JP2003045091A - 光学記録媒体の製造方法 - Google Patents

光学記録媒体の製造方法

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JP2003045091A
JP2003045091A JP2001233848A JP2001233848A JP2003045091A JP 2003045091 A JP2003045091 A JP 2003045091A JP 2001233848 A JP2001233848 A JP 2001233848A JP 2001233848 A JP2001233848 A JP 2001233848A JP 2003045091 A JP2003045091 A JP 2003045091A
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film
light
recording layer
transmissive film
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Takeshi Yamazaki
剛 山崎
Tomomi Yukimoto
智美 行本
Toshiyuki Kashiwagi
俊行 柏木
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】2層以上の光学記録層を有する光学記録媒体を
製造するときに薄い光透過性フイルムのハンドリング向
上および傷付きを抑制し、特に相変化層の場合に初期化
が困難となる問題を解決できる光学記録媒体の製造方法
を提供する。 【解決手段】媒体基板10の一方の面に凹凸形状を形成
し、当該凹凸形状形成面上に第1光学記録層11を形成
する。一方、光透過性フイルム14の一方の面に凹凸形
状を形成し、当該凹凸形状形成面上に第2光学記録層1
3を形成する。次に、第1光学記録層11と上記第2光
学記録層13とを貼り合わせる。ここで、少なくとも第
2光学記録層13を形成する工程の前に、光透過性フイ
ルム14の凹凸形状形成面の反対側の面に支持基板22
を貼り合わせ、第2光学記録層13を形成する工程にお
いて、光透過性フイルム14を支持基板22に貼り合わ
せた状態で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学記録媒体(以
下光ディスクとも言う)の製造方法に関し、特に光学記
録層を複数層有する光学記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報記録の分野においては、光学
情報記録方式に関する研究が各所で進められている。こ
の光学情報記録方式は、非接触で記録・再生が行えるこ
と、再生専用型、追記型、書換可能型のそれぞれのメモ
リ形態に対応できるなどの数々の利点を有し、安価な大
容量ファイルの実現を可能とする方式として産業用から
民生用まで幅広い用途が考えられている。
【0003】上記の各種光学情報記録方式用の光学記録
媒体(以下、光ディスクともいう)の大容量化は、主
に、光学情報記録方式に用いる光源となるレーザ光の短
波長化と、高開口数のレンズを採用することにより、焦
点面でのスポットサイズを小さくすることで達成してき
た。
【0004】例えば、CD(コンパクトディスク)で
は、レーザ光波長が780nm、レンズの開口数(N
A)が0.45であり、650MBの容量であったが、
DVD−ROM(デジタル多用途ディスク−再生専用メ
モリ)では、レーザ光波長が650nm、NAが0.6
であり、4.7GBの容量となっている。さらに、次世
代の光ディスクシステムにおいては、光学記録層上に例
えば100μm程度の薄い光透過性の保護膜(カバー
層)が形成された光ディスクを用いて、レーザ光波長を
450nmm以下、NAを0.78以上とすることで2
2GB以上の大容量化が可能である。
【0005】ところで、近年、このような光ディスクの
大記憶容量化に対する要求が高まってきており、これに
対応するべく、例えば、特開平11−136432号公
報などに2層あるいはそれ以上の層の光学記録層を設け
た光ディスクが提案されている。図30(a)は、上記
の2層の光学記録層を設けた光ディスクの光の照射の様
子を示す模式斜視図である。光ディスクDCは、中心部
にセンターホールCHが開口された略円盤形状をしてお
り、ドライブ方向DRに回転駆動される。情報を記録ま
たは再生するときには、光ディスクDC中の光学記録層
に対して、例えば開口数が0.8以上の対物レンズOL
により、青〜青紫色の領域のレーザ光などの光LTが照
射される。
【0006】図30(b)は模式断面図であり、図30
(c)は図30(b)の模式断面図の要部を拡大した断
面図である。厚さが約1.1mmのポリカーボネートな
どからなるディスク基板10の一方の表面に、例えば射
出成形により凹部10dが設けられている。この凹部1
0dを含む凹凸に沿って第1光学記録積層体11が形成
されている。第1光学記録層11は、上層側から例えば
誘電体膜、相変化膜などの記録膜、誘電体膜および反射
膜などがこの順番で積層された構成であり、層構成や層
数は、記録材料の種類や設計によって異なる。第1光学
記録層11の上層に接着層12が形成されており、その
上層に第2光学記録層13が形成されている。第2光学
記録層13は、上層側から例えば誘電体膜、相変化膜な
ど記録膜、誘電体膜および半透過性の反射膜などがこの
順番で積層された構成であり、層構成や層数は、記録材
料の種類や設計によって異なる。第2光学記録層13の
上層に、例えば0.1mmの膜厚の光透過性フイルム1
4が形成されている。光透過性フイルム14は、第2光
学記録層13側の表面に凹部14dが設けられている。
この凹部14dを含む凹凸に沿って、第2光学記録積層
体13が形成されている。
【0007】上記の光ディスクを記録あるいは再生する
場合には、対物レンズOLにより、レーザ光などの光L
Tを光透過性フイルム14側から第1光学記録層11あ
るいは第2光学記録層13に合焦するように照射する。
対物レンズOLの光ディスクからの距離を調整して第1
光学記録層11と第2光学記録層13のいずれかに焦点
を合わせるかにより、第1光学記録層11と第2光学記
録層13のいずれかを選択的に記録または再生する。上
記の構成で、第2光学記録層13は半透過性であり、光
LTを第1光学記録層11に照射する場合には第2光学
記録層13を透過させて行う。光ディスクの再生時にお
いては、第1および第2光学記録層(11、13)のい
ずれかで反射された戻り光が受光素子で受光され、信号
処理回路により所定の信号を生成して、再生信号が取り
出される。
【0008】上記のような光ディスクにおいて、第1光
学記録層11および第2光学記録層13は、ディスク基
板10の表面に形成された凹部10dあるいは光透過性
フイルム14の表面に形成された凹部14dに起因した
凹凸形状を有している。例えば、この凹部(10d,1
4d)を含む凹凸形状によりトラック領域が区分されて
いる。上記の凹部(10d,14d)により区分された
トラック領域はランドおよびグルーブと呼ばれ、ランド
とグルーブの両者に情報を記録するランド・グルーブ記
録方式を適用することで大容量化が可能である。また、
ランドとグルーブのいずれか一方のみを記録領域とする
ことも可能である。
【0009】また、上記のディスク基板10および光透
過性フイルム14の凹部(10d,14d)に起因する
凹凸形状を記録データに対応する長さを有するピットと
して、光学記録膜をアルミニウム膜などの反射膜で構成
することにより、再生専用(ROM)型の光ディスクと
することもできる。
【0010】上記の2層の光学記録層を有する光ディス
クの製造方法としては、例えば、まず図31(a)に示
すように、凹凸パターンを有するスタンパ20を金型の
一部に使用した射出成形により、凹凸パターンを有する
ディスク基板10を形成する。ここで、ディスク基板1
0の表面には、スタンパ20の凸部20pに対応する位
置に、凹部(溝)10dが形成される。
【0011】次に、図31(b)に示すように、例えば
スパッタリング法などにより、反射膜、誘電体膜、相変
化膜などの記録膜、誘電体膜をこの順で積層させ、凹部
10dに応じた凹凸形状を有する第1光学記録層11を
形成する。上記の記録膜として相変化膜を成膜した場合
には、次に、図31(c)に示すように、対物レンズO
Lにより赤外光IRを集光して第1光学記録層11に照
射し、熱を与えて溶融させた後、急冷して結晶化させ
る。これは、第1光学記録層11の初期化工程に相当す
る。
【0012】一方、図32(a)に示すように、例え
ば、凹凸パターンを有するスタンパ21上に、光透過性
フイルム用シートを加熱しながら加圧する方法などによ
り、スタンパの凸部21pに対応する位置に凹部(溝)
14dが転写された光透過性フイルム14を形成する。
次に、図32(b)に示すように、得られた光透過性フ
イルム14をスタンパ21から離型する。
【0013】次に、図33(a)の全体を示す模式図お
よびその部分拡大図である図33(b)に示すように、
例えばスパッタリング装置内のステージ40上に光透過
性フイルム14を戴置し、図33(c)に示すように、
スパッタリング法により、誘電体膜、相変化膜などの記
録膜、誘電体膜、半透過性の反射膜をこの順で積層さ
せ、溝14dに応じた凹凸形状を有する第2光学記録層
13を形成する。このとき、光透過性フイルム14は剛
性が低いために、ステージ40上に戴置したときに皺が
よっったり、端部がめくれたりして、均一な成膜が困難
となってしまいやすいので、押さえとなる治具41を光
透過性フイルム14の端部上に設置して上記のように成
膜を行う。
【0014】次に、図34(a)の全体を示す模式図お
よびその部分拡大図である図34(b)に示すように、
例えば光照射装置内のステージ42上に第2光学記録層
13を形成した光透過性フイルム14を戴置し、図34
(c)に示すように、対物レンズOLにより赤外光IR
を集光して第2光学記録層13に照射し、熱を与えて溶
融させた後、急冷して結晶化させる。これは、第2光学
記録層13の初期化工程に相当する。
【0015】次に、図35に示すように、上記のディス
ク基板10に形成した第1光学記録層11と光透過性フ
イルム14に形成した第2光学記録層13とを接着層1
2により貼り合わせる。接着層12としては、例えば紫
外線硬化樹脂系の接着剤や感圧性粘着剤などを用いるこ
とができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
2層の光学記録層を有する光ディスクの製造方法におい
ては、光透過性フイルムは非常に薄いためにハンドリン
グが難しく、その表面に光学記録層を形成し、初期化を
行う工程に用いる成膜装置や赤外光照射装置をフイルム
用に設備を整えるためにコストが高くなるという問題が
あった。また、上記の光透過性フイルムの表面に光学記
録層を形成し、初期化を行う工程においては、光透過性
フイルムを直接各装置内のステージ上に戴置しているた
め、傷が付きやすいという欠点があった。光透過性フイ
ルムは、光ディスクを記録あるいは再生する場合に光を
透過させる膜であり、この膜に傷がある場合には記録や
再生に障害がでてしまう場合がある。
【0017】また、光透過性フイルムの表面に光学記録
層を形成する装置内は、微細なゴミが多数存在してお
り、光透過性フイルムを直接ステージ上に戴置するとき
に、ゴミが付着しやすい。このようにゴミが付着したま
ま、次工程で赤外光照射による初期化を行うと、図36
に示すように、光透過性フイルム14とステージ42の
間にゴミDSを挟み込んでしまい、光透過性フイルム1
4が浮いてしまうことになる。この場合、対物レンズO
Lにより集光する赤外光IRの焦点深度のマージンが小
さいため、光透過性フイルム14が浮いてしまった部分
では第2光学記録層13の位置で合焦とならなくなっ
て、この部分での初期化ができなくなるという問題が生
じる。
【0018】本発明は上記の状況に鑑みてなされたもの
であり、従って本発明の目的は、2層以上の光学記録層
を有する光学記録媒体の製造方法において、薄い光透過
性フイルムのハンドリングを向上し、光透過性フイルム
に傷がつくのを抑制し、特に相変化層の場合に初期化が
困難となる問題を解決できる光学記録媒体の製造方法を
提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の光学記録媒体の製造方法は、少なくとも
2層の光学記録層を有する光学記録媒体の製造方法であ
って、媒体基板の一方の面に凹凸形状を形成する工程
と、上記媒体基板の凹凸形状形成面上に第1光学記録層
を形成する工程と、光透過性フイルムの一方の面に凹凸
形状を形成する工程と、上記光透過性フイルムの凹凸形
状形成面上に第2光学記録層を形成する工程と、上記第
1光学記録層と上記第2光学記録層とを貼り合わせる工
程とを有し、少なくとも上記第2光学記録層を形成する
工程の前に、上記光透過性フイルムの凹凸形状形成面の
反対側の面において、上記光透過性フイルムを支持基板
に接着層により貼り合わせる工程を有し、少なくとも上
記第2光学記録層を形成する工程において、上記光透過
性フイルムを上記支持基板に貼り合わせた状態で行う。
【0020】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記光透過性フイルムを上記支持基板に
接着層により貼り合わせる工程においては、上記接着層
と上記支持基板との接着強度よりも上記接着層と上記光
透過性フイルムとの接着強度の方が弱くなるように貼り
合わせる。さらに好適には、上記接着層として、一方の
面での接着強度と他方の面での接着強度が異なる接着層
を用いる。
【0021】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記第2光学記録層を形成する工程の
後、上記第1光学記録層と上記第2光学記録層とを貼り
合わせる工程の前に、上記光透過性フイルムと上記接着
層の界面で剥離する工程をさらに有する。あるいは好適
には、上記第1光学記録層と上記第2光学記録層とを貼
り合わせる工程において、上記光透過性フイルムを上記
支持基板に貼り合わせた状態で行い、上記第1光学記録
層と上記第2光学記録層とを貼り合わせる工程の後、上
記光透過性フイルムと上記接着層の界面で剥離する工程
をさらに有する。
【0022】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記光透過性フイルムには、凹凸形状形
成面の反対側の面にプロテクトフイルムが設けられてお
り、上記光透過性フイルムと上記支持基板に貼り合わせ
る工程においては、上記光透過性フイルムに設けられた
上記プロテクトフイルムを上記支持基板に接着層を介し
て貼り合わせる。さらに好適には、上記第2光学記録層
を形成する工程の後、上記第1光学記録層と上記第2光
学記録層とを貼り合わせる工程の前に、上記光透過性フ
イルムと上記プロテクトフイルムの界面で剥離する工程
をさらに有する。あるいは、さらに好適には、上記第2
光学記録層を形成する工程の後、上記第1光学記録層と
上記第2光学記録層とを貼り合わせる工程の前に、上記
プロテクトフイルムと上記接着層の界面で剥離する工程
をさらに有し、上記第1光学記録層と上記第2光学記録
層とを貼り合わせる工程の後に、上記光透過性フイルム
と上記プロテクトフイルムの界面で剥離する工程をさら
に有する。あるいは、さらに好適には、上記第1光学記
録層と上記第2光学記録層とを貼り合わせる工程におい
て、上記光透過性フイルムに設けられたプロテクトフイ
ルムを上記支持基板に貼り合わせた状態で行い、上記第
1光学記録層と上記第2光学記録層とを貼り合わせる工
程の後、上記光透過性フイルムと上記プロテクトフイル
ムの界面で剥離する工程をさらに有する。
【0023】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記接着層として、ハードコート剤を用
いる。さらに好適には、上記光透過性フイルムを上記支
持基板にハードコート剤を用いた接着層により貼り合わ
せる工程においては、上記接着層と上記支持基板との接
着強度よりも上記接着層と上記光透過性フイルムとの接
着強度の方が強くなるように貼り合わせる。あるいは、
さらに好適には、上記第2光学記録層を形成する工程の
後、上記第1光学記録層と上記第2光学記録層とを貼り
合わせる工程の前に、上記支持基板と上記ハードコート
剤を用いた接着層の界面で剥離する工程をさらに有す
る。あるいは、さらに好適には、上記第1光学記録層と
上記第2光学記録層とを貼り合わせる工程において、上
記光透過性フイルムを上記支持基板に貼り合わせた状態
で行い、上記第1光学記録層と上記第2光学記録層とを
貼り合わせる工程の後、上記支持基板と上記ハードコー
ト剤を用いた接着層の界面で剥離する工程をさらに有す
る。
【0024】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記媒体基板の一方の面に凹凸形状を形
成する工程および上記光透過性フイルムの一方の面に凹
凸形状を形成する工程においては、トラック領域を区分
する溝を形成し、上記第1および第2光学記録層として
相変化型の光学記録層を形成する。さらに好適には、上
記媒体基板の凹凸形状形成面上に第1光学記録層を形成
する工程が、当該第1光学記録層の初期化を含み、上記
光透過性フイルムの凹凸形状形成面上に第2光学記録層
を形成する工程が、当該第2光学記録層の初期化を含
む。
【0025】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記媒体基板の一方の面に凹凸形状を形
成する工程および上記光透過性フイルムの一方の面に凹
凸形状を形成する工程においては、トラック領域を区分
する溝を形成し、上記第1および第2光学記録層として
光磁気記録型の光学記録層を形成する。また、好適に
は、上記媒体基板の一方の面に凹凸形状を形成する工程
および上記光透過性フイルムの一方の面に凹凸形状を形
成する工程においては、トラック領域を区分する溝を形
成し、上記第1および第2光学記録層として有機色素を
含有する光学記録層を形成する。また、好適には、上記
媒体基板の一方の面に凹凸形状を形成する工程および上
記光透過性フイルムの一方の面に凹凸形状を形成する工
程においては、情報ピットとなる凹凸を形成し、上記第
1および第2光学記録層として反射膜を形成する。
【0026】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、光透過性フイルムの一方の面に凹凸形状
を形成する工程が、凹凸形状が形成されたスタンパ上に
当該凹凸形状を転写するように光透過性材料を設けて光
透過性フイルムを形成する工程と、当該光透過性フイル
ムを上記スタンパから剥離する工程とを含む。さらに好
適には、上記凹凸形状が形成されたスタンパ上に当該凹
凸形状を転写するように光透過性材料を設けて光透過性
フイルムを形成する工程の後、当該光透過性フイルムを
上記スタンパから剥離する工程の前に、上記光透過性フ
イルムの凹凸形状形成面の反対側の面において、上記光
透過性フイルムを支持基板に接着層により貼り合わせ、
さらに好適には、上記光透過性フイルムを支持基板に接
着層により貼り合わせる工程において、偏芯調整ピンを
用いて上記支持基板に設けられたセンターホールと上記
スタンパのセンターホールとの位置合わせを行い、上記
光透過性フイルムの凹凸形状に対して上記支持基板を偏
芯調整して貼り合わせる。
【0027】また、さらに好適には、上記凹凸形状が形
成されたスタンパ上に当該凹凸形状を転写するように光
透過性材料を設けて光透過性フイルムを形成する工程に
おいては、上記スタンパ上に光透過性フイルム用シート
を加熱しながら押圧する。また、さらに好適には、上記
凹凸形状が形成されたスタンパ上に当該凹凸形状を転写
するように光透過性材料を設けて光透過性フイルムを形
成する工程においては、上記スタンパ上に光透過性フイ
ルム用シートを光透過性フイルム用接着剤により貼り合
わせ、当該光透過性フイルム用接着剤を固化させる。ま
た、さらに好適には、上記凹凸形状が形成されたスタン
パ上に当該凹凸形状を転写するように光透過性材料を設
けて光透過性フイルムを形成する工程においては、上記
スタンパ上に光透過性フイルム用樹脂を塗布し、当該光
透過性フイルム用樹脂を固化させる。
【0028】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、媒体基板の一方の面に凹凸形状を形成し、媒体基板
の凹凸形状形成面上に第1光学記録層を形成する。一
方、光透過性フイルムの一方の面に凹凸形状を形成し、
光透過性フイルムの凹凸形状形成面上に第2光学記録層
を形成する。次に、第1光学記録層と第2光学記録層と
を貼り合わせる。ここで、少なくとも第2光学記録層を
形成する工程の前に、光透過性フイルムの凹凸形状形成
面の反対側の面において、光透過性フイルムを支持基板
に接着層により貼り合わせ、少なくとも第2光学記録層
を形成する工程において光透過性フイルムを支持基板に
貼り合わせた状態で行う。さらに、相変化型の光学記録
層の場合にはその状態で初期化を行う。
【0029】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法に
よれば、2層以上の光学記録層を有する光学記録媒体を
製造するときに、光透過性フイルムを支持基板に貼り合
わせた状態で光学記録層の成膜、さらには初期化を行う
ので、薄い光透過性フイルムのハンドリングが向上して
おり、光透過性フイルムを直接装置内のステージ上に戴
置せずにすむので、光透過性フイルムに傷がつくのを抑
制し、ゴミなどによりステージ上で光透過性フイルムの
一部が浮いてしまうこともないので相変化層の場合に初
期化が困難となる問題を解決することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳しく説明する。本実施の形態は、光学
記録媒体(光ディスク)の製造方法に関する。
【0031】第1実施形態 図1(a)は、本実施形態に係る2層の光学記録層を設
けた光ディスクの光の照射の様子を示す模式斜視図であ
る。光ディスクDCは、中心部にセンターホールCHが
開口された略円盤形状をしており、ドライブ方向DRに
回転駆動される。情報を記録または再生するときには、
光ディスクDC中の光学記録層に対して、例えば開口数
が0.8以上の対物レンズOLにより、青〜青紫色の領
域のレーザ光などの光LTが照射される。
【0032】図1(b)は模式断面図であり、図1
(c)は図1(b)の模式断面図の要部を拡大した断面
図である。厚さが0.3mm以上(例えば1.1mm)
のポリカーボネートなどからなるディスク基板10の一
方の表面に、例えば射出成形により凹部10dが設けら
れている。この凹部10dを含む凹凸に沿って第1光学
記録積層体11が形成されている。第1光学記録層11
は、上層側から例えば誘電体膜、相変化膜などの記録
膜、誘電体膜および反射膜などがこの順番で積層された
構成であり、層構成や層数は、記録材料の種類や設計に
よって異なる。第1光学記録層11の上層に接着層12
が形成されており、その上層に第2光学記録層13が形
成されている。第2光学記録層13は、上層側から例え
ば誘電体膜、相変化膜など記録膜、誘電体膜および半透
過性の反射膜などがこの順番で積層された構成であり、
層構成や層数は、記録材料の種類や設計によって異な
る。第2光学記録層13の上層に、例えば0.1mmの
膜厚の光透過性フイルム14が形成されている。光透過
性フイルム14は、第2光学記録層13側の表面に凹部
14dが設けられている。この凹部14dを含む凹凸に
沿って、第2光学記録積層体13が形成されている。
【0033】上記の光ディスクを記録あるいは再生する
場合には、対物レンズOLにより、レーザ光などの光L
Tを光透過性フイルム14側から第1光学記録層11あ
るいは第2光学記録層13に合焦するように照射する。
対物レンズOLの光ディスクからの距離を調整して第1
光学記録層11と第2光学記録層13のいずれかに焦点
を合わせるかにより、第1光学記録層11と第2光学記
録層13のいずれかを選択的に記録または再生する。上
記の構成で、第2光学記録層13は半透過性であり、光
LTを第1光学記録層11に照射する場合には第2光学
記録層13を透過させて行う。光ディスクの再生時にお
いては、第1および第2光学記録層(11、13)のい
ずれかで反射された戻り光が受光素子で受光され、信号
処理回路により所定の信号を生成して、再生信号が取り
出される。
【0034】上記のような光ディスクにおいて、第1光
学記録層11および第2光学記録層13は、ディスク基
板10の表面に形成された凹部10dあるいは光透過性
フイルム14の表面に形成された凹部14dに起因した
凹凸形状を有している。例えば、この凹部(10d,1
4d)を含む凹凸形状によりトラック領域が区分されて
いる。上記の凹部(10d,14d)により区分された
トラック領域はランドおよびグルーブと呼ばれ、ランド
とグルーブの両者に情報を記録するランド・グルーブ記
録方式を適用することで大容量化が可能である。また、
ランドとグルーブのいずれか一方のみを記録領域とする
ことも可能である。
【0035】また、上記のディスク基板10および光透
過性フイルム14の凹部(10d,14d)に起因する
凹凸形状を記録データに対応する長さを有するピットと
して、光学記録膜をアルミニウム膜などの反射膜で構成
することにより、再生専用(ROM)型の光ディスクと
することもできる。
【0036】次に、上記の2層の光学記録層を有する光
ディスクの製造方法について説明する。まず、従来より
知られている所定の方法によって、ディスク基板に転写
するための反転したパターンである凸部20pを含む凹
凸パターンを表面に有するディスク基板用スタンパ20
を作成する。次に、図2(a)に示すように、上記のデ
ィスク基板用スタンパ20を金型(MD1,MD2)か
らなるキャビティ内に、ディスク基板用スタンパ20の
凸部形成面20p’がキャビティ内側を臨むように設置
して固定し、射出成形用金型を構成する。上記の射出成
形用金型のキャビティ内に、例えば溶融状態のポリカー
ボネートなどの樹脂10’を金型の注入口MSから射出
することで、図2(b)に示すように、ディスク基板用
スタンパ20上にディスク基板10を形成する。ここ
で、ディスク基板10の表面には、ディスク基板用スタ
ンパ20の凸部20pに対応する位置に、凹部(溝)1
0dが形成される。
【0037】上記の射出成形金型から離型することで、
図3(a)に示すような表面にグルーブパターンあるい
はピットパターンとなる凹部10dを含む凹凸パターン
が形成されたディスク基板10が得られる。次に、図3
(b)に示すように、ディスク基板10の表面に空気や
窒素ガスなどのガスを吹き付けてダストを除去した後、
例えばスパッタリング法などにより、反射膜、誘電体
膜、記録膜、誘電体膜の積層体を有する第1光学記録膜
11をこの成膜順序で成膜する。上記の記録膜は、例え
ば、相変化型の光学記録膜、光磁気記録膜あるいは有機
色素を含む記録膜を用いることができる。あるいは、R
OM型光ディスクの場合には、光学記録膜をアルミニウ
ム膜などの反射膜により形成する。
【0038】上記の記録膜として相変化膜を成膜した場
合には、次に、図3(c)に示すように、対物レンズO
Lにより、YAGレーザ光などの赤外光IRを集光し
て、例えばディスク基板10を回転しながら、照射位置
を径方向に移動させることで、第1光学記録層11に全
面に照射し、熱を与えて溶融させた後、急冷して結晶化
させる。これは、第1光学記録層11の初期化工程に相
当する。
【0039】一方、以下に示す種々の方法により、表面
にグルーブパターンあるいはピットパターンとなる凹部
14dを含む凹凸パターンが転写された光透過性フイル
ム14を形成する。まず、第1の方法としては、図4
(a)に示すように、例えば凸部21pを含む凹凸パタ
ーンを有する光透過性フイルム用スタンパ21上に、光
透過性フイルム用シート14sを配置し、図4(b)に
示すように加熱(TH)しながら押圧(PR)する。こ
のとき、光透過性フイルム用シート14sの表面が加熱
されて溶融し、光透過性フイルム用スタンパ21の凹凸
パターンに沿って変形する。この状態で急冷することで
光透過性フイルム14が形成される。次に、図4(c)
に示すように、光透過性フイルム用スタンパ21から離
型すると、得られた光透過性フイルム14の表面には、
光透過性フイルム用スタンパ21の凸部21pに対応す
る位置に凹部(溝)14dが転写されている。
【0040】また、第2の方法としては、図5(a)に
示すように、例えば凸部21pを含む凹凸パターンを有
する光透過性フイルム用スタンパ21上に、紫外線硬化
樹脂14rを塗布などにより供給し、図5(b)に示す
ように、その上層に光透過性フイルム用シート14sを
配置する。この状態で回転させるスピンコートの手法に
より、図5(c)に示すように、光透過性フイルム用ス
タンパ21と光透過性フイルム用シート14sの間隙に
均一な膜厚となるように紫外線硬化樹脂14rを行き渡
らせる。次に、図6(a)に示すように、紫外線UVを
照射して、紫外線硬化樹脂14rを硬化せしめ、光透過
性フイルム用シート14sと紫外線硬化樹脂14rを一
体化させ、光透過性フイルム14を形成する。次に、図
6(b)に示すように、光透過性フイルム用スタンパ2
1から離型すると、得られた光透過性フイルム14の表
面には、光透過性フイルム用スタンパ21の凸部21p
に対応する位置に凹部(溝)14dが転写されている。
【0041】また、第3の方法としては、図7(a)に
示すように、例えば凸部21pを含む凹凸パターンを有
する光透過性フイルム用スタンパ21上に、紫外線硬化
樹脂14rを供給し、この状態で回転させるスピンコー
トの手法により、図7(b)に示すように、紫外線硬化
樹脂14rを均一な膜厚で塗布する。次に、図8(a)
に示すように、紫外線UVを照射して、紫外線硬化樹脂
14rを硬化せしめ、光透過性フイルム14を形成す
る。次に、図8(b)に示すように、光透過性フイルム
用スタンパ21から離型すると、得られた光透過性フイ
ルム14の表面には、光透過性フイルム用スタンパ21
の凸部21pに対応する位置に凹部(溝)14dが転写
されている。
【0042】次に、図9(a)に示すように、上記のよ
うにして形成した光透過性フイルム14の凹凸形成面の
反対側の面を、接着剤あるいは感圧性粘着剤などの接着
層23により、ポリカーボネートあるいはその他の材料
などからなる支持基板22に貼り合わせる。
【0043】次に、図9(b)に示すように、光透過性
フイルム14を支持基板22に貼り合わせた状態で、光
透過性フイルム14の表面に空気や窒素ガスなどのガス
を吹き付けてダストを除去した後、例えばスパッタリン
グ法などにより、誘電体膜、記録膜、誘電体膜、半透過
性の反射膜の積層体を有する第2光学記録膜13をこの
成膜順序で成膜する。上記の記録膜は、例えば、相変化
型の光学記録膜、光磁気記録膜あるいは有機色素を含む
記録膜を用いることができる。あるいは、ROM型光デ
ィスクの場合には、光学記録膜をアルミニウム膜などか
らなる半透過性の反射膜により形成する。
【0044】上記の記録膜として相変化膜を成膜した場
合には、図10(a)に示すように、上記の第1光学記
録層の場合と同様の手法で、対物レンズOLにより赤外
光IRを集光して第2光学記録層13に照射し、熱を与
えて溶融させた後、急冷して結晶化させる。これは、第
2光学記録層13の初期化工程に相当する。
【0045】次に、図10(b)に示すように、接着層
23と光透過性フイルム14の界面で剥離することで、
第2光学記録層13が形成された光透過性フイルム14
を得る。上記のように接着層23と光透過性フイルム1
4の界面で剥離可能とするため、接着層23による接着
について、接着層23と支持基板22との接着強度より
も接着層23と光透過性フイルム14との接着強度の方
が弱くなるようにしておく。この接着強度の差により、
接着層23と光透過性フイルム14の界面で剥離が可能
となる。
【0046】例えば、接着層23として接着剤を用いる
場合には、図11(a)に示すように、光透過性フイル
ム14と支持基板22とを異なる材質から選択すること
で、接着強度に差を持たせることが可能となる。また、
図11(b)に示すように、支持基板22と接着層23
との界面と光透過性フイルム14と接着層22との界面
のいずれか一方に表面処理FTをもたらす方法がある。
表面処理としては、例えば、プライマあるいはシリコー
ンなどの化学的処理を施す方法、あるいは、表面を荒ら
すなどの物理的処理により機械的接着強度を高める方法
などがある。また、一般に剛性が異なる部材への接着剤
の接着強度は異なることを利用して、図11(c)に示
すように、光透過性フイルム14と支持基板22との剛
性の差から接着層23と光透過性フイルム14との接着
強度の方が弱くなるようにすることも可能である。
【0047】また、例えば、接着層23として感圧性粘
着剤を用いる場合においても、図12(a)に示すよう
に、光透過性フイルム14と支持基板22とを異なる材
質から選択することで、接着強度に差を持たせることが
可能となる。また、図12(b)に示すように、支持基
板22と接着層23との界面と光透過性フイルム14と
接着層22との界面のいずれか一方に表面処理FTをも
たらす方法がある。表面処理としては、例えば、プライ
マあるいはシリコーンなどの化学的処理を施す方法、あ
るいは、表面を荒らすなどの物理的処理により機械的接
着強度を高める方法などがある。また、図13(a)に
示すように、弱粘着剤層23aと強粘着剤層23bの2
層から接着層23を構成することによって接着強度に差
を持たせることが可能となる。さらに、図13(b)に
示すように、接着層として、基体23cの一方の面に弱
粘着剤層23aを設け、他方の面に強粘着剤層23bを
設けた粘着シートを用いることもできる。
【0048】次に、上記のディスク基板10に形成した
第1光学記録層11と光透過性フイルム14に形成した
第2光学記録層13とを接着層12により貼り合わせ
る。接着層12としては、例えば紫外線硬化樹脂系の接
着剤や感圧性粘着剤などを用いることができる。
【0049】図14(a)に示すように、剥離シート1
2a有する感圧性粘着シート12sを用いる場合には、
例えばディスク基板10に形成した第1光学記録層11
上に感圧性粘着シート12sを押し当て、パッドあるい
はローラなどにより押圧して、図14(b)に示すよう
に第1光学記録層11と感圧性粘着シート12sを接着
する。次に、図14(c)に示すように、剥離シート1
2aを剥離し、図15(a)に示すように、光透過性フ
イルム14に形成した第2光学記録層13を感圧性粘着
シート12sに、第1光学記録層11と第2光学記録層
13との位置を合わせて押し当て、パッドあるいはロー
ラなどにより押圧して、図15(b)に示すように、第
1光学記録層11と第2光学記録層13とを貼り合わせ
る。以上で、図1に示す構成の2層の光学記録層を設け
た光ディスクを製造することができる。
【0050】上記においては、感圧性粘着シート12s
を先に第1光学記録層11に接着し、次いで第2光学記
録層13に接着させているが、逆に、第2光学記録層1
3に接着し、次いで第1光学記録層11に接着させるこ
ともできる。
【0051】ここで、上記の第1光学記録層11と第2
光学記録層13とは、各記録層の信号部が偏芯なく貼り
合わされなければならないので、例えば以下のようにし
て貼り合わせることが重要である。例えば、第2光学記
録層13が形成された光透過性フイルム14をXYステ
ージ上に戴置し、真空あるいは静電吸着により保持す
る。次に、光透過性フイルム14の外周あるいは内周に
信号部とミラー部の境界となる円周上に、90°で等配
分された位置にCCDカメラを配置し、その境界をエッ
ジ検出する。エッジの位置情報から、センターピンが信
号部の中心にくるようXYステージを移動させる。次
に、第1光学記録層11を設けたディスク基板10をセ
ンターピンに嵌め合わせ、パッドなどで圧着させる。以
上で、第1光学記録層11と第2光学記録層13との各
信号部が偏芯ないように貼り合わせることができる。
【0052】また、XYステージ上に第1光学記録層1
1を設けたディスク基板10を保持し、センターピンが
信号部中心にくるようXYステージを移動させ、第2光
学記録層13が形成された光透過性フイルム14をセン
ターピンに嵌め合わせ、パッドなどで圧着させることも
可能である。
【0053】また、上記の第1光学記録層11と第2光
学記録層13とを貼り合わせるのに、紫外線硬化樹脂系
接着剤などを用いることもできる。この場合には、図1
6(a)に示すように、例えばディスク基板10に形成
された第1光学記録層11上に、紫外線硬化樹脂12r
を塗布などにより供給し、図16(b)に示すように、
光透過性フイルム14の第2光学記録層13側を紫外線
硬化樹脂12r側にして配置する。この状態で回転させ
るスピンコートの手法により、図16(c)に示すよう
に、第1光学記録層11と第2光学記録層13の間隙に
均一な膜厚となるように紫外線硬化樹脂12rを行き渡
らせる。次に、図17(a)に示すように、紫外線UV
を照射して、紫外線硬化樹脂12rを硬化せしめ、接着
層12として、図17(b)に示すように、第1光学記
録層11と第2光学記録層13とを貼り合わせる。以上
で、図1に示す構成の2層の光学記録層を設けた光ディ
スクを製造することができる。
【0054】この場合には、上記の第1光学記録層11
と第2光学記録層13とで各記録層の信号部を偏芯なく
貼り合わせるため、上述のように、XYステージ上に第
2光学記録層13を設けた光透過性フイルム14を保持
し、センターピンが信号部中心にくるようXYステージ
を移動させ、第1光学記録層11が形成されたディスク
基板10をセンターピンに嵌め合わせた状態でスピンコ
ートを行う方法と、光透過性フイルムのセンターホール
を第2光学記録層13の信号部に対して同心円状に打ち
抜き、テーパ状のセンター治具をガイドとして中心位置
を合わせる方法がある。
【0055】本実施形態において、記録膜が相変化膜の
場合、初期化は2層の光学記録層を積層した後に行って
もよいが、下層側の光学記録層の初期化には必要な光量
が増加してしまい、2層の記録層が近接しているので干
渉の影響が避けられないなどの問題があり、上記の実施
形態のように成膜直後に初期化することが好ましい。
【0056】上記の本実施形態に係る2層の光学記録層
を有する光ディスクの製造方法によれば、光透過性フイ
ルムを支持基板に貼り合わせた状態で第2光学記録層の
成膜、さらには相変化膜の場合には初期化を行ってお
り、剛性のある支持基板に貼り合わせることで薄い光透
過性フイルムのハンドリングが向上して、装置内での保
持が容易となり、成膜装置および初期化の光照射装置は
通常の構成のものを使用可能となる。また、光透過性フ
イルムの裏面は保護されており、直接装置内のステージ
上に接触せずにすむので、光透過性フイルムにゴミや傷
がつくのを抑制することができる。さらに、ゴミが付着
しないので、ゴミによりステージ上で光透過性フイルム
の一部が浮いてしまうことがなく、相変化層の場合に初
期化が困難となる問題を解決することができる。
【0057】第2実施形態 本実施形態に係る光ディスクの構成は実質的に第1実施
形態と同様であり、製造方法が一部異なっている。即
ち、図3(c)に示すように、表面にグルーブパターン
あるいはピットパターンとなる凹部10dを含む凹凸パ
ターンが形成されたディスク基板10を形成し、第1光
学記録膜11を成膜し、さらに赤外光を集光して第1光
学記録層11の初期化を行う工程まで、第1実施形態と
同様に行う。
【0058】一方、図10(a)に示すように、表面に
グルーブパターンあるいはピットパターンとなる凹部1
4dを含む凹凸パターンが形成された光透過性フイルム
14を形成し、第2光学記録膜13を成膜し、さらに赤
外光を集光して第2光学記録層13の初期化を行う工程
まで、第1実施形態と同様に行う。
【0059】次に、図18(a)に示すように、接着層
23と光透過性フイルム14の界面で剥離する前に、上
記のディスク基板10に形成した第1光学記録層11と
光透過性フイルム14に形成した第2光学記録層13と
を接着層12により貼り合わせる。接着層12として
は、例えば紫外線硬化樹脂系の接着剤や感圧性粘着剤な
どを用いることができる。接着剤を用いる場合の工程は
図16および17に示す第1実施形態の工程と同様に、
感圧性粘着剤を用いる場合の工程は図14および15に
示す第1実施形態の工程と同様に行うことができる。上
記の貼り合わせ工程では、第1光学記録層11と第2光
学記録層13とで各記録層の信号部を偏芯なく貼り合わ
せるため、第1実施形態と同様に貼り合わせることがで
きる。
【0060】次に、図18(b)に示すように、接着層
23と光透過性フイルム14の界面で剥離する。以上
で、図1に示す構成の2層の光学記録層を設けた光ディ
スクを製造することができる。
【0061】上記の本実施形態に係る2層の光学記録層
を有する光ディスクの製造方法によれば、第1実施形態
と同様に、光透過性フイルムを支持基板に貼り合わせた
状態で光学記録層の成膜、さらには初期化を行うので、
薄い光透過性フイルムのハンドリングが向上しており、
光透過性フイルムを直接装置内のステージ上に戴置せず
にすむので、光透過性フイルムに傷がつくのを抑制し、
ゴミなどによりステージ上で光透過性フイルムの一部が
浮いてしまうこともないので相変化層の場合に初期化が
困難となる問題を解決することができる。
【0062】第3実施形態 本実施形態に係る光ディスクの構成は実質的に第1実施
形態と同様であり、製造方法が一部異なっている。即
ち、図3(c)に示すように、例えば射出成形により表
面にグルーブパターンあるいはピットパターンとなる凹
部10dを含む凹凸パターンが形成されたディスク基板
10を形成し、第1光学記録膜11を成膜し、さらに赤
外光を集光して第1光学記録層11の初期化を行う工程
まで、第1実施形態と同様に行う。
【0063】一方、図4に示す工程と同様にして、表面
にグルーブパターンあるいはピットパターンとなる凹部
14dを含む凹凸パターンが形成された光透過性フイル
ム14を形成する。ここで、図19(a)に示すよう
に、光透過性フイルム14の凹凸形成面の反対側の表面
に、プロテクトフイルム14tが設けられている。例え
ば、一方の表面に予めプロテクトフイルム14tが設け
られている光透過性フイルム14を用い、他方の面に凹
凸を有するスタンパを押圧しながら加熱し、形成するこ
とができる。プロテクトフイルム14tを設けた光透過
性フイルム14としては、例えば、表面に酢酸ブチルな
どの薬品で処理した後、ポリエチレンフイルムを貼り合
わせたもの、あるいは、PET(ポリエチレンテレフタ
レート)フイルムに微粘着性の感圧性粘着剤を貼り合わ
せたものなどがある。また、第1実施形態に記載の方法
と同様にして、表面にグルーブパターンあるいはピット
パターンとなる凹部14dを含む凹凸パターンが形成さ
れた光透過性フイルム14を形成した後、凹凸パターン
形成面の反対側の面にプロテクトフイルムを貼り合わせ
てもよい。
【0064】次に、図19(b)に示すように、上記の
ようにして形成した光透過性フイルム14に設けられた
プロテクトフイルム14tの表面を、接着剤あるいは感
圧性粘着剤などの接着層23により、ポリカーボネート
あるいはその他の材料などからなる支持基板22に貼り
合わせる。
【0065】次に、図19(c)に示すように、光透過
性フイルム14に設けられたプロテクトフイルム14t
を支持基板22に貼り合わせた状態で、光透過性フイル
ム14の表面に空気や窒素ガスなどのガスを吹き付けて
ダストを除去した後、例えばスパッタリング法などによ
り、誘電体膜、記録膜、誘電体膜、半透過性の反射膜の
積層体を有する第2光学記録膜13をこの成膜順序で成
膜する。上記の記録膜は、例えば、相変化型の光学記録
膜、光磁気記録膜あるいは有機色素を含む記録膜を用い
ることができる。あるいは、ROM型光ディスクの場合
には、光学記録膜をアルミニウム膜などからなる半透過
性の反射膜により形成する。
【0066】上記の記録膜として相変化膜を成膜した場
合には、図20(a)に示すように、対物レンズOLに
より赤外光IRを集光して第2光学記録層13に照射
し、熱を与えて溶融させた後、急冷して結晶化させる。
これは、第2光学記録層13の初期化工程に相当する。
【0067】次に、図20(b)に示すように、プロテ
クトフイルム14tと光透過性フイルム14の界面で剥
離することで、第2光学記録層13が形成された光透過
性フイルム14を得る。以降の工程としては、第1実施
形態と同様にして、ディスク基板10に形成した第1光
学記録層11と光透過性フイルム14に形成した第2光
学記録層13とを接着層12により貼り合わせる。接着
層12としては、例えば紫外線硬化樹脂系の接着剤や感
圧性粘着剤などを用いることができる。接着剤を用いる
場合の工程は図16および17に示す第1実施形態の工
程と同様に、感圧性粘着剤を用いる場合の工程は図14
および15に示す第1実施形態の工程と同様に行うこと
ができる。上記の貼り合わせ工程では、第1光学記録層
11と第2光学記録層13とで各記録層の信号部を偏芯
なく貼り合わせるため、第1実施形態と同様に貼り合わ
せることができる。
【0068】本実施形態においては、接着層23と支持
基板22の界面および接着層23とプロテクトフイルム
14tの界面に比べて、プロテクトフイルム14tと光
透過性フイルム14の界面の接着強度が弱くなっている
必要がある。この方法では、プロテクトフイルムを支持
基板と同時に剥離してしまうので、プロテクトフイルム
を剥離するための工程が不要となり、工程数を減らすこ
とができる。
【0069】上記の本実施形態に係る2層の光学記録層
を有する光ディスクの製造方法によれば、第1実施形態
と同様に、光透過性フイルムを支持基板に貼り合わせた
状態で光学記録層の成膜、さらには初期化を行うので、
薄い光透過性フイルムのハンドリングが向上しており、
光透過性フイルムを直接装置内のステージ上に戴置せず
にすむので、光透過性フイルムに傷がつくのを抑制し、
特にプロテクトフイルムが剥離されるまで光透過性フイ
ルムは保護されており、傷やゴミが付きにくい利点があ
る。また、ゴミなどによりステージ上で光透過性フイル
ムの一部が浮いてしまうこともないので相変化層の場合
に初期化が困難となる問題を解決することができる。ま
た、支持基板とプロテクトフイルムを貼り合わせること
ができればよいので、支持基板に対する材料選択の幅が
広がる。
【0070】第4実施形態 本実施形態に係る光ディスクの構成は実質的に第1実施
形態と同様であり、製造方法が一部異なっている。即
ち、第3実施形態と同様に光透過性フイルム14の凹凸
形成面の反対側の表面にプロテクトフイルム14tを設
ける方法であり、第3実施形態とは一部の工程が異なっ
ている。即ち、図3(c)に示すように、例えば射出成
形により表面にグルーブパターンあるいはピットパター
ンとなる凹部10dを含む凹凸パターンが形成されたデ
ィスク基板10を形成し、第1光学記録膜11を成膜
し、さらに赤外光を集光して第1光学記録層11の初期
化を行う工程まで、第1実施形態と同様に行う。
【0071】一方、図19に示すように、表面にグルー
ブパターンあるいはピットパターンとなる凹部14dを
含む凹凸パターンが形成された光透過性フイルム14を
形成し、第2光学記録膜13を成膜し、さらに赤外光を
集光して第2光学記録層13の初期化を行う工程まで、
第1実施形態と同様に行う。一方、図19に示すよう
に、凹凸パターンが形成された光透過性フイルム14に
設けられたプロテクトフイルム14tの表面を、接着剤
あるいは感圧性粘着剤などの接着層23により、ポリカ
ーボネートあるいはその他の材料などからなる支持基板
22に貼り合わせ、第2光学記録膜13を成膜した後、
第2光学記録膜13に含まれる記録膜として相変化膜を
成膜した場合には、図21(a)に示すように、対物レ
ンズOLにより赤外光IRを集光して第2光学記録層1
3に照射し、熱を与えて溶融させた後、急冷して結晶化
させる。これは、第2光学記録層13の初期化工程に相
当する。
【0072】次に、図21(b)に示すように、プロテ
クトフイルム14tと接着層23の界面で剥離すること
で、一方の面に第2光学記録層13が形成され、他方の
面がプロテクトフイルム14tで保護された光透過性フ
イルム14を得る。
【0073】次に、図22(a)に示すように、第1実
施形態と同様にして、ディスク基板10に形成した第1
光学記録層11と光透過性フイルム14に形成した第2
光学記録層13とを接着層12により貼り合わせる。接
着層12としては、例えば紫外線硬化樹脂系の接着剤や
感圧性粘着剤などを用いることができる。上記の接着工
程は、光透過性フイルム14からプロテクトフイルム1
4tを剥離する前に行う。接着剤を用いる場合の工程は
図16および17に示す第1実施形態の工程と同様に、
感圧性粘着剤を用いる場合の工程は図14および15に
示す第1実施形態の工程と同様に行うことができる。上
記の貼り合わせ工程では、第1光学記録層11と第2光
学記録層13とで各記録層の信号部を偏芯なく貼り合わ
せるため、第1実施形態と同様に貼り合わせることがで
きる。
【0074】次に、図22(b)に示すように、光透過
性フイルム14からプロテクトフイルム14tを剥離す
る。以上で、図1に示す構成の2層の光学記録層を設け
た光ディスクを製造することができる。
【0075】本実施形態においては、接着層23と支持
基板22の界面およびプロテクトフイルム14tと光透
過性フイルム14の界面に比べて、接着層23とプロテ
クトフイルム14tの界面の接着強度が弱くなっている
必要がある。この方法では、ディスク基板10に形成し
た第1光学記録層11と光透過性フイルム14に形成し
た第2光学記録層13とを接着層12により貼り合わせ
た後でプロテクトフイルム14tの剥離を行うので、完
成直前まで光透過性フイルム14をプロテクトフイルム
14tで保護することができ、光透過性フイルム14に
ゴミや傷が付くのを防止することができる。
【0076】上記の本実施形態に係る2層の光学記録層
を有する光ディスクの製造方法によれば、第1実施形態
と同様に、光透過性フイルムを支持基板に貼り合わせた
状態で光学記録層の成膜、さらには初期化を行うので、
薄い光透過性フイルムのハンドリングが向上しており、
光透過性フイルムを直接装置内のステージ上に戴置せず
にすむので、光透過性フイルムに傷がつくのを抑制し、
ゴミなどによりステージ上で光透過性フイルムの一部が
浮いてしまうこともないので相変化層の場合に初期化が
困難となる問題を解決することができる。また、支持基
板とプロテクトフイルムを貼り合わせることができれば
よいので、支持基板に対する材料選択の幅が広がる。
【0077】第5実施形態 本実施形態に係る光ディスクの構成は実質的に第1実施
形態と同様であり、製造方法が一部異なっている。即
ち、第3実施形態と同様に光透過性フイルム14の凹凸
形成面の反対側の表面にプロテクトフイルム14tを設
ける方法であり、第3実施形態とは一部の工程が異なっ
ている。即ち、図3(c)に示すように、例えば射出成
形により表面にグルーブパターンあるいはピットパター
ンとなる凹部10dを含む凹凸パターンが形成されたデ
ィスク基板10を形成し、第1光学記録膜11を成膜
し、さらに赤外光を集光して第1光学記録層11の初期
化を行う工程まで、第1実施形態と同様に行う。
【0078】一方、図19および図20に示すように、
凹凸パターンが形成された光透過性フイルム14に設け
られたプロテクトフイルム14tの表面を、接着剤ある
いは感圧性粘着剤などの接着層23により、ポリカーボ
ネートあるいはその他の材料などからなる支持基板22
に貼り合わせ、第2光学記録膜13を成膜し、さらに赤
外光を集光して第2光学記録層13の初期化を行う工程
まで、第3実施形態と同様に行う。
【0079】次に、図23(a)に示すように、上記の
ディスク基板10に形成した第1光学記録層11と光透
過性フイルム14に形成した第2光学記録層13とを接
着層12により貼り合わせる。接着層12としては、例
えば紫外線硬化樹脂系の接着剤や感圧性粘着剤などを用
いることができる。接着剤を用いる場合の工程は図16
および17に示す第1実施形態の工程と同様に、感圧性
粘着剤を用いる場合の工程は図14および15に示す第
1実施形態の工程と同様に行うことができる。上記の貼
り合わせ工程では、第1光学記録層11と第2光学記録
層13とで各記録層の信号部を偏芯なく貼り合わせるた
め、第1実施形態と同様に貼り合わせることができる。
【0080】次に、図23(b)に示すように、プロテ
クトフイルム14tと光透過性フイルム14の界面で剥
離する。以上で、図1に示す構成の2層の光学記録層を
設けた光ディスクを製造することができる。
【0081】本実施形態においては、接着層23と支持
基板22の界面および接着層23とプロテクトフイルム
14t界面に比べて、プロテクトフイルム14tと光透
過性フイルム14の界面の接着強度が弱くなっている必
要がある。この方法では、プロテクトフイルムを支持基
板と同時に剥離してしまうので、プロテクトフイルムを
剥離するための工程が不要となり、工程数を減らすこと
ができる。また、ディスク基板10に形成した第1光学
記録層11と光透過性フイルム14に形成した第2光学
記録層13とを接着層12により貼り合わせた後でプロ
テクトフイルム14tの剥離を行うので、完成直前まで
光透過性フイルム14をプロテクトフイルム14tで保
護することができ、光透過性フイルム14にゴミや傷が
付くのを防止することができる。
【0082】上記の本実施形態に係る2層の光学記録層
を有する光ディスクの製造方法によれば、第1実施形態
と同様に、光透過性フイルムを支持基板に貼り合わせた
状態で光学記録層の成膜、さらには初期化を行うので、
薄い光透過性フイルムのハンドリングが向上しており、
光透過性フイルムを直接装置内のステージ上に戴置せず
にすむので、光透過性フイルムに傷がつくのを抑制し、
ゴミなどによりステージ上で光透過性フイルムの一部が
浮いてしまうこともないので相変化層の場合に初期化が
困難となる問題を解決することができる。また、支持基
板とプロテクトフイルムを貼り合わせることができれば
よいので、支持基板に対する材料選択の幅が広がる。
【0083】第6実施形態 図24は、本実施形態に係る光ディスクの断面図であ
る。実質的に第1実施形態に係る光ディスクと同様であ
るが、光透過性フイルム14の表面にハードコート層1
5が形成されていることが異なる。ハードコート層15
が形成されているので、光透過性フイルム14の表面が
傷つきにくくなっている。
【0084】本実施形態に係る光ディスクは、実質的に
第1実施形態と同様にして製造することができる。即
ち、図3(c)に示すように、例えば射出成形により表
面にグルーブパターンあるいはピットパターンとなる凹
部10dを含む凹凸パターンが形成されたディスク基板
10を形成し、第1光学記録膜11を成膜し、さらに赤
外光を集光して第1光学記録層11の初期化を行う工程
まで、第1実施形態と同様に行う。
【0085】一方、図4〜図8に示すように、表面にグ
ルーブパターンあるいはピットパターンとなる凹部14
dを含む凹凸パターンが転写された光透過性フイルム1
4を形成する工程まで、第1実施形態と同様に行う。次
に、図25(a)に示すように、上記のようにして形成
した光透過性フイルム14の凹凸形成面の反対側の面
を、ハードコート層15として機能する接着層23によ
り、ポリカーボネートあるいはその他の材料などからな
る支持基板22に貼り合わせる。
【0086】次に、図25(b)に示すように、光透過
性フイルム14を支持基板22に貼り合わせた状態で、
光透過性フイルム14の表面に空気や窒素ガスなどのガ
スを吹き付けてダストを除去した後、例えばスパッタリ
ング法などにより第2光学記録膜13をこの成膜順序で
成膜する。
【0087】上記の第2光学記録膜13に含まれる記録
膜として相変化膜を成膜した場合には、図26(a)に
示すように、上記の第1光学記録層の場合と同様の手法
で、対物レンズOLにより赤外光IRを集光して第2光
学記録層13に照射し、熱を与えて溶融させた後、急冷
して結晶化させる。これは、第2光学記録層13の初期
化工程に相当する。
【0088】次に、図26(b)に示すように、ハード
コート層15(接着層23)と支持基板22の界面で剥
離することで、第2光学記録層13およびハードコート
層15が形成された光透過性フイルム14を得る。本実
施形態においては、例えば支持基板22として接着性の
悪い基板を用いたり、シリコーンなどを支持基板に塗布
することなどにより、ハードコート層15と光透過性フ
イルム14の界面に比べて、ハードコート層15と支持
基板22の界面の接着強度が弱くなるようにしておく。
【0089】以降の工程としては、上記のディスク基板
10に形成した第1光学記録層11と光透過性フイルム
14に形成した第2光学記録層13とを接着層12によ
り貼り合わせる。接着層12としては、例えば紫外線硬
化樹脂系の接着剤や感圧性粘着剤などを用いることがで
きる。接着剤を用いる場合の工程は図16および17に
示す第1実施形態の工程と同様に、感圧性粘着剤を用い
る場合の工程は図14および15に示す第1実施形態の
工程と同様に行うことができる。上記の貼り合わせ工程
では、第1光学記録層11と第2光学記録層13とで各
記録層の信号部を偏芯なく貼り合わせるため、第1実施
形態と同様に貼り合わせることができる。以上で、図2
4に示す構成の2層の光学記録層を設けた光ディスクを
製造することができる。
【0090】上記の本実施形態に係る2層の光学記録層
を有する光ディスクの製造方法によれば、第1実施形態
と同様に、光透過性フイルムを支持基板に貼り合わせた
状態で光学記録層の成膜、さらには初期化を行うので、
薄い光透過性フイルムのハンドリングが向上しており、
光透過性フイルムを直接装置内のステージ上に戴置せず
にすむので、光透過性フイルムに傷がつくのを抑制し、
ゴミなどによりステージ上で光透過性フイルムの一部が
浮いてしまうこともないので相変化層の場合に初期化が
困難となる問題を解決することができる。また、接着層
をハードコート層として用いるので、ハードコート層を
形成するための工程数を減らすことができる。
【0091】第7実施形態 本実施形態に係る光ディスクの構成は実質的に第6実施
形態と同様であり、製造方法が一部異なっている。即
ち、第6実施形態と同様に光透過性フイルム14の凹凸
形成面の反対側の表面にハードコート層15を設ける方
法であり、第3実施形態とは一部の工程が異なってい
る。即ち、図3(c)に示すように、例えば射出成形に
より表面にグルーブパターンあるいはピットパターンと
なる凹部10dを含む凹凸パターンが形成されたディス
ク基板10を形成し、第1光学記録膜11を成膜し、さ
らに赤外光を集光して第1光学記録層11の初期化を行
う工程まで、第1実施形態と同様に行う。
【0092】一方、図26(a)に示すように、凹凸パ
ターンが形成された光透過性フイルム14の表面を、ハ
ードコート層として機能する接着層23により、ポリカ
ーボネートあるいはその他の材料などからなる支持基板
22に貼り合わせ、第2光学記録膜13を成膜し、さら
に赤外光を集光して第2光学記録層13の初期化を行う
工程まで、第6実施形態と同様に行う。
【0093】次に、図27(a)に示すように、上記の
ディスク基板10に形成した第1光学記録層11と光透
過性フイルム14に形成した第2光学記録層13とを接
着層12により貼り合わせる。接着層12としては、例
えば紫外線硬化樹脂系の接着剤や感圧性粘着剤などを用
いることができる。接着剤を用いる場合の工程は図16
および17に示す第1実施形態の工程と同様に、感圧性
粘着剤を用いる場合の工程は図14および15に示す第
1実施形態の工程と同様に行うことができる。上記の貼
り合わせ工程では、第1光学記録層11と第2光学記録
層13とで各記録層の信号部を偏芯なく貼り合わせるた
め、第1実施形態と同様に貼り合わせることができる。
【0094】次に、図27(b)に示すように、支持基
板22とハードコート層15の界面で剥離する。以上
で、図24に示す構成の2層の光学記録層を設けた光デ
ィスクを製造することができる。
【0095】本実施形態においては、例えば支持基板2
2として接着性の悪い基板を用いたり、シリコーンなど
を支持基板に塗布することなどにより、ハードコート層
15と光透過性フイルム14の界面に比べて、ハードコ
ート層15と支持基板22の界面の接着強度が弱くなる
ようにしておく。
【0096】上記の本実施形態に係る2層の光学記録層
を有する光ディスクの製造方法によれば、第1実施形態
と同様に、光透過性フイルムを支持基板に貼り合わせた
状態で光学記録層の成膜、さらには初期化を行うので、
薄い光透過性フイルムのハンドリングが向上しており、
光透過性フイルムを直接装置内のステージ上に戴置せず
にすむので、光透過性フイルムに傷がつくのを抑制し、
ゴミなどによりステージ上で光透過性フイルムの一部が
浮いてしまうこともないので相変化層の場合に初期化が
困難となる問題を解決することができる。また、接着層
をハードコート層として用いるので、ハードコート層を
形成するための工程数を減らすことができる。
【0097】第8実施形態 本実施形態は、第1〜第7実施形態において、光透過性
フイルムを支持基板に貼り合わせる工程の変形例を示
す。即ち、図28(a)に示すように、凸部21pを含
む凹凸パターンを有する光透過性フイルム用スタンパ2
1上に、表面にグルーブパターンあるいはピットパター
ンとなる凹部14dを含む凹凸パターンが転写された光
透過性フイルム14を形成し、得られた光透過性フイル
ム14を光透過性フイルム用スタンパ21から離型する
工程の前に、スタンパ21の反対側の表面に支持基板2
2を接着層23により貼り合わせる。次に、図28
(b)に示すように、光透過性フイルム14と光透過性
フイルム用スタンパ21の界面で剥離して、離型する。
得られた支持基板に貼り合わされた光透過性フイルム
は、そのまま第2光学記録層の成膜工程へと進められ、
以降は、第1〜第7実施形態のそれぞれの工程が行われ
る。本実施形態の光ディスクの製造方法は、光透過性フ
イルムをハンドリング性の悪いフイルム形態で扱う工程
がなくなる利点がある。
【0098】第9実施形態 本実施形態は、第8実施形態において、偏芯調整を行う
方法の変形例を示す。スタンパなどから転写して得た光
透過性フイルムに形成した光学記録層の信号部と、支持
基板のセンターホールとを、予め偏芯調整することが可
能である。調整方法としては、スタンパなどの信号部
を、前述のような円周上に90°で等配分された位置に
配置されたCCDカメラを用いて検出し、センターピン
に対して偏芯がないようにスタンパなどの位置を移動さ
せる。あるいは、スタンパなどにセンターホールを開口
しておき、このセンターホールを基準にしてセンターピ
ンの位置を決定する。
【0099】例えば、図29(a)に示すように、上記
のようにステージ30上に配置したスタンパ29の凸部
形成面29p’上において、例えば紫外線硬化樹脂14
rを供給し、光透過性フイルム用シート14sを戴置し
て、スピンコートの手法でスタンパ21と光透過性フイ
ルム用シート14sの間隙に紫外線硬化樹脂14rを行
き渡らせ、紫外線を照射して、紫外線硬化樹脂14rと
光透過性フイルム用シート14sが一体化した光透過性
フイルム14を形成する。このとき、スタンパ21のセ
ンターホールCHに合わせて外径φ31の位置合わせ用の
センターピン31を配置し、等しい内径のセンターホー
ルを打ち抜いた光透過性フイルム用シート14sを位置
合わせして、上記のように光透過性フイルム14を形成
する。
【0100】次に、スタンパ21のセンターホールCH
に合わせて外径φ32の位置合わせ用のセンターピン32
を配置し、等しい内径のセンターホールを打ち抜いた支
持基板22に、予め感圧性粘着剤23を設けておき、セ
ンターピンに対して偏芯がないように位置合わせして光
透過性フイルム14上に押圧して貼り合わせる。
【0101】以上で、スタンパなどの信号部に対して偏
芯なく支持基板を貼り合わせることができ、これによ
り、支持基板のセンターホールとディスク基板のセンタ
ーホールとを合わせることで第1光学記録層と第2光学
記録層とを偏芯なく貼り合わせることが可能となる。
【0102】(実施例1)片面に情報ピットの凹凸パタ
ーンが形成されたポリカーボネートの光ディスク基板
(厚み1.1mm、外径120mm、センターホール径
15mm)を射出成形により形成した。次に、第1反射
膜としてアルミニウムを30nmの膜厚でスパッタリン
グにより形成した。
【0103】一方、ニッケルスタンパをディスク形状
(外径119〜130mm、センターホール径10m
m)に加工した。また、厚さ70μmのポリカーボネー
トフイルム(帝人社製、パンライト)をリング形状(外
径120mm、内径22mm)に打ち抜いた。上記スタ
ンパ上に紫外線硬化樹脂(第日本インキ社製、SD−3
01)をリング状に塗布し、センターを合わせるために
コーン状のセンター治具を用いてスタンパ上にポリカー
ボネートフイルムを戴置し、5000rpmで20秒間
回転させてスピンコートして、紫外線硬化樹脂を行き渡
らせた。次に、水銀ランプにより1000mJ/cm2
の強度の紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化させ、
スタンパに設けられた凹凸形状を転写した。次に、スタ
ンパから離型して情報ピットの凹凸パターンが形成され
た光透過性フイルムを作成した。
【0104】上記のように形成した光透過性フイルムを
接着剤でポリカーボネートの支持基板(厚み1.1m
m、外形122mm、センターホール15mm)に以下
のようにして貼り合わせた。支持基板の外径は光ディス
クと同一ではない方が、剥離のときのきっかけが取りや
すい傾向であった。上記の支持基板上に予めリング状
(外径119.8mm、センターホール22.2mm)
に打ち抜いた剥離ライナー付きの感圧性粘着剤(住友ス
リーエム社製9415C)を圧着パッドで押圧し、剥離
ライナーを剥離した。次に、感圧性粘着剤付きの支持基
板上に情報ピットの凹凸パターンが形成された光透過性
フイルムをパッドで押圧し、接着した。このとき、感圧
性粘着剤は最初に接着する面が強接着面になっており、
剥離の際には光透過性フイルム側で剥離するようにし
た。感圧性粘着剤の外径は、押圧したときにはみ出さな
いように、光透過性フイルムの外径と同一か小さくし、
センターホールに関しても光透過性フイルムのセンター
ホールと同一か大きくすることが好ましい。支持基板に
貼り合わせた状態で半透過性の第2反射膜としてアルミ
ニウムを10nmの膜厚でスパッタリングにより形成し
た。成膜終了後に、支持基板から光透過性フイルムを剥
離した。
【0105】次に、感圧性粘着剤を用いて、以下のよう
にして光透過性フイルムの半透過性の第2反射膜と、光
ディスク基板の第1反射膜とを貼り合わせた。即ち、剥
離フイルム付きの感圧性粘着剤(厚み25μm、日東電
工社製CS−9603)を外径119.5mm、センタ
ーホール22.1mmのリング状に打ち抜き、光ディス
ク基板の第1反射膜上に圧着パッドで貼り合わせ、剥離
フイルムを除去した。一方、第2反射膜を成膜した光透
過性フイルムをフラットなXYステージ上に戴置し、こ
の状態で第2反射膜の信号部の位置をCCDカメラで読
み取り、センターピンが信号部の中央に来るようにステ
ージ上の光透過性フイルムを移動させた。この状態で、
センターピンをガイドとして感圧性粘着剤付きの光ディ
スク基板を圧着パッドで押圧し、貼り合わせた。
【0106】(実施例2)実施例1と同様にして第1反
射膜上に感圧性粘着剤を設けた光ディスク基板を形成し
た。一方、実施例1と同様にして光透過性フイルム上に
半透過性の第2反射膜を形成した後、支持基板から光透
過性フイルムを剥離せずに、XYステージ上に戴置し
た。このとき、支持基板のセンターホール径は、支持基
板に対してセンターピンが移動可能なように15mmよ
り大きくし、一方で光透過性フイルムのセンターホール
径(22mm)よりも小さいことが好ましいことから、
20mmの径に設定した。光透過性フイルムの第2反射
膜の信号部の位置を検出し、センターピンが信号部の中
央に来るようにステージ上の光透過性フイルムを支持基
板ごと移動させた。次に、センターピンをガイドとして
感圧性粘着剤付きの光ディスク基板を圧着パッドで押圧
し、貼り合わせた。貼り合わせの後に、支持基板と光透
過性フイルムとを接着していた感圧性粘着剤との界面で
剥離した。光透過性フイルムの半透過性の第2反射膜
と、光ディスク基板の第1反射膜とを接着する感圧性粘
着剤は強粘着としていたので、弱粘着としていた持基板
と光透過性フイルムとを接着していた感圧性粘着剤との
界面で剥離できた。
【0107】(実施例3)実施例1と同様に、光透過性
フイルムとして、予めプロテクトフイルムとして微粘着
剤を介してPETフイルムが貼り合わされたポリカーボ
ネートフイルムを用い、これをリング状(外径120m
m、センターホール22mm)に打ち抜いて、スタンパ
上に紫外線硬化樹脂を塗布し、光透過性フイルムを戴置
してスピンコートし、紫外線を照射してスタンパの凹凸
パターンを転写した。得られた凹凸パターンが転写され
た光透過性フイルムを、支持基板上に強粘着性の感圧性
粘着剤(日東電工社製CS−9603)でパッドで貼り
合わせた。次に、光透過性フイルムの凹凸パターン上に
第2反射膜を成膜した後、プロテクトフイルムの微粘着
剤と光透過性フイルムの界面で剥離した。最後に、実施
例1と同様に偏芯を調整して、光透過性フイルムの第2
反射膜上に、実施例1と同様にして予め形成しておいた
第1反射膜上に感圧性粘着剤を設けた光ディスク基板を
貼り合わせた。
【0108】(実施例4)実施例1と同様に、光透過性
フイルムとして、予めプロテクトフイルムとして微粘着
剤を介してPETフイルムが貼り合わされたポリカーボ
ネートフイルムを用い、これをリング状(外径120m
m、センターホール22mm)に打ち抜いて、スタンパ
上に紫外線硬化樹脂を塗布し、光透過性フイルムを戴置
してスピンコートし、紫外線を照射してスタンパの凹凸
パターンを転写した。次に、支持基板上にリング状に紫
外線硬化樹脂を塗布し、上記で得られた凹凸パターンが
転写された光透過性フイルムをプロテクトフイルム面か
ら戴置し、スピンコートした。紫外線を照射して、樹脂
を硬化させて接着した。紫外線硬化樹脂とPETフイル
ムの接着性は、プロテクトフイルムの微粘着剤とPET
フイルムとの接着性よりも弱いので、剥離時には紫外線
硬化樹脂とPETフイルムの界面で剥離された。さら
に、PETフイルム表面にシリコーンを塗布すること
で、さらに接着性を下げることができた。次に、光透過
性フイルムの凹凸パターン上に第2反射膜を成膜した
後、プロテクトフイルムのPETフイルムと紫外線硬化
樹脂の界面で剥離した。次に、実施例1と同様に偏芯を
調整して、プロテクトフイルムが付いたままの光透過性
フイルムの第2反射膜上に、実施例1と同様にして予め
形成しておいた第1反射膜上に感圧性粘着剤を設けた光
ディスク基板を貼り合わせた。最後に、プロテクトフイ
ルムの微粘着剤と光透過性フイルムの界面で剥離して、
プロテクトフイルムを除去した。
【0109】(実施例5)実施例1と同様に、光透過性
フイルムとして、予めプロテクトフイルムとして微粘着
剤を介してPETフイルムが貼り合わされたポリカーボ
ネートフイルムを用い、これをリング状(外径120m
m、センターホール22mm)に打ち抜いて、スタンパ
上に紫外線硬化樹脂を塗布し、光透過性フイルムを戴置
してスピンコートし、紫外線を照射してスタンパの凹凸
パターンを転写した。得られた凹凸パターンが転写され
た光透過性フイルムを、支持基板上に強粘着性の感圧性
粘着剤(日東電工社製CS−9603)でパッドで貼り
合わせた。次に、光透過性フイルムの凹凸パターン上に
第2反射膜を成膜した。次に、実施例1と同様に偏芯を
調整して、光透過性フイルムの第2反射膜上に、実施例
1と同様にして予め形成しておいた第1反射膜上に感圧
性粘着剤を設けた光ディスク基板を貼り合わせた。最後
に、プロテクトフイルムの微粘着剤と光透過性フイルム
の界面で剥離した。
【0110】(実施例6)実施例1と同様に、光透過性
フイルムとしてポリカーボネートフイルムを用い、これ
をリング状(外径120mm、センターホール22m
m)に打ち抜いて、スタンパ上に紫外線硬化樹脂を塗布
し、光透過性フイルムを戴置してスピンコートし、紫外
線を照射してスタンパの凹凸パターンを転写した。接着
性の悪い環状ポリオレフィン(日本ゼオン社製、ZEO
NEX)からなる支持基板上に、ハードコート剤(三菱
レーヨン社製、UR−4501)をリング状に塗布し、
スピンコートにより上記で得られた凹凸パターンが転写
された光透過性フイルムを貼り合わせた。成膜後に剥離
すると、支持基板とハードコート剤の界面で剥離するこ
とを確認した。次に、光透過性フイルムの凹凸パターン
上に第2反射膜を成膜した。次に、実施例1と同様に偏
芯を調整して、光透過性フイルムの第2反射膜上に、実
施例1と同様にして予め形成しておいた第1反射膜上に
感圧性粘着剤を設けた光ディスク基板を貼り合わせた。
最後に、支持基板とハードコート剤の界面で剥離した。
【0111】(実施例7)片面に情報ピットの凹凸パタ
ーンが形成されたポリカーボネートの光ディスク基板
(厚み1.1mm、外径120mm、センターホール径
15mm)を射出成形により形成した。次に、第1反射
膜としてアルミニウムを30nmの膜厚でスパッタリン
グにより形成した。
【0112】一方、ニッケルスタンパをディスク形状
(外径119〜130mm、センターホール径10m
m)に加工した。また、厚さ70μmのポリカーボネー
トフイルム(帝人社製、パンライト)をリング形状(外
径120mm、内径22mm)に打ち抜いた。上記スタ
ンパ上に紫外線硬化樹脂(第日本インキ社製、SD−3
01)をリング状に塗布し、センターを合わせるために
コーン状のセンター治具を用いてスタンパ上にポリカー
ボネートフイルムを戴置し、5000rpmで20秒間
回転させてスピンコートして、紫外線硬化樹脂を行き渡
らせた。次に、水銀ランプにより1000mJ/cm2
の強度の紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化させ、
スタンパに設けられた凹凸形状を転写した。
【0113】次に、支持基板上に剥離ライナー付きの感
圧性粘着剤を圧着パッドで押圧し、剥離ライナーを剥離
した。次に、感圧性粘着剤付きの支持基板上に情報ピッ
トの凹凸パターンが形成された光透過性フイルムをパッ
ドで押圧し、接着した。次に、スタンパから光透過性フ
イルムを離型して、光透過性フイルムのみを支持基板に
接着することが可能であった。以降は、実施例1あるい
は実施例2と同様にして、半透過性の第2反射膜を成膜
し、光透過性フイルムの半透過性の第2反射膜と、光デ
ィスク基板の第1反射膜とを貼り合わせて、2層の反射
膜を有する光ディスクを製造できた。
【0114】(実施例8)信号を転写するニッケルスタ
ンパの信号部を基準として10mmの径のセンターホー
ルを打ち抜いた。支持基板としては、外径120mm、
センターホール径15mmのものを用いた。センターピ
ンは10mmの径を基準として、上部が支持基板のセン
ターホール径と同一となるようにした。はじめにニッケ
ルスタンパに紫外線硬化樹脂をリング状に塗布し、リン
グ状(外径120mm、センターホール径22mm)に
打ち抜いたポリカーボネートフイルムを、センター治具
を用いて戴置した。スピンコートの後、紫外線を照射し
て紫外線硬化樹脂を硬化させた。支持基板には外径11
9.5mm、センターホール径22.1mmでリング状
に打ち抜いた剥離フイルム付きの粘着剤をパッド圧着で
貼り合わせ、剥離フイルムを除去したものを用意した。
次に、上記のセンターピンをニッケルスタンパのセンタ
ーホールに嵌め込み、このピンを基準として粘着剤付き
の支持基板をパッドで圧着した。以上で、スタンパの信
号部に対して偏芯なく支持基板を貼り合わせることがで
きた。
【0115】本発明は、上記の実施の形態に限定されな
い。例えば、光学記録膜の層構成は、実施形態で説明し
た構成に限らず、記録膜の材料などに応じて種々の構造
とすることができる。光学記録膜は3層以上としてもよ
い。また、相変化型の光学記録媒体の他、光磁気記録媒
体や、有機色素材料を用いた光ディスク媒体にも適用可
能であり、これらの記録層の成膜方法は、スパッタリン
グの他、蒸着法やスピンコート法を用いることも可能で
ある。また、情報ピットとなる凹凸形状上にアルミニウ
ムなどの反射膜を設けたROM型光ディスクにも適用で
きる。その他、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の
変更をすることができる。
【0116】
【発明の効果】本発明の光学記録媒体の製造方法によれ
ば、2層以上の光学記録層を有する光学記録媒体を製造
するときに、薄い光透過性フイルムのハンドリングを向
上し、光透過性フイルムに傷がつくのを抑制し、特に相
変化層の場合に初期化が困難となる問題を解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の第1実施形態に係る光デ
ィスクの光の照射の様子を示す模式斜視図であり、図1
(b)は模式断面図であり、図1(c)は図1(b)の
模式断面図の要部を拡大した断面図である。
【図2】図2は、第1実施形態に係る光ディスクの製造
方法の製造工程におけるディスク基板の射出成形工程を
示す(a)模式図および(b)断面図である。
【図3】図3は図2の続きの工程を示す断面図であり、
(a)はディスク基板を形成する工程まで、(b)は第
1光学記録膜を形成する工程まで、(c)は第1光学記
録膜を初期化する工程までを示す。
【図4】図4は、第1実施形態に係る光ディスクの製造
方法の製造工程において凹凸パターンを有する光透過性
フイルムを形成する工程を示す断面図である。
【図5】図5は、第1実施形態に係る光ディスクの製造
方法の製造工程において凹凸パターンを有する光透過性
フイルムを形成する工程を示す断面図である。
【図6】図6は、第1実施形態に係る光ディスクの製造
方法の製造工程において凹凸パターンを有する光透過性
フイルムを形成する工程を示す断面図である。
【図7】図7は、第1実施形態に係る光ディスクの製造
方法の製造工程において凹凸パターンを有する光透過性
フイルムを形成する工程を示す断面図である。
【図8】図8は、第1実施形態に係る光ディスクの製造
方法の製造工程において凹凸パターンを有する光透過性
フイルムを形成する工程を示す断面図である。
【図9】図9は第1実施形態に係る光ディスクの製造方
法の製造工程を示す断面図であり、(a)は光透過性フ
イルムを支持基板に貼り合わせる工程まで、(b)は光
透過性フイルム上に第2光学記録層を形成する工程まで
を示す。
【図10】図10は図9の続きの工程を示す断面図であ
り、(a)は第2光学記録層を初期化する工程まで、
(b)は光透過性フイルムを支持基板から剥離する工程
までを示す。
【図11】図11は、光透過性フイルムと支持基板を接
着する接着層の接着強度を説明する断面図である。
【図12】図12は、光透過性フイルムと支持基板を接
着する接着層の接着強度を説明する断面図である。
【図13】図13は、光透過性フイルムと支持基板を接
着する接着層の接着強度を説明する断面図である。
【図14】図14は第1実施形態に係る光ディスクの製
造方法の製造工程を示す断面図であり、(a)は剥離シ
ート付き感圧性粘着剤を第1光学記録層上に配置する工
程まで、(b)は剥離シート付き感圧性粘着剤を第1光
学記録層に圧着する工程まで、(c)は剥離シートを剥
離する工程までを示す。
【図15】図15は図14の続きの工程を示す断面図で
あり、(a)は光透過性フイルムを感圧性粘着剤上に配
置する工程まで、(b)は光透過性フイルムを感圧性粘
着剤に圧着する工程までを示す。
【図16】図16は第1実施形態に係る光ディスクの製
造方法の製造工程を示す断面図であり、(a)は紫外線
硬化樹脂系接着剤を第2光学記録層上に供給する工程ま
で、(b)は光透過性フイルムを紫外線硬化樹脂系接着
剤上に配置する工程まで、(c)はスピンコート工程ま
でを示す。
【図17】図17は図16の続きの工程を示す断面図で
あり、(a)は紫外線を照射する工程まで、(b)は紫
外線硬化樹脂系接着剤が固化した状態を示す。
【図18】図18は第2実施形態に係る光ディスクの製
造方法の製造工程を示す断面図であり、(a)は支持基
板を貼り合わせた光透過性フイルムの第2光学記録層と
ディスク基板の第1光学記録層を貼り合わせる工程ま
で、(b)は光透過性フイルムから支持基板を剥離する
工程までを示す。
【図19】図19は第3実施形態に係る光ディスクの製
造方法の製造工程を示す断面図であり、(a)は凹凸パ
ターンを有するプロテクトフイルム付きの光透過性フイ
ルムを形成する工程まで、(b)は光透過性フイルムを
支持基板に貼り合わせる工程まで、(c)は光透過性フ
イルム上に第2光学記録層を形成する工程までを示す。
【図20】図20は図19の続きの工程を示す断面図で
あり、(a)は第2光学記録層を初期化する工程まで、
(b)は光透過性フイルムとプロテクトフイルムの界面
で剥離する工程までを示す。
【図21】図21は第4実施形態に係る光ディスクの製
造方法の製造工程を示す断面図であり、(a)は凹凸パ
ターンを有するプロテクトフイルム付きの光透過性フイ
ルムに支持基板に貼り合わせて、第2光学記録層を初期
化する工程まで、(b)はプロテクトフイルムと接着層
の界面で剥離する工程までを示す。
【図22】図22は図21の続きの工程を示す断面図で
あり、(a)はプロテクトフイルム付きの光透過性フイ
ルムの第2光学記録層をディスク基板の第1光学記録層
に貼り合わせる工程まで、(b)はプロテクトフイルム
を剥離する工程までを示す。
【図23】図23は第5実施形態に係る光ディスクの製
造方法の製造工程を示す断面図であり、(a)は支持基
板を貼り合わせた凹凸パターンを有するプロテクトフイ
ルム付きの光透過性フイルムの第2光学記録層とディス
ク基板の第1光学記録層を貼り合わせる工程まで、
(b)はプロテクトフイルムと光透過性フイルムの界面
で剥離する工程までを示す。
【図24】図24は本発明の第6実施形態に係る光ディ
スクの断面図である。
【図25】図25は第6実施形態に係る光ディスクの製
造方法の製造工程を示す断面図であり、(a)は光透過
性フイルムを支持基板にハードコート剤で貼り合わせる
工程まで、(b)は光透過性フイルム上に第2光学記録
層を形成する工程までを示す。
【図26】図26は図25の続きの工程を示す断面図で
あり、(a)は第2光学記録層を初期化する工程まで、
(b)はハードコート層と支持基板の界面で剥離する工
程までを示す。
【図27】図27は第7実施形態に係る光ディスクの製
造方法の製造工程を示す断面図であり、(a)は支持基
板をハードコート剤で貼り合わせた凹凸パターンを有す
る光透過性フイルムの第2光学記録層とディスク基板の
第1光学記録層を貼り合わせる工程まで、(b)はハー
ドコート層と支持基板の界面で剥離する工程までを示
す。
【図28】図28は第8実施形態に係る光ディスクの製
造方法の製造工程を示す断面図であり、(a)は凹凸パ
ターンを有する光透過性フイルムに支持基板を貼り合わ
せる工程まで、(b)は光透過性フイルムをスタンパか
ら離型する工程までを示す。
【図29】図29は第9実施形態に係る光ディスクの製
造方法の製造工程を示す断面図であり、(a)は凹凸パ
ターンを有するスタンパ上に紫外線硬化樹脂を供給し、
光透過性フイルムを貼り合わせる工程まで、(b)光透
過性フイルムに支持基板を貼り合わせる工程までを示
す。
【図30】図30(a)は従来例に係る光ディスクの光
の照射の様子を示す模式斜視図であり、図30(b)は
模式断面図であり、図30(c)は図30(b)の模式
断面図の要部を拡大した断面図である。
【図31】図31は、従来例に係る光ディスクの製造方
法の製造工程を示す断面図であり、(a)は射出成形工
程まで、(b)はディスク基板上に第1光学記録層を形
成する工程まで、(c)は第1光学記録膜を初期化する
工程までを示す。
【図32】図32は、従来例に係る光ディスクの製造方
法の製造工程を示す断面図であり、(a)は凹凸パター
ンを有する光透過性フイルムを形成する工程まで、
(b)は離型する工程までを示す。
【図33】図33は図32の続きの工程を示す断面図で
あり、(a)および(b)はスパッタリング装置内に光
透過性フイルムを戴置する工程まで、(c)は第2光学
記録層を形成する工程までを示す。
【図34】図34は図33の続きの工程を示す断面図で
あり、(a)および(b)は光照射装置内に光透過性フ
イルムを戴置する工程まで、(c)は第2光学記録層を
初期化する工程までを示す。
【図35】図35は図34の続きの工程である光透過性
フイルムの第2光学記録層とディスク基板の第1光学記
録層を貼り合わせる工程を示す断面図である。
【図36】図36は従来例の問題点を説明する断面図で
ある。
【符号の説明】
10…ディスク基板、10d…凹部、11…第1光学記
録層、12…接着層、12a…剥離シート、12s…感
圧性粘着シート、13…第2光学記録層、14…光透過
性フイルム、14d…凹部、14r…紫外線硬化樹脂、
14s…光透過性フイルム用シート、14t…プロテク
トフイルム、15…ハードコート層、20,21…スタ
ンパ、20p,21p…凸部、21p’…凸部形成面、
22…支持基板、23…接着層、23a…弱粘着剤層、
23b…強粘着剤層、23c…基体、30…ステージ3
0、31,32…センターピン、40,42…ステー
ジ、41…治具、CH…センターホール、DC…光ディ
スク、DR…ドライブ方向、DS…ゴミ、FT…表面処
理、IR…赤外線、LT…光、MD1,MD2…金型、
MS…注入口、OL…対物レンズ、PR…押圧、TH…
加熱、UV…紫外線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏木 俊行 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D121 AA07 DD05 DD06 EE26 FF01 FF15 FF20

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2層の光学記録層を有する光学
    記録媒体の製造方法であって、 媒体基板の一方の面に凹凸形状を形成する工程と、 上記媒体基板の凹凸形状形成面上に第1光学記録層を形
    成する工程と、 光透過性フイルムの一方の面に凹凸形状を形成する工程
    と、 上記光透過性フイルムの凹凸形状形成面上に第2光学記
    録層を形成する工程と、 上記第1光学記録層と上記第2光学記録層とを貼り合わ
    せる工程と を有し、 少なくとも上記第2光学記録層を形成する工程の前に、
    上記光透過性フイルムの凹凸形状形成面の反対側の面に
    おいて、上記光透過性フイルムを支持基板に接着層によ
    り貼り合わせる工程を有し、 少なくとも上記第2光学記録層を形成する工程におい
    て、上記光透過性フイルムを上記支持基板に貼り合わせ
    た状態で行う光学記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】上記光透過性フイルムを上記支持基板に接
    着層により貼り合わせる工程においては、上記接着層と
    上記支持基板との接着強度よりも上記接着層と上記光透
    過性フイルムとの接着強度の方が弱くなるように貼り合
    わせる請求項1に記載の光学記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】上記接着層として、一方の面での接着強度
    と他方の面での接着強度が異なる接着層を用いる請求項
    2に記載の光学記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】上記第2光学記録層を形成する工程の後、
    上記第1光学記録層と上記第2光学記録層とを貼り合わ
    せる工程の前に、上記光透過性フイルムと上記接着層の
    界面で剥離する工程をさらに有する請求項1に記載の光
    学記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】上記第1光学記録層と上記第2光学記録層
    とを貼り合わせる工程において、上記光透過性フイルム
    を上記支持基板に貼り合わせた状態で行い、 上記第1光学記録層と上記第2光学記録層とを貼り合わ
    せる工程の後、上記光透過性フイルムと上記接着層の界
    面で剥離する工程をさらに有する請求項1に記載の光学
    記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】上記光透過性フイルムには、凹凸形状形成
    面の反対側の面にプロテクトフイルムが設けられてお
    り、 上記光透過性フイルムと上記支持基板に貼り合わせる工
    程においては、上記光透過性フイルムに設けられた上記
    プロテクトフイルムを上記支持基板に接着層を介して貼
    り合わせる請求項1に記載の光学記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】上記第2光学記録層を形成する工程の後、
    上記第1光学記録層と上記第2光学記録層とを貼り合わ
    せる工程の前に、上記光透過性フイルムと上記プロテク
    トフイルムの界面で剥離する工程をさらに有する請求項
    6に記載の光学記録媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】上記第2光学記録層を形成する工程の後、
    上記第1光学記録層と上記第2光学記録層とを貼り合わ
    せる工程の前に、上記プロテクトフイルムと上記接着層
    の界面で剥離する工程をさらに有し、 上記第1光学記録層と上記第2光学記録層とを貼り合わ
    せる工程の後に、上記光透過性フイルムと上記プロテク
    トフイルムの界面で剥離する工程をさらに有する請求項
    6に記載の光学記録媒体の製造方法。
  9. 【請求項9】上記第1光学記録層と上記第2光学記録層
    とを貼り合わせる工程において、上記光透過性フイルム
    に設けられたプロテクトフイルムを上記支持基板に貼り
    合わせた状態で行い、 上記第1光学記録層と上記第2光学記録層とを貼り合わ
    せる工程の後、上記光透過性フイルムと上記プロテクト
    フイルムの界面で剥離する工程をさらに有する請求項6
    に記載の光学記録媒体の製造方法。
  10. 【請求項10】上記接着層として、ハードコート剤を用
    いる請求項1に記載の光学記録媒体の製造方法。
  11. 【請求項11】上記光透過性フイルムを上記支持基板に
    ハードコート剤を用いた接着層により貼り合わせる工程
    においては、上記接着層と上記支持基板との接着強度よ
    りも上記接着層と上記光透過性フイルムとの接着強度の
    方が強くなるように貼り合わせる請求項10に記載の光
    学記録媒体の製造方法。
  12. 【請求項12】上記第2光学記録層を形成する工程の
    後、上記第1光学記録層と上記第2光学記録層とを貼り
    合わせる工程の前に、上記支持基板と上記ハードコート
    剤を用いた接着層の界面で剥離する工程をさらに有する
    請求項10に記載の光学記録媒体の製造方法。
  13. 【請求項13】上記第1光学記録層と上記第2光学記録
    層とを貼り合わせる工程において、上記光透過性フイル
    ムを上記支持基板に貼り合わせた状態で行い、 上記第1光学記録層と上記第2光学記録層とを貼り合わ
    せる工程の後、上記支持基板と上記ハードコート剤を用
    いた接着層の界面で剥離する工程をさらに有する請求項
    10に記載の光学記録媒体の製造方法。
  14. 【請求項14】上記媒体基板の一方の面に凹凸形状を形
    成する工程および上記光透過性フイルムの一方の面に凹
    凸形状を形成する工程においては、トラック領域を区分
    する溝を形成し、 上記第1および第2光学記録層として相変化型の光学記
    録層を形成する請求項1に記載の光学記録媒体の製造方
    法。
  15. 【請求項15】上記媒体基板の凹凸形状形成面上に第1
    光学記録層を形成する工程が、当該第1光学記録層の初
    期化を含み、 上記光透過性フイルムの凹凸形状形成面上に第2光学記
    録層を形成する工程が、当該第2光学記録層の初期化を
    含む請求項14に記載の光学記録媒体の製造方法。
  16. 【請求項16】上記媒体基板の一方の面に凹凸形状を形
    成する工程および上記光透過性フイルムの一方の面に凹
    凸形状を形成する工程においては、トラック領域を区分
    する溝を形成し、 上記第1および第2光学記録層として光磁気記録型の光
    学記録層を形成する請求項1に記載の光学記録媒体の製
    造方法。
  17. 【請求項17】上記媒体基板の一方の面に凹凸形状を形
    成する工程および上記光透過性フイルムの一方の面に凹
    凸形状を形成する工程においては、トラック領域を区分
    する溝を形成し、 上記第1および第2光学記録層として有機色素を含有す
    る光学記録層を形成する請求項1に記載の光学記録媒体
    の製造方法。
  18. 【請求項18】上記媒体基板の一方の面に凹凸形状を形
    成する工程および上記光透過性フイルムの一方の面に凹
    凸形状を形成する工程においては、情報ピットとなる凹
    凸を形成し、 上記第1および第2光学記録層として反射膜を形成する
    請求項1に記載の光学記録媒体の製造方法。
  19. 【請求項19】光透過性フイルムの一方の面に凹凸形状
    を形成する工程が、凹凸形状が形成されたスタンパ上に
    当該凹凸形状を転写するように光透過性材料を設けて光
    透過性フイルムを形成する工程と、当該光透過性フイル
    ムを上記スタンパから剥離する工程とを含む請求項1に
    記載の光学記録媒体の製造方法。
  20. 【請求項20】上記凹凸形状が形成されたスタンパ上に
    当該凹凸形状を転写するように光透過性材料を設けて光
    透過性フイルムを形成する工程の後、当該光透過性フイ
    ルムを上記スタンパから剥離する工程の前に、上記光透
    過性フイルムの凹凸形状形成面の反対側の面において、
    上記光透過性フイルムを支持基板に接着層により貼り合
    わせる請求項19に記載の光学記録媒体の製造方法。
  21. 【請求項21】上記光透過性フイルムを支持基板に接着
    層により貼り合わせる工程において、偏芯調整ピンを用
    いて上記支持基板に設けられたセンターホールと上記ス
    タンパのセンターホールとの位置合わせを行い、上記光
    透過性フイルムの凹凸形状に対して上記支持基板を偏芯
    調整して貼り合わせる請求項20に記載の光学記録媒体
    の製造方法。
  22. 【請求項22】上記凹凸形状が形成されたスタンパ上に
    当該凹凸形状を転写するように光透過性材料を設けて光
    透過性フイルムを形成する工程においては、上記スタン
    パ上に光透過性フイルム用シートを加熱しながら押圧す
    る請求項19に記載の光学記録媒体の製造方法。
  23. 【請求項23】上記凹凸形状が形成されたスタンパ上に
    当該凹凸形状を転写するように光透過性材料を設けて光
    透過性フイルムを形成する工程においては、上記スタン
    パ上に光透過性フイルム用シートを光透過性フイルム用
    接着剤により貼り合わせ、当該光透過性フイルム用接着
    剤を固化させる請求項19に記載の光学記録媒体の製造
    方法。
  24. 【請求項24】上記凹凸形状が形成されたスタンパ上に
    当該凹凸形状を転写するように光透過性材料を設けて光
    透過性フイルムを形成する工程においては、上記スタン
    パ上に光透過性フイルム用樹脂を塗布し、当該光透過性
    フイルム用樹脂を固化させる請求項19に記載の光学記
    録媒体の製造方法。
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