JP2004152526A - 燃料電池システム - Google Patents

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眞一 牧野
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Abstract

【課題】燃料電池スタックの極低温時の凍結防止と、確実で安定かつ速やかな起動を行う。
【解決手段】水素リッチな燃料ガスと空気の供給を受けて発電する燃料電池スタック1の水チャンネル4に水タンク15からの水を循環させる循環経路29と、燃料ガスと空気とを燃焼させる燃焼器13とを備える。燃料電池停止時に燃焼器13を経由して空気のみを水の循環経路29に送り込み、残留水を水タンク15にドレーンさせ、低温状態からの燃料電池起動時に、燃焼器13で燃焼した排ガスを水の循環経路29に送り込み、水チャンネル4の温度が水が凍結しない所定値に達したら燃焼排ガスの循環経路29に対する導入を停止し、水の循環に切り換える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
極低温雰囲気で燃料電池システムを停止するときなど、燃料電池スタック内部に残留している凝縮水が凍結することがあり、いったん凍結すると、再起動時に水を解凍してからでないと発電を行うことができない。
【0003】
そこで、燃料電池システムの起動時に、燃料ガスを燃焼器で燃焼させ、その反応熱により燃料電池スタックに循環させる不凍液を加熱し、さらには燃焼排ガスを燃料電池スタック内の燃料ガスまたは空気の供給経路に導入することで、燃料電池スタックを早期に暖機し、起動に要する時間を短縮しているものがある(特許文献1参照)。
【0004】
また、燃料電池システムの停止時に燃料電池スタックの加湿水の供給経路に空気を導き、水経路の残留凝縮水をパージし、氷点下時の凍結を回避し、また、起動時には燃料ガスを燃焼器で燃焼し、その反応熱で水タンクを加熱することで、水の解凍を行っているものも知られている(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−164233号公報
【特許文献2】
特開平9−147892号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記いずれについても、燃料電池システムの起動時に水を解凍した後に、水を燃料電池スタックに導入するときに、解凍直後の温度の低い状態では、再び水が凍結する恐れもあり、水経路の閉塞を起こすことがあった。
【0007】
本発明はこのような問題を解決、すなわち燃料電池スタックの極低温時の凍結防止と、確実で安定かつ速やかな起動を行うことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水素リッチな燃料ガスと空気の供給を受けて発電する燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックの水チャンネルに水タンクからの水を循環させる循環経路と、システムの加熱のために前記燃料ガスと空気とを燃焼させる燃焼器と、前記燃焼器の燃焼ガスの排出経路を前記水の循環経路と選択的に接続する手段と、燃料電池停止時に前記燃焼器を経由して空気のみを前記水の循環経路に送り込み、残留水を前記水タンクにドレーンさせ、低温状態からの燃料電池起動時に、前記燃焼器で燃焼した排ガスを前記水の循環経路に送り込み、前記水チャンネルの温度が水が凍結しない所定値に達したら燃焼排ガスの前記循環経路に対する導入を停止し、水の循環に切り換える制御手段とを備える。
【0009】
【作用・効果】
したがって、燃料電池の停止時には燃焼器を経由して空気が水の循環経路に導入され、残留する純水をパージし、水タンクにドレーンさせる。燃料電池の起動時に温度が氷点下のときには、こんどは燃焼器からの燃焼排ガスを水の循環経路に導入して加熱し、これにより水の循環経路の温度が再凍結のおそれのない温度まで上昇してから、燃焼排ガスの導入を停止し、水の供給を開始するので、水の供給開始後に再凍結することがなく、極低温時にあっても確実で安定した燃料電池の起動を行うことができる。
【0010】
【実施形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
第1の実施の形態を図1に示す。
【0012】
1は燃料電池スタックで、水素リッチな燃料ガスの供給を受ける燃料極2と、酸化剤ガスとしての空気の供給を受ける空気極3と、これらガスと高分子膜の加湿を行うための純水が流れる水チャンネル4と、燃料電池スタック1の冷却と加熱のための不凍液が流れる不凍液チャンネル5とから構成され、燃料ガスと空気との電気化学的な発熱反応により発電を行う。
【0013】
11は燃料極2に水素リッチな燃料ガスを供給するための燃料ガス供給源、12は空気極3に酸化剤ガスとしての空気を供給するための空気供給源であり、それぞれ燃料供給経路21と、空気供給経路22を介して燃料極2、空気極3と接続される。なお、これら燃料供給経路21と空気供給経路22の途中にはそれぞれガスの供給と停止とを行うバルブ31と32が介装される。
【0014】
15は純水の貯留タンクであり、純水の循環経路29により水チャンネル4と閉回路接続し、純水ポンプ51により純水の循環経路29を介して水チャンネル4に加湿用の純水を供給循環させる。
【0015】
16は燃料電池システムの通常運転時に、不凍液チャンネル5に循環させる冷却用の不凍液を放熱するためのラジエータであり、不凍液の第1循環経路28aにより不凍液チャンネル5と閉回路接続し、不凍液ポンプ52により燃料電池スタック1の冷却のために送り込まれ、温度の高くなった不凍液を放熱し、温度を下げる。
【0016】
第1循環経路28aと並列に第2循環経路28bが接続され、この第2循環経路28bの途中には、燃焼器13からの熱を受けて不凍液を加熱するための熱交換器14が介装され、さらに加熱された不凍液により前記純水タンク15の純水を加熱するための熱交換器17が設けられる。この第2循環経路28bは、燃料電池システムの極低温状態からの起動時などに不凍液を加熱して燃料電池スタック1の温度を高め、また純水タンク15の純水の温度を上昇させ、燃料電池の暖機を促進させるためのものである。第1循環経路28aと、第2循環経路28bとに対する不凍液の循環は、それぞれに介装したバルブ41と40の開閉により切り換えられ、バルブ40が閉じ、バルブ41が開いているときには、不凍液ポンプ52からの不凍液は冷却系の第1循環経路28aに循環し、これに対してバルブ40を開き、バルブ41を閉じると、不凍液は加熱系の第2循環経路28bを循環する。
【0017】
次に、前記燃焼器13は、燃料ガス供給源11と供給経路23により接続し、同時に空気供給源12と供給経路24により接続し、それぞれにバルブ33と34が介装される。極低温の起動時など、バルブ33と34を開くと燃焼器13には燃料ガスと空気が供給され、これらを燃焼させ、この燃焼排ガスにより熱交換器14を加熱する。
【0018】
燃焼器13の燃焼ガス排出経路25は前記純水タンク15の気層部にバルブ35を介して接続する一方、排出経路25からはバルブ35の上流で分岐経路25aが分岐し、分岐経路25aはバルブ37を介して前記純水の循環経路29に対して純水ポンプ51の上流において接続する。水の循環経路29はバルブ38を介して純水タンク15の気層部と接続し、またこのタンク気層部はバルブ36を備えた排出経路26により外部と連通する。またバルブ38の上流からは排出経路27が分岐し、排出経路27にはバルブ39が設けられる。したがって、燃焼器13からの燃焼排ガスがこれらバルブの開閉に伴い選択的に循環経路29、ないしは純水タンク15に導かれ、これら高温の排気により加温するようになっている。
【0019】
また、燃料電池システムの停止時に、バルブ35を閉じ、バルブ37、38を開き、またバルブ36を開き、バルブ39を閉じておき、バルブ34を開いて空気供給源12より空気を圧送することにより、水の循環経路29と水チャンネル4の残留水を空気と置換(残留水のパージ)することができる。
【0020】
次にこれら各要素の動作を制御するためにコントローラ80が備えられ、コントローラ80は後述するように、主として低温雰囲気における燃料電池システムの停止時に水の循環経路29、水チャンネル4に空気を送り込んで残留水のパージを行い、また燃料電池起動時には燃焼器13からの燃焼排ガスにより、不凍液を加熱し、また純水タンク15の純水を加熱し、さらには燃焼排ガスを水の循環経路29から水チャンネル4に送り込むことで、燃料電池スタックの早期の暖機を行うようになっている。
【0021】
このためコントローラ80には、燃料供給源11からの燃料供給量を測定する燃料流量計61、空気供給源12からの空気供給量を測定する空気流量計62、排出経路25の排気温度を検出する熱電対63、第1循環経路の不凍液温度を検出する熱電対64、純水タンク15の純水温度を検出する熱電対65からの各検出値が入力し、これらに基づいて、前記燃料電池スタック1、燃料供給源11、空気供給源12、燃焼器13の各動作を制御すると共に、前記バルブ31〜41の開閉と、前記ポンプ51と52の起動、停止動作とを制御するようになっている。
【0022】
次に、図2から図7を参照しながら本実施形態の作用について説明する。
【0023】
なお、図の表示において、ガスライン(実線)とはガスが流れるライン、水ライン(太点線)とは水が流れるライン、不凍液ライン(細点線)とは不凍液が流れるラインをそれぞれ示し、バルブについては白抜きが開状態、黒の塗りつぶしが閉状態を示している。
【0024】
図2は燃料電池システムの通常の運転状態を示すもので、運転条件に応じて燃料供給源11と空気供給源12からの燃料と空気の供給量が制御され、このときバルブ31と32は開いておき、バルブ33と34は閉じられ、燃料ガスは燃料極2に空気は空気極3にのみ供給され、これにより燃料電池スタック1は発電を行う。
【0025】
純水ポンプ51が運転され、純水タンク15からの純水が加湿用の水チャンネル4に供給され、このとき、バルブ36は開かれ、純水タンク15の空気ブリードが行われる。なお、バルブ38は開かれ、バルブ39は閉じられ、またバルブ35、37は閉じらていて、水チャンネル4を通過した余剰の純水が循環経路29から純水タンク15へと循環させられる。
【0026】
また、バルブ41が開かれ、バルブ40が閉じられた状態で不凍液ポンプ52が運転され、不凍液はラジエータ16を経由して不凍液チャンネル5に循環し、これにより発電に伴って発熱した燃料電池スタック1を冷却する。
【0027】
図3は燃料電池システムが停止するときの状態を示すもので、バルブ31と32を閉じ、燃料極2と空気極3に対する燃料と空気の供給を停止し、また純水ポンプ51と不凍液ポンプ52を停止して純水と不凍液の循環を停止させ、燃料電池スタック1の発電を停止させる。
【0028】
これ以降の動作は毎回行うか、あるいは熱電対65で検出する温度が氷点下になることが予測されてから行ってもよいが、まずバルブ34、36、38を開き、バルブ35を閉じ、空気供給源12からの加圧空気を、燃焼器13を通過させてから水循環経路29へと導き、循環経路29及び水チャンネル4の残留水を空気と置換する。このとき、空気抜きのためにバルブ36を開いておくことにより、パージされた残留水は純水タンク15に戻される。
【0029】
このようにすることにより、燃料電池システムの停止中に外部温度が氷点下より低下しても、循環経路29や水チャンネル4の内部で水が凍結するといった事態が確実に回避できる。
【0030】
図4は燃料電池システムの極低温状態からの起動を示す。
【0031】
熱電対65で検出された温度が氷点下の場合、バルブ33と34を開き、燃焼器13に燃料ガスと空気を供給して燃焼を開始すると共に、バルブ41を閉じ、バルブ40を開き、不凍液ポンプ52を作動させ、これにより熱交換器14で加熱した不凍液を不凍液チャンネル5と純水タンク15の熱交換器17に流して、燃料電池スタック1とタンク内の純水の加熱を行う。
【0032】
さらに純水タンク15に関連するバルブは、図3の状態と同じように制御され、このため排出経路25から、前記したパージ空気の代わりに、水の循環経路29に燃焼排ガスが導入され、これにより燃焼排ガスは、燃料電池スタック1の水チャンネル4を暖め、さらに純水タンク15内を直接的に加熱した後、外部に排出される。
【0033】
なお、この場合、熱電対63で検出される燃焼排ガスの温度が所定値(例えば100℃)を越えるような場合は、図5のように、バルブ37を閉じ、バルブ35と36を開くことで、高温の排気を水チャンネル4に導くことなく、純水タンク15から外部へ排出することにより、燃料電池スタック1の高温による損傷を回避することができる。
【0034】
また、水素リッチな燃料ガスを燃焼させた燃焼排ガス中には水分が多く含まれるが、この水分が水チャンネル4内で凝縮し、凍結してしまうほど、湿度が高くかつ温度の低い状態が推定されるときには、同じように、燃焼排ガスを水の循環経路29に導入することなく、純水タンク15から外部に排出させるようにすることで、水チャンネル4内の細流路に対する水の凍結による閉塞を防止することができる。
【0035】
燃焼排ガス中の水分の凍結の推定は、具体的には、燃焼器13に供給する燃料ガス量と、空気量とを、それぞれ流量計61と62の出力から求め、これらに基づいて、燃焼排ガス中に含まれる生成水量を演算し、さらに熱電対66により水チャンネル内の温度を測定し、燃焼排ガス中に水蒸気として含むことのできる水分量を推定し、生成水量が水蒸気として含まれる水分量よりも多いときで、しかも水チャンネル内の温度が氷点下にある場合に、燃焼排ガス中の水分が水チャンネル内で凝縮し、凍結する可能性があると判断するのである。
【0036】
一方、図4において、熱電対65によって検出されるタンク内の水温と、水チャンネル4の温度が凍結のおそれのない所定の温度(例えば1℃)になったなら、図4の状態から図6に示すように、バルブ群を切り換える。
【0037】
すなわち、バルブ37を閉じ、バルブ35を開き、燃焼排ガスを水の循環経路29から純水タンク15へと直接的に導入にする。同時にバルブ36を閉じることにより、タンク内を加圧する。続いてバルブ38を閉じ、バルブ39を開くと、純水タンク15の内部が加圧されているため、水の循環経路29から水チャンネル4へと純水が送り込まれ、空気がバルブ39から外部に排除されていく。
【0038】
純水タンク15からの水が、純水ポンプ51を通過した時点(バルブ38と39を切り換えてから所定の時間経過後)で、純水ポンプ51の運転を開始し、図7に示すように、バルブ39を閉じ、バルブ38と36を開くと、純水が循環経路29を循環するようになる。
【0039】
なお、この状態では燃料電池スタック内の温度は凍結のおそれのない温度まで上昇しているので、水を循環させたときに、再度凍結して水チャンネル4が閉塞するような事態にはならない。
【0040】
また、この状態においても、燃焼器13からの燃焼排ガスにより、熱交換器14と17を介して不凍液と純水の加熱は継続して行われ、しかもこの燃焼排ガスは純水タンク15の内部に直接的に導かれ、内部を加熱してから外部に排出されるので、燃焼排ガスのもつ熱を最後まで有効利用することができる。
【0041】
次いで、熱電対64によって検出される不凍液の温度が所定値(例えば5℃)以上になった場合は、燃料電池スタック1が十分に加温された状態にあると判断して、図8に示すように、バルブ33と34を閉じて燃焼器13の燃焼を停止させる。そして、バルブ31と32を開き、燃料ガスと空気とを燃料極2と空気極3に送り、発電を開始させる。同時にバルブ40を閉じ、バルブ41を開いて不凍液をラジエータ16に循環させることで、こんどは燃料電池スタック1を冷却しながらの通常の運転状態へと移行する。
【0042】
以上のように本実施形態によれば、燃料電池システムの停止時に、水の循環経路29、水チャンネル4に加圧空気を送り込み、残留水をパージするので、停止中に氷点下の環境になっても、内部で水の凍結のおそれがなく、凍結による破損などを回避できる。また、燃料電池システムの起動時には、燃焼器13で燃料ガスを燃焼させ、燃焼排ガスのもつ熱エネルギにより、不凍液を加熱し、また純水タンク15の純水を加熱し、さらには水の循環経路29から水チャンネル4に導入して加温することで燃料電池スタック1の暖機を促進し、最終的には純水タンク15の内部を通過させることでタンク内を暖め、これらによりシステムの加熱のための熱エネルギを有効に利用することができる。
【0043】
また、水チャンネル4の温度が水の凍結のおそれのない温度に上昇するまで水の循環を開始しないので、起動時に水チャンネル4内で水が再び凍結するなどの問題が確実に回避できる。
【0044】
また、燃焼排ガス中の水分が水チャンネル内で凝縮し、凍結するおそれのあるときは、燃焼排ガスの循環経路29から水チャンネル4への導入を中止することにより、水チャンネル内での凝縮水の凍結、閉塞を防止することもできる。
【0045】
さらに、燃焼排ガスの温度が高く、水チャンネル4を熱的に損傷するおそれのあるときにも、同じように燃焼排ガスの循環経路29の導入を中止することで、熱的な破壊などから防止できる。
【0046】
次に第2の実施形態について、図9を参照して説明する。
【0047】
この実施形態にあっては、図1の実施形態において、水の循環経路29に燃料電池スタック1をバイパスするバイパス経路30を設け、かつ循環経路29とバイパス経路30にバルブ42と43を設けてある。
【0048】
前記した図4の、燃焼器13からの燃焼排ガスを水循環経路29、水チャンネル4に導入して加熱する行程において、熱電対63で検出する排気温度が所定値(例えば100℃)を越えた場合、あるいは、水チャンネル4の熱電対66の検出する温度が氷点下であり、燃焼排ガス中の水分が凝縮凍結すると推定される場合には、コントローラ80がバルブ42を閉じ、バルブ43を開くことにより、バイパス経路30に燃焼排ガスを導き、水チャンネル4に燃焼排ガスを流さないようにする。
【0049】
これにより、100℃を越えるような高温の燃焼排気が水チャンネル4に流れて燃料電池スタック1が損傷したりすることを防ぐ。また、水素リッチな燃料ガスと空気とを燃焼させる燃焼器13の燃焼排ガス中には、水分が含まれるが、この水分が水チャンネル4の細流路内で凝縮、凍結し、水チャンネル4を閉塞するような事態を回避することができる。
【0050】
なお、この場合でも、高熱による損傷を受けたり、凍結しやすい水チャンネル4を除いて、水循環経路29には燃焼排ガスが流れ、このため水循環経路29の加温を行うことで、全体的な暖機を進めることができる。
【0051】
ところで、上記各実施形態において、燃焼排ガス中の水分が水チャンネル内で凝縮凍結するおそれがあると推定された場合に、燃焼排ガス中に含まれる水分が凝縮しないレベルまで、絶対湿度を低下させてもよい。
【0052】
このためには、燃焼器13に供給する燃料ガス量を標準状態から減少させ、よりリーンな状態で燃焼させることにより、燃焼排ガス中の水分の含有量を減らしたり、あるいは、逆に供給空気量を増加させて、リーン燃焼させることで、水分の含有量を減らすこともできる。
【0053】
これらの場合には、凍結の可能性が解消されるので、水の循環経路29に対する燃焼排ガスの導入を中止する必要はなく、水チャンネル4に対する水分の凝縮、凍結を防ぎつつ、燃料電池スタック1の加温ができ、その分だけ早期暖機の促進が行える。
【0054】
本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の技術的思想の範囲内において、さまざまな変更が可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】同じくその作動状態を示すブロック図である。
【図3】同じくその作動状態を示すブロック図である。
【図4】同じくその作動状態を示すブロック図である。
【図5】同じくその作動状態を示すブロック図である。
【図6】同じくその作動状態を示すブロック図である。
【図7】同じくその作動状態を示すブロック図である。
【図8】同じくその作動状態を示すブロック図である。
【図9】第2の実施形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 燃料電池スタック
2 燃料極
3 空気極
4 水チャンネル
11 燃料供給源
12 空気供給源
13 燃焼器
14 熱交換器
15 純水タンク
16 ラジエータ
17 熱交換器
25 排出経路
26 排出通路
27 排出通路
28a 第1循環経路
28b 第2循環経路
29 水の循環経路
31〜43 バルブ
51,52 ポンプ
64〜66 熱電対
80 コントローラ

Claims (11)

  1. 水素リッチな燃料ガスと空気の供給を受けて発電する燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックの水チャンネルに水タンクからの水を循環させる循環経路と、
    システムの加熱のために前記燃料ガスと空気とを燃焼させる燃焼器と、
    前記燃焼器の燃焼ガスの排出経路を前記水の循環経路と選択的に接続する手段と、
    燃料電池停止時に前記燃焼器を経由して空気のみを前記水の循環経路に送り込み、残留水を前記水タンクにドレーンさせ、
    低温状態からの燃料電池起動時に、前記燃焼器で燃焼した排ガスを前記水の循環経路に送り込み、前記水チャンネルの温度が水が凍結しない所定値に達したら燃焼排ガスの前記循環経路に対する導入を停止し、水の循環に切り換える制御手段とを、
    備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃焼器からの燃焼排ガスの温度を検出する手段を備え、
    この排ガスの温度が所定値よりも高温の場合には、燃焼排ガスの前記水の循環経路への導入を中止する請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃焼排ガス中に含まれる水分が前記水チャンネル内で凍結する可能性を推定する手段を備え、
    凍結の可能性のある場合は前記燃焼排ガスを前記水の循環経路への導入を停止する請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記循環経路に接続した前記燃料電池スタックの水チャンネルを迂回するバイパス経路と、
    前記燃焼器からの燃焼排ガスの温度を検出する手段とを備え、
    この燃焼排ガスの温度が所定値よりも高温の場合には、燃焼排ガスを前記水チャンネルを迂回して前記バイパス経路に流すようにする請求項1に記載の燃料電池システム。
  5. 前記循環経路に接続した前記燃料電池スタックの水チャンネルを迂回するバイパス経路と、
    前記燃焼排ガス中に含まれる水分が前記水チャンネル内で凍結する可能性を推定する手段を備え、
    凍結の可能性のある場合には、前記燃焼排ガスを前記水チャンネルを迂回して前記バイパス経路に流すようにした請求項1に記載の燃料電池システム。
  6. 前記燃焼排ガス中に含まれる水分が前記水チャンネル内で凍結する可能性を推定する手段を備え、
    前記凍結の可能性のある場合には、前記燃焼器に対する燃料ガスの供給量を減少させる請求項1に記載の燃料電池システム。
  7. 前記燃焼排ガス中に含まれる水分が前記水チャンネル内で凍結する可能性を推定する手段を備え、
    前記凍結の可能性のある場合には、前記燃焼器に対する空気の供給量を増加させる請求項1に記載の燃料電池システム。
  8. 前記燃料ガスの供給量を推定する手段と、
    前記空気の供給量を推定する手段と、
    前記水チャンネル内の温度を推定する手段と、を備え、
    前記凍結推定手段は、前記燃料ガスと空気の供給量と、前記水チャンネル内の温度とに基づいて演算した燃焼排ガス中に含まれる生成水量が水蒸気として含まれる量を超えたときで、かつ水チャンネル内の温度が氷点下の場合に、燃焼排ガス中に含まれる水分が凍結すると推定する請求項3、5、6または7に記載の燃料電池システム。
  9. 前記燃焼排ガスの水循環経路への導入を中止した場合に、燃焼排ガスを前記水タンクを経由して外部に排出するように前記排出経路を切り換える請求項2または3に記載の燃料電池システム。
  10. 前記燃料電池スタックの不凍液チャンネルに不凍液を循環させるように接続され、互いに並列な第1と第2循環経路と、
    前記第1循環経路に介装された放熱用のラジエータと、
    前記第2循環経路に介装され、前記燃焼器からの熱により不凍液を加熱する熱交換器と、
    前記第1と第2循環経路とを起動時と通常運転時とで選択的に切り換える手段とを備えた請求項1に記載の燃料電池システム。
  11. 前記熱交換器と直列に配列され、前記水タンクの水を加熱する熱交換器を備えた請求項10に記載の燃料電池システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102520368A (zh) * 2011-12-28 2012-06-27 新源动力股份有限公司 燃料电池电堆零度以下环境快速启动的实验方法
US8785069B2 (en) 2010-04-23 2014-07-22 Samsung Sdi Co., Ltd Fuel cell system having a reformer

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8785069B2 (en) 2010-04-23 2014-07-22 Samsung Sdi Co., Ltd Fuel cell system having a reformer
CN102520368A (zh) * 2011-12-28 2012-06-27 新源动力股份有限公司 燃料电池电堆零度以下环境快速启动的实验方法

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