JP2004071087A - 光ディスク製造用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】光ディスクの製造工程中または製品の保管中に生じる剥離を防止するとともに、得られる光ディスクの反りを低減することのできる光ディスク製造用シートを提供する。
【解決手段】エネルギー線硬化性を有し、硬化前の貯蔵弾性率が10〜10Paであるスタンパー受容層11と、ポリカーボネートに対する接着力が200mN/25mm以上であり、スタンパー受容層11の硬化時における貯蔵弾性率が10〜10Paである接着層12とを積層して光ディスク製造用シート1とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク製造用シートに関するものであり、特に、スタンパーの凹凸パターンが転写され、ピットまたはグルーブが構成される光ディスク製造用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクを製造する方法として、ドライ光硬化性フィルム(本発明におけるスタンパー受容層に該当する。)をポリカーボネートからなる光ディスク基板(ポリカーボネートディスク)にラミネートし、次いでスタンパーをドライ光硬化性フィルムに圧着し、その状態で光を照射して光硬化性フィルムを硬化させた後、光硬化したフィルムとスタンパーとを分離し、光硬化したフィルムのエンボス面に光反射層を形成する方法が知られている(特許第2956989号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
光硬化性フィルムは、光の照射により硬化して接着力が低下し、スタンパーとの分離が可能となるが、同時に光ディスク基板の素材であるポリカーボネートに対する接着力も低下するため、光ディスクの製造工程中に、ポリカーボネート製の光ディスク基板と光硬化後のフィルムとが分離したり、完成した光ディスクが保管の条件によっては層間で剥離してしまうおそれがあった。
【0004】
また、光硬化性フィルムは、光の照射による硬化反応に伴って収縮するが、それにより光硬化性フィルムに生じる収縮応力が光ディスク基板の光硬化性フィルムとの接触面に対して収縮方向の力を及ぼすため、得られる光ディスクに反りが発生するという問題があった。
【0005】
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、光ディスクの製造工程中または製品の保管中に生じる剥離を防止するとともに、得られる光ディスクの反りを低減することのできる光ディスク製造用シートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、エネルギー線硬化性を有し、硬化前の貯蔵弾性率が10〜10Paであるスタンパー受容層と、ポリカーボネートに対する接着力が200mN/25mm以上であり、前記スタンパー受容層の硬化時における貯蔵弾性率が10〜10Paである接着層とが積層されてなる光ディスク製造用シートを提供する(請求項1)。
【0007】
上記発明(請求項1)によれば、接着層のポリカーボネートに対する接着力が、硬化後のスタンパー受容層のスタンパーに対する通常の接着力よりも高くなるように設定されているため、硬化したスタンパー受容層とスタンパーとを分離するときに、接着層(スタンパー受容層)とポリカーボネート基板・シート・フィルム等のポリカーボネート層とが分離してしまうことが防止される。
【0008】
また、上記発明(請求項1)によれば、スタンパー受容層は、ポリカーボネートに対する接着力が高い接着層を介してポリカーボネート層に接着され得るため、製品の保管中にスタンパー受容層とポリカーボネート層とが剥離してしまうことが防止される。
【0009】
さらに、上記発明(請求項1)のように、接着層の貯蔵弾性率がスタンパー受容層の硬化時において10〜10Paであることにより、硬化反応に伴ってスタンパー受容層に収縮応力が生じたとしても、接着層がその収縮応力を緩和し、スタンパー受容層が光ディスク基板、カバーシート等の接着対象物に対して及ぼす収縮方向の力を小さくすることができるため、得られる光ディスクの反りを低減することが可能となる。
【0010】
上記発明(請求項1)において、前記接着層は、感圧接着剤から構成されるのが好ましく(請求項2)、また上記発明(請求項2)において、前記感圧接着剤は、アクリル酸エステル共重合体を構成成分とするのが好ましい(請求項3)。このような接着剤は、スタンパー受容層およびポリカーボネートに対する接着性に優れているとともに、貯蔵弾性率を上記の範囲に設定するのが容易である。
【0011】
上記発明(請求項1〜3)において、前記スタンパー受容層は、側鎖にエネルギー線硬化性基を有するアクリル酸エステル共重合体を構成成分とするのが好ましい(請求項4)。このようなアクリル酸エステル共重合体は、スタンパー受容層として好ましい性質を有しており、スタンパーの凹凸パターンを精密に転写することが可能であるとともに、硬化後にスタンパーから剥離してもスタンパーへの付着物がほとんどない。
【0012】
上記発明(請求項1〜4)において、前記スタンパー受容層は、少なくとも1種のカルボキシル基を有するモノマーを共重合してなるカルボキシル基含有共重合体を含有するのが好ましい(請求項5)。このようにスタンパー受容層を構成する材料にカルボキシル基が存在すると、スタンパー受容層と、スタンパー受容層上に形成される金属薄膜からなる反射膜との接着力が高くなるため、製品の保管中にスタンパー受容層と反射膜とが剥離してしまうことが防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
〔光ディスク製造用シート〕
図1は本発明の一実施形態に係る光ディスク製造用シートの断面図である。
【0014】
図1に示すように、本実施形態に係る光ディスク製造用シート1は、剥離シート13’と、接着層12と、スタンパー受容層11と、剥離シート13とを積層してなるものである。ただし、剥離シート13,13’は、光ディスク製造用シート1の使用時に剥離される。
【0015】
スタンパー受容層11は、スタンパーに形成されている凹凸パターンが転写され、ピットまたはグルーブが構成される層である。このスタンパー受容層11は、エネルギー線硬化性を有し、スタンパー受容層11の硬化前の貯蔵弾性率は10〜10Paであり、好ましくは10〜5×10Paである。
【0016】
ここで、「硬化前の貯蔵弾性率」の測定温度は、スタンパーと光ディスク製造用シート1とを重ね合わせる(圧着する)作業環境と同じ温度であるものとする。すなわち、スタンパーと光ディスク製造用シート1とを室温で重ね合わせる場合、貯蔵弾性率は、室温下で測定したものであり、スタンパーと光ディスク製造用シート1とを加熱下で重ね合わせる場合、貯蔵弾性率は、加熱温度と同じ温度で測定したものである。
【0017】
スタンパー受容層11の硬化前の貯蔵弾性率が上記のような範囲にあると、スタンパーをスタンパー受容層11に圧着するだけで、スタンパーに形成されている凹凸パターンがスタンパー受容層11に精密に転写され、光ディスクの製造が極めて簡単になる。
【0018】
また、スタンパー受容層11の硬化後の貯蔵弾性率は、10Pa以上であるのが好ましく、特に、10〜1011Paであるのが好ましい。ここで、「硬化後の貯蔵弾性率」の測定温度は、光ディスクの保管環境と同じ温度、すなわち室温であるものとする。
【0019】
スタンパー受容層11の硬化後の貯蔵弾性率が上記のような範囲にあると、スタンパー受容層11に転写されたピットやグルーブが硬化によって確実に固定され、スタンパーとスタンパー受容層11とを分離する際に、ピットやグルーブが破壊されたり、変形したりするおそれがなくなる。
【0020】
スタンパー受容層11は、エネルギー線硬化性を有するポリマー成分を主成分とするものが好ましいが、その他に、エネルギー線硬化性を有しないポリマー成分とエネルギー線硬化性の多官能モノマーまたはオリゴマーとの混合物を主成分とするものであってもよい。
【0021】
スタンパー受容層11が、エネルギー線硬化性を有するポリマー成分を主成分とする場合について、以下説明する。
【0022】
スタンパー受容層11を構成するエネルギー線硬化性を有するポリマー成分は、側鎖にエネルギー線硬化性基を有するアクリル酸エステル共重合体であるのが好ましい。また、このアクリル酸エステル共重合体は、官能基含有モノマー単位を有するアクリル系共重合体(a1)と、その官能基に結合する置換基を有する不飽和基含有化合物(a2)とを反応させて得られる、側鎖にエネルギー線硬化性基を有する分子量100,000以上のエネルギー線硬化型共重合体(A)であるのが好ましい。
【0023】
アクリル系共重合体(a1)は、官能基含有モノマーから導かれる構成単位と、(メタ)アクリル酸エステルモノマーまたはその誘導体から導かれる構成単位とからなる。
【0024】
アクリル系共重合体(a1)が有する官能基含有モノマーは、重合性の二重結合と、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、エポキシ基等の官能基とを分子内に有するモノマーであり、好ましくはヒドロキシル基含有不飽和化合物、カルボキシル基含有不飽和化合物が用いられる。
【0025】
このような官能基含有モノマーのさらに具体的な例としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシル基含有アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有化合物が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
【0026】
この官能基含有モノマーとしては、エネルギー線硬化型共重合体中にカルボキシル基が存在するようなものを選択するのが好ましい。エネルギー線硬化型共重合体中にカルボキシル基が存在すると、スタンパー受容層11とスタンパー受容層11上に形成される金属薄膜(記録・再生のための反射膜等)との接着力が高くなり、得られる光ディスクの強度、耐久性が向上する。
【0027】
エネルギー線硬化型共重合体中に存在するカルボキシル基の量は、モノマー換算で、好ましくは0.01〜30mol%であり、さらに好ましくは5.0〜20mol%である。なお、カルボキシル基と後述する不飽和基含有化合物(a2)とが反応する場合(官能基含有モノマーがカルボキシル基含有モノマーである場合)、
(カルボキシル基含有モノマーのモル数)−(不飽和基含有化合物のモル数)に基づいて計算した値がカルボキシル基の含有量となる。
【0028】
アクリル系共重合体(a1)を構成する(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、シクロアルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、アルキル基の炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが用いられる。これらの中でも、特に好ましくはアルキル基の炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステル、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が用いられる。
【0029】
アクリル系共重合体(a1)は、上記官能基含有モノマーから導かれる構成単位を通常3〜100重量%、好ましくは5〜40重量%、特に好ましくは10〜30重量%の割合で含有し、(メタ)アクリル酸エステルモノマーまたはその誘導体から導かれる構成単位を通常0〜97重量%、好ましくは60〜95重量%、特に好ましくは70〜90重量%の割合で含有してなる。
【0030】
アクリル系共重合体(a1)は、上記のような官能基含有モノマーと、(メタ)アクリル酸エステルモノマーまたはその誘導体とを常法で共重合することにより得られるが、これらモノマーの他にも少量(例えば10重量%以下、好ましくは5重量%以下)の割合で、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、スチレン等が共重合されてもよい。
【0031】
上記官能基含有モノマー単位を有するアクリル系共重合体(a1)を、その官能基に結合する置換基を有する不飽和基含有化合物(a2)と反応させることにより、エネルギー線硬化型共重合体(A)が得られる。
【0032】
不飽和基含有化合物(a2)が有する置換基は、アクリル系共重合体(a1)が有する官能基含有モノマー単位の官能基の種類に応じて、適宜選択することができる。例えば、官能基がヒドロキシル基、アミノ基または置換アミノ基の場合、置換基としてはイソシアナート基またはエポキシ基が好ましく、官能基がカルボキシル基の場合、置換基としてはアジリジニル基、エポキシ基またはオキサゾリン基が好ましく、官能基がエポキシ基の場合、置換基としてはアミノ基、カルボキシル基またはアジリジニル基が好ましい。このような置換基は、不飽和基含有化合物(a2)1分子毎に一つずつ含まれている。
【0033】
また不飽和基含有化合物(a2)には、エネルギー線重合性の炭素−炭素二重結合が、1分子毎に1〜5個、好ましくは1〜2個含まれている。このような不飽和基含有化合物(a2)の具体例としては、例えば、メタクリロイルオキシエチルイソシアナート、メタ−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアナート、メタクリロイルイソシアナート、アリルイソシアナート;ジイソシアナート化合物またはポリイソシアナート化合物と、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの反応により得られるアクリロイルモノイソシアナート化合物;ジイソシアナート化合物またはポリイソシアナート化合物と、ポリオール化合物と、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの反応により得られるアクリロイルモノイソシアナート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸、2−(1−アジリジニル)エチル(メタ)アクリレート、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン等が挙げられる。
【0034】
不飽和基含有化合物(a2)は、上記アクリル系共重合体(a1)の官能基含有モノマー100当量当たり、通常20〜100当量、好ましくは40〜95当量、特に好ましくは60〜90当量の割合で用いられる。
【0035】
アクリル系共重合体(a1)と不飽和基含有化合物(a2)との反応においては、官能基と置換基との組合せに応じて、反応の温度、圧力、溶媒、時間、触媒の有無、触媒の種類を適宜選択することができる。これにより、アクリル系共重合体(a1)中の側鎖に存在する官能基と、不飽和基含有化合物(a2)中の置換基とが反応し、不飽和基がアクリル系共重合体(a1)中の側鎖に導入され、エネルギー線硬化型共重合体(A)が得られる。この反応における官能基と置換基との反応率は、通常70%以上、好ましくは80%以上であり、未反応の官能基がエネルギー線硬化型共重合体(A)中に残留していてもよい。
【0036】
このようにして得られるエネルギー線硬化型共重合体(A)の重量平均分子量は、100,000以上であり、好ましくは150,000〜1,500,000であり、特に好ましくは200,000〜1,000,000である。
【0037】
ここで、エネルギー線として紫外線を用いる場合には、上記エネルギー線硬化型共重合体(A)に光重合開始剤(B)を添加することにより、重合硬化時間および光線照射量を少なくすることができる。
【0038】
このような光重合開始剤(B)としては、具体的には、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4−ジエチルチオキサンソン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノン、(2,4,6−トリメチルベンジルジフェニル)フォスフィンオキサイド、2−ベンゾチアゾール−N,N−ジエチルジチオカルバメート、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−プロペニル)フェニル]プロパノン}などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。光重合開始剤(B)は、エネルギー線硬化型共重合体(A)100重量部に対して0.1〜10重量部、特には0.5〜5重量部の範囲の量で用いられることが好ましい。
【0039】
上記スタンパー受容層11においては、エネルギー線硬化型共重合体(A)および光重合開始剤(B)に、適宜他の成分を配合してもよい。他の成分としては、例えば、エネルギー線硬化性を有しないポリマー成分またはオリゴマー成分(C)、エネルギー線硬化性の多官能モノマーまたはオリゴマー成分(D)、架橋剤(E)、その他の添加剤(F)が挙げられる。
【0040】
エネルギー線硬化性を有しないポリマー成分またはオリゴマー成分(C)としては、例えば、ポリアクリル酸エステル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリオレフィン等が挙げられ、重量平均分子量が3,000〜250万のポリマーまたはオリゴマーが好ましい。
【0041】
エネルギー線硬化性の多官能モノマーまたはオリゴマー成分(D)としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルオリゴ(メタ)アクリレート、ポリウレタンオリゴ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0042】
架橋剤(E)としては、エネルギー線硬化型共重合体(A)等が有する官能基との反応性を有する多官能性化合物を用いることができる。このような多官能性化合物の例としては、イソシアナート化合物、エポキシ化合物、アミン化合物、メラミン化合物、アジリジン化合物、ヒドラジン化合物、アルデヒド化合物、オキサゾリン化合物、金属アルコキシド化合物、金属キレート化合物、金属塩、アンモニウム塩、反応性フェノール樹脂等を挙げることができる。
【0043】
その他の添加剤(F)としては、例えば、紫外線吸収剤、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、粘着付与剤、顔料、染料、カップリング剤等が挙げられる。
【0044】
これら他の成分(C)〜(F)をスタンパー受容層11に配合することにより、硬化前における凹凸パターンの転写の容易性、硬化後の強度、他の層との接着性および剥離性、保存安定性などを改善することができる場合がある。
【0045】
次に、スタンパー受容層11が、エネルギー線硬化性を有しないポリマー成分とエネルギー線硬化性の多官能モノマーまたはオリゴマーとの混合物を主成分とする場合について、以下説明する。
【0046】
このようなスタンパー受容層11に用いられるポリマー成分としては、例えば、前述したアクリル系共重合体(a1)と同様の成分が使用できる。このアクリル系共重合体(a1)の中でも、官能基としてカルボキシル基を有しているアクリル系共重合体を選択すると、スタンパー受容層11とスタンパー受容層11上に形成される金属薄膜との接着力が高くなり、好ましい。
【0047】
また、エネルギー線硬化性の多官能モノマーまたはオリゴマーとしては、前述の成分(D)と同じものが選択される。ポリマー成分とエネルギー線硬化性の多官能モノマーまたはオリゴマーとの配合比は、ポリマー成分100重量部に対して、多官能モノマーまたはオリゴマー10〜150重量部であるのが好ましく、特に25〜100重量部であるのが好ましい。
【0048】
本スタンパー受容層11においても、前述したその他の添加剤(F)を配合することができる。ただし、その他の添加剤(F)を配合する場合であっても、スタンパー受容層11の貯蔵弾性率が10〜10Paとなることが必要であり、スタンパー受容層11からスタンパーに残留する付着物が少なくなるように設計することが好ましい。上記その他の添加剤(F)の配合量としては、例えば、エネルギー線硬化型共重合体(A)100重量部に対して、その他の添加剤(F)の合計で0〜50重量部であることが好ましく、特に0〜20重量部であることが好ましい。
【0049】
ここで、スタンパー受容層11の厚みは、形成すべきピットまたはグルーブの深さに応じて決定されるが、通常は5〜30μm程度であり、好ましくは10〜20μm程度である。
【0050】
一方、接着層12は、スタンパー受容層11と光ディスク基板やカバーシートとを接着するための層である。これら光ディスク基板やカバーシートは、光ディスクに要求される光学特性を満たすため、実質上ポリカーボネートをその材質とする。
【0051】
接着層12のポリカーボネートに対する接着力は、200mN/25mm以上であり、好ましくは400mN/25mm以上である。接着層12がこのような接着力を有すると、光ディスクの製造工程中に、光ディスク製造用シートがポリカーボネート素材から剥離してしまうことを防止することができる。また、光ディスクの長期保管を想定した場合であっても、接着層12の接着力不足に起因する当該接着層12での界面剥離を防止することができる。
【0052】
接着層12の貯蔵弾性率は、スタンパー受容層11の硬化時において10〜10Paであり、好ましくは10〜10Paである。上記スタンパー受容層11は、硬化反応に伴って収縮するが(体積収縮率として約3〜7%)、接着層12の貯蔵弾性率が上記のような範囲にあると、スタンパー受容層11に収縮応力が生じたとしても、接着層12がその収縮応力を緩和し、スタンパー受容層11が接着対象物(光ディスク基板,カバーシート)に対して及ぼす収縮方向の力を小さくすることができるため、得られる光ディスクの反りを低減することが可能となる。また、接着層12の貯蔵弾性率が10Pa未満であると、スタンパー受容層11に対してスパッタリング等により反射膜を形成するときの熱により接着層12が変形したり、また、常温下においても経時により接着層12が変形することがある。
【0053】
接着層12は、感圧接着剤から構成するのが好ましく、いわゆる粘着剤であってもよいし、粘接着剤であってもよい。感圧接着剤の種類としては、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、ゴム系、シリコーン系等のいずれであってもよいが、中でもアクリル酸エステル共重合体を構成成分とするアクリル系粘着剤を使用するのが好ましい。
【0054】
好ましいアクリル酸エステル共重合体としては、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルと、活性水素を含む官能基を有するモノマーと、所望により用いられる他のモノマーとの共重合体が挙げられる。
【0055】
エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0056】
活性水素を含む官能基を有するモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等のアクリルアミド類;(メタ)アクリル酸モノメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノプロピル等の(メタ)アクリル酸モノアルキルアミノアルキル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸などが挙げられる。これらのモノマーは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0057】
所望により用いられる他のモノマーの例としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー;ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のジエン系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル系モノマー;N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド等のN,N−ジアルキル置換アクリクアミド類などが挙げられる。これらのモノマーは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0058】
アクリル酸エステル共重合体の共重合形態については特に制限はなく、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよい。また、アクリル酸エステル共重合体の重量平均分子量は、光ディスクの信頼性を確保するために、50万〜200万の範囲であるのが好ましい。なお、この重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。
【0059】
以上のようなアクリル酸エステル共重合体は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0060】
上記アクリル系粘着剤は、架橋剤を含有するのが好ましい。架橋剤の種類としては特に制限はなく、従来アクリル系粘着剤において架橋剤として慣用されているもの、例えば、ポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ジアルデヒド類、メチロールポリマー、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩等の中から適宜選択すればよい。
【0061】
接着層12は、所望により種々の成分を含有してもよいが、ポリカーボネートを侵食するような成分、例えばアクリルアミド等の塩基成分の含有量は少ないのが好ましい。
【0062】
なお、接着層12は、硬化性、例えばエネルギー線硬化性の接着剤から構成してもよいが、その場合であっても、接着層12の貯蔵弾性率は、スタンパー受容層11の硬化時において10〜10Paである必要がある。
【0063】
エネルギー線硬化性の接着剤は、前述したスタンパー受容層11を構成するエネルギー線硬化性のポリマー成分と同様の成分を構成材料とすることができる。ただし、接着層12の貯蔵弾性率を上記の範囲内にするためには、不飽和基含有化合物(a2)を、アクリル系共重合体(a1)の官能基含有モノマー100当量当たり、1〜20当量の割合で用いるのが好ましく、また、ポリマー成分とエネルギー線硬化性の多官能モノマーまたはオリゴマーとの配合比は、ポリマー成分100重量部に対して、多官能モノマーまたはオリゴマー1〜20重量部とするのが好ましい。
【0064】
接着層12の厚みは、通常は5〜30μm程度であり、好ましくは10〜20μm程度である。
【0065】
本実施形態に係る光ディスク製造用シート1では、スタンパー受容層11および接着層12が圧力によって変形しやすいので、これを防止するために、スタンパー受容層11に剥離シート13が積層されており、接着層12に剥離シート13’が積層されている。剥離シート13,13’としては、従来公知のものを使用することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレンなどの樹脂フィルムをシリコーン系剥離剤等で剥離処理したものを使用することができる。
【0066】
剥離シート13は、スタンパー受容層11に平滑性を付与するために、剥離処理した側(スタンパー受容層11と接触する側)の表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であるのが好ましい。また、剥離シート13,13’の厚さは、通常10〜200μm程度であり、好ましくは20〜100μm程度である。
【0067】
なお、通常は、剥離シート13’を先に剥離し、剥離シート13を後で剥離するため、剥離シート13’を軽剥離タイプのものとし、剥離シート13を重剥離タイプのものとするのが好ましいが、スタンパー受容層11側の剥離シート13を先に剥離するか、接着層12側の剥離シート13’を先に剥離するかは、光ディスクの製造工程によって異なるので、それぞれの側の面に積層する剥離シート13,13’に軽剥離タイプを用いるか重剥離タイプを用いるかは、選択した光ディスクの製造工程によって決定される。
【0068】
〔光ディスク製造用シートの製造〕
本実施形態に係る光ディスク製造用シート1を製造するには、まず、スタンパー受容層11を構成する材料と、所望によりさらに溶媒とを含有するスタンパー受容層11用の塗布剤を調製するとともに、接着層12を構成する材料と、所望によりさらに溶媒とを含有する接着層12用の塗布剤とを調製する。
【0069】
そして、(1)スタンパー受容層11用の塗布剤を剥離シート13上に塗布してスタンパー受容層11を形成した後、その上に接着層12用の塗布剤を塗布して接着層12を形成し、その接着層12の表面にもう1枚の剥離シート13’を積層するか、(2)接着層12用の塗布剤を剥離シート13’上に塗布して接着層12を形成した後、その上にスタンパー受容層11用の塗布剤を塗布してスタンパー受容層11を形成し、そのスタンパー受容層11の表面にもう1枚の剥離シート13を積層するか、(3)スタンパー受容層11用の塗布剤を剥離シート13上に塗布してスタンパー受容層11を形成し、一方、接着層12用の塗布剤を剥離シート13’上に塗布して接着層12を形成し、スタンパー受容層11と接着層12とが重ね合わせられるようにして両者を積層するか、(4)スタンパー受容層11用の塗布剤と接着層12用の塗布剤とを共押出成形法により同時に塗工して、スタンパー受容層11および接着層12を形成する。なお、塗布剤の塗工には、例えば、キスロールコーター、リバースロールコーター、ナイフコーター、ロールナイフコーター、ダイコーター等の塗工機を使用することができる。
【0070】
〔光ディスクの製造(1)〕
上記光ディスク製造用シート1を使用した光ディスクの製造方法の一例について説明する。図2(a)〜(h)は、上記光ディスク製造用シート1を用いた光ディスクの製造方法の一例を示す断面図である。
【0071】
最初に、図2(a)〜(b)に示すように、光ディスク製造用シート1のスタンパー受容層11側の剥離シート13を剥離除去し、露出したスタンパー受容層11をスタンパーSに圧着し、スタンパー受容層11にスタンパーSの凹凸パターンを転写する。スタンパー受容層11の室温における貯蔵弾性率が10〜10Paである場合には、スタンパーSの圧着は室温で行うことができる。
【0072】
スタンパーSは、ニッケル合金等の金属材料やノルボネン樹脂等の透明樹脂材料から構成される。なお、図2(a)〜(e)に示すスタンパーSの形状は板状であるが、これに限定されるものではなく、ロール状であってもよい。
【0073】
次に、図2(c)に示すように、接着層12から剥離シート13’を剥離除去し、露出した接着層12にポリカーボネートからなるカバーシート6を積層し、圧着する。このカバーシート6は、光ディスクの受光面を構成するものである。
【0074】
そして、図2(d)に示すように、スタンパー受容層11にスタンパーSを密着させた状態で、エネルギー線照射装置(図2(d)中では一例としてUVランプL)を使用して、カバーシート6側からスタンパー受容層11に対してエネルギー線を照射する。これにより、スタンパー受容層11を構成するエネルギー線硬化性の材料が硬化し、貯蔵弾性率が上昇する。
【0075】
エネルギー線としては、通常、紫外線、電子線等が用いられる。エネルギー線の照射量は、エネルギー線の種類によって異なるが、例えば紫外線の場合には、光量で100〜500mJ/cm程度が好ましく、電子線の場合には、10〜1000krad程度が好ましい。
【0076】
このとき、スタンパー受容層11には、エネルギー線硬化性材料の硬化に伴って収縮応力が生じるが、接着層12がその収縮応力を緩和し、スタンパー受容層11がカバーシート6に及ぼす収縮方向の力を小さくすることができるため、カバーシート6、ひいては得られる光ディスクの反りを低減することができる。
【0077】
その後、図2(e)に示すように、スタンパーSをスタンパー受容層11から分離する。このとき、接着層12のポリカーボネートに対する接着力は200mN/25mm以上であり、スタンパー受容層11のスタンパーSに対する接着力よりも高くなるように設定されているため、スタンパーSをスタンパー受容層11から分離するときに、接着層12とカバーシート6とが分離してしまうことが防止される。
【0078】
上記のようにしてスタンパー受容層11にスタンパーSの凹凸パターンが転写・固定され、ピットまたはグルーブが形成されたら、次に、図2(f)に示すように、スパッタリング等の手段によりスタンパー受容層11の表面に銀、銀合金、アルミニウム等の金属薄膜からなる半透過反射膜4’を形成する。
【0079】
ここで、スタンパー受容層11を構成する材料にカルボキシル基が存在すると、スタンパー受容層11と半透過反射膜4’との接着力が高くなり、得られる光ディスクの強度、耐久性等が向上する。
【0080】
上記カバーシート6、接着層12、スタンパー受容層11および半透過反射膜4’からなる積層体とは別に、図2(g)に示すように、ポリカーボネートからなり、所定の凹凸パターンを有する光ディスク基板3を射出成形等の成形法により成形し、その凹凸パターン上に、スパッタリング等の手段により金属薄膜からなる反射膜4を形成する。
【0081】
最後に、図2(h)に示すように、上記半透過反射膜4’が形成された積層体(カバーシート6+接着層12+スタンパー受容層11+半透過反射膜4’)と、上記反射膜4が形成された光ディスク基板3とを、半透過反射膜4’および反射膜4が相対向するように、接着剤5を介して接着する。
【0082】
以上のようにして、層間剥離が防止されるとともに、反りのほとんどない(反りが0.2°未満の)光ディスクが得られる。
【0083】
〔光ディスクの製造(2)〕
上記光ディスク製造用シート1を使用した光ディスクの製造方法の他の例について説明する。図3(a)〜(g)は、上記光ディスク製造用シート1を用いた光ディスクの製造方法の一例を示す断面図である。
【0084】
最初に、図3(a)に示すように、ポリカーボネートからなり、所定の凹凸パターンを有する光ディスク基板3を射出成形等の成形法により成形し、その凹凸パターン上に、スパッタリング等の手段により金属薄膜からなる反射膜4を形成する。ここで、反射膜4は、光ディスク基板3の周縁部分には形成されないため、光ディスク基板3の周縁部分は、光ディスク基板3の材料であるポリカーボネートが露出している。
【0085】
図3(b)に示すように、光ディスク製造用シート1の接着層12側の剥離シート13’を剥離除去し、露出した接着層12を、上記反射膜4が形成された光ディスク基板3に積層、圧着する。そして、図3(c)に示すように、スタンパー受容層11上に積層されている剥離シート13を剥離除去し、スタンパー受容層11を露出させる。
【0086】
次に、図3(d)に示すように、露出したスタンパー受容層11の表面に透明のスタンパーSを圧着し、スタンパー受容層11にスタンパーSの凹凸パターンを転写する。この状態で、エネルギー線照射装置(図3(d)中では一例としてUVランプL)を使用して、スタンパーS側からスタンパー受容層11に対してエネルギー線を照射し、スタンパー受容層11を硬化させる。
【0087】
このとき、スタンパー受容層11には、エネルギー線硬化性材料の硬化に伴って収縮応力が生じるが、接着層12がその収縮応力を緩和し、スタンパー受容層11が光ディスク基板3に及ぼす収縮方向の力を小さくすることができるため、光ディスク基板3、ひいては得られる光ディスクの反りを低減することができる。
【0088】
その後、図3(e)に示すように、スタンパーSをスタンパー受容層11から分離する。このとき、接着層12のポリカーボネートに対する接着力は200mN/25mm以上であり、接着層12は光ディスク基板3周縁部のポリカーボネート部分に高い接着力で接着しているため、スタンパーSをスタンパー受容層11から分離するときに、接着層12と光ディスク基板3とが分離してしまうことが防止される。
【0089】
上記のようにしてスタンパー受容層11にスタンパーSの凹凸パターンが転写・固定され、ピットまたはグルーブが形成されたら、次に、図3(f)に示すように、スパッタリング等の手段によりスタンパー受容層11の表面に金属薄膜からなる半透過反射膜4’を形成する。
【0090】
最後に、図3(g)に示すように、上記半透過反射膜4’上に接着剤5を介してカバーシート6を積層し、光ディスクとする。
【0091】
以上のようにして、層間剥離が防止されるとともに、反りのほとんどない(反りが0.2°未満の)光ディスクが得られる。
【0092】
なお、上記光ディスクの製造方法(1),(2)はあくまでも一例であり、本実施形態に係る光ディスク製造用シートによる光ディスクの製造方法は、これらの製造方法に限定されるものではない。
【0093】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0094】
例えば、光ディスク製造用シート1における剥離シート13または剥離シート13’はなくてもよい。
【0095】
【実施例】
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
【0096】
〔実施例1〕
1.スタンパー受容層用塗布剤Aの製造
n−ブチルアクリレート80重量部とアクリル酸20重量部とを酢酸エチル/メチルエチルケトン混合溶媒(重量比50:50)中で反応させて得たアクリル酸エステル共重合体溶液(固形分濃度35重量%)に、共重合体中のアクリル酸100当量に対し30当量になるように2−メタクリロイルオキシエチルイソシアナートを添加し、窒素雰囲気下、40℃で48時間反応させて、側鎖にエネルギー線硬化性基を有する重量平均分子量が85万のエネルギー線硬化型共重合体を得た。
【0097】
得られたエネルギー線硬化型共重合体溶液の固形分100重量部に対して、光重合開始剤であるオリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−プロペニル)フェニル]プロパノン}(lamberti spa社製,ESACURE KIP 150)4.0重量部と、エネルギー線硬化性の多官能モノマーおよびオリゴマーからなる組成物(大日精化工業社製,セイカビーム14−29B(NPI))100重量部と、ポリイソシアナート化合物からなる架橋剤(東洋インキ製造社製,オリバインBHS−8515)1.2重量部とを溶解させて、固形分濃度を40重量%に調整し、スタンパー受容層用の塗布剤Aとした。
【0098】
2.接着層用塗布剤Bの製造
n−ブチルアクリレート75重量部と、エチルアクリレート22重量部と、アクリル酸3重量部と、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.5重量部とを酢酸エチル溶媒中で反応させて、重量平均分子量が80万のアクリル酸エステル共重合体を得た。
【0099】
得られたアクリル酸エステル共重合体の固形分100重量部に対し、架橋剤として金属キレート化合物(川崎ファインケミカル社製,アルミキレートD)0.06重量部を加えて、固形分濃度を25重量%に調整し、接着層用の塗布剤Bとした。
【0100】
3.光ディスク製造用シートの製造
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ:38μm)の片面に重剥離型のシリコーン樹脂で剥離処理した重剥離型剥離シート(リンテック社製,SP−PET3811,表面粗さ(Ra):0.016μm)、およびPETフィルム(厚さ:38μm)の片面に軽剥離型のシリコーン樹脂で剥離処理した軽剥離型剥離シート(リンテック社製,SP−PET3801,表面粗さ(Ra):0.023μm)の2種類の剥離シートを用意した。
【0101】
塗布剤Aをナイフコーターによって重剥離型剥離シートの剥離処理面に塗布して90℃で1分間乾燥させ、厚さ10μmのスタンパー受容層を形成し、そのスタンパー受容層の表面に軽剥離型剥離シートの剥離処理面側を貼り合わせた。次いで、塗布剤Bをナイフコーターによって別の軽剥離型剥離シートに塗布して90℃で1分間乾燥させ、厚さ15μmの接着層を形成した。その接着層の表面に、スタンパー受容層上の軽剥離型剥離シートを剥離しながら露出したスタンパー受容層を対面させ、接着層とスタンパー受容層とを積層して総厚25μmの光ディスク製造用シートを得た。
【0102】
〔実施例2〕
1.スタンパー受容層用塗布剤Cの製造
2−エチルヘキシルアクリレート80重量部と2−ヒドロキシエチルアクリレート20重量部とを酢酸エチル溶媒中で反応させて得たアクリル酸エステル共重合体溶液(固形分濃度40重量%)に、共重合体中の2−ヒドロキシエチルアクリレート100当量に対し78.5当量になるように2−メタクリロイルオキシエチルイソシアナートを添加し、触媒としてジブチル錫ジラウレート0.025重量部を加え、窒素雰囲気下、40℃で48時間反応させて、側鎖にエネルギー線硬化性基を有する重量平均分子量が80万のエネルギー線硬化型共重合体を得た。
【0103】
得られたエネルギー線硬化型共重合体溶液の固形分100重量部に対して、光重合開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製,イルガキュア184)3.8重量部を溶解させて、固形分濃度を33重量%に調整し、スタンパー受容層用の塗布剤Cとした。
【0104】
2.接着層用塗布剤Dの製造
n−ブチルアクリレート91重量部と、アクリル酸9重量部とを酢酸エチル溶媒中で反応させて、重量平均分子量が60万のアクリル酸エステル共重合体を得た。得られたアクリル酸エステル共重合体の固形分100重量部に対し、架橋剤としてポリイソシアナート化合物(東洋インキ製造社製,オリバインBHS−8515)16.5重量部を加えて、固形分濃度を30重量%に調整し、接着層用の塗布剤Dとした。
【0105】
3.光ディスク製造用シートの製造
上記スタンパー受容層用塗布剤Cおよび接着層用塗布剤Dを使用した以外は実施例1と同様にして光ディスク製造用シートを製造した。
【0106】
〔実施例3〕
1.スタンパー受容層用塗布剤
スタンパー受容層用塗布剤としては、実施例1で製造したスタンパー受容層用塗布剤Aを使用した。
【0107】
2.接着層用塗布剤Eの製造
n−ブチルアクリレート75重量部と、エチルアクリレート10重量部と、アクリル酸3重量部とを酢酸エチル溶媒中で反応させて、重量平均分子量が90万のアクリル酸エステル共重合体を得た。得られたアクリル酸エステル共重合体の固形分100重量部に対し、エネルギー線硬化性の多官能モノマーおよびオリゴマーからなる組成物(大日精化工業社製,セイカビーム14−29B(NPI))15重量部と、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製,イルガキュア184)0.6重量部と、架橋剤であるポリイソシアナート化合物(東洋インキ製造社製,オリバインBHS−8515)3重量部とを加えて、固形分濃度を30重量%に調整し、接着層用の塗布剤Eとした。
【0108】
3.光ディスク製造用シートの製造
上記接着層用塗布剤Eを使用した以外は実施例1と同様にして光ディスク製造用シートを製造した。
【0109】
〔実施例4〕
1.スタンパー受容層用塗布剤
スタンパー受容層用塗布剤としては、実施例1で製造したスタンパー受容層用塗布剤Aを使用した。
【0110】
2.接着層用塗布剤
接着層用塗布剤としては、実施例3で製造した接着層用塗布剤Eを使用した。
【0111】
3.光ディスク製造用シートの製造
塗布剤Aをナイフコーターによって重剥離型剥離シートの剥離処理面に塗布して90℃で1分間乾燥させ、厚さ10μmのスタンパー受容層を形成し、そのスタンパー受容層の表面に軽剥離型剥離シートの剥離処理面側を貼り合わせた。次いで、塗布剤Eをナイフコーターによって別の軽剥離型剥離シートに塗布して90℃で1分間乾燥させた後、その塗布剤Eに対して紫外線を照射し(リンテック社製,Adwill RAD−2000m/8を使用。照射条件:照度310mW/cm,光量300mJ/cm)、厚さ15μmの接着層を形成した。その接着層の表面に、スタンパー受容層上の軽剥離型剥離シートを剥離しながら露出したスタンパー受容層を対面させ、接着層とスタンパー受容層とを積層して総厚25μmの光ディスク製造用シートを得た。
【0112】
〔比較例1〕
実施例1で調製した塗布剤Aを、ナイフコーターによって実施例1と同様の重剥離型剥離シートの剥離処理面上に塗布して90℃で1分間乾燥させ、厚さ25μmのスタンパー受容層を形成した。そのスタンパー受容層の表面に実施例1と同様の軽剥離型剥離シートを積層し、これを光ディスク製造用シートとした。
【0113】
〔比較例2〕
実施例1で調製した塗布剤Aにおいて、架橋剤をN,N,N’,N’,−テトラグリシジルメタキシレンジアミン(三菱瓦斯化学社製,テトラッド−X)とした以外は比較例1と同様にして光ディスク製造用シートを製造した。
【0114】
〔試験例〕
1.貯蔵弾性率の測定
実施例または比較例にて形成したスタンパー受容層の硬化前の貯蔵弾性率および接着層の貯蔵弾性率を、粘弾性測定装置(Rheometrics社製,装置名:DYNAMIC ANALYZER RDA II)を用いて1Hzで25℃の値を測定した。結果を表1に示す。
【0115】
また、実施例または比較例にて形成したスタンパー受容層に対して紫外線を照射し(リンテック社製,Adwill RAD−2000m/8を使用。照射条件:照度310mW/cm,光量300mJ/cm)、硬化後のスタンパー受容層の貯蔵弾性率を、粘弾性測定装置(オリエンテック社製,レオパイブロンDDV−II−EP)を用いて3.5Hzで25℃の値を測定した。結果を表1に示す。
【0116】
2.光ディスクの製造
ポリカーボネートからなり、凹凸パターンを片面に有する光ディスク基板(厚さ:1.1mm,外径:120mm)を射出成形により成形し、その凹凸パターン上に、スパッタリングにより厚さ80nmの銀合金反射膜を形成した。なお、この光ディスク基板の周縁部(幅:1mm)には、凹凸パターンおよび銀合金反射膜を形成しなかった。
【0117】
実施例および比較例にて製造した光ディスク製造用シートを、打抜き加工によりあらかじめ上記光ディスク基板と同様の形状にカットした後、軽剥離型剥離シートを剥離し、露出した接着層を、上記光ディスク基板における凹凸パターン側の面に積層し、29Nの圧力で圧着した。
【0118】
続いて重剥離型剥離シートをスタンパー受容層から剥離し、露出したスタンパー受容層に対して、25℃の環境下でノルボネン樹脂製の透明スタンパーを載せて29Nの圧力で圧着し、スタンパーの凹凸パターンをスタンパー受容層に転写した。
【0119】
次に、スタンパー側から紫外線を照射し(リンテック社製,Adwill RAD−2000m/8を使用。照射条件:照度310mW/cm,光量300mJ/cm)、スタンパー受容層を硬化させ、上記凹凸パターンを固定した。
【0120】
スタンパーをスタンパー受容層から分離した後、スタンパー受容層の表面にスパッタリングにより厚さ10nmの銀合金からなる半透過反射膜を形成した。この半透過反射膜上に、塗布剤Bを用いて別途形成した粘着剤層(厚さ:20μm)を積層するとともに、さらにポリカーボネート樹脂からなるカバーシート(帝人社製,ピュアエースC110−80,厚さ:80μm)を積層し、圧着して光ディスクを得た。
【0121】
ここで、スタンパー受容層から分離した後のスタンパー表面をレーザ顕微鏡(レーザーテック社製,1LM21走査型レーザ顕微鏡)により200倍にて観察したところ、いずれのスタンパー表面にも付着物は見られなかった。
【0122】
3.光ディスクの反りの測定
上記のようにして得られた光ディスクを、ディスク検査用スピンドルモータ(千葉精密社製,モータ:DSBF50G−38M−249,ドライバ:EDA−08C−012)のメカニカルチャックにセットし、高精度レーザ角度測定器(キーエンス社製,センサヘッド:LA−2010,コントローラ:LA−2000)を使用して光ディスクにレーザを照射し、反射レーザの角度を測定した。この反射レーザの角度を光ディスクの反りの角度として、光ディスクの反りを測定した。結果を表1に示す。
【0123】
4.ポリカーボネートに対する接着性の測定
(1)実施例に関するサンプル作製
実施例で調製した接着層用塗布剤をナイフコーターによって剥離シートの剥離処理面に塗布して90℃で1分間乾燥させ、厚さ15μmの接着層を形成し、その表面に厚さ50μmのPETフィルムを貼り合わせた。なお、実施例4の接着層用塗布剤を用いたものは、接着層用塗布剤の塗布乾燥後、紫外線を照射(リンテック社製,Adwill RAD−2000m/8を使用。照射条件:照度310mW/cm,光量300mJ/cm)して厚さ15μmの接着層を形成し、その接着層の表面に厚さ50μmのPETフィルムを貼り合わせた。
【0124】
次いで剥離シートを剥離し、露出した接着層をポリカーボネート板に対して20Nの圧力で圧着した。
【0125】
(2)比較例に関するサンプル作製
比較例にて製造した光ディスク製造用シートから軽剥離シートを剥離し、露出したスタンパー受容層に厚さ50μmのPETフィルムをラミネーターにより貼り合わせた。次いで重剥離シートを剥離し、露出した接着層をポリカーボネート板に対して20Nの圧力で圧着した。
【0126】
上記サンプルに対してPETフィルム側から紫外線を照射し(リンテック社製,Adwill RAD−2000m/8を使用。照射条件:照度310mW/cm,光量300mJ/cm)た。その後、各シートをポリカーボネート板から剥離し、このときの180°ピール強度を測定した。結果を表1に示す。
【0127】
【表1】
Figure 2004071087
【0128】
表1から明らかなように、実施例の光ディスク製造用シートを使用して得られた光ディスクは、比較例の光ディスク製造用シートを使用して得られた光ディスクと比較して、反りが非常に小さい。また、実施例の光ディスク製造用シートは、比較例の光ディスク製造用シートと比較して、ポリカーボネートに対する接着力が極めて大きい。
【0129】
【発明の効果】
本発明の光ディスク製造用シートによれば、光ディスクの製造工程中または製品の保管中に生じる剥離を防止するとともに、得られる光ディスクの反りを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光ディスク製造用シートの断面図である。
【図2】同実施形態に係る光ディスク製造用シートを使用した光ディスク製造方法の一例を示す断面図である。
【図3】同実施形態に係る光ディスク製造用シートを使用した光ディスク製造方法の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…光ディスク製造用シート
11…スタンパー受容層
12…接着層
13,13’…剥離シート
3…光ディスク基板
4…反射膜
4’…半透過反射膜
5…接着剤
6…カバーシート

Claims (5)

  1. エネルギー線硬化性を有し、硬化前の貯蔵弾性率が10〜10Paであるスタンパー受容層と、
    ポリカーボネートに対する接着力が200mN/25mm以上であり、前記スタンパー受容層の硬化時における貯蔵弾性率が10〜10Paである接着層と
    が積層されてなる光ディスク製造用シート。
  2. 前記接着層は、感圧接着剤から構成されることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク製造用シート。
  3. 前記感圧接着剤は、アクリル酸エステル共重合体を構成成分とすることを特徴とする請求項2に記載の光ディスク製造用シート。
  4. 前記スタンパー受容層は、側鎖にエネルギー線硬化性基を有するアクリル酸エステル共重合体を構成成分とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光ディスク製造用シート。
  5. 前記スタンパー受容層は、少なくとも1種のカルボキシル基を有するモノマーを共重合してなるカルボキシル基含有共重合体を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ディスク製造用シート。
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