JP2004125528A - センサシステム及びセンサコントローラ - Google Patents
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Abstract
【課題】ヘッド分離型センサにおいて、補正情報を変更するに際して、変更対象以外のセンサの補正情報が誤って変更されてしまうことを効果的に防止できるセンサシステムを提供する。
【解決手段】センサシステム1は、複数のセンサユニット2を有し、各々のセンサユニット2は、被検出物との距離に応じたレベルの検出信号を出力するセンサヘッド5と、このセンサヘッド5が着脱自在に接続され、センサヘッド5からの検出信号のレベルと固有の補正情報とに基づいて被検出物とセンサヘッド5との間の距離情報を生成するセンサコントローラ10とを備えている。補正情報を変更する場合には、その補正情報の変更対象のセンサユニット2においてセンサヘッド5の接続状態を検出し、センサヘッド5が接続されていないと判断された場合にのみ補正情報の変更を可能としている。
【選択図】 図1
【解決手段】センサシステム1は、複数のセンサユニット2を有し、各々のセンサユニット2は、被検出物との距離に応じたレベルの検出信号を出力するセンサヘッド5と、このセンサヘッド5が着脱自在に接続され、センサヘッド5からの検出信号のレベルと固有の補正情報とに基づいて被検出物とセンサヘッド5との間の距離情報を生成するセンサコントローラ10とを備えている。補正情報を変更する場合には、その補正情報の変更対象のセンサユニット2においてセンサヘッド5の接続状態を検出し、センサヘッド5が接続されていないと判断された場合にのみ補正情報の変更を可能としている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、センサシステム及びセンサコントローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば距離センサなどにおいて、測定距離に対応した検出信号を生成・出力するセンサヘッドが、センサコントローラと分離可能に構成されたヘッド分離型センサが提供されている。このヘッド分離型の距離センサでは、センサヘッドにて生成・出力された検出信号のレベルに応じてセンサコントローラ内にて距離情報を生成するようにしているが、各センサヘッドの特性のばらつきに起因して、同一の距離を測定した場合であってもセンサヘッドからの出力レベルに若干の差が生じる可能性がある。そこで、従来においては、センサコントローラ内にて距離情報を生成する際に、各センサヘッドごと固有に設定された補正情報を用いて、センサヘッドの出力レベルのばらつきの影響を補正し、もって正確な測定値を得ようとする技術が提供されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−165603公報
【特許文献2】
実開平4−130014号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の特許文献におけるヘッド分離型センサは単体で用いようとするもののみが提供されているが、このようなヘッド分離型センサを複数台隣接配置して用いることによりその利用性を一層高めることができ、具体的には図1のように構成できる。そして、このように構成される複数のセンサユニットにおいては、各々のセンサユニット毎にセンサヘッドの交換が可能となるように構成できるが、このように複数のユニット構成とし、各々のセンサヘッドを交換可能とする場合には以下のような特有の問題が生じる。
【0005】
図5におけるセンサシステム100は、各センサユニット102毎に設けられた図示しない記憶手段に各々の補正情報が記憶される構成について例示している。そして、例えば4番のセンサヘッド105が故障した場合にはその故障したセンサヘッド105に換えて新たなセンサヘッド105を装着する必要がある。しかしながら、このように新たに装着されるセンサヘッド105は交換前の4番のセンサヘッドとは特性が異なる可能性があるので、対応するセンサコントローラ110(4番)に記憶される補正情報についても新しく交換されるセンサヘッド105に対応したものに変更せねばならない。
【0006】
この変更作業としては、例えば、作業者がコンピュータ等の外部装置120を用いて、補正情報の変更対象となるセンサコントローラ110のアドレス(ここでは4番)と、新たな補正情報(変更値)のデータを入力することにより、その入力されるアドレスに対応したセンサコントローラ110に向けて変更値を出力して補正情報の変更を行うようにすることができる。この場合、センサコントローラ110側では、その出力されたアドレスを検出し、自身に付されるアドレスと一致している場合にのみ、補正情報をその出力される変更値に更新することとなる。
【0007】
しかしながら、作業者がアドレス番号の設定を間違えて行ってしまった場合、変更すべきセンサコントローラ以外のものに変更値が送られてしまうこととなる。そして、その誤って送信されるセンサコントローラは受信したアドレスが自身に付されるアドレスと一致していれば自動的に補正情報の変更を行うので、誤った補正情報に変更されてしまい、そのセンサコントローラにおいては正確な距離情報の生成が行えなくなる可能性がある。
【0008】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ヘッド分離型センサにおいて、センサヘッドを交換する際に各センサヘッド固有に設定される補正情報を変更するに際して、センサヘッドを交換しない他のセンサの補正情報が誤って変更されてしまうことを効果的に防止できるセンサシステムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、
被検出物との距離に応じたレベルの検出信号を出力する複数のセンサヘッドと、これらの複数のセンサヘッドがそれぞれ接続及び取り外し可能とされると共に、各センサヘッドからの検出信号のレベルに基づいて、前記被検出物と前記センサヘッドとの間の距離情報を生成すると共に、その距離情報の生成の際に補正を行うための補正情報をセンサヘッド毎の固有値として記憶する補正情報記憶手段を備えた複数のセンサコントローラとを有し、
これら複数のセンサコントローラは、
各センサコントローラ毎に固有に付されたアドレスを記憶するアドレス記憶手段と、
いずれかのセンサコントローラの補正情報記憶手段に記憶される補正情報を変更するに際し、その補正情報の変更対象となるセンサコントローラのアドレスと、補正情報の変更値とを入力する入力手段と、
この入力手段にて入力されるアドレスに対応するセンサコントローラを、前記アドレス記憶手段にて記憶されるデータに基づいて特定するセンサコントローラ特定手段と、
前記センサコントローラ特定手段により特定されるセンサコントローラにおけるセンサヘッドの接続状態を判断する接続状態判断手段と、
この接続状態判断手段において、変更対象のセンサコントローラのセンサヘッドが接続されていないと判断された場合にのみ、前記入力手段にて入力された前記変更値を新たな補正情報とするように前記補正情報記憶手段に記憶される値を設定変更する設定変更手段とを備えるところに特徴を有する。
【0010】
請求項2の発明は、被検出物との距離に応じたレベルの検出信号を出力する複数のセンサヘッドと、
これらの複数のセンサヘッドがそれぞれ接続及び取り外し可能とされると共に、各センサヘッドからの検出信号のレベルに基づいて、前記被検出物と前記センサヘッドとの間の距離情報を生成すると共に、その距離情報の生成の際に補正を行うための補正情報をセンサヘッド毎の固有値として記憶する補正情報記憶手段を備えたセンサコントローラとを有し、
これら複数のセンサコントローラは、他のセンサコントローラに情報を送信するためのセンサ間送信手段と、他のセンサコントローラの前記センサ間送信手段からの情報を受信するセンサ間受信手段とをそれぞれ備えると共に、一のセンサコントローラの前記センサ間送信手段から他のセンサコントローラのセンサ間受信手段に向けて情報伝達可能に順次配置される構成をなしているセンサシステムであって、
各センサコントローラは、
各センサコントローラ毎に固有に付されたアドレスを記憶するアドレス記憶手段と、
いずれかのセンサコントローラの補正情報記憶手段に記憶される補正情報を変更するに際し、補正情報の変更対象となるセンサコントローラのアドレスと、補正情報の変更値とを入力する入力手段と、
この入力手段により入力されたアドレスと、自身のアドレス記憶手段にて記憶されるデータとを比較すると共に、自身が変更対象のセンサコントローラであるか否かを判断するセンサコントローラ特定手段と、
自身に備えられたセンサヘッドの接続状態を判断する接続状態判断手段と、
前記アドレス比較手段により変更対象であると判断され、かつ前記接続状態判断手段によりセンサヘッドが接続されていないと判断された場合にのみ、前記入力手段にて入力された前記変更値を、新たな補正情報とするように前記補正情報記憶手段に記憶される値を設定変更する設定変更手段とを備えるところに特徴を有する。
【0011】
請求項3の発明は、被検出物との距離に応じたレベルの検出信号を出力する複数のセンサヘッドと、
これらの複数のセンサヘッドがそれぞれ接続及び取り外し可能とされると共に、各センサヘッドからの検出信号のレベルに基づいて、前記被検出物と前記センサヘッドとの間の距離情報を生成すると共に、その距離情報の生成の際に補正を行うための補正情報をセンサヘッド毎の固有値として記憶する補正情報記憶手段を備えた複数のセンサコントローラとを有し、
各センサコントローラは、
各センサコントローラ毎に固有に付されたアドレスを記憶するアドレス記憶手段と、
センサヘッドの接続状態を判断する接続状態判断手段と、
前記アドレス記憶手段に記憶されるアドレス、及び前記接続状態判断手段によるセンサヘッドの判断情報を外部に向けて出力する出力手段と、
前記補正情報記憶手段に記憶される補正情報を変更するに際し、補正情報の変更値を外部より入力する入力手段とを有し、
一方、前記センサコントローラの外部において、
前記補正情報の変更対象となるセンサコントローラのアドレス及び補正情報の変更値を生成する外部生成装置と、
各々のセンサコントローラから出力されるアドレスに基づいて、前記外部生成装置により生成されたアドレスに対応する、変更対象のセンサコントローラを特定するセンサコントローラ特定手段と、
その変更対象のセンサコントローラから出力される前記センサヘッドの判断情報が、センサヘッドの非接続を示す場合にのみ、その変更対象のセンサコントローラに向けて前記外部生成装置にて生成された補正情報の変更値を出力する変更値出力手段とが設けられており、
さらに、各センサコントローラは、前記変更値出力手段にて出力された変更値を前記入力手段にて入力し、その入力された変更値を新たな補正情報とするように前記補正情報記憶手段に記憶される値を設定変更する設定変更手段とを備えるところに特徴を有する。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、
前記センサヘッドは検出コイルを有するものであり、前記センサコントローラは、前記検出コイルと前記被検出物の距離に応じて変化する前記検出コイルのインピーダンスの変化を前記検出信号のレベルの変化として検出するインピーダンス検出手段を含むところに特徴を有する。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記センサヘッドは投光素子及び受光素子を有するものであり、前記センサコントローラは、前記受光素子の受光量に応じたレベルの受光信号を前記検出信号として検出する受光レベル検出手段を含むところに特徴を有する。
【0014】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のセンサシステムに用いられるセンサコントローラとして構成されるところに特徴を有する。
【0015】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
請求項1の発明によれば、センサヘッドが接続されていないセンサコントローラのみでしか補正情報の変更が行われない構成となるので、仮に作業者が補正情報の変更を行うセンサコントローラのアドレス設定を間違えた場合であっても、変更の必要のないセンサコントローラの補正情報が誤って変更されてしまうことがなく、ひいては誤検出を効果的に防止することができる。
【0016】
<請求項2の発明>
請求項2のように構成すれば、請求項1と同様の効果を達成しつつ、さらに、各々のセンサコントローラに情報送信するための送信ラインを、各々に設ける必要がない構成とすることができ、装置構成の簡素化、小型化、及びコスト低減に寄与する。さらには、補正情報を変更する場合には、アドレスと更新値を単一のセンサコントローラに送信しさえすれば良いため、変更作業が極めて容易に行えることとなる。
<請求項3の発明>
請求項3の発明によれば、パソコン等の外部装置にて変更情報の設定操作を行う場合に、変更対象となるセンサコントローラのセンサヘッドの接続状態を確認してから補正情報の変更値を送信することとなるため、変更可能時にのみ情報送信がなされることとなり、変更不能時には不要な情報送信を行わずに済むこととなる。また、変更不能状態(即ちセンサヘッドが接続されている状態)を情報送信前に検出することが可能となるため、仮に変更不能状態であったとしても即座に対応可能な構成となり(即ち、変更不能状態をいち早く検出でき、その不能状態を解除するための手立てを迅速に行うことができるため)、ひいては補正情報の迅速な変更処理に寄与することとなる。
【0017】
<請求項4の発明>
請求項4の構成のように、検出コイルと被検出物の距離に応じて変化する検出コイルのインピーダンスの変化を検出信号のレベルの変化として検出するような構成をなすセンサコントローラは、各センサコントローラ毎の固有の補正情報の設定が必要不可欠であるため、このような構成のものにおいて上記のような補正情報の変更方法を用いると効果的である。
【0018】
<請求項5の発明>
同様に、受光素子の受光量に応じたレベルの受光信号を前記検出信号として検出するようなセンサコントローラは、受光素子、レンズ、或いは抵抗等の電子部品などの特性に起因してセンサヘッド毎にばらつきが生じやすいため各センサコントローラ毎の補正情報の設定が不可欠であり、それを複数配置したような構成において上記のような補正情報の変更方法を用いると効果的である。
<請求項6の発明>
請求項6のように構成することにより、補正情報が正確に更新されるように構成されたセンサシステムに好適に用いられるセンサコントローラとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を図1ないし図3を参照しつつ説明する。
図1に示すように、センサシステム1は、被検出物との距離に応じたレベルの検出信号を出力するセンサヘッド5と、このセンサヘッド5が着脱自在に接続されるセンサコントローラ10とを有してなるヘッド分離型のセンサユニット2を複数備えた構成をなしている。センサユニット2は、センサヘッド5からの検出信号のレベルを補正するための補正情報をセンサヘッド5毎の固有値として記憶する補正情報記憶手段(メモリ17(図2):後述)を備え、かつセンサヘッド5からの検出信号のレベルと、その記憶される補正情報とに基づいて被検出物とセンサヘッド5との間の距離情報を生成するように構成されるものである。
【0020】
図2に示すように、これら複数のセンサユニット5の各々は、他のセンサユニット5に情報を送信するためのセンサ間送信手段として送信回路15が設けられる一方、他のセンサユニット5のセンサ間送信手段からの情報を受信するセンサ間受信手段としての受信回路14をそれぞれ備えている。そして、図1に示すように、一のセンサユニットのセンサ間送信手段から他のセンサユニットのセンサ間受信手段に向けて情報伝達可能に順次配置される構成をなしている。なお、図1の矢印は、センサユニット間の情報送信の流れを概念的に示すものである。
【0021】
図2のセンサユニット2は、渦電流式変位センサとして構成されており、この渦電流式変位センサは、高周波の交流電流で励磁された検出コイル5Aを含むセンサヘッド5を、金属製の被検出物に近接させたときに、その被検出物に生じる渦電流の影響によって変化する検出コイル5のインピーダンスに関係する1次測定量(電圧値)を検出し、この1次測定量を変換することによってセンサヘッドと対象物との距離を求めるように構成されている。なお、渦電流式変位センサ自体の基本構成や、測定基本原理については特開2001‐165603公報等に示される通り公知であるため詳細な説明は省略する。
【0022】
図2に示すように、本実施形態において、センサコントローラ10には検出コイル5に高周波電流を供給する発振回路11と、発振回路11の発振周波数の変化を検出する検波回路12と、検波回路12の出力を取り込むCPU16とがそれぞれ設けられており、さらに、上述した、センサ間受信手段として機能する受信回路14及びセンサ間送信手段として機能する送信回路15がCPU16に接続されている。
【0023】
さらに、複数のセンサユニット2におけるセンサユニット10の内部に入力手段が設けられる。図1の例では、入力手段は、例えばパーソナルコンピュータ(単に、パソコンとも称する)等のコンピュータなどからなる外部生成装置20から送信される情報や自身以外のセンサコントローラ10から送信される情報を取り込むための装置、或いはセンサコントローラ10自体に設けられた入力装置(後述する設定キー18として構成されている。そして、この入力手段は、複数のセンサユニット2のうちのいずれかの補正情報を変更するに際し、その補正情報の変更対象となるセンサコントローラ10のアドレスと、補正情報の変更値とを入力するように構成されており、本実施形態においては、外部入力回路13、受信回路14、及び設定キー18がこれに該当する。また、外部生成装置20は、キーボード、マウス、或いはその他の操作装置等において作業者が情報入力することにより、その情報入力に基づいてアドレス及び変更値を示す電気的情報を生成するように構成されており、これらの情報が外部生成装置20からセンサコントローラ10に向けて送信されるようになっている。なお、情報入力としては、作業者がアドレスを入力するようにしてもよく、アドレスを特定できるような情報を入力するようにしてもよい。この入力されるアドレス、又はアドレスを特定するための情報に基づいて変更対象とするセンサコントローラのアドレスが電気的情報として生成されることとなる。また、センサヘッドの種類毎(例えば型番毎)に固有に定められる補正情報を、その種類と対応付けて例えばテーブルとして記憶しておき、アドレスとセンサヘッドの種類を特定する情報(例えば型番)が作業者の入力により指定されることに基づいて、その型番に対応する補正情報をテーブルより読出し、入力されるアドレスに対応したセンサコントローラに向けて出力するようにしてもよい。
【0024】
また、センサユニット2には、外部生成装置20との通信を行うための外部入力回路13がCPU16に接続される構成にて設けられている。この外部入力回路13は、外部生成装置20との情報の送受信を行うインターフェース回路として構成されるとともに上述した入力手段として機能し、外部生成装置20から送信されるアドレス、変更値などの情報がこの外部入力回路13を介してセンサユニット2内(具体的にはセンサコントローラ10内)に取り込まれることとなる。
【0025】
また、上述した入力手段としてセンサユニット2の内部に設定キー18が設けられており、作業者がこの設定キー18を操作することにより補正情報やアドレス(アドレスを特定するための情報(センサヘッドの型番等)を含む)直接入力できるように構成されている。これにより、特別な外部生成装置を用いずともセンサコントローラ上で変更情報の設定作業を行えることとなる。
【0026】
受信回路14は例えば受光素子及び受光回路を備えた構成とすることができ、隣接配置された他のセンサコントローラに設けられた送信回路15と光信号を送受信する無線通信により信号の伝送を行うようにすることができる。送信回路15は受信回路14と対応するもので、投光素子と投光回路を備えて構成され、電気信号の通信を行うときは、この投光素子から対向する他のセンサユニット2の受光素子に向けて光信号を照射することとなる。なお、情報の伝送形態はこれに限定されるわけではなく、例えばケーブルなどを用いた有線通信により送受信を行うような構成であってもよい。
【0027】
また、複数のセンサユニット2において各センサコントローラ10毎に固有に付されたアドレスを、各々のセンサコントローラ10と対応付けて記憶するように、各センサコントローラ10毎にアドレス記憶手段が設けられる構成をなしており、本実施形態においては、メモリ17がこのアドレス記憶手段として機能している。なお、ここでは、アドレスと補正情報とを同一のメモリ17内に記憶するような構成を例示しているがこのような構成に限らず、各々を別々の記憶媒体に記憶させるようにしてもよい。なお、補正情報は書き換え可能なメモリに記憶されるようになっており、一方、アドレスについては書き換え可能なメモリでも良く、書き換え不能なものでもよい。
【0028】
次に、上記のように構成されたセンサシステムにおいて補正情報を変更する処理について図3に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
この補正情報の変更処理は、センサコントローラの外部に接続された外部生成装置20により変更対象のセンサコントローラのアドレスと、補正情報の変更値とが、複数のセンサコントローラ10のいずれか(図1では1番のセンサコントローラ10)に向けて出力されるようになっており、そのセンサユニット10から他のセンサユニット10へと順次出力されるようになっている。そして、複数のセンサコントローラ10の各々は、その出力されるアドレスが自身に付されたアドレスと一致している場合には、接続検出手段により自身のセンサヘッドの接続状態を確認し、非接続の場合にのみ補正情報の変更を行うこととなる。
【0029】
具体的には、図3に示すように、いずれかのセンサユニット2におけるセンサコントローラ10において、入力手段から送られるデータ(アドレス及び補正情報の変更値を示すデータ)を受信する(S100)。そして、そのデータに付されるアドレスが自身のメモリ17に記憶されるアドレスと一致していない場合にはS110においてNOに進み、次のセンサユニット2に情報送信する。S110において、自身のアドレスと一致している場合には、そのデータを受信するとともに、センサヘッドが接続されているか否かを検出する。本実施形態では、センサヘッド5の検出コイル5Aが発振回路の一部を構成しており、センサヘッド5が接続されていない場合には、端子19(19A,19B)においてオープンとなり、発振回路は発振を停止するため検波回路で検出されるレベルがゼロレベルとなる。一方センサヘッド5が接続されている場合には、発振回路が構成されるため、被検出物の接近状態にかかわらず所定のレベルが検波回路にて検出されることとなる。このように、検波回路にて検出されるレベルに基づいて接続状態が判断されることとなる。
【0030】
ここで、センサヘッドが接続されていると判断された場合にはS130においてYESに進み、取得したデータに付される補正情報(ここでは補正係数)を新たな補正係数として更新する。一方、S130において、センサヘッドが接続されていないものと判断された場合には、NOに進み当該処理を終了する。なお、この終了の際に、エラー情報を外部生成装置20に送信するようにして、作業者に伝達するようにしてもよい。
【0031】
図3のような処理を行うプログラムに付いては、メモリ17内、若しくはそれとは別の記憶手段に設けるようにすることができる。そして、このプログラム及びCPU16が、入力手段により入力されたアドレスに対応するセンサコントローラを、アドレス記憶手段にて記憶されるデータに基づいて特定するセンサコントローラ特定手段として機能すると共に、このセンサコントローラ特定手段により特定されるセンサコントローラ10において、センサヘッド5の接続状態を判断する接続状態判断手段としても機能している。さらに、これらプログラム及びCPU16は、入力手段にて入力された変更値を新たな補正情報とするように補正情報記憶手段(メモリ17)に記憶される値を設定変更する設定変更手段としても機能する。
【0032】
なお、図1に示す例においては、センサコントローラ間において情報が一方向のみに送信される構成について例示したが、双方向に送信されるような構成としてもよい。具体的には、センサコントローラ間において、もう一対の送信手段、受信手段を設けるようにして図1の逆方向に送信可能となるように構成したり、或いは、受信回路14及び送信回路15を送受信可能な回路(又は装置)として構成し、センサコントローラ間、及びセンサコントローラと外部生成装置の間において双方向通信可能な構成とすることができる。なお、本実施形態において、複数のセンサコントローラにおいて、センサヘッドの非接続が検出された場合に、エラー情報を出力するエラー情報出力手段を設けてもよい。具体的には、複数のセンサコントローラにおいてセンサヘッドの非接続が検出された場合に、エラー情報を、コンピュータにおける表示画面上にて出力するようにしても良く、センサコントローラに図示しない表示部(ランプ、表示装置等)を設け、それらにおいてエラー表示するような構成とすることができる。なお、この場合には、補正情報の変更を禁止するようにできる。このようにすれば、複数のセンサヘッドが非接続の場合に、誤ったアドレスを入力したとしてもエラー表示、或いは変更の禁止がなされることとなるため、偶然の重なりにも対応でき、極めて正確な処理が行えることとなる。
【0033】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を図4を参照しつつ説明する。
図4の構成では、外部生成装置20から各々のセンサユニット2(具体的に各々のセンサコントローラ10)に対して情報の送受信を行う送受信ラインが設けられており、各センサコントローラ10と独立して情報の送受信を行うようになっている。なお、センサユニット2の構成については図2に示す第1実施形態とほぼ同じとすることができるため重複した説明は省略するが、本実施形態においては、他のセンサコントローラ10からの情報を受信するための受信回路14および送信するための送信回路15を省略する構成としてもよい。
【0034】
また、各々のセンサコントローラ10においてセンサヘッド5が接続されているか否かを検出する接続検出手段を設け、その接続状態を示す信号を、前記複数のセンサユニットの外部に設けられた外部生成装置20に対して出力するようにしてもよい。外部生成装置20は、変更対象のセンサユニット2におけるセンサヘッドの接続状態を示す信号が非接続を示す場合にのみ、その外部生成装置20から変更対象のセンサユニット2に対して補正情報の変更値を出力することとなる。この方法では、接続状態を判断する判断手段を外部生成装置20内に設けており、この場合においては、コンピュータにおけるCPU及び記憶手段(ハードディスクドライブやその他の記憶媒体等)に記憶されるプログラムが主体となり接続状態判断手段として機能することとなる。
【0035】
また、上記例に限らず、第1実施形態と同様にセンサユニット2側(即ちセンサコントローラ10側)で接続状態の判断を行うようにしてもよい。この場合、例えば外部生成装置20をセンサコントローラ10の外部に接続し、その外部生成装置20により変更対象のセンサコントローラ10のアドレスと、補正情報の変更値とを、複数のセンサコントローラ10に向けて出力する。そして、複数のセンサコントローラ10の各々は、その出力されるアドレスが自身に付されたアドレスと一致している場合に、接続状態判断手段により自身のセンサヘッドの接続状態を確認し、非接続の場合にのみ補正情報の変更を行うこととなる。
【0036】
なお、本実施形態においても第1の実施形態と同様に、複数のセンサコントローラにおいて、センサヘッドの非接続が検出された場合に、エラー情報を出力するエラー情報出力手段を設けてもよい。具体的には、複数のセンサコントローラにおいてセンサヘッドの非接続が検出された場合に、エラー情報を、コンピュータにおける表示画面上にて出力するようにしても良く、センサコントローラに図示しない表示部(ランプ、表示装置等)を設け、それらにおいてエラー表示するような構成とすることができる。なお、この場合には、補正情報の変更を禁止するようにできる。このようにすれば、複数のセンサヘッドが非接続の場合に、誤ったアドレスを入力したとしてもエラー表示、或いは変更の禁止がなされることとなるため、偶然の重なりにも対応でき、極めて正確な処理が行えることとなる。
【0037】
上記第2実施形態によれば、各センサコントローラ10において、センサ間送信手段及びセンサ間受信手段を省略することが可能となるためセンサユニット2における装置構成の簡略化及びコスト削減を図ることが可能となり、さらに、センサコントローラ10間における信号送受信処理が無くなるため送受信処理の迅速化、ひいては補正情報の変更処理の迅速化を図ることが可能となる。
【0038】
<第3実施形態>
また、センサユニット2を光学式変位センサとして構成してもよい。光学式変位センサの基本構成については従来において種々提供されているため、詳細な説明は省略するが、例えば、実開平4−130014に示されるようなものを利用することができる。構成としては、投光手段としての光源と、この光源からの光を被検出物上に照射し、ビームスポットを形成するための投光レンズと、ビームスポットからの反射光の一部又は全部を集光する集光レンズと、この集光レンズにより反射光を結像され、その結像位置に対応した電気信号を出力する受光手段と、この受光手段からの電気信号に基づいて被検出物の変位量(即ち、被検出物までの距離)を算出するように構成される。そして、図1に示すセンサヘッド5内においては、上記のような投光手段、受光手段、投光レンズ、集光レンズ等をを備えた構成とすることができ、一方、センサコントローラ10内においては、増幅回路や演算回路(CPU)を備えるような構成とすることができる。このような光学式変位センサにおいて、受光素子が接続されているか否かを検出する方法は種々の方法を採用できるが、例えば、特願2002−94897に示されるような方法や実公昭56−894号公報に示されるような方法、その他公知の断線検出回路などを用いることができる。
【0039】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本実施形態では、複数設けられたセンサユニット2において、全てのセンサコントローラ10に外部入力回路を設ける構成としたが、端部のセンサコントローラ10のみにこのような外部入力回路13を設け、中間部のセンサコントローラ10には設けないようにしてもよい。
(2)図2の例では入力手段(設定キー18)をセンサコントローラ内部10に設けるように構成したが、このような装置を設けずに外部生成装置20のみによりアドレスや補正情報の変更値を入力するようにしてもよく、端部のセンサコントローラのみ(図1の例ではセンサコントローラ1のみ)の内部に入力手段としての設定キー18を設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0001】
【図1】本発明の第1実施形態に係るセンサシステムを概念的に示す概念図
【図2】センサユニットの構成例を示すブロック図
【図3】補正係数の更新処理の一例を示すフローチャート
【図4】本発明の第2実施形態に係るセンサシステムを概念的に示す概念図
【図5】ヘッド分離型のセンサユニットを複数配置した構成について概念的に例示する概念図
【符号の説明】
1…センサシステム
5…センサヘッド
5A…検出コイル
10…センサコントローラ
13…外部入力回路(入力手段)
14…受信回路(センサ間受信手段、入力手段)
15…送信回路(センサ間送信手段)
16…CPU(センサコントローラ特定手段、接続状態判断手段、設定変更手段)
17…メモリ(補正情報記憶手段、アドレス記憶手段)
18…設定キー(入力手段)
20…外部生成装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、センサシステム及びセンサコントローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば距離センサなどにおいて、測定距離に対応した検出信号を生成・出力するセンサヘッドが、センサコントローラと分離可能に構成されたヘッド分離型センサが提供されている。このヘッド分離型の距離センサでは、センサヘッドにて生成・出力された検出信号のレベルに応じてセンサコントローラ内にて距離情報を生成するようにしているが、各センサヘッドの特性のばらつきに起因して、同一の距離を測定した場合であってもセンサヘッドからの出力レベルに若干の差が生じる可能性がある。そこで、従来においては、センサコントローラ内にて距離情報を生成する際に、各センサヘッドごと固有に設定された補正情報を用いて、センサヘッドの出力レベルのばらつきの影響を補正し、もって正確な測定値を得ようとする技術が提供されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−165603公報
【特許文献2】
実開平4−130014号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の特許文献におけるヘッド分離型センサは単体で用いようとするもののみが提供されているが、このようなヘッド分離型センサを複数台隣接配置して用いることによりその利用性を一層高めることができ、具体的には図1のように構成できる。そして、このように構成される複数のセンサユニットにおいては、各々のセンサユニット毎にセンサヘッドの交換が可能となるように構成できるが、このように複数のユニット構成とし、各々のセンサヘッドを交換可能とする場合には以下のような特有の問題が生じる。
【0005】
図5におけるセンサシステム100は、各センサユニット102毎に設けられた図示しない記憶手段に各々の補正情報が記憶される構成について例示している。そして、例えば4番のセンサヘッド105が故障した場合にはその故障したセンサヘッド105に換えて新たなセンサヘッド105を装着する必要がある。しかしながら、このように新たに装着されるセンサヘッド105は交換前の4番のセンサヘッドとは特性が異なる可能性があるので、対応するセンサコントローラ110(4番)に記憶される補正情報についても新しく交換されるセンサヘッド105に対応したものに変更せねばならない。
【0006】
この変更作業としては、例えば、作業者がコンピュータ等の外部装置120を用いて、補正情報の変更対象となるセンサコントローラ110のアドレス(ここでは4番)と、新たな補正情報(変更値)のデータを入力することにより、その入力されるアドレスに対応したセンサコントローラ110に向けて変更値を出力して補正情報の変更を行うようにすることができる。この場合、センサコントローラ110側では、その出力されたアドレスを検出し、自身に付されるアドレスと一致している場合にのみ、補正情報をその出力される変更値に更新することとなる。
【0007】
しかしながら、作業者がアドレス番号の設定を間違えて行ってしまった場合、変更すべきセンサコントローラ以外のものに変更値が送られてしまうこととなる。そして、その誤って送信されるセンサコントローラは受信したアドレスが自身に付されるアドレスと一致していれば自動的に補正情報の変更を行うので、誤った補正情報に変更されてしまい、そのセンサコントローラにおいては正確な距離情報の生成が行えなくなる可能性がある。
【0008】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ヘッド分離型センサにおいて、センサヘッドを交換する際に各センサヘッド固有に設定される補正情報を変更するに際して、センサヘッドを交換しない他のセンサの補正情報が誤って変更されてしまうことを効果的に防止できるセンサシステムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、
被検出物との距離に応じたレベルの検出信号を出力する複数のセンサヘッドと、これらの複数のセンサヘッドがそれぞれ接続及び取り外し可能とされると共に、各センサヘッドからの検出信号のレベルに基づいて、前記被検出物と前記センサヘッドとの間の距離情報を生成すると共に、その距離情報の生成の際に補正を行うための補正情報をセンサヘッド毎の固有値として記憶する補正情報記憶手段を備えた複数のセンサコントローラとを有し、
これら複数のセンサコントローラは、
各センサコントローラ毎に固有に付されたアドレスを記憶するアドレス記憶手段と、
いずれかのセンサコントローラの補正情報記憶手段に記憶される補正情報を変更するに際し、その補正情報の変更対象となるセンサコントローラのアドレスと、補正情報の変更値とを入力する入力手段と、
この入力手段にて入力されるアドレスに対応するセンサコントローラを、前記アドレス記憶手段にて記憶されるデータに基づいて特定するセンサコントローラ特定手段と、
前記センサコントローラ特定手段により特定されるセンサコントローラにおけるセンサヘッドの接続状態を判断する接続状態判断手段と、
この接続状態判断手段において、変更対象のセンサコントローラのセンサヘッドが接続されていないと判断された場合にのみ、前記入力手段にて入力された前記変更値を新たな補正情報とするように前記補正情報記憶手段に記憶される値を設定変更する設定変更手段とを備えるところに特徴を有する。
【0010】
請求項2の発明は、被検出物との距離に応じたレベルの検出信号を出力する複数のセンサヘッドと、
これらの複数のセンサヘッドがそれぞれ接続及び取り外し可能とされると共に、各センサヘッドからの検出信号のレベルに基づいて、前記被検出物と前記センサヘッドとの間の距離情報を生成すると共に、その距離情報の生成の際に補正を行うための補正情報をセンサヘッド毎の固有値として記憶する補正情報記憶手段を備えたセンサコントローラとを有し、
これら複数のセンサコントローラは、他のセンサコントローラに情報を送信するためのセンサ間送信手段と、他のセンサコントローラの前記センサ間送信手段からの情報を受信するセンサ間受信手段とをそれぞれ備えると共に、一のセンサコントローラの前記センサ間送信手段から他のセンサコントローラのセンサ間受信手段に向けて情報伝達可能に順次配置される構成をなしているセンサシステムであって、
各センサコントローラは、
各センサコントローラ毎に固有に付されたアドレスを記憶するアドレス記憶手段と、
いずれかのセンサコントローラの補正情報記憶手段に記憶される補正情報を変更するに際し、補正情報の変更対象となるセンサコントローラのアドレスと、補正情報の変更値とを入力する入力手段と、
この入力手段により入力されたアドレスと、自身のアドレス記憶手段にて記憶されるデータとを比較すると共に、自身が変更対象のセンサコントローラであるか否かを判断するセンサコントローラ特定手段と、
自身に備えられたセンサヘッドの接続状態を判断する接続状態判断手段と、
前記アドレス比較手段により変更対象であると判断され、かつ前記接続状態判断手段によりセンサヘッドが接続されていないと判断された場合にのみ、前記入力手段にて入力された前記変更値を、新たな補正情報とするように前記補正情報記憶手段に記憶される値を設定変更する設定変更手段とを備えるところに特徴を有する。
【0011】
請求項3の発明は、被検出物との距離に応じたレベルの検出信号を出力する複数のセンサヘッドと、
これらの複数のセンサヘッドがそれぞれ接続及び取り外し可能とされると共に、各センサヘッドからの検出信号のレベルに基づいて、前記被検出物と前記センサヘッドとの間の距離情報を生成すると共に、その距離情報の生成の際に補正を行うための補正情報をセンサヘッド毎の固有値として記憶する補正情報記憶手段を備えた複数のセンサコントローラとを有し、
各センサコントローラは、
各センサコントローラ毎に固有に付されたアドレスを記憶するアドレス記憶手段と、
センサヘッドの接続状態を判断する接続状態判断手段と、
前記アドレス記憶手段に記憶されるアドレス、及び前記接続状態判断手段によるセンサヘッドの判断情報を外部に向けて出力する出力手段と、
前記補正情報記憶手段に記憶される補正情報を変更するに際し、補正情報の変更値を外部より入力する入力手段とを有し、
一方、前記センサコントローラの外部において、
前記補正情報の変更対象となるセンサコントローラのアドレス及び補正情報の変更値を生成する外部生成装置と、
各々のセンサコントローラから出力されるアドレスに基づいて、前記外部生成装置により生成されたアドレスに対応する、変更対象のセンサコントローラを特定するセンサコントローラ特定手段と、
その変更対象のセンサコントローラから出力される前記センサヘッドの判断情報が、センサヘッドの非接続を示す場合にのみ、その変更対象のセンサコントローラに向けて前記外部生成装置にて生成された補正情報の変更値を出力する変更値出力手段とが設けられており、
さらに、各センサコントローラは、前記変更値出力手段にて出力された変更値を前記入力手段にて入力し、その入力された変更値を新たな補正情報とするように前記補正情報記憶手段に記憶される値を設定変更する設定変更手段とを備えるところに特徴を有する。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、
前記センサヘッドは検出コイルを有するものであり、前記センサコントローラは、前記検出コイルと前記被検出物の距離に応じて変化する前記検出コイルのインピーダンスの変化を前記検出信号のレベルの変化として検出するインピーダンス検出手段を含むところに特徴を有する。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記センサヘッドは投光素子及び受光素子を有するものであり、前記センサコントローラは、前記受光素子の受光量に応じたレベルの受光信号を前記検出信号として検出する受光レベル検出手段を含むところに特徴を有する。
【0014】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のセンサシステムに用いられるセンサコントローラとして構成されるところに特徴を有する。
【0015】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
請求項1の発明によれば、センサヘッドが接続されていないセンサコントローラのみでしか補正情報の変更が行われない構成となるので、仮に作業者が補正情報の変更を行うセンサコントローラのアドレス設定を間違えた場合であっても、変更の必要のないセンサコントローラの補正情報が誤って変更されてしまうことがなく、ひいては誤検出を効果的に防止することができる。
【0016】
<請求項2の発明>
請求項2のように構成すれば、請求項1と同様の効果を達成しつつ、さらに、各々のセンサコントローラに情報送信するための送信ラインを、各々に設ける必要がない構成とすることができ、装置構成の簡素化、小型化、及びコスト低減に寄与する。さらには、補正情報を変更する場合には、アドレスと更新値を単一のセンサコントローラに送信しさえすれば良いため、変更作業が極めて容易に行えることとなる。
<請求項3の発明>
請求項3の発明によれば、パソコン等の外部装置にて変更情報の設定操作を行う場合に、変更対象となるセンサコントローラのセンサヘッドの接続状態を確認してから補正情報の変更値を送信することとなるため、変更可能時にのみ情報送信がなされることとなり、変更不能時には不要な情報送信を行わずに済むこととなる。また、変更不能状態(即ちセンサヘッドが接続されている状態)を情報送信前に検出することが可能となるため、仮に変更不能状態であったとしても即座に対応可能な構成となり(即ち、変更不能状態をいち早く検出でき、その不能状態を解除するための手立てを迅速に行うことができるため)、ひいては補正情報の迅速な変更処理に寄与することとなる。
【0017】
<請求項4の発明>
請求項4の構成のように、検出コイルと被検出物の距離に応じて変化する検出コイルのインピーダンスの変化を検出信号のレベルの変化として検出するような構成をなすセンサコントローラは、各センサコントローラ毎の固有の補正情報の設定が必要不可欠であるため、このような構成のものにおいて上記のような補正情報の変更方法を用いると効果的である。
【0018】
<請求項5の発明>
同様に、受光素子の受光量に応じたレベルの受光信号を前記検出信号として検出するようなセンサコントローラは、受光素子、レンズ、或いは抵抗等の電子部品などの特性に起因してセンサヘッド毎にばらつきが生じやすいため各センサコントローラ毎の補正情報の設定が不可欠であり、それを複数配置したような構成において上記のような補正情報の変更方法を用いると効果的である。
<請求項6の発明>
請求項6のように構成することにより、補正情報が正確に更新されるように構成されたセンサシステムに好適に用いられるセンサコントローラとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を図1ないし図3を参照しつつ説明する。
図1に示すように、センサシステム1は、被検出物との距離に応じたレベルの検出信号を出力するセンサヘッド5と、このセンサヘッド5が着脱自在に接続されるセンサコントローラ10とを有してなるヘッド分離型のセンサユニット2を複数備えた構成をなしている。センサユニット2は、センサヘッド5からの検出信号のレベルを補正するための補正情報をセンサヘッド5毎の固有値として記憶する補正情報記憶手段(メモリ17(図2):後述)を備え、かつセンサヘッド5からの検出信号のレベルと、その記憶される補正情報とに基づいて被検出物とセンサヘッド5との間の距離情報を生成するように構成されるものである。
【0020】
図2に示すように、これら複数のセンサユニット5の各々は、他のセンサユニット5に情報を送信するためのセンサ間送信手段として送信回路15が設けられる一方、他のセンサユニット5のセンサ間送信手段からの情報を受信するセンサ間受信手段としての受信回路14をそれぞれ備えている。そして、図1に示すように、一のセンサユニットのセンサ間送信手段から他のセンサユニットのセンサ間受信手段に向けて情報伝達可能に順次配置される構成をなしている。なお、図1の矢印は、センサユニット間の情報送信の流れを概念的に示すものである。
【0021】
図2のセンサユニット2は、渦電流式変位センサとして構成されており、この渦電流式変位センサは、高周波の交流電流で励磁された検出コイル5Aを含むセンサヘッド5を、金属製の被検出物に近接させたときに、その被検出物に生じる渦電流の影響によって変化する検出コイル5のインピーダンスに関係する1次測定量(電圧値)を検出し、この1次測定量を変換することによってセンサヘッドと対象物との距離を求めるように構成されている。なお、渦電流式変位センサ自体の基本構成や、測定基本原理については特開2001‐165603公報等に示される通り公知であるため詳細な説明は省略する。
【0022】
図2に示すように、本実施形態において、センサコントローラ10には検出コイル5に高周波電流を供給する発振回路11と、発振回路11の発振周波数の変化を検出する検波回路12と、検波回路12の出力を取り込むCPU16とがそれぞれ設けられており、さらに、上述した、センサ間受信手段として機能する受信回路14及びセンサ間送信手段として機能する送信回路15がCPU16に接続されている。
【0023】
さらに、複数のセンサユニット2におけるセンサユニット10の内部に入力手段が設けられる。図1の例では、入力手段は、例えばパーソナルコンピュータ(単に、パソコンとも称する)等のコンピュータなどからなる外部生成装置20から送信される情報や自身以外のセンサコントローラ10から送信される情報を取り込むための装置、或いはセンサコントローラ10自体に設けられた入力装置(後述する設定キー18として構成されている。そして、この入力手段は、複数のセンサユニット2のうちのいずれかの補正情報を変更するに際し、その補正情報の変更対象となるセンサコントローラ10のアドレスと、補正情報の変更値とを入力するように構成されており、本実施形態においては、外部入力回路13、受信回路14、及び設定キー18がこれに該当する。また、外部生成装置20は、キーボード、マウス、或いはその他の操作装置等において作業者が情報入力することにより、その情報入力に基づいてアドレス及び変更値を示す電気的情報を生成するように構成されており、これらの情報が外部生成装置20からセンサコントローラ10に向けて送信されるようになっている。なお、情報入力としては、作業者がアドレスを入力するようにしてもよく、アドレスを特定できるような情報を入力するようにしてもよい。この入力されるアドレス、又はアドレスを特定するための情報に基づいて変更対象とするセンサコントローラのアドレスが電気的情報として生成されることとなる。また、センサヘッドの種類毎(例えば型番毎)に固有に定められる補正情報を、その種類と対応付けて例えばテーブルとして記憶しておき、アドレスとセンサヘッドの種類を特定する情報(例えば型番)が作業者の入力により指定されることに基づいて、その型番に対応する補正情報をテーブルより読出し、入力されるアドレスに対応したセンサコントローラに向けて出力するようにしてもよい。
【0024】
また、センサユニット2には、外部生成装置20との通信を行うための外部入力回路13がCPU16に接続される構成にて設けられている。この外部入力回路13は、外部生成装置20との情報の送受信を行うインターフェース回路として構成されるとともに上述した入力手段として機能し、外部生成装置20から送信されるアドレス、変更値などの情報がこの外部入力回路13を介してセンサユニット2内(具体的にはセンサコントローラ10内)に取り込まれることとなる。
【0025】
また、上述した入力手段としてセンサユニット2の内部に設定キー18が設けられており、作業者がこの設定キー18を操作することにより補正情報やアドレス(アドレスを特定するための情報(センサヘッドの型番等)を含む)直接入力できるように構成されている。これにより、特別な外部生成装置を用いずともセンサコントローラ上で変更情報の設定作業を行えることとなる。
【0026】
受信回路14は例えば受光素子及び受光回路を備えた構成とすることができ、隣接配置された他のセンサコントローラに設けられた送信回路15と光信号を送受信する無線通信により信号の伝送を行うようにすることができる。送信回路15は受信回路14と対応するもので、投光素子と投光回路を備えて構成され、電気信号の通信を行うときは、この投光素子から対向する他のセンサユニット2の受光素子に向けて光信号を照射することとなる。なお、情報の伝送形態はこれに限定されるわけではなく、例えばケーブルなどを用いた有線通信により送受信を行うような構成であってもよい。
【0027】
また、複数のセンサユニット2において各センサコントローラ10毎に固有に付されたアドレスを、各々のセンサコントローラ10と対応付けて記憶するように、各センサコントローラ10毎にアドレス記憶手段が設けられる構成をなしており、本実施形態においては、メモリ17がこのアドレス記憶手段として機能している。なお、ここでは、アドレスと補正情報とを同一のメモリ17内に記憶するような構成を例示しているがこのような構成に限らず、各々を別々の記憶媒体に記憶させるようにしてもよい。なお、補正情報は書き換え可能なメモリに記憶されるようになっており、一方、アドレスについては書き換え可能なメモリでも良く、書き換え不能なものでもよい。
【0028】
次に、上記のように構成されたセンサシステムにおいて補正情報を変更する処理について図3に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
この補正情報の変更処理は、センサコントローラの外部に接続された外部生成装置20により変更対象のセンサコントローラのアドレスと、補正情報の変更値とが、複数のセンサコントローラ10のいずれか(図1では1番のセンサコントローラ10)に向けて出力されるようになっており、そのセンサユニット10から他のセンサユニット10へと順次出力されるようになっている。そして、複数のセンサコントローラ10の各々は、その出力されるアドレスが自身に付されたアドレスと一致している場合には、接続検出手段により自身のセンサヘッドの接続状態を確認し、非接続の場合にのみ補正情報の変更を行うこととなる。
【0029】
具体的には、図3に示すように、いずれかのセンサユニット2におけるセンサコントローラ10において、入力手段から送られるデータ(アドレス及び補正情報の変更値を示すデータ)を受信する(S100)。そして、そのデータに付されるアドレスが自身のメモリ17に記憶されるアドレスと一致していない場合にはS110においてNOに進み、次のセンサユニット2に情報送信する。S110において、自身のアドレスと一致している場合には、そのデータを受信するとともに、センサヘッドが接続されているか否かを検出する。本実施形態では、センサヘッド5の検出コイル5Aが発振回路の一部を構成しており、センサヘッド5が接続されていない場合には、端子19(19A,19B)においてオープンとなり、発振回路は発振を停止するため検波回路で検出されるレベルがゼロレベルとなる。一方センサヘッド5が接続されている場合には、発振回路が構成されるため、被検出物の接近状態にかかわらず所定のレベルが検波回路にて検出されることとなる。このように、検波回路にて検出されるレベルに基づいて接続状態が判断されることとなる。
【0030】
ここで、センサヘッドが接続されていると判断された場合にはS130においてYESに進み、取得したデータに付される補正情報(ここでは補正係数)を新たな補正係数として更新する。一方、S130において、センサヘッドが接続されていないものと判断された場合には、NOに進み当該処理を終了する。なお、この終了の際に、エラー情報を外部生成装置20に送信するようにして、作業者に伝達するようにしてもよい。
【0031】
図3のような処理を行うプログラムに付いては、メモリ17内、若しくはそれとは別の記憶手段に設けるようにすることができる。そして、このプログラム及びCPU16が、入力手段により入力されたアドレスに対応するセンサコントローラを、アドレス記憶手段にて記憶されるデータに基づいて特定するセンサコントローラ特定手段として機能すると共に、このセンサコントローラ特定手段により特定されるセンサコントローラ10において、センサヘッド5の接続状態を判断する接続状態判断手段としても機能している。さらに、これらプログラム及びCPU16は、入力手段にて入力された変更値を新たな補正情報とするように補正情報記憶手段(メモリ17)に記憶される値を設定変更する設定変更手段としても機能する。
【0032】
なお、図1に示す例においては、センサコントローラ間において情報が一方向のみに送信される構成について例示したが、双方向に送信されるような構成としてもよい。具体的には、センサコントローラ間において、もう一対の送信手段、受信手段を設けるようにして図1の逆方向に送信可能となるように構成したり、或いは、受信回路14及び送信回路15を送受信可能な回路(又は装置)として構成し、センサコントローラ間、及びセンサコントローラと外部生成装置の間において双方向通信可能な構成とすることができる。なお、本実施形態において、複数のセンサコントローラにおいて、センサヘッドの非接続が検出された場合に、エラー情報を出力するエラー情報出力手段を設けてもよい。具体的には、複数のセンサコントローラにおいてセンサヘッドの非接続が検出された場合に、エラー情報を、コンピュータにおける表示画面上にて出力するようにしても良く、センサコントローラに図示しない表示部(ランプ、表示装置等)を設け、それらにおいてエラー表示するような構成とすることができる。なお、この場合には、補正情報の変更を禁止するようにできる。このようにすれば、複数のセンサヘッドが非接続の場合に、誤ったアドレスを入力したとしてもエラー表示、或いは変更の禁止がなされることとなるため、偶然の重なりにも対応でき、極めて正確な処理が行えることとなる。
【0033】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を図4を参照しつつ説明する。
図4の構成では、外部生成装置20から各々のセンサユニット2(具体的に各々のセンサコントローラ10)に対して情報の送受信を行う送受信ラインが設けられており、各センサコントローラ10と独立して情報の送受信を行うようになっている。なお、センサユニット2の構成については図2に示す第1実施形態とほぼ同じとすることができるため重複した説明は省略するが、本実施形態においては、他のセンサコントローラ10からの情報を受信するための受信回路14および送信するための送信回路15を省略する構成としてもよい。
【0034】
また、各々のセンサコントローラ10においてセンサヘッド5が接続されているか否かを検出する接続検出手段を設け、その接続状態を示す信号を、前記複数のセンサユニットの外部に設けられた外部生成装置20に対して出力するようにしてもよい。外部生成装置20は、変更対象のセンサユニット2におけるセンサヘッドの接続状態を示す信号が非接続を示す場合にのみ、その外部生成装置20から変更対象のセンサユニット2に対して補正情報の変更値を出力することとなる。この方法では、接続状態を判断する判断手段を外部生成装置20内に設けており、この場合においては、コンピュータにおけるCPU及び記憶手段(ハードディスクドライブやその他の記憶媒体等)に記憶されるプログラムが主体となり接続状態判断手段として機能することとなる。
【0035】
また、上記例に限らず、第1実施形態と同様にセンサユニット2側(即ちセンサコントローラ10側)で接続状態の判断を行うようにしてもよい。この場合、例えば外部生成装置20をセンサコントローラ10の外部に接続し、その外部生成装置20により変更対象のセンサコントローラ10のアドレスと、補正情報の変更値とを、複数のセンサコントローラ10に向けて出力する。そして、複数のセンサコントローラ10の各々は、その出力されるアドレスが自身に付されたアドレスと一致している場合に、接続状態判断手段により自身のセンサヘッドの接続状態を確認し、非接続の場合にのみ補正情報の変更を行うこととなる。
【0036】
なお、本実施形態においても第1の実施形態と同様に、複数のセンサコントローラにおいて、センサヘッドの非接続が検出された場合に、エラー情報を出力するエラー情報出力手段を設けてもよい。具体的には、複数のセンサコントローラにおいてセンサヘッドの非接続が検出された場合に、エラー情報を、コンピュータにおける表示画面上にて出力するようにしても良く、センサコントローラに図示しない表示部(ランプ、表示装置等)を設け、それらにおいてエラー表示するような構成とすることができる。なお、この場合には、補正情報の変更を禁止するようにできる。このようにすれば、複数のセンサヘッドが非接続の場合に、誤ったアドレスを入力したとしてもエラー表示、或いは変更の禁止がなされることとなるため、偶然の重なりにも対応でき、極めて正確な処理が行えることとなる。
【0037】
上記第2実施形態によれば、各センサコントローラ10において、センサ間送信手段及びセンサ間受信手段を省略することが可能となるためセンサユニット2における装置構成の簡略化及びコスト削減を図ることが可能となり、さらに、センサコントローラ10間における信号送受信処理が無くなるため送受信処理の迅速化、ひいては補正情報の変更処理の迅速化を図ることが可能となる。
【0038】
<第3実施形態>
また、センサユニット2を光学式変位センサとして構成してもよい。光学式変位センサの基本構成については従来において種々提供されているため、詳細な説明は省略するが、例えば、実開平4−130014に示されるようなものを利用することができる。構成としては、投光手段としての光源と、この光源からの光を被検出物上に照射し、ビームスポットを形成するための投光レンズと、ビームスポットからの反射光の一部又は全部を集光する集光レンズと、この集光レンズにより反射光を結像され、その結像位置に対応した電気信号を出力する受光手段と、この受光手段からの電気信号に基づいて被検出物の変位量(即ち、被検出物までの距離)を算出するように構成される。そして、図1に示すセンサヘッド5内においては、上記のような投光手段、受光手段、投光レンズ、集光レンズ等をを備えた構成とすることができ、一方、センサコントローラ10内においては、増幅回路や演算回路(CPU)を備えるような構成とすることができる。このような光学式変位センサにおいて、受光素子が接続されているか否かを検出する方法は種々の方法を採用できるが、例えば、特願2002−94897に示されるような方法や実公昭56−894号公報に示されるような方法、その他公知の断線検出回路などを用いることができる。
【0039】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本実施形態では、複数設けられたセンサユニット2において、全てのセンサコントローラ10に外部入力回路を設ける構成としたが、端部のセンサコントローラ10のみにこのような外部入力回路13を設け、中間部のセンサコントローラ10には設けないようにしてもよい。
(2)図2の例では入力手段(設定キー18)をセンサコントローラ内部10に設けるように構成したが、このような装置を設けずに外部生成装置20のみによりアドレスや補正情報の変更値を入力するようにしてもよく、端部のセンサコントローラのみ(図1の例ではセンサコントローラ1のみ)の内部に入力手段としての設定キー18を設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0001】
【図1】本発明の第1実施形態に係るセンサシステムを概念的に示す概念図
【図2】センサユニットの構成例を示すブロック図
【図3】補正係数の更新処理の一例を示すフローチャート
【図4】本発明の第2実施形態に係るセンサシステムを概念的に示す概念図
【図5】ヘッド分離型のセンサユニットを複数配置した構成について概念的に例示する概念図
【符号の説明】
1…センサシステム
5…センサヘッド
5A…検出コイル
10…センサコントローラ
13…外部入力回路(入力手段)
14…受信回路(センサ間受信手段、入力手段)
15…送信回路(センサ間送信手段)
16…CPU(センサコントローラ特定手段、接続状態判断手段、設定変更手段)
17…メモリ(補正情報記憶手段、アドレス記憶手段)
18…設定キー(入力手段)
20…外部生成装置
Claims (6)
- 被検出物との距離に応じたレベルの検出信号を出力する複数のセンサヘッドと、
これらの複数のセンサヘッドがそれぞれ接続及び取り外し可能とされると共に、各センサヘッドからの検出信号のレベルに基づいて、前記被検出物と前記センサヘッドとの間の距離情報を生成すると共に、その距離情報の生成の際に補正を行うための補正情報をセンサヘッド毎の固有値として記憶する補正情報記憶手段を備えた複数のセンサコントローラとを有し、
これら複数のセンサコントローラは、
各センサコントローラ毎に固有に付されたアドレスを記憶するアドレス記憶手段と、
いずれかのセンサコントローラの補正情報記憶手段に記憶される補正情報を変更するに際し、その補正情報の変更対象となるセンサコントローラのアドレスと、補正情報の変更値とを入力する入力手段と、
この入力手段にて入力されるアドレスに対応するセンサコントローラを、前記アドレス記憶手段にて記憶されるデータに基づいて特定するセンサコントローラ特定手段と、
前記センサコントローラ特定手段により特定されるセンサコントローラにおけるセンサヘッドの接続状態を判断する接続状態判断手段と、
この接続状態判断手段において、変更対象のセンサコントローラのセンサヘッドが接続されていないと判断された場合にのみ、前記入力手段にて入力された前記変更値を新たな補正情報とするように前記補正情報記憶手段に記憶される値を設定変更する設定変更手段とを備えることを特徴とするセンサシステム。 - 被検出物との距離に応じたレベルの検出信号を出力する複数のセンサヘッドと、
これらの複数のセンサヘッドがそれぞれ接続及び取り外し可能とされると共に、各センサヘッドからの検出信号のレベルに基づいて、前記被検出物と前記センサヘッドとの間の距離情報を生成すると共に、その距離情報の生成の際に補正を行うための補正情報をセンサヘッド毎の固有値として記憶する補正情報記憶手段を備えたセンサコントローラとを有し、
これら複数のセンサコントローラは、他のセンサコントローラに情報を送信するためのセンサ間送信手段と、他のセンサコントローラの前記センサ間送信手段からの情報を受信するセンサ間受信手段とをそれぞれ備えると共に、一のセンサコントローラの前記センサ間送信手段から他のセンサコントローラのセンサ間受信手段に向けて情報伝達可能に順次配置される構成をなしているセンサシステムであって、
各センサコントローラは、
各センサコントローラ毎に固有に付されたアドレスを記憶するアドレス記憶手段と、
いずれかのセンサコントローラの補正情報記憶手段に記憶される補正情報を変更するに際し、補正情報の変更対象となるセンサコントローラのアドレスと、補正情報の変更値とを入力する入力手段と、
この入力手段により入力されたアドレスと、自身のアドレス記憶手段にて記憶されるデータとを比較すると共に、自身が変更対象のセンサコントローラであるか否かを判断するセンサコントローラ特定手段と、
自身に備えられたセンサヘッドの接続状態を判断する接続状態判断手段と、
前記アドレス比較手段により変更対象であると判断され、かつ前記接続状態判断手段によりセンサヘッドが接続されていないと判断された場合にのみ、前記入力手段にて入力された前記変更値を、新たな補正情報とするように前記補正情報記憶手段に記憶される値を設定変更する設定変更手段とを備えることを特徴とするセンサシステム。 - 被検出物との距離に応じたレベルの検出信号を出力する複数のセンサヘッドと、
これらの複数のセンサヘッドがそれぞれ接続及び取り外し可能とされると共に、各センサヘッドからの検出信号のレベルに基づいて、前記被検出物と前記センサヘッドとの間の距離情報を生成すると共に、その距離情報の生成の際に補正を行うための補正情報をセンサヘッド毎の固有値として記憶する補正情報記憶手段を備えた複数のセンサコントローラとを有し、
各センサコントローラは、
各センサコントローラ毎に固有に付されたアドレスを記憶するアドレス記憶手段と、
センサヘッドの接続状態を判断する接続状態判断手段と、
前記アドレス記憶手段に記憶されるアドレス、及び前記接続状態判断手段によるセンサヘッドの判断情報を外部に向けて出力する出力手段と、
前記補正情報記憶手段に記憶される補正情報を変更するに際し、補正情報の変更値を外部より入力する入力手段とを有し、
一方、前記センサコントローラの外部において、
前記補正情報の変更対象となるセンサコントローラのアドレス及び補正情報の変更値を生成する外部生成装置と、
各々のセンサコントローラから出力されるアドレスに基づいて、前記外部生成装置により生成されたアドレスに対応する、変更対象のセンサコントローラを特定するセンサコントローラ特定手段と、
その変更対象のセンサコントローラから出力される前記センサヘッドの判断情報が、センサヘッドの非接続を示す場合にのみ、その変更対象のセンサコントローラに向けて前記外部生成装置にて生成された補正情報の変更値を出力する変更値出力手段とが設けられており、
さらに、各センサコントローラは、前記変更値出力手段にて出力された変更値を前記入力手段にて入力し、その入力された変更値を新たな補正情報とするように前記補正情報記憶手段に記憶される値を設定変更する設定変更手段とを備えることを特徴とするセンサシステム。 - 前記センサヘッドは検出コイルを有するものであり、
前記センサコントローラは、前記検出コイルと前記被検出物の距離に応じて変化する前記検出コイルのインピーダンスの変化を前記検出信号のレベルの変化として検出するインピーダンス検出手段を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のセンサシステム。 - 前記センサヘッドは投光素子及び受光素子を有するものであり、
前記センサコントローラは、前記受光素子の受光量に応じたレベルの受光信号を前記検出信号として検出する受光レベル検出手段を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のセンサシステム。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のセンサシステムに用いられることを特徴とするセンサコントローラ。
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JP2002287986A JP2004125528A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | センサシステム及びセンサコントローラ |
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JP2002287986A JP2004125528A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | センサシステム及びセンサコントローラ |
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Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2002-09-30 JP JP2002287986A patent/JP2004125528A/ja active Pending
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