JP2004058146A - 熱間圧延方法および熱間圧延ライン - Google Patents
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Abstract
【課題】一段と結晶粒の微細化を行うことのできる熱間圧延方法および熱間圧延ラインを提供する。
【解決手段】仕上圧延終了後の金属板の長手方向にレベラにより繰り返し曲げ加工を施すに際し、レベラのワークロールにロール軸方向輪郭を凹凸形状とした凹凸ロールを用い、仕上圧延終了後の金属板の幅方向にも曲げ加工を施す熱間圧延方法、およびレベラのワークロールにロール軸方向輪郭を凹凸形状とした凹凸ロールを組み込んだ熱間圧延ライン。
【選択図】 図8
【解決手段】仕上圧延終了後の金属板の長手方向にレベラにより繰り返し曲げ加工を施すに際し、レベラのワークロールにロール軸方向輪郭を凹凸形状とした凹凸ロールを用い、仕上圧延終了後の金属板の幅方向にも曲げ加工を施す熱間圧延方法、およびレベラのワークロールにロール軸方向輪郭を凹凸形状とした凹凸ロールを組み込んだ熱間圧延ライン。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、従来に比べより一層高強度の金属板を製造するための熱間圧延方法ならびに熱間圧延ラインに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、鋼板に代表される金属板は、図1に示すような設備配置の熱間圧延ラインにおいて製造されている。この熱間圧延ラインには、上流側から順に加熱炉1 、粗圧延機2、仕上圧延機3、水冷ゾーンを形成する冷却設備4、コイラ5a、5bが配置され、加熱炉1 にて加熱後に抽出され、もしくは加熱炉1を経ずに上工程から直送されてきたスラブは、粗圧延機2にてシートバーと呼ばれる中間的な板厚にまで圧延され、その後に仕上圧延機3で金属板10に加工され、冷却設備4の水冷ゾーン内で所定の冷却が行われた後、5a、5bいずれか一方のコイラにコイルとして巻き取られる。符号11は、仕上圧延機3で加工された仕上圧延終了後の金属板10の搬送方向、すなわち金属板搬送方向である。
【0003】
このようにして製造される熱延鋼板を高強度化するため、従来から、結晶粒の微細化を図る熱間圧延方法が種々検討されている。その代表的なものとしては、特開昭63−223124 号公報などに開示されている制御圧延法がある。
鋼の熱間圧延時に行う制御圧延法の特徴は、再結晶温度直上域において圧延を開始することにより、オーステナイト( 以下、単にγと記す) 粒を微細化すること、および再結晶温度域で圧延することでγ粒内に転位などの格子欠陥を導入し、変態時にそこを起点として再結晶を促進させること、の2 点により、フェライト( 以下、単にαと記す) 粒の結晶粒微細化を実現するものである。すなわち、γ→α変態に伴う再結晶時のα粒の生成場所であるγ粒界を増やし、あるいはγ粒内に転位などの格子欠陥をより多量に導入し、γ→α変態時にα粒を数多く生成し、結晶粒の微細化を図るものである。
【0004】
しかし、このような制御圧延法による結晶粒の微細化では、スラブ厚と製品厚が決まっている以上、圧延により導入できるひずみ量に限界があり、平均結晶粒径5 μm が限界であると言われている。
これに対して本発明者らは、特願2001−386748 号において、レベラにより仕上圧延終了後の金属板に繰り返し曲げ加工を施すことで、スラブ厚及び製品厚を変更することなく、金属板の組織の結晶粒を微細化し、高強度化を図る熱間圧延方法および熱間圧延ラインを提案した。このレベラは、図2 に示すように仕上圧延機3と水冷ゾーンを形成する冷却設備4との間に設置され、複数のワークロールを有するローラレベラ6( 以下、単にレベラという) である。その際、熱間圧延ラインには、仕上圧延機の最終スタンドとレベラ6 との間に冷却設備7 を設置してもよく、冷却設備7 で金属板温度を制御すると結晶粒をさらに微細化できる。また、レベラ6には、例えば図3に示すようにストレート形状のバックアップロール6b、スレッディングガイド6c、サイドガイド6dなどをさらに設置してもよい。このようなレベラ6は、新設の熱間圧延ラインに適用するだけではなく、既設の熱間圧延ラインに追設することもでき、設備費を安く抑えられるとともに、生産性の悪化等を招くこともない。
【0005】
上述したレベラ6には、ストレートロール6aがレベラのワークロールとして上下に千鳥状に組み込まれ、熱間圧延時、仕上圧延終了後の金属板10に繰り返し曲げ加工を施すに際し、金属板10に長手方向の曲げひずみ(以下、L方向曲げひずみと称す)を付与することができ、結果として結晶粒を微細化できるようになった。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ロール軸方向にストレートな形状のワークロールをレベラに組み込んで、仕上圧延終了後の金属板10にL方向曲げひずみを付与する特願2001−386748 号の方法では、平均結晶粒径1 .6 μm 、引張強度830MPaが限界であり、より一層高強度の金属板を製造するためには改善が必要であった。
【0007】
ここで、レベラにより付加される金属板表層におけるL方向曲げひずみεL は、近似的に(1)式で表される。
εL =(N−2)2tδ/L2 ・・・・ (1) 式
但し、図4 に示すように、2Lはワークロール中心軸間隔( 上側同士、下側同士の間隔) 、δはロール押し込み量、tは仕上圧延終了後の金属板10の板厚である。また、N は、ワークロール数であり、#iのiは、1からN までレベラに配置されるワークロールについてレベラの上流側から順に付すワークロール番号であり、#iはレベラ内のワークロール組み込み位置を示している。
【0008】
レベラにより付加される金属板表層におけるL方向曲げひずみεL を大きくしようとしても以下の(a)、(b)、(c)のような問題があるため、レベラにより付加できるひずみεL には限界がある。
(a) ワークロール中心軸間隔2Lを小さくすると、ワークロール直径を小さくする必要があり、ワークロールの駆動( トルクの伝達) が困難となる。
(b) 最大ワークロール押し込み量δは、ワークロール中心軸間隔2L、ワークロール半径r、板厚tにより決まるので、前述の(a) とも関連して、ロール押し込み量δを大きくするには限界がある。
(c) ワークロール数N を多くすると、ワークロール側への抜熱により鋼板温度が低下するので曲げひずみ付与の効果が減少する。また、レベラの設備長が長くなり、設置スペースが不足する場合がある。
【0009】
本発明は、上記(a) 、(b) 、(c) のような問題を解消して、一段と結晶粒の微細化を行うことのできる熱間圧延方法および熱間圧延ラインを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下の通りである。
1. 仕上圧延を含む圧延を金属片に熱間で施す熱間圧延方法において、仕上圧延終了後の金属板の長手方向にレベラにより繰り返し曲げ加工を施すに際し、前記レベラのワークロールにロール軸方向輪郭を凹凸形状とした凹凸ロールを用い、前記仕上圧延終了後の金属板の幅方向にも曲げ加工を施すことを特徴とする金属板の熱間圧延方法。
2. 前記凹凸ロールの形状を、凹部の底から凸部の頂点までの高さをロール軸方向端部の直径の2%以上20% 以下、凹凸ピッチを20mm以上500mm 以下とすることを特徴とする上記1.に記載の熱間圧延方法。
3. 仕上圧延機と、レベラと冷却設備とコイラが金属板搬送方向上流から下流に向かってこの順に配置されている金属板の熱間圧延ラインにおいて、前記レベラのワークロールにロール軸方向輪郭を凹凸形状とした凹凸ロールを組み込んだことを特徴とする熱間圧延ライン。
4. 前記凹凸ロールの形状を、凹部の底から凸部の頂点までの高さをロール軸方向端部の直径の2%以上20% 以下、凹凸ピッチを20mm以上500mm 以下とすることを特徴とする上記3.に記載の熱間圧延ライン。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について詳細に述べる。
本発明に用いるレベラのワークロール形状を図5、図6に例示する。図5、図6において、(a) は正面図、(b) は側面図である。
本発明においては、熱間圧延ラインの仕上圧延機3と冷却設備4間に配置されるレベラ6のワークロールに図5に示すような凹形凹凸ロール8、図6に示すような凸形凹凸ロール9を組み込んで、熱間圧延時、仕上圧延終了後の金属板に長手方向曲げ加工と共に幅方向曲げ加工を施すようにした。本発明の熱間圧延ラインは、図2に示したような設備配置とすることができる。特願2001−386748 号においては図2のレベラ6のワークロールに軸方向形状がストレート(直径が一定)であるストレートロール6aを用い、金属板10に繰り返し曲げ加工を施していた。
【0012】
本発明では、レベラにより仕上圧延終了後の金属板10に繰り返し曲げ加工を施すに際し、金属板10に幅方向曲げ加工(C方向曲げ加工とも称す)を施すために、レベラのワークロールにロール軸方向輪郭を凹凸形状とした凹形凹凸ロール8と凸形凹凸ロール9を組み込んだ。凹形凹凸ロール8のロール軸方向輪郭は、例えば図5に示すようにロール軸方向中央の直径が2rでかつロール軸方向両端部の直径が2rで、さらにロール軸方向中央から左右方向距離Wの位置で直径が最小値:2r−2h となるように形成されている。ロール軸方向中央に関し凹凸形状は左右対称である。一方、凸形凹凸ロール9のロール軸方向輪郭は、例えば図6に示すように凹形凹凸ロール8の軸方向中央部の凸部に対応して凹部が形成されていると共にその両側には凹形凹凸ロール8の凹部に対応して凸部が形成され、さらにロール軸方向両端部はストレートに形成されている。また凸形凹凸ロール9の凹凸形状は、ロール軸方向中央に関し左右対称である。そのうえ、凸形凹凸ロール9のロール軸方向中央における凹部の底での直径は2r、また同ロール9のロール軸方向中央から左右方向へ距離W離れた位置における凸部の頂点での直径は2r+2h、同ロール9の両端部の直径は2rとされている。すなわち、凹形凹凸ロール8と凸形凹凸ロール9の輪郭は、ロール軸方向中央から左右方向へ同じだけ離れた位置における凹凸ロール8、9の半径の和が2rとなるように互いに補完し合うように形成されている。ロールカーブは、例えばsin カーブで形成することができる。
【0013】
また、2Wは凹凸ピッチ、hは凹凸形状の凹部の底から凸部の頂点までの高さである。波の数は凹凸ピッチ2Wとレベラに通板する金属板の最大幅により決まり、概ね、1〜100 程度とすることが好ましい。
次いで、上述した凹凸ロール8、9をレベラのワークロールに用いた場合の金属板10の結晶粒微細化効果について説明しておく。
【0014】
図7は、本発明における結晶粒微細化効果の原理を説明する金属板の幅方向断面模式図であって、(a)、(b)は金属板10がC方向曲げ加工を受けた後の状態を示し、(c)は金属板10がC方向曲げ加工を受ける前の、幅方向にストレートな状態を示している。符号2Bは金属板10の幅寸法である。なお、仕上圧延機3によって圧延された後の、仕上圧延終了後の金属板10の形状が図7(c)のようであったとする。
【0015】
熱間圧延に際し、熱間圧延ラインの仕上圧延機3と冷却設備4間に配置されるレベラ6のワークロールに凹凸ロール8、9を適宜組み込んで、仕上圧延終了後の金属板10にレベラにより繰り返し曲げ加工を施すことにより、凹凸ロール8、9により仕上圧延終了後の金属板10に長手方向曲げ加工(L方向曲げ加工)と共にC方向曲げ加工を施す。すると、仕上圧延終了後の金属板10がレベラにより図7(c)→(a)あるいは図7(c)→(b)のようにC方向に曲げられ、金属板10にはC方向曲げひずみが生じる。このC方向曲げひずみが上述したL方向曲げひずみに付加されるので、レベラ通過後、冷却設備4の冷却ゾーンで冷却されコイラ5aまたは5bにて巻き取った変態を経た金属板10の結晶粒径を金属板10にL方向の曲げひずみを与えただけの場合より一層微細にすることができるのである。
【0016】
凹凸ロール8、9をレベラ6のワークロールに組み込んで、仕上圧延終了後の金属板10にレベラのワークロールにより繰り返し曲げ加工を施すに際し、凹凸ロール8、9の組み込み方を上流側から金属板10を挟んで上下交互に凹凸ロール(8、9、8、9・・・・)の順に、あるいは凹凸ロール(9、8、9、8・・・・)の順になるように組み込んだ場合、このようなL+C方向曲げレベラではレベラ内のワークロール組み込み位置#iと#i+1におけるロールカーブが互いに補完し合うようになる。このようなL+C方向曲げレベラでは、金属板10の幅方向形状が、図7(a)に示した倒立W字状、または図7(b)に示したW字状となり、C方向曲げの方向が倒立W字状→W字状、あるいはW字状→倒立W字状のように金属板幅方向の部分において逆となることはない。
【0017】
これに対して、例えば図8に示すように、凹凸ロール8、9の組み込み方を最上流側のロールから順に金属板10の搬送方向11に向かって凹凸ロール(8、9、8、8、9、8、8、9・・・)のように組み込んだ場合、凹凸ロール3本毎にC方向曲げの方向が、倒立W字状→W字状、あるいはW字状→倒立W字状となり、金属板幅方向に逆となるため、金属板長手方向だけでなく、幅方向にも繰り返し曲げ加工が施されることから、結晶粒微細化の効果が十分発揮される。
【0018】
すなわち、金属板10にC方向曲げひずみを効果的に付与するためには、上述のうように、レベラに凹凸ロールを複数組み込むに際し、金属板幅方向に曲げの方向が逆になるように、凹凸ロール8、9の組み込み位置を途中で変更することがより有効なのである。
また、結晶粒微細化の目的上は、長手方向に付与されるひずみを大きくするため、ロール押し込み量δを大きく設定するのが有効であり、さらにロール押し込み量を大きくした際も凸形凹凸ロール9同士が干渉したり、凸形凹凸ロール9同士により金属板を圧下しないようにするため、凹凸ロール8、9の組み込み位置を最上流側のロールから順に凹凸ロール(8、9、8、8、9、8、8、9・・・)としている。
【0019】
但し、本発明の熱間圧延ラインに配置するL+C方向曲げレベラのワークロールに組み込む凹凸ロールの組み込み位置、および凹凸ロールの形状は上述した例に限定されるものではない。
例えば、熱間圧延ラインに配置するL+C方向曲げレベラのワークロールには、上流側のワークロールの組み込み位置に凹凸ロール8、9を図8のように組み込み、下流側のワークロールの組み込み位置にストレートロールを組み込んで、レベラ上流側では凹凸ロール8、9により金属板にL+C方向曲げ変形を与え、レベラ下流側ではストレートロールによりL方向曲げ変形を主体として与え、レベラ出側の金属板の幅方向断面形状をより平坦なものにすることもできる。
【0020】
あるいはまた、凹凸ロール8、凹凸ロール9、ストレートロールの3つのロールのパターンを金属板10の搬送方向11に繰り返した配置としたり、凹凸ロール8、凹凸ロール9、ストレートロール、凹凸ロール9、凹凸ロール8の5つのロールのパターンを同様に繰り返した配置とするなどしてもよい。
また、図8において、符号6b’は、凸形凹凸ロール9としたワークロールをバックアップするバックアップロールである。ワークロールをバックアップするバックアップロールを設置する場合には、バックアップロール6b’を凸形凹凸ロール9の形状に対応して補完するような凹凸形状とするか、もしくは分割バックアップロールとするのが好ましい。この理由は、ワークロールとバックアップロールの機械的な干渉により通板が妨げられるのを防止するためである。なお、凹形凹凸ロール8としたワークロールは、同様に、通板が妨げられるのを防止する目的上、図8に示すストレート形状のバックアップロール6b、または凹形凹凸ロール8の形状に対応して補完するような凹凸形状としたバックアップロール6b’もしくは、分割バックアップロールとするのが好ましい。
【0021】
なお、図5、図6に示す凹凸ロール8、9において、凹凸形状の凹部の底から凸部の頂点までの高さhをロール軸方向端部の直径2rの2%以上20% 以下、凹凸ピッチ2Wを20mm以上500mm 以下とすることが好ましい。
この理由は、凹部の底から凸部の頂点までの高さhをロール軸方向端部の直径2rの2%未満とした場合、または凹凸ピッチ2Wを500mm 超えとした場合、レベラのワークロール本数やロール押し込み量によってはC方向曲げひずみの付加が不十分となることがあり、一方、凹部の底から凸部の頂点までの高さhをロール軸方向端部の直径2rの20% 超えとした場合、または凹凸ピッチ2Wを20mm未満とした場合、レベラのワークロール本数やロール押し込み量によってはワークロール駆動負荷が大きくなり、金属板がレベラ内をスムーズに通板できなくなることがあるためである。ここで、ロール軸方向端部とは厳密な意味での最端部ではなく、例えば、最端部から20mmロール軸方向中心部よりの箇所を指す。最端部はチャンファ加工される場合が多いため、同部は除いた箇所で直径を規定する趣旨からそのように決める。
【0022】
本発明の効果を示す実験を以下に述べる。
0.2mass%C−0.7mass%Si−2.0mass%Mn−0.15mass%Ti 鋼の供試材を圧延機出側温度900 ℃で厚さ4mm に仕上圧延し、引き続きワークロール本数N=9、ワークロール直径60mm、ワークロール中心軸間隔70mmのレベラで、繰り返し曲げ加工を施し、その後冷却を行ってコイラで巻き取った。なお、レベラには、ワークロールを全てストレートロールとしたL方向曲げレベラと、凹凸ピッチ2Wを100 mm、凹凸形状の凹部の底から凸部の頂点までの高さhを6 mmとした凹凸ロール8、9としたL+C方向曲げレベラの2 種類を用いた。L+C方向曲げレベラには、図5、図6に示した凹凸ロールを1つは、上流側から金属板10を挟んで上下交互に、もう1つは図8に示すワークロール組み込み方で(ワークロール本数N=9)組み込んだ。L方向曲げレベラとL+C方向曲げレベラをそれぞれ使用し、ロール押し込み量を0 〜5mm の範囲で1mmピッチで変え、得られたL方向レベラ材とL+C方向レベラ材の結晶粒径および引張強度について調査した。結晶粒径については、JISG0552に準拠して結晶粒の平均断面積を求め、それを円形と仮定して平均結晶粒径を算出し、引張強度については、JISZ2201に準拠して5 号試験片を切り出して引張試験を行い、引張強さをその値とした。
【0023】
L方向レベラ材の結晶粒径および引張強度を表1に、L+C方向レベラ材の結晶粒径および引張強度を表2、表3にロール押し込み量をパラメーターとして示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
表1、2、3のロール押し込み量が同じ欄で比較して見ると、L方向レベラ材に比べてワークロール数が同じであるレベラで繰り返し曲げを施しても、L+C方向レベラ材の方が金属板の結晶粒径が小さく、引張強度が高いことが分かる。これは、レベラのワークロールに凹凸形状のロールを用いているL+C方向曲げレベラでは長手方向の曲げひずみと共に幅方向の曲げひずみも金属板に付与できたためである。また、表3に示す値は表2のものよりも、一層結晶粒径が小さく、引張強度が高いことも分かる。これは、金属板幅方向に一度の曲げよりも繰り返し曲げ加工を施した方が一層効果があるためである。レベラにより付与されるL方向曲げひずみεL は前述の(1) 式で近似的に表され、C方向曲げひずみεC は図8に示すように凹凸ワークロールを配置した場合、(2) 式で近似的に表される。
【0028】
εC =N2t(h+ δ)/3W2 ・・・・・・(2) 式
但し、2W;凹凸ピッチ、h ;凹凸形状の凹部の底から凸部の頂点までの高さhである。 Nは、ワークロール数で、δは凹凸ロールのロール軸方向中央位置におけるロール押し込み量である。
図9は、上記結果について本発明の作用・効果をL方向曲げレベラと比較して示すグラフである。その際、レベラにより金属板に付与したひずみεを横軸、対応する金属板の引張強度を縦軸に取って示した。なお、それぞれの金属板のひずみεとしては、L方向レベラ材の場合、(1)式で計算される長手方向の曲げひずみεL で与え、L+C方向レベラ材の場合、(1)式で計算される長手方向の曲げひずみεL に(2)式で計算した幅方向の曲げひずみεC を加えた。
【0029】
図9から明らかなように、L+C方向曲げレベラ(ロール押し込み量δ=0の場合を除く)の場合、ロール押し込み量δをL方向曲げレベラより小さくした場合であっても、金属板に長手方向曲げひずみに加えさらに幅方向曲げひずみを付与したことにより引張強度が高くなっていることがわかる。例えば、L+C方向曲げレベラのロール押し込み量δ=3mmの場合と、L方向曲げレベラのロール押し込み量δ=5mmの場合とを比較すると、金属板に付与されたひずみεはほとんど同じであるにもかかわらず、L+C方向曲げレベラの場合の引張強度がL方向曲げレベラの場合より高い。
【0030】
なお、レベラの効果を金属板に付与されたひずみεで整理した図9から、L+C方向曲げレベラ(ロール押し込み量δ=0の場合を除く)では、同一ひずみで比較した場合、L方向曲げレベラで金属板にひずみを与えたものより引張強度が高くなっている。これは、L+C方向曲げレベラでは、金属板が長手方向に曲げ加工を受けながら幅方向にも曲げ加工を受け、同時多軸変形を受けているので、多様なすべり系ですべりが発生し、L方向曲げひずみとC方向曲げひずみの和εL +εC 以上の微細化効果が得られたからと考えられる。
【0031】
【実施例】
0.2mass%C−0.7mass%Si−2.0mass%Mn−0.15mass%Ti 鋼を用い、特開昭63−223124 号公報のような比較例、特願2001−386748 号公報のようなストレート形状のワークロールを用いた従来例と本発明例との比較検討を行なった。いずれの場合も、図2に示す熱間圧延ラインを用いて、仕上圧延機3 にて仕上圧延機出側温度を900 ℃、仕上圧延機出側における鋼板速度720m/minの条件で厚さ4mm に仕上圧延し、従来例および発明例では、冷却設備7 にてレベラ6 出側での鋼板温度が700 ℃となるように鋼板を冷却し、レベラ6 にて繰り返し曲げ加工を施し、冷却設備4の冷却ゾーンにても冷却を施し、600 ℃でコイラ5aまたは5bにて巻き取った。なお、仕上圧延機最終スタンド中心とコイラ入側までの距離は約150mである。一方、比較例では、レベラでの繰り返し曲げ加工は施さずに冷却ゾーン4で冷却後、600 ℃でコイラ5aまたは5bにて巻き取った。
【0032】
その際、発明例では、ワークロール数27のレベラ6 において、凹凸ロール端部径を190mm 、凹凸ピッチを300 mm、頂部高さを10mmとした凹凸ロールを図8に示すように配置した。なお、レベラ6は、ワークロール中心軸間隔200mm 、ワークロール押し込み量20mmとし、仕上圧延機最終スタンド中心から30m の位置に第1番目のワークロール中心がくるように設置した。また、冷却設備7 は、仕上圧延機最終スタンドとレベラの間、約30m の範囲内に複数バンク設置し、その冷却水流量は鋼板単位面積あたり最大で上下( 鋼板表裏面相当) 毎分3200リットル/m2 と設計しておき、仕上圧延後の鋼板に対し、冷却水を噴射するバンク数を上下両面とも、鋼板の走行に追随して局部的な長手方向の温度ムラを解消するようにしつつ、レベラ出側での鋼板温度を700 ℃とするように制御した。
【0033】
従来例では、ワークロール数27のレベラ6 のワークロール全てに直径190mm のストレートロールを用い、それ以外は発明例と同じとした。
いずれの場合も巻戻した鋼板のコイルの長手方向中央部において板幅全域に亘りJISZ2201に準拠して5 号試験片を50個切り出し、引張試験を行った。引張強度は、引張試験により得られた引張強さの平均値とした。
【0034】
引張強度の結果を図10に示す。レベラでの変形を施さない比較例の場合よりストレートロールを用いたL方向曲げレベラでL方向曲げ変形を施した従来例の引張強度がより高い。また、L方向曲げレベラを用いた場合よりL+C方向曲げレベラを用いてL方向曲げ加工と共にC方向曲げ加工を施した本発明例では、より一層高強度の熱延鋼板を得ることができた。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、より一層高強度の金属板を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1 】従来の熱間圧延ラインにおける設備配置図である。
【図2 】特願平2001−386798 号公報記載の熱間圧延ラインの設備配置図である。
【図3 】特願平2001−386798 号公報記載の熱間圧延ラインに配置したレベラと、冷却設備の模式図である。
【図4 】L方向曲げレベラによる金属板の曲げ加工を説明する金属板の長手方向断面模式図である。
【図5 】(a)は本発明に用いるL+C方向曲げレベラの凹形凹凸ロールを示す概略正面図、(b)はその側面図である。
【図6】(a)は図5の凹凸ロールと互いに補完し合う凸形凹凸ロールを示す概略正面図、(b)はその側面図である。
【図7】本発明の原理を説明する金属板の幅方向断面模式図である。
【図8】本発明に用いるL+C方向曲げレベラの凹凸ロールの配置を例示する模式図である。
【図9】本発明の作用・効果をL方向曲げレベラと比較して示すグラフである。
【図10】本発明の効果を例示するグラフである。
【符号の説明】
10 金属板
11 金属板搬送方向
1 加熱炉
2 粗圧延機
3 仕上圧延機
4 冷却設備
5a、5b コイラ
6 レベラ
7 冷却設備
6a ワークロール(ストレートロール)
6b、6b’バックアップロール
6c スレッディングガイド
6d サイドガイド
8 凹形凹凸ワークロール
9 凸形凹凸ワークロール
#i ワークロール組み込み位置(i=1、2・・・N )
【発明の属する技術分野】
本発明は、従来に比べより一層高強度の金属板を製造するための熱間圧延方法ならびに熱間圧延ラインに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、鋼板に代表される金属板は、図1に示すような設備配置の熱間圧延ラインにおいて製造されている。この熱間圧延ラインには、上流側から順に加熱炉1 、粗圧延機2、仕上圧延機3、水冷ゾーンを形成する冷却設備4、コイラ5a、5bが配置され、加熱炉1 にて加熱後に抽出され、もしくは加熱炉1を経ずに上工程から直送されてきたスラブは、粗圧延機2にてシートバーと呼ばれる中間的な板厚にまで圧延され、その後に仕上圧延機3で金属板10に加工され、冷却設備4の水冷ゾーン内で所定の冷却が行われた後、5a、5bいずれか一方のコイラにコイルとして巻き取られる。符号11は、仕上圧延機3で加工された仕上圧延終了後の金属板10の搬送方向、すなわち金属板搬送方向である。
【0003】
このようにして製造される熱延鋼板を高強度化するため、従来から、結晶粒の微細化を図る熱間圧延方法が種々検討されている。その代表的なものとしては、特開昭63−223124 号公報などに開示されている制御圧延法がある。
鋼の熱間圧延時に行う制御圧延法の特徴は、再結晶温度直上域において圧延を開始することにより、オーステナイト( 以下、単にγと記す) 粒を微細化すること、および再結晶温度域で圧延することでγ粒内に転位などの格子欠陥を導入し、変態時にそこを起点として再結晶を促進させること、の2 点により、フェライト( 以下、単にαと記す) 粒の結晶粒微細化を実現するものである。すなわち、γ→α変態に伴う再結晶時のα粒の生成場所であるγ粒界を増やし、あるいはγ粒内に転位などの格子欠陥をより多量に導入し、γ→α変態時にα粒を数多く生成し、結晶粒の微細化を図るものである。
【0004】
しかし、このような制御圧延法による結晶粒の微細化では、スラブ厚と製品厚が決まっている以上、圧延により導入できるひずみ量に限界があり、平均結晶粒径5 μm が限界であると言われている。
これに対して本発明者らは、特願2001−386748 号において、レベラにより仕上圧延終了後の金属板に繰り返し曲げ加工を施すことで、スラブ厚及び製品厚を変更することなく、金属板の組織の結晶粒を微細化し、高強度化を図る熱間圧延方法および熱間圧延ラインを提案した。このレベラは、図2 に示すように仕上圧延機3と水冷ゾーンを形成する冷却設備4との間に設置され、複数のワークロールを有するローラレベラ6( 以下、単にレベラという) である。その際、熱間圧延ラインには、仕上圧延機の最終スタンドとレベラ6 との間に冷却設備7 を設置してもよく、冷却設備7 で金属板温度を制御すると結晶粒をさらに微細化できる。また、レベラ6には、例えば図3に示すようにストレート形状のバックアップロール6b、スレッディングガイド6c、サイドガイド6dなどをさらに設置してもよい。このようなレベラ6は、新設の熱間圧延ラインに適用するだけではなく、既設の熱間圧延ラインに追設することもでき、設備費を安く抑えられるとともに、生産性の悪化等を招くこともない。
【0005】
上述したレベラ6には、ストレートロール6aがレベラのワークロールとして上下に千鳥状に組み込まれ、熱間圧延時、仕上圧延終了後の金属板10に繰り返し曲げ加工を施すに際し、金属板10に長手方向の曲げひずみ(以下、L方向曲げひずみと称す)を付与することができ、結果として結晶粒を微細化できるようになった。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ロール軸方向にストレートな形状のワークロールをレベラに組み込んで、仕上圧延終了後の金属板10にL方向曲げひずみを付与する特願2001−386748 号の方法では、平均結晶粒径1 .6 μm 、引張強度830MPaが限界であり、より一層高強度の金属板を製造するためには改善が必要であった。
【0007】
ここで、レベラにより付加される金属板表層におけるL方向曲げひずみεL は、近似的に(1)式で表される。
εL =(N−2)2tδ/L2 ・・・・ (1) 式
但し、図4 に示すように、2Lはワークロール中心軸間隔( 上側同士、下側同士の間隔) 、δはロール押し込み量、tは仕上圧延終了後の金属板10の板厚である。また、N は、ワークロール数であり、#iのiは、1からN までレベラに配置されるワークロールについてレベラの上流側から順に付すワークロール番号であり、#iはレベラ内のワークロール組み込み位置を示している。
【0008】
レベラにより付加される金属板表層におけるL方向曲げひずみεL を大きくしようとしても以下の(a)、(b)、(c)のような問題があるため、レベラにより付加できるひずみεL には限界がある。
(a) ワークロール中心軸間隔2Lを小さくすると、ワークロール直径を小さくする必要があり、ワークロールの駆動( トルクの伝達) が困難となる。
(b) 最大ワークロール押し込み量δは、ワークロール中心軸間隔2L、ワークロール半径r、板厚tにより決まるので、前述の(a) とも関連して、ロール押し込み量δを大きくするには限界がある。
(c) ワークロール数N を多くすると、ワークロール側への抜熱により鋼板温度が低下するので曲げひずみ付与の効果が減少する。また、レベラの設備長が長くなり、設置スペースが不足する場合がある。
【0009】
本発明は、上記(a) 、(b) 、(c) のような問題を解消して、一段と結晶粒の微細化を行うことのできる熱間圧延方法および熱間圧延ラインを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下の通りである。
1. 仕上圧延を含む圧延を金属片に熱間で施す熱間圧延方法において、仕上圧延終了後の金属板の長手方向にレベラにより繰り返し曲げ加工を施すに際し、前記レベラのワークロールにロール軸方向輪郭を凹凸形状とした凹凸ロールを用い、前記仕上圧延終了後の金属板の幅方向にも曲げ加工を施すことを特徴とする金属板の熱間圧延方法。
2. 前記凹凸ロールの形状を、凹部の底から凸部の頂点までの高さをロール軸方向端部の直径の2%以上20% 以下、凹凸ピッチを20mm以上500mm 以下とすることを特徴とする上記1.に記載の熱間圧延方法。
3. 仕上圧延機と、レベラと冷却設備とコイラが金属板搬送方向上流から下流に向かってこの順に配置されている金属板の熱間圧延ラインにおいて、前記レベラのワークロールにロール軸方向輪郭を凹凸形状とした凹凸ロールを組み込んだことを特徴とする熱間圧延ライン。
4. 前記凹凸ロールの形状を、凹部の底から凸部の頂点までの高さをロール軸方向端部の直径の2%以上20% 以下、凹凸ピッチを20mm以上500mm 以下とすることを特徴とする上記3.に記載の熱間圧延ライン。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について詳細に述べる。
本発明に用いるレベラのワークロール形状を図5、図6に例示する。図5、図6において、(a) は正面図、(b) は側面図である。
本発明においては、熱間圧延ラインの仕上圧延機3と冷却設備4間に配置されるレベラ6のワークロールに図5に示すような凹形凹凸ロール8、図6に示すような凸形凹凸ロール9を組み込んで、熱間圧延時、仕上圧延終了後の金属板に長手方向曲げ加工と共に幅方向曲げ加工を施すようにした。本発明の熱間圧延ラインは、図2に示したような設備配置とすることができる。特願2001−386748 号においては図2のレベラ6のワークロールに軸方向形状がストレート(直径が一定)であるストレートロール6aを用い、金属板10に繰り返し曲げ加工を施していた。
【0012】
本発明では、レベラにより仕上圧延終了後の金属板10に繰り返し曲げ加工を施すに際し、金属板10に幅方向曲げ加工(C方向曲げ加工とも称す)を施すために、レベラのワークロールにロール軸方向輪郭を凹凸形状とした凹形凹凸ロール8と凸形凹凸ロール9を組み込んだ。凹形凹凸ロール8のロール軸方向輪郭は、例えば図5に示すようにロール軸方向中央の直径が2rでかつロール軸方向両端部の直径が2rで、さらにロール軸方向中央から左右方向距離Wの位置で直径が最小値:2r−2h となるように形成されている。ロール軸方向中央に関し凹凸形状は左右対称である。一方、凸形凹凸ロール9のロール軸方向輪郭は、例えば図6に示すように凹形凹凸ロール8の軸方向中央部の凸部に対応して凹部が形成されていると共にその両側には凹形凹凸ロール8の凹部に対応して凸部が形成され、さらにロール軸方向両端部はストレートに形成されている。また凸形凹凸ロール9の凹凸形状は、ロール軸方向中央に関し左右対称である。そのうえ、凸形凹凸ロール9のロール軸方向中央における凹部の底での直径は2r、また同ロール9のロール軸方向中央から左右方向へ距離W離れた位置における凸部の頂点での直径は2r+2h、同ロール9の両端部の直径は2rとされている。すなわち、凹形凹凸ロール8と凸形凹凸ロール9の輪郭は、ロール軸方向中央から左右方向へ同じだけ離れた位置における凹凸ロール8、9の半径の和が2rとなるように互いに補完し合うように形成されている。ロールカーブは、例えばsin カーブで形成することができる。
【0013】
また、2Wは凹凸ピッチ、hは凹凸形状の凹部の底から凸部の頂点までの高さである。波の数は凹凸ピッチ2Wとレベラに通板する金属板の最大幅により決まり、概ね、1〜100 程度とすることが好ましい。
次いで、上述した凹凸ロール8、9をレベラのワークロールに用いた場合の金属板10の結晶粒微細化効果について説明しておく。
【0014】
図7は、本発明における結晶粒微細化効果の原理を説明する金属板の幅方向断面模式図であって、(a)、(b)は金属板10がC方向曲げ加工を受けた後の状態を示し、(c)は金属板10がC方向曲げ加工を受ける前の、幅方向にストレートな状態を示している。符号2Bは金属板10の幅寸法である。なお、仕上圧延機3によって圧延された後の、仕上圧延終了後の金属板10の形状が図7(c)のようであったとする。
【0015】
熱間圧延に際し、熱間圧延ラインの仕上圧延機3と冷却設備4間に配置されるレベラ6のワークロールに凹凸ロール8、9を適宜組み込んで、仕上圧延終了後の金属板10にレベラにより繰り返し曲げ加工を施すことにより、凹凸ロール8、9により仕上圧延終了後の金属板10に長手方向曲げ加工(L方向曲げ加工)と共にC方向曲げ加工を施す。すると、仕上圧延終了後の金属板10がレベラにより図7(c)→(a)あるいは図7(c)→(b)のようにC方向に曲げられ、金属板10にはC方向曲げひずみが生じる。このC方向曲げひずみが上述したL方向曲げひずみに付加されるので、レベラ通過後、冷却設備4の冷却ゾーンで冷却されコイラ5aまたは5bにて巻き取った変態を経た金属板10の結晶粒径を金属板10にL方向の曲げひずみを与えただけの場合より一層微細にすることができるのである。
【0016】
凹凸ロール8、9をレベラ6のワークロールに組み込んで、仕上圧延終了後の金属板10にレベラのワークロールにより繰り返し曲げ加工を施すに際し、凹凸ロール8、9の組み込み方を上流側から金属板10を挟んで上下交互に凹凸ロール(8、9、8、9・・・・)の順に、あるいは凹凸ロール(9、8、9、8・・・・)の順になるように組み込んだ場合、このようなL+C方向曲げレベラではレベラ内のワークロール組み込み位置#iと#i+1におけるロールカーブが互いに補完し合うようになる。このようなL+C方向曲げレベラでは、金属板10の幅方向形状が、図7(a)に示した倒立W字状、または図7(b)に示したW字状となり、C方向曲げの方向が倒立W字状→W字状、あるいはW字状→倒立W字状のように金属板幅方向の部分において逆となることはない。
【0017】
これに対して、例えば図8に示すように、凹凸ロール8、9の組み込み方を最上流側のロールから順に金属板10の搬送方向11に向かって凹凸ロール(8、9、8、8、9、8、8、9・・・)のように組み込んだ場合、凹凸ロール3本毎にC方向曲げの方向が、倒立W字状→W字状、あるいはW字状→倒立W字状となり、金属板幅方向に逆となるため、金属板長手方向だけでなく、幅方向にも繰り返し曲げ加工が施されることから、結晶粒微細化の効果が十分発揮される。
【0018】
すなわち、金属板10にC方向曲げひずみを効果的に付与するためには、上述のうように、レベラに凹凸ロールを複数組み込むに際し、金属板幅方向に曲げの方向が逆になるように、凹凸ロール8、9の組み込み位置を途中で変更することがより有効なのである。
また、結晶粒微細化の目的上は、長手方向に付与されるひずみを大きくするため、ロール押し込み量δを大きく設定するのが有効であり、さらにロール押し込み量を大きくした際も凸形凹凸ロール9同士が干渉したり、凸形凹凸ロール9同士により金属板を圧下しないようにするため、凹凸ロール8、9の組み込み位置を最上流側のロールから順に凹凸ロール(8、9、8、8、9、8、8、9・・・)としている。
【0019】
但し、本発明の熱間圧延ラインに配置するL+C方向曲げレベラのワークロールに組み込む凹凸ロールの組み込み位置、および凹凸ロールの形状は上述した例に限定されるものではない。
例えば、熱間圧延ラインに配置するL+C方向曲げレベラのワークロールには、上流側のワークロールの組み込み位置に凹凸ロール8、9を図8のように組み込み、下流側のワークロールの組み込み位置にストレートロールを組み込んで、レベラ上流側では凹凸ロール8、9により金属板にL+C方向曲げ変形を与え、レベラ下流側ではストレートロールによりL方向曲げ変形を主体として与え、レベラ出側の金属板の幅方向断面形状をより平坦なものにすることもできる。
【0020】
あるいはまた、凹凸ロール8、凹凸ロール9、ストレートロールの3つのロールのパターンを金属板10の搬送方向11に繰り返した配置としたり、凹凸ロール8、凹凸ロール9、ストレートロール、凹凸ロール9、凹凸ロール8の5つのロールのパターンを同様に繰り返した配置とするなどしてもよい。
また、図8において、符号6b’は、凸形凹凸ロール9としたワークロールをバックアップするバックアップロールである。ワークロールをバックアップするバックアップロールを設置する場合には、バックアップロール6b’を凸形凹凸ロール9の形状に対応して補完するような凹凸形状とするか、もしくは分割バックアップロールとするのが好ましい。この理由は、ワークロールとバックアップロールの機械的な干渉により通板が妨げられるのを防止するためである。なお、凹形凹凸ロール8としたワークロールは、同様に、通板が妨げられるのを防止する目的上、図8に示すストレート形状のバックアップロール6b、または凹形凹凸ロール8の形状に対応して補完するような凹凸形状としたバックアップロール6b’もしくは、分割バックアップロールとするのが好ましい。
【0021】
なお、図5、図6に示す凹凸ロール8、9において、凹凸形状の凹部の底から凸部の頂点までの高さhをロール軸方向端部の直径2rの2%以上20% 以下、凹凸ピッチ2Wを20mm以上500mm 以下とすることが好ましい。
この理由は、凹部の底から凸部の頂点までの高さhをロール軸方向端部の直径2rの2%未満とした場合、または凹凸ピッチ2Wを500mm 超えとした場合、レベラのワークロール本数やロール押し込み量によってはC方向曲げひずみの付加が不十分となることがあり、一方、凹部の底から凸部の頂点までの高さhをロール軸方向端部の直径2rの20% 超えとした場合、または凹凸ピッチ2Wを20mm未満とした場合、レベラのワークロール本数やロール押し込み量によってはワークロール駆動負荷が大きくなり、金属板がレベラ内をスムーズに通板できなくなることがあるためである。ここで、ロール軸方向端部とは厳密な意味での最端部ではなく、例えば、最端部から20mmロール軸方向中心部よりの箇所を指す。最端部はチャンファ加工される場合が多いため、同部は除いた箇所で直径を規定する趣旨からそのように決める。
【0022】
本発明の効果を示す実験を以下に述べる。
0.2mass%C−0.7mass%Si−2.0mass%Mn−0.15mass%Ti 鋼の供試材を圧延機出側温度900 ℃で厚さ4mm に仕上圧延し、引き続きワークロール本数N=9、ワークロール直径60mm、ワークロール中心軸間隔70mmのレベラで、繰り返し曲げ加工を施し、その後冷却を行ってコイラで巻き取った。なお、レベラには、ワークロールを全てストレートロールとしたL方向曲げレベラと、凹凸ピッチ2Wを100 mm、凹凸形状の凹部の底から凸部の頂点までの高さhを6 mmとした凹凸ロール8、9としたL+C方向曲げレベラの2 種類を用いた。L+C方向曲げレベラには、図5、図6に示した凹凸ロールを1つは、上流側から金属板10を挟んで上下交互に、もう1つは図8に示すワークロール組み込み方で(ワークロール本数N=9)組み込んだ。L方向曲げレベラとL+C方向曲げレベラをそれぞれ使用し、ロール押し込み量を0 〜5mm の範囲で1mmピッチで変え、得られたL方向レベラ材とL+C方向レベラ材の結晶粒径および引張強度について調査した。結晶粒径については、JISG0552に準拠して結晶粒の平均断面積を求め、それを円形と仮定して平均結晶粒径を算出し、引張強度については、JISZ2201に準拠して5 号試験片を切り出して引張試験を行い、引張強さをその値とした。
【0023】
L方向レベラ材の結晶粒径および引張強度を表1に、L+C方向レベラ材の結晶粒径および引張強度を表2、表3にロール押し込み量をパラメーターとして示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
表1、2、3のロール押し込み量が同じ欄で比較して見ると、L方向レベラ材に比べてワークロール数が同じであるレベラで繰り返し曲げを施しても、L+C方向レベラ材の方が金属板の結晶粒径が小さく、引張強度が高いことが分かる。これは、レベラのワークロールに凹凸形状のロールを用いているL+C方向曲げレベラでは長手方向の曲げひずみと共に幅方向の曲げひずみも金属板に付与できたためである。また、表3に示す値は表2のものよりも、一層結晶粒径が小さく、引張強度が高いことも分かる。これは、金属板幅方向に一度の曲げよりも繰り返し曲げ加工を施した方が一層効果があるためである。レベラにより付与されるL方向曲げひずみεL は前述の(1) 式で近似的に表され、C方向曲げひずみεC は図8に示すように凹凸ワークロールを配置した場合、(2) 式で近似的に表される。
【0028】
εC =N2t(h+ δ)/3W2 ・・・・・・(2) 式
但し、2W;凹凸ピッチ、h ;凹凸形状の凹部の底から凸部の頂点までの高さhである。 Nは、ワークロール数で、δは凹凸ロールのロール軸方向中央位置におけるロール押し込み量である。
図9は、上記結果について本発明の作用・効果をL方向曲げレベラと比較して示すグラフである。その際、レベラにより金属板に付与したひずみεを横軸、対応する金属板の引張強度を縦軸に取って示した。なお、それぞれの金属板のひずみεとしては、L方向レベラ材の場合、(1)式で計算される長手方向の曲げひずみεL で与え、L+C方向レベラ材の場合、(1)式で計算される長手方向の曲げひずみεL に(2)式で計算した幅方向の曲げひずみεC を加えた。
【0029】
図9から明らかなように、L+C方向曲げレベラ(ロール押し込み量δ=0の場合を除く)の場合、ロール押し込み量δをL方向曲げレベラより小さくした場合であっても、金属板に長手方向曲げひずみに加えさらに幅方向曲げひずみを付与したことにより引張強度が高くなっていることがわかる。例えば、L+C方向曲げレベラのロール押し込み量δ=3mmの場合と、L方向曲げレベラのロール押し込み量δ=5mmの場合とを比較すると、金属板に付与されたひずみεはほとんど同じであるにもかかわらず、L+C方向曲げレベラの場合の引張強度がL方向曲げレベラの場合より高い。
【0030】
なお、レベラの効果を金属板に付与されたひずみεで整理した図9から、L+C方向曲げレベラ(ロール押し込み量δ=0の場合を除く)では、同一ひずみで比較した場合、L方向曲げレベラで金属板にひずみを与えたものより引張強度が高くなっている。これは、L+C方向曲げレベラでは、金属板が長手方向に曲げ加工を受けながら幅方向にも曲げ加工を受け、同時多軸変形を受けているので、多様なすべり系ですべりが発生し、L方向曲げひずみとC方向曲げひずみの和εL +εC 以上の微細化効果が得られたからと考えられる。
【0031】
【実施例】
0.2mass%C−0.7mass%Si−2.0mass%Mn−0.15mass%Ti 鋼を用い、特開昭63−223124 号公報のような比較例、特願2001−386748 号公報のようなストレート形状のワークロールを用いた従来例と本発明例との比較検討を行なった。いずれの場合も、図2に示す熱間圧延ラインを用いて、仕上圧延機3 にて仕上圧延機出側温度を900 ℃、仕上圧延機出側における鋼板速度720m/minの条件で厚さ4mm に仕上圧延し、従来例および発明例では、冷却設備7 にてレベラ6 出側での鋼板温度が700 ℃となるように鋼板を冷却し、レベラ6 にて繰り返し曲げ加工を施し、冷却設備4の冷却ゾーンにても冷却を施し、600 ℃でコイラ5aまたは5bにて巻き取った。なお、仕上圧延機最終スタンド中心とコイラ入側までの距離は約150mである。一方、比較例では、レベラでの繰り返し曲げ加工は施さずに冷却ゾーン4で冷却後、600 ℃でコイラ5aまたは5bにて巻き取った。
【0032】
その際、発明例では、ワークロール数27のレベラ6 において、凹凸ロール端部径を190mm 、凹凸ピッチを300 mm、頂部高さを10mmとした凹凸ロールを図8に示すように配置した。なお、レベラ6は、ワークロール中心軸間隔200mm 、ワークロール押し込み量20mmとし、仕上圧延機最終スタンド中心から30m の位置に第1番目のワークロール中心がくるように設置した。また、冷却設備7 は、仕上圧延機最終スタンドとレベラの間、約30m の範囲内に複数バンク設置し、その冷却水流量は鋼板単位面積あたり最大で上下( 鋼板表裏面相当) 毎分3200リットル/m2 と設計しておき、仕上圧延後の鋼板に対し、冷却水を噴射するバンク数を上下両面とも、鋼板の走行に追随して局部的な長手方向の温度ムラを解消するようにしつつ、レベラ出側での鋼板温度を700 ℃とするように制御した。
【0033】
従来例では、ワークロール数27のレベラ6 のワークロール全てに直径190mm のストレートロールを用い、それ以外は発明例と同じとした。
いずれの場合も巻戻した鋼板のコイルの長手方向中央部において板幅全域に亘りJISZ2201に準拠して5 号試験片を50個切り出し、引張試験を行った。引張強度は、引張試験により得られた引張強さの平均値とした。
【0034】
引張強度の結果を図10に示す。レベラでの変形を施さない比較例の場合よりストレートロールを用いたL方向曲げレベラでL方向曲げ変形を施した従来例の引張強度がより高い。また、L方向曲げレベラを用いた場合よりL+C方向曲げレベラを用いてL方向曲げ加工と共にC方向曲げ加工を施した本発明例では、より一層高強度の熱延鋼板を得ることができた。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、より一層高強度の金属板を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1 】従来の熱間圧延ラインにおける設備配置図である。
【図2 】特願平2001−386798 号公報記載の熱間圧延ラインの設備配置図である。
【図3 】特願平2001−386798 号公報記載の熱間圧延ラインに配置したレベラと、冷却設備の模式図である。
【図4 】L方向曲げレベラによる金属板の曲げ加工を説明する金属板の長手方向断面模式図である。
【図5 】(a)は本発明に用いるL+C方向曲げレベラの凹形凹凸ロールを示す概略正面図、(b)はその側面図である。
【図6】(a)は図5の凹凸ロールと互いに補完し合う凸形凹凸ロールを示す概略正面図、(b)はその側面図である。
【図7】本発明の原理を説明する金属板の幅方向断面模式図である。
【図8】本発明に用いるL+C方向曲げレベラの凹凸ロールの配置を例示する模式図である。
【図9】本発明の作用・効果をL方向曲げレベラと比較して示すグラフである。
【図10】本発明の効果を例示するグラフである。
【符号の説明】
10 金属板
11 金属板搬送方向
1 加熱炉
2 粗圧延機
3 仕上圧延機
4 冷却設備
5a、5b コイラ
6 レベラ
7 冷却設備
6a ワークロール(ストレートロール)
6b、6b’バックアップロール
6c スレッディングガイド
6d サイドガイド
8 凹形凹凸ワークロール
9 凸形凹凸ワークロール
#i ワークロール組み込み位置(i=1、2・・・N )
Claims (4)
- 仕上圧延を含む圧延を金属片に熱間で施す熱間圧延方法において、仕上圧延終了後の金属板の長手方向にレベラにより繰り返し曲げ加工を施すに際し、前記レベラのワークロールにロール軸方向輪郭を凹凸形状とした凹凸ロールを用い、前記仕上圧延終了後の金属板の幅方向にも曲げ加工を施すことを特徴とする金属板の熱間圧延方法。
- 前記凹凸ロールの形状を、凹部の底から凸部の頂点までの高さをロール軸方向端部の直径の2%以上20% 以下、凹凸ピッチを20mm以上500mm 以下とすることを特徴とする請求項1 に記載の熱間圧延方法。
- 仕上圧延機と、レベラと冷却設備とコイラが金属板搬送方向上流から下流に向かってこの順に配置されている金属板の熱間圧延ラインにおいて、前記レベラのワークロールにロール軸方向輪郭を凹凸形状とした凹凸ロールを組み込んだことを特徴とする熱間圧延ライン。
- 前記凹凸ロールの形状を、凹部の底から凸部の頂点までの高さをロール軸方向端部の直径の2%以上20% 以下、凹凸ピッチを20mm以上500mm 以下とすることを特徴とする請求項3に記載の熱間圧延ライン。
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CN113617843A (zh) * | 2021-09-14 | 2021-11-09 | 鞍钢股份有限公司 | 一种高温状态下消除热轧带钢残余应力的方法 |
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