JP2004073893A - Mri装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】位相エンコード勾配に起因する渦電流や残留磁化の影響によるイメージの画質の劣化を防止する。
【解決手段】 励起RFパルスを送信し、次に反転RFパルスを送信し、次に位相エンコード勾配をワープ軸に印加し、次にリード勾配をリード軸に印加しながらNMR信号を受信し、この反転RFパルスの送信からNMR信号の受信までをM回繰り返した後、キラー勾配を印加し、この励起RFパルスの送信からこのキラー勾配の印加までをN回繰り返して、(M×N)回の異なる位相エンコードを施したNMR信号を収集するMRI装置において、反転RFパルスの送信からNMR信号の受信までをM回繰り返すときに印加するM回の位相エンコード勾配の総和の極性と同じ極性となるように、キラー勾配の極性を切り換える。
【選択図】図17

Description

 この発明は、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置に関し、さらに詳しくは、位相エンコード勾配に起因する渦電流や残留磁化の影響によるイメージの画質の劣化を防止することが出来るMRI装置に関する。
 図27は、従来の高速SE(Spin Echo)法のパルスシーケンスである。
 このパルスシーケンスKpでは、励起パルスRとスライス勾配ssを印加する。次に、第1の反転パルスP1とスライス勾配ssを印加し、位相エンコード勾配gy(i)をワープ軸に印加し、次にリード勾配rrを印加しながら第1エコーSE1からNMR信号を受信し、その後、前記エンコード勾配gy(i)と時間積分値が等しく逆極性のリワインド勾配gyr(i)をワープ軸に印加する。次に、第2の反転パルスP2とスライス勾配ssを印加し、エンコード勾配gy(i+1)をワープ軸に印加し、次にリード勾配rrを印加しながら第2エコーSE2からNMR信号を受信し、その後、前記エンコード勾配gy(i+1)と時間積分値が等しく逆極性のリワインド勾配gyr(i+1)をワープ軸に印加する。次に、第3の反転パルスP3とスライス勾配ssを印加し、エンコード勾配gy(i+2)をワープ軸に印加し、次にリード勾配rrを印加しながら第3エコーSE3からNMR信号を受信し、その後、前記エンコード勾配gy(i+2)と時間積分値が等しく逆極性のリワインド勾配gyr(i+2)をワープ軸に印加する。このように反転パルスの送信からNMR信号の受信までをM回繰り返した後、キラー勾配Kilを印加する。以下、これを繰り返し時間TRでN回繰り返して、ワープ軸に(M×N)回の異なる位相エンコードを施したNMR信号を収集する。
 なお、p=1,2,…,Nである。また、図27ではM=3としたが、スキャン時間の短縮のため、通常はM≧4がよく用いられる。また、i=(p−1)M+1の関係があり、図27のエンコード勾配gy(i),gy(i+1),gy(i+2)における(i),(i+1),(i+2)は位相エンコード番号を表している。
 前記キラー勾配Kilは、横磁化をスポイル(spoil)するための勾配パルスであり、従来、その極性は一定にされている。
 図28に、上記パルスシーケンスKpによるk−空間上のデータ収集軌跡を示す。
 M=3のエコー列の場合、k−空間Kspを3つのセグメントSg1,Sg2,Sg3に分割する。そして、第1エコーSE1により第1セグメントSg1のデータ(例えばtc1)を収集し、第2エコーSE2により第2セグメントSg2のデータ(例えばtc2)を収集し、第3エコーSE3により第3セグメントSg3のデータ(例えばtc3)を収集する。
 図28はp=1を表しており、位相エンコード勾配gy(1),gy(2),gy(3)によりデータの位相軸上の位置が決まり、リワインド勾配gyr(1),gyr(2),gyr(3)により位相エンコード量が“0”に戻されている。
 なお、位相エンコード量“0”の近傍のデータが画像のコントラストを決めるため、図27に示す第2エコーSE2までの時間TEeffが実効的なエコー時間となる。
 図29は、従来の3D(3次元)高速SE法のパルスシーケンスである。
 このパルスシーケンスKp’では、励起パルスRとスライス勾配ssを印加する。次にその直前にスライス軸に印加された位相エンコード勾配と時間積分値が等しく逆極性のリワインド勾配gzr(0)をクラッシャ(crusher)勾配に重畳してスライス軸に印加し、第1の反転パルスP1とスライス勾配を印加し、位相エンコード勾配gz(i)をクラッシャ勾配に重畳してスライス軸に印加する。また、位相エンコード勾配gy(i)をワープ軸に印加する。次にリード勾配rrを印加しながら第1エコーSE1からNMR信号を受信し、その後、前記ワープ軸のエンコード勾配gy(i)と時間積分値が等しく逆極性のリワインド勾配gyr(i)を印加し、前記スライス軸の位相エンコード勾配gz(i)と時間積分値が等しく逆極性のリワインド勾配gzr(i)をクラッシャ勾配に重畳して印加する。次に、第2の反転パルスP2とスライス勾配を印加し、位相エンコード勾配gz(i+1)をクラッシャ勾配に重畳してスライス軸に印加する。また、位相エンコード勾配gy(i+1)をワープ軸に印加する。次にリード勾配rrを印加しながら第2エコーSE2からNMR信号を受信し、その後、前記フープ軸のエンコード勾配gy(i+1)と時間積分値が等しく逆極姓のリワインド勾配gyr(i+1)を印加し、前記スライス軸の位相エンコード勾配gz(i+1)と時間積分値が等しく逆極性のリワインド勾配gyr(i+1)をクラッシャ勾配に重畳して印加する。次に、第3の反転パルスP3とスライス勾配を印加し、位相エンコード勾配gz(i+2)をクラッシャ勾配に重畳してスライス軸に印加する。また、位相エンコード勾配gy(i+2)をワープ軸に印加する。次にリード勾配rrを印加しながら第3エコーSE3からNMR信号を受信し、その後、前記ワープ軸のエンコード勾配gy(i+2)と時間積分値が等しく逆極性のリワインド勾配gyr(i+2)を印加する。このように反転パルスPの送信からNMR信号の受信までをM回(ここではM=3)繰り返した後、キラー勾配Kilを印加する。以下、これを繰り返し時間TRで繰り返して、スライス軸とワープ軸とに位相エンコードを施したNMR信号を収集する。
 図27や図29のパルスシーケンスKp,Kp’のような高速SE法では、繰り返し時間TRを短縮するため、ワープ軸の位相エンコード勾配gy(i),gy(i+1),gy(i+2)の振幅を可能な限り大きくし,それに合せて時間幅tgyを短くしている。また、図28のパルスシーケンスKp’のような3D高速SE法では、同様に、スライス軸の位相エンコード勾配gz(i),gz(i+1),gz(i+2)の振幅を可能な限り大きくし,それに合せて時間幅tgzを短くしている。
 ところが、勾配パルスの振幅を大きくし時間幅を短くするほど渦電流を生じる。また、振幅を大きくするほど残留磁化を生じる。そして、渦電流や残留磁化を生じると、それらの影響によりイメージ上にアーチファクトを生じ、画質が劣化する。
 特に、永久磁石を用いたMRI装置では、整磁板に生じる残留磁化による画質の劣化が問題になる。
 これに対して、例えば特開平6−245917号公報では、オフセット勾配を印加することにより残留磁化の影響を打ち消す技術や,整磁板の残留磁化による位相のずれを演算により補正する技術が提案されている。
 位相エンコード勾配に起因する残留磁化の影響は、特に永久磁石を用いたMRI装置で高速SE法のシーケンスを実行するとき顕著になる。
 図30,図31により、これを説明する。
 図30に示すように、ワープ軸の位相エンコード勾配gy(i)により強度ΔGY(i)の残留磁化が生じ、その残留磁化が第1エコーSE1に位相ずれを発生させる。第2エコーSE2以下についても同様に位相ずれを発生させる。
 また、リワインド勾配gyr(i)により位相エンコード量を“0”に戻せなくなり、第2エコーSE2の位相や第3エコーSE3の位相に影響を与えてしまう。リワインド勾配gyr(i+1)以下についても同様であり、位相エンコード量を“0”に戻せなくなり、その後のエコーの位相に影響を与えてしまう。
 さらに、スピンエコーと同時に発生するスティミュレイテッドエコーSTE(STimulated Echo)の位相をスピンエコーの位相と一致させる必要があるが、これらの位相が一致しなくなる。図30には、画像のコントラストを決めるために最も重要である第2エコーSE2と、それと同時に発生する第2スティミュレイテッドエコーSTE2とを示しているが、位相エンコード勾配gy(i)による強度ΔGY(i)の残留磁化の影響により第2エコーSE2の位相がずれるのに対して、第2スティミュレイテッドエコーSTE2は影響を受けないため(第1の反転パルスP1から第2の反転パルスP2の区間は縦磁化であるため)、位相が一致しなくなる。この結果、干渉を生じ、イメージ上にゴーストアーチファクト(Ghost Artifact)やシェーディングアーチファクト(Shading Artifact)やリンギングアーチファクト(Ringing Artifact)を生じてしまう。
 また、図31に示すように、スライス軸の位相エンコード勾配gz(i)により強度ΔGZ(i)の残留磁化が生じ、その残留磁化が第1エコーSE1に位相ずれを発生させる。第2エコーSE2以下についても同様に位相ずれを発生させる。
 また、リワインド勾配gzr(i)により位相エンコード量を“0”に戻せなくなり、第2エコーSE2の位相や第3エコーSE3の位相に影響を与えてしまう。リワインド勾配gzr(i+1)以下についても同様であり、位相エンコード量を“0”に戻せなくなり、その後のエコーの位相に影響を与えてしまう。
 さらに、画像のコントラストを決めるために最も重要である第2エコーSE2と、それと同時に発生する第2スティミュレイテッドエコーSTE2との位相が一致しなくなり、イメージ上にアーチファクトを生じてしまう。
 しかし、上記特開平6−245917号公報において提案されている従来技術では、位相エンコード勾配に起因する渦電流や残留磁化の影響によるイメージの画質の劣化を防止するのに十分でない問題点があった。
 そこで、この発明の目的は、位相エンコード勾配に起因する渦電流や残留磁化の影響によるイメージの画質の劣化を防止することが出来るMRI装置を提供することにある。
 第1の観点では、この発明は、RFパルス送信手段と,勾配磁場印加手段と,NMR信号受信手段とを備えたMRI装置において、前記RFパルス送信手段によりRFパルスを送信し、前記勾配磁場印加手段により位相エンコード勾配をワープ軸に印加し、前記NMR信号受信手段によりNMR信号を受信した後、前記勾配磁場印加手段により前記位相エンコード勾配と時間積分値が等しく逆極性の基本成分に前記位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響を補正するワープ軸補正成分を加えたリワインド勾配をワープ軸に印加するか、又は、前記基本成分に相当するリワインド勾配および前記ワープ軸補正成分に相当する補助リワインド勾配をワープ軸に印加することを特徴とするMRI装置を提供する。なお、上記の「加える」際には、振幅として加えてもよいし,時間幅として加えてもよいし,振幅および時間幅の両方で加えてもよい。
 上記第1の観点によるMRI装置では、“(位相エンコード勾配と時間積分値が等しく逆極性の基本成分)+(位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響を補正するワープ軸補正成分)”からなるリワインド勾配をワープ軸に印加するか、又は、(位相エンコード勾配と時間積分値が等しく逆極性の基本成分)からなるリワインド勾配および(位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響を補正するワープ軸補正成分)からなる補助リワインド勾配をワープ軸に印加する。
 前記基本成分により位相エンコード量を“0”に戻し(本来のリワインド)、前記ワープ軸補正成分により位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響をキャンセルする。このため、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響によるイメージの画質の劣化を防止できるようになる。
 第2の観点では、この発明は、RFパルス送信手段と,勾配磁場印加手段と,NMR信号受信手段とを備えたMRI装置において、前記RFパルス送信手段によりRFパルスを送信し、前記勾配磁場印加手段により、スキャンパラメータから決まるワープ軸の位相エンコード勾配の基本成分に当該位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響を補正するワープ軸補正成分を加えた位相エンコード勾配をワープ軸に印加するか、又は、前記基本成分に相当する位相エンコード勾配および前記ワープ軸補正成分に相当する補助位相エンコード勾配をワープ軸に印加し、前記NMR信号受信手段によりNMR信号を受信した後、前記勾配磁場印加手段により前記位相エンコード勾配の基本成分と時間積分値が等しく逆極性のリワインド勾配をワープ軸に印加することを特徴とするMRI装置を提供する。なお、上記の「加える」際には、振幅として加えてもよいし,時間幅として加えてもよいし,振幅および時間幅の両方で加えてもよい。
 上記第2の観点によるMRI装置では、“(スキャンパラメータから決まる位相エンコード勾配の基本成分)+(位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響を補正するワープ軸補正成分)”からなる位相エンコード勾配をワープ軸に印加するか、又は、(スキャンパラメータから決まる位相エンコード勾配の基本成分)からなる位相エンコード勾配および(位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響を補正するワープ軸補正成分)からなる補助位相エンコード勾配をワープ軸に印加する。
 前記基本成分により位相エンコードを施し(本来の位相エンコード)、前記ワープ軸補正成分により位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響をキャンセルする。このため、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響によるイメージの画質の劣化を防止できるようになる。
 第3の観点では、この発明は、上記構成のMRI装置において、前記RFパルス送信手段によりRFパルスを送信し、位相エンコード勾配をワープ軸に印加せず、前記勾配磁場印加手段によりリード勾配をリード軸に印加しながら前記NMR信号受信手段によりNMR信号を受信し、その受信したNMR信号から第1の位相情報を取得する第1位相情報取得手段と、前記RFパルス送信手段によりRFパルスを送信し、位相エンコード勾配をワープ軸に印加せず、前記勾配磁場印加手段により位相エンコード勾配と時間積分値が等しい等価位相エンコード勾配をリード軸に印加し,前記等価位相エンコード勾配と時間積分値が等しく逆極性の等価リワインド勾配をリード軸に印加し、次に、前記勾配磁場印加手段によりリード勾配をリード軸に印加しながら前記NMR信号受信手段によりNMR信号を受信し、その受信したNMR信号から第2の位相情報を取得する第2位相情報取得手段と、前記第1の位相情報と前記第2の位相情報とから前記ワープ軸補正成分を求めるワープ軸補正成分算出手段とを更に具備したことを特徴とするMRI装置を提供する。
 上記第3の観点によるMRI装置では、前記ワープ軸補正成分を次のようにして求める。
(1)RFパルスを送信し、ワープ軸には位相エンコード勾配を印加せず、リード軸にリード勾配を印加しながらNMR信号を受信し、その受信したNMR信号から第1の位相情報を取得する。
(2)RFパルスを送信し、ワープ軸には位相エンコード勾配を印加せず、位相エンコード勾配と時間積分値が等しい等価位相エンコード勾配をリード軸に印加し、前記等価位相エンコード勾配と時間積分値が等しく逆極性の等価リワインド勾配をリード軸に印加し、次にリード軸にリード勾配を印加しながらNMR信号を受信し、その受信したNMR信号から第2の位相情報を取得する。
(3)第1の位相情報と第2の位相情報とからワープ軸補正成分を求める。
 前記第1の位相情報は、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響がない場合の位相情報である。また、前記第2の位相情報は、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響を等価的にリード軸に加えた場合の位相情報である。そこで、第1の位相情報と第2の位相情報を比較すれば、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響を定量的に知ることが出来る。従って、それをキャンセルするためのワープ軸補正成分を定量的に求めることが出来る。
 第4の観点では、この発明は、上記構成のMRI装置において、前記RFパルス送信手段によりRFパルスを送信し、前記勾配磁場印加手段により位相エンコード勾配をワープ軸に印加し、次に前記勾配磁場印加手段によりリード勾配をリード軸に印加しながら前記NMR信号受信手段によりNMR信号を受信し、その受信したNMR信号から現状の位相情報を取得する現状位相情報取得手段と、前記RFパルス送信手段によりRFパルスを送信し、前記勾配磁場印加手段により時間幅を拡大し振幅を縮小した位相エンコード勾配をワープ軸に印加し、次に前記勾配磁場印加手段によりリード勾配をリード軸に印加しながら前記NMR信号受信手段によりNMR信号を受信し、その受信したNMR信号から理想の位相情報を取得する理想位相情報取得手段と、前記現状の位相情報と前記理想の位相情報とから前記ワープ軸補正成分を求めるワープ軸補正成分算出手段とを具備したことを特徴とするMRI装置を提供する。
 上記第4の観点によるMRI装置では、前記ワープ軸補正成分を次のようにして求める。
(1)RFパルスを送信し、ワープ軸に位相エンコード勾配を印加し、リード軸にリード勾配を印加しながらNMR信号を受信し、その受信したNMR信号から現状の位相情報を取得する。
(2)RFパルスを送信し、ワープ軸に時間幅を拡大し振幅を縮小した位相エンコード勾配を印加し、リード軸にリード勾配を印加しながらNMR信号を受信し、その受信したNMR信号から理想の位相情報を取得する。
(3)現状の位相情報と理想の位相情報とからワープ軸補正成分を求める。
 前記現状の位相情報は、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響を含む位相情報である。また、前記理想の位相情報は、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響がない場合の位相情報である。そこで、現状の位相情報と理想の位相情報を比較すれば、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響を定量的に知ることが出来る。従って、それをキャンセルするためのワープ軸補正成分を定量的に求めることが出来る。
 第5の観点では、この発明は、RFパルス送信手段により励起RFパルスを送信し、次にRFパルス送信手段により反転RFパルスを送信し、次に勾配磁場印加手段により位相エンコード勾配をワープ軸に印加し、次に前記勾配磁場印加手段によりリード勾配をリード軸に印加しながらNMR信号受信手段によりNMR信号を受信し、前記反転RFパルスの送信からNMR信号の受信までをM回繰り返した後、前記勾配磁場印加手段によりキラー勾配を印加し、前記励起RFパルスの送信から前記キラー勾配の印加までをN回繰り返して、(M×N)回の異なる位相エンコードを施したNMR信号を収集するMRI装置において、前記勾配磁場印加手段は、前記反転RFパルスの送信からNMR信号の受信までをM回繰り返すときに印加するM回の位相エンコード勾配の総和の極性と同じ極姓となるように、前記キラー勾配の極性を切り換えることを特徴とするMRI装置を提供する。
 上記第5の観点によるMRI装置では、キラー勾配の極性を、対応するパルス列で印加した複数回の位相エンコード勾配の総和の極性と同じ極性となるように切り換える。
 従来は、キラー勾配の極性が一定であったため、スポイラとしての機能を奏するだけであった。しかし、対応するパルス列で印加した複数回の位相エンコード勾配の総和の極性と同じ極性となるようにキラー勾配の極性を切り換えると、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響をキャンセルする機能をも奏しうるようになる。このため、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響によるイメージの画質の劣化を防止できるようになる。
 第6の観点では、この発明は、RFパルス送信手段により励起RFパルスを送信し、次にRFパルス送信手段により反転RFパルスを送信し、次に勾配磁場印加手段により位相エンコード勾配をワープ軸に印加するか又はワープ軸およびスライス軸に印加し、次に前記勾配磁場印加手段によりリード勾配をリード軸に印加しながらNMR信号受信手段によりNMR信号を受信するMRI装置において、前記位相エンコード勾配に起因する残留磁化の影響によって生じる0次位相成分を抑制するように、前記RFパルス送信手段による反転RFパルスの送信位相を変更するか、又は、前記NMR信号受信手段での位相検波の検波位相を変更することを特徴とするMRI装置を提供する。
 位相エンコード勾配に起因する残留磁化の影響には、場所に依存せずに一様に加わる0次位相成分と,場所に依存して線形に変化する1次位相成分とが含まれる。前記0次位相成分は主にゴーストアーチファクトを発生させ、前記1次位相成分は主にシェーディングアーチファクトを発生させる。
 ここで、0次位相成分は、NMR信号の全体的な位相のずれとして現れるから、RFパルス送信手段による反転RFパルスの送信位相を変更するか、又は、NMR信号受信手段での位相検波の検波位相を変更することにより、元に戻すことが出来る。そして、これによりゴーストアーチファクトを抑制することが出来る。
 第7の観点では、この発明は、上記構成のMRI装置において、前記RFパルス送信手段によりRFパルスを送信し、位相エンコード勾配をワープ軸およびスライス軸に印加せず、前記勾配磁場印加手段により位相エンコード勾配と時間積分値が等しい等価位相エンコード勾配をリード軸に印加し,前記等価位相エンコード勾配と時間積分値が等しく逆極性の等価リワインド勾配をリード軸に印加し、次に、前記勾配磁場印加手段によりリード勾配をリード軸に印加しながら前記NMR信号受信手段によりNMR信号を受信し、その受信したNMR信号から位相情報を取得し、その位相情報から前記0次位相成分を求める0次位相成分取得手段を具備したことを特徴とするMRI装置を提供する。
 上記第7の観点によるMRI装置では、0次位相成分を次のようにして求める。
(1)RFパルスを送信し、ワープ軸およびスライス軸には位相エンコード勾配を印加せず、位相エンコード勾配と時間積分値が等しい等価位相エンコード勾配をリード軸に印加し、前記位相エンコード勾配と時間積分値が等しく逆極姓の等価リワインド勾配をリード軸に印加し、次にリード軸にリード勾配を印加しながらNMR信号を受信し、その受信したNMR信号から位相情報を取得する。
(2)位相情報から0次位相成分を求める。
 前記位相情報は、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響を等価的にリード軸に加えた場合の位相情報である。そこで、勾配中心での位相を求めれば、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響の0次位相成分を定量的に知ることが出来る。
 第8の観点では、この発明は、上記構成のMRI装置において、位相エンコード勾配およびリワインド勾配をワープ軸に印加したときに得られたNMR信号と位相エンコード勾配およびリワインド勾配をワープ軸に印加しないときに得られたNMR信号とから前記0次位相成分を求める0次位相成分取得手段を更に具備したことを特徴とするMRI装置を提供する。
 上記第8の観点によるMRI装置では、0次位相成分を次のようにして求める。
(1)位相エンコード勾配およびリワインド勾配をワープ軸に印加して現状のNMR信号を得る。
(2)位相エンコード勾配およびリワインド勾配をワープ軸に印加せずに理想のNMR信号を得る。
(3)現状のNMR信号のリード方向の1Dフーリエ変換の勾配中心での位相から0次位相量を求め、理想のNMR信号のリード方向の1Dフーリエ変換の勾配中心での位相から0次位相量を求め、両者の差から渦電流または残留磁化の影響の0次位相成分を求める。
 位相エンコード勾配およびリワインド勾配を印加したときと印加しないときの0次位相成分の差をとれば、位相エンコード勾配およびリワインド勾配に起因する渦電流又は残留磁化の影響の0次位相成分を定量的に知ることが出来る。
 なお、位相エンコード勾配およびリワインド勾配をワープ軸に加えるため、それによる渦電流または残留磁化の影響が0次位相成分に重畳されてしまう。そこで、これを防ぐため、位相エンコード勾配およびリワインド勾配は、前記第1の観点または第2の観点により渦電流または残留磁化の影響を補正したものを用いるのが好ましい。
 第9の観点では、この発明は、RFパルス送信手段と,勾配磁場印加手段と,NMR信号受信手段とを備えたMRI装置において、前記RFパルス送信手段により励起パルスを印加した後、前記RFパルス送信手段により反転パルスを送信し、前記勾配磁場印加手段により位相エンコード勾配をスライス軸に印加し、前記NMR信号受信手段によりNMR信号を受信し、前記勾配磁場印加手段により前記位相エンコード勾配と時間積分値が等しく逆極性の基本成分に前記位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響を補正するスライス軸補正成分を加えたリワインド勾配をスライス軸に印加するか、又は、前記基本成分に相当するリワインド勾配および前記スライス軸補正成分に相当する補助リワインド勾配をスライス軸に印加することをスライス軸方向のエンコード数だけ繰り返すことを特徴とするMRI装置を提供する。
 上記第9の観点によるMRI装置では、“(位相エンコード勾配と時間積分値が等しく逆極性の基本成分)+(位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響を補正するスライス軸補正成分)”からなるリワインド勾配をスライス軸に印加するか、又は、(位相エンコード勾配と時間積分値が等しく逆極性の基本成分)からなるリワインド勾配および(位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響を補正するスライス軸補正成分)からなる補助リワインド勾配をスライス軸に印加する。
 前記基本成分により位相エンコード量を“0”に戻し(本来のリワインド)、前記スライス軸補正成分により位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響をキャンセルする。このため、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響によるイメージの画質の劣化を防止できるようになる。
 第10の観点では、この発明は、上記構成のMRI装置において、前記RFパルス送信手段によりRFパルスを送信し、位相エンコード勾配をスライス軸に印加せず、前記勾配磁場印加手段によりリード勾配をリード軸に印加しながら前記NMR信号受信手段によりNMR信号を受信し、その受信したNMR信号から第1の位相情報を取得する第1位相情報取得手段と、前記RFパルス送信手段によりRFパルスを送信し、位相エンコード勾配をスライス軸に印加せず、前記勾配磁場印加手段により位相エンコード勾配とその後のリワインド勾配の基本成分の差分に相当する差分勾配をリード軸に印加し,前記位相エンコード勾配と時間積分値が等しい等価位相エンコード勾配および前記リワインド勾配の基本成分と時間積分値が等しい等価リワインド勾配をリード軸に印加し、次に、前記勾配磁場印加手段によりリード勾配をリード軸に印加しながら前記NMR信号受信手段によりNMR信号を受信し、その受信したNMR信号から第2の位相情報を取得する第2の位相情報取得手段と、前記第1の位相情報と前記第2の位相情報とから前記スライス軸補正成分を求めるスライス軸補正成分算出手段とを更に具備したことを特徴とするMRI装置を提供する。
 上記第10の観点によるMRI装置では、前記スライス軸補正成分を次のようにして求める。
(1)RFパルスを送信し、スライス軸には位相エンコード勾配を印加せず、リード軸にリード勾配を印加しながらNMR信号を受信し、その受信したNMR信号から第1の位相情報を取得する。
(2)RFパルスを送信し、スライス軸には位相エンコード勾配を印加せず、位相エンコード勾配とその後のリワインド勾配の基本成分の差分に相当する差分勾配をリード軸に印加し、前記位相エンコード勾配と時間積分値が等しい等価位相エンコード勾配および前記リワインド勾配の基本成分と時間積分値が等しい等価リワインド勾配をリード軸に印加し、リード軸にリード勾配を印加しながらNMR信号を受信し、その受信したNMR信号から第2の位相情報を取得する。
(3)第1の位相情報と第2の位相情報とからスライス軸補正成分を求める。
 前記第1の位相情報は、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響がない場合の位相情報である。また、前記第2の位相情報は、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響を等価的にリード軸に加えた場合の位相情報である。そこで、第1の位相情報と第2の位相情報を比較すれば、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響を定量的に知ることが出来る。従って、それをキャンセルするためのスライス軸補正成分を定量的に求めることが出来る。
 この発明のMRI装置によれば、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響によるイメージの画質の劣化を防止することが出来る。特に、永久磁石を用いたMRI装置におけるイメージの画質の改善に有用である。
 以下、図に示す実施形態によりこの発明をさらに詳しく説明する。なお、これによりこの発明が限定されるものではない。
−第1の実施形態−
 図1は、この発明の第1の実施形態のMRI装置のブロック図である。
 このMRI装置100において、マグネットアセンブリ1は、内部に被検体を挿入するための空間部分(孔)を有し、この空間部分を取りまくようにして、被検体に一定の主磁場を印加する永久磁石1pと、スライス軸,ワープ軸,リード軸の勾配磁場を発生するための勾配磁場コイル1gと、被検体内の原子核のスピンを励起するためのRFパルスを与える送信コイル1tと、被検体からのNMR信号を検出する受信コイル1rとが配置されている。前記勾配磁場コイル1g,送信コイル1tおよび受信コイル1rは、それぞれ勾配磁場駆動回路3,RF電力増幅器4および前置増幅器5に接続されている。
 シーケンス記憶回路8は、計算機7からの指令に従い、記憶しているパルスシーケンスに基づいて勾配磁場駆動回路3を操作し、前記マグネットアセンブリ1の勾配磁場コイル1gから勾配磁場を発生させると共に、ゲート変調回路9を操作し、RF発振回路10の搬送波出力信号を所定タイミング・所定包絡線形状のパルス状信号に変調し、それをRFパルスとしてRF電力増幅器4に加え、RF電力増幅器4でパワー増幅した後、前記マグネットアセンブリ1の送信コイル1tに印加し、目的のスライス領域を選択励起する。
 前置増幅器5は、マグネットアセンブリ1の受信コイル1rで検出された被検体からのNMR信号を増幅し、位相検波器12に入力する。位相検波器12は、RF発振回路10の搬送波出力信号を参照信号とし、前置増幅器5からのNMR信号を位相検波して、A/D変換器11に与える。A/D変換器11は、位相検波後のアナログ信号をディジタル信号に変換して、計算機7に入力する。
 計算機7は、A/D変換器11からデータを読み込み、画像再構成演算を行い、目的のスライス領域のイメージを生成する。このイメージは、表示装置6にて表示される。また、計算機7は、操作卓13から入力された情報を受け取るなどの全体的な制御を受け持つ。
 図2は、上記MRI装置100におけるワープ軸補正成分取得処理を示すフローチャートである。
 ステップS1では、図3に示すパルスシーケンスA0によりデータsy0(k)を収集する。このパルスシーケンスA0では、励起パルスRとスライス勾配ssを印加し、次に反転パルスPとスライス勾配ssを印加し、次にリード勾配gxwを印加しながらエコーSEからNMR信号を受信し、データsy0(k)を収集する。なお、ワープ軸には、位相エンコード勾配を印加しない。
 ステップS2では、データsy0(k)をリード方向に一次元フーリエ変換し、その結果をSY0(x)とする。
 ステップS3では、フーリエ変換結果SY0(x)の位相項(Arctan{SY0(x)})の一次の傾きdy0を求める(最小2乗法などを適用して求める)。また、勾配中心における位相量b0=Arctan{SY0(0)}を求める。この位相量b0は、残留磁化がない場合の勾配中心の位相量である。
 以上のステップS1〜S3は、勾配磁場gx1やgxwが主に渦電流によって生じさせてしまう影響(エコー信号SEのエコーセンターのずれ)を求める処理である。
 ステップS4では、図4に示すパルスシーケンスAjによりデータsyi(k)を収集する。このパルスシーケンスAjでは、励起パルスRとスライス勾配ssを印加し、次にスキャンパラメータによって決まるエンコード番号iの位相エンコード勾配gy(i)と時間積分値が等しい等価位相エンコード勾配gy(i)をリード軸に印加し、時間ty(精度を向上するため可能な限り長くする)後に前記等価位相エンコード勾配gy(i)と時間積分値が等しく逆極性の等価リワインド勾配gyr(i)をリード軸に印加する。次に反転パルスPとスライス勾配ssを印加し、次にリード勾配gxwを印加しながらエコーSEからNMR信号を受信し、データsyi(k)を収集する。なお、ワープ軸には、位相エンコード勾配を印加しない。ここで、全てのエンコード番号iについてステップS4を繰り返してもよい(この場合j=iとなる)が、時間を短縮するために適当に選択したエンコード番号iについてステップS4を繰り返し(この場合j≠iとなる)、選択しなかったエンコード番号のデータは補間により求めてもよい。最も簡単にするには、最大の位相エンコード勾配を与えるエンコード番号についてだけステップS4を実行し(この場合j=1のみとなる)、他のエンコード番号のデータはエンコード勾配に比例して算出してもよい。
 ステップS5では、データsyi(k)をリード方向に一次元フーリエ変換し、その結果をSYi(x)とする。
 ステップS6では、フーリエ変換結果SYi(x)の位相項(Arctan{SYi(x)})の一次の傾きdyiを(最小2乗法などを適用して)求める。また、勾配中心における位相量bi=Arctan{SYi(0)}を求めると共に、位相量差(bi−b0)を算出する。この位相量差(bi−b0)は、位相エンコード勾配gy(i)に起因する残留磁化の影響によって場所に依存せずに一様に加わる0次位相成分である。
 以上のステップS4〜S6は、位相エンコード勾配gy(i)が主に残留磁化によって生じさせてしまう影響を求める処理である。
 ステップS7では、(dyi−dy0)から等価位相エンコード勾配gy(i)に起因する渦電流や残留磁化の影響の大きさΔGY(i)を算出する。
 dy0は、位相エンコード勾配がない場合の位相回りを表している。一方、dyiは、等価位相エンコード勾配gy(i)がある場合の位相回りを表している。本来、等価位相エンコード勾配gy(i)が等価リワインド勾配gyr(i)で打ち消されるため、(dyi−dy0)=0のはずである。しかるに、(dyi−dy0)≠0であれば、その差の大きさは、等価位相エンコード勾配gy(i)に起因する渦電流や残留磁化の影響の大きさを表している。従って、(dyi−dy0)から、等価位相エンコード勾配gy(i)に起因する渦電流や残留磁化の影響の大きさΔGY(i)を算出できる。
 すなわち、リード勾配gxwの換隔をa_gxwとし、等価位相エンコード勾配gy(i)に起因する渦電流や残留磁化の影響によるエコーセンターのずれ時間をty0とするとき、
 γ・ΔGY(i)・ty=γ・a_gxw・ty0  (但し、γは磁気回転比)
の関係があり、
 ΔGY(i)=a_gxw・ty0/ty
が成立する。
 ステップS8では、次式によって補正係数αi(単位位相エンコード量当りの渦電流や残留磁化の影響の大きさ)を求める。
Figure 2004073893
 ステップS9では、スキャンパラメータによって決まる位相エンコード勾配の基本成分gy(i)と補正係数αiから、
 qi=αi・gy(i)    (但し、qi≦1.0)
によりワープ軸補正成分qiを求める。
 図5は、上記MRI装置100のイメージング用データ収集処理を示すフローチャートである。
 ステップS10では、スキャンパラメータによって決まる位相エンコード勾配の基本成分gy(i)とワープ軸補正成分qiとから新たなリワインド勾配gyr(i)’を求める。
 gyr(i)’=0.01・gy(i)+qi
 ステップS11では、図6に示す新たなリワインド勾配gyr(i)’を使った高速SE法のパルスシーケンスBpによりイメージング用データを収集する。このとき、位相量差(bi−b0)をキャンセルするように位相検波器12における検波位相を調整するか、又は、対応する反転パルスP1,P2,P3の送信位相を調整する。
 以上により収集したイメージング用データを用いてイメージングを行えば、ワープ軸の位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響によるイメージの画質の劣化を防止できる。
−第2の実施形態−
 第2の実施形態は、第1の実施形態の変形であり、第1の実施形態と同様にしてワープ軸補正成分qiを取得するが、図6のパルスシーケンスBpの代りに、図7に示すパルスシーケンスCpによりイメージング用データを収集する。
 すなわち、図7に示すように、前記基本成分gy(i)に相当するリワインド勾配gyr(i)を印加すると共に、前記ワープ軸補正成分qiに相当する補助リワインド勾配gqr(i)をワープ軸に印加する。
 これにより収集したイメージング用データを用いてイメージングを行っても、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響によるイメージの画質の劣化を防止できる。
−第3の実施形態−
 第3の実施形態は、第1の実施形態の変形であり、第1の実施形態と同様にしてワープ軸補正成分qiを取得するが、スキャンパラメータによって決まる位相エンコード勾配の基本成分gy(i)とワープ軸補正成分qiとから新たな位相エンコード勾配gy(i)’を求め、図8に示すように、この新たな位相エンコード勾配gy(i)’を使った高速SE法のパルスシーケンスDpによりイメージング用データを収集する。
 これにより収集したイメージング用データを用いてイメージングを行っても、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響によるイメージの画質の劣化を防止できる。
−第4の実施形態−
 第4の実施形態は、第1の実施形態の変形であり、第1の実施形態と同様にしてワープ軸補正成分qiを取得するが、図9に示すように、前記基本成分gy(i)に相当する位相エンコード勾配gy(i)を印加すると共に、前記ワープ軸補正成分qiに相当する補助位相エンコード勾配gq(i)をワープ軸に印加する高速SE法のパルスシーケンスDpによりイメージング用データを収集する。
 これにより収集したイメージング用データを用いてイメージングを行っても、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響によるイメージの画質の劣化を防止できる。
−第5の実施形態−
 第5の実施形態では、図2のワープ軸補正成分取得処理の代りに、図10のワープ軸補正成分取得処理を行う。
 図10は、第5の実施形態のワープ軸補正成分取得処理を示すフローチャートである。
 ステップV1では、スキャンパラメータによって決まる第i位相エンコード勾配gy(i)と等しい位相エンコード量で渦電流や残留磁化の影響が無視できる程度の振幅の第i位相エンコード勾配gy(i)Bを用いた図11に示すパルスシーケンスF1pにより第1エコーからデータsBi(k)を収集する。
 ステップV2では、データsBi(k)をリード方向に一次元フーリエ変換し、その結果をSBi(x)とする。
 ステップV3では、フーリエ変換結果SBi(x)のx=0での値SBi(0)を理想の位相情報φiとする。この理想の位相情報φiは、位相エンコード勾配に起因する渦電流や残留磁化の影響がない場合の位相のオフセット成分(0次位相成分)を表している。
 ステップV4では、スキャンパラメータによって決まる第i位相エンコード勾配gy(i)を用いた図12に示すパルスシーケンスF1p’により第1エコーからデータsBi’(k)を収集する。
 ステップV5では、データsBi’(k)をリード方向に一次元フーリエ変換し、その結果をSBi’(x)とする。
 ステップV6では、フーリエ変換結果SBi’(x)のx=0での値SBi’(0)を現状の位相情報φi’とする。この現状の位相情報φi’は、位相エンコード勾配に起因する渦電流や残留磁化の影響がある場合の位相のオフセット成分(0次位相成分)を表している。
 ステップV7では、現状の位相情報φi’を理想の位相情報φiに一致させるために加えるべきワープ軸補正成分qiを永久磁石型MRI装置の磁石特性に基づいて算出する。
 ステップV8では、上記ステップV1〜V7と同様にして第2エコーから第Mエコーによってワープ軸補正成分q(i+1)からq(i+M−1)を求める。
 図13および図14に、第2エコーのときのパルスシーケンスF2p,F2p’を示す。
 図15および図16に、第3エコーのときのパルスシーケンスF3p,F3p’を示す。
 以上により求めたワープ軸補正成分qiを用いて、図5〜図9に示したイメージング用データ収集を行い、そのイメージング用データを用いてイメージングを行っても、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響によるイメージの画質の劣化を防止できる。
−第6の実施形態−
 第6の実施形態は、キラー勾配の極性を切り換えることにより位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響を抑制する実施形態である。
 図17および図18は、第6の実施形態のパルスシーケンスである。
 図17のパルスシーケンスGpでは、励起パルスRとスライス勾配ssを印加する。
次に、第1の反転パルスP1とスライス勾配ssを印加し、位相エンコード勾配gy(i)をワープ軸に印加し、次にリード勾配rrを印加しながら第1エコーSE1からNMR信号を受信し、その後、前記エンコード勾配gy(i)と時間積分値が等しく逆極性のリワインド勾配gyr(i)をワープ軸に印加する。次に、第2の反転パルスP2とスライス勾配ssを印加し、エンコード勾配gy(i+1)をワープ軸に印加し、次にリード勾配rrを印加しながら第2エコーSE2からNMR信号を受信し、その後、前記エンコード勾配gy(i+1)と時間積分値が等しく逆極性のリワインド勾配gyr(i+1)をワープ軸に印加する。次に、第3の反転パルスP3とスライス勾配ssを印加し、エンコード勾配gy(i+2)をワープ軸に印加し、次にリード勾配rrを印加しながら第3エコーSE3からNMR信号を受信し、その後、前記エンコード勾配gy(i+2)と時間積分値が等しく逆極性のリワインド勾配gyr(i+2)をワープ軸に印加する。このように反転パルスの送信からNMR信号の受信までをM(ここでは、M=3)回繰り返す。次に、キラー勾配Kilを印加するが、前記位相エンコード勾配gy(i),gy(i+1),gy(i+2)の総和の極性と同じ極性(ここでは正)とする。
 次に、図18のパルスシーケンスGqでは、図17と同様に励起パルスRの送信からリワインド勾配gyr(j+2)までを行う。次に、キラー勾配Kilを印加するが、位相エンコード勾配gy(j),gy(j+1),gy(j+2)の総和の極性と同じ極性(ここでは負)とする。
 以上のように、反転RFパルスの送信からNMR信号の受信までをM回繰り返すときに印加するM回の位相エンコード勾配の総和の極性と同じ極性となるようにキラー勾配Kilの極性を切り換えると、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響をキラー勾配Kilでキャンセルすることが出来る。このため、位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響によるイメージの画質の劣化を防止できるようになる。
−第7の実施形態−
 図19は、上記MRI装置100における0次位相成分取得処理を示すフローチャートである。
 ステップR1では、図20に示すように、ワープ軸に位相エンコード勾配およびリワインド勾配を印加しないパルスシーケンスH0により第2エコーSE2のデータsy0(k)を収集する。
 ステップR2では、データsy0(k)をリード方向に一次元フーリエ変換し、その結果をSY0(x)とする。
 ステップR3では、0次位相量b0=Arctan{SY0(0)}を求める。この0次位相量b0は、残留磁化がない場合の勾配中心の位相量である。
 ステップR4では、図21に示すように、ワープ軸に位相エンコード勾配gy(i)およびリワインド勾配gyr(i)’を印加したパルスシーケンスHjにより第2エコーSE2のデータsyj(k)を収集する。ここで、リワインド勾配gyr(i)’は、スキャンパラメータによって決まる位相エンコード勾配の基本成分gy(i)とワープ軸補正成分qiとから求めた新たなリワインド勾配gyr(i)’である。
 ステップR5では、データsyi(k)をリード方向に一次元フーリエ変換し、その結果をSYi(x)とする。
 ステップR6では、0次位相量bj=Arctan{SYi(0)}を求める。この0次位相量bjは、残留磁化がある場合の勾配中心の位相量である。
 ステップR7では、0次位相成分bi=b0−bjを求める。
 以上により取得した0次位相成分biを図5のステップS12で用いれば、ゴーストアーチファクトを抑制することが出来る。
−第8の実施形態−
 第8の実施形態は、3D高速SE法におけるスライス軸の位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響によるイメージの画質の劣化を防止するものである。
 図22は、上記MRI装置100におけるスライス軸補正成分取得処理を示すフローチャートである。
 ステップL1では、図23に示すパルスシーケンスI0によりデータsz0(k)を収集する。このパルスシーケンスI0では、励起パルスRとスライス勾配ssを印加し、次に反転パルスPとスライス勾配ssを印加し、次にリード勾配gxwを印加しながらエコーSEからNMR信号を受信し、データsz0(k)を収集する。なお、ワープ軸およびスライス軸には位相エンコード勾配を印加しない。
 ステップL2では、データsz0(k)をリード方向に一次元フーリエ変換し、その結果をSZ0(x)とする。
 ステップL3では、フーリエ変換結果SZ0(x)の位相項(Arctan{SZ0(x)})の一次の傾きdz0を求める(最小2乗法などを適用して求める)。また、勾配中心における位相量b0=Arctan{SZ0(0)}を求める。この位相量b0は、残留磁化がない場合の勾配中心の位相量である。
 以上のステップL1〜L3は、勾配磁場gx1やgxwが主に渦電流によって生じさせてしまう影響(エコー信号SEのエコーセンターのずれ)を求める処理である。
 ステップL4では、図24に示すパルスシーケンスIjによりデータszi(k)を収集する。このパルスシーケンスIjでは、励起パルスRとリード軸にスライス勾配ssを印加し、次にスキャンパラメータによって決まるエンコード番号iのスライス軸の位相エンコード勾配gz(i)とリワインド勾配gzr(i)の差分に相当する差分勾配ddをリード軸に印加し、次にスライス軸の位相エンコード勾配gz(i)と等しい等価位相エンコード勾配gz(i)をリード軸に印加し、反転パルスPとスライス勾配ssを印加し、スライス軸のリワインド勾配gzr(i)と等しい等価リワインド勾配gzr(i)をリード軸に印加し、時間tz後にリード勾配gxwを印加しながらエコーSEからNMR信号を受信し、データszi(k)を収集する。なお、ワープ軸には、位相エンコード勾配を印加しない。ここで、全てのエンコード番号iについてステップL4を繰り返してもよい(この場合j=iとなる)が、時間を短縮するために適当に選択したエンコード番号iについてステップL4を繰り返し(この場合j≠iとなる)、選択しなかったエンコード番号のデータは補間により求めてもよい。
 ステップL5では、データszi(k)をリード方向に一次元フーリエ変換し、その結果をSZi(x)とする。
 ステップL6では、フーリエ変換結果SZi(x)の位相項(Arctan{SZi(x)})の一次の傾きdziを(最小2乗法などを適用して)求める。また、勾配中心における位相量bi=Arctan{SZi(0)}を求めると共に、位相量差(bi−b0)を算出する。この位相量差(bi−b0)は、位相エンコード勾配gz(i)に起因する残留磁化の影響によって場所に依存せずに一様に加わる0次位相成分である。
 以上のステップL4〜L6は、位相エンコード勾配gz(i)が主に残留磁化によって生じさせてしまう影響を求める処理である。
 ステップL7では、(dzi−dz0)から位相エンコード勾配gz(i)に起因する渦電流や残留磁化の影響の大きさΔGZ(i)を算出する。
 dz0は、位相エンコード勾配がない場合の位相回りを表している。一方、dziは、位相エンコード勾配gz(i)がある場合の位相回りを表している。本来、位相エンコード勾配gz(i)がリワインド勾配gzr(i)で打ち消されるため、(dzi−dz0)=0のはずである。しかるに、(dzi−dz0)≠0であれば、その差の大きさは、位相エンコード勾配gz(i)に起因する渦電流や残留磁化の影響の大きさを表している。従って、(dyi−dy0)から、位相エンコード勾配gz(i)に起因する渦電流や残留磁化の影響の大きさΔGZ(i)を算出できる。
 すなわち、リード勾配gxwの振幅をa_gxwとし、位相エンコード勾配gz(i)に起因する渦電流や残留磁化の影響によるエコーセンターのずれ時間をtz0とするとき、
 γ・ΔGZ(i)・tz=γ・a_gxw・tz0 (但し、γは磁気回転比)
の関係があり、
 ΔGZ(i)=a_gxw・tz0/tz
が成立する。
 ステップL8では、次式によって補正係数βi(単位位相エンコード量当りの渦電流や残留磁化の影響の大きさ)を求める。
Figure 2004073893
 ステップL9では、スキャンパラメータによって決まる位相エンコード勾配の基本成分gz(i)と補正係数βiから、
 wi=βi・gz(i)
によりスライス軸補正成分wiを求める。
 図25は、イメージング用データ収集処理を示すフローチャートである。
 ステップL10では、スキャンパラメータによって決まる位相エンコード勾配の基本成分gz(i)とスライス補正成分wiとから新たなリワインド勾配gzr(i)’を求める。
 gzr(i)’=gz(i)+wi
 ステップL11では、図26に示す新たなスライス軸のリワインド勾配gzr(i)’を使った3D高速SE法のパルスシーケンスJpによりイメージング用データを収集する。このとき、先述した第1の実施形態における新たなワープ軸のリワインド勾配gyr(i)’を同時に用いるのが好ましい。また、位相量差(bi−b0)をキャンセルするように位相検波器12における検波位相を調整するか、又は、対応する反転パルスP1,P2,P3の送信位相を調整する。
 なお、図7〜図9を参照して説明したのと同様に、スライス軸の補助リワインド勾配や補助位相エンコード勾配を用いてもよい。
 以上により収集したイメージング用データを用いてイメージングを行えば、スライス軸の位相エンコード勾配に起因する渦電流または残留磁化の影響によるイメージの画質の劣化を防止できる。
この発明の第1の実施形態のMRI装置を示すブロック図である。 第1の実施形態におけるワープ軸補正成分取得処理を示すフローチャートである。 図2のワープ軸補正成分取得処理で用いるパルスシーケンスの一つの例示図である。 図2のワープ軸補正成分取得処理で用いるパルスシーケンスの別の例示図である。 第1の実施形態におけるイメージング用データ収集処理を示すフローチャートである。 図5のイメージング用データ収集処理で用いるパルスシーケンスの例示図である。 第2の実施形態のイメージング用データ収集処理で用いるパルスシーケンスの例示図である。 第3の実施形態のイメージング用データ収集処理で用いるパルスシーケンスの例示図である。 第4の実施形態のイメージング用データ収集処理で用いるパルスシーケンスの例示図である。 第5の実施形態におけるワープ軸補正成分取得処理を示すフローチャートである。 図10のワープ軸補正成分取得処理で用いるパルスシーケンスの第1エコーについての例示図である。 図10のワープ軸補正成分取得処理で用いるパルスシーケンスの第1エコーについての別の例示図である。 図10のワープ軸補正成分取得処理で用いるパルスシーケンスの第2エコーについての例示図である。 図10のワープ軸補正成分取得処理で用いるパルスシーケンスの第2エコーについての別の例示図である。 図10のワープ軸補正成分取得処理で用いるパルスシーケンスの第3エコーについての例示図である。 図10のワープ軸補正成分取得処理で用いるパルスシーケンスの第3エコーについての別の例示図である。 第6の実施形態におけるイメージング用データ収集処理で用いるパルスシーケンスの例示図である。 第6の実施形態におけるイメージング用データ収集処理で用いるパルスシーケンスの別の例示図である。 第7の実施形態における0次位相成分取得処理のフローチャートである。 図19の0次位相成分取得処理で用いるパルスシーケンスの一つの例示図である。 図19の0次位相成分取得処理で用いるパルスシーケンスの別の例示図である。 第8の実施形態におけるスライス軸補正成分取得処理を示すフローチャートである。 図22のスライス軸補正成分取得処理で用いるパルスシーケンスの例示図である。 図22のスライス軸補正成分取得処理で用いるパルスシーケンスの別の例示図である。 第8の実施形態におけるイメージング用データ収集処理を示すフローチャートである。 図25のイメージング用データ収集処理で用いるパルスシーケンスの例示図である。 従来の高速SE法のパルスシーケンス図である。 k−空間におけるデータ収集軌跡の説明図である。 従来の3D高速SE法のパルスシーケンス図である。 従来の高速SE法の問題点の説明図である。 従来の3D高速SE法の問題点の説明図である。
符号の説明
符号の説明
 100     MRI装置
 1       マグネットアセンブリ
 1p      永久磁石
 7       計算機
 8       シーケンス記憶回路

Claims (4)

  1.  RFパルス送信手段により励起RFパルスを送信し、次にRFパルス送信手段により反転RFパルスを送信し、次に勾配磁場印加手段により位相エンコード勾配をワープ軸に印加し、次に前記勾配磁場印加手段によりリード勾配をリード軸に印加しながらNMR信号受信手段によりNMR信号を受信し、前記反転RFパルスの送信からNMR信号の受信までをM回繰り返した後、前記勾配磁場印加手段によりキラー勾配を印加し、前記励起RFパルスの送信から前記キラー勾配の印加までをN回繰り返して、(M×N)回の異なる位相エンコードを施したNMR信号を収集するMRI装置において、
     前記勾配磁場印加手段は、前記反転RFパルスの送信からNMR信号の受信までをM回繰り返すときに印加するM回の位相エンコード勾配の総和の極性と同じ極性となるように、前記キラー勾配の極性を切り換えることを特徴とするMRI装置。
  2.  RFパルス送信手段により励起RFパルスを送信し、次にRFパルス送信手段により反転RFパルスを送信し、次に勾配磁場印加手段により位相エンコード勾配をワープ軸に印加するか又はワープ軸およびスライス軸に印加し、次に前記勾配磁場印加手段によりリード勾配をリード軸に印加しながらNMR信号受信手段によりNMR信号を受信するMRI装置において、
     前記位相エンコード勾配に起因する残留磁化の影響によって生じる0次位相成分を抑制するように、前記RFパルス送信手段による反転RFパルスの送信位相を変更するか、又は、前記NMR信号受信手段での位相検波の検波位相を変更することを特徴とするMRI装置。
  3.  請求項2に記載のMRI装置において、
     前記RFパルス送信手段によりRFパルスを送信し、位相エンコード勾配をワープ軸およびスライス軸に印加せず、前記勾配磁場印加手段により位相エンコード勾配と時間積分値が等しい等価位相エンコード勾配をリード軸に印加し,前記等価位相エンコード勾配と時間積分値が等しく逆極性の等価リワインド勾配をリード軸に印加し、次に、前記勾配磁場印加手段によりリード勾配をリード軸に印加しながら前記NMR信号受信手段によりNMR信号を受信し、その受信したNMR信号から位相情報を取得し、その位相情報から前記0次位相成分を求める0次位相成分取得手段を具備したことを特徴とするMRI装置。
  4.  請求項2に記載のMRI装置において、位相エンコード勾配およびリワインド勾配をワープ軸に印加したときに得られたNMR信号と位相エンコード勾配およびリワインド勾配をワープ軸に印加しないときに得られたNMR信号とから前記0次位相成分を求める0次位相成分取得手段を更に具備したことを特徴とするMRI装置。
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