JP2004047839A - 密閉容器開閉装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造が簡単で、低コストで、処理装置への取付け調整がし易く、取付け調整に要する時間を短縮することができる密閉容器開閉装置を提供する。
【解決手段】複数枚の基板を収納する密閉容器(FOUP)60の開口部61を遮蔽する遮蔽ドア62を保持するドア保持体30と、密閉容器60の開口部61を当接させて処理装置の内部と連通させる開口部26を有するポートプレート25と、を相対移動させることにより、これらドア保持体30とポートプレート25とを接離させて、遮蔽ドア62を開閉するようにされてなる密閉容器開閉装置10において、水平方向に並べて配置された複数の密閉容器60の複数の開口部61を遮蔽する複数の遮蔽ドア62を同時に保持する共通のドア保持体30と、共通のドア保持体30をポートプレート25に対して移動させる共通のドア保持体移動手段(ドア保持体水平移動手段32、ドア保持体昇降手段50)とが設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】複数枚の基板を収納する密閉容器(FOUP)60の開口部61を遮蔽する遮蔽ドア62を保持するドア保持体30と、密閉容器60の開口部61を当接させて処理装置の内部と連通させる開口部26を有するポートプレート25と、を相対移動させることにより、これらドア保持体30とポートプレート25とを接離させて、遮蔽ドア62を開閉するようにされてなる密閉容器開閉装置10において、水平方向に並べて配置された複数の密閉容器60の複数の開口部61を遮蔽する複数の遮蔽ドア62を同時に保持する共通のドア保持体30と、共通のドア保持体30をポートプレート25に対して移動させる共通のドア保持体移動手段(ドア保持体水平移動手段32、ドア保持体昇降手段50)とが設けられている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本願の発明は、半導体ウエハや液晶基板等の基板を密閉した状態で収納する密閉容器の開閉装置に関し、特に、水平方向に並べて配置される複数の密閉容器の開閉装置に使用されて好適な密閉容器開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハを密閉した状態で収納する密閉容器であるFOUPやSMIFの開口部を遮蔽する遮蔽ドアを開閉(脱着)して、これらの密閉容器を開閉する密閉容器開閉装置は、一般に、各処理装置に2つペアで、水平方向に並べて配置されて使用されることが多い。これは、処理前ウエハの処理装置への搬入、処理後ウエハの処理装置からの搬出等を処理装置側に設けたクリーンアームロボットが略同時に行なうようにすることにより、時間節約ができ、効率的であるからである。
【0003】
特に、これらの開閉装置に、処理装置の外側から、FOUP搬送装置やSMIF搬送装置がアクセスする場合には、天井走行式の搬送装置のz軸移動機構に2つのハンドが付いている(例えば、特願2002−111227号の「密閉容器搬送システム」のFOUP把持手段参照)ので、これらのハンドを用いると、z軸移動機構自体は、待ち時間なく、2つの開閉装置にアクセスして、保持する2つの密閉容器を受け渡すことができ、スループット性をさらに高めることができる。このように、従来は、効率化のために、各処理装置に2つの密閉容器がペアで使用され、これに合わせて、2つの単体の開閉装置がペアで使用されることが多かった。
【0004】
しかしながら、同じ開閉装置を2台準備するのには、装置の価格が2倍かかり、取付けや組立てに要する時間も2倍かかることになる。また、1台のクリーンアームロボットが同じ高さ位置で各密閉容器にアクセスできるためには、各開閉装置を同じ高さに維持するように、処理装置への各開閉装置の取付け調整を正確に行なう必要があり、そのための調整時間も長くなる。
【0005】
垂直方向に並べて配置された2つの密閉容器に対して、ドア保持体が共通となっており、また、ドア保持体昇降手段も共通となっているものとして、米国特許第6042624号明細書に記載されたものがある。しかしながら、このもののように、2つの密閉容器が縦に垂直に並べて配置された場合、ウエハの受渡しを行なう搬送ロボットは、異なるFOUPにアクセスするのに、ハンドの高さ位置を変える必要があり、本願の発明に比べると、受渡し速度が鈍化する。また、FOUP自体をオープナーに載置するときやオープナーに載置されたFOUPを運び去るときに、高さ位置が異なることによる、これと同じ不便さが出てくる虞がある。特に、オープナーに載置されたFOUPを運び去るときに、下側FOUPに天井搬送装置がアクセスしにくいといった難点がある。
【0006】
さらに、上部のFOUPの動作による下部のFOUPへの塵埃の落下の影響や、複数の密閉容器が水平方向に並べて配置される場合には、ドックプレートなどは1枚の板で済むのに比べると、構造上の作りにくさがある等、種々の面での不都合がある。さらに、また、密閉容器内に収納される複数枚のウエハの収納状況をセンサーが検出するマッピングは、複数の密閉容器が水平方向に並べて配置された場合、同時にマッピングできるが、垂直方向に並べて配置された場合は、構造上、難しい問題が予想される。重力方向に一体に積み重ねられた物体に同一の動きをさせるのは、重力方向と直交する方向に一体に配置された物体に同一の動きをさせるのよりも、より困難であろう。このように、種々の面で、複数の密閉容器の水平方向配置の方が、垂直方向配置よりも利点が多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本願の発明は、水平方向に並べて配置された複数の密閉容器の開口部を遮蔽する複数の遮蔽ドアを開閉するための従来の密閉容器開閉装置が有する前記のような問題点を解決して、構造が簡単で、低コストで、処理装置への取付け調整がし易く、また、取付け調整に要する時間を短縮することができる密閉容器開閉装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および効果】
本願の発明は、前記のような課題を解決した密閉容器開閉装置に係り、その請求項1に記載された発明は、複数枚のウエハを収納する密閉容器の開口部を遮蔽する遮蔽ドアを保持するドア保持体と、前記密閉容器の開口部を当接させて処理装置の内部と連通させる開口部を有するポートプレートと、を相対移動させることにより、これらドア保持体とポートプレートとを接離させて、前記遮蔽ドアを開閉するようにされてなる密閉容器開閉装置において、水平方向に並べて配置された複数の前記密閉容器の複数の開口部を遮蔽する複数の前記遮蔽ドアを同時に保持する共通のドア保持体と、前記共通のドア保持体を前記ポートプレートに対して移動させる共通のドア保持体移動手段とが設けられたことを特徴とする密閉容器開閉装置である。
【0009】
請求項1に記載された発明は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
水平方向に並べて配置された複数の密閉容器の複数の開口部を遮蔽する複数の遮蔽ドアを同時に保持する共通のドア保持体を、共通のドア保持体移動手段が、ポートプレートに対して移動させるので、共通のドア保持体移動手段の作動により、共通のドア保持体を介して複数の密閉容器の複数の遮蔽ドアを同時に、一斉に開閉することが可能になる。これにより、複数の遮蔽ドアの保持体が1つで済むことになり、複数の遮蔽ドアの開閉のための駆動機構も1つで済むことになるので、装置内部の構造が簡単になり、部品点数が削減されて、大きなコストダウンを図ることができる。また、処理装置への開閉装置の取付け調整がし易くなり、これに要する時間を短縮することができる。
【0010】
また、その請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の密閉容器開閉装置において、その共通のドア保持体移動手段が、共通のドア保持体を水平移動させる共通のドア保持体水平移動手段と、共通のドア保持体を昇降させる共通のドア保持体昇降手段とを備えていることを特徴としている。
【0011】
これにより、複数の密閉容器の複数の遮蔽ドアを同時に、一斉に水平移動および昇降動させて、処理装置内の任意の空間内に退避させ、また、復帰させることができる。
【0012】
また、その請求項3に記載された発明は、請求項1または請求項2に記載の密閉容器開閉装置において、その複数の密閉容器を載置して、ポートプレートに対してその位置決めを行なう共通のドックプレートと、該共通のドックプレートを水平移動させる共通のドックプレート水平移動手段とがさらに設けられていることを特徴としている。
【0013】
これにより、複数の密閉容器は、共通のドックプレート上に載置され、共通のドックプレート水平移動手段により水平移動させられ、ポートプレートに対して位置決めされるので、複数の密閉容器の水平移動のための駆動機構も1つで済むことになり、装置内部の構造が簡単になり、部品点数が削減されて、コストダウンを図ることができる。また、1台の搬送ロボットに対して、ドックプレート上の複数の密閉容器の高さ位置は、特に調整を要することなく、同じ高さとして位置が出ているので、ドックプレートの高さ調整が簡単になる。
【0014】
さらに、その請求項4に記載された発明は、請求項1に記載の密閉容器開閉装置において、その複数の密閉容器の各々に対応させて1つずつ設けられ、該密閉容器内に収納された複数枚の基板の収納状況を検出する複数のセンサーと、複数の該センサーを取り付ける共通のセンサー取付け・保持部材と、該共通のセンサー取付け・保持部材を移動させる共通のセンサー取付け・保持部材移動手段とがさらに設けられていることを特徴としている。
【0015】
この結果、複数の密閉容器の各々に対応させて1つずつ設けられる複数のセンサーを取り付ける共通のセンサー取付け・保持部材を、共通のセンサー取付け・保持部材移動手段が移動させるので、共通のセンサー取付け・保持部材移動手段の作動により、共通のセンサー取付け・保持部材を介して複数のセンサーを同時に、一斉に移動させることが可能になる。これにより、複数のセンサーの保持部材が1つで済むことになり、複数のセンサーの移動のための駆動機構も1つで済むことになるので、装置内部の構造が簡単になり、部品点数が削減されて、コストダウンを図ることができる。また、密閉容器内に収納された複数枚の基板の収納状況を検出するマッピング動作時において、複数のセンサの移動が同一スケールで行なわれるので、マッピング動作の制御が簡単になり、信頼性が増し、制御プログラムの作成コストを低減することができる。
【0016】
また、その請求項5に記載された発明は、請求項4に記載の密閉容器開閉装置において、その共通のセンサー取付け・保持部材移動手段が、共通のセンサー取付け・保持部材を水平移動させる共通のセンサー取付け・保持部材水平移動手段と、共通のセンサー取付け・保持部材を昇降させる共通のセンサー取付け・保持部材昇降手段とを備えていることを特徴としている。
【0017】
これにより、複数のセンサーを同時に、一斉に水平移動および昇降動させて、マッピングを行なわせ、処理装置内の任意の空間内に退避させ、また、復帰させることができる。
【0018】
また、その請求項6に記載された発明は、複数枚のウエハを収納する密閉容器の開口部を遮蔽する遮蔽ドアを保持するドア保持体と、前記密閉容器の開口部を当接させて処理装置の内部と連通させる開口部を有するポートプレートと、を相対移動させることにより、これらドア保持体とポートプレートとを接離させて、前記遮蔽ドアを開閉するようにされてなる密閉容器開閉装置において、水平方向に並べて配置された複数の前記密閉容器の複数の開口部を同時に当接させて処理装置の内部と連通させる複数の開口部を有する共通のポートプレートと、前記共通のポートプレートを前記ドア保持体に対して昇降させる共通のポートプレート昇降手段とが設けられたことを特徴とする密閉容器開閉装置である。
【0019】
請求項6に記載された発明は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
水平方向に並べて配置された複数の密閉容器の複数の開口部を同時に当接させて処理装置の内部と連通させる複数の開口部を有する共通のポートプレートを、共通のポートプレート昇降手段が、ドア保持体に対して昇降させるので、共通のポートプレート昇降手段の作動により、共通のポートプレートを介して複数の密閉容器の複数の遮蔽ドアを同時に、一斉に開閉することが可能になる。例えば、SMIFオープナーの場合、共通のポートプレートの昇降によって、複数の密閉容器の殻体(ポッド)を昇降して、複数の密閉容器の遮蔽ドアを同時に、一斉に開閉することができる。これにより、密閉容器の開口部を当接させて処理装置の内部と連通させる開口部を有するポートプレートが1つで済むことになり、複数の遮蔽ドアの開閉のための駆動機構も1つで済むことになるので、装置内部の構造が簡単になり、部品点数が削減されて、大きなコストダウンを図ることができる。また、処理装置への開閉装置の取付け調整がし易くなるとともに、これに要する時間を短縮することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、図1ないし図5に図示される本願の請求項1ないし請求項5に記載された発明の一実施形態(実施形態1)について説明する。
図1は、本実施形態1における密閉容器開閉装置の概略側断面図、図2は、同概略正面図であって、一部カバーを除去して見た図、図3は、同概略背面図、図4は、同密閉容器開閉装置が備えるドア保持体水平移動手段およびセンサー取付け・保持部材水平移動手段の各駆動メカニズムを説明するための図、図5は、同密閉容器開閉装置が備える共通のドックプレート水平移動手段の駆動メカニズムを説明するための図である。
【0021】
本実施形態1における密閉容器開閉装置は、特に水平方向に並べて配置された複数の密閉容器(FOUP)の開閉装置に使用されて好適なものである。
一般に、FOUPの開閉装置(FOUPオープナー)は、半導体装置や液晶装置等の製造工場において、半導体ウエハやガラス基板等の基板を収納して複数の処理装置間を搬送するのに使用されるFOUPのドアを開放して、保護された雰囲気下で、所定の処理装置における処理のために該FOUPから基板を取り出し、また、処理を終えた基板を該FOUPに収納したりするのを可能にするための装置として使用される。
【0022】
本実施形態1におけるFOUPオープナー10は、図1ないし図3に図示されるように、基体部11と、該基体部11の背板を兼ねて上方に突出するポートプレート25と、該基体部11の蓋板をなす水平基台24の上部に設置されたドックプレート16と、ドックプレートを水平移動させる水平移動手段12と、ドックプレート16上に載置された2つのFOUP60の2つの開口部61を遮蔽する2つの遮蔽ドア(FOUPドア)62を同時に保持して、処理装置1側のクリーン空間S内に退避させる、2つのFOUP60に共通の一体の構造のドア保持体30と、2つのFOUP60の各々に対応させて1つずつ設けられ、FOUP60の内部に収納された複数枚の基板70の収納状況を検出(マッピング)する2つのセンサー41を同時に取り付けて保持する、2つのFOUP60に共通のセンサー取付け・保持部材40と、共通のドア保持体30を水平移動させる共通のドア保持体水平移動手段32と、共通のセンサー取付け・保持部材40を水平移動させる共通のセンサー取付け・保持部材水平移動手段42と、共通のドア保持体30を昇降させる共通のドア保持体昇降手段と共通のセンサー取付け・保持部材40を昇降させる共通のセンサー取付け・保持部材昇降手段とを兼ねて、これら共通のドア保持体30と共通のセンサー取付け・保持部材40とを一体として昇降させる共通の昇降手段50とから成っている。
なお、センサー取付け・保持部材40は、図3に図示されるように、ドア保持体30の回りを囲む1つの枠体から成っている。
【0023】
ポートプレート25、ドックプレート16、ドックプレート水平移動手段12も、従来、1つのFOUP60毎に設けられていたものが、本実施形態1のFOUPオープナー10にあっては、2つのFOUP60に対して1つの部材もしくは手段として設けられたものであり、2つのFOUP60に共通のポートプレート25、共通のドックプレート16、共通のドックプレート水平移動手段12をなしている。したがって、ポートプレート25には、これら2つのFOUP60の2つの開口部61を当接させて、各FOUP60の内部の空間Tを処理装置1のクリーン空間Sと連通させる開口部26が、2つ設けられている。
なお、共通のドックプレート16上に載置されるFOUP60の数は、2つに限られるものではなく、3つ以上であってもよい。
【0024】
FOUPオープナー10側とポートプレート25により隔絶された処理装置1内のクリーン空間S内には、図示されないクリーンハンドロボットが配置されていて、このロボットにより、FOUP60と処理装置1との間での基板70の搬送が行なわれる。
【0025】
ドア保持体水平移動手段32、センサー取付け・保持部材水平移動手段42、昇降手段50は、基体部11に内蔵されており、ドア保持体水平移動手段32の構成要素をなす左右一対のスライド部材33、センサー取付け・保持部材水平移動手段42の構成要素をなす左右一対のスライド部材43が、ポートプレート25の下半部に形成された縦長の一対の溝27をそれぞれ貫通して、クリーン空間S内に突出しており、それらの突出端が、ドア保持体30の下端部、センサー取付け・保持部材40の下端部にそれぞれ連結、固着されている。
【0026】
FOUP60は、その一対が図示されない天井走行式の搬送装置のz軸移動手段に取り付けられた2つのハンドに保持されて、FOUPオープナー10のところにまで搬送される。そして、それらの開口部61をポートプレート25の方に向けて、それらの共通の載置台であるドックプレート16の上に、ポートプレート25に沿って水平方向に並べて載置される(図2参照)。ドックプレート16には、複数本のキネマティックピン17が植設されており、各FOUP60は、その底壁裏面に形成された複数個の穴にこれらのキネマティックピン17の頂部が係合することにより、ドックプレート16上で位置決めされる。
【0027】
同時に、ドックプレート16の下面にブラケットを介して回転可能に横設された回転シャフト19の両端にそれぞれ固着された鉤状のクランプアーム18が、ギアドモータ28の作動により、回転シャフト19の回転を介して回転させられて、その先端が、詳細には図示されないFOUP60の底壁に形成された凹部に水平方向から係合する。各FOUP60は、その底壁裏面に形成された複数個の穴に複数本のキネマティックピン17の頂部がそれぞれ係合し、その底壁に形成された凹部にクランプアーム18の先端が水平方向から係合することにより、ドックプレート16に対して完全に固定される。ドックプレート16には、各クランプアーム18の回動を可能にするように、縦長の開口16a が形成されている(図1参照)。
【0028】
ドックプレート16上に載置された一対のFOUP60は、ドックプレート水平移動手段12の作動により、ポートプレート25に接近するように水平方向に運ばれて、その開口部61が、ポートプレート25の上方突出部に形成された開口部26に当接して、両開口部同志が連通可能な状態にされる。一対のFOUP60は、この位置において停止する。
【0029】
そうすると、ドア保持体30の平板状の背板部30a と一体化されてドア保持体30の一部をなしている一対のポートドア31にそれぞれ内蔵されたラッチ機構が作動して、各FOUP60の開口部61を遮蔽するFOUPドア62を各FOUP60の開口部61から外し、同じくポートドア31に内蔵された2つの保持手段の各々が、この外されたFOUPドア62を保持する。
【0030】
次いで、ドア保持体水平移動手段32の作動により、ドア保持体30は、一旦水平方向に後退して、ポートプレート25から離れ、FOUPドア62は完全に開かれて、FOUP60の殻体から離れ、FOUP60の内部は、クリーン空間Sに向けて完全に開放される。次いで、昇降手段50の作動により、ドア保持体30は、ポートプレート25に沿って下降して、2つのFOUPドア62の各々を2つのポートドア31の各々と一体にして、これらをクリーン空間Sの下方領域内に退避させる。
【0031】
このドア保持体30の動作過程において、昇降手段50の作動により、センサー取付け・保持部材40がドア保持体30と一体に所定量下降して、その頂部に取り付けられた2つのセンサー41の各々が各FOUP60の内部に進入し得る位置にまで来ると、センサー取付け・保持部材40が、センサー取付け・保持部材水平移動手段42の作動により、FOUP60の方向に前進して、各センサー41が、各FOUP60内に収納された複数枚の基板70の収納状況を、上方の基板70から下方の基板70に向かって上から順に検出(マッピング)する。この間、ドア保持体30も、センサー取付け・保持部材40と一体となって、これと同速度で下降している。
【0032】
したがって、このFOUPオープナー10によれば、FOUPドア62を退避させる動作と、FOUP60の内部に収納された複数枚の基板70をマッピングする動作とを同時に実行することができる。しかも、この場合、ドックプレート16上に水平方向に並べて載置された2つのFOUP60について、同様の動作を一挙に、同時に実行することができるものである。
【0033】
天井搬送装置により運ばれてくる一対のFOUP60は、通常、その一方のFOUP60に複数枚の基板70が収納されており、その他方のFOUP60は空にされている。そこで、前記のようにして、ドックプレート16上に載置された一対のFOUP60の各開口部61がポートプレート25の対応する開口部26に当接することにより、一対のFOUP60が、この位置において停止すると、これらのFOUP60のFOUPドア62が開放され、一方のFOUP60内に収納された未処理の複数枚の基板70が、センサー41によるマッピングを受けた後、ロボットにより、1枚ずつこのFOUP60から取り出されて、処理装置1に搬入される。また、処理を終えた基板70が、ロボットにより、処理装置1から1枚ずつ他方の空のFOUP60内に収納される。このように、未処理基板70の一方のFOUP60からの取出しと、処理済み基板70の他方のFOUP60内への収納とを同時に並行的に行なうことができるので、作業効率が向上する。
【0034】
次に、ドックプレート水平移動手段12、ドア保持体水平移動手段32、センサー取付け・保持部材水平移動手段42、昇降手段50の各構造と作動メカニズムについて、詳細に説明する。
【0035】
先ず、ドックプレート水平移動手段12の構造と作動メカニズムについて説明する。
ドックプレート水平移動手段12は、次のようにして構成されている。FOUPオープナー10の水平基台24の上面には、1本のガイドレール13が敷設されており、このガイドレール13に沿って走行するスライド板15が、その下面に固着されたリニアガイド14を介してガイドレール13に載架されている。このスライド板15は、複数本の連結柱15a を介してドックプレート16に連結されており、その一角には、図5に図示されるように、スライド板15のスライド方向と直交する方向に細長いカム溝23が打ち抜き形成されている。そして、このカム溝23には、ギアドモータ20の出力軸に固着されたアーム21の先端に取り付けられたカムフォロア22が嵌合されている。なお、ガイドレール13の本数は、1本に限定されない。
【0036】
そこで、今、ギアドモータ20が回転すると、アーム21が揺動して、カムフォロア22がカム溝23に沿って滑動しつつ、アーム21がスライド板15をスライド方向左右に押し、また、引くので、スライド板15と一体のドックプレート16も、同方向にポートプレート25に接離するようにして移動することができる。したがって、1つのドックプレート水平移動手段12の作動により、ドックプレート16上に載置された2つのFOUP60を同時に、一斉に水平移動させることができ、ドックプレート水平移動手段12は、2つのFOUP60に対して共通のドックプレート水平移動手段をなしている。
【0037】
ドックプレート水平移動手段12が、前記のようにして、2つのFOUP60を同時に、一斉に水平移動させるに際しては、カムフォロア22がカム溝23のギアドモータ20に近い側の端部にあるときに、2つのFOUP60の各開口部61がポートプレート25の対応する開口部26に当接するように、各部品の寸法と配置とが決められている。したがって、2つのFOUP60の各開口部61がポートプレート25の対応する開口部26に当接するときに、ドックプレート16の移動速度は最も遅くなる。また、カム溝23がギアドモータ20に最も近い位置にあるときに、ドックプレート16の移動速度は最も速くなる。このようなドックプレート水平移動手段12の速度減速作用により、2つのFOUP60の各開口部61がポートプレート25の対応する開口部26に当接するときのショックを和らげることができる。
【0038】
次に、ドア保持体水平移動手段32の構造と作動メカニズムについて説明する。
ドア保持体水平移動手段32は、次のようにして構成されている。図2に図示されるように、後述する昇降基部材51の両側面上方部には、各1本のガイドレール34が敷設されており、このガイドレール34に沿って走行するスライド部材33が、該スライド部材33に固着されたリニアガイド35を介してガイドレール34に載架されている。両スライド部材33は、その一端部が、前記のとおり、ポートプレート25の溝27を抜けてドア保持体30の下端部に連結、固着されており、一方のスライド部材33の長さ方向中央部よりやや一端部側に寄った部分には、図4に図示されるように、スライド部材33のスライド方向と直交する方向に細長いカム溝39が形成されている。このカム溝39には、ギアドモータ36の回転出力軸に固着されたアーム37の先端に取り付けられたカムフォロア38が嵌合されている。
【0039】
そこで、今、ギアドモータ36が回転すると、アーム37が揺動して、カムフォロア38がカム溝39に沿って滑動しつつ、アーム37が一方のスライド部材33をスライド方向左右に押し、また、引くので、スライド部材33と一体のドア保持体30も、同方向にポートプレート25に接離するようにして移動することができる。この場合に、他方のスライド部材33も、一方のスライド部材33およびドア保持体30と一体となって移動することはもちろんである。したがって、1つのドア保持体水平移動手段32の作動により、ドア保持体30に保持された2つのFOUPドア62を同時に、一斉に水平移動させることができ、ドア保持体水平移動手段32は、2つのFOUP60に対して共通のドア保持体水平移動手段をなしている。
【0040】
ドア保持体水平移動手段32が、前記のようにして、2つのFOUPドア62を同時に、一斉に水平移動させるに際しては、カムフォロア38がカム溝39のギアドモータ36に近い側の端部にあるときに、ドア保持体30が備える2つのポートドア31の各々が2つのFOUP60の各FOUPドア62に当接するように、各部品の寸法と配置とが決められている。したがって、各ポートドア31が各FOUPドア62に当接するときに、スライド部材33の移動速度は最も遅くなる。また、カム溝39がギアドモータ36に最も近い位置にあるときに、スライド部材33の移動速度は最も速くなる。このようなドア保持体水平移動手段32の速度減速作用により、各ポートドア31が各FOUPドア62に接近するときのそれらの接触による破損を未然に防いで、装置の安全を高めることができる。
【0041】
次に、センサー取付け・保持部材水平移動手段42の構造と作動メカニズムについて説明する。
センサー取付け・保持部材水平移動手段42は、次のようにして構成されている。図2に図示されるように、後述する昇降基部材51の両側面下方部には、各1本のガイドレール44が敷設されており、このガイドレール44に沿って走行するスライド部材43が、該スライド部材43に固着されたリニアガイド45を介してガイドレール44に載架されている。両スライド部材43は、その一端部が、前記のとおり、ポートプレート25の溝27を抜けて、センサー取付け・保持部材40の下端部に連結、固着されており、一方のスライド部材43の長さ方向中央部よりやや一端部側に寄った部分には、図4に図示されるように、カム溝49が形成されている。このカム溝49には、ギアドモータ46の出力軸に固着されたアーム47の先端に取り付けられたカムフォロア48が嵌合されている。
【0042】
以上のような構成からなるセンサー取付け・保持部材水平移動手段42の作動メカニズムは、ドア保持体水平移動手段32の作動メカニズムと全く同じであるので、詳細な説明を省略するが、本センサー取付け・保持部材水平移動手段42においても、その1つの水平移動手段42の作動により、センサー取付け・保持部材40の頂部に2つのFOUP60に対応させて取り付けられた2つのセンサー41を同時に、一斉に水平移動させることができ、この水平移動手段42も、2つのFOUP60に対して、共通のセンサー取付け・保持部材水平移動手段をなしている。また、この水平移動手段42の速度減速作用により、2つのセンサー41がマッピング位置に近づくに従い減速するようにすることができ、センサー41と基板70、FOUP60の殻体等との接触によるそれらの破損を未然に防いで、装置の安全を高めることができる。
【0043】
以上に説明したようなドックプレート水平移動手段12の速度減速作用、ドア保持体水平移動手段32の速度減速作用、センサー取付け・保持部材水平移動手段42の速度減速作用は、特にカムを使用しなくとも、サーボモータを使用しても可能であるが、カムを使用することにより、安価に実現することができる。
【0044】
次に、昇降手段50の構造と作動メカニズムについて説明する。
昇降手段50は、次のようにして構成されている。昇降基部材51の略中心部を、ネジ棒52が、上下方向に貫通するようにして配設されている。ネジ棒52は、その両端部がFOUPオープナー10の基体部11に固設された上下支持台55、56に回転自在に支持されており、昇降基部材51に内蔵された図示されないナット部材と多数のボールを介して螺合していて、これらネジ棒52、ナット部材、多数のボールにより、ボールネジ機構が構成されている。上部支持台55の上面には、ネジ棒52を回転させる駆動源となるサーボモータ54が設置されている。上下支持台55、56間には、また、正面視して(図2参照)ネジ棒52を挟むようにして、一対のガイドレール53が渡架されている。
【0045】
昇降基部材51は、前記のとおり、その両側上方部に配された1対のガイドレール34、一対のスライド部材33、一対のリニアガイド35、ギアドモータ36、カム機構37〜39等からなる1つのドア保持体水平移動手段32を介してドア保持体30を支持しており、また、その両側下方部に配された1対のガイドレール44、一対のスライド部材43、一対のリニアガイド45、ギアドモータ46、カム機構47〜49等からなる1つのセンサー取付け・保持部材水平移動手段42を介してセンサー取付け・保持部材40を支持している。
【0046】
したがって、今、ネジ棒52が、サーボモータ54の作動により回転すると、昇降基部材51が、左右一対のガイドレール53によりガイドされながら、昇降するとともに、ドア保持体30とセンサー取付け・保持部材40とが同時に、一斉に昇降することができる。これにより、ドア保持体30に保持された2つのFOUPドア62のクリーン空間S内下方領域への退避が可能になり、また、センサー取付け・保持部材40の頂部に取り付けられた2つのセンサー41の各々の、各FOUP60内に収納された複数枚の基板70のマッピングが可能になる。
なお、このボールネジ機構を使用した昇降手段50は、エアモータ等種々の手段を使用した昇降手段に代えられてもよい。
【0047】
本実施形態1の密閉容器開閉装置(FOUPオープナー10)は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
水平方向に並べて配置された複数のFOUP(密閉容器)60の複数の開口部61をそれぞれ遮蔽する複数のFOUPドア(遮蔽ドア)62を同時に保持する共通のドア保持体30を、共通のドア保持体移動手段(ドア保持体水平移動手段32、昇降手段50)が、ポートプレート25に対して移動させるので、共通のドア保持体移動手段の作動により、共通のドア保持体30を介して複数のFOUPドア62を同時に、一斉に開閉することが可能になる。これにより、複数のFOUPドア62の保持体が1つで済むことになり、複数のFOUPドア62の開閉のための駆動手段も1つで済むことになるので、装置内部の構造が簡単になり、部品点数が削減されて、大きなコストダウンを図ることができる。また、処理装置1へのFOUPオープナー10の取付け調整がし易くなり、これに要する時間を短縮することができる。
【0048】
また、共通のドア保持体移動手段が、共通のドア保持体30を水平移動させる共通のドア保持体水平移動手段32と、共通のドア保持体30を昇降させる共通のドア保持体昇降手段(昇降手段50)とを備えているので、複数のFOUP60の複数の開口部61をそれぞれ遮蔽する複数のFOUPドア62を同時に、一斉に水平移動および昇降させて、FOUPドア62を開閉し、処理装置1のクリーン空間S内の任意の空間内に退避させ、あるいは復帰させることができる。
【0049】
また、複数のFOUP60を載置して、ポートプレート25に対してその位置決めを行なう共通のドックプレート16と、該共通のドックプレート16を水平移動させる共通のドックプレート水平移動手段12とが設けられているので、複数のFOUP60は、共通のドックプレート16上に載置され、共通のドックプレート水平移動手段12により水平移動させられ、ポートプレート25に対して位置決めされるので、複数のFOUP60の水平移動のための駆動手段も1つで済むことになり、装置内部の構造が簡単になり、部品点数が削減されて、さらなるコストダウンを図ることができる。また、1台の搬送ロボットに対して、共通のドックプレート16上の複数のFOUP60の高さ位置は、特に調整を要することなく、同じ高さとして位置が出ているので、ドックプレート16の高さ調整が簡単になる。
【0050】
さらに、複数のFOUP60の各々に対応させて1つずつ設けられ、該FOUP60内に収納された複数枚の基板70の収納状況を検出する複数のセンサー41と、複数のセンサー41を取り付ける共通のセンサー取付け・保持部材40と、共通のセンサー取付け・保持部材40を移動させる共通のセンサー取付け・保持部材移動手段(センサー取付け・保持部材水平移動手段42、昇降手段50)とが設けられており、共通のセンサー取付け・保持部材40を、共通のセンサー取付け・保持部材移動手段が移動させるので、共通のセンサー取付け・保持部材移動手段の作動により、共通のセンサー取付け・保持部材40を介して複数のセンサー41を同時に、一斉に移動させることが可能になる。これにより、複数のセンサー41の保持部材が1つで済むことになり、複数のセンサー41の移動のための駆動手段も1つで済むことになるので、装置内部の構造が簡単になり、部品点数が削減されて、この面からも、コストダウンを図ることができる。
【0051】
また、共通のセンサー取付け・保持部材移動手段が、共通のセンサー取付け・保持部材40を水平移動させる共通のセンサー取付け・保持部材水平移動手段42と、共通のセンサー取付け・保持部材40を昇降させる共通のセンサー取付け・保持部材昇降手段(昇降手段50)とを備えているので、複数のFOUP60の各々に対応させて1つずつ設けられる複数のセンサー41を同時に、一斉に水平移動および昇降させて、マッピングを行なわせ、処理装置1のクリーン空間S内の任意の空間内に退避させ、あるいは復帰させることができる。
【0052】
また、FOUP60内に収納された複数枚の基板70の収納状況を検出するマッピング動作時において、複数のセンサ41の移動が同一スケールで行なわれるので、マッピング動作の制御が簡単になり、信頼性が増し、制御プログラムの作成コストを低減することができる。
【0053】
さらに、カム機構21〜23、37〜39、47〜49を使用したことにより、ドックプレート水平移動手段12の速度減速作用、ドア保持体水平移動手段32の速度減速作用、センサー取付け・保持部材水平移動手段42の速度減速作用が得られ、それぞれ、複数のFOUP60の各開口部61がポートプレート25の対応する開口部26に当接するときのショックを和らげることができる、各ポートドア31が各FOUPドア62に接近するときのそれらの接触による破損を未然に防いで、装置の安全を高めることができる、センサー41と基板70、FOUP60の殻体等との接触による破損を未然に防いで、装置の安全を高めることができる、等々の効果を奏することができる。加えて、カム機構を使用したことにより、これらの水平移動手段12、32、42を低コストで実現することができる。
【0054】
次に、図6および図7に図示される本願の請求項6に記載された発明の一実施形態(実施形態2)について説明する。
図6は、本実施形態2における密閉容器開閉装置の概略側断面図であって、密閉容器が開放された状態を示す図、図2は、同概略平面図である。
【0055】
本実施形態2における密閉容器開閉装置は、実施形態1における密閉容器開閉装置と比較すると、密閉容器がFOUPに代えてSMIFとされている点、このことに起因して、密閉容器の開口部を当接させて処理装置1の内部と連通させる開口部を有するポートプレートが、SMIFの下向きの開口部に合わせるように、水平に配置されていて、SMIFの載置台を兼ねており、これが昇降することにより、SMIFの開口部を遮蔽する遮蔽ドアが開閉されるようになっている点において異なっている。
【0056】
以下、本実施形態2における密閉容器開閉装置(SMIFオープナー)の構造について、詳細に説明する。
本実施形態2におけるSMIFオープナー80は、図6に図示されるように、基体部81と、該基体部81の内部に設置されたSMIFドア受け台箱82と、該SMIFドア受け台箱82を覆う昇降可能なカバー体84と、該基体部81の背板を兼ねて上方に突出する隔壁86と、該隔壁86の上方突出部に形成された開口部87を遮蔽可能で、カバー体84と一体に昇降するシャッター89と、カバー体84を昇降させるカバー体昇降手段100 とから成っている。
【0057】
SMIFドア受け台箱82の天井板をなす台板83は、SMIF90の開口部を遮蔽する遮蔽ドア(SMIFドア)91を受けて、これを保持するドア保持体をなしていて、実施形態1のFOUPオープナー10におけるドア保持体30に対応している。したがって、その内部には、ドア保持体30の構成要素をなすポートドア31と同様に、SMIFドア91をSMIF90の開口部に対して脱着するためのラッチ機構と、保持手段とが収蔵されている。但し、本実施形態2のドア保持体(台板)83は、実施形態1のドア保持体30と異なり、不動である。
【0058】
このドア保持体83は、水平方向に並べて配置された2つのSMIF90(図7参照)にまたがる広い面積を有していて、2つのSMIF90の2つのSMIFドア91が開けられて、SMIF90の内部が開放されたとき、2つのSMIFドア91は、このドア保持体83の上に載置されて保持される。したがって、このドア保持体83は、2つのSMIF90に対して共通の一体の構造のドア保持体をなしている。なお、SMIF90の数は、2つに限られず、3つ以上とされてもよい。
【0059】
カバー体84は、底部が開放された直方体の箱体形状をなしていて、SMIFドア受け台箱82を上方から覆い、昇降可能に構成されている。そして、その天井板をなすポートプレート85は、詳細には図示されないが、2つのSMIF90の各開口部を当接させて、それらの内部を処理装置1内のクリーン空間Sに連通させるための2つの開口部を有している。これらの開口部は、装置不使用時には、前記したドア保持体83により遮蔽されている。
【0060】
このポートプレート85も、図7に図示されるように、水平方向に並べて配置された2つのSMIF90にまたがる広い面積を有していて、2つのSMIF90の2つのSMIFドア91が開けられて、SMIF90の内部が開放されたとき、2つのSMIF90の2つの殻体(ポッド)93は、このポートプレート85の上部に残されて、そこに保持される(図6参照)。したがって、このポートプレート85は、2つのSMIF90に対して共通のポートプレートをなしている。
【0061】
平面視長方形状の一体構造のポートプレート85の上面には、その四周を巡って、ポッドガイド88が設けられている。このポッドガイド88は、ポートプレート85に載置された2つのSMIF90の各々の周囲を取り囲み、これらを脱着するラッチ機構94を内蔵している。ラッチ機構94は、平面視長方形状のSMIF90の対向壁を脱着することができるように、各SMIF90について、2つ設けられている。
【0062】
カバー体84の昇降手段であり、カバー体84の天井板をなすポートプレート85の昇降手段でもある昇降手段100 は、次のようにして構成されている。カバー体84の一側壁板の下端には、ナット部材102 が固着されており、詳細には図示されないが、このナット部材102 と多数のボールを介して螺合し合うネジ棒101 が、基体部81側に回転可能に支持されている。この昇降手段100 は、前記した昇降手段50と同一の構造のものである。また、カバー体84側には、その一対の対向側壁板間に組み付けられた構造板105 に、上下一対のリニアガイド104 が固着されており、隔壁86のオープナー80側下面には、リニアガイド104 と嵌合して摺動し合うガイドレール103 が上下方向に敷設されている。
【0063】
したがって、今、図示されないサーボモータが作動して、ネジ棒101 が回転すると、このネジ棒101 と螺合し合うナット部材102 が固着されたカバー体84が、リニアガイド104 を介してガイドレール103 によりガイドされながら、ネジ棒101 の回転方向に応じて昇降する。
なお、これらネジ棒101 、ナット部材102 を使用した昇降手段100(ボールネジ機構)は、エアモータ等種々の手段を使用した昇降手段に代えられてもよい。
【0064】
次に、本実施形態2のSMIFオープナー80の作動について説明する。
SMIF90は、その一対が図示されない天井走行式の搬送装置のz軸移動手段に取り付けられた2つのハンドに保持されて、SMIFオープナー80のところにまで搬送され、それらの共通の載置台であるポートプレート85の上に、水平方向に並べて載置される(図7参照)。そして、ラッチ機構94により、ポートプレート85に対して不動に固定される。このとき、SMIFドア91は、ドア保持体(台板)83に当接しており、ドア保持体83に内蔵されたラッチ機構が作動して、SMIFドア91をSMIF90の開口部から離脱させる。
【0065】
この状態において、カバー体84の昇降手段100 が作動して、カバー体84およびポートプレート85が上昇すると、SMIFポッド93は、ポートプレート85の上に載置されたまま、これと一体となって上昇し、SMIFドア91は、SMIF90の開口部から完全に外れて、その上に載置されたカセット92とともにドア保持体83上に載置された状態となる。このようにして、SMIFドア91が開かれ、SMIF90が開放される。SMIFドア91は、ドア保持体83に内蔵された保持手段により、そのままの状態に保持される。
【0066】
2つのSMIF90のうちの一方のSMIF90のカセット92の内部には、複数枚の基板70が、上下方向に等間隔に整列されて収納されている。また、他方のSMIF90のカセット92の内部は、空にされている。これらのカセット92には、クリーン空間S内に配置されたクリーンハンドロボットのハンドが、隔壁86の開口部87を通って自由に出入り可能である。
【0067】
2つのSMIF90の各ポッド93内の空間T、カバー体84内の空間U、クリーン空間Sは連通状態にあり、基板70は、保護された雰囲気下で、クリーンハンドロボットにより、カセット92と処理装置1との間を搬送される。すなわち、複数枚の基板70が収納されたカセット92からは、処理前の基板70が、クリーンハンドロボットにより1枚ずつ取り出されて、保護された雰囲気下で、処理装置1に搬入される。また、処理装置1からは、処理を終えた基板70が、同じくクリーンハンドロボットにより1枚ずつ取り出されて、同様の雰囲気下で、空のカセット92内に収納される。
【0068】
本実施形態2の密閉容器開閉装置(SMIFオープナー80)は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
水平方向に並べて配置された複数のSMIF90の複数の開口部を同時に当接させて処理装置1の内部と連通させる複数の開口部を有する共通のポートプレート85を、共通のポートプレート昇降手段100 が、ドア保持体(台板)83に対して昇降させるので、共通のポートプレート昇降手段100 の作動により、共通のポートプレート85を介して複数のSMIF90の複数のSMIFドア91を同時に、一斉に開閉することが可能になる。これにより、SMIF90の開口部を当接させて処理装置1の内部と連通させる開口部を有するポートプレート85が1つで済むことになり、複数のSMIFドア91の開閉のための昇降駆動手段も1つで済むことになるので、装置内部の構造が簡単になり、部品点数が削減されて、大きなコストダウンを図ることができる。また、処理装置1へのSMIFオープナー80の取付け調整がし易くなるとともに、これに要する時間を短縮することができる。
【0069】
本実施形態1、2の密閉容器開閉装置(FOUPオープナー10、SMIFオープナー80)は、前記のように構成され、前記のような種々の効果を奏することができる。
なお、本願の発明は、以上の実施形態に限定されることなく、その発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1ないし請求項5に記載された発明の一実施形態(実施形態1)における密閉容器開閉装置の概略側断面図である。
【図2】同概略正面図であって、一部カバーを除去して内部を見た図である。
【図3】同概略背面図である。
【図4】同密閉容器開閉装置が備えるドア保持体水平移動手段およびセンサー取付け・保持部材水平移動手段の各駆動メカニズムを説明するための図である。
【図5】同密閉容器開閉装置が備える共通のドックプレート水平移動手段の駆動メカニズムを説明するための図である。
【図6】本願の請求項6に記載された発明の一実施形態(実施形態2)における密閉容器開閉装置の概略側断面図であって、密閉容器が開放された状態を示す図である。
【図7】同概略平面図である。
【符号の説明】
1…処理装置、10…FOUPオープナー(FOUP開閉装置)、11…基体部、12…ドックプレート水平移動手段、13…ガイドレール、14…リニアガイド、15…スライド板、15a …連結柱、16…ドックプレート、16a …開口、17…キネマティックピン、18…クランプアーム、19…回転シャフト、20…ギアドモータ、21…アーム、22…カムフォロア、23…カム溝、24…水平基台、25…ポートプレート、26…開口部、27…溝、28…ギアドモータ、30…ドア保持体、30a …背板部、31…ポートドア、32…ドア保持体水平移動手段、33…スライド部材、34…ガイドレール、35…リニアガイド、36…ギアドモータ、37…アーム、38…カムフォロア、39…カム溝、40…センサー取付け・保持部材、41…センサー、42…センサー取付け・保持部材水平移動手段、43…スライド部材、44…ガイドレール、45…リニアガイド、46…ギアドモータ、47…アーム、48…カムフォロア、49…カム溝、50…昇降手段、51…昇降基部材、52…ネジ棒、53…ガイドレール、54…サーボモータ、55…上部支持台、56…下部支持台、60…FOUP、61…開口部、62…FOUPドア(遮蔽ドア)、70…基板、80…SMIFオープナー(SMIF開閉装置)、81…基体部、82…SMIFドア受け台箱、83…ドア保持体(台板)、84…カバー体、85…ポートプレート、86…隔壁、87…開口部、88…ポッドガイド、89…シャッター、90…SMIF、91…SMIFドア、92…カセット、93…SMIFポッド、94…ラッチ機構、100 …カバー体昇降手段、101 …ネジ棒、102 …ナット部材、103 …ガイドレール、104 …リニアガイド、105 …構造板。
【産業上の利用分野】
本願の発明は、半導体ウエハや液晶基板等の基板を密閉した状態で収納する密閉容器の開閉装置に関し、特に、水平方向に並べて配置される複数の密閉容器の開閉装置に使用されて好適な密閉容器開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハを密閉した状態で収納する密閉容器であるFOUPやSMIFの開口部を遮蔽する遮蔽ドアを開閉(脱着)して、これらの密閉容器を開閉する密閉容器開閉装置は、一般に、各処理装置に2つペアで、水平方向に並べて配置されて使用されることが多い。これは、処理前ウエハの処理装置への搬入、処理後ウエハの処理装置からの搬出等を処理装置側に設けたクリーンアームロボットが略同時に行なうようにすることにより、時間節約ができ、効率的であるからである。
【0003】
特に、これらの開閉装置に、処理装置の外側から、FOUP搬送装置やSMIF搬送装置がアクセスする場合には、天井走行式の搬送装置のz軸移動機構に2つのハンドが付いている(例えば、特願2002−111227号の「密閉容器搬送システム」のFOUP把持手段参照)ので、これらのハンドを用いると、z軸移動機構自体は、待ち時間なく、2つの開閉装置にアクセスして、保持する2つの密閉容器を受け渡すことができ、スループット性をさらに高めることができる。このように、従来は、効率化のために、各処理装置に2つの密閉容器がペアで使用され、これに合わせて、2つの単体の開閉装置がペアで使用されることが多かった。
【0004】
しかしながら、同じ開閉装置を2台準備するのには、装置の価格が2倍かかり、取付けや組立てに要する時間も2倍かかることになる。また、1台のクリーンアームロボットが同じ高さ位置で各密閉容器にアクセスできるためには、各開閉装置を同じ高さに維持するように、処理装置への各開閉装置の取付け調整を正確に行なう必要があり、そのための調整時間も長くなる。
【0005】
垂直方向に並べて配置された2つの密閉容器に対して、ドア保持体が共通となっており、また、ドア保持体昇降手段も共通となっているものとして、米国特許第6042624号明細書に記載されたものがある。しかしながら、このもののように、2つの密閉容器が縦に垂直に並べて配置された場合、ウエハの受渡しを行なう搬送ロボットは、異なるFOUPにアクセスするのに、ハンドの高さ位置を変える必要があり、本願の発明に比べると、受渡し速度が鈍化する。また、FOUP自体をオープナーに載置するときやオープナーに載置されたFOUPを運び去るときに、高さ位置が異なることによる、これと同じ不便さが出てくる虞がある。特に、オープナーに載置されたFOUPを運び去るときに、下側FOUPに天井搬送装置がアクセスしにくいといった難点がある。
【0006】
さらに、上部のFOUPの動作による下部のFOUPへの塵埃の落下の影響や、複数の密閉容器が水平方向に並べて配置される場合には、ドックプレートなどは1枚の板で済むのに比べると、構造上の作りにくさがある等、種々の面での不都合がある。さらに、また、密閉容器内に収納される複数枚のウエハの収納状況をセンサーが検出するマッピングは、複数の密閉容器が水平方向に並べて配置された場合、同時にマッピングできるが、垂直方向に並べて配置された場合は、構造上、難しい問題が予想される。重力方向に一体に積み重ねられた物体に同一の動きをさせるのは、重力方向と直交する方向に一体に配置された物体に同一の動きをさせるのよりも、より困難であろう。このように、種々の面で、複数の密閉容器の水平方向配置の方が、垂直方向配置よりも利点が多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本願の発明は、水平方向に並べて配置された複数の密閉容器の開口部を遮蔽する複数の遮蔽ドアを開閉するための従来の密閉容器開閉装置が有する前記のような問題点を解決して、構造が簡単で、低コストで、処理装置への取付け調整がし易く、また、取付け調整に要する時間を短縮することができる密閉容器開閉装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および効果】
本願の発明は、前記のような課題を解決した密閉容器開閉装置に係り、その請求項1に記載された発明は、複数枚のウエハを収納する密閉容器の開口部を遮蔽する遮蔽ドアを保持するドア保持体と、前記密閉容器の開口部を当接させて処理装置の内部と連通させる開口部を有するポートプレートと、を相対移動させることにより、これらドア保持体とポートプレートとを接離させて、前記遮蔽ドアを開閉するようにされてなる密閉容器開閉装置において、水平方向に並べて配置された複数の前記密閉容器の複数の開口部を遮蔽する複数の前記遮蔽ドアを同時に保持する共通のドア保持体と、前記共通のドア保持体を前記ポートプレートに対して移動させる共通のドア保持体移動手段とが設けられたことを特徴とする密閉容器開閉装置である。
【0009】
請求項1に記載された発明は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
水平方向に並べて配置された複数の密閉容器の複数の開口部を遮蔽する複数の遮蔽ドアを同時に保持する共通のドア保持体を、共通のドア保持体移動手段が、ポートプレートに対して移動させるので、共通のドア保持体移動手段の作動により、共通のドア保持体を介して複数の密閉容器の複数の遮蔽ドアを同時に、一斉に開閉することが可能になる。これにより、複数の遮蔽ドアの保持体が1つで済むことになり、複数の遮蔽ドアの開閉のための駆動機構も1つで済むことになるので、装置内部の構造が簡単になり、部品点数が削減されて、大きなコストダウンを図ることができる。また、処理装置への開閉装置の取付け調整がし易くなり、これに要する時間を短縮することができる。
【0010】
また、その請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の密閉容器開閉装置において、その共通のドア保持体移動手段が、共通のドア保持体を水平移動させる共通のドア保持体水平移動手段と、共通のドア保持体を昇降させる共通のドア保持体昇降手段とを備えていることを特徴としている。
【0011】
これにより、複数の密閉容器の複数の遮蔽ドアを同時に、一斉に水平移動および昇降動させて、処理装置内の任意の空間内に退避させ、また、復帰させることができる。
【0012】
また、その請求項3に記載された発明は、請求項1または請求項2に記載の密閉容器開閉装置において、その複数の密閉容器を載置して、ポートプレートに対してその位置決めを行なう共通のドックプレートと、該共通のドックプレートを水平移動させる共通のドックプレート水平移動手段とがさらに設けられていることを特徴としている。
【0013】
これにより、複数の密閉容器は、共通のドックプレート上に載置され、共通のドックプレート水平移動手段により水平移動させられ、ポートプレートに対して位置決めされるので、複数の密閉容器の水平移動のための駆動機構も1つで済むことになり、装置内部の構造が簡単になり、部品点数が削減されて、コストダウンを図ることができる。また、1台の搬送ロボットに対して、ドックプレート上の複数の密閉容器の高さ位置は、特に調整を要することなく、同じ高さとして位置が出ているので、ドックプレートの高さ調整が簡単になる。
【0014】
さらに、その請求項4に記載された発明は、請求項1に記載の密閉容器開閉装置において、その複数の密閉容器の各々に対応させて1つずつ設けられ、該密閉容器内に収納された複数枚の基板の収納状況を検出する複数のセンサーと、複数の該センサーを取り付ける共通のセンサー取付け・保持部材と、該共通のセンサー取付け・保持部材を移動させる共通のセンサー取付け・保持部材移動手段とがさらに設けられていることを特徴としている。
【0015】
この結果、複数の密閉容器の各々に対応させて1つずつ設けられる複数のセンサーを取り付ける共通のセンサー取付け・保持部材を、共通のセンサー取付け・保持部材移動手段が移動させるので、共通のセンサー取付け・保持部材移動手段の作動により、共通のセンサー取付け・保持部材を介して複数のセンサーを同時に、一斉に移動させることが可能になる。これにより、複数のセンサーの保持部材が1つで済むことになり、複数のセンサーの移動のための駆動機構も1つで済むことになるので、装置内部の構造が簡単になり、部品点数が削減されて、コストダウンを図ることができる。また、密閉容器内に収納された複数枚の基板の収納状況を検出するマッピング動作時において、複数のセンサの移動が同一スケールで行なわれるので、マッピング動作の制御が簡単になり、信頼性が増し、制御プログラムの作成コストを低減することができる。
【0016】
また、その請求項5に記載された発明は、請求項4に記載の密閉容器開閉装置において、その共通のセンサー取付け・保持部材移動手段が、共通のセンサー取付け・保持部材を水平移動させる共通のセンサー取付け・保持部材水平移動手段と、共通のセンサー取付け・保持部材を昇降させる共通のセンサー取付け・保持部材昇降手段とを備えていることを特徴としている。
【0017】
これにより、複数のセンサーを同時に、一斉に水平移動および昇降動させて、マッピングを行なわせ、処理装置内の任意の空間内に退避させ、また、復帰させることができる。
【0018】
また、その請求項6に記載された発明は、複数枚のウエハを収納する密閉容器の開口部を遮蔽する遮蔽ドアを保持するドア保持体と、前記密閉容器の開口部を当接させて処理装置の内部と連通させる開口部を有するポートプレートと、を相対移動させることにより、これらドア保持体とポートプレートとを接離させて、前記遮蔽ドアを開閉するようにされてなる密閉容器開閉装置において、水平方向に並べて配置された複数の前記密閉容器の複数の開口部を同時に当接させて処理装置の内部と連通させる複数の開口部を有する共通のポートプレートと、前記共通のポートプレートを前記ドア保持体に対して昇降させる共通のポートプレート昇降手段とが設けられたことを特徴とする密閉容器開閉装置である。
【0019】
請求項6に記載された発明は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
水平方向に並べて配置された複数の密閉容器の複数の開口部を同時に当接させて処理装置の内部と連通させる複数の開口部を有する共通のポートプレートを、共通のポートプレート昇降手段が、ドア保持体に対して昇降させるので、共通のポートプレート昇降手段の作動により、共通のポートプレートを介して複数の密閉容器の複数の遮蔽ドアを同時に、一斉に開閉することが可能になる。例えば、SMIFオープナーの場合、共通のポートプレートの昇降によって、複数の密閉容器の殻体(ポッド)を昇降して、複数の密閉容器の遮蔽ドアを同時に、一斉に開閉することができる。これにより、密閉容器の開口部を当接させて処理装置の内部と連通させる開口部を有するポートプレートが1つで済むことになり、複数の遮蔽ドアの開閉のための駆動機構も1つで済むことになるので、装置内部の構造が簡単になり、部品点数が削減されて、大きなコストダウンを図ることができる。また、処理装置への開閉装置の取付け調整がし易くなるとともに、これに要する時間を短縮することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、図1ないし図5に図示される本願の請求項1ないし請求項5に記載された発明の一実施形態(実施形態1)について説明する。
図1は、本実施形態1における密閉容器開閉装置の概略側断面図、図2は、同概略正面図であって、一部カバーを除去して見た図、図3は、同概略背面図、図4は、同密閉容器開閉装置が備えるドア保持体水平移動手段およびセンサー取付け・保持部材水平移動手段の各駆動メカニズムを説明するための図、図5は、同密閉容器開閉装置が備える共通のドックプレート水平移動手段の駆動メカニズムを説明するための図である。
【0021】
本実施形態1における密閉容器開閉装置は、特に水平方向に並べて配置された複数の密閉容器(FOUP)の開閉装置に使用されて好適なものである。
一般に、FOUPの開閉装置(FOUPオープナー)は、半導体装置や液晶装置等の製造工場において、半導体ウエハやガラス基板等の基板を収納して複数の処理装置間を搬送するのに使用されるFOUPのドアを開放して、保護された雰囲気下で、所定の処理装置における処理のために該FOUPから基板を取り出し、また、処理を終えた基板を該FOUPに収納したりするのを可能にするための装置として使用される。
【0022】
本実施形態1におけるFOUPオープナー10は、図1ないし図3に図示されるように、基体部11と、該基体部11の背板を兼ねて上方に突出するポートプレート25と、該基体部11の蓋板をなす水平基台24の上部に設置されたドックプレート16と、ドックプレートを水平移動させる水平移動手段12と、ドックプレート16上に載置された2つのFOUP60の2つの開口部61を遮蔽する2つの遮蔽ドア(FOUPドア)62を同時に保持して、処理装置1側のクリーン空間S内に退避させる、2つのFOUP60に共通の一体の構造のドア保持体30と、2つのFOUP60の各々に対応させて1つずつ設けられ、FOUP60の内部に収納された複数枚の基板70の収納状況を検出(マッピング)する2つのセンサー41を同時に取り付けて保持する、2つのFOUP60に共通のセンサー取付け・保持部材40と、共通のドア保持体30を水平移動させる共通のドア保持体水平移動手段32と、共通のセンサー取付け・保持部材40を水平移動させる共通のセンサー取付け・保持部材水平移動手段42と、共通のドア保持体30を昇降させる共通のドア保持体昇降手段と共通のセンサー取付け・保持部材40を昇降させる共通のセンサー取付け・保持部材昇降手段とを兼ねて、これら共通のドア保持体30と共通のセンサー取付け・保持部材40とを一体として昇降させる共通の昇降手段50とから成っている。
なお、センサー取付け・保持部材40は、図3に図示されるように、ドア保持体30の回りを囲む1つの枠体から成っている。
【0023】
ポートプレート25、ドックプレート16、ドックプレート水平移動手段12も、従来、1つのFOUP60毎に設けられていたものが、本実施形態1のFOUPオープナー10にあっては、2つのFOUP60に対して1つの部材もしくは手段として設けられたものであり、2つのFOUP60に共通のポートプレート25、共通のドックプレート16、共通のドックプレート水平移動手段12をなしている。したがって、ポートプレート25には、これら2つのFOUP60の2つの開口部61を当接させて、各FOUP60の内部の空間Tを処理装置1のクリーン空間Sと連通させる開口部26が、2つ設けられている。
なお、共通のドックプレート16上に載置されるFOUP60の数は、2つに限られるものではなく、3つ以上であってもよい。
【0024】
FOUPオープナー10側とポートプレート25により隔絶された処理装置1内のクリーン空間S内には、図示されないクリーンハンドロボットが配置されていて、このロボットにより、FOUP60と処理装置1との間での基板70の搬送が行なわれる。
【0025】
ドア保持体水平移動手段32、センサー取付け・保持部材水平移動手段42、昇降手段50は、基体部11に内蔵されており、ドア保持体水平移動手段32の構成要素をなす左右一対のスライド部材33、センサー取付け・保持部材水平移動手段42の構成要素をなす左右一対のスライド部材43が、ポートプレート25の下半部に形成された縦長の一対の溝27をそれぞれ貫通して、クリーン空間S内に突出しており、それらの突出端が、ドア保持体30の下端部、センサー取付け・保持部材40の下端部にそれぞれ連結、固着されている。
【0026】
FOUP60は、その一対が図示されない天井走行式の搬送装置のz軸移動手段に取り付けられた2つのハンドに保持されて、FOUPオープナー10のところにまで搬送される。そして、それらの開口部61をポートプレート25の方に向けて、それらの共通の載置台であるドックプレート16の上に、ポートプレート25に沿って水平方向に並べて載置される(図2参照)。ドックプレート16には、複数本のキネマティックピン17が植設されており、各FOUP60は、その底壁裏面に形成された複数個の穴にこれらのキネマティックピン17の頂部が係合することにより、ドックプレート16上で位置決めされる。
【0027】
同時に、ドックプレート16の下面にブラケットを介して回転可能に横設された回転シャフト19の両端にそれぞれ固着された鉤状のクランプアーム18が、ギアドモータ28の作動により、回転シャフト19の回転を介して回転させられて、その先端が、詳細には図示されないFOUP60の底壁に形成された凹部に水平方向から係合する。各FOUP60は、その底壁裏面に形成された複数個の穴に複数本のキネマティックピン17の頂部がそれぞれ係合し、その底壁に形成された凹部にクランプアーム18の先端が水平方向から係合することにより、ドックプレート16に対して完全に固定される。ドックプレート16には、各クランプアーム18の回動を可能にするように、縦長の開口16a が形成されている(図1参照)。
【0028】
ドックプレート16上に載置された一対のFOUP60は、ドックプレート水平移動手段12の作動により、ポートプレート25に接近するように水平方向に運ばれて、その開口部61が、ポートプレート25の上方突出部に形成された開口部26に当接して、両開口部同志が連通可能な状態にされる。一対のFOUP60は、この位置において停止する。
【0029】
そうすると、ドア保持体30の平板状の背板部30a と一体化されてドア保持体30の一部をなしている一対のポートドア31にそれぞれ内蔵されたラッチ機構が作動して、各FOUP60の開口部61を遮蔽するFOUPドア62を各FOUP60の開口部61から外し、同じくポートドア31に内蔵された2つの保持手段の各々が、この外されたFOUPドア62を保持する。
【0030】
次いで、ドア保持体水平移動手段32の作動により、ドア保持体30は、一旦水平方向に後退して、ポートプレート25から離れ、FOUPドア62は完全に開かれて、FOUP60の殻体から離れ、FOUP60の内部は、クリーン空間Sに向けて完全に開放される。次いで、昇降手段50の作動により、ドア保持体30は、ポートプレート25に沿って下降して、2つのFOUPドア62の各々を2つのポートドア31の各々と一体にして、これらをクリーン空間Sの下方領域内に退避させる。
【0031】
このドア保持体30の動作過程において、昇降手段50の作動により、センサー取付け・保持部材40がドア保持体30と一体に所定量下降して、その頂部に取り付けられた2つのセンサー41の各々が各FOUP60の内部に進入し得る位置にまで来ると、センサー取付け・保持部材40が、センサー取付け・保持部材水平移動手段42の作動により、FOUP60の方向に前進して、各センサー41が、各FOUP60内に収納された複数枚の基板70の収納状況を、上方の基板70から下方の基板70に向かって上から順に検出(マッピング)する。この間、ドア保持体30も、センサー取付け・保持部材40と一体となって、これと同速度で下降している。
【0032】
したがって、このFOUPオープナー10によれば、FOUPドア62を退避させる動作と、FOUP60の内部に収納された複数枚の基板70をマッピングする動作とを同時に実行することができる。しかも、この場合、ドックプレート16上に水平方向に並べて載置された2つのFOUP60について、同様の動作を一挙に、同時に実行することができるものである。
【0033】
天井搬送装置により運ばれてくる一対のFOUP60は、通常、その一方のFOUP60に複数枚の基板70が収納されており、その他方のFOUP60は空にされている。そこで、前記のようにして、ドックプレート16上に載置された一対のFOUP60の各開口部61がポートプレート25の対応する開口部26に当接することにより、一対のFOUP60が、この位置において停止すると、これらのFOUP60のFOUPドア62が開放され、一方のFOUP60内に収納された未処理の複数枚の基板70が、センサー41によるマッピングを受けた後、ロボットにより、1枚ずつこのFOUP60から取り出されて、処理装置1に搬入される。また、処理を終えた基板70が、ロボットにより、処理装置1から1枚ずつ他方の空のFOUP60内に収納される。このように、未処理基板70の一方のFOUP60からの取出しと、処理済み基板70の他方のFOUP60内への収納とを同時に並行的に行なうことができるので、作業効率が向上する。
【0034】
次に、ドックプレート水平移動手段12、ドア保持体水平移動手段32、センサー取付け・保持部材水平移動手段42、昇降手段50の各構造と作動メカニズムについて、詳細に説明する。
【0035】
先ず、ドックプレート水平移動手段12の構造と作動メカニズムについて説明する。
ドックプレート水平移動手段12は、次のようにして構成されている。FOUPオープナー10の水平基台24の上面には、1本のガイドレール13が敷設されており、このガイドレール13に沿って走行するスライド板15が、その下面に固着されたリニアガイド14を介してガイドレール13に載架されている。このスライド板15は、複数本の連結柱15a を介してドックプレート16に連結されており、その一角には、図5に図示されるように、スライド板15のスライド方向と直交する方向に細長いカム溝23が打ち抜き形成されている。そして、このカム溝23には、ギアドモータ20の出力軸に固着されたアーム21の先端に取り付けられたカムフォロア22が嵌合されている。なお、ガイドレール13の本数は、1本に限定されない。
【0036】
そこで、今、ギアドモータ20が回転すると、アーム21が揺動して、カムフォロア22がカム溝23に沿って滑動しつつ、アーム21がスライド板15をスライド方向左右に押し、また、引くので、スライド板15と一体のドックプレート16も、同方向にポートプレート25に接離するようにして移動することができる。したがって、1つのドックプレート水平移動手段12の作動により、ドックプレート16上に載置された2つのFOUP60を同時に、一斉に水平移動させることができ、ドックプレート水平移動手段12は、2つのFOUP60に対して共通のドックプレート水平移動手段をなしている。
【0037】
ドックプレート水平移動手段12が、前記のようにして、2つのFOUP60を同時に、一斉に水平移動させるに際しては、カムフォロア22がカム溝23のギアドモータ20に近い側の端部にあるときに、2つのFOUP60の各開口部61がポートプレート25の対応する開口部26に当接するように、各部品の寸法と配置とが決められている。したがって、2つのFOUP60の各開口部61がポートプレート25の対応する開口部26に当接するときに、ドックプレート16の移動速度は最も遅くなる。また、カム溝23がギアドモータ20に最も近い位置にあるときに、ドックプレート16の移動速度は最も速くなる。このようなドックプレート水平移動手段12の速度減速作用により、2つのFOUP60の各開口部61がポートプレート25の対応する開口部26に当接するときのショックを和らげることができる。
【0038】
次に、ドア保持体水平移動手段32の構造と作動メカニズムについて説明する。
ドア保持体水平移動手段32は、次のようにして構成されている。図2に図示されるように、後述する昇降基部材51の両側面上方部には、各1本のガイドレール34が敷設されており、このガイドレール34に沿って走行するスライド部材33が、該スライド部材33に固着されたリニアガイド35を介してガイドレール34に載架されている。両スライド部材33は、その一端部が、前記のとおり、ポートプレート25の溝27を抜けてドア保持体30の下端部に連結、固着されており、一方のスライド部材33の長さ方向中央部よりやや一端部側に寄った部分には、図4に図示されるように、スライド部材33のスライド方向と直交する方向に細長いカム溝39が形成されている。このカム溝39には、ギアドモータ36の回転出力軸に固着されたアーム37の先端に取り付けられたカムフォロア38が嵌合されている。
【0039】
そこで、今、ギアドモータ36が回転すると、アーム37が揺動して、カムフォロア38がカム溝39に沿って滑動しつつ、アーム37が一方のスライド部材33をスライド方向左右に押し、また、引くので、スライド部材33と一体のドア保持体30も、同方向にポートプレート25に接離するようにして移動することができる。この場合に、他方のスライド部材33も、一方のスライド部材33およびドア保持体30と一体となって移動することはもちろんである。したがって、1つのドア保持体水平移動手段32の作動により、ドア保持体30に保持された2つのFOUPドア62を同時に、一斉に水平移動させることができ、ドア保持体水平移動手段32は、2つのFOUP60に対して共通のドア保持体水平移動手段をなしている。
【0040】
ドア保持体水平移動手段32が、前記のようにして、2つのFOUPドア62を同時に、一斉に水平移動させるに際しては、カムフォロア38がカム溝39のギアドモータ36に近い側の端部にあるときに、ドア保持体30が備える2つのポートドア31の各々が2つのFOUP60の各FOUPドア62に当接するように、各部品の寸法と配置とが決められている。したがって、各ポートドア31が各FOUPドア62に当接するときに、スライド部材33の移動速度は最も遅くなる。また、カム溝39がギアドモータ36に最も近い位置にあるときに、スライド部材33の移動速度は最も速くなる。このようなドア保持体水平移動手段32の速度減速作用により、各ポートドア31が各FOUPドア62に接近するときのそれらの接触による破損を未然に防いで、装置の安全を高めることができる。
【0041】
次に、センサー取付け・保持部材水平移動手段42の構造と作動メカニズムについて説明する。
センサー取付け・保持部材水平移動手段42は、次のようにして構成されている。図2に図示されるように、後述する昇降基部材51の両側面下方部には、各1本のガイドレール44が敷設されており、このガイドレール44に沿って走行するスライド部材43が、該スライド部材43に固着されたリニアガイド45を介してガイドレール44に載架されている。両スライド部材43は、その一端部が、前記のとおり、ポートプレート25の溝27を抜けて、センサー取付け・保持部材40の下端部に連結、固着されており、一方のスライド部材43の長さ方向中央部よりやや一端部側に寄った部分には、図4に図示されるように、カム溝49が形成されている。このカム溝49には、ギアドモータ46の出力軸に固着されたアーム47の先端に取り付けられたカムフォロア48が嵌合されている。
【0042】
以上のような構成からなるセンサー取付け・保持部材水平移動手段42の作動メカニズムは、ドア保持体水平移動手段32の作動メカニズムと全く同じであるので、詳細な説明を省略するが、本センサー取付け・保持部材水平移動手段42においても、その1つの水平移動手段42の作動により、センサー取付け・保持部材40の頂部に2つのFOUP60に対応させて取り付けられた2つのセンサー41を同時に、一斉に水平移動させることができ、この水平移動手段42も、2つのFOUP60に対して、共通のセンサー取付け・保持部材水平移動手段をなしている。また、この水平移動手段42の速度減速作用により、2つのセンサー41がマッピング位置に近づくに従い減速するようにすることができ、センサー41と基板70、FOUP60の殻体等との接触によるそれらの破損を未然に防いで、装置の安全を高めることができる。
【0043】
以上に説明したようなドックプレート水平移動手段12の速度減速作用、ドア保持体水平移動手段32の速度減速作用、センサー取付け・保持部材水平移動手段42の速度減速作用は、特にカムを使用しなくとも、サーボモータを使用しても可能であるが、カムを使用することにより、安価に実現することができる。
【0044】
次に、昇降手段50の構造と作動メカニズムについて説明する。
昇降手段50は、次のようにして構成されている。昇降基部材51の略中心部を、ネジ棒52が、上下方向に貫通するようにして配設されている。ネジ棒52は、その両端部がFOUPオープナー10の基体部11に固設された上下支持台55、56に回転自在に支持されており、昇降基部材51に内蔵された図示されないナット部材と多数のボールを介して螺合していて、これらネジ棒52、ナット部材、多数のボールにより、ボールネジ機構が構成されている。上部支持台55の上面には、ネジ棒52を回転させる駆動源となるサーボモータ54が設置されている。上下支持台55、56間には、また、正面視して(図2参照)ネジ棒52を挟むようにして、一対のガイドレール53が渡架されている。
【0045】
昇降基部材51は、前記のとおり、その両側上方部に配された1対のガイドレール34、一対のスライド部材33、一対のリニアガイド35、ギアドモータ36、カム機構37〜39等からなる1つのドア保持体水平移動手段32を介してドア保持体30を支持しており、また、その両側下方部に配された1対のガイドレール44、一対のスライド部材43、一対のリニアガイド45、ギアドモータ46、カム機構47〜49等からなる1つのセンサー取付け・保持部材水平移動手段42を介してセンサー取付け・保持部材40を支持している。
【0046】
したがって、今、ネジ棒52が、サーボモータ54の作動により回転すると、昇降基部材51が、左右一対のガイドレール53によりガイドされながら、昇降するとともに、ドア保持体30とセンサー取付け・保持部材40とが同時に、一斉に昇降することができる。これにより、ドア保持体30に保持された2つのFOUPドア62のクリーン空間S内下方領域への退避が可能になり、また、センサー取付け・保持部材40の頂部に取り付けられた2つのセンサー41の各々の、各FOUP60内に収納された複数枚の基板70のマッピングが可能になる。
なお、このボールネジ機構を使用した昇降手段50は、エアモータ等種々の手段を使用した昇降手段に代えられてもよい。
【0047】
本実施形態1の密閉容器開閉装置(FOUPオープナー10)は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
水平方向に並べて配置された複数のFOUP(密閉容器)60の複数の開口部61をそれぞれ遮蔽する複数のFOUPドア(遮蔽ドア)62を同時に保持する共通のドア保持体30を、共通のドア保持体移動手段(ドア保持体水平移動手段32、昇降手段50)が、ポートプレート25に対して移動させるので、共通のドア保持体移動手段の作動により、共通のドア保持体30を介して複数のFOUPドア62を同時に、一斉に開閉することが可能になる。これにより、複数のFOUPドア62の保持体が1つで済むことになり、複数のFOUPドア62の開閉のための駆動手段も1つで済むことになるので、装置内部の構造が簡単になり、部品点数が削減されて、大きなコストダウンを図ることができる。また、処理装置1へのFOUPオープナー10の取付け調整がし易くなり、これに要する時間を短縮することができる。
【0048】
また、共通のドア保持体移動手段が、共通のドア保持体30を水平移動させる共通のドア保持体水平移動手段32と、共通のドア保持体30を昇降させる共通のドア保持体昇降手段(昇降手段50)とを備えているので、複数のFOUP60の複数の開口部61をそれぞれ遮蔽する複数のFOUPドア62を同時に、一斉に水平移動および昇降させて、FOUPドア62を開閉し、処理装置1のクリーン空間S内の任意の空間内に退避させ、あるいは復帰させることができる。
【0049】
また、複数のFOUP60を載置して、ポートプレート25に対してその位置決めを行なう共通のドックプレート16と、該共通のドックプレート16を水平移動させる共通のドックプレート水平移動手段12とが設けられているので、複数のFOUP60は、共通のドックプレート16上に載置され、共通のドックプレート水平移動手段12により水平移動させられ、ポートプレート25に対して位置決めされるので、複数のFOUP60の水平移動のための駆動手段も1つで済むことになり、装置内部の構造が簡単になり、部品点数が削減されて、さらなるコストダウンを図ることができる。また、1台の搬送ロボットに対して、共通のドックプレート16上の複数のFOUP60の高さ位置は、特に調整を要することなく、同じ高さとして位置が出ているので、ドックプレート16の高さ調整が簡単になる。
【0050】
さらに、複数のFOUP60の各々に対応させて1つずつ設けられ、該FOUP60内に収納された複数枚の基板70の収納状況を検出する複数のセンサー41と、複数のセンサー41を取り付ける共通のセンサー取付け・保持部材40と、共通のセンサー取付け・保持部材40を移動させる共通のセンサー取付け・保持部材移動手段(センサー取付け・保持部材水平移動手段42、昇降手段50)とが設けられており、共通のセンサー取付け・保持部材40を、共通のセンサー取付け・保持部材移動手段が移動させるので、共通のセンサー取付け・保持部材移動手段の作動により、共通のセンサー取付け・保持部材40を介して複数のセンサー41を同時に、一斉に移動させることが可能になる。これにより、複数のセンサー41の保持部材が1つで済むことになり、複数のセンサー41の移動のための駆動手段も1つで済むことになるので、装置内部の構造が簡単になり、部品点数が削減されて、この面からも、コストダウンを図ることができる。
【0051】
また、共通のセンサー取付け・保持部材移動手段が、共通のセンサー取付け・保持部材40を水平移動させる共通のセンサー取付け・保持部材水平移動手段42と、共通のセンサー取付け・保持部材40を昇降させる共通のセンサー取付け・保持部材昇降手段(昇降手段50)とを備えているので、複数のFOUP60の各々に対応させて1つずつ設けられる複数のセンサー41を同時に、一斉に水平移動および昇降させて、マッピングを行なわせ、処理装置1のクリーン空間S内の任意の空間内に退避させ、あるいは復帰させることができる。
【0052】
また、FOUP60内に収納された複数枚の基板70の収納状況を検出するマッピング動作時において、複数のセンサ41の移動が同一スケールで行なわれるので、マッピング動作の制御が簡単になり、信頼性が増し、制御プログラムの作成コストを低減することができる。
【0053】
さらに、カム機構21〜23、37〜39、47〜49を使用したことにより、ドックプレート水平移動手段12の速度減速作用、ドア保持体水平移動手段32の速度減速作用、センサー取付け・保持部材水平移動手段42の速度減速作用が得られ、それぞれ、複数のFOUP60の各開口部61がポートプレート25の対応する開口部26に当接するときのショックを和らげることができる、各ポートドア31が各FOUPドア62に接近するときのそれらの接触による破損を未然に防いで、装置の安全を高めることができる、センサー41と基板70、FOUP60の殻体等との接触による破損を未然に防いで、装置の安全を高めることができる、等々の効果を奏することができる。加えて、カム機構を使用したことにより、これらの水平移動手段12、32、42を低コストで実現することができる。
【0054】
次に、図6および図7に図示される本願の請求項6に記載された発明の一実施形態(実施形態2)について説明する。
図6は、本実施形態2における密閉容器開閉装置の概略側断面図であって、密閉容器が開放された状態を示す図、図2は、同概略平面図である。
【0055】
本実施形態2における密閉容器開閉装置は、実施形態1における密閉容器開閉装置と比較すると、密閉容器がFOUPに代えてSMIFとされている点、このことに起因して、密閉容器の開口部を当接させて処理装置1の内部と連通させる開口部を有するポートプレートが、SMIFの下向きの開口部に合わせるように、水平に配置されていて、SMIFの載置台を兼ねており、これが昇降することにより、SMIFの開口部を遮蔽する遮蔽ドアが開閉されるようになっている点において異なっている。
【0056】
以下、本実施形態2における密閉容器開閉装置(SMIFオープナー)の構造について、詳細に説明する。
本実施形態2におけるSMIFオープナー80は、図6に図示されるように、基体部81と、該基体部81の内部に設置されたSMIFドア受け台箱82と、該SMIFドア受け台箱82を覆う昇降可能なカバー体84と、該基体部81の背板を兼ねて上方に突出する隔壁86と、該隔壁86の上方突出部に形成された開口部87を遮蔽可能で、カバー体84と一体に昇降するシャッター89と、カバー体84を昇降させるカバー体昇降手段100 とから成っている。
【0057】
SMIFドア受け台箱82の天井板をなす台板83は、SMIF90の開口部を遮蔽する遮蔽ドア(SMIFドア)91を受けて、これを保持するドア保持体をなしていて、実施形態1のFOUPオープナー10におけるドア保持体30に対応している。したがって、その内部には、ドア保持体30の構成要素をなすポートドア31と同様に、SMIFドア91をSMIF90の開口部に対して脱着するためのラッチ機構と、保持手段とが収蔵されている。但し、本実施形態2のドア保持体(台板)83は、実施形態1のドア保持体30と異なり、不動である。
【0058】
このドア保持体83は、水平方向に並べて配置された2つのSMIF90(図7参照)にまたがる広い面積を有していて、2つのSMIF90の2つのSMIFドア91が開けられて、SMIF90の内部が開放されたとき、2つのSMIFドア91は、このドア保持体83の上に載置されて保持される。したがって、このドア保持体83は、2つのSMIF90に対して共通の一体の構造のドア保持体をなしている。なお、SMIF90の数は、2つに限られず、3つ以上とされてもよい。
【0059】
カバー体84は、底部が開放された直方体の箱体形状をなしていて、SMIFドア受け台箱82を上方から覆い、昇降可能に構成されている。そして、その天井板をなすポートプレート85は、詳細には図示されないが、2つのSMIF90の各開口部を当接させて、それらの内部を処理装置1内のクリーン空間Sに連通させるための2つの開口部を有している。これらの開口部は、装置不使用時には、前記したドア保持体83により遮蔽されている。
【0060】
このポートプレート85も、図7に図示されるように、水平方向に並べて配置された2つのSMIF90にまたがる広い面積を有していて、2つのSMIF90の2つのSMIFドア91が開けられて、SMIF90の内部が開放されたとき、2つのSMIF90の2つの殻体(ポッド)93は、このポートプレート85の上部に残されて、そこに保持される(図6参照)。したがって、このポートプレート85は、2つのSMIF90に対して共通のポートプレートをなしている。
【0061】
平面視長方形状の一体構造のポートプレート85の上面には、その四周を巡って、ポッドガイド88が設けられている。このポッドガイド88は、ポートプレート85に載置された2つのSMIF90の各々の周囲を取り囲み、これらを脱着するラッチ機構94を内蔵している。ラッチ機構94は、平面視長方形状のSMIF90の対向壁を脱着することができるように、各SMIF90について、2つ設けられている。
【0062】
カバー体84の昇降手段であり、カバー体84の天井板をなすポートプレート85の昇降手段でもある昇降手段100 は、次のようにして構成されている。カバー体84の一側壁板の下端には、ナット部材102 が固着されており、詳細には図示されないが、このナット部材102 と多数のボールを介して螺合し合うネジ棒101 が、基体部81側に回転可能に支持されている。この昇降手段100 は、前記した昇降手段50と同一の構造のものである。また、カバー体84側には、その一対の対向側壁板間に組み付けられた構造板105 に、上下一対のリニアガイド104 が固着されており、隔壁86のオープナー80側下面には、リニアガイド104 と嵌合して摺動し合うガイドレール103 が上下方向に敷設されている。
【0063】
したがって、今、図示されないサーボモータが作動して、ネジ棒101 が回転すると、このネジ棒101 と螺合し合うナット部材102 が固着されたカバー体84が、リニアガイド104 を介してガイドレール103 によりガイドされながら、ネジ棒101 の回転方向に応じて昇降する。
なお、これらネジ棒101 、ナット部材102 を使用した昇降手段100(ボールネジ機構)は、エアモータ等種々の手段を使用した昇降手段に代えられてもよい。
【0064】
次に、本実施形態2のSMIFオープナー80の作動について説明する。
SMIF90は、その一対が図示されない天井走行式の搬送装置のz軸移動手段に取り付けられた2つのハンドに保持されて、SMIFオープナー80のところにまで搬送され、それらの共通の載置台であるポートプレート85の上に、水平方向に並べて載置される(図7参照)。そして、ラッチ機構94により、ポートプレート85に対して不動に固定される。このとき、SMIFドア91は、ドア保持体(台板)83に当接しており、ドア保持体83に内蔵されたラッチ機構が作動して、SMIFドア91をSMIF90の開口部から離脱させる。
【0065】
この状態において、カバー体84の昇降手段100 が作動して、カバー体84およびポートプレート85が上昇すると、SMIFポッド93は、ポートプレート85の上に載置されたまま、これと一体となって上昇し、SMIFドア91は、SMIF90の開口部から完全に外れて、その上に載置されたカセット92とともにドア保持体83上に載置された状態となる。このようにして、SMIFドア91が開かれ、SMIF90が開放される。SMIFドア91は、ドア保持体83に内蔵された保持手段により、そのままの状態に保持される。
【0066】
2つのSMIF90のうちの一方のSMIF90のカセット92の内部には、複数枚の基板70が、上下方向に等間隔に整列されて収納されている。また、他方のSMIF90のカセット92の内部は、空にされている。これらのカセット92には、クリーン空間S内に配置されたクリーンハンドロボットのハンドが、隔壁86の開口部87を通って自由に出入り可能である。
【0067】
2つのSMIF90の各ポッド93内の空間T、カバー体84内の空間U、クリーン空間Sは連通状態にあり、基板70は、保護された雰囲気下で、クリーンハンドロボットにより、カセット92と処理装置1との間を搬送される。すなわち、複数枚の基板70が収納されたカセット92からは、処理前の基板70が、クリーンハンドロボットにより1枚ずつ取り出されて、保護された雰囲気下で、処理装置1に搬入される。また、処理装置1からは、処理を終えた基板70が、同じくクリーンハンドロボットにより1枚ずつ取り出されて、同様の雰囲気下で、空のカセット92内に収納される。
【0068】
本実施形態2の密閉容器開閉装置(SMIFオープナー80)は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
水平方向に並べて配置された複数のSMIF90の複数の開口部を同時に当接させて処理装置1の内部と連通させる複数の開口部を有する共通のポートプレート85を、共通のポートプレート昇降手段100 が、ドア保持体(台板)83に対して昇降させるので、共通のポートプレート昇降手段100 の作動により、共通のポートプレート85を介して複数のSMIF90の複数のSMIFドア91を同時に、一斉に開閉することが可能になる。これにより、SMIF90の開口部を当接させて処理装置1の内部と連通させる開口部を有するポートプレート85が1つで済むことになり、複数のSMIFドア91の開閉のための昇降駆動手段も1つで済むことになるので、装置内部の構造が簡単になり、部品点数が削減されて、大きなコストダウンを図ることができる。また、処理装置1へのSMIFオープナー80の取付け調整がし易くなるとともに、これに要する時間を短縮することができる。
【0069】
本実施形態1、2の密閉容器開閉装置(FOUPオープナー10、SMIFオープナー80)は、前記のように構成され、前記のような種々の効果を奏することができる。
なお、本願の発明は、以上の実施形態に限定されることなく、その発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1ないし請求項5に記載された発明の一実施形態(実施形態1)における密閉容器開閉装置の概略側断面図である。
【図2】同概略正面図であって、一部カバーを除去して内部を見た図である。
【図3】同概略背面図である。
【図4】同密閉容器開閉装置が備えるドア保持体水平移動手段およびセンサー取付け・保持部材水平移動手段の各駆動メカニズムを説明するための図である。
【図5】同密閉容器開閉装置が備える共通のドックプレート水平移動手段の駆動メカニズムを説明するための図である。
【図6】本願の請求項6に記載された発明の一実施形態(実施形態2)における密閉容器開閉装置の概略側断面図であって、密閉容器が開放された状態を示す図である。
【図7】同概略平面図である。
【符号の説明】
1…処理装置、10…FOUPオープナー(FOUP開閉装置)、11…基体部、12…ドックプレート水平移動手段、13…ガイドレール、14…リニアガイド、15…スライド板、15a …連結柱、16…ドックプレート、16a …開口、17…キネマティックピン、18…クランプアーム、19…回転シャフト、20…ギアドモータ、21…アーム、22…カムフォロア、23…カム溝、24…水平基台、25…ポートプレート、26…開口部、27…溝、28…ギアドモータ、30…ドア保持体、30a …背板部、31…ポートドア、32…ドア保持体水平移動手段、33…スライド部材、34…ガイドレール、35…リニアガイド、36…ギアドモータ、37…アーム、38…カムフォロア、39…カム溝、40…センサー取付け・保持部材、41…センサー、42…センサー取付け・保持部材水平移動手段、43…スライド部材、44…ガイドレール、45…リニアガイド、46…ギアドモータ、47…アーム、48…カムフォロア、49…カム溝、50…昇降手段、51…昇降基部材、52…ネジ棒、53…ガイドレール、54…サーボモータ、55…上部支持台、56…下部支持台、60…FOUP、61…開口部、62…FOUPドア(遮蔽ドア)、70…基板、80…SMIFオープナー(SMIF開閉装置)、81…基体部、82…SMIFドア受け台箱、83…ドア保持体(台板)、84…カバー体、85…ポートプレート、86…隔壁、87…開口部、88…ポッドガイド、89…シャッター、90…SMIF、91…SMIFドア、92…カセット、93…SMIFポッド、94…ラッチ機構、100 …カバー体昇降手段、101 …ネジ棒、102 …ナット部材、103 …ガイドレール、104 …リニアガイド、105 …構造板。
Claims (6)
- 複数枚の基板を収納する密閉容器の開口部を遮蔽する遮蔽ドアを保持するドア保持体と、前記密閉容器の開口部を当接させて処理装置の内部と連通させる開口部を有するポートプレートと、を相対移動させることにより、これらドア保持体とポートプレートとを接離させて、前記遮蔽ドアを開閉するようにされてなる密閉容器開閉装置において、
水平方向に並べて配置された複数の前記密閉容器の複数の開口部を遮蔽する複数の前記遮蔽ドアを同時に保持する共通のドア保持体と、
前記共通のドア保持体を前記ポートプレートに対して移動させる共通のドア保持体移動手段と
が設けられたことを特徴とする密閉容器開閉装置。 - 前記共通のドア保持体移動手段は、前記共通のドア保持体を水平移動させる共通のドア保持体水平移動手段と、前記共通のドア保持体を昇降させる共通のドア保持体昇降手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の密閉容器開閉装置。
- 複数の前記密閉容器を載置して、前記ポートプレートに対してその位置決めを行なう共通のドックプレートと、前記共通のドックプレートを水平移動させる共通のドックプレート水平移動手段とがさらに設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の密閉容器開閉装置。
- 複数の前記密閉容器の各々に対応させて1つずつ設けられ、前記密閉容器内に収納された複数枚の基板の収納状況を検出する複数のセンサーと、
複数の前記センサーを取り付ける共通のセンサー取付け・保持部材と、
前記共通のセンサー取付け・保持部材を移動させる共通のセンサー取付け・保持部材移動手段とがさらに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の密閉容器開閉装置。 - 前記共通のセンサー取付け・保持部材移動手段は、前記共通のセンサー取付け・保持部材を水平移動させる共通のセンサー取付け・保持部材水平移動手段と、前記共通のセンサー取付け・保持部材を昇降させる共通のセンサー取付け・保持部材昇降手段とを備えていることを特徴とする請求項4に記載の密閉容器開閉装置。
- 複数枚の基板を収納する密閉容器の開口部を遮蔽する遮蔽ドアを保持するドア保持体と、前記密閉容器の開口部を当接させて処理装置の内部と連通させる開口部を有するポートプレートと、を相対移動させることにより、これらドア保持体とポートプレートとを接離させて、前記遮蔽ドアを開閉するようにされてなる密閉容器開閉装置において、
水平方向に並べて配置された複数の前記密閉容器の複数の開口部を同時に当接させて処理装置の内部と連通させる複数の開口部を有する共通のポートプレートと、
前記共通のポートプレートを前記ドア保持体に対して昇降させる共通のポートプレート昇降手段と
が設けられたことを特徴とする密閉容器開閉装置。
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2002
- 2002-07-15 JP JP2002204939A patent/JP2004047839A/ja not_active Withdrawn
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