JP2004108521A - 継フランジ付きの減速機 - Google Patents
継フランジ付きの減速機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004108521A JP2004108521A JP2002273711A JP2002273711A JP2004108521A JP 2004108521 A JP2004108521 A JP 2004108521A JP 2002273711 A JP2002273711 A JP 2002273711A JP 2002273711 A JP2002273711 A JP 2002273711A JP 2004108521 A JP2004108521 A JP 2004108521A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- input shaft
- bearing
- speed reducer
- case
- joint flange
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- General Details Of Gearings (AREA)
Abstract
【課題】軸方向長を長くすることなく、減速機の入力軸と駆動源側の出力軸との連結部を安定して支持し、フレッチング等を防止すると共に駆動源側と独立して減速機の保管や輸送を可能とする。
【解決手段】入力軸122の端部122Aには、軸穴122Hが形成され(ホロータイプ)、モータMの出力軸112が装入・連結される。この入力軸122の端部122Aの外周と、継フランジ126の円筒状の部材126Aの内周との間の空間Sに第1軸受150及びオイルシール152が配置されている。
【選択図】 図2
【解決手段】入力軸122の端部122Aには、軸穴122Hが形成され(ホロータイプ)、モータMの出力軸112が装入・連結される。この入力軸122の端部122Aの外周と、継フランジ126の円筒状の部材126Aの内周との間の空間Sに第1軸受150及びオイルシール152が配置されている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、継フランジ付きの減速機に関する。
【0002】
【従来の技術】
減速機の入力軸にモータM等の駆動源側の出力軸を連結する場合、一般に、図3に示されるように、減速機G1の入力軸10とモータMの出力軸12とをカップリング14によって連結する方法が広く採用されている。なお、入力軸10は反駆動源側ケース18aに設けられた軸受(後述の第2軸受に相当)30及び駆動源側ケース18bに設けられた軸受(後述の第3軸受に相当)31によって両持ち支持されている。
【0003】
この場合、ギヤドモータGM1としての安全の確保とカップリング部の強度を確保のために、該カップリング14を覆う連結用アダプタ16を別途用意し、該連結用アダプタ16を介して減速機G1のケース18とモータM側のケース(フランジ)20とを連結するのが一般的である。
【0004】
また、減速機の入力軸とモータの出力軸とを連結するもうひとつの一般的な方法として、図4に示されるように、減速機G2の入力軸22のモータM側の端部(反負荷側端部)22Aをホロータイプとし、該端部22Aに形成された軸穴22HにモータM側の出力軸12を直接挿入することによってギヤドモータGM2を得る方法も広く知られている。
【0005】
この方法を採用する場合、前述したカップリング14及び連結用アダプタ16を用いる方法より軸方向長の短い継フランジ26を別途用意し、該継フランジ26を介して減速機G2のケース28とモータM側のケース20とを連結するのが一般的である。
【0006】
なお、この軸穴直結タイプを採用する場合には、一般に入力軸22は、減速機G2内において反駆動源側ケース28aに設けられた軸受30のみによって支持されており、そのモータM側の端部22Aは、挿入されているモータMの出力軸12を介して、該出力軸12を支持する軸受(図示略)によって間接的に支持されている(非特許文献1)。
【0007】
これは、このようなホロータイプの入力軸22を採用する場合、軸受を配置しようとする減速機G2の軸受ベース部(ケースの開口部)28Aにおける入力軸22の外径d1よりも軸端部の外径d2の方が、大きくなってしまうため、軸受を入力軸22のモータ側端部(反負荷側端部)22A側から装着して前記軸受ベース部28Aに装着することができず、組付けが設計上困難であることが多いなどの理由による。
【0008】
【非特許文献1】
Zambello社、カタログNo.C3−99(1999年) 第10ページ
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のカップリングを用いて減速機の入力軸とモータ側の出力軸とを連結する方法は、軸方向に長くなってしまい易いという問題があった。
【0010】
一方、ホロータイプとした入力軸の端部の軸穴にモータ側の出力軸を直接挿入する方法は、カップリングを用いる方法に比べ、軸方向長は短縮できる。しかしながら、入力軸が減速機側において両持ち支持されていないことから、減速機内の反モータ側の軸受とモータ側の出力軸の軸受とのスパンが長くなり、従って両軸受の中間部において軸穴と出力軸との連結部の振れまわりが生じやすく、回転騒音が大きくなり易い上に、該連結部にフレッチングが発生しやすいという問題があった。
【0011】
また、減速機の入力軸は、減速機単独では安定した状態で支持されていないため、モータ側を連結した状態でなければ安定した保管や輸送ができないという問題もあった。
【0012】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであって、軸方向長を長くすることなく、減速機の入力軸と駆動源側の出力軸との連結部を安定して支持することができ、フレッチング等の発生しない高耐久性の連結が可能であり、且つ駆動源側と独立して保管や輸送が可能な継フランジ付きの減速機を提供することをその課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、入力軸の駆動源側の一端部に軸穴を形成してホロータイプとし、該入力軸の一端部の少なくとも一部が減速機の駆動源側ケース外に存在し、入力軸のこのケース外部分の外周に継フランジが配置され、前記入力軸の一端部を該継フランジ内に設けられた第1軸受で支持すると共に、前記入力軸の他端部を減速機の反駆動源側ケースに設けられた第2軸受とで支持し、前記継フランジを介して減速機のケースと駆動源のケースとを連結可能としたこと
により、上記課題を解決したものである。
【0014】
本発明においては、軸方向長が長くなるの回避するために、基本的に入力軸をホロータイプとし端部に形成した軸穴に(モータ等の)駆動源側の出力軸を直接挿入するようにしている。ここで、この入力軸の一端部は、その少なくとも一部を減速機のケース外に出すようにし、入力軸のこのケース外部分の外周に、継フランジを配置する。
【0015】
継フランジは一般に断面がH型とされている。即ち、2つの円盤状のフランジ部を円筒状の部材で連結した形状とされている。この円筒状の部材の外周は、デッドスペースとなっており、特に有効な機能を果たしていない。
【0016】
そのため、この円筒状の部材の外径を若干大きく設定し、この部分に第1軸受を配置し、この第1軸受に入力軸を支持させることにより、軸方向長を長くすることなく、デッドスペースの部分を有効に利用し、フレッチングの生じやすい軸穴と出力軸との連結部を直接ベアリングによって安定的に支持することができるようになる。従来の直結タイプ(図4)のように入力軸の一端側を受け持つ軸受を駆動源側の端部(反負荷側端部)側から挿入できないというような問題も生じない。この結果、低騒音でかつ高耐久性の連結を実現できる。
【0017】
また、継フランジ付きの減速機の状態とすることにより、駆動源側と分離した状態であっても安定した保管、あるいは輸送が可能となる。
【0018】
なお、本発明においては、入力軸は、その一端部が継フランジ内の第1軸受で支持され、他端部が減速機の反駆動源側ケースに設けられた第2軸受で支持される。勿論、入力軸をこの2つの軸受以外の軸受によっても支持するようにしても良いが、入力軸をこの2つの軸受のみによって支持するようにすると、簡潔な支持構造としながら入力軸を「両持ちの状態で」安定支持することが可能となる。
【0019】
また、本発明に係るフランジ付きの減速機は、該減速機のケースを、ホロータイプの入力軸の代わりに中実タイプの入力軸も組み込み可能な構成としておくと、その分、在庫点数の削減が可能となる。減速機の入力軸として中実タイプの入力軸を組み込む場合には、前記第1軸受及び継フランジの代わりに第3軸受をケース内に装着する構成とし、該第3軸受を装着可能とするための軸受ベース部を予めケース内に備えるようにする。
【0020】
これにより、中実の入力軸を備えた一般的な減速機とのケースの共用が可能となり、在庫負担を軽減できるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る継フランジ付の減速機の実施形態が適用されたギヤドモータGM3を示しており、図2はその要部拡大図である。このギヤドモータGM3は、基本的に図4を用いて既に説明したギヤドモータGM2と大部分が共通しているため、図4に示すギヤドモータGM2と同一又は類似する部分については、図1及び図2において下2桁が図4で使用されている符号と同一の符号を付すに止め、重複説明は適宜省略する。
【0022】
このギヤドモータGM3と図4に係るギヤドモータGM2との主な相違点は、入力軸122の端部122Aの形状、継フランジ126の形状、及び入力軸122の端部122Aの外周と継フランジ126の円筒部126Aの内周との間に第1軸受150が配置されていることの3点である。
【0023】
以下順に説明する。
【0024】
減速機G3は、入力軸122とその他の軸が平行とされたいわゆる平行軸型の減速機である。減速機G3の入力軸122の図1(図2)の右側の端部122Aは、いわゆるホロータイプとされ、軸穴122Hが形成されている。この軸穴122Hの内径D1は従来と同様とされ、従って従来使用されてきたモータ(駆動源)Mがそのまま使用でき、その出力軸112は従来と同様に該軸穴122Hに装入・連結される。
【0025】
この入力軸122の端部122Aの外周には、突起部122Bが形成されており、第1軸受150の軸方向の位置規制の役割を果たしている。
【0026】
次に、継フランジ126は、ベース部126B1付の大径のフランジ部126Bと小径のフランジ部126Cとの間を前記円筒状の部材126Aで連結したもので、基本的には従来と同様の構成を有する。減速機G3側のケース128及びモータM側のケース120との連結は、ベース部126B1の図の一点鎖線の位置においてボルト(図示略)によって行われる。
【0027】
但し、この円筒状の部材126Aの内径D2は、従来の継フランジ26の対応する内径に比べて若干大きく形成されている。そのため、結果として該円筒状の部材126Aの内周と入力軸122の端部122Aの外周との間の空間Sが従来よりも大きく形成され、この空間Sに第1軸受150が配置されている。
【0028】
第1軸受150の軸方向負荷側(図1、図2の左側)への位置規制は、前述した入力軸122の端部122Aの突起部122Bによって行われ、一方、反負荷側(モータ側:右側)への位置規制は、継フランジ126の内周に係入された止め輪152によって行われている。
【0029】
減速機G3は、該減速機G3の入力軸として中実タイプの入力軸(例えば図3の入力軸10参照)を組み込む場合には、該中実の入力軸を回転自在に支持する第3軸受(図3の減速機G1の駆動源側ケース18bの軸受31に相当)をケース128内の軸受ベース部128Aに装着し得る構成とされており、従来の中実軸減速機G1のケース18との互換性が維持されている。
【0030】
なお、図の符号154はオイルシールであり、減速機G3内のオイル(潤滑油)が継フランジ126の空間Sを介して外部に漏れないようにするためのものである。
【0031】
このオイルシール154が配置されていることから、減速機G3は、「継フランジ付き減速機」の単位で独立し、潤滑油を封入した状態で、且つ入力軸122を第1軸受150及び減速機の反駆動源側ケース128aに設けられた第2軸受130(図1参照)によって回転自在に両持ち支持した状態で(モータMとは別に)保管・輸送可能である。
【0032】
次にこの実施形態に係る継フランジ126付きの減速機G3の作用を説明する。
【0033】
先ず、継フランジ126付近の組み付けは次のようにして行う。
【0034】
即ち、従来と同様の組み付け手順によって減速機G3を組立て、入力軸122の端部122Aが減速機のケース128の軸受ベース部128Aから突出した状態とする。この状態で減速機G3のケース128に継フランジ126をその小径のフランジ部126Cを介して組付け、次いで入力軸122と継フランジ126との間の空間Sに第1軸受150を挿入し、突起部122Bに当接させる。その後、止め輪152で該第1軸受150の軸方向位置を固定し、更にオイルシール154を配置する。モータM側との連結は大径のフランジ部126B(のベース部126B1)を介して行う。
【0035】
このようにして組み立てられた継フランジ126付きの減速機G3は、従来の(中実用の)減速機G1(図3)のケース18を流用できているため、大幅な設計変更が不要である。また、部品在庫を低減でき、品種を増大することによるコスト増を最小限に抑えることができる。
【0036】
また、カップリング連結した構造に比べ、ギヤドモータGM3の軸方向の全長が短い。
【0037】
更に、減速機G3側を、「継フランジ付き減速機」としてモータM側から独立させることができるため、モータM側と分離して保管・輸送が可能である。
【0038】
また、入力軸122とモータMの出力軸112とが連結されている箇所に直接第1軸受150が配置されているため、該連結部における回転を極めて安定させることができ、フレッチング等の発生を効果的に防止できる。また、回転ブレがなくなるため、回転騒音も低減できる。
【0039】
なお、上記実施形態においては、入力軸122は継フランジ126内の第1軸受150及び負荷側の第2軸受130のみによって支持されるようにしていたが、本発明では、入力軸122が更に他の軸受によって支持されることを禁止するものではない。
【0040】
また、上記実施形態においては、駆動源側の機器としてモータMが示されており、本発明をギヤドモータGM3に適用していたが、本発明における駆動源側の機器は、モータに限定されるものではなく、例えば前段減速機のようなものであっても同様に適用できる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、軸方向長を長くすることなく、減速機の入力軸と駆動源側の出力軸との連結部を安定して支持することができ、フレッチング等の発生しない高耐久性の連結が可能であり、且つ駆動源側と独立して保管や輸送が可能な継フランジ付きの減速機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る継フランジ付き減速機が適用されたギヤドモータの一部破断の正面図
【図2】図1の要部拡大図
【図3】カップリングを用いて減速機とモータとを連結したギヤドモータの従来例を示す正面図
【図4】ホロータイプの入力軸に直接モータの出力軸を挿入したギヤドモータの従来例を示す正面図
【符号の説明】
G3…減速機
M…モータ(駆動源)
GM3…ギヤドモータ
31…軸受(第3軸受相当)
112…(モータの)出力軸
122…入力軸
122A…端部
122B…突起部
122H…軸穴
126…継フランジ
128…ケース
128a…反駆動源側ケース
128b…駆動源側ケース
130…第2軸受
150…第1軸受
152…止め輪
S…空間
【発明の属する技術分野】
本発明は、継フランジ付きの減速機に関する。
【0002】
【従来の技術】
減速機の入力軸にモータM等の駆動源側の出力軸を連結する場合、一般に、図3に示されるように、減速機G1の入力軸10とモータMの出力軸12とをカップリング14によって連結する方法が広く採用されている。なお、入力軸10は反駆動源側ケース18aに設けられた軸受(後述の第2軸受に相当)30及び駆動源側ケース18bに設けられた軸受(後述の第3軸受に相当)31によって両持ち支持されている。
【0003】
この場合、ギヤドモータGM1としての安全の確保とカップリング部の強度を確保のために、該カップリング14を覆う連結用アダプタ16を別途用意し、該連結用アダプタ16を介して減速機G1のケース18とモータM側のケース(フランジ)20とを連結するのが一般的である。
【0004】
また、減速機の入力軸とモータの出力軸とを連結するもうひとつの一般的な方法として、図4に示されるように、減速機G2の入力軸22のモータM側の端部(反負荷側端部)22Aをホロータイプとし、該端部22Aに形成された軸穴22HにモータM側の出力軸12を直接挿入することによってギヤドモータGM2を得る方法も広く知られている。
【0005】
この方法を採用する場合、前述したカップリング14及び連結用アダプタ16を用いる方法より軸方向長の短い継フランジ26を別途用意し、該継フランジ26を介して減速機G2のケース28とモータM側のケース20とを連結するのが一般的である。
【0006】
なお、この軸穴直結タイプを採用する場合には、一般に入力軸22は、減速機G2内において反駆動源側ケース28aに設けられた軸受30のみによって支持されており、そのモータM側の端部22Aは、挿入されているモータMの出力軸12を介して、該出力軸12を支持する軸受(図示略)によって間接的に支持されている(非特許文献1)。
【0007】
これは、このようなホロータイプの入力軸22を採用する場合、軸受を配置しようとする減速機G2の軸受ベース部(ケースの開口部)28Aにおける入力軸22の外径d1よりも軸端部の外径d2の方が、大きくなってしまうため、軸受を入力軸22のモータ側端部(反負荷側端部)22A側から装着して前記軸受ベース部28Aに装着することができず、組付けが設計上困難であることが多いなどの理由による。
【0008】
【非特許文献1】
Zambello社、カタログNo.C3−99(1999年) 第10ページ
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のカップリングを用いて減速機の入力軸とモータ側の出力軸とを連結する方法は、軸方向に長くなってしまい易いという問題があった。
【0010】
一方、ホロータイプとした入力軸の端部の軸穴にモータ側の出力軸を直接挿入する方法は、カップリングを用いる方法に比べ、軸方向長は短縮できる。しかしながら、入力軸が減速機側において両持ち支持されていないことから、減速機内の反モータ側の軸受とモータ側の出力軸の軸受とのスパンが長くなり、従って両軸受の中間部において軸穴と出力軸との連結部の振れまわりが生じやすく、回転騒音が大きくなり易い上に、該連結部にフレッチングが発生しやすいという問題があった。
【0011】
また、減速機の入力軸は、減速機単独では安定した状態で支持されていないため、モータ側を連結した状態でなければ安定した保管や輸送ができないという問題もあった。
【0012】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであって、軸方向長を長くすることなく、減速機の入力軸と駆動源側の出力軸との連結部を安定して支持することができ、フレッチング等の発生しない高耐久性の連結が可能であり、且つ駆動源側と独立して保管や輸送が可能な継フランジ付きの減速機を提供することをその課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、入力軸の駆動源側の一端部に軸穴を形成してホロータイプとし、該入力軸の一端部の少なくとも一部が減速機の駆動源側ケース外に存在し、入力軸のこのケース外部分の外周に継フランジが配置され、前記入力軸の一端部を該継フランジ内に設けられた第1軸受で支持すると共に、前記入力軸の他端部を減速機の反駆動源側ケースに設けられた第2軸受とで支持し、前記継フランジを介して減速機のケースと駆動源のケースとを連結可能としたこと
により、上記課題を解決したものである。
【0014】
本発明においては、軸方向長が長くなるの回避するために、基本的に入力軸をホロータイプとし端部に形成した軸穴に(モータ等の)駆動源側の出力軸を直接挿入するようにしている。ここで、この入力軸の一端部は、その少なくとも一部を減速機のケース外に出すようにし、入力軸のこのケース外部分の外周に、継フランジを配置する。
【0015】
継フランジは一般に断面がH型とされている。即ち、2つの円盤状のフランジ部を円筒状の部材で連結した形状とされている。この円筒状の部材の外周は、デッドスペースとなっており、特に有効な機能を果たしていない。
【0016】
そのため、この円筒状の部材の外径を若干大きく設定し、この部分に第1軸受を配置し、この第1軸受に入力軸を支持させることにより、軸方向長を長くすることなく、デッドスペースの部分を有効に利用し、フレッチングの生じやすい軸穴と出力軸との連結部を直接ベアリングによって安定的に支持することができるようになる。従来の直結タイプ(図4)のように入力軸の一端側を受け持つ軸受を駆動源側の端部(反負荷側端部)側から挿入できないというような問題も生じない。この結果、低騒音でかつ高耐久性の連結を実現できる。
【0017】
また、継フランジ付きの減速機の状態とすることにより、駆動源側と分離した状態であっても安定した保管、あるいは輸送が可能となる。
【0018】
なお、本発明においては、入力軸は、その一端部が継フランジ内の第1軸受で支持され、他端部が減速機の反駆動源側ケースに設けられた第2軸受で支持される。勿論、入力軸をこの2つの軸受以外の軸受によっても支持するようにしても良いが、入力軸をこの2つの軸受のみによって支持するようにすると、簡潔な支持構造としながら入力軸を「両持ちの状態で」安定支持することが可能となる。
【0019】
また、本発明に係るフランジ付きの減速機は、該減速機のケースを、ホロータイプの入力軸の代わりに中実タイプの入力軸も組み込み可能な構成としておくと、その分、在庫点数の削減が可能となる。減速機の入力軸として中実タイプの入力軸を組み込む場合には、前記第1軸受及び継フランジの代わりに第3軸受をケース内に装着する構成とし、該第3軸受を装着可能とするための軸受ベース部を予めケース内に備えるようにする。
【0020】
これにより、中実の入力軸を備えた一般的な減速機とのケースの共用が可能となり、在庫負担を軽減できるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る継フランジ付の減速機の実施形態が適用されたギヤドモータGM3を示しており、図2はその要部拡大図である。このギヤドモータGM3は、基本的に図4を用いて既に説明したギヤドモータGM2と大部分が共通しているため、図4に示すギヤドモータGM2と同一又は類似する部分については、図1及び図2において下2桁が図4で使用されている符号と同一の符号を付すに止め、重複説明は適宜省略する。
【0022】
このギヤドモータGM3と図4に係るギヤドモータGM2との主な相違点は、入力軸122の端部122Aの形状、継フランジ126の形状、及び入力軸122の端部122Aの外周と継フランジ126の円筒部126Aの内周との間に第1軸受150が配置されていることの3点である。
【0023】
以下順に説明する。
【0024】
減速機G3は、入力軸122とその他の軸が平行とされたいわゆる平行軸型の減速機である。減速機G3の入力軸122の図1(図2)の右側の端部122Aは、いわゆるホロータイプとされ、軸穴122Hが形成されている。この軸穴122Hの内径D1は従来と同様とされ、従って従来使用されてきたモータ(駆動源)Mがそのまま使用でき、その出力軸112は従来と同様に該軸穴122Hに装入・連結される。
【0025】
この入力軸122の端部122Aの外周には、突起部122Bが形成されており、第1軸受150の軸方向の位置規制の役割を果たしている。
【0026】
次に、継フランジ126は、ベース部126B1付の大径のフランジ部126Bと小径のフランジ部126Cとの間を前記円筒状の部材126Aで連結したもので、基本的には従来と同様の構成を有する。減速機G3側のケース128及びモータM側のケース120との連結は、ベース部126B1の図の一点鎖線の位置においてボルト(図示略)によって行われる。
【0027】
但し、この円筒状の部材126Aの内径D2は、従来の継フランジ26の対応する内径に比べて若干大きく形成されている。そのため、結果として該円筒状の部材126Aの内周と入力軸122の端部122Aの外周との間の空間Sが従来よりも大きく形成され、この空間Sに第1軸受150が配置されている。
【0028】
第1軸受150の軸方向負荷側(図1、図2の左側)への位置規制は、前述した入力軸122の端部122Aの突起部122Bによって行われ、一方、反負荷側(モータ側:右側)への位置規制は、継フランジ126の内周に係入された止め輪152によって行われている。
【0029】
減速機G3は、該減速機G3の入力軸として中実タイプの入力軸(例えば図3の入力軸10参照)を組み込む場合には、該中実の入力軸を回転自在に支持する第3軸受(図3の減速機G1の駆動源側ケース18bの軸受31に相当)をケース128内の軸受ベース部128Aに装着し得る構成とされており、従来の中実軸減速機G1のケース18との互換性が維持されている。
【0030】
なお、図の符号154はオイルシールであり、減速機G3内のオイル(潤滑油)が継フランジ126の空間Sを介して外部に漏れないようにするためのものである。
【0031】
このオイルシール154が配置されていることから、減速機G3は、「継フランジ付き減速機」の単位で独立し、潤滑油を封入した状態で、且つ入力軸122を第1軸受150及び減速機の反駆動源側ケース128aに設けられた第2軸受130(図1参照)によって回転自在に両持ち支持した状態で(モータMとは別に)保管・輸送可能である。
【0032】
次にこの実施形態に係る継フランジ126付きの減速機G3の作用を説明する。
【0033】
先ず、継フランジ126付近の組み付けは次のようにして行う。
【0034】
即ち、従来と同様の組み付け手順によって減速機G3を組立て、入力軸122の端部122Aが減速機のケース128の軸受ベース部128Aから突出した状態とする。この状態で減速機G3のケース128に継フランジ126をその小径のフランジ部126Cを介して組付け、次いで入力軸122と継フランジ126との間の空間Sに第1軸受150を挿入し、突起部122Bに当接させる。その後、止め輪152で該第1軸受150の軸方向位置を固定し、更にオイルシール154を配置する。モータM側との連結は大径のフランジ部126B(のベース部126B1)を介して行う。
【0035】
このようにして組み立てられた継フランジ126付きの減速機G3は、従来の(中実用の)減速機G1(図3)のケース18を流用できているため、大幅な設計変更が不要である。また、部品在庫を低減でき、品種を増大することによるコスト増を最小限に抑えることができる。
【0036】
また、カップリング連結した構造に比べ、ギヤドモータGM3の軸方向の全長が短い。
【0037】
更に、減速機G3側を、「継フランジ付き減速機」としてモータM側から独立させることができるため、モータM側と分離して保管・輸送が可能である。
【0038】
また、入力軸122とモータMの出力軸112とが連結されている箇所に直接第1軸受150が配置されているため、該連結部における回転を極めて安定させることができ、フレッチング等の発生を効果的に防止できる。また、回転ブレがなくなるため、回転騒音も低減できる。
【0039】
なお、上記実施形態においては、入力軸122は継フランジ126内の第1軸受150及び負荷側の第2軸受130のみによって支持されるようにしていたが、本発明では、入力軸122が更に他の軸受によって支持されることを禁止するものではない。
【0040】
また、上記実施形態においては、駆動源側の機器としてモータMが示されており、本発明をギヤドモータGM3に適用していたが、本発明における駆動源側の機器は、モータに限定されるものではなく、例えば前段減速機のようなものであっても同様に適用できる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、軸方向長を長くすることなく、減速機の入力軸と駆動源側の出力軸との連結部を安定して支持することができ、フレッチング等の発生しない高耐久性の連結が可能であり、且つ駆動源側と独立して保管や輸送が可能な継フランジ付きの減速機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る継フランジ付き減速機が適用されたギヤドモータの一部破断の正面図
【図2】図1の要部拡大図
【図3】カップリングを用いて減速機とモータとを連結したギヤドモータの従来例を示す正面図
【図4】ホロータイプの入力軸に直接モータの出力軸を挿入したギヤドモータの従来例を示す正面図
【符号の説明】
G3…減速機
M…モータ(駆動源)
GM3…ギヤドモータ
31…軸受(第3軸受相当)
112…(モータの)出力軸
122…入力軸
122A…端部
122B…突起部
122H…軸穴
126…継フランジ
128…ケース
128a…反駆動源側ケース
128b…駆動源側ケース
130…第2軸受
150…第1軸受
152…止め輪
S…空間
Claims (3)
- 入力軸の駆動源側の一端部に軸穴を形成してホロータイプとし、
該入力軸の一端部の少なくとも一部が減速機の駆動源側ケース外に存在し、
入力軸のこのケース外部分の外周に継フランジが配置され、
前記入力軸の一端部を該継フランジ内に設けられた第1軸受で支持すると共に、前記入力軸の他端部を減速機の反駆動源側ケースに設けられた第2軸受で支持し、
前記継フランジを介して減速機のケースと駆動源のケースとを連結可能とした
ことを特徴とする継フランジ付きの減速機。 - 請求項1において、
前記入力軸が前記第1軸受と第2軸受のみによって支持されている
ことを特徴とする継フランジ付きの減速機。 - 請求項1に記載された継フランジ付きの減速機として使用可能な減速機であって、
該減速機のケースが、前記ホロータイプの入力軸の代わりに中実タイプの入力軸を組み込み可能とされ、
該減速機の入力軸として中実タイプの入力軸を組み込む場合には、前記第1軸受及び継フランジの代わりに第3軸受をケース内に装着する構成とされ、
該第3軸受を装着可能とするための軸受ベース部を予め駆動源側ケース内に備えた
ことを特徴とする減速機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002273711A JP2004108521A (ja) | 2002-09-19 | 2002-09-19 | 継フランジ付きの減速機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002273711A JP2004108521A (ja) | 2002-09-19 | 2002-09-19 | 継フランジ付きの減速機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004108521A true JP2004108521A (ja) | 2004-04-08 |
Family
ID=32270395
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002273711A Pending JP2004108521A (ja) | 2002-09-19 | 2002-09-19 | 継フランジ付きの減速機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004108521A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013160328A (ja) * | 2012-02-07 | 2013-08-19 | Tsubaki Emerson Co | 直線作動機のシリーズ |
CN104675969A (zh) * | 2013-11-27 | 2015-06-03 | 住友重机械工业株式会社 | 减速装置 |
-
2002
- 2002-09-19 JP JP2002273711A patent/JP2004108521A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013160328A (ja) * | 2012-02-07 | 2013-08-19 | Tsubaki Emerson Co | 直線作動機のシリーズ |
CN104675969A (zh) * | 2013-11-27 | 2015-06-03 | 住友重机械工业株式会社 | 减速装置 |
CN104675969B (zh) * | 2013-11-27 | 2017-04-26 | 住友重机械工业株式会社 | 减速装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5060969B2 (ja) | ロボットの関節駆動装置 | |
US7717203B2 (en) | Wheel rotating apparatus and in-wheel motor vehicle | |
WO1988006688A1 (en) | Epicyclic reduction gear | |
US6290625B1 (en) | Small backlash planetary gear assembly | |
US20230323936A1 (en) | Differential gear assembly, a vehicle comprising a differential gear assembly, and a method for assembling parts of a differential gear assembly | |
EP1489337A2 (en) | Planetary gear drive | |
JP4783668B2 (ja) | 内接噛合遊星歯車装置 | |
JP2003184999A (ja) | アクスル潤滑剤の隔離 | |
JP2006200363A (ja) | 密閉型圧縮機 | |
JP2004108521A (ja) | 継フランジ付きの減速機 | |
JP2007127165A (ja) | 遊星回転体の支持構造 | |
JP4185116B2 (ja) | ギヤドモータ及びロボット用ギヤドモータ | |
KR20020092185A (ko) | 차량용 전동 파워스티어링장치 | |
JP3573294B2 (ja) | 小形遊星歯車減速機 | |
CN106989143B (zh) | 行星减速装置 | |
JP4531408B2 (ja) | 多段減速機 | |
JP4576162B2 (ja) | 減速機シリーズ | |
KR102508400B1 (ko) | 전기차량 감속기 | |
JP2681876B2 (ja) | ユニバーサルジョイントの製造方法 | |
JP2003083355A (ja) | 軸継手、軸継手のシリーズ及び減速装置 | |
JP4856857B2 (ja) | コリオリ運動歯車装置 | |
JP3720885B2 (ja) | 電動式パワーステアリング装置 | |
JP3997616B2 (ja) | ディファレンシャル装置における軸支持装置 | |
JP2005201424A (ja) | 減速機の出力部構造 | |
JP4313683B2 (ja) | ギヤドモータ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041013 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071204 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080401 |