JP2004114307A - インクジェットヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】FPC基板の各導体パターンと各駆動電極とを確実に絶縁できると共に、圧電シートの変形の阻害を確実に防止することができるインクジェットヘッドを提供する。
【解決手段】圧電シート20は、4枚の第1乃至第4圧電層21〜24を積層した構造となっている。また、第1圧電層21上面部の各インク圧力室19Aに対応する位置には、相似形状の略菱形形状の駆動電極20Aが形成されると共に、この駆動電極20Aの鋭角部から連続してランドパターン20Bが形成されている。また、FPC基板3は、ベースフィル31の上面部に設けられる導体パターン32と、ベースフィルム31の下面部の各ランドパターン20Bに対向する位置に形成されてスルーホール33を介してこの導体パターン32と電気的に接続されるランド接続パターン35とが設けられ、上面部がレジスト膜34で被覆されている。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェットヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、種々の積層型の圧電アクチュエータを用いたインクジェットヘッドが提案されている。
例えば、従来の圧電アクチュエータとしての圧電素子(以下、PZTとする)は、各流路に対応した駆動部と支持部が形成されている。PZTの各層の内部電極(ホット電極)は、共通液室側端面でAgPd焼付印刷にて結線され、また、共通電極(グランド電極)はノズル側端面にて同様に結線され両サイドから、共通液室端面まで電極で延長されている。また、各圧電素子を駆動する回路の出力端子と接続されているFPC(フレキシブル・プリント・ケーブル)のインクジェットヘッド接続側の導体パターンは、ホット電極と共通電極のPZTの駆動電極配列と同じパターン(同一ピッチ)で配列されている。このFPCの各導体パターンは上側フィルムと下側フィルムとによりサンドウィッチされて、FPC(フレキシブル・プリント・ケーブル)を形成し、インクジェットヘッドの接合に際し、フィルムの一部が切除されて各電極が露出されている。更に、各電極の駆動電極部に接合する面にはハンダメッキが数μ〜数十μされて構成されている。これにより、FPCの各電極と駆動電極部を重ね、ハンダが溶融する温度まで接合部を加熱すれば、駆動電極部とFPCの各電極とが接合される(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−320721号公報(段落(0008)〜(0011)、図1、図2及び図8)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のインクジェットヘッドにおいては、FPC基板のローコスト化のために、FPC基板の下面部に構成される各導体パターンの表面を樹脂製の下側フィルムに替えてレジスト層を塗布して絶縁する方法が採用されている。
しかしながら、PZTの駆動電極をマトリックス状に配列し、各駆動電極の近傍位置にランドパターンを形成する場合には、FPC基板の各電極も下面部にマトリックス状に配列される。そのため、このマトリックス状に配列された各電極の周縁部にレジスト層が形成され、このレジスト層とPZT上の各駆動電極又は各ランドパターンとの接触を避けるために、FPCの各電極上にニッケルメッキ等によりレジスト層の上側に突出するバンプを形成する必要があり、組立作業が煩雑になるという問題がある。また、半田バンプを形成して熱圧着などによって加熱接合すると、各電極周囲のレジスト層がPZTの駆動電極に溶融付着して、この駆動電極下のPZTの変形を阻害する虞があるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、プリント基板の一面側に導体パターンを形成すると共に、該プリント基板の他面側に導体パターンに電気的に接続されると共に、圧電シートの各駆動電極に電気的に接続する際に溶融しない凸部を有するランド接続パターンを形成して、このプリント基板の他面側を圧電シートに載置し、この凸部を各駆動電極のランドパターンに半田付けすることにより、プリント基板の他面側と各駆動電極の表面との間に所定間隔の隙間を形成することができ、圧電シートの変形の阻害を確実に防止することができるインクジェットヘッドを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため請求項1に係るインクジェットヘッドは、複数のインク圧力室が所定間隔で形成されたキャビティプレートと、前記キャビティプレートに接合されると共に、前記各インク圧力室に対向して駆動電極が形成された圧電シートと、前記圧電シートの各駆動電極に給電するための導体パターンが形成されたプリント基板とを備えたインクジェットヘッドにおいて、前記プリント基板は、一面側に前記導体パターンを形成し、他面側に前記導体パターンに電気的に接続され、前記各駆動電極に対向して配置されると共に、その配置された面を前記駆動電極に向けて前記駆動電極に電気的に接続されるランド接続パターンを形成し、前記ランド接続パターンは、前記駆動電極と電気的に接続する際に溶融しない凸部を有することを特徴とする。
【0007】
このような特徴を有する請求項1に係るインクジェットヘッドでは、プリント基板は、一面側に導体パターンを形成し、他面側にこの導体パターンに電気的に接続され、各駆動電極に対向して配置されると共に、その配置された面を駆動電極に向けて駆動電極に電気的に接続されるランド接続パターンを形成している。そして、このランド接続パターンは、駆動電極と電気的に接続する際に溶融しない凸部を有するので、接続された圧電シートとプリント基板との間に所定隙間を確保することができ、圧電シートの変形に対する阻害を防止することができる。
【0008】
また、請求項2に係るインクジェットヘッドは、請求項1に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記ランド接続パターンは、前記導電パターンとスルーホール若しくはビアホールによって電気的に接続され、前記凸部は、前記スルーホール若しくはビアホールを延長して形成されていることを特徴とする。
【0009】
このような特徴を有する請求項2に係るインクジェットヘッドでは、ランド接続パターンは、導電パターンとスルーホール若しくはビアホールによって電気的に接続され、凸部は、スルーホール若しくはビアホールを延長して形成されているので、ランド接続パターンと導体パターンとの接続と、凸部の形成とを同時に行うことができ、製造工数の削減化を図ることができる。
【0010】
また、請求項3に係るインクジェットヘッドは、請求項1又は請求項2に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記圧電シート上には、前記駆動電極から前記インク圧力室に対向する領域以外の領域に引き出されたランドパターンが形成され、前記ランド接続パターンは、前記ランドパターンを介して前記駆動電極に電気的に接続されていることを特徴とする。
【0011】
このような特徴を有する請求項3に係るインクジェットヘッドでは、ランド接続パターンは、インク圧力室に対向する領域以外の領域に形成されたランドパターンを介して駆動電極に電気的に接続されているので、圧電シートの各インク圧力室に対向する領域の変形に対する阻害を更に確実に防止することができる。
【0012】
更に、請求項4に係るインクジェットヘッドは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェットヘッドにおいて、前記プリント基板の前記一面側にのみ前記導電パターンを被覆するレジスト膜が形成されていることを特徴とする。
【0013】
このような特徴を有する請求項4に係るインクジェットヘッドでは、プリント基板の一面側にのみ導電パターンを被覆するレジスト膜が形成されているので、レジスト膜の圧電シート表面への付着を確実に防止することができ、圧電シートの変形に対する阻害を更に防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るインクジェットヘッドを具体化した第1実施形態乃至第5実施形態を図面に基づき説明する。先ず、第1実施形態に係るインクジェットヘッドの概略構成について図1乃至図4に基づき説明する。
図1乃至図4に示すように、インクジェットヘッド1は、略長方形に形成された薄い金属板の積層構造からなるキャビティプレート2の上に、平面視略台形状のプレート型の4枚の各圧電シート20が千鳥状になって2列に積層された構造となっている。そして、この各圧電シート20の各々の上側には、プリント基板としてのフレキシブルプリント配線基板(FPC基板)3の先端部に形成される電極パターン部3Aが載置され、後述のように電気的に接続されている(図5、図6参照)。この電極パターン部3Aは、この圧電シート20の形状にほぼ等しい平面視略台形状に形成されている。
また、この各圧電シート20は、その平行対向辺(上辺及び下辺)がキャビティプレート2の長手方向に沿うように配置されている。また、隣接する圧電シート20の斜辺同士が、キャビティプレート2の幅方向にオーバーラップしている。 また、圧電シート20が積層されるキャビティプレート2の表面には、ほぼ菱形形状に形成されたインク圧力室19Aが要求される印字密度に対応してマトリックス状に配列されている。また、この複数列の各インク圧力室19Aは、このインク圧力室19Aの鋭角部を互いに他の列のインク圧力室19A間に入り込ませるように高密度に配置されている。
【0015】
また、キャビティプレート2は、略長方形の金属板の板材を9枚積層した9層構造になっている。具体的には、キャビティプレート2は、図3(B)に示すように、下層から、ノズルプレート11、カバープレート12、第1マニホールドプレート13、第2マニホールドプレート14、第3マニホールドプレート15、サプライプレート16、アパーチャプレート17、スペーサプレート18及びベースプレート19の9枚の薄い金属板を積層した構造となっている。
また、図1に示すように、キャビティプレート2の各圧電シート20が設けられない領域には、各圧電シート20の上辺に対向するようにインクが供給される各インク導入口19Bが2つずつ対になって長手方向に千鳥状に設けられている。また、左右両端部の各圧電シート20の下辺の外側近傍位置にも各インク導入口19Bが1つずつ設けられている。この各インク導入口19Bのベースプレート19における下端部(図1中、ベースプレート19の下側端面部)には、インク内のゴミが侵入するのを防ぐための微細な貫通孔が多数形成される不図示のフィルタが設けられている。そして、各インク導入口19Bは、各マニホールドプレート13、14、15によって形成される後述のインクマニホールド通路に連通し、このインクマニホールド通路へインクが供給される。
【0016】
また、図3に示すように、ノズルプレート11には、微小径のインク噴出用のノズル11Aが、多数個穿設されている。また、カバープレート12には、各ノズル11Aに対向する位置に該ノズル11Aに連通した微小径のインクの通路である貫通孔12Aが多数穿設されると共に、各マニホールドプレート13、14、15によって形成される後述のインクマニホールド通路の1つの壁面を構成している。
【0017】
また、第1マニホールドプレート13には、前記貫通孔12Aに対向する位置に該貫通孔12Aに連通した微小径のインクの通路である貫通孔13Aが多数穿設されると共に、前記インクマニホールド通路を構成する溝状の孔部13Bが長手方向に沿って延びるように各インク圧力室19Aの各列に沿って複数列形成されている。
【0018】
また、第2マニホールドプレート14には、前記貫通孔13Aに対向する位置に該貫通孔13Aに連通した微小径のインクの通路である貫通孔14Aが多数穿設されると共に、前記インクマニホールド通路を構成する溝状の孔部14Bが長手方向に沿って延びるように各インク圧力室19Aの各列に沿って複数列形成されている。
【0019】
また、第3マニホールドプレート15には、前記貫通孔14Aに対向する位置に該貫通孔14Aに連通した微小径のインクの通路である貫通孔15Aが多数穿設されると共に、前記インクマニホールド通路を構成する溝状の孔部15Bが長手方向に沿って延びるように各インク圧力室19Aの各列に沿って複数列形成されている。
【0020】
また、サプライプレート16には、前記貫通孔15Aに対向する位置に該貫通孔15Aに連通した微小径のインクの通路である貫通孔16Aが多数穿設されている。また、このサプライプレート16の貫通孔16Aに対して上記インク圧力室19Aの鋭角部と反対の対角線方向で、かつ、前記孔部15Bの側端縁部の近傍位置(図3(B)中、右側端縁部の近傍位置)には、インクマニホールド通路に連通してインクの供給通路を形成する貫通孔16Bが多数穿設されている。
【0021】
ここで、図3(B)に示すように、カバープレート12の上面部、溝状の各孔部13B、14B、15B、及びサプライプレート16の底面部によって構成され、インクを各インク圧力室19Aに供給する共通のインク室として働くインクマニホールド通路が長手方向に複数列形成されいてる。
【0022】
また、アパーチャプレート17には、前記貫通孔16Aに連通した微小径のインクの通路である貫通孔17Aが多数穿設されている。また、このアパーチャプレート17には、各インク圧力室19Aのインク供給側の鋭角部の下側の位置に貫通孔17Bが穿設されると共に、該貫通孔17Bの下端部から前記貫通孔16Bに対向する位置まで溝状の凹部であるアパーチャ部17Cが底面部に形成されている。このアパーチャ部17Cは、アパーチャプレート17の厚みの約半分程度の深さの溝に形成されている。
【0023】
また、スペーサプレート18には、前記各貫通孔17Aに連通する貫通孔18Aが多数穿設されている。また、スペーサプレート18には、前記各貫通孔17Bに連通する貫通孔18Bが多数穿設されている。
【0024】
また、ベースプレート19には、略菱形形状のインク圧力室19Aが多数形成されている。また、前記スペーサプレート18に穿設された各貫通孔18A、18Bは、インク圧力室19Aの各鋭角部に対向するように配置されている。そして、この各インク圧力室19Aの上面部は、上側に積層される各圧電シート20によって塞がれている。
【0025】
また、圧電シート20の上面部には、各インク圧力室19Aに対応する位置に前記菱形のインク圧力室19Aの投影形状よりも少し小さいほぼ相似形の略菱形形状を有する駆動電極20Aが形成されている。また、図3(A)に示すように、インク圧力室19Aのインク供給側の鋭角部に対応する該駆動電極20Aの鋭角部からインク圧力室19Aの外側に対応する位置まで連続して引き出される矢印形状のランドパターン20Bが形成されている。
【0026】
次に、圧電シート20の概略構造及び該圧電シート20と電源回路部(不図示)から延設されるFPC基板3との電気的な接続構造について図5及び図6に基づいて説明する。
図5に示すように、圧電シート20は、4枚の第1圧電層21、第2圧電層22、第3圧電層23、及び第4圧電層24を積層した構造に形成されている。
また、第1圧電層21の上面部には、上記のように各インク圧力室19Aに対応する位置に該インク圧力室19Aの投影形状よりも少し小さいほぼ相似形の略菱形の駆動電極20Aと、該駆動電極20Aの鋭角部からインク圧力室19Aの外側に対応する位置まで連続して引き出される矢印形状のランドパターン20Bとが形成されている。
また、第2圧電層22の上面部には、ほぼ全面に渡ってコモン電極22Aが形成されている。また、このコモン電極22Aの端部は、第2圧電層22の側面端部(図1中、各圧電シート20の両斜辺部の端面部)に露出するように形成されている。
また、第3圧電層23の上面部には、電極は形成されていない。
更に、第4圧電層24の上面部には、ほぼ全面に渡ってコモン電極24Aが形成されている。また、このコモン電極24Aの端部は、第4圧電層24の側面端部(図1中、各圧電シート20の両斜辺部の端面部)に露出するように形成されている。
【0027】
ここで、第2圧電層22のコモン電極22Aと第4圧電層24のコモン電極24Aとは、積層後、側面端部(図1中、各圧電シート20の両斜辺部の端面部)にて電気的に接続されると共に、該圧電シート20の上面部のインク圧力室19Aに対向しない周縁部に形成される不図示の表面電極に電気的に接続されている。
【0028】
また、図5及び図6に示すように、各圧電シート20の上面部には、不図示の電源回路部から延設されるFPC基板3が配設される。このFPC基板3は、ポリイミドフィルムなどのベースフィルム31と、このベースフィルム31の上面部に接着されて電極パターン部3Aの各ランドパターン20Bに対向する位置まで配線された銅箔より構成される導体パターン32と、このベースフィルム31の下面部の各ランドパターン20Bに対向する位置に接着されて外径が該ランドパターン20Bよりも少し小さい略円環状に形成された所定厚さの銅箔より構成されるランド接続パターン35(凸部として機能する。)と、各導体パターン32の先端部と対向する各ランド接続パターン35の内側周縁部とを無電解銅メッキにより電気的に接続するスルーホール33と、このベースフィルム31、各導体パターン32、及び各スルーホール33の上面部を覆う絶縁層としてのレジスト膜34とから構成されている。
一方、圧電シート20の各ランドパターン20Bの表面部には、電極形成後、各ランド接続パターン35に接続するための予備半田36が形成されている。
従って、FPC基板3の電極パターン部3Aの下面部に形成される各ランド接続パターン35を対応する各ランドパターン20B上に重ね合わせて、熱圧着などによって加熱接合することにより、各導体パターン32とランドパターン20Bとが各スルーホール33及びランド接続パターン35を介して電気的に接続される。また、各駆動電極20Aの上面部とベースフィルム31の下面部との間には、少なくともランド接続パターン35の銅箔厚さ寸法にほぼ等しい隙間37が形成される。
尚、各コモン電極22A、24Aに導通する表面電極も、同様にFPC基板3の電極パターン部3Aの下面部に形成される接地用のランド接続パターン35を介して導体パターン32に電気的に接続される。
【0029】
上記のように構成された第1乃至第4圧電層21〜24の内、FPC基板3を介して第1圧電層21の駆動電極20Aと、第2圧電層22のコモン電極22B及び第4圧電層24のコモン電極24Aとの間に駆動電圧を印可することにより、第1乃至第4圧電層21〜24が変形して、キャビティプレート2の対応するインク圧力室19A内のインクに圧力を加えることができる。
よって、第1圧電層21の駆動電極20Aに対応した部分が電圧印可時に撓む活性部を構成することになる。また、第1乃至第4圧電層21〜24を焼成する場合に、圧電セラミックスと電極を構成する金属材料では焼成した場合の収縮率が異なるので、シート全体が反ったり波打ったりすることがある。よって、第4圧電層24の上面部に形成されるコモン電極24Aは、焼成後に第1乃至第4圧電層21〜24が反ったり、あるいは波打ったりしてその平面性が損なわれないようにするため、及び、第2乃至第4圧電層22〜24は、第1圧電層21の活性部がインク圧力室19A方向へのみ変形するようにするための拘束層として機能する。
【0030】
次に、上記のように構成されるインクジェットヘッド1の動作を図3に基づいて説明する。
図3に示すように、各インク導入口19Bを介してカバープレート12の上面部、溝状の各孔部13B〜15B、及びサプライプレート16の底面部から構成されるインクマニホールド通路から供給されるインクは、貫通孔16B、アパーチャ部17C、貫通孔17B及び貫通孔18Bを経て、インク圧力室19Aに流入する。そして、FPC基板3を介してランドパターン20Bと各コモン電極22A、24Aとの間に駆動電圧が印可されると、圧電シート20がインク圧力室19A側に変形して、インク圧力室19A内のインクは押し出され、各貫通孔18A〜12Aを経て、ノズル11Aから吐出される。
【0031】
以上詳細に説明した通り、第1実施形態のインクジェットヘッド1においては、キャビティプレート2は、9枚の薄い金属板から形成される各プレート11〜19を積層した構造となっている。また、ベースプレート19には、略菱形形状のインク圧力室19Aがマトリックス上に配列されて多数形成されている。そして、この各インク圧力室19Aの上面部は、上側に積層される各圧電シート20によって塞がれている。また、この圧電シート20は、4枚の第1乃至第4圧電層21〜24を積層した構造となっている。また、第1圧電層21上面部の各インク圧力室19Aに対応する位置には、相似形状の略菱形形状の駆動電極20Aが形成されると共に、この駆動電極20Aの鋭角部からインク圧力室19Aの外側に対応する位置まで連続して引き出される矢印形状のランドパターン20Bが形成されている。また、FPC基板3の電極パターン部3Aは、ベースフィル31の上面部に設けられる導体パターン32と、ベースフィルム31の下面部の各ランドパターン20Bに対向する位置に形成されてスルーホール33を介してこの導体パターン32と電気的に接続されるランド接続パターン35とが設けられ、上面部がレジスト膜34で被覆されている。そして、各圧電シート20の予備半田36が形成される各ランドパターン20B上に、FPC基板3の電極パターン部3Aの各ランド接続パターン35が対向するように載置され、熱圧着などによって半田付けされる。
【0032】
従って、FPC基板3の各ランド接続パターン35と圧電シート20の各ランドパターン20Bとが半田付けされるため、FPC基板3の下面部(ベースフィルム31の下面部)と圧電シート20の各駆動電極20Aの上面部との間には、少なくともランド接続パターン35の銅箔厚さ寸法にほぼ等しい高さ寸法の隙間37が形成され、各導体パターン32と各駆動電極20Aとを確実に絶縁できると共に、圧電シート20の各インク圧力室19Aに対向する領域の変形の阻害を確実に防止することができる。
また、FPC基板3は、ベースフィルム31の上面部、各導体パターン32、及びスルーホール33の上面部のみがレジスト膜34で被覆されているため、各ランド接続パターン35と各ランドパターン20Bとの熱圧着時における、このレジスト膜34の圧電シート20の表面部の各駆動電極20Aなどへの付着を確実に防止することができ、圧電シート20の各インク圧力室19Aに対向する部分の変形の阻害を更に確実に防止することができる。
【0033】
次に、第2実施形態に係るインクジェットヘッドについて説明する。尚、上記第1実施形態に係るインクジェットヘッド1と同一符号は、上記第1実施形態に係るインクジェットヘッド1と同一あるいは相当部分を示すものである。
この第2実施形態に係るインクジェットヘッドの全体構成は、第1実施形態に係るインクジェットヘッドの全体構成とほぼ同じ構成である。ただし、FPC基板3の電極パターン部3Aに形成されるランド接続パターンの構成が上記第1実施形態に係るインクジェットヘッド1と異なっている。
【0034】
ここで、第2実施形態に係るインクジェットヘッドの各圧電シート20の上面部に配設されるFPC基板3の電極パターン部3Aに形成されるランド接続パターンの構成について図7に基づいて説明する。
図7に示すように、FPC基板3は、ポリイミドフィルムなどのベースフィルム31と、このベースフィルム31の上面部に接着されて電極パターン部3Aの各ランドパターン20Bに対向する位置まで配線された銅箔より構成される導体パターン32と、このベースフィルム31の下面部の各ランドパターン20Bに対向する位置に接着されて外径が該ランドパターン20Bよりも少し小さい略円板状に形成された所定厚さの銅箔より構成されるランド接続パターン41(凸部として機能する。)と、各導体パターン32の先端部と対向する各ランド接続パターン41のベースフィルム31側の面とを無電解銅メッキにより電気的に接続するビアホール42と、このベースフィルム31、各導体パターン32、及び各ビアホール42の上面部を覆う絶縁層としてのレジスト膜34とから構成されている。
【0035】
一方、圧電シート20の各ランドパターン20Bの表面部には、電極形成後、各ランド接続パターン41に接続するための予備半田36が形成されている。
従って、FPC基板3の電極パターン部3Aの下面部に形成される各ランド接続パターン41を対応する各ランドパターン20B上に重ね合わせて、熱圧着などによって加熱接合することにより、各導体パターン32とランドパターン20Bとが各ビアホール42及びランド接続パターン41を介して電気的に接続される。また、各駆動電極20Aの上面部とベースフィルム31の下面部との間には、少なくともランド接続パターン41の銅箔厚さ寸法にほぼ等しい隙間37が形成される。
尚、各コモン電極22A、24Aに導通する表面電極も、同様にFPC基板3の電極パターン部3Aの下面部に形成される接地用のランド接続パターン41を介して導体パターン32に電気的に接続される。
【0036】
これにより、FPC基板3の各ランド接続パターン41と圧電シート20の各ランドパターン20Bとが半田付けされるため、FPC基板3の下面部(ベースフィルム31の下面部)と圧電シート20の各駆動電極20Aの上面部との間には、少なくともランド接続パターン41の銅箔厚さ寸法にほぼ等しい高さ寸法の隙間37が形成され、各導体パターン32と各駆動電極20Aとを確実に絶縁できると共に、圧電シート20の各インク圧力室19Aに対向する領域の変形の阻害を確実に防止することができる。
また、FPC基板3は、ベースフィルム31の上面部、各導体パターン32、及びビアホール42の上面部のみがレジスト膜34で被覆されているため、各ランド接続パターン41と各ランドパターン20Bとの熱圧着時における、このレジスト膜34の圧電シート20の表面部の各駆動電極20Aなどへの付着を確実に防止することができ、圧電シート20の各インク圧力室19Aに対向する部分の変形の阻害を更に確実に防止することができる。
【0037】
次に、第3実施形態に係るインクジェットヘッドについて説明する。尚、上記第1実施形態に係るインクジェットヘッド1と同一符号は、上記第1実施形態に係るインクジェットヘッド1と同一あるいは相当部分を示すものである。
この第3実施形態に係るインクジェットヘッドの全体構成は、第1実施形態に係るインクジェットヘッドの全体構成とほぼ同じ構成である。ただし、FPC基板3の電極パターン部3Aに形成されるランド接続パターンの構成が上記第1実施形態に係るインクジェットヘッド1と異なっている。
【0038】
ここで、第3実施形態に係るインクジェットヘッドの各圧電シート20の上面部に配設されるFPC基板3の電極パターン部3Aに形成されるランド接続パターンの構成について図8に基づいて説明する。
図8に示すように、FPC基板3は、ポリイミドフィルムなどのベースフィルム31と、このベースフィルム31の上面部に接着されて電極パターン部3Aの各ランドパターン20Bに対向する位置まで配線された銅箔より構成される導体パターン32と、各導体パターン32のランドパターン20Bに対向する位置に形成されて該導体パターン32の上面部からベースフィルム31の下面部まで貫通する貫通孔45と、この貫通孔45の上端部からこの貫通孔45の内周面、及び該貫通孔45の下端周縁部のベースフィルム31の下面部に外径が該ランドパターン20Bよりも少し小さい略円環状に形成された所定厚さのNiメッキにより形成されるランド接続部46(ランド接続部46の下端部は、ランド接続パターン及び凸部として機能する。)と、このベースフィルム31、各導体パターン32、及び各貫通孔45の上面部を覆う絶縁層としてのレジスト膜34とから構成されている。ここで、貫通孔45の内周面に形成される所定厚さのNiメッキの部分は、スルーホールとして機能する。
【0039】
一方、圧電シート20の各ランドパターン20Bの表面部には、電極形成後、各ランド接続部46の下面部に接続するための予備半田36が形成されている。従って、FPC基板3の電極パターン部3Aに形成される各ランド接続部46の下面部を対応する各ランドパターン20B上に重ね合わせて、熱圧着などによって加熱接合することにより、各導体パターン32とランドパターン20Bとが各ランド接続部46を介して電気的に接続される。また、各駆動電極20Aの上面部とベースフィルム31の下面部との間には、少なくともランド接続部46のベースフィルム31下面部に形成される円環部の厚さ寸法にほぼ等しい隙間37が形成される。
尚、各コモン電極22A、24Aに導通する表面電極も、同様にFPC基板3の電極パターン部3Aに形成される接地用のランド接続部46を介して導体パターン32に電気的に接続される。
【0040】
これにより、FPC基板3の各ランド接続部46と圧電シート20の各ランドパターン20Bとが半田付けされるため、FPC基板3の下面部(ベースフィルム31の下面部)と圧電シート20の各駆動電極20Aの上面部との間には、少なくともランド接続部46のベースフィルム31下面部に形成される円環部の厚さ寸法にほぼ等しい高さ寸法の隙間37が形成され、各導体パターン32と各駆動電極20Aとを確実に絶縁できると共に、圧電シート20の各インク圧力室19Aに対向する領域の変形の阻害を確実に防止することができる。
また、FPC基板3は、ベースフィルム31の上面部、各導体パターン32、及び各貫通孔45の上面部のみがレジスト膜34で被覆されているため、各ランド接続部46の下面部と各ランドパターン20Bとの熱圧着時における、このレジスト膜34の圧電シート20の表面部の各駆動電極20Aなどへの付着を確実に防止することができ、圧電シート20の各インク圧力室19Aに対向する部分の変形の阻害を更に確実に防止することができる。
更に、各貫通孔45内にスルーホールを形成すると同時に、各ランドパターン20Bに半田付けされる凸部としてのランド接続部46が形成できるため、FPC基板3の製造工数の削減化を図ることができる。
【0041】
次に、第4実施形態に係るインクジェットヘッドについて説明する。尚、上記第1実施形態に係るインクジェットヘッド1と同一符号は、上記第1実施形態に係るインクジェットヘッド1と同一あるいは相当部分を示すものである。
この第4実施形態に係るインクジェットヘッドの全体構成は、第1実施形態に係るインクジェットヘッドの全体構成とほぼ同じ構成である。ただし、FPC基板3の電極パターン部3Aに形成されるランド接続パターンの構成が上記第1実施形態に係るインクジェットヘッド1と異なっている。
【0042】
ここで、第4実施形態に係るインクジェットヘッドの各圧電シート20の上面部に配設されるFPC基板3の電極パターン部3Aに形成されるランド接続パターンの構成について図9に基づいて説明する。
図9に示すように、FPC基板3は、ポリイミドフィルムなどのベースフィルム31と、このベースフィルム31の上面部に接着されて電極パターン部3Aの各ランドパターン20Bに対向する位置まで配線された銅箔より構成される導体パターン32と、各導体パターン32のランドパターン20Bに対向する位置に形成されて該導体パターン32の上面部からベースフィルム31の下面部まで貫通する貫通孔48と、この貫通孔48の上端部からこの貫通孔48の下端部までを埋めると共に、該貫通孔48の下端周縁部のベースフィルム31の下面部に外径がランドパターン20Bよりも少し小さい所定厚さの略円板状に形成されたNiメッキにより形成されるランド接続部49(ランド接続部49の下端部は、ランド接続パターン及び凸部として機能する。)と、このベースフィルム31、各導体パターン32、及び各貫通孔48の上面部を覆う絶縁層としてのレジスト膜34とから構成されている。ここで、貫通孔48の内側を埋めるNiメッキの部分は、スルーホールとして機能する。
【0043】
一方、圧電シート20の各ランドパターン20Bの表面部には、電極形成後、各ランド接続部49の下面部に接続するための予備半田36が形成されている。従って、FPC基板3の電極パターン部3Aに形成される各ランド接続部49の下面部を対応する各ランドパターン20B上に重ね合わせて、熱圧着などによって加熱接合することにより、各導体パターン32とランドパターン20Bとが各ランド接続部49を介して電気的に接続される。また、各駆動電極20Aの上面部とベースフィルム31の下面部との間には、少なくともランド接続部49のベースフィルム31下面部に形成される円板部分の厚さ寸法にほぼ等しい隙間37が形成される。
尚、各コモン電極22A、24Aに導通する表面電極も、同様にFPC基板3の電極パターン部3Aに形成される接地用のランド接続部49を介して導体パターン32に電気的に接続される。
【0044】
これにより、FPC基板3の各ランド接続部49と圧電シート20の各ランドパターン20Bとが半田付けされるため、FPC基板3の下面部(ベースフィルム31の下面部)と圧電シート20の各駆動電極20Aの上面部との間には、少なくともランド接続部49のベースフィルム31下面部に形成される円板部分の厚さ寸法にほぼ等しい高さ寸法の隙間37が形成され、各導体パターン32と各駆動電極20Aとを確実に絶縁できると共に、圧電シート20の各インク圧力室19Aに対向する領域の変形の阻害を確実に防止することができる。
また、FPC基板3は、ベースフィルム31の上面部、各導体パターン32、及び各貫通孔48の上面部のみがレジスト膜34で被覆されているため、各ランド接続部49の下面部と各ランドパターン20Bとの熱圧着時における、このレジスト膜34の圧電シート20の表面部の各駆動電極20Aなどへの付着を確実に防止することができ、圧電シート20の各インク圧力室19Aに対向する部分の変形の阻害を更に確実に防止することができる。
更に、各貫通孔48内にスルーホールを形成すると同時に、各ランドパターン20Bに半田付けされる凸部としてのランド接続部49が形成できるため、FPC基板3の製造工数の削減化を図ることができる。
【0045】
次に、第5実施形態に係るインクジェットヘッドについて説明する。尚、上記第1実施形態に係るインクジェットヘッド1と同一符号は、上記第1実施形態に係るインクジェットヘッド1と同一あるいは相当部分を示すものである。
この第5実施形態に係るインクジェットヘッドの全体構成は、第1実施形態に係るインクジェットヘッドの全体構成とほぼ同じ構成である。ただし、FPC基板3の電極パターン部3Aに形成されるランド接続パターンの構成が上記第1実施形態に係るインクジェットヘッド1と異なっている。
【0046】
ここで、第5実施形態に係るインクジェットヘッドの各圧電シート20の上面部に配設されるFPC基板3の電極パターン部3Aに形成されるランド接続パターンの構成について図10に基づいて説明する。
図10に示すように、FPC基板3は、ポリイミドフィルムなどのベースフィルム31と、このベースフィルム31の上面部に接着されて電極パターン部3Aの各ランドパターン20Bに対向する位置まで配線された銅箔より構成される導体パターン32と、各導体パターン32のランドパターン20Bに対向する位置に形成されて該導体パターン32の下面部からベースフィルム31の下面部まで貫通する貫通孔51と、この貫通孔51の上端部からこの貫通孔51の下端部までを埋めると共に、該貫通孔51の下端周縁部のベースフィルム31の下面部に外径がランドパターン20Bよりも少し小さい所定厚さの略円板状に形成されたNiメッキにより形成されるランド接続部52(ランド接続部52の下端部は、ランド接続パターン及び凸部として機能する。)と、このベースフィルム31及び各導体パターン32の上面部を覆う絶縁層としてのレジスト膜34とから構成されている。ここで、貫通孔51の内側を埋めるNiメッキの部分は、ビアホールとして機能する。
【0047】
一方、圧電シート20の各ランドパターン20Bの表面部には、電極形成後、各ランド接続部52の下面部に接続するための予備半田36が形成されている。従って、FPC基板3の電極パターン部3Aに形成される各ランド接続部52の下面部を対応する各ランドパターン20B上に重ね合わせて、熱圧着などによって加熱接合することにより、各導体パターン32とランドパターン20Bとが各ランド接続部52を介して電気的に接続される。また、各駆動電極20Aの上面部とベースフィルム31の下面部との間には、少なくともランド接続部52のベースフィルム31下面部に形成される円板部分の厚さ寸法にほぼ等しい隙間37が形成される。
尚、各コモン電極22A、24Aに導通する表面電極も、同様にFPC基板3の電極パターン部3Aに形成される接地用のランド接続部52を介して導体パターン32に電気的に接続される。
【0048】
これにより、FPC基板3の各ランド接続部52と圧電シート20の各ランドパターン20Bとが半田付けされるため、FPC基板3の下面部(ベースフィルム31の下面部)と圧電シート20の各駆動電極20Aの上面部との間には、少なくともランド接続部52のベースフィルム31下面部に形成される円板部分の厚さ寸法にほぼ等しい高さ寸法の隙間37が形成され、各導体パターン32と各駆動電極20Aとを確実に絶縁できると共に、圧電シート20の各インク圧力室19Aに対向する領域の変形の阻害を確実に防止することができる。
また、FPC基板3は、ベースフィルム31の上面部及び各導体パターン32の上面部のみがレジスト膜34で被覆されているため、各ランド接続部52の下面部と各ランドパターン20Bとの熱圧着時における、このレジスト膜34の圧電シート20の表面部の各駆動電極20Aなどへの付着を確実に防止することができ、圧電シート20の各インク圧力室19Aに対向する部分の変形の阻害を更に確実に防止することができる。
更に、各貫通孔51内にビアホールを形成すると同時に、各ランドパターン20Bに半田付けされる凸部としてのランド接続部52が形成できるため、FPC基板3の製造工数の削減化を図ることができる。
【0049】
尚、本発明は前記第1乃至第5実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、前記第1実施形態では、各ランドパターン20Bの上面部は、ほぼ平面状に形成されていたが、図11に示すように、各ランドパターン20Bの各スルーホール33に対向する部分に、上側に突出する断面視略半円状の突起部55を形成し、この突起部55の表面部に予備半田36を形成する構成にしてもよい。これにより、圧電シート20の上面にFPC基板3を載置した場合には、このランドパターン20Bの突起部55の先端部に沿ってスルーホール33が案内されるため、各スルーホール33の位置決めを容易に行うことができると共に、より確実に半田付けを行うことができる。
尚、図11において、第1実施形態に係るインクジェットヘッド1と同一符号は、上記インクジェットヘッド1と同一あるいは相当部分を示すものである。
【0050】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明に係るインクジェットヘッドにおいては、プリント基板は、一面側に導体パターンを形成し、他面側にこの導体パターンに電気的に接続され、各駆動電極に対向して配置されると共に、その配置された面を駆動電極に向けて駆動電極に電気的に接続されるランド接続パターンを形成している。そして、このランド接続パターンは、駆動電極と電気的に接続する際に溶融しない凸部を有するので、接続された圧電シートとプリント基板との間に所定隙間を確保することができ、圧電シートの変形に対する阻害を防止することができるインクジェットヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るインクジェットヘッドの分解斜視図である。
【図2】第1実施形態に係るインクジェットヘッドの圧電シートとキャビティプレートとの要部分解斜視図である。
【図3】第1実施形態に係るインクジェットヘッドのインク圧力室と駆動電極との概略構成を示す図で、(A)は平面図、(B)は縦断面図である。
【図4】第1実施形態に係るインクジェットヘッドの圧電シート上に形成される駆動電極の配置構成を模式的に示す要部拡大斜視図である。
【図5】第1実施形態に係るインクジェットヘッドの圧電シートの要部拡大側断面図である。
【図6】第1実施形態に係るインクジェットヘッドの圧電シートにFPC基板を半田付けした場合のランドパターン部分の要部拡大側断面図である。
【図7】第2実施形態に係るインクジェットヘッドの圧電シートにFPC基板を半田付けした場合のランドパターン部分の要部拡大側断面図である。
【図8】第3実施形態に係るインクジェットヘッドの圧電シートにFPC基板を半田付けした場合のランドパターン部分の要部拡大側断面図である。
【図9】第4実施形態に係るインクジェットヘッドの圧電シートにFPC基板を半田付けした場合のランドパターン部分の要部拡大側断面図である。
【図10】第5実施形態に係るインクジェットヘッドの圧電シートにFPC基板を半田付けした場合のランドパターン部分の要部拡大側断面図である。
【図11】他の実施形態に係るインクジェットヘッドの圧電シートにFPC基板を半田付けした場合のランドパターン部分の要部拡大側断面図である。
【符号の説明】
1        インクジェットヘッド
2        キャビティプレート
3        FPC基板
11       ノズルプレート
12       カバープレート
13       第1マニホールドプレート
14       第2マニホールドプレート
15       第3マニホールドプレート
16       サプライプレート
17       アパーチャプレート
18       スペーサプレート
19       ベースプレート
19A      インク圧力室
19B      インク導入口
20       圧電シート
20A      駆動電極
20B      ランドパターン
21       第1圧電層
22       第2圧電層
22A、24A    コモン電極
23       第3圧電層
24       第4圧電層
31       ベースフィルム
32       導体パターン
33       スルーホール
34       レジスト膜
35、41    ランド接続パターン
36       予備半田
37       隙間
42       ビアホール
45、48、51 貫通孔
46、49、52 ランド接続部
55       突起部

Claims (4)

  1. 複数のインク圧力室が所定間隔で形成されたキャビティプレートと、
    前記キャビティプレートに接合されると共に、前記各インク圧力室に対向して駆動電極が形成された圧電シートと、
    前記圧電シートの各駆動電極に給電するための導体パターンが形成されたプリント基板と
    を備えたインクジェットヘッドにおいて、
    前記プリント基板は、一面側に前記導体パターンを形成し、他面側に前記導体パターンに電気的に接続され、前記各駆動電極に対向して配置されると共に、その配置された面を前記駆動電極に向けて前記駆動電極に電気的に接続されるランド接続パターンを形成し、
    前記ランド接続パターンは、前記駆動電極と電気的に接続する際に溶融しない凸部を有することを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記ランド接続パターンは、前記導電パターンとスルーホール若しくはビアホールによって電気的に接続され、前記凸部は、前記スルーホール若しくはビアホールを延長して形成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記圧電シート上には、前記駆動電極から前記インク圧力室に対向する領域以外の領域に引き出されたランドパターンが形成され、
    前記ランド接続パターンは、前記ランドパターンを介して前記駆動電極に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記プリント基板の前記一面側にのみ前記導電パターンを被覆するレジスト膜が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
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