JP2004101556A - クリーニングブレード - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で、長期にわたってクリーニングブレードの鳴きや捲れを防止する。
【解決手段】トナー像が形成担持される感光体ドラムの回転方向に直交する方向に沿って延び、感光体ドラムの回転方向に対してドクター方向に対向配置されるクリーニングブレード16aであって、クリーニングブレード16aをポリウレタンゴムで構成し、感光体ドラムの画像形成領域に対向する画像形成領域対向部Bを平滑にすると共に、感光体ドラムの非画像形成領域(画像形成領域以外の領域)に対向する非画像形成領域対向部Cに摩擦係数の低い凹凸部16bを設けた。また、凹凸部16bの表面粗さ(十点平均粗さ)Rzを0.3μm未満に設定した。
【選択図】 図6
【解決手段】トナー像が形成担持される感光体ドラムの回転方向に直交する方向に沿って延び、感光体ドラムの回転方向に対してドクター方向に対向配置されるクリーニングブレード16aであって、クリーニングブレード16aをポリウレタンゴムで構成し、感光体ドラムの画像形成領域に対向する画像形成領域対向部Bを平滑にすると共に、感光体ドラムの非画像形成領域(画像形成領域以外の領域)に対向する非画像形成領域対向部Cに摩擦係数の低い凹凸部16bを設けた。また、凹凸部16bの表面粗さ(十点平均粗さ)Rzを0.3μm未満に設定した。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置で用いられるクリーニング装置で用いられ、像担持体に圧接してその表面を清掃するクリーニングブレードに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置として、回転可能な感光体ドラム、この感光体ドラムを所定の電位に帯電する帯電装置、帯電された感光体ドラム表面に静電潜像を形成する露光装置、形成された静電潜像をトナーで現像する現像装置、形成されたトナー像を用紙等の記録媒体に転写する転写装置、転写後の感光体ドラム表面に残留する残留トナーを除去するクリーニング装置、を備えたものが知られている。これらのうち、クリーニング装置としては、ウレタンゴム等の弾性材料からなるクリーニングブレードのエッジを感光体ドラム表面に圧接させたものが広く用いられている。クリーニングブレードは、通常、自由端側のエッジ(以下、ブレードエッジという)を感光体ドラムの移動方向に対してカウンタ方向(ドクター方向)に圧接させて使用する。
【0003】
この種のクリーニング装置では、クリーニングされる残留トナーが潤滑剤となって、感光体ドラムとクリーニングブレードとの間に働く摩擦力を低減することが知られている。但し、感光体ドラムの軸方向両端側は、画像用のトナー像が形成されない非画像形成領域に対向するため、この非画像形成領域に圧接するクリーニングブレードの長手方向両端側には、画像形成に伴って発生する残留トナーが供給されないことになる。このため、クリーニングブレードの長手方向両端側では、感光体ドラムとクリーニングブレードとの摩擦によりブレードエッジがチャタリングを起こし、異音(クリーニングブレードの鳴き)を生じることがある。チャタリングがひどい場合には、ブレードエッジが感光体ドラムの回転方向に巻き込まれて捲れ、クリーニング不良を生じてしまうこともある。
【0004】
このような問題を未然に防ぐため、従来、クリーニングブレードの長手方向両端側のブレードエッジの感光体ドラムと対向する側を予め斜めに削り取っておくようにした技術が提案されている(特許文献1参照)。
また、クリーニングブレードのブレードエッジ側を摩擦係数の低いポリカーボネート樹脂等でコートするようにした技術が提案されている(特許文献2参照)。
さらに、クリーニングブレード両端部に対応する感光体ドラムの非画像形成領域に、画像形成とは別にトナーを供給するようにした技術が提案されている(特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−104627号公報(第4頁−第5頁、図1(b))
【特許文献2】
特開平11−73075号公報(第3頁−第5頁、図7)
【特許文献3】
特開平2−148084号公報(第5頁、第4図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、感光体ドラムとクリーニングブレードの長手方向両端部との間に隙間が生じてしまい、残留トナーの漏れが発生するという問題がある。
また、特許文献2に記載された技術では、コート層の厚みが少ないため、時間の経過と共にクリーニングブレードに施したコートが剥がれてしまうことから、持続性が短くなってしまうという問題がある。
さらに、特許文献3に記載された技術では、感光体ドラムの非画像形成領域に画像形成とは別にトナーを供給しなければならない分、制御が複雑化する他、トナーの消費量が増大してしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、簡易な構成で、長期にわたってクリーニングブレードの鳴きや捲れを防止することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のクリーニングブレードは、トナー像が形成担持される像担持体の回動方向に直交する方向に沿って延び、像担持体の回動方向に対してドクター方向に対向配置されるクリーニングブレードであって、像担持体の画像形成領域に対向する位置に設けられる平滑部と、像担持体の画像形成領域以外の領域に対向する位置に設けられる凹凸部とを具備することを特徴としている。ここで、凹凸部の表面粗さ(十点平均粗さ)Rzが、0.3μm未満であることを特徴とすることができる。
【0009】
また、本発明のクリーニングブレードは、トナー像が形成担持される像担持体の回動方向に直交する方向に沿って延び、像担持体の回動方向に対してドクター方向に対向配置されるクリーニングブレードであって、像担持体のうち画像形成領域に対向する位置に設けられる弾性部材と、像担持体のうち画像形成領域以外の領域に対向する位置に設けられ、弾性部材よりも像担持体に対する摩擦係数が低く設定される低摩擦部材とを具備することを特徴としている。ここで低摩擦部材は、弾性部材に取り付けられる板状部材、あるいは、弾性部材に貼り付けられるテープ状部材からなることを特徴とすることができる。
【0010】
さらに、本発明のクリーニングブレードは、トナー像が形成担持される像担持体の回動方向に直交する方向に沿って延び、像担持体の回動方向に対してドクター方向に対向配置されるクリーニングブレードであって、像担持体の回動方向に直交する方向の両端部に対向する部位の脆性を低下させたことを特徴としている。
【0011】
さらにまた、本発明のクリーニングブレードは、トナー像が形成担持される像担持体の回動方向に直交する方向に沿って延び、像担持体の回動方向に対してドクター方向に対向配置されるクリーニングブレードであって、像担持体の回動方向に直交する方向の両端部に対向する部位の板厚を他の部位よりも厚くしたことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、実施の形態について詳細に説明する。
―実施の形態1―
図1は実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示した図であり、所謂タンデム型のデジタルカラープリンタを示している。図1に示す画像形成装置は、本体1に、各色の階調データに対応して画像形成を行う画像プロセス系10、記録用紙(シート)を搬送するシート搬送系40、例えばパーソナルコンピュータや画像読み取り装置等に接続され、受信された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理系であるIPS(Image Processing System)50とを備えている。
【0013】
画像プロセス系10は、水平方向に一定の間隔を置いて並列的に配置される、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K、この画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト21上に多重転写させる転写ユニット20、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに対してレーザ光を照射する光学系ユニットであるROS(Raster Output Scanner)30を備えている。また本体1には、転写ユニット20によって二次転写された記録用紙(シート)上の画像を、熱および圧力を用いて記録用紙に定着させる定着器29を備えている。更に、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに対して各色のトナーを供給するためのトナーカートリッジ19Y,19M,19C,19Kが設けられている。
【0014】
転写ユニット20は、中間転写体である中間転写ベルト21を駆動するドライブロール22、中間転写ベルト21に一定のテンションを付与するテンションロール23、重畳された各色のトナー像を記録用紙に二次転写するためのバックアップロール24、中間転写ベルト21上に存在する残留トナー等を除去するクリーニング装置25を備えている。中間転写ベルト21は、このドライブロール22とテンションロール23およびバックアップロール24との間に一定のテンションで掛け回されており、定速性に優れた専用の駆動モータ(図示せず)によって回転駆動されるドライブロール22により、矢印方向に所定の速度で循環駆動される。この中間転写ベルト21は、例えば、チャージアップを起こさないベルト素材(ゴムまたは樹脂)にて抵抗調整されたものが使用されている。クリーニング装置25は、クリーニングブラシ25aおよびクリーニングブレード25bを備えており、トナー像の転写工程が終了した後の中間転写ベルト21の表面から残留トナーや紙粉等を除去して、次の画像形成プロセスに備えるように構成されている。
【0015】
ROS30は、図示しないレーザダイオード(LD)、変調器の他、レーザダイオード(LD)から出射されたレーザ光(LB−Y,LB−M,LB−C,LB−K)を偏向走査するポリゴンミラー31を備えている。図1に示す例では、ROS30は、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの下方に備えられることから、トナー等の落下による汚損の危険性を有している。そこで、ROS30は、各構成部材を密閉するための直方体状のフレーム32を設け、また、レーザ光(LB−Y,LB−M,LB−C,LB−K)が通過するガラス製のウィンドウ33をこのフレーム32の上方に設けて、走査露光と共にシールド効果を高めるように構成されている。
【0016】
シート搬送系40は、画像が記録される記録用紙(シート)を積載して供給する給紙装置41、給紙装置41から記録用紙を取り上げて供給するナジャーロール42、ナジャーロール42から供給された記録用紙を1枚ずつ分離して搬送するフィードロール43、フィードロール43により1枚ずつに分離された記録用紙を画像転写部に向けて搬送する搬送路44を備えている。また、搬送路44を介して搬送された記録用紙に対し、二次転写位置に向けてタイミングを合わせて搬送するレジストロール45、二次転写位置に設けられバックアップロール24に圧接して記録用紙上に画像を二次転写する二次転写ロール46を備えている。更に、定着器29によってトナー画像が定着された記録用紙を本体1の機外に排出する排出ロール47、排出ロール47によって排出された記録紙を積載する排出トレイ48を有する。また、定着器29によって定着された記録用紙を反転させて両面記録を可能とする両面用搬送ユニット49を備えている。
【0017】
次に、画像プロセス系10における画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kについて詳述する。
図2は、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの構成を説明するための図であり、ここでは、イエロー(Y)の画像形成ユニット11Yとマゼンタ(M)の画像形成ユニット11Mとが示されている。他の画像形成ユニット11C,11Kもほぼ同様に構成されている。
【0018】
画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、トナー像を担持させる像担持体としての感光体ドラム12、帯電ロール13aを用いて感光体ドラム12を帯電させる帯電器13、帯電器13によって帯電され、ROS30からのレーザ光(LB−Y,LB−M,LB−C,LB−K)によって感光体ドラム12上に形成された静電潜像を現像ロール14aによって現像する現像器14、中間転写ベルト21を挟んで感光体ドラム12に対向して設けられ、感光体ドラム12上に現像されたトナー像を中間転写ベルト21上に転写する一次転写ロール15、転写後に感光体ドラム12上に残った残留トナーをクリーニングブレード16aで除去するクリーニング装置16を備えている。なお、クリーニング装置16の詳細については後述する。
【0019】
また、本実施の形態では、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12、帯電器13、およびクリーニング装置16を一体化し、図3に示すプロセスカートリッジ60とすることで、画像形成装置の本体1からこのプロセスカートリッジ60だけを取り外し、また、プロセスカートリッジ60だけを本体1に対して取り付け可能とし、ユーザによる交換を可能としている。これら各プロセスカートリッジ60には、不揮発性メモリユニット(図示せず)が搭載されている。この不揮発性メモリユニットには、例えば、感光体ドラム12の回転数、高圧電圧印加時間、プリント枚数など、所定の画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kにて、そのプロセスカートリッジ60が装着された際の、各々のカートリッジ使用履歴情報が格納されている。これらのプロセスカートリッジ60は、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの間で差し替えて用いることもできる。各々のプロセスカートリッジ60に夫々不揮発性メモリユニットが搭載されていることにより、プロセスカートリッジ60が異なる画像形成ユニットで用いられた場合であっても、トータルとしての自らの使用履歴情報を、プロセスカートリッジ60自らが保存することができる。その結果、プロセスカートリッジ60毎に、例えば、正しい寿命を判断することができる。
【0020】
次に、図1に示す画像形成装置の動作について説明する。図示しない原稿読み取り装置によって読み取られた原稿の色材反射光像や、図示しないパーソナルコンピュータ等にて形成された色材画像データは、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の各8ビットの反射率データとしてIPS50に入力される。IPS50では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色の色材階調データに変換され、ROS30に出力される。
【0021】
ROS30では、入力された色材階調データに応じて、レーザダイオード(LD)(図示せず)から出射されたレーザ光(LB−Y,LB−M,LB−C,LB−K)を、f−θレンズ(図示せず)を介してポリゴンミラー31に出射している。ポリゴンミラー31では、入射されたレーザ光を各色の階調データに応じて変調し、偏向走査して、図示しない結像レンズおよび複数枚のミラーを介して画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12に照射している。画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12では、帯電された表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kにて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像として現像される。
【0022】
画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12上に形成されたトナー像は、中間転写体である中間転写ベルト21上に多重転写される。このとき、黒色のトナー像を形成する黒の画像形成ユニット11Kは、中間転写ベルト21の移動方向の最下流側に設けられ、黒色のトナー像は、中間転写ベルト21に対して最後に一次転写される。
【0023】
一方、シート搬送系40では、画像形成のタイミングに合わせてナジャーロール42が回転し、給紙装置41から所定サイズの記録用紙が供給される。フィードロール43により1枚ずつ分離された記録用紙は、搬送路44を経てレジストロール45に搬送され、一旦、停止される。その後、トナー像が形成された中間転写ベルト21の移動タイミングに合わせてレジストロール45が回転し、記録用紙は、バックアップロール24および二次転写ロール46によって形成される二次転写位置に搬送される。二次転写位置にて下方から上方に向けて搬送される記録用紙には、圧接力および所定の電界を用いて、4色が多重されているトナー像が副走査方向に順次、転写される。そして、各色のトナー像が転写された記録用紙は、定着器29によって熱および圧力で定着処理を受けた後、排出ロール47によって本体1の上部に設けられた排出トレイ48に排出される。尚、排出トレイ48にそのまま排出せずに、図示しない切り替えゲートによって搬送方向を切り替え、定着器29によって定着された記録用紙を両面用搬送ユニット49によって反転させることもできる。この反転された記録用紙をレジストロール45に搬送した後、前述と同様な流れによって、印刷されていない他の面について画像を形成することで、記録用紙の両面に画像を形成することが可能となる。
【0024】
次に、図2に示す画像形成ユニット11Yにおける画像形成動作について詳述する。なお、他の画像形成ユニット11M,11C,11Kについても同様である。
画像形成動作が開始されると、感光体ドラム12が回転を開始し、感光体ドラム12の表面が帯電ロール13aによって所定の電位に帯電される。そして、所定の電位に帯電した感光体ドラム12表面に選択的にレーザ光LB−Yが照射され、作成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。次に、回転する現像ロール14aから感光体ドラム12に対し、形成された静電潜像に対応して選択的にトナーTが転移し、作成すべき画像に対応したトナー像が形成される。さらに、一次転写ロール15に印加される一次転写バイアスにより、感光体ドラム12上に形成されたトナー像が中間転写ベルト21上に転写される。そして、中間転写ベルト21に転写されずに感光体ドラム12上に残留した残留トナーは、クリーニングブレード16aによって掻き取られる。
【0025】
図4は、プロセスカートリッジ60の端部側断面を示す図である。本実施の形態において、プロセスカートリッジ60には、クリーニング装置16(クリーニングブレード16a)を収容するクリーナハウジング61、および帯電器13(帯電ロール13a)を収容する帯電ハウジング62が設けられている。これらクリーナハウジング61および帯電ハウジング62は、プロセスカートリッジ60に対して着脱できるようになっている。
【0026】
ここで、クリーニング装置16は、自由端側のブレードエッジAが感光体ドラム12の移動方向に対してドクター方向に圧接するように配置されるクリーニングブレード16a、板金で形成されクリーニングブレード16aが固着される断面L字状のホルダ71、ホルダ71をクリーナハウジング61に固定するためのネジ72を有している。また、感光体ドラム12とクリーニングブレード16aとの接触部からみて感光体ドラム12の回転方向上流側には、一端がクリーナハウジング61に固定され、自由端側が感光体ドラム12に接触するようにシールフィルム73が取り付けられている。シールフィルム73は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)で構成されると共に、自由端側が感光体ドラム12の移動方向に対してワイパー方向に接触するように配設される。これにより、クリーニングブレード16aで除去されクリーナハウジング61内に収容されたトナーが、外部に漏れ出すのを防止できるようになっている。また、クリーナハウジング61内には、感光体ドラム12の軸方向に沿ってオーガ74が設けられており、クリーナハウジング61内に回収されたトナーを外部に設けられた回収ボトル(図示せず)に向けて搬送するようになっている。
【0027】
図5は、プロセスカートリッジ60におけるホルダ71の取り付け位置を説明するための図である。なお、図5では、プロセスカートリッジ60より帯電器13を取り外している。
クリーニングブレード16aを保持するホルダ71は、ホルダ71の長手方向両端部(感光体ドラム12の軸方向両端部に対応)でそれぞれネジ72(具体的には72a,72b)にてネジ止めされることにより、クリーナハウジング61に固定される。この固定位置は、後述する感光体ドラム12の非画像形成領域内にある。
【0028】
図6は、本実施の形態で用いたクリーニングブレード16aを示す図である。このクリーニングブレード16aは、例えば厚さ2mmのポリウレタンゴムで構成され、感光体ドラム12(図4参照)に圧接するブレードエッジAを有している。また、クリーニングブレード16aは、感光体ドラム12の軸方向中央部の画像形成領域(画像に対応するトナー像が形成される領域)に対向する画像形成領域対向部Bと、軸方向両端部の非画像形成領域(画像に対応するトナー像が形成されない領域)に対向する非画像形成領域対向部Cとを有している。
【0029】
そして、本実施の形態では、クリーニングブレード16aの非画像形成領域対向部Cをサンドブラスト処理し、非画像形成領域対向部CのブレードエッジAに表面粗さ(十点平均粗さ)Rzが0.3μm未満となる凹凸部16bを形成している。この凹凸部16bを形成することにより、クリーニングブレード16aの画像形成領域対向部BのブレードエッジAに比べ、非画像形成領域対向部CのブレードエッジAの摩擦係数を低下させることができる。なお、画像形成領域対向部Bに対応するブレードエッジAの表面粗さRzは0.05μm程度である。
【0030】
したがって、感光体ドラム12に圧接させた場合にクリーニングブレード16aの両端部にかかる摩擦力は低下し、チャタリングが発生しにくくなるため、クリーニングブレード16aの長手方向両端部の鳴きや捲れを防止することができる。また、凹凸部16bの形成部位は、感光体ドラム12の画像形成領域よりも外側であるため、通常のクリーニングには何ら影響を及ぼさない。さらに、凹凸部16bに形成される凹凸はきわめて小さいため、クリーニング装置16に回収された残留トナーが凹凸部16bを介して外部に漏出することもない。さらにまた、クリーニングブレード16aの両端部をサンドブラスト処理するだけでよいので、コストも低く抑えられる。
なお、凹凸部16bの形成手法については、上述したサンドブラスト処理に限らず、例えばサンドペーパー等による傷付けなど、各種手法を適用することができる。
【0031】
―実施の形態2―
本実施の形態は、実施の形態1とほぼ同様であるが、クリーニングブレード16aの両端部のブレードエッジAに凹凸部16bを形成する代わりに、弾性を有する板を貼り付けるようにしたものである。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図7は、本実施の形態で用いたクリーニングブレード16aを示す図である。本実施の形態では、クリーニングブレード16aの非画像形成領域対向部Cの感光体ドラム12と接する面側にポリイミドやナイロンからなる厚さ200〜300μmの薄板16cを貼り付け、ブレードエッジAを形成するようになっている。また、クリーニングブレード16aには、薄板16cをはめ込むための凹みを予め形成しておくことで、クリーニングブレード16aとこれに貼り付けられた薄板16cとが、段差なく滑らかなブレードエッジAを形成するようになっている。なお、クリーニングブレード16aに対する薄板16cの貼り付け手法としては、例えば、両面テープ等を用いて接着させるものや、クリーニングブレード16aの成型時に薄板16cを接着あるいは熱融着させるものなどが挙げられる。
【0032】
このようにクリーニングブレード16aに薄板16cを貼り付けることにより、画像形成領域対向部BのブレードエッジAに比べ、非画像形成領域対向部CのブレードエッジAの摩擦係数を低下させることができる。
したがって、感光体ドラム12に圧接させた場合にクリーニングブレード16aの両端部にかかる摩擦力は低下し、チャタリングが発生しにくくなるため、クリーニングブレード16aの長手方向両端部の鳴きや捲れを防止することができる。特に、本実施の形態では、クリーニングブレード16aの両端部にポリウレタンゴムよりも弾性の高いポリイミドやナイロンの薄板16cを貼り付けているので、クリーニングブレード16aの両端部の剛性を高めることができ、さらにクリーニングブレード16aの長手方向両端部の鳴きや捲れを防止するのに有効である。また、薄板16cの貼り付け部位は、感光体ドラム12の画像形成領域よりも外側であるため、通常のクリーニングには何ら影響を及ぼさない。さらに、クリーニングブレード16aおよび薄板16cの段差はほとんどないので、クリーニング装置16に回収された残留トナーが外部に漏出することもない。そして、薄板16cの厚さは、特許文献2のコート層の厚さよりきわめて厚いため、長期間にわたって性能を維持することができる。
【0033】
―実施の形態3―
本実施の形態は、実施の形態1とほぼ同様であるが、クリーニングブレード16aの両端部のブレードエッジAに凹凸部16bを形成する代わりに、テーピングを施すようにしたものである。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図8は、本実施の形態で用いたクリーニングブレード16aを示す図である。本実施の形態では、クリーニングブレード16aの非画像形成領域対向部Cにポリイミドやナイロンがラミネートされた厚さ20〜30μmのラミネートテープ16dを貼り付け、ブレードエッジAを形成するようになっている。
【0034】
このようにクリーニングブレード16aにラミネートテープ16dを貼り付けることにより、画像形成領域対向部BのブレードエッジAに比べ、非画像形成領域対向部CのブレードエッジAの摩擦係数を低下させることができる。
したがって、感光体ドラム12に圧接させた場合にクリーニングブレード16aの両端部にかかる摩擦力は低下し、チャタリングが発生しにくくなるため、クリーニングブレード16aの長手方向両端部の鳴きや捲れを防止することができる。また、ラミネートテープ16dの貼り付け部位は、感光体ドラム12の画像形成領域よりも外側であるため、通常のクリーニングには何ら影響を及ぼさない。さらに、クリーニングブレード16aおよびラミネートテープ16dの段差はほとんどないので、クリーニング装置16に回収された残留トナーが外部に漏出することもない。そして、ラミネートテープ16dの厚さは、特許文献2のコート層の厚さよりきわめて厚いため、長期間にわたって性能を維持することができる。
【0035】
―実施の形態4―
本実施の形態は、実施の形態1とほぼ同様であるが、クリーニングブレード16aの両端部のブレードエッジAに凹凸部16bを形成する代わりに、この部位を変質させるようにしたものである。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図9は、本実施の形態で用いたクリーニングブレード16aを示す図である。本実施の形態では、クリーニングブレード16aの非画像形成領域対向部Cに紫外線照射を施し、変質部16eを形成している。このような変質部16eを形成することにより、画像形成領域対向部BのブレードエッジAに比べ、非画像形成領域対向部CのブレードエッジAを脆性を低下させることができる。
【0036】
したがって、感光体ドラム12に圧接させた場合にクリーニングブレード16aの両端部が削れやすくなり、チャタリングが発生しにくくなるため、クリーニングブレード16aの長手方向両端部の鳴きや捲れを防止することができる。また、凹凸部16bの形成部位は、感光体ドラム12の画像形成領域よりも外側であるため、通常のクリーニングには何ら影響を及ぼさない。さらに、変質部16eは感光体ドラム12の形状に応じて削り取られることとなるため、クリーニング装置16に回収された残留トナーが変質部16eを介して外部に漏出することもない。
【0037】
なお、紫外線照射に代えて、クリーニングブレード16aの両端部をオゾン雰囲気中に曝すことによっても、上述した変質部16eを形成することができる。
また、クリーニングブレード16aを製造する際に、画像形成領域対向部Bおよび非画像形成領域対向部Cの架橋条件(加硫条件)を異ならせることによっても、変質部16eを形成することができる。これは例えば、画像形成領域対向部Bに比べ非画像形成領域対向部Cの架橋時間(加硫時間)を短くしたり、架橋温度(加硫温度)を低くすることによって達成される。
【0038】
―実施の形態5―
本実施の形態は、実施の形態1とほぼ同様であるが、クリーニングブレード16aの両端部のブレードエッジAに凹凸部16bを形成する代わりに、その両端部の厚みを中央部より厚くしたものである。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図10は、本実施の形態で用いたクリーニングブレード16aを示す図である。本実施の形態では、クリーニングブレード16aの非画像形成領域対向部Cの厚さを画像形成領域対向部Bの厚さ(200〜300μm)よりも厚い300〜400μmとしている。なお、本実施の形態では、滑らかなブレードエッジAを形成する必要性から、クリーニングブレード16aの非画像形成領域対向部Cの感光体ドラム12と接しない面側に段差を設けている。
【0039】
このようにクリーニングブレード16aの両端部を中央部よりも厚くしているので、クリーニングブレード16aの両端部の剛性を高めることができ、さらにクリーニングブレード16aの長手方向両端部の鳴きや捲れを防止することができる。また、クリーニングブレード16aの厚みの違いはブレードエッジAの平滑性の影響しないので、クリーニング装置16に回収された残留トナーが外部に漏出することもない。
【0040】
なお、上述した各実施の形態では、感光体ドラム12に圧接配置されるクリーニングブレード16aを例に説明を行ったが、これに限られるものではなく、例えば、像担持体としての中間転写ベルト21に圧接配置されるクリーニングブレード25bに対しても、同様に適用することができる。
また、上述した各実施の形態では、常時感光体ドラム12に圧接するクリーニングブレード16aを例に説明を行ったが、これに限られるものではなく、感光体ドラム12や中間転写ベルト21に対して接離自在に配置されるクリーニングブレードについても、同様に適用することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、簡易な構成で、長期にわたってクリーニングブレードの鳴きや捲れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態にかかる画像形成装置の全体構成を示した図である。
【図2】画像形成ユニットの構成を説明するための図である。
【図3】プロセスカートリッジの構成を説明するための図である。
【図4】クリーニング装置の構成を説明するための断面図である。
【図5】クリーニング装置の構成を説明するための斜視図である。
【図6】実施の形態1で用いたクリーニングブレードを説明するための図である。
【図7】実施の形態2で用いたクリーニングブレードを説明するための図である。
【図8】実施の形態3で用いたクリーニングブレードを説明するための図である。
【図9】実施の形態4で用いたクリーニングブレードを説明するための図である。
【図10】実施の形態5で用いたクリーニングブレードを説明するための図である。
【符号の説明】
1…本体、10…画像プロセス系、11Y,11M,11C,11K…画像形成ユニット、12…感光体ドラム、13…帯電器、13a…帯電ロール、14…現像器、14a…現像ロール、15…一次転写ロール、16…クリーニング装置、16a…クリーニングブレード、16b…凹凸部、16c…薄板、16d…ラミネートテープ、16e…変質部、17…イレーズランプ、20…転写ユニット、21…中間転写ベルト、29…定着器、30…ROS、31…ポリゴンミラー、40…シート搬送系、50…IPS、60…プロセスカートリッジ、61…クリーナハウジング、62…帯電ハウジング、71…ホルダ、72…ネジ、73…シールフィルム、74…オーガ
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置で用いられるクリーニング装置で用いられ、像担持体に圧接してその表面を清掃するクリーニングブレードに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置として、回転可能な感光体ドラム、この感光体ドラムを所定の電位に帯電する帯電装置、帯電された感光体ドラム表面に静電潜像を形成する露光装置、形成された静電潜像をトナーで現像する現像装置、形成されたトナー像を用紙等の記録媒体に転写する転写装置、転写後の感光体ドラム表面に残留する残留トナーを除去するクリーニング装置、を備えたものが知られている。これらのうち、クリーニング装置としては、ウレタンゴム等の弾性材料からなるクリーニングブレードのエッジを感光体ドラム表面に圧接させたものが広く用いられている。クリーニングブレードは、通常、自由端側のエッジ(以下、ブレードエッジという)を感光体ドラムの移動方向に対してカウンタ方向(ドクター方向)に圧接させて使用する。
【0003】
この種のクリーニング装置では、クリーニングされる残留トナーが潤滑剤となって、感光体ドラムとクリーニングブレードとの間に働く摩擦力を低減することが知られている。但し、感光体ドラムの軸方向両端側は、画像用のトナー像が形成されない非画像形成領域に対向するため、この非画像形成領域に圧接するクリーニングブレードの長手方向両端側には、画像形成に伴って発生する残留トナーが供給されないことになる。このため、クリーニングブレードの長手方向両端側では、感光体ドラムとクリーニングブレードとの摩擦によりブレードエッジがチャタリングを起こし、異音(クリーニングブレードの鳴き)を生じることがある。チャタリングがひどい場合には、ブレードエッジが感光体ドラムの回転方向に巻き込まれて捲れ、クリーニング不良を生じてしまうこともある。
【0004】
このような問題を未然に防ぐため、従来、クリーニングブレードの長手方向両端側のブレードエッジの感光体ドラムと対向する側を予め斜めに削り取っておくようにした技術が提案されている(特許文献1参照)。
また、クリーニングブレードのブレードエッジ側を摩擦係数の低いポリカーボネート樹脂等でコートするようにした技術が提案されている(特許文献2参照)。
さらに、クリーニングブレード両端部に対応する感光体ドラムの非画像形成領域に、画像形成とは別にトナーを供給するようにした技術が提案されている(特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−104627号公報(第4頁−第5頁、図1(b))
【特許文献2】
特開平11−73075号公報(第3頁−第5頁、図7)
【特許文献3】
特開平2−148084号公報(第5頁、第4図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、感光体ドラムとクリーニングブレードの長手方向両端部との間に隙間が生じてしまい、残留トナーの漏れが発生するという問題がある。
また、特許文献2に記載された技術では、コート層の厚みが少ないため、時間の経過と共にクリーニングブレードに施したコートが剥がれてしまうことから、持続性が短くなってしまうという問題がある。
さらに、特許文献3に記載された技術では、感光体ドラムの非画像形成領域に画像形成とは別にトナーを供給しなければならない分、制御が複雑化する他、トナーの消費量が増大してしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、簡易な構成で、長期にわたってクリーニングブレードの鳴きや捲れを防止することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のクリーニングブレードは、トナー像が形成担持される像担持体の回動方向に直交する方向に沿って延び、像担持体の回動方向に対してドクター方向に対向配置されるクリーニングブレードであって、像担持体の画像形成領域に対向する位置に設けられる平滑部と、像担持体の画像形成領域以外の領域に対向する位置に設けられる凹凸部とを具備することを特徴としている。ここで、凹凸部の表面粗さ(十点平均粗さ)Rzが、0.3μm未満であることを特徴とすることができる。
【0009】
また、本発明のクリーニングブレードは、トナー像が形成担持される像担持体の回動方向に直交する方向に沿って延び、像担持体の回動方向に対してドクター方向に対向配置されるクリーニングブレードであって、像担持体のうち画像形成領域に対向する位置に設けられる弾性部材と、像担持体のうち画像形成領域以外の領域に対向する位置に設けられ、弾性部材よりも像担持体に対する摩擦係数が低く設定される低摩擦部材とを具備することを特徴としている。ここで低摩擦部材は、弾性部材に取り付けられる板状部材、あるいは、弾性部材に貼り付けられるテープ状部材からなることを特徴とすることができる。
【0010】
さらに、本発明のクリーニングブレードは、トナー像が形成担持される像担持体の回動方向に直交する方向に沿って延び、像担持体の回動方向に対してドクター方向に対向配置されるクリーニングブレードであって、像担持体の回動方向に直交する方向の両端部に対向する部位の脆性を低下させたことを特徴としている。
【0011】
さらにまた、本発明のクリーニングブレードは、トナー像が形成担持される像担持体の回動方向に直交する方向に沿って延び、像担持体の回動方向に対してドクター方向に対向配置されるクリーニングブレードであって、像担持体の回動方向に直交する方向の両端部に対向する部位の板厚を他の部位よりも厚くしたことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、実施の形態について詳細に説明する。
―実施の形態1―
図1は実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示した図であり、所謂タンデム型のデジタルカラープリンタを示している。図1に示す画像形成装置は、本体1に、各色の階調データに対応して画像形成を行う画像プロセス系10、記録用紙(シート)を搬送するシート搬送系40、例えばパーソナルコンピュータや画像読み取り装置等に接続され、受信された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理系であるIPS(Image Processing System)50とを備えている。
【0013】
画像プロセス系10は、水平方向に一定の間隔を置いて並列的に配置される、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K、この画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト21上に多重転写させる転写ユニット20、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに対してレーザ光を照射する光学系ユニットであるROS(Raster Output Scanner)30を備えている。また本体1には、転写ユニット20によって二次転写された記録用紙(シート)上の画像を、熱および圧力を用いて記録用紙に定着させる定着器29を備えている。更に、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに対して各色のトナーを供給するためのトナーカートリッジ19Y,19M,19C,19Kが設けられている。
【0014】
転写ユニット20は、中間転写体である中間転写ベルト21を駆動するドライブロール22、中間転写ベルト21に一定のテンションを付与するテンションロール23、重畳された各色のトナー像を記録用紙に二次転写するためのバックアップロール24、中間転写ベルト21上に存在する残留トナー等を除去するクリーニング装置25を備えている。中間転写ベルト21は、このドライブロール22とテンションロール23およびバックアップロール24との間に一定のテンションで掛け回されており、定速性に優れた専用の駆動モータ(図示せず)によって回転駆動されるドライブロール22により、矢印方向に所定の速度で循環駆動される。この中間転写ベルト21は、例えば、チャージアップを起こさないベルト素材(ゴムまたは樹脂)にて抵抗調整されたものが使用されている。クリーニング装置25は、クリーニングブラシ25aおよびクリーニングブレード25bを備えており、トナー像の転写工程が終了した後の中間転写ベルト21の表面から残留トナーや紙粉等を除去して、次の画像形成プロセスに備えるように構成されている。
【0015】
ROS30は、図示しないレーザダイオード(LD)、変調器の他、レーザダイオード(LD)から出射されたレーザ光(LB−Y,LB−M,LB−C,LB−K)を偏向走査するポリゴンミラー31を備えている。図1に示す例では、ROS30は、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの下方に備えられることから、トナー等の落下による汚損の危険性を有している。そこで、ROS30は、各構成部材を密閉するための直方体状のフレーム32を設け、また、レーザ光(LB−Y,LB−M,LB−C,LB−K)が通過するガラス製のウィンドウ33をこのフレーム32の上方に設けて、走査露光と共にシールド効果を高めるように構成されている。
【0016】
シート搬送系40は、画像が記録される記録用紙(シート)を積載して供給する給紙装置41、給紙装置41から記録用紙を取り上げて供給するナジャーロール42、ナジャーロール42から供給された記録用紙を1枚ずつ分離して搬送するフィードロール43、フィードロール43により1枚ずつに分離された記録用紙を画像転写部に向けて搬送する搬送路44を備えている。また、搬送路44を介して搬送された記録用紙に対し、二次転写位置に向けてタイミングを合わせて搬送するレジストロール45、二次転写位置に設けられバックアップロール24に圧接して記録用紙上に画像を二次転写する二次転写ロール46を備えている。更に、定着器29によってトナー画像が定着された記録用紙を本体1の機外に排出する排出ロール47、排出ロール47によって排出された記録紙を積載する排出トレイ48を有する。また、定着器29によって定着された記録用紙を反転させて両面記録を可能とする両面用搬送ユニット49を備えている。
【0017】
次に、画像プロセス系10における画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kについて詳述する。
図2は、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの構成を説明するための図であり、ここでは、イエロー(Y)の画像形成ユニット11Yとマゼンタ(M)の画像形成ユニット11Mとが示されている。他の画像形成ユニット11C,11Kもほぼ同様に構成されている。
【0018】
画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、トナー像を担持させる像担持体としての感光体ドラム12、帯電ロール13aを用いて感光体ドラム12を帯電させる帯電器13、帯電器13によって帯電され、ROS30からのレーザ光(LB−Y,LB−M,LB−C,LB−K)によって感光体ドラム12上に形成された静電潜像を現像ロール14aによって現像する現像器14、中間転写ベルト21を挟んで感光体ドラム12に対向して設けられ、感光体ドラム12上に現像されたトナー像を中間転写ベルト21上に転写する一次転写ロール15、転写後に感光体ドラム12上に残った残留トナーをクリーニングブレード16aで除去するクリーニング装置16を備えている。なお、クリーニング装置16の詳細については後述する。
【0019】
また、本実施の形態では、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12、帯電器13、およびクリーニング装置16を一体化し、図3に示すプロセスカートリッジ60とすることで、画像形成装置の本体1からこのプロセスカートリッジ60だけを取り外し、また、プロセスカートリッジ60だけを本体1に対して取り付け可能とし、ユーザによる交換を可能としている。これら各プロセスカートリッジ60には、不揮発性メモリユニット(図示せず)が搭載されている。この不揮発性メモリユニットには、例えば、感光体ドラム12の回転数、高圧電圧印加時間、プリント枚数など、所定の画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kにて、そのプロセスカートリッジ60が装着された際の、各々のカートリッジ使用履歴情報が格納されている。これらのプロセスカートリッジ60は、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの間で差し替えて用いることもできる。各々のプロセスカートリッジ60に夫々不揮発性メモリユニットが搭載されていることにより、プロセスカートリッジ60が異なる画像形成ユニットで用いられた場合であっても、トータルとしての自らの使用履歴情報を、プロセスカートリッジ60自らが保存することができる。その結果、プロセスカートリッジ60毎に、例えば、正しい寿命を判断することができる。
【0020】
次に、図1に示す画像形成装置の動作について説明する。図示しない原稿読み取り装置によって読み取られた原稿の色材反射光像や、図示しないパーソナルコンピュータ等にて形成された色材画像データは、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の各8ビットの反射率データとしてIPS50に入力される。IPS50では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色の色材階調データに変換され、ROS30に出力される。
【0021】
ROS30では、入力された色材階調データに応じて、レーザダイオード(LD)(図示せず)から出射されたレーザ光(LB−Y,LB−M,LB−C,LB−K)を、f−θレンズ(図示せず)を介してポリゴンミラー31に出射している。ポリゴンミラー31では、入射されたレーザ光を各色の階調データに応じて変調し、偏向走査して、図示しない結像レンズおよび複数枚のミラーを介して画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12に照射している。画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12では、帯電された表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kにて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像として現像される。
【0022】
画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12上に形成されたトナー像は、中間転写体である中間転写ベルト21上に多重転写される。このとき、黒色のトナー像を形成する黒の画像形成ユニット11Kは、中間転写ベルト21の移動方向の最下流側に設けられ、黒色のトナー像は、中間転写ベルト21に対して最後に一次転写される。
【0023】
一方、シート搬送系40では、画像形成のタイミングに合わせてナジャーロール42が回転し、給紙装置41から所定サイズの記録用紙が供給される。フィードロール43により1枚ずつ分離された記録用紙は、搬送路44を経てレジストロール45に搬送され、一旦、停止される。その後、トナー像が形成された中間転写ベルト21の移動タイミングに合わせてレジストロール45が回転し、記録用紙は、バックアップロール24および二次転写ロール46によって形成される二次転写位置に搬送される。二次転写位置にて下方から上方に向けて搬送される記録用紙には、圧接力および所定の電界を用いて、4色が多重されているトナー像が副走査方向に順次、転写される。そして、各色のトナー像が転写された記録用紙は、定着器29によって熱および圧力で定着処理を受けた後、排出ロール47によって本体1の上部に設けられた排出トレイ48に排出される。尚、排出トレイ48にそのまま排出せずに、図示しない切り替えゲートによって搬送方向を切り替え、定着器29によって定着された記録用紙を両面用搬送ユニット49によって反転させることもできる。この反転された記録用紙をレジストロール45に搬送した後、前述と同様な流れによって、印刷されていない他の面について画像を形成することで、記録用紙の両面に画像を形成することが可能となる。
【0024】
次に、図2に示す画像形成ユニット11Yにおける画像形成動作について詳述する。なお、他の画像形成ユニット11M,11C,11Kについても同様である。
画像形成動作が開始されると、感光体ドラム12が回転を開始し、感光体ドラム12の表面が帯電ロール13aによって所定の電位に帯電される。そして、所定の電位に帯電した感光体ドラム12表面に選択的にレーザ光LB−Yが照射され、作成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。次に、回転する現像ロール14aから感光体ドラム12に対し、形成された静電潜像に対応して選択的にトナーTが転移し、作成すべき画像に対応したトナー像が形成される。さらに、一次転写ロール15に印加される一次転写バイアスにより、感光体ドラム12上に形成されたトナー像が中間転写ベルト21上に転写される。そして、中間転写ベルト21に転写されずに感光体ドラム12上に残留した残留トナーは、クリーニングブレード16aによって掻き取られる。
【0025】
図4は、プロセスカートリッジ60の端部側断面を示す図である。本実施の形態において、プロセスカートリッジ60には、クリーニング装置16(クリーニングブレード16a)を収容するクリーナハウジング61、および帯電器13(帯電ロール13a)を収容する帯電ハウジング62が設けられている。これらクリーナハウジング61および帯電ハウジング62は、プロセスカートリッジ60に対して着脱できるようになっている。
【0026】
ここで、クリーニング装置16は、自由端側のブレードエッジAが感光体ドラム12の移動方向に対してドクター方向に圧接するように配置されるクリーニングブレード16a、板金で形成されクリーニングブレード16aが固着される断面L字状のホルダ71、ホルダ71をクリーナハウジング61に固定するためのネジ72を有している。また、感光体ドラム12とクリーニングブレード16aとの接触部からみて感光体ドラム12の回転方向上流側には、一端がクリーナハウジング61に固定され、自由端側が感光体ドラム12に接触するようにシールフィルム73が取り付けられている。シールフィルム73は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)で構成されると共に、自由端側が感光体ドラム12の移動方向に対してワイパー方向に接触するように配設される。これにより、クリーニングブレード16aで除去されクリーナハウジング61内に収容されたトナーが、外部に漏れ出すのを防止できるようになっている。また、クリーナハウジング61内には、感光体ドラム12の軸方向に沿ってオーガ74が設けられており、クリーナハウジング61内に回収されたトナーを外部に設けられた回収ボトル(図示せず)に向けて搬送するようになっている。
【0027】
図5は、プロセスカートリッジ60におけるホルダ71の取り付け位置を説明するための図である。なお、図5では、プロセスカートリッジ60より帯電器13を取り外している。
クリーニングブレード16aを保持するホルダ71は、ホルダ71の長手方向両端部(感光体ドラム12の軸方向両端部に対応)でそれぞれネジ72(具体的には72a,72b)にてネジ止めされることにより、クリーナハウジング61に固定される。この固定位置は、後述する感光体ドラム12の非画像形成領域内にある。
【0028】
図6は、本実施の形態で用いたクリーニングブレード16aを示す図である。このクリーニングブレード16aは、例えば厚さ2mmのポリウレタンゴムで構成され、感光体ドラム12(図4参照)に圧接するブレードエッジAを有している。また、クリーニングブレード16aは、感光体ドラム12の軸方向中央部の画像形成領域(画像に対応するトナー像が形成される領域)に対向する画像形成領域対向部Bと、軸方向両端部の非画像形成領域(画像に対応するトナー像が形成されない領域)に対向する非画像形成領域対向部Cとを有している。
【0029】
そして、本実施の形態では、クリーニングブレード16aの非画像形成領域対向部Cをサンドブラスト処理し、非画像形成領域対向部CのブレードエッジAに表面粗さ(十点平均粗さ)Rzが0.3μm未満となる凹凸部16bを形成している。この凹凸部16bを形成することにより、クリーニングブレード16aの画像形成領域対向部BのブレードエッジAに比べ、非画像形成領域対向部CのブレードエッジAの摩擦係数を低下させることができる。なお、画像形成領域対向部Bに対応するブレードエッジAの表面粗さRzは0.05μm程度である。
【0030】
したがって、感光体ドラム12に圧接させた場合にクリーニングブレード16aの両端部にかかる摩擦力は低下し、チャタリングが発生しにくくなるため、クリーニングブレード16aの長手方向両端部の鳴きや捲れを防止することができる。また、凹凸部16bの形成部位は、感光体ドラム12の画像形成領域よりも外側であるため、通常のクリーニングには何ら影響を及ぼさない。さらに、凹凸部16bに形成される凹凸はきわめて小さいため、クリーニング装置16に回収された残留トナーが凹凸部16bを介して外部に漏出することもない。さらにまた、クリーニングブレード16aの両端部をサンドブラスト処理するだけでよいので、コストも低く抑えられる。
なお、凹凸部16bの形成手法については、上述したサンドブラスト処理に限らず、例えばサンドペーパー等による傷付けなど、各種手法を適用することができる。
【0031】
―実施の形態2―
本実施の形態は、実施の形態1とほぼ同様であるが、クリーニングブレード16aの両端部のブレードエッジAに凹凸部16bを形成する代わりに、弾性を有する板を貼り付けるようにしたものである。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図7は、本実施の形態で用いたクリーニングブレード16aを示す図である。本実施の形態では、クリーニングブレード16aの非画像形成領域対向部Cの感光体ドラム12と接する面側にポリイミドやナイロンからなる厚さ200〜300μmの薄板16cを貼り付け、ブレードエッジAを形成するようになっている。また、クリーニングブレード16aには、薄板16cをはめ込むための凹みを予め形成しておくことで、クリーニングブレード16aとこれに貼り付けられた薄板16cとが、段差なく滑らかなブレードエッジAを形成するようになっている。なお、クリーニングブレード16aに対する薄板16cの貼り付け手法としては、例えば、両面テープ等を用いて接着させるものや、クリーニングブレード16aの成型時に薄板16cを接着あるいは熱融着させるものなどが挙げられる。
【0032】
このようにクリーニングブレード16aに薄板16cを貼り付けることにより、画像形成領域対向部BのブレードエッジAに比べ、非画像形成領域対向部CのブレードエッジAの摩擦係数を低下させることができる。
したがって、感光体ドラム12に圧接させた場合にクリーニングブレード16aの両端部にかかる摩擦力は低下し、チャタリングが発生しにくくなるため、クリーニングブレード16aの長手方向両端部の鳴きや捲れを防止することができる。特に、本実施の形態では、クリーニングブレード16aの両端部にポリウレタンゴムよりも弾性の高いポリイミドやナイロンの薄板16cを貼り付けているので、クリーニングブレード16aの両端部の剛性を高めることができ、さらにクリーニングブレード16aの長手方向両端部の鳴きや捲れを防止するのに有効である。また、薄板16cの貼り付け部位は、感光体ドラム12の画像形成領域よりも外側であるため、通常のクリーニングには何ら影響を及ぼさない。さらに、クリーニングブレード16aおよび薄板16cの段差はほとんどないので、クリーニング装置16に回収された残留トナーが外部に漏出することもない。そして、薄板16cの厚さは、特許文献2のコート層の厚さよりきわめて厚いため、長期間にわたって性能を維持することができる。
【0033】
―実施の形態3―
本実施の形態は、実施の形態1とほぼ同様であるが、クリーニングブレード16aの両端部のブレードエッジAに凹凸部16bを形成する代わりに、テーピングを施すようにしたものである。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図8は、本実施の形態で用いたクリーニングブレード16aを示す図である。本実施の形態では、クリーニングブレード16aの非画像形成領域対向部Cにポリイミドやナイロンがラミネートされた厚さ20〜30μmのラミネートテープ16dを貼り付け、ブレードエッジAを形成するようになっている。
【0034】
このようにクリーニングブレード16aにラミネートテープ16dを貼り付けることにより、画像形成領域対向部BのブレードエッジAに比べ、非画像形成領域対向部CのブレードエッジAの摩擦係数を低下させることができる。
したがって、感光体ドラム12に圧接させた場合にクリーニングブレード16aの両端部にかかる摩擦力は低下し、チャタリングが発生しにくくなるため、クリーニングブレード16aの長手方向両端部の鳴きや捲れを防止することができる。また、ラミネートテープ16dの貼り付け部位は、感光体ドラム12の画像形成領域よりも外側であるため、通常のクリーニングには何ら影響を及ぼさない。さらに、クリーニングブレード16aおよびラミネートテープ16dの段差はほとんどないので、クリーニング装置16に回収された残留トナーが外部に漏出することもない。そして、ラミネートテープ16dの厚さは、特許文献2のコート層の厚さよりきわめて厚いため、長期間にわたって性能を維持することができる。
【0035】
―実施の形態4―
本実施の形態は、実施の形態1とほぼ同様であるが、クリーニングブレード16aの両端部のブレードエッジAに凹凸部16bを形成する代わりに、この部位を変質させるようにしたものである。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図9は、本実施の形態で用いたクリーニングブレード16aを示す図である。本実施の形態では、クリーニングブレード16aの非画像形成領域対向部Cに紫外線照射を施し、変質部16eを形成している。このような変質部16eを形成することにより、画像形成領域対向部BのブレードエッジAに比べ、非画像形成領域対向部CのブレードエッジAを脆性を低下させることができる。
【0036】
したがって、感光体ドラム12に圧接させた場合にクリーニングブレード16aの両端部が削れやすくなり、チャタリングが発生しにくくなるため、クリーニングブレード16aの長手方向両端部の鳴きや捲れを防止することができる。また、凹凸部16bの形成部位は、感光体ドラム12の画像形成領域よりも外側であるため、通常のクリーニングには何ら影響を及ぼさない。さらに、変質部16eは感光体ドラム12の形状に応じて削り取られることとなるため、クリーニング装置16に回収された残留トナーが変質部16eを介して外部に漏出することもない。
【0037】
なお、紫外線照射に代えて、クリーニングブレード16aの両端部をオゾン雰囲気中に曝すことによっても、上述した変質部16eを形成することができる。
また、クリーニングブレード16aを製造する際に、画像形成領域対向部Bおよび非画像形成領域対向部Cの架橋条件(加硫条件)を異ならせることによっても、変質部16eを形成することができる。これは例えば、画像形成領域対向部Bに比べ非画像形成領域対向部Cの架橋時間(加硫時間)を短くしたり、架橋温度(加硫温度)を低くすることによって達成される。
【0038】
―実施の形態5―
本実施の形態は、実施の形態1とほぼ同様であるが、クリーニングブレード16aの両端部のブレードエッジAに凹凸部16bを形成する代わりに、その両端部の厚みを中央部より厚くしたものである。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図10は、本実施の形態で用いたクリーニングブレード16aを示す図である。本実施の形態では、クリーニングブレード16aの非画像形成領域対向部Cの厚さを画像形成領域対向部Bの厚さ(200〜300μm)よりも厚い300〜400μmとしている。なお、本実施の形態では、滑らかなブレードエッジAを形成する必要性から、クリーニングブレード16aの非画像形成領域対向部Cの感光体ドラム12と接しない面側に段差を設けている。
【0039】
このようにクリーニングブレード16aの両端部を中央部よりも厚くしているので、クリーニングブレード16aの両端部の剛性を高めることができ、さらにクリーニングブレード16aの長手方向両端部の鳴きや捲れを防止することができる。また、クリーニングブレード16aの厚みの違いはブレードエッジAの平滑性の影響しないので、クリーニング装置16に回収された残留トナーが外部に漏出することもない。
【0040】
なお、上述した各実施の形態では、感光体ドラム12に圧接配置されるクリーニングブレード16aを例に説明を行ったが、これに限られるものではなく、例えば、像担持体としての中間転写ベルト21に圧接配置されるクリーニングブレード25bに対しても、同様に適用することができる。
また、上述した各実施の形態では、常時感光体ドラム12に圧接するクリーニングブレード16aを例に説明を行ったが、これに限られるものではなく、感光体ドラム12や中間転写ベルト21に対して接離自在に配置されるクリーニングブレードについても、同様に適用することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、簡易な構成で、長期にわたってクリーニングブレードの鳴きや捲れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態にかかる画像形成装置の全体構成を示した図である。
【図2】画像形成ユニットの構成を説明するための図である。
【図3】プロセスカートリッジの構成を説明するための図である。
【図4】クリーニング装置の構成を説明するための断面図である。
【図5】クリーニング装置の構成を説明するための斜視図である。
【図6】実施の形態1で用いたクリーニングブレードを説明するための図である。
【図7】実施の形態2で用いたクリーニングブレードを説明するための図である。
【図8】実施の形態3で用いたクリーニングブレードを説明するための図である。
【図9】実施の形態4で用いたクリーニングブレードを説明するための図である。
【図10】実施の形態5で用いたクリーニングブレードを説明するための図である。
【符号の説明】
1…本体、10…画像プロセス系、11Y,11M,11C,11K…画像形成ユニット、12…感光体ドラム、13…帯電器、13a…帯電ロール、14…現像器、14a…現像ロール、15…一次転写ロール、16…クリーニング装置、16a…クリーニングブレード、16b…凹凸部、16c…薄板、16d…ラミネートテープ、16e…変質部、17…イレーズランプ、20…転写ユニット、21…中間転写ベルト、29…定着器、30…ROS、31…ポリゴンミラー、40…シート搬送系、50…IPS、60…プロセスカートリッジ、61…クリーナハウジング、62…帯電ハウジング、71…ホルダ、72…ネジ、73…シールフィルム、74…オーガ
Claims (7)
- トナー像が形成担持される像担持体の回動方向に直交する方向に沿って延び、当該像担持体の回動方向に対してドクター方向に対向配置されるクリーニングブレードであって、
前記像担持体の画像形成領域に対向する位置に設けられる平滑部と、
前記像担持体の前記画像形成領域以外の領域に対向する位置に設けられる凹凸部と
を具備することを特徴とするクリーニングブレード。 - 前記凹凸部の表面粗さ(十点平均粗さ)Rzが、0.3μm未満であることを特徴とする請求項1に記載のクリーニングブレード。
- トナー像が形成担持される像担持体の回動方向に直交する方向に沿って延び、当該像担持体の回動方向に対してドクター方向に対向配置されるクリーニングブレードであって、
前記像担持体のうち画像形成領域に対向する位置に設けられる弾性部材と、
前記像担持体のうち前記画像形成領域以外の領域に対向する位置に設けられ、前記弾性部材よりも前記像担持体に対する摩擦係数が低く設定される低摩擦部材と
を具備することを特徴とするクリーニングブレード。 - 前記低摩擦部材は、前記弾性部材に取り付けられる板状部材からなることを特徴とする請求項3に記載のクリーニングブレード。
- 前記低摩擦部材は、前記弾性部材に貼り付けられるテープ状部材からなることを特徴とする請求項3に記載のクリーニングブレード。
- トナー像が形成担持される像担持体の回動方向に直交する方向に沿って延び、当該像担持体の回動方向に対してドクター方向に対向配置されるクリーニングブレードであって、
前記像担持体の回動方向に直交する方向の両端部に対向する部位の脆性を低下させたことを特徴とするクリーニングブレード。 - トナー像が形成担持される像担持体の回動方向に直交する方向に沿って延び、当該像担持体の回動方向に対してドクター方向に対向配置されるクリーニングブレードであって、
前記像担持体の回動方向に直交する方向の両端部に対向する部位の板厚を他の部位よりも厚くしたことを特徴とするクリーニングブレード。
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- 2002-09-04 JP JP2002259019A patent/JP2004101556A/ja active Pending
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