JP2004110891A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Masaaki Shitochi
志土地 正明
Yasuyuki Kano
加納 康行
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Abstract

【課題】アクチュエータの外形寸法をさほど変更することなく、簡素な構成の追加にて、フォーカシングコイルおよびチルトコイルに対し、安定かつ効率的に磁束を印加し得るピックアップ装置を提供すること。
【解決手段】コイルホルダー600にフォーカシングコイル500、トラッキングコイル701、702の他、裏側にチルトコイル801、802を配する。そして、各コイルの交差部を、マグネット13とヨーク14の間のエアギャップに介挿せしめる。マグネット13は、上下端部分が中央部に比べ幅広になるよう形成されている。これにより、磁束密度のピークをフォーカシングコイル500とチルトコイル801、802の高さに位置付けることができ、もって、安定した磁束をフォーカシングコイル500とチルトコイル801、802に供給することができる。
【選択図】  図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、対物レンズを少なくともフォーカス方向およびチルト方向に駆動制御する光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ピックアップ装置には、通常、対物レンズをフォーカス方向およびトラッキング方向に駆動制御するためのアクチュエータが配備されている。しかし、近年の記録媒体の高密度化によって、NA(開口数)の大きい対物レンズが用いられるようになったため、対物レンズの光軸とディスク面との傾きを調整するチルト補正機構が配されるようになった。NAの大きな対物レンズを用いた場合、僅かなディスク面の傾きによっても、記録・再生特性の劣化が顕著となる。チルト補正機構は、対物レンズの光軸をディスク径方向に傾けることによって、光軸が常にディスク面に垂直となるように制御するものである。
【0003】
かかるチルト補正機構を有する光ピックアップ装置として、たとえば特開2000−222754号公報に記載のものが公知である。かかるピックアップ装置は、対物レンズ保持体を弾性支持する支持部材を、カム機構や圧電素子によって変位させることによって、対物レンズの光軸を調整するものである。その他、光ピックアップ装置を摺動支持するシャフトの一端を変位させることによって、対物レンズの光軸を調整するものも公知となっている。かかる場合においても、シャフトの駆動手段として、カム機構が用いられている。
【0004】
ところが、これらのチルト補正機構は、何れも支持体またはピックアップ支持シャフトをカム等によって変位させるものであるから、大掛かりな機構が必要となり、このため、装置本体の省スペース化、小型・低コスト化を阻害する結果を招くこととなっていた。加えて、カム機構による駆動の場合には、メカ的な駆動であるがために、高精度の光軸補正が困難になるとの問題も生じていた。
【0005】
そこで、最近では、対物レンズ保持体に、フォーカス制御およびトラッキング制御用のコイルの他、チルト制御用のコイルを配し、このコイルと磁気回路との間の電磁駆動力によって、対物レンズ保持体をチルト方向に駆動制御するものが開発されている。かかる構成によれば、磁気回路を各コイルに対し共用することができ、もって、ピックアップ装置の小型化をさほど阻害することなく、円滑かつ高精度のチルト制御を実現できる。
【0006】
かかるアクチュエータにおけるコイルと磁気回路の構成例を、図1(b)に示す。同図に示す如く、かかるアクチュエータでは、直方体のマグネットがU字上のヨークに保持されており、マグネット間のエアギャップに1つのフォーカシングコイルと2つのチルトコイルが介挿されている。
【0007】
なお、同図において、2つのチルトコイルは、その巻き方向が互いに相反している。また、同図では、便宜上、トラッキングコイルの図示を省略している。
【0008】
しかして、フォーカシングコイルにフォーカス制御信号を印加することにより、対物レンズ保持体をフォーカス方向に駆動することができる。また、2つのチルトコイルにチルト制御信号を印加することにより、対物レンズ保持体をチルト方向に駆動することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかるアクチュエータでは、従来のフォーカス制御およびトラッキング制御のみを行うための磁気回路がそのまま採用されているため、エアギャップに生じている磁束をフォーカシングコイルおよびチルトコイルに安定かつ効率的に供給できない。
【0010】
図1(b)に示す如く、フォーカシングコイルおよびトラッキングコイルは上下2段に配置されているが、このように両コイルを配置すると、各コイルはそれぞれマグネットの上下端近傍、すなわち磁束密度が急激に小さくなる位置の近傍に位置付けられることとなる。
【0011】
かかる状態にて対物レンズ保持体がフォーカス方向に駆動されると、フォーカシングコイルおよびチルトコイルに印加される磁束密度が、対物レンズ保持体の変位に応じて大きく変化する。かかる不安定な磁束の印加は、各コイルに発生する駆動力にばらつきを生ぜしめる結果となる。このため、安定した駆動力を対物レンズ保持体に付与できず、よって、円滑かつ高精度のチルト制御およびフォーカス制御を実現できないとの問題が生じる。
【0012】
かかる問題は、マグネットを上下方向にさらに延伸させ、安定した磁束の範囲内で対物レンズ保持体を駆動させるようにすることによって解決できる。しかしながら、このようにマグネットを上下方向に大きくすると、その分、ピックアップ装置の寸法が大きくなり、小型・省スペース化を阻害する結果となってしまう。
【0013】
上記問題は、従来の磁気回路とほぼ同様の外形寸法にて解決するのが好ましい。また、従来に比べて構成が複雑となることなく、簡素な構成の追加にて実現できるのが望ましい。
【0014】
そこで、本発明は、アクチュエータの外形寸法をさほど変更することなく、簡素な構成の追加にて、フォーカシングコイルおよびチルトコイルに対し、安定かつ効率的に磁束を印加し得るピックアップ装置を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、磁気回路を構成するマグネットおよび/もしくはヨークの形状を改良することにより、フォーカシングコイルおよびチルトコイルに対し、安定かつ効率的に磁束を印加するものである。
【0016】
各請求項に係る発明は、それぞれ以下の特徴を有する。
【0017】
請求項1の発明は、可動部側のコイル保持体に配されたコイルと、基体側に配された磁気回路との間の電磁駆動力によって対物レンズを駆動制御する光ピックアップ装置において、前記コイル保持体に少なくともフォーカス制御用コイルおよびチルト制御用コイルを上下に並ぶように配すると共に、前記磁気回路のエアギャップ中に前記フォーカス制御用コイルおよびチルト制御用コイルが介挿されるように前記コイル保持体を基体に支持せしめ、さらに、前記磁気回路を構成する磁石および/若しくはヨークの形状を、前記フォーカス制御用コイルおよびチルト制御用コイルに対応する高さ位置の磁束密度がその他の高さ位置の磁束密度に比べて高くなるような形状としたことを特徴とする。
【0018】
請求項2の発明は、請求項1に記載の光ピックアップ装置において、前記磁石および/若しくはヨークの形状は、前記フォーカス制御用コイルおよびチルト制御用コイルに対向する部分の面積がその他の部分の面積に比べて大きくなるような形状とされていることを特徴とする。
【0019】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の光ピックアップ装置において、前記磁石および/若しくはヨークの形状は、前記フォーカス制御用コイルおよびチルト制御用コイルに対向する部分の厚みがその他の部分の厚みに比べて大きくなるような形状とされていることを特徴とする。
【0020】
請求項4の発明は、請求項1から3の何れかに記載の光ピックアップ装置において、前記フォーカス制御用コイルおよびチルト制御用コイルは、前記コイル保持体が中立位置近傍にあるときに、前記磁石および/若しくはヨークに対向する部分の中央部が前記磁束密度の2つのピーク位置近傍に位置するように、前記コイル保持体に配されていることを特徴とする。
【0021】
なお、上記において、「中立位置」とは、コイル保持体のフォーカス方向における変位中心を意味するものであって、たとえば、起動時のプリセット信号がフォーカシング制御コイルに印加された際に、コイル保持体が自重に抗して位置付けられる位置のことである。
【0022】
本発明の特徴は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。
【0023】
ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
【0025】
まず、実施の形態に係る磁気回路と上記従来の磁気回路における磁束密度の分布について、図1ないし図4を参照して説明する。
【0026】
図1(a)は、実施の形態に係る磁気回路と当該磁気回路のエアギャップに介挿された状態のフォーカシングコイルおよびチルトコイルの配置を示す図、図1(b)は、上記従来例に係る磁気回路と当該磁気回路のエアギャップに介挿された状態のフォーカシングコイルおよびチルトコイルの配置を示す図である。
【0027】
図1(a)に示す如く、実施形態に係る磁気回路のマグネットは、中央部が上下端よりも狭くなるよう形成されている。ここで、同図(a)のマグネットと同図(b)のマグネットは、上下方向の寸法および厚みが同一とされている。また、両マグネットの上下端部分の幅寸法も同一とされており、上記の如く中央部の幅寸法が狭くなっている点のみ、両マグネットは相違している。
【0028】
図2に、上記2つの磁気回路におけるマグネットの磁束密度を示す。同図(a)は従来の磁気回路におけるエアギャップ内の磁束密度の分布(シミュレーション)、同図(b)は本実施の形態の磁気回路におけるエアギャップ内の磁束密度の分布(シミュレーション)を模式的に示した図である。
【0029】
両図とも、エアギャップ間の中間位置における高さ方向と幅方向の磁束密度の分布を示している。なお、同図では、網掛けの濃淡によって磁束密度の強弱を示している(網掛けが濃いほど磁束密度が高い)。また、同図の境界線は便宜上示したもので、実際は、各区間ないし境界線部分も、濃い部分の中心から薄い部分にかけて、磁束密度が次第に強弱している。
【0030】
同図に示す如く、従来例に係る直方体マグネットでは、その中央部に、磁束密度のピークが存在する。他方、実施の形態に係るマグネットでは、上下端の幅広部分に、磁束密度のピークが存在する。
【0031】
図3は、上記2つの磁束密度の分布をグラフ化したもの。同図の縦軸は、マグネットの最下端位置をゼロとしている。また、当該グラフは、マグネットの幅方向の中央位置のおけるエアギャップ中間位置の磁束密度の分布を示したものである。
【0032】
同図に示す如く、実施の形態に係るマグネットでは、上下端部分に磁束密度のピークがある。そのため、上下端部分で高さ方向に位置が変位しても、磁束密度の変化量はそれほど大きくはならない。これに対し、従来例に係るマグネットでは、中央部分にピークがあり、上下端部分における磁束密度の変化が急峻なため、上下端部分で高さ方向に位置が変位すると、磁束密度の変化量が大きくはなる。
【0033】
本実施の形態では、図4に示す如く、レンズホルダー(対物レンズ保持体)が中立位置にあるときに、フォーカシングコイルとチルトコイルがマグネットの幅広部分のほぼ中央部に位置するように、レンズホルダーと磁気回路の配置を調整する。これにより、フォーカス制御時にレンズホルダーをフォーカシング方向に変位させた場合においても、安定した磁束をフォーカシングコイルとチルトコイルに供給することができ、もって、駆動力のバラツキを抑えた安定したフォーカス制御およびチルト制御を実現できる。
【0034】
次に、上記実施の形態を具体化した実施例について、図5〜図10を参照して説明する。
【0035】
まず、図5に、本実施例のコイルアセンブリ11を示す。図示の如く、コイルアセンブリ11は、コイルホルダー600と、フォーカシングコイル500と、2つのトラッキングコイル701、702と、2つのチルトコイル801、802から構成されている。なお、図において、各コイルに付された実線矢印は、各コイルの巻き方向を示すものである。
【0036】
図6にコイルホルダー600の形状を示す。コイルホルダー600の周縁には突条部601が形成されており、さらにこの突条部601には2つの突部602が形成されている。これら突条部601と突部602は、フォーカシングコイル500とトラッキングコイル701、702をコイルホルダー600に装着するためのものである。また、コイルホルダー600の中央部には2つの開口部603が形成されている。かかる開口部603は、マグネットおよびヨークを挿入するためのものである。さらにコイルホルダー600の裏側には、2対の爪部604が形成されている。かかる爪部604はチルトコイル801、802を装着するためのものである。
【0037】
上記フォーカシングコイル500は、その内周枠がコイルホルダー600の外周より少許だけ大きくなるように、コイルホルダー600の外周形状と同様の形状で巻回された後、樹脂によって固められる。しかる後、上方から突条部601に当接するまでコイルホルダー600に嵌め込まれ、接着剤で固着される。
【0038】
上記トラッキングコイル701、702は、その内周枠が突部602の外周より少許だけ大きくなるように、突部602の外周形状と同様の形状で巻回された後、樹脂によって固められる。しかる後、側方から突部602に嵌め込まれ、接着剤で固着される。
【0039】
上記チルトコイル801、802は、その内周枠が一対の爪部604に当接するような寸法にて巻回された後、樹脂によって固められる。しかる後、下方から爪部604に嵌め込まれ、接着剤で固着される。
【0040】
しかして、フォーカシングコイル500、トラッキングコイル701、702およびチルトコイル801、802が、コイルホルダー600に装着される。かかる装着状態においては、フォーカシングコイル500と2つのチルトコイル801、802がフォーカス方向に2段重ねとなった状態でコイルホルダー600に配される。また、2つのトラッキングコイル701、702のうち、辺701a、辺702aの部分(図5参照)がフォーカシングコイル500とチルトコイル801、802と垂直に交差する状態となる。しかして、開口部603にマグネットおよびヨークを挿入すれば、当該交差部分において、フォーカシングコイル500、トラッキングコイル701、702およびチルトコイル801、802に対し同時に磁界を印加できるようになる。
【0041】
図7にレンズホルダー15の構成を示す。レンズホルダー15には、側縁部に2つの支持部151が形成されている。かかる支持部151には3つの孔が形成されており、かかる孔にワイヤーを挿入するとによって、レンズホルダー15がワイヤーに弾性支持される。また、レンズホルダー15にはコイル装着部(開口)152が形成されており、かかるコイル装着部152に上記コイルアセンブリ11が嵌め込まれ接着剤にて固着される。
【0042】
また、レンズホルダー15には、2つの挿通口153が形成されている。かかる挿通口153は、マグネットとヨークを挿入するためのものである。かかる挿通口153とコイル装着部152の間には切欠部154が形成されている。また、レンズホルダー155の側面には2つの開口部155が形成されている。かかる切欠部154と開口部155は、磁気回路の磁界を安定なものとするためのものである。
【0043】
さらに、レンズホルダー15には、鍔部156が形成されており、かかる鍔部156には開口157が形成される。かかる開口157には、対物レンズ16が嵌着される。
【0044】
図8に、対物レンズ駆動アクチュエータのアセンブル状態を示す。フレーム12には、橋部12aと突板12bが形成されている。このうち橋部12aにはヨーク14が下方から接着され、また、突板12bにはワイヤーガード17が側方から固着される。さらに、橋部12aに接着されたヨーク14の背面に、もう一つのヨーク14が接着される。これら各ヨーク14にはマグネット13が接着されており、これにより磁気回路が形成される。なお、マグネット13は、図9に示す如く、中央部よりも上下端が広くなるよう形成されている。
【0045】
このようにしてフレーム12にヨーク14とワイヤーガード17を装着した後、レンズホルダー15とコイルアセンブリ11を装着する。まず、コイルアセンブリ11をレンズホルダー15のコイル装着部152に装着する。しかる後、2つのマグネット13の間またはマグネット3とヨーク14の間のエアギャップにコイルアセンブリ11が介挿されるようにして、レンズホルダー15をフレーム12に配置する。そして、ワイヤーガード17の6つの孔とレンズホルダー15の支持部151の6つの孔にワイヤーを挿入し、挿入部分を固着する。しかして、対物レンズ駆動アクチュエータのアセンブルが完了する。
【0046】
図10に、アセンブルされた上記対物レンズ駆動アクチュエータの構造を示す。
【0047】
レンズホルダー15は、図10に示す如く、6本のワイヤー18に支持される。ここで、支持ワイヤー18を6本としたのは、かかるワイヤーによって各コイルに対しフォーカス制御信号、トラッキング制御信号およびチルトエラー信号を供給するためである。
【0048】
ここで、レンズホルダー15に装着された2つのトラッキングコイル701、702は、ワイヤー18から給電されるトラッキング制御信号が共に流通するように、それぞれの端部が繋がっている。すなわち、図5において、それぞれのトラッキングコイル701、702には、同図の実線矢印の方向(コイル巻回方向)にトラッキングエラー信号が流通するように各コイルの端部が繋がっている。このようにすれば、図9の磁気回路によって印加される磁界との電磁作用によって、各トラッキングコイル701、702に同一方向(トラッキング方向)の駆動力が生じるようになり、また、トラッキングエラー信号の極性に応じて、駆動方向を適宜反転させることができるようになる。
【0049】
また、レンズホルダー15に装着された2つのチルトコイル801、802も同様に、ワイヤー18から給電されるチルト制御信号が共に流通するように、それぞれの端部が繋がっている。すなわち、図5において、それぞれのチルトコイル801、802には、同図の実線矢印の方向(コイル巻回方向)にチルトエラー信号が流通するように、各コイルの端部が繋がっている。このようにすれば、図9の磁気回路によって印加される磁界との電磁作用によって、チルトコイル801とチルトコイル802にそれぞれ相反する方向の駆動力生じるようになり、これにより、レンズホルダー15をチルト方向に回転させることができるようになる。そして、チルトエラー信号の極性に応じて、かかる回転方向を適宜変更させることができるようになる。
【0050】
なお、図10からも分かるとおり、磁気回路のエアギャップにはレンズホルダー15の切欠部154と開口部155が配置されている。また、かかる切欠部154と開口部155に臨むようにして、フォーカシングコイル500、トラッキングコイル701、702およびチルトコイル801、802が配置される。したがって、レンズホルダー15の変位によって各コイルに印加される磁界が遮られることはなく、常に一定の磁界を各コイルに印加することができるようになる。
【0051】
ここで、フォーカシングコイル500とチルトコイル801、802は、上記図4に示す如く、レンズホルダー15が中立位置にあるときに、その中央部がマグネットの幅広部分の中央部に位置するように、位置調整されている。これにより、フォーカス制御時にレンズホルダーをフォーカシング方向に変位させた場合においても、安定した磁束をフォーカシングコイルとチルトコイルに供給することができ、もって、駆動力のバラツキを抑えた安定したフォーカス制御およびチルト制御が実現できることとなる。
【0052】
なお、上記実施の形態では、対物レンズ駆動アクチュエータのみを説明したが、ピックアップ装置に必要なその他の構成、たとえば、光学系や光検出器、エラー信号生成回路(チルトエラー信号生成用のものを含む)等は、従来周知のものをそのまま採用すればよい。これらの構成は、周知であるので、その説明を省略する。
【0053】
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されるものではなく、他に種々の変更が可能であることは言うまでもない。たとえば、上記実施の形態では、マグネットの形状を変更したが、図11に示す如くヨークの形状を、中央部よりも上下端部分の幅寸法が大きくなるように変更しても、上記と同様の効果が得られる。もちろん、マグネットとヨークの両方の形状を、中央部よりも上下端部分の幅寸法が大きくなるように変更しても良い。
【0054】
また、上記実施の形態では、マグネットまたはヨークの形状を幅方向に変更するものであったが、厚み方向に変更しても同様の効果を得ることができる。すなわち、マグネットまたはヨークの厚み寸法を、中央部よりも上下端部分が大きくなるように変更する。もちろん、幅方向と厚み方向の両方を、中央部よりも上下端部分が大きくなるように変更しても良い。
【0055】
その他、アクチュエータ各部の配置、寸法、組立て手順および固着方法も、上記実施の形態に制限されることなく適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0056】
本発明の実施の形態は、本発明の技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【0057】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、フォーカス制御時等に対物レンズ保持体をフォーカシング方向に変位させた場合においても、安定した磁束をフォーカシングコイルとチルトコイルに供給することができ、もって、駆動力のバラツキを抑えた安定したフォーカス制御およびチルト制御が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る磁気回路と従来の磁気回路の対比図
【図2】これら両磁気回路における磁束密度分布の対比図
【図3】これら両磁気回路における磁束密度分布の対比図(グラフ)
【図4】実施の形態に係る磁気回路のコイル配置状態を示した図
【図5】実施例に係るコイルアセンブリの外観を示す図
【図6】実施例に係るコイルホルダーの外観を示す図
【図7】実施例に係るレンズホルダーの外観を示す図
【図8】実施例に係るアクチュエータの外観を示す図
【図9】実施例に係る磁気回路の概観を示す図
【図10】実施例に係るアクチュエータの外観を示す図
【図11】他の実施例に係るアクチュエータの上面図および断面図
【符号の説明】
11 コイルアセンブリ(可動部)
12 フレーム(基体)
13 マグネット
14 ヨーク
15 レンズホルダー(可動部)
16 対物レンズ
500 フォーカシングコイル
600 コイルホルダー
701 トラッキングコイル
702 トラッキングコイル
801 チルトコイル
802 チルトコイル

Claims (4)

  1. 可動部側のコイル保持体に配されたコイルと、基体側に配された磁気回路との間の電磁駆動力によって対物レンズを駆動制御する光ピックアップ装置において、
    前記コイル保持体に少なくともフォーカス制御用コイルおよびチルト制御用コイルを上下に並ぶように配すると共に、
    前記磁気回路のエアギャップ中に前記フォーカス制御用コイルおよびチルト制御用コイルが介挿されるように前記コイル保持体を基体に支持せしめ、
    さらに、前記磁気回路を構成する磁石および/若しくはヨークの形状を、前記フォーカス制御用コイルおよびチルト制御用コイルに対応する高さ位置の磁束密度がその他の高さ位置の磁束密度に比べて高くなるような形状とした、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 請求項1において、
    前記磁石および/若しくはヨークの形状は、前記フォーカス制御用コイルおよびチルト制御用コイルに対向する部分の面積がその他の部分の面積に比べて大きくなるような形状とされている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記磁石および/若しくはヨークの形状は、前記フォーカス制御用コイルおよびチルト制御用コイルに対向する部分の厚みがその他の部分の厚みに比べて大きくなるような形状とされている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 請求項1から3の何れかにおいて、
    前記フォーカス制御用コイルおよびチルト制御用コイルは、前記コイル保持体が中立位置にあるときに、前記磁石および/若しくはヨークに対向する部分の中央部が前記磁束密度の2つのピーク位置近傍に位置するように、前記コイル保持体に配されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100689042B1 (ko) 2005-04-20 2007-03-09 삼성전자주식회사 광픽업용 액츄에이터 및 광기록 및/또는 재생장치
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