JP2004069045A - 電磁弁 - Google Patents

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Katsumi Koyama
小山 克己
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Abstract

【課題】主弁を駆動するピストンの大きさに関係なく、小型のソレノイドを使用することができる電磁弁を提供することを目的とする。
【解決手段】主弁体5を駆動するピストン10の外周をVパッキン11で完全にシールしてピストン10の周りからピストン室18への圧力導入をなくし、流体入口2とピストン室18との間に、通路14、弁座13、弁体16、通路19を含む高圧導入制御弁を設ける。高圧導入制御弁は、ピストン室18の圧力を低圧の流体出口3へ逃がすパイロット弁に連動して逆作動させる。ピストン10の周りからピストン室18へ圧力を導入しないので、パイロット弁孔をピストン10の径に関係なく小さいままにすることができ、ピストン10の径を大きくしても、パイロット弁を駆動するソレノイドは小型のままでよいため、コンパクトかつ安価な電磁弁にすることができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電磁弁に関し、特に高圧の流体が流れる流路を閉塞または開放するパイロット作動式の電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
電磁弁は、ソレノイド力を利用して弁体の開閉を行う弁であるが、流体の圧力が高い場合には、その弁体にかかる圧力も非常に高くなるため、弁体を駆動するソレノイド力も大きな力が必要となり、必然的にソレノイドが大型化することになる。
【0003】
そこで、流体の流れを直接制御する主弁にこれより受圧面積の大きなピストンを設け、そのピストンのピストン室に高圧を導入するとともに、そのピストン室を主弁の下流側に連通させてピストン室の圧力を低圧側に逃がす通路を設け、その通路の途中にパイロット弁を配置し、そのパイロット弁をソレノイドで駆動するようにしたパイロット作動式の電磁弁が知られている。主弁を閉じるときには、パイロット弁が圧力を低圧側に逃がす通路を遮断し、ピストン室に高圧を導入してピストンが主弁を弁閉方向に駆動することによって弁閉する。また、主弁を開けるときには、パイロット弁が圧力を低圧側に逃がす通路を開けて、ピストン室の圧力を低圧側に逃がすことにより、ピストンが主弁を弁開方向に駆動して弁開する。
【0004】
ピストン室へ高圧を導入する方法としては、流体の入口とピストン室との間にオリフィスを設け、そのオリフィスを介して高圧を導入する方法がある(たとえば特許文献1参照。)。別の方法としては、主弁の径が大きい電磁弁では、ピストンとこのピストンを収容するシリンダボアとの間のクリアランスを利用して高圧をピストン室に導入するようにしたり、そのクリアランスの断面積が大きくなる場合は、ピストンにピストンリングを周設し、そのピストンリングでクリアランスの断面積を調節し、小さくなった断面積の通路を介して高圧をピストン室に導入するようにしている。
【0005】
いずれにしても、パイロット弁は、主弁の弁開時にピストン室に導入される流量よりもピストン室から低圧側に逃がす流量を多くするために、弁孔の大きさを高圧導入用のオリフィスやクリアランスの断面積より大きくしてあるが、主弁の弁孔より十分に小さくしてあるので、パイロットを駆動するソレノイドのソレノイド力は小さくて済み、ソレノイドを小型化することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−230398号公報(図1,段落番号〔0013〕)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電磁弁は、ピストンの径が大きくなればなるほどピストンとシリンダボアとの間のクリアランスの断面積も大きくなるため、パイロット弁の弁孔も大きくする必要があり、それに連れてパイロット弁を駆動するソレノイドも大型化してしまうという問題点があった。
【0008】
また、そのソレノイドの大型化を避けるために、ピストン室の圧力を低圧側に逃がすパイロット弁を駆動するためにもうひとつ別のパイロット弁を設けて2段パイロット弁とし、そのもうひとつ別のパイロット弁をソレノイドで駆動する構成のものもあるが、構成が複雑かつ高価になるという問題点があった。
【0009】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、主弁を駆動するピストンの大きさに関係なく、小型のソレノイドを使用することができる電磁弁を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するために、ピストン室の圧力を流体出口へ逃す通路に設けられたパイロット弁が前記通路を開放または閉塞することによりピストンが主弁を開閉駆動するパイロット作動式の電磁弁において、前記ピストンの外周に周設されたシール材と、流体入口と前記ピストン室との間を連通する通路に配置され前記パイロット弁の開放または閉塞動作に連動して前記通路を閉塞または開放する高圧導入制御弁と、を備えていることを特徴とする電磁弁が提供される。
【0011】
このような電磁弁によれば、ピストンの外周をシール材で完全にシールしたことによりピストンの周りからピストン室への圧力導入をなくし、代わりに、パイロット弁に連動してピストン室への圧力導入を行う高圧導入制御弁を設けたことで、ピストンの径を大きくするにつれて大きくする必要があったパイロット弁孔をピストンの径に依存しない大きさにすることができる。これにより、パイロット弁孔をピストンの径に関係なく小さくできるので、ピストンの径を大きくしても、パイロット弁を駆動するソレノイドを小型のままでよく、電磁弁をコンパクトかつ安価にすることができる。
【0012】
また、本発明では、ピストン室の圧力を制御してピストンが主弁を開閉駆動することにより双方向の流体の流れに対して開閉制御するパイロット作動式の電磁弁において、前記ピストン室と流体の出入口を構成する第1および第2のポートとの間を連通する通路に配置されてソレノイドにより前記ピストン室と前記第1のポートとの間の通路および前記ピストン室と前記第2のポートとの間の通路を排他的に開閉する三方電磁弁と、前記ピストンの外周に周設されたシール材と、を備えていることを特徴とする電磁弁が提供される。
【0013】
このような電磁弁によれば、ピストンの外周をシール材で完全にシールしたことによりピストンの周りからピストン室への圧力導入をなくし、代わりに、ソレノイドの動作に連動してピストン室と第1のポートとの間の通路を開放または閉塞するとともにピストン室と第2のポートとの間の通路を閉塞または開放する三方電磁弁を設け、この三方電磁弁を介してピストン室への圧力導入を行うようにしたことで、その圧力導入のための弁孔をピストンの径に依存しない大きさにすることができ、小型のソレノイドを使うことができる。また、三方電磁弁は、ピストン室と第1のポートとの間の通路を開放するとともにピストン室と第2のポートとの間の通路を閉塞する状態と、ピストン室と第1のポートとの間の通路を閉塞するとともにピストン室と第2のポートとの間の通路を開放する状態とを切り換えるよう制御する構成であり、第1および第2のポートのいずれからもピストン室に圧力を導入できることから、双方向の流体の流れに対して開閉制御することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る電磁弁の構成をソレノイドオフ時の状態で示す縦断面図、図2は本発明の第1の実施の形態に係る電磁弁の構成をソレノイドオン時の状態で示す縦断面図である。
【0015】
電磁弁は、ボディ1の側面に流体入口2と流体出口3とを有し、これらの間に流体通路に主弁座4がボディ1と一体に形成されている。この主弁座4に対向して上流側から接離自在に主弁体5が配置され、主弁座4への着座部には、シールリング6が設けられている。このシールリング6は、かしめ加工によって主弁体5に固定されたワッシャ7により主弁体5からの脱落が防止されている。
【0016】
ボディ1は、主弁体5の接離方向に開口部が穿設されており、その開口部にプラグ8が嵌合されている。このプラグ8は、その下端部に円筒体9が一体に形成されており、その円筒体9の中には、主弁体5と一体に形成されたピストン10が遊挿されている。ピストン10の外周には、溝が形成されていて、その溝にVパッキン11が開いている側を下にして嵌め込まれている。このVパッキン11が円筒体9とピストン10との間のシール性を完全なものにしている。ピストン10の上部には凹部が形成されていて、その凹部にピストン10を主弁体5の着座方向へ付勢するスプリング12が設けられている。
【0017】
プラグ8は、高圧導入制御弁の弁座13を有し、その弁孔は、通路14およびボディ1と円筒体9との間の隙間15を介して流体入口2に連通している。その弁座13に図の上側から対向してニードル形状の弁体16が配置されている。この弁体16の図の上端部にはフランジが形成されており、そのフランジとプラグ8との間に弁体16をその弁座13から離れる方向に付勢するスプリング17が配置されている。プラグ8は、また、弁体16が配置されている空間をピストン10の上部のピストン室18と連通させる通路19を有している。
【0018】
プラグ8の上部には、ボディ1の中央の開口部の開口端を塞ぐように、ソレノイドの一部を構成するコア20が嵌め込まれ、C型止め輪21によってボディ1に固定されている。このコア20は、パイロット弁の弁座22を有し、その弁座22に対向して図の下側に弁体23が配置されている。この弁体23は、図の下側の端部にフランジを有し、高圧導入制御弁の弁体16のフランジと当接している。高圧導入制御弁の弁体16は、スプリング17により図の上方へ付勢されていて、パイロット弁の弁体23と連動するようになっている。したがって、パイロット弁の弁体23および高圧導入制御弁の弁体16は、ソレノイドとともに三方電磁弁を構成していることになる。パイロット弁の弁座22の弁孔は、コア20に穿設された通路24およびボディ1に穿設された通路25を介して流体出口3に連通している。
【0019】
コア20の上端部は、スリーブ26の下端部に圧入されている。そのスリーブ26は、中にプランジャ27が遊挿され、上端部がキャップ28によって閉止されている。スリーブ26の外側には、電磁コイル29が周設され、ヨーク30およびプレート31によって囲繞されている。
【0020】
また、コア20には、スリーブ26の軸線に平行な方向に伸びる複数個の貫通孔が形成されており、その貫通孔にはプランジャ27の動きをパイロット弁の弁体23に伝達するシャフト32が挿通されており、そのシャフト32の下端部は、弁体23のフランジに当接している。さらに、コア20には、弁体16,23が配置されている空間とスリーブ26の内部とを連通させる均圧孔33を有している。
【0021】
以上の構成の電磁弁において、ソレノイドの電磁コイル29が通電されていないソレノイドオフであって、流体入口2に流体が導入されていないときには、パイロット弁を駆動するソレノイド力が生じないので、パイロット弁の弁体23は、高圧導入制御弁の弁体16とともにスプリング17によって図の上方へ押し上げられ、弁座22に着座している。これにより、パイロット弁が閉じ、高圧導入制御弁が開いている。したがって、ピストン10の上部のピストン室18は、流体入口2と連通し、流体出口3とは閉塞されていることになる。このとき、主弁体5およびピストン10は、スプリング12によって図の下方に付勢されているため、主弁体5が主弁座4に着座し、主弁は閉じて、電磁弁は、図1に示した状態になっている。
【0022】
このソレノイドオフの状態で、流体入口2に高圧流体が導入されると、その流体の圧力は、高圧導入制御弁を介してピストン10の上部のピストン室18に導入され、ピストン10が主弁体5を図の下方へ押し下げるため、主弁の閉じ状態は維持される。
【0023】
次に、ソレノイドがオンにされると、まず、プランジャ27がコア20に吸引されて吸着される。これに連れて、シャフト32がスプリング17の付勢力に抗して押し下げられるので、パイロット弁の弁体23および高圧導入制御弁の弁体16も押し下げられる。その結果、パイロット弁の弁体23は、その弁座22から離され、高圧導入制御弁の弁体16は、その弁座13に着座する。これにより、パイロット弁が開き、高圧導入制御弁が閉じることになる。
【0024】
したがって、ピストン10の上部のピストン室18は、高圧導入制御弁によって高圧の導入が阻止されると同時にパイロット弁、通路24,25を通って流体出口3に連通するので、低圧になる。この結果、ピストン10は、流体入口2の圧力と流体出口3の圧力との差圧により図の上方へ押し上げられ、これとともに、主弁体5がその主弁座4から離れるので、主弁が開き、電磁弁は、図2に示した状態になって、流体入口2に導入された流体は、主弁を通って流体出口3に流れることになる。
【0025】
そして、再度、ソレノイドがオフにされると、パイロット弁が閉じて高圧導入制御弁が開き、ピストン10の上部のピストン室18に高圧が導入される。このとき、ピストン10が主弁よりも有効受圧面積が大きいので、ピストン10および主弁体5には弁閉方向の力が働き、さらに、スプリング12もピストン10および主弁体5に弁閉方向の力を加えているので、それらの力で主弁は閉じ、流体入口2と流体出口3との間の流体通路は遮断される。
【0026】
なお、この第1の実施の形態に係る電磁弁では、ピストン10の摺動部をシールするシール材として摺動抵抗が低くてシール性能のよいVパッキン11を用いたが、Xパッキンを用いてもよい。また、高圧の流体を制御する電磁弁として使用する場合は、ピストン10の駆動力も高いので、シール材としてOリングを使用することもできる。
【0027】
図3は本発明の第2の実施の形態に係る電磁弁の構成をソレノイドオフ時の状態で示す縦断面図、図4は本発明の第2の実施の形態に係る電磁弁の構成をソレノイドオン時の状態で示す縦断面図である。図3および図4において、図1および図2に示した構成要素と同じまたは同等の要素については同じ符号を付してそれらの詳細な説明は省略する。
【0028】
この第2の実施の形態に係る電磁弁は、第1の実施の形態に係る電磁弁と比較してピストン室18の圧力を制御する三方電磁弁の構成が異なっている。すなわち、下端部にピストン10を収容する円筒体9が一体に形成され、上部にパイロット弁の弁体23に対する弁座22が形成されているプラグ8がボディ1の中央開口部に嵌め込まれている。弁座22の弁孔は、図の下方へ延びていて、横から貫通形成された通路34に連通し、この通路34は、ボディ1に形成された通路25を介して流体出口3に連通している。このプラグ8は、また、パイロット弁の弁体23が配置されている空間とピストン室18とを連通させる通路19が形成されている。プラグ8に形成された通路34とボディ1に形成された通路25とを連絡する空間の上部は、キャップ35によって閉止されている。このキャップ35とプラグ8との間には、ソレノイドのスリーブ26の下端部が嵌入されている。
【0029】
スリーブ26の中には、プランジャ27が配置され、そのプランジャ27の中央貫通孔にはパイロット弁の弁体23と高圧導入制御弁の弁体16とが配置されている。プランジャ27の中央貫通孔には、段差部が形成されていて、その段差部には、スプリング17によって弁体16とともに図の下方へ付勢されている弁体23のフランジが係止されている。スリーブ26の上端部には、コア20が圧入されている。このコア20は、その軸線位置に中央貫通孔が形成されており、その途中に、高圧導入制御弁の弁座13が形成されている。コア20の中央貫通孔は、チューブ36によって流体入口2に連通されている。
【0030】
主弁は、第1の実施の形態に係る電磁弁と同じ構成を有し、主弁体5と一体に形成されたピストン10は、Vパッキン11によって流体入口2とピストン室18との間を完全にシールしている。もちろん、流体入口2とピストン室18との間をシールするこのVパッキン11は、XパッキンまたはOリングなどの他のシール材であってもよい。
【0031】
以上の構成の電磁弁において、ソレノイドの電磁コイル29が通電されていないソレノイドオフのときには、図3に示したように、パイロット弁の弁体23が高圧導入制御弁の弁体16およびプランジャ27とともにスプリング17によって図の上方へ押し上げられ、弁座22に着座している。これにより、パイロット弁が閉じ、高圧導入制御弁が開くので、ピストン10の上部のピストン室18は、プラグ8の通路19、スリーブ26、コア20およびチューブ36を介して流体入口2と連通し、流体出口3とは閉塞されている。
【0032】
したがって、流体入口2に導入された流体の高圧が高圧導入制御弁を介してピストン10の上部のピストン室18に導入され、ピストン10が主弁体5を図の下方へ押し下げるので、主弁は閉じられている。
【0033】
次に、ソレノイドがオンにされると、まず、プランジャ27がコア20に吸引されて吸着される。これに連れて、プランジャ27がパイロット弁の弁体23および高圧導入制御弁の弁体16を図の上方へ引き上げるので、パイロット弁の弁体23は、その弁座22から離され、高圧導入制御弁の弁体16は、その弁座13に着座する。これにより、パイロット弁が開き、高圧導入制御弁が閉じることになる。
【0034】
したがって、ピストン10の上部のピストン室18は、高圧導入制御弁によって高圧の導入が阻止されると同時にパイロット弁、通路34,25を通って流体出口3に連通するので、低圧になる。この結果、ピストン10は、図の上方へ押し上げられるので、主弁が開き、電磁弁は、図2に示した状態になって、流体入口2に導入された流体は、主弁を通って流体出口3に流れることになる。
【0035】
以上の実施の形態では、ソレノイドのオン・オフ動作に応じて流体入口2から流体出口3に流れる流体を制御する電磁弁について説明したが、次に、双方向に流れる流体を制御する電磁弁について説明する。
【0036】
図5は本発明の第3の実施の形態に係る電磁弁の構成をソレノイドオフ時の状態で示す縦断面図である。図5において、図1に示した構成要素と同じ要素については同じ符号を付してそれらの詳細な説明は省略する。
【0037】
この第3の実施の形態に係る電磁弁は、第1の実施の形態に係る電磁弁と比較して、構成的には同じであるが、ピストン10に周設されているVパッキン11の向きが逆になっている。すなわち、Vパッキン11は、開いている側を上にしてピストン10の外周に形成された溝に嵌め込まれている。これにより、ピストン室18に高圧が導入された場合、円筒体9とピストン10との間の隙間を通って漏れてきた流体は、Vパッキン11を構成する2つの環状ひだを外側に拡げるように作用し、円筒体9とピストン10との間のシール性を完全なものにしている。もちろん、ピストン室18から漏れ出る方向の流体に対して有効なこのVパッキン11は、方向性のないXパッキンまたはOリングなどの他のシール材であってもよい。
【0038】
また、この第3の実施の形態に係る電磁弁は、ボディ1の側面に流体の出入口を構成する第1のポート2aおよび第2のポート3aが設けられている。それ以外の構成は、第1の実施の形態に係る電磁弁と同じである。
【0039】
以上の構成の電磁弁において、まず、第1のポート2aから第2のポート3aに流体を流す場合の動作について説明する。
ソレノイドオフの状態では、スプリング17の付勢力によって、弁体16は、その弁座13から離れ、弁体23は、その弁座22に着座している、図示の状態にある。したがって、第1のポート2aに高圧流体が導入されると、その流体の圧力は、ピストン10の上部のピストン室18に導入され、ピストン10が主弁体5を図の下方へ押し下げるため、主弁の閉じ状態は維持される。
【0040】
次に、ソレノイドがオンにされると、プランジャ27がコア20に吸引され、シャフト32を介して弁体16および弁体23が押し下げられるので、弁体16は、その弁座13に着座し、弁体23は、その弁座22から離れ、ピストン室18は、主弁下流側の第2のポート3aに連通していることになる。したがって、第1のポート2aに高圧流体が導入されると、その流体の圧力は、ピストン10を押し上げて主弁を開いた状態に維持する。
【0041】
次に、第2のポート3aから第1のポート2aに流体を流す場合の電磁弁の動作について説明する。
ソレノイドオフの状態では、弁体16および弁体23は、図示の状態にあるので、ピストン室18は、主弁下流側の第1のポート2aに連通していることになる。したがって、第2のポート3aに高圧流体が導入されると、その流体の圧力は、ピストン10を押し上げて主弁を開いた状態に維持する。
【0042】
次に、ソレノイドがオンにされると、弁体16は、その弁座13に着座し、弁体23は、その弁座22から離れ、ピストン室18は、主弁上流側の第2のポート3aに連通することになる。したがって、第1のポート2aに高圧流体が導入されると、その流体の圧力は、ピストン室18に導入され、ピストン10が主弁体5を図の下方へ押し下げるため、主弁の閉じ状態は維持される。
【0043】
以上のように、ピストン室18に高圧流体が導入されてもそのピストン室18から流体が漏れないようにしたことにより、双方向電磁弁として構成することができる。この場合、主弁体5の側からピストン室18への流体漏れは十分ではないが、たとえ漏れたとしても、この場合は、ピストン室18が主弁の下流側と連通状態にあるため、何ら問題はない。
【0044】
図6は本発明の第4の実施の形態に係る電磁弁の構成をソレノイドオフ時の状態で示す縦断面図である。図6において、図3に示した構成要素と同じ要素については同じ符号を付してそれらの詳細な説明は省略する。
【0045】
この第4の実施の形態に係る電磁弁は、第2の実施の形態に係る電磁弁と比較して、構成的には同じであるが、ピストン10に周設されているVパッキン11の向きが逆になっている。すなわち、Vパッキン11は、開いている側を上にしてピストン10の外周に形成された溝に嵌め込まれている。これにより、ピストン室18に高圧が導入された場合、円筒体9とピストン10との間の隙間を通って漏れてきた流体は、Vパッキン11を外側に拡げて、円筒体9とピストン10との間のシール性を完全なものにしている。もちろん、このVパッキン11は、XパッキンまたはOリングなどの他のシール材であってもよい。
【0046】
また、この第4の実施の形態に係る電磁弁は、ボディ1の側面に流体の出入口を構成する第1のポート2aおよび第2のポート3aが設けられている。それ以外の構成は、第2の実施の形態に係る電磁弁と同じである。
【0047】
以上の構成の電磁弁において、まず、第1のポート2aから第2のポート3aに流体を流す場合の動作について説明する。
ソレノイドオフの状態では、スプリング17の付勢力によって、弁体16は、その弁座13から離れ、弁体23は、その弁座22に着座して、図示の状態と同じ状態にある。したがって、第1のポート2aに高圧流体が導入されると、その流体の圧力は、チューブ36、弁体16と弁座13との間の隙間、プラグ8の通路19を介してピストン10の上部のピストン室18に導入され、ピストン10が主弁体5を図の下方へ押し下げるため、主弁は閉じ状態に維持される。
【0048】
次に、ソレノイドがオンにされると、プランジャ27がコア20に吸引されると、プランジャ27に係止された弁体16および弁体23が押し上げられるので、弁体16は、その弁座13に着座し、弁体23は、その弁座22から離れ、ピストン室18は、主弁下流側の第2のポート3aに連通する。したがって、第1のポート2aに高圧流体が導入されると、その流体の圧力は、ピストン10を押し上げて主弁を開いた状態に維持する。
【0049】
次に、第2のポート3aから第1のポート2aに流体を流す場合の電磁弁の動作について説明する。
ソレノイドオフの状態では、弁体16および弁体23は、図示の状態にあるので、ピストン室18は、主弁下流側の第1のポート2aに連通していることになる。したがって、第2のポート3aに高圧流体が導入されると、その流体の圧力は、ピストン10を押し上げて主弁を開いた状態に維持する。
【0050】
次に、ソレノイドがオンにされると、弁体16は、その弁座13に着座し、弁体23は、その弁座22から離れるので、ピストン室18は、主弁上流側の第2のポート3aに連通することになる。したがって、第1のポート2aに高圧流体が導入されると、その流体の圧力は、ピストン室18に導入され、ピストン10が主弁体5を図の下方へ押し下げるため、主弁は閉じ状態を維持する。
【0051】
なお、以上の実施の形態では、主弁のシール性を高めるために設けたシールリングは主弁体に設けたが、主弁座の側に設けてもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、主弁体を駆動するピストンの摺動部にVパッキンのようなシール材を設けてシールを完全なものにするとともに、流体入口とピストン室との間にパイロット弁の動作に連動して開閉する高圧導入制御弁を設ける構成にした。ピストン室への高圧導入を、ピストンの外周のルートから高圧導入制御弁を通るルートに変更したことにより、パイロット弁孔をピストンの径に依存しない大きさにすることができる。したがって、ピストンの径が大きくなっても、パイロット弁孔をピストンの径に関係なく小さいままにすることができるので、パイロット弁を駆動するソレノイドは小型のものを使用でき、コンパクトかつ安価な電磁弁にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電磁弁の構成をソレノイドオフ時の状態で示す縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る電磁弁の構成をソレノイドオン時の状態で示す縦断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る電磁弁の構成をソレノイドオフ時の状態で示す縦断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る電磁弁の構成をソレノイドオン時の状態で示す縦断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る電磁弁の構成をソレノイドオフ時の状態で示す縦断面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る電磁弁の構成をソレノイドオフ時の状態で示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ボディ
2 流体入口
2a 第1のポート
3 流体出口
3a 第2のポート
4 主弁座
5 主弁体
6 シールリング
7 ワッシャ
8 プラグ
9 円筒体
10 ピストン
11 Vパッキン
12 スプリング
13 弁座
14 通路
15 隙間
16 弁体
17 スプリング
18 ピストン室
19 通路
20 コア
21 C型止め輪
22 弁座
23 弁体
24,25 通路
26 スリーブ
27 プランジャ
28 キャップ
29 電磁コイル
30 ヨーク
31 プレート
32 シャフト
33 均圧孔
34 通路
35 キャップ
36 チューブ

Claims (10)

  1. ピストン室の圧力を流体出口へ逃す通路に設けられたパイロット弁が前記通路を開放または閉塞することによりピストンが主弁を開閉駆動するパイロット作動式の電磁弁において、
    前記ピストンの外周に周設されたシール材と、
    流体入口と前記ピストン室との間を連通する通路に配置され前記パイロット弁の開放または閉塞動作に連動して前記通路を閉塞または開放する高圧導入制御弁と、
    を備えていることを特徴とする電磁弁。
  2. 前記パイロット弁および前記高圧導入制御弁は、1つのソレノイドと、前記ピストン室に連通した共通の空間に配置され前記ソレノイドの駆動力を受けて流体出口に連通した第1の弁孔を開放するよう動作する第1の弁体と、前記共通の空間に配置され前記ソレノイドの駆動力を受けて前記流体入口に連通した第2の弁孔を閉塞するよう動作する第2の弁体と、前記第1の弁体が前記第1の弁孔を閉塞するとともに前記第2の弁体が前記第2の弁孔を開放する方向に前記第1の弁体および前記第2の弁体を付勢するスプリングとを有する三方電磁弁であることを特徴とする請求項1記載の電磁弁。
  3. 前記三方電磁弁は、前記第2の弁孔が前記流体入口に連通する第2の弁座、前記第2の弁体、前記第1の弁体、前記第1の弁孔が前記流体出口に連通する第1の弁座、前記ソレノイドのコアおよびプランジャがこの順で同一軸線上に配置され、前記プランジャの動きを前記コアを貫通して配置されたシャフトを介して前記第1の弁体および前記第2の弁体に伝達するようにしたことを特徴とする請求項2記載の電磁弁。
  4. 前記三方電磁弁は、前記第1の弁孔が前記流体出口に連通する第1の弁座、前記第1の弁体、前記第2の弁体および前記ソレノイドのコアに形成された第2の弁座がこの順で同一軸線上に配置され、前記スプリングが前記第2の弁体と前記コアとの間に配置され、前記第1の弁体および前記第2の弁体が前記ソレノイドのプランジャを貫通して配置されるとともに前記プランジャの前記コアへの吸引時に前記第2の弁体が前記第2の弁座に着座するよう前記第1の弁体が前記プランジャに係止され、前記コアに形成された前記第2の弁座の前記第2の弁孔がチューブによって前記流体入口に連通していることを特徴とする請求項2記載の電磁弁。
  5. 前記シール材は、Vパッキンであり、前記流体入口から前記ピストン室への流体漏れを防ぐ向きに配置されていることを特徴とする請求項1記載の電磁弁。
  6. ピストン室の圧力を制御してピストンが主弁を開閉駆動することにより双方向の流体の流れに対して開閉制御するパイロット作動式の電磁弁において、
    前記ピストン室と流体の出入口を構成する第1および第2のポートとの間を連通する通路に配置されてソレノイドにより前記ピストン室と前記第1のポートとの間の通路および前記ピストン室と前記第2のポートとの間の通路を排他的に開閉する三方電磁弁と、
    前記ピストンの外周に周設されたシール材と、
    を備えていることを特徴とする電磁弁。
  7. 前記三方電磁弁は、1つのソレノイドと、前記ピストン室に連通した共通の空間に配置され前記ソレノイドの駆動力を受けて前記第1のポートに連通した第1の弁孔を閉塞するよう動作する第1の弁体と、前記共通の空間に配置され前記ソレノイドの駆動力を受けて前記第2のポートに連通した第2の弁孔を開放するよう動作する第2の弁体と、前記第1の弁体が前記第1の弁孔を開放するとともに前記第2の弁体が前記第2の弁孔を閉塞する方向に前記第1の弁体および前記第2の弁体を付勢するスプリングとを有することを特徴とする請求項6記載の電磁弁。
  8. 前記三方電磁弁は、前記第1の弁孔が前記第1のポートに連通する第1の弁座、前記第1の弁体、前記第2の弁体、前記第2の弁孔が前記第2のポートに連通する第2の弁座、前記ソレノイドのコアおよびプランジャがこの順で同一軸線上に配置され、前記プランジャの動きを前記コアを貫通して配置されたシャフトを介して前記第1の弁体および前記第2の弁体に伝達するようにしたことを特徴とする請求項7記載の電磁弁。
  9. 前記三方電磁弁は、前記第2の弁孔が前記第2のポートに連通する第2の弁座、前記第2の弁体、前記第1の弁体および前記ソレノイドのコアに形成された第1の弁座がこの順で同一軸線上に配置され、前記スプリングが前記第1の弁体と前記コアとの間に配置され、前記第1の弁体および前記第2の弁体が前記ソレノイドのプランジャを貫通して配置されるとともに前記プランジャの前記コアへの吸引時に前記第1の弁体が前記第1の弁座に着座するよう前記第2の弁体が前記プランジャに係止され、前記コアに形成された前記第1の弁座の前記第1の弁孔がチューブによって前記第1のポートに連通していることを特徴とする請求項7記載の電磁弁。
  10. 前記シール材は、Vパッキンであり、前記ピストン室から前記第1のポートへの流体漏れを防ぐ向きに配置されていることを特徴とする請求項6記載の電磁弁。
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