JP2004106021A - 垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法 - Google Patents
垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004106021A JP2004106021A JP2002272793A JP2002272793A JP2004106021A JP 2004106021 A JP2004106021 A JP 2004106021A JP 2002272793 A JP2002272793 A JP 2002272793A JP 2002272793 A JP2002272793 A JP 2002272793A JP 2004106021 A JP2004106021 A JP 2004106021A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- casting
- molten steel
- mold
- immersion nozzle
- molten
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Continuous Casting (AREA)
Abstract
【課題】垂直曲げ型の連続機を用いてステンレス溶鋼を鋳造する際に鋳片の表面に生じる気泡や介在物に起因する欠陥と、鋳片の内部の介在物欠陥を防止して品質に優れた鋳片を高速鋳造で安定して製造することができる垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法を提供する。
【解決手段】垂直部を有する曲げ型連続鋳造機を用いてタンディッシュ内の溶鋼を浸漬ノズルを介して鋳型に注湯する垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法において、浸漬ノズルの吐出口の深さをメニスカスから300mm超に浸漬し、且つ、鋳型に注湯した溶鋼を電磁攪拌する。
【選択図】 図1
【解決手段】垂直部を有する曲げ型連続鋳造機を用いてタンディッシュ内の溶鋼を浸漬ノズルを介して鋳型に注湯する垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法において、浸漬ノズルの吐出口の深さをメニスカスから300mm超に浸漬し、且つ、鋳型に注湯した溶鋼を電磁攪拌する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、垂直曲げ型の連続鋳造機を用いてステンレス溶鋼を鋳造する際、鋳片の内部欠陥、あるいは表面欠陥などを減少して鋳片の品質を向上することができる垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、転炉や電気炉などの精錬炉で溶製されたステンレス溶鋼は、タンディッシュから浸漬ノズルを介して鋳型に鋳造され、鋳型による冷却とこの鋳型の下方に配置された冷却帯とにより冷却しながら連続して鋳造する、いわゆる連続鋳造装置を用いて鋳片を製造する方法が採用されている。(特許文献1)、(特許文献2)しかし、ステンレス溶鋼(溶鋼)中の酸化物やスラグ等の介在物、あるいはモールドパウダー等は、鋳片の凝固過程で凝固殻(シェル)に補足されて鋳片の表面欠陥になったり、製品での表面疵や加工時の割れ等を発生させる要因になつている。
【0003】
また、溶鋼をタンディッシュからモールド(鋳型)に注入する場合、浸漬ノズルの内部に介在物が付着して注湯量が変動したり、ノズル詰まりによる注湯の中断などが生じる。この浸漬ノズル内部への介在物の付着を防止するため、浸漬ノズルの中にアルゴンガスなどの不活性ガスを吹き込みながら鋳造を行っている。しかし、吹き込まれたアルゴンガスなどは、浸漬ノズルの吐出口から鋳型内に放出され、大小さまざまな直径の気泡を形成し、大きいものは浮上し、小さい微細な気泡が溶鋼の吐出流に随伴して鋳片の深部に侵入したり、凝固して厚みを増しつつある凝固シェル(凝固殻)に補足されて気泡性の欠陥を生じる。更に、吐出流に随伴する酸化物からなる介在物も同様に鋳片の深部に侵入し、凝固シェルに補足されたり、内部に集積帯を形成して表面あるいは内部欠陥の要因になる。
【0004】
この対策として、特許文献3に記載されているように、ステンレス溶鋼の鋳造に、垂直曲げ型の連鋳機を用いて、その鋳造条件を浸漬ノズルの吐出口の角度を上向き5°〜下向き35°とし、その浸漬深さをメニスカスから下方150〜300mmにして鋳型に注湯し、0.8〜1.8m/分の鋳造速度で鋳造を行うことにより、介在物やアルゴンガス気泡などに起因した欠陥を防止しながら高速鋳造による生産性の向上を図ることが提案されている。
【0005】
【引用文献】
(a)特許文献1(特公昭61−39144号)
(b)特許文献2(特開平3−174962号)
(c)特許文献3(特開平6−262302号公報)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献3に記載された方法では、鋳造条件である浸漬ノズルの吐出口の角度とその浸漬ノズルのメニスカスからの浸漬深さ、及び鋳造速度を特定の範囲となるようにしているが、タンディツシュ内にステンレス溶鋼を注湯し、浸漬ノズルから鋳型に注湯を開始する直後以降の低速域と、注湯と引き抜きが安定した安定鋳造領域と、鋳造末期の低速域となる各領域が必ず生じる。
更に、特許文献3に記載された条件では、この低速域となる鋳造初期や鋳造末期、あるいは鋳造中において、湯面変動やノズル詰まりなどの操業異常時に鋳造速度を落として鋳造を行う、あるいは前工程とのマッチングのために鋳造速度を落として鋳造を行うなど非定常部では、浸漬ノズルからの溶鋼の吐出流が少なくなるため、溶鋼の吐出流による凝固シェルの内面のシェルウォシング効果が小さく、凝固シェルに気泡や介在物の補足が増加して鋳片の品質を悪化させるという問題がある。
【0007】
更に、鋳造が安定している領域においても、鋳型に浸漬した浸漬ノズルの周辺部では、鋳型と浸漬ノズルとの隙間が狭くなり、溶鋼の流れに淀みを生じ、淀み部では、溶鋼が冷却され易く温度低下やシェルウォシング効果が低下し、凝固シェルの薄い部分(表層部)に介在物やアルゴンガス気泡が補足が増加する欠点がある。また、垂直曲げ型の連続鋳造装置を用いてステンレス溶鋼を鋳造して鋳片を製造する場合、引き抜き速度に相当するm/分を指標にすると、鋳型のサイズによって浸漬ノズルの吐出口からの溶鋼の吐出流が変動し、鋳型サイズの小さい場合では溶鋼の吐出流によるシェルウォシング効果が低下し、鋳型サイズの大きい場合では溶鋼の吐出流が強くなり、強い下向きの下降流の形成により、気泡や介在物が鋳片の深部に侵入して鋳片の品質を悪化させることになる。
更に、浸漬ノズルの吐出口からの吐出流の変動は、メニスカス近傍への熱の供給不足を生じ、デッケルの生成や溶鋼が凝固を開始して形成される初期凝固シェルの表層のシェルウォシング効果の低下に起因する気泡や介在物の表面欠陥が発生するといった問題がある。
【0008】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、垂直曲げ型の連続機を用いてステンレス溶鋼を鋳造する際に鋳片の表面に生じる気泡や介在物に起因する欠陥と、鋳片の内部の介在物欠陥を防止して品質に優れた鋳片を高速鋳造で安定して製造することができる垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う本発明に係る垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法は、垂直部を有する曲げ型連続鋳造機を用いてタンディッシュ内の溶鋼を浸漬ノズルを介して鋳型に注湯する垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法において、浸漬ノズルの吐出口の深さをメニスカスから300mm超に浸漬し、且つ、鋳型に注湯した溶鋼を電磁攪拌する。この方法により、減速鋳造を行う非定常部では、浸漬ノズルからの溶鋼の吐出流が少なくなり溶鋼の吐出流による凝固シェルの内面のシェルウォシング効果が減少するため、メニスカスの下方近傍を電磁攪拌装置を用いて溶鋼に旋回する攪拌流を付与することにより、浸漬ノズル近傍や凝固シェルの内表面のシェルウォシング効果を高め、凝固シェルに補足される気泡や介在物を除去し、品質の良好な表層を備えた鋳片を製造することができる。
【0010】
更に、浸漬ノズルの浸漬深さを300mm超にしているので、メニスカスの下方近傍に形成される旋回流と浸漬ノズルの溶鋼の吐出流との干渉に伴う溶鋼の淀みの形成を抑制することができ、この淀みに起因した凝固シェルへの気泡や介在物が補足されるのを防止することができる。なお、浸漬ノズルの浸漬深さ(L)を300mmより浅くすると、溶鋼の旋回流と吐出流との干渉が生じ、溶鋼の流れに淀みが発生し、淀み近傍の凝固シェルに気泡や介在物に起因した欠陥を招く。
【0011】
一方、極端に浸漬ノズルの浸漬深さが深くなると、メニスカス(表層)近傍への熱の供給不足が生じたり、浸漬ノズルの大型化が必要となり、鋳型の下方に挿入されるダミーバーとの干渉を招いたり、更に、取り付けなどの作業性の低下や耐火物コストが高くなることから浸漬深さは400mm以内にすると良い。
なお、垂直曲げ型の連鋳機とは、鋳型の上端から下方に、少なくとも3mの垂直部を備えた連続鋳造装置を言い、垂直部が3mを超えると、垂直部を通過して湾曲に至る繋ぎ部の曲率及び矯正部に至る曲率などが厳しくなり、既存の湾曲型を改造する場合の設備費用が増加する。
【0012】
ここで、前記鋳型に注湯する溶鋼量を5.5トン/分以下にして鋳造すると良い。これにより、注湯する溶鋼量が5.5トン/分以下を満たすように注湯するので、吐出口からの溶鋼の吐出流が反転して生成する上向流と下向流が適正にできず, 上向流に起因するパウダーの巻き込みや下向流に随伴して鋳片の深部に侵入する気泡や介在物を抑制することができる。なお、注湯する溶鋼量が減少する鋳造開始時や設備トラブル、あるいはブレークアウトの兆候などの操業不安定域等の非定常部では、極端な低注湯量になると、鋳型内のメニスカス近傍への熱供給が不足し、溶鋼の温度低下によるデッケルが生成したり、パウダーの溶融不足によるノロカミ、ピンホール等を招き易くなる。この理由から注湯する溶鋼量は、0.2〜3.5トン/分にするとより好ましい結果を得ることができる。
【0013】
更に、前記鋳型に注湯する浸漬ノズルの吐出口の角度を上向き5度〜下向き35度の浸漬ノズルを用いて鋳造することが好ましい。これにより、浸漬ノズルからの吐出流が凝固シェルに当たり反転した下向流が強くなるのを抑えることができ、溶鋼に随伴した気泡や介在物が鋳片の深部に侵入するのを抑制することができる。また、反転して形成される上向流によるパウダーの巻き込みなどを防止することができる。なお、浸漬ノズルの吐出口の角度を上向き5度が超えると、上向流が強くなり、この上向流によってパウダーの巻き込みが発生する。一方、吐出口の角度が下向き35度を超えると、下向流が強くなって溶鋼に随伴した気泡や介在物が鋳片の深部に侵入し、鋳片の表層や内部に気泡や介在物に起因した欠陥が生じ易くなる。
【0014】
また、浸漬ノズルに供給するアルゴンガス量を4.0NL/分以下、又は難付着性の浸漬ノズルを用いてアルゴンガスを吹き込まない鋳造を行うこともできる。これにより、浸漬ノズル内を通過するアルゴンガスによって浸漬ノズル内部への酸化物(介在物)の付着を抑制し、吐出流中に混濁した気泡が鋳型内を浮上する過程で介在物の浮上を促進し、鋳片の品質を高めることができる。
また、難付着性の浸漬ノズルを用いることにより、アルゴンガスを吹き込みが不要になるにで、気泡に起因した欠陥を確実に防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1は本発明の形態に係る垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法に用いる連続鋳造装置の説明図、図2は同連続鋳造装置の浸漬ノズルの断面図、図3は浸漬ノズルの浸漬深さと表面欠陥発生指数の関係を表すグラフである。図1に示すように、連続鋳造装置1は、ステンレス溶鋼(溶鋼)2を図しない取鍋から注湯して溜めるタンディッシュ3と、タンディッシュ3の下部に取り付けられた浸漬ノズル4を設けている。
【0016】
更に、浸漬ノズル4から注湯され、吐出口5から流出した溶鋼2を冷却して凝固シェル6を形成する鋳型7と、その鋳型7で冷却された内部が溶融状態の鋳片8を支持しながら鋳片に散水して鋳片を冷却する複数の散水ノズルを配置した支持セグメント9を備えており、鋳片8は冷却により凝固厚みを増しながら図示しないピンチロールにより所定の速度で引き抜きが行われる。鋳型7には、メニスカス(湯面)の上にパウダー10が添加されており、吐出口5から流出した溶鋼2の熱によりその一部が溶融層を形成し、鋳型7と凝固シェルの隙間に流入して潤滑を良好にしており、鋳型7の外部には、鋳型内の溶鋼2を攪拌する電磁攪拌装置11a、11bを備えている。
【0017】
浸漬ノズル4は、図2に示すように、浸漬ノズルの下部に左右対称に二つの吐出口5を有し、この吐出口5の角度Qが浸漬ノズル4の軸心に対して上5°〜下向き35°の範囲を満たすように形成されており、浸漬ノズル4の吐出口5の上端がメニスカスから下方で300mm超となる距離(L)を有して配置される。この浸漬ノズルへのアルゴンガスの供給は、図示しない浸漬ノズル4の上方に配置される上ノズルから吹き込まれる。
【0018】
次に、本発明に形態に係る連続鋳造装置1を用いて、垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法について説明する。
ステンレス溶鋼(溶鋼)2をタンディッシュ3に注湯し、タンディッシュ3内の溶鋼2が20〜25トン程度溜まつた時点で、取鍋から注湯を継続しながらタンディッシュ3の底部に取り付けた浸漬ノズル4から鋳型7への注湯を開始する。そして、鋳型7内に所定の溶鋼が注湯された時点で、一旦1分間程度ホールドし、十分に、凝固シェルを形成した後、ダミーバーの引き抜きを開始しながら溶鋼2を鋳型7に注湯を行い、溶鋼2のメニスカスが鋳型7の上端より下100mm程度の位置まで上昇させて鋳造を行う。
【0019】
この鋳型7への注湯は、鋳造を開始してから定常速度に到達するまでの間、注湯量が限りなく少ないか、あるいは0.6トン/分未満であり、鋳型7の冷却によって生成する凝固シェルに、溶鋼2内に混入した介在物や浸漬ノズル4内に吹き込まれたアルゴンガスの気泡等が補足され、鋳片の表面欠陥が発生し、鋳片の品質を大きく阻害することになる。更に、注湯量が例えば、1.2〜5.5トン/分以下の定常の鋳造速度で鋳造中であっても、パウダー10の潤滑不良や湯面変動等によってブレークアウトの危険性がある場合、例えば殆ど注湯を停止した状態から0.6トン/分未満の範囲で注湯量の調整を行う。
【0020】
また、連続鋳造(鍋交換を行い連続して鋳造を行う)等の場合には、取鍋の交換時間のとの関係から浸漬ノズル4からの注湯量を極端に低くした鋳造を行う必要があり、溶鋼2内に混入した介在物やアルゴンガスの気泡が凝固シェルに補足され易くなる。また、定常の鋳造速度で鋳造中であっても、浸漬ノズル4の吐出口5の左右の溶鋼2の流れが偏流し、この吐出流によって鋳型7内の流動が不安定になり、特に、浸漬ノズル4が浸漬された近傍では、浸漬ノズル4と内壁との隙間が狭くなっているため、この部位での溶鋼2の流れが低下し、鋳片8の幅方向での均一な流れが得られず、流動の変動に起因する淀みが発生し、この淀み部位に気泡や介在物が補足され、鋳片8の品質を阻害する。
【0021】
従って、これ等の非定常部及び定常部においては、鋳型7内に形成されるメニスカスより下方近傍200〜350mmの範囲のいずれかに、電磁攪拌装置11a、11bに通電して鋳型4の内周壁を旋回する溶鋼2の流れを形成する。この溶鋼2の流れは、凝固シェルの表面を溶鋼2の流れで洗浄することができ、気泡や介在物の少ない良好な凝固シェルを形成することができる。
【0022】
また、鋳型7内に浸漬される浸漬ノズルからの吐出流は、凝固シェル6にあたって溶鋼の上向き流と下向き流が形成される。この上向き流は、前記した電磁攪拌装置11a、11bにより形成される溶鋼2の旋回流と干渉が発生し易く、鋳片8の幅方向での不均一な流れを生じ易い。そこで、浸漬ノズルの浸漬深さを300mm超にする必要がある。即ち、浸漬ノズルの浸漬深さを深くすることにより、旋回流との干渉を抑制して、吐出口5からの溶鋼2の上向き流を適正な状態にして鋳片8の幅方向での均一な流れを形成し、淀み部の発生を防止することができる。
【0023】
しかし、浸漬ノズルの浸漬深さが極端に深くなると、浸漬ノズルが長くなり、折損トラブルやコストアップなどの問題が発生する。更に、吐出口5からの溶鋼2の下向き流が鋳片8の深部に到達するため、この溶鋼2の下向き流に随伴した介在物や気泡が深部に侵入し、表層及び内部欠陥の起因となり、鋳片8の品質を阻害することから浸漬深ささは最大450mm以下、好ましくは300mm超〜350mmにすると良い結果が得られる。
【0024】
更に、溶鋼2を鋳型浸漬ノズル4の吐出口5は、吐出口5からの溶鋼流が凝固シェル6に当たって反転して上向き流と下向き流が形成されるが、この上向き流と下向き流の状態は吐出口5の角度によって、その強さが変化する。従って、図2に示すように、浸漬ノズル4の軸心xに対し、角度Qを上向き5度〜下向き35度の範囲になるようにすることにより、過剰な上向き流や下向き流の形成を防止することができ、メニスカス近傍への熱の適正な供給を可能にし、パウダーの溶融の促進とデッケルの生成などを抑制することができ、更に、介在物が鋳片の深部に侵入して鋳片の表層や内部欠陥の発生を防止することができる。
【0025】
この吐出口5の角度が上向き5度より大きくなると、注湯量(トン/分)が高い場合に上向き流に起因した湯面流速の増大によるパウダー10の巻き込みを招く。一方、吐出口5の角度が下向き35度を超えると、下向き流が増大して前記した気泡や介在物が鋳片の深部に侵入し、内部に補足されて品質を悪化させる。なお、浸漬ノズル4は、一般に用いられている分割型やタンディッシュに取り付けた一体型のものを用いることができる。
【0026】
更に、浸漬ノズル4の上方に配置した上ノズルから吹き込むアルゴンガスの量は、4NL/分以下にしており、浸漬ノズル4の内部に介在物が付着するのを抑制し、鋳型7内の溶鋼2中に混入した介在物の浮上を促進することができる。このアルゴンガスの吹き込み量が4NL/分を超えて多くなると、アルゴンガス気泡が増加し、凝固シェル6に補足される気泡も増加して鋳片8の品質を阻害する。また、本実施の形態では、カーボン、シリカのいずれか、あるいは両方の含有量をゼロ又は5質量%未満にした浸漬ノズル、あるいはドロマイト成分(CaO−MgOが主成分)系等の難付着性浸漬ノズルを用いることができる。この難付着性浸漬ノズルの場合は、浸漬ノズルの内面に介在物の付着が少なく、吐出口5の詰まりが生じないので、アルゴンガスの吹き込みを行わない鋳造が可能になり、アルゴンガスに起因する気泡欠陥を防止することができるため、より好ましい結果が得られる。
【0027】
このように、従来の鋳造速度(m/分)に変えて、鋳型への注湯量(T/分)を用い、しかも、その注湯量を5.5トン/分以下にすることにより、前述した課題を解決すると共に、電磁攪拌装置による凝固シェルの洗浄促進と、吐出口5の角度を適正な範囲し、且つ、浸漬深さ及び浸漬ノズルの内部に供給するアルゴンガス量を4NL/分以下を満たすことにより、表層や深部への気泡、介在物の侵入を抑制した鋳造を可能にし、鋳片の表面及び内部欠陥の発生を防止したより高品質で、且つ、良鋳片歩留まりを高くしたステンレス鋳片を高速で鋳造することが可能となった。
【0028】
【実施例】
次に、本発明の一実施の形態に係る垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法の実施例について説明する。
厚み250mm、幅1200mmの鋳型に、吐出口の大きさを65Фにし、その浸漬ノズルの吐出口上端位置をメニスカスより下方320mmとなるように浸漬し、電磁攪拌装置に0.4Mwの出力を付与し、メニスカスの下方に鋳型の内壁に沿った溶鋼の旋回流(50mm〜300mm)を形成して鋳造を行った。
その結果、図3に示すように、電磁攪拌により鋳型内の溶鋼に旋回流を付与した場合、浸漬ノズルの浸漬深さにかかわらず改善が見られ、浸漬深さを300(320mm)超にすることにより●、▲印に示すように、表内欠陥発生指数を0.2以下に大幅に低減でき、良品質の鋳片が製造できた。
【0029】
更に、浸漬ノズル内に上ノズルからアルゴンガスを2.0NL/分の量を吹き込んで前記した条件で鋳造した場合についても実施し、表内欠陥発生指数を調査したが良好な結果が得られた。このように、浸漬ノズルの浸漬深さと吐出口の角度を所定の範囲にし、同時に電磁攪拌のを併用した鋳造を行うことにより、表面及び内部欠陥の少ない良品質の鋳片を安定して製造することができ、その鋳片から加工された鋼材の品質をも良好にすることができる。これに対し、電磁攪拌を適用しない○、△印では、鋳造量(T/min)が3.5T/minの場合で、表内欠陥発生指数が0.3〜0.6となり、鋳造量(T/min)が5.5T/minの場合では表内欠陥発生指数が0.7〜0.95となり、いずれも悪い結果になった。
【0030】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の範囲である。
例えば、電磁攪拌装置は、メニスカスの下方の溶鋼に旋回流を付与する場合の他に、鋳型内の溶鋼を攪拌するように配置したり、メニスカスの下方の溶鋼に旋回流を付与と鋳型内の溶鋼を攪拌を併用することができる。
更に、鋳型の下方の支持セグメントに電磁攪拌装置を配置し、鋳片の未凝固部を攪拌して、凝固組織の改善やセンターポロシティの形成等の内部欠陥を防止することを併用することもできる。
また、アルゴンガスの吹き込みは、浸漬ノズルあるいはタンディッシュのノズルからも吹き込むことができる。
【0031】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1〜4記載の垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法においては、垂直部を有する曲げ型連続鋳造機を用いてタンディッシュ内の溶鋼を浸漬ノズルを介して鋳型に注湯する垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法において、浸漬ノズルの吐出口の深さをメニスカスから300mm超に浸漬し、且つ、鋳型に注湯した溶鋼を電磁攪拌するので、鋳型の内壁に沿った均一な旋回流によって初期に形成される凝固シェルの内面の洗浄効果を高め、鋳造作業での非定常時や定常鋳造時の表面欠陥の発生を少なくし、しかも、溶鋼の吐出流との干渉を回避して溶鋼の淀みを無くし、気泡や介在物の少ない鋳片を鋳造することができる。
【0032】
特に、請求項2記載の垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法においては、鋳型に注湯する溶鋼量を5.0トン/分にして鋳造するので、下向きの吐出流に随伴した気泡や介在物が鋳片の深部に侵入するのを抑制し、且つ、上向き流による旋回流との干渉やパウダーの巻き込みなどを防止して気泡や介在物の少ない良品質の鋳片を鋳造することができる。
【0033】
請求項3記載の垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法においては、鋳型に注湯する浸漬ノズルの吐出口の角度を上向き5度〜下向き35度の浸漬ノズルを用いて鋳造するので、浸漬ノズルからの吐出流が凝固シェルに当たり反転した下向流及び上向き流が強くなるのを抑制することができ、鋳片の深部に侵入する気泡や介在物及びパウダーの巻き込みを防止して鋳片の品質をより高めることができる。
【0034】
請求項4記載の垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法においては、浸漬ノズルに供給するアルゴンガス量を4.0NL/分以下、又はアルゴンガスの吹き込みを行わないので、浸漬ノズル内部への酸化物(介在物)の付着を抑制し、吐出流の偏流を防止し、気泡や介在物及びパウダーの巻き込みの無い良品質の鋳片を鋳造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法に用いる連続鋳造装置の説明図である。
【図2】連続鋳造装置の井形近傍の模式図である。
【図3】浸漬ノズルの浸漬深さと表面欠陥発生指数の関係を表すグラフである。
【符号の説明】
1 連続鋳造装置
2 ステンレス溶鋼(溶鋼)
3 タンディッシュ
4 浸漬ノズル
5 吐出口
6 凝固シェル
7 鋳型
8 鋳片
9 支持セグメント
10 パウダー
11a、11b 電磁攪拌装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、垂直曲げ型の連続鋳造機を用いてステンレス溶鋼を鋳造する際、鋳片の内部欠陥、あるいは表面欠陥などを減少して鋳片の品質を向上することができる垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、転炉や電気炉などの精錬炉で溶製されたステンレス溶鋼は、タンディッシュから浸漬ノズルを介して鋳型に鋳造され、鋳型による冷却とこの鋳型の下方に配置された冷却帯とにより冷却しながら連続して鋳造する、いわゆる連続鋳造装置を用いて鋳片を製造する方法が採用されている。(特許文献1)、(特許文献2)しかし、ステンレス溶鋼(溶鋼)中の酸化物やスラグ等の介在物、あるいはモールドパウダー等は、鋳片の凝固過程で凝固殻(シェル)に補足されて鋳片の表面欠陥になったり、製品での表面疵や加工時の割れ等を発生させる要因になつている。
【0003】
また、溶鋼をタンディッシュからモールド(鋳型)に注入する場合、浸漬ノズルの内部に介在物が付着して注湯量が変動したり、ノズル詰まりによる注湯の中断などが生じる。この浸漬ノズル内部への介在物の付着を防止するため、浸漬ノズルの中にアルゴンガスなどの不活性ガスを吹き込みながら鋳造を行っている。しかし、吹き込まれたアルゴンガスなどは、浸漬ノズルの吐出口から鋳型内に放出され、大小さまざまな直径の気泡を形成し、大きいものは浮上し、小さい微細な気泡が溶鋼の吐出流に随伴して鋳片の深部に侵入したり、凝固して厚みを増しつつある凝固シェル(凝固殻)に補足されて気泡性の欠陥を生じる。更に、吐出流に随伴する酸化物からなる介在物も同様に鋳片の深部に侵入し、凝固シェルに補足されたり、内部に集積帯を形成して表面あるいは内部欠陥の要因になる。
【0004】
この対策として、特許文献3に記載されているように、ステンレス溶鋼の鋳造に、垂直曲げ型の連鋳機を用いて、その鋳造条件を浸漬ノズルの吐出口の角度を上向き5°〜下向き35°とし、その浸漬深さをメニスカスから下方150〜300mmにして鋳型に注湯し、0.8〜1.8m/分の鋳造速度で鋳造を行うことにより、介在物やアルゴンガス気泡などに起因した欠陥を防止しながら高速鋳造による生産性の向上を図ることが提案されている。
【0005】
【引用文献】
(a)特許文献1(特公昭61−39144号)
(b)特許文献2(特開平3−174962号)
(c)特許文献3(特開平6−262302号公報)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献3に記載された方法では、鋳造条件である浸漬ノズルの吐出口の角度とその浸漬ノズルのメニスカスからの浸漬深さ、及び鋳造速度を特定の範囲となるようにしているが、タンディツシュ内にステンレス溶鋼を注湯し、浸漬ノズルから鋳型に注湯を開始する直後以降の低速域と、注湯と引き抜きが安定した安定鋳造領域と、鋳造末期の低速域となる各領域が必ず生じる。
更に、特許文献3に記載された条件では、この低速域となる鋳造初期や鋳造末期、あるいは鋳造中において、湯面変動やノズル詰まりなどの操業異常時に鋳造速度を落として鋳造を行う、あるいは前工程とのマッチングのために鋳造速度を落として鋳造を行うなど非定常部では、浸漬ノズルからの溶鋼の吐出流が少なくなるため、溶鋼の吐出流による凝固シェルの内面のシェルウォシング効果が小さく、凝固シェルに気泡や介在物の補足が増加して鋳片の品質を悪化させるという問題がある。
【0007】
更に、鋳造が安定している領域においても、鋳型に浸漬した浸漬ノズルの周辺部では、鋳型と浸漬ノズルとの隙間が狭くなり、溶鋼の流れに淀みを生じ、淀み部では、溶鋼が冷却され易く温度低下やシェルウォシング効果が低下し、凝固シェルの薄い部分(表層部)に介在物やアルゴンガス気泡が補足が増加する欠点がある。また、垂直曲げ型の連続鋳造装置を用いてステンレス溶鋼を鋳造して鋳片を製造する場合、引き抜き速度に相当するm/分を指標にすると、鋳型のサイズによって浸漬ノズルの吐出口からの溶鋼の吐出流が変動し、鋳型サイズの小さい場合では溶鋼の吐出流によるシェルウォシング効果が低下し、鋳型サイズの大きい場合では溶鋼の吐出流が強くなり、強い下向きの下降流の形成により、気泡や介在物が鋳片の深部に侵入して鋳片の品質を悪化させることになる。
更に、浸漬ノズルの吐出口からの吐出流の変動は、メニスカス近傍への熱の供給不足を生じ、デッケルの生成や溶鋼が凝固を開始して形成される初期凝固シェルの表層のシェルウォシング効果の低下に起因する気泡や介在物の表面欠陥が発生するといった問題がある。
【0008】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、垂直曲げ型の連続機を用いてステンレス溶鋼を鋳造する際に鋳片の表面に生じる気泡や介在物に起因する欠陥と、鋳片の内部の介在物欠陥を防止して品質に優れた鋳片を高速鋳造で安定して製造することができる垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う本発明に係る垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法は、垂直部を有する曲げ型連続鋳造機を用いてタンディッシュ内の溶鋼を浸漬ノズルを介して鋳型に注湯する垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法において、浸漬ノズルの吐出口の深さをメニスカスから300mm超に浸漬し、且つ、鋳型に注湯した溶鋼を電磁攪拌する。この方法により、減速鋳造を行う非定常部では、浸漬ノズルからの溶鋼の吐出流が少なくなり溶鋼の吐出流による凝固シェルの内面のシェルウォシング効果が減少するため、メニスカスの下方近傍を電磁攪拌装置を用いて溶鋼に旋回する攪拌流を付与することにより、浸漬ノズル近傍や凝固シェルの内表面のシェルウォシング効果を高め、凝固シェルに補足される気泡や介在物を除去し、品質の良好な表層を備えた鋳片を製造することができる。
【0010】
更に、浸漬ノズルの浸漬深さを300mm超にしているので、メニスカスの下方近傍に形成される旋回流と浸漬ノズルの溶鋼の吐出流との干渉に伴う溶鋼の淀みの形成を抑制することができ、この淀みに起因した凝固シェルへの気泡や介在物が補足されるのを防止することができる。なお、浸漬ノズルの浸漬深さ(L)を300mmより浅くすると、溶鋼の旋回流と吐出流との干渉が生じ、溶鋼の流れに淀みが発生し、淀み近傍の凝固シェルに気泡や介在物に起因した欠陥を招く。
【0011】
一方、極端に浸漬ノズルの浸漬深さが深くなると、メニスカス(表層)近傍への熱の供給不足が生じたり、浸漬ノズルの大型化が必要となり、鋳型の下方に挿入されるダミーバーとの干渉を招いたり、更に、取り付けなどの作業性の低下や耐火物コストが高くなることから浸漬深さは400mm以内にすると良い。
なお、垂直曲げ型の連鋳機とは、鋳型の上端から下方に、少なくとも3mの垂直部を備えた連続鋳造装置を言い、垂直部が3mを超えると、垂直部を通過して湾曲に至る繋ぎ部の曲率及び矯正部に至る曲率などが厳しくなり、既存の湾曲型を改造する場合の設備費用が増加する。
【0012】
ここで、前記鋳型に注湯する溶鋼量を5.5トン/分以下にして鋳造すると良い。これにより、注湯する溶鋼量が5.5トン/分以下を満たすように注湯するので、吐出口からの溶鋼の吐出流が反転して生成する上向流と下向流が適正にできず, 上向流に起因するパウダーの巻き込みや下向流に随伴して鋳片の深部に侵入する気泡や介在物を抑制することができる。なお、注湯する溶鋼量が減少する鋳造開始時や設備トラブル、あるいはブレークアウトの兆候などの操業不安定域等の非定常部では、極端な低注湯量になると、鋳型内のメニスカス近傍への熱供給が不足し、溶鋼の温度低下によるデッケルが生成したり、パウダーの溶融不足によるノロカミ、ピンホール等を招き易くなる。この理由から注湯する溶鋼量は、0.2〜3.5トン/分にするとより好ましい結果を得ることができる。
【0013】
更に、前記鋳型に注湯する浸漬ノズルの吐出口の角度を上向き5度〜下向き35度の浸漬ノズルを用いて鋳造することが好ましい。これにより、浸漬ノズルからの吐出流が凝固シェルに当たり反転した下向流が強くなるのを抑えることができ、溶鋼に随伴した気泡や介在物が鋳片の深部に侵入するのを抑制することができる。また、反転して形成される上向流によるパウダーの巻き込みなどを防止することができる。なお、浸漬ノズルの吐出口の角度を上向き5度が超えると、上向流が強くなり、この上向流によってパウダーの巻き込みが発生する。一方、吐出口の角度が下向き35度を超えると、下向流が強くなって溶鋼に随伴した気泡や介在物が鋳片の深部に侵入し、鋳片の表層や内部に気泡や介在物に起因した欠陥が生じ易くなる。
【0014】
また、浸漬ノズルに供給するアルゴンガス量を4.0NL/分以下、又は難付着性の浸漬ノズルを用いてアルゴンガスを吹き込まない鋳造を行うこともできる。これにより、浸漬ノズル内を通過するアルゴンガスによって浸漬ノズル内部への酸化物(介在物)の付着を抑制し、吐出流中に混濁した気泡が鋳型内を浮上する過程で介在物の浮上を促進し、鋳片の品質を高めることができる。
また、難付着性の浸漬ノズルを用いることにより、アルゴンガスを吹き込みが不要になるにで、気泡に起因した欠陥を確実に防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1は本発明の形態に係る垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法に用いる連続鋳造装置の説明図、図2は同連続鋳造装置の浸漬ノズルの断面図、図3は浸漬ノズルの浸漬深さと表面欠陥発生指数の関係を表すグラフである。図1に示すように、連続鋳造装置1は、ステンレス溶鋼(溶鋼)2を図しない取鍋から注湯して溜めるタンディッシュ3と、タンディッシュ3の下部に取り付けられた浸漬ノズル4を設けている。
【0016】
更に、浸漬ノズル4から注湯され、吐出口5から流出した溶鋼2を冷却して凝固シェル6を形成する鋳型7と、その鋳型7で冷却された内部が溶融状態の鋳片8を支持しながら鋳片に散水して鋳片を冷却する複数の散水ノズルを配置した支持セグメント9を備えており、鋳片8は冷却により凝固厚みを増しながら図示しないピンチロールにより所定の速度で引き抜きが行われる。鋳型7には、メニスカス(湯面)の上にパウダー10が添加されており、吐出口5から流出した溶鋼2の熱によりその一部が溶融層を形成し、鋳型7と凝固シェルの隙間に流入して潤滑を良好にしており、鋳型7の外部には、鋳型内の溶鋼2を攪拌する電磁攪拌装置11a、11bを備えている。
【0017】
浸漬ノズル4は、図2に示すように、浸漬ノズルの下部に左右対称に二つの吐出口5を有し、この吐出口5の角度Qが浸漬ノズル4の軸心に対して上5°〜下向き35°の範囲を満たすように形成されており、浸漬ノズル4の吐出口5の上端がメニスカスから下方で300mm超となる距離(L)を有して配置される。この浸漬ノズルへのアルゴンガスの供給は、図示しない浸漬ノズル4の上方に配置される上ノズルから吹き込まれる。
【0018】
次に、本発明に形態に係る連続鋳造装置1を用いて、垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法について説明する。
ステンレス溶鋼(溶鋼)2をタンディッシュ3に注湯し、タンディッシュ3内の溶鋼2が20〜25トン程度溜まつた時点で、取鍋から注湯を継続しながらタンディッシュ3の底部に取り付けた浸漬ノズル4から鋳型7への注湯を開始する。そして、鋳型7内に所定の溶鋼が注湯された時点で、一旦1分間程度ホールドし、十分に、凝固シェルを形成した後、ダミーバーの引き抜きを開始しながら溶鋼2を鋳型7に注湯を行い、溶鋼2のメニスカスが鋳型7の上端より下100mm程度の位置まで上昇させて鋳造を行う。
【0019】
この鋳型7への注湯は、鋳造を開始してから定常速度に到達するまでの間、注湯量が限りなく少ないか、あるいは0.6トン/分未満であり、鋳型7の冷却によって生成する凝固シェルに、溶鋼2内に混入した介在物や浸漬ノズル4内に吹き込まれたアルゴンガスの気泡等が補足され、鋳片の表面欠陥が発生し、鋳片の品質を大きく阻害することになる。更に、注湯量が例えば、1.2〜5.5トン/分以下の定常の鋳造速度で鋳造中であっても、パウダー10の潤滑不良や湯面変動等によってブレークアウトの危険性がある場合、例えば殆ど注湯を停止した状態から0.6トン/分未満の範囲で注湯量の調整を行う。
【0020】
また、連続鋳造(鍋交換を行い連続して鋳造を行う)等の場合には、取鍋の交換時間のとの関係から浸漬ノズル4からの注湯量を極端に低くした鋳造を行う必要があり、溶鋼2内に混入した介在物やアルゴンガスの気泡が凝固シェルに補足され易くなる。また、定常の鋳造速度で鋳造中であっても、浸漬ノズル4の吐出口5の左右の溶鋼2の流れが偏流し、この吐出流によって鋳型7内の流動が不安定になり、特に、浸漬ノズル4が浸漬された近傍では、浸漬ノズル4と内壁との隙間が狭くなっているため、この部位での溶鋼2の流れが低下し、鋳片8の幅方向での均一な流れが得られず、流動の変動に起因する淀みが発生し、この淀み部位に気泡や介在物が補足され、鋳片8の品質を阻害する。
【0021】
従って、これ等の非定常部及び定常部においては、鋳型7内に形成されるメニスカスより下方近傍200〜350mmの範囲のいずれかに、電磁攪拌装置11a、11bに通電して鋳型4の内周壁を旋回する溶鋼2の流れを形成する。この溶鋼2の流れは、凝固シェルの表面を溶鋼2の流れで洗浄することができ、気泡や介在物の少ない良好な凝固シェルを形成することができる。
【0022】
また、鋳型7内に浸漬される浸漬ノズルからの吐出流は、凝固シェル6にあたって溶鋼の上向き流と下向き流が形成される。この上向き流は、前記した電磁攪拌装置11a、11bにより形成される溶鋼2の旋回流と干渉が発生し易く、鋳片8の幅方向での不均一な流れを生じ易い。そこで、浸漬ノズルの浸漬深さを300mm超にする必要がある。即ち、浸漬ノズルの浸漬深さを深くすることにより、旋回流との干渉を抑制して、吐出口5からの溶鋼2の上向き流を適正な状態にして鋳片8の幅方向での均一な流れを形成し、淀み部の発生を防止することができる。
【0023】
しかし、浸漬ノズルの浸漬深さが極端に深くなると、浸漬ノズルが長くなり、折損トラブルやコストアップなどの問題が発生する。更に、吐出口5からの溶鋼2の下向き流が鋳片8の深部に到達するため、この溶鋼2の下向き流に随伴した介在物や気泡が深部に侵入し、表層及び内部欠陥の起因となり、鋳片8の品質を阻害することから浸漬深ささは最大450mm以下、好ましくは300mm超〜350mmにすると良い結果が得られる。
【0024】
更に、溶鋼2を鋳型浸漬ノズル4の吐出口5は、吐出口5からの溶鋼流が凝固シェル6に当たって反転して上向き流と下向き流が形成されるが、この上向き流と下向き流の状態は吐出口5の角度によって、その強さが変化する。従って、図2に示すように、浸漬ノズル4の軸心xに対し、角度Qを上向き5度〜下向き35度の範囲になるようにすることにより、過剰な上向き流や下向き流の形成を防止することができ、メニスカス近傍への熱の適正な供給を可能にし、パウダーの溶融の促進とデッケルの生成などを抑制することができ、更に、介在物が鋳片の深部に侵入して鋳片の表層や内部欠陥の発生を防止することができる。
【0025】
この吐出口5の角度が上向き5度より大きくなると、注湯量(トン/分)が高い場合に上向き流に起因した湯面流速の増大によるパウダー10の巻き込みを招く。一方、吐出口5の角度が下向き35度を超えると、下向き流が増大して前記した気泡や介在物が鋳片の深部に侵入し、内部に補足されて品質を悪化させる。なお、浸漬ノズル4は、一般に用いられている分割型やタンディッシュに取り付けた一体型のものを用いることができる。
【0026】
更に、浸漬ノズル4の上方に配置した上ノズルから吹き込むアルゴンガスの量は、4NL/分以下にしており、浸漬ノズル4の内部に介在物が付着するのを抑制し、鋳型7内の溶鋼2中に混入した介在物の浮上を促進することができる。このアルゴンガスの吹き込み量が4NL/分を超えて多くなると、アルゴンガス気泡が増加し、凝固シェル6に補足される気泡も増加して鋳片8の品質を阻害する。また、本実施の形態では、カーボン、シリカのいずれか、あるいは両方の含有量をゼロ又は5質量%未満にした浸漬ノズル、あるいはドロマイト成分(CaO−MgOが主成分)系等の難付着性浸漬ノズルを用いることができる。この難付着性浸漬ノズルの場合は、浸漬ノズルの内面に介在物の付着が少なく、吐出口5の詰まりが生じないので、アルゴンガスの吹き込みを行わない鋳造が可能になり、アルゴンガスに起因する気泡欠陥を防止することができるため、より好ましい結果が得られる。
【0027】
このように、従来の鋳造速度(m/分)に変えて、鋳型への注湯量(T/分)を用い、しかも、その注湯量を5.5トン/分以下にすることにより、前述した課題を解決すると共に、電磁攪拌装置による凝固シェルの洗浄促進と、吐出口5の角度を適正な範囲し、且つ、浸漬深さ及び浸漬ノズルの内部に供給するアルゴンガス量を4NL/分以下を満たすことにより、表層や深部への気泡、介在物の侵入を抑制した鋳造を可能にし、鋳片の表面及び内部欠陥の発生を防止したより高品質で、且つ、良鋳片歩留まりを高くしたステンレス鋳片を高速で鋳造することが可能となった。
【0028】
【実施例】
次に、本発明の一実施の形態に係る垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法の実施例について説明する。
厚み250mm、幅1200mmの鋳型に、吐出口の大きさを65Фにし、その浸漬ノズルの吐出口上端位置をメニスカスより下方320mmとなるように浸漬し、電磁攪拌装置に0.4Mwの出力を付与し、メニスカスの下方に鋳型の内壁に沿った溶鋼の旋回流(50mm〜300mm)を形成して鋳造を行った。
その結果、図3に示すように、電磁攪拌により鋳型内の溶鋼に旋回流を付与した場合、浸漬ノズルの浸漬深さにかかわらず改善が見られ、浸漬深さを300(320mm)超にすることにより●、▲印に示すように、表内欠陥発生指数を0.2以下に大幅に低減でき、良品質の鋳片が製造できた。
【0029】
更に、浸漬ノズル内に上ノズルからアルゴンガスを2.0NL/分の量を吹き込んで前記した条件で鋳造した場合についても実施し、表内欠陥発生指数を調査したが良好な結果が得られた。このように、浸漬ノズルの浸漬深さと吐出口の角度を所定の範囲にし、同時に電磁攪拌のを併用した鋳造を行うことにより、表面及び内部欠陥の少ない良品質の鋳片を安定して製造することができ、その鋳片から加工された鋼材の品質をも良好にすることができる。これに対し、電磁攪拌を適用しない○、△印では、鋳造量(T/min)が3.5T/minの場合で、表内欠陥発生指数が0.3〜0.6となり、鋳造量(T/min)が5.5T/minの場合では表内欠陥発生指数が0.7〜0.95となり、いずれも悪い結果になった。
【0030】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の範囲である。
例えば、電磁攪拌装置は、メニスカスの下方の溶鋼に旋回流を付与する場合の他に、鋳型内の溶鋼を攪拌するように配置したり、メニスカスの下方の溶鋼に旋回流を付与と鋳型内の溶鋼を攪拌を併用することができる。
更に、鋳型の下方の支持セグメントに電磁攪拌装置を配置し、鋳片の未凝固部を攪拌して、凝固組織の改善やセンターポロシティの形成等の内部欠陥を防止することを併用することもできる。
また、アルゴンガスの吹き込みは、浸漬ノズルあるいはタンディッシュのノズルからも吹き込むことができる。
【0031】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1〜4記載の垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法においては、垂直部を有する曲げ型連続鋳造機を用いてタンディッシュ内の溶鋼を浸漬ノズルを介して鋳型に注湯する垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法において、浸漬ノズルの吐出口の深さをメニスカスから300mm超に浸漬し、且つ、鋳型に注湯した溶鋼を電磁攪拌するので、鋳型の内壁に沿った均一な旋回流によって初期に形成される凝固シェルの内面の洗浄効果を高め、鋳造作業での非定常時や定常鋳造時の表面欠陥の発生を少なくし、しかも、溶鋼の吐出流との干渉を回避して溶鋼の淀みを無くし、気泡や介在物の少ない鋳片を鋳造することができる。
【0032】
特に、請求項2記載の垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法においては、鋳型に注湯する溶鋼量を5.0トン/分にして鋳造するので、下向きの吐出流に随伴した気泡や介在物が鋳片の深部に侵入するのを抑制し、且つ、上向き流による旋回流との干渉やパウダーの巻き込みなどを防止して気泡や介在物の少ない良品質の鋳片を鋳造することができる。
【0033】
請求項3記載の垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法においては、鋳型に注湯する浸漬ノズルの吐出口の角度を上向き5度〜下向き35度の浸漬ノズルを用いて鋳造するので、浸漬ノズルからの吐出流が凝固シェルに当たり反転した下向流及び上向き流が強くなるのを抑制することができ、鋳片の深部に侵入する気泡や介在物及びパウダーの巻き込みを防止して鋳片の品質をより高めることができる。
【0034】
請求項4記載の垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法においては、浸漬ノズルに供給するアルゴンガス量を4.0NL/分以下、又はアルゴンガスの吹き込みを行わないので、浸漬ノズル内部への酸化物(介在物)の付着を抑制し、吐出流の偏流を防止し、気泡や介在物及びパウダーの巻き込みの無い良品質の鋳片を鋳造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法に用いる連続鋳造装置の説明図である。
【図2】連続鋳造装置の井形近傍の模式図である。
【図3】浸漬ノズルの浸漬深さと表面欠陥発生指数の関係を表すグラフである。
【符号の説明】
1 連続鋳造装置
2 ステンレス溶鋼(溶鋼)
3 タンディッシュ
4 浸漬ノズル
5 吐出口
6 凝固シェル
7 鋳型
8 鋳片
9 支持セグメント
10 パウダー
11a、11b 電磁攪拌装置
Claims (4)
- 垂直部を有する曲げ型連続鋳造機を用いてタンディッシュ内の溶鋼を浸漬ノズルを介して鋳型に注湯する垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法において、浸漬ノズルの吐出口の深さをメニスカスから300mm超に浸漬し、且つ、鋳型に注湯した溶鋼を電磁攪拌することを特徴とする垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法。
- 請求項1記載の垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法において、前記鋳型に注湯する溶鋼量を5.5トン/分以下にして鋳造することを特徴とする垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法。
- 請求項1又は2記載の直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法において、前記鋳型に注湯する浸漬ノズルの吐出口の角度を上向き5度〜下向き35度の浸漬ノズルを用いて鋳造することを特徴とする垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法において、前記浸漬ノズルに供給するアルゴンガス量を4.0NL/分以下、又はアルゴンガスの吹き込みを行わないことを特徴とする垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002272793A JP2004106021A (ja) | 2002-09-19 | 2002-09-19 | 垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002272793A JP2004106021A (ja) | 2002-09-19 | 2002-09-19 | 垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004106021A true JP2004106021A (ja) | 2004-04-08 |
Family
ID=32269725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002272793A Pending JP2004106021A (ja) | 2002-09-19 | 2002-09-19 | 垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004106021A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006281218A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Jfe Steel Kk | 鋼の連続鋳造方法 |
JP2013123717A (ja) * | 2011-12-13 | 2013-06-24 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | 金属の連続鋳造方法 |
JP2014180688A (ja) * | 2013-03-19 | 2014-09-29 | Kurosaki Harima Corp | 浸漬ノズル |
-
2002
- 2002-09-19 JP JP2002272793A patent/JP2004106021A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006281218A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Jfe Steel Kk | 鋼の連続鋳造方法 |
JP4591156B2 (ja) * | 2005-03-31 | 2010-12-01 | Jfeスチール株式会社 | 鋼の連続鋳造方法 |
JP2013123717A (ja) * | 2011-12-13 | 2013-06-24 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | 金属の連続鋳造方法 |
JP2014180688A (ja) * | 2013-03-19 | 2014-09-29 | Kurosaki Harima Corp | 浸漬ノズル |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2012020294A (ja) | 浸漬ノズルの浸漬深さ変更方法 | |
JP3817209B2 (ja) | 表面及び内部欠陥の発生を防止するステンレス鋳片の連続鋳造方法 | |
JP5082700B2 (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
JP2004106021A (ja) | 垂直曲げ連鋳機を用いたステンレス溶鋼の鋳造方法 | |
JP2004098082A (ja) | 電磁攪拌を行うステンレス溶鋼の鋳造方法 | |
JP4203167B2 (ja) | 溶鋼の連続鋳造方法 | |
JP4714624B2 (ja) | 鋳型内溶鋼の電磁撹拌方法 | |
JP4264291B2 (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
JP4448452B2 (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
JPH02187240A (ja) | 高速連続鋳造用浸漬ノズル | |
JP4494550B2 (ja) | 鋳型内の溶鋼流動制御方法 | |
JP5710448B2 (ja) | 鋳造末期における鋳型内電磁撹拌装置の制御方法 | |
KR102257856B1 (ko) | 연속주조공정의 용강유동 제어장치 및 이를 이용한 용강유동 제어방법 | |
JP4851248B2 (ja) | 窪み型湯溜り付浸漬ノズルを用いた中炭素鋼の連続鋳造方法 | |
JP3726692B2 (ja) | 連続鋳造方法 | |
JP2005224852A (ja) | 高Ti含有鋼の連続鋳造方法 | |
JPS5924903B2 (ja) | 弱脱酸鋼スラブの連続鋳造方法 | |
JP2009535216A (ja) | 攪拌装置 | |
JPH09253807A (ja) | 小断面アルミキルド鋼鋳片の連続鋳造方法 | |
JP2002079355A (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
JP3395749B2 (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
JP2023178223A (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
JP2011110561A (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
JP2005211924A (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
JP2856959B2 (ja) | 進行磁場と静磁場を用いた鋼スラブの連続鋳造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040902 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20050901 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20070703 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20071030 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |