JP2004055470A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】コネクタが機器から外されるとそのコネクタ内でショート回路が構成されるコネクタを提供すること。
【解決手段】複数の端子が上段と下段にそれぞれ配設され相対向して嵌合する雄雌のコネクタハウジング13のいずれか一方には、コネクタ非嵌合時に上段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第1ショート金具14と、下段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第2ショート金具15とが装着され、他方のコネクタハウジングにはコネクタ嵌合時に前記短絡された端子とショート金具の接触部にそれぞれ嵌入してその導通を解除するリブを設けた。
【選択図】 図2
【解決手段】複数の端子が上段と下段にそれぞれ配設され相対向して嵌合する雄雌のコネクタハウジング13のいずれか一方には、コネクタ非嵌合時に上段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第1ショート金具14と、下段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第2ショート金具15とが装着され、他方のコネクタハウジングにはコネクタ嵌合時に前記短絡された端子とショート金具の接触部にそれぞれ嵌入してその導通を解除するリブを設けた。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、相対向して嵌合されるコネクタハウジングの一方に、該コネクタハウジング内に収容されている複数の端子相互間を電気接続する短絡部材を備え、他方のコネクタとの嵌合時に上記短絡が解除される構成としたコネクタに関し、特に、自動車用ワイヤハーネスにおける車載LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)に用いられるコネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、カーナビゲーションシステム等の自動車に車載される電気機器等をシールドがないツイストペア線と通常のコネクタを使用して車載ネットワークを構成することがある。車載ネットワークでは機器との接続を図19(a)の概略図に示すようなリング状にLANの構成をする場合がある。
【0003】
図示されるリング状のLANの構成では、機器100〜600がツイストペア線で接続されている。図19(a)の機器100は機器200とツイストペア線201で、機器600とツイストペア線601と接続されて送受信が行われている。2つのツイストペア線201,601はコネクタ101を介して機器100に接続されている。このコネクタ101としては例えば図20に示すようなものが用いられている。このコネクタ101は機器100に備えられるプリント基板Pに取り付けられた基板コネクタ102と、ツイストペア線201,601等の電線に接続された電線コネクタ103とで構成されている。
【0004】
通常、ツイストペア線201,601のプラスとマイナスの信号はたとえば上段にプラス、下段にマイナスというように配置され、他の機器からの送信・受信の2系統としてリングを構成するような場合は、クロストークの影響をなくすためコネクタの端にそれぞれ配置される場合が多い。この電線コネクタ103においても、ツイストペア線201のプラス側は上段左端に位置する電線端子Aに接続され、マイナス側は下段左端に位置する電線端子Bに接続されている。同様にツイストペア線601のプラス側は上段右端に位置する電線端子Gに接続され、マイナス側は下段右端に位置する電線端子Hに接続されている。
【0005】
この場合、図19(b)に示すようにメンテナンス等のために機器100が外されると、リング状のLANの構成がコネクタ101のところで途切れてしまう。そこでこのようなリング回路を保つように図21に概略図を示すショート用のコネクタ90が用意され、これを機器100から外されたコネクタ101の電線コネクタ103に嵌め込むことによりLANの構成を維持することが図られてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この外された電線コネクタ103に嵌合可能なショート用コネクタ90を専用に用意するのはコストアップになり、またメンテナンス等の度に付けたり外したりの作業も煩雑であった。
【0007】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、このようなショート用コネクタを要することなく、コネクタが機器から外されるとその外されたコネクタ内でショート回路が構成されるコネクタを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するため本発明に係る請求項1に記載のコネクタは、複数の端子が上段と下段にそれぞれ配設され相対向して嵌合する雄雌のコネクタハウジングのいずれか一方には、コネクタ非嵌合時に上段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第1ショート金具と、下段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第2ショート金具とが装着され、他方のコネクタハウジングにはコネクタ嵌合時に前記短絡された端子とショート金具の接触部にそれぞれ嵌入してその導通を解除するリブが設けられたことを要旨とするものである。
【0009】
上記構成を有するコネクタによれば、コネクタ非嵌合時に上段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第1ショート金具と、下段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第2ショート金具とが装着されているので、前述の図20に示すようなコネクタの上段と下段の端にLAN用の端子が備えられているコネクタに適用すれば、コネクタを外すと同時に上段左右端に位置する2つの端子と下段左右端に位置する2つの端子は第1ショート金具と第2ショート金具とによってそれぞれ短絡されるので、ショート用のコネクタを要することなく、非嵌合時でもリング回路の構成を維持することができる。
【0010】
この場合、請求項2に記載のように前記一方のコネクタハウジングに装着される第1ショート金具はそのコネクタハウジングの上面とその上面左右から上段左右端に位置する2つの端子収容室にそれぞれ通ずる溝を介して両端子間を導通するように配設され、第2ショート金具はそのコネクタハウジングの下面とその下面左右から下段左右端に位置する2つの端子収容室にそれぞれ通ずる溝を介して両端子間を導通するように配設されるとともに、該溝には嵌合面にそれぞれ開口した嵌入口が形成され、前記他方のコネクタハウジングに設けられたリブはこれら嵌入口に嵌入される構成にすれば、簡易な構造で上段左右端に位置する2つの端子と下段左右端に位置する2つの端子をそれぞれ短絡することができ、さらに不要であればショート金具の脱着も容易な構造である。
【0011】
さらに、請求項3に記載のように前記一方のコネクタハウジングには、第1ショート金具と第2ショート金具の端子接触部を端子と接触する方向に弾性的に押圧するバネ部が設けられている構成にすれば、ショート金具と端子との短絡接触の信頼性が向上する。この場合、請求項4に記載のように前記一方のコネクタハウジング内部に収容された端子の収容位置が正規であるかを検知して端子の半挿入を防止するリテーナが備えられ、このリテーナに前記バネ部が形成されている構成にしてもよい。
【0012】
また、請求項5に記載のように、請求項1に記載のコネクタにおいて、前記一方のコネクタハウジング内部に収容された端子の収容位置が正規であるかを検知して端子の半挿入を防止するリテーナが備えられ、このリテーナに第1ショート金具と第2ショート金具が装着されている構成にしてもよい。
【0013】
そして、請求項6に記載のコネクタは、複数の端子が上段と下段にそれぞれ配設され相対向して嵌合する雄雌のコネクタハウジングのいずれか一方には、そのコネクタハウジングの上面から上段で隣り合うに2つの端子収容室にそれぞれ連通して開口された金具挿入孔に挿入された第1の2つのショート金具と、同じくそのコネクタハウジングの下面から下段で隣り合うに2つの端子収容室にそれぞれ連通して開口された金具挿入孔に挿入された第2の2つのショート金具とが設けられ、挿入された上段の2つショート金具の挿入端はそれぞれ隣り合う端子に接触されており、コネクタハウジング上面に位置する他端同士はコネクタの非嵌合時には互いに弾性的に接触することで隣り合う端子が導通され、同じく挿入された下段の2つショート金具の挿入端はそれぞれ隣り合う端子に接触されており、コネクタハウジング下面に位置する他端同士はコネクタの非嵌合時には互いに弾性的に接触することで隣り合う端子が導通されるとともに、他方のコネクタハウジングにはコネクタ嵌合時に前記一方のコネクタハウジング上面及び下面位置で接触されたショート金具同士の接触を解除するリブが設けられたことを要旨とするものである。
【0014】
上記構成を有する同軸コネクタによれば、前述の図20に示すようなコネクタとは違って、上段と下段においてそれぞれ隣り合うようにLAN用の端子が備えられているコネクタに適用されるもので、これもショート用のコネクタを要することなく、コネクタが非嵌合時でもリング回路の構成を維持することでき、さらに不要であればショート金具の脱着も容易な構造でもある。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るコネクタの実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。尚、以下に説明する本発明に係るコネクタは、例えば図19に示される機器100〜600がリング状にLAN接続された構成のうち、機器100のコネクタ101として適用されるものである。先ず第1の実施形態について図1〜図8を用いてい説明する。
【0016】
図1に示されるようにコネクタ10は、図中左側のプリント基板Pに取り付けられている基板コネクタ11と、図中右側の電線に接続されている電線コネクタ12とで構成されている。図2は電線コネクタ12の分解斜視図を示している。図5と図6はこの基板コネクタ11と電線コネクタ12の嵌合時と非嵌合時における上段の電線端子A,C,E,G位置の横断面を示しており、図7と図8も同様に基板コネクタ11と電線コネクタ12の嵌合時と非嵌合時における下段の電線端子B,D,F,H位置の横断面を示している。
【0017】
電線コネクタ12は、図2に示されるようにハウジング13と、A〜Hの8つの電線端子と、これら電線端子A〜Hのうちの電線端子A,Gと電線端子B,Hをそれぞれ短絡するための第1ショート金具14と第2ショート金具15とで構成される。
【0018】
図2の右上に示されるように、ハウジング13の左端上下の端子収容室17a,17bに収容される電線端子A,Bは、図19における他の機器200に接続されたツイストペア線201の端末部分に接続されており、このうち電線端子Aの方がプラス極で、電線端子Bの方がマイナス極となっている。さらに、ハウジング13の右端上下の端子収容室17g,17hに収容される電線端子G、Hは同じく図19における他の機器600に接続されたツイストペア線601の端末部分に接続されており、このうち電線端子Gがプラス極で、電線端子Hがマイナス極となっている。尚、これら4つの電線端子A,B,G,H以外の電線端子C,D,E,Fはプリント基板Pへの電源系の電線や、制御系の電線に接続されているもので、これらについての説明は省略する。
【0019】
電線端子A〜Hは、導電性の板材の板金加工に形成されたもので、いわゆる雌型の端子形状を有している。図3(a)に示されるように、筒状の本体部16aとその本体部16aから後方に延設された圧着部16bとを有しており、外被が剥ぎ取られた電線の導体線と外被にかしめ加工されて容易に外れないように接続されている。
【0020】
2つのショート金具14、15も導電性の板材から板金加工により成形されたもので、前述のツイストペア線201に接続された電線端子A,Bとツイストペア線601に接続された電線端子G,Hの同極同士をハウジング13内で短絡接続させるためのもので、ハウジング13に装着可能になっている。
【0021】
ハウジング13上段の左右両端に位置する電線端子A,Gを短絡するための第1ショート金具14と、下段の左右両端に位置する電線端子B,Hを短絡するための第2ショート端子15は、共に同一形状を有しており、この場合、第2ショート金具15は第1ショート金具14を上下逆さにしたものである。図2中の第2ショート金具15について説明すると、U字形状の連結部15aの左右の端部から後方に延設された接触片15b,15cが備えられている。この接触片15b,15cは内側に湾曲して形成されており、電線端子Bの左側面に接触片15bが、電線端子Hの右側面に接触片15cが回り込むようにして弾性的に接触するようになっている(図8参照)。もう一方の第1ショート端子14についても同様で、逆U字形状の連結部14aの左右の端部から後方に延設された接触片14b,14cが備えられ、電線端子Aの左側面に接触片14bが、電線端子Gの右側面に接触片14cが回り込むようにして弾性的に接触するようになっている(図6参照)。
【0022】
第1ショート金具14と第2ショート金具15の連結部14a,15aの中央からは係合爪14d,15dがそれぞれ設けられており、ハウジング13に装着する際に所定の部分に係合して容易に外れないように固定される。この場合、図示されるように第1ショート端子14の係合爪14dはハウジング13上面のロック部13aの根元に係合して固定され、第2ショート端子15の係合爪15dはハウジング13下面の図示しない凸部に係合して固定される。
【0023】
ハウジング13は、絶縁性の合成樹脂材により成形されており、図示されるように上段に4つ、下段に4つの計8つの電線端子A〜Hを収容可能な端子収容室17a〜17hを備えており、電線端子A〜Hは後方から挿入されて固定される。
【0024】
ハウジング13の手前側の上面左右から上段左右端に位置する2つの端子収容室17a,17gにそれぞれ通ずる溝13b,13cがハウジング13前面に開口して形成されており、前述の第1ショート金具14の接触片14b,14cが収容されるようになっている。同様に、ハウジング13の手前側の下面左右からも下段左右端に位置する2つの端子収容室17b,17hにそれぞれ通ずる溝13d,13eがハウジング13前面に開口して形成されており、前述の第2ショート金具15の接触片15b,15cが収容されるようになっている。図6及び図8に示されるように、第1ショート端子14はハウジング13に装着されると、その接触片14b,14cが上段の溝13b,13cから端子収容室17a、17g内の電線端子A、Gに弾性的に接触し、第2ショート金具15はハウジング13に装着されると、その接触片15b,15cが下段の溝13d,13eから端子収容室17b,17h内の電線端子B,Hに弾性的に接触する。
【0025】
また、ハウジング13の上面には、電線コネクタ12が後述する基板コネクタ11と嵌合するときに、基板コネクタ11のハウジング21の上壁に係合するロック部13が設けられており、基板コネクタ11から容易に外れないようにされる。
【0026】
このようなハウジング13には、ハウジング13に収容された電線端子A〜Hの収容位置が正規であるかを検知して端子の半挿入を防止するためのリテーナ19が下から装着されている。図3(b)に外観斜視図が示されるリテーナ19は、ハウジング13と同様に絶縁性の合成樹脂材により成形されており、平板状の基部19aの上には、ハウジング13の図示しない係合部に係合するための仮係合片19b,本係合片19cと、半挿入検知用のブロック19dと、バネ部19f,19gを有する側板19e,19eが立設されている。手前側の仮係合片19bはハウジング13との仮係止位置でハウジング13に係合するためのもので、本係合片19cは、ハウジング13との本係止位置でハウジング13に係合するためのものである。
【0027】
基部19aの奥側中央に立設されたブロック19dには、電線端子A〜Hが遊挿される8つの挿通孔19h,19h,・・が形成されており、リテーナ19が仮係止位置では電線端子A〜Hの端子収容室17a〜17hへの挿入を許容し、リテーナ19が押し上げられた本係止位置では挿通孔19h,19h,・・下端部が電線端子A〜Hの本体部16aの後端に係合するようになっている。これにより、電線端子A〜Hの抜けを防止する機能を有するとともに、電線端子A〜Hのいずれか1つでも端子収容室17a〜17hの正規の位置に挿入されていないと、ブロック19dの挿通孔19gの下端部が電線端子の本体部16aに当たってリテーナ19の本係止位置への押し上げ移動が規制されるので、電線端子のハウジング13への半挿入を検知する機能も併せ持つ。
【0028】
リテーナ19の左右端部に立設された側板19e,19eに設けられたバネ部19f,19gは、図5〜図8の断面図に示されるように、第1ショート金具14と第2ショート金具15の接触片14b,14c,15b,15cを短絡接触される電線端子との接触方向に弾性的に押圧するためのもので、ショート金具14,15の電線端子への接触の信頼性を向上させる。
【0029】
このような構成の電線コネクタ12は、図6及び図8に示されるように相手方の基板コネクタ11から外された状態(非嵌合時)では図示されるように、電線端子Aと電線端子Gは第1ショート金具14によって、電線端子Bと電線端子Hは第2ショート端子15によって短絡接続されている。つまり非嵌合時では、このように電線コネクタ12内で電線端子A,Gと電線端子B,Hが短絡接続されているので、これら電線端子に接続されているツイストペア線201とツイストペア線601の同極同士が接続される。
【0030】
次に、プリント基板Pに取り付けられている基板コネクタ11について、図1の後からの外観図と図4の前からの外観図を参照して説明する。図示されるように基板コネクタ11は、ハウジング21と大小2種類の逆L字形状の基板端子22a〜22hとで構成される。
【0031】
電線コネクタ12の電線端子A〜Hにそれぞれ対応する基板端子22a〜22hは、導電性の板材の板金加工に形成されたもので、いわゆる雄型の端子形状を有している。上段の4つの基板端子22a,22c,22e,22gは大きい方が用いられ、下段の4つの基板端子22b,22d,22f,22hは小さい方が用いられている。ハウジング21のコネクタ収容室21a内で突出された基板端子のタブ部23aは嵌合接続の相手方となる電線端子A〜Hの本体部16a内に嵌入される。ハウジング21の後方で垂下された基板端子の垂下部23bは、プリント基板P上にプリントされた回路に接続されている。
【0032】
ハウジング21は、絶縁性の合成樹脂材により成形されており、前述の電線コネクタ12が嵌り込むコネクタ収容室21aが図4に示すように形成されている。このコネクタ収容室21aには、基板端子22a〜22hのタブ部23aが突出するように設けられている。また、コネクタ収容室21aの奥壁の基板端子22a,22bと基板端子22g,22hの外側の位置からは、4つのリブ24a,24b,24c,24dが突出して形成されている。また、ハウジング21の上壁には電線コネクタ21のハウジング13に設けられたロック部13aの突部13bが係合される図示しない係合部が形成されており、電線コネクタ12が嵌合されると基板コネクタ11から容易に外れないようにされる。
【0033】
図5に示すようにコネクタ嵌合時には、上側のリブ部24a,24bがハウジング13の上の溝13b,13c内にある第1ショート金具14の接触片14b,14cと電線端子A,Gの外壁面との接触部位に割り込むように嵌入されるのと同時に、図7に示すように下側のリブ部24c,24dもハウジング13の下の溝13d,13e内にある第2ショート金具15の接触片15b,15cと電線端子B,Hの外壁面との接触部位に割り込むように嵌入される。
【0034】
このように基板コネクタ11のハウジング21に形成されたリブ24a〜24dが嵌入されることにより、図5及び図7に示すように、基板コネクタ11と電線コネクタ12の嵌合時は、電線端子A,G及び電線端子B,Hの短絡接続が解除されるので、ツイストペア線201とツイストペア線601はプリント基板Pの回路に接続される。
【0035】
図6及び図8に示すように、基板コネクタ11から電線コネクタ12を外すと、リテーナ19のバネ部19f,19g及びショート金具14,15の接触片14b,14c,15b,15cは内側に向かって復帰変形するので、前述の通り、第1ショート金具14の接触片14b,14cは上段の電線端子A,Gの外側壁面に接触して両電線端子を短絡し、第2ショート金具15の接触片15b,15cは下段の電線端子B,Hの外側壁面に接触して両電線端子を短絡する。このようにコネクタ非嵌合時は、ツイストペア線201とツイストペア線601の同極同士が接続されるので、機器200と機器600がツイストペア線201,601を介して電気信号の受け渡しが可能になる。
【0036】
次に、図9〜図15を用いて第2に実施形態のコネクタについて説明する。尚、前述の第1の実施形態と同一の構成については同符号を付して説明は省略する。
【0037】
図9に示されるこのコネクタ30も、図中左側のプリント基板Pに取り付けられている基板コネクタ31と、図中右側の電線に接続されている電線コネクタ32とで構成されている。電線コネクタ32に収容されている電線端子A〜H及びツイストペア線201,601の構成は第1の実施の形態のものと同じ構成である。また、基板コネクタ31も第1の実施の形態の基板コネクタ11とほぼ同じ構成である。図12と図13はこの基板コネクタ31と電線コネクタ32の嵌合時と非嵌合時における上段の電線端子A,C,E,G位置の横断面を示しており、図14と図15も同様に基板コネクタ31と電線コネクタ32の嵌合時と非嵌合時における下段の電線端子B,D,F,H位置の横断面を示している。
【0038】
電線コネクタ32のハウジング37に収容されている電線端子A,Gと電線端子B,Hを非嵌合時に短絡する部材は、リテーナ33に取り付けられている。図10に示すようにリテーナ33には、電線端子短絡用のショート金具34,35が備えられている。図11(a)はリテーナ33にこのショート金具34,35を取り付ける前の状態が示されている。図示されるようにショート金具34,35は大小のU字形状を有したもので、導電性板材の板金加工により成形されている。このうち、大きい方の第1ショート金具34が電線コネクタ32の上段に位置する電線端子A,Gを短絡し、小さい方の第2ショート金具35が下段に位置する電線端子B,Hを短絡するためのものである。
【0039】
この第1ショート金具34の連結部34aの左右上方に折り曲げ形成された接触片34b,34cの先端には折り返すと内側に突出する接触突起34d,34eが形成されており、この接触突起34d,34eが電線端子A,Gの外側壁面に接触するようになっている(図13参照)。第2ショート金具35の連結部35aの左右上方に折り曲げ形成された接触片35b,35cの先端には内側に突出する接触突起35d,35eが形成されており、この接触突起35d,35eが電線端子B,Hの外側壁面に接触するようになっている(図15参照)。
【0040】
このようなショート金具34,35が取り付けられるリテーナ33の基部33aの手前側には、第1ショート金具34の左右の接触片34b,34cが挿入される挿入孔33b,33bが形成され(片側のみ図示)、さらにその挿入孔33b,33bの内側位置には、第2ショート金具35の左右の接触片35b,35cが挿入される挿入孔33c,33cが並んで形成されている(片側のみ図示)。
【0041】
リテーナ33の左右側壁33d,33dにはそれぞれ内側に湾曲して形成されたバネ部33e,33fが設けられており、このバネ部33e,33fの先端部分の内側壁面には第1ショート金具34及び第2ショート金具35の接触片34b,34c,35b,35cの先端が係合される係合溝33g,33hが上下の位置で凹設されている(片側のみ図示)。
【0042】
第2ショート金具35のリテーナ33への取り付けは図11(a)に示されるように、その左右の接触片35b,35cを挿入孔33c,33cに挿入してその先端をバネ部33e,33f下側の係合溝33hに係合させて取り付けられる。第1ショート金具34のリテーナ33への取り付けは、その左右の接触片34b,34cを挿入孔33b,33bに挿入してその先端をバネ部33e,33fの外側を一旦通り過ぎた後、先端を内側に折り曲げてバネ部33e,33f上側の係合溝33gに係合させて取り付けられる。リテーナ33に取り付けられた状態の第1ショート金具35は図11(b)のようになる。
【0043】
図9に示す電線コネクタ32のハウジング37には、ハウジング13の上段左右端に位置する2つの端子収容室17a,17gにそれぞれ通ずる溝37a,37bがハウジング37の前面から開口して形成され、同じく下段左右端に位置する2つの端子収容室17b,17hにそれぞれ通ずる溝37c,37dがハウジング37の前面から開口して形成されている(図13及び図15参照)。
【0044】
基板コネクタ31は前述の第1実施形態で説明した基板コネクタ11の構成とほぼ同じで、コネクタ収容室21aの奥側の壁面からはリブ24a〜24dが突出して設けられている。コネクタ嵌合時には図12に示すように、基板コネクタ31の上側のリブ部24a,24bが、電線コネクタ32のハウジング37の上の溝37a,37b内に挿入されると、リブ24a,24bによりリテーナ33のバネ部33e,33fが外側に押しのけられて、第1ショート金具34の接触片34b,34cが上段の電線端子A,Gの外壁面より離間される。同じく、図14に示すように、基板コネクタ31の下側のリブ部24c,24dが、電線コネクタ32のハウジング37の下の溝37c,37d内に挿入されると、リブ24c,24dによりリテーナ33のバネ部33e,33fが外側に押しのけられて、第2ショート金具35の接触片35b,35cは下段の電線端子B,Hの外壁面より離間される。この状態では機器200と接続されたツイストペア線201と機器600に接続されたツイストペア線601はプリント基板Pの回路に接続される。
【0045】
そして、基板コネクタ31から電線コネクタ32を外すと、リテーナ33のバネ部33e,33fは内側に向かって復帰変形するので、図13に示すように第1ショート金具34の接触片34b,34cは上段の電線端子A,Gの外側壁面に接触して両電線端子を短絡し、図15に示すように第2ショート金具35の接触片35b,35cは下段の電線端子B,Hの外側壁面に接触して両電線端子を短絡する。このようにコネクタ非嵌合時は、ツイストペア線201とツイストペア線601の同極同士が接続されるので、機器200と機器600がツイストペア線201,601を介して電気信号の受け渡しが可能になる。
【0046】
次に、図16〜図18を用いて本発明に係る第3に実施形態について説明する。前述した第1及び第2の実施の形態では、コネクタの左右両端に位置する電線端子をコネクタ非嵌合時に短絡する構造のものを示したが、この第3の実施の形態に係るコネクタは上段と下段でそれぞれ隣り合う電線端子をコネクタ非嵌合時に短絡する構造のものである。
【0047】
図16に示されるように、この電線コネクタ42では、上段に5つ、下段に5つの電線端子A〜Jがハウジング43の端子収容室44a〜44Jに収容可能になっている。この場合、機器200と接続されたツイストペア線201の端末部分は右から2番目の電線端子G,Hに接続されており、このうち電線端子Gがプラス極で、電線端子Hがマイナス極となっている。また、機器600と接続されたツイストペア線601の端末部分は、右から1番目の電線端子I,Jに接続されており、このうち電線端子Iがプラス極で、電線端子Jがマイナス極となっている。
【0048】
このようにハウジング43の上段で隣り合うに2つの端子収容室44g,44iには、ハウジング上面から連通して開口された金具挿入孔45a,45bが形成されており、図示しないが、ハウジング43の下面からも同様に下段で隣り合うように2つの端子収容室44h,44jにそれぞれ連通して開口された金具挿入孔が形成されている。
【0049】
上の金具挿入孔45a,45bに挿入される第1の2つのショート金具46,47は図示されるように、導電性板材の板金加工により成形されたもので、左のショート金具46の方は、内側に突出した接触突起46bを有する挿入片46aの上部から右に折り曲げられた連結部46cからさらに後方に湾曲して延設された弾性接触片46dを有した形状となっている。右のショート金具47の方も、内側に突出した接触突起47bを有する挿入片47aが左のショート金具46の挿入片46aよりも長めに形成され、その上部から左に折り曲げられた接触片47cが設けられた形状を有している。図示しない下の金具挿入孔に挿入される第2の2つのショート金具48,49は、第1のショート金具46,47を上下逆さに用いたもので、ショート金具48はショート金具47と同一の形状及びショート金具49はショート金具46と同一の形状を有しているので、第1のショート金具46,47の構成と同一の符号が付されている。
【0050】
図17(a)に示されるように、この第1の2つのショート金具46,47と図示しないが第2の2つのショート金具48,49がハウジング43に装着されると、ハウジング43内部の電線端子G,Iと電線端子H,Jに対して図17(b)に示すような状態になる。図示されるように第1のショート金具46の挿入片46aの接触突起46bが電線端子Gの左側面から接触し、もう一方のショート金具47の挿入片47aの接触突起47bが電線端子Iの右側面から接触する。同様に、第2のショート金具48の挿入片47aの接触突起47bが電線端子Hの左側面から接触し、もう一方のショート金具49の挿入片46aの接触突起46bが電線端子のJ右側面から接触する。
【0051】
このとき、第1の左のショート金具46の湾曲した弾性接触片46dは、右のショート金具47の接触片47cの下方から弾性的に接触しているので、隣り合う電線端子G,Iは短絡される。同じく、第2の右のショート金具49の湾曲した弾性接触片46dは、左のショート金具48の接触片47cの上方から弾性的に接触しているので、この場合も隣り合う電線端子H,Jは短絡される。このようにコネクタの非嵌合時は、第1の2つのショート金具46,47及び第2の2つのショート金具48,49によってツイストペア線201とツイストペア線601の同極同士が接続される。
【0052】
図18はこのような電線コネクタ42と嵌合の相手側となる基板コネクタ41の嵌合時と非嵌合時の縦断面を示している。図18(a)されるように、嵌合時には、基板コネクタ41のハウジング48の上壁と下壁に設けられたリブ41a,41bにより、上の第1のショート端子46の弾性接触片46dは押し下げられ、下の第2ショート端子49の弾性接触片46dは押し上げられて、ショート金具による短絡接続は解除される。この状態ではツイストペア線201とツイストペア線601はプリント基板Pの回路に接続される。
【0053】
基板コネクタ41から電線コネクタ42を外すと、前述したとおり図18(b)のように、基板コネクタ41のリブ部41a,41bによる第1ショート端子46の弾性接触片46dの押し下げ及び第2ショート端子49の弾性接触片46dの押し上げがなくなるので、それぞれの弾性接触片46dは復帰変形して隣り合う電線端子G,Iと電線端子H,Jは短絡接続される。
【0054】
以上説明したように、基板コネクタから電線コネクタが外されると、電線コネクタ内で所望の電線端子が短絡されて、その電線端子に接続されたツイストペア線同士が接続される構造なので、例えば図19のような機器がリング状にLAN接続された回路において、機器100を介して機器200と機器600の電気信号の送受信が行われる場合のコネクタ101として用いれば、機器100から電線コネクタ103が外された場合でも、その電線コネクタ103内で送受信のためのツイストペア線が短絡接続されるため、メンテナス等で機器100をリング状の回路から外しても、機器200と機器600の送受信が可能なり、LANの構成が維持されるため、別途専用のショートコネクタを用意する必要がなく便利である。
【0055】
尚、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。例えば、上記の実施の形態では基板コネクタと電線コネクタの構成を示したが、電線コネクタ同士の構成に適用することは可能である。また、メス型の電線端子を短絡する構成を示したが、もちろん雄型の電線端子を短絡する構成に適用することができるのは言うまでもない。
【0056】
【発明の効果】
本発明に係るコネクタによれば、コネクタ非嵌合時に上段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第1ショート金具と、下段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第2ショート金具とが装着されているので、コネクタの上段と下段の端にLAN用の端子が備えられているコネクタに適用すれば、コネクタを外すと同時に上段左右端に位置する2つの端子と下段左右端に位置する2つの端子は第1ショート金具と第2ショート金具とによってそれぞれ短絡されるので、ショート用のコネクタを要することなく、非嵌合時でもLANの構成を維持することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るコネクタを構成する基板コネクタと電線コネクタの嵌合前の外観斜視図である。
【図2】図1の電線コネクタの分解斜視図である。
【図3】(a)は電線に接続された電線端子の外観斜視図、(b)は電線コネクタに備えられるリテーナの外観斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る基板コネクタの前方からの外観斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る嵌合時のコネクタ上段に位置する電線端子部分の横断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る非嵌合時のコネクタ上段に位置する電線端子部分の横断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る嵌合時のコネクタ下段に位置する電線端子部分の横断面図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る非嵌合時のコネクタ下段に位置する電線端子部分の横断面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るコネクタを構成する基板コネクタと電線コネクタの嵌合前の外観斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る電線コネクタに備えられるリテーナの外観斜視図である。
【図11】(a)は本発明の第2の実施形態に係るリテーナへのショート金具の取り付けを示した図、(b)はリテーナに取り付けられた第1のショート金具の状態を示した図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る嵌合時のコネクタ上段に位置する電線端子部分の横断面図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る非嵌合時のコネクタ上段に位置する電線端子部分の横断面図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る嵌合時のコネクタ下段に位置する電線端子部分の横断面図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る非嵌合時のコネクタ下段に位置する電線端子部分の横断面図である。
【図16】本発明の第3の実施形態に係る電線コネクタの分解斜視図である。
【図17】(a)は本発明の第3の実施形態に係るショート金具の取り付けを示した図、(b)は本発明の第3の実施形態に係るショート金具と電線端子との接触状態を示した図である。
【図18】(a)本発明の第3の実施形態に係るコネクタの嵌合時の縦断面図、(b)は非嵌合時の縦断面図である。
【図19】(a)複数の機器がリング状にLANが構成される概略図、(b)は機器が外された場合の概略図である。
【図20】従来一般に用いられてきたコネクタを構成する基板コネクタと電線コネクタの外観斜視図である。
【図21】ショート用のコネクタの概略図である。
【符号の説明】
10 コネクタ
11 基板コネクタ
12 電線コネクタ
13 ハウジング
13b〜13e 溝
14 第1ショート金具
14a 連結部
14b,14c 接触片
15 第2ショート金具
15a 連結部
15b,15c 接触片
19 リテーナ
19f,19g バネ部
21 ハウジング
24a,24b リブ
100〜600 電気機器
201 受信用ツイストペア線
601 送信用ツイストペア線
A〜H 電線端子
P プリント基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、相対向して嵌合されるコネクタハウジングの一方に、該コネクタハウジング内に収容されている複数の端子相互間を電気接続する短絡部材を備え、他方のコネクタとの嵌合時に上記短絡が解除される構成としたコネクタに関し、特に、自動車用ワイヤハーネスにおける車載LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)に用いられるコネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、カーナビゲーションシステム等の自動車に車載される電気機器等をシールドがないツイストペア線と通常のコネクタを使用して車載ネットワークを構成することがある。車載ネットワークでは機器との接続を図19(a)の概略図に示すようなリング状にLANの構成をする場合がある。
【0003】
図示されるリング状のLANの構成では、機器100〜600がツイストペア線で接続されている。図19(a)の機器100は機器200とツイストペア線201で、機器600とツイストペア線601と接続されて送受信が行われている。2つのツイストペア線201,601はコネクタ101を介して機器100に接続されている。このコネクタ101としては例えば図20に示すようなものが用いられている。このコネクタ101は機器100に備えられるプリント基板Pに取り付けられた基板コネクタ102と、ツイストペア線201,601等の電線に接続された電線コネクタ103とで構成されている。
【0004】
通常、ツイストペア線201,601のプラスとマイナスの信号はたとえば上段にプラス、下段にマイナスというように配置され、他の機器からの送信・受信の2系統としてリングを構成するような場合は、クロストークの影響をなくすためコネクタの端にそれぞれ配置される場合が多い。この電線コネクタ103においても、ツイストペア線201のプラス側は上段左端に位置する電線端子Aに接続され、マイナス側は下段左端に位置する電線端子Bに接続されている。同様にツイストペア線601のプラス側は上段右端に位置する電線端子Gに接続され、マイナス側は下段右端に位置する電線端子Hに接続されている。
【0005】
この場合、図19(b)に示すようにメンテナンス等のために機器100が外されると、リング状のLANの構成がコネクタ101のところで途切れてしまう。そこでこのようなリング回路を保つように図21に概略図を示すショート用のコネクタ90が用意され、これを機器100から外されたコネクタ101の電線コネクタ103に嵌め込むことによりLANの構成を維持することが図られてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この外された電線コネクタ103に嵌合可能なショート用コネクタ90を専用に用意するのはコストアップになり、またメンテナンス等の度に付けたり外したりの作業も煩雑であった。
【0007】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、このようなショート用コネクタを要することなく、コネクタが機器から外されるとその外されたコネクタ内でショート回路が構成されるコネクタを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するため本発明に係る請求項1に記載のコネクタは、複数の端子が上段と下段にそれぞれ配設され相対向して嵌合する雄雌のコネクタハウジングのいずれか一方には、コネクタ非嵌合時に上段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第1ショート金具と、下段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第2ショート金具とが装着され、他方のコネクタハウジングにはコネクタ嵌合時に前記短絡された端子とショート金具の接触部にそれぞれ嵌入してその導通を解除するリブが設けられたことを要旨とするものである。
【0009】
上記構成を有するコネクタによれば、コネクタ非嵌合時に上段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第1ショート金具と、下段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第2ショート金具とが装着されているので、前述の図20に示すようなコネクタの上段と下段の端にLAN用の端子が備えられているコネクタに適用すれば、コネクタを外すと同時に上段左右端に位置する2つの端子と下段左右端に位置する2つの端子は第1ショート金具と第2ショート金具とによってそれぞれ短絡されるので、ショート用のコネクタを要することなく、非嵌合時でもリング回路の構成を維持することができる。
【0010】
この場合、請求項2に記載のように前記一方のコネクタハウジングに装着される第1ショート金具はそのコネクタハウジングの上面とその上面左右から上段左右端に位置する2つの端子収容室にそれぞれ通ずる溝を介して両端子間を導通するように配設され、第2ショート金具はそのコネクタハウジングの下面とその下面左右から下段左右端に位置する2つの端子収容室にそれぞれ通ずる溝を介して両端子間を導通するように配設されるとともに、該溝には嵌合面にそれぞれ開口した嵌入口が形成され、前記他方のコネクタハウジングに設けられたリブはこれら嵌入口に嵌入される構成にすれば、簡易な構造で上段左右端に位置する2つの端子と下段左右端に位置する2つの端子をそれぞれ短絡することができ、さらに不要であればショート金具の脱着も容易な構造である。
【0011】
さらに、請求項3に記載のように前記一方のコネクタハウジングには、第1ショート金具と第2ショート金具の端子接触部を端子と接触する方向に弾性的に押圧するバネ部が設けられている構成にすれば、ショート金具と端子との短絡接触の信頼性が向上する。この場合、請求項4に記載のように前記一方のコネクタハウジング内部に収容された端子の収容位置が正規であるかを検知して端子の半挿入を防止するリテーナが備えられ、このリテーナに前記バネ部が形成されている構成にしてもよい。
【0012】
また、請求項5に記載のように、請求項1に記載のコネクタにおいて、前記一方のコネクタハウジング内部に収容された端子の収容位置が正規であるかを検知して端子の半挿入を防止するリテーナが備えられ、このリテーナに第1ショート金具と第2ショート金具が装着されている構成にしてもよい。
【0013】
そして、請求項6に記載のコネクタは、複数の端子が上段と下段にそれぞれ配設され相対向して嵌合する雄雌のコネクタハウジングのいずれか一方には、そのコネクタハウジングの上面から上段で隣り合うに2つの端子収容室にそれぞれ連通して開口された金具挿入孔に挿入された第1の2つのショート金具と、同じくそのコネクタハウジングの下面から下段で隣り合うに2つの端子収容室にそれぞれ連通して開口された金具挿入孔に挿入された第2の2つのショート金具とが設けられ、挿入された上段の2つショート金具の挿入端はそれぞれ隣り合う端子に接触されており、コネクタハウジング上面に位置する他端同士はコネクタの非嵌合時には互いに弾性的に接触することで隣り合う端子が導通され、同じく挿入された下段の2つショート金具の挿入端はそれぞれ隣り合う端子に接触されており、コネクタハウジング下面に位置する他端同士はコネクタの非嵌合時には互いに弾性的に接触することで隣り合う端子が導通されるとともに、他方のコネクタハウジングにはコネクタ嵌合時に前記一方のコネクタハウジング上面及び下面位置で接触されたショート金具同士の接触を解除するリブが設けられたことを要旨とするものである。
【0014】
上記構成を有する同軸コネクタによれば、前述の図20に示すようなコネクタとは違って、上段と下段においてそれぞれ隣り合うようにLAN用の端子が備えられているコネクタに適用されるもので、これもショート用のコネクタを要することなく、コネクタが非嵌合時でもリング回路の構成を維持することでき、さらに不要であればショート金具の脱着も容易な構造でもある。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るコネクタの実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。尚、以下に説明する本発明に係るコネクタは、例えば図19に示される機器100〜600がリング状にLAN接続された構成のうち、機器100のコネクタ101として適用されるものである。先ず第1の実施形態について図1〜図8を用いてい説明する。
【0016】
図1に示されるようにコネクタ10は、図中左側のプリント基板Pに取り付けられている基板コネクタ11と、図中右側の電線に接続されている電線コネクタ12とで構成されている。図2は電線コネクタ12の分解斜視図を示している。図5と図6はこの基板コネクタ11と電線コネクタ12の嵌合時と非嵌合時における上段の電線端子A,C,E,G位置の横断面を示しており、図7と図8も同様に基板コネクタ11と電線コネクタ12の嵌合時と非嵌合時における下段の電線端子B,D,F,H位置の横断面を示している。
【0017】
電線コネクタ12は、図2に示されるようにハウジング13と、A〜Hの8つの電線端子と、これら電線端子A〜Hのうちの電線端子A,Gと電線端子B,Hをそれぞれ短絡するための第1ショート金具14と第2ショート金具15とで構成される。
【0018】
図2の右上に示されるように、ハウジング13の左端上下の端子収容室17a,17bに収容される電線端子A,Bは、図19における他の機器200に接続されたツイストペア線201の端末部分に接続されており、このうち電線端子Aの方がプラス極で、電線端子Bの方がマイナス極となっている。さらに、ハウジング13の右端上下の端子収容室17g,17hに収容される電線端子G、Hは同じく図19における他の機器600に接続されたツイストペア線601の端末部分に接続されており、このうち電線端子Gがプラス極で、電線端子Hがマイナス極となっている。尚、これら4つの電線端子A,B,G,H以外の電線端子C,D,E,Fはプリント基板Pへの電源系の電線や、制御系の電線に接続されているもので、これらについての説明は省略する。
【0019】
電線端子A〜Hは、導電性の板材の板金加工に形成されたもので、いわゆる雌型の端子形状を有している。図3(a)に示されるように、筒状の本体部16aとその本体部16aから後方に延設された圧着部16bとを有しており、外被が剥ぎ取られた電線の導体線と外被にかしめ加工されて容易に外れないように接続されている。
【0020】
2つのショート金具14、15も導電性の板材から板金加工により成形されたもので、前述のツイストペア線201に接続された電線端子A,Bとツイストペア線601に接続された電線端子G,Hの同極同士をハウジング13内で短絡接続させるためのもので、ハウジング13に装着可能になっている。
【0021】
ハウジング13上段の左右両端に位置する電線端子A,Gを短絡するための第1ショート金具14と、下段の左右両端に位置する電線端子B,Hを短絡するための第2ショート端子15は、共に同一形状を有しており、この場合、第2ショート金具15は第1ショート金具14を上下逆さにしたものである。図2中の第2ショート金具15について説明すると、U字形状の連結部15aの左右の端部から後方に延設された接触片15b,15cが備えられている。この接触片15b,15cは内側に湾曲して形成されており、電線端子Bの左側面に接触片15bが、電線端子Hの右側面に接触片15cが回り込むようにして弾性的に接触するようになっている(図8参照)。もう一方の第1ショート端子14についても同様で、逆U字形状の連結部14aの左右の端部から後方に延設された接触片14b,14cが備えられ、電線端子Aの左側面に接触片14bが、電線端子Gの右側面に接触片14cが回り込むようにして弾性的に接触するようになっている(図6参照)。
【0022】
第1ショート金具14と第2ショート金具15の連結部14a,15aの中央からは係合爪14d,15dがそれぞれ設けられており、ハウジング13に装着する際に所定の部分に係合して容易に外れないように固定される。この場合、図示されるように第1ショート端子14の係合爪14dはハウジング13上面のロック部13aの根元に係合して固定され、第2ショート端子15の係合爪15dはハウジング13下面の図示しない凸部に係合して固定される。
【0023】
ハウジング13は、絶縁性の合成樹脂材により成形されており、図示されるように上段に4つ、下段に4つの計8つの電線端子A〜Hを収容可能な端子収容室17a〜17hを備えており、電線端子A〜Hは後方から挿入されて固定される。
【0024】
ハウジング13の手前側の上面左右から上段左右端に位置する2つの端子収容室17a,17gにそれぞれ通ずる溝13b,13cがハウジング13前面に開口して形成されており、前述の第1ショート金具14の接触片14b,14cが収容されるようになっている。同様に、ハウジング13の手前側の下面左右からも下段左右端に位置する2つの端子収容室17b,17hにそれぞれ通ずる溝13d,13eがハウジング13前面に開口して形成されており、前述の第2ショート金具15の接触片15b,15cが収容されるようになっている。図6及び図8に示されるように、第1ショート端子14はハウジング13に装着されると、その接触片14b,14cが上段の溝13b,13cから端子収容室17a、17g内の電線端子A、Gに弾性的に接触し、第2ショート金具15はハウジング13に装着されると、その接触片15b,15cが下段の溝13d,13eから端子収容室17b,17h内の電線端子B,Hに弾性的に接触する。
【0025】
また、ハウジング13の上面には、電線コネクタ12が後述する基板コネクタ11と嵌合するときに、基板コネクタ11のハウジング21の上壁に係合するロック部13が設けられており、基板コネクタ11から容易に外れないようにされる。
【0026】
このようなハウジング13には、ハウジング13に収容された電線端子A〜Hの収容位置が正規であるかを検知して端子の半挿入を防止するためのリテーナ19が下から装着されている。図3(b)に外観斜視図が示されるリテーナ19は、ハウジング13と同様に絶縁性の合成樹脂材により成形されており、平板状の基部19aの上には、ハウジング13の図示しない係合部に係合するための仮係合片19b,本係合片19cと、半挿入検知用のブロック19dと、バネ部19f,19gを有する側板19e,19eが立設されている。手前側の仮係合片19bはハウジング13との仮係止位置でハウジング13に係合するためのもので、本係合片19cは、ハウジング13との本係止位置でハウジング13に係合するためのものである。
【0027】
基部19aの奥側中央に立設されたブロック19dには、電線端子A〜Hが遊挿される8つの挿通孔19h,19h,・・が形成されており、リテーナ19が仮係止位置では電線端子A〜Hの端子収容室17a〜17hへの挿入を許容し、リテーナ19が押し上げられた本係止位置では挿通孔19h,19h,・・下端部が電線端子A〜Hの本体部16aの後端に係合するようになっている。これにより、電線端子A〜Hの抜けを防止する機能を有するとともに、電線端子A〜Hのいずれか1つでも端子収容室17a〜17hの正規の位置に挿入されていないと、ブロック19dの挿通孔19gの下端部が電線端子の本体部16aに当たってリテーナ19の本係止位置への押し上げ移動が規制されるので、電線端子のハウジング13への半挿入を検知する機能も併せ持つ。
【0028】
リテーナ19の左右端部に立設された側板19e,19eに設けられたバネ部19f,19gは、図5〜図8の断面図に示されるように、第1ショート金具14と第2ショート金具15の接触片14b,14c,15b,15cを短絡接触される電線端子との接触方向に弾性的に押圧するためのもので、ショート金具14,15の電線端子への接触の信頼性を向上させる。
【0029】
このような構成の電線コネクタ12は、図6及び図8に示されるように相手方の基板コネクタ11から外された状態(非嵌合時)では図示されるように、電線端子Aと電線端子Gは第1ショート金具14によって、電線端子Bと電線端子Hは第2ショート端子15によって短絡接続されている。つまり非嵌合時では、このように電線コネクタ12内で電線端子A,Gと電線端子B,Hが短絡接続されているので、これら電線端子に接続されているツイストペア線201とツイストペア線601の同極同士が接続される。
【0030】
次に、プリント基板Pに取り付けられている基板コネクタ11について、図1の後からの外観図と図4の前からの外観図を参照して説明する。図示されるように基板コネクタ11は、ハウジング21と大小2種類の逆L字形状の基板端子22a〜22hとで構成される。
【0031】
電線コネクタ12の電線端子A〜Hにそれぞれ対応する基板端子22a〜22hは、導電性の板材の板金加工に形成されたもので、いわゆる雄型の端子形状を有している。上段の4つの基板端子22a,22c,22e,22gは大きい方が用いられ、下段の4つの基板端子22b,22d,22f,22hは小さい方が用いられている。ハウジング21のコネクタ収容室21a内で突出された基板端子のタブ部23aは嵌合接続の相手方となる電線端子A〜Hの本体部16a内に嵌入される。ハウジング21の後方で垂下された基板端子の垂下部23bは、プリント基板P上にプリントされた回路に接続されている。
【0032】
ハウジング21は、絶縁性の合成樹脂材により成形されており、前述の電線コネクタ12が嵌り込むコネクタ収容室21aが図4に示すように形成されている。このコネクタ収容室21aには、基板端子22a〜22hのタブ部23aが突出するように設けられている。また、コネクタ収容室21aの奥壁の基板端子22a,22bと基板端子22g,22hの外側の位置からは、4つのリブ24a,24b,24c,24dが突出して形成されている。また、ハウジング21の上壁には電線コネクタ21のハウジング13に設けられたロック部13aの突部13bが係合される図示しない係合部が形成されており、電線コネクタ12が嵌合されると基板コネクタ11から容易に外れないようにされる。
【0033】
図5に示すようにコネクタ嵌合時には、上側のリブ部24a,24bがハウジング13の上の溝13b,13c内にある第1ショート金具14の接触片14b,14cと電線端子A,Gの外壁面との接触部位に割り込むように嵌入されるのと同時に、図7に示すように下側のリブ部24c,24dもハウジング13の下の溝13d,13e内にある第2ショート金具15の接触片15b,15cと電線端子B,Hの外壁面との接触部位に割り込むように嵌入される。
【0034】
このように基板コネクタ11のハウジング21に形成されたリブ24a〜24dが嵌入されることにより、図5及び図7に示すように、基板コネクタ11と電線コネクタ12の嵌合時は、電線端子A,G及び電線端子B,Hの短絡接続が解除されるので、ツイストペア線201とツイストペア線601はプリント基板Pの回路に接続される。
【0035】
図6及び図8に示すように、基板コネクタ11から電線コネクタ12を外すと、リテーナ19のバネ部19f,19g及びショート金具14,15の接触片14b,14c,15b,15cは内側に向かって復帰変形するので、前述の通り、第1ショート金具14の接触片14b,14cは上段の電線端子A,Gの外側壁面に接触して両電線端子を短絡し、第2ショート金具15の接触片15b,15cは下段の電線端子B,Hの外側壁面に接触して両電線端子を短絡する。このようにコネクタ非嵌合時は、ツイストペア線201とツイストペア線601の同極同士が接続されるので、機器200と機器600がツイストペア線201,601を介して電気信号の受け渡しが可能になる。
【0036】
次に、図9〜図15を用いて第2に実施形態のコネクタについて説明する。尚、前述の第1の実施形態と同一の構成については同符号を付して説明は省略する。
【0037】
図9に示されるこのコネクタ30も、図中左側のプリント基板Pに取り付けられている基板コネクタ31と、図中右側の電線に接続されている電線コネクタ32とで構成されている。電線コネクタ32に収容されている電線端子A〜H及びツイストペア線201,601の構成は第1の実施の形態のものと同じ構成である。また、基板コネクタ31も第1の実施の形態の基板コネクタ11とほぼ同じ構成である。図12と図13はこの基板コネクタ31と電線コネクタ32の嵌合時と非嵌合時における上段の電線端子A,C,E,G位置の横断面を示しており、図14と図15も同様に基板コネクタ31と電線コネクタ32の嵌合時と非嵌合時における下段の電線端子B,D,F,H位置の横断面を示している。
【0038】
電線コネクタ32のハウジング37に収容されている電線端子A,Gと電線端子B,Hを非嵌合時に短絡する部材は、リテーナ33に取り付けられている。図10に示すようにリテーナ33には、電線端子短絡用のショート金具34,35が備えられている。図11(a)はリテーナ33にこのショート金具34,35を取り付ける前の状態が示されている。図示されるようにショート金具34,35は大小のU字形状を有したもので、導電性板材の板金加工により成形されている。このうち、大きい方の第1ショート金具34が電線コネクタ32の上段に位置する電線端子A,Gを短絡し、小さい方の第2ショート金具35が下段に位置する電線端子B,Hを短絡するためのものである。
【0039】
この第1ショート金具34の連結部34aの左右上方に折り曲げ形成された接触片34b,34cの先端には折り返すと内側に突出する接触突起34d,34eが形成されており、この接触突起34d,34eが電線端子A,Gの外側壁面に接触するようになっている(図13参照)。第2ショート金具35の連結部35aの左右上方に折り曲げ形成された接触片35b,35cの先端には内側に突出する接触突起35d,35eが形成されており、この接触突起35d,35eが電線端子B,Hの外側壁面に接触するようになっている(図15参照)。
【0040】
このようなショート金具34,35が取り付けられるリテーナ33の基部33aの手前側には、第1ショート金具34の左右の接触片34b,34cが挿入される挿入孔33b,33bが形成され(片側のみ図示)、さらにその挿入孔33b,33bの内側位置には、第2ショート金具35の左右の接触片35b,35cが挿入される挿入孔33c,33cが並んで形成されている(片側のみ図示)。
【0041】
リテーナ33の左右側壁33d,33dにはそれぞれ内側に湾曲して形成されたバネ部33e,33fが設けられており、このバネ部33e,33fの先端部分の内側壁面には第1ショート金具34及び第2ショート金具35の接触片34b,34c,35b,35cの先端が係合される係合溝33g,33hが上下の位置で凹設されている(片側のみ図示)。
【0042】
第2ショート金具35のリテーナ33への取り付けは図11(a)に示されるように、その左右の接触片35b,35cを挿入孔33c,33cに挿入してその先端をバネ部33e,33f下側の係合溝33hに係合させて取り付けられる。第1ショート金具34のリテーナ33への取り付けは、その左右の接触片34b,34cを挿入孔33b,33bに挿入してその先端をバネ部33e,33fの外側を一旦通り過ぎた後、先端を内側に折り曲げてバネ部33e,33f上側の係合溝33gに係合させて取り付けられる。リテーナ33に取り付けられた状態の第1ショート金具35は図11(b)のようになる。
【0043】
図9に示す電線コネクタ32のハウジング37には、ハウジング13の上段左右端に位置する2つの端子収容室17a,17gにそれぞれ通ずる溝37a,37bがハウジング37の前面から開口して形成され、同じく下段左右端に位置する2つの端子収容室17b,17hにそれぞれ通ずる溝37c,37dがハウジング37の前面から開口して形成されている(図13及び図15参照)。
【0044】
基板コネクタ31は前述の第1実施形態で説明した基板コネクタ11の構成とほぼ同じで、コネクタ収容室21aの奥側の壁面からはリブ24a〜24dが突出して設けられている。コネクタ嵌合時には図12に示すように、基板コネクタ31の上側のリブ部24a,24bが、電線コネクタ32のハウジング37の上の溝37a,37b内に挿入されると、リブ24a,24bによりリテーナ33のバネ部33e,33fが外側に押しのけられて、第1ショート金具34の接触片34b,34cが上段の電線端子A,Gの外壁面より離間される。同じく、図14に示すように、基板コネクタ31の下側のリブ部24c,24dが、電線コネクタ32のハウジング37の下の溝37c,37d内に挿入されると、リブ24c,24dによりリテーナ33のバネ部33e,33fが外側に押しのけられて、第2ショート金具35の接触片35b,35cは下段の電線端子B,Hの外壁面より離間される。この状態では機器200と接続されたツイストペア線201と機器600に接続されたツイストペア線601はプリント基板Pの回路に接続される。
【0045】
そして、基板コネクタ31から電線コネクタ32を外すと、リテーナ33のバネ部33e,33fは内側に向かって復帰変形するので、図13に示すように第1ショート金具34の接触片34b,34cは上段の電線端子A,Gの外側壁面に接触して両電線端子を短絡し、図15に示すように第2ショート金具35の接触片35b,35cは下段の電線端子B,Hの外側壁面に接触して両電線端子を短絡する。このようにコネクタ非嵌合時は、ツイストペア線201とツイストペア線601の同極同士が接続されるので、機器200と機器600がツイストペア線201,601を介して電気信号の受け渡しが可能になる。
【0046】
次に、図16〜図18を用いて本発明に係る第3に実施形態について説明する。前述した第1及び第2の実施の形態では、コネクタの左右両端に位置する電線端子をコネクタ非嵌合時に短絡する構造のものを示したが、この第3の実施の形態に係るコネクタは上段と下段でそれぞれ隣り合う電線端子をコネクタ非嵌合時に短絡する構造のものである。
【0047】
図16に示されるように、この電線コネクタ42では、上段に5つ、下段に5つの電線端子A〜Jがハウジング43の端子収容室44a〜44Jに収容可能になっている。この場合、機器200と接続されたツイストペア線201の端末部分は右から2番目の電線端子G,Hに接続されており、このうち電線端子Gがプラス極で、電線端子Hがマイナス極となっている。また、機器600と接続されたツイストペア線601の端末部分は、右から1番目の電線端子I,Jに接続されており、このうち電線端子Iがプラス極で、電線端子Jがマイナス極となっている。
【0048】
このようにハウジング43の上段で隣り合うに2つの端子収容室44g,44iには、ハウジング上面から連通して開口された金具挿入孔45a,45bが形成されており、図示しないが、ハウジング43の下面からも同様に下段で隣り合うように2つの端子収容室44h,44jにそれぞれ連通して開口された金具挿入孔が形成されている。
【0049】
上の金具挿入孔45a,45bに挿入される第1の2つのショート金具46,47は図示されるように、導電性板材の板金加工により成形されたもので、左のショート金具46の方は、内側に突出した接触突起46bを有する挿入片46aの上部から右に折り曲げられた連結部46cからさらに後方に湾曲して延設された弾性接触片46dを有した形状となっている。右のショート金具47の方も、内側に突出した接触突起47bを有する挿入片47aが左のショート金具46の挿入片46aよりも長めに形成され、その上部から左に折り曲げられた接触片47cが設けられた形状を有している。図示しない下の金具挿入孔に挿入される第2の2つのショート金具48,49は、第1のショート金具46,47を上下逆さに用いたもので、ショート金具48はショート金具47と同一の形状及びショート金具49はショート金具46と同一の形状を有しているので、第1のショート金具46,47の構成と同一の符号が付されている。
【0050】
図17(a)に示されるように、この第1の2つのショート金具46,47と図示しないが第2の2つのショート金具48,49がハウジング43に装着されると、ハウジング43内部の電線端子G,Iと電線端子H,Jに対して図17(b)に示すような状態になる。図示されるように第1のショート金具46の挿入片46aの接触突起46bが電線端子Gの左側面から接触し、もう一方のショート金具47の挿入片47aの接触突起47bが電線端子Iの右側面から接触する。同様に、第2のショート金具48の挿入片47aの接触突起47bが電線端子Hの左側面から接触し、もう一方のショート金具49の挿入片46aの接触突起46bが電線端子のJ右側面から接触する。
【0051】
このとき、第1の左のショート金具46の湾曲した弾性接触片46dは、右のショート金具47の接触片47cの下方から弾性的に接触しているので、隣り合う電線端子G,Iは短絡される。同じく、第2の右のショート金具49の湾曲した弾性接触片46dは、左のショート金具48の接触片47cの上方から弾性的に接触しているので、この場合も隣り合う電線端子H,Jは短絡される。このようにコネクタの非嵌合時は、第1の2つのショート金具46,47及び第2の2つのショート金具48,49によってツイストペア線201とツイストペア線601の同極同士が接続される。
【0052】
図18はこのような電線コネクタ42と嵌合の相手側となる基板コネクタ41の嵌合時と非嵌合時の縦断面を示している。図18(a)されるように、嵌合時には、基板コネクタ41のハウジング48の上壁と下壁に設けられたリブ41a,41bにより、上の第1のショート端子46の弾性接触片46dは押し下げられ、下の第2ショート端子49の弾性接触片46dは押し上げられて、ショート金具による短絡接続は解除される。この状態ではツイストペア線201とツイストペア線601はプリント基板Pの回路に接続される。
【0053】
基板コネクタ41から電線コネクタ42を外すと、前述したとおり図18(b)のように、基板コネクタ41のリブ部41a,41bによる第1ショート端子46の弾性接触片46dの押し下げ及び第2ショート端子49の弾性接触片46dの押し上げがなくなるので、それぞれの弾性接触片46dは復帰変形して隣り合う電線端子G,Iと電線端子H,Jは短絡接続される。
【0054】
以上説明したように、基板コネクタから電線コネクタが外されると、電線コネクタ内で所望の電線端子が短絡されて、その電線端子に接続されたツイストペア線同士が接続される構造なので、例えば図19のような機器がリング状にLAN接続された回路において、機器100を介して機器200と機器600の電気信号の送受信が行われる場合のコネクタ101として用いれば、機器100から電線コネクタ103が外された場合でも、その電線コネクタ103内で送受信のためのツイストペア線が短絡接続されるため、メンテナス等で機器100をリング状の回路から外しても、機器200と機器600の送受信が可能なり、LANの構成が維持されるため、別途専用のショートコネクタを用意する必要がなく便利である。
【0055】
尚、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。例えば、上記の実施の形態では基板コネクタと電線コネクタの構成を示したが、電線コネクタ同士の構成に適用することは可能である。また、メス型の電線端子を短絡する構成を示したが、もちろん雄型の電線端子を短絡する構成に適用することができるのは言うまでもない。
【0056】
【発明の効果】
本発明に係るコネクタによれば、コネクタ非嵌合時に上段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第1ショート金具と、下段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第2ショート金具とが装着されているので、コネクタの上段と下段の端にLAN用の端子が備えられているコネクタに適用すれば、コネクタを外すと同時に上段左右端に位置する2つの端子と下段左右端に位置する2つの端子は第1ショート金具と第2ショート金具とによってそれぞれ短絡されるので、ショート用のコネクタを要することなく、非嵌合時でもLANの構成を維持することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るコネクタを構成する基板コネクタと電線コネクタの嵌合前の外観斜視図である。
【図2】図1の電線コネクタの分解斜視図である。
【図3】(a)は電線に接続された電線端子の外観斜視図、(b)は電線コネクタに備えられるリテーナの外観斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る基板コネクタの前方からの外観斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る嵌合時のコネクタ上段に位置する電線端子部分の横断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る非嵌合時のコネクタ上段に位置する電線端子部分の横断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る嵌合時のコネクタ下段に位置する電線端子部分の横断面図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る非嵌合時のコネクタ下段に位置する電線端子部分の横断面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るコネクタを構成する基板コネクタと電線コネクタの嵌合前の外観斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る電線コネクタに備えられるリテーナの外観斜視図である。
【図11】(a)は本発明の第2の実施形態に係るリテーナへのショート金具の取り付けを示した図、(b)はリテーナに取り付けられた第1のショート金具の状態を示した図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る嵌合時のコネクタ上段に位置する電線端子部分の横断面図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る非嵌合時のコネクタ上段に位置する電線端子部分の横断面図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る嵌合時のコネクタ下段に位置する電線端子部分の横断面図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る非嵌合時のコネクタ下段に位置する電線端子部分の横断面図である。
【図16】本発明の第3の実施形態に係る電線コネクタの分解斜視図である。
【図17】(a)は本発明の第3の実施形態に係るショート金具の取り付けを示した図、(b)は本発明の第3の実施形態に係るショート金具と電線端子との接触状態を示した図である。
【図18】(a)本発明の第3の実施形態に係るコネクタの嵌合時の縦断面図、(b)は非嵌合時の縦断面図である。
【図19】(a)複数の機器がリング状にLANが構成される概略図、(b)は機器が外された場合の概略図である。
【図20】従来一般に用いられてきたコネクタを構成する基板コネクタと電線コネクタの外観斜視図である。
【図21】ショート用のコネクタの概略図である。
【符号の説明】
10 コネクタ
11 基板コネクタ
12 電線コネクタ
13 ハウジング
13b〜13e 溝
14 第1ショート金具
14a 連結部
14b,14c 接触片
15 第2ショート金具
15a 連結部
15b,15c 接触片
19 リテーナ
19f,19g バネ部
21 ハウジング
24a,24b リブ
100〜600 電気機器
201 受信用ツイストペア線
601 送信用ツイストペア線
A〜H 電線端子
P プリント基板
Claims (6)
- 複数の端子が上段と下段にそれぞれ配設され相対向して嵌合する雄雌のコネクタハウジングのいずれか一方には、コネクタ非嵌合時に上段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第1ショート金具と、下段左右端に位置する2つの端子に弾性的に接触して両端子を導通させる第2ショート金具とが装着され、他方のコネクタハウジングにはコネクタ嵌合時に前記短絡された端子とショート金具の接触部にそれぞれ嵌入してその導通を解除するリブが設けられたことを特徴とするコネクタ。
- 前記一方のコネクタハウジングに装着される第1ショート金具はそのコネクタハウジングの上面とその上面左右から上段左右端に位置する2つの端子収容室にそれぞれ通ずる溝を介して両端子間を導通するように配設され、第2ショート金具はそのコネクタハウジングの下面とその下面左右から下段左右端に位置する2つの端子収容室にそれぞれ通ずる溝を介して両端子間を導通するように配設されるとともに、該溝には嵌合面にそれぞれ開口した嵌入口が形成され、前記他方のコネクタハウジングに設けられたリブはこれら嵌入口に嵌入されることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
- 前記一方のコネクタハウジングには、第1ショート金具と第2ショート金具の端子接触部を端子と接触する方向に弾性的に押圧するバネ部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のコネクタ。
- 前記一方のコネクタハウジング内部に収容された端子の収容位置が正規であるかを検知して端子の半挿入を防止するリテーナが備えられ、このリテーナに前記バネ部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のコネクタ。
- 前記一方のコネクタハウジング内部に収容された端子の収容位置が正規であるかを検知して端子の半挿入を防止するリテーナが備えられ、このリテーナに第1ショート金具と第2ショート金具が装着されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
- 複数の端子が上段と下段にそれぞれ配設され相対向して嵌合する雄雌のコネクタハウジングのいずれか一方には、そのコネクタハウジングの上面から上段で隣り合うに2つの端子収容室にそれぞれ連通して開口された金具挿入孔に挿入された第1の2つのショート金具と、同じくそのコネクタハウジングの下面から下段で隣り合うに2つの端子収容室にそれぞれ連通して開口された金具挿入孔に挿入された第2の2つのショート金具とが設けられ、挿入された上段の2つショート金具の挿入端はそれぞれ隣り合う端子に接触されており、コネクタハウジング上面に位置する他端同士はコネクタの非嵌合時には互いに弾性的に接触して隣り合う端子が導通され、同じく挿入された下段の2つショート金具の挿入端はそれぞれ隣り合う端子に接触されており、コネクタハウジング下面に位置する他端同士はコネクタの非嵌合時には互いに弾性的に接触して隣り合う端子が導通されるとともに、他方のコネクタハウジングにはコネクタ嵌合時に前記一方のコネクタハウジング上面及び下面位置で接触されたショート金具のその接触を解除するリブが設けられたことを特徴とするコネクタ。
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