JP2004086999A - 記録条件設定方法、プログラム及び記録媒体、並びに光ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】試し書き領域に所定の線速度で試し書きが行われ(ステップ401〜405、ステップ409〜413)、その処理結果に基づいて所定の線速度における発光パワーの平均値が算出される(ステップ417、419)。そして、算出された発光パワーの平均値に基づいて、任意の線速度における発光パワーの平均値が算出され(ステップ421)、その算出結果に基づいて、任意の線速度での最適な記録パワーが求められ(ステップ423)、その記録パワーに基づいて任意の線速度での記録条件が設定される(ステップ425)。発光パワーの平均値には記録ストラテジに関する情報が含まれているため、記録線速度と試し書きでの線速度とが異なる場合であっても、最適な記録パワーを精度良く求めることができる。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録条件設定方法、プログラム及び記録媒体、並びに光ディスク装置に係り、更に詳しくは、スパイラル状又は同心円状の記録領域を有する情報記録媒体に情報を記録する際の記録条件を設定する記録条件設定方法、光ディスク装置で用いられるプログラム及び該プログラムが記録された記録媒体、並びに情報記録媒体に情報を記録する光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータは、その機能が向上するに伴い、音楽や映像といったAV(Audio−Visual)情報を取り扱うことが可能となってきた。これらAV情報の情報量は非常に大きいために、情報記録媒体としてCD(compact disc)やDVD(digital versatile disc)などの光ディスクが注目されるようになり、その低価格化とともに、光ディスク装置がパーソナルコンピュータの周辺機器の一つとして普及するようになった。光ディスク装置では、光ディスクのスパイラル状又は同心円状のトラックが形成された記録面にレーザ光の微小スポットを照射することにより情報の記録及び消去を行い、記録面からの反射光に基づいて情報の再生などを行っている。そして、光ディスク装置には、情報記録媒体の記録面にレーザ光を照射するとともに、記録面からの反射光を受光するために、光ピックアップ装置が設けられている。
【0003】
通常、光ピックアップ装置は、レーザ光を所定の発光パワー(出力)で出射する光源、その光源から出射されるレーザ光を情報記録媒体の記録面に導くとともに、記録面で反射されたレーザ光を所定の受光位置まで導く光学系、及びその受光位置に配置された受光素子などを備えている。
【0004】
光ディスクでは、互いに反射率の異なるマーク(ピット)領域及びスペース領域と呼ばれる2つの領域のそれぞれの長さとそれらの組み合わせとによって情報が記録される。そこで、光ディスクに情報を記録する際には所定の位置にマーク領域及びスペース領域がそれぞれ形成されるように光源の発光パワーが制御される。
【0005】
例えば、記録層に有機色素を含むCD−R(CD−recordable)、DVD−R(DVD−recordable)及びDVD+R(DVD+recordable)などの追記型の光ディスクでは、マーク領域を形成するときには発光パワーを高くして色素を加熱及び溶解し、そこに接している基板部分を変質・変形させている。一方、スペース領域を形成するときには基板が変質・変形しないように発光パワーを再生時と同程度に小さくしている。これにより、マーク領域ではスペース領域よりも反射率が低くなる。なお、以下では、マーク領域を形成する時の発光パワーを記録パワーともいう。
【0006】
しかしながら、同じように記録層に有機色素を含む光ディスクであっても、メーカ(ベンダ)によって、有機色素の種類、記録層の厚さ及びトラックピッチの幅などが若干異なっている。このことは、記録パワーが同じであっても、光ディスクによっては必ずしも予定した形状のマーク領域が形成されるとは限らないことを意味している。情報の記録時に予定した形状のマーク領域が形成されないと、その情報を正確に再生することが困難となり、いわゆる記録品質が低下することとなる。
【0007】
そこで、追記型の光ディスクには、その光ディスクに最適な記録パワーを検出するための試し書き領域が設けられている。この領域はパワーキャリブレーションエリア(Power Calibration Area:以下「PCA」という)と呼ばれている。例えばCD−Rでは、PCA領域は100個のパーティションに分割されたテストエリアを有している。そして、テストエリアの各パーティションは15個のフレームで構成されている。通常、光ディスク装置では、追記型の光ディスクに情報を記録する際に、1つのパーティションを用いて、一定の線速度でフレーム毎に記録パワーを所定の基準値(基準パワー)を中心として所定のステップで段階的に変化させて所定のデータを試し書きし、その中で最も高い記録品質を示した記録パワーを最適な記録パワーと決定する、いわゆるOPC(Optimum Power Control)処理が行われている。
【0008】
線密度一定で情報が記録される光ディスクの場合には、通常、一定の線速度(CLV:Constant Linear Velocity)で光ディスクを回転させながら記録するため、記録面とレーザ光との相対速度はいつも一定である。そこで、OPCによって決定された記録パワーを用いて、記録面の全面に情報を記録しても記録品質の低下を生じることはない。
【0009】
しかしながら、記録速度の高速化に伴い、上記CLV方式では内周側に行くほど回転数を高くする必要があるので、モータコストが高くなったり、騒音、振動が増えたり、その他のサーボシステムの設計も困難になってくる。そこで、内周側での回転数をあまり上げないかわりに、外周側でもあまり回転数を下げないようにする方式がとられる場合がある。特に回転数が一定の場合はCAV(Constant Angular Velocity)方式と呼ばれている。このCAV方式では、線速度は回転中心からの距離に比例して大きくなる。
【0010】
また、記録領域を適当な位置で複数のゾーンに分割し、各ゾーン内ではCLV方式とし、外周側のゾーンほど大きい線速度とする、いわゆるゾーンCLV(ZCLV:Zone CLV)方式もある。CAV方式及びZCLV方式のいずれにしても、試し書きを行う際の線速度と、実際に情報を記録する際の線速度とは異なる場合が生じる。従って、OPCによって決定された記録パワーが、必ずしも最適な記録パワーとならない場合があるという不都合があった。
【0011】
この不都合を改善するために、例えば特開2000−200416号公報(以下「第1の公知例」という)には、CAV方式で光ディスクの記録領域にデータの追記又は書き換えを行なう際に、データの書き込み位置での線速度と同一の線速度でOPCを行う光ディスク装置が開示されている。
【0012】
また、例えば特開平9−288825号公報(以下「第2の公知例」という)には、ZCLV方式で光ディスクの記録領域にデータを記録する際に、データが記録されるゾーンにおける記録パワー分布を補正する光ディスク装置が開示されている。この光ディスク装置では、ゾーン毎に少なくとも2ヶ所の試し書き領域を設定し、これらの試し書き領域での試し書きにより得られるそれぞれの最適な記録パワーを用いて、各ゾーン内での記録パワー分布を補正している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光ディスクの内周部では、試し書きが可能な線速度に制限があるために、上述した第1の公知例に開示されている光ディスク装置では、記録時の線速度(以下「記録線速度」という)が大きくなると、記録線速度での最適な記録パワーを求めることができないおそれがあった。また、記録線速度が記録途中で変わる場合には、複数の線速度で試し書きを行なうため、記録処理に要する時間が長くなるいう不都合があった。
【0014】
また、最適な記録パワーは、記録時における光源の駆動信号(「記録パルス」ともいう)のパルス幅によって大きく異なる。この記録パルスの形状は記録ストラテジとも呼ばれ、記録品質に大きな影響を与える。一般的に、この記録ストラテジは線速度によって異なっている。しかしながら、上述した第2の公知例に開示されている光ディスク装置では、線速度による記録ストラテジの違いを考慮せずに、異なる線速度での試し書きによって得られたそれぞれの最適な記録パワーのみに基づいて記録パワー分布を補正しているために、補正後の記録パワー分布が必ずしも最適な記録パワー分布ではない場合があるという不都合があった。
【0015】
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、情報記録媒体への高速度での記録に最適な記録条件を設定することができる記録条件設定方法を提供することにある。
【0016】
また、本発明の第2の目的は、光ディスク装置の制御用コンピュータにて実行され、情報記録媒体への高速度での記録に最適な記録条件を設定することができるプログラム及びそのプログラムが記録された記録媒体を提供することにある。
【0017】
また、本発明の第3の目的は、記録品質に優れた記録を高速度で安定して行うことができる光ディスク装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、光源をパルス発光してスパイラル状又は同心円状の記録領域を有する情報記録媒体に情報を記録する際の記録条件を設定するための記録条件設定方法であって、前記情報記録媒体に設けられた少なくとも1つの試し書き領域に所定の線速度で試し書きを行う第1工程と;前記第1工程における処理結果に基づいて、前記所定の線速度における前記光源の発光パワーの平均値を算出する第2工程と;前記第2工程で算出された平均値に基づいて、任意の線速度における前記光源の発光パワーの平均値を算出する第3工程と;前記第3工程で算出された平均値に基づいて、前記任意の線速度での最適な記録パワーを求め、その記録パワーに基づいて前記任意の線速度での記録条件を設定する第4工程と;を含む記録条件設定方法である。
【0019】
これによれば、記録条件の設定に際して、情報記録媒体に設けられた少なくとも1つの試し書き領域に所定の線速度で試し書きが行われ(第1工程)、そこでの処理結果に基づいて、所定の線速度における光源の発光パワーの平均値が算出される(第2工程)。そして、第2工程で算出された所定の線速度における光源の発光パワーの平均値に基づいて、任意の線速度における光源の発光パワーの平均値が算出され(第3工程)、その算出結果に基づいて、任意の線速度での最適な記録パワーが求められ、さらにその記録パワーに基づいて任意の線速度での記録条件が設定される(第4工程)。発光パワーの平均値には記録ストラテジに関する情報が含まれているため、例えば記録線速度と試し書きでの線速度とが異なる場合であっても、記録線速度での最適な記録パワーを精度良く求めることができる。従って、結果として情報記録媒体への高速度での記録に最適な記録条件を設定することが可能となる。
【0020】
この場合において、請求項2に記載の記録条件設定方法の如く、前記任意の線速度での最適な記録パワーが所定の値以上の場合に、前記任意の線速度で記録される記録領域よりも外周側の記録領域では、記録速度を前記任意の線速度とほぼ同一に設定する第5工程を更に含むこととすることができる。かかる場合には、最適な記録パワーが、例えば光源の最大出力に達した後は、CLV方式で記録が行われることとなり、記録感度の低い情報記録媒体を有効に使用することができる。また、最大出力の低い光源を用いることが可能となる。
【0021】
上記請求項1及び2に記載の各記録条件設定方法において、請求項3に記載の記録条件設定方法の如く、前記試し書き領域が第1の試し書き領域と第2の試し書き領域とを含む場合には、前記第1工程では、前記第1の試し書き領域に第1の線速度で第1の試し書きを行い、前記第2の試し書き領域に前記第1の線速度と異なる第2の線速度で第2の試し書きを行うこととすることができる。かかる場合には、互いに線速度が異なる複数の試し書きの結果に基づいて、任意の線速度での最適な記録パワーを求めることができるため、記録線速度での最適な記録パワーを精度良く求めることができる。従って、結果として情報記録媒体への高速度での記録に最適な記録条件を設定することが可能となる。
【0022】
この場合において、請求項4に記載の記録条件設定方法の如く、前記第2工程では、前記第1の試し書きの結果に基づいて前記第1の線速度における前記光源の発光パワーの第1の平均値を算出し、前記第2の試し書きの結果に基づいて前記第2の線速度における前記光源の発光パワーの第2の平均値を算出し、前記第3工程では、前記第1の平均値と前記第2の平均値とに基づいて、前記任意の線速度における発光パワーの平均値を算出することとすることができる。
【0023】
上記請求項3及び4に記載の各記録条件設定方法において、請求項5に記載の記録条件設定方法の如く、前記第2の線速度は、外部から指定された線速度であることとすることができる。かかる場合には、例えばユーザの判断により情報記録媒体の種類毎に、安定したOPCが可能な線速度を選択することが可能となるため、短時間で最適な記録条件を設定することができる。
【0024】
上記請求項3〜5に記載の各記録条件設定方法において、請求項6に記載の記録条件設定方法の如く、前記第1の線速度及び前記第2の線速度のいずれかは、前記情報記録媒体に情報を記録する際の線速度以上であることとすることができる。かかる場合には、記録線速度での記録パワーを精度良く求めることができる。
【0025】
請求項7に記載の発明は、光源をパルス発光してスパイラル状又は同心円状の記録領域を有する情報記録媒体に情報を記録する際の記録条件を設定するための記録条件設定方法であって、前記光源の発光パワーを所定の基準値に対して変動させつつ、前記情報記録媒体に設けられた第1の試し書き領域内の複数位置に第1の線速度で第1の試し書きを行う第1工程と;前記第1の試し書きの結果に基づいて、前記第1の線速度と異なる第2の線速度での試し書きにおける前記光源の発光パワーの基準値を求める第2工程と;前記光源の発光パワーを前記第2工程で求められた基準値に対して変動させつつ、前記情報記録媒体に設けられた第2の試し書き領域内の複数位置に前記第2の線速度で第2の試し書きを行う第3工程と;前記第2の試し書きの結果に基づいて、前記第2の線速度での最適な記録パワーを求め、その記録パワーに基づいて前記記録条件を設定する第4工程と;を含む記録条件設定方法である。
【0026】
これによれば、記録条件の設定に際して、光源の発光パワーを所定の基準値に対して変動させつつ、情報記録媒体に設けられた第1の試し書き領域内の複数位置に第1の線速度で第1の試し書きが行われ(第1工程)、その結果に基づいて、第1の線速度と異なる第2の線速度での試し書きにおける光源の発光パワーの基準値が求められる(第2工程)。次に、光源の発光パワーを第2工程で求められた基準値に対して変動させつつ、情報記録媒体に設けられた第2の試し書き領域内の複数位置に前記第2の線速度で第2の試し書きが行われる(第3工程)。そして、第2の試し書きの結果に基づいて、第2の線速度での最適な記録パワーが求められ、その記録パワーに基づいて情報記録媒体に情報を記録する際の記録条件が設定される(第4工程)。すなわち、第1の線速度での試し書きの結果に基づいて第2の線速度での光源の発光パワーの基準値を求めているために、その基準値と第2の線速度での最適な記録パワーとは、非常に近い値となる。従って、第2の線速度での試し書きの結果から求められる最適な記録パワーの精度が向上し、その結果として情報記録媒体への高速度での記録に最適な記録条件を設定することが可能となる。
【0027】
この場合において、請求項8に記載の記録条件設定方法の如く、前記第2の試し書きでの発光パワーの変動幅は、前記第1の試し書きでの発光パワーの変動幅よりも小さいこととすることができる。かかる場合には、第2の試し書きでの発光パワーの変動量を小さくすることができるため、第2の線速度での最適な記録パワーを精度良く求めることが可能となる。
【0028】
上記請求項7及び8に記載の各記録条件設定方法において、請求項9に記載の記録条件設定方法の如く、前記第2の試し書きでの発光パワーの変動回数は、前記第1の試し書きでの発光パワーの変動回数よりも少ないこととすることができる。かかる場合には、記録条件を設定するのに要する時間を短縮することができるとともに、第2の試し書き領域を有効に使用することが可能となる。
【0029】
上記請求項3〜9に記載の各記録条件設定方法において、請求項10に記載の記録条件設定方法の如く、前記第2の試し書き領域は、前記第1の試し書き領域よりも外周側に位置し、前記第2の線速度が前記第1の線速度よりも大きいこととすることができる。
【0030】
上記請求項3〜10に記載の各記録条件設定方法において、請求項11に記載の記録条件設定方法の如く、前記第1の試し書き領域は、前記情報記録媒体において情報が記録されるデータ領域よりも内周側に位置し、前記第2の試し書き領域は、前記データ領域よりも外周側に位置することとすることができる。
【0031】
請求項12に記載の発明は、光源をパルス発光して情報記録媒体のスパイラル状又は同心円状の記録領域に情報を記録する光ディスク装置に用いられるプログラムであって、前記情報記録媒体に設けられた少なくとも1つの試し書き領域に所定の線速度で試し書きを行う第1の手順と;前記第1の手順における処理結果に基づいて、前記所定の線速度における前記光源の発光パワーの平均値を算出する第2の手順と;前記第2の手順で算出された平均値に基づいて、任意の線速度における前記光源の発光パワーの平均値を算出する第3の手順と;前記第3の手順で算出された平均値に基づいて、前記任意の線速度での最適な記録パワーを求める第4の手順と;を前記光ディスク装置の制御用コンピュータに実行させるプログラムである。
【0032】
これによれば、記録条件の設定に際して、情報記録媒体に設けられた少なくとも1つの試し書き領域に所定の線速度で試し書きが行われ(第1の手順)、第1の手順における処理結果に基づいて、所定の線速度における光源の発光パワーの平均値が算出される(第2の手順)。そして、第2の手順で算出された所定の線速度における光源の発光パワーの平均値に基づいて、任意の線速度における光源の発光パワーの平均値が算出され(第3の手順)、この第3の手順で算出された平均値に基づいて、任意の線速度での最適な記録パワーが求められる(第4の手順)。発光パワーの平均値には記録ストラテジに関する情報が含まれているため、例えば記録線速度と試し書きでの線速度とが異なる場合であっても、記録線速度での最適な記録パワーを精度良く求めることができる。従って、結果として情報記録媒体への高速度での記録に最適な記録条件を設定することが可能となる。
【0033】
この場合において、請求項13に記載のプログラムの如く、前記任意の線速度での最適な記録パワーが所定の値以上の場合に、前記任意の線速度で記録される記録領域よりも外周側の記録領域では、記録速度を前記任意の線速度とほぼ同一に設定する第5の手順を更に前記制御用コンピュータに実行させることとすることができる。かかる場合には、最適な記録パワーが、例えば光源の最大出力に達した後は、CLV方式で記録が行われることとなり、記録感度の低い情報記録媒体を有効に使用することができる。また、最大出力の低い光源を用いることが可能となる。
【0034】
上記請求項12及び13に記載の各プログラムにおいて、請求項14に記載のプログラムの如く、前記試し書き領域が第1の試し書き領域と第2の試し書き領域とを含む場合には、前記第1の手順として、前記第1の試し書き領域に第1の線速度で第1の試し書きを行い、前記第2の試し書き領域に前記第1の線速度と異なる第2の線速度で第2の試し書きを行う手順を前記制御用コンピュータに実行させることとすることができる。かかる場合には、互いに線速度が異なる複数の試し書きの結果に基づいて、任意の線速度での最適な記録パワーを求めることができるため、記録線速度での最適な記録パワーを精度良く求めることができる。従って、結果として情報記録媒体への高速度での記録に最適な記録条件を設定することが可能となる。
【0035】
この場合において、請求項15に記載のプログラムの如く、前記第2の手順として、前記第1の試し書きの結果に基づいて前記第1の線速度における前記光源の発光パワーの第1の平均値を算出し、前記第2の試し書きの結果に基づいて前記第2の線速度における前記光源の発光パワーの第2の平均値を算出し、前記第3の手順として、前記第1の平均値と前記第2の平均値とに基づいて、前記任意の線速度における発光パワーの平均値を算出する手順を前記制御用コンピュータに実行させることとすることができる。
【0036】
上記請求項14及び15に記載の各プログラムにおいて、請求項16に記載のプログラムの如く、前記第2の線速度は、外部から指定された線速度であることとすることができる。かかる場合には、例えばユーザの判断により情報記録媒体の種類毎に、安定したOPCが可能な線速度を選択することが可能となり、短時間で最適な記録条件を取得することができる。
【0037】
上記請求項14〜16に記載の各プログラムにおいて、請求項17に記載のプログラムの如く、前記第1の線速度及び前記第2の線速度のいずれかは、前記情報記録媒体に情報を記録する際の線速度以上であることとすることができる。かかる場合には、記録線速度での記録パワーを精度良く求めることができる。
【0038】
請求項18に記載の発明は、光源をパルス発光して情報記録媒体のスパイラル状又は同心円状の記録領域に情報を記録する光ディスク装置に用いられるプログラムであって、前記光源の発光パワーを所定の基準値に対して変動させつつ、前記情報記録媒体に設けられた第1の試し書き領域内の複数位置に第1の線速度で第1の試し書きを行う第1の手順と;前記第1の試し書きの結果に基づいて、前記第1の線速度と異なる第2の線速度での試し書きにおける前記光源の発光パワーの基準値を求める第2の手順と;前記光源の発光パワーを前記第2の手順で求められた基準値に対して変動させつつ、前記情報記録媒体に設けられた第2の試し書き領域内の複数位置に前記第2の線速度で第2の試し書きを行う第3の手順と;前記第2の試し書きの結果に基づいて、前記第2の線速度での最適な記録パワーを求める第4の手順と;を前記光ディスク装置の制御用コンピュータに実行させるプログラムである。
【0039】
これによれば、記録条件の設定に際して、光源の発光パワーを所定の基準値に対して変動させつつ、情報記録媒体に設けられた第1の試し書き領域内の複数位置に第1の線速度で第1の試し書きが行われ(第1の手順)、その結果に基づいて、第1の線速度と異なる第2の線速度での試し書きにおける光源の発光パワーの基準値が求められる(第2の手順)。そして、光源の発光パワーを第2の手順で求められた基準値に対して変動させつつ、情報記録媒体に設けられた第2の試し書き領域内の複数位置に第2の線速度で第2の試し書きが行われ(第3の手順)、その結果に基づいて、第2の線速度での最適な記録パワーが求められる(第4の手順)。すなわち、第1の線速度での試し書きの結果に基づいて第2の線速度での発光パワーの基準値を求めているために、その基準値と第2の線速度での最適な記録パワーとは、非常に近い値となる。従って、第2の線速度での試し書きの結果から求められる最適な記録パワーの精度が向上し、その結果として情報記録媒体への高速度での記録に最適な記録条件を設定することが可能となる。
【0040】
この場合において、請求項19に記載のプログラムの如く、前記第2の試し書きでの発光パワーの変動幅は、前記第1の試し書きでの発光パワーの変動幅よりも小さいこととすることができる。かかる場合には、第2の試し書きでの発光パワーの変動量を小さくすることができるため、第2の線速度での最適な記録パワーを精度良く求めることが可能となる。
【0041】
上記請求項18及び19に記載の各プログラムにおいて、請求項20に記載のプログラムの如く、前記第2の試し書きでの発光パワーの変動回数は、前記第1の試し書きでの発光パワーの変動回数よりも少ないこととすることができる。かかる場合には、記録条件を設定するのに要する時間を短縮することができるとともに、第2の試し書き領域を有効に使用することが可能となる。
【0042】
上記請求項14〜20に記載の各プログラムにおいて、請求項21に記載のプログラムの如く、前記第2の試し書き領域は、前記第1の試し書き領域よりも外周側に位置し、前記第2の線速度が前記第1の線速度よりも大きいこととすることができる。
【0043】
上記請求項14〜21に記載の各プログラムにおいて、請求項22に記載のプログラムの如く、前記第1の試し書き領域は、前記情報記録媒体において情報が記録されるデータ領域よりも内周側に位置し、前記第2の試し書き領域は、前記データ領域よりも外周側に位置することとすることができる。
【0044】
請求項23に記載の発明は、請求項12〜22のいずれか一項に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0045】
これによれば、請求項12〜22のいずれか一項に記載のプログラムが記録されているために、コンピュータに実行させることにより、情報記録媒体への高速度での記録に最適な記録条件を設定することが可能となる。
【0046】
請求項24に記載の発明は、光源をパルス発光して情報記録媒体のスパイラル状又は同心円状の記録領域に情報を記録する光ディスク装置であって、前記情報記録媒体に設けられた少なくとも1つの試し書き領域に所定の線速度で試し書きを行う試し書き手段と;前記試し書き手段での結果に基づいて、前記所定の線速度における前記光源の発光パワーの平均値を算出する第1の平均値算出手段と;前記第1の平均値算出手段で算出された平均値に基づいて、前記情報記録媒体に情報を記録する際の記録速度における前記光源の発光パワーの平均値を算出する第2の平均値算出手段と;前記第2の平均値算出手段で算出された平均値に基づいて、前記記録速度での最適な記録パワーを求め、その記録パワーに基づいて前記記録速度での記録条件を設定する記録条件設定手段と;前記記録条件に基づいて前記情報記録媒体に情報を記録する記録手段と;を備える光ディスク装置である。
【0047】
これによれば、情報記録媒体に設けられた少なくとも1つの試し書き領域に試し書き手段により所定の線速度で試し書きが行われ、その結果に基づいて、第1の平均値算出手段により所定の線速度における光源の発光パワーの平均値が算出される。次に、第1の平均値算出手段で算出された平均値に基づいて、第2の平均値算出手段により、情報記録媒体に情報を記録する際の記録速度における光源の発光パワーの平均値が算出される。そして、その算出結果に基づいて、記録条件設定手段により記録速度での最適な記録パワーが求められるとともに、その記録パワーに基づいて記録速度での記録条件が設定される。さらに、その設定された記録条件に基づいて、記録手段により情報記録媒体に情報が記録される。発光パワーの平均値には記録ストラテジに関する情報が含まれているため、記録速度と試し書きでの線速度とが異なる場合であっても、記録速度での最適な記録パワーを精度良く求めることができる。従って、結果として記録品質に優れた記録を高速度で安定して行うことが可能となる。
【0048】
請求項25に記載の発明は、光源をパルス発光して情報記録媒体のスパイラル状又は同心円状の記録領域に情報を記録する光ディスク装置であって、前記光源の発光パワーを所定の基準値に対して変動させつつ、前記情報記録媒体に設けられた第1の試し書き領域内の複数位置に第1の線速度で第1の試し書きを行う第1の試し書き手段と;前記第1の試し書きの結果に基づいて、前記第1の線速度と異なる第2の線速度での試し書きにおける前記光源の発光パワーの基準値を求める基準値取得手段と;前記光源の発光パワーを前記基準値取得手段で求められた基準値に対して変動させつつ、前記情報記録媒体に設けられた第2の試し書き領域内の複数位置に前記第2の線速度で第2の試し書きを行う第2の試し書き手段と;前記第2の試し書きの結果に基づいて、前記第2の線速度での最適な記録パワーを求め、その記録パワーに基づいて前記情報記録媒体に情報を記録する際の記録条件を設定する記録条件設定手段と;前記記録条件に基づいて前記情報記録媒体に情報を記録する記録手段と;を備える光ディスク装置である。
【0049】
これによれば、第1の試し書き手段により、光源の発光パワーを所定の基準値に対して変動させつつ、情報記録媒体に設けられた第1の試し書き領域内の複数位置に第1の線速度で第1の試し書きが行われる。次に、基準値取得手段により、第1の試し書きの結果に基づいて、第2の線速度での試し書きにおける光源の発光パワーの基準値が求められる。続いて、第2の試し書き手段により、光源の発光パワーを基準値取得手段で求められた基準値に対して変動させつつ、情報記録媒体に設けられた第2の試し書き領域内の複数位置に第2の線速度で第2の試し書きが行われる。そして、記録条件設定手段により、第2の試し書きの結果に基づいて第2の線速度での最適な記録パワーが求められるとともに、その記録パワーに基づいて情報記録媒体に情報を記録する際の記録条件が設定される。さらに、その設定された記録条件に基づいて、記録手段により情報記録媒体に情報が記録される。すなわち、第1の線速度での試し書きの結果に基づいて第2の線速度での発光パワーの基準値を求めているために、その基準値と第2の線速度での最適な記録パワーとは、非常に近い値となる。従って、第2の線速度での試し書きの結果から求められる最適な記録パワーの精度が向上し、その結果として記録品質に優れた記録を高速度で安定して行うことが可能となる。
【0050】
この場合において、請求項26に記載の光ディスク装置の如く、前記情報記録媒体の識別情報を取得する識別情報取得手段と;前記記録手段での記録終了後に、前記情報が記録された記録領域の少なくとも一部を再生し、その再生信号の品質を示す指標を取得する品質取得手段と;前記品質取得手段で取得された前記指標に基づいて前記再生信号の品質が所定の基準を満足するか否かを判別する判別手段と;その判別結果として前記再生信号の品質が所定の基準を満足しない場合に、前記識別情報を有する情報記録媒体に対して前記記録速度での記録を禁止する記録禁止手段と;を更に備えることとすることができる。かかる場合には、記録品質が悪いと判断された記録速度での記録が、その後禁止されるために、結果的に情報の再生が不安定となる記録条件での情報記録媒体への記録を防止することが可能となる。
【0051】
この場合において、請求項27に記載の光ディスク装置の如く、前記指標は、前記再生信号のピークレベルdLpとボトムレベルdLbを用いて、(dLp+dLb)/(dLp−dLb)で算出される値を含むこととすることができる。あるいは、請求項28に記載の光ディスク装置の如く、前記指標は、前記再生信号を復号する際に検出されるエラーの発生数及びエラーの発生率の少なくとも一方を含むこととすることができる。かかる場合には、新たな回路などを必要とせずに再生信号の品質を判断することが可能となる。
【0052】
上記請求項26〜28に記載の光ディスク装置において、請求項29に記載の光ディスク装置の如く、前記記録禁止手段にて記録が禁止された場合に、指定された記録速度での記録は不可能であることを示す記録不可情報及び記録可能な最大速度の少なくとも一方を外部装置に出力する出力手段を更に備えることとすることができる。かかる場合には、外部装置あるいはユーザは記録速度を変更する必要があることを認識できるため、記録感度が低い情報記録媒体であっても記録速度を変更して記録品質に優れた記録を行うことが可能となる。
【0053】
【発明の実施の形態】
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。
【0054】
図1には、本発明の第1の実施形態に係る光ディスク装置の概略構成を示すブロック図が示されている。
【0055】
この図1に示される光ディスク装置20は、光ディスク15を回転駆動するためのスピンドルモータ22、光ピックアップ装置23、レーザコントロール回路24、エンコーダ25、モータドライバ27、再生信号処理回路28、サーボコントローラ33、バッファRAM34、バッファマネージャ37、インターフェース38、ROM39、CPU40及びRAM41などを備えている。なお、図1における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。なお、本実施形態では、一例としてCD−R規格に準拠した情報記録媒体が光ディスク15として用いられるものとする。
【0056】
前記光ピックアップ装置23は、光ディスク15のスパイラル状又は同心円状のトラックが形成された記録面にレーザ光を照射するとともに、記録面からの反射光を受光するための装置である。光ピックアップ装置23は、一例として図2に示されるように、光源ユニット51、コリメートレンズ52、ビームスプリッタ54、対物レンズ60、検出レンズ58、受光器59、及び駆動系(フォーカシングアクチュエータ、トラッキングアクチュエータ及びシークモータ(いずれも図示省略))などを備えている。
【0057】
前記光源ユニット51は、波長が780nmの光束を発光する光源としての半導体レーザ(図示省略)を含んで構成されている。なお、本実施形態では、光源ユニット51から出射される光束の最大強度出射方向を+X方向とする。この光源ユニット51の+X側には、前記コリメートレンズ52が配置され、光源ユニット51から出射された光束を略平行光とする。
【0058】
コリメートレンズ52の+X側には、光ディスク15からの戻り光束を−Z方向に分岐するための前記ビームスプリッタ54が配置されている。このビームスプリッタ54の+X側には、ビームスプリッタ54を透過した光束を集光し、光ディスク15の記録面に光スポットを形成するための前記対物レンズ60が配置されている。
【0059】
また、ビームスプリッタ54の−Z側には、ビームスプリッタ54で分岐された戻り光束を集光する前記検出レンズ58が配置されている。この検出レンズ58の−Z側には、前記受光器59が配置されている。受光器59としては、通常の光ディスク装置と同様に、4分割受光素子が用いられている。この受光器59は、光ディスク15の記録面からの反射光を受光し、通常の光ピックアップ装置と同様に、ウォブル信号情報、再生データ情報、フォーカスエラー情報及びトラックエラー情報などを含む信号を出力する。
【0060】
上記のように構成される光ピックアップ装置23の作用を簡単に説明すると、光源ユニット51から出射された光束は、コリメートレンズ52で略平行光とされた後、ビームスプリッタ54に入射する。ビームスプリッタ54を透過した光束は、対物レンズ60を介して光ディスク15の記録面に微小スポットとして集光される。光ディスク15の記録面にて反射した反射光は、戻り光束として対物レンズ60で略平行光とされ、ビームスプリッタ54に入射する。ビームスプリッタ54で−Z方向に分岐された戻り光束は、検出レンズ58を介して受光器59で受光される。受光器59からは、受光量に応じた信号が再生信号処理回路28に出力される。
【0061】
前記再生信号処理回路28は、図3に示されるように、I/Vアンプ28a、サーボ信号検出回路28b、ウォブル信号検出回路28c、RF信号検出回路28d、ATIPデコーダ28e、CDデコーダ28f、CD−ROMデコーダ28g及びD/Aコンバータ28hなどから構成されている。I/Vアンプ28aは受光器59の出力信号である電流信号を電圧信号に変換するとともに、所定のゲインで増幅する。サーボ信号検出回路28bはI/Vアンプ28aの出力信号に基づいてサーボ信号(フォーカスエラー信号やトラックエラー信号)を検出する。検出されたサーボ信号は、再生信号処理回路28からサーボコントローラ33に出力される。ウォブル信号検出回路28cはI/Vアンプ28aの出力信号に基づいてウォブル信号を検出する。ATIPデコーダ28eはウォブル信号からATIP(Absolute Time In Pregroove)情報及び同期信号などを抽出する。ここで抽出されたATIP情報はCPU40に出力され、同期信号はエンコーダ25に出力される。RF信号検出回路28dはI/Vアンプ28aの出力信号に基づいてRF信号を検出する。CDデコーダ28fはRF信号に対して誤り訂正処理等を行う。CD−ROMデコーダ28gはCDデコーダ28fからの信号に対して更に誤り訂正処理等を行った後、バッファマネージャ37を介してバッファRAM34に格納する。なお、音楽データの場合にはCDデコーダ28fからの信号はD/Aコンバータ28hを介して外部のオーディオ機器などに出力される。
【0062】
図1に戻り、前記サーボコントローラ33は、フォーカスエラー信号に基づいて光ピックアップ装置23のフォーカシングアクチュエータを制御する制御信号を生成し、トラックエラー信号に基づいて光ピックアップ装置23のトラッキングアクチュエータを制御する制御信号を生成する。各制御信号はサーボコントローラ33からそれぞれモータドライバ27に出力される。
【0063】
前記モータドライバ27は、サーボコントローラ33からの制御信号に基づいて、光ピックアップ装置23のトラッキングアクチュエータ及びフォーカシングアクチュエータを制御する。すなわち、トラッキング制御及びフォーカス制御が行われる。なお、記録処理や再生処理などで光ディスク15をアクセスしているときには、トラッキング制御及びフォーカス制御は随時行われる。また、モータドライバ27は、CPU40の指示に基づいてスピンドルモータ22及び光ピックアップ装置23のシークモータを制御する。
【0064】
前記エンコーダ25は、CPU40の指示に基づいて、バッファRAM34に蓄積されているデータをバッファマネージャ37を介して取り出し、エラー訂正コードの付加等を行なうとともに、光ディスク15への書き込み信号を生成する。この書き込み信号は、CPU40の指示に基づいて、再生信号処理回路28からの同期信号に同期してレーザコントロール回路24に出力される。
【0065】
前記レーザコントロール回路24は、図4に示されるように、LDドライバ24a、パルス設定回路24b及びパワー設定回路24cなどから構成されている。パルス設定回路24bは、CPU40からの指示に基づいて、例えば図5に示されるように、エンコーダ25からの書き込み信号(WDATA)に対して立ち上がりエッジをθだけ前側にずらしてパルス幅を変更する。パワー設定回路24cは、CPU40からの指示に基づいて記録パワーを設定する。LDドライバ24aでは、パルス設定回路24bにてパルス調整された書き込み信号(WD1)及びパワー設定回路24cにて設定された記録パワーに基づいて、光ピックアップ装置23の半導体レーザの出力を制御する。
【0066】
図1に戻り、前記インターフェース38は、ホスト(例えばパーソナルコンピュータ)49との双方向の通信インターフェースであり、ATAPI(AT Attachment Packet Interface)及びSCSI(Small Computer System Interface)等の標準インターフェースに準拠している。
【0067】
前記ROM39には、CPU40にて解読可能なコードで記述された後述する記録条件を設定するプログラム(以下「第1の記録条件設定プログラム」という)を含むプログラムが格納されている。
【0068】
前記CPU40は、ROM39に格納されているプログラムに従って上記各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータ等を一時的にRAM41に保存する。なお、光ディスク装置20に電源が投入されると、ROM39に格納されているプログラムは、CPU40のメインメモリ(図示省略)にロードされる。
【0069】
次に、前述のように構成される光ディスク装置20において、光ディスク15に情報を記録する際の最適な記録条件を設定する処理について図6を用いて説明する。図6のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。例えばホスト49から記録要求コマンドを受信すると、図6のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、最適な記録条件を設定する処理がスタートする。なお、本実施形態では、図7に示されるように、光ディスク15のリードイン領域の内周側とリードアウト領域の外周側にOPC動作の際に利用できるPCA領域が設けられているものとする。そして、各PCA領域は複数のパーティションを含んで構成されているものとする。
【0070】
最初のステップ401では、リードイン領域の内周側に設けられたPCA領域(以下「内周PCA領域」ともいう)内で試し書き(第1の試し書き:以下「内周OPC」ともいう)を行う際の線速度(第1の線速度)として、所定の線速度Viを設定する。また、その線速度Viに対応した半導体レーザの発光パワーの基準値(ここではPsiとする)も設定する。
【0071】
次のステップ403では、内周PCA領域内の所定のパーティション(第1の試し書き領域)を利用して、線速度Viでの内周OPCを実行する。すなわち、半導体レーザの発光パワーを上記基準値Psiに対して所定のステップで変動させつつ、前記パーティションの各フレームに所定のテストデータを記録する。
【0072】
次のステップ405では、従来と同様に、例えば試し書きされたデータを再生し、その再生信号における上下対称性や振幅に基づいて、線速度Viにおける最適な記録パワーを求める。なお、本実施形態では、内周OPCの結果から最適な記録パワーPwiが得られたものとする。また、このときのパルス幅補正値はθviであるものとする。すなわち、線速度Viにおける記録ストラテジは(n+θvi)Tとなる。Tは記録チャネルクロックの周期であり、例えば1倍速(150kバイト/秒)の場合には231ナノ秒である。また、nは3〜11の整数である。
【0073】
次のステップ407では、内周OPCが正常に終了したか否かを判断する。内周OPCが正常に終了したか否かは、再生信号の上下対称性や振幅などによって判断される。また、最適な記録パワーが得られたか否かによって判断しても良い。ここでは、最適な記録パワーPwiが得られているので、内周OPCは正常に終了し、ステップ407での判断は肯定され、ステップ409に移行する。
【0074】
このステップ409では、リードアウト領域の外周側に設けられたPCA領域(以下「外周PCA領域」ともいう)内で試し書き(第2の試し書き:以下「外周OPC」ともいう)を行う際の線速度(第2の線速度)として、所定の線速度Voを設定する。なお、線速度Voとしては、内周OPCでの線速度Viを超えた値であるとともに、記録線速度(ここではVrとする)以上の値に設定される。すなわち、Vi<Vr<Voの関係となる。また、その線速度Voに対応した半導体レーザの発光パワーの基準値(ここではPsoとする)も設定する。
【0075】
次のステップ411では、外周PCA領域内の所定のパーティション(第2の試し書き領域)を利用して、線速度Voでの外周OPCを実行する。すなわち、半導体レーザの発光パワーを上記基準値Psoに対して所定のステップで変動させつつ、前記パーティションの各フレームに所定のテストデータを記録する。
【0076】
次のステップ413では、上記内周OPCの場合と同様にして、線速度Voにおける最適な記録パワーを求める。なお、本実施形態では、外周OPCの結果から、最適な記録パワーPwoが得られたものとする。また、このときのパルス幅補正値はθvoであるものとする。すなわち、線速度Voにおける記録ストラテジは(n+θvo)Tとなる。
【0077】
次のステップ415では、外周OPCが正常に終了したか否かを判断する。外周OPCが正常に終了したか否かは、上記内周OPCの場合と同様にして判断される。ここでは、最適な記録パワーPwoが得られているので、外周OPCは正常に終了し、ステップ415での判断は肯定され、ステップ417に移行する。
【0078】
このステップ417では、内周OPCの結果に基づいて、線速度Viでの半導体レーザの発光パワーの平均値(以下、便宜上「平均パワー」ともいう)を算出する。ここでは、先ず、次の(1)式に基づいて、線速度Viでの書き込み信号におけるハイレベルとローレベルの比率(以下「記録パルス幅比率」ともいう)Twiを求める。
【0079】
Twi=0.5+dTi ……(1)
【0080】
ここで、dTiは線速度Viでの書き込み信号におけるハイレベルの増加量であり、次の(2)式から算出される。ここで、R(nT)は書き込み信号において、幅がnT(n=3〜11)のハイレベルが出現する確率である。
【0081】
【数1】
【0082】
そして、次の(3)式から線速度Viでの平均パワーPaviを算出する。ここで、Pbは再生パワーである。
【0083】
Pavi=Pwi×Twi+Pb×(1−Twi) ……(3)
【0084】
次のステップ419では、外周OPCの結果に基づいて、線速度Voでの平均パワーを算出する。ここでは、先ず、次の(4)式から線速度Voでの記録パルス幅比率Twoを求める。
【0085】
Two=0.5+dTo ……(4)
【0086】
ここで、dToは線速度Voでの書き込み信号におけるハイレベルの増加量であり、次の(5)式から算出される。
【0087】
【数2】
【0088】
そして、次の(6)式から線速度Voでの平均パワーPavoを算出する。
【0089】
Pavo=Pwo×Two+Pb×(1−Two) ……(6)
【0090】
次のステップ421では、記録線速度Vrにおける平均パワー(ここではPavrとする)を次の(7)式に基づいて算出する(図8(A)参照)。
【0091】
Pavr=(Pavo−Pavi)/(Vo−Vi)×Vr+(Pavi×Vo−Pavo×Vi)/(Vo−Vi) ……(7)
【0092】
次のステップ423では、先ず、次の(8)式に基づいて、記録線速度Vrにおけるパルス幅補正値θvrを求める(図8(B)参照)。
【0093】
θvr=(θvo−θvi)/(Vo−Vi)×Vr+(θvi×Vo−θvo×Vi)/(Vo−Vi) ……(8)
【0094】
次に、次の(9)式に基づいて、パルス幅補正値θvrから記録線速度Vrにおける記録パルス幅比率Twrを求める。
【0095】
【数3】
【0096】
そして、次の(10)式に基づいて、記録線速度Vrにおける最適な記録パワーPwrを算出する。
【0097】
Pwr=(Pavr−Pb×(1−Twr))/Twr ……(10)
【0098】
次のステップ425では、記録パワーPwrをパワー設定回路24cに出力するとともに、パルス幅補正値θvrをパルス設定回路24bに出力する。これによって、光ディスク15に線速度Vrで情報を記録する際の記録条件が設定される。
【0099】
次のステップ427では、算出された最適な記録パワーPwrが所定の値未満であるか否かを判断する。ここで最適な記録パワーPwrが所定の値未満であれば、ステップ425での判断は肯定され、記録条件を設定する処理を終了する。
【0100】
一方、ステップ427において、最適な記録パワーPwrが所定の値以上であれば、ステップ427での判断は否定され、ステップ429に移行する。
【0101】
このステップ429では、以降の記録方式をCLV方式に設定する。すなわち、以降の記録は線速度Vrで行われることとなる。そして、記録条件を設定する処理を終了する。
【0102】
なお、ステップ407において、内周OPCが正常に終了しなければ、ステップ407での判断は否定され、ステップ435に移行する。
【0103】
このステップ435では、内周OPCの線速度Viを1段階減速し、新たな内周OPCの線速度Viとする。そして、前述したステップ403に戻る。なお、試し書きを行うパーティションは前回試し書きを行ったパーティションの近傍に設定される。
【0104】
また、ステップ415において、外周OPCが正常に終了しなければ、ステップ415での判断は否定され、ステップ437に移行する。
【0105】
ステップ437では、外周OPCの線速度Voを1段階減速し、新たな外周OPCの線速度Voとする。そして、前述したステップ411に戻る。なお、試し書きを行うパーティションは前回試し書きを行ったパーティションの近傍に設定される。
【0106】
上記の如くして、記録条件を設定する処理が終了すると、ホスト49からの記録データを指定された記録領域に記録するための記録処理に移行する。ここで、記録処理について簡単に説明する。
【0107】
CPU40は、記録速度に基づいてスピンドルモータ22の回転を制御するための制御信号をモータドライバ27に出力する。また、CPU40は、ホスト49から受信した記録データをバッファマネージャ37を介してバッファRAM34に蓄積する。
【0108】
そして、CPU40は、再生信号処理回路28からのATIP情報に基づいて、指定された書き込み開始地点に光ピックアップ装置23が位置するように光ピックアップ装置23のシークモータを制御する信号をモータドライバ27に出力する。
【0109】
CPU40は、バッファマネージャ37からバッファRAM34に蓄積されたデータ量が所定量を超えたとの通知を受けると、エンコーダ25に書き込み信号の生成を指示する。これにより、ホスト49からの記録データに対応する書き込み信号が生成される。
【0110】
そして、CPU40はATIP情報に基づいて光ピックアップ装置23の位置が書き込み開始地点であると判断すると、エンコーダ25に書き込み開始を指示する。これにより、エンコーダ25、レーザコントロール回路24及び光ピックアップ装置23を介して、ホスト49からの記録データは、前述の如くして設定された最適な記録条件に基づいて、指定された記録領域に記録されることとなる。
【0111】
次に、ホスト49からの再生要求コマンドを受信した際の、光ディスク装置20の処理動作について簡単に説明する。
【0112】
CPU40はホスト49から再生要求のコマンドを受信すると、再生速度に基づいてスピンドルモータ22の回転を制御するための制御信号をモータドライバ27に出力する。CPU40は、再生信号処理回路28からのATIP情報に基づいて、指定された読み込み開始地点に光ピックアップ装置23が位置するようにシークモータを制御する信号をモータドライバ27に出力する。
【0113】
CPU40はATIP情報に基づいて、光ピックアップ装置23の位置が読み込み開始地点であると判断すると、再生信号処理回路28に通知する。これにより、再生信号処理回路28は、受光器59の出力信号に基づいてRF信号を検出し、誤り訂正処理等を行った後、バッファRAM34に蓄積する。バッファマネージャ37は、バッファRAM34に蓄積された再生データがセクタデータとして揃ったときに、インターフェース38を介してホスト49に転送する。
【0114】
以上の説明から明らかなように、本第1の実施形態では、CPU40及び該CPU40によって実行されるプログラムとによって、試し書き手段、第1の平均値算出手段、第2の平均値算出手段、記録条件設定手段、及び記録手段が実現されている。すなわち、図6のステップ401〜405及びステップ409〜413の処理によって試し書き手段が、ステップ417及び419の処理によって第1の平均値算出手段が、ステップ421の処理によって第2の平均値算出手段が、ステップ423及び425の処理によって記録条件設定手段が、それぞれ実現されている。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではないことは勿論である。すなわち、上記第1の実施形態は一例に過ぎず、上記のCPU40によるプログラムに従う処理によって実現した構成各部の少なくとも一部をハードウェアによって構成することとしても良いし、あるいは全ての構成部分をハードウェアによって構成することとしても良い。
【0115】
また、本第1の実施形態では、ROM39にインストールされているプログラムのうち、図6のフローチャートで示される処理に対応するプログラムによって前記第1の記録条件設定プログラムが構成されている。
【0116】
そして、図6のステップ401〜405及びステップ409〜413の処理によって請求項1に記載の発明に係る記録条件設定方法の第1工程が実施され、ステップ417及び419の処理によって第2工程が実施され、ステップ421の処理によって第3工程が実施され、ステップ423及び425の処理によって第4工程が実施されている。
【0117】
以上説明したように、本第1の実施形態に係る光ディスク装置及び記録条件設定方法によると、線速度Viで内周OPCが行われ、線速度Vo(>Vi)で外周OPCが行われる。次に、内周OPCの結果に基づいて線速度Viにおける平均パワーが算出され、外周OPCの結果に基づいて線速度Voにおける平均パワーが算出される。そして、線速度Viにおける平均パワーと線速度Voにおける平均パワーとに基づいて、記録線速度Vrにおける平均パワーが算出される。続いて、その算出結果に基づいて記録線速度Vrでの最適な記録パワーが求められ、さらにその記録パワーに基づいて記録線速度Vrでの記録条件が決定される。すなわち、平均パワーには記録ストラテジに関する情報が含まれているため、記録線速度と試し書きでの線速度とが異なる場合であっても、記録線速度での最適な記録パワーを精度良く求めることができる。従って、結果として情報記録媒体への高速度での記録に最適な記録条件を設定することが可能となる。
【0118】
また、本第1の実施形態によると、内周OPCでの線速度Viと外周OPCでの線速度Voとは、互いに異なっているために、任意の線速度での最適な記録パワーを精度良く求めることができる。
【0119】
また、本第1の実施形態によると、内周OPCでの線速度Viよりも外周OPCでの線速度Voのほうが大きくなるように設定されているために、線速度と記録条件との関係を精度良く求めることができる。
【0120】
また、本第1の実施形態によると、外周OPCでの線速度Voが記録線速度Vr以上となるように設定されているために、記録線速度Vrでの最適な記録パワーを精度良く求めることができる。
【0121】
また、本第1の実施形態によると、内周OPCが正常に終了しなかった場合には、線速度を1段階減速して再度内周OPCを行っている。これにより、内周OPCによって得られた情報の信頼性を向上させることができ、その結果として記録線速度Vrでの最適な記録パワーを精度良く求めることができる。
【0122】
また、本第1の実施形態によると、外周OPCが正常に終了しなかった場合には、線速度を1段階減速して再度外周OPCを行っている。これにより、外周OPCによって得られた情報の信頼性を向上させることができ、その結果として記録線速度Vrでの最適な記録パワーを精度良く求めることができる。
【0123】
また、本第1の実施形態によると、算出された記録線速度Vrでの最適な記録パワーPwrが所定の値以上となる場合には、それ以降の記録をCLV方式に設定している。これにより、記録感度の低い光ディスクに対しても良好な品質の記録を安定して行うことができる。また、最大出力の低い半導体レーザが用いられても良好な品質の記録を安定して行うことができる。さらに、例えば所定の値を半導体レーザの定格パワーの最大値近傍の値とすることにより、記録パワーが定格パワーの最大値以上となることを防止できるため、半導体レーザの劣化を抑制することが可能となる。
【0124】
また、本第1の実施形態に係る光ディスク装置によると、光ディスクへの高速度での記録に最適な記録条件を設定することができるため、その結果として記録品質に優れた記録を高速度で安定して行うことが可能となる。
【0125】
なお、上記第1の実施形態では、内周OPCが正常に終了しなかった場合に、内周OPCでの線速度を1段階減速して再度内周OPCを実行する場合について説明したが、これに限らず、例えば内周OPCで得られた最適な記録パワーが所定の値以上の場合に、内周OPCでの線速度を1段階減速して再度内周OPCを実行しても良い。また、内周OPCが正常に終了しても、内周OPCで得られた最適な記録パワーが所定の値以上の場合には、内周OPCでの線速度を1段階減速して再度内周OPCを実行しても良い。なお、減速は必ずしも1段階でなくても良い。例えば内周OPCで得られた最適な記録パワーと所定の値との差に応じて減速量を変更しても良い。
【0126】
また、上記第1の実施形態では、外周OPCが正常に終了しなかった場合に、外周OPCでの線速度を1段階減速して再度外周OPCを実行する場合について説明したが、これに限らず、例えば外周OPCで得られた最適な記録パワーが所定の値以上の場合に、外周OPCでの線速度を1段階減速して再度外周OPCを実行しても良い。また、外周OPCが正常に終了しても、外周OPCで得られた最適な記録パワーが所定の値以上の場合には、外周OPCでの線速度を1段階減速して再度外周OPCを実行しても良い。なお、減速は必ずしも1段階でなくても良い。例えば外周OPCで得られた最適な記録パワーと所定の値との差に応じて減速量を変更しても良い。
【0127】
また、上記第1の実施形態において、例えば内周OPCが正常に終了することが確実な場合には、内周OPCが正常に終了したか否かの判断(図6のステップ407)を省略しても良い。すなわち、ステップ407での処理をスキップし、ステップ405から直ちにステップ409に移行しても良い。これにより、記録条件を設定する処理に要する時間を短縮することができる。
【0128】
同様に、上記第1の実施形態において、外周OPCが正常に終了することが確実な場合には、外周OPCが正常に終了したか否かの判断(図6のステップ415)を省略しても良い。すなわち、ステップ415での処理をスキップし、ステップ413から直ちにステップ417に移行しても良い。これにより、記録条件を設定する処理に要する時間を短縮することができる。
【0129】
また、上記第1の実施形態では、2ヶ所でのOPCの結果に基づいて、記録線速度での最適な記録パワーを求める場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。例えば内周OPCの結果のみに基づいて、記録線速度での最適な記録パワーを求めても良い。この場合には、平均パワーPavrは上記(7)式の代わりに次の(11)式に基づいて算出される。また、パルス幅補正値θvrは上記(8)式の代わりに次の(12)式に基づいて算出される。ここで、kは過去の経験、実験及び理論計算などから決定される定数である。
【0130】
Pavr=(Vr/Vi)×Pavi ……(11)
【0131】
θvr=(Vr−Vi)×k+θvi ……(12)
【0132】
そこで、内周OPCの結果のみに基づいて、記録線速度Vrでの最適な記録パワーを求める場合について、図9のフローチャートを用いて以下に説明する。図9のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。
【0133】
図9のステップ501から505では、前述したステップ401〜405と同じ処理を行う。
【0134】
次のステップ507では、前述したステップ407と同様にして内周OPCが正常終了したか否かを判断し、正常終了していれば、ステップ507での判断は肯定され、ステップ509に移行する。
【0135】
このステップ509では、前述したステップ417と同様にして内周OPCの結果に基づいて、線速度Viでの平均パワーを算出する。
【0136】
次のステップ511では、上記(11)式に基づいて、記録線速度Vrでの平均パワーPavrを算出する。
【0137】
次のステップ513では、先ず上記(12)式に基づいて、記録線速度Vrでのパルス幅補正値θvrを求める。そして、前述したステップ423と同様にして記録線速度Vrでの最適な記録パワーを算出する。
【0138】
なお、ステップ515、517、519及び521では、それぞれ前述したステップ425、427、429、435と同じ処理を行う。
【0139】
これにより、記録条件を設定する処理に要する時間を短縮することができる。さらに、試し書き領域を節約することができる。そこで、例えば記録するデータ量に応じて外周OPCを行うか否かを判断しても良い。あるいは、内周OPCでの線速度と記録線速度との差が所定の値よりも小さい場合に外周OPCを省略しても良い。
【0140】
また、例えば外周OPCで有効な結果を得ることができなかったときに、上記(11)式及び(12)式を用いて、内周OPCの結果にみに基づいて記録線速度での最適な記録パワーを求めても良い。
【0141】
また、上記第1の実施形態では、算出された記録線速度での最適な記録パワーが所定の値未満か否かを判断(図6のステップ427)し、所定の値未満でないときは、記録方式をCLV方式に設定する(図6のステップ429)場合について説明したが、例えば算出される最適な記録パワーが所定の値未満であることが確実な場合には、図6のステップ427及び429の処理を省略しても良い。
【0142】
また、上記第1の実施形態では、外周OPCの線速度Voを記録線速度Vr以上となるように設定する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0143】
また、上記第1の実施形態では、記録速度に応じて外周OPCの線速度が設定される場合について説明したが、これに限らず、例えばホスト49から指定された線速度で外周OPCを行っても良い。これにより、例えばユーザは、情報記録媒体の種類毎に、安定した外周OPCが可能な線速度を選択することが可能となり、最適な記録条件を設定するのに要する時間を短縮することができる。
【0144】
また、上記第1の実施形態では、前記第1の記録条件決定プログラムは、ROM39に記録されているが、他の記録媒体(CD−ROM、光磁気ディスク、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク等)に記録されていても良い。この場合には、各記録媒体に対応するドライブ装置を付加し、各ドライブ装置から第1の記録条件設定プログラムをインストールすることとなる。要するに、第1の記録条件設定プログラムがCPU40のメインメモリにロードされれば良い。
【0145】
《第2の実施形態》
以下、本発明の第2の実施形態を図10に基づいて説明する。
【0146】
この第2の実施形態は、最適な記録条件を設定する処理が上記第1の実施形態と異なる点に特徴を有する。なお、その他、光ピックアップ装置、光ディスク装置の構成などは、前述した第1の実施形態と同様である。従って、以下においては、第1の実施形態との相違点を中心に説明するとともに、前述した第1の実施形態と同一若しくは同等の構成部分については同一の符号を用いるとともに、その説明を簡略化し若しくは省略するものとする。また、前提条件は上記第1の実施形態と同様であるものとする。
【0147】
そこで、ROM39には、上記第1の記録条件設定プログラムの代わりに、第2の記録条件設定プログラムが格納されている。
【0148】
ここで、最適な記録条件を設定する処理について図10を用いて説明する。図10のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。例えばホスト49から記録要求コマンドを受信すると、図10のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、最適な記録条件を設定する処理がスタートする。
【0149】
最初のステップ601では、内周PCA領域内で試し書き(第1の試し書き)を行う際の線速度(第1の線速度)として、所定の線速度Viを設定する。また、その線速度Viに対応した半導体レーザの発光パワーの基準値Psiも設定する。
【0150】
次のステップ603では、内周PCA領域内の所定のパーティション(第1の試し書き領域)を利用して、線速度Viでの内周OPCを実行する。すなわち、半導体レーザの発光パワーを上記基準値Psiに対して所定のステップで変動させつつ、前記パーティションの各フレームに所定のテストデータを記録する。ここでは、一例として発光パワーの変動幅を基準値の±25%とする。
【0151】
次のステップ605では、従来と同様に、例えば試し書きされたデータを再生し、その再生信号における上下対称性や振幅に基づいて、線速度Viにおける最適な記録パワーを求める。なお、本実施形態では、内周OPCの結果から最適な記録パワーPwiが得られたものとする。
【0152】
次のステップ607では、外周PCA領域内で試し書き(第2の試し書き)を行う際の線速度(第2の線速度)として、本実施形態では記録線速度と同じ線速度Vr(>Vi)を設定する。
【0153】
次のステップ609では、内周OPCの結果に基づいて、線速度Vrにおける半導体レーザの発光パワーの基準値(以下「基準パワー」ともいう)を設定する。ここでは、次の(13)式を用いて基準パワーPopを求める。同時に、次の(14)式を用いてパルス幅補正値θvrを算出する。ここで、k’は過去の経験、実験及び理論計算などにより決定される定数である。
【0154】
Pop=(Vr/Vi)×Pwi ……(13)
【0155】
θvr=(Vr−Vi)×k’+θvi ……(14)
【0156】
なお、上記(13)式及び(14)式は一例であり、これらに限定されるものではなく、例えば、種々の実験結果に統計処理を施して得られた多項式を用いても良い。
【0157】
次のステップ611では、リトライカウンタmに1をセットし初期化する。
【0158】
次のステップ613では、外周PCA領域内の所定のパーティション(第2の試し書き領域)を利用して、線速度Vrでの外周OPC(第2の試し書き)を実行する。すなわち、半導体レーザの発光パワーを基準パワーPopに対して所定のステップで変動させつつ、前記パーティションの各フレームに所定のテストデータを記録する。ここでは、一例として発光パワーの変動幅を基準パワーの±5%とする。すなわち、外周OPCでの発光パワーの変動ステップは内周OPCでの発光パワーの変動ステップよりも小さく設定されることとなる。
【0159】
次のステップ615では、上記内周OPCの場合と同様にして、線速度Vrにおける最適な記録パワーを求める。なお、本実施形態では、外周OPCの結果から、最適な記録パワーPwrが得られたものとする。
【0160】
次のステップ617では、得られた最適な記録パワーPwrと基準パワーPopとの差が所定の値以下であるか否かを判断する。ここで、最適な記録パワーPwoと基準パワーPopとの差が所定の値以下でなければ、ステップ617での判断は否定されステップ619に移行する。
【0161】
このステップ619では、リトライカウンタmをインクリメント(+1)する。
【0162】
次のステップ621では、リトライカウンタmが予め設定されている所定回数以下であるか否かを判断する。ここで、リトライカウンタmが所定回数以下であれば、ステップ621での判断は肯定されステップ623に移行する。
【0163】
このステップ623では、外周OPCの線速度Vrを1段階減速し、新たな外周OPCの線速度Vrとする。そして、前述したステップ613に戻る。なお、試し書きを行うパーティションは前回試し書きを行ったパーティションの近傍に設定される。
【0164】
なお、ステップ621において、リトライカウンタmが所定回数以下でなければ、ステップ621での判断は否定されステップ603に戻る。すなわち、内周OPCでの結果に異常があるとして、再度内周OPCを行う。
【0165】
また、ステップ617において、最適な記録パワーPwrと基準パワーPopとの差が所定の値以下であれば、ステップ617での判断は肯定されステップ631に移行する。
【0166】
このステップ631では、最適な記録パワーPwrをパワー設定回路24cに出力するとともに、パルス幅補正値θvrをパルス設定回路24bに出力する。これによって、光ディスク15に線速度Vrで情報を記録する際の記録条件が設定される。
【0167】
以上の説明から明らかなように、本第2の実施形態では、CPU40及び該CPU40によって実行されるプログラムとによって、第1の試し書き手段、基準値取得手段、第2の試し書き手段、記録条件設定手段、及び記録手段が実現されている。すなわち、図10のステップ601〜605の処理によって第1の試し書き手段が、ステップ607及び609の処理によって基準値取得手段が、ステップ613の処理によって第2の試し書き手段が、ステップ615及び631の処理によって記録条件設定手段が、それぞれ実現されている。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではないことは勿論である。すなわち、上記第2の実施形態は一例に過ぎず、上記のCPU40によるプログラムに従う処理によって実現した構成各部の少なくとも一部をハードウェアによって構成することとしても良いし、あるいは全ての構成部分をハードウェアによって構成することとしても良い。
【0168】
また、本第2の実施形態では、ROM39にインストールされているプログラムのうち、図10のフローチャートで示される処理に対応するプログラムによって前記第2の記録条件設定プログラムが構成されている。
【0169】
そして、図10のステップ601〜605の処理によって請求項7に記載の発明に係る記録条件設定方法の第1工程が実施され、ステップ607及び609の処理によって第2工程が実施され、ステップ613の処理によって第3工程が実施され、ステップ615及び631の処理によって第4工程が実施されている。
【0170】
以上説明したように、本第2の実施形態に係る光ディスク装置及び記録条件設定方法によると、線速度Viで内周OPCが行われ、その内周OPCの結果に基づいて、線速度Vr(>Vi)での外周OPCにおける基準パワーPopが求められる。次に、基準パワーPopに基づいて線速度Vrでの外周OPCが行われる。そして、外周OPCの結果に基づいて、線速度Vrでの最適な記録パワーが求められ、その記録パワーに基づいて記録条件が決定される。すなわち、線速度Viでの試し書きの結果に基づいて線速度Vrでの基準パワーPopを求めているために、その基準パワーPopと線速度Vrでの最適な記録パワーとは、非常に近い値となる。従って、外周OPCの結果から求められる線速度Vrでの最適な記録パワーの精度が向上し、その結果として高速度での記録に最適な記録条件を設定することが可能となる。
【0171】
また、本第2の実施形態によると、外周OPCで得られた最適な記録パワーPwoと外周OPCでの基準パワーPopとの差が所定の値以上の場合に、リトライカウンタmの値が所定の値以下であれば、同じ条件で再度外周OPCを実行している。これにより、例えば突発的なノイズの影響を除去することができる。
【0172】
また、本第2の実施形態によると、外周OPCで得られた最適な記録パワーPwoと外周OPCでの基準パワーPopとの差が所定の値以上の場合に、リトライカウンタmの値が所定の値を超えると、外周OPCでの線速度を1段階減速して再度外周OPCを実行している。これにより、外周OPCによって得られる情報の信頼性を向上させることができ、その結果として記録条件を精度良く求めることが可能となる。
【0173】
また、本第2の実施形態によると、外周OPCでの半導体レーザの発光パワーの変動範囲は、内周OPCでの半導体レーザの発光パワーの変動範囲よりも小さく設定されている。これにより、外周OPCでの発光パワーの変動量を小さくすることができるため、線速度Vrでの最適な記録パワーを精度良く求めることが可能となる。すなわち、測定精度を向上させることができる。
【0174】
また、本第2の実施形態に係る光ディスク装置によると、光ディスクへの高速度での記録に最適な記録条件を設定することができるため、その結果として記録品質に優れた記録を高速度で安定して行うことが可能となる。
【0175】
なお、上記第2の実施形態では、前記第2の記録条件設定プログラムは、ROM39に記録されているが、他の記録媒体(CD−ROM、光磁気ディスク、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク等)に記録されていても良い。この場合には、各記録媒体に対応するドライブ装置を付加し、各ドライブ装置から第2の記録条件設定プログラムをインストールすることとなる。要するに、第2の記録条件設定プログラムがCPU40のメインメモリにロードされれば良い。
【0176】
なお、上記第2の実施形態では、外周OPCでの線速度と記録線速度とが一致する場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。そして、この場合には、内周OPCの結果と外周OPCの結果に基づいて、記録線速度での最適な記録条件が設定されることとなる。
【0177】
また、上記第2の実施形態では、外周OPCでの半導体レーザの発光パワーの変動範囲が、内周OPCでの半導体レーザの発光パワーの変動範囲よりも小さい場合について説明したが、これに限らず、例えば同じであっても良い。
【0178】
また、上記第2の実施形態では、外周OPCで使用されるフレーム数と内周OPCで使用されるフレーム数とが互いに等しい場合について説明したが、これに限らず、例えば外周OPCで使用されるフレーム数を内周OPCで使用されるフレーム数よりも少なくしても良い。これにより、記録条件を設定する処理に要する時間を短縮することができるとともに、試し書き領域を有効に利用することが可能となる。
【0179】
また、上記第2の実施形態において、外周OPCの線速度が所定の線速度以上の場合には、外周OPC領域における2フレーム毎に半導体レーザの発光パワーを変化させても良い。これにより、外周OPCでは更に精度良く最適な記録パワーを求めることができる。
【0180】
また、上記第2の実施形態では、外周OPCによって得られた最適な記録パワーとそのときの基準パワーとの差が所定の値以下のときに、記録条件を設定する場合について説明したが、これに限らず、例えば外周OPCが正常に終了したときに記録条件を設定しても良い。この場合について図11のフローチャートを用いて以下に説明する。図11のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。例えばホスト49から記録要求コマンドを受信すると、図11のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、処理がスタートする。
【0181】
最初のステップ701では、光ディスク15におけるリードイン開始時間をATIP情報から抽出する。
【0182】
次のステップ703では、予めROM39に格納されているリードイン開始時間とベンダコードとの対応テーブルを参照し、光ディスク15のベンダコードを取得する。
【0183】
次のステップ705〜713では、前述したステップ601〜609と同様な処理を行う。
【0184】
次のステップ715及び717では、前述したステップ613及び615と同様な処理を行う。
【0185】
次のステップ719では、外周OPCが正常に終了したか否かを判断する。外周OPCが正常に終了したか否かは、再生信号の上下対称性や振幅などによって判断される。また、最適な記録パワーが得られたか否かによって判断しても良い。ここで、外周OPCが正常に終了していれば、ステップ719での判断は肯定され、ステップ721に移行する。
【0186】
このステップ721では、最適な記録パワーPwrをパワー設定回路24cに出力するとともに、パルス幅補正値θvrをパルス設定回路24bに出力する。これによって、光ディスク15に線速度Vrで情報を記録する際の記録条件が設定される。そして、記録条件を設定する処理を終了する。
【0187】
一方、ステップ719において、外周OPCが正常に終了していなければ、ステップ719での判断は否定され、ステップ723に移行する
【0188】
このステップ723では、基準パワーPopをパワー設定回路24cに出力するとともに、パルス幅補正値θvrをパルス設定回路24bに出力する。これによって、光ディスク15に線速度Vrで情報を記録する際の記録条件が設定される。そして、記録条件を設定する処理を終了する。
【0189】
以上の説明から明らかなように、この場合では、CPU40及び該CPU40によって実行されるプログラムとによって識別情報取得手段が実現されている。
【0190】
なお、基準パワーPopをパワー設定回路24cに出力した場合には、記録終了後に、記録されたデータ(以下、便宜上「直前記録データ」という)の記録品質を監視することが望ましい。なお、このときには、図12に示されるように、再生信号処理回路28の代わりに、RF信号のピークレベルを検出するためのピークレベル検出回路28iと、RF信号のボトムレベルを検出するためのボトムレベル検出回路28jとが付加された再生信号処理回路28’が用いられることとなる。この記録品質監視処理について図13のフローチャートを用いて以下に説明する。図13のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。例えば記録が終了すると、図13のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、記録品質監視処理がスタートする。
【0191】
最初のステップ801では、光ディスク15が所定の再生速度で回転するようにモータドライバ27に指示するとともに、直前記録データが記録された領域の先頭に光ピックアップ装置23が位置するようにシークモータを制御する制御信号をモータドライバ27に出力する。
【0192】
次のステップ803では、再生信号処理回路28に記録品質のチェックを指示する。これにより、光ディスク15の線速度が安定すると、再生信号処理回路28では、RF信号検出回路28dにて光ピックアップ装置23からの出力信号に基づいてRF信号を検出し、ピークレベル検出回路28e及びボトムレベル検出回路28fにてRF信号のピークレベル(Lp1とする)及びボトムレベル(Lb1とする)をそれぞれ取得する。そして、そのピークレベルLp1とボトムレベルLb1は再生信号処理回路28からCPU40に出力される。
【0193】
次のステップ805では、ピークレベルLp1とボトムレベルLb1とをA/D変換し、次の(15)式に基づいて、再生信号の品質の指標となるいわゆるβ値を算出する。なお、(15)式におけるdLp1及びdLb1は、それぞれピークレベルLp1及びボトムレベルLb1をA/D変換した値である。
【0194】
β=(dLp1+dLb1)/(dLp1−dLb1) ……(15)
【0195】
次のステップ807では、算出したβ値が所定の基準を満たすか否かを判断する。ここで、算出したβ値が所定の基準を満たさなければ、ステップ807での判断は否定され、ステップ809に移行する。
【0196】
このステップ809では、光ディスク15に対して、直前記録データが記録されたときの記録速度(以下、便宜上「直前記録速度」という)での記録を以後、禁止するために、光ディスク15のベンダコードと直前記録速度とを含む記録禁止情報を不図示の不揮発メモリに記録する。
【0197】
次のステップ811では、直前記録速度では良好な記録は不可能であることを示すエラー情報及び記録可能な最大記録速度情報をホスト49に通知する。そして、記録品質監視処理を終了する。これにより、ユーザは、その速度では所定の記録品質を得ることができないことを認識でき、以降は記録速度を遅くして記録を要求することができる。従って、光ディスクを有効に利用することが可能となる。また、ユーザはそのベンダの光ディスクにおける最大記録速度を知ることができるため、以降の記録処理が順調に行われることとなる。
【0198】
一方、ステップ807において、算出したβ値が所定の基準を満たせば、ステップ807での判断は肯定され、記録品質監視処理を終了する。
【0199】
ここでは、再生信号から算出されたβ値を用いて、再生信号の品質を判断しているために、精度良く記録品質を判断することができる。また、記録品質を判断するための新たな装置などを必要としないため、高コスト化を防止することが可能となる。
【0200】
なお、再生信号の品質の指標としては、β値に限定されるものではなく、例えば、CDデコーダ28fでのC1復号時のエラー(C1エラー)及びC2復号時のエラー(C2エラー)の数を求め、そのエラーの数を再生信号の品質の指標としても良い。また、そのエラーの数と再生したセクタ数とから算出されるエラーの発生率(エラーレート)を再生信号の品質の指標としても良い。勿論、C1エラー及びC2エラーの数が多ければ、再生信号の品質が悪いと判断される。すなわち、再生データそのものから記録品質を判断しているため、精度良く記録品質を判断することができる。また、この場合でも記録品質を判断するための新たな装置などを必要としないため、高コスト化を防止することが可能となる。
【0201】
以上の説明から明らかなように、この場合には、CPU40及び該CPU40によって実行されるプログラムとによって、品質取得手段、判別手段、記録禁止手段、及び出力手段が実現されている。
【0202】
また、記録禁止情報を不図示の不揮発メモリに格納することにより、ホスト49から書き込み要求コマンドを受信したときに、指定された記録速度での記録が可能であるか否かを判断することができる。この場合の処理(以下、便宜上「記録可否判断処理」という)について図14のフローチャートを用いて以下に説明する。なお、光ディスク15のベンダコードはすでに前述の如くして取得されているものとする。図14のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。例えばホスト49から書き込み要求コマンドを受信したときに、記録条件の設定処理に先だって、図14のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、記録可否判断処理がスタートする。
【0203】
最初のステップ901では、ホスト49から指定された記録速度を抽出する。なお、記録速度は通常では、書き込み要求コマンドに先だってホスト49から送信される。
【0204】
次のステップ903では、不図示の不揮発メモリに格納されている記録禁止情報を参照して、光ディスク15に対して指定された記録速度での記録が可能であるか否かを判断する。すなわち、光ディスク15のベンダコードをキーとして記録禁止情報を検索し、光ディスク15における記録が禁止されている記録速度(禁止記録速度)を抽出する。そして、抽出された禁止記録速度と指定された記録速度とを比較して指定された記録速度での記録が可能であるか否かを判断する。ここで、記録が不可能であれば、ステップ903での判断は否定され、ステップ905に移行する。
【0205】
このステップ905では、指定された記録速度での記録を禁止する。そして、指定された記録速度での記録が不可能であることを示すエラーコードを設定し、記録可能な最大記録速度とともにホスト49に通知する。
【0206】
次のステップ907では、記録可能な最大記録速度を記録速度に設定し、記録可否判断処理を終了する。なお、この場合には、ホスト49からの指示待ちとなる。
【0207】
一方、ステップ905において、指定された記録速度での記録が可能であれば、記録可否判断処理を終了し、記録処理に移行する。
【0208】
このように、ベンダコードと禁止記録速度とを含む記録禁止情報が不揮発メモリ(不図示)に記録されていることにより、記録要求コマンドを受信した際に記録禁止情報を参照し、即座に記録可能であるか否かを判断することができる。すなわち、過去の経験から記録品質が悪いと予想される記録速度での記録を禁止することにより、光ディスクを無駄にすることを防止できる。
【0209】
また、上記各実施形態では、リードアウト領域の外周側に試し書き領域を設定し、その領域を利用して外周OPCを行う場合について説明したが、これに限らず、例えば内周PCA領域内の外周側、すなわち、リードイン領域に近い領域を利用して外周OPCを行っても良い。
【0210】
また、上記各実施形態では、光ディスクがCD−Rの場合について説明したが、これに限定されるものではなく、光源をパルス発光して情報を記録する情報記録媒体であれば良い。
【0211】
また、上記各実施形態では、情報の記録及び再生が可能な光ディスク装置について説明したが、これに限らず、情報の記録、再生及び消去のうち、少なくとも情報の記録が可能な光ディスク装置であれば良い。
【0212】
また、上各実施形態では、光源が1つの場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0213】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る記録条件設定方法によれば、情報記録媒体への高速度での記録に最適な記録条件を設定することができるという効果がある。
【0214】
また、本発明に係るプログラム及び記録媒体によれば、光ディスク装置の制御用コンピュータにて実行され、情報記録媒体への高速度での記録に最適な記録条件を設定することができるという効果がある。
【0215】
また、本発明に係る光ディスク装置によれば、記録品質に優れた記録を高速度で安定して行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1における光ピックアップ装置の詳細構成を説明するためのブロック図である。
【図3】図1における再生信号処理回路の詳細構成を説明するためのブロック図である。
【図4】図1におけるレーザコントロール回路の詳細構成を説明するためのブロック図である。
【図5】パルス幅補正値を説明するための図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る記録条件設定処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】内周側OPC領域及び外周側OPC領域を説明するための図である。
【図8】図8(A)及び図8(B)は、それぞれ内周OPCの結果と外周OPCの結果とから記録速度Vrでの平均パワー及びパルス幅補正値を算出する方法を説明するための図である。
【図9】内周OPCの結果のみから記録速度Vrでの最適な記録パワー及びパルス幅補正値を算出する場合を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る記録条件設定処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る記録条件設定処理の変形例を説明するためのフローチャートである。
【図12】記録品質を監視する場合に用いられる再生信号処理回路の詳細構成を説明するためのブロック図である。
【図13】記録品質を監視する処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】記録禁止情報に基づいて記録の可否判断を行う処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
15…光ディスク(情報記録媒体)、20…光ディスク装置(光ディスク装置)、39…ROM(記録媒体)、40…CPU(試し書き手段、第1の平均値算出手段、第2の平均値算出手段、記録条件設定手段、記録手段、第1の試し書き手段、第2の試し書き手段、識別情報取得手段、品質取得手段、判別手段、記録禁止手段、出力手段)。
Claims (29)
- 光源をパルス発光してスパイラル状又は同心円状の記録領域を有する情報記録媒体に情報を記録する際の記録条件を設定するための記録条件設定方法であって、
前記情報記録媒体に設けられた少なくとも1つの試し書き領域に所定の線速度で試し書きを行う第1工程と;
前記第1工程における処理結果に基づいて、前記所定の線速度における前記光源の発光パワーの平均値を算出する第2工程と;
前記第2工程で算出された平均値に基づいて、任意の線速度における前記光源の発光パワーの平均値を算出する第3工程と;
前記第3工程で算出された平均値に基づいて、前記任意の線速度での最適な記録パワーを求め、その記録パワーに基づいて前記任意の線速度での記録条件を設定する第4工程と;を含む記録条件設定方法。 - 前記任意の線速度での最適な記録パワーが所定の値以上の場合に、前記任意の線速度で記録される記録領域よりも外周側の記録領域では、記録速度を前記任意の線速度とほぼ同一に設定する第5工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の記録条件設定方法。
- 前記試し書き領域は、第1の試し書き領域と第2の試し書き領域とを含み、
前記第1工程では、前記第1の試し書き領域に第1の線速度で第1の試し書きを行い、前記第2の試し書き領域に前記第1の線速度と異なる第2の線速度で第2の試し書きを行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の記録条件設定方法。 - 前記第2工程では、前記第1の試し書きの結果に基づいて前記第1の線速度における前記光源の発光パワーの第1の平均値を算出し、前記第2の試し書きの結果に基づいて前記第2の線速度における前記光源の発光パワーの第2の平均値を算出し、
前記第3工程では、前記第1の平均値と前記第2の平均値とに基づいて、前記任意の線速度における発光パワーの平均値を算出することを特徴とする請求項3に記載の記録条件設定方法。 - 前記第2の線速度は、外部から指定された線速度であることを特徴とする請求項3又は4に記載の記録条件設定方法。
- 前記第1の線速度及び前記第2の線速度のいずれかは、前記情報記録媒体に情報を記録する際の線速度以上であることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の記録条件設定方法。
- 光源をパルス発光してスパイラル状又は同心円状の記録領域を有する情報記録媒体に情報を記録する際の記録条件を設定するための記録条件設定方法であって、
前記光源の発光パワーを所定の基準値に対して変動させつつ、前記情報記録媒体に設けられた第1の試し書き領域内の複数位置に第1の線速度で第1の試し書きを行う第1工程と;
前記第1の試し書きの結果に基づいて、前記第1の線速度と異なる第2の線速度での試し書きにおける前記光源の発光パワーの基準値を求める第2工程と;
前記光源の発光パワーを前記第2工程で求められた基準値に対して変動させつつ、前記情報記録媒体に設けられた第2の試し書き領域内の複数位置に前記第2の線速度で第2の試し書きを行う第3工程と;
前記第2の試し書きの結果に基づいて、前記第2の線速度での最適な記録パワーを求め、その記録パワーに基づいて前記記録条件を設定する第4工程と;を含む記録条件設定方法。 - 前記第2の試し書きでの発光パワーの変動幅は、前記第1の試し書きでの発光パワーの変動幅よりも小さいことを特徴とする請求項7に記載の記録条件設定方法。
- 前記第2の試し書きでの発光パワーの変動回数は、前記第1の試し書きでの発光パワーの変動回数よりも少ないことを特徴とする請求項7又は8に記載の記録条件設定方法。
- 前記第2の試し書き領域は、前記第1の試し書き領域よりも外周側に位置し、前記第2の線速度が前記第1の線速度よりも大きいことを特徴とする請求項3〜9のいずれか一項に記載の記録条件設定方法。
- 前記第1の試し書き領域は、前記情報記録媒体において情報が記録されるデータ領域よりも内周側に位置し、前記第2の試し書き領域は、前記データ領域よりも外周側に位置することを特徴とする請求項3〜10のいずれか一項に記載の記録条件設定方法。
- 光源をパルス発光して情報記録媒体のスパイラル状又は同心円状の記録領域に情報を記録する光ディスク装置に用いられるプログラムであって、
前記情報記録媒体に設けられた少なくとも1つの試し書き領域に所定の線速度で試し書きを行う第1の手順と;
前記第1の手順における処理結果に基づいて、前記所定の線速度における前記光源の発光パワーの平均値を算出する第2の手順と;
前記第2の手順で算出された平均値に基づいて、任意の線速度における前記光源の発光パワーの平均値を算出する第3の手順と;
前記第3の手順で算出された平均値に基づいて、前記任意の線速度での最適な記録パワーを求める第4の手順と;を前記光ディスク装置の制御用コンピュータに実行させるプログラム。 - 前記任意の線速度での最適な記録パワーが所定の値以上の場合に、前記任意の線速度で記録される記録領域よりも外周側の記録領域では、記録速度を前記任意の線速度とほぼ同一に設定する第5の手順を更に前記制御用コンピュータに実行させることを特徴とする請求項12に記載のプログラム。
- 前記試し書き領域は、第1の試し書き領域と第2の試し書き領域とを含み、
前記第1の手順として、前記第1の試し書き領域に第1の線速度で第1の試し書きを行い、前記第2の試し書き領域に前記第1の線速度と異なる第2の線速度で第2の試し書きを行う手順を前記制御用コンピュータに実行させることを特徴とする請求項12又は13に記載のプログラム。 - 前記第2の手順として、前記第1の試し書きの結果に基づいて前記第1の線速度における前記光源の発光パワーの第1の平均値を算出し、前記第2の試し書きの結果に基づいて前記第2の線速度における前記光源の発光パワーの第2の平均値を算出し、
前記第3の手順として、前記第1の平均値と前記第2の平均値とに基づいて、前記任意の線速度における発光パワーの平均値を算出する手順を前記制御用コンピュータに実行させることを特徴とする請求項14に記載のプログラム。 - 前記第2の線速度は、外部から指定された線速度であることを特徴とする請求項14又は15に記載のプログラム。
- 前記第1の線速度及び前記第2の線速度のいずれかは、前記情報記録媒体に情報を記録する際の線速度以上であることを特徴とする請求項14〜16のいずれか一項に記載のプログラム。
- 光源をパルス発光して情報記録媒体のスパイラル状又は同心円状の記録領域に情報を記録する光ディスク装置に用いられるプログラムであって、
前記光源の発光パワーを所定の基準値に対して変動させつつ、前記情報記録媒体に設けられた第1の試し書き領域内の複数位置に第1の線速度で第1の試し書きを行う第1の手順と;
前記第1の試し書きの結果に基づいて、前記第1の線速度と異なる第2の線速度での試し書きにおける前記光源の発光パワーの基準値を求める第2の手順と;前記光源の発光パワーを前記第2の手順で求められた基準値に対して変動させつつ、前記情報記録媒体に設けられた第2の試し書き領域内の複数位置に前記第2の線速度で第2の試し書きを行う第3の手順と;
前記第2の試し書きの結果に基づいて、前記第2の線速度での最適な記録パワーを求める第4の手順と;を前記光ディスク装置の制御用コンピュータに実行させるプログラム。 - 前記第2の試し書きでの発光パワーの変動幅は、前記第1の試し書きでの発光パワーの変動幅よりも小さいことを特徴とする請求項18に記載のプログラム。
- 前記第2の試し書きでの発光パワーの変動回数は、前記第1の試し書きでの発光パワーの変動回数よりも少ないことを特徴とする請求項18又は19に記載のプログラム。
- 前記第2の試し書き領域は、前記第1の試し書き領域よりも外周側に位置し、前記第2の線速度が前記第1の線速度よりも大きいことを特徴とする請求項14〜20のいずれか一項に記載のプログラム。
- 前記第1の試し書き領域は、前記情報記録媒体において情報が記録されるデータ領域よりも内周側に位置し、前記第2の試し書き領域は、前記データ領域よりも外周側に位置することを特徴とする請求項14〜21のいずれか一項に記載のプログラム。
- 請求項12〜22のいずれか一項に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 光源をパルス発光して情報記録媒体のスパイラル状又は同心円状の記録領域に情報を記録する光ディスク装置であって、
前記情報記録媒体に設けられた少なくとも1つの試し書き領域に所定の線速度で試し書きを行う試し書き手段と;
前記試し書き手段での結果に基づいて、前記所定の線速度における前記光源の発光パワーの平均値を算出する第1の平均値算出手段と;
前記第1の平均値算出手段で算出された平均値に基づいて、前記情報記録媒体に情報を記録する際の記録速度における前記光源の発光パワーの平均値を算出する第2の平均値算出手段と;
前記第2の平均値算出手段で算出された平均値に基づいて、前記記録速度での最適な記録パワーを求め、その記録パワーに基づいて前記記録速度での記録条件を設定する記録条件設定手段と;
前記記録条件に基づいて前記情報記録媒体に情報を記録する記録手段と;を備える光ディスク装置。 - 光源をパルス発光して情報記録媒体のスパイラル状又は同心円状の記録領域に情報を記録する光ディスク装置であって、
前記光源の発光パワーを所定の基準値に対して変動させつつ、前記情報記録媒体に設けられた第1の試し書き領域内の複数位置に第1の線速度で第1の試し書きを行う第1の試し書き手段と;
前記第1の試し書きの結果に基づいて、前記第1の線速度と異なる第2の線速度での試し書きにおける前記光源の発光パワーの基準値を求める基準値取得手段と;
前記光源の発光パワーを前記基準値取得手段で求められた基準値に対して変動させつつ、前記情報記録媒体に設けられた第2の試し書き領域内の複数位置に前記第2の線速度で第2の試し書きを行う第2の試し書き手段と;
前記第2の試し書きの結果に基づいて、前記第2の線速度での最適な記録パワーを求め、その記録パワーに基づいて前記情報記録媒体に情報を記録する際の記録条件を設定する記録条件設定手段と;
前記記録条件に基づいて前記情報記録媒体に情報を記録する記録手段と;を備える光ディスク装置。 - 前記情報記録媒体の識別情報を取得する識別情報取得手段と;
前記記録手段での記録終了後に、前記情報が記録された記録領域の少なくとも一部を再生し、その再生信号の品質を示す指標を取得する品質取得手段と;
前記品質取得手段で取得された前記指標に基づいて前記再生信号の品質が所定の基準を満足するか否かを判別する判別手段と;
その判別結果として前記再生信号の品質が所定の基準を満足しない場合に、前記識別情報を有する情報記録媒体に対して前記記録速度での記録を禁止する記録禁止手段と;を更に備えることを特徴とする請求項25に記載の光ディスク装置。 - 前記指標は、前記再生信号のピークレベルdLpとボトムレベルdLbを用いて、(dLp+dLb)/(dLp−dLb)で算出される値を含むことを特徴とする請求項26に記載の光ディスク装置。
- 前記指標は、前記再生信号を復号する際に検出されるエラーの発生数及びエラーの発生率の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項26に記載の光ディスク装置。
- 前記記録禁止手段にて記録が禁止された場合に、指定された記録速度での記録は不可能であることを示す記録不可情報及び記録可能な最大速度の少なくとも一方を外部装置に出力する出力手段を更に備えることを特徴とする請求項26〜28のいずれか一項に記載の光ディスク装置。
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