JP2004130748A - 積層体 - Google Patents

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Takehiro Miyashita
宮 下  武 博
Seiya Ota
太 田  誠 也
Eiji Otsubo
大 坪  英 二
Minehiro Mori
森  峰 寛
Satoru Okada
岡 田  知
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Abstract

【課題】ポリマー基材上に形成した、厚さ1μm以下の金属薄膜の密着性の改善とピンホールの発生を防止することで、プリント配線板の回路形成工程の歩留まりの低下を防止し、優れた生産性でプリント配線板を製造可能とするプリント配線板材料を提供する。
【解決手段】ポリマー基材の少なくとも片面に熱可塑性ポリイミド層を有し、概熱可塑性ポリイミド層の表面に金属層を有することを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はプリント配線板材料、特に電子部品や半導体(LSI、IC)の実装やパッケージ材料、あるいは、液晶ディスプレイ(LCD)、半導体や半導体パッケージの配線材料や検査基板に用いることができる、配線間ピッチが50μm以下、更には配線ピッチが30μm以下であるプリント配線板に用いることができる材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線板の用途の拡大はとどまることを知らず、従来の単なる電子部品の接続用配線とそれらの支持体としての機能のみではなく、ICをマザーボードに実装するためのCSP(Chip Size Package)やBGA(Ball Grid Array)等の半導体パッケージ用途としてICの配線の一部として用いる半導体基板用途に用いられるようになり、配線ルールの微細化が進行している。とりわけ、フレキシブル配線板材料では、LCDの高精細化や小型化に対応する為の配線材料としてや、また、新たな用途としてLCDや半導体の検査用プローブに使用されるに至り、配線ピッチ50μm以下が実用的に用いられ、さらには、配線ピッチ30μm以下や配線ピッチ20μm以下の配線加工についても実用化検討が進められている。
従来、フレキシブルプリント配線板用途としては銅箔上にポリイミド前駆体を塗工した後にイミド化を行うことにより作製されるいわゆるキャスト材やポリイミド基材にエポキシ系の接着剤を介して銅箔を貼り付けた材料が広く用いられてきた。
しかしながら、従来のキャスト材等では、実用的に用いられる銅箔の最小厚みが12μmと厚いため、配線ピッチが50μmピッチ以下の微細パターンの加工には困難が生ずるという問題が発生していた。
近年、9μm厚の銅箔とこれを扱う装置の改善が進み、9μm厚の銅箔が実用的に用いられるようになり、微細配線加工の実現においては一定の成功を治めている。
しかしながら、例えば30μmピッチ以下の配線加工に必要とされる、5μm以下の銅箔は未だに開発段階にあり、微細配線加工の実現の障壁となっている。
【0003】
このような背景から、従来、価格上の制約や耐熱性の面から敬遠されてきた、スパッタ法等によりポリイミド基材上に1μm以下の銅薄膜を形成、あるいは、形成した銅薄膜に電解銅メッキを施すことにより10μm以下の銅厚に加工した、いわゆる、スパッタ材が注目を集めている。
とりわけ、スパッタ法等によりポリイミド基材上に1μm以下の銅薄膜を形成したものは、アディティブ工法により50μmピッチ以下、さらには、30μmピッチ以下の微細配線加工が可能な材料として注目を集めている。すなわち、例えば、銅薄膜上にドライフィルムレジストや液状パターンレジストを積層した後に当該レジストを露光、現像し、パターンレジストを形成し、さらに、銅薄膜を給電層として用いてニッケルや銅などの金属を電解メッキし、その後に、レジストを剥離してソフトエッチングを行い銅薄膜を除去することにより、電気回路パターンや金属部品などを作製する方法に用いる材料として、注目を集めている。ところが、配線の微細化にともない、従来は問題とならなかった微細な欠陥が問題となることが明らかとなって来た。すなわち、従来は大きな問題とならなかったφ10μm以下のピンホールによる回路加工後における断線の発生や、配線加工後の銅膜に微細な凹凸があることで光学式自動外観検査装置(AOI)での回路加工状態の検査が困難となる、などの問題点が顕著となって来た。
φ10μm以下のピンホールが発生する原因を鋭意検討したところ、ポリイミドフィルム中に存在する充填材(フィラー)の凝集物がポリイミドフィルム表面に露出あるいは露出しなくともポリイミド基材表面で数μmの突起が発生することで、充填材凝集物の凹凸上へ銅がスパッタ製膜されることで充填材凝集物上で銅の被覆率が小さい部分発生する、充填材への銅の密着性が低い、充填材が欠け易い、凹凸の突起部で基材が擦れ易くスパッタ製膜された銅が剥がれ易い、などによりピンホールが発生することが明らかになってきた。また、回路形成後の配線の凹凸も、これら充填材の凝集物により発生していることも明らかとなってきた。
【0004】
これらの充填材凝集物によるピンホールや配線の凹凸の発生を防止する手法としては、充填材を用いないポリイミド基材を用いることや充填材の凝集物の発生を抑制することが考えられる。
しかしながら、後者の充填材凝集物の発生を抑制する事は技術的な困難性が高く、前者でも充填材入りのポリイミド基材と充填材無しのポリイミド基材を同一の装置で製造しているポリイミドメーカーの現状を鑑みると、完全な充填材無しポリイミド基材の製造は事実上困難である。また、充填材を用いないポリイミドのみにより構成されるフィルムでは、線膨張係数が大きすぎるなどの問題がしばしば発生する。
【0005】
更には、従来の市販のポリイミドフィルムを用いてポリイミド基材上にスパッタ法等により1μm以下の銅薄膜を製膜した材料では、常態(初期)ピール強度が低いことにより微細配線加工後においては絶対値としての剥離強度が小さい、大気雰囲気下における耐熱性が低い、耐熱性が高いものではスパッタ時やスパッタ後に熱処理を必要とするなど、部分的な成功は収めているものの、実用的レベルでは工程を複雑にするなどの問題を残している。また、耐熱性に優れる熱可塑性ポリイミドが、スパッタ法などにより形成される銅薄膜との接着性、および、接着性の高温耐久性が優れることが知られているが、ICと銅配線との接続方法が変化し、接続時の加熱温度が高温化することで、ポリイミド基材が接続時に熔解し接続が困難と成る問題も発生してきた。
このように、1μm以下の銅薄膜をポリマー基材表面に形成したのみのプリント配線板材料を、微細配線パターンや微細な部品を作製する材料として用いる際には、様々な技術的障壁が存在していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、金属薄膜のポリマー基材への密着性を改善するとともに、ポリマー基材上に形成した金属薄膜の厚さが1μm以下であっても、当該金属薄膜へのφ10μm以下の微細なピンホールの発生を防止することで歩留まりの低下を招くことを防止し、更には半導体と配線との接合性に優れる、優れた生産性でプリント配線板を製造可能とする、耐熱性に優れるプリント配線板材料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は鋭意検討した結果、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、ポリマー基材の少なくとも片面側にガラス転移温度が150℃以上270℃以下である熱可塑性ポリイミド層が形成され、更に該熱可塑性ポリイミド層に1nmから1μmの厚みの金属層を形成した積層体に関する。
前記熱可塑性ポリイミドは, 1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、および、3,3’−ジアミノベンゾフェノンからなる群から選ばれた少なくとも一種のジアミンと、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテールテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、および、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれた少なくとも一種のテトラカルボン酸二無水物とを重合して得られる熱可塑性ポリイミドであることが好ましい態様である。
また、前記熱可塑性ポリイミド層の厚みが5μm以下であることが好ましい態様である。
また、前記金属層が銅あるいは銅を主体とする金属からなることが好ましい態様である。
また、前記金属層がスパッタリング法により作製されたものであることが好ましい態様である。
また、前記ポリマー基材がポリイミドであることが好ましい態様である。
また、前記金属層にめっきを施し、第2の金属層を形成たものが好ましい態様である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、ポリマー基材の一方の面、すなわちポリマー基材100の表面に熱可塑性ポリイミド層101が形成され、さらに熱可塑性ポリイミド層101の上に金属層102が形成された例を示す断面図である。
図2は、ポリマー基材の両方の面、すなわちポリマー基材100の上下面それぞれに熱可塑性ポリイミド層101が形成され、片面の熱可塑性ポリイミド層101の表面に金属層102が形成された例を示す断面図である。
図3は、ポリマー基材の両方の面、すなわちポリマー基材100の上下面それぞれに熱可塑性ポリイミド層101が形成され、それぞれの熱可塑性ポリイミド層101の表面に金属層102が形成された例を示す断面図である。
図4は、ポリマー基材の一方の面、すなわちポリマー基材100の表面に熱可塑性ポリイミド層101が形成され、さらに熱可塑性ポリイミド層101の上に金属層102が形成され、更に金属層102の上に第2の金属層103が形成された例を示す断面図である。
図5は、ポリマー基材の両方の面、すなわちポリマー基材100の上下面それぞれに熱可塑性ポリイミド層101が形成され、片面の熱可塑性ポリイミド層101の表面に金属層102が形成され、更に当該金属層102の上に第2の金属層103が形成された例を示す断面図である。
図6は、ポリマー基材の両方の面、すなわちポリマー基材100の上下面それぞれに熱可塑性ポリイミド層101が形成され、それぞれの熱可塑性ポリイミド層101の表面に金属層102が形成され、更にそれぞれの金属層102の上に第2の金属層103が形成された例を示す断面図である。
【0009】
ポリマー基材
前記ポリマー基材の材料としては特に限定されるものではなく、プリント配線板やフレキシブルプリント配線板として用いることが可能なものならば好適に用いることができる。
例えば、ポリイミド、あるいは充填材入りのポリイミド、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンサルファー、ポリアミド、芳香族ポリアミド、液晶ポリマー等を用いることができる。
前記ポリマー基材はこれらの樹脂の混合物、あるいは、積層体であっても構わないものであり、本積層体の使用目的に合わせて適宜選択して使用することができる。
これらの中でも特に好ましくは、本プリント配線材料の加工中あるいは加工後の使用環境においては耐熱性が要求項目の一つであることが多いという観点から、芳香族ポリアミド、液晶ポリマー、ポリイミド、あるいは充填材入りのポリイミドである。具体的商品名としては例えば、「カプトンスーパーV」、「カプトンV」、「カプトンE」、「カプトンEN」、「カプトンH」、(以上、東レデュポン株式会社製)、「ユーピレックスS」、「ユーピレックスSGA」(以上、宇部興産株式会社製)、「アピカルAH」、「アピカルNPI」、「アピカルHP」(以上、鐘淵化学工業株式会社製)等が挙げられ、市場において容易に入手可能であり本発明に好適に利用可能である。
さらに、酸無水物とアミンとを直接イミド化して形成されるポリイミドも効果的に用いることができる。
このような酸無水物としては、例えば、ピロメリット酸無水物、ビフタル酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、オキシジフタル酸無水物、ハイドロフランジフタル酸無水物等が挙げられる。
【0010】
一方、アミンとしては2以上のアミノ基を有するものを用いることができ、例えば、ジアミノメタン、ジアミノエタン、ジアミノプロパン、ジアミノブタンなどのアルキル基置換ジアミン、o−ジアミノベンゼン、p−ジアミノベンゼン、m−ジアミノベンゼンなどのジアミノベンゼン、ビス(アミノフェニル)メタン、ビス(アミノフェニル)エタン、1,1−ビス(アミノフェニル)エタン、1,2−ビス(アミノフェニル)エタンなどのビス(アミノフェニル)エタン、1,1−ビス(アミノフェニル)プロパン、1,3−ビス(アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(アミノフェニル)プロパンなどのビス(アミノフェニル)アルキル類、1,1−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンなどのビス(アミノフェニル)アルキル類、4,4’−オキシジアニリ、3,4’−オキシジアニリン、3,3’−オキシジアニリンなどのオキシジアニリン、メトキシジアミノベンゼン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノンなどのジアミノベンゾフェノン、1,3’−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4’−ビス(3−アミノフェノキ)シベンゼンなどのビス(アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニルなどのビス(アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス〔(アミノフェノキシ)フェニル〕ベンゼン、3,3’−ビス〔(アミノフェノキシ)フェニル〕ベンゼンなどのビス〔(アミノフェノキシ)フェニル〕ベンゼン、ビス〔4−(3−アミノアミノフェノキシ)フェニル〕スルフォン、ビス〔3−(3−アミノアミノフェノキシ)フェニル〕スルフォンなどのビス〔(アミノアミノフェノキシ)フェニル〕スルフォン、ビス(4−アミノフェノキシ)スルフォン、ビス(3−アミノフェノキシ)スルフォンなどのビス(アミノフェノキシ)スルフォン、ビス(3−アミノフェニル)スルフォン、ビス(4−アミノフェニル)スルフォンなどのビスアミノフェニルスルフォン、ビス〔4−(3−アミノフェノキ)フェニル〕チオール、ビス〔3−(3−アミノフェノキ)フェニル〕チオール、ビス〔3−(4−アミノフェノキ)フェニル〕チオール、、ビス〔4−(4−アミノフェノキ)フェニル〕チオールなどのビス〔(アミノフェノキ)フェニル〕チオール、1,4−ビス[〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メチル]ベンゼン、1,3−ビス[〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メチル]ベンゼンなどのビス[〔(アミノフェノキシ)フェニル〕メチル]ベンゼン、1,4−ビス[1−〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エチル]ベンゼンなどのビス[〔(アミノフェノキシ)フェニル〕エチル]ベンゼン、1,3−[3−〔(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロピル]ベンゼン、1,4−[3−〔(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロピル]ベンゼンなどの[〔(アミノフェノキシ)フェニル〕プロピル]ベンゼン、1,3−ジ(3−ピリジンアミノ)ベンゼン、1,2−ジ(3−ピリジンアミノ)ベンゼンなどのジ(ピリジンアミノ)ベンゼン、スピロジアミン、インダミン、ジアミノヒドロインデン、(インダンジアミン、)ジアミノケテン、(ジケトンジアミン)等が挙げられる。
このようなポリマー基材の厚みは特に限定するものではなく、プリント配線板の使用目的に応じて適宜選択可能である。例えば、フレキシブルプリント配線板用途に用いることの多いポリイミドフィルム基材では、6〜150μmの厚みのものが好ましく、さらには12.5〜100μmのものが好ましく、特には12.5〜75μmの厚みのものが好ましく、市場において容易に入手可能である。
【0011】
熱可塑性ポリイミド層
本発明における熱可塑性ポリイミドとは、主鎖にイミド構造を有するポリマーであって、ガラス転移温度を持つものである。
ガラス転移温度とは、当該温度付近ではポリマーの弾性率が急激に低下する温度を言う。
本発明においては、熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度は、150℃以上、270℃以下、好ましくは、150℃以上、250℃以下、更に好ましくは、150℃以上、200℃以下である。
ポリイミドのガラス転移温度が150℃未満である場合には、フレキシブルプリント配線板に要求される高温耐久性、例えば、150℃における加熱時にポリイミドが軟化することにより、配線加工した金属層にずれが発生するなどの問題が起こり易くなる。また、ガラス転移点が270℃以上では、金属層との密着性が得にくい、あるいは、金属層との密着性が得られたとしても、高温耐久性試験において、金属層とポリイミドの接着性が低下し易いという問題が発生する。
前記ガラス転移温度である熱可塑性ポリイミドは、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、および、3,3’−ジアミノベンゾフェノンからなる群から選ばれた少なくとも一種のジアミンと、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、および、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれた少なくとも一種のテトラカルボン酸二無水物とを重合することで得ることが出来る。
このなかでも、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、および、3,3’−ジアミノベンゾフェノンからなる群から選ばれた少なくとも一種のジアミンと、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、および、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれた少なくとも一種のテトラカルボン酸二無水物とを重合することで得られる熱可塑性ポリイミドは、金属層との密着強度の耐熱性に優れるので好ましいものである。
更にこのなかでも、ジアミンである1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンと、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、および、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれた少なくとも一種のテトラカルボン酸二無水物とを重合することで得られる熱可塑性ポリイミドは、金属層との密着強度の耐熱性に優れるので特に好ましいものである。
【0012】
本発明においては、ポリマー基材の少なくとも片面側に熱可塑性ポリイミド層を形成するが、これは、該熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸あるいはポリイミド酸を溶媒に溶解した状態(ポリアミド酸液、ポリイミド酸液、あるいは、ワニス状態)で該ポリマー基材の上に塗布し加熱することで可能である。
樹脂の前駆体の塗工方法については特に限定するものではなく、コンマコーター、ナイフコーター、ロールコーター、リバースコーター、ダイコーター、グラビヤコーター、ワイヤーバー等の公知の塗布方法、塗布装置が使用可能であり、特にロールツーロール式ではダイコーターが好適であることは当業者が容易に理解するところである。
前記熱可塑性ポリイミド前駆体であるポリアミド酸あるいはポリイミド酸をワニス状態にするのに用いる溶媒としては特に限定するものではなく、前記ポリアミド酸が溶解性を示す溶剤を適宜選択して用いることが出来る。好ましく用いられる溶剤としては、m−クレゾール、キシレン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジグライム、トリグライム等が挙げられる。
【0013】
また、塗工した樹脂の前駆体を縮合させ、残存溶媒を除去する為に、ポリマー基材にワニス状態の熱可塑性ポリイミド前駆体を塗工した後に加熱処理を行うが、加熱方法についても特に限定するものではなく、熱風炉による加熱、赤外線や遠赤外線を放射するヒーターによる加熱、高周波を利用した加熱など、当業者が容易に達成可能な加熱方法を適宜用いることが出来る。
加熱温度は樹脂の種類により適宜選択可能であるが、ガラス転移点以上かつ熱可塑性ポリイミドやポリマー基材に用いられる樹脂の分解温度以下であることが好ましい。
加熱温度はがあまり低い場合には、当該熱可塑性ポリイミド中に溶媒が残留し金属層との接着強度を低下させるおそれがあり、また、加熱温度が高すぎると、ポリイミド樹脂の分解が生じたり熱応力によりポリマー基材と熱可塑性ポリイミド層と界面接着強度が低下するおそれがある。
具体的には、加熱最高温度が、150℃〜500℃、好ましくは、200℃〜400℃、更に好ましくは、200℃〜300℃の範囲である。
また、ワニス状態のポリイミド前駆体を塗布した後、溶媒による発泡等を防止し良好な面状態の熱可塑性ポリイミド層を得るには、段階的に温度を上げながら加熱を行うことが好ましいことは、当業者が容易に理解するところである。
【0014】
熱可塑性ポリイミド前駆体の加熱を行う雰囲気についても特に限定するものではなく、大気雰囲気や、アルゴン、ヘリウム、ネオン、キセノンなどの希ガスや窒素などの不活性ガス雰囲気、あるいは大気圧以下の減圧雰囲気を含む真空中、オートクレーブ等を用いた加圧雰囲気など、適宜選択可能である。
例えば、当該積層体のもう一方の側に金属筐体や金属箔や金属膜が形成されている場合においては、金属の酸化防止という観点から不活性ガスや真空中での加熱処理は好適であり、とりわけ、窒素ガスは、安価であり本目的に好適に用いることが出来るので有用である。
真空中での加熱処理は残存溶媒の除去や縮合反応の際に発生した水を除去することに効果的である。
また、加熱処理方法は単一の方法で実施しても組み合わせて実施しても本発明を妨げるものではなく、むしろ、効果的である。例えば、大気雰囲気下あるいは不活性ガス雰囲気下で加熱処理した後に真空中で加熱処理を行うことは、樹脂の発泡を防ぎかつ残存溶媒や水の除去を行うには、効果的な方法である。
【0015】
前記熱可塑性ポリイミド層の目的とするところは、ポリマー基材表面に露出した充填材の被覆、あるいは、充填材の凝集により発生したポリマー基材表面の凹凸の緩和およびそれらによるピンホールの発生の防止、ならびに、ポリマー基材/金属薄膜間の密着性、特に、大気下における熱時劣化の改善、であるので、少なくとも、ポリマー基材表面が熱可塑性ポリイミド層に被覆されていることが望ましい条件であり、特に熱可塑性ポリイミド層の厚みの下限値を限定するものではない。とりわけ、充填材の充填されていないポリマー基材や充填材の分散性の良いポリマー基材を用いる場合には、少なくともポリマー基材が熱可塑性ポリイミド層で覆われていれば良い。具体的には、高々、50nmの厚みであれば十分である。
充填材が充填されているポリマー基材の場合には、充填材凝集物により発生するポリマー基材の凹凸は通常0.5μm以下であることから、好ましくは0.5μm以上、更に好ましくは1μm以上である。
【0016】
一方、熱可塑性ポリイミド層の厚みの上限値についても特に限定するものではなく、本積層体の使用目的とコスト、ならびに、プロセスの困難性等を考慮して決定することが好ましい。これらの見地からは、熱可塑性ポリイミド層の厚みは5μm以下であることが好ましい。
なお、本積層体の用途のひとつとして、ICの電極端子と配線加工した端子部をCOF(チップオンフィルム)接続を行うようなプリント配線板が考えられる。ICと端子部の接続方法としては、ACF(異方性導電膜)接続、Sn−Au接合、Au−Au接合が用いられることが多い。これらの接続方法では、ICの電極端子と配線加工した端子部を180〜500℃程度に数秒〜十数秒加熱しながら圧着を行うが、接合温度が熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度以上である場合には、熱可塑性ポリイミドが軟化し配線がずれる、あるいは、熱可塑性ポリイミド層に部分的に埋設することで十分に端子同士を圧着させることが出来ないことが有る。特に、接続信頼性が高いことで知られるSn−Au接続やAu−Au接続を行う場合には300〜500℃程度の高温で加熱しながら圧着を行う必要が有り、この様な現象が発生する可能性が高い。特にこのよう目的に本積層体を用いる場合には、熱可塑性ポリイミド層の厚みを薄くすることでこの様な現象は防止可能であり、熱可塑性ポリイミド層の厚みは、好ましくは3μm以下、更に好ましくは2μm以下である。
なお、本発明による熱可塑性ポリイミド層は単一の熱可塑性ポリイミド層で構成されても、2層以上の熱可塑性ポリイミド層で構成されても良い。さらには、2種以上の熱可塑性ポリイミドの混合物で構成されても構わない。
【0017】
また、ポリマー基材の片面側のみに金属層を積層する場合において、熱可塑性ポリイミドを金属層を積層するポリマー基材側のみに積層しても、また、ポリマー基材の両面に積層しても本発明を妨げるものではない。
さらに、ポリマー基材の両面に熱可塑性ポリイミドを積層する場合において、両面側の熱可塑性ポリイミドの種類が同一のものであっても、異なるものであっても本発明を妨げるものではない。
【0018】
熱可塑性ポリイミドのポリマー基材への密着性を向上させる為に、公知の技術を用いてポリマー基材の表面改質を行っても良い。公知の技術を例示的に列挙すれば、ブラスト処理やホーニング処理で代表される微粒子をポリマー基材の表面に照射し物理的手法によりポリマー基材の表面粗さを増加させる方法、コロナ放電、DCグロー放電やRFグロー放電あるいはプラズマガンにより代表されるプラズマ処理、UV(紫外線)ランプやUVレーザーの照射、アルカリ性の薬液によりポリマー基材の表面粗さを増加させると共に、ポリイミド表面の活性を向上させる方法等が挙げられる。
【0019】
金属層
前記金属層とは、1nmから1μmの厚さの単体の金属あるいは合金の膜である。
金属層に用いる金属の種類は特に限定されるものではないが、当該金属膜には、プリント配線板の配線やアディティブ工法における電解メッキ時の給電層(導電体層)として用いられるので導電性に優れること、塩化第二銅、塩化第二鉄等の酸性のエッチング液、アンモニア系等のアルカリ性のエッチング液、あるいはその他のエッチング液や過硫酸アンモニウムなどのソフトエッチング液に容易に溶解可能であること等が求められる。
このような金属としては例えば、銅、アルミニウム、モリブデン、コバルト、ニッケル等の単体の金属、および、これらの群からなる金属を少なくとも1種類以上を含む合金が好ましい。なかでも、銅や銅を主体とする金属は導電性に優れると共に展延性に富むため、特に好ましい金属である。ここで、本発明において、銅を主体とする金属とは、銅を50重量%以上含有する金属のことであり、すなわち、銅合金または銅である。
【0020】
金属層の形成方法は特に限定されるものではなく、湿式プロセスである無電解メッキ法、電解メッキ法、乾式プロセスである蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタ法、化学気相輸送法(CVD法)など、また、これらの組み合わせなどを適宜選択して使用できる。
これらの中でも金属層とポリマー基材との接着性や成膜の容易性を考慮すると、スパッタリング法が好ましい。また、スパッタリング法にも、DCスパッタ、RFスパッタ、DCマグネトロンスパッタ、RFマグネトロンスパッタ、ECRスパッタ、レーザービームスパッタ等各種の手法が有るが、特に限定されるものではなく必要に応じて適宜用いることができる。とりわけ、DCマグネトロンスパッタ法は、低コストであり、かつ金属層を容易に形成できるため好ましい。
【0021】
この場合、マグネトロンスパッタによる金属層の成膜条件は、スパッタガスをアルゴンガスとして、圧力は10−2〜1Pa、好ましくは7×10−2〜7×10−1Pa、さらに好ましくは10−1〜4×10−1Paであり、スパッタ電力密度は、1〜100Wcm−2、好ましくは1〜50Wcm−2、さらに好ましくは1〜20Wcm−2である。
また、金属層の製膜に用いるスパッタリングターゲットの金属の純度は、単体の金属で金属層を形成する場合は金属層全体に対する単体の金属が占める割合として、合金で金属層を形成する場合は金属層全体に対する合金が占める割合として99%以上、好ましくは99.9%以上、さらに好ましくは99.99%以上であり、この範囲であれば充分に電気伝導性を確保することができる。
【0022】
スパッタリングターゲットの金属として、99.999%以上の純度の金属を用いることは、コストの著しい上昇を招くので好ましいことではない。
マグネトロンスパッタにより金属層を成膜する際の膜厚の制御は、予め成膜速度を求めておくことにより成膜時間の管理により行うことができる。
このような方法により形成した金属層の厚さは、1nm以上、好ましくは50nm以上、好ましくは100nm以上、さらに好ましくは200nm以上である。金属層は、アディティブ工法で微細パターンを形成するときの、電解メッキを行うための給電層や無電解メッキ時の下地層として用いるので、このような範囲内であれば電気伝導性を確保することができる。
一方で、プリント配線板上に微細パターンを形成するためには、金属層はある程度薄いことが必要であり、また、好ましく用いられるスパッタ法により金属層を形成する場合のコスト上の制約も考慮すると、金属層の厚さは1μm以下、好ましくは500nm以下であることが望ましい。
さらに、熱可塑性ポリイミド層と金属層の接着強度や耐熱性を向上させる目的で、ポリマー基材と金属層の間に接着層を設けることや、熱可塑性ポリイミド層表面をコロナ放電、プラズマや紫外線に曝したり、アルカリ性のエッチング液に浸漬して表面改質したりすることや、シランカップリング材や別種のポリマーを用いて熱可塑性ポリイミド層表面を修飾すること等の公知の技術を用いることが好ましい。
【0023】
上記表面改質方法として、熱可塑性樹脂表面をプラズマに晒すことは、簡便に実施可能であり、かつ、効果的である。
プラズマを発生させることは、プラズマ発生用電極に、直流または交流の電圧を印加することにより可能である。
とりわけ、酸素を含有するプラズマに晒すことは非常に効果的であることは、当業者が理解するところである。前記酸素を含有するプラズマを発生させるのに用いるガスとしては、酸素あるいは、亜酸化窒素、一酸化炭素、二酸化炭素等の酸素を分子内に含有するガス、空気に代表される酸素との混合ガス、三弗化窒素や四弗化炭素などのエッチング用ガスと酸素の混合ガス、例えば、窒素、アンモニアなどの窒素を含有するガスと酸素の混合ガスなど、適宜選択可能である。これらの混合ガスにおいて酸素に添加する酸素以外のガスの割合は特に限定されるものでは無いが、好ましくは0〜70%の範囲である。また、混合に用いるガスは、単独であっても2以上の混合ガスであってもかまわない。
【0024】
上記熱可塑性樹脂と金属層の接着層として使用できる物質としては、具体的には,例えば、チタン、バナジウム、コバルト、ニッケル、亜鉛、タングステン、モリブデン、ジルコニウム、タンタル、錫、インジウム等の金属、あるいはこれらの群から選ばれる一つ以上の金属を含む合金、モネル、ニクロム、インコネル等の耐熱性の合金が挙げられる。さらには、前記金属の酸化物、窒化物、炭化物、燐化合物、さらにはインジウム錫酸化物(ITO)、ジンククロメート等の前記金属の複合酸化物等も上記接着層として用いることができる。
これら、接着層として使用できる物質の積層も、金属層と同様にスパッタリング法により容易に可能である。
このような接着層の厚さは1〜50nm、好ましくは5〜50nm、更に好ましくは5〜20nmであることが望ましく、この範囲であれば、ポリマー基材と金属層との接着強度を改善させる効果がある。
【0025】
第二の金属層
第二の金属層は、フレキシブルプリント配線板における配線やICとの電気的接続を行う端子部、また、LCDや半導体の検査用プローブ、更には、部品として用いるものである。
これらの用途としては、電気的導電性に優れるものであることが好ましく、めっき法により形成可能な金属ならば特に限定されるものではなく、当業者が適宜用途を勘案して選択して用いれば良い。
例示的に列挙すると、チタン、バナジウム、クロム、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、インジウム、スズ、タンタル、タングステン、イリジウム、白金、金、鉛などや、これらの群からなる金属のうち少なくとも一種類を含む合金などが挙げられ、これらを適宜選択して用いることが出きる。
これらの金属および合金のうち、銅ならびに銅合金は展延性に優れるので、フレキシブルプリント配線板の配線などの用途として好適に使用可能である。また、ニッケルならびにニッケル系の合金、および、コバルトならびにコバルト系の合金は銅よりは展延性と導電性に劣るが、機械的強度が高いので、LCDや半導体の検査用プローブや機械的部品用途、ICなどとプリント配線板の配線の接続を行う端子部に用いることができる。
【0026】
第二の金属層は単一の金属ならびに合金からなる単一の層でも、多層膜であっても構わない。また、一部が単一の膜であり、他の部分が多層膜であっても構わない。
例えば、フレキシブルプリント配線板に、ICなどのとAu−Au接続、Au−Sn接続などを行う端子部を形成する場合には、配線となる銅めっきを施した後に金やスズなどを最表面にめっきすることは、当業者の容易に理解するところである。また、半田やワイヤーボンディングによりICとの接続を行う際には、銅をめっきした後に、ニッケルやニッケルリン合金、ニッケルボロン合金、さらにはその他のニッケル系の合金をめっきし、更に金をめっきすることが好ましいことは、当業者が容易に理解するところである。
【0027】
第二の金属層の厚みは特に限定されるものではなく、その用途を勘案して適宜選択して用いることができるが、本発明の課題の一つは、フレキシブルプリント配線板の微細配線加工、例えば、配線ピッチ30μm以下の配線の加工を可能とするものであるので、例えば、配線用途等にめっきする場合などには、その厚みdは、好ましくは、0μ<d≦9μm、更に好ましくは、0μ<d≦5μm、更に好ましくは、0μ<d≦3μmである。
第二の金属層はめっきにより形成することが好ましい。めっき方法は電解めっき、無電解めっきいずれの方法を用いても良く、加工する配線の微細さや、第二の金属層の種類、回路加工等を行う際の全体のプロセスを考慮して適宜選択することができる。
【0028】
また、第二の金属層を形成する際には、予め回路形成部分以外はめっきレジストにより覆っておき、第二の金属層により回路を形成し、次いで、めっきレジストの剥離および下地に残った第一の金属層をエッチングなどの手法により除去する方法、すなわちアディティブ法、を用いても、第二の金属層を形成した後にエッチングレジストを用いて回路を形成する手法、すなわちサブトラクティブ工法、を行う為に、第一の金属層の全面に第二の金属層を形成しても良く、また、必要に応じて適宜組み合わせて加工しても良い。
【0029】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
積層体の評価は以下の方法で行った。
(1)ピール強度
当該試料の銅厚を電解めっきにより34μmとした。
めっき銅の上に、エッチングレジストとなる2mm幅のICテープ(いずみやアイシー株式会社製)を貼り付けた後、塩化第2鉄エッチング液でめっき銅を2mm幅にパターニングして、ピール強度測定用の試験片とした。
当該、ピール強度測定用試験片を IPC−TM650−2.4.9 に準じて90°ピール強度を測定した。
なお、ピール強度の熱時劣化については、めっき銅を2mm幅にパターニング後に、熱風乾燥機を用いて150℃大気下の環境下にさらした後に、ピール強度の測定を行った。
(2)ピンホール発生数
暗所にてライトビュワー上に試料を置き8倍のルーペを用いて目視観察し、輝点の数をピンホール発生数として数えた。本測定方法により、肉眼での観察では不可能であったサブミクロンから5μm未満のピンホールが観察可能である。
【0030】
(実施例1)
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを1.00モルと3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸を0.975モルの比率で秤量し、N,N’−ジメチルアセトアミドを固形分濃度が31wt.%となるように加え、50℃で15時間攪拌溶解し、ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸溶液を得た。
これを、ポリイミドフィルム、「カプトン150EN」(38μm厚、東レ・デュポン株式会社製)、に、ロールコーターを用いて、乾燥後の厚みが2μmになる様に塗工し、200℃で15分、260℃で15分乾燥させ、ポリマー基材/熱可塑性ポリイミド積層体を作製した。熱可塑性ポリイミド層のガラス転移温度は195℃であった。
ポリマー基材/熱可塑性ポリイミド積層体への金属層の形成には、直径125cm、厚さ5mmのスパッタターゲットを2個以上取り付け可能なマグネトロンスパッタ装置を用いて行った。
当該、ポリマー基材/熱可塑性ポリイミド積層体を8cm四方に切り出し、スパッタ装置の基板ホルダーに設置し、10−3Pa以下の圧力まで真空引きを行った。
酸素流量100SCCM、圧力 1.3Pa、RF電力100W、処理時間3分の条件で熱可塑性ポリイミドフィルムのプラズマ処理(RFグロー放電処理)を行った。
モネルターゲット(純度99.9%)を用いて、アルゴン流量15SCCM、圧力0.13Pa、DC160Wの条件で40秒間成膜を行い、10nmの厚みのモネル層を熱可塑性ポリイミド層の上に製膜を行った。
ここで、熱可塑性ポリイミドのプラズマ処理およびモネル層の適用は、熱可塑性ポリイミドと金属層である銅との密着性を向上させる目的で行った。
さらに、銅ターゲット(純度99.99%)を用いて、アルゴン流量15SCCM、圧力0.13Pa、DC180Wの条件で18分成膜を行い金属層である銅を250nm厚で成膜した。
【0031】
(実施例2)
テトラカルボン酸二無水物として、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を用い、ポリマ−基材の片面に熱可塑性ポリイミド層を1μmの厚みに積層した、以外は実施例1と同様にして試料の作製を行った。熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度は199℃であった。
【0032】
(実施例3)
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを1.00モルと、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を0.195モル、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物と0.785モルの比率となる様に秤量し、キシレンとN−メチル−2−ピロリドンの混合溶媒を固形分濃度が30wt.%となるように加え、50℃で15時間攪拌溶解し、ポリイミドの前駆体であるポリイミド酸溶液を得た。
当該ポリマー基材/熱可塑性ポリイミド積層体の作製および金属層の積層は熱可塑性ポリイミド層を1μmの厚みに積層した以外は実施例1と同様にして行った。熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度は199℃であった。
【0033】
(実施例4)
ジアミンとして3,3’−ジアミノベンゾフェノンを、テトラカルボン酸二無水物として3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を用い、ポリマ−基材の片面に熱可塑性ポリイミド層を1μmの厚みに積層した以外は実施例1と同様にして試料の作製を行った。熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度は250℃であった。
【0034】
(実施例5)
ジアミンとして4,4‘ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニルを1.0モルと、テトラカルボン酸として3,3’4,4‘−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を0.098モル、ピロメリット酸二無水物を0.890モル用い、ポリマ−基材の片面に熱可塑性ポリイミド層を2μmの厚みに積層した以外は実施例1と同様にして試料の作製を行った。熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度は264℃であった。
【0035】
(比較例1)
ポリマー基材であるカプトン150EN(厚み 38μm)に熱可塑性ポリイミド層の形成を行わなかった以外は、実施例1と同様にして試料の作製を行った。
【0036】
(比較例2)
ポリマー基材としてアピカル25HP(厚み 25μm)を用いたこと以外は、比較例1と同様にして試料の作製を行った。
【0037】
(比較例3)
ポリマー基材としてアピカル25NPI(厚み 25μm)を用いたこと以外は、比較例1と同様にして試料の作製を行った。
【0038】
(比較例4)
ポリマー基材としてアピカル50NPIのアンフィラー品(厚み 50μm)を用いたこと以外は、比較例1と同様にして試料の作製を行った。
【0039】
(比較例5)
ポリマー基材としてユーピレックス25S(厚み 25μm)を用いたこと以外は、比較例1と同様にして試料の作製を行った。
【0040】
(比較例6)
ポリマー基材としてユーピレックス25R(厚み 25μm)を用いたこと以外は、比較例1と同様にして試料の作製を行った。
【0041】
(比較例7)
ジアミンとして、4,4’−オキシジアミノベンゼン、テトラカルボン酸無水物としてピロメリット酸二無水物を用い、ポリマ−基材の片面に熱硬化性ポリイミド層を4μmの厚みに積層した以外は実施例1と同様にして試料の作製を行った。
ポリイミドのガラス転移温度は399℃であった。
表1に実施例および比較例で作成した試料の評価結果を示す。
【0042】
【表1】
Figure 2004130748
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、少なくとも、ピンホールが抑制できると共にポリマー基材と金属層の密着性を改善できるので、優れた生産性でプリント配線板を生産することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のプリント配線板材料の一例を示す断面図である。
【図2】図2は、本発明のプリント配線板材料の一例を示す断面図である。
【図3】図3は、本発明のプリント配線板材料の一例を示す断面図である。
【図4】図4は、本発明のプリント配線板材料の一例を示す断面図である。
【図5】図5は、本発明のプリント配線板材料の一例を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明のプリント配線板材料の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
100 ポリマー基材
101 熱可塑性ポリイミド層
102 金属層
103 第2の金属層

Claims (7)

  1. ポリマー基材の少なくとも片面側にガラス転移温度が150℃以上270℃以下である熱可塑性ポリイミド層が形成され、更に該熱可塑性ポリイミド層に1nmから1μmの厚みの金属層が形成されたことを特徴とする積層体。
  2. 前記熱可塑性ポリイミドが, 1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、および、3,3’−ジアミノベンゾフェノンからなる群から選ばれた少なくとも一種のジアミンと、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、および、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれた少なくとも一種のテトラカルボン酸二無水物とを重合して得られる熱可塑性ポリイミドであることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 前記熱可塑性ポリイミド層の厚みが5μm以下であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の積層体。
  4. 前記金属層が銅あるいは銅を主体とする金属からなることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかに記載の積層体。
  5. 前記金属層がスパッタリング法により形成されたものであることを特徴とする請求項1〜請求項4いずれかに記載の積層体。
  6. 前記ポリマー基材がポリイミドであることを特徴とする請求項1〜請求項5いずれかに記載の積層体。
  7. 前記金属層にめっきを施し、第2の金属層を形成したことを特徴とする請求項1〜請求項6いずれかに記載の積層体。
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