JP2004158784A - 光源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】保持部材共通化による光源装置の省部品化・調整工程短縮化によるコストダウンと、接着剤溜り部の存在に基づく接着強度向上による信頼性向上を図ること。
【解決手段】光源である半導体レーザSと、半導体レーザから出射されるレーザ光Jを略平行光化するコリメータレンズCと、半導体レーザを保持する保持部材10と、その保持部材に設けられたコリメータレンズ用の接着部17とを備えた光源装置Eにおいて、保持部材10の接着部17に接着剤溜り部18が設けられ、その接着剤溜り部18の接着剤WによりコリメータレンズCが保持部材10と接着固定される。
【選択図】 図1
【解決手段】光源である半導体レーザSと、半導体レーザから出射されるレーザ光Jを略平行光化するコリメータレンズCと、半導体レーザを保持する保持部材10と、その保持部材に設けられたコリメータレンズ用の接着部17とを備えた光源装置Eにおいて、保持部材10の接着部17に接着剤溜り部18が設けられ、その接着剤溜り部18の接着剤WによりコリメータレンズCが保持部材10と接着固定される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザビームプリンタ・レーザファクシミリ等の画像記録装置や、半導体レーザを利用する光デイスクのピックアップユニット等に用いられる光源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体レーザを光源とし、そのレーザ光を所定のスポット形状にするコリメータレンズを備える光源装置として、例えば、特許文献1、特許文献2に記載のものが知られている。
【0003】
特許文献1には、半導体レーザを保持するレーザホルダに、コリメータレンズを保持するレンズホルダを接着して一体化した技術が記載されている。特許文献2には、省部品化、調整精度向上を目的として、コリメータレンズの保持部材を廃し、コリメータレンズを半導体レーザの保持部材に直接接着固定する技術が記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−112940号公報
【特許文献2】
特開平8−184735
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術によれば、下記のような問題点が生じていた。
【0006】
▲1▼ コリメータレンズと保持部材の接着部はコリメータレンズ外周面のみであるため、充分な接着強度を確保できない。特に、振動などの影響で直接強度の向上が要求される、半導体レーザとコリメータレンズの間隔が大きい光源装置では、性能を満足することができないことが懸念される。
【0007】
▲2▼ コリメータレンズ厚が小さい場合やレンズ径が大きい場合には、接着前後の位置精度変化が大きく、調整精度のばらつきが大きくなり生産性を低下させる懸念がある。
【0008】
▲3▼ 図5(a)、(b)、(c)に示すように、半導体レーザSのレーザ光との焦点調整時において、予め接着剤Wを塗布した状態でコリメータレンズCをその光軸方向に移動させると、コリメータレンズCの有効面C10、C20に接着剤Wが偏って付着し接着剤の塗布状態が安定せず、調整精度を低下させる懸念がある。同図において10は保持部材である。
【0009】
よって、本発明は、光源装置の省部品化・調整工程短縮化によるコストダウンと、接着強度向上による信頼性向上を図ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、光源である半導体レーザと、該半導体レーザから出射されるレーザ光を略平行光化するコリメータレンズと、前記半導体レーザを保持する保持部材と、その保持部材に設けられたコリメータレンズ用の接着部とを備えた光源装置において、前記保持部材の接着部に接着剤溜り部が設けられ、その接着剤溜り部の接着剤により前記コリメータレンズが保持部材と接着固定されることを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、半導体レーザの保持部材に接着剤溜り部を設け、その接着剤溜り部の接着剤によりコリメータレンズを保持部材と接着固定する構成としたので、保持部材共通化による光源装置の省部品化・調整工程短縮化によるコストダウンと、接着剤溜り部の存在に基づく接着強度向上による信頼性向上を図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0013】
本発明の特徴を最もよく表わす図画として、図1に光源装置Eの外観図を、図2に光源装置Eの断面図を、図3光源装置を含む走査光学装置の構成図をそれぞれ示す。
【0014】
まず、画像記録装置における、光源装置を含む走査光学装置の一般的な構成を図3にて説明する。Eは光源装置、Jは光源装置Eから出射されるレーザ光、Gはシリンドリカルレンズ、Rはポリゴンミラー、Fは結像レンズ、Mは折返しミラー、Bは検出ミラー、Dは走査開始信号検出器、Hは筐体である。
【0015】
光源装置Eから発生されたレーザ光JはシリンドリカルレンズGを経てポリゴンミラーRに照射し走査偏向される。その後、レーザ光Jは結像レンズFを経て折返しミラーMによって反射され、図示しない感光ドラムの表面に結像される。感光ドラムに結像されるレーザ光Jは、ポリゴンミラーRの回転よる主走査および感光ドラムの回転による副走査によって静電潜像を形成する。
【0016】
また、ポリゴンミラーRによって偏向走査されたレーザ光Jの一部分は検出ミラーBによって走査開始信号検出器Dへ導入され、走査開始信号検出器Dの出力信号によって、光源装置Eの半導体レーザ(図2参照)が書き込み変調を開始する。なお、光源装置E、ポリゴンミラーR、結像レンズF、検出ミラーB、走査開始信号検出器D、折り返しミラーM等は筐体Hに取付けられ、筐体Hの上部開口は図示しない蓋によって閉塞される。
【0017】
次に、本発明の実施の形態に係る光源装置Eについて、図1〜4を参照して説明する。これらの図において、参照符号Sは複数の発光点(不図示)を有する光源であるところの半導体レーザである。S10は半導体レーザSから延びる複数のリードピンであり、S20は略円板形状のステムである。Pは半導体レーザSを駆動するIC(不図示)を実装した回路基板。P10は回路基盤Pに設けられたリードピンS10の取付け孔である。
【0018】
半導体レーザSを保持するレーザホルダ(保持部材)は、図1に示すように全体として符号10で示している。このレーザホルダ10は、内部がレーザ光の光路となる円筒部11と、円筒部11の半導体レーザS側に設けられるフランジ12と、光源装置Eと光学箱HをビスK1にて固定する第1取付け部13と、半導体レーザSが接続される回路基板PをビスK2にて固定する第2取付け部14と、円筒部11の内周部の一端に半導体レーザSを保持する圧入孔15と、円筒部11の半導体レーザS側に設けられる光学箱Hの嵌合穴H10と嵌合関係になる環部16とを備えている。
【0019】
また、円筒部11の圧入孔15と反対側の先端部には、コリメータレンズC(後述)との接着部17が設けられている。接着部17の上方は開放されている。この接着部17には、コリメータレンズCとの接着部位となる接着剤溜り部18が設けられている。接着部17は上方が開放(切り欠き)された半円筒状で、その半円筒状の内周面に、図では半円筒状の下部に接着剤溜り部18が設けられている。
【0020】
接着剤溜り部18の底面は半円筒部の内面により形成されているため、コリメータレンズCの外周面の曲率にほぼ対応する曲面(ほぼ同じ曲率の曲面)に形成されている。この接着剤溜り部18の接着剤WによりコリメータレンズCが保持部材10と接着固定されている。
【0021】
接着剤溜り部18は、コリメータレンズCの光軸方向に間隔をおいて設けられた両側の凸部19、20と、その凸部19、20間の低面(半円筒部の内面の一部)により形成されている。両側の凸部19、20は半円筒部の内面から突出していると共に、その凸部19、20の先端面は水平な平坦面に形成されている。さらに、凸部19、20の先端面にはコリメータレンズCの光軸方向に延びる切り欠き溝21、22がそれぞれ設けられている。凸部19、20間の間隔はコリメータレンズCの厚さの2倍前後に設定されている。
【0022】
従って、接着剤溜り部18は、その底面(曲面)と、凸部19、20の対向する内壁面と、切り欠き溝21、22とによって、接着剤Wを一定の深さに貯留することができるように構成されている。換言すれば、接着剤Wの液面位置が一定の高さ以上に高くならないように、過剰な接着剤が切り欠き溝21、22が排出されるように構成されている。
【0023】
図において、Cは半導体レーザSのレーザ光を略平行光化するコリメータレンズであり、C10、C20はレンズ有効面(図1、図2参照)、C30は外周面、Wは紫外線硬化型接着剤である。
【0024】
上記構成において、半導体レーザSはレーザホルダ10の円筒部11の圧入穴15に直接圧入され固定保持される。回路基板Pは半導体レーザSのリードピンS10が回路基板Pに設けられた穴P10を貫通した状態で、ビスK2によってレーザホルダ10の取付け部14に締結固定される。そして、半導体レーザSのリードピンS10は回路基板Pに半田付けされる。
【0025】
図4(a)、(b)、(c)に半導体レーザSとコリメータレンズCとの光軸・焦点調整の様子を示す。調整はレーザ光Jが水平な状態になるように調整治具(不図示)が装着されて行われる。コリメータレンズCは有効面C10とC20を挟みこむようにチャックT(不図示)により把持される。レーザホルダ10の接着部17の接着剤溜り部18には予め紫外線硬化型接着剤Wが塗布(注入)されている。
【0026】
調整は、まずコリメータレンズCをXY方向に移動させ、半導体レーザSとの光軸調整を行う。次に、コリメータレンズCをZ方向に移動させ焦点合わせを行う。コリメータレンズCを予め設定される光軸方向位置Z1からZ2まで移動し焦点が最も合致する位置を検出する。
【0027】
このときコリメータレンズCの移動により接着剤Wが押し出され、その一部は切り欠き溝21、22により接着剤溜り部18の外部に流出する。各調整完了後に、接着剤溜り部18と、切り欠き溝21、22によって押し出された接着剤Wに紫外線UV(不図示)を照射して硬化させることで、コリメータレンズCをレーザホルダ10に接着固定する。
【0028】
コリメータレンズCを把持するチャックTや紫外線硬化型接着剤Wの注入・塗布および紫外線UVの照射はレーザホルダ10におけるコリメータレンズCの接着部17の上方に開放された空間を作業スペースとして行われる。
【0029】
(実施の形態の効果)
コリメータレンズCとレーザホルダ10との接着部は、接着剤Wが一定の深さに貯留された接着剤溜り部18により、有効面C10、C20と外周面C30が必ず接着部位となる。また、切り欠き溝21、22により過剰な接着剤を接着剤溜り部18の外部に押し出すので、接着剤量と塗布状態を安定させ、接着後の照射/焦点位置の変動のばらつきを抑制することができ、調整精度を向上することができる。
【0030】
コリメータレンズCの有効面を接着部位にするので、特に、薄肉大径のコリメータレンズCの調整制度や接着強度を向上させる。また、接着剤溜り部18に予め接着剤Wを塗布(注入)しておくことができるので、調整・接着工程の時間を短縮することができる。
【0031】
コリメータレンズCの上方が作業空間として確保されるので、調整治具の簡素化や調整精度の信頼性を向上できる。即ち、コリメータレンズC周囲の上方が開放されているので、コリメータレンズの把持や接着剤塗布などの治具構成の単純化や組立性の向上を図ることができる。
【0032】
レーザホルダ(保持部材)10がその一端に半導体レーザSを保持する構成としているため、即ち、一つの保持部材10に半導体レーザSとコリメータレンズCの双方を固定することにより、それらを別部材に固定する場合に比べて双方の調整精度を向上でき、また光源装置Eをユニット化できるので光源装置Eの選別や交換など取り扱いが容易になる。
【0033】
本発明の実施の形態には、実施態様1に加えて、次の各実施態様2、3、4も含まれる。
【0034】
(実施態様1)
光源である半導体レーザSと、その半導体レーザSから出射されるレーザ光Jを略平行光化するコリメータレンズCと、半導体レーザSを保持する保持部材10と、その保持部材10に設けられたコリメータレンズ用の接着部17とを備えた光源装置において、保持部材10の接着部17に接着剤溜り部18が設けられ、その接着剤溜り部18の接着剤WによりコリメータレンズCが保持部材10と接着固定されることを特徴とする。
【0035】
(実施態様2)
接着剤溜り部18は、コリメータレンズCの光軸方向に互いに間隔をおいて対向配置された少なくとも二つの内壁面を有することを特徴とする実施態様1に記載の光源装置。
【0036】
(実施態様3)
内壁面が、コリメータレンズCの光軸方向に間隔をおいて設けられた二つの凸部19、20により形成されていることを特徴とする実施態様2に記載の光源装置。
【0037】
(実施態様4)
凸部19、20の先端面にはコリメータレンズCの光軸方向に延びる切り欠き溝21、22がそれぞれ設けられていることを特徴とする実施態様3記載の光源装置。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、半導体レーザの保持部材に接着剤溜り部を設け、その接着剤溜り部の接着剤によりコリメータレンズを保持部材と接着固定する構成としたので、保持部材共通化による光源装置の省部品化・調整工程短縮化によるコストダウンと、接着剤溜り部の存在に基づく接着強度向上による信頼性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る光源装置の外観図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る光源装置の断面図である。
【図3】本発明の光源装置を含む走査光学装置の斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る光源装置のコリメータレンズ接着位置調整のための作業工程図である。
【図5】従来における光源装置のコリメータレンズ接着位置調整のための作業工程図である。
【符号の説明】
E 光源装置
H 筐体
H10 嵌合穴
S 半導体レーザ
P 回路基板
C コリメータレンズ
W 接着剤
C10,20 有効面
C30 外周面
10 保持部材
17 接着部
18 接着剤溜り部
19、20 凸部
21、22 切り欠き溝
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザビームプリンタ・レーザファクシミリ等の画像記録装置や、半導体レーザを利用する光デイスクのピックアップユニット等に用いられる光源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体レーザを光源とし、そのレーザ光を所定のスポット形状にするコリメータレンズを備える光源装置として、例えば、特許文献1、特許文献2に記載のものが知られている。
【0003】
特許文献1には、半導体レーザを保持するレーザホルダに、コリメータレンズを保持するレンズホルダを接着して一体化した技術が記載されている。特許文献2には、省部品化、調整精度向上を目的として、コリメータレンズの保持部材を廃し、コリメータレンズを半導体レーザの保持部材に直接接着固定する技術が記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−112940号公報
【特許文献2】
特開平8−184735
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術によれば、下記のような問題点が生じていた。
【0006】
▲1▼ コリメータレンズと保持部材の接着部はコリメータレンズ外周面のみであるため、充分な接着強度を確保できない。特に、振動などの影響で直接強度の向上が要求される、半導体レーザとコリメータレンズの間隔が大きい光源装置では、性能を満足することができないことが懸念される。
【0007】
▲2▼ コリメータレンズ厚が小さい場合やレンズ径が大きい場合には、接着前後の位置精度変化が大きく、調整精度のばらつきが大きくなり生産性を低下させる懸念がある。
【0008】
▲3▼ 図5(a)、(b)、(c)に示すように、半導体レーザSのレーザ光との焦点調整時において、予め接着剤Wを塗布した状態でコリメータレンズCをその光軸方向に移動させると、コリメータレンズCの有効面C10、C20に接着剤Wが偏って付着し接着剤の塗布状態が安定せず、調整精度を低下させる懸念がある。同図において10は保持部材である。
【0009】
よって、本発明は、光源装置の省部品化・調整工程短縮化によるコストダウンと、接着強度向上による信頼性向上を図ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、光源である半導体レーザと、該半導体レーザから出射されるレーザ光を略平行光化するコリメータレンズと、前記半導体レーザを保持する保持部材と、その保持部材に設けられたコリメータレンズ用の接着部とを備えた光源装置において、前記保持部材の接着部に接着剤溜り部が設けられ、その接着剤溜り部の接着剤により前記コリメータレンズが保持部材と接着固定されることを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、半導体レーザの保持部材に接着剤溜り部を設け、その接着剤溜り部の接着剤によりコリメータレンズを保持部材と接着固定する構成としたので、保持部材共通化による光源装置の省部品化・調整工程短縮化によるコストダウンと、接着剤溜り部の存在に基づく接着強度向上による信頼性向上を図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0013】
本発明の特徴を最もよく表わす図画として、図1に光源装置Eの外観図を、図2に光源装置Eの断面図を、図3光源装置を含む走査光学装置の構成図をそれぞれ示す。
【0014】
まず、画像記録装置における、光源装置を含む走査光学装置の一般的な構成を図3にて説明する。Eは光源装置、Jは光源装置Eから出射されるレーザ光、Gはシリンドリカルレンズ、Rはポリゴンミラー、Fは結像レンズ、Mは折返しミラー、Bは検出ミラー、Dは走査開始信号検出器、Hは筐体である。
【0015】
光源装置Eから発生されたレーザ光JはシリンドリカルレンズGを経てポリゴンミラーRに照射し走査偏向される。その後、レーザ光Jは結像レンズFを経て折返しミラーMによって反射され、図示しない感光ドラムの表面に結像される。感光ドラムに結像されるレーザ光Jは、ポリゴンミラーRの回転よる主走査および感光ドラムの回転による副走査によって静電潜像を形成する。
【0016】
また、ポリゴンミラーRによって偏向走査されたレーザ光Jの一部分は検出ミラーBによって走査開始信号検出器Dへ導入され、走査開始信号検出器Dの出力信号によって、光源装置Eの半導体レーザ(図2参照)が書き込み変調を開始する。なお、光源装置E、ポリゴンミラーR、結像レンズF、検出ミラーB、走査開始信号検出器D、折り返しミラーM等は筐体Hに取付けられ、筐体Hの上部開口は図示しない蓋によって閉塞される。
【0017】
次に、本発明の実施の形態に係る光源装置Eについて、図1〜4を参照して説明する。これらの図において、参照符号Sは複数の発光点(不図示)を有する光源であるところの半導体レーザである。S10は半導体レーザSから延びる複数のリードピンであり、S20は略円板形状のステムである。Pは半導体レーザSを駆動するIC(不図示)を実装した回路基板。P10は回路基盤Pに設けられたリードピンS10の取付け孔である。
【0018】
半導体レーザSを保持するレーザホルダ(保持部材)は、図1に示すように全体として符号10で示している。このレーザホルダ10は、内部がレーザ光の光路となる円筒部11と、円筒部11の半導体レーザS側に設けられるフランジ12と、光源装置Eと光学箱HをビスK1にて固定する第1取付け部13と、半導体レーザSが接続される回路基板PをビスK2にて固定する第2取付け部14と、円筒部11の内周部の一端に半導体レーザSを保持する圧入孔15と、円筒部11の半導体レーザS側に設けられる光学箱Hの嵌合穴H10と嵌合関係になる環部16とを備えている。
【0019】
また、円筒部11の圧入孔15と反対側の先端部には、コリメータレンズC(後述)との接着部17が設けられている。接着部17の上方は開放されている。この接着部17には、コリメータレンズCとの接着部位となる接着剤溜り部18が設けられている。接着部17は上方が開放(切り欠き)された半円筒状で、その半円筒状の内周面に、図では半円筒状の下部に接着剤溜り部18が設けられている。
【0020】
接着剤溜り部18の底面は半円筒部の内面により形成されているため、コリメータレンズCの外周面の曲率にほぼ対応する曲面(ほぼ同じ曲率の曲面)に形成されている。この接着剤溜り部18の接着剤WによりコリメータレンズCが保持部材10と接着固定されている。
【0021】
接着剤溜り部18は、コリメータレンズCの光軸方向に間隔をおいて設けられた両側の凸部19、20と、その凸部19、20間の低面(半円筒部の内面の一部)により形成されている。両側の凸部19、20は半円筒部の内面から突出していると共に、その凸部19、20の先端面は水平な平坦面に形成されている。さらに、凸部19、20の先端面にはコリメータレンズCの光軸方向に延びる切り欠き溝21、22がそれぞれ設けられている。凸部19、20間の間隔はコリメータレンズCの厚さの2倍前後に設定されている。
【0022】
従って、接着剤溜り部18は、その底面(曲面)と、凸部19、20の対向する内壁面と、切り欠き溝21、22とによって、接着剤Wを一定の深さに貯留することができるように構成されている。換言すれば、接着剤Wの液面位置が一定の高さ以上に高くならないように、過剰な接着剤が切り欠き溝21、22が排出されるように構成されている。
【0023】
図において、Cは半導体レーザSのレーザ光を略平行光化するコリメータレンズであり、C10、C20はレンズ有効面(図1、図2参照)、C30は外周面、Wは紫外線硬化型接着剤である。
【0024】
上記構成において、半導体レーザSはレーザホルダ10の円筒部11の圧入穴15に直接圧入され固定保持される。回路基板Pは半導体レーザSのリードピンS10が回路基板Pに設けられた穴P10を貫通した状態で、ビスK2によってレーザホルダ10の取付け部14に締結固定される。そして、半導体レーザSのリードピンS10は回路基板Pに半田付けされる。
【0025】
図4(a)、(b)、(c)に半導体レーザSとコリメータレンズCとの光軸・焦点調整の様子を示す。調整はレーザ光Jが水平な状態になるように調整治具(不図示)が装着されて行われる。コリメータレンズCは有効面C10とC20を挟みこむようにチャックT(不図示)により把持される。レーザホルダ10の接着部17の接着剤溜り部18には予め紫外線硬化型接着剤Wが塗布(注入)されている。
【0026】
調整は、まずコリメータレンズCをXY方向に移動させ、半導体レーザSとの光軸調整を行う。次に、コリメータレンズCをZ方向に移動させ焦点合わせを行う。コリメータレンズCを予め設定される光軸方向位置Z1からZ2まで移動し焦点が最も合致する位置を検出する。
【0027】
このときコリメータレンズCの移動により接着剤Wが押し出され、その一部は切り欠き溝21、22により接着剤溜り部18の外部に流出する。各調整完了後に、接着剤溜り部18と、切り欠き溝21、22によって押し出された接着剤Wに紫外線UV(不図示)を照射して硬化させることで、コリメータレンズCをレーザホルダ10に接着固定する。
【0028】
コリメータレンズCを把持するチャックTや紫外線硬化型接着剤Wの注入・塗布および紫外線UVの照射はレーザホルダ10におけるコリメータレンズCの接着部17の上方に開放された空間を作業スペースとして行われる。
【0029】
(実施の形態の効果)
コリメータレンズCとレーザホルダ10との接着部は、接着剤Wが一定の深さに貯留された接着剤溜り部18により、有効面C10、C20と外周面C30が必ず接着部位となる。また、切り欠き溝21、22により過剰な接着剤を接着剤溜り部18の外部に押し出すので、接着剤量と塗布状態を安定させ、接着後の照射/焦点位置の変動のばらつきを抑制することができ、調整精度を向上することができる。
【0030】
コリメータレンズCの有効面を接着部位にするので、特に、薄肉大径のコリメータレンズCの調整制度や接着強度を向上させる。また、接着剤溜り部18に予め接着剤Wを塗布(注入)しておくことができるので、調整・接着工程の時間を短縮することができる。
【0031】
コリメータレンズCの上方が作業空間として確保されるので、調整治具の簡素化や調整精度の信頼性を向上できる。即ち、コリメータレンズC周囲の上方が開放されているので、コリメータレンズの把持や接着剤塗布などの治具構成の単純化や組立性の向上を図ることができる。
【0032】
レーザホルダ(保持部材)10がその一端に半導体レーザSを保持する構成としているため、即ち、一つの保持部材10に半導体レーザSとコリメータレンズCの双方を固定することにより、それらを別部材に固定する場合に比べて双方の調整精度を向上でき、また光源装置Eをユニット化できるので光源装置Eの選別や交換など取り扱いが容易になる。
【0033】
本発明の実施の形態には、実施態様1に加えて、次の各実施態様2、3、4も含まれる。
【0034】
(実施態様1)
光源である半導体レーザSと、その半導体レーザSから出射されるレーザ光Jを略平行光化するコリメータレンズCと、半導体レーザSを保持する保持部材10と、その保持部材10に設けられたコリメータレンズ用の接着部17とを備えた光源装置において、保持部材10の接着部17に接着剤溜り部18が設けられ、その接着剤溜り部18の接着剤WによりコリメータレンズCが保持部材10と接着固定されることを特徴とする。
【0035】
(実施態様2)
接着剤溜り部18は、コリメータレンズCの光軸方向に互いに間隔をおいて対向配置された少なくとも二つの内壁面を有することを特徴とする実施態様1に記載の光源装置。
【0036】
(実施態様3)
内壁面が、コリメータレンズCの光軸方向に間隔をおいて設けられた二つの凸部19、20により形成されていることを特徴とする実施態様2に記載の光源装置。
【0037】
(実施態様4)
凸部19、20の先端面にはコリメータレンズCの光軸方向に延びる切り欠き溝21、22がそれぞれ設けられていることを特徴とする実施態様3記載の光源装置。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、半導体レーザの保持部材に接着剤溜り部を設け、その接着剤溜り部の接着剤によりコリメータレンズを保持部材と接着固定する構成としたので、保持部材共通化による光源装置の省部品化・調整工程短縮化によるコストダウンと、接着剤溜り部の存在に基づく接着強度向上による信頼性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る光源装置の外観図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る光源装置の断面図である。
【図3】本発明の光源装置を含む走査光学装置の斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る光源装置のコリメータレンズ接着位置調整のための作業工程図である。
【図5】従来における光源装置のコリメータレンズ接着位置調整のための作業工程図である。
【符号の説明】
E 光源装置
H 筐体
H10 嵌合穴
S 半導体レーザ
P 回路基板
C コリメータレンズ
W 接着剤
C10,20 有効面
C30 外周面
10 保持部材
17 接着部
18 接着剤溜り部
19、20 凸部
21、22 切り欠き溝
Claims (1)
- 光源である半導体レーザと、該半導体レーザから出射されるレーザ光を略平行光化するコリメータレンズと、前記半導体レーザを保持する保持部材と、その保持部材に設けられたコリメータレンズ用の接着部とを備えた光源装置において、前記保持部材の接着部に接着剤溜り部が設けられ、その接着剤溜り部の接着剤により前記コリメータレンズが保持部材と接着固定されることを特徴とする光源装置。
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- 2002-11-08 JP JP2002325295A patent/JP2004158784A/ja not_active Withdrawn
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