを特徴とする請求項10記載のイオン注入システム。
  12. 前記ビーム集束システムは、
    前記走査平面の一部分に沿って第1磁界を与え、この第1磁界が四極子磁界である、第1磁石と、
    前記走査平面の一部分に沿って第2磁界を与え、この第2磁界が双極子磁界である、第2磁石とを含み、
    前記第1、第2磁界は、磁気的な集束フィールドを作り出すために前記走査平面の一部分に沿って互いに重なり合い、
    記第2磁界の大きさは、走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置に従って時間に関して変化し、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置にほぼ一致する磁気的な集束フィールド中心を与えることを特徴とする請求項2記載のイオン注入システム。
  13. 前記ビーム集束システムと前記ビームスキャナーを結合する制御装置を更に含み、該制御装置は、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置と、前記第2磁界の大きさを協働して制御し、前記走査イオンビームが前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置を有し、かつ前記集束フィールド中心の位置が、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置にほぼ一致していることを特徴とする請求項12記載のイオン注入システム。
  14. 前記ビーム集束システムは、
    前記走査平面の一部分に沿って第1磁界を生じさせる第1磁石と、
    前記走査平面の一部分に沿って前記第1磁界に重なり合う第2磁界を生じさせる第2磁石とを含み、
    前記第1、第2磁界は、協働して、走査方向に沿う走査イオンビームの時間的に変化するビーム位置に対応する時間的に変化する集束フィールド中心を有する、磁気的な集束フィールドを与えることを特徴とする請求項1に記載のイオン注入システム。
  15. 前記磁気的な集束フィールドは、前記集束フィールド中心において、磁界強さがゼロであることを特徴とする請求項14記載のイオン注入システム。
  16. 前記磁気的な集束フィールドは、前記集束フィールド中心に近接する走査方向に沿って直線的な磁界強さの勾配を有することを特徴とする請求項15記載のイオン注入システム。
  17. 前記磁気的な集束フィールドは、前記集束フィールド中心に近接する走査方向に沿って直線的な磁界強さの勾配を有することを特徴とする請求項14記載のイオン注入システム。
  18. 前記磁気的な集束フィールドは、前記集束フィールド中心において、ゼロ交差を有する前記走査方向に沿う正弦波分布を有することを特徴とする請求項14記載のイオン注入システム。
  19. 第1、第2磁界の少なくとも1つの大きさは、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置に従って、時間的に変化され、前記磁気的な集束フィールドの時間的に変化する集束フィールド中心が、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置に対応することを特徴とする請求項14記載のイオン注入システム。
  20. 第1磁界は、固定の第1波長を用いて、前記走査方向に沿って第1の正弦波フィールド分布を有し、第2磁界は、固定の第2波長を用いて、前記走査方向に沿って第2の正弦波フィールド分布を有し、前記第1、第2波長は、ほぼ等しく、かつ前記第1、第2の正弦波フィールド分布は、互いに走査方向に沿って1/4波長だけオフセットされ、さらに、前記第1、第2磁界の大きさは、走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置に従って時間に関して変えられ、前記磁気的な集束フィールドの時間的に変化する集束フィールド中心が、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置に対応することを特徴とする請求項14記載のイオン注入システム。
  21. 前記ビーム集束システムは、さらに、
    第1磁石の巻線に第1の可変電流を供給する第1電流源と、
    第2磁石の巻線に第2の可変電流を供給する第2電流源と、
    前記第1、第2電流源に接続された制御装置とを含み、
    前記制御装置は、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置に従って、第1、第2の可変電流を変えるように適合し、前記磁気的な集束フィールドの時間的に変化する集束フィールド中心が、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置にほぼ一致することを特徴とする請求項20記載のイオン注入システム。
  22. 前記第1磁界が四極子磁界であり、前記第2磁界が双極子磁界であり、前記第2磁界の大きさが前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置に従って、時間的に変えられ、前記磁気的な集束フィールドの時間的に変化する集束フィールド中心が、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置にほぼ対応することを特徴とする請求項14記載のイオン注入システム。
  23. イオン注入システム内の加工物位置とビームスキャナーとの間で、走査平面の一部分に沿って走査イオンビームを集束する方法であって、
    前記走査平面内に集束フィールド中心を有する集束フィールドを与える工程と、
    前記集束フィールド中心が走査方向に沿って走査されたイオンビームの時間的に変化するビーム位置にほぼ一致するように、前記集束フィールドを動的に調整する工程とを含んでいることを特徴とする方法。
  24. 前記集束フィールドは、時間的に変化する磁気的な集束フィールド中心を有する磁気的な集束フィールドであることを特徴とする請求項23記載の方法。
  25. 前記磁気的な集束フィールドは、前記集束フィールド中心において、磁界強さがゼロであることを特徴とする請求項24記載の方法。
  26. 前記磁気的な集束フィールドを与える工程は、前記走査平面の一部分に沿って第1磁界を生じさせ、さらに、前記走査平面の一部分に沿って第1磁界上に重なり合う第2磁界を与え、また、前記磁気的な集束フィールドを動的に調整する工程は、前記集束フィールド中心が前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置にほぼ一致するように、前記第1、第2磁界の一方または両方を調整することを含んでいる請求項24記載の方法。
  27. 前記第1磁界は、固定の第1波長を用いて前記走査方向に沿って第1の正弦波フィールド分布を有し、前記第2磁界は、固定の第2波長を用いて前記走査方向に沿って第2の正弦波フィールド分布を有し、前記第1、第2波長は、ほぼ等しく、前記第1、第2の正弦波磁界分布は、前記走査方向に沿って1/4波形だけ互いにオフセットされ、
    前記磁気的な集束フィールドを動的に調整する工程が、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置に従って、前記集束フィールド中心が、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置にほぼ一致するように、前記第1、第2磁界の大きさを時間的に変化させるステップを含むことを特徴とする請求項26記載の方法。
  28. 前記第1磁界は、四極子磁界であり、第2磁界は、双極子磁界であり、前記磁気的なフィールドを動的に調整する工程は、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置に従って、前記集束フィールド中心が、前記走査方向に沿って時間的に変化するビーム位置にほぼ一致するように、前記第2磁界の大きさを時間的に変化させるステップを含むことを特徴とする請求項26記載の方法。
  29. 前記磁気的な集束フィールドは、集束フィールド中心でのゼロ交差を用いて、走査方向に沿う正弦波分布を有することを特徴とする請求項24記載の方法。
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