JP2004110019A - ポジ型感光性ペースト、それを用いたパターンの形成方法およびプラズマディスプレイの製造方法 - Google Patents

ポジ型感光性ペースト、それを用いたパターンの形成方法およびプラズマディスプレイの製造方法 Download PDF

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Abstract

  【課題】塗布焼成後のパターンに欠陥のない感光性ペーストを提供する。
  【解決手段】
 有機成分と無機微粒子を含むポジ型感光性ペーストであって、有機成分として少なくともアルカリ可溶性樹脂、光酸発生剤を含有し、無機微粒子として少なくともガラス転移点が400〜600℃の範囲であるガラス粉末を含有することを特徴とするポジ型感光性ペースト、または、有機成分として少なくともアルカリ可溶基が酸またはアルカリで脱離する基で保護されている樹脂を含み、かつ光酸発生剤または光塩基発生剤のいずれかを含有し、無機微粒子として少なくともガラス転移点が400〜600℃の範囲であるガラス粉末を含有することを特徴とするポジ型感光性ペースト、ならびにそれらを用いたパターンの形成方法およびプラズマディスプレイの製造方法である。
【選択図】なし

Description

 本発明はポジ型感光性ペースト、それを用いたパターンの形成方法、特に多層基板などの絶縁パターンあるいは導電パターンの形成方法、およびプラズマディスプレイの製造方法に関するものである。
 近年、回路材料やディスプレイにおいて小型化・高精細化が進んでおり、これに対応することができるパターン加工技術が求められている。特に、プラズマディスプレイにおいては、隔壁形成においてはガラス粉末などの無機材料を、電極形成時には銀などの導電性粉末を、高精度でパターン加工ができる材料や加工方法が望まれている。
 従来、無機材料のパターン加工を行う方法として、感光性ペーストを用いてネガ型感光性ペースト法にてパターンを形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
特開平1−296534号公報(第2頁) 特開平2−165538号公報(第2頁) 特開平5−342992号公報(第2頁)
 しかしながら、ネガ型感光性ペーストには架橋剤が大量に含まれるため、ネガ型感光性ペーストを用いて作製したパターンを焼成すると、架橋剤の架橋に起因する焼成収縮力が作用して、パターンにはがれや断線などの欠陥が発生しやすいという問題があった。
 また、ネガ型感光性ペーストを用いて高さの異なるパターンを形成するためには、図1に示すように低いパターンの高さにペースト塗布膜1を形成・露光し、さらにその上にペースト塗布膜2を形成・露光し、最後に現像してパターンを形成していた。このため、塗布・露光工程を2回経なければならない。
 一方、ポジ型感光性ペースト法では、図2に示すように、露光された部分3bが現像液に可溶となるため、露光マスクの露光光透過率を制御したり、露光マスクを相対的に移動させることで露光光透過深さを制御し、1回の塗布・露光工程により高さの異なるパターンを形成することができる。しかし、ポジ型感光性ペースト法では、アスペクト比の大きいパターンを精細度良く形成することは不可能であった。
 さらに、ネガ型感光性ペーストを用いて電極を形成する場合、露光光が導電性粉末によって遮られ塗布膜下部まで到達せず、塗布膜下部の耐現像液性が低下するために、エッジカールが発生するという課題があったが、ポジ型感光性ペーストを用いることにより、塗布膜下部の耐現像液性が向上し、エッジカールなどの欠陥を抑制することができる。
 上記課題を解決するため、本発明は次の構成を有する。すなわち、本発明は、有機成分と無機微粒子を含むポジ型感光性ペーストであって、有機成分として少なくともアルカリ可溶性樹脂、光酸発生剤を含有し、無機微粒子として少なくともガラス転移点が400〜600℃の範囲であるガラス粉末を含有することを特徴とするポジ型感光性ペースト、ならびにそれを用いたパターンの形成方法およびプラズマディスプレイの製造方法である。
 また、有機成分と無機微粒子を含むポジ型感光性ペーストであって、有機成分として少なくともアルカリ可溶基が酸またはアルカリで脱離する基で保護されている樹脂を含み、かつ光酸発生剤または光塩基発生剤のいずれかを含有し、無機微粒子として少なくともガラス転移点が400〜600℃の範囲であるガラス粉末を含有することを特徴とするポジ型感光性ペーストならびにそれを用いたパターンの形成方法およびプラズマディスプレイの製造方法である。
 本発明によれば、焼成後のパターンに欠陥のない感光性ペーストを提供することができる。
 本発明のポジ型感光性ペーストは、有機成分と無機微粒子とからなり、有機成分が、少なくともアルカリ可溶性樹脂、光酸発生剤または光塩基発生剤を含有すること、あるいは、有機成分が、少なくともアルカリ可溶基が酸またはアルカリで脱離する基で保護されている樹脂を含み、かつ光酸発生剤または光塩基発生剤のいずれかを含有することが必要である。
 本発明をPDPを例にとって説明するが、本発明は、これに限定されず、多層基板などの絶縁パターンあるいは導電パターンなどやDNAチップなどの流路の形成においても好ましく適用されるものである。
 本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂としては、現像時に露光部がアルカリ可溶性であり、アルカリ現像液に溶出するものならば特に制限はないが、主としてアクリル系樹脂とノボラック系樹脂の2種を好ましく用いることができる。
 アクリル系樹脂としては、例えばアルカリ可溶性基を有するモノマーであるヒドロキシスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、およびこれらの誘導体を重合して得られるアクリル樹脂などを用いることができる。また、これらアルカリ可溶性基を有するモノマーと、アルカリ可溶性の無いアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、ヒドロキシスチレンエステル、スチレン、ビニルアルコール、酢酸ビニル、ビニルエステル、およびこれらの誘導体などをアルカリ水溶性が保たれる範囲で共重合してもよい。アルカリ可溶性樹脂がポリヒドロキシスチレンの場合、具体的には、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2−(o−ヒドロキシフェニル)プロピレン、2−(m−ヒドロキシフェニル)プロピレン、2−(p−ヒドロキシフェニル)プロピレンなどのヒドロキシスチレン類の単独または2種以上をラジカル重合開始剤、アニオン重合開始剤またはカチオン重合開始剤の存在下で重合した樹脂を用いることができる。
 また、重合後、樹脂の吸光度を下げてパターン加工性を向上させるために水素添加を行なったものを用いてもよい。アクリル樹脂を用いる場合、好ましい重量平均分子量は、ポリスチレン換算で5,000〜100,000、より好ましくは5,000〜20,000である。
 またアルカリ可溶性樹脂として、ノボラック樹脂も好ましく用いられる。ノボラック樹脂は、種々のフェノール類の単独あるいはそれらの複数種の混合物と、ホルマリンやパラホルムアルデヒドなどのアルデヒド類とを80〜200℃で重縮合することによって得ることができる。またこれらのポリマーを部分エーテル化、部分エステル化したポリマーも使用することができる。
 ノボラック樹脂を構成するフェノール類としては、例えばフェノール、p−クレゾール、m−クレゾール、o−クレゾール、2,3−ジメチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、2,3,4−トリメチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、2,4,5−トリメチルフェノール、メチレンビスフェノール、メチレンビスp−クレゾール、レゾルシン、カテコール、2−メチルレゾルシン、4−メチルレゾルシン、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール、2,3−ジクロロフェノール、m−メトキシフェノール、p−メトキシフェノール、p−ブトキシフェノール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、2,3−ジエチルフェノール、2,5−ジエチルフェノール、p−イソプロピルフェノール、α−ナフトール、β−ナフトールなどが挙げられ、これらは単独でまたは複数の混合物として用いることができる。アルデヒド類としては、ホルマリンの他、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、クロロアセトアルデヒト などが挙げられ、これらは単独でまたは複数の混合物として用いることができる。
 本発明の感光性樹脂組成物において用いられるノボラック樹脂の好ましい重量平均分子量は、ポリスチレン換算で1,000〜100,000、より好ましくは1,500〜25,000、さらに好ましくは4,000〜10,000である。
 また、本発明ではアルカリ可溶基が酸またはアルカリで脱離する基で保護された樹脂を用いることも出来る。このような樹脂を用いると露光されていない部分は現像液に溶解しないため、大きなコントラストを得ることが出来る。
 本発明で用いられるアルカリ可溶基が酸またはアルカリで脱離する基で保護されている樹脂としては、露光時に光酸発生剤より生成した酸あるいは光塩基発生剤より生成したアルカリによって、室温または露光後の加熱で脱離し、アルカリ可溶基を再生するものであれば特に限定されないが、例えばメトキシメチル基、1−メトキシエチル基、1−メトキシプロピル基、1−メトキシブチル基、1−エトキシエチル基、1−エトキシプロピル基、1−エトキシブチル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基などのアセタール基、1−メトキシ−1−メチルエチル基などのケタール基、tーブトキシカルボニル基などの炭酸エステル基などである。これらのうち、特に好ましく用いられるのはアセタール基である。アルカリ可溶基の保護は、樹脂の全てを行う必要はなく、アルカリ可溶基全体の10〜100モル%を保護することが好ましい。また、保護された樹脂100重量部に保護されていない樹脂を1〜100重量部混合することも可能である。このような保護されていない基、樹脂を含むことにより感度を高めることが可能になる。
 アルカリ可溶基が酸またはアルカリで脱離する基で保護されている樹脂の好ましい重量平均分子量は、ポリスチレン換算で1,000〜100,000、より好ましくは3,000〜50,000、さらに好ましくは10,000〜30,000である。
 本発明において用いられる光酸発生剤としては、オニウム塩、ハロゲン含有化合物、ジアゾメタン化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、スルホンイミド化合物、ジアゾケトン化合物、ジアジゾナフトキノン化合物などを例として挙げることができる。
 オニウム塩の具体的な例としては、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスニウム塩、オキソニウム塩などを挙げることができる。好ましいオニウム塩としてはジフェニルヨードニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネート、(ヒドロキシフェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスルホネートなどが挙げられる。
 ハロゲン含有化合物の具体的な例としては、ハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有ヘテロ環状化合物などが挙げられる。好ましいハロゲン含有化合物としては1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ナフチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンなどを挙げることができる。
 ジアゾメタン化合物の具体的な例としては、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トリルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−キシリルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−クロロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、メチルスルホニル−p−トルエンスルホニルジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニル(ベンゾイル)ジアゾメタン等を挙げることができる。
 スルホン化合物の具体的な例としては、β−ケトスルホン化合物、β−スルホニルスルホン化合物などが挙げられる。好ましい化合物としては、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタンなどが挙げられる。
 スルホン酸エステル化合物の例としては、アルキルスルホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネートなどが挙げられる。スルホン酸化合物の具体的な例としてはベンゾイントシレート、ピロガロールトリメシレート、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネートなどを挙げることができる。
 スルホンイミド化合物の具体的な例としてはN−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシルイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)フタルイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシルイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシルイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシルイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシルイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシルイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシルイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシルイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシルイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシルイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシルイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシルイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−フルオロフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシルイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシルイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシルイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシルイミド等を挙げることができる。
 ジアゾケトン化合物の具体的な例としては、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物などが挙げられる。
 パターン形成性と低焼成残渣という観点から、光酸発生剤として特に好ましく用いられるのは、ジアゾナフトキノン化合物であり、なかでも、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸と2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンとのエステル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸と1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンとのエステルなどを、ジアミノジフェニルエーテルなどとのアミド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸と2,3,4,4’−テトロヒドロキシベンゾフェノン、メチルガレート、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンとのエステル、ジアミノジフェニルエーテルなどとのアミドなどをさらに好ましい化合物としてあげることができる。
 本発明に用いることのできる光酸発生剤は1種類を単独で使用しても良いし、2種類以上の複数種を混合して用いても良い。なお、光酸発生剤の配合比は、アルカリ可溶性樹脂またはアルカリ可溶基が酸またはアルカリで脱離する基で保護されている樹脂100重量部に対し、好ましくは2〜50重量部、より好ましくは10〜40重量部の割合で配合する。光酸発生剤の濃度を2重量部以上にすることで高コントラストを実現し、50重量部以下にすることによって、感度を高く保つことができる。
 本発明において好ましく用いられる光塩基発生剤としては、遷移金属錯体、オルトニトロベンジルカルボメート類、α、α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジルカルバメート類、アシルオキシイミノ類などが挙げられる。
 遷移金属錯体としては、ブロモペンタアンモニアコバルト過塩素酸塩、ブロモペンタメチルアミンコバルト過塩素酸塩、ブロモペンタプロピルアミンコバルト過塩素酸塩、ヘキサアンモニアコバルト過塩素酸塩、ヘキサメチルアミンコバルト過塩素酸塩、ヘキサプロピルアミンコバルト過塩素酸塩などが挙げられる。
 オルトニトロベンジルカルボメート類としては、[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニル]メチルアミン、[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニル]プロピルアミン、[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニル]ヘキシルアミン、[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニル]シクロヘキシルアミン、[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニル]アニリン、[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニル]ピペリジン、ビス[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニル]ヘキサメチレンジアミン、ビス[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニル]フェニレンジアミン、ビス[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニル]トルエンジアミン、ビス[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニル]ジアミノジフェニルメタン、[[(2、6−ジニトロベンジル)オキシ]カルボニル]メチルアミン、[[(2、6−ジニトロベンジル)オキシ]カルボニル]プロピルアミン、[[(2、6−ジニトロベンジル)オキシ]カルボニル]ブチルアミン、[[(2、6−ジニトロベンジル)オキシ]カルボニル]ヘキシルアミン、[[(2、6−ジニトロベンジル)オキシ]カルボニル]アニリン、ビス[[(2、6−ジニトロベンジル)オキシ]カルボニル]エチレンジアミン、ビス[[(2、6−ジニトロベンジル)オキシ]カルボニル]ヘキサメチレンジアミン、ビス[[(2、6−ジニトロベンジル)オキシ]カルボニル]フェニレンジアミンなどが挙げられる。
 α、α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジルカルバメート類としては、[[(α、α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジル)オキシ]カルボニル]メチルアミン、[[(α、α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジル)オキシ]カルボニル]プロピルアミン、[[(α、α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジル)オキシ]カルボニル]ブチルアミン、[[(α、α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジル)オキシ]カルボニル]ヘキシルアミン、[[(α、α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジル)オキシ]カルボニル]シクロヘキシルアミン、[[(α、α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジル)オキシ]カルボニル]アニリン、[[(α、α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジル)オキシ]カルボニル]ピペリジン、ビス[[(α、α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジル)オキシ]カルボニル]エチレンジアミン、ビス[[(α、α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジル)オキシ]カルボニル]ヘキサメチレンジアミン、ビス[[(α、α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジル)オキシ]カルボニル]フェニレンジアミンなどが挙げられる。
 アシルオキシイミノ類としては、プロピオニルアセトフェノンオキシム、プロピオニルベンゾフェノンオキシム、プロピオニルアセトンオキシム、ブチリルアセトフェノンオキシム、ブチリルアセトンオキシム、アジポイルアセトフェノンオキシム、アジポイルアセトンオキシム、アクロイルアセトフェノンオキシム、アルロイルベンゾフェノンオキシム、アクロイルアセトンオキシムなどが挙げられる。
 本発明に用いることのできる光塩基発生剤は1種類を単独で使用しても良いし、2種類以上の複数種を混合して用いても良い。なお、光塩基発生剤の配合比は、アルカリ可溶基が酸またはアルカリで脱離する基で保護されている樹脂100重量部に対し、好ましくは2〜50重量部、より好ましくは10〜40重量部の割合で配合する。光塩基発生剤の濃度を2重量部以上にすることで高コントラストを実現し、50重量部以下にすることによって、感度を高く保つことができる。
 さらに、本発明の感光性ペーストは、紫外線吸収剤を含有することが好ましい。本発明における紫外線吸収剤とは、300〜400nmの波長を吸収し、吸収した光エネルギーを不活性な輻射線(熱エネルギー)として放出するものをいう。通常、フォトリソグラフィ技術に用いられる露光は、超高圧水銀灯のg線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)を利用して露光がなされているが、h線およびi線は、感光性化合物(光酸発生剤、光塩基発生剤や増感剤)による吸収が大きく、表面層のみ光反応が進行し、下層部では像形成のための反応が進まない。紫外線吸収剤をペースト中に添加することによって、h線とi線付近の波長の光を吸収させることにより、g線の透過率を上げ、感光性ペーストの塗膜の下層まで光反応を進めることができる。
 紫外線吸収剤は、h線とi線付近の波長の吸光性が優れていれば特に効果があり、具体例としては、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、サリチル酸系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、インドール系化合物、無機系の微粒子酸化金属などが挙げられる。これらの中でもベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、インドール系化合物が特に有効である。これらの具体例としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノントリヒドレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシ)プロポキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−n−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2−エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、インドール系の吸収剤であるBONASORB UA−3901(オリエント化学社製)、BONASORB UA−3902(オリエント化学社製)SOM−2−0008(オリエント化学社製)、ベーシックブルー、スダンブルー、スダンR、スダンII、スダンIII、スダンIV、オイルオレンジSS、オイルバイオレット、オイルイエローOB(以上、アルドリッチ社)などが挙げられるがこれらに限定されない。さらに、これら紫外線吸収剤の骨格にメタクリル基などを導入し反応型として用いてもよい。本発明では、これらを1種または2種以上使用することができる。
 紫外線吸収剤の添加量は、溶媒を除いた有機成分100重量部に対し、0.001〜10重量部が好ましく、より好ましくは、0.001〜5重量部である。紫外線吸収剤の添加量をこの範囲にすることにより、現像液に対するコントラストを向上し、かつ露光光に対する感度を保つことができる。
 本発明のポジ型感光性ペーストは、架橋剤を含むことも好ましい。架橋剤を含む場合、露光後にポストベークすることで、未露光部において架橋剤と樹脂の架橋反応が進行して耐現像液性を向上することができる。架橋剤としては、エチレン性不飽和二重結合を1つあるいは2つ以上含むものが好ましく用いられ、下記一般式(1)で表されるエノールエーテル基を少なくとも2個有する化合物がさらに好ましく用いられるが、これに限定されるものではない。
(一般式(1))
Figure 2004110019
式(1)中、R1〜R3は同じであっても異なっていても良く、水素原子、置換基を有していても良い、アルキル基またはシクロアルキル基を表す。また、R1〜R3の内の2つが結合して環構造を形成しても良い。Zは酸素原子、硫黄原子、−SO2、−NH−を示す。
 架橋剤の具体例としては、例えば下記に示すものが挙げられるが、これに限定されるものではない。
 また、アルカリ現像液に対する溶解速度を高めるために、テトラヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、ビスフェノールA、メチルガレート、クレゾール、トリヒドロキシフェニルメタンなどのフェノール化合物、ニコチン酸などの有機酸を加えることも出来る。
Figure 2004110019
Figure 2004110019
Figure 2004110019
Figure 2004110019
Figure 2004110019
Figure 2004110019
 また、本発明の感光性ペーストにその感度、解像性、引き置き耐性などを向上させるために、有機塩基、有機酸、光吸収剤などを添加してもよい。
 本発明の有機成分と無機微粒子の添加量は、溶媒を含まない固形分換算で6:4〜1:9であることが好ましい。より好ましくは4:6〜1:9、さらに好ましくは3.5:6.5〜2:8である。この範囲に保つことにより、パターン加工性がよく、かつ焼成時に欠陥が発生しないポジ型感光性ペーストとすることができる。
 本発明のポジ型感光性ペーストは有機成分を溶解した有機溶媒系の中に無機微粒子を分散させたものであり、このペーストを基板に塗布し、乾燥させた塗布膜では有機成分層の中にかなり高い濃度で無機微粒子が存在している。このような塗布膜にフォトリソグラフィ法でパターン形成を行うためには、少なくとも共存する各成分の屈折率を近似させることが好ましい。従って、乾燥後の有機成分の平均屈折率が1.4〜1.9の範囲にあるのが通常であることから、無機微粒子の屈折率もこの範囲にできるだけ近似するものを選ぶことが好ましい。
 また、本発明では、ガラス転移点が400〜600℃の範囲であるガラス粉末を含有することが必要である。種々の酸化物からなるガラス粉末はその配合を考慮することで特性の制御が可能であり、熱特性、屈折率などをコントロールできるためである。また、ガラス転移点が400℃〜600℃の範囲内であることで、プラズマディスプレイに適用した場合に隔壁の変形がなく、焼成時の溶融性も適切であるためである。このようなガラス粉末としては、荷重軟化点が450〜650℃を有するものが好ましい。荷重軟化点を450℃以上とすることで、部材形成およびディスプレイ形成の後工程において隔壁が変形することがなく、ガラス転移点を600℃以下、荷重軟化点を650℃以下とすることで、焼成時に溶融しより強度の高い隔壁を得ることができる。
 本発明の感光性ペーストに用いるガラス粉末は、ペースト形成時の充填性および分散性が良好で、ペーストの均一な厚さでの塗布が可能であると共にパターン形成性を良好に保つために、平均粒子径が1〜4μmであり、最大粒子径が35μm以下であることが好ましい。このような粒度分布を有するガラス粉末がペーストへの充填性および分散性の点で優れているが、低融点ガラス粉末の場合は焼成工程でその殆どが溶融し一体化されるので、かなり大きな粒子径の粉末も許容される。この範囲であれば、充填性および分散性を満足させて、塗布性およびパターン形成性の優れた感光性ペーストを構成することができる。
 また、ポジ型感光性ペーストの無機微粒子が低融点ガラス粉末とフィラー成分を含有することが、焼成収縮率の減少、形成された隔壁の強度向上、隔壁の不透明化などのために好ましい。これらの場合のフィラー成分の平均粒子径は、ペースト中への充填性や分散性を最適化するサイズの範囲で選ばれる。本発明のフィラーは、平均粒子径1〜4μmを有し、平均屈折率が1.40〜1.90を有し、3〜40重量%の範囲で含有することができる。このような屈折率を有するフィラー成分として、屈折率が調整された高融点ガラスやコーディエライトから選ばれた少なくとも一種が用いられる。高融点ガラス粉末としては、ガラス転移点500〜1200℃、荷重軟化点550〜1200℃を有するものが好ましい。
 また、本発明で用いる無機微粒子として、Au、Ag、Pd、Ptなどの導電性粉末の微粒子を用いることも好ましい。この場合、ポジ型感光性ペースト法により、導電性パターンを形成することができる。Au、Ag、Pd、Ptはそれぞれ単独に、または混合粉末として用いることができる。例えば、Ag−Pd、Ag−Pd−Pt、Ag−Pd−Cr、Pt−Au−Pd、Au−Pt、Au−Pd、Ag−Pt、Pt−Rhなどの2元系、3元系の合金や混合貴金属粉末が用いられる。上記の中でCrやRhを添加したものは、高温特性を向上できる点で好ましい。
 これらの導電性粉末の平均粒子径は0.5〜5μmが好ましい。平均粒子径を0.5μm以上とすることで、紫外線露光時に光線が塗布膜の中をスムースに透過し、良導体の線幅60μm以下の微細パターンの形成が可能となる。一方、5μm以下とすることで、塗設後の回路パターンの表面の凹凸が粗くならず、パターン精度が向上し、ノイズ発生を抑えることができる。
 導電性粉末の比表面積は、0.1〜3m2/gが好ましく用いられる。比表面積を0.1m2/g以上とすることで、パターンの精度を向上できる。また、3m2/g以下とすることで、紫外線の散乱を防ぎ、パターン精度を向上できる。
 導電性粉末の形状としては、フレーク(板、円錐、棒)状や球状のものが使用できるが、凝集が抑制されることから球状であることが好ましい。球状の場合、露光時の紫外線の散乱が少ないので、この精度のパターンが得られ、照射エネルギーが少なくて済む。
 本発明のポジ型感光性ペーストは、有機成分、必要に応じてその他の添加剤および溶媒などの各種成分を所定の組成となるように調合して有機溶液を調製した後、無機微粒子を加え、3本ローラーや混練機等で均質に混合・分散することにより製造することができる。感光性ペーストの粘度は、有機溶媒により1万〜20万mPas程度に調整して使用される。この時使用される有機溶媒としては、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ-ブチロラクトンなどやこれらのうちの1種以上を含有する有機溶媒混合物が挙げられる。酸化物微粒子を高分散させる溶媒と有機成分を溶解する溶媒が異なる場合、これらの溶媒を混合して使用することによって酸化物微粒子の凝集を避けることができる。
 かくして得られた本発明のポジ型感光性ペーストはディスプレイ用部材を製造するために特に好適に使用できる。特にプラズマディスプレイ用部材を製造するために使用する場合は、感光性ペーストを基板上に塗布し、露光、現像を経てパターンを形成し、さらに焼成することによってプラズマディスプレイ用部材を得ることができる。
 次に感光性ペーストを用いてパターン加工を行う一例について説明するが、本発明はこれに限定されない。
 基板上に、感光性ペーストを全面塗布、もしくは部分的に塗布する。塗布方法としては、スクリーン印刷法、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター、ブレードコーターなどの方法を用いることができる。塗布厚みは、塗布回数、スクリーンのメッシュ、ペーストの粘度を選ぶことによって調整できる。
 塗布後、塗布膜を乾燥させる。乾燥は熱風乾燥機やIR乾燥機などを用いて、60〜150℃で行うことができる。
 塗布膜乾燥後、露光装置を用いて露光を行う。露光装置としては、プロキシミティ露光機などを用いることができる。また、大面積の露光を行う場合は、基板上に感光性ペーストを塗布した後に、搬送しながら露光を行うことによって、小さな露光面積の露光機で、大きな面積を露光することができる。
 本発明において、露光光を照射する際に露光マスクをペースト塗布膜に対して相対的に移動させることにより、部分的に露光量の異なる部位をつくることが好ましい。部分的に露光量の異なる部位をつくりペースト深さ方向で現像液への溶解性を変化させると、後の現像工程を経て、部分的に高さの異なるパターンを形成することができる。相対的な移動には、露光マスクとペースト塗布膜(が形成されたガラス基板が配してあるステージ)いずれかまたは双方を移動させることができる。移動手段としては、特に限定されないが、ステッピングモータやサーボモータとボールねじ、ガイドなどの組み合わせを用いることができる。またはリニアモータなどでも可能である。
 階段状などの段差を形成する場合、一旦ペースト塗布膜に露光光を照射し、露光マスクをペーストペースト塗布膜に対して相対的に移動させた後、再度露光光を照射することが好ましい。また、高さ方向に複数の段差を形成する場合、露光、移動のステップを複数回繰り返すことで可能となる。
 傾斜状のパターンを形成する場合は、ペースト塗布膜に露光光を照射しながら、露光マスクをペースト塗布膜に対して相対的に移動することが好ましい。こうすることで、ペースト塗布膜中に連続的に露光量の異なる部位を形成することができる。
 相対的な露光マスクおよび/またはペースト塗布膜の移動は、形成するパターンに応じて、露光マスクとペースト塗布膜の距離を一定にして面内で2次元的に移動させたり、さらに露光マスクとペースト塗布膜の距離(ギャップ)も変化させて3次元的に移動させたりできる。例えば、面内や高さ方向の往復運動や回転運動を行ったり、また、等速移動だけでなく速度を変えながら移動させることもできる。これは、パソコンで制御したステージにより行える。
 また、露光マスク開口部の露光光透過率が部分的に異なる露光マスクを介して露光を行うことによって、部分的に高さの異なるパターンをつくることも好ましい。露光マスク開口部の露光光透過率は、形成するパターンの高さに応じて、0〜100%の間で選択することができる。また、露光光透過率が部分的に異なるマスクと、前述の相対的にマスクを移動させる方法との組み合わせも可能である。
 露光後、必要に応じてポストベークを行うことができる。ペースト中に架橋剤が含まれている場合、ポストベークを行うことにより樹脂と架橋剤の間で架橋反応が起こり、耐現像液性を向上することができる。ポストベークは熱風乾燥機やIR乾燥機、ホットプレートなどを用いて、60〜200℃で30秒〜30分行うことができる。より好ましくは、100〜160℃で1分から10分である。
 露光後、露光部分と未露光部分のアルカリ現像液に対する溶解度差を利用して現像を行うが、この場合、浸漬法やスプレー法、ブラシ法で行う。現像処理に用いるアルカリ現像液は、水を主成分とすることが好ましい。アルカリ水溶液としては水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム水溶液などが使用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好ましい。
 有機アルカリとしては、一般的なアミン化合物を用いることができる。具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどが挙げられる。
 アルカリ水溶液の濃度は通常0.05〜5重量%、より好ましくは0.1〜1重量%である。アルカリ濃度が低すぎれば可溶部が除去されず、アルカリ濃度が高すぎれば、パターン部を剥離させ、また非可溶部を腐食させるおそれがあり良くない。また、現像時の現像温度は、20〜50℃で行うことが工程管理上好ましい。
 次に焼成炉にて焼成を行う。焼成雰囲気や温度は、ペーストや基板の種類によって異なるが、空気中、窒素、水素などの雰囲気中で焼成する。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やベルト式の連続型焼成炉を用いることができる。
 焼成は通常400〜1000℃で行う。ガラス基板上にパターン加工する場合は、480〜610℃の温度で10〜60分間保持して焼成を行うことが好ましい。
 以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない
 ノボラック系樹脂A:m−クレゾール/p−クレゾール/ホルムアルデヒド
を、モル比60/40/80で、シュウ酸触媒の存在下に還流下で常法に従って反応させ、次いで分別して得られた、ポリスチレン換算重量平均分子量が約8000のノボラック樹脂であって、GPCパターンにおいて、未反応クレゾールのパターン面積を除いた全パターン面積に対するポリスチレン換算分子量6000以下の面積比が34%、そしてポリスチレン換算分子量1000以下の面積比が15%であるもの
 ノボラック系樹脂B:m−クレゾール/p−クレゾール/ホルムアルデヒドを、モル比40/60/80で、シュウ酸触媒の存在下に還流下で常法に従って反応させ、次いで分別して得られた、ポリスチレン換算重量平均分子量が約8000のノボラック樹脂であって、GPCパターンにおいて、未反応クレゾールのパターン面積を除いた全パターン面積に対するポリスチレン換算分子量6000以下の面積比が34%、そしてポリスチレン換算分子量1000以下の面積比が15%であるもの
 アクリル樹脂A:メタクリル酸とメタクリル酸メチルの共重合体(重量平均分子量25,000、酸価105)
 アクリル樹脂B:トリシクロデカニルメタクリレート/t−ブチルメタクリレート/メタクリル酸(仕込みモル比で50/20/30)の共重合体(重量平均分子量37,000)
 光酸発生剤A:テトラヒドロキシベンゾフェノンと2−ジアゾ−1−ナフトキノン−5−スルホン酸とのエステル
 光酸発生剤B:ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン
 光塩基発生剤A:[[(α、α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジル)オキシ]カルボニル]プロピルアミン
 重合開始剤:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン
 架橋剤:テトラプロピレングリコールジメタクリレート
 紫外線吸収剤:ベーシックブルー26(吸収極大波長:592nm)
 ガラス粉末A:酸化ホウ素42%、酸化ケイ素10%、酸化アルミニウム3%、酸化バリウム20%、酸化亜鉛5%、酸化カルシウム2%、酸化ジルコニウム10%。ガラス転移点462℃、軟化点493℃、屈折率1.70
 ガラス粉末B:酸化ケイ素25%、酸化ホウ素28%、酸化ビスマス28%、酸化バリウム15%、酸化アルミニウム4%。ガラス転移点488℃、軟化点527℃、屈折率1.73
 ガラス粉末C:酸化リチウム7%、酸化ケイ素22%、酸化ホウ素33%、酸化亜鉛3%、酸化アルミニウム19%、酸化マグネシウム6%、酸化バリウム5%、酸化カルシウム5%。ガラス転移点491℃、軟化点528℃、屈折率1.59
 ガラス粉末D:酸化ケイ素40%、酸化アルミニウム36%、酸化ホウ素9%、酸化バリウム5%、酸化マグネシウム5%、酸化カルシウム5%。ガラス転移点652℃、軟化点754℃、屈折率1.73
 銀粉末:平均粒子径1.5μm、比表面積0.80m2/g
 溶媒:ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート。
 (実施例1)
 ノボラック樹脂A9重量部、ノボラック樹脂B1重量部、光酸発生剤A2重量部、溶媒10重量部、を50℃に加熱しながら溶解し、その後導電性粉末A78重量部、ガラス粉末A2重量部を添加し、混練機を用いて混練した。
対角42インチサイズのガラス基板上に、スクリーン印刷法により、感光性ペーストを均一に塗布して乾燥厚み6μmを得た。
 次に、プラズマディスプレイ用の電極パターン形成を目的としたポジ型フォトマスク(線幅50μm、パターンピッチ230μm)を介して露光を行った。この時、マスクが汚染されるのを防ぐため、マスクと塗布面に100μmのギャップを設けた。その後、35℃に保持したモノエタノールアミンの0.8重量%水溶液をシャワーで60秒間かけることにより現像を行い、ガラス基板上にストライプ状の電極パターンを形成し、シャワースプレーを用いてパターンの水洗浄を行った。100〜800mJ/cm2の露光量を照射したときに良好な電極パターンが得られた。
ついで電極パターンの加工を終了したガラス基板を80℃で15分乾燥した後、600℃で15分焼成し、電極を形成した。焼成後、パターン両端が基板から剥離するエッジカールはなく、良好な電極が得られた。
 電極を製造したガラス基板上に、さらに誘電体層を形成し、誘電体層上にピッチ230μm、底部幅40μm、高さ130μmの隔壁を形成した。赤、緑、青3色の蛍光体層を形成し、プラズマディスプレイ背面板を作成した。前面板と合わせて封着し、ガス注入を行ってパネルを作製した。本発明に沿って作成したパネルを点灯させると、表示欠陥のない良好なディスプレイを得ることができた。
 (実施例2)
 ノボラック樹脂A10重量部、ノボラック樹脂B5重量部、光酸発生剤B2重量部、溶媒15重量部、を50℃に加熱しながら溶解し、その後導電性粉末A78重量部、ガラス粉末A2重量部を添加し、混練機を用いて混練した。
得られたペーストを用い、実施例1を繰り返したところ、500〜1000mJ/cm2の露光量を照射したときに良好な電極パターンが得られ、焼成後の電極パターンにエッジカールは見られなかった。作製したディスプレイに表示欠陥はなく、良好なディスプレイが得られた。
 (比較例1)
 アクリル樹脂6重量部、架橋剤3重量部、重合開始剤2重量部、溶媒12重量部、を50℃に加熱しながら溶解し、その後導電性粉末A78重量部、ガラス粉末A2重量部を添加し、混練機を用いて混練した。
得られたペーストを用い、ネガ型フォトマスクを用いた以外は実施例1を繰り返したところ、露光量50〜800mJ/cm2の露光量を照射したときに良好な電極パターンが得られたが、焼成後の電極パターンにはエッジカールが発生した。
電極を製造したガラス基板上に、さらに誘電体層を形成したところ、電極パターンのエッジカールにより、誘電体層に厚みムラが生じ、誘電体層上に形成した隔壁が倒れるという欠陥が発生した。作成したパネルを点灯させると、表示欠陥が多数発生し、良好なディスプレイを作製することは出来なかった。
 (実施例3)
 ノボラック樹脂A9重量部、ノボラック樹脂B1重量部、光酸発生剤A1重量部、紫外線吸収剤0.01重量部、溶媒12重量部、を50℃に加熱しながら溶解した。この樹脂組成物の屈折率は、1.72だった。その後ガラス粉末B25重量部、フィラーとしてガラス粉末D5重量部、を添加し、混練機を用いて混練した。
対角42インチサイズのガラス基板上にストライプ状のアドレス銀電極(線幅50μm、厚さ3μm、ピッチ250μm)を形成し、この上に厚さ15μmの誘電体層を形成した後、上記のペーストを乾燥厚さ250μmになるように塗布・乾燥した。
 次に、プラズマディスプレイ用の格子状隔壁パターン形成を目的としたフォトマスクをセットして露光した。格子状隔壁用マスクは、縦ストライプ状パターン(パターンピッチ300μm、線幅40μm)と、さらに縦ストライプ状パターンと垂直方向に横ストライプ状パターン(パターンピッチ700μm、線幅100μm)を有するマスクであり、縦ストライプ状パターンの露光光透過率を0%、縦ストライプ状パターン以外の横ストライプ状パターンの露光光透過率を20%としたものである。この時、該マスクが汚染されるのを防ぐため、マスクと塗膜面に100μmのギャップを設けた。露光後、35℃に保持した0.5%のエタノールアミン水溶液中でシャワースプレーを用いて現像したところ、100〜500mJ/cm2の露光量を照射したときに良好な隔壁パターンが得られた。得られた隔壁は、高さ250μmの縦ストライプ状パターンと高さ200μmの横ストライプ状パターンからなる格子状隔壁となった。さらに570℃で15分間焼成し、高さ120μmの縦ストライプ状パターンと高さ100μmの横ストライプ状パターンからなる格子状隔壁を得た。隔壁に亀裂や断線などの欠陥は発生せず、良好な格子状隔壁を得ることができた。
 隔壁層を形成した基板に、赤、緑、青3色の蛍光体層を形成し、プラズマディスプレイ背面板を作成した。前面板と合わせて封着し、ガス封入を行ってパネルを作製した。作成したパネルを点灯させると、表示欠陥のなく、また横ストライプパターンの効果により、高発光効率のディスプレイを得ることができた。
 (実施例4)
 ガラス粉末Cを用いた他は、実施例3を繰り返した。露光光の散乱により、100〜200mJ/cm2で隔壁パターンが得られた。露光光の散乱により、現像時に一部現像残渣が見られたが、作製したパネルを点灯させると、表示欠陥は発生しなかった。
 (実施例5)
 光酸発生剤Bを用いた他は、実施例3を繰り返した。有機成分の屈折率は、1.75であった。250〜300mJ/cm2の露光量を照射したときに良好な隔壁パターンが得られた。作製したパネルを点灯させると、表示欠陥は発生しなかった。
 (実施例6)
 ノボラック樹脂Aの代わりにアクリル樹脂を用いた他は、実施例3を繰り返した。300mJ/cm2の露光量を照射したときに隔壁パターンが得られたが、現像残渣が少し発生した。作製したパネルを点灯させると、表示欠陥は発生しなかった。
 (実施例7)
 紫外線吸収剤を添加しなかった他は、実施例3を繰り返した。50mJ/cm2の露光量を照射したときのみ、良好な隔壁パターンが得られた。作製したパネルを点灯させると、表示欠陥は発生しなかった。
 (実施例8)
 アクリル樹脂B6重量部、光塩基発生剤A1重量部、架橋剤0.5重量部、紫外線吸収剤0.01重量部、溶媒12重量部、を50℃に加熱しながら溶解した。この樹脂組成物の屈折率は、1.57だった。その後ガラス粉末C25重量部、フィラーとしてガラス粉末D5重量部、を添加し、混練機を用いて混練した。
 得られたペーストを用い、露光後に150℃でポストベークを行った他は、実施例3を繰り返した。100〜550mJ/cm2の露光量を照射したときに良好な隔壁パターンが得られた。作製したパネルを点灯させると、表示欠陥は発生しなかった。
 (実施例9)
 露光マスクは、ネガ型格子状隔壁パターン用として、縦ストライプパターン(パターンピッチ300μm、線幅40μm)と、さらに横ストライプ状パターン(パターンピッチ700μm、線幅30μm)とした。
 実施例8に記載の感光性ポジペーストを用い、上記の露光マスクを用いて最初に露光した後、縦隔壁パターンの長さ方向に30μm露光マスクを移動し、再度露光したこと以外は、実施例3を繰り返した。最初露光では50〜200mJ/cm2、2回目の露光を100〜400mJ/cm2としたときに良好な隔壁パターンが得られた。焼成後の隔壁パターンは、高さ120μmの縦ストライプ状パターンと高さ100μmの横ストライプ状パターンからなる格子状隔壁を形成でき、マスクを移動させること段差のあるパターンを形成できた。
作製したパネルを点灯させると、表示欠陥は発生しなかった。
 (実施例10)
 露光しながらマスクを連続的に30μm移動したこと以外は、実施例9を繰り返した。100〜600mJ/cm2の露光量を照射したときに良好な隔壁パターンが得られた。焼成後の隔壁パターンは、高さ120μmの縦ストライプ状パターンと高さ100μmの横ストライプ状パターンからなる格子状隔壁を形成できた。縦隔壁の断面は、横隔壁の断面に比べて蒲鉾状のパターンであった。作製したパネルを点灯させると、表示欠陥は発生しなかった。
 (実施例11)
 最初の露光後に縦隔壁パターンの長さ方向に30μm露光マスクを移動し、さらに横隔壁パターンの長さ方向に15μm移動させたこと以外は実施例9を繰り返した。焼成後の隔壁パターンは、高さ120μmの縦ストライプ状パターンと高さ100μmの横ストライプ状パターンからなる格子状隔壁を形成できた。縦隔壁パターンの断面形状は、下側半分部分が矩形で上側半分部分テーパー形状であった。作製したパネルを点灯させると、表示欠陥は発生しなかった。
 (比較例2)
 アクリル樹脂6重量部、架橋剤3重量部、重合開始剤2重量部、溶媒20重量部、を50℃に加熱しながら溶解した。樹脂組成物の屈折率は、1.56であった。その後ガラス粉末C30重量部を添加し、混練機を用いて混練した。
得られたペーストを用い、ネガ型フォトマスクを用いた以外は実施例3を繰り返したところ、100〜300mJ/cm2で良好なストライプ状隔壁パターンが得られた。しかし、焼成時に大きな応力が発生したため、焼成後の隔壁には数カ所断線が発生し、作製したパネルを点灯させると、隔壁断線部で表示欠陥が発生した。
 (比較例3)
 比較例2と同じペーストを用い、ネガ型フォトマスクを用いた以外は実施例8を繰り返したところ、横ストライプパターンは全て現像により剥がれてしまった。
焼成後の隔壁には数カ所断線が発生し、作製したパネルを点灯させると、隔壁断線部で表示欠陥が発生した。
 (比較例4)
 無機微粒子としてガラス粉末Dのみを用いた他は、実施例3を繰り返した。焼結不足のため、焼成後の隔壁において欠陥が多発し、作製したパネルを点灯させると、隔壁断線部で表示欠陥が発生した。
ネガ型感光性ペースト法による段違い格子状隔壁形成のプロセスフロー図である。 ポジ型感光性ペースト法による段違い格子状隔壁形成のプロセスフロー図である。 ポジ型感光性ペースト法による段違い格子状隔壁形成のプロセスフロー図である。
符号の説明
1 ネガ型感光性ペースト塗布膜(1段目)
1a ネガ型感光性ペースト塗布膜中の露光(現像液不溶)部分(1段目)
2 ネガ型感光性ペースト塗布膜(2段目)
2a ネガ型感光性ペースト塗布膜中の露光(現像液不溶)部分(2段目)
3 ポジ型感光性ペースト塗布膜
3a ポジ型感光性ペースト塗布膜中の未露光(現像液不溶)部分

Claims (16)

  1. 有機成分と無機微粒子を含むポジ型感光性ペーストであって、有機成分として少なくともアルカリ可溶性樹脂、光酸発生剤を含有し、無機微粒子として少なくともガラス転移点が400〜600℃の範囲であるガラス粉末を含有することを特徴とするポジ型感光性ペースト。
  2. 有機成分と無機微粒子を含むポジ型感光性ペーストであって、有機成分として少なくともアルカリ可溶基が酸またはアルカリで脱離する基で保護されているアルカリ可溶性樹脂を含み、かつ光酸発生剤または光塩基発生剤のいずれかを含有し、無機微粒子として少なくともガラス転移点が400〜600℃の範囲であるガラス粉末を含有することを特徴とするポジ型感光性ペースト。
  3. 有機成分としてアルカリ可溶性樹脂のアルカリ可溶基の5〜70モル%がナフトキノンジアジドスルホニル基で保護されていることを特徴とする請求項1または2に記載のポジ型感光性ペースト。
  4. アルカリ可溶性樹脂として、ノボラック樹脂を含む請求項1に記載のポジ型感光性ペースト。
  5. 光酸発生剤として、ジアゾナフトキノン化合物を含む請求項1〜4のいずれかに記載のポジ型感光性ペースト。
  6. さらに紫外線吸収剤を含有する請求項1〜5のいずれかに記載のポジ型感光性ペースト。
  7. 溶媒を除いた有機成分と無機微粒子の重量比が6:4〜1:9の範囲である請求項1〜6のいずれかに記載のポジ型感光性ペースト。
  8. 溶媒を除いた有機成分の平均屈折率と無機微粒子の平均屈折率の差が0.2以下である請求項1〜7のいずれかに記載のポジ型感光性ペースト。
  9. 無機微粒子として、Au、Ag、Pd、Ptの中から選ばれる導電性粉末のうち少なくとも1種を含む請求項1〜8のいずれかに記載のポジ型感光性ペースト。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のポジ型感光性ペーストを用いるパターンの形成方法。
  11. 露光光を照射する際に露光マスクをペースト塗布膜に対して相対的に移動させることで、部分的に露光量の異なる部位をペースト塗布膜中にパターンを形成する請求項10に記載のパターンの形成方法。
  12. ペースト塗布膜に露光光を照射し、露光マスクをペースト塗布膜に対して相対的に移動させた後、再度露光光を照射することを特徴とする請求項11に記載のパターン形成方法。
  13. ペースト塗布膜に露光光を照射しながら、露光マスクをペースト塗布膜に対して相対的に移動することを特徴とする請求項11に記載のパターン形成方法。
  14. 露光マスクをペースト塗布膜に対して相対的に2次元または3次元的に移動させることを特徴とする請求項11に記載のパターン形成方法。
  15. 露光マスク開口部の露光光透過率が部分的に異なる露光マスクを介して露光を行い、部分的に高さの異なるパターンを形成する請求項11に記載のパターンの形成方法。
  16. 請求項10〜15のいずれかに記載のパターンの形成方法を用いるプラズマディスプレイの製造方法。
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