JP2004088129A - レーザ光発生装置 - Google Patents

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JP2004088129A JP2003409613A JP2003409613A JP2004088129A JP 2004088129 A JP2004088129 A JP 2004088129A JP 2003409613 A JP2003409613 A JP 2003409613A JP 2003409613 A JP2003409613 A JP 2003409613A JP 2004088129 A JP2004088129 A JP 2004088129A
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Abstract

【課題】不必要な光や内部反射光、散乱光のパッケージ外への放射を少なくし、コストの上昇や装置の大型化を招かず、戻り光を低減して動作を安定化し、出射光の偏光などを部品点数を増やさずに制御する。
【解決手段】半導体レーザ素子8で励起された固体レーザ発振器の共振器内に波長変換素子3を設け、この共振器内に蓄えられた強力な固体レーザ発振光により、高効率で短波長のSHGレーザ光を得る小型集積型SHGレーザ光発生装置であり、この装置のパッケージ1の外部と内部を仕切ると共にSHGレーザ光の出射口に設けられる光透過手段(ウインドウ2)の少なくとも片面に、SHGレーザ光から所定波長の光のみを分離する波長分離膜を設ける。このウインドウ2は楔形状やレンズ効果を有するもの、また時間的に偏光や周波数,位相等を制御する素子、レーザ光の主ビームのみ通過させるアパーチャ,スリット等とする。
【選択図】 図1

Description

 本発明は、レーザ光発生装置に関し、特に、小型集積型の第2高調波発生(SHG:Second harmonic generation)レーザ光を発生するSHGレーザ光発生装置に関するものである。
 従来より、第2高調波レーザ光を発生するいわゆるSHGレーザ光発生装置には、外部共振型のSHGレーザ光発生装置や、共振器内部の非線形光学素子によるSHGレーザ光発生装置等が存在する。
 このSHGレーザ光を発生する装置として、特に、共振器内部の非線形光学素子によるSHGレーザ光を発生する小型集積型のSHGレーザ光発生装置は、他の小型のレーザモジュール(例えば半導体レーザ発振器など)と同様、パッケージの開口部(レーザ光の出射口)に、1つの波長に対する減反射コートが両面に施された光透過板(以下ウインドウと呼ぶ)を設け、必要に応じて気密を保ちながらパッケージ外部へ出力光(すなわちレーザ光)を出射するようになされている。
特開平4−326339号公報 特開平4−25083号公報
 ところで、上記他のレーザモジュールでは、パッケージ内部で放射される光が、ある1つの波長の近傍(例えば20nm以下)の範囲に限られているため、上記ウインドウへの減反射コーティングは上記1つの波長に対する減反射コートのみで充分である。
 しかし、上記小型集積型SHGレーザ光発生装置では、波長変換された希望波長の光の他に、励起半導体レーザの光や、波長変換されていない固体レーザ光等が、共にウインドウを透過しパッケージ外に放射されることが多い。したがって、例えば光ディスク記録及び/又は再生装置などへの応用上問題があると共に、人体特に眼への安全上も問題がある。
 また、上記パッケージに設けられるウインドウは、通常平行平板であるため、レーザ出射方向に対して当該ウインドウを傾けて配置するようにしないと(すなわちレーザ出射方向に対してウインドウ表面が垂直とならないように傾ける)、当該ウインドウ表面からの反射光(いわゆる戻り光)がパッケージ内部の光源に戻り、動作が不安定になるという欠点がある。しかし、近年のコスト低減の要請や構成の小型化,薄型化などの要請から、パッケージのウインドウ接着面を傾けることは困難である。
 さらに、従来の小型集積型SHGレーザ光発生装置では、出射光の偏光方向が、内部の結晶や導波路の方位によって決まるため、ユーザが希望する偏光を取り出すためには、ウインドウとは別に波長板等を必要としている。
 またさらに、当該小型集積型SHGレーザ光発生装置からの出射光が、ユーザの希望する波長の光であったとしても、不要な内部反射光や散乱光が当該出射光と同時にパッケージより出射されるような場合には、ユーザは必要に応じて自らこれを除去しなければならない。
 そもそも、小型集積型SHGレーザ光発生装置のパッケージは、従来の半導体レーザ発振器のパッケージよりも通常大きいため、システムを小型化するためには、小型集積型SHGレーザのパッケージを多機能化しておく必要があったが、従来は単なる光源としてしか考えられていなかった。
 そこで、本発明は、上述したようなことに鑑み、希望波長の光以外の不必要な光や希望波長の光の内部反射光や散乱光のパッケージ外への放射を少なくでき、コストの上昇や装置の大型化を招かずに戻り光を低減して動作を安定化でき、また、出射光の偏光などを部品点数を増やさずに制御できるレーザ光発生装置を提供することを目的としている。
 本発明のレーザ光発生装置は、上述の目的を達成するために提案されたものであり、波長変換素子への入射レーザ光を共振動作させることにより波長変換した波長変換レーザ光から所定波長の光のみを分離する波長分離膜を、パッケージ外部と内部を仕切ると共にレーザ光の出射口に設ける光透過手段の少なくとも片面に設けてなるものである。
 ここで、上記波長分離膜はパッケージ内側に対応する上記光透過手段の表面に設けると共に、パッケージ外側に対応する上記光透過手段の表面には減反射膜を設ける。
 また、上記光透過手段は、以下のようなものを用いる。例えば、偏光方向を制御する偏光方向制御板や、当該光透過手段からの上記波長変換レーザ光の反射光の光軸を当該光透過手段へ入射する波長変換レーザ光の光軸に対して偏向させる楔形状のものや、上記波長変換レーザ光の発散角を広げるレンズ機能を有するもの、上記波長変換レーザ光の波形の位相を空間的に変化させて収差補正を行う収差補正機能を有するもの、ホログラフィックレンズからなるものを用いる。さらに、上記光透過手段には、電圧印加によって上記波長変換レーザ光の偏光を時間的に変化させる偏光制御素子や、上記波長変換レーザ光の周波数を時間的に変化させる周波数制御素子や、上記波長変換レーザ光の位相を時間的に変化させる位相制御素子や、上記波長変換レーザ光の強度を時間的に変化させる強度制御素子からなるものを用いることもできる。
 また、上記光透過手段の少なくとも片面上又は近傍には、上記波長変換レーザ光の略主ビームのみを通過させる光通過制限手段を設ける。
 本発明のレーザ光発生装置によれば、波長変換レーザ光から所定波長の光のみを分離する波長分離膜を、パッケージ外部と内部を仕切ると共にレーザ光の出射口に設ける光透過手段の少なくとも片面に設けること、光透過手段の少なくとも片面上又は近傍に波長変換レーザ光の略主ビームのみを通過させる光通過制限手段を設けることにより、希望波長の光以外の不必要な光や希望波長の光の内部反射光や散乱光のパッケージ外への放射を防いでいる。
 また、光透過手段を楔形状とすることで、レーザ発振器への戻り光を低減している。
 さらに、光透過手段を、偏光方向を制御する偏光方向制御板からなるもの、波長変換レーザ光の発散角を広げるレンズ機能を有するもの、波長変換レーザ光の波形の位相を空間的に変化させて収差補正を行う収差補正機能を有するもの、ホログラフィックレンズからなるもの、電圧印加によって波長変換レーザ光の偏光や周波数,位相,強度を時間的に変化させるものとして、多機能化している。
 本発明においては、波長変換レーザ光から所定波長の光のみを分離する波長分離膜を、パッケージ外部と内部を仕切ると共にレーザ光の出射口に設ける光透過手段の少なくとも片面に設けること、及び、光透過手段の少なくとも片面上又は近傍に波長変換レーザ光の略主ビームのみを通過させる光通過制限手段を設けることにより、希望波長の光以外の不必要な光や希望波長の光の内部反射光や散乱光のパッケージ外への放射を少なくできる。
 また、光透過手段を楔形状とすることで、コストの上昇や装置の大型化を招かずに戻り光を低減してレーザ発振器の動作の安定化を可能としている。
 さらに、光透過手段を、偏光方向を制御する偏光方向制御板からなるもの、波長変換レーザ光の発散角を広げるレンズ機能を有するもの、波長変換レーザ光の波形の位相を空間的に変化させて収差補正を行う収差補正機能を有するもの、ホログラフィックレンズからなるもの、電圧印加によって波長変換レーザ光の偏光や周波数,位相,強度を時間的に変化させるものとすることで、構成を大型化させずに多機能化を実現可能としている。
 以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
 図1には、本発明実施例のレーザ光発生装置として、小型集積型SHGグリーンレーザ光発生装置の構成を示す。この小型集積型SHGレーザ光発生装置(SHGグリーンレーザ光発生装置)は、半導体レーザ素子(半導体レーザチップ)8で励起された固体レーザ発振器の共振器内に波長変換素子3を設け、当該共振器内に蓄えられた強力な固体レーザ発振光により、高効率で短波長光を得るものである。
 すなわちこの図1において、当該小型集積型SHGレーザ光発生装置では、サーミスタ9により温度補償がなされるレーザダイオード等の半導体レーザ素子8からのレーザ光が、集光用のレンズ7と1/4波長板6を介して、Nd:YAGレーザ媒質5を有する固体レーザ発振器に入射される。
 当該固体レーザ発振器の共振器内には波長変換素子3が設けられている。当該固体レーザ発振器は、レーザ媒質5からのレーザ発振光(基本波レーザ光)を、スペーサ4を介して波長変換素子3を通過させて共振させることにより、第2高調波すなわちSHGレーザ光を発生させている。なお、本実施例では、上記波長変換素子3として、例えばKTP(KTiOPO)とよばれる非線形光学結晶を用いているが、他の結晶や、合成された材料、導波路を用いてもよい。また、当該波長変換素子3を配設する位置も、上記共振器内に限らず、固体レーザ発振器の前段に設けることも可能であり、この場合には半導体レーザ光を直接波長変換することになる。また、波長変換もSHGとよばれる波長を半分にする方法に止まらず、和周波混合、パラメトリック発振、差周波発生等の非線形光学現象に拡大可能である。
 上記SHGレーザ光は、光軸に対して45度の角度となっている反射面を有する反射ミラー10によって反射される(すなわち光軸が90度曲げられる)ことにより、当該小型集積型SHGレーザ光発生装置のパッケージ1に配設された光透過手段(以下ウインドウ2と呼ぶ)を介して外部に出射される(図1には出射光の主ビーム13のみを示している)ようになっている。
 また、上記サーミスタ9、半導体レーザ素子8、集光用レンズ7、1/4波長板6、レーザ媒質5、波長変換素子3、反射ミラー10等は、基板12上に配され、さらにこの基板12の下部に設けたTEクーラー(電子冷熱素子)11を介してパッケージ1の内面下部に取り付けられている。なお、TEクーラー11には、例えばいわゆるペルチェ効果による電子冷熱素子を用いることができる。
 なお、このような小型集積型SHGレーザ光発生装置において、従来の構成では、上記出射光が、両面に減反射コートを施した平行平板のガラス製ウインドウを介してパッケージ内部から外部への放射されるようになされていた。
 これに対して、本発明の第1の実施例では、上記ウインドウ2として、例えば偏光制御の機能を有するものを用いるようにする。すなわち、この第1の実施例の偏光制御機能を有するウインドウ2(偏光方向制御板)としては、図2に示すように、例えば半波長板からなるウインドウ21を例に挙げることができる。この図2に示す半波長板からなるウインドウ21によれば、上記偏光制御機能として、図2の(a)の矢印41又は図2の(b)の矢印43で示す入射SHGレーザ光の偏光方向を、図2の(a)の矢印(偏光方向指示記号)40又は図2の(b)の矢印42で示す方向のように90度回転させることができる。
 ここで、上記偏光制御機能を有するウインドウすなわち偏光制御素子(偏光方向制御板)の材質としては、上記波長板を用いるときには水晶その他の複屈折性材料を例に挙げることができる。また、上記偏光制御素子(偏光方向制御板)として検光子を用いることも可能であり、この検光子を用いた場合の材質としては水晶や方解石の貼り合わせ(いわゆるウォラストンプリズム、グラントムソンプリズム等)又はその他の合成材料が考えられる。これら偏光制御素子を用いることは、結晶(非線形光学結晶)等で決まってしまう直線偏光の内部出射光に対して、図2の例のように偏光方向を回転したり、また上記内部出射光から特定の偏光成分のみを取り出すのに有効である。さらに、偏光制御素子としては、1/4波長板をも使用することができ、これによれば、上記内部出射光の直線偏光を円偏光に変えることができる。
 次に、第2の実施例のウインドウ2として、図3に示すように例えばガラス板のウインドウ22の表面(パッケージ1の内側に対応する表面)に波長分離膜24をコーティングしたものを用いることもできる。この波長分離膜24を設けることにより、外部に不要な波長の光が漏れることを防止できる。また、当該波長分離膜24を設けることにより、例えばユーザが光ディスク装置等に本実施例のレーザ光発生装置を適用した場合に、異なる波長帯の光の混入による光学性能の劣化を防ぐことを目的として当該ユーザが外部で波長分離をする必要が無くなる。なお、図4には、上記固体レーザ発振器のレーザ媒質としてNd:YAGレーザ媒質5(半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ媒質)を用いた場合の上記波長分離膜24付きのウインドウ22の分光特性例を示す。
 ここで、当該第2の実施例のウインドウ22には、上記波長分離膜24をコートした面に対応する表面(パッケージ1の外側に対応するウインドウ表面)に減反射膜23を設けるようにもしている。なお、ウインドウの片面に波長分離膜を設け、それに対応する表面(反対面)に減反射膜を設ける場合、パッケージ1内側に対応する面に上記波長分離膜24を設けるようにしたほうが、当該波長分離膜24の保護に有利である。また、当該波長分離膜24をパッケージ1の内側に対応するウインドウ表面に設けることは、後述する図5の楔形状ウインドウと組み合わせたときにも有利である。
 次に、第3の実施例として、図1のウインドウ2には、平行平板ではなく図5に示すような楔形状のウインドウ31を用いるようにする。
 この図5に示すウインドウ31を用いることで、当該ウインドウ31を透過するレーザ光の光路は、矢印16で示す方向のように楔の厚い側に偏向する。一方、ウインドウ31の両面によって反射される反射光は、矢印17a(パッケージ1の内側に対応する表面での反射)と矢印17b(パッケージ1の外側に対応するウインドウ内面側での反射)で示される方向に反射する。
 この第3の実施例のウインドウ31においては、当該ウインドウ31の内側表面(パッケージ1の内側に対応する表面)による反射光(戻り光)は、レーザ発振器側には戻らず、また、上記ウインドウ31の外側表面(パッケージ1の外側に対応する表面)がパッケージ1の内部の光軸と例え垂直であったとしても、ウインドウ31の内側表面(パッケージ1の内側に対応する表面)で光軸が偏向するので、上記外側面からの反射光が正反射して戻らないようになる。したがって、レーザ発振器側への戻り光が無くなり、レーザ発振器の動作の安定性を損なうことがなくなる。
 なお、ウインドウが第3の実施例のように楔形状ではなく、平行平板であると、図6に示すように、ウインドウの外側表面(パッケージの外側に対応する表面)がパッケージ内部の光軸と垂直である場合には、ウインドウの内側表面(パッケージの内側に対応する表面)も当該光軸に対して垂直となるので、当該ウインドウの内側表面でレーザ光が正反射し、その反射光(戻り光)がレーザ発振器に入射する。また、このとき、ウインドウの外側表面に対応する当該ウインドウの内面でも正反射が起こる。したがって、レーザ発振器の動作が不安定になったり、ノイズレベルが上昇し易くなる。
 上記第3の実施例のウインドウ31を用いることは、前述したように、パッケージのウインドウ貼り付け面が薄いなどの理由で平行平板のウインドウを傾けることができないときに特に有効である。ただし、ウインドウ31の材質の屈折率をnとし、図5に示すように楔の角度をαとすると、出射光は角度(n−1)αだけ光軸の偏向を伴うことになるので、必要に応じて前記反射ミラー10の反射面の角度(光軸に対する角度)を上記偏向の角度に対応させて変えるか、又は、レーザ発振器からの出射光自体を予め上記偏向の角度に対応する角度だけ傾けておくなどが望ましい。
 次に、第4の実施例として、図7に示すように、レンズ効果を有するウインドウ32を用いる。
 すなわち、小型集積型SHGレーザ発振器において、特に導波路を使用しない場合、出射光の発散角が半導体レーザ発振器による発散角に比べて小さいので、例えば光ディスク装置等への応用ではビーム径をピックアップ光学系における有効径まで広げて使用する際には、特にレンズ等で一度発散角を広げて光路長を短くして使用することが小型化の上で望ましい。
 したがって、この図7に示すように、ウインドウ32にレンズ機能を持たせることが有効である。すなわち、この図7に示すように、レンズ機能を有するウインドウ32によって、図中矢印18に示すように出射光の発散角を広げるようにする。
 ここで、レンズは球面又は円筒を含む非球面形状の表面を少なくとも片面に持ち、1以上の屈折率を有する材質でできているのが通常であるが、特に、本実施例のように固体レーザ発振器を含む小型集積型SHGレーザ光発生装置では、波長の偏移量が一般的に小さいので、当該ウインドウ32に使用するレンズにはいわゆるホログラフィックレンズも好適である。
 例えば、半導体レーザ励起Nd:YAGレーザの波長変換では、モードホップによる波長変化は通常±0.1nm以下であり、上記ホログラフィックレンズ使用時の焦点のズレは非常に小さい。
 また、ウインドウに空間的位相分布を持たせることで、レンズ効果以外にも収差補正を行うようにすることができる。さらに、ウインドウには、焦点位置検出光学系の一部としたり、光量分布を結像面又はフーリエ変換面で希望の形状にしたりする機能を持たせることも可能である。
 次に、第5の実施例として、図8に示すように、時間的変調機能を持たせたウインドウを用いる。
 すなわち、小型集積型SHGレーザ光発生装置において、共振器を使用する場合、高周波での直接変調は難しい。したがって、位相を時間的に変化させる位相変調や、周波数を時間的に変化させてサイドバンドを立てたり、偏光を時間的に変化させる偏光変調等を行う変調素子を、ウインドウ33に利用することが有効である。また、可能であれば強度変調を行う変調素子を、ウインドウ33に利用することも有効である。なお上記変調素子としてはPLZT((Pb1−x La)(Zr Ti1−y1−x/4)や無機結晶などが考えられる。また、ここでの変調には時間と空間を含めた変調も含む。
 上記変調機能付きのウインドウ33には、電圧発生器50からの所定電圧を印加し、当該ウインドウ33に上記SHGレーザ光を透過させることで、例えば図9の(b)に示すような単一モードの入射光(図8の(a)のレーザ光13b)が、図9の(a)に示したような出射光(図8の(a)のレーザ光13a)となる。
 次に、第6の実施例として、図10に示すように、アパーチャ25やスリット27をウインドウ2上又はウインドウ2に近接して配し(パッケージ1の内側に対応するウインドウ上又は近傍に配する)、これらアパーチャ25やスリット27によって不要な出射光を除去、分離する。
 すなわち、小型集積型SHGレーザ光発生装置では、多数の部品を使用するため、これら多数の部品による反射面が多く、これら反射面によって主ビームの他に幾つかの迷光が発生する。また、結晶(非線形光学結晶3)、レンズ7の内部や表面、反射ミラー10の表面の散乱光が背景に広がることがあり、ユーザの使用目的に有害な場合がある。
 こうしたケースに対応するため、第6の実施例では、略主ビーム13のみをパッケージ1から出射させる図10の(b)に示すような穴部29と遮光板からなるアパーチャ25や、図10の(c)に示すようなスリット穴部30と遮光板からなるスリット27を使用する。なお、図10の(b),(c)はアパーチャ25,スリット27を正面から見た図を示している。
 このアパーチャ25やスリット27を用いることにより、図10の(a)に示すように、上記迷光や散乱光(背景光)が反射(図中矢印14)されて、外部に出射することがなくなる。
 また、第7の実施例の図11に示すように、上記第6の実施例のアパーチャ25やスリット27と同様の機能を持つ反射膜26を用いることもできる。なお、図11の(b)には上記反射膜26をコートしたウインドウ34の正面図を示している。
 すなわち、上記迷光や背景光部分に対しては反射膜26を、また主ビーム13部分に対しては必要に応じ減反射膜29をコートしたウインドウ34により、第6の実施例同様の効果が実現できる。さらに必要に応じては、波長特性を利用することも可能である。例えば、主ビーム13のみ2波長の光の出射を可能にするコーティング等である。なお、上記反射膜26には、金属膜,誘電体多層膜の両方が実用上可能である。
 この反射膜26をウインドウ34上にコートすることにより、図11の(a)に示すように、上記迷光や背景光を反射(反射光15)して、外部に出射されることを防止できる。
 上述したように、本実施例によれば、ウインドウに偏光制御機能を持たせれば、小型集積型SHGレーザ光発生装置の内部の結晶や導波路の方位で決まる出射光の偏光を、当該ウインドウにより部品点数を増やさずに制御でき、また、レンズ、位相板、変調素子等の機能を持たせれば、余分な部品点数の増加を抑制することが可能となる。
 また、ウェッジ付きウインドウより出射光方向を変えたり、平行平板のキャップ材に困難な傾きを必要とせず、正反射を抑え、戻り光を低減し、レーザ発振器の動作を安定化できる。更に、ウインドウに波長分離膜をコートすることで、ユーザに不必要な波長の光が外部に出ることを防止できるので、応用上や安全上有利になる。
 またさらに、アパーチャ、スリット等の空間フィルタをウインドウ上に形成又はウインドウに近接して配することで、ユーザに不必要な光がパッケージ外に出射することを防ぐことができる。
 なお、図1の例では、上記反射ミラー10によって光軸が90度曲げられてから、パッケージ1の上部に設けられたウインドウを介して出射されるようになっているが、当該反射ミラー10を設けずに、上述した本実施例のウインドウを固体レーザ発振器のレーザ出射方向に設け、当該ウインドウを介して外部に出射するようにしてもよい。
本発明実施例の小型集積型SHGグリーンレーザ光発生装置の概略構成を示す一部破断面を含む図である。 ウインドウに偏光方向制御板を用いた例を説明する図である。 ウインドウに波長分離膜を設けた例を説明する図である。 波長分離膜付きのウインドウの分光特性例を示す特性図である。 楔形状のウインドウを示す図である。 平行平板のウインドウを示す図である。 レンズ機能を有するウインドウを示す図である。 時間的変調機能を有するウインドウを示す図である。 時間的変調機能を有するウインドウの変調の様子の一例を説明するための図である。 アパーチャ,スリットを設けた例を示す図である。 金属・誘電体膜を設けた例を示す図である。
符号の説明
1・・・・・パッケージ
2・・・・・ウインドウ
3・・・・・波長変換素子
4・・・・・スペーサ
5・・・・・Nd:YAGレーザ媒質
6・・・・・1/4波長板
7・・・・・集光用レンズ
8・・・・・半導体レーザ素子
9・・・・・サーミスタ
10・・・・反射ミラー
11・・・・TEクーラー(電子冷熱素子)
12・・・・基板
21・・・・半波長板
22・・・・波長分離膜
23・・・・減反射膜
31・・・・楔形状のウインドウ
32・・・・レンズ機能のウインドウ
33・・・・時間的変調機能付きウインドウ

Claims (12)

  1.  波長変換素子への入射レーザ光を共振動作させることにより波長変換した波長変換レーザ光から所定波長の光のみを分離する波長分離膜を、パッケージ外部と内部を仕切ると共にレーザ光の出射口に設ける光透過手段の少なくとも片面に設けてなることを特徴とするレーザ光発生装置。
  2.  上記波長分離膜をパッケージ内側に対応する上記光透過手段の表面に設けると共に、パッケージ外側に対応する上記光透過手段の表面には減反射膜を設けることを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
  3.  上記光透過手段は、偏光方向を制御する偏光方向制御板からなることを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
  4.  上記光透過手段は、楔形状であり、当該光透過手段からの上記波長変換レーザ光の反射光の光軸を、当該光透過手段へ入射する波長変換レーザ光の光軸に対して偏向させることを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
  5.  上記光透過手段は、上記波長変換レーザ光の発散角を広げるレンズ機能を有するレンズ手段であることを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
  6.  上記光透過手段は、上記波長変換レーザ光の波形の位相を空間的に変化させて収差補正を行う収差補正機能を有する収差補正手段であることを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
  7.  上記レンズ手段は、ホログラフィックレンズからなることを特徴とする請求項5記載のレーザ光発生装置。
  8.  上記光透過手段は、電圧印加によって上記波長変換レーザ光の偏光を時間的に変化させる偏光制御素子からなることを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
  9.  上記光透過手段は、電圧印加によって上記波長変換レーザ光の周波数を時間的に変化させる周波数制御素子からなることを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
  10.  上記光透過手段は、電圧印加によって上記波長変換レーザ光の位相を時間的に変化させる位相制御素子からなることを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
  11.  上記光透過手段は、電圧印加によって上記波長変換レーザ光の強度を時間的に変化させる強度制御素子からなることを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
  12.  上記光透過手段の少なくとも片面上又は近傍には、上記波長変換レーザ光の略主ビームのみを通過させる光通過制限手段を設けることを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
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