JP2004162140A - ダイカスト用Al−Mg系合金及びAl−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法 - Google Patents

ダイカスト用Al−Mg系合金及びAl−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法 Download PDF

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Yuji Okada
裕二 岡田
Yoshihiro Shimizu
吉広 清水
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Abstract

【課題】凝固割れの発生が少なく製造品質が高いダイカスト用Al−Mg系合金を提供すること。凝固割れの発生が少なく製造品質が高いダイカスト製品が得られるAl−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法を提供すること。
【解決手段】Siが0.3質量%以下、Mgが2%〜5%、Mnが0.3%〜2%、並びに残部がAl及び不可避不純物であり、Znが1.0%未満、Naが100ppm未満、Srが100ppm未満又はCaが50ppm未満のうちのいずれかの元素の含有量を制御したAl−Mg系合金。そして、このAl−Mg系合金において、550℃から所定温度に至る冷却時間を所定時間以内に制御するAl−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイカスト用アルミニウム合金及びアルミニウム合金製ダイカスト製品の製造方法に関し、特に高強度、高靭性のダイカスト製品となるダイカスト用アルミニウム合金及び高強度、高靭性のアルミニウム合金製ダイカスト製品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の車体を構成する材料には高い強度・靭性が求められている。従来、自動車の車体等を構成する材料としては軟鋼板が汎用されていた。近年、車体の軽量化を目的として、車体のアルミニウム合金化が進められている。
【0003】
高強度、高靭性をもつアルミニウム合金としてはAC7Aや、ADC6のようなAl−Mg系合金がある。この材料系は熱処理を行わなくても高い強度と靭性とをもつことが知られている。Al−Mg系合金の代表的な従来技術について以下に説明する。
【0004】
従来の成形性に優れたアルミニウム合金とその製造方法として、Mgが5.0〜8.0%、Beが5〜80ppm、Naが1〜5ppm含有するアルミニウム合金、並びに更に、Cuが0.1〜0.5%、Mnが0.03〜0.20%、Crが0.03〜0.20%及びTiが0.01〜0.15%のうち1種以上を含有するアルミニウム合金について、Be元素の働きについて開示している(特許文献1)。
【0005】
そして、従来の超塑性アルミニウム合金の製造方法として、ミッシュメタル、Zr、V、W、Ti、Ni、Nb、Ca、Co、Mo、Taから選ばれる1種以上が0.1%〜1%、Mgが4〜15%含有するアルミニウム合金において鋳造・均質化熱処理後、400℃以下で、加工度50%以上の1パス圧延のみの圧延加工を施す方法で、Ni元素の働きについて開示している(特許文献2)。
【0006】
また、従来の自動車ボディパネル用アルミニウム合金板及びその製造方法として、Mgが2.0〜8.0%、Mnが0.80%以下、Cuが0.50%以下、Siが1.2%以下、Feが1.5%以下、Tiが0.20%以下、Znが0.5%以下、Crが0.35%以下含むアルミニウム合金及び更にNa、Sr、Sb、Ca、Te、Ba、Li、K、Bi、P、As、Seのうちの1種以上が0.005〜0.3%含むアルミニウム合金での各元素の働きについて開示している(特許文献3)。
【0007】
更に、従来のAl−Mg系合金厚板の製造法として、Mgを2〜6%含有するAl合金を厚さ6〜40mmの板材に加工する熱間圧延において最終圧延時の温度を350〜450℃とし30秒以内に350℃以下の温度に強制冷却する方法が開示されている(特許文献4)。
【0008】
そして、従来の耐蝕性に優れるアルミニウム合金材の製造方法として、Mgが2%以上、Siが0.01%以上のアルミニウム合金を500℃以上に加熱後、400〜500℃における平均冷却速度を8℃/分以上の速度で400℃以下に冷却する方法が開示されている(特許文献5)。
【0009】
また、従来の成形加工後の外観性が優れたアルミニウム合金圧延板の製造方法として、Mgが4〜5%、Mnが0.2〜0.4%、Feが0.15〜0.35%、Tiが0.01〜0.05%含むアルミニウム合金において均質化熱処理、熱間圧延及び冷間圧延を行い最終板厚とし、最終冷間圧延の圧延率を8〜20%とし、その後500〜560℃で10秒以下加熱した後、100℃/分以上の冷却速度で100℃まで冷却する方法が開示されている(特許文献6)
そして、従来の強度かつ耐蝕性に優れる高成形性Al−Mg系合金及びその製造方法として、Mgが4〜6%、Cuが0.04〜0.10%を含有し、Zr0.05〜0.20%、Hf0.05〜0.20%の少なくとも1種を含み、大きさ200〜500ÅのZr域或いはHr系金属間化合物が分散粒子として体積分率で0.5〜2.0%含まれるアルミニウム合金及びそのアルミニウム合金において400〜550℃で均質化熱処理を施し、熱間圧延と冷間圧延を行った後、軟質化焼鈍を施し、次いで30%以上の冷間圧延を行った後、450〜550℃で高温短時間の焼鈍を施し、その後80〜1000℃/分の平均冷却速度で100℃まで冷却する方法が開示されている(特許文献7)。
【0010】
【特許文献1】
特開平5−247577号公報
【特許文献2】
特開平8−74013号公報
【特許文献3】
特開平11−61311号公報
【特許文献4】
特開昭63−89648号公報
【特許文献5】
特開平3−277749号公報
【特許文献6】
特開平10−219412号公報
【特許文献7】
特開平5−78772号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動車車体等にアルミニウム合金を採用するに当たり、大型で薄肉の部材からなる自動車の車体等の製造をダイカストにより、できるだけ一体的に大型のまま製造することが製造コスト低減のために望まれる。従来のAl−Mg系合金は流動性が低く、かつ凝固収縮が大きいので凝固割れの発生が多く、優れた材料特性を生かしてのダイカストへの適用が困難である。
【0012】
従来のダイカスト用に適したアルミニウム合金としてはAl−Si系合金が主流である。しかしながら、Al−Si系合金はダイカスト用に適しているものの、高強度・高靭性のダイカスト製品を得るにはダイカスト後にT6処理等の熱処理を行う必要がある。
【0013】
本発明者らは、製造コスト削減のために、アルミニウム合金製のダイカスト製品に対して熱処理を省略することを検討した。そのために、熱処理が必須でないAl−Mg系合金の凝固割れの発生を抑制することで、ダイカスト性の向上を図った。
【0014】
本発明のダイカスト用Al−Mg系合金は、凝固割れの発生が少なく製造品質が高いダイカスト用Al−Mg系合金を提供することを解決すべき課題とする。また、本発明のAl−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法は、凝固割れの発生が少なく製造品質が高いダイカスト製品が得られるAl−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法を提供することを解決すべき課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する目的で本発明者らは鋭意研究を行った結果、Al−Mg系合金において組成の適正化を行うことで凝固割れの発生を抑制できることを見出し、その知見に基づき以下の発明に想到した。
【0016】
すなわち、質量基準で、Siが0.3質量%以下、Mgが2%以上、5%以下、Mnが0.3%以上、2%以下、Znが1.0%未満、並びに残部がAl及び不可避不純物であることを特徴とするダイカスト用Al−Mg系合金(請求項1)。
【0017】
質量基準で、Siが0.3質量%以下、Mgが2%以上、5%以下、Mnが0.3%以上、2%以下、Naが100ppm未満、並びに残部がAl及び不可避不純物であることを特徴とするダイカスト用Al−Mg系合金(請求項2)。
【0018】
質量基準で、Siが0.3質量%以下、Mgが2%以上、5%以下、Mnが0.3%以上、2%以下、Srが100ppm未満、並びに残部がAl及び不可避不純物であることを特徴とするダイカスト用Al−Mg系合金(請求項3)。
【0019】
質量基準で、Siが0.3質量%以下、Mgが2%以上、5%以下、Mnが0.3%以上、2%以下、Caが50ppm未満、並びに残部がAl及び不可避不純物であることを特徴とするダイカスト用Al−Mg系合金(請求項4)。
【0020】
なお、以上の発明において、Si、Zn、Na、Sr及びCaの各成分は任意成分であり、それぞれ全く含まない場合もある。
【0021】
そして、質量基準で、0.4%未満のTiを含有することが好ましい(請求項5)。この範囲内でチタンを含有することにより、Alの結晶が適正な大きさに微細化し、強度が向上するものと考えられる。
【0022】
また、質量基準で、Feの含有量が0.3%以下であること(請求項6)、Niの含有量が0.3%以下であること(請求項7)が好ましい。ここでFe及びNiの含有量を上記範囲とすることで、Fe又はNiを含んだ化合物の晶出を抑制して靭性の低下を抑制できる。
【0023】
更に、質量基準で、20ppm〜150ppmのBeを含有することが好ましい(請求項8)。Beは、20ppm以上の含有量とすることで溶湯の酸化を防止できると共に、150ppm以下の含有量で充分な効果が発揮できコストを低減できる。
【0024】
質量基準で、Cuの含有量が0.2%以下とすることが好ましい(請求項9)。Cuの含有量をAl−Mg系合金中で上記範囲とすることで、伸びが向上すると共に耐食性の低下を防止できる。
【0025】
そして、引張り強さが100MPa以上で、かつ伸びが15%以上であることが好ましい(請求項10)。自動車の車体にアルミニウム合金を適用する場合に、この範囲内の強度及び靭性をもつことで、軟鋼から代替した場合の軽量化の効果が効果的に得られる。
【0026】
更に上記課題を解決する目的で本発明者らはAl−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法について検討を行い、溶融したAl−Mg系合金を冷却する条件を適正化することによりダイカスト製品の凝固割れの発生を抑制できることを見出し以下の発明を行った。
【0027】
すなわち、本発明のAl−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法は、Al−Mg系合金を溶融状態で鋳型に射出する射出工程と、該鋳型内で、該Al−Mg系合金の温度を550℃から300℃にまで34秒未満で冷却する冷却工程と、を有することを特徴とする(請求項11)。
【0028】
そして、前記冷却工程に代えて、前記鋳型内で、前記Al−Mg系合金の温度を550℃から400℃にまで12秒未満で冷却する工程を有するAl−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法である(請求項12)。
【0029】
また、前記冷却工程に代えて、前記鋳型内で、前記Al−Mg系合金の温度を550℃から450℃にまで7秒未満で冷却する工程を有するAl−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法である(請求項13)。
【0030】
Al−Mg系合金における凝固割れの発生の一因としては、液相線と固相線との間が広く、なおかつ凝固収縮が大きいためにひけ巣が発生しやすいことが挙げられる。ひけ巣が発生する部位は最終凝固部位であるので、凝固時の残留応力が高く割れが発生しやすい。そこで、ダイカストにおけるAl−Mg系合金からなる溶湯を冷却してダイカスト製品を得る冷却工程において、Al−Mg系合金が凝固収縮を生起する温度を速やかに通過させることにより、凝固収縮の発生部位を分散させることができる。その結果、応力集中による凝固割れの発生が抑制できるものと考えられる。また、速やかにAl−Mg系合金を凝固させることにより生成する結晶が微細化するために、凝固収縮による応力集中に耐えることができることも凝固収縮の発生が抑制できた一因であると考えられる。
【0031】
そして、本発明方法において、Al−Mg系合金として前述の本発明のダイカスト用Al−Mg系合金を用いることにより、凝固割れの発生がより効果的に抑制できる(請求項14)。
【0032】
また、本発明方法により製造されたダイカスト製品は、前記冷却工程の後に、熱処理を行わなくても高い強度及び靭性をもつ(請求項15)。ダイカスト後の熱処理を省略することで、より一層の低コスト化が達成できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について実施形態に基づいて説明を行う。本明細書中において特に限定しない場合には「%」は全体の質量を基準とする。
【0034】
(ダイカスト用Al−Mg系合金)
本実施形態のダイカスト用Al−Mg系合金の基本成分は、質量基準で、Siが0.3質量%以下、Mgが2%以上、5%以下、Mnが0.3%以上、2%以下、並びに残部がAl及び不可避不純物であるAl−Mg系合金である。
【0035】
Siの含有量を0.3%以下とすることでダイカスト製品中のSi由来の針状晶が減少し、針状晶を球晶等の破壊の起点とならない形態に変化させるための熱処理が不要となる。Siの含有量は好ましくは0.1%以下である。
【0036】
Mgの含有量を2%以上、より好ましくは2.5%以上更に好ましくは3.0%以上とすることで充分な強度をダイカスト製品に付与することができる。Mgの含有量を5%以下、より好ましくは4.5%以下更に好ましくは4.0%以下とすることで充分な伸びをダイカスト製品に付与することができる。一般的に、Mgはアルミニウム合金の機械的性質を向上する作用をもつ。上記範囲内で添加することで鋳造性、鍛造性、耐応力腐食割れ性の向上が認められる。
【0037】
Mnの含有量を0.3%以上、より好ましくは0.5%以上更に好ましくは0.8%以上とする。Mnの含有量を2%以下、より好ましくは1.5%以下更に好ましくは1.3%以下とする。Mnは再結晶化を抑制する作用をもつ。上記範囲内で添加することで、再結晶組織の生成を抑制し、耐応力腐食割れ性、機械的性質を向上すると共に、効果が飽和せず且つ不溶性化合物が生成しないことによる機械的性質が向上する。
【0038】
そして、本実施形態のダイカスト用Al−Mg系合金は、Zn、Na、Sr又はCaからなる少なくとも1以上の元素の含有量を所定範囲内に制限することを必須とする。含有量を上述の範囲内に制限する元素の選択は任意の組み合わせが採用できる。ここで、それぞれの元素の含有量は独立して制御できる。含有量を制御して所定範囲内に制限する元素の数が多いほど凝固割れの発生を効果的に抑制できるので好ましい。以下に各元素について好ましい含有量の範囲を具体的に示す。
【0039】
Znの含有量は好ましくは1%未満、より好ましくは0.5%以下とする。Znは一般的にアルミニウム合金の機械的性質を向上する作用をもつ。Znを上記範囲内に制御することで、凝固収縮が小さくなると共に、鋳造性、鍛造性、耐応力腐食割れ性及び伸びが向上する。
【0040】
Naの含有量は好ましくは100ppm未満、より好ましくは50ppm以下とする。Srの含有量は好ましくは100ppm未満、より好ましくは50ppm以下とする。Caの含有量は好ましくは50ppm未満、より好ましくは20ppm以下とする。
【0041】
更に、本実施形態のダイカスト用Al−Mg系合金は、Ti、Fe、Ni、Be又はCuからなる1以上の元素の含有量を所定範囲内に制限することが好ましい。含有量を制限する元素の選択は任意の組み合わせが採用できる。ここで、それぞれの元素の含有量は独立して制御できる。なお、Ti、Fe、Ni、Be及びCuについても、前述のZn、Na、Sr及びCaの含有量に関わらず、それぞれ独立して含有量を制御することにより、凝固割れの発生を抑制できる場合もある。
【0042】
Ti含有量の下限は好ましくは0%超、より好ましくは0.05%以上とすることで、Al−Mg系合金の結晶が微細化でき、凝固割れの発生を抑制できる。そしてTi含有量の上限は好ましくは0.4%未満、より好ましくは0.3%以下とすることで、Al−Mg系合金の結晶の大きさを適正化すると共に不溶性化合物の生成を抑制でき、凝固割れの発生を抑制できる。
【0043】
Feの含有量は好ましくは0.3%以下、より好ましくは0.15%以下とすることで、Feを含んだ不溶性化合物の生成を抑制でき、靭性の低下を防止できる。Niの含有量は好ましくは0.3%以下、より好ましくは0.15%以下とすることで、Niを含んだ不溶性化合物の生成を抑制でき、靭性の低下を防止できる。
【0044】
Cuの含有量は好ましくは0.2%以下、より好ましくは0.1%以下とすることで、伸びを向上できる。
【0045】
Be含有量の下限は好ましくは20ppm以上、より好ましくは50ppm以上とすることで、Al溶湯中でのMgの酸化が防止できる。そしてBe含有量の上限は好ましくは150ppm以下、より好ましくは100ppm以下とすることで、効率的な酸化防止ができ、製造時の無駄が少なくなり、コスト低下を図ることができる。
【0046】
本ダイカスト用Al−Mg系合金は引張り強さが100MPa以上で、かつ伸びが15%以上であることが好ましい。引っ張り強さは0.2%耐力での値である。
【0047】
本発明のダイカスト用Al−Mg系合金の特定に当たり、元素の含有量の測定はMg、Mn、Si、Zn、Sr、Ca、Ti、Fe、Ni、Be、CuについてはICP発光分光法(Inductively coupled plasma;誘導結合プラズマ)により、Naについては原子吸光分光光度計により行う。
【0048】
なお、KについてもNaに準じて含有量を規制することが好ましい。KはNaと同族元素であり、Alとは偏晶型の平衡状態図となるため表面、界面に富化し易い。しかも融点はNaの97.8℃に対してKは63.3℃と更に低い。従って、KもNaと同様に凝固割れを惹起させるおそれがある。
【0049】
(Al−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法)
本実施形態のAl−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法は射出工程と冷却工程とを有する。射出工程はAl−Mg系合金を溶融状態で鋳型に射出する工程である。冷却工程はその鋳型内で、Al−Mg系合金を550℃から所定温度にまで至る時間を所定時間に制御する工程である。
【0050】
本来、溶融したAl−Mg系合金の凝固が開始する温度である液相線(およそ640℃)となってから、所定温度となるまでの温度を所定時間に制御することが好ましいが、測定の容易さ等の観点から550℃から所定温度にまで至る時間を所定時間に制御している。鋳型内でAl−Mg系合金の溶湯は速やかに冷却されるために、正確な温度変化を測定することが困難だからである。測定精度が向上することで、鋳型内での溶湯温度の測定がより精密に行うことができるようになれば、Al−Mg系合金の液相線である640℃付近を本発明における550℃に代えて冷却時間の基準に用いることも可能である。なお、本発明の条件(550℃から所定温度にまで冷却される時間を所定時間にする)に従う限り、640℃付近から所定温度にまでについても好ましい冷却条件になっているものと推測できる。
【0051】
射出工程は特に限定されない。一般的なダイカストの方法・装置が採用できる。製造されるダイカスト製品が大きい程、凝固割れが発生し易いので、本発明方法が好ましく適用できる。冷却工程における所定温度としては、300℃、350℃、400℃、450℃、500℃が採用できる。
【0052】
所定温度として、300℃を採用する場合には、所定時間としては34秒未満、好ましくは30秒以下、より好ましくは28秒以下、更に好ましくは20秒以下とする。所定温度として、350℃を採用する場合には、所定時間としては22秒未満、好ましくは17秒以下、より好ましくは12秒以下、更に好ましくは10秒以下とする。
【0053】
所定温度として、400℃を採用する場合には、所定時間としては12秒未満、好ましくは9秒以下、より好ましくは8秒以下、更に好ましくは6秒以下とする。所定温度として、450℃を採用する場合には、所定時間としては7秒未満、好ましくは6秒以下、より好ましくは5秒以下、更に好ましくは4秒以下とする。所定温度として、500℃を採用する場合には、所定時間としては3秒未満、好ましくは2秒以下、より好ましくは1秒以下とする。
【0054】
冷却工程における所定時間を制御する方法としては特に限定しない。例えば、鋳型の温度を制御したり、鋳型の熱容量を制御することで行うことができる。鋳型の温度を低くすると冷却速度は大きくなり、所定時間は短くできる。鋳型の熱容量を大きくすると冷却速度は大きくなり、所定時間は短くできる。鋳型の温度はダイカスト製品を鋳型から取り出した後に冷却することや、鋳型に設けられた保温・冷却手段により制御できる。保温・冷却手段としては例えば鋳型内に設けられた流路内に保温・冷却媒体を流すことで行える。熱容量については鋳型を大きくしたり、比熱の大きい材料を鋳型内に設けることで達成できる。
【0055】
本実施形態の方法に適用されるAl−Mg系合金は、質量基準で、Siが0.3質量%以下、Mgが2%以上、5%以下、Mnが0.3%以上、2%以下、並びに残部がAl及び不可避不純物であるAl−Mg系合金を基本とする。各元素の組成比については前述のダイカスト用Al−Mg系合金の欄で説明したとおりなので更なる説明は省略する。更に、本方法におけるAl−Mg系合金として前述のダイカスト用Al−Mg系合金を使用することができる。
【0056】
また、冷却工程の後に、特に熱処理を行わなくても製造されたダイカスト製品は充分な強度及び靭性をもつ。なお、本明細書における「熱処理」とは、ダイカスト製品に対して合金の固溶面温度以上、固相面温度以下の範囲で溶質元素(Mg、Mn等)を固溶化する処理、及び固溶面温度以下で固溶した元素を析出させる処理である。
【0057】
【実施例】
〔ダイカスト方法及び評価方法〕
本実施例におけるダイカストは鋳型としてのリブ付試験金型を用いて行った。リブ付試験金型は3ドアタイプの1500ccクラスの乗用車のセンターピラー(2mm厚、長さ1300mm、幅350mm;リブの幅3mm、リブ長さ500mm)を成形する金型である。このリブ付試験金型に対して、型締力が245MN(2500t級)のダイカスト装置を用いて溶融したAl−Mg系合金を射出して試験試料を製造した。リブ付試験金型内にAl−Mg系合金を射出した(射出工程)後に、射出工程前のリブ付試験金型の温度を変化させることで冷却速度を変化させた(冷却工程)。製造されたダイカスト製品の評価はリブに発生したひび割れの長さの総和で判断した。また、冷却工程における型内のAl−Mg系合金の温度変化挙動を測定するために、リブ付試験金型内に温度センサを設け経時的に温度を測定した。
【0058】
〔試験1:凝固割れの発生とMg含有量との関係について〕
(試験試料1〜7の作製)
Mg含有量が1.0%(試験試料1)、1.9%(試験試料2)、2.5%(試験試料3)、3.5%(試験試料4)、4.2%(試験試料5)、4.8%(試験試料6)、5.4%(試験試料7)に制御したAl−Mg系合金を用意し、これらのAl−Mg系合金を用いて試験試料を製造した。Mg含有量の制御は、まずMg含有量が1.0%(試験試料1)のAl−Mg系合金を製造した後に、Mgを徐々に添加して組成を変化させた。他の元素の組成については、Mnが0.7%、Cuが0.15%、Siが0.15%、Feが0.18%、Niが0.21%、Tiが0.13%、Beが110ppm、Znが0.9%、Naが100ppm、Srが50ppm、Caが50ppmであった。評価結果を表1に示す。冷却工程における温度変化は後述する試験7における試験試料42(図6)とほぼ同様であった。
【0059】
【表1】
Figure 2004162140
【0060】
表1より明らかなように、Mgの含有量には上限下限共に適正範囲が存在し、1.9%超、4.8%未満が好ましく、2.5%以上、4.2%以下がより好ましい。
【0061】
〔試験2:凝固割れの発生とTi含有量との関係について〕
(試験試料8〜14の作製)
Ti含有量が0.00%(試験試料8)、0.05%(試験試料9)、0.13%(試験試料10)、0.18%(試験試料11)、0.25%(試験試料12)、0.31%(試験試料13)、0.40%(試験試料14)に制御したAl−Mg系合金を用意し、これらのAl−Mg系合金を用いて試験試料を製造した。Ti含有量の制御は、まずTi含有量が0.00%(試験試料8)のAl−Mg系合金を製造した後に、Tiを徐々に添加して組成を変化させた。他の元素の組成については、Mgが2.5%、Mnが0.7%、Cuが0.15%、Siが0.15%、Feが0.18%、Niが0.25%、Beが120ppm、Znが0.5%、Naが50ppm、Srが50ppm、Caが50ppmであった。結果を表2に、冷却工程における温度変化を図1に示す。冷却工程における温度変化は後述する試験7における試験試料42(図6)とほぼ同様であった。
【0062】
【表2】
Figure 2004162140
【0063】
表2より明らかなように、Tiの含有量には上限下限共に適正範囲が存在し、0%超、0.40%未満が好ましく、0.05%以上、0.31%以下がより好ましく、0.13%以上、0.25%以下が更に好ましい。
【0064】
〔試験3:凝固割れの発生とZn含有量との関係について〕
(試験試料15〜23の作製)
Zn含有量が0.0%(試験試料15)、0.5%(試験試料16)、0.9%(試験試料17)、1.0%(試験試料18)、1.3%(試験試料19)、1.4%(試験試料20)、1.7%(試験試料21)、1.7%(試験試料22)、2.1%(試験試料23)に制御したAl−Mg系合金を用意し、これらのAl−Mg系合金を用いて試験試料を製造した。Zn含有量の制御は、まずZn含有量が0.0%(試験試料15)のAl−Mg系合金を製造した後に、Znを徐々に添加して組成を変化させた。他の元素の組成については、Mgが4.2%、Mnが1.5%、Cuが0.2%、Siが0.2%、Feが0.25%、Niが0.21%、Tiが0.15%、Beが70ppm、Naが50ppm、Srが50ppm、Caが50ppmであった。結果を表3に、冷却工程における温度変化を図1に示す。冷却工程における温度変化は後述する試験7における試験試料42(図6)とほぼ同様であった。
【0065】
【表3】
Figure 2004162140
【0066】
表3より明らかなように、Znは含有量が少ないほど凝固割れの発生が少なく、0.9%未満が好ましく、0.5%以下がより好ましい。
【0067】
〔試験4:凝固割れの発生とNa含有量との関係について〕
(試験試料24〜27の作製)
Na含有量が10ppm(試験試料24)、50ppm(試験試料25)、95ppm(試験試料26)、130ppm(試験試料27)に制御したAl−Mg系合金を用意し、これらのAl−Mg系合金を用いて試験試料を製造した。Na含有量の制御は、まずNa含有量が10ppm(試験試料24)のAl−Mg系合金を製造した後に、Naを徐々に添加して組成を変化させた。他の元素の組成については、Mgが3.5%、Mnが1.1%、Cuが0.2%、Siが0.2%、Feが0.2%、Niが0.2%、Tiが0.25%、Beが50ppm、Znが0.5%、Srが50ppm、Caが50ppmであった。結果を表4に、冷却工程における温度変化を図1に示す。冷却工程における温度変化は後述する試験7における試験試料42(図6)とほぼ同様であった。
【0068】
【表4】
Figure 2004162140
【0069】
表4より明らかなように、Naは含有量が少ないほど凝固割れの発生が少なく、95ppm未満が好ましく、50ppm以下がより好ましい。
【0070】
〔試験5:凝固割れの発生とSr含有量との関係について〕
(試験試料28〜32の作製)
Sr含有量が10ppm(試験試料28)、50ppm(試験試料29)、90ppm(試験試料30)、120ppm(試験試料31)、150ppm(試験試料32)に制御したAl−Mg系合金を用意し、これらのAl−Mg系合金を用いて試験試料を製造した。Sr含有量の制御は、まずSr含有量が10ppm(試験試料28)のAl−Mg系合金を製造した後に、Srを徐々に添加して組成を変化させた。他の元素の組成については、Mgが4.8%、Mnが1.2%、Cuが0.2%、Siが0.2%、Feが0.2%、Niが0.2%、Tiが0.15%、Beが70ppm、Znが1.0%、Naが50ppm、Caが50ppmであった。結果を表5に、冷却工程における温度変化を図1に示す。冷却工程における温度変化は後述する試験7における試験試料42(図6)とほぼ同様であった。
【0071】
【表5】
Figure 2004162140
【0072】
表5より明らかなように、Srは含有量が少ないほど凝固割れの発生が少なく、90ppm未満が好ましく、50ppm以下がより好ましい。
【0073】
〔試験6:凝固割れの発生とCa含有量との関係について〕
(試験試料33〜36の作製)
Ca含有量が10ppm(試験試料33)、20ppm(試験試料34)、45ppm(試験試料35)、55ppm(試験試料36)に制御したAl−Mg系合金を用意し、これらのAl−Mg系合金を用いて試験試料を製造した。Ca含有量の制御は、まずCa含有量がそれぞれの値となるようにAl−Mg系合金を製造した。各試験試料の組成及び評価の結果を表6に、冷却工程における温度変化を図1に示す。冷却工程における温度変化は後述する試験7における試験試料42(図6)とほぼ同様であった。
【0074】
【表6】
Figure 2004162140
【0075】
表6より明らかなように、Caは含有量が少ないほど凝固割れの発生が少なく、45ppm未満が好ましく、20ppm以下がより好ましい。
【0076】
〔試験7:凝固割れの発生と冷却工程における温度変化挙動との関係について〕
(試験試料37〜44の作製)
Mgが3.5%、Mnが0.8%、Cuが0.2%、Siが0.2%、Feが0.2%、Niが0.2%、Tiが0.25%、Beが110ppm、Znが0.5%、Naが50ppm、Srが50ppm、Caが20ppmに制御したAl−Mg系合金を用意し、これらのAl−Mg系合金を用いて試験試料を製造した。冷却工程における温度変化挙動を変化させた(試験試料37〜44)。
【0077】
評価結果を表6に、冷却工程において、Al−Mg系合金が550℃に達してからの経過時間に対する温度変化を図1(試験試料37)、図2(試験試料38)、図3(試験試料39)、図4(試験試料40)、図5(試験試料41)、図6(試験試料42)、図7(試験試料43)及び図8(試験試料44)に示す。また、各試験試料37〜44について、Al−Mg系合金の温度が550℃から300℃、350℃、400℃、450℃、500℃まで冷却される時間を表7に併せて示す。
【0078】
【表7】
Figure 2004162140
【0079】
表7より明らかなように、射出工程後、冷却工程において鋳型内でダイカスト製品の冷却速度を変化させた結果、冷却速度が大きい試験試料は冷却速度が小さい試験試料よりも凝固割れの発生の抑制が確認された。
【0080】
具体的には、550℃から300℃まで冷却される時間を34秒未満、好ましくは30秒以下、より好ましくは28秒以下、更に好ましくは20秒以下とすることで凝固割れの発生が抑制できた。そして、550℃から350℃まで冷却される時間としては22秒未満、好ましくは17秒以下、より好ましくは12秒以下、更に好ましくは10秒以下であった。
【0081】
また、550℃から400℃まで冷却される時間としては12秒未満、好ましくは9秒以下、より好ましくは8秒以下、更に好ましくは6秒以下であった。550℃から450℃まで冷却される時間としては7秒未満、好ましくは5秒以下であった。550℃から500℃まで冷却される時間としては3秒未満、好ましくは2秒以下であった。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のダイカスト用Al−Mg系合金は微量元素の含有量を適正範囲に制御することによって、得られるダイカスト製品の凝固割れの発生が抑制でき、高品質なダイカスト製品を得ることができた。
【0083】
また、本発明のAl−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法は、冷却工程におけるAl−Mg系合金の550℃から所定温度に至るまでの時間を所定時間内とすることによって、得られるダイカスト製品の凝固割れの発生が抑制でき、高品質なダイカスト製品を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における試験7の試験試料37の冷却工程における温度変化を示すグラフである。
【図2】実施例における試験7の試験試料38の冷却工程における温度変化を示すグラフである。
【図3】実施例における試験7の試験試料39の冷却工程における温度変化を示すグラフである。
【図4】実施例における試験7の試験試料40の冷却工程における温度変化を示すグラフである。
【図5】実施例における試験7の試験試料41の冷却工程における温度変化を示すグラフである。
【図6】実施例における試験7の試験試料42の冷却工程における温度変化及び試験1〜6の試験試料の冷却工程における温度変化を示すグラフである。
【図7】実施例における試験7の試験試料43の冷却工程における温度変化を示すグラフである。
【図8】実施例における試験7の試験試料44の冷却工程における温度変化を示すグラフである。

Claims (15)

  1. 質量基準で、
    Siが0.3質量%以下、
    Mgが2%以上、5%以下、
    Mnが0.3%以上、2%以下、
    Znが1.0%未満、
    並びに残部がAl及び不可避不純物であることを特徴とするダイカスト用Al−Mg系合金。
  2. 質量基準で、
    Siが0.3質量%以下、
    Mgが2%以上、5%以下、
    Mnが0.3%以上、2%以下、
    Naが100ppm未満、
    並びに残部がAl及び不可避不純物であることを特徴とするダイカスト用Al−Mg系合金。
  3. 質量基準で、
    Siが0.3質量%以下、
    Mgが2%以上、5%以下、
    Mnが0.3%以上、2%以下、
    Srが100ppm未満、
    並びに残部がAl及び不可避不純物であることを特徴とするダイカスト用Al−Mg系合金。
  4. 質量基準で、
    Siが0.3質量%以下、
    Mgが2%以上、5%以下、
    Mnが0.3%以上、2%以下、
    Caが50ppm未満、
    並びに残部がAl及び不可避不純物であることを特徴とするダイカスト用Al−Mg系合金。
  5. 質量基準で、0.4%未満のTiを含有する請求項1〜4のいずれかに記載のダイカスト用Al−Mg系合金。
  6. 質量基準で、Feの含有量が0.3%以下である請求項1〜5のいずれかに記載のダイカスト用Al−Mg系合金。
  7. 質量基準で、Niの含有量が0.3%以下である請求項1〜6のいずれかに記載のダイカスト用Al−Mg系合金。
  8. 質量基準で、20ppm〜150ppmのBeを含有する請求項1〜7のいずれかに記載のダイカスト用Al−Mg系合金。
  9. 質量基準で、Cuの含有量が0.2%以下である請求項1〜8のいずれかに記載のダイカスト用Al−Mg系合金。
  10. 引張り強さが100MPa以上で、かつ伸びが15%以上である請求項1〜9のいずれかに記載のダイカスト用Al−Mg系合金。
  11. 質量基準で、
    Siが0.3質量%以下、
    Mgが2%以上、5%以下、
    Mnが0.3%以上、2%以下、
    並びに残部がAl及び不可避不純物であるAl−Mg系合金を溶融状態で鋳型に射出する射出工程と、
    該鋳型内で、該Al−Mg系合金の温度を550℃から300℃にまで34秒未満で冷却する冷却工程と、を有することを特徴とするAl−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法。
  12. 前記冷却工程に代えて、
    前記鋳型内で、前記Al−Mg系合金の温度を550℃から400℃にまで12秒未満で冷却する工程を有する請求項11に記載のAl−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法。
  13. 前記冷却工程に代えて、
    前記鋳型内で、前記Al−Mg系合金の温度を550℃から450℃にまで7秒未満で冷却する工程を有する請求項11に記載のAl−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法。
  14. 前記Al−Mg系合金に代えて、請求項1〜10のいずれかに記載のダイカスト用Al−Mg系合金を用いる請求項11〜13のいずれかに記載のAl−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法。
  15. 前記冷却工程の後に、熱処理を行わない請求項11〜14のいずれかに記載のAl−Mg系合金製ダイカスト製品の製造方法。
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