JP2004087937A - 加圧装置、加圧方法、電子部品の圧着方法および電気光学装置の製造方法 - Google Patents

加圧装置、加圧方法、電子部品の圧着方法および電気光学装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】装置構成を簡単にすること。
【解決手段】単一のサーボモータ3により位置制御とトルク制御とを行う。コンピュータ53は、位置制御からトルク制御に切り換えるとき、位置記憶部63にそのときの位置データを記憶する。また、トルク制御中のロータリーエンコーダ11の出力信号を前記位置からカウントし、加圧時の位置データを取得する。次に、トルク制御から位置制御に復帰したとき、前記位置データに基づいて待機位置までボンディングヘッド9を戻す。このようにすれば、単一サーボモータ3により位置制御およびトルク制御が可能であるから、装置構成が簡単になる。
【選択図】      図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、位置制御とトルク制御を単一のモータで行うことで構造を簡単にできる加圧装置、加圧方法、電子部品の圧着方法および電気光学装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、従来のボンディング装置の一例を示す構成図である。このボンディング装置500は、コラム501に設けたフレーム502の上部にサーボモータ503を取り付け、モータ軸はカップリング504を介してボールネジ505のネジ部505aの端部に接続されている。ボールネジ505のネジ部505bは上下方向に移動するヘッドプレート506に埋設されている。ヘッドプレート506は、リニアガイド507によりフレーム502に取り付けられている。ヘッドプレート506には、エアシリンダー508が取り付けられている。エアシリンダー508は、そのチューブ508aがヘッドプレート506に固定されており、且つそのピストンロッド508bの端部には、ボンディングヘッド509が設けられている。ボンディングヘッド509は、内部にヒータを備えている(図示省略)。ボンディングヘッド509の先端形状は、半導体チップなどの加圧対象物Wにより異なり、加圧対象物Wの種類に応じて交換可能である。一方、下降対象物Wはテーブル512上に真空吸着されている。
【0003】
前記サーボモータ503およびエアシリンダー508は、制御装置560により制御されている。前記サーボモータ503にはロータリーエンコーダ511が装備されており、この出力信号は制御装置560に送出される。また、液晶表示パネル等の加圧対象物Wを載せるテーブル512の下には、ロードセル514が設けられており、その出力信号は制御装置560に送出される。なお、エアシリンダー508には空気圧サーボ系に用いるエアバルブ等が設けられ(図示省略)、このエアバルブにより空気圧発生装置からのエアシリンダー508に供給する圧縮空気の流量、圧力が調整される。
【0004】
例えば液晶表示パネルのガラス基板に対してドライバICをボンディングする際、熱硬化樹脂からなるACF(Anisotroic Conductive Film)によりドライバICを仮圧着した状態のガラス基板をテーブル512上に真空吸着する。そして、サーボモータ503を位置制御することでヘッドプレート506を下降させ、ボンディングヘッド509を所定位置で停止させる。ボンディングヘッド509の位置制御は、ロータリーエンコーダ511の出力信号に基づくセミクローズド方式のフィードバック制御により行なわれる。続いて、エアシリンダー508をトルク制御しつつ、所定圧力を持ってドライバICをガラス基板のドライバIC実装領域に押し付ける。トルク制御は、ロードセル514の出力信号に基づくクローズド方式のフィードバック制御により行う。また、前記加圧は所定時間連続的に行い且つ加圧状態にて前記ヒータでACFを加熱する。これにより、当該ACFが押し潰されて上下導通し、熱硬化を起こす。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のボンディング装置では、サーボモータ503により位置制御を行い、エアシリンダー508を用いてトルク制御しているので、アクチュエータが2つになり、装置構成が複雑になるという問題点があった。
【0006】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、装置構成を簡単にできる加圧装置、加圧方法、電子部品の圧着方法および電気光学装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明による加圧装置は、単一のモータと、モータの回転運動を直線運動に変換する変換手段と、この変換手段により直線運動され且つ加圧対象物を加圧する加圧部材と、前記モータの位置制御とトルク制御とを切り換え可能であり、トルク制御を行う期間に、前記加圧部材の位置情報を取得してこれを記憶しておき、位置制御を行う期間に、前記記憶した位置情報に基づきモータを位置制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
通常、単一のモータを用いる場合において、当該モータをトルク制御するときは、位置データがキャンセルされてしまい、位置制御に復帰したときに再現性が保てなくなるが、この発明では、単一のモータにより位置制御とトルク制御を行う場合であっても、トルク制御のときに加圧部材の位置データを記憶しておき、位置制御に復帰したときに前記位置データを用いるようにするので、位置制御に復帰したときの再現性が保たれる。その結果、位置制御およびトルク制御の両方を単一のモータにより行えるから、装置構成を簡略化できる。なお、前記モータには、サーボモータおよびステッピングモータ等の位置決め可能なものを用いるのが好ましい。更に、前記変換手段には、ボールねじ、ラックピニオン、クランク機構等が含まれる。また復帰後の位置制御の内容は、例えば下記待機位置への戻りであるが、これに限定されない。
【0009】
つぎの発明による加圧装置は、単一のサーボモータと、サーボモータの回転運動を直線運動に変換する変換手段と、この変換手段により上下方向に直線運動し且つ加圧対象物を加圧する加圧ヘッド部と、サーボモータを位置制御からトルク制御に切り換え可能であり、位置制御からトルク制御に切り換えたときの位置を記憶すると共に、トルク制御の期間において前記位置からサーボモータのエンコーダのパルス数をカウントして位置情報を取得し、これを記憶する位置記憶手段を有し、この記憶した位置情報に基づいて前記サーボモータの位置制御を行う制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
サーボモータのトルクは電流により制御でき、位置(回転数)は電圧により制御できるところ、サーボモータをトルク制御する場合、別に設けたロードセル等の力センサとの間で制御ループを構成することになる。また、単一のサーボモータによりトルク制御を行うときは、位置制御の位置情報は失われて位置制御に復帰したときに再現性が保てなくなる。この発明では、トルク制御中にエンコーダのパルス数をカウントして位置情報を取得し位置記憶手段に記憶しておく。そして、トルク制御から位置制御に復帰したとき、前記記憶している位置情報を用いて位置制御を行うので、トルク制御から位置制御に復帰した場合でも再現性を保つことができる。
【0011】
つぎの発明による加圧装置は、上記構成において、前記モータのトルク制御においては、少なくとも前記加圧部材または加圧ヘッド部を含む構成部材の自重に基づく荷重をキャンセルするトルクを発生させるように制御することを特徴とする。
【0012】
構成部材の自重に基づく荷重が加圧対象物に加わると圧力が過剰となるため、この発明では、これらに起因した荷重分をキャンセルするようなトルクを発生させ、加圧対象物に加わる圧力が過剰にならないようにする。
【0013】
つぎの発明による加圧方法は、サーボモータを位置制御からトルク制御に切り換える切換ステップと、前記切り換える際に現在の位置を記憶する現在位置記憶ステップと、サーボモータをトルク制御しながら、当該サーボモータの動力によって移動する加圧部材により加圧対象物を加圧するトルク制御ステップと、トルク制御ステップと並行して、サーボモータのエンコーダから出力されるパルス数をカウントし、前記位置に加えることで加圧状態における加圧部材の位置を取得する位置取得ステップと、サーボモータをトルク制御から位置制御に復帰させる復帰ステップと、前記取得した位置に基づいて、加圧部材の位置制御を行う位置制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0014】
つぎの発明による加圧方法は、上記構成において、前記トルク制御ステップにおいて、加圧部材を含む構造部材の自重に起因する荷重をキャンセルするトルクを発生させる制御を行うことを特徴とする。
【0015】
つぎの発明による加圧方法は、上記構成において、前記加圧方法は、表面に電極を形成した基板に対する半導体素子の圧着に用いられることを特徴とする。
【0016】
つぎの発明による電子部品の圧着方法は、上記の加圧方法を用いて、基板に電子部品を圧着することを特徴とする。また、つぎの発明による電気光学装置の製造方法は、上記の加圧方法を用いて、電気光学装置の基板に電子部品を圧着することを特徴とする。更に、つぎの発明による電気光学装置の製造方法は、上記の加圧方法を用いて、電気光学装置の基板に接続される配線基板に電子部品を圧着することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
【0018】
図1は、この発明の実施の形態に係るボンディング装置を示す構成図である。このボンディング装置100は、垂設したコラム1に取り付けたフレーム2を有し、フレーム2の上部にはサーボモータ3が設けられている。サーボモータ3の回転軸3aは、カップリング4を介してボールネジ5のネジ部5aに連結している。ボールネジ5のネジ部5bはヘッドプレート6のナット穴7に挿入され、フランジ部5cにて固定されている。ヘッドプレート6は、リニアガイド7のベアリング7aに取り付けられ、当該リニアガイド7のレール7bはフレーム2に取り付けられている。
【0019】
ヘッドプレート6には、下方に向けてロッド8が設けられており、その先端にはボンディングヘッド9が設けられている。ボンディングヘッド9は、内部にヒータ(図示省略)を備え且つその先端の加圧ヘッド部9aの形状は、加圧対象物Wの形状に適したものとなっている。次に、ボンディングヘッド9には圧力を検出するためのロードセル10が設けられている。また、サーボモータ3にはロータリーエンコーダ11が設けられている。一方、ボンディングヘッド9の下方には、テーブル12が配置されている。このテーブル12上には、液晶表示パネルや半導体素子などの各種加圧対象物Wを吸着する真空吸着部13が設けられている。真空吸着部13は、例えばテーブル12の上面に複数開口した吸引通路13aを有し、この吸引通路13aを外部のポンプ13bに接続した構成である。更に、テーブル内部には前記加圧対象物Wを加熱するヒータが内蔵されている(図示省略)。
【0020】
また、テーブル12の上面にはロードセル14が設けられている。テーブル12の上面に設けることで、加圧対象物Wに加わる圧力を正確に検出できる。なお、このロードセル14の位置はテーブル12上のみならず、テーブル厚さ方向の中間位置または下部に設けても良い(図示省略)。また、ロードセル14は、例えば複数枚の歪ゲージを貼り付けて用いた構造、または圧電素子等の半導体を用いた構造である。
【0021】
なお、加圧対象物Wとしては、液晶表示パネルのガラス基板とACF接続を行うドライバICチップ、リジッドな回路基板(Printed Circuit Board)またはフレキシブル回路基板(Flexible Printed Circuit)や、プリント基板とその配線上に圧着されるバンプを有するICチップ等を挙げることができる。また、加工対象物Wにおける接続は、異方性導電接着材を用いたACF接続方式に限らず、NCF(No Conductive Film)やNCP(No Conductive Paste)などの絶縁性接着材を用いて端子間を直接接触させる接続方式や、端子間を共晶結合などの金属結合によって直接接続する接続方式を用いても良い。
【0022】
また、ボンディング装置100の制御装置50は、位置制御系51およびトルク制御系52と、回転命令パルスを送出するコンピュータ53とから構成されている。位置制御系51は、ロータリーエンコーダ11と、偏差カウンタ54と、D/A変換器55と、PWM(Pulse Wide Modulation)駆動回路56とから構成される。ロータリーエンコーダ11の出力信号は偏差カウンタ54に入力される。また、トルク制御系52は、D/A変換器57と、偏差増幅器58と、V−I変換回路59と、PWM駆動回路56とから構成される。ロードセル10,14の圧力信号は、電圧電流変換回路59に入力される。
【0023】
コンピュータ53は、所定のソフトウエアとハードウエアとにより構成された、サーボモータ3の位置制御を行う位置制御部60と、サーボモータ3のトルク制御を行うトルク制御部61と、これら位置制御部60およびトルク制御部61の切換部62とを有すると共に、詳細は後述するが、トルク制御時にロータリーエンコーダ11からの出力信号に基づく位置情報を記憶する位置記憶部63を備えている。なお、この実施の形態ではコンピュータ53を用いたソフトウエアロジック制御装置により前記制御装置の一部を構成しているが、当該制御装置を専用のワイヤードロジック制御装置により構成しても良い。また、PWM制御ではなく、リニア制御であっても良い。
【0024】
また、このボンディング装置100では、ロータリーエンコーダ11の出力信号がコンピュータ53の位置記憶部63に分岐して供給されている。即ち、通常の位置制御の場合は偏差カウンタ54にロータリーエンコーダ11の出力信号が入力されるのみであるが、この実施の形態ではロータリーエンコーダ11の出力信号を分岐させて、位置制御時における偏差カウンタ54への供給、およびトルク制御時における位置記憶部63への供給を行うようにしている。
【0025】
次に、このボンディング装置100の動作について説明する。図2は、位置制御とトルク制御を切り換える場合を示す説明図である。図3は、ボンディング工程を示すフローチャートである。例えば液晶表示パネルWのガラス基板W1にドライバIC(W2)をボンディングする例を挙げて説明すると、まずガラス基板W1上にACF(W3)を介してドライバIC(W2)を仮圧着し、待機位置AからドライバIC(W2)の直上位置Bまでボンディングヘッド9を下降させる(ステップS1)。具体的には、位置制御部60は、待機位置Aから直上位置Bまで移動するための回転命令を送出し、D/A変換器55により速度信号に変換した後、PWM駆動回路56により所定パルス波の電圧を印加して前記サーボモータ3を駆動制御する。また、位置制御においては、コンピュータ53からの回転命令パルスとロータリーエンコーダ11の出力信号との比較によりパルス数の差をカウントする。そして、この偏差をD/A変換器55を介してPWM駆動回路56に入力し、サーボモータ3を位置制御する(ステップS2)。
【0026】
次に、直上位置Bにおいて、切換部62により位置制御をトルク制御に切り換える(ステップS3)。即ち、直上位置Bから加圧位置Cまでの間においてサーボモータ3はトルク制御部61によりトルク制御されることになる(ステップS4)。そして、ボンディングヘッド9が下降してその先端の加圧ヘッド部9aがドライバIC(W2)に接触すると、ボンディングヘッド9のヒータによる加熱と前記所定トルクに基づく加圧によりACF(W3)が押し潰され、その内部導電粒子により上下導通すると共に基材である熱硬化樹脂が硬化を起こす。ここで、トルク制御に切り換えとは関係なく、ロータリーエンコーダ11からの位置データは、偏差カウンタ54のみならず、途中分岐した信号線を介して位置記憶部63に入力されている。前記位置記憶部63は、位置制御からトルク制御に切り換わった時点における位置データ(直上位置Bの位置データ)を記憶する(ステップS5)。
【0027】
そして、前記位置記憶部63は、トルク制御によりサーボモータ3を駆動している期間(直上位置Bから加圧位置Cまでの期間)、ロータリーエンコーダ11の出力信号を取得することで加圧位置Cの位置データを検出し、これを記憶しておく。即ち、位置制御からトルク制御に切り換わった時の位置データに、前記直上位置Bから加圧位置Cまでの期間における前記ロータリーエンコーダ11のパルス数をカウントして得た位置データを加算することで、加圧位置Cの位置データを取得する(ステップS6)。
【0028】
一方、トルク制御の際、前記トルク制御部61は、サーボモータ3により所定トルク値が得られるようなデューティーを持つ矩形波から構成した回転命令パルスを出力する。この出力信号はD/A変換器57によりデジタル変換され、偏差増幅器58に入力される。また、圧力を測定しているロードセル10,14の出力信号は、電圧電流変換回路59により電流値に変換され、偏差増幅器58に入力される。PWM駆動回路56は偏差増幅器58の生成した偏差に基づいてサーボモータ3を駆動する。
【0029】
続いて、所定時間の加圧加熱が終了したら(ステップS7)、切換部62は再びトルク制御から位置制御に切り換える(ステップS8)。加圧位置Cの位置データは、上述のように、直上位置Bの位置データを基準としたロータリーエンコーダ11のパルス数をカウントし、これを記憶しておくことで取得されている。位置制御部60は、まず位置記憶部63に記憶した位置データ(待機位置Aに対する加圧位置Cの位置)を取得し、この位置データを基準として加圧位置Cから待機位置Aまでボンディングヘッド9の上昇を行う(ステップS9)。ここで、コンピュータ53は、位置記憶部63に記憶している位置データをクリアする(ステップS10)。別の液晶表示パネルWのガラス基板W1とドライバIC(W2)とをボンディングする場合は、上記同様の工程を繰り返す。
【0030】
なお、トルク制御の際は、ロードセル10,14の出力信号を用いてフィードバック制御を行っており、ロータリーエンコーダ11の出力信号は用いられていない。仮に、サーボモータ3の位置制御をトルク制御に切り換えたとき、上記のような位置データの記憶を行わない場合、位置制御の位置データがキャンセルされてトルク制御に移行してしまうので、次にトルク制御から位置制御に切り換えたときに以前の位置データがないために再現性がなくなる。即ち、加圧位置Cから待機位置Aまたは直上位置Bに戻ることができない。そこで、このボンディング装置100では、位置記憶部63にトルク制御に切り換えたときの位置データを記憶させ、トルク制御に用いていないロータリーエンコーダ11のパルスをカウントして位置データを取得しておく。このため、トルク制御から位置制御に再び切り換えたときでも、位置データを再現できるので、加圧位置Cから待機位置Aまたは直上位置Bに戻ることができる。この結果、単一のサーボモータ3により位置制御およびトルク制御を問題なく行うことができる。
【0031】
なお、トルク制御を行う場合、実際にはボンディングヘッド9の自重のみならずヘッドプレート6やロッド8等の重量による荷重が存在するため、逆方向にトルクを加えることでこれらによる荷重をキャンセルし、実質的に下方向のボンディングに好適な圧力が得られるように設定する。例えば図4(a)に示すように、待機位置Aから直上位置Bまでの位置制御区間では、サーボモータ3定格出力の300%の一定トルクをサーボモータ3に与える。一方、同図(b)に示すように、直上位置Bから加圧位置Cまでのトルク制御区間では前記位置制御時と反対方向のトルクx(少なくとも前記自重等に基づく荷重をキャンセルできるトルク)を加え、ボンディングヘッド9には、実質的にサーボモータ3定格出力の1〜2%程度のトルクによる圧力が与えられるようにする。これにより、ボンディングヘッド9の自重等により加圧対象物Wに過渡な荷重が加わらないようにできる。
【0032】
次に、上記ボンディングヘッド9およびテーブル12に設けたロードセル10,14の出力信号は電圧電流変換回路59に入力されて平均化される。ボンディングヘッド9にロードセル10を取り付ける場合、加圧対象物Wに対する加圧力を外乱の極めて少ない状態で検出できる。即ち、サーボモータ3のトルクによる圧力と、実際にドライバIC(W2)及びガラス基板W1に加わる圧力と、の間の整合性が取れるため、圧力管理を正確に行うことができる。また、テーブル12側のロードセル14とボンディングヘッド9側のロードセル10との出力信号を平均することで、より正確に加圧力を測定できる。なお、ボンディングヘッド9側にのみロードセル10を設けることもできる。
【0033】
また、図5に示すように、ボンディングヘッド9の加圧ヘッド部9aがヘッド端9bに対してボルト21により着脱交換可能な構造とし、この加圧ヘッド部先端9cの加圧面積と略同じ面積を有するロードセル20を、当該加圧ヘッド部9aの加圧面近傍に設けるようにしても良い。この場合、加圧面と加圧力検出面積が加圧方向で略同一となるので、加圧対象物Wが異なる場合でもそれ専用の加圧ヘッド部9aを用いることで、ロードセル20に加わる荷重のばらつきがほとんどなくなる。即ち、加圧ヘッド部9aごとにそれぞれロードセル20が設けられており、そのロードセル20は、実際に加圧対象物Wに接触する加圧ヘッド部9aの加圧面と同じ面積になるようにするのが好ましい。例えば同図(b)に示すロードセル22は、その加圧ヘッド部9dの先端9eの加圧面積と同じ面積を有している。
【0034】
一方、同図(c)の比較例のように、加圧ヘッド部9aの先端9cの面積とロードセル10の面積が大きく異なる場合、加圧方向の加圧面に重なる部分10aに主に荷重が加わり且つその周囲10bに加わる荷重が若干小さくなるので、取得した加圧力の値に若干のばらつきが生じる。特に加圧ヘッド部9aを交換すると、加圧対象物Wごとに加圧面積が異なることになるから、前記加圧力の値のばらつきは更に大きくなる。以上から、加圧ヘッド部先端9cの加圧面とロードセル20の面積を同じとすることで、加圧力を極めて正確に取得することができる。また、加圧ヘッド部9a毎にロードセル20を有するので、加圧ヘッド部9aを交換しても、検出精度に影響がない。
【0035】
以上のボンディング装置100によれば、エアシリンダーを用いることなく、サーボモータ3のみで位置制御およびトルク制御を行うようにしているので、装置構成を簡単にできる。また、エアシリンダーによるトルク制御よりも、サーボモータ3によるトルク制御のほうが、精密な制御を行うことができる。
【0036】
なお、上記サーボモータの代わりにステッピングモータを用いることもできる。ステッピングモータを用いる場合、フィードバックが不要であるので、構成が簡単になる。また、トルク制御を行う場合、位置制御に用いたパルス数と切換後にトルク制御時に用いたパルス数を加算して記憶しておけば、上記同様に位置制御に切り換えた後に当該記憶した位置データを用いることで、加圧位置Cから待機位置Aまで戻ることができる。
【0037】
また、上述した実施形態では、電気光学装置として、液晶装置に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、エレクトロルミネッセンス装置、特に、有機エレクトロルミネッセンス装置、無機エレクトロルミネッセンス装置等や、プラズマディスプレイ装置、FED(フィールドエミッションディスプレイ)装置、LED(発光ダイオード)表示装置、電気泳動表示装置、薄型のブラウン管、液晶シャッター等を用いた小型テレビ、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を用いた装置などの各種の電気光学装置に適用できる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、単一のモータにより位置制御およびトルク制御を行うことができるので、装置構成を簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係るボンディング装置を示す構成図である。
【図2】位置制御とトルク制御を切り換える場合を示す説明図である。
【図3】ボンディング工程を示すフローチャートである。
【図4】トルクの加え方を示す説明図である。
【図5】ボンディングヘッドとロードセルの関係を示す説明図である。
【図6】従来のボンディング装置の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 コラム
2 フレーム
3 サーボモータ
5 ボールネジ
6 ヘッドプレート
7 リニアガイド
8 ロッド
9 ボンディングヘッド
10,14 ロードセル
11 ロータリーエンコーダ
12 テーブル
50 制御装置
53 コンピュータ
54 偏差カウンタ
55 変換器
56 駆動回路
57 変換器
58 偏差増幅器
59 変換回路
59 電圧電流変換回路
60 位置制御部
61 トルク制御部
62 切換部
63 位置記憶部
63 前記位置記憶部
100 ボンディング装置
W 加圧対象物

Claims (9)

  1. 単一のモータと、
    モータの回転運動を直線運動に変換する変換手段と、
    この変換手段により直線運動され且つ加圧対象物を加圧する加圧部材と、
    前記モータの位置制御とトルク制御とを切り換え可能であり、トルク制御を行う期間に、前記加圧部材の位置情報を取得してこれを記憶しておき、位置制御を行う期間に、前記記憶した位置情報に基づきモータを位置制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする加圧装置。
  2. 単一のサーボモータと、
    サーボモータの回転運動を直線運動に変換する変換手段と、
    この変換手段により上下方向に直線運動し且つ加圧対象物を加圧する加圧部材と、
    サーボモータを位置制御からトルク制御に切り換え可能であり、位置制御からトルク制御に切り換えたときの位置を記憶すると共に、トルク制御の期間において前記位置からサーボモータのエンコーダのパルス数をカウントして位置情報を取得し、これを記憶する位置記憶手段を有し、この記憶した位置情報に基づいて前記サーボモータの位置制御を行う制御手段と、
    を備えたことを特徴とする加圧装置。
  3. 前記モータのトルク制御においては、少なくとも前記加圧部材を含む構成部材の自重に基づく荷重をキャンセルするトルクを発生させるように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の加圧装置。
  4. サーボモータを位置制御からトルク制御に切り換える切換ステップと、
    前記切り換える際に現在の位置を記憶する現在位置記憶ステップと、
    サーボモータをトルク制御しながら、当該サーボモータの動力によって移動する加圧部材により加圧対象物を加圧するトルク制御ステップと、
    トルク制御ステップと並行して、サーボモータのエンコーダから出力されるパルス数をカウントし、前記位置に加えることで加圧状態における加圧部材の位置を取得する位置取得ステップと、
    サーボモータをトルク制御から位置制御に復帰させる復帰ステップと、
    前記取得した位置に基づいて、加圧部材の位置制御を行う位置制御ステップと、
    を含むことを特徴とする加圧方法。
  5. 前記トルク制御ステップにおいて、加圧部材を含む構造部材の自重に起因する荷重をキャンセルするトルクを発生させる制御を行うことを特徴とする請求項4に記載の加圧方法。
  6. 上記加圧方法は、表面に電極を形成した基板に対する半導体素子の圧着に用いられることを特徴とする請求項4または5に記載の加圧方法。
  7. 請求項4乃至5のいずれか1項に記載の加圧方法を用いて、基板に電子部品を圧着することを特徴とする電子部品の圧着方法。
  8. 請求項4乃至5のいずれか1項に記載の加圧方法を用いて、電気光学装置の基板に電子部品を圧着することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  9. 請求項4乃至5のいずれか1項に記載の加圧方法を用いて、電気光学装置の基板に接続される配線基板に電子部品を圧着することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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