JP2004143280A - ケイ素含有硬化性ポリマー組成物、これを用いた光導波路装置、配線基板およびケイ素含有硬化性ポリマー組成物の製造方法 - Google Patents

ケイ素含有硬化性ポリマー組成物、これを用いた光導波路装置、配線基板およびケイ素含有硬化性ポリマー組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フッ素含有率が高い場合にもモノマーの反応性低下を抑制でき、生成した硬化物の機械的物性、耐溶剤性が優れたものとなり得る、屈折率や誘電率を微細に調整できるケイ素含有硬化性ポリマー組成物を提供する。
【解決手段】ケイ素含有硬化性ポリマー組成物が所定の構造単位を有し、その構造単位中に含まれる水素とフッ素との含有率を調整することにより、硬化させた場合に得られるケイ素含有硬化ポリマー組成物の屈折率が、1.350〜1.600の範囲にあるか、または誘電率が2.00〜4.00の範囲にあるようにする。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屈折率を微細に調整できるケイ素含有硬化性ポリマー組成物に関するものである。さらに詳しくは、プレーナ光導波路を構成するコアとクラッドとのいずれかに使用した場合、その屈折率を微細に調整できるケイ素含有硬化性ポリマー組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光配線は帯域が広く、入出力上の制限、雑音の問題、消費電力の観点等から電気配線より優れており、信号の高速化方法として期待されている。そのため今後はプリント基板内での接続へも光信号が導入されていくと予想される。
【0003】
現在、基幹通信用高速データ転送のためには石英ガラスを用いた光導波路が開発されている。しかし、石英ガラスの場合、高温プロセスが必要であること、セラミックやシリコン支持基板に限定されること、大画面化が困難であること、高コストであること等の欠点があるため、低コストの光導波路の実現は困難である。
【0004】
このような事情を背景にして、現時点ではプリント基板の耐熱性に適合した市販の光材料はない。従って、新規光導波路材料の開発が極めて重要な課題になっている(例えば特許文献1参照。)。特に近赤外領域、さらに具体的にはテレコムウィンドウ波長範囲である1300〜1550nmでの低伝播損失材料の開発が望まれている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−101717号公報(特許請求の範囲)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年多くの光導波路用ポリマーの研究が行われてきており、フッ素系ポリマーを主体に多くの材料が報告されている。フッ素系ポリマーでは、樹脂中の水素をフッ素化することで光損失を低減する方法が一般的である。
【0007】
しかし、フッ素含有率が高いとモノマーの反応性が低下してポリマーの分子量が上がらなくなり、その結果、膜形状を与えた場合に機械的物性が不足し、また耐溶剤性が低下すると言う問題がある。さらにポリマー材料は本質的に劣化するものであり、環境安定性の点での不安が残るという問題がある。
【0008】
これに対し、純粋な有機ポリマーではなく、骨格に無機ポリマーを導入することで化学的な安定性を高め、同時に、CH基による1300〜1550nm帯の光吸収を低減する技術が注目されている。
【0009】
本発明はこのような有機−無機ハイブリッド材料について新規な技術を提供するものである。本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様によれば、下記式(I)で表される繰り返し構造単位を有するケイ素含有硬化性ポリマー組成物であって、
硬化させた場合に得られるケイ素含有硬化ポリマー組成物の屈折率が、1.350〜1.600の範囲にあるか、または誘電率が2.00〜4.00の範囲にある
ケイ素含有硬化性ポリマー組成物が提供される。
【0011】
【化5】
Figure 2004143280
【0012】
(式(I)中、Aは、水素の一部または全部をフッ素で置換され、酸素と硫黄とのいずれかを含んでいてもよい、二価の炭化水素構造単位であり、Dは、水素の一部または全部をフッ素で置換され、酸素と硫黄とのいずれかを含んでいてもよい、三価の炭化水素構造単位であり、Rは式(II)で表される構造単位である。)
【0013】
【化6】
Figure 2004143280
【0014】
(式(II)中、R,Rは、それぞれ独立に一価の炭化水素構造単位であり、ROHとROHとの常圧における沸点が、ともに250℃以下である。Rは、水素の一部または全部をフッ素で置換されていてもよい末端に二重結合を有する一価の炭化水素構造単位である。)
式(I)中のAとDとが、それぞれ独立に、脂肪族炭化水素、アリーレンエーテル、アリーレンスルフィド、ベンゾオキサゾール、フェニルエタンまたはこれらの組み合わせに由来する構造単位を含むことが好ましい。
【0015】
本発明の他の一態様によれば、クラッド部とコア部との内の少なくともいずれか一つが、上記の記載のケイ素含有硬化性ポリマー組成物を硬化させたものであり、屈折率が1.350〜1.600の範囲にあるプレーナー光導波路装置が提供される。
【0016】
本発明のさらに他の一態様によれば、上記のケイ素含有硬化性ポリマー組成物を硬化させたものであり、誘電率が2.00〜4.00の範囲にある配線基板が提供される。
【0017】
本発明のさらに他の一態様によれば、下記式(I)で表される繰り返し構造単位を有するケイ素含有硬化性ポリマー組成物の製造方法において、
式(I)のAとDとの内の少なくともいずれか一つについての化学構造と、式(I)の繰り返し構造単位に含まれる水素とフッ素との含有率との内の少なくともいずれか一つを調整して、硬化した場合に得られるケイ素含有硬化ポリマー組成物の屈折率を1.350〜1.600の範囲になるようにするか、または誘電率を2.00〜4.00の範囲になるようにする
ケイ素含有硬化性ポリマー組成物の製造方法が提供される。
【0018】
【化7】
Figure 2004143280
【0019】
(式(I)中、Aは、水素の一部または全部をフッ素で置換され、酸素と硫黄とのいずれかを含んでいてもよい、二価の炭化水素構造単位であり、Dは、水素の一部または全部をフッ素で置換され、酸素と硫黄とのいずれかを含んでいてもよい、三価の炭化水素構造単位であり、Rは式(II)で表される構造単位である。)
【0020】
【化8】
Figure 2004143280
【0021】
(式(II)中、R,Rは、それぞれ独立に一価の炭化水素構造単位であり、ROHとROHとの常圧における沸点が、ともに250℃以下である。Rは、水素の一部または全部をフッ素で置換されていてもよい末端に二重結合を有する一価の炭化水素構造単位である。)。
【0022】
以上のような本発明における種々の態様により、屈折率や誘電率を微細に調整することが利用可能となる。なお、以下に説明する発明の実施の形態や図面の中で、本発明の更なる特徴が明らかにされる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図、表、式等を使用して説明する。なお、これらの図、表、式等および説明は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。本発明の趣旨に合致する限り他の実施の形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。
【0024】
本発明に係るケイ素含有硬化性ポリマー組成物は、上記式(I)で表される繰り返し構造単位を有する。この構造により、フッ素含有率が高い場合にもモノマーの反応性低下を抑制でき、ポリマー主鎖にC−Si結合を付与し、そのC−Si結合を介するSi−O結合により、硬化によるネットワーク構造が実現できる。さらに式(II)中のアリル構造も硬化に参与し得る。硬化は熱硬化と光硬化とのいずれでも可能である。
【0025】
熱硬化と光硬化とには硬化促進剤を使用することができる。このような硬化促進剤としては、本発明の趣旨に反しない限り、公知のどのようなものを使用することもできる。硬化促進剤としては芳香族アジド化合物を例示することができる。光硬化の場合に使用できる光の種類としては紫外線等公知のものを使用することができる。
【0026】
このことにより、生成した硬化物の機械的物性、耐溶剤性が優れたものとなり、環境安定性が期待できる。また、ニーズの高い、1.30〜1.55μm帯の光吸収の少ない材料を提供できる。
【0027】
なお、本発明に係るケイ素含有硬化性ポリマー組成物には、ケイ素含有硬化性ポリマーそのものの場合、ケイ素含有硬化性ポリマーに上記のような硬化促進剤を加えたもの、さらには、後述するような溶媒を加えてワニス状にしたものも含まれる。場合によっては硬化を若干進行させたものも含まれる。また、本発明に係るケイ素含有硬化ポリマー組成物には、ケイ素含有硬化ポリマーそのものの他、ケイ素含有硬化ポリマーと他の材料との混合物も含まれる。
【0028】
式(I)中、Aは、水素の一部または全部をフッ素で置換され、酸素と硫黄とのいずれかを含んでいてもよい、二価の炭化水素構造単位であり、Dは、水素の一部または全部をフッ素で置換され、酸素と硫黄とのいずれかを含んでいてもよい、三価の炭化水素構造単位である。本発明の趣旨に反しない限り、このような炭化水素構造単位としてはどのようなものであってもよいが、脂肪族炭化水素、アリーレンエーテル、アリーレンスルフィド、ベンゾオキサゾール、フェニルエタンまたはこれらの組み合わせに由来する構造単位であることが好ましい。ここで、脂肪族炭化水素に由来する構造単位は、たとえばエチレン等のアルキレンより、フェニルエタンに由来する構造単位はたとえばスチレンより形成することができる。具体的には、下式(III)〜(V)の構造群を例示することができる。
【0029】
【化9】
Figure 2004143280
【0030】
式(I)中のRは上記式(II)で表される。このうち、R中のアリル基はネットワーク構造の形成に関与し得る。式(II)中、R,Rは、それぞれ独立に一価の炭化水素構造単位であり、ROHとROHとの常圧における沸点が、ともに250℃以下である。Rは、水素の一部または全部をフッ素で置換されていてもよい末端に二重結合を有する一価の炭化水素構造単位である。本発明の趣旨に反しない限り、このような炭化水素構造単位としてはどのようなものであってもよく、水素がフッ素で置換されていない場合も含まれる。具体的には、水素の一部または全部をフッ素で置換されていてもよい。次の例を挙げることができる。
【0031】
【化10】
Figure 2004143280
【0032】
,Rとしては、エチル基、直鎖状または分岐状のプロピル基、直鎖状または分岐状のブチル基を例示することができる。なかでもエチル基が好ましい。Si−O結合によりネットワークが形成されるときに除去しやすいからである。
【0033】
とRとは、Si−O結合によりネットワークが形成されるときに、ROHとROHとなって除去される。従って、この除去が容易になされるよう、ROHとROHとの沸点は、常圧で250℃以下であることが好ましい。さらに好ましくは、常圧で100℃以下である。
【0034】
このような組成物は、式(I)中のAとDとの内の少なくともいずれか一つについての化学構造と、式(I)の繰り返し構造単位に含まれる水素とフッ素との含有率との内の少なくともいずれか一つを調整して、光の屈折率を小さくし、あるいは大きくすることができる。しかも、この調節により、希望の屈折率とすることができる。このような性質は、光導波路のクラッド部やコア部を形成するために有用である。特に、希望の屈折率とすることができることから、クラッド部とコア部とのいずれか一方またはその両方に本発明に係るケイ素含有硬化性ポリマー組成物を使用することができる。このような光導波路を使用する装置としては、本発明に係るケイ素含有硬化性ポリマー組成物が、自由に屈折率を調整することができること、耐熱性や機械的特性に優れていること等から、プレーナー光導波路装置が好ましい。
【0035】
ここで、式(I)中のAとDとの内の少なくともいずれか一つについて、化学構造を調整することは、上記式(I)の構造を適宜決定することによって実現できる。たとえばA,D,R,Rの構造を適宜選択することによって可能である。
【0036】
また、式(I)の繰り返し構造単位に含まれる水素とフッ素との含有率を調整することは、式(I)の構造に含まれる水素について、これをフッ素で置換したときの水素とフッ素との含有率を決めることにより行うことができる。フッ素で置換される水素は、上記A,D、R,Rの構造のどの位置であってもよく、それ以外の位置であってもよい。
【0037】
具体的には上式(III)〜(V)のような置換構造を挙げることができる。
【0038】
なお、化学構造を調整することと水素とフッ素との含有率を調整することとには、複数の相異なるケイ素含有硬化性ポリマー組成物をブレンドして使用することも含まれる。上記と同様の効果が得られるからである。
【0039】
ケイ素含有硬化ポリマー組成物の屈折率としては1.350〜1.600の範囲になるようにすることが好ましい。光導波路のクラッド部やコア部を形成するために有用であるからである。
【0040】
なお、物質の屈折率と誘電率とは密接な関係にあり、屈折率=(誘電率)1/2の関係が成立する。従って、本発明に係るケイ素含有硬化性ポリマー組成物は、組成物の誘電率を調整したり、所定の誘電率、特に低い誘電率を得る場合にも有用であり、多層プリント配線基板、高密度配線基板等の用途に好適に使用することができる。この場合のケイ素含有硬化ポリマー組成物の誘電率としては2.00〜4.00の範囲になるようにすることが好ましい。高密度配線基板等の用途に有用であるからである。
【0041】
本発明に係るケイ素含有硬化性ポリマー組成物は、硬化した場合、上記した如く、屈折率としてはシリコンファイバーに近いものが得られ、誘電率としては2.00〜4.00に近いものが得られる。また、本発明に係るケイ素含有硬化性ポリマー組成物は、未硬化の状態でも相分離を起こすことが少なく、硬化物は靭性に富むという利点も有している。
【0042】
【実施例】
次に本発明の実施例を詳述する。
【0043】
[実施例1]
(1)1,4−ビス(4−シアノテトラフルオロフェノキシ)ベンゼンの合成100ミリモルのヒドロキノンと220ミリモルのトリエチルアミンとを400mLのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中に溶解し、更に200ミリモルのペンタフルオロベンゾニトリルを加え、混合物を5時間加熱還流した。ついで、この混合物を氷水中に投入し、固形分を分離した。この固形分を水洗し、メタノール/n−プロピルアルコール(体積比5:2)中で再結晶して、黄白色の1,4−ビス(4−シアノテトラフルオロフェノキシ)ベンゼン(下式)の結晶を得た。
【0044】
【化11】
Figure 2004143280
【0045】
これを化合物(1)と呼称する。CDClによるH−NMR分析結果では、δ=7.00にシングレットが、19F−NMR分析結果では、δ=−160と−140とのシングレットが、13C−NMR分析結果では、δ=152.9にCNによるシングレットとδ=117.9の芳香族CHによるシングレットが観察された。
【0046】
(2)1,4−ビス(4−カルボキシテトラフルオロフェノキシ)ベンゼンの合成
100ミリモルの1,4−ビス(4−シアノテトラフルオロフェノキシ)ベンゼンを300ミリモルの60%硫酸と共に3時間加熱還流した。ついで、この反応混合物をNaCOの濃厚溶液で中和し、氷水中に投入し、得られた固形物をエタノールで再結晶し、下式の構造の化合物を得た。
【0047】
【化12】
Figure 2004143280
【0048】
これを化合物(2)と呼称する。CDClによるH−NMR分析結果では、δ=7.12にシングレットが、13C−NMR分析結果では、δ=159.8にCNによるシングレットとδ=117.1の芳香族CHによるシングレットが観察された。
【0049】
(3)1,4−ビス(4−カルボキシテトラフルオロフェノキシ)ベンゼンの酸クロライド化
100ミリモルの1,4−ビス(4−カルボキシテトラフルオロフェノキシ)ベンゼンと1200ミリモルの塩化チオニルとに2,3滴のDMFを加え、3時間加熱還流し、その後、減圧下過剰な塩化チオニルを留去した。これにより得られた薄黄色の固体は、更に生成することなく、以下の工程に使用された。これを化合物(3)と呼称する。構造は下式の通りである。
【0050】
【化13】
Figure 2004143280
【0051】
(4)5−ブロモ−1,3−ジカルボン酸クロライドの合成
100ミリモルの5−ブロモイソフタル酸、と1200ミリモルの塩化チオニルとに2,3滴のDMFを加え、3時間加熱還流し、その後、減圧下過剰な塩化チオニルを留去した。これにより得られた薄黄色の5−ブロモ−1,3−ジカルボン酸クロライドの固体は、更に生成することなく、以下の工程に使用された。これを化合物(4)と呼称する。構造は下式の通りである。
【0052】
【化14】
Figure 2004143280
【0053】
(5)ケイ素含有硬化性ポリマー組成物前駆体(ポリベンズオキサゾール前駆体)の合成
50ミリモルの化合物(3)と50ミリモルの化合物(4)と250ミリモルのピリジンとを200mLのN−メチルピロリドン(NMP)に加え、混合物を5℃に冷却し、これに、100ミリモルの2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンと50mLのNMP溶媒との混合物を一挙に加え、徐々に昇温して室温にし、6時間撹拌保持した。ポリマーをメタノール/水(50体積%)で沈殿させ、水洗し、真空下、120℃で24時間乾燥し、式(V)の構造単位を有するケイ素含有硬化性ポリマー組成物の前駆体を得た。これをポリマー(1)と呼称する。構造は下式の通りである。
【0054】
【化15】
Figure 2004143280
【0055】
(6)オキサゾール環の生成
20ミリモルのポリマー(1)、75mLのNMP、25mLのトルエンおよび0.04gのパラトルエンスルホン酸を混合し、170℃で4時間加熱還流した。反応混合物を定期的に分取し、NMR分析に供した。最後にポリマーをメタノール/水(50体積%)で沈殿させ、水洗し、真空下、120℃で24時間乾燥した。これをポリマー(2)と呼称する。構造は下式の通りである。
【0056】
【化16】
Figure 2004143280
【0057】
(7)ケイ素含有ポリマー組成物の合成
22ミリモルのMg片と100mLの脱水テトラヒドロフラン(THF)とを、窒素雰囲気下、乾いた丸底フラスコに入れ、20℃に冷却し、20ミリモルのポリマー(2)の100mL脱水THF溶液を徐々に加えた。添加終了後、混合物を室温まで昇温し、その後6時間、撹拌保持した。ついで、この溶液を、窒素雰囲気下、20℃で、20ミリモルのアリルトリクロロシランの脱水THF溶液に添加した。添加終了後、混合物を室温まで昇温し、その後6時間反応を継続した。ついで、THFを留出し、過剰量のNMPを加えて、MgClBrを沈殿させた。溶液をろ過し、ろ液に過剰量のエタノールを加え、ポリマーを得た。このポリマーをポリマー(3)と呼称する。このポリマーは式(V)の構造単位を有する。
【0058】
(8)ケイ素含有硬化性ポリマー組成物の部分架橋
0℃に冷却した95mLのメチルイソブチルケトン(MIBK)と10mLの水との混合液にポリマー(3)を溶解させ、この混合物を1時間撹拌した。水層を除去し、MIBK溶液を水洗した。このMIBK溶液を、KOH触媒の存在下、2時間加熱還流した後、メタノール水溶液中に投入し、薄黄色の固形物を得た。これを真空下24時間乾燥して、ケイ素含有硬化性ポリマーを得た。これをPASQ−1と略称する。
【0059】
(9)感光性PASQ−1ワニスの調製
10gのPASQ−1を40mLのアニソールに溶解し、これに0.2gの2,6−ビス(4−アジドベンジリジン−9,4−メチルシクロヘキサノン(BA)を加えた。この混合物を室温で8時間撹拌したのち、目開き0.1μmのメンブランフィルタでろ過し、ワニス状のケイ素含有硬化性ポリマー組成物を得た。これをPASQ−1ワニスと略称する。
【0060】
(10)薄膜の形成
PASQ−1ワニスをスピンコート法でSiウエハー上に塗布し、125℃で3分間ホットプレートでプレベークし、薄膜を得た。この薄膜を、マスクと高圧水銀灯を使用してパターニングし、25℃したアニソールで現像し、250℃で1時間ベークした。このようにして得られたケイ素含有硬化ポリマー組成物としての薄膜は強靱であり、プリズムカプラPC−2010を使用し1550nmで測定した屈折率は1.5250であった。
【0061】
[実施例2]
0℃に冷却した80mLのMIBKと20mLの水との混合液に10ミリモルのポリマー(3)と100ミリモルのテトラエトキシシランとを溶解させ、この混合物を1時間撹拌した。水層を除去し、MIBK溶液を水洗した。このMIBK溶液を、KOH触媒の存在下、2時間加熱還流した後、メタノール−水混合溶液中に投入し、薄黄色の固形物を得た。これを真空下24時間乾燥して、ケイ素含有硬化性ポリマーを得た。これをPASQ−2と略称する。
【0062】
20gのPASQ−2を80mLのアニソールに溶解し、これに0.4gのBAを加えた。この混合物を室温で8時間撹拌した後、目開き0.1μmのメンブランフィルタでろ過し、ワニス状のケイ素含有硬化性ポリマー組成物を得た。これをPASQ−2ワニスと略称する。
【0063】
薄膜形成とパターニングを実施例1と同様に行った。
【0064】
得られた薄膜は強靱であり、プリズムカプラPC−2010を使用し1550nmで測定した屈折率は1.5170であった。
【0065】
[実施例3]
(1)ペンタフルオロフェニルベンジルエーテルの合成
100ミリモルのペンタフルオロフェノールと100ミリモルのベンジルブロマイドと70ミリモルのKCOと200mLのDMF溶媒との混合物を4時間加熱還流した後氷水中に投入した。得られた白色固体をエタノール溶液としてろ過し、再結晶して、白色のペンタフルオロフェニルベンジルエーテルの結晶を得た。構造は下式の通りである。
【0066】
【化17】
Figure 2004143280
【0067】
(2)4,4’−ビス(4−ヒドロキシテトラフルオロフェノキシ)ベンゼンの合成
100ミリモルのペンタフルオロフェニルベンジルエーテルと50ミリモルのヒドロキノンと50ミリモルのKCOと200mLのアセトン溶媒との混合物を4時間加熱還流した後氷水中に投入した。得られた無色のワックス状物質をシリカゲルを使用し、
ヘキサン−酢酸エチル(体積比10:1)混合物を溶離液として、カラムクロマトグラフィで精製し、ワックス状物質を得た。この生成物の50ミリモルを100mLのエタノール中に溶解し、これに3.10gのPd−Cを加え、水素雰囲気下で8時間撹拌保持した。反応生成物をろ過し、溶媒を留去して、白色の固形物を得た。この固形物をn−ヘキサンで洗浄し、ビス(4−ヒドロキシテトラフルオロフェニル)ベンゼンを得た。構造は下式の通りである。
【0068】
【化18】
Figure 2004143280
【0069】
(3)フッ素化ポリフェニルエーテルの合成
50ミリモルの4,4’−ビス(4−ヒドロキシテトラフルオロフェノキシ)ベンゼンと3−ブロモ−1,5−ジフルオロベンゼンとを200mLのジメチルアセトアミド(DMAc)と50mLのベンゼンとの混合物に溶解し、10分間激しく撹拌した。ついで100ミリモルのKCOを加え、加熱し、120℃で4時間撹拌保持した。冷却後、反応混合物を大過剰の酸水溶液中に投入して固形物を析出させた。この固形物を分離した後DMFに溶解し、酸水溶液中で再結晶した。ついで、脱イオン水で数回洗浄し、生成物を120で24時間乾燥し、フッ素化ポリフェニルエーテルを得た。
【0070】
(4)感光性PASQワニスの調製および薄膜の形成
以下、ポリマー(2)に代えて、上記のフッ素化ポリフェニルエーテルを使用した以外は実施例1の(7)〜(10)と同様にして、薄膜形成とパターニングまでを行った。
【0071】
得られた薄膜は強靱であり、プリズムカプラPC−2010を使用し1550nmで測定した屈折率は1.5390であった。
【0072】
[実施例4]
実施例3の工程のうち、実施例1の工程(8),(9)に該当する部分を実施例2と同様にして、薄膜形成とパターニングまでを行った。
【0073】
得られた薄膜は強靱であり、プリズムカプラPC−2010を使用し1550nmで測定した屈折率は1.5280であった。
【0074】
0 [実施例5]
(1)フッ素化ポリフェニルエーテルの合成
50ミリモルの1,2−ビス(4’−フルオロフェニル)−1,1,2,2,−テトラフルオロエタン(下式)
【0075】
【化19】
Figure 2004143280
【0076】
と50ミリモルの3−ブロモ−1,5−ジフルオロベンゼン(下式)
【0077】
【化20】
Figure 2004143280
【0078】
と100ミリモルのテトラフルオロヒドロキノン(下式)
【0079】
【化21】
Figure 2004143280
【0080】
とを250mLのDMAcと50mLのベンゼンとの混合物に溶解し、10分間激しく撹拌した。ついで150ミリモルのKCOを加え、加熱し、120℃で4時間撹拌保持した。冷却後、反応混合物を大過剰の酸水溶液中に投入して固形物を析出させた。この固形物を分離した後DMFに溶解し、酸水溶液中で再結晶し、脱イオン水で数回洗浄し、生成物を120で24時間乾燥し、フッ素化ポリフェニルエーテルを得た。
【0081】
(2)感光性PASQワニスの調製および薄膜の形成
以下、20ミリモルのポリマ−(2)に代えて、上記のフッ素化ポリフェニルエーテルを使用した以外は実施例1の(7)〜(10)と同様にして、薄膜形成とパターニングまでを行った。
【0082】
得られた薄膜は強靱であり、プリズムカプラPC−2010を使用し1550nmで測定した屈折率は1.5400であった。
【0083】
[実施例6]
ポリマー(3)に代えて実施例5のフッ素化ポリフェニルエーテルを使用した以外は、実施例2と同様にして、薄膜形成とパターニングまでを行った。
【0084】
得られた薄膜は強靱であり、プリズムカプラPC−2010を使用し1550nmで測定した屈折率は1.5310であった。
【0085】
[実施例7]
実施例1のケイ素含有硬化性ポリマー組成物をコアに、実施例2のケイ素含有硬化性ポリマー組成物をクラッドに使用して、図1に上から下にモデル的に示す順序で、プレーナー光導波路装置を作製した。この結果、良好な特性を有するプレーナー光導波路装置が得られた。
【0086】
なお、本発明に係るケイ素含有硬化性ポリマー組成物を作成するに際しては、上記化合物(2)に代えて、2,3,4,6,7,8−ヘキサフルオロナフタレン―1,5―ジカルボン酸、2,3,4,5,6,8−ヘキサフルオロナフタレン―1,6―ジカルボン酸、1,3,4,5,7,8−ヘキサフルオロナフタレン―2,6―ジカルボン酸、1−トリフルオロメチルナフタレン―2,6―ジカルボン酸、1,5−ビス(トリフルオロメチル)ナフタレン―2,6―ジカルボン酸、1−ペンタフルオロエチルナフタレン―2,6―ジカルボン酸を使用することができる。
【0087】
また、実施例1の2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンに代えて、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンなどを、実施例3の4,4’−ビス(4−ヒドロキシテトラフルオロフェノキシ)ベンゼンに代えて、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、オクタフルオロジヒドロキシビフェニル、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンなどを使用することができる。
【0088】
なお、上記に開示した内容から、下記の付記に示した発明が導き出せる。
【0089】
(付記1) 下記式(I)で表される繰り返し構造単位を有するケイ素含有硬化性ポリマー組成物であって、
硬化させた場合に得られるケイ素含有硬化ポリマー組成物の屈折率が、1.350〜1.600の範囲にあるか、または誘電率が2.00〜4.00の範囲にある
ケイ素含有硬化性ポリマー組成物。
【0090】
【化22】
Figure 2004143280
【0091】
(式(I)中、Aは、水素の一部または全部をフッ素で置換され、酸素と硫黄とのいずれかを含んでいてもよい、二価の炭化水素構造単位であり、Dは、水素の一部または全部をフッ素で置換され、酸素と硫黄とのいずれかを含んでいてもよい、三価の炭化水素構造単位であり、Rは式(II)で表される構造単位である。)
【0092】
【化23】
Figure 2004143280
【0093】
(式(II)中、R,Rは、それぞれ独立に一価の炭化水素構造単位であり、ROHとROHとの常圧における沸点が、ともに250℃以下である。Rは、水素の一部または全部をフッ素で置換されていてもよい末端に二重結合を有する一価の炭化水素構造単位である。)
【0094】
(付記2) 式(I)中のAとDとが、それぞれ独立に、脂肪族炭化水素、アリーレンエーテル、アリーレンスルフィド、ベンゾオキサゾール、フェニルエタンまたはこれらの組み合わせに由来する構造単位を含む、付記1に記載のケイ素含有硬化性ポリマー組成物。
【0095】
(付記3) 熱硬化性と光硬化性との内の少なくともいずれか一方の性質を有する、付記1または2に記載のケイ素含有硬化性ポリマー組成物。
【0096】
(付記4) 付記1〜3のいずれかに記載のケイ素含有硬化性ポリマー組成物を硬化させてなるケイ素含有硬化ポリマー組成物。
【0097】
(付記5) クラッド部とコア部との内の少なくともいずれか一つが、付記1〜3に記載のケイ素含有硬化性ポリマー組成物を硬化させたものであり、屈折率が1.350〜1.600の範囲にあるプレーナー光導波路装置。
【0098】
(付記6) 付記1〜3のいずれかに記載のケイ素含有硬化性ポリマー組成物を硬化させたものであり、誘電率が2.00〜4.00の範囲にある配線基板。
【0099】
(付記7) 下記式(I)で表される繰り返し構造単位を有するケイ素含有硬化性ポリマー組成物の製造方法において、
式(I)のAとDとの内の少なくともいずれか一つについての化学構造と、式(I)の繰り返し構造単位に含まれる水素とフッ素との含有率との内の少なくともいずれか一つを調整して、硬化した場合に得られるケイ素含有硬化ポリマー組成物の屈折率を1.350〜1.600の範囲になるようにするか、または誘電率を2.00〜4.00の範囲になるようにする
ケイ素含有硬化性ポリマー組成物の製造方法。
【0100】
【化24】
Figure 2004143280
【0101】
(式(I)中、Aは、水素の一部または全部をフッ素で置換され、酸素と硫黄とのいずれかを含んでいてもよい、二価の炭化水素構造単位であり、Dは、水素の一部または全部をフッ素で置換され、酸素と硫黄とのいずれかを含んでいてもよい、三価の炭化水素構造単位であり、Rは式(II)で表される構造単位である。)
【0102】
【化25】
Figure 2004143280
【0103】
(式(II)中、R,Rは、それぞれ独立に一価の炭化水素構造単位であり、ROHとROHとの常圧における沸点が、ともに250℃以下である。Rは、水素の一部または全部をフッ素で置換されていてもよい末端に二重結合を有する一価の炭化水素構造単位である。)。
【0104】
(付記8) 式(I)のAとDとが、それぞれ独立に、脂肪族炭化水素、アリーレンエーテル、アリーレンスルフィド、ベンゾオキサゾール、フェニルエタンまたはこれらの組み合わせに由来する構造単位を含む、付記7に記載のケイ素含有硬化性ポリマー組成物の製造方法。
【0105】
(付記9) 前記ケイ素含有硬化性ポリマー組成物が、熱硬化性と光硬化性との内の少なくともいずれか一方の性質を有する、付記7または8に記載のケイ素含有硬化性ポリマー組成物の製造方法。
【0106】
(付記10) 硬化に際し、テトラエトキシシランを添加する付記4に記載のケイ素含有硬化ポリマー組成物。
【0107】
【発明の効果】
本発明により、屈折率や誘電率を微細に調整できるケイ素含有硬化性ポリマー組成物が提供される。本発明に係るケイ素含有硬化性ポリマー組成物は、フッ素含有率が高い場合にもモノマーの反応性低下を抑制でき、生成した硬化物の機械的物性、耐溶剤性が優れたものとなり得る。環境安定性も期待できる。プレーナ光導波路を構成するコアとクラッドとのいずれかに使用した場合に有用性が大きいものと期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレーナー光導波路装置の作製のモデル図である。
【符号の説明】
1 下部クラッド
2 コア
3 上部クラッド
4 支持基板

Claims (5)

  1. 下記式(I)で表される繰り返し構造単位を有するケイ素含有硬化性ポリマー組成物であって、
    硬化させた場合に得られるケイ素含有硬化ポリマー組成物の屈折率が、1.350〜1.600の範囲にあるか、または誘電率が2.00〜4.00の範囲にある
    ケイ素含有硬化性ポリマー組成物。
    Figure 2004143280
    (式(I)中、Aは、水素の一部または全部をフッ素で置換され、酸素と硫黄とのいずれかを含んでいてもよい、二価の炭化水素構造単位であり、Dは、水素の一部または全部をフッ素で置換され、酸素と硫黄とのいずれかを含んでいてもよい、三価の炭化水素構造単位であり、Rは式(II)で表される構造単位である。)
    Figure 2004143280
    (式(II)中、R,Rは、それぞれ独立に一価の炭化水素構造単位であり、ROHとROHとの常圧における沸点が、ともに250℃以下である。Rは、水素の一部または全部をフッ素で置換されていてもよい、末端に二重結合を有する一価の炭化水素構造単位である。)
  2. 式(I)中のAとDとが、それぞれ独立に、脂肪族炭化水素、アリーレンエーテル、アリーレンスルフィド、ベンゾオキサゾール、フェニルエタンまたはこれらの組み合わせに由来する構造単位を含む、請求項1に記載のケイ素含有硬化性ポリマー組成物。
  3. クラッド部とコア部との内の少なくともいずれか一つが、請求項1または2に記載のケイ素含有硬化性ポリマー組成物を硬化させたものであり、屈折率が1.350〜1.600の範囲にあるプレーナー光導波路装置。
  4. 請求項1または2に記載のケイ素含有硬化性ポリマー組成物を硬化させたものであり、誘電率が2.00〜4.00の範囲にある配線基板。
  5. 下記式(I)で表される繰り返し構造単位を有するケイ素含有硬化性ポリマー組成物の製造方法において、
    式(I)のAとDとの内の少なくともいずれか一つについての化学構造と、式(I)の繰り返し構造単位に含まれるHとフッ素との含有率との内の少なくともいずれか一つを調整して、硬化した場合に得られるケイ素含有硬化ポリマー組成物の屈折率を1.350〜1.600の範囲になるようにするか、または誘電率を2.00〜4.00の範囲になるようにする
    ケイ素含有硬化性ポリマー組成物の製造方法。
    Figure 2004143280
    (式(I)中、Aは、水素の一部または全部をフッ素で置換され、酸素と硫黄とのいずれかを含んでいてもよい、二価の炭化水素構造単位であり、Dは、水素の一部または全部をフッ素で置換され、酸素と硫黄とのいずれかを含んでいてもよい、三価の炭化水素構造単位であり、Rは式(II)で表される構造単位である。)
    Figure 2004143280
    (式(II)中、R,Rは、それぞれ独立に一価の炭化水素構造単位であり、ROHとROHとの常圧における沸点が、ともに250℃以下である。Rは、水素の一部または全部をフッ素で置換されていてもよい末端に二重結合を有する一価の炭化水素構造単位である。)。
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