JP2004119517A - Miセンサ、miセンサ用のicチップおよびそのmiセンサを備えた電子装置 - Google Patents

Miセンサ、miセンサ用のicチップおよびそのmiセンサを備えた電子装置 Download PDF

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Abstract

【課題】小型化が可能でかつ高感度なMIセンサ、MIセンサ用のICチップおよびそのMIセンサを備えた電子装置を提供する。
【解決手段】X軸用及びY軸用のMI素子12、12とICチップ13により構成され、MI素子12、12は、ICチップ13の隣り合う2辺AB,BCに面して配置され、MI素子に接続される励磁電流用電極16及び励磁電流を供給するスイッチング回路24、24がその2辺AB,BCに配置される。X軸用のMI素子12とスイッチング回路24との位置関係、及びY軸用のMI素子12とスイッチング回路24との位置関係を同等とする。
【選択図】    図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微弱な磁場を検知可能なMIセンサ、MIセンサ用のICチップ及びそのMIセンサを備えた電子装置に関し、特に2つのMIセンサを駆動して磁場の方位及び大きさを検知可能でありかつ小型化を図ったMIセンサ用のICチップに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、磁場を検知可能な磁気センサとして、外部磁場により抵抗値が変化する磁気抵抗効果型素子が広く用いられている。磁気抵抗効果型素子は直流のセンス電流を印可し、抵抗変化を電圧により検出するものである。
【0003】
また、軟磁性体よりなるアモルファスワイヤに高周波あるいはパルスの電流を印加するとアモルファスワイヤに平行な外部磁場成分に応じて、アモルファスワイヤのインピーダンスが変化することが見出され、磁気インピーダンス効果と呼ばれている。この磁場検出素子はMI素子、この効果を利用した磁気センサはMIセンサと呼ばれている。MIセンサは磁気抵抗効果型素子より高感度のため、磁気ヘッドから磁気コンパスとして自動車等のナビゲーションシステムに利用され始めている。さらに、生体磁気の検知、自動車の磁気誘導システム等に広く応用されることが期待されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−176930号公報。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近、電子コンパスが携帯端末、例えば携帯電話機などに搭載されるようになっている。このような携帯端末は手のひら大であり、従来のディスクリートな電子回路を駆動・検出回路とMI素子とによるMIセンサでは、携帯端末の小型化を図れないという問題がある。
【0006】
また、MIセンサは2つのMI素子により磁場ベクトルを2軸に分解してそれぞれ検出し、次いで合成して実際の磁場に変換する。MIセンサでは数百kHz以上の高周波あるいはパルスが使用されているため、それぞれのMI素子の印加信号が異なると検出信号が異なり、現実とは異なる磁場を表示してしまう。また、小型化して集積化すると一方のMI素子に必要な信号が、クロストークにより他方に対してはノイズになってしまうという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、小型化が可能でかつ高感度なMIセンサ、MIセンサ用のICチップおよびそのMIセンサを備えた電子装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の如く、外部磁場を検知するMI素子からの検知信号が供給され、四角形状のMIセンサ用のICチップであって、前記MI素子を接続するMI素子接続用電極と、パルス状の信号によって制御され、前記MI素子にMI素子接続用電極を介してパルス状の励磁電流を供給する電流供給用スイッチング手段とを有し、前記MI素子接続用電極は、当該ICチップの辺の近傍に設けられるMIセンサ用のICチップが提供される。
【0009】
請求項1記載の発明によれば、MI素子に励磁電流を供給するMI素子接続用電極が四角形状を有するICチップの辺の近傍に設けられている。ここで、ICチップの辺の近傍とは、ICチップを形成する基板の辺上、あるいは辺に可能な限り近い位置のみならず、ICチップの中央から辺寄りの位置である(以下、「近傍」を同様の意味に用いる)。励磁電流は高周波も含むパルス状で比較的大電流であるので、MI素子と電極とを結ぶ配線がアンテナとなって電磁波を放出し、ICチップの磁場の大きさを表す出力信号の信号対雑音比を低下させてしまうという問題があるが、このような位置にMI素子接続用電極を設けることにより、通常ICチップの辺に面して設けられるMI素子との配線長を短縮し電磁波の放射を抑制することができる。その結果、信号対雑音比の良好な、すなわち高感度なMIセンサ用のICチップを実現できる。なお、電流供給用スイッチング手段は例えば図4に示すスイッチング回路である。
【0010】
請求項2に記載の如く、請求項1記載のMIセンサ用のICチップにおいて、前記電流供給用スイッチング手段は、前記MI素子接続用電極が配置された辺の近傍に設けられる。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、電流供給用スイッチング手段をMI素子接続用電極と同じ辺の近傍に設けられる。例えば、MI素子接続用電極はICチップの再表層のパッシベーション層上に形成されているが、このMI素子接続用電極の下側のICチップ基板上に電流供給用スイッチング手段が設けられていてもよい。このような構成により、上述したMI素子と電極との関係と同様に、配線長を短縮して励磁電流による電磁波の放出を抑制することができる。
【0012】
請求項3に記載の如く、請求項1または2記載のMIセンサ用のICチップにおいて、第1及び第2のMI素子からの検知信号が供給されるMIセンサ用のICチップであって、前記第1及び第2のMI素子のMI素子接続用電極は互いに隣合う辺の各々の辺の近傍に配置され、前記電流供給用スイッチング手段は、第1及び第2のMI素子ごとに設けられると共に、前記第1及び第2のMI素子のMI素子接続用電極に挟まれた、前記四角形の第1の対角線に対して対称に離隔して配置される。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、ICチップは四角形で、前記MI素子接続用電極は隣合う辺のその近傍にそれぞれ配置されている。また、ICチップは2つのMI素子に励磁電流を供給しそのための電流供給用スイッチング手段を2つ有している。さらに、電流供給用スイッチング手段は、MI素子接続用電極が配置された辺に挟まれた第1の対角線に対して対称に配置されている。したがって、電流供給用スイッチング手段からMI素子までの2つの配線を同様に設けることができ、配線等の寄生抵抗や寄生容量により励磁電流の遅延や波形の変化を同等とすることでき、2つのMI素子からの出力信号とのタイミングのずれを抑制することができる。また、各々の電流供給用スイッチング手段は離隔して配置されているので、電流供給用スイッチング手段同士のクロストークを抑制して、励磁電流への雑音の重畳や電流供給用スイッチング手段を構成する回路の誤動作を防止することができる。
【0014】
請求項4に記載の如く、請求項3記載のMIセンサ用のICチップにおいて、前記電流供給用スイッチング手段は、前記第1の対角線とは異なる第2の対角線上に配置される。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、電流供給用スイッチング手段を第1の対角線とは異なる第2の対角線上あるいはその近傍に配置することにより、2つの電流供給用スイッチング手段の距離を長くとることができる。したがって、電流供給用スイッチング手段同士のクロストークを抑制して、励磁電流への雑音の重畳や電流供給用スイッチング手段を構成する回路の誤動作を防止することができる。
【0016】
請求項5に記載の如く、請求項3または4記載のMIセンサ用のICチップにおいて、前記電流供給用スイッチング手段を制御するパルス状の信号を発生するパルス信号発生手段を更に有し、前記パルス信号発生手段は、前記各々の電流供給用スイッチング手段から等距離に配置される。
【0017】
請求項5記載の発明によれば、励磁電流のパルスのタイミングを決定するパルスを発生するパルス発生手段を各々電流供給用スイッチング手段から等距離に設ける。したがって、パルス発生手段からスイッチング回路までの配線等を同等として、寄生抵抗及び寄生容量に起因する各々の電流供給用スイッチング手段から流す励磁電流のタイミングのずれを同等とすることができる。その結果、処理手段において、MI素子からの出力信号を安定して処理できる。なお、パルス発生手段は例えば図4に示すパルス発生回路である。
【0018】
請求項6に記載の如く、請求項3〜5のうち、いずれか一項記載のMIセンサ用のICチップにおいて、前記第1及び第2のMI素子からの検知信号が供給され、外部磁場の大きさに対応する大きさの検出信号を生成する信号処理手段を更に有し、前記信号処理手段は、サンプリング手段を有し、前記2つの電流供給用スイッチング手段から等距離に配置される。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、2つのMI素子に誘起された検知信号のタイミングのずれを抑制し、サンプリング手段において安定して処理可能となる。なお、信号処理手段及びサンプリング手段は例えば図4に示す検出回路及びサンプリング回路である。
【0020】
請求項7に記載の如く、請求項6記載のMIセンサ用のICチップにおいて、前記サンプリング手段のタイミングと前記電流供給用スイッチング手段のタイミングとが同期されている。
【0021】
請求項7記載の発明によれば、サンプリング手段は、電流供給用スイッチング手段が励磁電流を流すタイミングにあわせて、MI素子からの出力信号のサンプリングを行うことにより、安定して出力信号のピークを検出することができ、安定して外部磁場を測定することが可能となる。
【0022】
請求項8に記載の如く、請求項6または7記載のMIセンサ用のICチップにおいて、外部からの切替信号に基づいて、前記励磁電流を供給するMI素子を切替えるMI素子切替用手段を有し、前記パルス信号発生手段を第1及び第2のMI素子に対して共用する。
【0023】
請求項8記載の発明によれば、パルス信号発生手段は第1及び第2のMI素子に対して共用される。したがって、各々のMI素子に供給されるパルス状の励磁電流の時間的なずれを防止し、信号処理手段でのサンプリングのタイミングのずれを抑制することができる。また、パルス信号発生手段を共用することにより、回路数を低減し、ICチップを小型化することができる。なお、MI素子切替用手段は例えば図4に示すXY軸切替スイッチである。
【0024】
請求項9に記載の如く、請求項6〜8のうち、いずれか一項記載のMIセンサ用のICチップにおいて、前記検出信号を増幅する増幅手段を更に有し、前記増幅手段は、前記第2の対角線に対して、前記MI素子接続用電極が配置された前記隣合う辺の近傍のその隣合う辺とは反対側の領域に配置される。
【0025】
請求項10に記載の如く、請求項9記載のMIセンサ用のICチップにおいて、前記増幅手段から供給された増幅信号を外部に出力する出力手段を更に有し、前記出力手段は、前記第2の対角線に対して、前記MI素子接続用電極が配置された前記隣合う辺の近傍のその隣合う辺とは反対側の領域に配置される。
【0026】
請求項11に記載の如く、請求項10記載のMIセンサ用のICチップにおいて、前記出力手段から供給される信号を外部に出力する出力用電極を更に有し、前記出力用電極は、前記第2の対角線に対して前記MI素子接続用電極が配置された前記隣合う辺の近傍のその隣合う辺とは反対側の領域に配置される。
【0027】
請求項9〜11記載の発明によれば、MI素子接続用電極は前記隣合う辺の近傍に配置されている。増幅手段、出力手段及び出力用電極は、その隣合う辺とは前記第2の対角線に対して反対側の当該ICチップの領域に配置される。したがって、増幅手段、出力手段及び出力用電極が、第1及び第2のMI素子のMI素子接続用電極とは離隔して配置されることにより、電流供給用スイッチング手段のパルス状の励磁電流から生ずる電磁波に起因するノイズを低減することができる。なお、増幅手段及び出力手段はそれぞれ例えば図4に示す増幅回路及び出力回路である。
【0028】
請求項12に記載の如く、外部磁場を検知するMI素子と、前記MI素子からの検知信号が供給される四角形状のICチップと、よりなるMIセンサであって、前記ICチップは、前記MI素子を接続するMI素子接続用電極と、パルス状の信号によって制御され、前記MI素子にMI素子接続用電極を介してパルス状の励磁電流を供給する電流供給用スイッチング手段とを有し、前記MI素子接続用電極は、MI素子に面する前記ICチップの辺の近傍に設けられるMIセンサが提供される。
【0029】
請求項12記載の発明によれば、MI素子に励磁電流を供給するMI素子接続用電極が、ICチップのMI素子に面する辺の近傍に設けられている。励磁電流は高周波も含むパルス状で比較的大電流であるので、MI素子と電極とを結ぶ配線がアンテナとなって電磁波を放出し、ICチップの磁場の大きさを表す出力信号の信号対雑音比を低下させてしまうという問題がある。ICチップの辺に面して設けられたMI素子の近傍にMI素子接続用電極を設けることにより、配線長を短縮し電磁波の放射を抑制することができる。その結果、信号対雑音比の良好な、すなわち高感度なMIセンサを実現できる。
【0030】
請求項13に記載の如く、請求項12記載のMIセンサにおいて、前記電流供給用スイッチング手段は、前記MI素子接続用電極が配置された辺の近傍に設けられる。
【0031】
請求項13記載の発明によれば、電流供給用スイッチング手段をMI素子接続用電極と同じMI素子に面する辺の近傍に設けられる。例えば、MI素子接続用電極はICチップの再表層のパッシベーション層上に形成されているが、このMI素子接続用電極の下側のICチップ基板上に電流供給用スイッチング手段が設けられていてもよい。このような構成により、上述したMI素子と電極との関係と同様に、配線長を短縮して励磁電流による電磁波の放出を抑制することができる。
【0032】
請求項14に記載の如く、第1のMI素子と、前記第1のMI素子が形成する平面と平行な平面上に、前記第1のMI素子と所定角度をなして配置された第2のMI素子と、前記第1及び第2のMI素子からの検知信号が供給され四角形状のICチップと、よりなるMIセンサであって、前記ICチップは、前記MI素子を接続するMI素子接続用電極と、パルス状の信号によって制御され、前記MI素子にMI素子接続用電極を介してパルス状の励磁電流を供給する電流供給用スイッチング手段とを有し、前記第1及び第2のMI素子は前記ICチップの隣合う辺に面して配置され、前記電流供給用スイッチング手段は、前記第1及び第2のMI素子ごとに設けられると共に、第1及び第2のMI素子に対して同等の位置に配置されるMIセンサが提供される。
【0033】
請求項14記載の発明によれば、第1のMI素子と第2のMI素子は平行な平面上で互いに所定角度をなして設けられている。所定の各度は0°でなければよく、90°であることが好ましい。外部磁場の大きさを効率的に検知することができる。また、ICチップは四角形で、前記MI素子接続用電極は隣合う辺のその近傍にそれぞれ配置されている。また、ICチップは第1及び第2のMI素子に励磁電流を供給しそのための電流供給用スイッチング手段を2つ有している。さらに、電流供給用スイッチング手段は、第1及び第2のMI素子に対して同等に配置されている。したがって、電流供給用スイッチング手段からMI素子までの2つの配線を同様に設けることができ、配線等の寄生抵抗や寄生容量により励磁電流の遅延や波形の変化を同等とすることでき、第1及び第2のMI素子からの出力信号とのタイミングのずれを抑制することができる。その結果、高感度なMIセンサが実現できる。
【0034】
請求項15に記載の如く、請求項14記載のMIセンサにおいて、前記電流供給用スイッチング手段は、前記第1及び第2のMI素子が面する辺が挟む第1の対角線とは異なる第2の対角線上に配置される。
【0035】
請求項15記載の発明によれば、電流供給用スイッチング手段を第1の対角線とは異なる第2の対角線上あるいはその近傍に配置することにより、2つの電流供給用スイッチング手段の距離を長くとることができる。したがって、電流供給用スイッチング手段同士のクロストークを抑制して、励磁電流への雑音の重畳や電流供給用スイッチング手段を構成する回路の誤動作を防止することができる。
【0036】
請求項16に記載の如く、請求項14または15記載のMIセンサにおいて、前記電流供給用スイッチング手段を制御するパルス状の信号を発生するパルス信号発生手段を更に有し、前記パルス信号発生手段は、前記各々の電流供給用スイッチング手段から等距離に配置される。
【0037】
請求項16記載の発明によれば、励磁電流のパルスのタイミングを決定するパルスを発生するパルス発生手段を各々電流供給用スイッチング手段から等距離に設ける。したがって、パルス発生手段からスイッチング回路までの配線等を同等として、寄生抵抗及び寄生容量に起因する各々の電流供給用スイッチング手段から流す励磁電流のタイミングのずれを同等とすることができる。その結果、処理手段において、MI素子からの出力信号を安定して処理できる。
【0038】
請求項17に記載の如く、請求項14〜16のうち、いずれか一項記載のMIセンサにおいて、前記第1及び第2のMI素子からの検知信号が供給され、外部磁場の大きさに対応する大きさの検出信号を生成する信号処理手段を更に有し、前記信号処理手段は、サンプリング手段を有し、前記各々の電流供給用スイッチング手段から等距離に配置される。
【0039】
請求項17記載の発明によれば、2つのMI素子に誘起された検知信号のタイミングのずれを抑制し、サンプリング手段において安定して処理可能となる。
【0040】
請求項18に記載の如く、請求項17記載のMIセンサにおいて、前記サンプリング手段のタイミングと前記電流供給用スイッチング手段のタイミングとが同期されている。
【0041】
請求項18記載の発明によれば、サンプリング手段は、電流供給用スイッチング手段が励磁電流を流すタイミングにあわせて、MI素子からの出力信号のサンプリングを行うことにより、安定して出力信号のピークを検出することができ、安定して外部磁場を測定することが可能となる。
【0042】
請求項19に記載の如く、請求項17または18記載のMIセンサにおいて、外部からの切替え信号に基づいて、前記励磁電流を供給する第1軸及び第2軸のMI素子を切り替える第2のスイッチング手段を設け、前記パルス信号発生手段及び信号処理手段を第1軸及び第2軸のMI素子に対して共通に設ける。
【0043】
請求項19記載の発明によれば、パルス信号発生手段及び信号処理手段は第1及び第2のMI素子に対して共通に設けられている。したがって、各々のMI素子に供給される励磁電流及び信号処理手段でのサンプリングのタイミングのずれを抑制することができる。また、パルス信号発生手段及び信号処理手段を共通とすることにより、回路数を低減し、ICチップを小型化することができる。
【0044】
請求項20に記載の如く、請求項17〜19のうち、いずれか一項記載のMIセンサにおいて、前記ICチップは、前記検出信号を増幅する増幅手段を更に有し、前記増幅手段は、前記第2の対角線に対して、前記第1及び第2のMI素子が面する前記隣合う辺とは反対側の領域に配置される。
【0045】
請求項21に記載の如く、請求項20記載のMIセンサにおいて、前記増幅手段から供給された増幅信号を外部に出力する出力手段を更に有し、前記出力手段は、前記第2の対角線に対して、前記第1及び第2のMI素子が面する前記隣合う辺とは反対側の領域に配置される。
【0046】
請求項22に記載の如く、請求項21記載のMIセンサにおいて、前記出力手段から供給される信号を外部に出力する出力用電極を有し、前記出力用電極は、前記第2の対角線に対して、前記第1及び第2のMI素子が面する前記隣合う辺とは反対側の領域に配置される。
【0047】
請求項20〜22記載の発明によれば、増幅手段、出力手段及び出力用電極は、第1及び第2のMI素子が面する隣合う辺の反対側の領域に配置される。したがって増幅手段、出力手段及び出力用電極が電流供給用スイッチング手段及びMI素子接続用電極と離隔して配置されることにより、電流供給用スイッチング手段のパルス状の励磁電流から生ずる電磁波に起因するノイズを低減することができる。
【0048】
請求項23に記載の如く、請求項12〜22のうち、いずれか一項記載のMIセンサを備えた電子装置が提供される。
【0049】
請求項23記載の発明によれば、高感度なMIセンサを備え、かつMIセンサはMI素子とICチップにより構成されているので、高感度でかつ小型化可能な電子装置を実現できる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0051】
図1は、本発明の実施の形態のMIセンサの斜視図である。図1を参照するに、本実施の形態のMIセンサ10は、セラミック、ガラス、プラスチック、シリコン等よりなるケース11と、同じ面内で互いに垂直(X軸とY軸とする。)をなしてケース11内に配設された2つの磁気インピーダンス素子(以下「MI素子」と呼ぶ。)12、12と、MI素子12、12と接続され、ケース11内に配設されたICチップ13などにより構成されている。このMIセンサ10は、ICチップ13より励磁電流がMI素子12、12に供給され、磁気インピーダンス効果により外部磁場の大きさに対応した検知信号がX軸及びY軸のMI素子12、12に誘起され、ICチップ13がその検知信号を処理して外部磁場の大きさに対応した出力信号を出力して、外部磁場の大きさ及び方向を検出する。
【0052】
ケース11には、中心にICチップ13を収納する四角形の凹部が形成されており、またMI素子12、12を収納する長さ約4mm、幅数mm程度の凹部が形成されている。また、周辺部の上面にはケース電極14が設けられ、ワイヤ15などによりICチップ13との接続や、外部との信号の送受信を行う端子に接続されるようになっている。
【0053】
ICチップ13は後述する回路を有するCMOSまたはバイポーラIC等により構成されている。ICチップ13はその表面にマイクロプロセッサ等の外部装置(図示せず)、及びMI素子12、12との接続をするための励磁電流用電極16及び検知信号用電極17が設けられている。ICチップ13はMI素子12、12のアモルファスワイヤ(図2において示す)に流すパルス状の励磁電流を励磁電流用電極16を介して供給し、また、外部磁場の大きさに対応する検知信号が検知信号用電極17を介して供給され、後述する回路により外部磁場に相当する検出信号を出力する。
【0054】
MI素子12は、外部磁場を2軸に分解してその2軸の成分の大きさを検出するため、2つ設けられ、互いに垂直にケース11に収納されている。MI素子12は、例えばおおよそ長さ4mm、幅1mm、高さ0.3mmの形状を有する。
【0055】
図2は、MI素子の一例を示す斜視図である。MI素子12は無磁歪のNiFe、CoFeB等の軟磁性材料よりなるアモルファスワイヤ18と、そのアモルファスワイヤ18を巻回するように形成された検知コイル19などにより構成されている。MI素子12は、磁気インピーダンス効果により、外部磁場の方向及び大きさを検出することが可能である。
【0056】
次に、MI素子12の磁場を検出する原理を簡単に説明する。図3(A)〜(D)はMI素子の原理を説明する図である。図3(A)を参照するに、アモルファスワイヤ18に励磁電流Iを流す。この励磁電流Iによりアモルファスワイヤ18の周囲に磁場Hが生成される。アモルファスワイヤ18は軟磁性の強磁性体であるので磁化Mを有し、図3(B)に示すように、その磁化Mが磁場Hによりアモルファスワイヤ18の周方向に配列される。励磁電流Iが交流である場合は、それと同じ周波数で磁化Mの方向が周期的にスイッチする。図3(C)及び(D)に示すように、このアモルファスワイヤ18の長手方向に外部磁界Hが印可されると、アモルファスワイヤの磁化Mには、磁場Hと外部磁界Hとの合成磁場H’が印可され、磁化Mの方向が変わる。するとアモルファスワイヤ18の長手方向の磁場が周期的に変化し、アモルファスワイヤ18を囲むように形成された検知コイル19(図3(A)に示す)に、磁場Hに比例した検知信号が誘起され、この検知信号により磁場の大きさを検出することができる。さらにこのMI素子12に対して垂直にもう1つのMI素子12(図1に示す。)を配置することにより、垂直方向の磁場成分を検出することができる。このようにして互いに垂直に配置された2つのMI素子12、12により磁場の大きさ及び方向を検出することができる。
【0057】
なお、検知コイル19に誘起される電圧信号の波高値は、励磁電流の周波数に比例する。したがって、励磁電流Iがパルス状である場合、その立上がりの急峻さの程度により含まれる高周波成分が変わるため、各々のMI素子12、12に供給される励磁電流の立ち上がりが異なると、同一の大きさの外部磁場が各々のMI素子12、12に印可されていても各々の検知コイル19、19に誘起される検知信号の波高値は異なってくる。そのため、図6において説明する本発明の回路配置により、各々のMI素子12、12に流す励磁電流の電流波形、特に立上がり波形を同等のものとすることにより、2軸のMI素子12、12の感度差を低減することができる。
【0058】
次に図4及び図5を参照しながら、本発明の実施の形態のMIセンサ用のICチップについて詳述する。
【0059】
図4は、本実施の形態のMIセンサ用のICチップの回路図である。また、図5(A)〜(J)はその波形図である。図4を参照するに、本実施の形態のICチップ13は、パルス発生回路21と、XY軸切替スイッチ22と、バッファ回路23と、スイッチング回路24と、検出回路25と、増幅回路26と、出力回路28などにより構成されている。
【0060】
また、ICチップ13は、X軸及びY軸のMI素子12、12に励磁電流を流すための回路、すなわちバッファ回路23及びスイッチング回路24はX軸、Y軸独立に、その他の回路はX軸、Y軸共通に構成されている。独立した回路部分は、互いに離隔して配置されているMI素子12に十分な励磁電流を供給し、X軸用とY軸用の信号が互いに干渉してクロストークによるノイズが増大することを回避することができる。また、共通部分の回路、例えばパルス発生回路21、検出回路25などは、X軸用とY軸用の信号を共通に生成あるいは処理することにより、X軸用とY軸用の感度差等を低減することができ、また、回路数が低減されるのでICチップ13の小型化が可能となる。以下各回路について詳述する。
【0061】
パルス発生回路21では、200kHz〜10数MHzのパルス状あるいは高周波の信号が生成される。具体的には、マルチバイブレータや水晶発振器を用いた発振回路等によりデューティ比約50%のパルス信号を発生させ、そのパルス信号を積分回路等により遅延させ、もとの信号と遅延させた信号の「AND」をとって図5(A)に示す、例えば1〜30nsecの時間幅の短いパルスが生成される。本実施の形態ではパルス周期を500kHzとした。
【0062】
パルス発生回路21により生成されたパルス信号はXY軸切替スイッチ22に供給され、ここでパルス信号が振り分けられる。XY軸切替スイッチ22では、具体的には外部からXY軸切替信号用電極27を介して供給されるXY軸切替信号により制御され、パルス信号がX軸若しくはY軸用のバッファ回路23、23に振り分けられる。なお、XY軸切替信号は、ICチップ13の外部、例えばMIセンサ10が実装された電子装置のMPU等から供給され、図5(B)に示すように、「L」または「H」のデジタル信号である。例えば、XY軸切替信号が「H」のときはX軸用、「L」のときはY軸用のバッファ回路23にパルス信号が振り分けられる。
【0063】
バッファ回路23は、数個〜10数個の直列に接続されたバッファより構成される。下流のバッファになるほど、より大きな駆動電流を流すことが可能なように、例えばCMOS−FETのゲート幅とゲート長の積を次第に大きく設定してもよい。スイッチング回路24、24の制御部により大きな電流を流すことができる。また、図5(C)及び(D)に示すように、X軸用及びY軸用のバッファ回路23、23にはパルス信号が交互に入力される。
【0064】
スイッチング回路24、24では、バッファ回路23により電流が増幅されたパルス信号が制御部に入力される。スイッチング回路24、24は例えばMOS−FETにより構成され、パルス信号がそのゲートに入力される。パルス信号によりこのMOS−FETがターンオンされると、励磁電流がソースから電極を介して電極に接続されたMI素子12、12に供給される。ここで励磁電流は、100mA〜500mAの範囲であることが好ましい。100mAより小さいとMI素子12の検知コイル19、19に十分な出力電圧が誘起されず、信号対雑音比が低下してしまう。また500mAより大きいとX軸用とY軸用のスイッチング回路24、24のクロストークにより、本来オフのはずの一方のスイッチング回路がターンオンしてしまうなどの誤動作が生じてしまう。また、クロストークを回避するためには、X軸用およびY軸用のスイッチング回路24、24が離れて配置されることが好ましく、さらには、半導体素子13の対角線上の両端であることが更に好ましい。
【0065】
スイッチング回路24からの励磁電流は、ICチップ13の表面に形成された励磁電流用電極16(図1に示す)に取り出される。励磁電流用電極16は、スイッチング回路24に近くかつMI素子12に近い、例えばMI素子12に面するICチップ13の辺に近い程良い。励磁電流は比較的大電流であるので、スイッチング回路24からMI素子12までの配線が長すぎると、配線がアンテナとなって電磁波を放射してしまい、信号対雑音比を低下させてしまう。
【0066】
励磁電流用電極16にワイヤなどによって接続されたMI素子12には、パルス状の励磁電流がアモルファスワイヤ18に流れ、ICチップ13のグランドGNDに落とされる。外部磁場のアモルファスワイヤ18に平行な成分の大きさに応じて、図5(G)及び(H)に示すように、検知コイル19の両端に検知信号が誘起される。この検知信号はワイヤ及びICチップ13の表面に形成された検知信号用電極17を介して検出回路25に供給される。なお、励磁電流はICチップ13のグランドGNDの替わりにICチップ13外、例えばMIセンサのグランドに落とされるようにしてもよい。
【0067】
検出回路25は、遅延回路30、サンプリング回路31、ホールド回路32、及び増幅器33などより構成されている。検出回路25では、X軸及びY軸の検知コイル19、19に誘起された検知信号を、パルス信号に同期させたサンプリング回路31により、検知信号のメインピークをサンプリングしホールド回路により、そのピーク値を保持する。
【0068】
サンプリング回路31は、アナログスイッチSW、SWにより構成されている。すなわち、図5(G)及び(H)に示すように、X軸及びY軸の検知コイル19、19の検知信号に対して、図5(C)及び(D)に示すパルス信号がアナログスイッチSW、SWの制御部に入力され、パルス信号が「H」のとき、検知信号を透過する。検知信号はバッファ回路23及びスイッチング回路24などによりパルス信号に対して遅れが生じているので、パルス信号を遅延回路により遅延させ(図示せず)、検知信号の立上がりと同期させる。このような構成により、検知信号のメインピークを透過させることができる。
【0069】
検出回路25では、図5(I)に示すように、さらに時系列に連なったX軸及びY軸の検知信号をコンデンサなどにより構成されたホールド回路32によりホールドされる。次いで、増幅器33では、ホールドされた信号を増幅し、検出信号として出力する。
【0070】
増幅回路26では、検出信号を所望の電圧まで増幅して、ICチップ13の表面に設けられた出力用電極34を介してICチップ13の外部に出力する。また、増幅回路26にさらに出力回路28を設け、低インピーダンスの出力信号に変換してもよい。また、A/Dコンバータによりデジタル信号として出力しても良い。なお、MIセンサ10が搭載された電子装置では、このICチップ13の出力信号から、前記XY軸切替信号を用いて、X軸及びY軸の磁場成分を抽出して合成することにより、外部磁場の大きさ及び方向を求めることができる。
【0071】
次に、本願の特徴の一つであるICチップを構成する回路の配置について説明する。
【0072】
図6は本実施の形態のICチップの回路配置及びMI素子を示す平面図である。
【0073】
図6を参照するに、X軸用及びY軸用のMI素子12、12はICチップ13の隣り合う2辺に面して配置されている。
【0074】
パルス回路21は、MI素子12、12に面する2辺に挟まれた第1対角線上に配置される。パルス回路21はX軸及びY軸用の回路およびMI素子12、12に接続されるので、X軸及びY軸のMI素子12、12から対称の位置に配置することにより、X軸用及びY軸用の回路の配線長等を揃えることができる。したがって、回路の寄生容量、寄生インダクタンス等によるパルス信号の波形の変形を揃えることができ、出力信号への影響をX軸用及びY軸用に対して揃えることができる。また、パルス回路21はX軸用及びY軸用のスイッチング回路24から等距離又はほぼ等距離に配置される。パルス回路21からスイッチング回路24までの配線長をX軸用とY軸用とで揃えることができる。なお、パルス回路21は励磁電流用電極16に対しても同様に配置されることが好ましい。
【0075】
X軸用及びY軸用のバッファ回路23は、パルス回路21に対してほぼ対称に配置される。各々の配線長を揃えることができる。また、バッファ回路23を構成するバッファは、X軸用及びY軸用とも同様の構成とする。それぞれのバッファのゲート長等のデザインルールを揃えることにより素子動作速度を揃え、パルス信号のタイミングと検出信号のタイミングとがX軸用とY軸用とで異ならないようにする。
【0076】
X軸用及びY軸用のスイッチング回路24は、互いに離隔して配置される。例えば、X軸用及びY軸用のMI素子12、12が面する2辺において、その2辺が交点を形成する一端とは反対側の他端付近、その他端同士を結ぶ第2対角線上または第2対角線付近に配置することが好ましい。スイッチング回路24同士のクロストークを抑制することができる。
【0077】
また、スイッチング回路24と励磁電流をMI素子12、12に供給する励磁電流用電極16は近接して配置される。スイッチング回路24から励磁電流用電極16までの配線長を可能限り短くし、配線からの電磁波の放射を抑制することができる。さらにスイッチング回路24とMI素子12、12との位置関係は、X軸及びY軸とで同等に配置される。例えばスイッチング回路24とMI素子12、12との距離をX軸及びY軸とで互いに同様に配置される。寄生抵抗、寄生容量及び寄生インダクタンス等をX軸及びY軸とで同様にして、パルス状の励磁電流の波形の変形を揃えることができるとともに、サンプリング回路でのタイミングのずれの発生を防止することができる。
【0078】
励磁電流をMI素子12、12に供給するICチップ13の表面に形成された励磁電流用電極16は、MI素子12、12が面する辺あるいはその付近に配置される。励磁電流用電極16からMI素子12、12までの配線長を可能限り短くし、配線からの電磁波の放射を抑制することができる。スイッチング回路24と励磁電流用電極16、及び励磁電流用電極16とMI素子12、12の位置関係は、X軸及びY軸とで同等に配置する。寄生容量及び寄生インダクタンス等をX軸及びY軸とで同様にして、パルス状の励磁電流の波形の変形を揃えることができるとともに、サンプリング回路でのタイミングのずれの発生を防止することができる。
【0079】
検出回路25は、X軸用及びY軸用のMI素子12、12が面する2辺の交点付近に配置される。MI素子12、12の出力信号に雑音が重畳されることを防止する。特に検出回路25は、X軸用及びY軸用のスイッチング回路24、24から等距離に配置される。スイッチング回路24、24からの電磁波の影響を低減し、かつその影響をX軸用及びY軸用とで同等にすることができる。
【0080】
増幅回路26及び出力回路28は、第2対角線に対してMI素子12、12が面する2辺の反対側に配置される。増幅回路26及び出力回路28の信号にスイッチング回路24からの雑音が重畳されることを抑制することができる。また、外部に出力する出力用電極34も同様に配置される。
【0081】
図7は、本発明の実施の形態の携帯電話機の一例を示す分解図である。図7を参照するに、携帯電話機50は、表示部51と、操作部52と、アンテナ53と、スピーカ54と、マイク55と、通信用基板56と、通信用基板に搭載されMIセンサ58などより構成されている。
【0082】
MIセンサ58は、上述した実施の形態の構成を有する。このMIセンサ58により、地磁気の方向に基づいて携帯電話機50の向いている方位・角度を検出することが可能である。例えば、携帯電話機50が受信し表示部51に表示された現在地付近の地図を、MIセンサにより検出した携帯電話機50の向いている方位・角度にあわせて、見やすいように表示部上で回転させる。
【0083】
上述したように、本実施の形態のMIセンサ58はMI素子12をICチップ13により駆動し、外部磁場を検出している。したがって、従来のディスクリートの回路によって構成されている磁気センサより小型化可能である。なお、携帯電話機50の通信機能を有する基本構成自体は周知であり、その詳細な説明は本明細書では省略する。
【0084】
以上本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0085】
例えば、上述した実施の形態では2軸のMI素子を備えたMIセンサを例に説明したが、1軸のMI素子を備えたMIセンサでもよい。1つのMI素子12とICチップ13を近接して、すなわちICチップ13の1辺に面するようにMI素子12を配置し、MI素子12と励磁電流用電極16又はMI素子12とスイッチング回路24の位置関係を上述した実施の形態同様にする。また、スイッチング回路はバイポーラトランジスタなどにより構成されていてもよい。
【0086】
【発明の効果】
以上詳述したところから明らかなように、本発明によれば、MI素子を駆動し、出力信号をICチップにより処理しているので、小型で、高感度なMIセンサ、MIセンサ用のICチップおよびそのMIセンサを備えた電子装置を実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のMIセンサの斜視図である。
【図2】MI素子の一例を示す斜視図である。
【図3】(A)〜(D)はMI素子の原理を説明する図である。
【図4】本実施の形態のMIセンサ用のICチップの回路図である。
【図5】(A)〜(J)は本実施の形態のMIセンサ用のICチップの波形図である。
【図6】本実施の形態のICチップの回路配置及びMI素子を示す平面図である。
【図7】本発明の実施の形態の携帯電話機の一例を示す分解図である。
【符号の説明】
10、58  MIセンサ
11  ケース
12、12、12  MI素子
13  ICチップ
16  励磁電流用電極
18  アモルファスワイヤ
19、19、19  検知コイル19
21  パルス発生回路
22  XY軸切替スイッチ
23、23、23  バッファ回路
24、24、24  スイッチング回路
25  検出回路25
26  増幅回路26
28  出力回路28
31  サンプリング回路
34  出力用電極
50  携帯電話機

Claims (23)

  1. 外部磁場を検知するMI素子からの検知信号が供給され、四角形状のMIセンサ用のICチップであって、
    前記MI素子を接続するMI素子接続用電極と、
    パルス状の信号によって制御され、前記MI素子にMI素子接続用電極を介してパルス状の励磁電流を供給する電流供給用スイッチング手段とを有し、
    前記MI素子接続用電極は、当該ICチップの辺の近傍に設けられることを特徴とするMIセンサ用のICチップ。
  2. 前記電流供給用スイッチング手段は、前記MI素子接続用電極が配置された辺の近傍に設けられることを特徴とする請求項1記載のMIセンサ用のICチップ。
  3. 第1及び第2のMI素子からの検知信号が供給されるMIセンサ用のICチップであって、
    前記第1及び第2のMI素子のMI素子接続用電極は互いに隣合う辺の各々の辺の近傍に配置され、
    前記電流供給用スイッチング手段は、第1及び第2のMI素子ごとに設けられると共に、前記第1及び第2のMI素子のMI素子接続用電極に挟まれた、前記四角形の第1の対角線に対して対称に離隔して配置されることを特徴とする請求項1または2記載のMIセンサ用のICチップ。
  4. 前記電流供給用スイッチング手段は、前記第1の対角線とは異なる第2の対角線上に配置されることを特徴とする請求項3記載のMIセンサ用のICチップ。
  5. 前記電流供給用スイッチング手段を制御するパルス状の信号を発生するパルス信号発生手段を更に有し、
    前記パルス信号発生手段は、前記各々の電流供給用スイッチング手段から等距離に配置されることを特徴とする請求項3または4記載のMIセンサ用のICチップ。
  6. 前記第1及び第2のMI素子からの検知信号が供給され、外部磁場の大きさに対応する大きさの検出信号を生成する信号処理手段を更に有し、
    前記信号処理手段は、サンプリング手段を有し、前記2つの電流供給用スイッチング手段から等距離に配置されることを特徴とする請求項3〜5のうち、いずれか一項記載のMIセンサ用のICチップ。
  7. 前記サンプリング手段のタイミングと前記電流供給用スイッチング手段のタイミングとが同期されていることを特徴とする請求項6記載のMIセンサ用のICチップ。
  8. 外部からの切替信号に基づいて、前記励磁電流を供給するMI素子を切替えるMI素子切替用手段を有し、
    前記パルス信号発生手段を第1及び第2のMI素子に対して共用することを特徴とする請求項6または7記載のMIセンサ用のICチップ。
  9. 前記検出信号を増幅する増幅手段を更に有し、
    前記増幅手段は、前記第2の対角線に対して、前記MI素子接続用電極が配置された前記隣合う辺の近傍のその隣合う辺とは反対側の領域に配置されることを特徴とする請求項6〜8のうち、いずれか一項記載のMIセンサ用のICチップ。
  10. 前記増幅手段から供給された増幅信号を外部に出力する出力手段を更に有し、
    前記出力手段は、前記第2の対角線に対して、前記MI素子接続用電極が配置された前記隣合う辺の近傍のその隣合う辺とは反対側の領域に配置されることを特徴とする請求項9記載のMIセンサ用のICチップ。
  11. 前記出力手段から供給される信号を外部に出力する出力用電極を更に有し、
    前記出力用電極は、前記第2の対角線に対して、前記MI素子接続用電極が配置された前記隣合う辺の近傍のその隣合う辺とは反対側の領域に配置されることを特徴とする請求項10記載のMIセンサ用のICチップ。
  12. 外部磁場を検知するMI素子と、前記MI素子からの検知信号が供給される四角形状のICチップと、よりなるMIセンサであって、
    前記ICチップは、前記MI素子を接続するMI素子接続用電極と、パルス状の信号によって制御され、前記MI素子にMI素子接続用電極を介してパルス状の励磁電流を供給する電流供給用スイッチング手段とを有し、
    前記MI素子接続用電極は、MI素子に面する前記ICチップの辺の近傍に設けられることを特徴とするMIセンサ。
  13. 前記電流供給用スイッチング手段は、前記MI素子接続用電極が配置された辺の近傍に設けられることを特徴とする請求項12記載のMIセンサ。
  14. 第1のMI素子と、
    前記第1のMI素子が形成する平面と平行な平面上に、前記第1のMI素子と所定角度をなして配置された第2のMI素子と、
    前記第1及び第2のMI素子からの検知信号が供給され、四角形状のICチップと、よりなるMIセンサであって、
    前記ICチップは、前記MI素子を接続するMI素子接続用電極と、パルス状の信号によって制御され、前記MI素子にMI素子接続用電極を介してパルス状の励磁電流を供給する電流供給用スイッチング手段とを有し、
    前記第1及び第2のMI素子は前記ICチップの隣合う辺に面して配置され、前記電流供給用スイッチング手段は、前記第1及び第2のMI素子ごとに設けられると共に、第1及び第2のMI素子に対して同等の位置に配置されることを特徴とするMIセンサ。
  15. 前記電流供給用スイッチング手段は、前記第1及び第2のMI素子が面する辺が挟む第1の対角線とは異なる第2の対角線上に配置されることを特徴とする請求項14記載のMIセンサ。
  16. 前記電流供給用スイッチング手段を制御するパルス状の信号を発生するパルス信号発生手段を更に有し、
    前記パルス信号発生手段は、前記各々の電流供給用スイッチング手段から等距離に配置されることを特徴とする請求項14または15記載のMIセンサ。
  17. 前記第1及び第2のMI素子からの検知信号が供給され、外部磁場の大きさに対応する大きさの検出信号を生成する信号処理手段を更に有し、
    前記信号処理手段は、サンプリング手段を有し、前記各々の電流供給用スイッチング手段から等距離に配置されることを特徴とする請求項14〜16のうち、いずれか一項記載のMIセンサ。
  18. 前記サンプリング手段のタイミングと前記電流供給用スイッチング手段のタイミングとが同期されていることを特徴とする請求項17記載のMIセンサ。
  19. 外部からの切替え信号に基づいて、前記励磁電流を供給する第1軸及び第2軸のMI素子を切り替える第2のスイッチング手段を設け、
    前記パルス信号発生手段及び信号処理手段を第1軸及び第2軸のMI素子に対して共通に設けることを特徴とする請求項17または18記載のMIセンサ。
  20. 前記ICチップは、前記検出信号を増幅する増幅手段を更に有し、
    前記増幅手段は、前記第2の対角線に対して、前記第1及び第2のMI素子が面する前記隣合う辺とは反対側の領域に配置されることを特徴とする請求項17〜19のうち、いずれか一項記載のMIセンサ。
  21. 前記増幅手段から供給された増幅信号を外部に出力する出力手段を更に有し、
    前記出力手段は、前記第2の対角線に対して、前記第1及び第2のMI素子が面する前記隣合う辺とは反対側の領域に配置されることを特徴とする請求項20記載のMIセンサ。
  22. 前記出力手段から供給される信号を外部に出力する出力用電極を有し、
    前記出力用電極は、前記第2の対角線に対して、前記第1及び第2のMI素子が面する前記隣合う辺とは反対側の領域に配置されることを特徴とする請求項21記載のMIセンサ。
  23. 請求項12〜22のうち、いずれか一項記載のMIセンサを備えた電子装置。
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