JP2004181892A - 液体噴射ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】液滴吐出に伴うクロストークや、ヘッド稼動によるノズルメニスカスの変動を低減する。
【解決手段】インク等の液体を加圧するための複数の圧力室5や空気室6を構成する溝を形成した圧電体1は、表面に導電層12を有し、各信号電極15を介してフレキシブル印刷配線基板23から供給される電力による電歪エネルギーによって各圧力室5内の液体を加圧し、噴射する。液体供給共通液室部材4の液室4aは、各圧力室5に液体を供給する液体供給共通液室であり、クロストーク等の原因となる液室4a内の液圧変動は、枠部材41の開口部41aに設けた振動膜28によって吸収される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク等の液体をノズル孔(液吐出口)から噴射させて文字や図形を記録する液体噴射記録装置等に用いられる液体噴射ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリンタやファクシミリ等に用いられる記録装置は、電子写真方式、サーマル方式、液体噴射(インクジェット)方式など種々の方式のものがある。それらのなかでも記録速度が速く、記録に伴う騒音も比較的低く、さらにカラー化が容易である等の理由から、液体噴射記録方式は、有効な記録方式である。液体噴射記録方式においては、吐出方式によって近年種々の構成のものが提案され、また、これらに改良が加えられて実用化がなされている。
【0003】
この液体噴射記録方式は、インクと称される記録溶液体の小液滴を種々の吐出方式で吐出し、それを紙等の記録媒体に付着させて記録を行なうものである。液体を吐出する方式としては、種々の方式が存在する。代表的な吐出方法は、熱エネルギーを液体に作用させて液滴吐出の原動力を得る方式がある。すなわち、上記記録方式は、熱エネルギーの作用を受けた液体が急峻な体積の増大を伴う状態変化を起こし、この状態変化に基づく作用力によって記録ヘッド部先端の吐出口より液体を吐出する。そして、吐出した液滴は記録媒体に付着し、記録が行われる。特に、上記液体噴射記録方式は、いわゆるドロップオンデマンド記録方法に極めて有効に適用されるばかりではなく、記録ヘッド部を高密度マルチノズル化した記録ヘッドを容易に具現化できるので、高解像度、高品質の画像を高速で得られるという特徴を有している。
【0004】
一方、圧電素子(ピエゾ素子)を利用する吐出方式として、圧電材料の圧電係数d31やd33を用いて圧電素子を形成するものがある。例えば、液吐出口に連通した液体供給室と、その液体供給室に連通した圧力室と、その圧力室に設けられ、圧電素子が接合された振動板等により構成されているものがある。従来は、一般的に液体の吐出方向と圧電素子の振動方向は同方向であり、圧電素子に所定の電圧を印可すると、圧電素子が伸縮することによって、圧電素子と振動板が太鼓状の振動を起こして圧力室内の液体が圧縮され、それにより液吐出口から液滴が吐出する。
【0005】
また、圧電材料の圧電係数d15を使用した別の方式による液体噴射ヘッド(通常シェアモードと呼ばれている)としては、圧電材料からなる圧電体の例えば上面に平行な複数の溝を、裏面に複数の接続端子を備え、各接続端子から各溝側面の電極に選択的に電圧を印加し、溝間の隔壁を変形させるものがある。
【0006】
この方式の液体噴射ヘッドを製造する場合には、まず、圧電材料からなる圧電体の上面に複数の溝を平行に形成した後、溝内を含めた圧電体の全表面に無電解メッキ等で導電層を形成する。そして、導電層を溝ごとに、研削やレーザ加工により分割加工することによって、各溝の隔壁に導電層からなる電極を形成し、また圧電体の前端面から裏面の導電層に対して分割加工をすることによって、各溝の電極に個々に接続された複数の接続端子を形成する。そして、接続端子に、フレキシブル印刷配線基板等の配線材を接続することで、液体噴射記録装置の駆動制御部に接続され、記録データに基づいて駆動制御部から出力された駆動電圧をフレキシブル印刷配線基板、各接続端子を介して各隔壁に印加して変形させ、各溝内の液体を液吐出口から噴出させるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のd15モードの圧電材料を使用した液体噴射ヘッドは、駆動信号により圧電材料の隔壁で構成された複数の圧力室が加圧されると、圧力室の液体の一部が前端の液吐出口から液滴として吐出し、また一部の液体が後端の液供給口を介して液体供給共通液室に逆流する。この液体の逆流は、液体供給共通液室内の液体圧力を変動させ、液供給口を介して液体供給共通液室と連通している他の圧力室の液圧を変化させ、液滴の吐出に悪影響を与える。これは、通常クロストークと呼ばれているもので、ヘッド構造に起因する振動周波数を与える。
【0008】
他方、d31やd33モード(カイザー型)の液体噴射ヘッドでは、同様の問題を解消するため、特開平9−314836号公報に見られるように、インク供給室と圧力室を区画する基板に、基板を圧電ユニットに熱溶着するときの膨張空気を逃がすための凹部を設け、この凹部に閉じ込められた空気層を用いて圧電ユニットの駆動振動を遮断する技術が提案されている。しかしながら、d15モード(シェアモード)の液体噴射ヘッドでは、そのヘッド構造・製法が根本的に異なるため、d31やd33モード(カイザー型)のようにヘッド内で薄肉部による空気層を設ける構成を採用することはできない。
【0009】
もう一つの課題は、液体噴射ヘッドが記録装置内で稼働する場合に生じる液体供給共通液室内の液圧変動が、ヘッドノズル内の液体のメニスカスを不要に変化させることにより、液滴の吐出が不安定となる現象である。液体噴射ヘッドは、例えば液体噴射(インクジェット)プリンタのキャリッジに搭載され、通常シリアル印字と呼ばれる方法で記録媒体上を相対的に移動し印字を行っているが、シリアル印字にてヘッドが移動し、ヘッドに加速度がかかるとき、例えば動作開始時やヘッドの移動方向の反転時に液体噴射ヘッド内の液体に圧力が働く。特に液体タンク(インクタンク)がヘッドから離れて配置され、液体噴射ヘッドと液体タンク間がチューブで結合されている場合に、その圧力変動が顕著に現われる。
【0010】
また、液体噴射ヘッドの近傍に設けて液体噴射ヘッドとともにキャリッジ上を移動するカートリッジ方式の場合も、液体供給共通液室内の液体の圧力変動が観察される。この圧力変動の振動周波数は、前者の課題であるクロストークで生じる周波数よりも低周波数であり、その振幅は大きい。
【0011】
本発明は、上記従来の技術の有する未解決の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、印字品位を低下させるクロストークをより確実に防止することができる液体噴射ヘッドを提供することにある。また、他の目的は、液体噴射ヘッドが装置内を移動するときの液体供給共通液室内の液圧変動によるノズルの不要な変動を防ぎ、液滴吐出性能を安定化することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の液体噴射ヘッドは、少なくとも一部分が圧電材料隔壁でそれぞれ形成された複数の圧力室を有する圧電体と、前記圧電材料隔壁に電歪エネルギーを与えて前記複数の圧力室をそれぞれ加圧するための複数の電極および各電極に通電する通電手段と、前記複数の圧力室にそれぞれ連通する複数のノズル孔を有する吐出手段と、前記複数の圧力室に液体を供給するための液体供給共通液室を形成する液体供給共通液室形成手段とを有し、前記液体供給共通液室形成手段が、前記液体供給共通液室に面した開口部を有する開口壁と、前記開口部を覆う振動膜とを備えたことを特徴とする。
【0013】
また、特許請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、液体共通液室に面した開口部が複数設けられたものとする。
【0014】
【作用】
圧電体の複数の圧力室にそれぞれインク等の液体を供給するための液体供給共通液室を形成する液体供給共通液室形成手段に、開口部を有する開口壁を構成する壁部材とその開口部を覆う振動膜を備えることで、液体供給共通液室内の液体の圧力変動を振動膜によって吸収する。このようにして液体供給共通液室内の液圧を安定維持することで、液滴吐出時のクロストークやヘッド稼動に伴うノズル内のメニスカスの変動を低減し、液体噴射ヘッドの吐出性能を大幅に改善できる。
【0015】
また、開口壁に複数の開口部を設け、複数の振動膜を配設することで、振動数の異なる液圧変動成分を広範囲に吸収させれば、液体噴射ヘッドの性能安定化等により一層貢献できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は一実施の形態による液体噴射ヘッドを示すもので、これは、圧電体1と、プレート部材2と、吐出手段であるオリフィスプレート3と、液体供給共通液室形成手段である液体供給共通液室部材4とを有し、圧電体1は、チタン酸ジルコン酸鉛系(PZT)またはチタン酸鉛系(PT)等のセラミックスからなる複数の圧電材料を積層して構成されている。そして、圧電体1の上面には、図2に示すように、各層にわたって切削加工された複数の溝からなる圧力室5、空気室6が形成されている。すなわち複数の溝のうち、1つおきに液供給口7と液吐出口8とに連通し、液体を加圧、噴射するための圧力室5とし、各圧力室5の間にあり、後述するように液供給口7の開口側(後端)は実質的に液体が流入しないように封止されている1つおきのものを空気室6としている。
【0018】
各圧力室5は、図3に示すように、圧電体1の前端の液吐出口8から後端の液供給口7にわたって所定深さ(約200μm)で貫通形成されている。各空気室6は、圧電体1の先端から後端側の近傍まで所定深さ(約200μm)となるように形成され、空気室6の後端部は、図2の矢印Aで示すように、圧電体1の上面と面一となるように立ち上げられて閉塞されている。また、オリフィスプレート3は各液吐出口8に連通する複数のノズル孔9を有し、圧電体1の先端部には、空気室6に対応した位置に縦溝10が形成されている。そして、圧力室5と空気室6は、圧電材料隔壁である隔壁11を介して交互に平行に配列されており、隔壁11は、圧力室5、空気室6を構成する溝の深さ方向に対し、互いに反対方向に分極された複数層の圧電材料により構成されている。
【0019】
圧電体1の各圧力室5、各空気室6を含む全表面には、Au(金)またはNi(ニッケル)の導電層12が蒸着や無電解メッキにより形成される。そして図2に示す圧電体1の先端面13および下面14は、面状に切削または研削することにより導電層が除去されている。
【0020】
各空気室6の上面における中央からは、複数の電極である信号電極15および共通電極16を形成するための分割溝17が先端側から後端上面の一定部分にわたって形成され、また各溝の後端部の一部を通り、それぞれの電極を分割する溝18が形成されている。その結果、各圧力室5の内面には、それぞれ1つずつの電極が形成され、各空気室6の内面には、2つの独立した電極が形成される。そして、各分割溝17、18により分割形成された電極15、16には、圧電体1の表面に複数の接続端子21を平行に形成させ、そのまわりに共通電位側の接続端子22を形成させている。
【0021】
圧力室5とそれを挟んで隣接する2つの圧電材料の隔壁11とを1組の圧電素子として、各接続端子21は、両隔壁11の各空気室6側の電極に、縦溝10内の導電層12を介してそれぞれ電気的に接続され、他の組の圧電素子とは、分割溝17、18によって分離独立している。共通電極側の接続端子22は、圧電体1の後端面の導電層12を介して圧力室5内の電極に接続されている。
【0022】
また、通電手段である接続端子21、22が形成された圧電体1の表面には、配線材すなわちフレキシブル印刷配線基板23が半田付け等により接合される。フレキシブル印刷配線基板23には、端子24が形成されている。また端子24の先端25には、半田付け等により圧電素子の接続端子21、22に接続容易に作られている。端子24は、図示しないインクジェット(液体噴射)記録装置の駆動制御部に接続されている。
【0023】
このように、本実施の形態の液体噴射ヘッドにおいては、図示しない液体噴射記録装置の駆動制御部からフレキシブル印刷配線基板23をとおして出力された駆動信号を各圧電素子の一対の信号電極15に印加し、共通電極16を接地することにより、一対の圧電材料の隔壁11に分極方向に対して直角方向の電界を生成し、隔壁11をそれぞれ変形させる電歪エネルギーを発生させる。これによって、各圧力室5内の液体を加圧、噴射させるようになっている。
【0024】
上記のように構成された圧電体1には、セラミックス材料や樹脂材料からなる平板状のプレート部材2がエポキシ系の接着剤等により液密状態に接合されている。このように、各圧力室5は、プレート部材2で覆われることによって、先端および後端のみを開口する。また、各空気室6は、プレート部材2で覆われることによって、先端のみを開口する。
【0025】
圧電体1およびプレート部材2の先端には、オリフィスプレート3がエポキシ系の接着剤等を用いて液密状態に接合されている。前述のように、オリフィスプレート3には、圧力室5から液滴を噴射させるように、各圧力室5に対応するノズル孔9が形成されている。
【0026】
圧電体1およびプレート部材2の後端には、液室4aを形成する液体供給共通液室部材4が接合されており、液体供給共通液室部材4の中心部には、図示しない液体タンクと液体を送液するチューブ26に接続する貫通口27が形成され、全圧力室5に液体を分配する。液体供給共通液室部材4は、液体供給共通液室である液室4aに面した内壁の一部分が振動膜28によって形成され、後述するように、振動膜28の振動によって液室4a内の圧力変動を吸収し、液圧を安定化することができるように構成されている。
【0027】
図4は、液体供給共通液室部材4を分解して示す分解斜視図であり、前述のように、圧電体1、プレート部材2、オリフィスプレート3からなる液体噴射ヘッドの液供給口7へ供給される液体は、不図示の液体タンクからチューブ26を通して液体供給共通液室部材4の液室4aに注入される。液室4aの内壁は、複数の開口部41aを備えた開口壁を構成する壁部材である枠部材41、各開口部41aを覆う振動膜28、および圧電体1の液供給口7が開口する後端面からなる。
【0028】
枠部材41は、耐インク性を備えたポリサルファイド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂や不錆鋼等の金属により形成されており、剛性が高い構造体である。
【0029】
一方、振動膜28は、薄層の樹脂フィルムもしくは薄層の不錆鋼等の金属から形成されており、耐インク性等の耐液性を備えたものであり、インク等液体の圧力変動に応じて変形可能であるものである。この振動膜28は、枠部材41と振動膜押さえ部材42の間に挟持され、両者は振動膜28を介して積層、接合されて液体供給共通液室部材4を構成する。接合は、接着剤による接合でも、熱溶着で行ってもよい。
【0030】
振動膜押さえ部材42には、枠部材41の各開口部41aに対応するように振動膜28を介して方形の空隙部42aが設けられている。この空隙部42aの形状は、振動膜28が振動可能な状態に加工されておれば上記形状に限定されるものではない。また、各構成部材41、28、42を貫通する貫通口27には、チューブ26からの液体を液体供給共通液室部材4の液室4aに送るための供給管43が接続されている。
【0031】
なお、前記貫通口27は、液体供給共通液室である液室4aの中央に配置されることが液体の流れを考慮すると好ましいが、この位置に限定されることはない。
【0032】
液体供給共通液室部材4の液室4a内の液体の圧力変動は、主に、圧電駆動時の圧力室5から液供給口7への液体の逆流に伴なうものであるが、このような圧力変動を振動膜28の振動によって吸収し、液室4a内の液圧を安定保持する。また、不図示のタンクから供給される液体に、ヘッドのシリアル印字移動によって生じる圧力変動をも、振動膜28によって液室4a内で吸収し、液室4a内の液圧を安定維持することができる。
【0033】
本実施の形態による液体噴射ヘッドは、少なくとも一部分が圧電材料隔壁でそれぞれ形成された複数の圧力室を有する圧電体と、前記圧電材料隔壁に電歪エネルギーを与えて前記複数の圧力室をそれぞれ加圧するための複数の電極および各電極に通電する通電手段と、前記複数の圧力室にそれぞれ連通する複数のノズル孔を有する吐出手段と、前記複数の圧力室に液体を供給するための液体供給共通液室を形成する液体供給共通液室形成手段とを有し、前記液体供給共通液室形成手段が、前記液体供給共通液室に面した内壁の一部に、前記液体供給共通液室内の液圧変動を吸収する振動膜を備えたことを特徴とするもので、液体供給共通液室内の液圧変動を吸収する振動膜を内壁の一部に備えることで、液体供給共通液室内の液圧変動によるクロストークやノズルメニスカスの変動を防ぎ、プリンタの印字性能等の向上に大きく貢献できる。
【0034】
図5は、一変形例による液体供給共通液室部材の構成を示す。これは、振動膜押さえ部材42の空隙部42aに振動規制部材である複数のリブ状の支持部材42bを配設したものであり、この支持部材42bを振動膜28の裏面側に当接して、高周波数の圧力変動成分を有効に吸収できる構成となっている。
【0035】
本変形例による液体噴射ヘッドは、少なくとも一部分が圧電材料隔壁でそれぞれ形成された複数の圧力室を有する圧電体と、前記圧電材料隔壁に電歪エネルギーを与えて前記複数の圧力室をそれぞれ加圧するための複数の電極および各電極に通電する通電手段と、前記複数の圧力室にそれぞれ連通する複数のノズル孔を有する吐出手段と、前記複数の圧力室に液体を供給するための液体供給共通液室を形成する液体供給共通液室形成手段とを有し、前記液体供給共通液室形成手段が、前記液体供給共通液室に面した開口部を有する開口壁と、前記開口部を覆う振動膜と、前記開口部を覆う前記振動膜の裏面側に接触することで前記振動膜の振動を規制する振動規制部材とを備えたことを特徴とするもので、液体供給共通液室内の液圧変化によって振動する振動膜の裏面側に支持部材を接触させることで振動膜の振動を抑制し、液体供給共通液室内の液圧をより一層安定維持するのに極めて有効である。
【0036】
さらに、振動規制部材が、振動膜の裏面側に接触するリブ状の支持部材を有し、実質的に複数の振動膜を形成するような領域にすることにより、特に前記振動膜の高周波振動を吸収するように構成されていれば、リブ状の支持部材の間隔を適切に選定することで、振動膜の高周波振動成分を効果的に除去することができるという利点がある。
【0037】
複数の支持部材42bの間隔は、液室4aの大きさ等に応じて任意に設定する。また、支持部材42bの形状は、リブ形状に限定されず、格子状、菱形状、ハニカム状等の形状でもよい。また、複数の異なる形状を配置してもよい。さらに、複数の開口部41aに対応する複数の空隙部42aの容積は、同一に限らず、種々の容積を持つ構成にしてもよい。この場合は、圧力室から逆流する液圧変動の周波数と異なる周波数で振動する振動膜と、液体噴射ヘッドのシリアル稼動により生じる圧力変動の周波数と異なる振動数で振動する振動膜を前記複数の開口部にそれぞれ適宜配置すればより一層効果的である。
【0038】
なお、上記の実施の形態においては、圧電体の前端面に複数の液吐出口が形成され、前記圧電体の後端面に液体供給共通液室を形成する液体供給共通液室形成手段が配設されているが、このようなシェアモードに限定することなく、他の方式のヘッド構成に適用することもできる。
【0039】
【発明の効果】
本発明は上述のとおり構成されているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0040】
液吐出口からの液体の逆流から生じるクロストークをより確実に防止することができる。
【0041】
また、ヘッドが装置内を移動するときの液体供給共通液室内の液圧変動によってノズルメニスカスが変動するのを回避して、液体噴射ヘッドの吐出性能を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態による液体噴射ヘッドの各構成部材を分解して示す模式分解斜視図である。
【図2】図1の液体噴射ヘッドの主要部を分解して底面側からみた模式分解斜視図である。
【図3】図1の液体噴射ヘッドを示す模式断面図である。
【図4】図1の液体供給共通液室部材を分解して示す分解斜視図である。
【図5】一変形例による液体供給共通液室部材を分解して示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 圧電体
2 プレート部材
3 オリフィスプレート
4 液体供給共通液室部材
4a 液室
5 圧力室
6 空気室
7 液供給口
8 液吐出口
9 ノズル孔
10 縦溝
11 隔壁
12 導電層
15 信号電極
16 共通電極
21、22 接続端子
23 フレキシブル印刷配線基板
24 端子
26 チューブ
28 振動膜
41 枠部材
41a 開口部
42 振動膜押さえ部材
42a 空隙部
42b 支持部材

Claims (2)

  1. 少なくとも一部分が圧電材料隔壁でそれぞれ形成された複数の圧力室を有する圧電体と、前記圧電材料隔壁に電歪エネルギーを与えて前記複数の圧力室をそれぞれ加圧するための複数の電極および各電極に通電する通電手段と、前記複数の圧力室にそれぞれ連通する複数のノズル孔を有する吐出手段と、前記複数の圧力室に液体を供給するための液体供給共通液室を形成する液体供給共通液室形成手段とを有し、
    前記液体供給共通液室形成手段が、前記液体供給共通液室に面した開口部を有する開口壁と、前記開口部を覆う振動膜とを備えたことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 特許請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、液体共通液室に面した開口部が複数設けられたことを特徴とする液体噴射ヘッド。
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