JP2004130702A - 加熱溶着機及びこれを用いた管ライニング材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【目的】管ライニング材の製造に用いて好適な熱風式の加熱溶着機を提供する。
【構成】内筒23と外筒24との間に仕切板25で区画した空洞室26を形成する。外筒24の外周面には、これと同心の仮想円Cの接線方向に向けて空気加熱器8を介在せしめた給気流路4を接続し、内筒23にはその周方向に連続して無端のスリット状を成す熱風放出口27を形成する。そして、内側に樹脂吸収材13を挿入せしめたプラスチックチューブ14を内筒23に通し、これを熱風放出口27より渦状に放出される熱風で一端から順に加熱する。これにより、プラスチックチューブ14が樹脂吸収材13の外周面に良好に溶着される。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱風式の加熱溶着機に係わり、特に樹脂吸収材の外周面がプラスチックフィルムで気密的に被覆された管ライニング材を得るのに用いて好適な加熱溶着機と、これによる管ライニングの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
地中に埋設された下水道管その他の管路が老朽化した場合、それら管路を掘り出すことなくその内周面に硬質被膜を形成して補修する工法が既に知られ、実用に供されている。
【0003】
その種の管ライニング工法は、外周面が高気密性の薄膜により被覆された管状の樹脂吸収材に熱硬化性樹脂を含浸させて成る管ライニング材を用い、この管ライニング材を水や空気による流体圧で管路中に反転させながら挿入した後、これを流体圧で管路の内周面に押し付けたまま、その流体を温水に置換するなどして樹脂吸収材に含浸された熱硬化性樹脂を硬化させ、以て管路の内周面に管ライニング材による硬質被膜を形成するものである。
【0004】
ここで、上記のような管ライニング工法に用いるライニング材として、例えば特公昭58−33098号が知られる。これを図9により説明すれば、Fはポリエステルなどで成る繊維質のフェルト層(樹脂吸収材)、Pはポリ塩化ビニルなどのプラスチックで成る膜であり、そのフェルト層Fと膜Pとで成る積層物の端縁は互いに突き合わせられて縫製装置により縫合される。そして、その縫い目S上にはプラスチック材料で成るリボンrが加熱装置により加熱されつつ溶着され、そのリボンrにより縫製工程による針孔が密閉される。
【0005】
斯くて、得られた管ライニング材は、フェルト層Fに硬化性樹脂を予め含浸するか、若しくは硬化性樹脂を含浸させつつ管路内に反転挿入され、これをその内部に注入される流体の圧力で膨張させたまま硬化性樹脂の硬化が行われる。
【0006】
ところが、その種の管ライニング材ではリボンrによる密封性を得難く、これを流体圧で膨張させたときに縫い目Sから流体が漏洩したり、硬化性樹脂が管路内に流出してしまったりすることがあった。
【0007】
一方、特開平5−193001号などのように、プラスチックチューブ内に樹脂吸収材を通し、その樹脂吸収材を真空引きしてプラスチックチューブを樹脂吸収材の外周面に密着させた後、そのプラスチックチューブを加熱して樹脂吸収材の外周面に溶着させるという方法も知られるが、このような方法では図10のように樹脂吸収材FとプラスチックチューブPtとが偏平な板状に押し潰され、プラスチックチューブPtの両端が長片状の耳eとして樹脂吸収材Fの両側に突出するために、これを樹脂吸収材の外周面に均等に溶着させることができないという難点がある。尚、管ライニングはプラスチックチューブで成る薄膜を内周側にして管路の内壁にライニングされるので、プラスチックチューブによるコーティングが不適切であるとライニングした管内の見栄えが悪くなるばかりか、管路内における水の流通性が損なわれることになる。
【0008】
そこで、特開平6−328566号では、図11(A)に示すようにプラスチックチューブPtの内側に管状の樹脂吸収材Fを通し、この樹脂吸収材Fの内側に加圧用チューブTを挿入し、次いで同図(B)に示すように加圧用チューブTを流体圧で膨張させることによりプラスチックチューブPtと樹脂吸収材Fとを円管状に押し広げると共に、樹脂吸収材Fを真空ポンプVで真空引きしてこれにプラスチックチューブPtを密着させ、その後プラスチックチューブPtを加熱装置Hで加熱してこれを樹脂吸収材Fの外面に溶着させるようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
然し乍ら、上記従来の加熱装置は、円筒の内側に電気ヒータやヒートパイプを張り巡らせたものであるから構造が複雑化してコスト高となる上、電気ヒータやヒートパイプによる輻射熱でプラスチックチューブを加熱するために、プラスチックチューブを溶融させるに足る熱量を得難く、そのためにプラスチックチューブを放熱源に近接させると、両者が接触してプラスチックチューブの溶融物が樹脂吸収材の外周面より削ぎ取られてしまう虞れがある。
【0010】
本発明は以上のような事情に鑑みて成されたものであり、その目的は管ライニング材の製造に用いて好適な加熱溶着機と、これにより良質な管ライニング材を効率よく生産する方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、係る加熱溶着機として、外筒の内側に相対向する一対の仕切板が設けられ、その両仕切板に加熱対象を通すための内筒が貫通され、その内筒に両仕切板の間で熱風放出口が形成されると共に、前記外筒又は仕切板には両仕切板の区間内に送気するための給気流路が接続されて成ることを特徴とする。
【0012】
又、より好適な態様として、熱風放出口が内筒の周方向に連続して無端のスリット状に形成されると共に、その熱風放出口より加熱対象に浴びせるべく放出される熱風が渦流を成すように、給気流路が外筒と同心の仮想円の接線方向に向けて該外筒の外周面に所定の間隔で接続され、しかも給気流路に空気加熱器が介在されることを特徴とする。
【0013】
更に、内筒の両端に該内筒と加熱対象との接触を防ぐガイドパイプが接続され、そのガイドパイプには加熱対象の外周面に接触する回転自在な支持部材が設けられ、しかもガイドパイプの外周面に複数の排気孔が穿設されていることを特徴とする。
【0014】
一方、本発明は管ライニング材の製造方法として、以上のような加熱溶着機を用い、その内筒に加熱対象として内部に管状の樹脂吸収材を挿入したプラスチックチューブを通し、そのプラスチックチューブを樹脂吸収材内に通される芯部材の加圧力によって樹脂吸収材の外周面に密着させたまま、このプラスチックチューブを前記熱風放出口より放出される熱風により一端から順に加熱して前記樹脂吸収材の外周面に溶着せしめることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の適用例を図面に基づいて詳細に説明する。先ず、図1は本発明に係る加熱溶着機の使用例として、管ライニング材の製造工程を示す。図1において、1は加熱溶着機であり、この加熱溶着機1は架台2上に設置される溶着機本体3と、その内部に送気するための給気流路4と、その一端が接続する給気源5(送風機)とで構成される。給気流路4は給気源5よりヘッダ6を介して分岐され、その各分岐端がノズル管4Aとして溶着機本体3に個別に接続される。ノズル管4A内には温度センサ7が設けられ、その上流側に空気加熱器8が取り付けられる。温度センサ7と空気加熱器8は、それぞれ信号線9と通電線10を介してコントローラ11に接続され、空気加熱器8より溶着機本体3内に送気される熱風の温度制御を行う制御回路を構成する。つまり、コントローラ11は温度センサ7から入力される検出信号と設定値とを比較し、空気加熱器8に内蔵される図示せぬヒータ部への通電時間や通電量を自動制御する。よって、給気源5からの送風は空気加熱器8により設置温度まで加熱されて溶着機本体3内に供給される。
【0016】
12A,12Bは溶着機本体を挟んで直列状に配置される搬送機(フリーローラコンベヤ)、13は搬送機上に載せられる管ライニング材の基材を成す管状の樹脂吸収材であり、この樹脂吸収材はそれよりも全長が稍長いプラスチックチューブ14内に挿入されている。又、プラスチックチューブ14の両端は密封され、樹脂吸収材13の内部にはこれを内側から押し広げる保形型として硬質の芯部材15が通される。そして、それらは溶着機本体3内に通され、プラスチックチューブ14の一端には牽引用の可撓線材16(ワイヤー)が接続される。可撓線材16はガイドローラ17を介して巻胴18に巻き取られ、その巻胴18が搬送機12Bの先端部に取り付けたモータ19により回転駆動される構成としてある。尚、巻胴18はモータ19を内蔵したモータプーリとしてもよい。
【0017】
又、図1において、20はプラスチックチューブの外周面に吸着される吸引パッドであり、この吸引パッド20はエアホース21を介して真空ポンプ22に接続される。よって、プラスチックチューブ14は、樹脂吸収材13内に通した芯部材15による加圧力と吸引パッド20による吸引力とにより樹脂吸収材13の外周面に密着され、その状態のまま溶着機本体3により樹脂吸収材13の全長に亙ってその外周面に加熱溶着される。
【0018】
次に、図2は溶着機本体の内部構造を示す。この図で明らかなように、溶着機本体3は、内筒23の外周をそれよりも口径が大きい外筒24で被覆した二重構造のジャケット型であり、その相互間には相対向する一対の仕切板25,25により区画された空洞室26が形成される。尚、仕切板25,25は外筒24の内側に所定の間隔をあけて固定され、内筒23は外筒24と同心上で仕切板25,25を気密的に貫通している。このうち、外筒24の外周面には複数のノズル管4Aが外筒24の周方向に所定の角度を有して傾斜状に接続され、内筒23には仕切板25,25の間で各ノズル管4Aより空洞室26内に送り込まれた熱風を該内筒23内に放出するための熱風放出口27が形成される。特に、その熱風放出口27は、内筒23の周方向に連続して無端のスリット状に形成される。つまり、本例において、熱風放出口27は仕切板25,25の間で内筒23を所定の幅(1〜30mm)で分断して成る環状溝とされる。又、内筒23の両端には所定の長さを有するガイドパイプ28が接続され、その外周面には内筒23内に放出された熱風を外部に放出する複数の排気孔29が穿設される。
【0019】
次に、図3は溶着機本体の軸直角断面を示す。この図で明らかなように、内筒23内には樹脂吸収材を全長に亙って被覆したプラスチックチューブ14が通される。一方、給気流路の先端部を成すノズル管4Aは、内筒23及び外筒24と同心の仮想円Cの接線方向に向けて外筒24の外周面に所定の間隔(6本が60度間隔)で接続される。そして、その各ノズル管4Aより空洞室26内に放出された熱風が、渦流を形成しながら熱風放出口27より内筒23内に放出されてプラスチックチューブ14に浴びせられるようにしてある。このため、プラスチックチューブ14は、熱風放出口27の位置で熱風に取り巻かれるようにして周面が一様に加熱され、その加熱部が内側の樹脂吸収材13に良好に溶着する。尚、各ノズル管4Aには空気加熱器8が個別に取り付けられ、その各下流には熱風の出口付近に温度センサ7を配置するためのセンサ取付管30が設けられている。
【0020】
次に、図4は溶着機本体の軸方向に沿う縦断面を示す。この図で明らかなように、仕切板25,25は内方に傾斜する斜面部を有し、その相互間に熱風放出口27に向かって幅狭となる上記の空洞室26を形成する。又、ノズル管4Aは外筒24に取り付けられる固定部4Aと、この固定部に結合されるソケット部4Aとから成り、そのソケット部4Aに空気加熱器8を介して可撓管4Bが接続され、その可撓管4Bがそれぞれ図1に示したヘッダ6と連結される構成としてある。
【0021】
一方、ガイドパイプ28には、内筒23内に通したプラスチックチューブ14の外周面に点接触する回転自在な支持部材31が設けられる。本例において、その支持部材31は、台座に鋼球などのボールを埋め込んだフリーベアであり、これはガイドパイプ28の周方向に所定の間隔で取り付けられる。そして、このような支持部材31をもつガイドパイプ28によれば、内筒23とプラスチックチューブ14との接触を防いでプラスチックチューブ14をその長さ方向に摺動可能に支持し、しかも外周面に複数の排気孔29(図2参照)を有することから、内筒23内に放出された熱風がガイドパイプ28内に滞留せず、排気孔29より大気中に素早く放出される。よって、支持部材31が熱風により過熱されず、これによるプラスチックチューブ14への条痕の形成を防止することができる。
【0022】
尚、プラスチックチューブ14に支持部材31の接触による条痕の形成を防止する点で、出口側のガイドパイプ28内にファンにて外気を吹き込む空冷手段を設けたり、又はガイドパイプ28を二重管構造にしてその内部に冷却水を循環させるといった水冷手段を設けるなどしてもよい。又、上記例では仕切板25が外筒24の内周面に溶接などで固定されるが、プラスチックチューブ14などの加熱対象の大きさに応じて内筒23を付け替えられるよう、図5のように内筒23を貫通せしめた仕切板25に直角の縁25Aを付け、その縁25Aを外筒24の内周面に当ててネジ留めできるようにすることが好ましく、これによれば加熱対象の大きさによって仕切板25と一緒に内筒23を所定の口径のものに交換することができる。ここで、図5には仕切板25を平面状に示したが、これも図4のような形態とすることが好ましく、それによって熱風の渦流を良好に形成することができる。
【0023】
次に、図6は図4におけるX−X断面を示す。この図で明らかなように、内筒23内に通されるプラスチックチューブ14内には樹脂吸収材13が挿入されるほか、その樹脂吸収材23内には上記のように保形用の芯部材15が通される。
【0024】
ここに、樹脂吸収材13はポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、アクリル、ナイロン(脂肪族ポリアミド系繊維)、アラミド(全芳香族ポリアミド系繊維)、ビニロン、レーヨン、キュプラ(銅アンモニアレーヨン)、ガラス、カーボン、セラミック、又は綿などの繊維(短繊維又は長繊維)をシート状に接着させて成る不織布、若しくはシート状の織布を素材とし、その両端縁を縫合して管状に形成するか、あるいは上記のような繊維をエクストルーダなどの押出機を用いて加熱しながら押し出すことにより継ぎ目の無いシームレスな管状に一体に形成される。
【0025】
一方、プラスチックチューブ14はポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ナイロン、ポリプロピレン、又はそれらの共重合体で成る熱可塑性樹脂を素材とし、これをインフレーション法などにより厚さ120〜160μmの管状としたものであり、その長さは樹脂吸収材13より稍長く、その口径は樹脂吸収材13の外径と同等ないしはそれよりも稍大きく設定される。尚、プラスチックチューブ14は単層構造でもよいが、好ましくはこれを二層ないしは四層構造とするとよい。例えば、二層構造として内層が熱溶融性のポリエチレン、外層が耐熱性のナイロンで成るものが用いられ、三層構造としては内層側から順にポリエチレン、ナイロン、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)で成るものが用いられ、四層構造としては内層側から順にポリエチレン、ナイロン、ポリエチレン、EVAで成るものが用いられる。
【0026】
一方、芯部材15は半円柱状の成す左右一対の剛性長尺材15A,15Bで構成され、その相互間には両者を押し広げるためのインナークランプ32が設けられる。尚、剛性長尺材15A,15Bにはインナークランプ32を挿入するための溝33が形成されるほか、インナークランプ32により広げられる隙間を埋めるための遮蔽板34が取り付けられる。そして、左右一対の剛性長尺材15A,15Bがインナークランプ32により樹脂吸収材13の内側で押し広げられることにより、樹脂吸収材13が剛性長尺材15A,15Bの外周面に沿って円筒状に押し広げられ、その外周面にプラスチックチューブ14が密着され、その状態でプラスチックチューブ14の加熱溶着が行われる。
【0027】
図7は係るインナークランプを部分的に破断して示した平面図であり、図8にはその正面図を示す。図7から明らかなように、インナークランプ32は帯状を成す心金35を有し、その左右両側には揺動リンク36を介して対向方向に開閉運動をする可動側板37,37が設けられる。又、心金35の一端にはネジ軸38を介して固定板39が設けられる。図8に示すように、可動側板37の端部には幅狭のホゾ37Aが形成され、固定板39にはそのホゾ37Aを差し込むガイド溝39Aが形成される。よって、ネジ軸38を所定方向に回すことにより、その軸方向に心金35が引き寄せられつつ、可動側板37,37がガイド溝39Aに沿って左右方向に広がり、これによって樹脂吸収材13の内側で剛性長尺材15A,15Bが押し広げられるようになっている。
【0028】
尚、上記のような剛性長尺材15A,15Bやインナークランプ32は、製造する管ライニング材の長さと同等のものが用いられ、このうちインナークランプ32は図7の想像線に示すよう心金35や可動側板36を金具により継ぎ足して所定の長さに延長できるようにしてある。
【0029】
ここで、樹脂吸収材13を基材とする管ライニング材の製造方法を説明する。先ず、図6に示すようプラスチックチューブ14の内側に樹脂吸収材13を挿入し、更にその内側に一対の剛性長尺材15A,15Bを通す。又、剛性長尺材15A,15Bの間にインナークランプ32を通し、その可動側板37をネジ軸38の操作により拡幅する。これにより、樹脂吸収材13を剛性長尺材15A,15Bの外周面に沿って押し広げ、その外周面にプラスチックチューブ14を密着せしめる。更に、プラスチックチューブ14の両端をヒートシールするなどして密封した後、これを図1のように搬送機12A上に載せ、同プラスチックチューブ14の一部に孔を開け、その孔の位置に吸引パッド20を当てて真空引きをする。これにより、樹脂吸収材13は芯部材15の外周面に密着し、樹脂吸収材13の外周面にはプラスチックチューブ14がより強固に密着する。而して、吸引パッド20をプラスチックチューブ14から離し、これに開けた孔をプラスチックチューブと同種のフィルムで塞ぐほか、巻胴18より繰り出した可撓線材16を内筒23内を通してプラスチックチューブ14の先端に接続する。
【0030】
そして、その状態でモータ19を起動して巻胴18への可撓線材16の巻き取りを開始する一方、空気加熱器8に通電しながら給気源5を起動して溶着機本体の空洞室26内へ200℃前後に加熱した熱風を送り込む。これにより、プラスチックチューブ14は樹脂吸収材13の外周面に密着された状態のまま一端側から順に内筒23に通され、その内部を通過する際に熱風放出口27より渦状に放出される熱風を浴びて加熱溶融する。斯くて、樹脂吸収材13の外周面には一端から他端に亙ってプラスチックチューブ14が順に溶着される。
【0031】
尚、以上のようにして得た管ライニング材は、その後その基材を成す樹脂吸収材13に不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、又はウレタン樹脂といった液状熱硬化性樹脂の含浸が常法により行われるが、その含浸は管ライニング材の使用前(管路内への挿入前)に行う場合と、管路内への挿入中、又は挿入後に行う場合とがある。
【0032】
以上、本発明について説明したが、係る加熱溶着機(ラミネータ)は上記例に限らず、例えば空気加熱器として、電熱コイルを内蔵する電気加熱式ほか、蒸気コイルを内蔵する蒸気加熱式などを用いることができる。又、空気加熱器を給気流路に介在させず空洞室に内蔵するようにしたり、これを給気源と一体化した発熱体内蔵型の熱風送風機とするなどしてもよい。更に、上記例のようにノズル管を外筒と同心の仮想円の接線方向に向けて外筒の外周面に接続する一方、熱風放出口を環状溝として形成することにより、渦状を成す熱風で加熱対象の全周を良好に加熱できるので好ましいが、ノズル管を仕切板に接続したり、熱風放出口を丸孔にして内筒の外周面に複数形成するようにしてもよい。又、外筒や内筒は円筒形に限らず楕円筒形や角筒形としてもよい。
【0033】
一方、ガイドパイプに設ける支持部材としてローラを用いるほか、これを駆動輪として送り機能を持たせることにより可撓線材による加熱対象の牽引に代用することができる。又、搬送機としてフリーローラコンベヤほか、駆動ローラコンベヤ、ベルトコンベヤ、チェーンコンベヤなどを用いることができる。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、加熱対象を加熱する熱媒として熱風を用い、これを内筒に形成した熱風放出口よりその内側に通される加熱対象に向けて放出するようにしていることから、加熱対象を内筒の内周面に近接させることなくこれを良好に加熱することができる。特に、熱風が渦状となって熱風放出口より放出するようにしていることから、渦状熱風が加熱対象を取り巻くようになるために、加熱対象を全周に亙って効率よく一様に加熱できる。
【0035】
又、樹脂吸収材の外周面に加熱対象としてプラスチックチューブを溶着させる場合、樹脂吸収材の内側に芯部材が通され、しかも内筒には加熱対象の外周面に接触する回転自在な支持部材をもつガイドパイプが接続されることから、樹脂吸収材やプラスチックチューブがふらつかず、しかもガイドパイプの外周面に複数の排気孔が穿設されることから、支持部材が過熱してプラスチックチューブに条痕が形成されるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加熱溶着機を用いた管ライニング材の製造工程を示す概略図
【図2】溶着機本体の内部構造を示した斜視図
【図3】溶着機本体の軸直角断面図
【図4】溶着機本体の縦断面図
【図5】仕切板の好適な態様を示した断面概略図
【図6】図4におけるX−X断面図
【図7】芯部材に内蔵するインナークランプを部分的に破断して示した平面図
【図8】同インナークランプの正面図
【図9】従来における管ライニング材の製造例を示した斜視図
【図10】従来における管ライニング材の仕掛品を示した斜視図
【図11】従来における管ライニング材の他の製造例を示した説明図
【符号の説明】
1 加熱溶着機
3 溶着機本体
4 給気流路
4A ノズル管
5 給気源
8 空気加熱器
13 樹脂吸収材
14 プラスチックチューブ
15 芯部材
15A,15B 剛性長尺材
23 内筒
24 外筒
25 仕切板
26 空洞室
27 熱風放出口
28 ガイドパイプ
29 排気孔
31 支持部材
32 インナークランプ

Claims (6)

  1. 外筒の内側に相対向する一対の仕切板が設けられ、その両仕切板に加熱対象を通すための内筒が貫通され、その内筒に両仕切板の間で熱風放出口が形成されると共に、前記外筒又は仕切板には両仕切板の区間内に送気するための給気流路が接続されて成ることを特徴とする加熱溶着機。
  2. 熱風放出口が内筒の周方向に連続して無端のスリット状に形成されると共に、その熱風放出口より加熱対象に浴びせるべく放出される熱風が渦流を成すように、給気流路が外筒と同心の仮想円の接線方向に向けて該外筒の外周面に所定の間隔で接続されることを特徴とする請求項1記載の加熱溶着機。
  3. 給気流路に空気加熱器が介在されている請求項1記載の加熱溶着機。
  4. 内筒の両端に該内筒と加熱対象との接触を防ぐガイドパイプが接続され、そのガイドパイプには加熱対象の外周面に接触する回転自在な支持部材が設けられている請求項1記載の加熱溶着機。
  5. ガイドパイプの外周面に複数の排気孔が穿設されている請求項4記載の加熱溶着機。
  6. 外筒の内側に相対向する一対の仕切板が設けられ、その両仕切板に加熱対象を通すための内筒が貫通され、その内筒に両仕切板の間で熱風放出口が形成されると共に、前記外筒又は仕切板には両仕切板の区間内に送気するための給気流路が接続されて成る加熱溶着機を用い、その内筒に加熱対象として内部に管状の樹脂吸収材を挿入したプラスチックチューブを通し、そのプラスチックチューブを樹脂吸収材内に通される芯部材の加圧力によって樹脂吸収材の外周面に密着させたまま、このプラスチックチューブを前記熱風放出口より放出される熱風により一端から順に加熱して前記樹脂吸収材の外周面に溶着せしめることを特徴とする管ライニング材の製造方法。
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