JP2004166017A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】共有メモリを使用し、複数のフレームを重ね合わせ表示する画像表示装置において、画質を低下させずに共有メモリのデータバンド幅を抑え、装置コストを抑える。
【解決手段】少なくとも2つの画像を重ね合わせて表示する場合に、ある画素について、重ね合わせた画素かまたは重ね合わせ前の2画像のどちらかの画素の選択情報を画素単位で指定する手段と、重ね合わせる画像に描画する範囲を描画要素毎に予めテーブルに持ち、表示を行う際に本テーブルを元に重ね合わせる画像の範囲の情報を生成し、この情報をもとに前記画素選択情報と重ねる画像の表示に必要な部分を示す画像読み出し情報を生成する手段を追加し、前記生成手段を使用して作成した画素選択情報および画像読み出し情報を使用して、重ね合わせる画像のうち、透明画素部分の表示読み出しを行わないで、重ねられる画像のみを表示する。
【選択図】 図1
【解決手段】少なくとも2つの画像を重ね合わせて表示する場合に、ある画素について、重ね合わせた画素かまたは重ね合わせ前の2画像のどちらかの画素の選択情報を画素単位で指定する手段と、重ね合わせる画像に描画する範囲を描画要素毎に予めテーブルに持ち、表示を行う際に本テーブルを元に重ね合わせる画像の範囲の情報を生成し、この情報をもとに前記画素選択情報と重ねる画像の表示に必要な部分を示す画像読み出し情報を生成する手段を追加し、前記生成手段を使用して作成した画素選択情報および画像読み出し情報を使用して、重ね合わせる画像のうち、透明画素部分の表示読み出しを行わないで、重ねられる画像のみを表示する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像表示装置の重ね合わせ画像表示部分に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビ受像機等の動画像を表示する装置において、近年OSD(On Screen Display)等動画像上にチャンネル番号や文字による放送情報等の表示を重ね合わせる事が行われている。これらの文字等のグラフィック画像情報は、動画像と独立した画像情報として処理され、表示時に合成処理を行う方式が近年の主流となっている。下記する特許文献1に記載の映像表示装置では、画像表示データの読み出し部分に命令シーケンサをそなえ、表示クロックに同期して命令を処理することでOSD重ね合わせや映像の拡大、縮小をマイクロコードで実現できるよう構成されていて、様々な表示データのフォーマットに対応できるようになっている。
【0003】
このような装置において、動画像データおよびグラフィック画像情報は表示タイミングを同期させるためにフレームメモリに1度蓄えられ、表示時に読み出し重ね合わせを行い、表示される。このフレームメモリは高価であったので、下記する特許文献2では、グラフィック画像と重なることで表示されることがない動画像領域に、重ねあわせるグラフィック画像の情報を格納するという技術で容量を削減している。しかし、近年大容量のDRAMが安価に出回り始め、これにより複数のフレームデータおよびその他の付随データ、制御プログラムを同一のDRAMで保存、使用を行うことが可能となり、装置コストを削減できる、共有メモリ方式が一般的となっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−355683号公報
【特許文献2】
特開平11−298857号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような共有メモリを採用した装置を考える場合、各表示画像の表示読み出しとして一定データバンド幅を必要とする。このバンド幅は画像データの画素数に比例して大きくなり、また、重ね合わせる画像の数にも比例して大きくなる(だだし、全ての画像が同一解像度、同一データ深さの場合)。
【0006】
解像度の高いデータを表示した場合、共有メモリのデータバンド幅が十分に取れなくなり、データバンド幅の高い高価なメモリシステムに変更する必要が発生し、装置のコストが上昇する問題が生じる。
【0007】
例として、現在の地上波テレビジョン放送で使用されている480iフォーマットと、デジタル衛星の高解像放送で使用されている1080iフォーマットについて比較する。480iフォーマットでは、画像情報を720×480画素の解像度、30フレーム毎秒で表示を行うため、1画素を2バイトで表現したと仮定すると、
720×480×2(B)×30(フレーム/s)≒20MB/s
これを2画像重ね合わせる場合、データバンドは約40MBとなる。
【0008】
一方、1080iでは、画像情報を1920×1080画素の解像度、30フレーム毎秒で表示を行うため、1画素を2バイトで表現したと仮定すると、
1920×1080×2(B)×30(フレーム/s)≒118MB/s
これを2画像重ね合わせる場合、データバンドは約236MBと、480iの約6倍となる(ただし、本来480iは720×240画素のフィールドを60枚、1080iは1920×540画素のフィールドを60枚表示するが、便宜上上記の数値を使用した)。
【0009】
一方、現在一般的なDRAM品種となるSDRAMの最大データバンド幅は、100MHz動作で4バイト幅のメモリシステムを仮定すると、
4(B)×100(MHz)=400MB/s
となる。
【0010】
本メモリシステムでは、480i表示読み出しに10%のデータバンド幅となり、残りのバンド幅をそれ以外の用途に使用できるが、1080i表示読み出しには50%を超えるデータバンドを消費し、残りのバンド幅に余裕が無い。
【0011】
これを同様の100MHz動作の8バイト幅メモリシステムを仮定した場合、
8(B)×100(MHz)=800MB/s
となり、1080i表示読み出しにも30%程度のデータバンド消費で残りのバンド幅に余裕がでる。しかし、本メモリシステムでは、単純に構成すると前4バイト幅のメモリシステムと比較して倍のデータバンドが必要となり、高価なメモリシステムとなってしまう。
【0012】
これを避ける手段としてOSDを表示するグラフィック画像を低解像度の画像で定義し、表示読み出し時に画素を拡大して重ね合わせる方式があり、これによって読み出しデータを縮小し、共有メモリのデータバンド幅を削減することができる。しかしこの方式では、OSD表示は低解像度のデータを拡大使用するため、OSDの表示画質は低下する。
【0013】
一方、OSDなどチャンネル番号や番組情報を重ねて表示する場合、これらの表示情報の目的は動画像の補助情報の表示であるため、画面の大部分は動画像を表示し、動画像の情報に影響の少ない一部分を使用し数字、文字等を重ね合わせている。この動画像を表示している部分においてもグラフィック画像側として透明な画素データを読み込む必要があり、余分なデータバンドを消費している。本発明では、このOSDで使用されていない透明な部分に着目し、OSDの画質を低下させず、かつメモリのデータバンド幅を抑え、これによって装置コスト抑える。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明では以下のような手段を用いる。
【0015】
少なくとも2つの画像を重ね合わせて表示する装置において、ある画素について、重ね合わせた画素かまたは重ね合わせ前の2画像のどちらかの画素の選択情報を画素単位で指定する手段と、重ね合わせる画像に描画する範囲を描画要素毎に予めテーブルに持ち、表示を行う際に本テーブルを元に重ね合わせる画像の範囲の情報を生成し、この情報をもとに前記画素選択情報と重ねる画像の表示に必要な部分を示す画像読み出し情報を生成する手段を追加し、前記生成手段を使用して作成した画素選択情報および画像読み出し情報を使用して、重ね合わせる画像のうち、透明画素部分の表示読み出しを行わないで、重ねられる画像のみを表示することで、共有メモリのデータバンド幅を削減する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例ついて図1から図9を使用し説明する。
【0017】
図1は本実施例のハードウェア、ソフトウェアの全体構成図である。図中、101はCPU、102は共有メモリ、103はプログラム領域、104はデータ領域、105はDMAコントローラその1、106はコントローラDMAその2、107は表示コントローラ、108は画像重ね合わせ部、109はDAコンバータ、110はディスプレイ、111は101のCPUで処理されるプログラムの制御部、112は動画像処理部、113は動画像、114はグラフィック画像処理部、115はグラフィック画像、116は表示制御情報、117は表示制御部、118は動画像データ、119は動画像用DMAコントールデータ、120はグラフィック画像用DMAコントロールデータ、122は表示コントールデータ、123は表示制御テーブル、124は垂直同期割り込み信号である。
【0018】
101のCPUは、102の共有メモリをアクセスし、103のプログラム領域に格納されたプログラムを順次読み出し実行し、104のデータ領域のデータを逐次処理する。また、プログラム中の周辺装置のコントロール命令により、105,106のDMAおよび107の表示コントローラの動作開始、一時停止等のコントロールを行う。さらに124の垂直同期信号を受付け、ソフトウェアの処理に割り込みをかけることができる。
【0019】
102は共有メモリで、103のプログラム領域、104のデータ領域を持つ。103のプログラム領域は101のCPUによって実行されるプログラムが格納される領域で、104のデータ領域は、CPUによって処理されるデータの格納や、CPU処理によって作成した各種のデータをCPU以外の105や106のDMAコントローラ、107の表示コントローラに受け渡すための一時格納場所として使用される。
【0020】
105,106のDMAコントローラは、共有メモリのアドレスおよびリードリクエストを発行する構成をとり、CPUからの動作開始命令を受けると119,121のDMAコントロールデータを読み出し、これをもとに転送すべきデータである118の動画像データ、120のグラフィック画像データを読み出し、108の画像重ね合わせ部へ転送する。
【0021】
107の表示コントローラでは、CPUからの動作開始命令を受けると122のコントロールデータを読み出し、108の画像重ね合わせ部をコントロールし、画像重ね合わせ部が109のDAコンバータへ送付する表示データのタイミング、および表示データの読み出しタイミングを作成し、105,106のDMAコントローラへ送付する。また、122の表示コントロールデータ内のコマンドを使用して124の垂直同期信号を発生させ、この結果101のCPUに割り込みをかけることができる。
【0022】
108の画像重ね合わせ部は、107の表示コントローラが作成するコントロール信号によって、105,106が送付する画像データを使用する、しない、重ね合わせるのうちどれかを選択し、表示データとしてDAコンバータへ送付する。109のDAコンバータは、108の画像重ね合わせ部からの表示データを110のディスプレイで表示可能なアナログ信号に変換する。このとき、107の表示コントローラから表示の同期情報を併せて受け取り、同期期間内は、同期情報を優先して出力する。110のディスプレイは、109のDAコンバータが作成した画像アナログ信号を受け、表示を行う。
【0023】
また、102のプログラム領域内には101のCPUが処理するプログラムが格納されている。このプログラムは少なくとも111の制御部、112の動画像処理部、114のグラフィック画像処理部、そして117の表示制御部から成り立っている。
【0024】
111の制御部は112の動画像処理部と114のグラフィック画像処理部の動作制御を行う。112の動画像処理部は111の制御部からの動画像再生、停止の命令を受けて113の動画像データを作成し、117の表示制御部へ動画像を送付する。114のグラフィックス画像処理部は、111の制御部からのグラフィック画像再生、停止命令をうけて115のグラフィック画像データを作成し、117の表示制御部へ送付する。また、115のグラフィック画像データを作成すると同時に123の表示制御テーブルを使用して116のグラフィック画像表示制御データを作成し、同じく117の表示制御部へ送付する。117の表示制御部は、113の動画像データを受け取り、118の動画像データ領域へ格納し、115のグラフィック画像データを受け取り、120のグラフィック画像データ領域へ格納し、そして116のグラフィック画像表示制御データを受け取り、表示制御テーブルへ格納する。さらにこのグラフィック画像表示制御データを元に119のDMA1コントロールデータ、121のDMA2コントロールデータそして122の表示コントロールデータを作成する。
【0025】
これらの構成要素によって、123の表示制御テーブルを使用して、115グラフィックス画像のうち表示に必要な部分のみを読み出し、113の動画像と重ね合わせ処理を108の画像重ね合わせ部で行い、109のDAコンバータを通して、115グラフィック画像と113動画像が重ねあわされた画像を110のディスプレイに表示することが可能となる。
【0026】
図2は105,106で示したDMAコントローラの詳細である。図中、201はDMAコントロールデータ解析部、202は次DMAコントロールデータリクエスト生成部、203はDMAリクエストカウンタ、204はDMAアドレス生成部、205はDMAデータFIFOである。以下、動作については、105のDMA1を例にとり説明を行う。
【0027】
201のDMAコントロールデータ解析部は、119のDMA1コントロールデータを読み込み、次DMAコントロールデータアドレス、DMAデータ開始アドレス、DMAデータサイズの3つのデータに解釈し、次DMAコントロールデータアドレスを202の次DMAコントロールデータリクエスト生成部へ送付し、DMAデータ開始アドレスを204のDMAアドレス生成部へ送付し、そしてDMAデータサイズを203のDMAリクエストカウンタへ送付する。
【0028】
202の次DMAコントロールデータリクエスト生成部は201から送付されてきた次DMAコントロールデータアドレスを使用し、次のDMAコントロールデータ読み出しリクエストを送付する。
【0029】
203のDMAリクエストカウンタは、201のDMAコントロールデータ解析部から送付されてくるDMAデータサイズを保持し、また、DMAアドレス生成部が作成するDMAリクエストをカウントし、DMAリクエストがDMAコントロールデータ内で指定しているDMAデータサイズを超えないよう監視する。DMAリクエストの量がDMAデータサイズと一致した場合、204のDMAアドレス生成部に対し、新しいDMAデータ開始アドレスを使用するようにDMAデータ開始アドレス更新要求を発行する。
【0030】
204のDMAアドレス生成部は201から送付されてくるDMAデータ開始アドレスを使用し、102の共有メモリ読み出し要求を出す。このとき、203のDMAリクエストカウンタからDMAデータ開始アドレス更新要求が来ない限り、前のDMAアドレスに連続したアドレスへのリクエストを発行する。DMAデータ開始アドレス更新要求が来た場合、新しいDMAデータ開始アドレスを取り込み、DMA読み出しリクエストを生成する。
【0031】
205のDMAデータFIFOは204が送付したDMAリクエストに対して102の共有メモリから送付されてくる118の動画像データを保持し、107の表示コントローラからの読み出しリクエストによって、先に読み込まれたデータから順に108の画像重ね合わせ部へ送付される。
106のDMA2コントローラについては、構造はDMA1コントローラと同一で、119のDMA1コントロールデータを121のDMA2コントロールデータ、118の動画像データを120のグラフィック画像データと置き換えることによって動作を説明できる。
【0032】
図3に119,120で示したDMAコントロールデータの構造を示す。図中、301は次DMAコントロールデータ、302はDMAデータ開始アドレス、303はDMAデータサイズ、304はDMAコントロールデータ開始アドレスである。
【0033】
301の次DMAコントロールデータアドレスは、次のDMAコントロールデータのアドレスであり、202の次DMAコントロールデータリクエスト生成部で、次のコントロールデータを読み込むためのリクエスト生成に使用される。1画像分のDMAデータリストの最終データには、代わりに304のDMAコントロールデータ開始アドレスを置く事によって、1画像分のDMAコントロールデータを繰り返し使用することができる。302のDMA開始アドレスは、204のDMAアドレス生成部でDMAリクエストの生成に使用される。303のDMAデータサイズは、203のDMAリクエストカウンタで、DMAリクエストがデータサイズを超えないよう監視するのに使用される。
【0034】
図4に114で示した表示コントローラの詳細を示す。図中401は表示コントロールデータ解析部、402は次コントロールデータリクエスト生成部、403はデータ繰り返しカウンタ、404はヘッダ繰り返しカウンタ、405は表示ステータス処理部となる。
【0035】
401は表示コントロールデータ解析部で、102の共有メモリから送付されてくる表示コントロールデータを解析し、次表示コントロールデータアドレス、次表示コントロールヘッダアドレス等次リクエスト用アドレス、ヘッダ繰り返しカウンタおよびデータ繰り返しカウンタ等カウンタ値、そして表示ステータスを取り出し、次リクエスト用アドレスは402の次表示コントロールデータリクエスト生成部へ、データ繰り返しカウンタ値は403のデータ繰り返しカウンタへ、ヘッダ繰り返しカウンタ値は404のヘッダ繰り返しカウンタへ、そして表示ステータスは405の表示ステータス処理部へ送付する。
【0036】
402は次表示コントロールデータリクエスト生成部で、401から送付されてきた次表示コントロールデータアドレスおよび次表示コントロールヘッダアドレスを使用し、次の表示コントロールデータ読み出しリクエストを送付する。
【0037】
403はデータ繰り返しカウンタで、401の表示コントロールデータ解析部から送られてくるデータ繰り返しカウンタ値を受け取り、このカウンタ値の期間だけ405の表示ステータス処理部で生成される表示ステータスを持続させる。この期間が終了すると、本カウンタは405の表示ステータス処理部に対して次の表示ステータス値を使用するよう要求し、また表示コントロールデータ解析部から次のカウンタ値を受け取る。
【0038】
404はヘッダ繰り返しカウンタで、401の表示コントロールデータ解析部から送られてくるヘッダ繰り返しカウンタ値を受け取り、このカウンタ値の回数だけ本カウント値を持つヘッダから始まる表示コントロールデータのリクエストを発行する。この回数が終了すると、本カウンタは402の次表示コントロールデータリクエスト生成部に対して次のヘッダを使用するよう要求を行ない、また、表示コントロールデータ解析部から次のカウンタ値を受け取る。
【0039】
405の表示ステータス処理部では、401の表示コントロールデータ解析部から送付されてくる表示ステータスを、403のデータ繰り返しカウンタで計数される期間保持し、この状態を105,106のDMA、108の画像重ね合わせ部、109のDAコンバータに送付する。DMAでは、これをもとに205のFIFOを読み出し、108の画像重ね合わせ部へ送付する。108の画像重ね合わせ部では、この情報を元に重ね合わせ時に使用する画像の選択を行う。DAコンバータでは、表示ステータスで画像同期信号と画像の選択を行う。また、表示ステータスの状態により、101のCPUへ124の垂直同期割り込みを発信する。
【0040】
また、図5に401の表示コントロールデータ解析部で解析される122の表示コントロールデータの形式を示す。図中501は表示コントロールデータのヘッダ部、502は次表示コントロールデータアドレス、503は次表示コントロールヘッダアドレス、504はヘッダ繰り返しカウンタ値、505は表示コントロールデータのデータ部、506は表示ステータス、この詳細項目として、507は同期情報、508は動画像表示フラッグ、509はグラフィック画像表示フラッグ、510は割り込みフラッグ、そして、511はデータ繰り返しカウンタ値、512はデータグループ、513はヌルポインタ、514は表示コントロールヘッダ開始アドレスである。
【0041】
表示コントロールデータは、501のヘッダ部と505のデータ部からなる511のデータグループを1個以上接続した形を取る。502のデータ部は表示コントロールデータの1単位で、本表示装置の1つの表示状態を表す。501のヘッダ部は1個以上のデータ部を1個のデータグループとして管理するために使用している。
【0042】
501のヘッダ部は以下の要素で定義されている。
【0043】
502の次表示コントロールデータアドレスは、501のヘッダ部、505のデータ部双方に存在し、次のデータ部のアドレスである。このアドレスはデータグループ内のデータ部に限り、データグループをまたぐことは無い。ヘッダ部にある本アドレスは、そのデータグループの先頭のコントロールデータを指し、データ部にある場合は、次のデータを指す。データグループ最後のデータ部については、513のヌルポインタを入れ、次データが存在しないことを示す。
【0044】
503の次表示コントロールヘッダアドレスは、501のヘッダ部にのみ存在し、次のデータグループの先頭アドレスである。これにより、データグループを複数定義することを可能としている。最後のデータグループの本アドレスを514の表示コントロールヘッダ先頭アドレスとすることによって、1画像分のデータを繰り返し使用することを可能としている。
【0045】
これらのアドレスは、401の表示コントロールデータ解析部を経由して402の次表示コントロールデータリクエスト生成部に送付され、ここで次に使用する表示コントロールデータの読み出しリクエスト生成に使用される。
【0046】
504のヘッダ繰り返しカウンタ値は、512のデータグループを複数回使用するために定義されている。この値は401の表示コントロールデータ解析部を経由して404はヘッダ繰り返しカウンタに送付され、このカウンタ値の回数だけ本カウント値を持つデータグループのリクエストを発行する。この回数が終了すると、本カウンタは402の次表示コントロールデータリクエスト生成部に対して次のヘッダを使用するよう要求を行なう。
【0047】
また、505のデータ部は以下の要素で定義されている。
【0048】
502の次表示コントロールデータアドレスは前出の通り。
【0049】
506の表示ステータスは、405の表示ステータス処理部で解析される情報で、動画像、グラフィックス画像の表示、非表示、および同期情報を作成するために使用する。詳細項目として、507の同期情報、508の動画像表示フラッグ、509のグラフィック画像表示フラッグ、510の割り込みフラッグからなる。507の同期情報は、さらに109のDAコンバータに送付され、画像アナログ信号の同期期間作成に使用される。508の動画像表示フラッグ、509のグラフィック画像表示フラッグは、108の画像重ね合わせ部に送付され、重ね合わせの選択信号として使用される。501の割り込みフラッグは、124の垂直同期割り込み信号として101のCPUに送付される。
【0050】
511のデータ繰り返しカウンタ値は、505のデータ部を複数回繰り返すために使用される。本カウンタ値は401の表示コントロールデータ解析部経由で403のデータ繰り返しカウンタに送付され、本カウンタ値の期間だけ405の表示ステータス処理部で生成される表示ステータスを持続させる。この期間が終了すると、405の表示ステータス処理部に対して次の表示ステータス値を使用するよう要求を行う。
【0051】
以上の各要素を持つ501のヘッダ部および505のデータ部を組み合わせて512のデータグループを構成することにより、表示期間の表示装置の状態全てを定義可能となる。
【0052】
図6は123の表示制御テーブルの一例を示す。本テーブルは項目として、表示要素として601の字幕表示、602の番組表示、そして603のメッセージ表示を持ち、項目として604の表示フラッグ、605の表示開始座標、606の表示終了座標を持つ。604の表示フラッグは、114のグラフィック画像処理部が要求される表示内容にあわせて表示を示す値1、または非表示を示す値0が入る。全ての項目について表示、非表示が決定した後、表示となっている表示要素についての605の表示開始座標、606の表示終了座標を使用してグラフィック画像の表示領域を求めることが可能となっている。
【0053】
図7では、114のグラフィック画像処理部での処理をフローチャートで示す。グラフィック画像処理部では、111の制御部から呼び出され、115のグラフィック画像と116の表示制御情報を作成し、117の表示制御部へ渡し終了する。本実施例では、グラフィック画像の表示要素として、字幕、番組表示、そしてメッセージを表示可能な例を用いる。
【0054】
まず、グラフィック画像処理部が呼び出された場合、呼び出し関数の引数として渡される表示フラッグを調べる。701で字幕表示有りのフラッグをテストし、フラッグが立っていた場合、702で図6の表示制御テーブル中、601の字幕表示項目の、604の表示フラッグビットへ登録し、703でグラフィック用フレームバッファへ字幕を書き込む。字幕表示有りフラッグが立っていない場合、字幕表示に関しては何もせずに704へ処理を移す。704では、番組表示有りのフラッグをテストし、フラッグが立っていた場合、705で表示制御テーブル中の字幕表示項目の、604の表示フラッグビットへ登録し、706でグラフィック用フレームバッファへ番組表示を書き込む。番組表示有りフラッグが立っていない場合、番組表示に関しては何もせずに、707へ処理を移す。707では、メッセージ表示有りのフラッグをテストし、フラッグが立っていた場合、708で表示制御テーブル中の字幕表示項目の、604の表示フラッグビットへ登録し、709でグラフィック用フレームバッファへメッセージ表示を書き込む。メッセージ表示有りフラッグが立っていない場合、メッセージ表示に関しては何もせずに、710へ処理を移す。表示フラッグテストが終了した後、710で表示制御テーブルから表示領域を算出し、これを117の表示制御部へ渡す。そして最後に新たに作成したグラフィック画像データ115を117の表示制御部へ渡し、終了する。
【0055】
図8では、117の表示制御部内の処理をフローチャートで示す。表示制御部は、107の表示コントローラが出力する画像の垂直同期に同期して出力される割り込み信号124によって起動されるプログラムである。表示制御部が起動されると、801で現在時刻取得が行われ、802でこの時刻に表示可能な動画像が存在するかを確認する。
【0056】
もし存在する場合、803で119のDMA1コントロールデータを新しい動画像データを使用するように302の開始アドレスを変更し、さらに105のDMA1の再起動を行う。804で現在新しく表示可能なグラフィック画像データの存在を確認し、存在する場合、グラフィック画像データの表示領域パラメータを使用して122の表示コントロールデータを作成し、新しいコントロールデータで107の表示コントローラを再起動する。さらに121のDMA2コントロールデータを新しいグラフィック画像データを使用するように開始アドレスを変更し、さらに106のDMA2の再起動を行い終了する。
【0057】
図9で表示画像の作成例を示す。本例では、動画像にタイトルと字幕が表示されている表示画像を作成している。図中901が重ね合わせ前の動画像、902がグラフィック画像である。902のグラフィックス画像を作成すると同時に123の表示制御テーブルを作成し、さらに122の表示コントロールデータを作成する。グラフィックス画像は、実際には903のタイトル部分と904の字幕部分のみDMA転送する。905の重ね合わせ処理で、901の動画像と903、904のグラフィックス画像の一部が処理され、さらに122の表示コントロールデータにしたがって901の動画像そのままの画素と905で重ね合わせ処理された画素のどちらかが選択され、906の表示画像が作成される。
【0058】
以下、図10から図13を使用して、本発明第2の実施例を説明する。
【0059】
図10は本実施例のハードウェア、ソフトウェアの全体構成図である。第1の実施例の図1と構成要素として、123の表示制御テーブルを持たず、1001のグラフィック制御部、1002の表示制御部が変更されている。これに伴い、グラフィック制御部と表示制御部間で受け渡すパラメータについても、116の表示制御情報から1103の表示領域指定座標へ変更されている。
【0060】
1001のグラフィックス画像処理部は、111の制御部からのグラフィック画像再生、停止命令をうけて115のグラフィック画像データを作成し、1002の表示制御部へ送付する。また、115のグラフィック画像データを作成すると同時に1103の表示領域指定座標を割り出し、同じく1002の表示制御部へ送付する。1002の表示制御部は、113の動画像データを受け取り、118の動画像データ領域へ格納し、115のグラフィック画像データを受け取り、120のグラフィック画像データ領域へ格納し、さらに1103の表示領域指定座標を受け取り、119のDMA1コントロールデータ、121のDMA2コントロールデータそして122の表示コントロールデータを作成する。
【0061】
これらの構成要素によって、115グラフィックス画像のうち1003の表示領域指定座標で指定した部分のみを読み出し、113の動画像と重ね合わせ処理を108の画像重ね合わせ部で行い、109のDAコンバータを通して、115グラフィック画像と113の動画像が重ねあわされた画像を110のディスプレイに表示することが可能となる。
【0062】
図11に1001のグラフィック制御部の動作について、フローチャートを示す。開始後、1101で内部一時変数である、表示領域指定座標変数(fx0,fy0,fx1,fy1)全てに座標(0,0)を代入する。この表示領域指定座標変数は(fx0,fy0)の頂点で表示グラフィック画像の表示したい矩形領域の最小座標を持つ頂点、(fx1,fy1)において、最大座標を持つ頂点を表す。図12にグラフィック画像と表示領域指定座標変数の関係を示す。図中1201がグラフィック画像、1202が表示領域、1203が表示領域指定座標変数の最小座標を持つ頂点、1204が表示領域指定座標変数の最大座標を持つ頂点である。1202の表示領域は1201のグラフィック画像中の矩形領域で、1203,1204の座標で表されている。図11に戻り、1101で表示領域指定座標変数を初期化するとこにより、1202の表示領域の大きさは0となる。次に1102で描画物の検索を行い、描画物があれば、1103でグラフィック用フレームバッファへの書き込みを行う。描画物は一般に2つ以上の頂点座標情報から構成されているため、1104でこの頂点座標群から現在の描画物の最小座標(xmin,ymin)と最大座標(xmax,ymax)を求める。1105ではこのうちのxminを表示領域指定座標変数の最小x座標fx0と比較しxminが小さければ、1106でfx0へxminを代入する。次に1107でxmaxとfx1を比較し、xmaxが大きければ、1108でfx1へxmaxを代入する。これと同様にfy0,fy1についても1109〜1112で行い、1102の描画物検索に戻る。描画物が無くなった時点で、表示領域指定座標変数が保持する座標は、描画物が存在する範囲を示していることとなるため、1113で描画の終了したグラフィック用フレームバッファと表示領域指定座標を表示制御部へ渡し、終了する。この様にグラフィック制御部が動作することによって、予め描画物の表示領域を持たない場合でもグラフィック画像生成時に表示領域座標を求めることが可能となる。
【0063】
図13は1102の表示制御部の処理フローチャートである。117のフローチャートである図8と比較して、グラフィック画像の表示処理を行っている805の処理が1301の処理に置き換わり、これにより表示領域指定座標を使用して表示コントロールデータを作成して、グラフィック画像中の表示領域のみを表示するように動作する。
【0064】
【発明の効果】
本発明は以上の通り構成することによって、以下の効果を得る。2つの画像を重ね合わせて表示する場合でも片方の画像の全体、または表示モードにより透明であることが分かっている部分の読み出しを行なわないことによって、表示画像の画質を変化させず、かつ表示に使用している共有メモリの読み出しバンド幅を抑える。これによって、共有メモリとしてより低バンド幅の安価なメモリを使用して、同等性能の装置を構築することが可能となる。
【0065】
また、表示すべき領域を表示領域指定座標として表示制御部に与えることによって、重ね合わせる領域を画像ごとに指定でき、重ね合わせられる画像構成の変更に対応が可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例、ハードウェアとソフトウェア構成図。
【図2】本発明の第1実施例、DMA詳細図。
【図3】本発明の第1実施例、DMAコントロールデータ図。
【図4】本発明の第1実施例、表示コントローラ詳細図。
【図5】本発明の第1実施例、表示コントロールデータ図。
【図6】本発明の第1実施例、表示制御テーブル図。
【図7】本発明の第1実施例、グラフィック画像処理部のフローチャート図。
【図8】本発明の第1実施例、表示制御部のフローチャート図。
【図9】本発明の第1実施例、表示画像作成例図。
【図10】本発明の第2実施例、ハードウェアとソフトウェア構成図。
【図11】本発明の第2実施例、グラフィック画像処理部のフローチャート図。
【図12】本発明の第2実施例、グラフィック画像と表示領域指定座標変数の関係を示す図。
【図13】本発明の第2実施例、表示制御部のフローチャート図。
【符号の説明】
101…CPU、102…共有メモリ、103…プログラム領域、104…データ領域、105…DMAコントローラその1、106…コントローラDMAその2、107…表示コントローラ、108…画像重ね合わせ部、109…DAコンバータ、110…ディスプレイ、111…101のCPUで処理されるプログラムの制御部、112…動画像処理部、113…動画像、114…グラフィック画像処理部、115…グラフィック画像、116…表示制御情報、117…表示制御部、118…動画像データ、119…動画像用DMAコントールデータ、120…グラフィック画像用DMAコントロールデータ、122…表示コントールデータ、123…表示制御テーブル、124…垂直同期割り込み信号。
【発明の属する技術分野】
本発明は画像表示装置の重ね合わせ画像表示部分に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビ受像機等の動画像を表示する装置において、近年OSD(On Screen Display)等動画像上にチャンネル番号や文字による放送情報等の表示を重ね合わせる事が行われている。これらの文字等のグラフィック画像情報は、動画像と独立した画像情報として処理され、表示時に合成処理を行う方式が近年の主流となっている。下記する特許文献1に記載の映像表示装置では、画像表示データの読み出し部分に命令シーケンサをそなえ、表示クロックに同期して命令を処理することでOSD重ね合わせや映像の拡大、縮小をマイクロコードで実現できるよう構成されていて、様々な表示データのフォーマットに対応できるようになっている。
【0003】
このような装置において、動画像データおよびグラフィック画像情報は表示タイミングを同期させるためにフレームメモリに1度蓄えられ、表示時に読み出し重ね合わせを行い、表示される。このフレームメモリは高価であったので、下記する特許文献2では、グラフィック画像と重なることで表示されることがない動画像領域に、重ねあわせるグラフィック画像の情報を格納するという技術で容量を削減している。しかし、近年大容量のDRAMが安価に出回り始め、これにより複数のフレームデータおよびその他の付随データ、制御プログラムを同一のDRAMで保存、使用を行うことが可能となり、装置コストを削減できる、共有メモリ方式が一般的となっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−355683号公報
【特許文献2】
特開平11−298857号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような共有メモリを採用した装置を考える場合、各表示画像の表示読み出しとして一定データバンド幅を必要とする。このバンド幅は画像データの画素数に比例して大きくなり、また、重ね合わせる画像の数にも比例して大きくなる(だだし、全ての画像が同一解像度、同一データ深さの場合)。
【0006】
解像度の高いデータを表示した場合、共有メモリのデータバンド幅が十分に取れなくなり、データバンド幅の高い高価なメモリシステムに変更する必要が発生し、装置のコストが上昇する問題が生じる。
【0007】
例として、現在の地上波テレビジョン放送で使用されている480iフォーマットと、デジタル衛星の高解像放送で使用されている1080iフォーマットについて比較する。480iフォーマットでは、画像情報を720×480画素の解像度、30フレーム毎秒で表示を行うため、1画素を2バイトで表現したと仮定すると、
720×480×2(B)×30(フレーム/s)≒20MB/s
これを2画像重ね合わせる場合、データバンドは約40MBとなる。
【0008】
一方、1080iでは、画像情報を1920×1080画素の解像度、30フレーム毎秒で表示を行うため、1画素を2バイトで表現したと仮定すると、
1920×1080×2(B)×30(フレーム/s)≒118MB/s
これを2画像重ね合わせる場合、データバンドは約236MBと、480iの約6倍となる(ただし、本来480iは720×240画素のフィールドを60枚、1080iは1920×540画素のフィールドを60枚表示するが、便宜上上記の数値を使用した)。
【0009】
一方、現在一般的なDRAM品種となるSDRAMの最大データバンド幅は、100MHz動作で4バイト幅のメモリシステムを仮定すると、
4(B)×100(MHz)=400MB/s
となる。
【0010】
本メモリシステムでは、480i表示読み出しに10%のデータバンド幅となり、残りのバンド幅をそれ以外の用途に使用できるが、1080i表示読み出しには50%を超えるデータバンドを消費し、残りのバンド幅に余裕が無い。
【0011】
これを同様の100MHz動作の8バイト幅メモリシステムを仮定した場合、
8(B)×100(MHz)=800MB/s
となり、1080i表示読み出しにも30%程度のデータバンド消費で残りのバンド幅に余裕がでる。しかし、本メモリシステムでは、単純に構成すると前4バイト幅のメモリシステムと比較して倍のデータバンドが必要となり、高価なメモリシステムとなってしまう。
【0012】
これを避ける手段としてOSDを表示するグラフィック画像を低解像度の画像で定義し、表示読み出し時に画素を拡大して重ね合わせる方式があり、これによって読み出しデータを縮小し、共有メモリのデータバンド幅を削減することができる。しかしこの方式では、OSD表示は低解像度のデータを拡大使用するため、OSDの表示画質は低下する。
【0013】
一方、OSDなどチャンネル番号や番組情報を重ねて表示する場合、これらの表示情報の目的は動画像の補助情報の表示であるため、画面の大部分は動画像を表示し、動画像の情報に影響の少ない一部分を使用し数字、文字等を重ね合わせている。この動画像を表示している部分においてもグラフィック画像側として透明な画素データを読み込む必要があり、余分なデータバンドを消費している。本発明では、このOSDで使用されていない透明な部分に着目し、OSDの画質を低下させず、かつメモリのデータバンド幅を抑え、これによって装置コスト抑える。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明では以下のような手段を用いる。
【0015】
少なくとも2つの画像を重ね合わせて表示する装置において、ある画素について、重ね合わせた画素かまたは重ね合わせ前の2画像のどちらかの画素の選択情報を画素単位で指定する手段と、重ね合わせる画像に描画する範囲を描画要素毎に予めテーブルに持ち、表示を行う際に本テーブルを元に重ね合わせる画像の範囲の情報を生成し、この情報をもとに前記画素選択情報と重ねる画像の表示に必要な部分を示す画像読み出し情報を生成する手段を追加し、前記生成手段を使用して作成した画素選択情報および画像読み出し情報を使用して、重ね合わせる画像のうち、透明画素部分の表示読み出しを行わないで、重ねられる画像のみを表示することで、共有メモリのデータバンド幅を削減する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例ついて図1から図9を使用し説明する。
【0017】
図1は本実施例のハードウェア、ソフトウェアの全体構成図である。図中、101はCPU、102は共有メモリ、103はプログラム領域、104はデータ領域、105はDMAコントローラその1、106はコントローラDMAその2、107は表示コントローラ、108は画像重ね合わせ部、109はDAコンバータ、110はディスプレイ、111は101のCPUで処理されるプログラムの制御部、112は動画像処理部、113は動画像、114はグラフィック画像処理部、115はグラフィック画像、116は表示制御情報、117は表示制御部、118は動画像データ、119は動画像用DMAコントールデータ、120はグラフィック画像用DMAコントロールデータ、122は表示コントールデータ、123は表示制御テーブル、124は垂直同期割り込み信号である。
【0018】
101のCPUは、102の共有メモリをアクセスし、103のプログラム領域に格納されたプログラムを順次読み出し実行し、104のデータ領域のデータを逐次処理する。また、プログラム中の周辺装置のコントロール命令により、105,106のDMAおよび107の表示コントローラの動作開始、一時停止等のコントロールを行う。さらに124の垂直同期信号を受付け、ソフトウェアの処理に割り込みをかけることができる。
【0019】
102は共有メモリで、103のプログラム領域、104のデータ領域を持つ。103のプログラム領域は101のCPUによって実行されるプログラムが格納される領域で、104のデータ領域は、CPUによって処理されるデータの格納や、CPU処理によって作成した各種のデータをCPU以外の105や106のDMAコントローラ、107の表示コントローラに受け渡すための一時格納場所として使用される。
【0020】
105,106のDMAコントローラは、共有メモリのアドレスおよびリードリクエストを発行する構成をとり、CPUからの動作開始命令を受けると119,121のDMAコントロールデータを読み出し、これをもとに転送すべきデータである118の動画像データ、120のグラフィック画像データを読み出し、108の画像重ね合わせ部へ転送する。
【0021】
107の表示コントローラでは、CPUからの動作開始命令を受けると122のコントロールデータを読み出し、108の画像重ね合わせ部をコントロールし、画像重ね合わせ部が109のDAコンバータへ送付する表示データのタイミング、および表示データの読み出しタイミングを作成し、105,106のDMAコントローラへ送付する。また、122の表示コントロールデータ内のコマンドを使用して124の垂直同期信号を発生させ、この結果101のCPUに割り込みをかけることができる。
【0022】
108の画像重ね合わせ部は、107の表示コントローラが作成するコントロール信号によって、105,106が送付する画像データを使用する、しない、重ね合わせるのうちどれかを選択し、表示データとしてDAコンバータへ送付する。109のDAコンバータは、108の画像重ね合わせ部からの表示データを110のディスプレイで表示可能なアナログ信号に変換する。このとき、107の表示コントローラから表示の同期情報を併せて受け取り、同期期間内は、同期情報を優先して出力する。110のディスプレイは、109のDAコンバータが作成した画像アナログ信号を受け、表示を行う。
【0023】
また、102のプログラム領域内には101のCPUが処理するプログラムが格納されている。このプログラムは少なくとも111の制御部、112の動画像処理部、114のグラフィック画像処理部、そして117の表示制御部から成り立っている。
【0024】
111の制御部は112の動画像処理部と114のグラフィック画像処理部の動作制御を行う。112の動画像処理部は111の制御部からの動画像再生、停止の命令を受けて113の動画像データを作成し、117の表示制御部へ動画像を送付する。114のグラフィックス画像処理部は、111の制御部からのグラフィック画像再生、停止命令をうけて115のグラフィック画像データを作成し、117の表示制御部へ送付する。また、115のグラフィック画像データを作成すると同時に123の表示制御テーブルを使用して116のグラフィック画像表示制御データを作成し、同じく117の表示制御部へ送付する。117の表示制御部は、113の動画像データを受け取り、118の動画像データ領域へ格納し、115のグラフィック画像データを受け取り、120のグラフィック画像データ領域へ格納し、そして116のグラフィック画像表示制御データを受け取り、表示制御テーブルへ格納する。さらにこのグラフィック画像表示制御データを元に119のDMA1コントロールデータ、121のDMA2コントロールデータそして122の表示コントロールデータを作成する。
【0025】
これらの構成要素によって、123の表示制御テーブルを使用して、115グラフィックス画像のうち表示に必要な部分のみを読み出し、113の動画像と重ね合わせ処理を108の画像重ね合わせ部で行い、109のDAコンバータを通して、115グラフィック画像と113動画像が重ねあわされた画像を110のディスプレイに表示することが可能となる。
【0026】
図2は105,106で示したDMAコントローラの詳細である。図中、201はDMAコントロールデータ解析部、202は次DMAコントロールデータリクエスト生成部、203はDMAリクエストカウンタ、204はDMAアドレス生成部、205はDMAデータFIFOである。以下、動作については、105のDMA1を例にとり説明を行う。
【0027】
201のDMAコントロールデータ解析部は、119のDMA1コントロールデータを読み込み、次DMAコントロールデータアドレス、DMAデータ開始アドレス、DMAデータサイズの3つのデータに解釈し、次DMAコントロールデータアドレスを202の次DMAコントロールデータリクエスト生成部へ送付し、DMAデータ開始アドレスを204のDMAアドレス生成部へ送付し、そしてDMAデータサイズを203のDMAリクエストカウンタへ送付する。
【0028】
202の次DMAコントロールデータリクエスト生成部は201から送付されてきた次DMAコントロールデータアドレスを使用し、次のDMAコントロールデータ読み出しリクエストを送付する。
【0029】
203のDMAリクエストカウンタは、201のDMAコントロールデータ解析部から送付されてくるDMAデータサイズを保持し、また、DMAアドレス生成部が作成するDMAリクエストをカウントし、DMAリクエストがDMAコントロールデータ内で指定しているDMAデータサイズを超えないよう監視する。DMAリクエストの量がDMAデータサイズと一致した場合、204のDMAアドレス生成部に対し、新しいDMAデータ開始アドレスを使用するようにDMAデータ開始アドレス更新要求を発行する。
【0030】
204のDMAアドレス生成部は201から送付されてくるDMAデータ開始アドレスを使用し、102の共有メモリ読み出し要求を出す。このとき、203のDMAリクエストカウンタからDMAデータ開始アドレス更新要求が来ない限り、前のDMAアドレスに連続したアドレスへのリクエストを発行する。DMAデータ開始アドレス更新要求が来た場合、新しいDMAデータ開始アドレスを取り込み、DMA読み出しリクエストを生成する。
【0031】
205のDMAデータFIFOは204が送付したDMAリクエストに対して102の共有メモリから送付されてくる118の動画像データを保持し、107の表示コントローラからの読み出しリクエストによって、先に読み込まれたデータから順に108の画像重ね合わせ部へ送付される。
106のDMA2コントローラについては、構造はDMA1コントローラと同一で、119のDMA1コントロールデータを121のDMA2コントロールデータ、118の動画像データを120のグラフィック画像データと置き換えることによって動作を説明できる。
【0032】
図3に119,120で示したDMAコントロールデータの構造を示す。図中、301は次DMAコントロールデータ、302はDMAデータ開始アドレス、303はDMAデータサイズ、304はDMAコントロールデータ開始アドレスである。
【0033】
301の次DMAコントロールデータアドレスは、次のDMAコントロールデータのアドレスであり、202の次DMAコントロールデータリクエスト生成部で、次のコントロールデータを読み込むためのリクエスト生成に使用される。1画像分のDMAデータリストの最終データには、代わりに304のDMAコントロールデータ開始アドレスを置く事によって、1画像分のDMAコントロールデータを繰り返し使用することができる。302のDMA開始アドレスは、204のDMAアドレス生成部でDMAリクエストの生成に使用される。303のDMAデータサイズは、203のDMAリクエストカウンタで、DMAリクエストがデータサイズを超えないよう監視するのに使用される。
【0034】
図4に114で示した表示コントローラの詳細を示す。図中401は表示コントロールデータ解析部、402は次コントロールデータリクエスト生成部、403はデータ繰り返しカウンタ、404はヘッダ繰り返しカウンタ、405は表示ステータス処理部となる。
【0035】
401は表示コントロールデータ解析部で、102の共有メモリから送付されてくる表示コントロールデータを解析し、次表示コントロールデータアドレス、次表示コントロールヘッダアドレス等次リクエスト用アドレス、ヘッダ繰り返しカウンタおよびデータ繰り返しカウンタ等カウンタ値、そして表示ステータスを取り出し、次リクエスト用アドレスは402の次表示コントロールデータリクエスト生成部へ、データ繰り返しカウンタ値は403のデータ繰り返しカウンタへ、ヘッダ繰り返しカウンタ値は404のヘッダ繰り返しカウンタへ、そして表示ステータスは405の表示ステータス処理部へ送付する。
【0036】
402は次表示コントロールデータリクエスト生成部で、401から送付されてきた次表示コントロールデータアドレスおよび次表示コントロールヘッダアドレスを使用し、次の表示コントロールデータ読み出しリクエストを送付する。
【0037】
403はデータ繰り返しカウンタで、401の表示コントロールデータ解析部から送られてくるデータ繰り返しカウンタ値を受け取り、このカウンタ値の期間だけ405の表示ステータス処理部で生成される表示ステータスを持続させる。この期間が終了すると、本カウンタは405の表示ステータス処理部に対して次の表示ステータス値を使用するよう要求し、また表示コントロールデータ解析部から次のカウンタ値を受け取る。
【0038】
404はヘッダ繰り返しカウンタで、401の表示コントロールデータ解析部から送られてくるヘッダ繰り返しカウンタ値を受け取り、このカウンタ値の回数だけ本カウント値を持つヘッダから始まる表示コントロールデータのリクエストを発行する。この回数が終了すると、本カウンタは402の次表示コントロールデータリクエスト生成部に対して次のヘッダを使用するよう要求を行ない、また、表示コントロールデータ解析部から次のカウンタ値を受け取る。
【0039】
405の表示ステータス処理部では、401の表示コントロールデータ解析部から送付されてくる表示ステータスを、403のデータ繰り返しカウンタで計数される期間保持し、この状態を105,106のDMA、108の画像重ね合わせ部、109のDAコンバータに送付する。DMAでは、これをもとに205のFIFOを読み出し、108の画像重ね合わせ部へ送付する。108の画像重ね合わせ部では、この情報を元に重ね合わせ時に使用する画像の選択を行う。DAコンバータでは、表示ステータスで画像同期信号と画像の選択を行う。また、表示ステータスの状態により、101のCPUへ124の垂直同期割り込みを発信する。
【0040】
また、図5に401の表示コントロールデータ解析部で解析される122の表示コントロールデータの形式を示す。図中501は表示コントロールデータのヘッダ部、502は次表示コントロールデータアドレス、503は次表示コントロールヘッダアドレス、504はヘッダ繰り返しカウンタ値、505は表示コントロールデータのデータ部、506は表示ステータス、この詳細項目として、507は同期情報、508は動画像表示フラッグ、509はグラフィック画像表示フラッグ、510は割り込みフラッグ、そして、511はデータ繰り返しカウンタ値、512はデータグループ、513はヌルポインタ、514は表示コントロールヘッダ開始アドレスである。
【0041】
表示コントロールデータは、501のヘッダ部と505のデータ部からなる511のデータグループを1個以上接続した形を取る。502のデータ部は表示コントロールデータの1単位で、本表示装置の1つの表示状態を表す。501のヘッダ部は1個以上のデータ部を1個のデータグループとして管理するために使用している。
【0042】
501のヘッダ部は以下の要素で定義されている。
【0043】
502の次表示コントロールデータアドレスは、501のヘッダ部、505のデータ部双方に存在し、次のデータ部のアドレスである。このアドレスはデータグループ内のデータ部に限り、データグループをまたぐことは無い。ヘッダ部にある本アドレスは、そのデータグループの先頭のコントロールデータを指し、データ部にある場合は、次のデータを指す。データグループ最後のデータ部については、513のヌルポインタを入れ、次データが存在しないことを示す。
【0044】
503の次表示コントロールヘッダアドレスは、501のヘッダ部にのみ存在し、次のデータグループの先頭アドレスである。これにより、データグループを複数定義することを可能としている。最後のデータグループの本アドレスを514の表示コントロールヘッダ先頭アドレスとすることによって、1画像分のデータを繰り返し使用することを可能としている。
【0045】
これらのアドレスは、401の表示コントロールデータ解析部を経由して402の次表示コントロールデータリクエスト生成部に送付され、ここで次に使用する表示コントロールデータの読み出しリクエスト生成に使用される。
【0046】
504のヘッダ繰り返しカウンタ値は、512のデータグループを複数回使用するために定義されている。この値は401の表示コントロールデータ解析部を経由して404はヘッダ繰り返しカウンタに送付され、このカウンタ値の回数だけ本カウント値を持つデータグループのリクエストを発行する。この回数が終了すると、本カウンタは402の次表示コントロールデータリクエスト生成部に対して次のヘッダを使用するよう要求を行なう。
【0047】
また、505のデータ部は以下の要素で定義されている。
【0048】
502の次表示コントロールデータアドレスは前出の通り。
【0049】
506の表示ステータスは、405の表示ステータス処理部で解析される情報で、動画像、グラフィックス画像の表示、非表示、および同期情報を作成するために使用する。詳細項目として、507の同期情報、508の動画像表示フラッグ、509のグラフィック画像表示フラッグ、510の割り込みフラッグからなる。507の同期情報は、さらに109のDAコンバータに送付され、画像アナログ信号の同期期間作成に使用される。508の動画像表示フラッグ、509のグラフィック画像表示フラッグは、108の画像重ね合わせ部に送付され、重ね合わせの選択信号として使用される。501の割り込みフラッグは、124の垂直同期割り込み信号として101のCPUに送付される。
【0050】
511のデータ繰り返しカウンタ値は、505のデータ部を複数回繰り返すために使用される。本カウンタ値は401の表示コントロールデータ解析部経由で403のデータ繰り返しカウンタに送付され、本カウンタ値の期間だけ405の表示ステータス処理部で生成される表示ステータスを持続させる。この期間が終了すると、405の表示ステータス処理部に対して次の表示ステータス値を使用するよう要求を行う。
【0051】
以上の各要素を持つ501のヘッダ部および505のデータ部を組み合わせて512のデータグループを構成することにより、表示期間の表示装置の状態全てを定義可能となる。
【0052】
図6は123の表示制御テーブルの一例を示す。本テーブルは項目として、表示要素として601の字幕表示、602の番組表示、そして603のメッセージ表示を持ち、項目として604の表示フラッグ、605の表示開始座標、606の表示終了座標を持つ。604の表示フラッグは、114のグラフィック画像処理部が要求される表示内容にあわせて表示を示す値1、または非表示を示す値0が入る。全ての項目について表示、非表示が決定した後、表示となっている表示要素についての605の表示開始座標、606の表示終了座標を使用してグラフィック画像の表示領域を求めることが可能となっている。
【0053】
図7では、114のグラフィック画像処理部での処理をフローチャートで示す。グラフィック画像処理部では、111の制御部から呼び出され、115のグラフィック画像と116の表示制御情報を作成し、117の表示制御部へ渡し終了する。本実施例では、グラフィック画像の表示要素として、字幕、番組表示、そしてメッセージを表示可能な例を用いる。
【0054】
まず、グラフィック画像処理部が呼び出された場合、呼び出し関数の引数として渡される表示フラッグを調べる。701で字幕表示有りのフラッグをテストし、フラッグが立っていた場合、702で図6の表示制御テーブル中、601の字幕表示項目の、604の表示フラッグビットへ登録し、703でグラフィック用フレームバッファへ字幕を書き込む。字幕表示有りフラッグが立っていない場合、字幕表示に関しては何もせずに704へ処理を移す。704では、番組表示有りのフラッグをテストし、フラッグが立っていた場合、705で表示制御テーブル中の字幕表示項目の、604の表示フラッグビットへ登録し、706でグラフィック用フレームバッファへ番組表示を書き込む。番組表示有りフラッグが立っていない場合、番組表示に関しては何もせずに、707へ処理を移す。707では、メッセージ表示有りのフラッグをテストし、フラッグが立っていた場合、708で表示制御テーブル中の字幕表示項目の、604の表示フラッグビットへ登録し、709でグラフィック用フレームバッファへメッセージ表示を書き込む。メッセージ表示有りフラッグが立っていない場合、メッセージ表示に関しては何もせずに、710へ処理を移す。表示フラッグテストが終了した後、710で表示制御テーブルから表示領域を算出し、これを117の表示制御部へ渡す。そして最後に新たに作成したグラフィック画像データ115を117の表示制御部へ渡し、終了する。
【0055】
図8では、117の表示制御部内の処理をフローチャートで示す。表示制御部は、107の表示コントローラが出力する画像の垂直同期に同期して出力される割り込み信号124によって起動されるプログラムである。表示制御部が起動されると、801で現在時刻取得が行われ、802でこの時刻に表示可能な動画像が存在するかを確認する。
【0056】
もし存在する場合、803で119のDMA1コントロールデータを新しい動画像データを使用するように302の開始アドレスを変更し、さらに105のDMA1の再起動を行う。804で現在新しく表示可能なグラフィック画像データの存在を確認し、存在する場合、グラフィック画像データの表示領域パラメータを使用して122の表示コントロールデータを作成し、新しいコントロールデータで107の表示コントローラを再起動する。さらに121のDMA2コントロールデータを新しいグラフィック画像データを使用するように開始アドレスを変更し、さらに106のDMA2の再起動を行い終了する。
【0057】
図9で表示画像の作成例を示す。本例では、動画像にタイトルと字幕が表示されている表示画像を作成している。図中901が重ね合わせ前の動画像、902がグラフィック画像である。902のグラフィックス画像を作成すると同時に123の表示制御テーブルを作成し、さらに122の表示コントロールデータを作成する。グラフィックス画像は、実際には903のタイトル部分と904の字幕部分のみDMA転送する。905の重ね合わせ処理で、901の動画像と903、904のグラフィックス画像の一部が処理され、さらに122の表示コントロールデータにしたがって901の動画像そのままの画素と905で重ね合わせ処理された画素のどちらかが選択され、906の表示画像が作成される。
【0058】
以下、図10から図13を使用して、本発明第2の実施例を説明する。
【0059】
図10は本実施例のハードウェア、ソフトウェアの全体構成図である。第1の実施例の図1と構成要素として、123の表示制御テーブルを持たず、1001のグラフィック制御部、1002の表示制御部が変更されている。これに伴い、グラフィック制御部と表示制御部間で受け渡すパラメータについても、116の表示制御情報から1103の表示領域指定座標へ変更されている。
【0060】
1001のグラフィックス画像処理部は、111の制御部からのグラフィック画像再生、停止命令をうけて115のグラフィック画像データを作成し、1002の表示制御部へ送付する。また、115のグラフィック画像データを作成すると同時に1103の表示領域指定座標を割り出し、同じく1002の表示制御部へ送付する。1002の表示制御部は、113の動画像データを受け取り、118の動画像データ領域へ格納し、115のグラフィック画像データを受け取り、120のグラフィック画像データ領域へ格納し、さらに1103の表示領域指定座標を受け取り、119のDMA1コントロールデータ、121のDMA2コントロールデータそして122の表示コントロールデータを作成する。
【0061】
これらの構成要素によって、115グラフィックス画像のうち1003の表示領域指定座標で指定した部分のみを読み出し、113の動画像と重ね合わせ処理を108の画像重ね合わせ部で行い、109のDAコンバータを通して、115グラフィック画像と113の動画像が重ねあわされた画像を110のディスプレイに表示することが可能となる。
【0062】
図11に1001のグラフィック制御部の動作について、フローチャートを示す。開始後、1101で内部一時変数である、表示領域指定座標変数(fx0,fy0,fx1,fy1)全てに座標(0,0)を代入する。この表示領域指定座標変数は(fx0,fy0)の頂点で表示グラフィック画像の表示したい矩形領域の最小座標を持つ頂点、(fx1,fy1)において、最大座標を持つ頂点を表す。図12にグラフィック画像と表示領域指定座標変数の関係を示す。図中1201がグラフィック画像、1202が表示領域、1203が表示領域指定座標変数の最小座標を持つ頂点、1204が表示領域指定座標変数の最大座標を持つ頂点である。1202の表示領域は1201のグラフィック画像中の矩形領域で、1203,1204の座標で表されている。図11に戻り、1101で表示領域指定座標変数を初期化するとこにより、1202の表示領域の大きさは0となる。次に1102で描画物の検索を行い、描画物があれば、1103でグラフィック用フレームバッファへの書き込みを行う。描画物は一般に2つ以上の頂点座標情報から構成されているため、1104でこの頂点座標群から現在の描画物の最小座標(xmin,ymin)と最大座標(xmax,ymax)を求める。1105ではこのうちのxminを表示領域指定座標変数の最小x座標fx0と比較しxminが小さければ、1106でfx0へxminを代入する。次に1107でxmaxとfx1を比較し、xmaxが大きければ、1108でfx1へxmaxを代入する。これと同様にfy0,fy1についても1109〜1112で行い、1102の描画物検索に戻る。描画物が無くなった時点で、表示領域指定座標変数が保持する座標は、描画物が存在する範囲を示していることとなるため、1113で描画の終了したグラフィック用フレームバッファと表示領域指定座標を表示制御部へ渡し、終了する。この様にグラフィック制御部が動作することによって、予め描画物の表示領域を持たない場合でもグラフィック画像生成時に表示領域座標を求めることが可能となる。
【0063】
図13は1102の表示制御部の処理フローチャートである。117のフローチャートである図8と比較して、グラフィック画像の表示処理を行っている805の処理が1301の処理に置き換わり、これにより表示領域指定座標を使用して表示コントロールデータを作成して、グラフィック画像中の表示領域のみを表示するように動作する。
【0064】
【発明の効果】
本発明は以上の通り構成することによって、以下の効果を得る。2つの画像を重ね合わせて表示する場合でも片方の画像の全体、または表示モードにより透明であることが分かっている部分の読み出しを行なわないことによって、表示画像の画質を変化させず、かつ表示に使用している共有メモリの読み出しバンド幅を抑える。これによって、共有メモリとしてより低バンド幅の安価なメモリを使用して、同等性能の装置を構築することが可能となる。
【0065】
また、表示すべき領域を表示領域指定座標として表示制御部に与えることによって、重ね合わせる領域を画像ごとに指定でき、重ね合わせられる画像構成の変更に対応が可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例、ハードウェアとソフトウェア構成図。
【図2】本発明の第1実施例、DMA詳細図。
【図3】本発明の第1実施例、DMAコントロールデータ図。
【図4】本発明の第1実施例、表示コントローラ詳細図。
【図5】本発明の第1実施例、表示コントロールデータ図。
【図6】本発明の第1実施例、表示制御テーブル図。
【図7】本発明の第1実施例、グラフィック画像処理部のフローチャート図。
【図8】本発明の第1実施例、表示制御部のフローチャート図。
【図9】本発明の第1実施例、表示画像作成例図。
【図10】本発明の第2実施例、ハードウェアとソフトウェア構成図。
【図11】本発明の第2実施例、グラフィック画像処理部のフローチャート図。
【図12】本発明の第2実施例、グラフィック画像と表示領域指定座標変数の関係を示す図。
【図13】本発明の第2実施例、表示制御部のフローチャート図。
【符号の説明】
101…CPU、102…共有メモリ、103…プログラム領域、104…データ領域、105…DMAコントローラその1、106…コントローラDMAその2、107…表示コントローラ、108…画像重ね合わせ部、109…DAコンバータ、110…ディスプレイ、111…101のCPUで処理されるプログラムの制御部、112…動画像処理部、113…動画像、114…グラフィック画像処理部、115…グラフィック画像、116…表示制御情報、117…表示制御部、118…動画像データ、119…動画像用DMAコントールデータ、120…グラフィック画像用DMAコントロールデータ、122…表示コントールデータ、123…表示制御テーブル、124…垂直同期割り込み信号。
Claims (3)
- 2つの画像を重ね合わせて表示する装置で、ある画素について、2つの画像を重ね合わせ処理した画素か、または重ね合わせ前の2画像のどちらかの画素を選択するための画素選択情報を画素単位で指定できる装置において、
前記重ね合わせる画像に描画可能である描画オブジェクトの種類、描画する、しないを示すフラッグ、描画範囲を持つテーブルを設け、
さらに、表示を行う時点での描画されているオブジェクトのフラッグを元に、描画範囲を計算する手段、さらに描画範囲を元に前記画素を選択できる装置に与える画素選択情報を生成する手段を設け、
前記重ね合わせる画像を描画すると同時に描画範囲を計算し、さらに画素選択情報を生成することによって、重ね合わせる画像のうち、透明画素部分の表示読み出しを行わないで、重ねられる画像のみを表示することで所望の画像表示を行うことを特徴とした画像表示装置。 - 2つの画像を重ね合わせて表示する装置で、ある画素について、2つの画像を重ね合わせ処理した画素か、または重ね合わせ前の2画像のどちらかの画素を選択するための画素選択情報を画素単位で指定できる装置において、
重ね合わせる画像と描画範囲を受け取る手段と、描画範囲から画素選択情報を生成する手段を設け、
前記重ね合わせる画像と描画範囲を元に画素選択情報を生成し、透明画素部分の表示読み出しを行わないで、重ねられる画像のみを表示することで所望の画像表示を行うことを特徴とした画像表示装置。 - 請求項2において、さらに、
描画範囲を保持する手段と、重ね合わせる画像への描画単位ごとに描画範囲を求める手段、前記描画範囲保持手段に保持されている描画範囲と前記求めた描画単位ごとの描画範囲を比較する手段、そして、比較の結果、それぞれの座標の最小値と最大値を前記描画範囲保持手段に書き戻す手段を設け、
前記重ね合わせる画像を描画すると同時に描画範囲を計算し、さらに画素選択情報を生成することによって、重ね合わせる画像のうち、透明画素部分の表示読み出しを行わないで、重ねられる画像のみを表示することで所望の画像表示を行うことを特徴とした画像表示装置。
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