JP2004127857A - 除電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】周囲気圧が変化しても正負の空気イオンを安定して生成することが可能な除電装置を提供する。
【解決手段】圧力センサ19及びサーミスタ20からの出力信号レベルに応じて各放電電極16,17への印加電圧を変化させるよう構成したので、放電電極16,17の周囲気圧及び周囲温度が変化してもそれに応じた放電開始電圧に印加電圧を変化させてコロナ放電を安定化させることができると共に、正負イオンの生成割合を一定に維持して確実な除電効果を得ることができる。
【選択図】 図5
【解決手段】圧力センサ19及びサーミスタ20からの出力信号レベルに応じて各放電電極16,17への印加電圧を変化させるよう構成したので、放電電極16,17の周囲気圧及び周囲温度が変化してもそれに応じた放電開始電圧に印加電圧を変化させてコロナ放電を安定化させることができると共に、正負イオンの生成割合を一定に維持して確実な除電効果を得ることができる。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電電極に電圧を印加してコロナ放電させることで正負の空気イオンを生成する除電装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、この種の除電装置としては、例えば空気吸入口及び空気放出口を有するイオン生成室内の略中央に配された放電電極と接地電極との間に一定振幅の交流高電圧を印加してコロナ放電させることで正負の空気イオンを交互に生成し、これら正負の空気イオンを前記空気吸入口から空気によって帯電体に吹き付けて中和させるものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開平2000−138090公報
【0004】
ところで、コロナ放電を発生させるために必要な印加電圧(以下「放電開始電圧」)は、図1(A)に示すように放電電極の周囲気圧に応じて変化する。従って、イオン生成室内の気圧の上昇に伴って放電開始電圧が前記交流高電圧の一定振幅を超えてしまうことがあり、コロナ放電が不安定になって安定したイオン生成が行えなくなるといった問題があった。この問題は、特に、イオン生成室の空気放出口に噴射チューブを連結し、そこから空気イオンを外部に噴射させる、いわゆる噴射タイプのものにおいてより大きく影響する。即ち、このタイプでは、噴射チューブの先端の噴射口から多量の空気イオンを噴射させるためには、空気吸入口からイオン生成室内に十分な空気を供給する必要がある一方で、噴射チューブには、その噴射口からの空気イオンの噴射力をある程度高くするために、イオン生成室内の断面に比べて細いものが使用されている。従って、噴射量を多くするために空気吸入口から空気の供給量を多くしようとすると、噴射チューブ内での管路抵抗等による圧力損失によってイオン生成室の気圧が高くなってしまい、これに伴って放電開始電圧も上昇してしまうのである。
勿論、気圧を加味して予め交流高電圧の振幅をある程度高くしておく方法も考えられるが、コロナ放電によるイオン生成に伴って生じる有害なオゾンの発生量は、放電電極への印加電圧の上昇に伴って急激に増大するため妥当な方法とはいえない。
【0005】
また、図2に示すように、気圧の変化に伴って放電電極での正負イオンの生成割合が変動してしまうという問題もある。即ち、たとえある気圧下において所定の割合で正負イオンが生成されるよう交流高電圧が調整されていたとしても、気圧が変化してしまうと、イオンバランスが崩れて正イオン及び負イオンのいずれか一方が多く生成されてしまい帯電体を除電するどころか帯電を助長させてしまうことにもなる。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、周囲気圧が変化しても正負の空気イオンを安定して生成することが可能な除電装置を提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係る除電装置は、電圧電源により放電電極に電圧を印加して放電電極にコロナ放電を発生させることで正負の空気イオンを生成する除電装置において、放電電極の周囲気圧を測定する気圧測定手段と、気圧測定手段により測定された測定気圧に応じて放電電極への印加電圧を制御する印加電圧制御手段とを備えたところに特徴を有する。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載の除電装置において、放電電極の周囲温度及び周囲湿度のうち少なくとも一方を測定する周囲雰囲気測定手段を備えて、印加電圧制御手段は、気圧測定手段での測定気圧及び周囲雰囲気測定手段での測定周囲雰囲気に応じて放電電極への印加電圧を制御するところに特徴を有する。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の除電装置において、コロナ放電により生成されたイオンの生成量を測定するイオン生成量測定手段と、測定気圧及び印加電圧、或いは、測定気圧、測定周囲雰囲気及び印加電圧に対応した正負のイオン生成量と、イオン生成量測定手段によって測定された測定イオン生成量とに基づいて除電不良を検知する除電不良検知手段とを備えたところに特徴を有する。
【0010】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
請求項1の構成によれば、放電電極に印加される印加電圧は、気圧測定手段での測定気圧に応じて変化させるよう構成されている。
上述したようにコロナ放電を発生させるために必要な印加電圧(以下、「放電開始電圧」)は、放電電極の周囲気圧変化によって変動する(図1(A)参照)。従って、例えば予め各気圧毎の放電開始電圧を実験的に測定しておいて、気圧測定手段での測定気圧に応じて、それに対応する放電開始電圧より所定値だけ高くなるよう印加電圧を制御することで周囲気圧が変化しても安定したコロナ放電を継続でき安定したイオン生成が可能となる。
【0011】
また、上述したように周囲気圧変化によって正イオンと負イオンの生成割合が変動する(図2参照)。ここで、例えば、電圧電源により互いに逆極性の電圧がそれぞれ印加される一対の放電電極を備えたものでは、それぞれの放電電極で生成される正負イオンの生成割合が所定の割合になるように、各放電電極それぞれへの印加電圧を測定気圧に応じて相対的に変化させることで周囲気圧が変化してもイオンバランスが崩れることなく安定したイオン生成を行うことが可能になる。
【0012】
一方、例えば共通放電電極に対して互いに逆極性の電圧を交互に印加するよう構成されたものでは、生成される正負イオンの生成割合が所定の割合になるように、前記放電電極に与える各極性電圧値、或いはそれらの印加時間を測定気圧に応じて相対的に変化させることで周囲気圧が変化しても所定のイオンバランスが維持され安定したイオン生成を行うことが可能になる。
【0013】
<請求項2の発明>
放電開始電圧やイオン生成割合は、周囲気圧変化だけでなく周囲温度変化や周囲湿度変化によっても変動する(図1(B)参照)。そこで、本発明の構成では、放電電極の周囲温度及び周囲湿度のうち少なくとも一方(即ち、「周囲温度のみ」、「周囲湿度のみ」或いは「周囲温度及び周囲湿度」)を測定する周囲雰囲気測定手段を設けて、気圧測定手段での測定気圧及び周囲雰囲気測定手段での測定周囲雰囲気に応じて放電電極への印加電圧を制御するよう構成されている。これにより周囲温度或いは周囲湿度が変化しても安定したコロナ放電或いは所定のイオンバランスを維持して安定したイオン生成を行うことが可能になる。
【0014】
<請求項3の発明>
例えば放電電極に周囲空気中の埃等が付着したり、長期使用により放電電極の先端が磨耗してしまうと、測定気圧に対応して変化させた印加電圧を放電電極に印加してもイオン生成量が低減してしまい、十分な除電効果を得ることができない異常状態(除電不良)となる場合がある。
【0015】
そこで、本発明の構成では、コロナ放電によって生成されたイオン生成量を測定し、その測定イオン生成量と、前記測定気圧及び印加電圧(或いは、測定気圧、測定周囲雰囲気及び印加電圧)に対応付けられた正負のイオン生成量(埃等の付着や先端磨耗が生じていないときのイオン生成量)とに基づいて除電不良を検知するよう構成した。即ち、上記したように放電電極に埃等が付着したり先端が磨耗したりしたときには、ある周囲気圧及び印加電圧(或いは、周囲気圧、周囲雰囲気及び印加電圧)下におけるイオン生成量が正常時に比べて低減する。従って、この測定イオン生成量の変化に基づいて前記除電不良を検知することが可能になるのである。そして、除電不良検知手段により除電不良が検知されたときに、例えば、警告音を鳴らしたり発光手段を点灯させたりするなど除電不良を外部に報知させる構成や、除電装置自体を停止させる構成などを用いることにより十分な除電効果が得られない除電不良下で継続して使用されるといった問題を回避することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を図1ないし図5によって説明する。
本実施形態に係る除電装置は、正極性及び負極性の直流高電圧がそれぞれ印加される正負1対の放電電極16,17を備えた、いわゆる直流電圧印加タイプのものである。そして、それら各放電電極16,17でのコロナ放電によりイオン生成室10内に発生したイオンを、空気供給口14,14からイオン生成室10内に空気を出射することで噴射ノズル12に連なる導風管側へ導き出するようにして、その噴射ノズル12から噴射させるよう構成されている。
【0017】
図3には本実施形態の具体的構成が示されている。イオン生成室10は、すり鉢状(先端先細状)の壁面を有し、その先端側に空気放出口11が形成されている。また、その空気放出口11には、例えば屈曲可能な噴射ノズル12の一端側に装着された導風接続部12aが螺着され、これによりイオン生成室10と、噴射ノズル12とが連通している。
【0018】
次いで、イオン生成室10のうち前記空気放出口11の対向壁面には、図示しない気体供給手段から供給される空気をイオン生成室10内に高速で出射する1対の空気供給部13,13が、それぞれの空気供給口14,14を空気放出口11側に向けて配されている。このような構成により、各空気供給部13,13から出射された空気は、図4に示すように、イオン生成室10内の前記すり鉢状の壁面に沿って空気放出口11に導かれることになる。
【0019】
そして、前記対向壁面には、その1対の空気供給部13,13のそれぞれの内側に、針先16a,17aを空気放出口11側に向けて配された正負1対の放電電極16,17が先端部分を露出させた状態で埋設されており、その針先16a,17aが、空気供給部13,13の空気供給口14,14の近傍に位置するよう位置調整されている。より詳しくは、各放電電極16,17は、その針先16a,17aの手前を空気供給口14,14からの出射される空気が通過するように配置されている。なお、このような構成としたのは、イオン生成室10全体の気圧が上昇するような場合であっても、放電電極16,17の針先16a,17a周囲の気圧上昇を抑えてコロナ放電の安定化を図るためである。
【0020】
さて、本実施形態では、前記対向壁面の中央には小径の連通穴18が形成され、その奥に圧力センサ19が配されて、本発明の「気圧測定手段」が構成されている。また、その隣には、本発明の「温度測定手段」に相当するサーミスタ20が配されている。これらにより一対の放電電極16,17の周囲気圧及び周囲温度を測定することができる。
【0021】
次に、本実施形態の回路構成について図5を参照しつつ説明する。同図に示すように、本実施形態では、本発明の「印加電圧制御手段」に相当する制御回路21からの制御信号レベルに応じて出力電圧振幅を調整可能な一対の交流電圧電源22,23が、前記一対の放電電極16,17のそれぞれに対応して設けられている。このうち一方の交流電圧電源22の出力は、トランス24、負極性の倍電圧整流回路25及び電流測定用抵抗26を介して一方の放電電極16に接続されている。これによりこの一方の放電電極16には、負極性の直流電圧が印加され、コロナ放電により負のイオンが生成される(以下、この一方の放電電極を「負極放電電極16」という)。一方、他方の交流電圧電源23の出力は、トランス27、正極性の倍電圧整流回路28及び電流測定用抵抗29を介して他方の放電電極17に接続されている。これによりこの他方の放電電極17には、正極性の直流電圧が印加され、コロナ放電により正のイオンが生成される(以下、この他方の放電電極を「正極放電電極17」という)。
【0022】
また、各トランス24,27の2次側コイルと接地との間には電流測定用抵抗26,29がそれぞれ接続されている。正極及び負極の各放電電極16,17で生成される正及び負のイオンの生成量に略比例して電流測定用抵抗26,29に流れる電流が変化するから、これら各電流測定用抵抗26,29の負荷電圧(分担電圧)を測定することで各放電電極でのイオン生成量を測定することが可能となる。従って、これら電流測定用抵抗26,29は、本発明の「イオン生成量測定手段」に相当する。制御回路21は、各電流測定用抵抗26,29の負荷電圧を取り込むと共に、圧力センサ19及びサーミスタ20からのそれぞれの出力信号を取り込むように構成されている。
【0023】
ここで、上述したように各放電電極16,17の周囲気圧及び周囲温度の変化によって、各放電電極16,17でコロナ放電を発生させるために必要な印加電圧(以下、「放電開始電圧」)、及び両放電電極16,17間での正負イオンの生成割合が変化する(図1及び図2参照)。また、この変化は、放電電極の形状、接地電極との距離等によって異なる。本実施形態では、周囲気圧及び周囲温度を変化させたときの、放電開始電圧特性及び各放電電極16,17のイオン生成量(上記各電流測定用抵抗26,29の負荷電圧)特性を予め測定しておいて、各気圧及び温度毎に、放電開始電圧以上で、かつイオン生成割合が所定の割合を維持できるような各放電電極16,17への印加電圧が算出されている。そして、圧力センサ19及びサーミスタ20からの各出力信号レベルと、算出された印加電圧に対応する出力電圧振幅で各交流電圧電源22,23を駆動させるための制御信号レベルとが対応付けられて図示しないメモリに記憶されている。
【0024】
なお、メモリに、圧力センサ19及びサーミスタ20からの各出力信号レベルと、各気圧及び温度における放電開始電圧に対応する出力電圧振幅で各交流電圧電源22,23を駆動させるための制御信号レベルとを対応付けて記憶しておくと共に、両電流測定用抵抗26,29の負荷電圧レベルの比較に基づき補正した制御信号を各交流電圧電源22,23に与えるように構成しても良い。例えば、正負イオンを均等割合で生成させる場合に、気圧が上昇して負イオンの生成量が正イオンの生成量に比べて多くなったとする。このことは、正極側の電流測定用抵抗29の負荷電圧が、負極側の電流測定用抵抗26の負荷電圧に比較して所定の割合(所定値)だけ低くなることから検知することができる。従って、圧力センサ19からの出力信号レベルに対応して制御信号レベルをメモリから読み出して、例えば正極側の交流電圧電源23に与える制御信号レベルを、前記両電流測定用抵抗26,29の分圧電圧の差に応じてレベルを上げることで、各放電電極に対して放電開始電圧以上で、かつイオン生成割合が均等になるような印加電圧を両放電電極16,17に印加させることができる。
【0025】
次に、本実施形態では、上記制御回路21による制御において各気圧及び温度毎の両電流測定用抵抗26,29の負荷電圧が圧力センサ19及びサーミスタ20からの出力信号レベルに対応付けられてメモリに記憶されている。そして、制御回路21は、このメモリに記憶された負荷電圧に対して、両電流測定用抵抗26,29での測定負荷電圧のいずれかが所定値以上、或いは所定の割合以下に低下したときには、負極放電電極16或いは正極放電電極17に埃等の付着や磨耗等が生じて十分なイオンが生成できない除電不良であるとして制御回路21に連なる動作表示灯30を点灯させるよう動作する。
【0026】
さて、以上のような構成により放電電極16,17によるコロナ放電によりイオン生成室10内に発生したイオンは、前記1対の空気供給部13,13から出射される空気により空気放出口11側に導かれ、それに連通する噴射ノズル12を介して外部に噴射されることになる。この際、噴射ノズル12での管路抵抗等の圧力損失によりイオン生成室10内の気圧が上昇し得る。特に本実施形態における噴射ノズル12は屈曲可能であるため、その屈曲状態によって圧力損失が大きくなり、イオン生成室10での気圧変動がより顕著になる。
【0027】
しかしながら、本実施形態では、圧力センサ19及びサーミスタ20からの出力信号レベルに応じて各放電電極16,17への印加電圧を変化させるよう構成したので、放電電極16,17の周囲気圧及び周囲温度が変化してもそれに応じた放電開始電圧に印加電圧を変化させてコロナ放電を安定化させることができると共に、正負イオンの生成割合を一定に維持して確実な除電効果を得ることができる。なお、本実施形態のような噴射型のものではなく、例えばイオン生成室10が広く開口して各放電電極16,17が外気に曝されるようなものであってもやはり外気の気圧や温度に応じて放電開始電圧及び正負イオン生成割合が変動し得る。従って、このようなものであっても本実施形態の構成を適用することで上記同様の効果を得ることができる。
【0028】
更に、各放電電極16,17でのイオン生成量が正常時のイオン生成量に比べて所定値以上低下したときには、その旨を報知手段(動作表示灯30)により外部に報知するようにしたので、帯電体を十分に除電できない状態がそのまま放置されるといったことを回避することができる。
【0029】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を図6及び図7によって説明する。
本実施形態に係る除電装置は、正極性及び負極性の直流高電圧が交互に印加される例えば1本の放電電極(以下、「共通放電電極46」)と接地電極45とを備えた、いわゆる交流電圧印加タイプのものである。そして、共通放電電極46でのコロナ放電によりイオン生成室40内に発生したイオンを、空気供給部44からイオン生成室40内に空気を出射することでイオン生成室40前方の空気放出口から外部へ放出するよう構成されている。
【0030】
図6には本実施形態の具体的構成が示されている。一端側が外部に向けて開口した円柱状のイオン生成室40のうち、一端側にはイオン生成室40と同一径の空気放出口が形成される一方で、他端側は空気供給手段42からの空気の供給路43に連なる空気供給部44の管路に連通している。この空気供給部44の管路は、その先端側が先細状になっており、かつ、その先端開口部44aの内径が、やはりイオン生成室40のそれより小さくなるよう形成されている。また、接地電極45は環状をなし、共通放電電極46周囲を取り囲むようにイオン生成室40の内壁面に埋設され、共通放電電極46は、前記空気供給部44の開口部44a内に配され、かつ、針先46aがイオン生成室の前記空気放出口付近に位置するように設けられている。
さて、本実施形態では、イオン生成室40の内側壁には共通放電電極46の針先46aに近接した位置に圧力センサ47が設けられている。
【0031】
次に、本実施形態の回路構成について図7を参照しつつ説明する。
同図に示すように、制御回路55からの制御信号レベルに応じて出力電圧振幅を調整可能な一対の交流電圧電源48a,48bの出力が、一対のスイッチ素子49,49の入力側にそれぞれ接続されている。そして、それら一対のスイッチ素子49,49のうち、一方の出力側がトランス50及び負極性の倍電圧整流回路51を介して、他方の出力側がトランス52及び正極性の倍電圧整流回路53を介して共通放電電極46に共通接続されている。制御回路55は、これら一対のスイッチ素子49,49を所定のタイミングで交互に開閉動作させることで共通放電電極46に対して正極電圧と負極電圧とが交互に印加されることになり、もって共通放電電極46から正イオンと負イオンとを交互に生成させることができる。なお、両倍電圧整流回路51,53のない回路構成であっても良く、要するに直流電圧を発生させる構成であれば良い。
【0032】
また、接地電極45は電流測定用抵抗54を介して接地されている。電流測定用抵抗54には、共通放電電極46でのイオン生成量に応じた電流が流れるから、この負荷電圧レベルを測定することで正イオン生成時及び負イオン生成時のそれぞれのイオン生成量を測定することが可能になる。従って、制御回路55は、電流測定用抵抗54の負荷電圧レベルを取り込むようになっていると共に、圧力センサ47の出力信号を取り込むようになっている。
【0033】
また、予め圧力センサ47からの出力信号レベルに対応付けて、共通放電電極46に対して気圧に応じた放電開始電圧以上の印加電圧を印加させるための制御信号レベルが図示しないメモリに記憶されている。そして、制御回路55は、圧力センサ47からの出力信号に対応する制御信号レベルを読み出して交流電圧電源48に与えることで交流電圧電源48の出力電圧振幅を変化させて、共通放電電極46に与える正極電圧及び負極電圧を変化させる。また、制御回路55は、前記一対のスイッチ素子49,49への切替タイミングに同期して電流測定用抵抗54の負荷電圧レベルを順次取り込んで正イオンの生成量と負イオンの生成量とを比較する。ここで、例えば正イオンの生成量が低下したときには、正イオン生成時に取り込まれる電流測定用抵抗54の負荷電圧レベルが負イオン生成時に取り込まれる負荷電圧レベルに比較して所定の割合(所定値)だけ低下するので、制御回路55はその比(又は差)に応じて正極側の交流電圧電源48bに与える制御信号レベルを増加させるよう制御する。これにより正極電圧が昇圧されて正イオン生成量を増加させることができる。
【0034】
また、本実施形態では、制御回路55による制御において各気圧毎の正イオン生成時及び負イオン生成時の電流測定用抵抗54の各負荷電圧が圧力センサ47からの出力信号レベルに対応付けられてメモリに記憶されている。そして、制御回路55は、このメモリに記憶された負荷電圧に対して、電流測定用抵抗54での測定負荷電圧のいずれかが所定値以上、或いは所定の割合以下に低下したときには、共通放電電極46に埃等の付着や磨耗等が生じて十分なイオンが生成できない除電不良であるとして出力回路57を介して異常検知信号を出力するよう動作する。これにより帯電体を十分に除電できない状態がそのまま放置されるといったことを回避することができる。
【0035】
このような構成であっても、上記第1実施形態と同様に、共通放電電極46の周囲気圧が変化してもそれに応じた放電開始電圧に印加電圧を変化させてコロナ放電を安定化させることができると共に、正負イオンの生成割合を一定に維持して確実な除電効果を得ることができる。
【0036】
<他の実施形態>
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記第1実施形態ではサーミスタ20を設けて周囲圧力に加えて周囲温度に応じて放電電極16,17への印加電圧を制御する構成としたが、放電開始電圧及び正負イオン生成割合は、周囲気圧の変化によって大きく変動し、周囲温度の変化によっては相対的に変動が小さい。従って、第2実施形態のように圧力センサ47だけ設けて、その測定気圧に応じて共通放電電極46への印加電圧を制御する構成であっても十分な効果を得ることができる。
【0037】
(2)上記第2実施形態では、一対の交流電圧電源48a,48bを備えて、それぞれに与える制御信号レベルを変えることで出力電圧振幅を変化させて共通放電電極46に印加する正極及び負極の印加電圧レベルをそれぞれ変える構成としたが、次のような構成であっても良い。例えば、図7において正極性の倍電圧整流回路53に連なる2次側コイルを、制御回路55からの制御信号レベルに応じて出力電圧を変化させることが可能な直流電圧回路56(同図の二点破線で囲んだ部分)を介して接地するよう構成しても良い。これにより負極性の倍電圧整流回路51から共通放電電極46に印加される負極電圧に対してオフセットされた正極電圧を共通放電電極46に印加することができる。従って、このような構成であれば、1つの交流電圧電源を備えて、その交流電圧電源の出力に前記一対のスイッチ素子の入力側が共通接続された構成、即ち、共通の交流電圧電源からの出力に基づき共通放電電極に正極電圧及び負極電圧を交互に印加する構成であっても、正極電圧と負極電圧とを相対的に変化させることができる。なお、勿論、負極性の倍電圧整流回路51側の2次側コイルを、直流電圧回路56を介して接地して負極電圧を正極電圧に対して相対的に変化させる構成であっても良い。
【0038】
(3)更に、上記第2実施形態では、交流電圧電源48a,48bの各出力電圧レベル(印加電圧レベル)を相対的に変化させることで共通放電電極46に与える正極電圧及び負極電圧を相対的に変化させてイオン生成量を調整する構成としたが、これに限らず、例えば負イオン生成時と正イオン生成時の電流測定用抵抗54での負荷電圧に差が生じたときには、その差に応じて前記一対のスイッチ素子の切替タイミングを変えて印加時間を変える構成であっても良い。即ち、例えば正イオン生成量が負イオン生成量に比べて低下したときには、正極性の倍電圧整流回路53に連なるスイッチ素子49を閉じる時間を、負極性の倍電圧整流回路51に連なるスイッチ素子49に比べて長くすることで正イオンの生成量を相対的に増加させることができ、もって正負イオンの生成割合を所定の割合にさせることができる。
【0039】
(4)上記各実施形態では、放電開始電圧やイオン生成割合は、周囲気圧や周囲温度の変化だけでなく周囲湿度変化によっても変動する。従って、上記各実施形態において、例えば放電電極16,17,46の周囲湿度を測定する湿度センサを設けて、第1実施形態では圧力センサ19、サーミスタ20及び湿度センサからの出力信号、第2実施形態では圧力センサ47及び湿度センサからの出力信号に基づいて放電電極への印加電圧の制御、及び、除電不良の検知を行う構成であっても良い。なお、このような構成の場合、上記のメモリには、圧力センサ19、サーミスタ20及び湿度センサからの出力信号(第1実施形態)、圧力センサ47及び湿度センサからの出力信号(第2実施形態)に対応付けて、放電電極16,17,46に対して気圧、湿度(温度)に応じた放電開始電圧以上の印加電圧を印加させるための制御信号レベルが記憶されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】気圧及び温度と放電開始電圧との関係を示したグラフ
【図2】気圧と、正イオン及び負イオンの生成量との関係を示したグラフ
【図3】本発明の第1実施形態の除電装置のイオン生成室部分の断面図
【図4】空気供給部からの空気の流れを示したイオン生成室部分の断面図
【図5】その回路構成図
【図6】第2実施形態に係る除電装置のイオン生成室部分の断面図
【図7】その回路構成図
【符号の説明】
16,17…放電電極
19,47…圧力センサ(気圧測定手段)
20…サーミスタ(周囲雰囲気測定手段)
21,55…制御回路(印加電圧制御手段)
22,23,48…交流電圧電源
26,29,54…電流測定用抵抗(イオン生成量測定手段)
45…接地電極
46…共通放電電極
49…スイッチ素子
56…直流電圧回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電電極に電圧を印加してコロナ放電させることで正負の空気イオンを生成する除電装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、この種の除電装置としては、例えば空気吸入口及び空気放出口を有するイオン生成室内の略中央に配された放電電極と接地電極との間に一定振幅の交流高電圧を印加してコロナ放電させることで正負の空気イオンを交互に生成し、これら正負の空気イオンを前記空気吸入口から空気によって帯電体に吹き付けて中和させるものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開平2000−138090公報
【0004】
ところで、コロナ放電を発生させるために必要な印加電圧(以下「放電開始電圧」)は、図1(A)に示すように放電電極の周囲気圧に応じて変化する。従って、イオン生成室内の気圧の上昇に伴って放電開始電圧が前記交流高電圧の一定振幅を超えてしまうことがあり、コロナ放電が不安定になって安定したイオン生成が行えなくなるといった問題があった。この問題は、特に、イオン生成室の空気放出口に噴射チューブを連結し、そこから空気イオンを外部に噴射させる、いわゆる噴射タイプのものにおいてより大きく影響する。即ち、このタイプでは、噴射チューブの先端の噴射口から多量の空気イオンを噴射させるためには、空気吸入口からイオン生成室内に十分な空気を供給する必要がある一方で、噴射チューブには、その噴射口からの空気イオンの噴射力をある程度高くするために、イオン生成室内の断面に比べて細いものが使用されている。従って、噴射量を多くするために空気吸入口から空気の供給量を多くしようとすると、噴射チューブ内での管路抵抗等による圧力損失によってイオン生成室の気圧が高くなってしまい、これに伴って放電開始電圧も上昇してしまうのである。
勿論、気圧を加味して予め交流高電圧の振幅をある程度高くしておく方法も考えられるが、コロナ放電によるイオン生成に伴って生じる有害なオゾンの発生量は、放電電極への印加電圧の上昇に伴って急激に増大するため妥当な方法とはいえない。
【0005】
また、図2に示すように、気圧の変化に伴って放電電極での正負イオンの生成割合が変動してしまうという問題もある。即ち、たとえある気圧下において所定の割合で正負イオンが生成されるよう交流高電圧が調整されていたとしても、気圧が変化してしまうと、イオンバランスが崩れて正イオン及び負イオンのいずれか一方が多く生成されてしまい帯電体を除電するどころか帯電を助長させてしまうことにもなる。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、周囲気圧が変化しても正負の空気イオンを安定して生成することが可能な除電装置を提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係る除電装置は、電圧電源により放電電極に電圧を印加して放電電極にコロナ放電を発生させることで正負の空気イオンを生成する除電装置において、放電電極の周囲気圧を測定する気圧測定手段と、気圧測定手段により測定された測定気圧に応じて放電電極への印加電圧を制御する印加電圧制御手段とを備えたところに特徴を有する。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載の除電装置において、放電電極の周囲温度及び周囲湿度のうち少なくとも一方を測定する周囲雰囲気測定手段を備えて、印加電圧制御手段は、気圧測定手段での測定気圧及び周囲雰囲気測定手段での測定周囲雰囲気に応じて放電電極への印加電圧を制御するところに特徴を有する。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の除電装置において、コロナ放電により生成されたイオンの生成量を測定するイオン生成量測定手段と、測定気圧及び印加電圧、或いは、測定気圧、測定周囲雰囲気及び印加電圧に対応した正負のイオン生成量と、イオン生成量測定手段によって測定された測定イオン生成量とに基づいて除電不良を検知する除電不良検知手段とを備えたところに特徴を有する。
【0010】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
請求項1の構成によれば、放電電極に印加される印加電圧は、気圧測定手段での測定気圧に応じて変化させるよう構成されている。
上述したようにコロナ放電を発生させるために必要な印加電圧(以下、「放電開始電圧」)は、放電電極の周囲気圧変化によって変動する(図1(A)参照)。従って、例えば予め各気圧毎の放電開始電圧を実験的に測定しておいて、気圧測定手段での測定気圧に応じて、それに対応する放電開始電圧より所定値だけ高くなるよう印加電圧を制御することで周囲気圧が変化しても安定したコロナ放電を継続でき安定したイオン生成が可能となる。
【0011】
また、上述したように周囲気圧変化によって正イオンと負イオンの生成割合が変動する(図2参照)。ここで、例えば、電圧電源により互いに逆極性の電圧がそれぞれ印加される一対の放電電極を備えたものでは、それぞれの放電電極で生成される正負イオンの生成割合が所定の割合になるように、各放電電極それぞれへの印加電圧を測定気圧に応じて相対的に変化させることで周囲気圧が変化してもイオンバランスが崩れることなく安定したイオン生成を行うことが可能になる。
【0012】
一方、例えば共通放電電極に対して互いに逆極性の電圧を交互に印加するよう構成されたものでは、生成される正負イオンの生成割合が所定の割合になるように、前記放電電極に与える各極性電圧値、或いはそれらの印加時間を測定気圧に応じて相対的に変化させることで周囲気圧が変化しても所定のイオンバランスが維持され安定したイオン生成を行うことが可能になる。
【0013】
<請求項2の発明>
放電開始電圧やイオン生成割合は、周囲気圧変化だけでなく周囲温度変化や周囲湿度変化によっても変動する(図1(B)参照)。そこで、本発明の構成では、放電電極の周囲温度及び周囲湿度のうち少なくとも一方(即ち、「周囲温度のみ」、「周囲湿度のみ」或いは「周囲温度及び周囲湿度」)を測定する周囲雰囲気測定手段を設けて、気圧測定手段での測定気圧及び周囲雰囲気測定手段での測定周囲雰囲気に応じて放電電極への印加電圧を制御するよう構成されている。これにより周囲温度或いは周囲湿度が変化しても安定したコロナ放電或いは所定のイオンバランスを維持して安定したイオン生成を行うことが可能になる。
【0014】
<請求項3の発明>
例えば放電電極に周囲空気中の埃等が付着したり、長期使用により放電電極の先端が磨耗してしまうと、測定気圧に対応して変化させた印加電圧を放電電極に印加してもイオン生成量が低減してしまい、十分な除電効果を得ることができない異常状態(除電不良)となる場合がある。
【0015】
そこで、本発明の構成では、コロナ放電によって生成されたイオン生成量を測定し、その測定イオン生成量と、前記測定気圧及び印加電圧(或いは、測定気圧、測定周囲雰囲気及び印加電圧)に対応付けられた正負のイオン生成量(埃等の付着や先端磨耗が生じていないときのイオン生成量)とに基づいて除電不良を検知するよう構成した。即ち、上記したように放電電極に埃等が付着したり先端が磨耗したりしたときには、ある周囲気圧及び印加電圧(或いは、周囲気圧、周囲雰囲気及び印加電圧)下におけるイオン生成量が正常時に比べて低減する。従って、この測定イオン生成量の変化に基づいて前記除電不良を検知することが可能になるのである。そして、除電不良検知手段により除電不良が検知されたときに、例えば、警告音を鳴らしたり発光手段を点灯させたりするなど除電不良を外部に報知させる構成や、除電装置自体を停止させる構成などを用いることにより十分な除電効果が得られない除電不良下で継続して使用されるといった問題を回避することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を図1ないし図5によって説明する。
本実施形態に係る除電装置は、正極性及び負極性の直流高電圧がそれぞれ印加される正負1対の放電電極16,17を備えた、いわゆる直流電圧印加タイプのものである。そして、それら各放電電極16,17でのコロナ放電によりイオン生成室10内に発生したイオンを、空気供給口14,14からイオン生成室10内に空気を出射することで噴射ノズル12に連なる導風管側へ導き出するようにして、その噴射ノズル12から噴射させるよう構成されている。
【0017】
図3には本実施形態の具体的構成が示されている。イオン生成室10は、すり鉢状(先端先細状)の壁面を有し、その先端側に空気放出口11が形成されている。また、その空気放出口11には、例えば屈曲可能な噴射ノズル12の一端側に装着された導風接続部12aが螺着され、これによりイオン生成室10と、噴射ノズル12とが連通している。
【0018】
次いで、イオン生成室10のうち前記空気放出口11の対向壁面には、図示しない気体供給手段から供給される空気をイオン生成室10内に高速で出射する1対の空気供給部13,13が、それぞれの空気供給口14,14を空気放出口11側に向けて配されている。このような構成により、各空気供給部13,13から出射された空気は、図4に示すように、イオン生成室10内の前記すり鉢状の壁面に沿って空気放出口11に導かれることになる。
【0019】
そして、前記対向壁面には、その1対の空気供給部13,13のそれぞれの内側に、針先16a,17aを空気放出口11側に向けて配された正負1対の放電電極16,17が先端部分を露出させた状態で埋設されており、その針先16a,17aが、空気供給部13,13の空気供給口14,14の近傍に位置するよう位置調整されている。より詳しくは、各放電電極16,17は、その針先16a,17aの手前を空気供給口14,14からの出射される空気が通過するように配置されている。なお、このような構成としたのは、イオン生成室10全体の気圧が上昇するような場合であっても、放電電極16,17の針先16a,17a周囲の気圧上昇を抑えてコロナ放電の安定化を図るためである。
【0020】
さて、本実施形態では、前記対向壁面の中央には小径の連通穴18が形成され、その奥に圧力センサ19が配されて、本発明の「気圧測定手段」が構成されている。また、その隣には、本発明の「温度測定手段」に相当するサーミスタ20が配されている。これらにより一対の放電電極16,17の周囲気圧及び周囲温度を測定することができる。
【0021】
次に、本実施形態の回路構成について図5を参照しつつ説明する。同図に示すように、本実施形態では、本発明の「印加電圧制御手段」に相当する制御回路21からの制御信号レベルに応じて出力電圧振幅を調整可能な一対の交流電圧電源22,23が、前記一対の放電電極16,17のそれぞれに対応して設けられている。このうち一方の交流電圧電源22の出力は、トランス24、負極性の倍電圧整流回路25及び電流測定用抵抗26を介して一方の放電電極16に接続されている。これによりこの一方の放電電極16には、負極性の直流電圧が印加され、コロナ放電により負のイオンが生成される(以下、この一方の放電電極を「負極放電電極16」という)。一方、他方の交流電圧電源23の出力は、トランス27、正極性の倍電圧整流回路28及び電流測定用抵抗29を介して他方の放電電極17に接続されている。これによりこの他方の放電電極17には、正極性の直流電圧が印加され、コロナ放電により正のイオンが生成される(以下、この他方の放電電極を「正極放電電極17」という)。
【0022】
また、各トランス24,27の2次側コイルと接地との間には電流測定用抵抗26,29がそれぞれ接続されている。正極及び負極の各放電電極16,17で生成される正及び負のイオンの生成量に略比例して電流測定用抵抗26,29に流れる電流が変化するから、これら各電流測定用抵抗26,29の負荷電圧(分担電圧)を測定することで各放電電極でのイオン生成量を測定することが可能となる。従って、これら電流測定用抵抗26,29は、本発明の「イオン生成量測定手段」に相当する。制御回路21は、各電流測定用抵抗26,29の負荷電圧を取り込むと共に、圧力センサ19及びサーミスタ20からのそれぞれの出力信号を取り込むように構成されている。
【0023】
ここで、上述したように各放電電極16,17の周囲気圧及び周囲温度の変化によって、各放電電極16,17でコロナ放電を発生させるために必要な印加電圧(以下、「放電開始電圧」)、及び両放電電極16,17間での正負イオンの生成割合が変化する(図1及び図2参照)。また、この変化は、放電電極の形状、接地電極との距離等によって異なる。本実施形態では、周囲気圧及び周囲温度を変化させたときの、放電開始電圧特性及び各放電電極16,17のイオン生成量(上記各電流測定用抵抗26,29の負荷電圧)特性を予め測定しておいて、各気圧及び温度毎に、放電開始電圧以上で、かつイオン生成割合が所定の割合を維持できるような各放電電極16,17への印加電圧が算出されている。そして、圧力センサ19及びサーミスタ20からの各出力信号レベルと、算出された印加電圧に対応する出力電圧振幅で各交流電圧電源22,23を駆動させるための制御信号レベルとが対応付けられて図示しないメモリに記憶されている。
【0024】
なお、メモリに、圧力センサ19及びサーミスタ20からの各出力信号レベルと、各気圧及び温度における放電開始電圧に対応する出力電圧振幅で各交流電圧電源22,23を駆動させるための制御信号レベルとを対応付けて記憶しておくと共に、両電流測定用抵抗26,29の負荷電圧レベルの比較に基づき補正した制御信号を各交流電圧電源22,23に与えるように構成しても良い。例えば、正負イオンを均等割合で生成させる場合に、気圧が上昇して負イオンの生成量が正イオンの生成量に比べて多くなったとする。このことは、正極側の電流測定用抵抗29の負荷電圧が、負極側の電流測定用抵抗26の負荷電圧に比較して所定の割合(所定値)だけ低くなることから検知することができる。従って、圧力センサ19からの出力信号レベルに対応して制御信号レベルをメモリから読み出して、例えば正極側の交流電圧電源23に与える制御信号レベルを、前記両電流測定用抵抗26,29の分圧電圧の差に応じてレベルを上げることで、各放電電極に対して放電開始電圧以上で、かつイオン生成割合が均等になるような印加電圧を両放電電極16,17に印加させることができる。
【0025】
次に、本実施形態では、上記制御回路21による制御において各気圧及び温度毎の両電流測定用抵抗26,29の負荷電圧が圧力センサ19及びサーミスタ20からの出力信号レベルに対応付けられてメモリに記憶されている。そして、制御回路21は、このメモリに記憶された負荷電圧に対して、両電流測定用抵抗26,29での測定負荷電圧のいずれかが所定値以上、或いは所定の割合以下に低下したときには、負極放電電極16或いは正極放電電極17に埃等の付着や磨耗等が生じて十分なイオンが生成できない除電不良であるとして制御回路21に連なる動作表示灯30を点灯させるよう動作する。
【0026】
さて、以上のような構成により放電電極16,17によるコロナ放電によりイオン生成室10内に発生したイオンは、前記1対の空気供給部13,13から出射される空気により空気放出口11側に導かれ、それに連通する噴射ノズル12を介して外部に噴射されることになる。この際、噴射ノズル12での管路抵抗等の圧力損失によりイオン生成室10内の気圧が上昇し得る。特に本実施形態における噴射ノズル12は屈曲可能であるため、その屈曲状態によって圧力損失が大きくなり、イオン生成室10での気圧変動がより顕著になる。
【0027】
しかしながら、本実施形態では、圧力センサ19及びサーミスタ20からの出力信号レベルに応じて各放電電極16,17への印加電圧を変化させるよう構成したので、放電電極16,17の周囲気圧及び周囲温度が変化してもそれに応じた放電開始電圧に印加電圧を変化させてコロナ放電を安定化させることができると共に、正負イオンの生成割合を一定に維持して確実な除電効果を得ることができる。なお、本実施形態のような噴射型のものではなく、例えばイオン生成室10が広く開口して各放電電極16,17が外気に曝されるようなものであってもやはり外気の気圧や温度に応じて放電開始電圧及び正負イオン生成割合が変動し得る。従って、このようなものであっても本実施形態の構成を適用することで上記同様の効果を得ることができる。
【0028】
更に、各放電電極16,17でのイオン生成量が正常時のイオン生成量に比べて所定値以上低下したときには、その旨を報知手段(動作表示灯30)により外部に報知するようにしたので、帯電体を十分に除電できない状態がそのまま放置されるといったことを回避することができる。
【0029】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を図6及び図7によって説明する。
本実施形態に係る除電装置は、正極性及び負極性の直流高電圧が交互に印加される例えば1本の放電電極(以下、「共通放電電極46」)と接地電極45とを備えた、いわゆる交流電圧印加タイプのものである。そして、共通放電電極46でのコロナ放電によりイオン生成室40内に発生したイオンを、空気供給部44からイオン生成室40内に空気を出射することでイオン生成室40前方の空気放出口から外部へ放出するよう構成されている。
【0030】
図6には本実施形態の具体的構成が示されている。一端側が外部に向けて開口した円柱状のイオン生成室40のうち、一端側にはイオン生成室40と同一径の空気放出口が形成される一方で、他端側は空気供給手段42からの空気の供給路43に連なる空気供給部44の管路に連通している。この空気供給部44の管路は、その先端側が先細状になっており、かつ、その先端開口部44aの内径が、やはりイオン生成室40のそれより小さくなるよう形成されている。また、接地電極45は環状をなし、共通放電電極46周囲を取り囲むようにイオン生成室40の内壁面に埋設され、共通放電電極46は、前記空気供給部44の開口部44a内に配され、かつ、針先46aがイオン生成室の前記空気放出口付近に位置するように設けられている。
さて、本実施形態では、イオン生成室40の内側壁には共通放電電極46の針先46aに近接した位置に圧力センサ47が設けられている。
【0031】
次に、本実施形態の回路構成について図7を参照しつつ説明する。
同図に示すように、制御回路55からの制御信号レベルに応じて出力電圧振幅を調整可能な一対の交流電圧電源48a,48bの出力が、一対のスイッチ素子49,49の入力側にそれぞれ接続されている。そして、それら一対のスイッチ素子49,49のうち、一方の出力側がトランス50及び負極性の倍電圧整流回路51を介して、他方の出力側がトランス52及び正極性の倍電圧整流回路53を介して共通放電電極46に共通接続されている。制御回路55は、これら一対のスイッチ素子49,49を所定のタイミングで交互に開閉動作させることで共通放電電極46に対して正極電圧と負極電圧とが交互に印加されることになり、もって共通放電電極46から正イオンと負イオンとを交互に生成させることができる。なお、両倍電圧整流回路51,53のない回路構成であっても良く、要するに直流電圧を発生させる構成であれば良い。
【0032】
また、接地電極45は電流測定用抵抗54を介して接地されている。電流測定用抵抗54には、共通放電電極46でのイオン生成量に応じた電流が流れるから、この負荷電圧レベルを測定することで正イオン生成時及び負イオン生成時のそれぞれのイオン生成量を測定することが可能になる。従って、制御回路55は、電流測定用抵抗54の負荷電圧レベルを取り込むようになっていると共に、圧力センサ47の出力信号を取り込むようになっている。
【0033】
また、予め圧力センサ47からの出力信号レベルに対応付けて、共通放電電極46に対して気圧に応じた放電開始電圧以上の印加電圧を印加させるための制御信号レベルが図示しないメモリに記憶されている。そして、制御回路55は、圧力センサ47からの出力信号に対応する制御信号レベルを読み出して交流電圧電源48に与えることで交流電圧電源48の出力電圧振幅を変化させて、共通放電電極46に与える正極電圧及び負極電圧を変化させる。また、制御回路55は、前記一対のスイッチ素子49,49への切替タイミングに同期して電流測定用抵抗54の負荷電圧レベルを順次取り込んで正イオンの生成量と負イオンの生成量とを比較する。ここで、例えば正イオンの生成量が低下したときには、正イオン生成時に取り込まれる電流測定用抵抗54の負荷電圧レベルが負イオン生成時に取り込まれる負荷電圧レベルに比較して所定の割合(所定値)だけ低下するので、制御回路55はその比(又は差)に応じて正極側の交流電圧電源48bに与える制御信号レベルを増加させるよう制御する。これにより正極電圧が昇圧されて正イオン生成量を増加させることができる。
【0034】
また、本実施形態では、制御回路55による制御において各気圧毎の正イオン生成時及び負イオン生成時の電流測定用抵抗54の各負荷電圧が圧力センサ47からの出力信号レベルに対応付けられてメモリに記憶されている。そして、制御回路55は、このメモリに記憶された負荷電圧に対して、電流測定用抵抗54での測定負荷電圧のいずれかが所定値以上、或いは所定の割合以下に低下したときには、共通放電電極46に埃等の付着や磨耗等が生じて十分なイオンが生成できない除電不良であるとして出力回路57を介して異常検知信号を出力するよう動作する。これにより帯電体を十分に除電できない状態がそのまま放置されるといったことを回避することができる。
【0035】
このような構成であっても、上記第1実施形態と同様に、共通放電電極46の周囲気圧が変化してもそれに応じた放電開始電圧に印加電圧を変化させてコロナ放電を安定化させることができると共に、正負イオンの生成割合を一定に維持して確実な除電効果を得ることができる。
【0036】
<他の実施形態>
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記第1実施形態ではサーミスタ20を設けて周囲圧力に加えて周囲温度に応じて放電電極16,17への印加電圧を制御する構成としたが、放電開始電圧及び正負イオン生成割合は、周囲気圧の変化によって大きく変動し、周囲温度の変化によっては相対的に変動が小さい。従って、第2実施形態のように圧力センサ47だけ設けて、その測定気圧に応じて共通放電電極46への印加電圧を制御する構成であっても十分な効果を得ることができる。
【0037】
(2)上記第2実施形態では、一対の交流電圧電源48a,48bを備えて、それぞれに与える制御信号レベルを変えることで出力電圧振幅を変化させて共通放電電極46に印加する正極及び負極の印加電圧レベルをそれぞれ変える構成としたが、次のような構成であっても良い。例えば、図7において正極性の倍電圧整流回路53に連なる2次側コイルを、制御回路55からの制御信号レベルに応じて出力電圧を変化させることが可能な直流電圧回路56(同図の二点破線で囲んだ部分)を介して接地するよう構成しても良い。これにより負極性の倍電圧整流回路51から共通放電電極46に印加される負極電圧に対してオフセットされた正極電圧を共通放電電極46に印加することができる。従って、このような構成であれば、1つの交流電圧電源を備えて、その交流電圧電源の出力に前記一対のスイッチ素子の入力側が共通接続された構成、即ち、共通の交流電圧電源からの出力に基づき共通放電電極に正極電圧及び負極電圧を交互に印加する構成であっても、正極電圧と負極電圧とを相対的に変化させることができる。なお、勿論、負極性の倍電圧整流回路51側の2次側コイルを、直流電圧回路56を介して接地して負極電圧を正極電圧に対して相対的に変化させる構成であっても良い。
【0038】
(3)更に、上記第2実施形態では、交流電圧電源48a,48bの各出力電圧レベル(印加電圧レベル)を相対的に変化させることで共通放電電極46に与える正極電圧及び負極電圧を相対的に変化させてイオン生成量を調整する構成としたが、これに限らず、例えば負イオン生成時と正イオン生成時の電流測定用抵抗54での負荷電圧に差が生じたときには、その差に応じて前記一対のスイッチ素子の切替タイミングを変えて印加時間を変える構成であっても良い。即ち、例えば正イオン生成量が負イオン生成量に比べて低下したときには、正極性の倍電圧整流回路53に連なるスイッチ素子49を閉じる時間を、負極性の倍電圧整流回路51に連なるスイッチ素子49に比べて長くすることで正イオンの生成量を相対的に増加させることができ、もって正負イオンの生成割合を所定の割合にさせることができる。
【0039】
(4)上記各実施形態では、放電開始電圧やイオン生成割合は、周囲気圧や周囲温度の変化だけでなく周囲湿度変化によっても変動する。従って、上記各実施形態において、例えば放電電極16,17,46の周囲湿度を測定する湿度センサを設けて、第1実施形態では圧力センサ19、サーミスタ20及び湿度センサからの出力信号、第2実施形態では圧力センサ47及び湿度センサからの出力信号に基づいて放電電極への印加電圧の制御、及び、除電不良の検知を行う構成であっても良い。なお、このような構成の場合、上記のメモリには、圧力センサ19、サーミスタ20及び湿度センサからの出力信号(第1実施形態)、圧力センサ47及び湿度センサからの出力信号(第2実施形態)に対応付けて、放電電極16,17,46に対して気圧、湿度(温度)に応じた放電開始電圧以上の印加電圧を印加させるための制御信号レベルが記憶されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】気圧及び温度と放電開始電圧との関係を示したグラフ
【図2】気圧と、正イオン及び負イオンの生成量との関係を示したグラフ
【図3】本発明の第1実施形態の除電装置のイオン生成室部分の断面図
【図4】空気供給部からの空気の流れを示したイオン生成室部分の断面図
【図5】その回路構成図
【図6】第2実施形態に係る除電装置のイオン生成室部分の断面図
【図7】その回路構成図
【符号の説明】
16,17…放電電極
19,47…圧力センサ(気圧測定手段)
20…サーミスタ(周囲雰囲気測定手段)
21,55…制御回路(印加電圧制御手段)
22,23,48…交流電圧電源
26,29,54…電流測定用抵抗(イオン生成量測定手段)
45…接地電極
46…共通放電電極
49…スイッチ素子
56…直流電圧回路
Claims (3)
- 電圧電源により放電電極に電圧を印加して前記放電電極にコロナ放電を発生させることで正負の空気イオンを生成する除電装置において、
前記放電電極の周囲気圧を測定する気圧測定手段と、
前記気圧測定手段により測定された測定気圧に応じて前記放電電極への印加電圧を制御する印加電圧制御手段とを備えたことを特徴とする除電装置。 - 前記放電電極の周囲温度及び周囲湿度のうち少なくとも一方を測定する周囲雰囲気測定手段を備えて、
前記印加電圧制御手段は、前記気圧測定手段での測定気圧及び前記周囲雰囲気測定手段での測定周囲雰囲気に応じて前記放電電極への印加電圧を制御することを特徴とする請求項1記載の除電装置。 - 前記コロナ放電により生成されたイオンの生成量を測定するイオン生成量測定手段と、
前記測定気圧及び前記印加電圧、或いは、前記測定気圧、前記測定周囲雰囲気及び前記印加電圧に対応した正負のイオン生成量と、前記イオン生成量測定手段によって測定された測定イオン生成量とに基づいて除電不良を検知する除電不良検知手段とを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の除電装置。
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JP (1) | JP2004127857A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005043708A1 (ja) * | 2003-11-04 | 2005-05-12 | Takeo Sonobe | 環境的観点よりコロナ放電の発生を抑止する電力系統システム |
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2002
- 2002-10-22 JP JP2002307293A patent/JP2004127857A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2005043708A1 (ja) * | 2003-11-04 | 2005-05-12 | Takeo Sonobe | 環境的観点よりコロナ放電の発生を抑止する電力系統システム |
US7447567B2 (en) | 2003-11-04 | 2008-11-04 | Takeo Sonobe | Electric power system suppressing corona discharge from viewpoint of environment |
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