JP3945220B2 - 低誘電率重合体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子部品に使用する低誘電性層間絶縁体としてと好適な小さい空孔径を有する多孔質重合体と架橋構造を形成する重合体組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピューター産業では、コンピューターの電子部品、例えばマルチチップモジュール、チップ等の回路密度を電気的性能(例えばクロストーク)を低下させることなく増加させること及びこれらの部品における信号伝搬速度を増加させることが望まれている。これらの問題を解決する一つの方法は、部品中に使用されている層間絶縁体の誘電率を低下させることである。具体的には、従来の層間絶縁膜に用いられている酸化ケイ素膜を、より誘電率の小さい有機膜に替える試みがなされている。しかし、層間絶縁膜には、低誘電性とともに、実装基板製造時の薄膜形成工程や、チップ接続、ピン付け等の後工程に耐えられる優れた耐熱性及び機械特性を有することが要求される。代表的な低誘電性有機材料であるポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂やポリノルボルネン系樹脂が知られているが、前者は耐熱性が不十分であり、後者は機械特性や耐薬品性が不十分である。一方では、耐熱性や機械特性の優れた有機材料が知られているが、従来のポリイミド、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の誘電率は3.0〜4.0程度であり、低誘電性の面で満足できない。また、従来のポリイミドは誘電率の異方性が大きく、配線間方向と配線層間方向で誘電率が異なるという問題がある。また、ノルボルネンイミド系ポリマー(Macromol.Chem.Phys.200,338-347,1999)が知られている。
【0003】
また、ポリイミドのような層間絶縁体の誘電率を低下させる一つの方法として重合体を多孔質化させることが挙げられる。
【0004】
Scheuerleinらの米国特許第3,883,452号明細書(1975年5月13日発行)にはスリーブ軸受として使用する約20ミクロンの平均空孔径を有する多孔質重合体を生成させることが開示されている。しかしながらポリイミドのような多孔質重合体を効果的な絶縁体にするには、重合体はサブミクロンの間隔で平均した一定の誘電率を有さなければならない。また、特開平5−205526号公報において、ポリアミド酸と熱分解性重合体とをブロック共重合し、そのブロック共重合体をイミド化した後に熱分解性基を熱分解させることでポリイミド多孔質体を生成させることが開示されている。また、polymer preprint (ACS)40(1)(1999)p.494〜495において、側鎖に熱分解性基を共有結合でポリアミド酸に導入した重合体で同様にポリイミド多孔質体を生成させることが報告されている。これらの方法では、マトリックス重合体として、ポリイミド、ポリ(フェニルキノキサリン)を用いているが、それらの誘電率は2.8以上と高いため、より低い誘電率を達成するためには空孔の導入量を上げなければならず、機械特性の低下や、洗浄液のしみ込み、吸湿性が高くなる等の問題が生じる可能性がある。
【0005】
すなわち、耐薬品性、耐熱性、機械特性、低誘電性、誘電率の等方性を同時に兼ね備えた絶縁材料は、未だ見出されていないのが現状である。また、光通信関係、特に光導波路のクラッド材には低屈折率、低複屈折率であることが期待されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、低誘電性と耐薬品性、耐熱性、低屈折性、誘電率の等方性(低複屈折率)及び機械特性を同時に兼ね備えた絶縁材料として有用なポリマーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、(a)一般式(1)で表される構造単位かつ/または前記構造単位の前駆体を含むポリ(脂環式オレフィン)組成物を含むマトリックス重合体とマトリックス重合体の分解温度よりも低い温度で熱分解する熱分解性重合体との共重合体を生成させる工程と、(b)前記共重合体を前記熱分解性の分解温度以上、前記マトリックス重合体の分解温度よりも低い温度にて加熱して、多孔質重合体を生成する工程によって得られる一般式(1)で表される構造単位を含むポリ(脂環式オレフィン)組成物を含む多孔質重合体である。
【0008】
【化4】
【0009】
(一般式(1)において、lは1〜2、m、n、oは0〜5の整数を示し、m+n≧1を満たす整数である。Xは直接結合、またはO、S、CH2、CO、SO、SO2を示す。R1〜R4はH、F、CF3、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基のいずれかを示し、同じでも異なっていてもよい。R5、R6はH、または炭素数1〜10のアルキル基を示し、同じでも異なっていてもよい。R7、R8はH、F、CF3、OCF3、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基のいずれかを示し、同じでも異なっていてもよい。)
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に用いるマトリックス重合体は一般式(1)で表される構造単位を含むポリ(脂環式オレフィン)を含む。本発明でマトリックス重合体として用いる一般式(1)で表されるポリ(脂環式オレフィン)は、一般式(2)で表される不飽和基含有脂環式イミド化合物を、有機溶媒中、金属触媒下でビニル付加重合することにより得られる。
【0011】
【化5】
【0012】
一般式(2)において、lは1〜2、m、n、oは0〜5の整数を示し、m+n≧1を満たす整数である。Xは直接結合、またはO、S、CH2、CO、SO、SO2を示す。R1〜R4はH、F、CF3、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基のいずれかを示し、同じでも異なっていてもよい。R5、R6はH、または炭素数1〜10のアルキル基を示し、同じでも異なっていてもよい。R7、R8はH、F、CF3、OCF3、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基のいずれかを示し、同じでも異なっていてもよい。
【0013】
モノマーである不飽和基含有脂環式イミド化合物は、一般式(3)で表される不飽和基含有脂環式酸無水物と一般式(4)で表される芳香族アミン化合物を有機溶媒中、反応温度20℃〜200℃が好ましく、より好ましくは50℃〜150℃で0.5〜24時間反応させることにより得られる。
【0014】
ここで用いられる有機溶媒の好ましい具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ヘプタノン等のケトン類、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、スルホラン等の非プロトン性極性溶媒、酢酸等のプロトン性極性溶媒等を挙げることができる。また、これらの有機溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0015】
【化6】
【0016】
一般式(3)において、lは1〜2の整数を示す。R1〜R4はH、F、CF3、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基のいずれかを示し、同じでも異なっていてもよい。R5、R6はH、または炭素数1〜10のアルキル基を示す。
【0017】
【化7】
【0018】
一般式(4)において、m、n、oは0〜5の整数を示し、m+n≧1を満たす整数である。Xは直接結合、またはO、S、CH2、CO、SO、SO2を示す。R7、R8はH、F、CF3、OCF3、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基のいずれかを示し、同じでも異なっていてもよい。
【0019】
また、各式のR7、R8はH、F、CF3、OCF3、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基のいずれかを示しているが、R7、R8の少なくとも1つはCF3であることが、低誘電率化の点よりさらに好ましい。
【0020】
用いられる酸無水物の具体例としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、2,3−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7−フルオロ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7,7−ジフルオロ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6−ジフルオロ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6,7,7,−テトラフルオロ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7−トリフルオロメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7,7−ビス(トリフルオロメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6−ビス(トリフルオロメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6,7,7,−テトラキス(トリフルオロメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7,7−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6,7,7−テトラメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7,7−ジエチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6−ジエチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6,7,7−テトラエチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7−シクロヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7,7−ジシクロヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7,7−ジフェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7−メチル−7−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6−ジフルオロ−7,7−ジフェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6−ジメチル−7,7−ジフェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6−ビス(トリフルオロメチル)−7,7−ジフェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7,8−ジフルオロ−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7,7,8,8−テトラフルオロ−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6−ジフルオロ−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6,7,7,8,8−ヘキサフルオロ−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7,8−ビス(トリフルオロメチル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7,7,8,8−テトラキス(トリフルオロメチル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6−ビス(トリフルオロメチル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6,7,7,8,8−ヘキサキス(トリフルオロメチル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7,8−ジメチル−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7,7,8,8−テトラメチル−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6−ジメチル−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6,7,7,8,8−ヘキサメチル−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7,8−ジエチル−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7,7,8,8−テトラエチル−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6−ジエチル−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6,7,7,8,8−ヘキサエチル−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7,8−ジシクロヘキシル−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、7,8−ジフェニル−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6−ジフルオロ−7,8−ジフェニル−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6−ジメチル−7,8−ジフェニル−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、5,6−ビス(トリフルオロメチル)−7,8−ジフェニル−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、等を挙げることができるがこれに限定されない。用いる不飽和基含有酸無水物としては、酸無水物部の立体配置がexo−体であることが、endo−体であることより、不飽和基含有酸無水物から得られる不飽和基含有脂環式イミド化合物の重合反応性が高いという点で好ましい。
【0021】
本発明の用いられる芳香族アミン化合物の具体例としては、2−トリフルオロメチルアニリン、3−トリフルオロメチルアニリン、4−トリフルオロメチルアニリン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、2,4−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、2,5−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、2,6−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、3,4−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、3,5−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)アニリン、2,3,4,5,6−ペンタキス(トリフルオロメチル)アニリン、2−フルオロ−3−トリフルオロアニリン、2−フルオロ−4−トリフルオロアニリン、2−フルオロ−5−トリフルオロアニリン、3−フルオロ−4−トリフルオロアニリン、3−フルオロ−5−トリフルオロアニリン、2−メチル−3−トリフルオロアニリン、2−メチル−4−トリフルオロアニリン、2−メチル−5−トリフルオロアニリン、3−メチル−4−トリフルオロアニリン、3−メチル−5−トリフルオロアニリン、2−フェニル−3−トリフルオロアニリン、2−フェニル−4−トリフルオロアニリン、2−フェニル−5−トリフルオロアニリン、3−フェニル−4−トリフルオロアニリン、3−フェニル−5−トリフルオロアニリン、2−(3−トリフルオロメチルフェニル)アニリン、3−(3−トリフルオロメチルフェニル)アニリン、4−(3−トリフルオロメチルフェニル)アニリン、2−[3,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]アニリン、3−[3,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]アニリン、4−[3,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]アニリン、2−[2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、3−[2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、4−[2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、2−[3,4−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、3−[3,4−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、4−[3,4−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、3−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、2,4−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、2,3−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、2,6−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、3,4−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、3,5−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、2,4,6−トリス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、2−フルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、3−フルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、2,5−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、2,6−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、3,5−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、2−トリフルオロメチル−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、3−トリフルオロメチル−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、2,5−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、2,6−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、3,5−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン、2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アニリン、3−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アニリン、4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アニリン、2,4−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アニリン、2,6−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アニリン、3,5−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アニリン、2,4,6−トリス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アニリン、2−フルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アニリン、3−フルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アニリン、2,5−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アニリン、2,6−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アニリン、3,5−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アニリン、2−トリフルオロメチル−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アニリン、3−トリフルオロメチル−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アニリン、2,5−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アニリン、2,6−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アニリン、3,5−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アニリン、2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アニリン、3−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アニリン、4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アニリン、2,4−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アニリン、2,6−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アニリン、3,5−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アニリン、2,4,6−トリス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アニリン、2−フルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アニリン、3−フルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アニリン、2,5−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アニリン、2,6−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アニリン、3,5−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アニリン、2−トリフルオロメチル−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アニリン、3−トリフルオロメチル−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アニリン、2,5−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アニリン、2,6−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アニリン、3,5−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アニリン、2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルチオ]アニリン、3−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルチオ]アニリン、4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルチオ]アニリン、2,4−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルチオ]アニリン、2,6−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルチオ]アニリン、3,5−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルチオ]アニリン、2,4,6−トリス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルチオ]アニリン、2−フルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルチオ]アニリン、3−フルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルチオ]アニリン、2,5−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルチオ]アニリン、2,6−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルチオ]アニリン、3,5−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルチオ]アニリン、2−トリフルオロメチル−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルチオ]アニリン、3−トリフルオロメチル−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルチオ]アニリン、2,5−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルチオ]アニリン、2,6−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルチオ]アニリン、3,5−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルチオ]アニリン、2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル]アニリン、3−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル]アニリン、4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル]アニリン、2,4−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル]アニリン、2,6−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル]アニリン、3,5−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル]アニリン、2,4,6−トリス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル]アニリン、2−フルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル]アニリン、3−フルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル]アニリン、2,5−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル]アニリン、2,6−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル]アニリン、3,5−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル]アニリン、2−トリフルオロメチル−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル]アニリン、3−トリフルオロメチル−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル]アニリン、2,5−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル]アニリン、2,6−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル]アニリン、3,5−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル]アニリン、2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル]アニリン、3−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル]アニリン、4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル]アニリン、2,4−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル]アニリン、2,6−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル]アニリン、3,5−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル]アニリン、2,4,6−トリス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル]アニリン、2−フルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル]アニリン、3−フルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル]アニリン、2,5−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル]アニリン、2,6−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル]アニリン、3,5−ジフルオロ−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル]アニリン、2−トリフルオロメチル−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル]アニリン、3−トリフルオロメチル−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル]アニリン、2,5−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル]アニリン、2,6−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル]アニリン、3,5−ビス(トリフルオロメチル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル]アニリン、等を挙げることができるがこれに限定されない。
【0022】
前記不飽和基含有脂環式イミドのビニル付加重合反応は、金属触媒を用いて行われる。反応温度は、0〜250℃が好ましく、より好ましくは20℃〜150℃である。反応圧力は特に限定されず、通常、常圧で実施することができる。また、反応時間は、好ましくは0.5〜120時間であり、より好ましくは0.5〜48時間である。
【0023】
重合溶媒の好ましい具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ヘプタノン等のケトン類、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、スルホラン等の非プロトン性極性溶媒等を挙げることができる。また、これらの重合溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0024】
本発明で好ましく用いられる金属触媒は、通常、第4属あるいは第10属遷移金属触媒であり、その具体例としては、Cp2ZrCl2/メチルアルミノキノサン(MAO)、Cp2ZrCl2/メチルイソブチルアルミノキサン、PdCl3/MAO、Ni(acac)2/MAO、Ni(acac)2/EtAlCl2、Ni(acac)2・2H2O/EtAlCl2、Ni(acac)2/TiCl4、Ni(acac)2/BF3・Et2O、NiCl2(PPh3)2/AlCl3、Pd(acac)2/EtAlCl2、PdCl2(C6H5CN)2/EtAlCl2、PdCl2(C6H5CN)2/TiCl4、PdCl2(C6H5CN)2/BF3・Et2Oの組み合わせた触媒系、[(η3-allyl)PdX](X=BF4,SbF6,AsF6,PF6,CF3SO3 -)で表されるアリルPdイオン錯体、CpTiCl3、CpTiCl3のシクロペンタジエニル基にエーテル基を有するハーフチタノセン、等を挙げることができるがこれに限定されない。触媒の濃度は、反応原料に対して0.01〜10モル%が好ましく、より好ましくは0.1〜5モル%である。また、反応は触媒の失活を抑えるため、不飽和基含有脂環式イミドのビニル付加重合反応は、不活性ガス下で行うのが好ましい。
【0025】
また、前記不飽和基含有脂環式イミドは、他のノルボルネン系化合物と共重合しても良い。このような重合反応により、前記一般式(1)で表される繰り返し単位を含有するポリ脂環式オレフィンを得ることができる。
【0026】
本発明のマトリックス重合体であるポリ(脂環式オレフィン)の重量平均分子量は、500以上が好ましく、より好ましくは1000以上である。
【0027】
本発明におけるポリ(脂環式オレフィン)は、良好な機械特性を有し、かつ熱分解性重合体の分解温度で熱的に安定な重合体を形成する必要がある。ポリ(脂環式オレフィン)の分解温度は、熱分解性重合体の分解温度よりも一般的に少なくとも25〜50℃高いことが好ましい。またポリ(脂環式オレフィン)の1%重量減少温度(Td1)は、工程上、必要とされる耐熱性の点から、350℃以上が好ましく、より好ましくは400℃以上である。また、ガラス転移温度(Tg)は250℃以上が好ましく、より好ましくは300℃以上である。ポリ(脂環式オレフィン)を含んだ本発明のマトリックス重合体は、低い誘電率並びに良好な機械的特性、例えば高い引っ張り弾性率及び高い破断点伸びを有することが好ましい。
【0028】
本発明の多孔質重合体を形成する第1の工程はマトリックス重合体及び熱分解性重合体からなる多孔質前駆体を生成させることであり、この多孔質前駆体はマトリックス重合体と熱分解性重合体とを共重合させても良いし、マトリックス重合体に熱分解性重合体を分散させても良い。前記多孔質前駆体は好ましくは熱分解性重合体が微小相(microphase)としてナノ相分離している多孔質前駆体である。共重合体は複数の単量体と熱分解性重合体を有する単量体と共重合させて製造するのが好ましい。
【0029】
さらに本発明の多孔質重合体を生成させる方法の第2の工程は上記多孔質前駆体を加熱し熱分解性重合体を分解することであり、多孔質前駆体を熱分解性重合体の熱分解温度以上に約15分から5時間加熱する。多孔質前駆体に含まれる熱分解性重合体はガスに分解し重合体の残った空隙から外へ拡散することで空孔が形成される。
【0030】
多孔質重合体の空孔径は一般的に熱分解性重合体のドメインと同じ大きさであり、空孔径は熱分解性重合体の分子量を変えることにより変化させることができる。本発明の多孔質重合体は、好ましくは空孔径が約0.5μmより小さい、さらに好ましくは100nmより小さい、さらに好ましくは50nmより小さい独立空孔を有することがよい。また、本発明の多孔質重合体の空孔率は、機械強度の点から、好ましくは、1%体積以上50体積%以下、さらに好ましくは5体積%以上30体積%以下がよい。
【0031】
また上記加熱工程により多孔質前駆体からキャステング溶媒が除去され多孔質前駆体は硬化されるが、好ましくは最初に熱分解性重合体の分解温度よりも低い温度にて多孔質前駆体を加熱して溶媒を除去してマトリックス重合体を硬化させる。次いでマトリックス重合体を熱分解性重合体の分解温度よりも高い温度に加熱して多孔質重合体を生成させる。
【0032】
ここで本発明の多孔質重合体を形成するのに必要な熱分解性重合体との共重合体は、単独もしくは複数の一般式(2)で表される単量体と熱分解性重合体を有する単量体とを共重合させて製造するのが好ましい。熱分解性重合体を有する単量体としては、一般式(5)、(6)、(7)で表される化合物が挙げられる。
【0033】
【化8】
【0034】
一般式(5)、(6)、(7)において、q、u、vは1〜2、r、s、tは0〜5の整数を示し、r+s≧1を満たす整数である。Yは直接結合、またはO、S、CH2、CO、SO、SO2を示す。R9〜R12、R17〜R20、R24〜R27はH、F、CF3、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基のいずれかを示し、同じでも異なっていてもよい。R13、R14、R21、R22、R28、R29はH、または炭素数1〜10のアルキル基を示し、同じでも異なっていてもよい。R15、R16はF、CF3、OCF3、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基のいずれかを示し、同じでも異なっていてもよい。R23は炭素数1〜10のアルキル基、または熱分解性重合体、Rdは熱分解性重合体を有する基を示す。
【0035】
一般式(5)、(6)、(7)において、Rdは熱分解性重合体であり、ポリ(アルキレンオキサイド)、例えばポリ(プロピレンオキシド)、ポリ(エチレンオキシド)など、エチレン性不飽和物の付加重合体、例えば、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、ポリ(4−ヒドロキシスチレン)、ポリイソブチレンなど、ポリアセタール、脂肪族ポリエステル、例えばポリカプロラクトン、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸など、並びに脂肪族ポリカーボネート、例えばポリ(プロピレンカーボネート)及びポリ(エチレンカーボネート)などが挙げられる。また一般式(5)、(6)、(7)で表される単量体は対応するカルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸クロライドと反応性基(水酸基など)を有する熱分解性重合体との反応で得られる。
【0036】
本発明で用いられる熱分解性重合体は1種類またはそれ以上の単量体から生成することができる。共重合体の生成に使用される熱分解性重合体は分子量1000〜2000000、好ましくは2000〜500000のものが用いられる。また、熱分解性重合体は、約150℃より高い、好ましくは約200℃より高い分解温度を有することが望ましく、その分解温度で非毒性のガスに分解するのが好ましい。
【0037】
本発明における共重合体は一般式(2)で表される単量体と一般式(8)で表される酸無水物とを共重合させた後、酸無水物に反応性基(水酸基など)を有する熱分解性重合体を反応させる方法によっても得ることができる。
【0038】
【化9】
【0039】
一般式(8)において、wは1〜2、R30〜R33はH、F、CF3、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基のいずれかを示し、同じでも異なっていてもよい。R34、R35はH、または炭素数1〜10のアルキル基を示し、同じでも異なっていてもよい。
【0040】
上記の方法によれば一般式(9)、(10)、(11)で表される構造単位を含む共重合体が得られる。
【0041】
【化10】
【0042】
一般式(9)、(10)、(11)において、a、b、c、dはそれぞれ独立に正の整数を示す。その他の記号は前述の単量体と同じなので、一般式(1)、(6)、(7)、(8)と同じである。
【0043】
本発明の多孔質重合体を形成する第1の工程において、マトリックス重合体に熱分解性重合体を分散させる場合、前記マトリックス重合体は一般式(1)で表される構造単位を含むマトリックス重合体やその前駆体(一般式(12))などがあげられる。
【0044】
【化11】
【0045】
一般式(12)において、R24は、H、炭素数1〜10までアルキル基、炭素数6〜20のアリール基のいずれかを示し、同じでも、異なっていてもよい。その他の記号については、一般式(1)の前駆体であるので、一般式(1)と同じである。R24は、熱分解性重合体との親和性の点からHであることが好ましい。
熱分解性重合体との親和性を高めるために、一般式(12)で表される構造単位を含むことが好ましい。一般式(12)で表される重合体は、単独もしくは複数の一般式(13)で表される単量体を重合させても良いし、一般式(8)で表される単量体を重合または共重合後、重合体中の酸無水物に反応性基(一般式(4))を反応させる方法によっても得ることができる。
【0046】
【化12】
【0047】
一般式(13)は一般式(12)の単量体であるので、一般式(13)中の記号は一般式(12)中の記号と同じである。
【0048】
分散させる熱分解性重合体は、ポリ(アルキレンオキサイド)、例えばポリ(プロピレンオキシド)、ポリ(エチレンオキシド)など、エチレン性不飽和物の付加重合体、例えば、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、ポリ(4−ヒドロキシスチレン)、ポリイソブチレンなど、ポリアセタール、脂肪族ポリエステル、例えばポリカプロラクトン、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸など、並びに脂肪族ポリカーボネート、例えばポリ(プロピレンカーボネート)及びポリ(エチレンカーボネート)などが挙げられるが、マトリックス重合体との親和性を高めるためにマトリックスポリマーと相互作用する官能基を有することが好ましい。例えば、前述の熱分解性重合体の一部にマトリックス重合体とイオン結合、水素結合、疎水結合の少なくとも1つを形成する基が含まれていることが好ましい。さらに、上記に挙げられた熱分解性重合体同士が自己集合的に集まる相互作用力よりも、マトリックス重合体へのイオン結合力や水素結合力や疎水結合力が同じもしくはそれより大きいことが好ましい。また、マトリックス重合体とイオン結合、水素結合、疎水結合を形成する基として、オニウムイオンとしてアンモニウムイオン、ホスホニウムイオン等、アミド、カルボン酸、アミン、ヒドロキシル基、脂肪族アルキル基等が挙げられる。さらにマトリックス重合体との親和性を高くするために、熱分解性重合体を分岐状にすることが好ましい。
【0049】
分散させる熱分解性重合体は1種類またはそれ以上の単量体から生成することができる。また、熱分解性重合体は分子量200〜2000000、好ましくは1000〜500000のものが用いられる。また、熱分解性重合体は、約150℃より高い、好ましくは約200℃より高い分解温度を有することが望ましく、その分解温度で非毒性のガスに分解するのが好ましい。
【0050】
本発明で用いるポリ(脂環式オレフィン)は架橋構造を形成させることができ、耐薬品性、耐熱性、機械特性を向上させることができる。架橋構造を形成する化合物は一般式(2)で表される構造単位かつ/または前記構造単位の前駆体を含むポリ(脂環式オレフィン)と共重合させても良いし、分散させても良いし、共重合と分散の両方を用いても良い。共重合する場合は例えば、架橋構造を形成する化合物や一般式(8)で表される酸無水物とこの酸無水物と反応する架橋構造を形成する化合物(例えば、アミノ基を有する架橋構造を形成する化合物)と反応させて得られるノルボルネン誘導体を共重合体の単量体の一部として用いて、架橋性基を有する共重合体を得ても良い。また、一般式(8)を一般式(2)かつ/または一般式(13)と共重合した後に、共重合体中の酸無水物と反応する架橋構造を形成する化合物(例えばアミノ基を有する架橋構造を形成する化合物)とを反応させて架橋性基を有する共重合体を得てもよい。分散させる場合は両者を溶解する溶媒に溶解すれば良く、例えば、反応性基を有する共重合体(例えば、酸無水物を共重合した前記共重合体)を合成し、その反応性基と反応する基を2つ以上の有する化合物(例えば、ジアミン化合物)を溶媒に分散させ、両者を反応させることで架橋構造を形成することもできる。また、ポリ(脂環式オレフィン)と反応点を持たない架橋構造を形成する化合物を用いても良い。
【0051】
本発明の架橋構造を形成する化合物の具体例としては、アルコキシシラン化合物(例えば、テトラエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、4−アミノフェニルトリメトキシシラン等)、エチニル化合物(例えば、1,3−ジエチニルベンゼン、1,4−ジエチニルベンゼン、9,10−ビス(フェニルエチニルアントラセン)、1,3,5−トリエチニルベンゼン、4−エチニルアニリン、3−エチニルアニリン、4−アミノ−4’−エチニルジフェニルエーテル等)、ビニル化合物(例えば、ジビニルベンゼン、1,2,4−トリビニルシクロヘキサン、4−アミノスチレン、4−アミノスチルベン等)、アリル化合物(例えば、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート等)、架橋基を有するノルボルネンイミド誘導体(N−{4−エチニルフェニル}ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−{3−エチニルフェニル}ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−{4−(トリメトキシシリル)フェニル}ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−{3−(トリエトキシシリル)プロピル}ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−{4−(フェニルビニル)フェニル}ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−{4−ビニルフェニル}ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−{4−(4−エチニルフェノキシ)フェニル}ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、2,5−ノルボルナジエン等)等があげられる。また、ポリマー中の反応性基が酸無水物の場合、ジアミン化合物(4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、p−フェニレンジアミン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシ−4−フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン等)等が挙げられる。上記架橋構造を形成する化合物は単独もしくは複数で用いることができる。
【0052】
架橋構造を形成する化合物は0.01〜80重量%、好ましくは0.1〜50重量%とするのが良い。架橋構造を形成する化合物の添加量が少なすぎると架橋密度が不十分で耐薬品性や耐熱性が改善されない恐れがある。
【0053】
架橋構造を形成する化合物を上記のようにマトリックス重合体に分散かつ/または共重合し、加熱または光照射処理などにより、架橋構造を形成させることができる。加熱処理は100℃〜500℃、好ましくは150℃〜400℃である。架橋構造を形成させる光は、可視光、紫外光、電子線、X線などが挙げられる。
【0054】
また、本発明の重合体の特性を損なわない範囲で他の重合体をマトリックス重合体としてブレンドまたは共重合することができ、その好ましい重合体として、ポリイミド、ポリ(フェニルキノキサリン)、ポリ(ベンズオキサゾール)、ポリ(ベンズイミダゾール)、ポリ(トリアゾール)、ポリ(オキサジアゾール)及びポ(ベンゾチアゾール)、シリコーンが挙げられる。
【0055】
電子部品、例えばチップまたは集積回路を形成する場合、重合体は通常、普通の有機のキャスティング溶媒、例えばアセトン、2−ヘプタノン、2−デカノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、テトラクロロエタン、N−メチルピロリドン、ガンマ−ブチロラクトン等に溶解されそして当分野で既知の技術例えばスピンコーティング、スプレーコーティングまたはドクターブレーディングにより、回路構成要素等を用いてまたは用いずに種々の基体、例えばシリコン、セラミック、ガラス、石英、重合体の上に膜として製造される。
【0056】
本発明の重合体の誘電率(1kHz)は2.8以下さらに2.5以下であることが好ましく、屈折率については平行方向、垂直方向のいずれの屈折率も1.6以下さらに1.5以下であることが、必要とされる低誘電性の点から好ましい。さらに複屈折率は0.01以下であることが好ましい。1%重量減少温度(Td1)は、工程上、必要とされる耐熱性の点から、350℃以上が好ましく、より好ましくは400℃以上である。またガラス転移温度(Tg)は250℃以上が好ましく、より好ましくは300℃以上である。
【0057】
本発明の多孔質重合体は、半導体の多層配線の層間絶縁膜、多層プリント基板のリジット板やフレキソ印刷等の層間絶縁膜、パッケージやMCM基板等の層間絶縁膜等の電子部品を構成するものとして使用することができる。また半導体のパッシベーション膜(ストレスバッファー膜)、α線遮断膜等として使用することもできる。また、光導波路のコア、クラッド材等の光学部品として極めて良好に使用することができる。
【0058】
【実施例】
以下本発明をより詳細に説明するために、実施例および比較例をあげて説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
【0059】
特性の測定方法
比誘電率の測定
アルミ基板に製膜した多孔質重合体に上部電極を日本真空技術(株)製真空蒸着機EBH−6を用いて蒸着した。多孔質重合体の膜厚は、アルミ基板に多孔質重合体を製膜した条件と同じ条件でシリコンウエハーに製膜した膜に傷を付け、その傷の深さを測定し、その深さを膜の厚さとした。次いで多孔質重合体の1kHzにおける静電容量を(株)横川ヒューレットパッカード製のLCRメーター4284Aを用いて測定し、下記式により比誘電率(ε)を求めた。
ε=C・d/ε0・S(但し、Cは静電容量(単位:F)、dは試料膜厚(単位:m)、ε0は真空中の誘電率、Sは上部電極面積(単位:m2)である。)
赤外吸収スペクトル(IR)測定
不飽和基含有脂環式イミドはKBr法で測定し、ポリ(脂環式イミド)はシリコンウエハー上に製膜したものをそのまま測定した。(装置:堀場製作所(株)製FT−720)。
【0060】
多孔質膜の空孔率の測定
空孔率(P)は、無多孔質膜の密度(ρ)と多孔質膜の密度(ρ’)を密度勾配管を用いて測定し、次式より求めた。P=(ρ−ρ’)/ρ
空孔の観察
空孔の観察は、多孔質膜の断面を日立製作所(株)H−9000UHRを用いて、加速電圧300KVで行った。平均空孔径は、1μm2で観察されたすべての空孔径を計測し、それらを平均して算出した。
【0061】
核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)の測定
溶媒CDCl3またはTHF−d8に溶解し、270MHzで測定した。測定装置は超伝導FTNMR「EX−270」(日本電子データム(株)製)を用いた。
【0062】
ガラス転移温度(Tg)の測定
示差走査熱量計DSC−50(島津製作所(株)製)により、窒素雰囲気中、昇温速度20℃/分で測定した。
【0063】
屈折率の測定
He−Neレーザーの波長(633nm)を用い、プリズムカップラー法で20℃で測定し、膜面に対して平行方向の屈折率(TE)と垂直方向の屈折率(TM)およびそれらの差である複屈折率を求めた。
1%重量減少温度(Td1)の測定
熱天秤を用い、窒素中、昇温速度10℃/分で加熱して、1%重量減少を示した温度を測定した。
【0064】
重量平均分子量の測定
ゲルパーミネーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、ポリスチレン換算にて重量平均分子量(Mw)を測定した。
【0065】
参考例1 exo−ナジック酸無水物の製造
exo−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物(exo−ナジック酸無水物)の合成)
endo−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物(endo−ナジック酸無水物)100g(0.61モル)を、窒素下、200℃で6時間攪拌して熱異性化させた。反応物を120℃まで冷却し、トルエン100mlを加えた後、室温まで冷却すると淡黄色の結晶が析出した。さらに、この結晶をトルエンで再結晶することにより無色透明の針状結晶を得た。濾過により、結晶を分離し、減圧下で乾燥し、目的の化合物を32.83g得た。
1H−NMRおよびIRから目的化合物であると同定した。
【0066】
融点:143〜144℃
赤外吸収スペクトル:1860,1778cm-1(以上C=O)、1218,913cm-1(以上C−O)
1H−NMR:(CDCl3,ppm):6.34(s,2H,CH=CH),3.45(s,2H,CH),3.01(s,2H,CH),1.56(d−d,2H,CH2)。
【0067】
参考例2 パラジウム錯体の製造
塩化パラジウム(II)2g(0.011モル)を塩酸(36%)5mlに加熱しながら溶解し、冷却後エタノール150mlを加えた。この反応液を濾過後、濾液に2,5−ノルボルナジエン2.31g(0.025モル)を加えたところ、黄色固体が析出した。濾過により固体を分離し、減圧下で乾燥し、ビシクロ[2.2.1]ヘプタジエン−パラジウムクロリド3.07gを得た。
【0068】
このビシクロ[2.2.1]ヘプタジエン−パラジウムクロリド2.62g(0.0097モル)、炭酸ナトリウム0.88g(0.0083モル)にメタノール35mlを加え、窒素下、室温で2時間撹拌して反応させた。反応液を濾過により分離し、減圧下で乾燥したところ、ビシクロ[2.2.1]ヘプタジエン−パラジウムクロリド二量体2.57gを淡黄色の粉末として得た。
【0069】
さらに、このビシクロ[2.2.1]ヘプタジエン−パラジウムクロリド二量体をクロロベンゼンに溶解させた後(0.002モル/l)、1.6等量のテトラフルオロホウ酸銀を加え、室温で15分撹拌し、目的とするパラジウム錯体の溶液を得た。この溶液を不飽和基含有脂環式イミドの重合触媒として用いた。
【0070】
参考例3 モノマーAの製造
N−{3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミドの合成
exo−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物6.85g(0.04モル)を氷酢酸34ml(20w/v)に溶解した。
この溶液に3,5−ビス(トリフルオロメチル)アニリン10.19g(0.04モル)を滴下し、窒素下、120℃で8時間攪拌して反応させた。反応液を冷却後、水600mlに注ぐと淡黄色の結晶が析出した。さらに、この結晶を酢酸エチルで再結晶することにより無色透明の針状結晶を得た。濾過により、結晶を分離し、減圧下で乾燥し、目的の化合物を11.62g得た。1H−NMRおよびIRから目的化合物であると同定した。
【0071】
融点:128〜129℃
赤外吸収スペクトル:3116,3074,2962,2892cm-1(以上CH)、1709cm-1(以上C=O(イミド))
1H−NMR:(CDCl3,ppm):7.89(s,1H,Ar−H),7.85(s,2H,Ar−H),6.38(t,2H,CH=CH),3.44(s,2H,CH),2.91(s,2H,CH),1.57(d−d,2H,CH2)。
【0072】
参考例4 モノマーBの製造
N−(4−トリフルオロメチルフェニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミドの合成
exo−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物9.26g(0.06モル)を氷酢酸46ml(20w/v)に溶解した。
この溶液に4−トリフルオロメチルアニリン10g(0.06モル)を滴下し、窒素下、120℃で8時間攪拌して反応させた。反応液を冷却後、水600mlに注ぐと淡黄色の結晶が析出した。さらに、この結晶を酢酸エチルで再結晶することにより無色透明の針状結晶を得た。濾過により、結晶を分離し、減圧下で乾燥し、目的の化合物を13.12g得た。1H−NMRおよびIRから目的化合物であると同定した。
【0073】
融点:202〜204℃
赤外吸収スペクトル:3112,3081,2989,2888cm-1(以上CH)、1708cm-1(以上C=O(イミド))
1H−NMR:(CDCl3,ppm):7.59(d−d,4H,Ar−H),6.37(t,2H,CH=CH),3.43(s,2H,CH),2.89(s,2H,CH),1.56(d−d,2H,CH2)。
【0074】
参考例5 モノマーCの製造
N−[3−トリフルオロメチル−4−{3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミドの合成
exo−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物5.75g(0.04モル)を氷酢酸29ml(20w/v)に溶解した。
この溶液に3−トリフルオロメチル−4−{3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノキシ}アニリン15g(0.04モル)を滴下し、窒素下、120℃で8時間攪拌して反応させた。反応液を冷却後、水600mlに注ぐと淡黄色の結晶が析出した。さらに、この結晶を酢酸エチルで再結晶することにより無色透明の針状結晶を得た。濾過により、結晶を分離し、減圧下で乾燥し、目的の化合物を13.61g得た。
【0075】
融点:176〜178℃
赤外吸収スペクトル:3108,3074,2993,2889cm-1(以上CH)、1705cm-1(以上C=O(イミド))
1H−NMR:(CDCl3,ppm):7.07−7.73(m,6H,Ar−H),6.38(t,2H,CH=CH),3.44(s,2H,CH),2.91(s,2H,CH),1.57(d−d,2H,CH2)。
【0076】
参考例6 モノマーDの製造
exo−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物0.41g(2.5ミリモル)と三洋化成工業(株)ニューポールLB1800X(ポリ(プロピレングリコール)モノメチルエーテル:Mw=2400)6g(2.5ミリモル)をテトラヒドロフラン(THF)20mlに溶解した。
この溶液を、窒素下、リフラックスで48時間攪拌して反応させた。反応液を冷却後、溶媒を溜去した。さらに、減圧下で乾燥し、茶色透明で粘ちょうな液体を得た。この液体に、塩化チオニル1.47gを加えた。その後30℃で24時間攪拌した。続いて、30℃で減圧乾燥し、過剰の塩化チオニルを溜去し茶色透明で粘ちょうな液体を得た。この液体6.5gにTHF40g、トリエチルアミン0.71gを加え溶解した。その後、3,5−ビス(トリフルオロメチル)アニリン0.93gのTHF溶液を滴下し30℃で4時間攪拌した。析出したトリエチルアミン塩を取り除き、水洗した。THFを溜去し、さらに減圧乾燥し、目的の化合物7gの粘ちょうな液体を得た。
【0077】
参考例7 モノマーEの製造
参考例6のポリ(プロピレングリコール)の代わりにポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテル、分子量6000を用いた以外は、参考例6と同様に行い、目的の化合物を得た。
【0078】
実施例1、比較例1
窒素下、参考例2で得られたパラジウム錯体のクロロベンゼン溶液40.5mlに,参考例3で得られたモノマーA3.64g(0.0097モル)、およびモノマーD0.72g(モノマーAに対して20wt%)を加え、室温で36時間反応させた。この反応液を濾過し、固体をNMP、水、メタノールで洗浄した後、減圧下にて乾燥し共重合体Aを得た。収量は、1.61gであった。重量平均分子量(Mw)は42000であった。
【0079】
前述の共重合体A1gを2−ヘプタノン3gに溶解した。この溶液を住友電気工業(株)製四弗化エチレン樹脂製フィルター(ポアサイズ2μm)を用いて濾過した。つぎに、この溶液を6×6cmのAl基板上およびシリコンウエハー上に回転塗布し、ついで、ホットプレート(大日本スクリーン(株)製SKW−636)を用いて、80℃で3分、前乾燥し、さらにオーブン(光洋リンドバーグ(株)製イナートオーブン)を用いて、窒素雰囲気下中140℃で0.5時間、300℃で1時間加熱し、次いで酸素存在下で240℃3時間熱処理することにより、透明な膜を得た。その後、Al基板上に形成したこの共重合体膜上にマスクをしてAlを真空蒸着し、上部電極を形成して比誘電率(ε)測定試料とした。その試料の誘電率を測定した結果、ε=1.95であり低い値であった。次に、ガラス上に形成した共重合体膜を用いて、屈折率を測定した。その結果、屈折率は、TE=1.3610、TM=1.3590、複屈折率は0.0030であり、屈折率、複屈折率ともに小さな値となった。平均空孔径は20nmで、空孔率は20体積%であった。この膜は、THFに溶解した。
【0080】
また、ガラス転移温度(Tg)は400℃まで検出されず、1%重量減少温度(Td1)はTd1=420℃であった。
【0081】
比較例1としてモノマーDを用いずモノマーAのみで合成した重合体Bの誘電率を測定した結果、ε=2.36であり、屈折率は、TE=1.4846、TM=1.4812、複屈折率は0.0034であった。
【0082】
また、ガラス転移温度(Tg)は400℃まで検出されず、1%重量減少温度(Td1)はTd1=420℃であった。この膜は、THFに溶解した。
【0083】
実施例2、比較例2
窒素下、参考例2で得られたパラジウム錯体のクロロベンゼン溶液81mlに、参考例4で得られたモノマーB6g(0.0195モル)およびモノマーD1.2g(モノマーBに対して20wt%)を加え、室温で36時間反応させた。
この反応液を濾過し、固体をNMP、水、メタノールで洗浄した後、減圧下にて乾燥し共重合体Cの固体を得た。収量は、4.66gであった。重量平均分子量(Mw)は20000であった。
【0084】
実施例1と同様な加熱処理を行い、得られた膜のε、屈折率、Tg、Td1を測定した結果、ε=2.10、TE=1.3718、TM=1.3686、複屈折率は0.0032、であり、Tgは400℃まで検出されず、Td1=443℃であった。平均空孔径は20nmで、空孔率は20体積%であった。
【0085】
比較例2としてモノマーDを用いずモノマーBのみで合成した重合体Dの誘電率を測定した結果、ε=2.50であり、屈折率は、TE=1.5021、TM=1.4985、複屈折率は0.0036であった。
【0086】
実施例3、比較例3
窒素下、参考例2で得られたパラジウム錯体のクロロベンゼン溶液47mlに、参考例5で得られたモノマーC6g(0.0112モル)およびモノマーD1.8g(モノマーCに対して30wt%)を加え、室温で36時間反応させた。
この反応液をメタノール300mlに注ぎ、析出物を濾過し分離した後、減圧下にて乾燥し、共重合体Eを得た。収量は、4.03gであった。重量平均分子量(Mw)は20000であった。
【0087】
実施例1と同様に加熱処理を行い、得られた膜のε、屈折率、Tg、Td1を測定した結果、ε=1.89、TE=1.3636、TM=1.3604、複屈折率は0.0032であり、Tgは400℃まで検出されず、Td1=443℃であった。平均空孔径は20nmで、空孔率は25%であった。
【0088】
比較例3としてモノマーDを用いずモノマーCのみで合成した共重合体Fの誘電率を測定した結果、ε=2.32でありであり、屈折率は、TE=1.4801、TM=1.4773、複屈折率は0.0028であった。
【0089】
実施例4
実施例3のモノマーDの代わりにモノマーEを用いた以外は、実施例3と同様に行い、共重合体Fを得た。重量平均分子量(Mw)は28000であった。
【0090】
実施例1と同様に加熱処理を行い、得られた膜のε、屈折率、Tg、Td1を測定した結果、ε=1.93、TE=1.3306、TM=1.3273、複屈折率は0.0033、であり、Tgは400℃まで検出されず、Td1=443℃であった。平均空孔径は50nmで、空孔率は23体積%であった。
【0091】
実施例5
窒素下、参考例2で得られたパラジウム錯体のクロロベンゼン溶液40.5mlに,参考例1で得られたexo−ナジック酸無水物4.37g(0.0266モル)、およびモノマーA10.00g(0.0266モル)を加え、室温で36時間反応させた。この反応液をヘキサン300mlに注ぎ、析出物を濾過し分離した。さらにトルエン300ml、ヘキサン300mlで洗浄し、モノマーを除去した後、減圧下にて乾燥し、共重合体Gを得た。収量は、10.06gであった。重量平均分子量(Mw)は73000であった。得られた共重合体G2.00gをN−メチルピロリドン4.00g、THF2.00gに溶解した。ここに、3,5−ビス(トリフルオロメチル)アニリンを1.14g(0.005モル)を加え、50℃で48時間攪拌した。この反応溶液を0.1Nの塩酸300mlに注ぎ、析出物をを濾過し分離した。さらに精製水で洗浄後、減圧下にて乾燥し、アミド酸含有共重合体H1.91gを得た。NMRの結果から、3,5−ビス(トリフルオロメチル)アニリンは9モル%導入していた。この共重合体H1gを、分岐状ポリプロピレンオキシドであるアデカポリエーテルT−4000(旭電化工業(株))0.2gと2−デカノン3gを加え1時間攪拌して前駆体溶液を得た。実施例1と同様な加熱処理を行い、得られた膜のε、屈折率、Tg、Td1を測定した結果、ε=2.12、TE=1.4200、TM=1.4176、複屈折率は0.0033、であり、Tgは400℃まで検出されず、Td1=420℃であった。平均空孔径は10nmで、空孔率は10体積%であった。
【0092】
実施例6
実施例5の共重合体G2gを窒素下でN−メチルピロリドン4.00g、THF2.00gに溶解した。ここに、4−エチニルアニリン0.58g(0.005モル)を加え、50℃で48時間攪拌した。この反応溶液を0.1Nの塩酸300mlに注ぎ、析出物を濾過し分離した。さらに、精製水で洗浄後、減圧下にて乾燥し、架橋構造を形成する化合物を含有する共重合体Iを2.00g得た。
NMRの測定から、エチニル基は10モル%導入していた。この共重合体C1.00gをシクロヘキサノン3gを加え1時間攪拌して前駆体溶液を得た。実施例1と同様に製膜、前乾燥し、熱処理はオーブン(光洋リンドバーグ(株)製イナートオーブン)を用いて、窒素雰囲気下中140℃で0.5時間、340℃で1時間加熱とし、透明な膜を得た。得られた膜のε、屈折率、Tg、Tdを測定した結果、ε=2.40、TE=1.5000、TM=1.4970、複屈折率は0.0030、であり、Tgは400℃まで検出されず、Td1は440℃であり、重合体Aより耐熱性が向上していた。得られた膜はTHFに溶解せず、耐薬品性があった。
【0093】
実施例7
実施例6の共重合体I1.00gと0.20gのT−4000とをN−メチルピロリドン0.30g、シクロヘキサノン3.00gに溶解した。
【0094】
実施例1と同様に製膜、前乾燥を行い、オーブンを用いて窒素雰囲気下中170℃0.5時間、340℃1時間加熱した。得られた膜のε、屈折率、Tg、Td1を測定した結果、ε=2.00、TE=1.3288、TM=1.3252、複屈折率は0.0036であり、Tgは400℃まで検出されず、Td1=440℃であった。平均空孔径は10nmで空孔率は20体積%であった。この膜はTHFに溶解せず、耐薬品性があった。
【0095】
実施例8
実施例5の共重合体G2.00gをN−メチル−2−ピロリドン4.00g、THF2.00gに溶解した。ここに、4−アミノフェニルトリメトキシシラン0.08g(0.37ミリモル)を加え、50℃で48時間攪拌し、共重合体Jの溶液を得た。実施例5と同様に製膜、加熱処理を行い、得られた膜のε、屈折率、Tg、Tdを測定した結果、ε=2.40、TE=1.4992、TM=1.4956、複屈折率は0.0036、であり、Tgは400℃まで検出されず、Td1は460℃であった。得られた膜はTHFに溶解せず、耐薬品性があった。
【0096】
比較例4
ポリ(プロピレングリコール)モノメチルエーテル:Mw=2400を480g(0.2モル)にピロメリト酸無水物(PMDA)21.8g(0.1モル)を投入し、120℃で48時間反応させ、粘ちょうな液体のモノマーFを得た。
PMDA21.8gにエタノール200gを投入し、リフラックスさせ反応させた。未反応のエタノールを溜去し白色固体のモノマーGを得た。ガンマーブチロラクトン(GBL)にモノマーGを3.0g、モノマーFを2.0gを溶解し、0℃に冷却した。これに、ジシクロヘキシルカルボジイミド4.1gを溶解したアセトン8.0g、GBL4.0gの溶液を滴下し20分攪拌した。続いて、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFBAPP)5.2g(0.1mol)を溶解したアセトン4.0g、GBL8.0gの溶液を滴下した。10℃で2時間、40℃で1時間攪拌した。析出したジシクロヘキシルウレアを濾過により除去した。濾液をメタノールに投入し、共重合体を析出させた。この共重合体を濾取し、アセトンに溶解し、メタノールに再沈澱させた。この共重合体を濾取し、メタノールでよく洗浄した後に、減圧乾燥して目的の共重合体を得た。この共重合体1.0gをシクロヘキサノン1.6g、N−メチルピロリドン0.4gに溶解した。実施例1と同様に、重合体の誘電率を測定した結果、ε=2.40であった。
次に、ガラス上に形成した重合体膜を用いて、屈折率を測定した。その結果、屈折率は、TE=1.4638、TM=1.4329、複屈折率は0.0309であり、屈折率、複屈折率ともに値となった。平均空孔径は40nmで、空孔率は20%であった。実施例1と同様な空孔率であるが、実施例1の誘電率より大きな誘電率である。
【0097】
【発明の効果】
本発明の多孔質重合体は、低誘電率でかつ耐熱性に優れており、プリント基板やLSI用の層間絶縁膜として極めて良好に使用することができる。
Claims (3)
- (a)一般式(1)で表される構造単位かつ/または前記構造単位の前駆体を含むポリ(脂環式オレフィン)組成物を含むマトリックス重合体とマトリックス重合体の分解温度よりも低い温度で熱分解する熱分解性重合体との共重合体を生成させる工程と、(b)前記共重合体を前記熱分解性の分解温度以上、前記マトリックス重合体の分解温度よりも低い温度にて加熱して、多孔質重合体を生成する工程によって得られる一般式(1)で表される構造単位を含むポリ(脂環式オレフィン)組成物を含む多孔質重合体。
- 請求項1記載の一般式(1)で表される構造単位を含むポリ(脂環式オレフィン)組成物を含む多孔質重合体であって、空孔径が100nmより小さいことを特徴とする多孔質重合体。
- (I)請求項1記載の一般式(1)で表される構造単位かつ/または前記構造単位の前駆体を含むポリ(脂環式オレフィン)組成物を含むマトリックス重合体と、(II)マトリックス重合体の分解温度よりも低い温度で熱分解する熱分解性重合体との共重合体を含むことを特徴とする多孔質重合体の前駆体組成物。
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