JP2004134502A - Eepromおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】書き換え寿命の低下と、電荷保持特性の劣化とを抑制しつつ、メモリトランジスタの特性ばらつきおよび寄生容量を低減することができるEEPROMおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】メモリトランジスタを次のように形成する。トンネル膜6の全部と、チャネル形成予定領域12とを覆い、かつ、チャネル形成予定領域12と埋め込み層3の間の領域を覆わない形状にて浮遊ゲート電極8を形成する。そして、浮遊ゲート電極8の端面を利用して自己整合的にドレイン側電界緩和層10を形成する。浮遊ゲート電極8の上に層間絶縁膜11を介して、トンネル膜6が形成された領域上では、少なくとも浮遊ゲート電極8より幅が広く、浮遊ゲート電極8を包み込む形状で、チャネル形成予定領域12の上では浮遊ゲート電極8より幅が狭い形状にて制御ゲート電極13を形成する。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気的にプログラム可能であり、かつ電気的に消去可能なフローティング・ゲート型不揮発メモリ素子、特に、ファウラー・ノルトハイム(FlowerNordheim)によるトンネル効果を利用して書き換えを行うEEPROM(Electrical Erasable Programmble Read Only Memory)および、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、提案されているEEPROMの構造を図19に示す。図19に示すEEPROMは、メモリトランジスタと、このメモリトランジスタをメモリの書き換えおよび読み出し時に選択するための選択トランジスタとを有している。
【0003】
メモリトランジスタ領域では、半導体基板31の表層にドレイン領域に相当する埋め込みN型層32とN型ソース層42が形成されている。さらに、半導体基板31の表面上にはゲート酸化膜33が形成されており、埋め込みN型層32の上には、トンネル膜34が形成されている。そして、トンネル膜34の上から埋め込みN型層32とソース層42との間の領域上にかけて浮遊ゲート電極35、層間絶縁膜36、制御ゲート電極37が形成されている。
【0004】
また、選択トランジスタ領域では、半導体基板31の上にゲート酸化膜33を介してゲート電極38が形成されている。そして、半導体基板31の表層のうち、ゲート電極の両側に、N型ソース層41、ドレイン側電界緩和層39、N型ドレイン層40が形成されている。
【0005】
このような構造のEEPROMでは、メモリトランジスタにおいて、埋め込みN型層32は浮遊ゲート電極35を形成する前に形成され、ソース層42は制御ゲート電極37の形成後に形成される。このことから、浮遊ゲート電極35の下側であって、埋め込みN型層32とソース層42との間のチャネル領域のチャネル長は自己整合的に決定されない。このためトランジスタ特性のばらつきが生じ易いという問題がある。
【0006】
さらに、メモリトランジスタの埋め込みN型層32の上に浮遊ゲート電極35および、制御ゲート電極37が形成されている。したがって、埋め込みN型層32と浮遊ゲート電極35とがオーバーラップしている領域が広いことから、浮遊ゲート電極35とドレイン領域間の寄生容量が大きい。このため、書き換え速度が小さいという問題がある。
【0007】
これらの問題を改善するために、図20に示すような技術がある(特許文献1、2参照)。図20に示す構造のEEPROMは、図19に示す構造に対して、メモリトランジスタのドレイン領域上にて、浮遊ゲート電極35および制御ゲート電極37が除去された構造となっている。そして、半導体基板31の表層のうち、浮遊ゲート電極35等が除去されている領域下では、ドレイン側電界緩和層43が形成されている。
【0008】
この技術によれば、メモリトランジスタにおいて、浮遊ゲート電極35および、制御ゲート電極37をマスクとしたイオン注入により、ドレイン領域側の電界緩和層43およびソース層42を自己整合的に形成できる。このため、チャネル長のばらつきを抑え、トランジスタ特性のばらつきを低減できる。また、図19の構造と比較して、浮遊ゲート電極35とドレイン領域とがオーバーラップしている領域を減少させることができるため、浮遊ゲート電極35とドレイン領域間の寄生容量を低減できる。これにより、書き換え速度を向上させることができる。
【0009】
【特許文献1】
特開昭58−115865号公報
【0010】
【特許文献2】
特開昭59−205763号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図20に示す技術においても以下に示す問題がある。EEPROMの製造工程において、浮遊ゲート電極35および制御ゲート電極37を次のように形成する。まず、トンネル膜34およびゲート絶縁膜33の上に浮遊ゲート電極35を構成する第1層ポリシリコン層を形成する。その上に層間絶縁層を介して制御ゲート電極37を構成する第2層ポリシリコン層を形成する。その後、第1層ポリシリコン層/層間絶縁層/第2層ポリシリコン層の3層を同時にエッチングすることで、浮遊ゲート電極35、層間絶縁膜36、制御ゲート電極37を形成する。
【0012】
このように、図20に示すEEPROMの製造においては、第1層ポリシリコン層/層間絶縁層/第2層ポリシリコン層の3層を同時にエッチングするという特殊な加工工程が必要となる。
【0013】
また、選択トランジスタのゲート電極も、第1層ポリシリコン層44/層間絶縁層45/第2層ポリシリコン層46の3層構造となっている。このため、ゲート電極を形成している第1層ポリシリコン層44と外部電極との電気的接続を取るために、第1層ポリシリコン層44の上の層間絶縁膜45および第2層ポリシリコン層46にホール等を形成する加工工程を追加しなければならないという問題が生じる。
【0014】
また、図20に示すように、トンネル膜34の一部の領域上にのみ、浮遊ゲート電極35および制御ゲート電極37を形成する場合では、上述の3層の加工のとき、トンネル膜34が露出するため、トンネル膜34にエッチングダメージが与えられる。このため、トンネル膜34の劣化が生じ書き換え寿命が低下するという問題が生じる。
【0015】
また、第1層ポリシリコン層/層間絶縁層/第2層ポリシリコン層の3層を同時にエッチングしたとき、層間絶縁層36の端面が露出した状態となる。この露出した端面に、上述の加工のエッチングダメージが残留していると、このダメージを受けた端面を介して浮遊ゲート電極35の電荷が抜けてしまうので、電荷保持特性が劣化するという問題が生じる。
【0016】
本発明は上記点に鑑みて、書き換え寿命の低下と、電荷保持特性の劣化とを抑制しつつ、メモリトランジスタの特性ばらつきおよび寄生容量を低減することができるEEPROMおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、EEPROMのメモリトランジスタにて、浮遊ゲート電極(8)はトンネル膜(6)およびチャネル領域(12)の上に配置され、トンネル膜(5)の上ではこのトンネル膜を全て覆っており、ソース領域およびドレイン側電界緩和層(10)を覆っていない形状である。ソース領域(16)およびドレイン側電界緩和層(10)は浮遊ゲート電極をマスクとして利用したイオン注入により自己整合的に形成され、層間絶縁膜は浮遊ゲート電極の上面および側面を全て覆っている。制御ゲート電極(13)は、層間絶縁膜を介して浮遊ゲート電極の上に形成されており、トンネル膜(6)の上側では、浮遊ゲート電極(8)より幅が広く浮遊ゲート電極(8)を包み込む形状であり、チャネル領域(12)の上側では浮遊ゲート電極(8)より幅が狭い形状であることを特徴としている。
【0018】
本発明では、このようにドレイン側の電界緩和層およびソース領域が浮遊ゲート電極を利用したイオン注入により自己整合的に形成されている。このことから、チャネル長のばらつきを低減でき、メモリトランジスタの特性ばらつきを低減することができる。
【0019】
また、ドレイン領域にて、電界緩和層(10)が浮遊ゲート電極(8)に覆われていないことから、ドレイン領域が浮遊ゲート電極に完全に覆われている構造のものと比較して、ドレイン領域と浮遊ゲート電極とがオーバーラップしている領域が少ない。したがって、本発明によれば、ドレイン領域が浮遊ゲート電極に覆われている構造のものよりも、浮遊ゲート電極とドレイン領域間での寄生容量を低減させることができる。
【0020】
加えて、浮遊ゲート電極(8)はトンネル膜(6)を完全に覆っていることから、浮遊ゲート電極(8)を形成するための加工時にて、トンネル膜(6)が露出することがない。このため、トンネル膜(6)が浮遊ゲート電極(8)の形成時にエッチングダメージを受けるのを防ぐことができる。これにより、トンネル膜質の劣化を低減させ、書き換え寿命を向上させることができる。
【0021】
また、トンネル膜(6)の上側において、制御ゲート電極(13)の幅が浮遊ゲート電極(8)に対し広く、制御ゲート電極(13)が浮遊ゲート電極(8)を包み込む構造となっている。一方、チャネル領域(12)上では制御ゲート電極(13)は、浮遊ゲート電極(8)より幅が狭くなっている。このように、浮遊ゲート電極と制御ゲート電極とは端面が同じ位置に存在しない構造となっている。つまり、制御ゲート電極と浮遊ゲート電極とが同時に加工されていない構造となっており、層間絶縁膜は、浮遊ゲート電極の上面と側面とを覆っている構造となっている。
【0022】
これにより、浮遊ゲート電極の表面上にて、層間絶縁膜に電荷抜けの要因となっていたエッチング端面が存在しないので、電荷保持特性の劣化を抑制することができる。
【0023】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明に加え、少なくともメモリトランジスタのソース領域または選択トランジスタのソース領域のどちらか一方に、浮遊ゲート電極(8)又はゲート電極(7)をマスクとして利用したイオン注入により自己整合的に形成された第2導電型のソース側電界緩和層(17、18、20)を備えていることを特徴としている。
【0024】
このように請求項1の発明において、例えば、ソース領域にソース側電界緩和層を自己整合的に形成することができる。
【0025】
このようにしても請求項1の発明と同様の効果を有する。加えて、メモリトランジスタでは、ドレイン領域およびソース領域に、それぞれドレイン側電界緩和層およびソース側電界緩和層を持つ構造となることから、これらの領域上でのゲート絶縁膜にかかる電界を低くし、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることができる。このゲート酸化膜の薄膜化により、メモリトランジスタの駆動能力を向上させることができる。
【0026】
また、選択トランジスタのソース領域にソース側電界緩和層が形成されているとき、通常、選択トランジスタのドレイン領域にもドレイン側電界緩和層が形成されている。したがって、これらの領域上でのゲート酸化膜にかかる電界を低くし、ゲート酸化膜の膜厚を薄くすることができる。
【0027】
なお、本発明は、請求項1に記載の発明に対して、ソース側電界緩和層をメモリトランジスタまたは選択トランジスタのどちらか一方にのみ形成した構造とすることができ、また、ソース側電界緩和層をメモリトランジスタと選択トランジスタの両方に形成した構造とすることもできる。
【0028】
請求項3に記載の発明では、請求項2の発明におけるソース側電界緩和層(17、20)に対し、オフセットをなすようにソース側電界緩和層(17、20)よりも高濃度の第2導電型ソース層(21、22)が形成されており、少なくともメモリトランジスタと選択トランジスタのどちらか一方がオフセット型ソース構造であることを特徴としている。
【0029】
メモリトランジスタがオフセット型ソース構造である場合、EEPROMは、メモリトランジスタのソース領域に単に電界緩和層が形成されているときと比較して、電界緩和層が形成されている領域が少なく、電界緩和層よりも高濃度である領域を有している。また、選択トランジスタがオフセット型ソース構造である場合、選択トランジスタのソース領域が電界緩和層のみにより構成されているときと比較して、電界緩和層が形成されている領域が少なく、電界緩和層よりも高濃度である領域を有している。
【0030】
このことから、選択トランジスタにより選択されたメモリトランジスタのビット情報を読みにいったとき、例えば、書き込みビットを読みにいったときの電界緩和層での電流損失を低減することができる。この結果、過剰な書き込みを行う必要が無いため、書き換え寿命を向上させることができる。
【0031】
請求項4に記載の発明では、選択トランジスタのゲート電極(7)は、メモリトランジスタにて第1層ポリシリコンにより浮遊ゲート電極(8)と同時に形成されたものであることを特徴としている。
【0032】
このことから、浮遊ゲート電極とゲート電極とが別々に形成されたものと比較して、浮遊ゲート電極とゲート電極との間の距離を高精度に保つことができる。
【0033】
請求項5に記載の発明では、選択トランジスタのドレイン側電界緩和層(9)はメモリトランジスタのドレイン側電界緩和層(10)と同時にかつ、ゲート電極をマスクとして利用したイオン注入により自己整合的に形成されていることを特徴としている。
【0034】
選択トランジスタのゲート電極がオン状態のとき、メモリトランジスタのドレイン領域に形成された電界緩和層により耐圧が決まる。一方、ゲート電極がオフ状態では、選択トランジスタのドレイン領域に形成された電界緩和層により、耐圧が決まる。本発明によれば、選択トランジスタのドレイン領域に形成された電界緩和層と、メモリトランジスタのドレイン領域に形成された電界緩和層とが同一のイオン成分およびイオン濃度であることから、EEPROMの耐圧を一定にすることができる。
【0035】
請求項6に記載の発明では、層間絶縁膜(11)は窒化膜を有する構成となっており、選択トランジスタおよびメモリトランジスタの全域にて、ゲート電極(7)の表面上を含む半導体基板(1)の上に形成されている形成されていることを特徴としている。
【0036】
このように、窒化膜を有する層間絶縁膜(11)により、浮遊ゲート電極およびゲート電極の表面全体や、浮遊ゲート電極およびゲート電極が形成されていない半導体基板表面全体を層間絶縁膜にて覆うことで、層間絶縁膜に覆われている領域に対して、汚染物質が外部より侵入するのを抑制することができる。このことから、汚染物質による特性変動若しくは電荷保持特性の劣化が生じるのを抑制することができる。
【0037】
なお、窒化膜を有する構成の層間絶縁膜としては、例えばONO(Oxide Nitride Oxide)膜を用いることができる。
【0038】
請求項7に記載の発明では、トンネル膜(6)が形成されている領域の長さは、素子分離のための絶縁膜(2)により規定されていることを特徴としている。
【0039】
これにより、トンネル膜が形成されている領域の形状ばらつきを低減させることができる。
【0040】
請求項8に記載の発明では、以下のようにしてEEPROMを形成することを特徴としている。
【0041】
半導体基板(1)の表面上に形成されているゲート絶縁膜(4)のうち、埋め込み層(3)の上の一部をエッチングすることで、半導体基板(1)の表面をゲート酸化膜(4)から露出させる。露出した半導体基板(1)の表面上にトンネル膜(6)を形成する。第1層ポリシリコンにより、トンネル膜(6)の全部とチャネルの形成予定領域とを覆い、かつ、チャネルの形成予定領域と埋め込み層(3)との間の領域と、ソース領域の形成予定領域とを覆わない形状にて浮遊ゲート電極(8)を形成する。チャネルの形成予定領域と埋め込み層(3)との間の領域に、浮遊ゲート電極(8)を利用したイオン注入により、自己整合的にかつ埋め込み層(3)に隣接してドレイン側電界緩和層(10)を形成する。
【0042】
そして、浮遊ゲート電極(8)の上面および側面の全体を覆うように層間絶縁膜(11)を形成し、層間絶縁膜(11)が浮遊ゲート電極(8)の上面および側面の全体を覆っている状態のまま、第2層ポリシリコンにより、トンネル膜(6)の上側では、浮遊ゲート電極(8)より幅が広く、浮遊ゲート電極(8)を包み込む形状であって、チャネルの形成予定領域の上側では、浮遊ゲート電極(8)より幅が狭く、ドレイン側電界緩和層(10)の上を覆わない形状にて制御ゲート電極(13)を形成する。浮遊ゲート電極(8)をマスクとして利用したイオン注入により、自己整合的にソース領域(16、18)を形成する。
【0043】
本発明により請求項1に記載のEEPROMを製造することができる。
【0044】
本発明は、メモリトランジスタにおいて、チャネルの形成予定領域と埋め込み層との間の領域とを覆わない形状にて浮遊ゲート電極を形成し、この浮遊ゲート電極をマスクとして利用したイオン注入により、自己整合的に第2導電型のドレイン側電界緩和層を形成している。また、ソース領域も自己整合的に形成していることから、電界緩和層およびソース領域により規定されるチャネル長のばらつきを低減させることができる。これにより、メモリトランジスタの特性ばらつきを低減することができる。
【0045】
また、メモリトランジスタでは、ドレイン領域の形成予定領域にて電界緩和層を自己整合的に形成するために、ドレイン領域の形成予定領域を覆わない形状にて浮遊ゲート電極を形成している。制御ゲート電極においても、ドレイン側電界緩和層を覆わない形状にて形成している。したがって、このドレイン領域が全て浮遊ゲート電極および制御ゲート電極にて覆われているEEPROMと比較して、浮遊ゲート電極とドレイン領域間の寄生容量を低減することができる。
【0046】
また、本発明では、ゲート酸化膜のうち、埋め込み層上の一部をエッチングして、埋め込み層上の一部にトンネル膜を形成し、このトンネル膜を覆うように浮遊ゲート電極を形成している。これにより、浮遊ゲート電極を形成するための第1層ポリシリコンを加工したとき、トンネル膜がエッチングダメージを受けるのを防ぐことができる。これにより、トンネル膜が浮遊ゲート電極に全て覆われていないEEPROMを形成したときと比較して、トンネル膜質の劣化を低減させ、書き換え寿命を向上させることができる。
【0047】
また、本発明では、トンネル膜の上側では制御ゲート電極の幅を浮遊ゲート電極よりも広くし、浮遊ゲート電極を包み込むように制御ゲート電極を形成している。一方、チャネル領域上では、制御ゲート電極の幅を浮遊ゲート電極よりも狭くし、制御ゲート電極の端面が浮遊ゲート電極の端面よりも後退するように制御ゲート電極を形成している。
【0048】
このように、浮遊ゲート電極、層間絶縁膜、制御ゲート電極とを同時に形成したときに生じていた電荷抜けの要因であるエッチング端面が生じないように、上述した形状にて浮遊ゲート電極と制御ゲート電極とを別々に加工している。また、制御ゲート電極の形成の後においても、層間絶縁膜(11)が浮遊ゲート電極(8)の上面および側面の全体を覆っている状態となるようにしている。
【0049】
これにより、浮遊ゲート電極の表面上にて、層間絶縁膜にエッチング端面が存在しないようにすることができる。これにより、層間絶縁膜の端面がエッチングダメージを受けていることによる電荷保持特性の劣化を抑制することができる。
【0050】
請求項9に記載の発明は、少なくとも、メモリトランジスタのソース領域を形成する工程または、選択トランジスタの形成予定領域にて埋め込み層(3)に隣接してソース領域を形成する工程のどちらか一方では、浮遊ゲート電極(8)若しくはゲート電極(7)をマスクとして利用したイオン注入を行うことで、自己整合的に第2導電型のソース側電界緩和層(17、18、20)を形成することを特徴としている。
【0051】
本発明により、請求項2に記載のEEPROMを製造することができる。
【0052】
このように、メモリトランジスタのソース領域に、ソース側電界緩和層を自己整合的に形成することができる。これにより、請求項8に記載の発明の効果に加え、次の効果を有する。
【0053】
浮遊ゲート電極をマスクとして利用したイオン注入により、通常の不純物濃度であるソース層を形成するときでは、ソース層を形成する際の高濃度のN型イオンが浮遊ゲート電極に注入される。このため、浮遊ゲート電極の抵抗が局部的に変化してしまう。また、ソース層形成のためのイオン注入のとき、ゲート酸化膜においても高濃度のN型イオンが注入される。このため、イオン注入時のダメージによりゲート酸化膜が劣化してしまう。
【0054】
これに対して、本発明では、通常のソース層よりも不純物濃度が低いソース側電界緩和層を浮遊ゲート電極をマスクとしたイオン注入により形成している。このことから、高濃度のN型イオンが浮遊ゲート電極に注入されることを防ぎ、浮遊ゲート電極の局部的抵抗変化を抑制することができる。また、ゲート酸化膜のうちソース領域上の部分において、イオン注入のダメージによるゲート酸化膜の劣化を抑制することができる。
【0055】
また、選択トランジスタのソース領域形成予定領域に、ソース側電界緩和層を自己整合的に形成することができる。これにより、メモリトランジスタにソース側電界緩和層を形成したときと同様に、ソース層を形成する際の高濃度のN型イオンがゲート電極に注入されることを防ぎ、ゲート電極の局部的抵抗変化を抑制することができる。また、ゲート酸化膜のうちソース領域上の部分において、イオン注入のダメージによるゲート酸化膜の劣化を抑制することができる。
【0056】
なお、ソース側電界緩和層をメモリトランジスタのソース領域または選択トランジスタのソース領域のどちらか一方にのみ形成することも、両方に形成することもできる。
【0057】
請求項10に示すように、メモリトランジスタのドレイン側電界緩和層(10)を形成する工程と、ソース側電界緩和層(17、18、20)を形成する工程とを同時に、かつ同一のイオン注入条件にて行うことができる。これにより、これらの工程を別々に行うときと比較して、製造工程を減少させることができる。
【0058】
請求項11に記載の発明では、ソース側電界緩和層(17、20)に対し、オフセットをなすようにソース側電界緩和層よりも高濃度である第2導電型のソース層(21、22)を形成することを特徴としている。
【0059】
これにより、請求項3に記載のEEPROMを製造することができる。
【0060】
請求項12に記載の発明では、ゲート電極と浮遊ゲート電極(8)とを同時に形成することを特徴としている。
【0061】
これにより、請求項4に記載のEEPROMを製造でき、浮遊ゲート電極と、ゲート電極とを別々の工程にて形成するときと比較して、浮遊ゲート電極と制御ゲート電極との距離を高精度に設定することができる。
【0062】
請求項13に記載の発明では、選択トランジスタのドレイン側電界緩和層(9)をメモリトランジスタのドレイン側電界緩和層(10)と同時にかつ同一のイオン注入条件にて、ゲート電極をマスクとして利用したイオン注入により自己整合的に形成することを特徴としている。
【0063】
本発明により、請求項5に記載のEEPROMを形成でき、これにより、選択トランジスタのドレイン側電界緩和層と、メモリトランジスタのドレイン側電界緩和層とを別々の工程にて形成するときと比較して、工程数を削減できる。
【0064】
請求項14に記載の発明では、窒化膜を有する構成の絶縁膜を用い、メモリトランジスタおよび選択トランジスタの全域に層間絶縁膜(11)を形成し、層間絶縁膜(11)をメモリトランジスタおよび選択トランジスタの全域に残した状態にて、EEPROMを形成することを特徴としている。
【0065】
これにより、請求項6に記載のEEPROMを製造でき、この層間絶縁膜を形成した後の製造工程中や、素子完成後に、層間絶縁膜に覆われている領域に対して、汚染物質が外部より侵入するのを抑制することができる。このことから、汚染物質による特性変動若しくは電荷保持特性の劣化が生じるのを抑制することができる。
【0066】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0067】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態におけるEEPROMの平面図を図1に示すとともに、図1におけるA−A’方向断面図を図2に、図1におけるB−B’方向断面図を図3に、それぞれ示す。なお、図1中の斜線は各領域を示すために付したものである。
【0068】
本実施形態におけるEEPROMは、メモリトランジスタと、選択トランジスタとを有する構成となっている。
【0069】
メモリトランジスタ領域には、図2に示すように、シリコンにより構成されたP型半導体基板1の表層にN型埋め込み層3およびN型のドレイン側電界緩和層10と、N型ソース引き出し層16が形成されている。半導体基板1の表面上のうち、埋め込み層3の上にはトンネル膜6が形成されており、その他の領域上にはゲート酸化膜4が形成されている。そして、トンネル膜6の上と、電界緩和層10とN型ソース引き出し層16との間の領域上とに浮遊ゲート電極8が形成されている。浮遊ゲート電極8の下側で、電界緩和層10とN型ソース引き出し層16との間の領域がチャネル領域12である。浮遊ゲート電極8の上には、層間絶縁膜11を介して制御ゲート電極13が形成されている。
【0070】
より詳細に説明すると、埋め込み層3は、不純物濃度が例えば1×1018cm−3以上となっている。トンネル膜6は、図2に示すように、ゲート酸化膜4のうち、埋め込み層3の上の一部が除去され、ゲート酸化膜が除去された部分に配置されている。つまり、トンネル膜6は、埋め込み層3の図1における紙面左右方向での幅よりも狭くなっている。なお、図1では、領域5がこのトンネル膜6が形成されている領域であり、以下では、この領域をトンネル窓5と称す。
【0071】
このトンネル窓5の開口面積は、不揮発メモリにおいて書き換え特性を決定する上で重要な構造要件であり、本実施形態では、図3に示すように、図1における紙面上下方向でのトンネル窓5の長さは、素子分離のための厚い酸化膜2により規定されている。このため、トンネル窓5の面積変動が少なく、書き換え特性のばらつきが低減できる構造となっている。
【0072】
浮遊ゲート電極8は、ポリシリコンにて構成されている。図1、2に示すように、トンネル窓5の上側では、浮遊ゲート電極8はトンネル窓5より幅が広くトンネル窓5を全て覆っている。電界緩和層10の上側では、浮遊ゲート電極8は電界緩和層10に対向する領域が開口しており、浮遊ゲート電極8は電界緩和層10を覆っていない形状となっている。また、浮遊ゲート電極8のうち、チャネル領域12の上側での端面は、N型ソース引き出し層16および電界緩和層10を自己整合的に形成できる形状となっている。なお、浮遊ゲート電極8は図1では斜線にて示す領域であり、この領域のうち点線で示す領域は、制御ゲート電極13の下側に位置している領域を示している。
【0073】
型のドレイン側電界緩和層10は、不純物濃度が例えば1.0×1018cm−3以下であり、ドレイン領域の耐圧を確保するために埋め込み層3に隣接して形成されている。本実施形態では、この電界緩和層10と埋め込み層3とがドレイン領域を構成している。
【0074】
また、N型ソース引き出し層16は、不純物濃度が例えば5.0×1019cm−3以上であり、図1中にて上下方向に延びている引き出し層16aと、この引き出し層16aと浮遊ゲート電極8との間に位置するN型層16bとを有する構成となっている。電界緩和層10とN型層16bは、浮遊ゲート電極8をマスクとしたイオン注入により、半導体基板1の表層のうち、浮遊ゲート電極8の両側の領域に自己整合的に形成されたものである。
【0075】
層間絶縁膜11は、例えばONO(Oxide Nitride Oxide)膜により構成されており、図2に示すように、トンネル膜6およびチャネル領域12の上の浮遊ゲート電極8の上面と側面を含む半導体基板1の表面上全体に配置されている。
【0076】
制御ゲート電極13は、ポリシリコンにより構成されている。図1、2に示すように、制御ゲート電極13はトンネル窓5の上側では、少なくとも浮遊ゲート電極8より幅が広く、浮遊ゲート電極8を包み込む形状となっている。なお、この包み込む形状とは、制御ゲート電極13が浮遊ゲート電極8の側面も覆っている形状である。
【0077】
また、制御ゲート電極13はチャネル領域12の上側では、図1における紙面上下方向では、浮遊ゲート電極8より幅が狭く、言い換えると、浮遊ゲート電極8の端部よりも制御ゲート電極13の端部が後退している形状である。また、制御ゲート電極13は電界緩和層10およびN型ソース引き出し層16を覆っていない形状となっている。
【0078】
一方、選択トランジスタは、図2に示すように、半導体基板1の上にゲート酸化膜4を介して、ポリシリコンにより構成されたゲート電極7が形成されている。半導体基板1の表層のうち、ゲート電極7の両側に位置する領域には、それぞれN型ソース層15と、N型ドレイン側電界緩和層9およびN/N型二重拡散ドレイン層14とが形成されている。
【0079】
型ソース層15は、埋め込み層3と隣接しており、これによりメモリトランジスタと選択トランジスタとが接続されている。N/N型二重拡散ドレイン層14は、N型ドレイン側電界緩和層9を構成する導電型不純物と、N型ソース層15を構成する導電型不純物の両方により形成された層である。
【0080】
そして、メモリトランジスタの層間絶縁膜11が、選択トランジスタまで延長して、ゲート電極7の表面上を含む選択トランジスタの全領域上にも形成されている。
【0081】
次に、本実施形態におけるEEPROMの製造方法を説明する。図4〜8に製造工程を示す。なお、図4(a)〜(d)、図5(a)〜(c)、図6(a)〜(c)は図1中のA−A’方向断面を示しており、図7(a)〜(c)、図8(a)〜(d)は図1中のB−B’断面を示している。
【0082】
〔図4(a)および図7(a)に示す工程〕
P型シリコン基板1の表面上に、例えば、LOCOS法により、素子分離層となる領域のみに厚い酸化膜2を形成する。その後、半導体基板1の表面上に犠牲酸化膜51を形成する。この犠牲酸化膜51を通して少なくとも燐イオン若しくは砒素イオンを局部的に注入し、熱処理を行う。これにより、N型埋め込み層3を形成する。
【0083】
〔図4(b)および図7(b)に示す工程〕
犠牲酸化膜51を除去し、メモリトランジスタおよび選択トランジスタのゲート酸化膜4となる酸化膜52を形成する。
【0084】
〔図4(c)および図7(c)に示す工程〕
メモリトランジスタの形成予定領域において、ゲート酸化膜52のうち、N型埋め込み層3の上の一部を、例えばダメージの少ない湿式処理により除去する。これにより、図1における紙面上下方向では、埋め込み層3よりも幅が狭いトンネル窓5を形成する。このとき、トンネル窓5の形状において、図1中のA−A’線方向の幅はオーバーエッチング等により変動するものの、B−B’線方向の幅は、図7(c)に示すように、厚い酸化膜2のエッジにより規定される。このため、トンネル窓5の形状ばらつきを低減させることができる。なお、この工程にて、酸化膜52は図2中のゲート酸化膜4と同じ形状となる。
【0085】
〔図4(d)および図7(d)に示す工程〕
トンネル窓5にて、半導体基板1の表面上に例えばウエット酸化により膜厚9mmの薄い酸化膜を形成した後、窒化、再酸化処理を行う。これにより、トンネル窓5にトンネル膜6を形成する。次に、トンネル膜6の上を含む酸化膜4の上に、例えば、燐の濃度を1.0×1020cm−3とし、膜厚を200mmとした第1層ポリシリコン膜53を成膜する。
【0086】
〔図5(a)および図8(a)に示す工程〕
第1層ポリシリコン膜53に対してホトリソグラフィ工程を行う。具体的には、第1層ポリシリコン膜53の上にホトレジストを形成し、ホトレジストをパターニングする。パターニングされたホトレジストをマスクとして、第1層ポリシリコン膜53を例えばドライエッチングする。
【0087】
本実施形態では、このとき、トンネル窓5の上側ではトンネル窓5の幅より広い形状となるように、また、後に形成するメモリトランジスタのドレイン側N型電界緩和層10(図2参照)の上が開口された形状となるように第1層ポリシリコン膜53をエッチングする。言い換えると、トンネル窓5を全て覆い、かつ、電界緩和層10を形成するためのイオン注入を行う予定領域を覆わない形状となるように、第1層ポリシリコン膜53をパターニングする。なお、電界緩和層10を形成するためのイオン注入を行う予定の領域とは、チャネルの形成予定領域と埋め込み層3との間の領域である。このようにして、チャネル形成予定領域上とトンネル膜6の上に浮遊ゲート電極8を形成する。
【0088】
また、第1層ポリシリコン膜53をエッチングすることで、浮遊ゲート電極8を形成すると同時に、選択トランジスタのゲート電極7も形成する。
【0089】
ゲート電極7と浮遊ゲート電極8とを別々の工程で、それぞれポリシリコン膜をエッチングして形成する場合では、仮にマスクの位置ずれが発生したとき、ゲート電極7と浮遊ゲート電極8との距離にばらつきが生じてしまう。これに対して、本実施形態では、ゲート電極7と浮遊ゲート電極8とを同時に形成するので、マスクの位置ずれが発生しても、メモリトランジスタの浮遊ゲート電極8と選択トランジスタのゲート電極7との距離を高精度に保つことができる。このため、高集積を可能な不揮発メモリ構造を得ることができる。
【0090】
なお、この工程では浮遊ゲート電極8とゲート電極7の端面形状が、後の工程にて、浮遊ゲート電極8およびゲート電極7をマスクとしたイオン注入により、自己整合的に不純物拡散層を形成できるような形状となるように、第1層ポリシリコン膜53をエッチングする。
【0091】
第1層ポリシリコン膜53をエッチングした後、ホトレジストを除去する。
【0092】
〔図5(b)に示す工程〕
図示しないが、メモリトランジスタのソース形成予定領域と選択トランジスタのソース形成予定領域とをマスクにて覆い、ゲート電極7および浮遊ゲート電極8をマスクとして利用し、例えば燐(P)イオンの注入を行う。その後、熱処理を行う。これにより、自己整合的に選択トランジスタのN型ドレイン側電界緩和層9およびメモリトランジスタのN型ドレイン側電界緩和層10を形成する。
【0093】
これにより、選択トランジスタおよびメモリトランジスタのチャネル長のドレイン側のばらつきを低減させることができる。また、N型電界緩和層9およびN型電界緩和層10を同時に同一のイオン注入条件にて形成していることから、これらを別々の工程に形成するときと比較して、製造工程を簡略化することができる。
【0094】
なお、この工程では、イオン注入や熱処理により、導電型不純物が拡散するため、図5(b)に示すように、電界緩和層10と浮遊ゲート電極8とがわずかにオーバーラップする。
【0095】
また、この工程後における図1中のB−B’断面は、図8(a)に示す状態と同じである。
【0096】
〔図5(c)および図8(b)に示す工程〕
選択トランジスタおよびメモリトランジスタの全域上に、例えば全層CVD(Chemica1 Vapor Deposition)法にて、酸化膜換算膜厚が20mmであるONO膜により構成された層間絶縁膜11を形成する。
【0097】
〔図6(a)および図8(c)に示す工程〕
層間絶縁膜11の上に第2層ポリシリコン膜54を形成する。
【0098】
〔図6(b)および図8(d)に示す工程〕
第2層ポリシリコン膜54のホトリソグラフィ工程を行う。具体的には、第2層ポリシリコン膜54の上にホトレジストを形成し、ホトレジストをパターニングする。パターニングされたホトレジストをマスクとして、第2層ポリシリコン膜54を例えばドライエッチングする。
【0099】
このとき、本実施形態では、トンネル膜6の上側では層間絶縁膜11を介して浮遊ゲート電極8より幅が広くかつ、浮遊ゲート電極8を包み込む形状となるように第2層ポリシリコン膜54をエッチングする。また、メモリトランジスタのチャネルの形成予定領域上では、浮遊ゲート電極8より幅が狭い形状にて、また、メモリトランジスタのドレイン側N型電界緩和層10の上では、この電界緩和層10を覆わない形状となるように第2層ポリシリコン膜54をエッチングする。このようにして、第2層ポリシリコンにより構成された制御ゲート電極13を形成する。
【0100】
なお、第2層ポリシリコン膜54をエッチングするときでは、第2層ポリシリコン膜54と、層間絶縁膜11を構成するONO膜の上層酸化膜との選択性を有するようにエッチングする。このようにONO膜中の上層酸化膜に対して、選択性のあるエッチング方法にて、第2層ポリシリコン膜54を加工することから、下層酸化膜、窒化膜、上層酸化膜により構成されたONO膜により全領域が覆われた構造となる。
【0101】
本実施形態では、この窒化膜を含むONO膜により全域被覆された状態のまま、後の製造工程を行う。これにより、後の工程や、素子完成後にてアルカリイオン等の外部から進入する可動イオンによる素子特性の変動に加え、電荷保持寿命の劣化を抑止することができる。
【0102】
なお、図20に示されるように、ゲート電極44の上に第2層ポリシリコン膜46が形成されている場合では、ゲート電極44を外部電極と電気的に接続するために、ゲート電極44、第2層ポリシリコン膜46を形成した後、第2層ポリシリコン膜46にホール等を形成する工程が別途必要である。
【0103】
これに対して、本実施形態では、第2層ポリシリコン膜54のエッチングのとき、選択トランジスタの形成予定領域では、第2層ポリシリコン膜54を除去している。このように、選択トランジスタのゲート電極7を1層構造としていることから、ゲート電極44の上に第2層ポリシリコン膜46が形成されている場合と比較して、ゲート電極に対して、外部電極と電気的に接続するための特別な工程が不要である。
【0104】
〔図6(c)に示す工程〕
メモリトランジスタのソース形成予定領域および選択トランジスタのソース形成予定領域に、それぞれゲート電極7および浮遊ゲート電極8をマスクとして利用し、例えば砒素(As)イオンの注入を行う。これにより、自己整合的にメモリトランジスタのN型ソース引き出し層16、選択トランジスタのN型ソース層15を形成する。このとき、同時に選択トランジスタの形成予定領域では、電界緩和層9の一部をマスクにて覆いながらイオン注入にする。これにより、N/N型二重拡散ドレイン層14を形成する。
【0105】
この工程により、メモリトランジスタにおいて、半導体基板1の表層にチャネル領域12が形成される。メモリトランジスタのチャネル長は、自己整合的に形成された電界緩和層10およびN型ソース引き出し層16により高精度に規定される。また、同様に、選択トランジスタにおいても、ゲート電極7の下側であって、N型ソース層15とドレイン側電界緩和層9との間にチャネル領域が形成され、このチャネル長も高精度に規定される。このため、両トランジスタとも特性のばらつきを極めて低減することができる。これらの工程を経ることで、図1〜図3に示すEEPROMを製造することができる。
【0106】
本実施形態におけるEEPROMでは、例えば、制御ゲート電極13に高電圧を印加することにより発生するファウラー・ノルトハイムトンネル電流により、N型埋め込み層3から電子を浮遊ゲート電極8に注入することで、メモリ情報の消去を行う。また、N型埋め込み層3に高電圧を印加することにより発生するファウラー・ノルトハイムトンネル電流により、浮遊ゲート8から電子をN型埋め込み層3に引き抜くことでメモリに情報を書き込む。
【0107】
本実施形態におけるEEPROMの構造の特徴を以下にまとめる。
【0108】
メモリトランジスタにおいて、ドレイン領域のうち、埋め込み層3と電界緩和層10の一部が浮遊ゲート電極8に覆われていない構造となっている。すなわち、電界緩和層10を形成できるように、浮遊ゲート電極8は開口部を有する形状となっている。そして、ドレイン側のN型電界緩和層10は、上述した形状の浮遊ゲート電極8をマスクとして利用したイオン注入により、自己整合的に形成されている。このため、メモリトランジスタにおけるドレイン側N型電界緩和層10とN型ソース引き出し層16の端面で規定されるメモリトランジスタのチャネル長のドレイン側のばらつきを低減することができる。
【0109】
また、制御ゲート電極13は、チャネル領域12の上側では、浮遊ゲート電極13より幅が狭い形状となっており、N型ソース引き出し層16を覆っていない。N型ソース引き出し層16は、電界緩和層10、制御ゲート電極13を順に形成した後、浮遊ゲート電極8の浮遊ゲート電極8をマスクとして利用したイオン注入により形成される。このとき、浮遊ゲート電極8は、ONO膜による層間絶縁層11により被覆されているため、層間絶縁膜11を形成した後の酸化工程において、その形状が変化することない。
【0110】
このことから、N型ソース引き出し層16は、浮遊ゲート電極8の形状変動の少ない端面を利用して自己整合的に形成される。このため、チャネル長のソース側のばらつきは少ない。
【0111】
以上のことから、本実施形態によれば、図19に示すようなドレイン領域全体がフローティングゲートに覆われている構造のEEPROMと比較して、メモリトランジスタのチャネル長のばらつきを低減することができ、トランジスタ特性のばらつきを低減できる。
【0112】
また、電界緩和層10は浮遊ゲート電極8と制御ゲート電極13に覆われていないことから、図19に示すようなドレイン領域全体が浮遊ゲート電極および制御ゲート電極に覆われている構造のものと比較して、ゲート酸化膜4のうち、ドレイン領域と浮遊ゲート電極8に挟まれている領域が少ない。つまり、ドレイン領域と浮遊ゲート電極8とがオーバーラップしている領域が少ない。したがって、ドレイン領域全体が浮遊ゲート電極および制御ゲート電極に覆われている構造のものよりも、浮遊ゲート電極とドレイン領域間の寄生容量を低減させることができる。この結果、書き換え時間を短くすることができる。
【0113】
なお、本明細書でいう電界緩和層10が浮遊ゲート電極8に覆われていない状態とは、電界緩和層10が完全に覆われていない状態に限らない。電界緩和層10を自己整合的に形成することで、電界緩和層10と浮遊ゲート電極8とがチャネル領域12近辺にて、わずかにオーバーラップしている状態も含む。
【0114】
また、図19に示すようなドレイン領域全体が浮遊ゲート電極および制御ゲート電極に覆われている構造のEEPROMでは、メモリ書き込み時にドレイン領域に印加される高電圧により、ドレイン領域上のゲート酸化膜4が劣化してしまう。これに対して、本実施形態では、ゲート酸化膜4がドレイン領域と浮遊ゲート電極8に挟まれている領域が少ないことから、メモリ書き込み時にドレイン領域に印加される高電圧によるゲート酸化膜4の劣化を抑止することができる。
【0115】
また、本実施形態では、浮遊ゲート電極8はトンネル膜6より幅広い形状となっている。したがって、浮遊ゲート電極8を形成するための1層目ポリシリコン膜53のエッチングのとき、トンネル膜6が露出することはなく、ポリシリコン膜53に覆われた状態のまま1層目ポリシリコン膜53がエッチングされる。これにより、トンネル膜6がエッチングダメージを受けるのを防ぐことができる。このことから、トンネル膜質の劣化を低減させ、書き換え寿命を向上させることができる。
【0116】
制御ゲート電極13は、トンネル窓5の上側にて、浮遊ゲート電極8より幅が広くかつ、浮遊ゲート電極8を包み込む形状となっている。また、制御ゲート電極13はメモリトランジスタのチャネル領域12の上側では浮遊ゲート電極8より幅が狭い形状となっている。
【0117】
本実施形態のEEPROMでは、このように浮遊ゲート電極8の端面と制御ゲート電極13の端面は異なる位置に存在している。すなわち、浮遊ゲート電極8と制御ゲート電極13とを形成するためのポリシリコン膜の加工を別々に行っている。また、層間絶縁膜11が浮遊ゲート電極8の上面および側面を覆っている状態にて、制御ゲート電極13を形成するためのポリシリコン膜の加工を行っている。完成後のEEPROMでは、層間絶縁膜11は浮遊ゲート電極8の上面および側面を覆っている。
【0118】
このため、従来技術にて浮遊ゲート電極8と制御ゲート電極13とを同時に加工するときに発生する、電荷抜けの一因となっていた層間絶縁層のエッチング端面が存在しない。このことから、本実施形態によれば、良好な電荷保持特性を得ることができる。
【0119】
なお、本実施形態では、層間絶縁膜11がメモリトランジスタおよび選択トランジスタの全領域を覆っている場合を説明したが、エッチング端面が発生していない形状であれば、必ずしも全領域を覆っていなくても良い。すなわち、層間絶縁膜11は少なくとも浮遊ゲート電極8の上面および側面を全て覆っていればよい。これによっても、浮遊ゲート電極の上に層間絶縁膜のエッチング端面を有する構造のEEPROMと比較して、良好な電荷保持特性を得ることができる。
【0120】
ここで、制御ゲート電極13の形状を、トンネル窓5の上側と、チャネル領域12の上側とにおいて異なる形状としている理由を説明する。チャネル領域12の上側において、制御ゲート電極13をトンネル窓5の上側と同様に、浮遊ゲート電極8を包み込むような形状とした場合、電界緩和層10の上に層間絶縁膜11を介して制御ゲート電極13が存在する。この場合、電界緩和層10と制御ゲート電極13との距離が近いことから、メモリ消去時に制御ゲート電極13に印加される高電圧の影響をN型電界緩和層10が受けてしまうため好ましくない。
【0121】
そこで、本実施形態では、チャネル領域12の上側では、制御ゲート電極13を、制御ゲート電極13の端部が浮遊ゲート電極8の端部よりも後退している形状としている。これにより、メモリ消去時に制御ゲート電極13に印加される高電圧の影響がN型電界緩和層10に及ぶのを抑制することができる。
【0122】
また、トンネル窓5の上側においては、浮遊ゲート電極8の上面は、窪みが生じており、平坦ではない。このため、チャネル領域12の上側のように浮遊ゲート電極8よりも幅が狭く、浮遊ゲート電極8の端部よりも制御ゲート電極13の端部が後退している形状にて制御ゲート電極13を形成するのは好ましくない。
【0123】
そこで、本実施形態では、トンネル窓5の上側では、制御ゲート電極13を、浮遊ゲート電極8よりも幅が広く、浮遊ゲート電極8を包み込むような形状としている。
【0124】
また、本実施形態では、選択トランジスタのドレイン側電界緩和層9と、メモリトランジスタのドレイン側電界緩和層10とが同時にかつ、同一のイオン注入条件にて形成されている。
【0125】
選択トランジスタのゲート電極がオン状態のとき、メモリトランジスタのドレイン領域に形成された電界緩和層により耐圧が決まる。一方、ゲート電極がオフ状態では、選択トランジスタのドレイン領域に形成された電界緩和層により、耐圧が決まる。
【0126】
したがって、本実施形態では、選択トランジスタのドレイン領域に形成された電界緩和層と、メモリトランジスタのドレイン領域に形成された電界緩和層とが同一のイオン成分およびイオン濃度であることから、EEPROMの耐圧を一定にすることができる。
【0127】
(第2実施形態)
本実施形態のEEPROMにおける平面図を図9に示すとともに、図9におけるA−A’方向断面図を図10に示す。なお、第1実施形態と同じ構造部については、同一の符号を付しているので、同じ構造部については説明を省略する。
【0128】
本実施形態は図9、図10に示すように、メモリトランジスタのソース領域にソース側N型引き出し部18が形成されており、ソース側N型引き出し部18に接続しているN型ソース引き出し層16が形成されている。また、選択トランジスタのソース領域では、第1実施形態でのN型ソース層15に代わってN型層17が形成されている。
【0129】
これらのソース側N型引き出し部18およびN型層17は、N型ソース引き出し層16およびN型ソース層15よりも不純物濃度が低く、濃度は例えば1.0×1018cm−3以下である。なお、ソース側N型引き出し部18およびN型層17は、本実施形態では電界緩和層として機能する。
【0130】
次に、本実施形態におけるEEPROMの製造方法を説明する。図11(a)、(b)、図12(a)〜(c)に製造工程を示す。なお、これらの図は図9中のA−A’方向断面を示している。ここでは、第1実施形態と異なる点について説明する。
【0131】
まず、第1実施形態と同様に、図4(a)〜図5(a)に示す工程を行い、半導体基板1の上にメモリトランジスタの浮遊ゲート電極8と、選択トランジスタのゲート電極7とを形成する。その後、図11(a)に示す工程を行う。
【0132】
〔図11(a)に示す工程〕
この工程では、ゲート電極7および浮遊ゲート電極8をマスクとして利用したイオン注入を行う。これにより、自己整合的に選択トランジスタのドレイン側N型電界緩和層9およびソース側N型層17と、メモリトランジスタのドレイン側N型電界緩和層10およびソース側N型層18とを形成する。このことにより、選択トランジスタおよびメモリトランジスタのチャネル長は高精度に規定されるため、両トランジスタとも特性のばらつきを極めて低減することができる。
【0133】
また、選択トランジスタのドレイン側N型電界緩和層9、ソース側N型層17、18、およびメモリトランジスタのドレイン側N型電界緩和層10を同時に形成している。このことから、選択トランジスタのドレイン側N型電界緩和層9や、ソース側N型層17、18をメモリトランジスタのドレイン側N型電界緩和層10と別の工程にて形成する場合と比較して、製造工程を削減することができる。
【0134】
〔図11(b)、図12(a)、(b)に示す工程〕
これらの工程では、それぞれ、図5(c)、図6(a)、(b)に示す工程と同様に、層間絶縁膜11、制御ゲート電極13を形成する。
【0135】
〔図12(c)に示す工程〕
メモリトランジスタの浮遊ゲート電極8、制御ゲート電極13、N型層18および電界緩和層10と、選択トランジスタのN型層17および電界緩和層9の一部をマスクにて覆いながらイオン注入を行う。これにより、メモリトランジスタのソース領域にて、浮遊ゲート電極8の端部から離れた位置にN型ソース引き出し層16を形成し、選択トランジスタのドレイン領域にて、ゲート電極7の端部から離れた位置にN/N型二重拡散ドレイン層14を形成する。これらの工程を経ることで、図9、図10に示すEEPROMを製造することができる。
【0136】
本実施形態におけるEEPROMの構造の特徴をまとめると、まず、メモリトランジスタのドレイン側N型電界緩和層10と同時に浮遊ゲート電極8およびゲート電極7の端面を利用して自己整合的にソース側N型層引き出し部18および選択トランジスタ側のN型層17が形成された構造となっている。
【0137】
このことから、メモリトランジスタのチャネル長は、自己整合的に形成されたドレイン側N型電界緩和層10とソース側N型層引き出し部18により規定されるため、ばらつきは極めて少ないものとなる。
【0138】
加えて、メモリトランジスタにおいてドレイン、ソース領域ともに低濃度の電界緩和層10、18を持つ構造となるため、ゲート酸化膜4にかかる電界を低くし、ゲート酸化膜厚を薄くできる。このゲート酸化膜4の薄膜化によりメモリトランジスタの駆動能力を向上させることができる。
【0139】
また、第1実施形態での図2に示すように、メモリトランジスタのソース領域が高濃度であるN型ソース引き出し層16a、N型層16bから構成された場合では、N型ソース引き出し層16a、N型層16bを形成する際において、高濃度のN型イオンが浮遊ゲート電極8に注入され、浮遊ゲート電極8の抵抗が局部的に変化してしまう恐れがある。また、高濃度のN型イオンの注入により、ソース領域上のゲート酸化膜4が劣化してしまう恐れもある。
【0140】
これに対して、本実施形態では、N型ソース引き出し層16a、N型層16bよりも低濃度であるN型層引き出し部18が浮遊ゲート電極8の端部近傍に形成されており、浮遊ゲート電極8の端部から離れた位置にN型ソース引き出し層16が形成されている。このN型ソース引き出し層16は、N型層引き出し部18が形成された後、浮遊ゲート電極8の上やN型層引き出し部18を覆うようにマスクを形成し、このマスクを用いてイオン注入を行うことで形成されている。
【0141】
したがって、N型ソース引き出し層16を形成する際、高濃度のN型イオンが浮遊ゲート電極8に注入されることを防ぎ、浮遊ゲート電極8の局部的抵抗変化を抑制することができる。また、ソース領域のうち、浮遊ゲート電極8のソース側端部近傍には、高濃度のN型イオンを注入しないことから、浮遊ゲート電極8のソース側端部近傍におけるゲート酸化膜4が、高濃度のN型イオン注入時にダメージを受けるのを抑制することができる。これにより、ゲート酸化膜の劣化を抑制することができる。
【0142】
同様に選択トランジスタのソース領域においても、第1実施形態のように、N型ソース層15で構成される場合では、このN型ソース層15の形成のための高濃度のN型イオンの注入が原因で、ゲート電極7の抵抗が局所的に変化したり、ゲート酸化膜が劣化してしまう恐れがある。
【0143】
これに対しても、本実施形態では、選択トランジスタのソース領域にN型層17を形成していることから、高濃度のN型イオンの注入によるゲート電極7の局部的抵抗の変化を抑制することができる。また、ソース領域上のゲート酸化膜4の劣化を抑制することもできる。
【0144】
なお、本実施形態では、メモリトランジスタのN型引き出し部18および選択トランジスタのN型層17が両方形成されている場合を説明したが、第1実施形態に対して、N型引き出し部18とN型層17のどちらか一方のみを形成することもできる。
【0145】
(第3実施形態)
本実施形態におけるEEPROMの平面図を図13に示すとともに、図13におけるA−A’方向断面図を図14に示す。本実施形態においても、第1、2実施形態と同じ構造部には同一の符号を付しているので、第1、2実施形態と同じ構造部の説明は省略する。
【0146】
本実施形態におけるEEPROMが第2実施形態に対して主に異なっているのは、メモリトランジスタのソース領域がオフセット構造となるように、N/N2重拡散ソース層22が形成されている点と、選択トランジスタのソース領域がオフセット構造となるように、N/N2重拡散ソース層21が形成されている点である。
【0147】
具体的には、図13、14に示すように、半導体基板1の表層のうち、メモリトランジスタのソース領域にて、N型層20と、N/N2重拡散ソース層22とが形成されている。
【0148】
型層20は、第2実施形態の図10中のN型引き出し部18と同様に、浮遊ゲート電極8をマスクとしたイオン注入により自己整合的に形成されたものである。
【0149】
/N2重拡散ソース層22は、浮遊ゲート電極8の端より離れた位置に配置されている。また、図13に示すように、N/N2重拡散ソース層22に、上下方向に延びているN型ソース引き出し層16が接続している。N/N2重拡散ソース層22は、図13中の左右方向にて、N型ソース引き出し層16と浮遊ゲート電極8との間に配置されている部分22aを有している。
【0150】
また、半導体基板1の表層のうち、選択トランジスタの領域では、N型層17とN/N2重拡散ソース層21とが形成されている。N/N2重拡散ソース層21は、図10中にてN型層17が形成されている領域のうち、ゲート電極7のソース側端部より離れ、かつ、埋め込み層3と隣接して配置されている。
【0151】
次に本実施形態のEEPROMの製造方法を説明する。図15(a)、(b)、図16(a)、(b)、(c)に製造工程を示す。なお、図15(a)、(b)、図16(a)、(b)、(c)に示す工程は、それぞれ、第2実施形態における図11(a)、(b)、図12(a)、(b)、(c)に示す工程に対応している。
【0152】
図15(a)に示す工程にて、図11(a)中のN型引き出し部18と異なり、N型層20をN型ソース引き出し層16の形成予定領域まで配置した形状にて形成する。その後、図15(b)、(c)、図16(a)、(b)に示す工程を第2実施形態と同様に行う。
【0153】
図16(c)に示す工程では、メモリトランジスタのソース形成予定領域において、浮遊ゲート電極8とN型層20の一部とをマスクにて覆いながら、また、選択トランジスタのソース形成予定領域においても、ゲート電極7とN型層17の一部とをマスクにて覆いながら例えばAs(ヒ素)イオンを高濃度にイオン注入する。このとき、自己整合的に形成されたメモリトランジスタのN型層および選択トランジスタのN型層17それぞれに対し、浮遊ゲート電極8およびゲート電極7の端面から離れた領域にイオン注入する。ただし、この離れた領域のゲート電極7側の端は、第2実施形態におけるN+型ソース引き出し層16とゲート電極7との間に位置するようにする。
【0154】
このようにして、選択トランジスタのN/N2重拡散ソース層21、メモリトランジスタのN/N2重拡散ソース層22を形成する。なお、この2重拡散ソース層とは、上述したように電界緩和層を形成するために注入されたP(燐)イオンが存在する領域に、さらにAs(ヒ素)イオンが注入されている領域である。これにより、オフセット構造のソース領域を形成する。
【0155】
また、この工程では、高濃度のイオン注入により、選択トランジスタのN/N型二重拡散ドレイン層14やN型ソース引き出し層16も同時に形成する。このようにして、図13、14に示されるEEPROMが製造される。
【0156】
本実施形態では、メモリトランジスタのソース領域は、N型層20とN/N2重拡散ソース層22により構成され、選択トランジスタのソース領域においても、N型層17とN/N2重拡散ソース層21により構成された構造である。N型層17、20が形成されていることから、第2実施形態にて説明したように、メモリトランジスタの浮遊ゲート電極8および選択トランジスタのゲート電極7に高濃度のイオンが注入されることがないため、浮遊ゲート電極8およびゲート電極7の局部的抵抗変化を抑制するとともに、それぞれのトランジスタのゲート酸化膜4の膜質が確保され薄膜化が図れる。
【0157】
また、選択トランジスタにより選択されたメモリトランジスタのビット情報を読みにいった際に、特に、書き込みビットを読みにいったときでは、選択トランジスタのドレイン領域とメモリトランジスタのソース領域との間に電流が流れる。本実施形態によれば、図13に示すように、図9ではN型引き出し部18およびN型層17が形成されていた領域に、N/N2重拡散ソース層22およびN/N2重拡散ソース層21が形成されている。したがって、第2実施形態のように、N/N2重拡散ソース層22およびN/N2重拡散ソース層21が無い構造と比較して、書き込みビットを読みにいったときに流れる電流の損失を低減できる。その結果、過剰な書き込みを行う必要が無いため、書き換え寿命の向上が図れる。
【0158】
次に、EEPROMの特性上最も重要な書き換え寿命を決定するトンネル膜質の改善効果を以下に記載する。本実施形態におけるメモリ素子と、図20に示す断面構造となる従来のメモリ素子との定電流TDDB測定によるトンネル膜の膜質を比較した結果を、図17、図18に示す。
【0159】
なお、この結果は、本実施形態と従来の2種類のメモリ素子に対し、浮遊ゲート電極に配線を形成し、浮遊ゲート電極に電位を与えることができるようにしたメモリ構造TEG(Test Element Group)を用いたときの結果である。また、定電流TDDB測定に用いた本実施形態のEEPROMは、N型埋め込み層3を、燐イオンと砒素イオンとをそれぞれ6×1014cm−2、2×1014cm−2にて注入し、窒素雰囲気で1000℃、60分の熱処理により形成し、ゲート酸化膜4をウエット酸化により35mmの膜厚にて形成し、トンネル膜6の膜厚を9mmとしたものである。
【0160】
図17はメモリの消去(ゲート正バイアス)時でのトンネル膜の破壊総電荷量の比較結果であり、図18はメモリの書き込み(ゲート負バイアス)時でのトンネル膜の破壊総電荷量の比較結果である。図17、図18から明らかなように同一条件で形成したトンネル膜において、消去時、書き込み時ともに、従来構造に比べ、本実施形態の構造の方がより良い結果を示す。本実施形態におけるEEPROMおよびこの製造方法によれば、上述のように、特性のばらつきが少なく、書き換え寿命、電荷保持寿命ともに長くかつ、書き換え速度の速い不揮発メモリを得ることができることがわかる。
【0161】
なお、本実施形態では、メモリトランジスタおよび選択トランジスタのソース領域の両方がオフセット構造である場合を説明したが、メモリトランジスタのソース領域または選択トランジスタのソース領域のどちらか一方のみをオフセット構造とすることもできる。
【0162】
(他の実施形態)
上記した各実施形態では、層間絶縁膜11がONO膜により構成されている場合を例として説明したが、ONO膜に限らず、窒化膜を有する膜であれば、他の膜とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるEEPROMの平面図である。
【図2】図1中のA−A’方向断面図である。
【図3】図1中のB−B’方向断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態におけるEEPROMの製造工程を示す図であり、図1中のA−A’方向での断面図である。
【図5】図4に続く製造工程を示す図である。
【図6】図5に続く製造工程を示す図である。
【図7】本発明の第1実施形態におけるEEPROMの製造工程を示す図であり、図1中のB−B’方向での断面図である。
【図8】図7に続く製造工程を示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態におけるEEPROMの平面図である。
【図10】図9中のA−A’方向断面図である。
【図11】本発明の第2実施形態におけるEEPROMの製造工程を示す図であり、図9中のA−A’方向での断面図である。
【図12】図11に続く製造工程を示す図である。
【図13】本発明の第3実施形態におけるEEPROMの平面図である。
【図14】図13中のA−A’方向断面図である。
【図15】本発明の第3実施形態におけるEEPROMの製造工程を示す図であり、図13中のA−A’方向断面図である。
【図16】図15に続く製造工程を示す図である。
【図17】本発明の第3実施形態における図14に示す構造のEEPROMと、従来における図20に示す構造のEEPROMとの消去時での定電流TDDB測定結果(ゲート正バイアス)を示す図である。
【図18】本発明の第3実施形態における図14に示す構造のEEPROMと、従来における図20に示す構造のEEPROMとの書き込み時での定電流TDDB測定結果(ゲート負バイアス)を示す図である。
【図19】従来における第1の例としてのEEPROMの断面図である。
【図20】従来における第2の例としてのEEPROMの断面図である。
【符号の説明】
1…P型半導体基板、2…素子分離のための厚い酸化膜、
3…埋め込まれたN型層、4…ゲート酸化膜、5…トンネル膜形成領域、
6…トンネル膜、 7…選択トランジスタのゲート電極、
8…メモリトランジスタの浮遊ゲート電極、
9…選択トランジスタのドレイン側N型電界緩和層、
10…メモリトランジスタのドレイン側N型電界緩和層、
ll…層間絶縁層、12…メモリトランジスタのチャネル領域、
13…第2層ポリシリコンで形成された制御ゲート電極、
14…選択トランジスタのN/N型二重拡散ドレイン層、
15…選択トランジスタのN型ソース層、
16…メモリトランジスタのN型ソース引き出し層、
17…選択トランジスタ側のN型層、
18…メモリトランジスタのソース側N型層引き出し部、
20…メモリトランジスタのドレイン側N型層、
21…選択トランジスタのN/N型二重拡散ソース層、
22…メモリトランジスタのN/N型二重拡散ソース層、
31…P型半導体基板、32…埋め込まれたN型層、
33…ゲート酸化膜、34…トンネル膜、
35…第1層ポリシリコンによる浮遊ゲート電極、36…層間絶縁層、
37…第2層ポリシリコンによる制御ゲート電極、
38…第2層ポリシリコンによる選択トランジスタのゲート電極、
39…選択トランジスタのN型電界緩和層、
40…選択トランジスタのN型ドレイン層、
41…選択トランジスタのN型ソース層、
42…メモリトランジスタのN型ソース層、
43…メモリトランジスタのN型電界緩和層、
44…選択トランジスタのゲート電極を構成する第1層ポリシリコン層、
45…選択トランジスタのゲート電極部に残留する層間絶縁層、
46…選択トランジスタのゲート電極を構成する第2層ポリシリコン層、
51…犠牲酸化膜、52…ゲート酸化膜、53…第1層ポリシリコン膜、
54…第2層ポリシリコン膜。

Claims (14)

  1. メモリトランジスタと、該メモリトランジスタを選択するための選択トランジスタとを備えるフローティングゲート型であって、2層ポリシリコン型のEEPROMにおいて、
    前記メモリトランジスタは、第1導電型の半導体基板(1)の表層に形成された第2導電型の埋め込み層(3)と、
    前記半導体基板(1)の表層に、前記埋め込み層(3)と隣接して形成された第2導電型のドレイン側電界緩和層(10)と、
    前記半導体基板(1)の表層に形成された第2導電型のソース領域(16)と、
    前記ドレイン側電界緩和層(10)と前記ソース領域(16)との間のチャネル領域(12)と、
    前記半導体基板(1)の表面上に形成されたゲート絶縁膜(4)と、
    前記ゲート絶縁膜(4)のうち、前記埋め込み層(3)上の一部に形成されたトンネル膜(6)と、
    前記トンネル膜(6)および前記チャネル領域(12)の上に形成され、前記トンネル膜を全て覆い、前記ソース領域および前記ドレイン側電界緩和層(10)を覆っていない形状の浮遊ゲート電極(8)と、
    前記浮遊ゲート電極(8)の上面および側面を覆っている層間絶縁膜(11)と、
    前記層間絶縁膜(11)を介して、前記浮遊ゲート電極(8)の上に形成された制御ゲート電極(13)とを有し、
    前記ソース領域(16)および前記ドレイン側電界緩和層(10)は、浮遊ゲート電極をマスクとして利用したイオン注入により自己整合的に形成されており、
    前記制御ゲート電極(13)は、前記トンネル膜(6)の上側にて、前記浮遊ゲート電極(8)より幅が広く前記浮遊ゲート電極(8)を包み込む形状であり、前記チャネル領域(12)の上側では前記浮遊ゲート電極(8)より幅が狭い形状であることを特徴とするEEPROM。
  2. 前記選択トランジスタはゲート電極(7)およびソース領域を有しており、少なくとも前記メモリトランジスタのソース領域または前記選択トランジスタのソース領域のどちらか一方に、前記浮遊ゲート電極(8)又は前記ゲート電極(7)をマスクとして利用したイオン注入により自己整合的に形成された第2導電型のソース側電界緩和層(17、18、20)を備えていることを特徴とする請求項1に記載のEEPROM。
  3. 前記ソース側電界緩和層(17、20)に対しオフセットをなすように、前記ソース側電界緩和層(17、20)よりも高濃度である第2導電型のソース層(21、22)が形成されており、少なくとも前記メモリトランジスタと前記選択トランジスタのどちらか一方がオフセット型ソース構造であることを特徴とする請求項2に記載のEEPROM。
  4. 前記選択トランジスタはゲート電極(7)を有しており、該ゲート電極(7)は、前記メモリトランジスタにて第1層ポリシリコンにより前記浮遊ゲート電極(8)と同時に形成されたものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のEEPROM。
  5. 前記選択トランジスタはドレイン領域にドレイン側電界緩和層(9)を有しており、該ドレイン側電界緩和層(9)は前記メモリトランジスタの前記ドレイン側電界緩和層(10)と同時に、かつ、前記ゲート電極(7)をマスクとして利用したイオン注入により自己整合的に形成されたものであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のEEPROM。
  6. 前記層間絶縁膜(11)は窒化膜を有する構成となっており、前記層間絶縁膜(11)は前記選択トランジスタおよび前記メモリトランジスタの全域にて、前記ゲート電極(7)の表面上を含む前記半導体基板(1)の上に形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載のEEPROM。
  7. 前記半導体基板(1)の表面には、素子分離のための絶縁膜(2)が形成されており、前記トンネル膜(6)が形成されている領域の長さは、前記絶縁膜により規定されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載EEPROM。
  8. メモリトランジスタと該メモリトランジスタを選択するための選択トランジスタとを備えるフローティングゲート型のEEPROMの製造方法において、
    前記メモリトランジスタの形成予定領域にて、第1導電型の半導体基板(1)に第2導電型の埋め込み層(3)を形成する工程と、
    前記埋め込み層(3)が形成されている半導体基板(1)の表面上にゲート絶縁膜(4)を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜(4)のうち、前記埋め込み層(3)上の一部をエッチングすることで、前記半導体基板(1)の表面をゲート絶縁膜(4)から露出させる工程と、
    前記露出した前記半導体基板(1)の表面上にトンネル膜(6)を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜(4)および前記トンネル膜(6)の上に第1層ポリシリコンを成膜しパターニングすることで、前記トンネル膜(6)の全部とチャネルの形成予定領域とを覆い、かつ前記チャネルの形成予定領域と前記埋め込み層(3)との間の領域と、ソース領域の形成予定領域とを覆わない形状にて浮遊ゲート電極(8)を形成する工程と、
    前記チャネルの形成予定領域と前記埋め込み層(3)との間の領域に、前記浮遊ゲート電極(8)をマスクとして利用してイオン注入することで、自己整合的に、かつ前記埋め込み層(3)に隣接して、第2導電型のドレイン側電界緩和層(10)を形成する工程と、
    前記浮遊ゲート電極(8)の上面および側面の全体を覆うように層間絶縁膜(11)を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜(11)が前記浮遊ゲート電極(8)の上面および側面の全体を覆っている状態のまま、前記層間絶縁膜(11)の上に第2層ポリシリコンを成膜しパターニングすることで、前記トンネル膜(6)の上側では、前記浮遊ゲート電極(8)より幅が広く、前記浮遊ゲート電極(8)を包み込む形状であって、前記チャネルの形成予定領域の上側では、前記浮遊ゲート電極(8)より幅が狭く、前記ドレイン側電界緩和層(10)を覆っていない形状の制御ゲート電極(13)を形成する工程と、
    前記半導体基板(1)の表層に、前記ドレイン側電界緩和層との間にチャネル領域をなすように、前記浮遊ゲート電極(8)をマスクとして利用してイオン注入することで、自己整合的にソース領域(16、18)を形成する工程とを有することを特徴とするEEPROMの製造方法。
  9. 前記選択トランジスタの形成予定領域にて、前記半導体基板(1)の表面上にゲート電極(7)を形成する工程と、
    前記半導体基板(1)の表層に、前記ゲート電極(7)をマスクとして利用したイオン注入を行うことで、前記選択トランジスタの形成予定領域にて、自己整合的にかつ前記埋め込み層(3)に隣接してソース領域を形成する工程とを有し、
    少なくとも、前記メモリトランジスタのソース領域を形成する工程または、前記選択トランジスタのソース領域を形成する工程のどちらか一方にて、前記浮遊ゲート電極(8)若しくは前記ゲート電極(7)をマスクとして利用したイオン注入を行うことで、自己整合的に第2導電型のソース側電界緩和層(17、18、20)を形成することを特徴とする請求項8に記載のEEPROMの製造方法。
  10. 前記メモリトランジスタのドレイン側電界緩和層(10)を形成する工程と、前記ソース側電界緩和層(17、18、20)を形成する工程とを同時に、かつ同一のイオン注入条件にて行うことを特徴とする請求項9に記載のEEPROMの製造方法。
  11. 前記ソース側電界緩和層(17、20)に対しオフセットをなすように、前記ソース側電界緩和層(17、20)よりも高濃度である第2導電型のソース層(21、22)を形成することを特徴とする請求項9又は10に記載のEEPROM。
  12. 前記浮遊ゲート電極(8)を形成する工程では、前記第1層ポリシリコンをパターニングすることで、前記浮遊ゲート電極(8)を形成すると同時に、前記選択トランジスタのゲート電極(7)を形成することを特徴とする請求項8ないし11のいずれか1つに記載のEEPROMの製造方法。
  13. 前記選択トランジスタのドレイン形成予定領域にドレイン側電界緩和層(9)を形成する工程を有し、
    前記選択トランジスタのドレイン側電界緩和層(9)を前記メモリトランジスタのドレイン側電界緩和層(10)と同時に、かつ、同一のイオン注入条件にて、前記ゲート電極をマスクとしたイオン注入を行うことで、自己整合的に形成することを特徴とする請求項8ないし12のいずれか1つに記載のEEPROMの製造方法。
  14. 前記層間絶縁膜(11)を形成する工程は、窒化膜を有する構成の絶縁膜を用い、前記メモリトランジスタおよび前記選択トランジスタの全域にて、前記選択トランジスタのゲート電極(7)の表面上を含む前記半導体基板(1)の上に前記層間絶縁膜(11)を形成し、
    前記層間絶縁膜(11)を前記メモリトランジスタおよび前記選択トランジスタの全域に残した状態にて、EEPROMを形成することを特徴とする請求項8ないし13のいずれか1つに記載のEEPROMの製造方法。
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