JP2004149952A - 記録材料用支持体 - Google Patents

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安弘 緒方
Shinji Fujimoto
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Abstract

【課題】写真印画紙、電子写真受像紙、感熱記録紙、インクジェット記録紙当の各種記録材料に好適であり、表面平滑性、光沢度及び耐水強度に優れ、かつその上に色材受像層等の画像形成層を設けた場合、優れた画像が得られる記録材料用支持体を提供する。
【解決手段】パルプのスラリーに炭酸カルシウムを5〜25質量%添加し、これを抄紙して原紙を得た後、この原紙の少なくとも一方の表面に、炭酸カルシウムを少なくとも含有する顔料と、該顔料に対して5質量%以上の水分散性ラテックスを含むバインダーとからなる塗液を塗布後、カレンダー処理し、更に、該塗液を塗布した表面にポリオレフィン樹脂を被覆することにより得られる記録材料用支持体。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は記録材料用支持体に関し、さらに詳しくは、写真印画紙、電子写真受像紙、感熱記録紙、インクジェット記録紙等の各種記録材料に好適な記録材料用支持体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ハロゲン化銀写真印画紙、インクジェット記録用紙、熱転写記録受像シートのごとき記録材料に用いる支持体として、原紙面がフィルム形成能のある樹脂で被覆された樹脂被覆型の支持体はよく知られている。ハロゲン化銀写真印画紙、インクジェット記録用紙、熱転写記録受像シートなどの記録材料には、高い平滑性および光沢度が要求されるが、そのためには、樹脂被覆型の支持体にも平滑性及び光沢度が高いことが要求される。
また、記録材料に用いる支持体は優れた耐水強度を有していることが要求される。
【0003】
上述の要求を満たす支持体として、原紙の表面に特定の粒子サイズを有する顔料で塗布された合成樹脂被覆シートが提案されているが、耐水強度が不充分であり、表面平滑性、光沢度についても満足できるものではなかった(例えば、特許文献1参照。)。
また、パルプのスラリーに特定量の填料を添加して抄紙した原紙に合成樹脂を被覆した合成樹脂被覆シートが提案されているが、表面平滑性、光沢度について更なる改善が望まれる(例えば、特許文献2参照。)。
更に、特定の光沢度と特定の表面粗さを有するコート紙を用いた画像材料用支持体が提案されているが、表面平滑性には優れているものの、耐水強度については更なる改善が望まれる(例えば、特許文献3参照。)。
一方、原紙に特定量以下のクレーを塗布した合成樹脂被覆シートが提案されているが、表面平滑性には優れているものの、耐水強度については更なる改善が望まれる(例えば、特許文献4参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−334750号公報([0006]−[0011])
【特許文献2】
特開平10−104790号公報([0005]−[0025])
【特許文献3】
特開2001−301098号公報([0005]−[0007])
【特許文献4】
特開平11−338105号公報([0014]−[0022])
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、写真印画紙、電子写真受像紙、感熱記録紙、インクジェット記録紙当の各種記録材料に好適であり、表面平滑性、光沢度及び耐水強度に優れ、かつその上に色材受像層等の画像形成層を設けた場合、優れた画像が得られる記録材料用支持体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、以下の手段によって達成された。即ち、
<1> パルプのスラリーに炭酸カルシウムを5〜25質量%添加し、これを抄紙して原紙を得た後、この原紙の少なくとも一方の表面に、炭酸カルシウムを少なくとも含有する顔料と、該顔料に対して5質量%以上の水分散性ラテックスを含むバインダーとからなる塗液を塗布後、カレンダー処理し、更に、該塗液を塗布した表面にポリオレフィン樹脂を被覆することにより得られる記録材料用支持体である。
<2> 前記原紙の少なくとも一方の表面に前記塗液を固形分量で0.5g/m以上塗布することを特徴とする<1>に記載の記録材料用支持体である。
【0007】
<3> 前記水分散性ラテックスがアクリル系ラテックスであることを特徴とする<1>又は<2>に記載の記録材料用支持体である。
<4> カレンダー処理した後における前記塗液を塗布した表面の中心面平均粗さ(SRa値)が、カットオフ1〜2mmの条件下で測定した場合に0.6μm以下であることを特徴とする<1>〜<3>の何れか1つに記載の記録材料用支持体である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の記録材料用支持体は、パルプのスラリーに炭酸カルシウムを5〜25質量%添加し、これを抄紙して原紙を得た後、この原紙の少なくとも一方の表面に、炭酸カルシウムを少なくとも含有する顔料と、該顔料に対して5質量%以上の水分散性ラテックスを含むバインダーとからなる塗液を塗布後、カレンダー処理し、更に、該塗液を塗布した表面にポリオレフィン樹脂を被覆することにより得られる記録材料用支持体である。以下、本発明の記録材料用支持体について説明する。
【0009】
本発明の記録材料用支持体に使用できるパルプとしては、例えば、針葉樹や広葉樹等を原料とした砕木パルプ(GP)、リファイナーグラウンドパルプ(RGP)及びサーモメカニカルパルプ(TMP)等の機械パルプ(MP)、亜硫酸パルプ(SP)及びクラフトパルプ(KP)等の化学パルプ(CP)、ケミグラウンドパルプ(CGP)、セミケミカルパルプ(SCP)、古紙を原料とした脱インクパルプ(DIP)などが挙げられる。
【0010】
前記パルプの叩解には、ビータやリファイナーを使用できる。
本発明においては、前記パルプを叩解した後に得られるパルプのスラリーには、填料として炭酸カルシウムが添加され、さらに必要に応じて、乾燥紙力増強剤、サイズ剤、定着剤、pH調整剤、その他の添加剤などが添加される。
【0011】
本発明において、炭酸カルシウムのパルプのスラリー中への添加率は、5〜25質量%であり、10〜25質量%が好ましく、10〜20質量%がより好ましい。前記炭酸カルシウムのパルプのスラリー中への添加率が5質量%未満であると、記録材料用支持体の表面平滑性及び光沢が低下してしまう。一方、前記炭酸カルシウムのパルプのスラリー中への添加量が25質量%を越えると、耐水強度が低下してしまう。
また、本発明における炭酸カルシウムをパルプのスラリー中へ添加することによる効果を損なわない範囲であれば、炭酸カルシウムと共に他の填料をパルプのスラリー中へ添加してもよい。前記他の填料としては、例えば、クレー、カオリン、白土、タルク、酸化チタン、珪藻土、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。
【0012】
前記乾燥紙力増強剤としては、例えば、カチオン化澱粉、カチオン化ポリアクリルアミド、アニオン化ポリアクリルアミド、カルボキシ変成ポリビニルアルコール等が挙げられる。
前記サイズ剤としては、例えば、脂肪酸塩、ロジン、マレイン化ロジン等のロジン誘導体、パラフィンワックス、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水琥珀酸(ASA)等が挙げられる。
前記湿潤紙力増強剤としては、例えば、ポリアミンポリアミドエピクロロヒドリン、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ化ポリアミド樹脂等が挙げられる。
前記定着剤としては、例えば、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム等の多価金属塩、カチオン化澱粉等のカチオン性ポリマー等が挙げられる。
前記pH調整剤としては、例えば苛性ソーダ、炭酸ソーダ等が挙げられる。
【0013】
前記その他の添加剤としては、例えば消泡剤、染料、スライムコントロール剤、蛍光増白剤等が挙げられる。また必要に応じて柔軟化剤を添加してもよい。
前記柔軟化剤については、例えば、新・紙加工便覧(紙薬タイム社編)554〜555頁(1980年発行)に記載があるが、特に分子量200以上のものが好ましい。この柔軟化剤は、炭素数10以上の疎水性基を有し、セルロースと自己定着するアミン塩又は第4級アンモニウム塩となっている。前記柔軟化剤の具体例としては、無水マレイン酸共重合体とポリアルキレンポリアミンとの反応生成物、高級脂肪酸とポリアルキレンポリアミンとの反応生成物、ウレタンアルコールとアルキル化剤との反応生成物、高級脂肪酸の4級アンモニウム塩等が挙げられるが、特に無水マレイン酸共重合体とポリアルキレンポリアミンとの反応生成物、ウレタンアルコールとアルキル化剤との反応生成物が好ましい。
以上の薬剤等は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、これらの前記パルプのスラリー中への添加量としては、0.1〜1.0質量%が好ましい。
【0014】
前記パルプのスラリーを抄紙する手段としては、例えば、手抄紙機、長網抄紙機、丸網抄紙機、ツインワイヤマシン、コンビネーションマシンなどを用いることができる。
【0015】
本発明においては、これらの手段によって抄造され、乾燥され、巻き取られた原紙の少なくとも一方の表面に、炭酸カルシウムを少なくとも含有する顔料と、該顔料に対して5質量%以上の水分散性ラテックスを含むバインダーとからなる塗液(以下、「コート層用塗液」という場合がある。)を塗布し、コート層を形成する。該コート層を形成することにより、本発明の記録材料用支持体の耐水強度が向上する。
【0016】
前記コート層用塗液における顔料は、炭酸カルシウムのみで構成されていてもよいし、本発明の効果を阻害しない範囲において、炭酸カルシウムと共に他の顔料を含有していてもよい。該他の顔料としては、カオリン、焼成クレー、サチンホワイト、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、プラスチックピグメント等が挙げられる。
また、前記顔料が炭酸カルシウムと炭酸カルシウム以外の顔料で構成されている場合、前記顔料中での炭酸カルシウムの割合は50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましい。
【0017】
前記コート層用塗液におけるバインダーは、上述のように前記顔料に対して5質量%以上の水分散性ラテックスを含んでいる。前記顔料に対する水分散性ラテックスの含有率が5質量%未満であると、本発明の記録材料用支持体の耐水強度が低下してしまう。
尚、本発明において、顔料に対する水分散性ラテックスの比率は、前記顔料が炭酸カルシウムのみで構成されている場合は、炭酸カルシウムに対する水分散性ラテックスの比率を意味し、前記顔料が炭酸カルシウムと炭酸カルシウム以外の顔料で構成されている場合は、炭酸カルシウムと炭酸カルシウム以外の顔料の総和に対する水分散性ラテックスの比率を意味する。
【0018】
前記水分散性ラテックスとしては、アクリル系ラテックス、スチレンブタジエン系ラテックス、酢酸ビニル系ラテックス、塩化ビニリデン系ラテックス、スチレン系ラテックス、塩化ビニル系ラテックス、ポリエチレン系エマルジョン、ポリエステル系ラテックス等が挙げられ、この中でも耐水強度を向上させる効果が顕著で、コスト、環境配慮の点で、アクリル系ラテックスが好ましい。
また、前記コート層用塗液におけるバインダーは、水分散性ラテックスと共に、ポリビニルアルコール、でんぷん、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)や、増粘剤、蛍光増白剤、界面活性剤、ブルーイング剤等を含有していてもよい。
【0019】
前記コート層用塗液の原紙の少なくとも一方の表面への塗布量は、0.5g/m以上であることが好ましく、1.0g/m以上であることがより好ましい。前記コート層用塗液の原紙の少なくとも一方の表面への塗布量が0.5g/m未満であると、耐水強度の向上という本発明の効果が発揮できない場合がある。
【0020】
コート層用塗液を塗布するために使用する塗布装置としては、ロールコーター、グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、含浸コーター、キャストコーター、エアーナイフコーター、リバースコーター、リップコーター、キスコーター等が用いられる。
【0021】
上述のように、少なくとも一方の表面にコート層用塗液を塗布した原紙は、カレンダー処理が施される。該カレンダー処理は具体的にはマシンカレンダー、ソフトカレンダー、スーパーカレンダー、シューカレンダーが使用される。カレンダー処理に使用する金属ロールや弾性ロールは、通常の紙の製造に用いられる公知のものが使用される。
前記カレンダー処理により、記録材料用支持体に使用される原紙は、最終的に50〜250μmの厚みに調整される。なお、原紙の密度としては、0.8〜1.3g/mが好ましく、1.0〜1.2g/mが好ましい。
【0022】
本発明の記録材料用支持体は、カレンダー処理した後における前記コート層用塗液を塗布した表面の中心面平均粗さ(SRa値)が、カットオフ1〜2mmの条件下で測定した場合に0.6μm以下であることが好ましく、0.5μm以下であることがより好ましい。前記中心面平均粗さ(SRa値)が0.6μmを超えると、光沢度が悪化する場合がある。
ここで、カットオフ1〜2mmの条件下での測定とは、波長が1〜2mmの凹凸について測定することを意味する。
【0023】
本発明の記録材料用支持体は、上述のコート層の表面に、更にポリオレフィン樹脂を被覆し、ポリオレフィン樹脂被覆層が形成されている。
前記ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン等のホモポリマー、エチレン−ブチレン共重合体などのα−オレフィンの2つ以上から成る共重合体及びこれらの混合物が挙げられるが、特に溶融押し出しコーティング性および基紙との接着性の点からポリエチレン系樹脂が特に好ましい。このポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレンとプロピレン、ブチレン等のα−オレフィンとの共重合体、カルボキシ変性ポリエチレン等及びこれらの混合物が挙げられる。ポリエチレン系樹脂の密度、メルトフローレート(以下単にMFRと略す)、分子量、分子量分布は特に制限なくどのようなのも使用できるが、通常、密度が0.90〜0.97g/cmの範囲、MFRが0.1g/10分〜50g/10分、好ましくは、MFRが0.3g/10分〜40g/10分の範囲のものを単独に或は混合して使用できる。
【0024】
前記ポリオレフィン樹脂中には、各種の添加剤を含有せしめることができる。該各種の添加剤としては、画像の解像力を増す目的で、二酸化チタンを添加することが好ましい。二酸化チタンとしては、硫酸法のもの、塩素法のもの、ルチル型のもの、アナターゼ型のもの、含水金属酸化物で表面処理したもの、有機化合物で表面処理したものなど各種の二酸化チタン顔料を用いることができる。
【0025】
この他に、前記ポリオレフィン樹脂中には顔料として酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウム等の白色顔料を、離型剤としてステアリン酸アミド、アラキジン酸アミド等の脂肪酸アミドを、顔料の分散剤並びに離型剤として、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩を、特開平1−105245号公報に記載のヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、リン系、硫黄系等の各種酸化防止剤を、コバルトブルー、群青、セリアンブルー、フタロシアニンブルー等のブルー系の顔料や染料を、コバルトバイオレット、ファストバイオレット、マンガンバイオレット等のマゼンタ系の顔料や染料を、特公平4−2175号公報に記載のキナクリドン系赤味顔料を、特開平2−254440号公報に記載の蛍光増白剤、紫外線吸収剤等の各種の添加剤を、適宜組み合わせて含有せしめることができる。それらの添加剤は、本発明の実施に用いられる樹脂組成物中に併用含有せしめるか或は別途の樹脂のマスターバッチ或はコンパウンドとして含有せしめるのが好ましい。
【0026】
本発明におけるポリオレフィン樹脂被覆層の厚さは、画像形成側では、4μm〜100μmの範囲が適切であり、6μm〜70μmの範囲が好ましく、9μm〜60μmの範囲が特に好ましい。また、後述するように反対側にポリオレフィン樹脂被覆層を設ける場合には、一般に4μm〜100μmの範囲が適切であり、好ましくは6μm〜60μmの範囲である。
また、画像形成側および反対側に形成される樹脂膜の樹脂は同種のものが好ましい。
【0027】
本発明において、ポリオレフィン樹脂を被覆する方法としては、走行する基紙上に樹脂を溶融押し出し機を用いて、そのスリットダイからフィルム状に流延して被覆する、いわゆる溶融押し出しコーティング法によって被覆するのが好ましい。
【0028】
本発明の記録材料用支持体の表面に記録材層を設けた記録材料の層構成を図1を用いて説明する。図1は本発明の記録材料用支持体の表面に記録材層を設けた記録材料の層構成を説明するための模式断面図である。本発明の記録材料用支持体は図1のAに示すように、パルプのスラリーに炭酸カルシウムを5〜25質量%添加し抄紙した原紙2の表面に、コート層4を形成し、更にその表面にポリオレフィン樹脂被覆層6が形成したものであり、コート層4及びポリオレフィン樹脂被覆層6が形成されている面に記録材層8を設け記録材料として用いることができる。
また、本発明の記録材料用支持体は、図1のBに示すように、原紙2の記録材層8を設けない面にコート層4’が形成されていてもよいし、図1のCに示すように、原紙2の記録材層8を設けない面にポリオレフィン樹脂被覆層6’が形成されていてもよい。
更に、本発明の記録材料用支持体は、図1のDに示すように、原紙2の記録材層8を設けない面にコート層4’及びポリオレフィン樹脂被覆層6’ が形成されていてもよい。この場合、原紙の表面にコート層4’が形成され、更にその表面にポリオレフィン樹脂被覆層6’が形成されていることが好ましい。
【0029】
以上の本発明の記録材料用支持体は、写真印画紙、電子写真受像紙、感熱記録紙、インクジェット記録紙等の各種記録材料に好適に用いることができるが、本発明の記録材料用支持体はアルカリである現像処理液での処理や、酸性下で行う定着にも充分耐えうることから、写真印画紙に特に好ましく用いることができる。
【0030】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
[原紙の作製]
パルプ試料として、LBKP100質量部からなる木材パルプをダブルディスクリファイナー(刃型、クリアランスを適宜調節した)によりカナデイァンフリーネス300mlまで叩解し、エポキシ化ベヘン酸アミド0.5質量部、アニオンポリアクリアミド1.0質量部、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン0.1質量部及びカチオンポリアクリルアミド0.5質量部を対パルプ絶乾質量比で添加し、更に填料として炭酸カルシウム15質量部(パルプのスラリー中での含有率(固形分含有率):12.8質量%)を添加し、長網抄紙機を用いて坪量150g/mとなるように抄紙し原紙を得た。
【0031】
[コート層の形成]
得られた原紙の一方の面(フェルト面(表面))に、炭酸カルシウム100質量部、アクリル系ラテックス(アクリル/アクリルのコアシェルラテックス、コア/シェル比=7/3、平均Tg=40℃)10質量部からなる塗布液をインラインにて、固形分料で4g/m塗布・乾燥し、原紙のフェルト面にコート層を形成した。
[カレンダー処理]
得られたフェルト面にコート層を形成した原紙は、ソフトカレンダー及びマシンカレンダー処理により密度を1.0に調整した。
【0032】
尚、このときの表面のカットオフ1〜2mmの条件下での中心面平均粗さ(SRa値)を下記条件で測定した。その結果を表1に示す。
使用機器
黒田精工株式会社製 表面形状測定装置ナノメトロ110F
測定および解析条件
走査方向:サンプルのMD方向
測定長さ:X方向50mm、Y方向30mm
測定ピッチ:X方向0.1mm、Y方向0.1mm
走査速度:30mm/sec
バンドパスフィルター:1〜2mm
【0033】
[ポリオレフィン樹脂被覆層の形成]
カレンダー処理を施した原紙のフェルト面(コート層が形成されている。)には、コロナ放電処理を行った後、アナターゼ型酸化チタン10質量部及び微量の群青を含有した高密度ポリエチレン70質量部と、低密度ポリエチレン30質量部とを熱溶融押出機にて30μmとなるようにコーティングし、光沢面からなるポリオレフィン樹脂被覆層(表面樹脂層)を形成した。
【0034】
[記録材料用支持体の作製]
原紙のフェルト面にポリオレフィン樹脂被覆層を形成した原紙のワイヤー面(裏面)にコロナ放電処理を行った後、高密度ポリエチレンを樹脂厚35μmとなるようにコーティングし、マット面からなる裏面樹脂層を形成し、本発明の記録材料用支持体を得た。
【0035】
(評価)
得られた記録材料用支持体のフェルト面にカラー用感光剤を塗布して感光材料を作製し、下記の評価を行った。その結果を表1に示す。
[光沢度]
得られた感光材料に現像を行い、黒ベタ画像を作成し、下記の基準にて目視による光沢度の評価を行った。
○:優れた光沢感を有する(天井の蛍光灯が画像反射してはっきり映る。)。
△:光沢感がやや劣る(天井の蛍光灯が画像にぼんやりとゆがんで映る。)。
×:光沢感が劣る(画像に映ったものが天井の蛍光灯かどうかわからない。)。
【0036】
[耐水強度]
得られた感光材料を現像処理機にて黒ベタ処理を行い、下記の基準にて目視による光沢の評価を行った。
○:端部に剥がれが発生していない。
△:端部の一部に剥がれが発生している。
×:端部が剥がれている。
【0037】
[画質]
得られた感光材料に現像を行い、黒ベタ画像を作成し、下記の基準にて目視による画質の評価を行った。
○:奥行き感、輝き感のある鮮明な画質である。
△:奥行き感、輝き感、鮮明さがやや劣る画質である。
×:奥行き感、輝き感、鮮明さが劣る画質である。
【0038】
<実施例2>
実施例1の「原紙の作製」において、アクリル系ラテックスをスチレンブタジエンラテックスに変更する以外、実施例1と同様にして記録材料用支持体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0039】
<実施例3>
実施例1の「原紙の作製」において、炭酸カルシウムの添加量を15質量部から7量部に変更する以外、実施例1と同様にして記録材料用支持体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0040】
<実施例4>
実施例1の「原紙の作製」において、炭酸カルシウムの添加量を15質量部から30質量部に変更する以外、実施例1と同様にして記録材料用支持体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0041】
<実施例5>
実施例1の「コート層の形成」において、アクリル系ラテックスの添加量を10質量部から6質量部に変更する以外、実施例1と同様にして記録材料用支持体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0042】
<実施例6>
実施例1の「コート層の形成」において、塗布液の塗布量を4g/mから0.2g/mに変更する以外、実施例1と同様にして記録材料用支持体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0043】
<比較例1>
実施例1の「原紙の作製」において、炭酸カルシウムを添加しないこと以外、実施例1と同様にして比較の記録材料用支持体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0044】
<比較例2>
実施例1のにおいて、コート層を形成しないこと以外、実施例1と同様にして比較の記録材料用支持体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
Figure 2004149952
【0046】
表1は、本発明の記録材料用支持体を用いた記録材料は、光沢度、耐水強度、画質が総合的にみて優れていることを示している。一方、比較の記録材料用支持体を用いた記録材料は、光沢度、耐水強度、画質が総合的にみて不良であることを示している。
【0047】
【発明の効果】
本発明は、写真印画紙、電子写真受像紙、感熱記録紙、インクジェット記録紙当の各種記録材料に好適であり、表面平滑性、光沢度及び耐水強度に優れ、かつその上に色材受像層等の画像形成層を設けた場合、優れた画像が得られる記録材料用支持体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録材料用支持体の表面に記録材層を設けた記録材料の層構成を説明するための模式断面図である。
【符号の説明】
2 原紙
4,4’ コート層
6,6’ ポリオレフィン樹脂被覆層
8 記録材層

Claims (4)

  1. パルプのスラリーに炭酸カルシウムを5〜25質量%添加し、これを抄紙して原紙を得た後、この原紙の少なくとも一方の表面に、炭酸カルシウムを少なくとも含有する顔料と、該顔料に対して5質量%以上の水分散性ラテックスを含むバインダーとからなる塗液を塗布後、カレンダー処理し、更に、該塗液を塗布した表面にポリオレフィン樹脂を被覆することにより得られる記録材料用支持体。
  2. 前記原紙の少なくとも一方の表面に前記塗液を固形分量で0.5g/m以上塗布することを特徴とする請求項1に記載の記録材料用支持体。
  3. 前記水分散性ラテックスがアクリル系ラテックスであることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録材料用支持体。
  4. カレンダー処理した後における前記塗液を塗布した表面の中心面平均粗さ(SRa値)が、カットオフ1〜2mmの条件下で測定した場合に0.6μm以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の記録材料用支持体。
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