JP2023506250A - カルシウム添加による高マグネシウム合金の応力腐食割れの抑制 - Google Patents

カルシウム添加による高マグネシウム合金の応力腐食割れの抑制 Download PDF

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Abstract

耐応力腐食割れアルミニウム合金製品は、アルミニウム及び複数の合金元素を含み得る。複数の合金元素は、3wt%~10wt%のマグネシウムと、0.001wt%~0.1wt%のカルシウムのうちの少なくとも1種とを含み得る。いくつかの実施形態では、複数の合金元素は、0.001wt%~0.1wt%のストロンチウムをさらに含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、複数の合金元素は、銀をさらに含んでいてもよい。【選択図】図1A

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月17日に出願された米国仮出願第62/949,286号の利益及び優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は冶金学に関し、一般的に、より具体的には、応力腐食割れに耐える金属合金製品及び金属合金製品の製造方法に関するものである。
高強度かつ耐久性のあるアルミニウム合金は、多くの異なる用途における使用に望ましいものである。マグネシウム固溶体は、アルミニウム合金の強化に有効であり、マグネシウム含有アルミニウム合金は、表面に形成される酸化マグネシウムが腐食に対する障壁となるため、相対的に不活性である。例えば、5xxx系アルミニウム合金は、一般に海水腐食に対して相対的に不活性であると考えられており、したがって、海洋建設または洋上での用途に特に有用である。また、7xxx系アルミニウム合金もほとんどの環境下で良好な耐食性を示す。それでもなお、合金元素としてマグネシウムを相対的に多く含有する(例えば、3wt%以上)5xxx系アルミニウム合金、ならびに銅の含有量が低いかまたは銅を含有しない7xxx系アルミニウム合金、及び亜鉛、マグネシウム、銅の組み合わせを相対的に多く含有する(例えば、6wt%以上)7xxx系アルミニウム合金では、経時的に応力腐食割れが生じる可能性がある。
応力腐食割れは通常、結晶粒界で発生し、特に破壊が腐食的というよりは機械的になる後期段階では、応力腐食割れが結晶粒界を横断し得る。割れの始まりには、深いピットまたはエッチングされた結晶粒界のような金属の窪みが必要である。割れの成長は一般的にゆっくりと始まるが、それから一変し、急速になる。概して、破壊までの時間の約70%~約90%が、割れの核生成に向けられる。また、空孔または転位のパイルアップも割れを誘発し得る。
応力腐食には引張応力(すなわち応力)が必要であることが多く、曲げられたサンプルでは、大抵、引張側から割れが始まる。負荷が大きいほど寿命は短くなるように、腐食速度は一般に負荷に比例する。鍛造品では、結晶粒の配向に対する負荷の向きが重要である。短い横断方向に加えられた負荷は、長い横断方向または長軸方向に加えられた負荷の1/5未満となり得る。
結晶粒界及び亜結晶粒界近傍の無析出帯(denuded zones)は、割れの発生に重要な役割を果たすことがある。割れの開始は、結晶粒界周囲の無析出帯と関連している可能性があり、無析出帯は母相の平衡に対する最大の電気陰性度を有しながら長期間過飽和のままであり続けることがある。結晶粒の端にある析出物が割れを進行させる可能性があるが(切手のミシン目のように)、無析出帯の電気陰性度が割れの開始原因であり得る。
応力腐食感受性は、酸化皮膜の延性と割れの成長速度に関連していることがある。この応力腐食感受性は、割れの成長と不動態化の比率の結果であり得る。つまり、割れの成長が不動態化よりも速い場合、破壊に至る。応力を伴わない腐食は、最終的な応力腐食割れの速度を加速する傾向がある。
構造も応力腐食割れに重要な影響を及ぼし得る。結晶粒径が微細であることにより感受性は低下するが、多数の亜結晶粒界により、耐性が非常に大きく改善する可能性がある。
マグネシウムを含有するアルミニウム合金の応力腐食割れは、温度及び/または時間の増加により特定のマグネシウム含有析出物の核生成及び成長が促進される条件において、再結晶粒の縁にマグネシウム含有物が析出される条件、例えば、再結晶粒界で5xxxアルミニウム合金のMgAlベータ相粒子または7xxxアルミニウム合金のMgZnイータ相粒子が析出されて、数珠繋ぎに似た半連続の線を形成する条件、に関与し得る。結集粒内の周囲物質に対するMgAlベータ相またはMgZnイータ相の相対的電気陰性度により、MgAlベータ相またはMgZnイータ相粒子近傍で腐食事象が発生する。最終的には、切手間に形成されたミシン目を使用して、切手を分離することができるのと同様に、MgAlベータ相またはMgZnイータ相と結合した腐食格子により、微細構造内にもろい領域が形成されて、割れまたは裂けが生じる。
母相外の析出物によっては、析出物粒子が連続しているかまたは連続していないことがあり、あるいは、析出物粒子が分離しているかまたは点在していることがある。しかしながら、それでもなお、割れが進展して完全性が損なわれ、最終的には合金構造の破壊が引き起こされ得る。
実施形態という用語及び同様の用語は広義には、本開示の主題のすべて及び以下の特許請求の範囲を指すものとする。これらの用語を含む記述は、本明細書に記載された主題を限定するものでもなく、以下の特許請求の範囲の意味または範囲を限定するものでもないと理解されるべきである。本明細書で網羅される本開示の実施形態は、この発明の概要ではなく、以下の特許請求の範囲によって定義される。この発明の概要は、開示の様々な態様の大まかな概要であり、以下の発明を実施するための形態の節でさらに説明される概念のいくつかを紹介する。この発明の概要は、特許請求された主題の重要な、または本質的な特徴を特定することを意図しておらず、また、特許請求された主題の範囲を決定するために単独で使用されることも意図されていない。主題は、本開示の明細書全体、任意またはすべての図面、及び各請求項の適切な部分を参照することによって理解されるべきである。
本明細書では、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品が記載される。本明細書に記載されるアルミニウム合金製品は、有利には、合金中にカルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を包含することによって良好な耐食性を示し、これによりアルミニウム合金製品は、腐食環境における応力下にありながらも、割れの形成及び成長ならびに破壊に耐えることができる。アルミニウム合金などの金属の応力腐食割れ耐性及び分類は、種々の標準的な試験法、例えば、ASTM G139-05(2015), Standard Test Method for Determining Stress-Corrosion Cracking Resistance of Heat-Treatable Aluminum Alloy Products Using Breaking Load Method, ASTM International, West Conshohocken, PA, 2015、またはASTM G64-99(2013), Standard Classification of Resistance to Stress-Corrosion Cracking of Heat-Treatable Aluminum Alloys, ASTM International, West Conshohocken, PA, 2013、ASTM G47-98(2019), Standard Test Method for Determining Susceptibility to Stress-Corrosion Cracking of 2XXX and 7XXX Aluminum Alloy Products, ASTM International, West Conshohocken, PA, 2019に従って決定され得、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
有利には、合金中にカルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を包含させることにより、アルミニウム合金中に他の合金元素を包含させることによって達成可能な耐食性レベルを超える耐食性レベルが、マグネシウム含有アルミニウム合金にもたらされる。例示的な耐応力腐食割れアルミニウム合金製品は、3wt%~10wt%のマグネシウムまたは6wt%~15wt%の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせ、ならびに0.001wt%~0.1wt%のカルシウムを含む複数の合金元素、ならびにアルミニウムを含む。いくつかの実施形態では、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品は、0.001wt%~0.1wt%のストロンチウムをさらに含む。いくつかの実施形態では、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品は、0.001wt%~0.1wt%の銀をさらに含む。実施形態において、アルミニウムは、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品の残部(すなわち、合金元素及び任意の不可避の不純物以外の合金の残部)を構成する。アルミニウム合金は、H質別またはT質別などの任意の好適な質別であり得、このことは使用される特定のアルミニウム合金に依存し得る。例示的なアルミニウム合金としては、5xxx系アルミニウム合金及び7xxx系アルミニウム合金が挙げられる。所望により、複数の合金元素は亜鉛を含まない。すなわち、場合によっては、合金は亜鉛を含有しないか、または亜鉛を微量にしか含有しないか、もしくは不可避の不純物としてのみ含有する。所望により、複数の合金元素は、例えば0.1wt%~15wt%の量で亜鉛をさらに含む。
本明細書に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品は、任意の好適な方法に従って調製及び処理され得る。実施形態において、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品は、アルミニウム、3wt%~10wt%のマグネシウムまたは6wt%~15wt%の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせ、ならびに0.001wt%~0.01wt%のカルシウムを含むアルミニウム合金を鋳造することによって調製される。所望により、鋳造アルミニウム製品は、1回以上の熱間圧延加工及び/または1回以上の冷間圧延加工に供される。他の例示的な処理としては、均質化処理、熱処理加工、時効処理などを挙げることができるが、これらに限定されない。
実施形態において、マグネシウム含有アルミニウム合金は、金属間粒子に対応し得るマグネシウム含有析出物を含有し得る。例示的なマグネシウム含有析出物としては、MgAlベータ相粒子及びMgZnイータ相粒子が挙げられる。各種マグネシウム含有析出物の存在は、特定の合金及び処理条件に依存し得る。マグネシウム含有析出物は、場合によっては、腐食開始部位として作用し、腐食を進展させ、応力腐食割れを問題のあるものとし得る。アルミニウム合金中にカルシウムを包含させることによって、マグネシウム含有析出物の存在または濃度が制限または低減され得、及び/またはマグネシウム含有析出物の腐食電位が低下し得る。いくつかの実施形態では、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品は、MgAlベータ相粒子またはMgZnイータ相粒子などのマグネシウム含有析出物を0.05wt%未満含む。場合によっては、マグネシウム含有析出物は、Znも含み得る。
上記のように、マグネシウム含有析出物の存在は、アルミニウム合金の固有の組成だけでなく、アルミニウム合金が製造される際の処理条件によっても規定され得る。いくつかの実施形態において、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品中のマグネシウム含有析出物は、50℃~600℃の温度への曝露によって形成され得る。所望により、マグネシウム含有析出物は、アルミニウム合金製品の時効中に形成される。
合金中にカルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を包含させることにより、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀が微量しか存在し得ない合金と比較して、マグネシウム含有析出物中にカルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を存在させることができる、及び/またはマグネシウム含有析出物の組成を変化させることができる。マグネシウム含有析出物中にカルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を包含させると、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含まないマグネシウム含有析出物と比較して、マグネシウム含有析出物の腐食電位が低下し得る。所望により、アルミニウム合金製品中のカルシウム、ストロンチウム、及び/または銀の存在によって、3wt%~10wt%のマグネシウムまたは6wt%~15wt%の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせ、ならびに0.001wt%未満のカルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含み、同一の処理条件に供された同等のアルミニウム合金製品を基準として、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品中のマグネシウム含有析出物の量が減少する。
カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀がアルミニウム合金中に存在する場合、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する析出物が結晶粒界に発生することがある。所望により、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品は、アルミニウム合金製品の結晶粒界にカルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相を含んでいてもよい。場合によっては、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相は、50℃~600℃の高温への曝露及び/または時効によって生成され得る。所望により、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相は、金属カルシウム、金属ストロンチウム、及び/または金属銀を含む。所望により、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相のうちの1相は、カルシウム及びマグネシウムを含む。所望により、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相のうちの1相は、ストロンチウム及びマグネシウムを含む。所望により、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相のうちの1相は、銀及びマグネシウムを含む。所望により、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相のうちの1相は、カルシウム及びアルミニウムを含む。所望により、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相のうちの1相は、ストロンチウム及びアルミニウムを含む。所望により、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相のうちの1相は、銀及びアルミニウムを含む。所望により、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相のうちの1相は、カルシウム、アルミニウム、及びマグネシウムを含む。所望により、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相のうちの1相は、ストロンチウム、アルミニウム、及びマグネシウムを含む。所望により、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相のうちの1相は、カルシウム、ストロンチウム、アルミニウム、及びマグネシウムを含む。所望により、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相のうちの1相は、カルシウム、銀、アルミニウム、及びマグネシウムを含む。所望により、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相のうちの1相は、ストロンチウム、銀、アルミニウム、及びマグネシウムを含む。所望により、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相のうちの1相は、カルシウム、ストロンチウム、銀、アルミニウム、及びマグネシウムを含む。場合によっては、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相は、結晶粒界に位置するマグネシウム含有析出物を少なくとも部分的に取り囲むことがあり、これによって、所望によりマグネシウム含有析出物の腐食電位が制限され得るかまたは低下し得る。
別の態様では、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品を製造する方法が記載される。本態様の例示的な方法は、溶融状態のアルミニウム合金を溶融アルミニウム合金として供給することであって、例えばアルミニウム合金は、アルミニウム、3wt%~10wt%のマグネシウムまたは6wt%~15wt%の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせ、ならびに0.001wt%~0.1wt%のカルシウムを含む、前記供給することと、溶融アルミニウム合金を鋳造して、アルミニウム合金製品を形成することと、を含む。また、他の処理技術も、本態様の方法に用いられてもよい。例えば、本態様の方法は、アルミニウム合金製品を均質化して、均質化アルミニウム合金製品を形成すること;アルミニウム合金製品を時効すること、アルミニウム合金製品を冷間圧延すること、アルミニウム合金製品を熱間圧延すること、アルミニウム合金製品を高温に供すること、またはアルミニウム合金製品を腐食環境に供することのうちの1つ以上を任意に含み得る。有利には、本明細書に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金は、海洋環境または他の高腐食環境もしくは腐食しやすい環境において有用であり得る。
有利には、アルミニウム合金製品中のカルシウム、ストロンチウム、及び/または銀の存在により、3wt%~10wt%のマグネシウムまたは6wt%~15wt%の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせ、ならびに0.001wt%未満のカルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含む同等のアルミニウム合金製品を基準として、アルミニウム合金製品における応力腐食割れを誘発するのに要する時間が増加し得る。
他の目的及び利点は、以下の非限定的実施例の詳細な説明から明らかとなるであろう。
本明細書は、以下の添付の図を参照しており、異なる図中での同様の参照番号の使用は、同様のまたは類似の構成要素を例示することを意図している。
結晶粒界におけるマグネシウム含有析出物の形成を概略的に示している。 結晶粒界におけるマグネシウム含有析出物粒子の近傍で生じる腐食を概略的に示している。 アルミニウム合金製品の例示的な製造方法の概要を示している。
本明細書では、アルミニウム合金製品、ならびにアルミニウム合金製品を製造及び使用するシステム及び方法が記載される。本明細書に記載のアルミニウム合金製品は、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀が添加されたマグネシウム強化アルミニウム合金を構成するものを含む。有利には、添加されたカルシウム、ストロンチウム、及び/または銀は、アルミニウム合金の応力腐食割れに対する感受性を低下させる。カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を添加することによって、結晶粒界におけるMgAlベータ相粒子またはMgZnイータ相粒子などのマグネシウム含有析出物の成長を、所望により、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を全く含有しないかまたは微量しか含有しないアルミニウム合金と比較して、変質及び/または低減させることができる。ベータ相またはイータ相粒子の成長の変質及び/または低減により、ベータ相と周囲の結晶粒との間で発生し得る腐食が低減または制限され、それによって、応力腐食割れを抑制することができる。
定義及び説明:
本明細書で使用される場合、「発明」、「本発明(the invention)」、「本発明(this invention)」、及び「本発明(the present invention)」という用語は、本特許出願の主題及び以下の特許請求の範囲のすべてを広く指すことが意図される。これらの用語を含む記述は、本明細書で説明されている主題を制限するもの、または以下の特許請求の範囲の意味もしくは範囲を制限するものではないと理解されるべきである。
本明細書において、「系」または「7xxx」などの、AA番号及び他の関連する記号によって識別される合金に対する言及がなされる。アルミニウム及びその合金の命名及び識別に最も一般に使用される番号名称体系の理解については、「International Alloy Designations and Chemical Composition Limits for Wrought Aluminum and Wrought Aluminum Alloys」または「Registration Record of Aluminum Association Alloy Designations and Chemical Compositions Limits for Aluminum Alloys in the Form of Castings and Ingot」(両方ともThe Aluminum Associationにより発行された)を参照のこと。
本明細書で使用される場合、プレートは一般に、約15mmを超える厚さを有する。例えば、プレートは、約15mmを超える、約20mmを超える、約25mmを超える、約30mmを超える、約35mmを超える、約40mmを超える、約45mmを超える、約50mmを超える、または約100mmを超える厚さを有するアルミニウム製品を指し得る。
本明細書で使用される場合、シートプレートとも称されるシェート(shate)は一般に、約4mm~約15mmの厚さを有する。例えば、シェートは、約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、約10mm、約11mm、約12mm、約13mm、約14mm、または約15mmの厚さを有し得る。
本明細書で使用される場合、シートは一般に、約4mm未満の厚さを有するアルミニウム製品を指す。例えば、シートは、約4mm未満、約3mm未満、約2mm未満、約1mm未満、約0.5mm未満、または約0.3mm未満、(例えば、約0.2mm)の厚さを有し得る。
本出願では、合金の焼戻しまたは調質への言及がなされてもよい。最も一般に使用される合金焼戻しの説明の理解については、「American National Standards (ANSI) H35 on Alloy and Temper Designation Systems.」を参照のこと。F調質または質別は、製造されたままのアルミニウム合金を指す。O調質または質別は、焼なまし後のアルミニウム合金を指す。本明細書でH質別とも称されるHxx調質または質別は、熱処理(例えば、焼きなまし)の有無にかかわらず、冷間圧延後の熱処理可能ではないアルミニウム合金を指す。好適なH質別には、HX1、HX2、HX3、HX4、HX5、HX6、HX7、HX8、またはHX9質別が含まれる。T1調質または質別は、熱間加工から冷却され、(例えば、室温で)自然時効されたアルミニウム合金を指す。T2調質または質別は、熱間加工から冷却され、冷間加工され、自然時効されたアルミニウム合金を指す。T3調質または質別は、溶体化処理され、冷間加工され、自然時効されたアルミニウム合金を指す。T4調質または質別は、溶体化処理され、自然時効されたアルミニウム合金を指す。T5調質または質別は、熱間加工から冷却され、(高温で)人工時効されたアルミニウム合金を指す。T6調質または質別は、溶体化処理され人工時効されたアルミニウム合金を指す。T7調質または質別は、溶体化処理され人工過剰時効されたアルミニウム合金を指す。T8x調質または質別は、溶体化処理され、冷間加工され、人工時効されたアルミニウム合金を指す。T9調質または質別は、溶体化処理され、人工時効され、冷間加工されたアルミニウム合金を指す。W調質または質別とは、溶体化処理後のアルミニウム合金を指す。
本明細書で使用される場合、「鋳造金属製品」、「鋳造製品」、「鋳造アルミニウム合金製品」などの用語は、互換可能であり、竪型半連続鋳造(竪型半連続同時鋳造を含む)または半連続鋳造、連続鋳造(例えば、双ベルト鋳造機、双ロール鋳造機、ブロック鋳造機、または任意の他の連続鋳造機の使用によるものを含む)、電磁鋳造、ホットトップ鋳造、または任意の他の鋳造法によって製造された製品を指す。
本明細書で使用される場合、「室温」の意味には、約15℃~約30℃、例えば、約15℃、約16℃、約17℃、約18℃、約19℃、約20℃、約21℃、約22℃、約23℃、約24℃、約25℃、約26℃、約27℃、約28℃、約29℃、または約30℃の温度が含まれ得る。本明細書で使用される場合、「周囲条件」の意味には、ほぼ室温の温度、約20%~約100%の相対湿度、及び約975ミリバール(mbar)~約1050mbarの気圧が含まれ得る。例えば、相対湿度は、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、約38%、約39%、約40%、約41%、約42%、約43%、約44%、約45%、約46%、約47%、約48%、約49%、約50%、約51%、約52%、約53%、約54%、約55%、約56%、約57%、約58%、約59%、約60%、約61%、約62%、約63%、約64%、約65%、約66%、約67%、約68%、約69%、約70%、約71%、約72%、約73%、約74%、約75%、約76%、約77%、約78%、約79%、約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、約100%、またはそれらの間のいずれであり得る。例えば、気圧は、約975mbar、約980mbar、約985mbar、約990mbar、約995mbar、約1000mbar、約1005mbar、約1010mbar、約1015mbar、約1020mbar、約1025mbar、約1030mbar、約1035mbar、約1040mbar、約1045mbar、約1050mbar、またはそれらの間のいずれであり得る。
本明細書に開示されるすべての範囲は、それらに包含されるありとあらゆる部分範囲を包含すると理解されるべきである。例えば、記載された範囲「1~10」は、最小値1及び最大値10(かつこれらを含む)の間の、ありとあらゆる部分範囲を含むと考えられるべきであり、すなわち、すべての部分範囲は、1以上の最小値から始まり(例えば、1~6.1)、かつ10以下の最大値で終わる(例えば、5.5~10)。特に明記しない限り、元素の組成量を指す場合の「最大」という表現は、その元素が任意であり、その特定の元素のゼロパーセント組成を含むことを意味する。特に明記しない限り、すべての組成上のパーセンテージは重量パーセント(wt%)である。
本明細書で使用される場合、「a」、「an」、及び「the」の意味は、別段文脈により明確に指示されない限り、単数形及び複数形の言及を含む。
以下の実施例において、アルミニウム合金製品及びそれらの構成成分は、それらの元素組成に関して重量パーセント(wt%)で記載される。各合金において、全不純物の合計の最大wt%が0.15%であれば、残部はアルミニウムである。
結晶粒微細化剤及び脱酸剤などの付随的元素、または他の添加剤は、本発明の態様において存在してもよく、本明細書に記載の合金または本明細書に記載の合金の特性から逸脱するかまたは著しく変わることなく、それら自体で他の特性を追加し得る。
材料または元素を含む不可避の不純物が、アルミニウム固有の特性または加工機器との接触からの溶出に起因して、合金中に少量存在する場合がある。アルミニウムで認められるいくつかの不純物としては、鉄及びケイ素を挙げることができる。記載されているように、合金は、合金元素、付随元素、及び不可避の不純物に加えて、約0.25wt%以下の任意の元素を含有し得る。
本明細書では、とりわけアルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金、マグネシウム複合材料、及び鋼を含む金属及び金属合金を処理及び調製する方法、ならびにその結果として得られた処理及び調製された金属及び金属合金が記載される。いくつかの実施例において、本明細書に記載の方法で使用するための金属としては、アルミニウム合金、例えば、5xxx系アルミニウム合金または7xxx系アルミニウム合金が挙げられる。いくつかの実施例において、本明細書に記載の方法で使用するための材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウムベースの材料、マグネシウム合金、マグネシウム複合材料、チタン、チタンベースの材料、チタン合金、銅、銅ベースの材料、複合材料、複合材料で使用されるシート、または任意の他の好適な金属、非金属、もしくは材料の組み合わせを含む非鉄材料が挙げられる。モノリシック材料、ならびに非モノリシック材料、例えば、圧延接合材料、クラッド合金、クラッド層、複合材料(限定されないが、炭素繊維含有材料など)、または他の様々な材料もまた、本明細書に記載の方法で有用である。いくつかの実施例において、鉄を含有するアルミニウム合金は、本明細書に記載の方法で有用である。
アルミニウム合金製品として使用するための非限定的な例示的5xxx系アルミニウム合金としては、AA5005、AA5005A、AA5205、AA5305、AA5505、AA5605、AA5006、AA5106、AA5010、AA5110、AA5110A、AA5210、AA5310、AA5016、AA5017、AA5018、AA5018A、AA5019、AA5019A、AA5119、AA5119A、AA5021、AA5022、AA5023、AA5024、AA5026、AA5027、AA5028、AA5040、AA5140、AA5041、AA5042、AA5043、AA5049、AA5149、AA5249、AA5349、AA5449、AA5449A、AA5050、AA5050A、AA5050C、AA5150、AA5051、AA5051A、AA5151、AA5251、AA5251A、AA5351、AA5451、AA5052、AA5252、AA5352、AA5154、AA5154A、AA5154B、AA5154C、AA5254、AA5354、AA5454、AA5554、AA5654、AA5654A、AA5754、AA5854、AA5954、AA5056、AA5356、AA5356A、AA5456、AA5456A、AA5456B、AA5556、AA5556A、AA5556B、AA5556C、AA5257、AA5457、AA5557、AA5657、AA5058、AA5059、AA5070、AA5180、AA5180A、AA5082、AA5182、AA5083、AA5183、AA5183A、AA5283、AA5283A、AA5283B、AA5383、AA5483、AA5086、AA5186、AA5087、AA5187、またはAA5088を挙げることができる。
本明細書に記載の方法で使用するための非限定的な例示的7xxx系アルミニウム合金としては、AA7011、AA7019、AA7020、AA7021、AA7039、AA7072、AA7075、AA7085、AA7108、AA7108A、AA7015、AA7017、AA7018、AA7019A、AA7024、AA7025、AA7028、AA7030、AA7031、AA7033、AA7035、AA7035A、AA7046、AA7046A、AA7003、AA7004、AA7005、AA7009、AA7010、AA7011、AA7012、AA7014、AA7016、AA7116、AA7122、AA7023、AA7026、AA7029、AA7129、AA7229、AA7032、AA7033、AA7034、AA7036、AA7136、AA7037、AA7040、AA7140、AA7041、AA7049、AA7049A、AA7149,7204、AA7249、AA7349、AA7449、AA7050、AA7050A、AA7150、AA7250、AA7055、AA7155、AA7255、AA7056、AA7060、AA7064、AA7065、AA7068、AA7168、AA7175、AA7475、AA7076、AA7178、AA7278、AA7278A、AA7081、AA7181、AA7185、AA7090、AA7093、AA7095、またはAA7099を挙げることができる。
以下の説明は、本発明をさらに説明するのに役立つが、同時に、そのいかなる限定も構成するものではない。反対に、その様々な実施形態、改変、及び等価物が行使され得、これらは、本明細書の説明を読んだ後に、本発明の趣旨から逸脱することなく、それら自体を当業者に提案し得るものであることを明確に理解されたい。
高強度かつ耐久性のあるアルミニウム合金は、多くの異なる用途における使用に望ましいものである。マグネシウム固溶体は、アルミニウム合金の強化に有効であり、その合金は、表面に形成される酸化マグネシウムが腐食に対する障壁となるため、相対的に不活性である。しかしながら、マグネシウムを有するアルミニウム合金、例えば、マグネシウム含有量が相対的に高い特定の5xxx系アルミニウム合金、または亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせの含有量が相対的に高い特定の7xxx系アルミニウム合金の場合でもなお、応力腐食割れが生じ得る。
マグネシウムを含有するアルミニウム合金の応力腐食割れは、再結晶粒の縁で温度の増加により及び/または経時的にマグネシウム含有粒子が析出される条件、つまり、再結晶粒界でMgAlベータ相粒子またはMgZnイータ相粒子の核生成及び成長を促進する条件に関与する。図1Aは、マグネシウム含有アルミニウム合金の結晶粒構造を概略的に示しており、結晶粒界110におけるMgAlベータ相粒子105の存在を表している。結集粒内の周囲物質に対するMgAlベータ相の相対的電気陰性度により、MgAlベータ相粒子近傍で腐食事象が発生し得る。最終的には、MgAlベータ相と結合した腐食格子により、図1Bで図示した結晶粒構造内に概略的に示した微細構造でもろい領域115が形成され得、それにより応力下で割れまたは裂けが生じ得る。同様の腐食挙動が、結晶粒界に沿ってMgZnイータ相が不連続に析出しているアルミニウム合金でも観察されることがある。結晶粒界に粒子を形成し得る例示的なマグネシウム含有析出物またはマグネシウム含有金属間化合物として、MgAl及びMgZnを説明したが、例えばMgAlなど、他のマグネシウム含有相または化合物も、マグネシウム強化アルミニウム合金の結晶粒界に形成され得、及び/または合金の応力腐食割れに対する感受性を高め得る。
5xxxアルミニウム合金の場合、マグネシウム含有量が3wt%以上であれば、結晶粒界におけるMgAlベータ相粒子の形成など、結晶粒界におけるマグネシウムの析出がより顕著となり得、MgAlベータ相は、一部の結晶粒界に沿って半連続的な粒子の線を任意に形成し得る。しかしながら、処理条件及び/または操作条件によっては、マグネシウム含有量が3wt%未満の場合でも、MgAlベータ相の形成など、マグネシウム析出物が生じる可能性がある。マグネシウム含有量によっては、マグネシウム含有析出物が連続しているかまたは連続していないことがあり、あるいは、マグネシウム含有析出物が分離しているかまたは点在していることがある。しかしながら、それでもなお、割れが進展して強度が損なわれる可能性があり、最終的には合金製品の破壊が引き起こされ得る。
7xxxアルミニウム合金の場合、亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせの含有量が6wt%以上であれば、結晶粒界におけるMgZnイータ相粒子の形成など、結晶粒界におけるマグネシウムの析出がより顕著となり得、MgZnイータ相は、一部の結晶粒界に沿って半連続的な粒子の線を任意に形成し得る。しかしながら、処理条件及び/または操作条件によっては、亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせの含有量が6wt%未満の場合でも、MgZnイータ相の形成など、マグネシウム析出物が生じる可能性がある。マグネシウム含有量によっては、マグネシウム含有析出物が連続しているかまたは連続していないことがあり、あるいは、マグネシウム含有析出物が分離しているかまたは点在していることがある。しかしながら、それでもなお、割れが進展して強度が損なわれる可能性があり、最終的には合金製品の破壊が引き起こされ得る。
50℃~600℃の温度など、温度の増加または上昇は、マグネシウム含有析出物の成長に繋がることがある。いくつかの実施形態では、MgAlまたはMgZnなどのマグネシウム含有析出物の成長に繋がり得る昇温は、あまり高温でない可能性があり、200℃未満、例えば150℃未満、100℃未満、50℃未満、またはさらに低くなり得る。したがって、マグネシウム強化アルミニウム合金に対して熱処理を行う場合、マグネシウム含有析出物の形成を制限するように、熱処理を制限するか、または綿密に制御する必要があり得る。しかしながら、温度上昇は避けられないことがあり、及び/または、温度上昇は溶接時、焼付塗装時など、各種マグネシウム強化アルミニウム合金製の製品の後処理中に生じることがある。したがって、マグネシウム含有析出物は、必然的に形成され、最終的に応力腐食割れに繋がり得る優先的腐食部位を創出し得る。
応力腐食割れを抑制するために、マグネシウム強化アルミニウム合金にカルシウム、ストロンチウム及び/または銀を添加して、カルシウム、ストロンチウム及び/または銀を添加しない場合にマグネシウム含有析出物の存在によってそうでなければ結晶粒界に生じ得る腐食を低減することができる。カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を添加することにより、マグネシウム含有析出物の成長が変質し得る。あらゆる特定の理論に拘束されることを意図することなく、本発明者らは、マグネシウム強化アルミニウム合金が高温に供されると、アルミニウムの固溶限が相対的に低いことから、カルシウムまたはストロンチウム、あるいは所望により銀がマグネシウムと共に結晶粒界に析出し得る、と考えている。マグネシウム析出物、カルシウム析出物、ストロンチウム析出物、及び/または銀析出物は、アルミニウムを含み得るかまたは含み得ない1種以上の金属間化合物を形成することがある。マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する金属間化合物の形成により、そうでなければMgAl及び/またはMgZnなどのマグネシウム含有析出物を形成し得るマグネシウムの量が減少し得る。マグネシウム含有析出物が全体的に減少することによって、例えば、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を欠くか、または微量しか含有していないマグネシウム含有アルミニウム合金と比較すると、結晶粒界における腐食が減少し、それによって応力腐食割れ現象が抑制または低減される可能性がある。カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀の各々における微量とは、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀の各々における量が0.001wt%未満であり得ることを指す場合がある。あるいは、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する析出物または粒子は、結晶粒界に形成され得るマグネシウム含有析出物を被覆し、及び/またはそれに隣接して位置するので、それによってマグネシウム含有析出物と周囲の結晶粒との間における腐食反応が制限され得る。また、カルシウム及び/またはストロンチウムを添加することにより、割れの先端における酸化皮膜の延性を建設的に改質し得る。加えて、カルシウム及び/またはストロンチウムは、割れの先端領域において変化するかまたは非常に安定した静的な層を肯定的に形成し、結晶粒の無析出帯において開始された割れの全体的な成長速度を低下させることができる。さらに、結晶粒内に残存するカルシウム、ストロンチウム、及び/または銀は、結晶粒自体の電気陰性度及び/またはマグネシウム含有析出物と比較した結晶粒の相対的電気陰性度を変化させ、したがってマグネシウム含有析出物が存在し得る場所で生じ得る腐食が制限され得る。
用途に応じて、マグネシウム強化アルミニウム合金に添加され得るカルシウムの量は、0.001重量%~0.1重量%の範囲にあり得る。いくつかの実施形態では、合金中のカルシウムの重量パーセントは、0.001%~0.1%、0.005%~0.1%、0.01%~0.1%、0.015%~0.1%、0.02%~0.1%、0.025%~0.1%、0.03%~0.1%、0.035%~0.1%、0.04%~0.1%、0.045%~0.1%、0.05%~0.1%、0.055%~0.1%、0.06%~0.1%、0.065%~0.1%、0.07%~0.1%、0.075%~0.1%、0.08%~0.1%、0.085%~0.1%、0.09%~0.1%、0.095%~0.1%、0.001%~0.095%、0.005%~0.095%、0.01%~0.095%、0.015%~0.095%、0.02%~0.095%、0.025%~0.095%、0.03%~0.095%、0.035%~0.095%、0.04%~0.095%、0.045%~0.095%、0.05%~0.095%、0.055%~0.095%、0.06%~0.095%、0.065%~0.095%、0.07%~0.095%、0.075%~0.095%、0.08%~0.095%、0.085%~0.095%、0.09%~0.095%、0.001%~0.09%、0.005%~0.09%、0.01%~0.09%、0.015%~0.09%、0.02%~0.09%、0.025%~0.09%、0.03%~0.09%、0.035%~0.09%、0.04%~0.09%、0.045%~0.09%、0.05%~0.09%、0.055%~0.09%、0.06%~0.09%、0.065%~0.09%、0.07%~0.09%、0.075%~0.09%、0.08%~0.09%、0.085%~0.09%、0.001%~0.085%、0.005%~0.085%、0.01%~0.085%、0.015%~0.085%、0.02%~0.085%、0.025%~0.085%、0.03%~0.085%、0.035%~0.085%、0.04%~0.085%、0.045%~0.085%、0.05%~0.085%、0.055%~0.085%、0.06%~0.085%、0.065%~0.085%、0.07%~0.085%、0.075%~0.085%、0.08%~0.085%、0.001%~0.08%、0.005%~0.08%、0.01%~0.08%、0.015%~0.08%、0.02%~0.08%、0.025%~0.08%、0.03%~0.08%、0.035%~0.08%、0.04%~0.08%、0.045%~0.08%、0.05%~0.08%、0.055%~0.08%、0.06%~0.08%、0.065%~0.08%、0.07%~0.08%、0.075%~0.08%、0.001%~0.075%、0.005%~0.075%、0.01%~0.075%、0.015%~0.075%、0.02%~0.075%、0.025%~0.075%、0.03%~0.075%、0.035%~0.075%、0.04%~0.075%、0.045%~0.075%、0.05%~0.075%、0.055%~0.075%、0.06%~0.075%、0.065%~0.075%、0.07%~0.075%、0.001%~0.07%、0.005%~0.07%、0.01%~0.07%、0.015%~0.07%、0.02%~0.07%、0.025%~0.07%、0.03%~0.07%、0.035%~0.07%、0.04%~0.07%、0.045%~0.07%、0.05%~0.07%、0.055%~0.07%、0.06%~0.07%、0.065%~0.07、0.001%~0.065%、0.005%~0.065%、0.01%~0.065%、0.015%~0.065%、0.02%~0.065%、0.025%~0.065%、0.03%~0.065%、0.035%~0.065%、0.04%~0.065%、0.045%~0.065%、0.05%~0.065%、0.055%~0.065%、0.06%~0.065%、0.001%~0.06%、0.005%~0.06%、0.01%~0.06%、0.015%~0.06%、0.02%~0.06%、0.025%~0.06%、0.03%~0.06%、0.035%~0.06%、0.04%~0.06%、0.045%~0.06%、0.05%~0.06%、0.055%~0.06%、0.001%~0.055%、0.005%~0.055%、0.01%~0.055%、0.015%~0.055%、0.02%~0.055%、0.025%~0.055%、0.03%~0.055%、0.035%~0.055%、0.04%~0.055%、0.045%~0.055%、0.05%~0.055%、0.001%~0.05%、0.005%~0.05%、0.01%~0.05%、0.015%~0.05%、0.02%~0.05%、0.025%~0.05%、0.03%~0.05%、0.035%~0.05%、0.04%~0.05%、0.045%~0.05%、0.001%~0.045%、0.005%~0.045%、0.01%~0.045%、0.015%~0.045%、0.02%~0.045%、0.025%~0.045%、0.03%~0.045%、0.035%~0.045%、0.04%~0.045%、0.001%~0.04%、0.005%~0.04%、0.01%~0.04%、0.015%~0.04%、0.02%~0.04%、0.025%~0.04%、0.03%~0.04%、0.035%~0.04%、0.001%~0.035%、0.005%~0.035%、0.01%~0.035%、0.015%~0.035%、0.02%~0.035%、0.025%~0.035%、0.03%~0.035%、0.001%~0.03%、0.005%~0.03%、0.01%~0.03%、0.015%~0.03%、0.02%~0.03%、0.025%~0.03%、0.001%~0.025%、0.005%~0.025%、0.01%~0.025%、0.015%~0.025%、0.02%~0.025%、0.001%~0.02%、0.005%~0.02%、0.01%~0.02%、0.015%~0.02%、0.001%~0.015%、0.005%~0.015%、0.01%~0.015%、0.001%~0.01%、0.005%~0.01%、または0.001%~0.005%であり得る。
用途に応じて、マグネシウム強化アルミニウム合金に添加され得るストロンチウムの量は、0.001重量%~0.1重量%の範囲にあり得る。いくつかの実施形態では、合金中のストロンチウムの重量パーセントは、0.001%~0.1%、0.005%~0.1%、0.01%~0.1%、0.015%~0.1%、0.02%~0.1%、0.025%~0.1%、0.03%~0.1%、0.035%~0.1%、0.04%~0.1%、0.045%~0.1%、0.05%~0.1%、0.055%~0.1%、0.06%~0.1%、0.065%~0.1%、0.07%~0.1%、0.075%~0.1%、0.08%~0.1%、0.085%~0.1%、0.09%~0.1%、0.095%~0.1%、0.001%~0.095%、0.005%~0.095%、0.01%~0.095%、0.015%~0.095%、0.02%~0.095%、0.025%~0.095%、0.03%~0.095%、0.035%~0.095%、0.04%~0.095%、0.045%~0.095%、0.05%~0.095%、0.055%~0.095%、0.06%~0.095%、0.065%~0.095%、0.07%~0.095%、0.075%~0.095%、0.08%~0.095%、0.085%~0.095%、0.09%~0.095%、0.001%~0.09%、0.005%~0.09%、0.01%~0.09%、0.015%~0.09%、0.02%~0.09%、0.025%~0.09%、0.03%~0.09%、0.035%~0.09%、0.04%~0.09%、0.045%~0.09%、0.05%~0.09%、0.055%~0.09%、0.06%~0.09%、0.065%~0.09%、0.07%~0.09%、0.075%~0.09%、0.08%~0.09%、0.085%~0.09%、0.001%~0.085%、0.005%~0.085%、0.01%~0.085%、0.015%~0.085%、0.02%~0.085%、0.025%~0.085%、0.03%~0.085%、0.035%~0.085%、0.04%~0.085%、0.045%~0.085%、0.05%~0.085%、0.055%~0.085%、0.06%~0.085%、0.065%~0.085%、0.07%~0.085%、0.075%~0.085%、0.08%~0.085%、0.001%~0.08%、0.005%~0.08%、0.01%~0.08%、0.015%~0.08%、0.02%~0.08%、0.025%~0.08%、0.03%~0.08%、0.035%~0.08%、0.04%~0.08%、0.045%~0.08%、0.05%~0.08%、0.055%~0.08%、0.06%~0.08%、0.065%~0.08%、0.07%~0.08%、0.075%~0.08%、0.001%~0.075%、0.005%~0.075%、0.01%~0.075%、0.015%~0.075%、0.02%~0.075%、0.025%~0.075%、0.03%~0.075%、0.035%~0.075%、0.04%~0.075%、0.045%~0.075%、0.05%~0.075%、0.055%~0.075%、0.06%~0.075%、0.065%~0.075%、0.07%~0.075%、0.001%~0.07%、0.005%~0.07%、0.01%~0.07%、0.015%~0.07%、0.02%~0.07%、0.025%~0.07%、0.03%~0.07%、0.035%~0.07%、0.04%~0.07%、0.045%~0.07%、0.05%~0.07%、0.055%~0.07%、0.06%~0.07%、0.065%~0.07、0.001%~0.065%、0.005%~0.065%、0.01%~0.065%、0.015%~0.065%、0.02%~0.065%、0.025%~0.065%、0.03%~0.065%、0.035%~0.065%、0.04%~0.065%、0.045%~0.065%、0.05%~0.065%、0.055%~0.065%、0.06%~0.065%、0.001%~0.06%、0.005%~0.06%、0.01%~0.06%、0.015%~0.06%、0.02%~0.06%、0.025%~0.06%、0.03%~0.06%、0.035%~0.06%、0.04%~0.06%、0.045%~0.06%、0.05%~0.06%、0.055%~0.06%、0.001%~0.055%、0.005%~0.055%、0.01%~0.055%、0.015%~0.055%、0.02%~0.055%、0.025%~0.055%、0.03%~0.055%、0.035%~0.055%、0.04%~0.055%、0.045%~0.055%、0.05%~0.055%、0.001%~0.05%、0.005%~0.05%、0.01%~0.05%、0.015%~0.05%、0.02%~0.05%、0.025%~0.05%、0.03%~0.05%、0.035%~0.05%、0.04%~0.05%、0.045%~0.05%、0.001%~0.045%、0.005%~0.045%、0.01%~0.045%、0.015%~0.045%、0.02%~0.045%、0.025%~0.045%、0.03%~0.045%、0.035%~0.045%、0.04%~0.045%、0.001%~0.04%、0.005%~0.04%、0.01%~0.04%、0.015%~0.04%、0.02%~0.04%、0.025%~0.04%、0.03%~0.04%、0.035%~0.04%、0.001%~0.035%、0.005%~0.035%、0.01%~0.035%、0.015%~0.035%、0.02%~0.035%、0.025%~0.035%、0.03%~0.035%、0.001%~0.03%、0.005%~0.03%、0.01%~0.03%、0.015%~0.03%、0.02%~0.03%、0.025%~0.03%、0.001%~0.025%、0.005%~0.025%、0.01%~0.025%、0.015%~0.025%、0.02%~0.025%、0.001%~0.02%、0.005%~0.02%、0.01%~0.02%、0.015%~0.02%、0.001%~0.015%、0.005%~0.015%、0.01%~0.015%、0.001%~0.01%、0.005%~0.01%、または0.001%~0.005%であり得る。
用途に応じて、マグネシウム強化アルミニウム合金に添加され得る銀の量は、0.001重量%~0.1重量%の範囲にあり得る。いくつかの実施形態では、合金中の銀の重量パーセントは、0.001%~0.1%、0.005%~0.1%、0.01%~0.1%、0.015%~0.1%、0.02%~0.1%、0.025%~0.1%、0.03%~0.1%、0.035%~0.1%、0.04%~0.1%、0.045%~0.1%、0.05%~0.1%、0.055%~0.1%、0.06%~0.1%、0.065%~0.1%、0.07%~0.1%、0.075%~0.1%、0.08%~0.1%、0.085%~0.1%、0.09%~0.1%、0.095%~0.1%、0.001%~0.095%、0.005%~0.095%、0.01%~0.095%、0.015%~0.095%、0.02%~0.095%、0.025%~0.095%、0.03%~0.095%、0.035%~0.095%、0.04%~0.095%、0.045%~0.095%、0.05%~0.095%、0.055%~0.095%、0.06%~0.095%、0.065%~0.095%、0.07%~0.095%、0.075%~0.095%、0.08%~0.095%、0.085%~0.095%、0.09%~0.095%、0.001%~0.09%、0.005%~0.09%、0.01%~0.09%、0.015%~0.09%、0.02%~0.09%、0.025%~0.09%、0.03%~0.09%、0.035%~0.09%、0.04%~0.09%、0.045%~0.09%、0.05%~0.09%、0.055%~0.09%、0.06%~0.09%、0.065%~0.09%、0.07%~0.09%、0.075%~0.09%、0.08%~0.09%、0.085%~0.09%、0.001%~0.085%、0.005%~0.085%、0.01%~0.085%、0.015%~0.085%、0.02%~0.085%、0.025%~0.085%、0.03%~0.085%、0.035%~0.085%、0.04%~0.085%、0.045%~0.085%、0.05%~0.085%、0.055%~0.085%、0.06%~0.085%、0.065%~0.085%、0.07%~0.085%、0.075%~0.085%、0.08%~0.085%、0.001%~0.08%、0.005%~0.08%、0.01%~0.08%、0.015%~0.08%、0.02%~0.08%、0.025%~0.08%、0.03%~0.08%、0.035%~0.08%、0.04%~0.08%、0.045%~0.08%、0.05%~0.08%、0.055%~0.08%、0.06%~0.08%、0.065%~0.08%、0.07%~0.08%、0.075%~0.08%、0.001%~0.075%、0.005%~0.075%、0.01%~0.075%、0.015%~0.075%、0.02%~0.075%、0.025%~0.075%、0.03%~0.075%、0.035%~0.075%、0.04%~0.075%、0.045%~0.075%、0.05%~0.075%、0.055%~0.075%、0.06%~0.075%、0.065%~0.075%、0.07%~0.075%、0.001%~0.07%、0.005%~0.07%、0.01%~0.07%、0.015%~0.07%、0.02%~0.07%、0.025%~0.07%、0.03%~0.07%、0.035%~0.07%、0.04%~0.07%、0.045%~0.07%、0.05%~0.07%、0.055%~0.07%、0.06%~0.07%、0.065%~0.07、0.001%~0.065%、0.005%~0.065%、0.01%~0.065%、0.015%~0.065%、0.02%~0.065%、0.025%~0.065%、0.03%~0.065%、0.035%~0.065%、0.04%~0.065%、0.045%~0.065%、0.05%~0.065%、0.055%~0.065%、0.06%~0.065%、0.001%~0.06%、0.005%~0.06%、0.01%~0.06%、0.015%~0.06%、0.02%~0.06%、0.025%~0.06%、0.03%~0.06%、0.035%~0.06%、0.04%~0.06%、0.045%~0.06%、0.05%~0.06%、0.055%~0.06%、0.001%~0.055%、0.005%~0.055%、0.01%~0.055%、0.015%~0.055%、0.02%~0.055%、0.025%~0.055%、0.03%~0.055%、0.035%~0.055%、0.04%~0.055%、0.045%~0.055%、0.05%~0.055%、0.001%~0.05%、0.005%~0.05%、0.01%~0.05%、0.015%~0.05%、0.02%~0.05%、0.025%~0.05%、0.03%~0.05%、0.035%~0.05%、0.04%~0.05%、0.045%~0.05%、0.001%~0.045%、0.005%~0.045%、0.01%~0.045%、0.015%~0.045%、0.02%~0.045%、0.025%~0.045%、0.03%~0.045%、0.035%~0.045%、0.04%~0.045%、0.001%~0.04%、0.005%~0.04%、0.01%~0.04%、0.015%~0.04%、0.02%~0.04%、0.025%~0.04%、0.03%~0.04%、0.035%~0.04%、0.001%~0.035%、0.005%~0.035%、0.01%~0.035%、0.015%~0.035%、0.02%~0.035%、0.025%~0.035%、0.03%~0.035%、0.001%~0.03%、0.005%~0.03%、0.01%~0.03%、0.015%~0.03%、0.02%~0.03%、0.025%~0.03%、0.001%~0.025%、0.005%~0.025%、0.01%~0.025%、0.015%~0.025%、0.02%~0.025%、0.001%~0.02%、0.005%~0.02%、0.01%~0.02%、0.015%~0.02%、0.001%~0.015%、0.005%~0.015%、0.01%~0.015%、0.001%~0.01%、0.005%~0.01%、または0.001%~0.005%であり得る。
5xxxアルミニウム合金の場合、合金が含有し得るマグネシウムの量は、3重量%~10重量%の範囲にあり得る。いくつかの実施形態では、マグネシウムの重量パーセントは、3%~10%、3.5%~10%、4%~10%、4.5%~10%、5%~10%、5.5%~10%、6%~10%、6.5%~10%、7%~10%、7.5%~10%、8%~10%、8.5%~10%、9%~10%、9.5%~10%、3%~9.5%、3.5%~9.5%、4%~9.5%、4.5%~9.5%、5%~9.5%、5.5%~9.5%、6%~9.5%、6.5%~9.5%、7%~9.5%、7.5%~9.5%、8%~9.5%、8.5%~9.5%、9%~9.5%、3%~9%、3.5%~9%、4%~9%、4.5%~9%、5%~9%、5.5%~9%、6%~9%、6.5%~9%、7%~9%、7.5%~9%、8%~9%、8.5%~9%、3%~8.5%、3.5%~8.5%、4%~8.5%、4.5%~8.5%、5%~8.5%、5.5%~8.5%、6%~8.5%、6.5%~8.5%、7%~8.5%、7.5%~8.5%、8%~8.5%、3%~8%、3.5%~8%、4%~8%、4.5%~8%、5%~8%、5.5%~8%、6%~8%、6.5%~8%、7%~8%、7.5%~8%、3%~7.5%、3.5%~7.5%、4%~7.5%、4.5%~7.5%、5%~7.5%、5.5%~7.5%、6%~7.5%、6.5%~7.5%、7%~7.5%、3%~7%、3.5%~7%、4%~7%、4.5%~7%、5%~7%、5.5%~7%、6%~7%、6.5%~7%、3%~6.5%、3.5%~6.5%、4%~6.5%、4.5%~6.5%、5%~6.5%、5.5%~6.5%、6%~6.5%、3%~6%、3.5%~6%、4%~6%、4.5%~6%、5%~6%、5.5%~6%、3%~5.5%、3.5%~5.5%、4%~5.5%、4.5%~5.5%、5%~5.5%、3%~5%、3.5%~5%、4%~5%、4.5%~5%、3%~4.5%、3.5%~4.5%、4%~4.5%、3%~4%、3.5%~4%、または3%~3.5%であり得る。
7xxxアルミニウム合金の場合、合金が含有し得る、亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせの量は、6重量%~15重量%の範囲にあり得る。いくつかの実施形態では、亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせの重量パーセントは、6%~15%、6%~14.5%、6%~14%、6%~13.5%、6%~13%、6%~12.5%、6%~12%、6%~11.5%、6%~11%、6%~10.5%、6%~10%、6%~9.5%、6%~9%、6%~8.5%、6%~8%、6%~7.5%、6%~7%、6%~6.5%、6.5%~15%、6.5%~14.5%、6.5%~14%、6.5%~13.5%、6.5%~13%、6.5%~12.5%、6.5%~12%、6.5%~11.5%、6.5%~11%、6.5%~10.5%、6.5%~10%、6.5%~9.5%、6.5%~9%、6.5%~8.5%、6.5%~8%、6.5%~7.5%、6.5%~7%、7%~15%、7%~14.5%、7%~14%、7%~13.5%、7%~13%、7%~12.5%、7%~12%、7%~11.5%、7%~11%、7%~10.5%、7%~10%、7%~9.5%、7%~9%、7%~8.5%、7%~8%、7%~7.5%、7.5%~15%、7.5%~14.5%、7.5%~14%、7.5%~13.5%、7.5%~13%、7.5%~12.5%、7.5%~12%、7.5%~11.5%、7.5%~11%、7.5%~10.5%、7.5%~10%、7.5%~9.5%、7.5%~9%、7.5%~8.5%、7.5%~8%、8%~15%、8%~14.5%、8%~14%、8%~13.5%、8%~13%、8%~12.5%、8%~12%、8%~11.5%、8%~11%、8%~10.5%、8%~10%、8%~9.5%、8%~9%、8%~8.5%、8.5%~15%、8.5%~14.5%、8.5%~14%、8.5%~13.5%、8.5%~13%、8.5%~12.5%、8.5%~12%、8.5%~11.5%、8.5%~11%、8.5%~10.5%、8.5%~10%、8.5%~9.5%、8.5%~9%、9%~15%、9%~14.5%、9%~14%、9%~13.5%、9%~13%、9%~12.5%、9%~12%、9%~11.5%、9%~11%、9%~10.5%、9%~10%、9%~9.5%、9.5%~15%、9.5%~14.5%、9.5%~14%、9.5%~13.5%、9.5%~13%、9.5%~12.5%、9.5%~12%、9.5%~11.5%、9.5%~11%、9.5%~10.5%、9.5%~10%、10%~15%、10%~14.5%、10%~14%、10%~13.5%、10%~13%、10%~12.5%、10%~12%、10%~11.5%、10%~11%、10%~10.5%、10.5%~15%、10.5%~14.5%、10.5%~14%、10.5%~13.5%、10.5%~13%、10.5%~12.5%、10.5%~12%、10.5%~11.5%、10.5%~11%、11%~15%、11%~14.5%、11%~14%、11%~13.5%、11%~13%、11%~12.5%、11%~12%、11%~11.5%、11.5%~15%、11.5%~14.5%、11.5%~14%、11.5%~13.5%、11.5%~13%、11.5%~12.5%、11.5%~12%、12%~15%、12%~14.5%、12%~14%、12%~13.5%、12%~13%、12%~12.5%、12.5%~15%、12.5%~14.5%、12.5%~14%、12.5%~13.5%、12.5%~13%、13%~15%、13%~14.5%、13%~14%、13%~13.5%、13.5%~15%、13.5%~14.5%、13.5%~14%、14%~15%、14%~14.5%、または14.5%~15%であり得る。
上述したように、マグネシウム強化アルミニウム合金が、5xxxアルミニウム合金の場合にはマグネシウムを3wt%以上、7xxxアルミニウム合金の場合には亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせを6wt%以上含有すると、その合金は応力腐食割れをさらに起こしやすくなり得る。それでもなお、3wt%未満のマグネシウム、または6wt%未満の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせを含有するマグネシウム強化アルミニウム合金も、応力腐食割れに対する感受性があり得る。したがって、3wt%未満のマグネシウム、または6wt%未満の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせを有するマグネシウム強化アルミニウム合金にも、特に海洋環境などの腐食環境に製品が曝され得る場合に、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を添加して、応力腐食割れを抑制してもよい。例えば、5xxxアルミニウム合金が含有し得るマグネシウムの量は、0.1重量%~3重量%の範囲にあり得る。いくつかの実施形態では、5xxx合金が含有し得るマグネシウムの重量パーセントは、0.1%~1.5%、0.1%~1.5%、0.5%~1.5%、1%~1.5%、0.1%~1%、0.5%~1%、または1.5%~3%の範囲にあり得る。所望により、マグネシウムの量は、1.5%~3%、1.6%~3%、1.7%~3%、1.8%~3%、1.9%~3%、2%~3%、2.1%~3%、2.2%~3%、2.3%~3%、2.4%~3%、2.5%~3%、2.6%~3%、2.7%~3%、2.8%~3%、2.9%~3%、1.5%~2.9%、1.6%~2.9%、1.7%~2.9%、1.8%~2.9%、1.9%~2.9%、2%~2.9%、2.1%~2.9%、2.2%~2.9%、2.3%~2.9%、2.4%~2.9%、2.5%~2.9%、2.6%~2.9%、2.7%~2.9%、2.8%~2.9%、1.5%~2.8%、1.6%~2.8%、1.7%~2.8%、1.8%~2.8%、1.9%~2.8%、2%~2.8%、2.1%~2.8%、2.2%~2.8%、2.3%~2.8%、2.4%~2.8%、2.5%~2.8%、2.6%~2.8%、2.7%~2.8%、1.5%~2.7%、1.6%~2.7%、1.7%~2.7%、1.8%~2.7%、1.9%~2.7%、2%~2.7%、2.1%~2.7%、2.2%~2.7%、2.3%~2.7%、2.4%~2.7%、2.5%~2.7%、2.6%~2.7%、1.5%~2.6%、1.6%~2.6%、1.7%~2.6%、1.8%~2.6%、1.9%~2.6%、2%~2.6%、2.1%~2.6%、2.2%~2.6%、2.3%~2.6%、2.4%~2.6%、2.5%~2.6%、1.5%~2.5%、1.6%~2.5%、1.7%~2.5%、1.8%~2.5%、1.9%~2.5%、2%~2.5%、2.1%~2.5%、2.2%~2.5%、2.3%~2.5%、2.4%~2.5%、1.5%~2.4%、1.6%~2.4%、1.7%~2.4%、1.8%~2.4%、1.9%~2.4%、2%~2.4%、2.1%~2.4%、2.2%~2.4%、2.3%~2.4%、1.5%~2.3%、1.6%~2.3%、1.7%~2.3%、1.8%~2.3%、1.9%~2.3%、2%~2.3%、2.1%~2.3%、2.2%~2.3%、1.5%~2.2%、1.6%~2.2%、1.7%~2.2%、1.8%~2.2%、1.9%~2.2%、2%~2.2%、2.1%~2.2%、1.5%~2.1%、1.6%~2.1%、1.7%~2.1%、1.8%~2.1%、1.9%~2.1%、2%~2.1%、1.5%~2%、1.6%~2%、1.7%~2%、1.8%~2%、1.9%~2%、1.5%~1.9%、1.6%~1.9%、1.7%~1.9%、1.8%~1.9%、1.5%~1.8%、1.6%~1.8%、1.7%~1.8%、1.5%~1.7%、1.6%~1.7%、または1.5%~1.6%であり得る。例えば、7xxxアルミニウム合金が含有し得る、亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせの量は、0.5重量%~6重量%の範囲にあり得る。いくつかの実施形態では、7xxxアルミニウム合金が含有し得る、亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせの重量パーセントは、0.5%~6%、0.5%~5.5%、0.5%~5%、0.5%~4.5%、0.5%~4%、0.5%~3.5%、0.5%~3%、0.5%~2.5%、0.5%~2%、0.5%~1.5%、0.5%~1%、1%~6%、1%~5.5%、1%~5%、1%~4.5%、1%~4%、1%~3.5%、1%~3%、1%~2.5%、1%~2%、1%~1.5%、1.5%~6%、1.5%~5.5%、1.5%~5%、1.5%~4.5%、1.5%~4%、1.5%~3.5%、1.5%~3%、1.5%~2.5%、1.5%~2%、2%~6%、2%~5.5%、2%~5%、2%~4.5%、2%~4%、2%~3.5%、2%~3%、2%~2.5%、2.5%~6%、2.5%~5.5%、2.5%~5%、2.5%~4.5%、2.5%~4%、2.5%~3.5%、2.5%~3%、3%~6%、3%~5.5%、3%~5%、3%~4.5%、3%~4%、3%~3.5%、3.5%~6%、3.5%~5.5%、3.5%~5%、3.5%~4.5%、3.5%~4%、4%~6%、4%~5.5%、4%~5%、4%~4.5%、4.5%~6%、4.5%~5.5%、4.5%~5%、5%~6%、5%~5.5%、または5.5%~6%の範囲にあり得る。
応力腐食割れを効果的に抑制するために添加され得るカルシウムの量は、5xxxアルミニウム合金におけるマグネシウムの量、または7xxxアルミニウム合金における亜鉛、マグネシウム及び銅の組み合わせの量に応じて異なり得る。例えば、5xxx合金中のマグネシウムの量に対するカルシウムの量の比は、約0.0001~約1の範囲にあり得る。所望により、合金中のマグネシウムの量に対する合金中のカルシウムの量の比は、0.0001~1、0.0001~0.1、0.0001~0.01、0.0001~0.001、0.001~1、0.001~0.1、0.001~0.01、0.01~1、0.01~0.1、または0.1~1の範囲にあり得る。7xxx合金中の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせの量に対するカルシウムの量の比は、約0.0001~約1の範囲にあり得る。所望により、合金中の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせの量に対する合金中のカルシウムの量の比は、0.0001~1、0.0001~0.1、0.0001~0.01、0.0001~0.001、0.001~1、0.001~0.1、0.001~0.01、0.01~1、0.01~0.1、または0.1~1の範囲にあり得る。
応力腐食割れを効果的に抑制するために添加され得るストロンチウムの量は、5xxxアルミニウム合金におけるマグネシウムの量、または7xxxアルミニウム合金における亜鉛、マグネシウム及び銅の組み合わせの量に応じて異なり得る。例えば、5xxx合金中のマグネシウムの量に対するストロンチウムの量の比は、約0.0001~約1の範囲にあり得る。所望により、合金中のマグネシウムの量に対する合金中のストロンチウムの量の比は、0.0001~1、0.0001~0.1、0.0001~0.01、0.0001~0.001、0.001~1、0.001~0.1、0.001~0.01、0.01~1、0.01~0.1、または0.1~1の範囲にあり得る。7xxx合金中の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせの量に対するストロンチウムの量の比は、約0.0001~約1の範囲にあり得る。所望により、合金中の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせの量に対する合金中のストロンチウムの量の比は、0.0001~1、0.0001~0.1、0.0001~0.01、0.0001~0.001、0.001~1、0.001~0.1、0.001~0.01、0.01~1、0.01~0.1、または0.1~1の範囲にあり得る。
応力腐食割れを効果的に抑制するために添加され得る銀の量は、5xxxアルミニウム合金におけるマグネシウムの量、または7xxxアルミニウム合金における亜鉛、マグネシウム及び銅の組み合わせの量に応じて異なり得る。例えば、5xxx合金中のマグネシウムの量に対する銀の量の比は、約0.0001~約1の範囲にあり得る。所望により、合金中のマグネシウムの量に対する合金中の銀の量の比は、0.0001~1、0.0001~0.1、0.0001~0.01、0.0001~0.001、0.001~1、0.001~0.1、0.001~0.01、0.01~1、0.01~0.1、または0.1~1の範囲にあり得る。7xxx合金中の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせの量に対する銀の量の比は、約0.0001~約1の範囲にあり得る。所望により、合金中の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせの量に対する合金中の銀の量の比は、0.0001~1、0.0001~0.1、0.0001~0.01、0.0001~0.001、0.001~1、0.001~0.1、0.001~0.01、0.01~1、0.01~0.1、または0.1~1の範囲にあり得る。
いくつかの実施形態では、合金が含有し得る亜鉛の量は、0.01重量%~15重量%の範囲にあり得る。いくつかの実施形態では、合金が含有し得る亜鉛の量は、0.01重量%~8重量%の範囲にあり得る。例えば、亜鉛の重量パーセントは、0.01%~8%、0.05%~8%、0.1%~8%、0.5%~8%、1%~8%、1.5%~8%、2%~8%、2.5%~8%、3%~8%、3.5%~8%、4%~8%、4.5%~8%、5%~8%、5.5%~8%、6%~8%、6.5%~8%、7%~8%、7.5%~8%、0.01%~7.5%、0.05%~7.5%、0.1%~7.5%、0.5%~7.5%、1%~7.5%、1.5%~7.5%、2%~7.5%、2.5%~7.5%、3%~7.5%、3.5%~7.5%、4%~7.5%、4.5%~7.5%、5%~7.5%、5.5%~7.5%、6%~7.5%、6.5%~7.5%、7%~7.5%、0.01%~7%、0.05%~7%、0.1%~7%、0.5%~7%、1%~7%、1.5%~7%、2%~7%、2.5%~7%、3%~7%、3.5%~7%、4%~7%、4.5%~7%、5%~7%、5.5%~7%、6%~7%、6.5%~7%、0.01%~6.5%、0.05%~6.5%、0.1%~6.5%、0.5%~6.5%、1%~6.5%、1.5%~6.5%、2%~6.5%、2.5%~6.5%、3%~6.5%、3.5%~6.5%、4%~6.5%、4.5%~6.5%、5%~6.5%、5.5%~6.5%、6%~6.5%、0.01%~6%、0.05%~6%、0.1%~6%、0.5%~6%、1%~6%、1.5%~6%、2%~6%、2.5%~6%、3%~6%、3.5%~6%、4%~6%、4.5%~6%、5%~6%、5.5%~6%、0.01%~5.5%、0.05%~5.5%、0.1%~5.5%、0.5%~5.5%、1%~5.5%、1.5%~5.5%、2%~5.5%、2.5%~5.5%、3%~5.5%、3.5%~5.5%、4%~5.5%、4.5%~5.5%、5%~5.5%、0.01%~5%、0.05%~5%、0.1%~5%、0.5%~5%、1%~5%、1.5%~5%、2%~5%、2.5%~5%、3%~5%、3.5%~5%、4%~5%、4.5%~5%、0.01%~4.5%、0.05%~4.5%、0.1%~4.5%、0.5%~4.5%、1%~4.5%、1.5%~4.5%、2%~4.5%、2.5%~4.5%、3%~4.5%、3.5%~4.5%、4%~4.5%、0.01%~4%、0.05%~4%、0.1%~4%、0.5%~4%、1%~4%、1.5%~4%、2%~4%、2.5%~4%、3%~4%、3.5%~4%、0.01%~3.5%、0.05%~3.5%、0.1%~3.5%、0.5%~3.5%、1%~3.5%、1.5%~3.5%、2%~3.5%、2.5%~3.5%、3%~3.5%、0.01%~3%、0.05%~3%、0.1%~3%、0.5%~3%、1%~3%、1.5%~3%、2%~3%、2.5%~3%、0.01%~2.5%、0.05%~2.5%、0.1%~2.5%、0.5%~2.5%、1%~2.5%、1.5%~2.5%、2%~2.5%、0.01%~2%、0.05%~2%、0.1%~2%、0.5%~2%、1%~2%、1.5%~2%、0.01%~1.5%、0.05%~1.5%、0.1%~1.5%、0.5%~1.5%、1%~1.5%、0.01%~1%、0.05%~1%、0.1%~1%、0.5%~1%、0.01%~0.5%、0.05%~0.5%、0.1%~0.5%、0.01%~0.1%、0.05%~0.1%、または0.01%~0.05%であり得る。
いくつかの実施形態では、合金が含有し得る亜鉛の量は、8重量%~15重量%の範囲にあり得る。例えば、亜鉛の重量パーセントは、8%~15%、8.5%~15%、9%~15%、9.5%~15%、10%~15%、10.5%~15%、11%~15%、11.5%~15%、12%~15%、12.5%~15%、13%~15%、13.5%~15%、14%~15%、14.5%~15%、8%~14.5%、8.5%~14.5%、9%~14.5%、9.5%~14.5%、10%~14.5%、10.5%~14.5%、11%~14.5%、11.5%~14.5%、12%~14.5%、12.5%~14.5%、13%~14.5%、13.5%~14.5%、14%~14.5%、8%~14%、8.5%~14%、9%~14%、9.5%~14%、10%~14%、10.5%~14%、11%~14%、11.5%~14%、12%~14%、12.5%~14%、13%~14%、13.5%~14%、8%~13.5%、8.5%~13.5%、9%~13.5%、9.5%~13.5%、10%~13.5%、10.5%~13.5%、11%~13.5%、11.5%~13.5%、12%~13.5%、12.5%~13.5%、13%~13.5%、8%~13%、8.5%~13%、9%~13%、9.5%~13%、10%~13%、10.5%~13%、11%~13%、11.5%~13%、12%~13%、12.5%~13%、8%~12.5%、8.5%~12.5%、9%~12.5%、9.5%~12.5%、10%~12.5%、10.5%~12.5%、11%~12.5%、11.5%~12.5%、12%~12.5%、8%~12%、8.5%~12%、9%~12%、9.5%~12%、10%~12%、10.5%~12%、11%~12%、11.5%~12%、8%~11.5%、8.5%~11.5%、9%~11.5%、9.5%~11.5%、10%~11.5%、10.5%~11.5%、11%~11.5%、8%~11%、8.5%~11%、9%~11%、9.5%~11%、10%~11%、10.5%~11%、8%~10%、8.5%~10%、9%~10%、9.5%~10%、8%~9.5%、8.5%~9.5%、9%~9.5%、8%~9%、8.5%~9%、または8%~8.5%であり得る。
いくつかの実施形態では、合金は、合金元素として亜鉛を含み得ず、付随元素または不可避の不純物としてのみ亜鉛を含み得る。
前述のように、他のアルミニウム合金と比較して応力腐食割れに対してより感受性があり得るアルミニウム合金系列としては、5xxx系及び7xxx系を挙げることができる。
図2は、アルミニウム合金製品の例示的な製造方法の概要を示している。図2の方法は工程205で始まり、205では、溶融アルミニウム合金206が鋳造されて、鋳塊または他の鋳造製品などの鋳造アルミニウム合金製品207を形成する。図2では竪型半連続鋳造プロセスの概略図を示しているが、本明細書に記載のアルミニウム合金は、連続鋳造プロセスを用いて鋳造することもできる。連続鋳造システムは、一対の可動型対向鋳造面(例えば、可動型対向ベルト、ロールまたはブロック)、一対の可動型対向鋳造面間の鋳造キャビティ、及び溶融金属インジェクターを含み得る。溶融金属インジェクターは、端部開口部を有し得、そこから溶融金属が溶融金属インジェクターから出て鋳造キャビティ内に注入され得る。
溶融アルミニウム合金206は、溶融アルミニウム、マグネシウム、及びカルシウム、ならびに、所望によりストロンチウムまたは銀を含み得る。いくつかの実施形態では、溶融アルミニウム合金206は、さらに亜鉛を含んでいてもよい。マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛のそれぞれの量(重量パーセント)は、上述した種々の量のいずれか、またはその部分範囲であり得る。用途に応じて、溶融アルミニウム合金206は、1種以上の他の合金元素、例えば、マンガン、ジルコニウム、スカンジウム、ケイ素、鉄、銅、クロム、チタンなどをさらに含んでいてもよい。
次いで、鋳造アルミニウム合金製品207は、任意の好適な手段によって処理され得る。上述したように、従来のマグネシウム強化アルミニウム合金に対する熱処理は、最終的に応力腐食割れを引き起こす可能性があるマグネシウム含有析出物の形成を制限するために、回避され得るか、または実施される場合、綿密に制御する必要があり得る。したがって、従来のマグネシウム強化アルミニウム合金は、一般的に加工硬化され、H調質または質別である。対照的に、本明細書に開示されているように、マグネシウム強化アルミニウム合金にカルシウムが添加されると、上述したように、合金の応力腐食割れに対する感受性が著しく減少し得る。したがって、合金元素としてカルシウムを含むマグネシウム強化アルミニウム合金は、加工硬化及び/または熱処理されていてもよい。得られた合金は、適宜、H質別またはT質別であり得る。好適なH質別としては、H1X、H2X、H3X、H4Xなどを挙げることができ、例えば、H111、H112、H115、H116、H12、H14、H16、H18、H19、H24、H26、H28、H32、H321、H323、H34、H343、H36、H38などである。好適なT質別としては、T1、T2、T3、T351、T352、T3510、T3511、T36、T361、T4、T42、T451、T4510、T4511、T5、T6、T62、T651、T6510、T6511、T7、T72、T73、T7351、T8、T81、T851、T8510、T8511、T9、T10などを挙げることができる。例示的な処理工程としては、均質化、熱間圧延、冷間圧延、焼きなまし、溶体化処理、予備時効などを挙げることができる。
いくつかの例示的な処理工程を図2に示している。工程210において、鋳造アルミニウム合金製品207は、均質化アルミニウム合金製品211を形成するために均質化される。均質化工程では、本明細書に記載の鋳造製品207は、例えば、約400℃~約500℃の範囲にある温度まで加熱され得る。例えば、製品207は、約400℃、約410℃、約420℃、約430℃、約440℃、約450℃、約460℃、約470℃、約480℃、約490℃、または約500℃の温度まで加熱され得る。次いで、製品207は一定時間灼熱される(すなわち、指定された温度に保持される)。いくつかの実施例では、加熱及び灼熱段階を含む均質化工程における合計時間は、最大24時間であり得る。例えば、製品207は、合計時間が最大18時間の均質化工程で、500℃まで加熱され、灼熱され得る。所望により、製品207は、合計時間が18時間超の均質化工程で、490℃未満まで加熱され、灼熱され得る。場合によっては、均質化工程は複数の処理を含む。いくつかの非限定的な実施例では、均質化工程は、製品207を第1の一定時間、第1の温度まで加熱し、その後、第2の一定時間、第2の温度まで加熱することを含む。例えば、製品207は、約3.5時間約465℃まで加熱され、次いで、約6時間約480℃まで加熱され得る。
均質化工程に続く工程215では、均質化アルミニウム合金製品211が1つ以上の圧延パスに供されて、圧延アルミニウム合金製品212が形成され、これは、圧延後にコイル状にされるアルミニウム合金プレート、アルミニウム合金シェート、またはアルミニウム合金シートなどのアルミニウム合金物品に対応し得る。
熱間圧延工程を行う場合、均質化製品211は、熱間圧延の前に300℃~450℃などの温度まで冷却させることができる。例えば、均質化製品211は、325℃~425℃、または350℃~400℃の温度まで冷却させることができる。いくつかの実施形態では、鋳造製品は、300℃~450℃の温度まで冷却させることができる連続鋳造製品であり得る。次いで、製品は、300℃~450℃などの好適な温度で熱間圧延されて、3mm~200mm(例えば、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、15mm、20mm、25mm、30mm、35mm、40mm、45mm、50mm、55mm、60mm、65mm、70mm、75mm、80mm、85mm、90mm、95mm、100mm、110mm、120mm、130mm、140mm、150mm、160mm、170mm、180mm、190mm、200mm、またはこれらの間にあるいずれか)の標準寸法を有する熱間圧延プレート、熱間圧延シェートまたは熱間圧延シートなどの熱間圧延中間製品が形成され得る。熱間圧延中、熱間圧延機から出た直後の熱延中間製品の温度が、470℃以下、450℃以下、440℃以下、または430℃以下となるように、温度及びその他の操作パラメータが制御され得る。
次いで熱間圧延製品は、冷間圧延されて、約0.5~10mm、例えば、約0.7~6.5mmの標準寸法を有する冷間圧延製品になり得る。所望により、冷間圧延シートは、0.5mm、1.0mm、1.5mm、2.0mm、2.5mm、3.0mm、3.5mm、4.0mm、4.5mm、5.0mm、5.5mm、6.0mm、6.5mm、7.0mm、7.5mm、8.0mm、8.5mm、9.0mm、9.5mm、または10.0mmの標準寸法を有し得る。冷間圧延は、熱間圧延製品と比較して最大85%(例えば、最大10%、最大20%、最大30%、最大40%、最大50%、最大60%、最大70%、最大80%、または最大85%の減少)標準寸法が減少する、最終的な標準寸法の厚さとなるように実施され得る。いくつかの実施形態では、冷間圧延工程中に中間焼なまし工程が実施され得る。中間焼なまし工程は、約300℃~約450℃(例えば、約310℃、約320℃、約330℃、約340℃、約350℃、約360℃、約370℃、約380℃、約390℃、約400℃、約410℃、約420℃、約430℃、約440℃、または約450℃)の温度で実行され得る。場合によっては、中間焼きなまし工程は、複数の処理を含む。いくつかの非限定的な実施例では、中間焼なまし工程は、冷間圧延製品を第1の一定時間、第1の温度まで加熱し、その後、第2の一定時間、第2の温度まで加熱することを含む。例えば、冷間圧延製品は、約1時間約410℃まで加熱され、次いで、約2時間約330℃まで加熱され得る。
いくつかの実施形態において、圧延製品は、溶体化処理工程に供され得る。溶体化処理工程は、シートに対する任意の処理であり、固溶性粒子の固溶をもたらし得る。カルシウムを添加されたマグネシウム強化アルミニウム合金は、応力腐食割れに対する感受性がより低くなり得るため、溶体化処理を省略してもよい。溶体化処理を行う場合、圧延製品は最大590℃(例えば、400℃~590℃)の最高到達温度(PMT)まで加熱され、その温度で一定時間灼熱され得る。例えば、圧延製品は、最大30分(例えば、0秒、60秒、75秒、90秒、5分、10分、20分、25分、または30分)の灼熱時間、480℃で灼熱され得る。加熱及び灼熱後、製品は、200℃/秒超の速度で500~200℃の温度まで急冷され得る。一実施例では、製品は、450℃~200℃の温度で200℃/秒超の速度で焼入れに供される。他の場合では、所望により冷却速度をより速くすることができる。
焼入れ後、熱処理された製品は、所望により、コイル状にされる前に製品を再加熱することによる予備時効処理に供され得る。予備時効処理は、約70℃~約125℃の温度で、最大6時間の一定時間実施され得る。例えば、予備時効処理は、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃、約90℃、約95℃、約100℃、約105℃、約110℃、約115℃、約120℃、または約125℃の温度で実施され得る。いくつかの実施形態では、予備時効処理は、約30分、約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間、または約6時間実施され得る。予備時効処理は、プレート、シェート、またはシートを、放射熱、対流熱、誘導熱、赤外線熱などを発するデバイス等の加熱デバイスに通すことによって実施され得る。
本明細書に記載の鋳造製品は、プレート形態または他の好適な製品形態での製品を製造するために使用され得る。例えば、本明細書に記載の製品を含むプレートは、鋳塊を均質化工程で処理するか、または連続鋳造機で製品を鋳造し、その後の熱間圧延工程によって調製され得る。熱間圧延工程では、鋳造製品が200mm以下の標準寸法の厚さ(例えば、約10mm~約200mm)まで熱間圧延され得る。例えば、鋳造製品は、約10mm~約175mm、約15mm~約150mm、約20mm~約125mm、約25mm~約100mm、約30mm~約75mm、または約35mm~約50mmの最終的な標準寸法の厚さを有するプレートに熱間圧延され得る。
上述したように、カルシウムを添加することにより、マグネシウム強化アルミニウム合金が高温に供され得る場合、結晶粒界におけるマグネシウム含有析出物の形成が変質するか、または制限され得る。したがって、本明細書に記載のマグネシウム強化アルミニウム合金は、上述した熱処理に加えて、応力腐食割れのリスクまたは応力腐食割れに対する感受性を高めることなく、例えば、溶接、焼付塗装時などの高温にさらに供することができる。処理によっては、高温は50℃~600℃の範囲にあり得る。いくつかの実施形態では、高温は、50℃~600℃、100℃~600℃、150℃~600℃、200℃~600℃、250℃~600℃、300℃~600℃、350℃~600℃、400℃~600℃、450℃~600℃、500℃~600℃、550℃~600℃、50℃~550℃、100℃~550℃、150℃~550℃、200℃~550℃、250℃~550℃、300℃~550℃、350℃~550℃、400℃~550℃、450℃~550℃、500℃~550℃、50℃~500℃、100℃~500℃、150℃~500℃、200℃~500℃、250℃~500℃、300℃~500℃、350℃~500℃、400℃~500℃、450℃~500℃、50℃~450℃、100℃~450℃、150℃~450℃、200℃~450℃、250℃~450℃、300℃~450℃、350℃~450℃、400℃~450℃、50℃~400℃、100℃~400℃、150℃~400℃、200℃~400℃、250℃~400℃、300℃~400℃、350℃~400℃、50℃~350℃、100℃~350℃、150℃~350℃、200℃~350℃、250℃~350℃、300℃~350℃、50℃~300℃、100℃~300℃、150℃~300℃、200℃~300℃、250℃~300℃、50℃~250℃、100℃~250℃、150℃~250℃、200℃~250℃、50℃~200℃、100℃~200℃、150℃~200℃、50℃~150℃、100℃~150℃、または50℃~100℃の範囲にあり得る。
応力腐食割れに対する添加されたカルシウムの抑制効果を考慮すると、マグネシウム強化アルミニウム合金は、応力腐食割れに対する感受性が低下した状態で、海洋用途、自動車の補強/シャーシ用途の場合など、腐食環境において使用することができる。
本明細書で引用されているすべての特許、出版物、及び要約は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。例示された実施形態を含む実施形態の前述の説明は、例示及び説明の目的のためにのみ提示されており、網羅的であること、または開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。それらの多数の改変、適合、及び使用が、当業者には明らかであろう。
実例となる態様
以下で使用されるように、一連の態様へのいかなる言及も、それらの実施例のそれぞれに対する言及として離接的に理解されるべきである(例えば、「態様1~4」は「態様1、2、3、または4」として理解されるべきである)。
態様1は、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品であって、3wt%~10wt%のマグネシウムまたは6wt%~15wt%の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせ、0.001wt%~0.1wt%のカルシウムを含む複数の合金元素、ならびにアルミニウムを含む、前記耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様2は、アルミニウムが耐応力腐食割れアルミニウム合金製品の残部を構成する、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様3は、複数の合金元素が、0.001wt%~0.1wt%のストロンチウムをさらに含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様4は、複数の合金元素が、0.001wt%~0.1wt%の銀をさらに含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様5は、H質別である、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様6は、T質別である、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様7は、鋳造アルミニウム製品を1回以上の熱間圧延工程に供することによって製造される、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様8は、鋳造アルミニウム製品を1回以上の冷間圧延工程に供することによって製造される、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様9は、5xxx系アルミニウム合金を含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様10は、複数の合金元素が亜鉛を含まない、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様11は、7xxx系アルミニウム合金を含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様12は、複数の合金元素が亜鉛をさらに含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様13は、複数の合金元素が0.1wt%~15wt%の亜鉛を含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様14は、マグネシウム含有析出物を含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様15は、マグネシウム及び/またはアルミニウムを含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様16は、マグネシウム含有析出物がMgAlベータ相粒子を含み、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品が0.05wt%未満のMgAlベータ相粒子を含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様17は、マグネシウム含有析出物がMg及び/またはZnを含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様18は、マグネシウム含有析出物がMgZnイータ相粒子を含み、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品が10wt%未満のMgZnイータ相粒子を含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様19は、マグネシウム含有析出物がMgZnイータ相粒子を含み、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品が5wt%未満のMgZnイータ相粒子を含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様20は、マグネシウム含有析出物がMgZnイータ相粒子を含み、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品が1wt%未満のMgZnイータ相粒子を含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様21は、マグネシウム含有析出物がMgZnイータ相粒子を含み、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品が0.1wt%未満のMgZnイータ相粒子を含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様22は、マグネシウム含有析出物がMgZnイータ相粒子を含み、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品が0.05wt%未満のMgZnイータ相粒子を含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様23は、マグネシウム含有析出物が50℃~600℃の温度への曝露によって形成される、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様24は、マグネシウム含有析出物が時効中に形成される、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様25は、マグネシウム含有析出物がカルシウムを含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様26は、アルミニウム合金製品中のカルシウムの存在により、3wt%~10wt%のマグネシウムまたは6wt%~12wt%の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせ、ならびに0.001wt%未満のカルシウムを含み、同一の処理条件に供された同等のアルミニウム合金製品を基準として、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品中のマグネシウム含有析出物の量が減少する、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様27は、アルミニウム合金製品の結晶粒界に、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相を含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様28は、1つ以上の相が50℃~600℃の高温への曝露によって生じる、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様29は、1つ以上の相が時効によって生じる、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様30は、1つ以上の相が金属カルシウムを含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様31は、1つ以上の相が金属ストロンチウムを含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様32は、1つ以上の相が金属銀を含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様33は、1つ以上の相のうちの1相がカルシウム及びマグネシウムを含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様34は、1つ以上の相のうちの1相がストロンチウム及びマグネシウムを含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様35は、1つ以上の相のうちの1相が銀及びマグネシウムを含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様36は、1つ以上の相のうちの1相がカルシウム及びアルミニウムを含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様37は、1つ以上の相のうちの1相がストロンチウム及びアルミニウムを含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様38は、1つ以上の相のうちの1相が銀及びアルミニウムを含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様39は、1つ以上の相のうちの1相がカルシウム、アルミニウム、及びマグネシウムを含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様40は、1つ以上の相のうちの1相がストロンチウム、アルミニウム、及びマグネシウムを含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様41は、1つ以上の相のうちの1相がカルシウム、ストロンチウム、アルミニウム、及びマグネシウムを含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様42は、1つ以上の相のうちの1相がカルシウム、銀、アルミニウム、及びマグネシウムを含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様43は、1つ以上の相のうちの1相がストロンチウム、銀、アルミニウム、及びマグネシウムを含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様44は、1つ以上の相のうちの1相がカルシウム、ストロンチウム、銀、アルミニウム、及びマグネシウムを含む、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様45は、1つ以上の相が、結晶粒界に位置するマグネシウム含有析出物を少なくとも部分的に取り囲んでいる、先行または後続態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
態様46は、耐応力腐食割れアルミニウム合金製品を製造する方法であって、溶融状態のアルミニウム合金を溶融アルミニウム合金として供給することであり、ここでアルミニウム合金は、3wt%~10wt%のマグネシウムまたは6wt%~12wt%の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせ、0.001wt%~0.1wt%のカルシウム、ならびにアルミニウムを含む、前記供給することと、溶融アルミニウム合金を鋳造して、アルミニウム合金製品を形成することと、を含む、前記方法である。
態様47は、アルミニウム合金製品を均質化して、均質化アルミニウム合金製品を形成することをさらに含む、先行または後続態様のいずれかに記載の方法である。
態様48は、アルミニウム合金製品を時効することをさらに含む、先行または後続態様のいずれかに記載の方法である。
態様49は、アルミニウム合金製品を冷間圧延することをさらに含む、先行または後続態様のいずれかに記載の方法である。
態様50は、アルミニウム合金製品を熱間圧延することをさらに含む、先行または後続態様のいずれかに記載の方法である。
態様51は、アルミニウム合金製品を高温に供することをさらに含む、先行または後続態様のいずれかに記載の方法である。
態様52は、アルミニウム合金製品を腐食環境に供することをさらに含む、先行または後続態様のいずれかに記載の方法である。
態様53は、アルミニウム合金製品中のカルシウムの存在により、3wt%~10wt%のマグネシウムまたは6wt%~12wt%の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせ、ならびに0.001wt%未満のカルシウムを含む同等のアルミニウム合金製品を基準として、アルミニウム合金製品における応力腐食割れを誘発するのに要する時間が増加する、先行または後続態様のいずれかに記載の方法である。
態様54は、アルミニウム合金を海洋環境に供することをさらに含む、先行または後続態様のいずれかに記載の方法である。
態様55は、アルミニウム合金製品が、先行態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である、いずれかの先行方法である。
態様56は、先行態様のいずれかに記載の方法に従って調製された、先行態様のいずれかに記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である。
上で引用されているすべての特許、出版物、及び要約は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。例示された実施形態を含む実施形態の前述の説明は、例示及び説明の目的のためにのみ提示されており、網羅的であること、または開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。それらの多数の改変、適合、及び使用が、当業者には明らかであろう。

Claims (30)

  1. 耐応力腐食割れアルミニウム合金製品であって、
    3wt%~10wt%のマグネシウムまたは6wt%~15wt%の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせ、
    0.001wt%~0.1wt%のカルシウム
    を含む複数の合金元素、ならびに
    アルミニウム
    を含む、前記耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  2. 前記複数の合金元素が、0.001wt%~0.1wt%のストロンチウムをさらに含む、請求項1に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  3. 前記複数の合金元素が、0.001wt%~0.1wt%の銀をさらに含む、請求項1に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  4. H質別である、請求項1に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  5. T質別である、請求項1に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  6. 5xxx系アルミニウム合金を含む、請求項1に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  7. 前記複数の合金元素が亜鉛を含まない、請求項1に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  8. 7xxx系アルミニウム合金を含む、請求項1に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  9. 前記複数の合金元素が0.1wt%~15wt%の亜鉛を含む、請求項1に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  10. マグネシウム含有析出物を含む、請求項1に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  11. マグネシウム及び/またはアルミニウムを含む、請求項10に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  12. 前記マグネシウム含有析出物がMgAlベータ相粒子を含み、前記耐応力腐食割れアルミニウム合金製品が、重量で0.05wt%未満の前記MgAlベータ相粒子を含む、請求項10に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  13. 前記マグネシウム含有析出物がMg及び/またはZnを含む、請求項10に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  14. 前記マグネシウム含有析出物がMgZnイータ相粒子を含み、前記耐応力腐食割れアルミニウム合金製品が10wt%未満の前記MgZnイータ相粒子を含む、請求項10に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  15. 前記マグネシウム含有析出物がカルシウムを含む、請求項10に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  16. 前記カルシウムの存在により、3wt%~10wt%のマグネシウムまたは6wt%~12wt%の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせ、ならびに0.001wt%未満のカルシウムを含み、同一の処理条件に供された同等のアルミニウム合金製品を基準として、前記耐応力腐食割れアルミニウム合金製品中の前記マグネシウム含有析出物の量が減少する、請求項10に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  17. 前記耐応力腐食割れアルミニウム合金製品の結晶粒界に、カルシウム、ストロンチウム、及び/または銀を含有する1つ以上の相を含む、請求項1に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  18. 前記1つ以上の相が金属カルシウムを含む、請求項17に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  19. 前記1つ以上の相が金属ストロンチウムを含む、請求項17に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  20. 前記1つ以上の相が金属銀を含む、請求項17に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  21. 前記1つ以上の相のうちの1相がカルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、銀、またはアルミニウムのうちの少なくとも2つの組み合わせを含む、請求項17に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  22. 前記1つ以上の相のうちの1相がカルシウム、ストロンチウム、銀、アルミニウム、及びマグネシウムを含む、請求項17に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  23. 前記1つ以上の相が、前記結晶粒界に位置するマグネシウム含有析出物を少なくとも部分的に取り囲んでいる、請求項17に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
  24. 耐応力腐食割れアルミニウム合金製品を製造する方法であって、
    溶融状態のアルミニウム合金を溶融アルミニウム合金として供給することであり、ここで前記アルミニウム合金は、
    3wt%~10wt%のマグネシウムまたは6wt%~12wt%の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせ、
    0.001wt%~0.1wt%のカルシウム、ならびに
    アルミニウムを含む、前記供給することと、
    前記溶融アルミニウム合金を鋳造して、アルミニウム合金製品を形成することと、
    を含む、前記方法。
  25. 前記アルミニウム合金製品を均質化して、均質化アルミニウム合金製品を形成することをさらに含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記アルミニウム合金製品を時効すること、前記アルミニウム合金製品を冷間圧延すること、前記アルミニウム合金製品を熱間圧延すること、前記アルミニウム合金製品を高温に供すること、または前記アルミニウム合金製品を腐食環境に供することのうちの1つ以上をさらに含む、請求項24に記載の方法。
  27. 前記アルミニウム合金製品中の前記カルシウムの存在により、3wt%~10wt%のマグネシウムまたは6wt%~12wt%の亜鉛、マグネシウム、及び銅の組み合わせ、ならびに0.001wt%未満のカルシウムを含む同等のアルミニウム合金製品を基準として、前記アルミニウム合金製品における応力腐食割れを誘発するのに要する時間が増加する、請求項24に記載の方法。
  28. 前記アルミニウム合金を海洋環境に供することをさらに含む、請求項24に記載の方法。
  29. 前記アルミニウム合金製品が、請求項1~23のいずれか1項に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品である、請求項24~28のいずれか1項に記載の方法。
  30. 請求項24~28のいずれか1項に記載の方法に従って調製された、請求項1~23のいずれか1項に記載の耐応力腐食割れアルミニウム合金製品。
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