JP2004036348A - ガスケット - Google Patents
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Abstract
【課題】幅寸法を調整できると共に、一体として押し込むことができるガスケットとする。
【解決手段】広幅形態と狭幅形態に変位する表面部材10の裏面11に第1部材20と第2部材30を幅方向に離隔して設けたほぼU字状で、前記第1部材20は取付部21と支持部22を備え、前記第2部材30は係止部31を備え、この係止部31を支持部22に係止することが表面部材10が狭幅形態となってガスケット1の幅寸法が小さくなり、表面部材10を押すことで係止部31が支持部22から外れて表面部材10が広幅形態となってガスケット1の幅寸法が大きくなるようにしたガスケット。
【選択図】 図1
【解決手段】広幅形態と狭幅形態に変位する表面部材10の裏面11に第1部材20と第2部材30を幅方向に離隔して設けたほぼU字状で、前記第1部材20は取付部21と支持部22を備え、前記第2部材30は係止部31を備え、この係止部31を支持部22に係止することが表面部材10が狭幅形態となってガスケット1の幅寸法が小さくなり、表面部材10を押すことで係止部31が支持部22から外れて表面部材10が広幅形態となってガスケット1の幅寸法が大きくなるようにしたガスケット。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス、金属、樹脂等からなるパネル材を障子、窓、カーテンウオール等の枠材に嵌め込んで固定するのに用いるガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
枠材を方形枠状に連結し、その枠にガラスからなるパネル材を装着した障子が知られている。
この障子において、枠材のパネル材嵌合溝にパネル材をガスケットを用いて嵌め込んで固定するのが一般的である。
例えば、パネル材嵌合溝の一方の側部とパネル材の一方の表面との間及びパネル材嵌合溝の他方の側部とパネル材の他方の表面との間にガスケットをそれぞれ設けて固定すると共に、そのパネル材嵌合溝とパネル材との間を気密、水密している。
【0003】
前述したパネル材の固定のやり方では、パネル材の厚さが薄いとガスケットによる気密性、水密性が低下し、パネル材の厚さが厚いとガスケットを押し込みづらく施工性が低下する。
このことを解消するガスケットが特開平11−256941号公報に提案される。
このガスケットは、傾斜面を有する第1部材と傾斜した圧接面を有する第2部材を備え、第1部材の傾斜面と第2部材の圧接面を圧接する形態で、第1部材と第2部材の圧接位置をずらすことで幅寸法を調整できる。
前述したガスケットであれば、パネル材の厚さに応じてガスケットの幅寸法を調整し、気密性・水密性の向上、ガスケットを押し込み易く施工性を向上できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来のガスケットは、枠材のパネル材嵌合溝の側部とパネル材の表面との間に、第1部材と第2部材を連結した状態として同時に押し込むことができない。
このために、パネル材嵌合溝の側部とパネル材の表面の一方に第1部材又は第2部材を取付け、この後にパネル材をパネル材嵌合溝内に入れ、最後にパネル材嵌合溝の側部とパネル材の表面の他方とあらかじめ取付けた第1部材又は第2部材との間に、第2部材又は第1部材を押し込んでいるので、パネル材を枠材のパネル材嵌合溝に固定する作業が大変面倒である。
また、ガスケットは第1部材と第2部材の2部材から成るので、製造、運搬、保管が面倒である。
【0005】
また、第1部材と第2部材との圧接位置によっては、第1部材の傾斜面と第2部材の圧接面の圧接部分がガスケット表面に露出することがあり、そのガスケット表面に露出した圧接部分に雨水等が毛細管現象で浸入する恐れがある。
このように、圧接部分に浸入した雨水等は冬季などに凍結してその圧接部分を損傷することがあるから、ガスケット寿命が短くなる。
【0006】
本発明は前述の課題に鑑みなされたものであって、その目的は、幅寸法を調整できること、一体として押し込むことができパネル材を枠材のパネル材嵌合溝に固定する作業が容易であること、製造・運搬・保管が容易であること、ガスケット表面から雨水等がガスケット内部に浸入することがないこと、を満足したガスケットを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、所定の幅と厚さを有し、広幅形態と狭幅形態に変位すると共に、枠材のパネル材嵌合溝の開口縁部とパネル材の表面に接して両者の間を気密・水密する表面部材と、
この表面部材の裏面に幅方向に離隔して一体に設けた第1部材と第2部材を備え、
前記第1部材は、前記パネル材嵌合溝の側部に取付けられる形態で、
前記第2部材は第1部材に保持されて表面部材を狭幅形態とし、かつ上下方向の力が作用すると第1部材に対して移動して表面部材が広幅形態となるようにしたことを特徴とするガスケットである。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において表面部材は幅方向にほぼ一直線状の広幅形態と、幅方向にほぼく字状の狭幅形態とに変位し、
第1部材は表面部材の幅方向一側寄りで、かつ支持部を備え、第2部材は表面部材の幅方向他側寄りで、かつ係止部を備え、この係止部を支持部に係止することで表面部材が前記狭幅形態となると共に、表面部材の幅方向他側寄りを押すと係止部が支持部から外れて表面部材が広幅形態となるようにしたガスケットである。
【0009】
第3の発明は、第1又は第2の発明において第2部材はパネル材の表面に接すると共に、表面部材とともに幅方向に変位して表面部材の幅方向他端部と常にほぼ面一であるガスケットである。
【0010】
【作 用】
第1の発明によれば、表面部材を広幅形態、狭幅形態とすることでガスケットの幅寸法を調整できる。
ガスケットは表面部材と第1部材と第2部材を備えていると共に、それらは一体であるから、枠材のパネル材嵌合溝の開口縁部、側部とパネル材の表面との間に一体として押し込むことができ、パネル材を枠材のパネル材嵌合溝に固定する作業が容易である。
しかも、ガスケットの製造、運搬、保管が容易である。
表面部材の表面がガスケットの表面であり、その表面部材の表面は幅方向に連続しているから、ガスケットの表面から雨水等がガスケット内部に浸入することがなく、ガスケットの寿命が長い。
【0011】
第2の発明によれば、係止部を支持部に係止した狭幅形態で表面部材の幅方向一側寄りを押すことで第1部材をパネル材嵌合溝の側部に取付け支持し、パネル材の厚さが薄い場合には表面部材の幅方向他側寄りを押して係止部を支持部から外すことで表面部材を広幅形態としてパネル材表面に接することができる。
【0012】
第3の発明によれば、表面部材とともに第2部材がパネル材の表面に接するので、気密性、水密性が向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、ガスケット1は、表面部材10と、この表面部材10の裏面11に幅方向に離隔して一体的に設けられた第1部材20、第2部材30を備え、その表面部材10の幅がガスケット1の幅寸法である。この実施の形態ではガスケット1はほぼU字形態であるが、それに限ることはない。
前記表面部材10は図1に示す広幅形態と図2に示す狭幅形態に変位可能で、その表面12は幅方向全長に亘って連続している。
この表面部材10は図3に示すように、枠材40におけるパネル材嵌合溝41の開口縁部42とパネル材50の側面50aにそれぞれ接触、好ましくは圧接して両者の間を気密・水密する。
【0014】
前記第1部材20は、図3に示すように枠材40におけるパネル材嵌合溝41の側部43(前述の開口縁部42と連続した部分)に取付けられる。つまり、前記第1部材20はガスケット1を前述のパネル材嵌合溝41の側部43に取付けて支持するものである。
【0015】
前記第2部材30は第1部材20に表面部材10の厚さ方向(以下上下方向という)に動かないように支持されると共に、所定の大きさの上下方向の力で上下方向に移動し、第2部材30が第1部材20に対して上下方向に動かないように支持されると図2に示すように表面部材10が狭幅形態に保持され、第2部材30が第1部材20に対して上下方向に移動すると図1に示すように表面部材10が広幅形態となる。
つまり、第2部材30は第1部材20に支持されて表面部材10を狭幅形態とし、上下方向の力が作用すると移動して表面部材10を広幅形態とする。
【0016】
このようであるから、第2部材30を第1部材20に支持すると表面部材10が図2に示すように狭幅形態となり、ガスケット1の幅寸法はH2となる。
第2部材30を上下方向の力で第1部材20に対して移動(図示では下方に移動)すると表面部材10が図1に示す広幅形態となり、ガスケット1の幅寸法がH1(H1>H2)となる。
【0017】
次に、各部材の具体形状の一例を説明する。
前記表面部材10は所定の幅Hと厚さTを有する断面ほぼ長方形状で、外力の作用しない自由状態の時には図1に示すように幅方向に亘ってほぼ一直線の形態、つまり前述の広幅形態で、厚さ方向の外力によって折曲変位して図2に示すように幅方向にほぼく字状の形態、つまり前述の狭幅形態となる。
前記表面部材10の表面12は平坦面であり、雨水等が表面12に沿ってスムーズに流れるようにしてある。なお、表面12は平坦面に限ることはなく、凹凸などがあっても良い。
【0018】
前記第1部材20は表面部材10の幅方向一側寄りに設けられ、取付部21と支持部22を備え、その取付部21を前述のパネル材嵌合溝41の側部43に取付け支持され、支持部22が第2部材30と対向する。
この実施の形態では前記取付部21は、幅方向一側面23、この一側面23よりも突出した突条24、この突条24を変形し易くする凹部25、突条24と連続し斜面となった押し込み面26を有する形態で、前述したパネル材嵌合溝41の側部43とパネル材50の表面50aとの間に押し込み易いと共に、その突条24が図3に示すように前述の側部43の下面と対向してガスケット1が抜け出し難くしている。
【0019】
前記第1部材20の幅方向他側面(第2部材30と対向する面)27には複数の突出片28を上下方向(表面部材10の厚さ方向)に間隔を置いて有し、この突出片28の上面が前述の支持部22を形成する。
つまり、この実施の形態では支持部22が上下方向に間隔を置いて複数有する。
なお、取付部21は前述の形態に限ることはない。
【0020】
前記第2部材30は表面部材10の幅方向他端寄りに設けられ、その下端部は尖端形状で、前述の第1部材20の支持部22に係止する係止部31としてある。この係止部31は下向きの力で支持部22から外れるようにしてある。例えば支持部22(突出片28の上面)を円弧形状としてある。
第2部材30の幅方向一側面32にはガイド突部33が上下方向に間隔を置いて複数有し、このガイド突部33は前記突出片28の上面に接する斜面33aを有し、その斜面33aが突出片28の上面に当たることで第2部材30に幅方向他側に向かう力が作用し、係止部31が支持部22から外れ易くしてある。
【0021】
前記第2部材30は、この実施の形態では図3に示すように表面部材10の幅方向他端部とほぼ面一、好ましくは面一で、パネル材50の表面50aに接する、好ましくは圧接して気密・水密すると共に、表面部材10ととも幅方向に変位して常時ほぼ面一、好ましくは面一であるが、これに限ることはない。
具体的には、前記第2部材30の幅方向他側面(パネル材50側の面)34には複数の突片35が上下方向に間隔を置いて一体に設けてあり、この突片35がパネル材50の表面50aに接触、好ましくは圧接する。
つまり、突片35は表面部材10の幅方向他端部とほぼ面一、好ましくは面一である。
【0022】
前記第1部材20は幅広で表面部材10の幅方向には変位し難い形態である。前記表面部材10の裏面11には第1部材20の幅方向他側面27と連続して切欠部13が形成され、表面部材20はこの切欠部13を境として第2部材30側(幅方向他側部寄り)が屈曲変形し易くしてある。
前記第2部材30は第1部材20よりも幅が狭く、表面部材10の幅方向に湾曲変形し易い。
この第2部材30の幅方向一側面(第1部材20と対向する面)32における表面部材10の裏面11と連続した部分が切欠きされ、その切欠部36で第2部材30は表面部材10に対して幅方向に変位し易い。
【0023】
このようであるから、第2部材30の係止部31を図2に示すように第1部材20の支持部22(突出片28の上面)に係止した時に第2部材30は表面部材10に対して幅方向に変位すると共に、第2部材30自体が幅方向に湾曲変位し、突片35と表面部材10の幅方向他端部がほぼ面一の形態を維持する。
【0024】
次に、パネル材50の固定の仕方を図3に基づいて説明する。
枠材40のパネル材嵌合溝41における他方の側部44の溝45にガスケット46を取付ける。このガスケット46は従来のガスケットであるが、本発明のガスケット1を用いても良い。
パネル材嵌合溝41の底部に設けたブロック51にパネル材50の端面を接し、このパネル材50の他方の側面50aをガスケット46に接する。
ガスケット1を図2に示す狭幅形態とし、表面部材10の第1部材20寄り部分(幅方向一側寄り部分)を押してパネル材50の表面50aとパネル材嵌合溝41の一方の側部43との間にガスケット1を押し込む。
【0025】
パネル材50の厚さが厚い場合にはガスケット1を所定位置(第1部材20がパネル材嵌合溝41の側部43に取付け完了する位置)まで押し込みすると、ガスケット1は図2に示す表面部材10が狭幅形態のままで表面部材10がパネル材嵌合溝41の開口縁部42とパネル材50の表面50aとに接して両者の間を確実に気密・水密する。
パネル材50の厚さが薄い場合には、ガスケット1を前述の所定位置まで押し込んでも表面部材10がパネル材50の表面50aに接しないので、表面部材10の第2部材30寄り部分(幅方向他側寄り部分)を押す。
これによって第2部材30が第1部材20に対して移動して表面部材10は図1に示す広幅形態となるので、その表面部材10がパネル材50の表面50aに接(好ましくは圧接)する。
【0026】
パネル材50は図3に示すように複層ガラスであるが、これに限ることはなく、単板バラス、金属パネル、樹脂パネルでも良い。
また、図3においては本発明のガスケット1を室内側にのみ設けてあるが、室外側にのみ設けても良いことは勿論である。
【0027】
前述の実施の形態では、ガスケット1を押し込んだ後に表面部材10の幅を変えるようにしたが、ガスケット1を押し込む以前に表面部材10の幅を変えることもできる。
【0028】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、表面部材を広幅形態、狭幅形態とすることでガスケットの幅寸法を調整できる。
ガスケットは表面部材と第1部材と第2部材を備えていると共に、それらは一体であるから、枠材のパネル材嵌合溝の開口縁部、側部とパネル材の表面との間に一体として押し込むことができ、パネル材を枠材のパネル材嵌合溝に固定する作業が容易である。
しかも、ガスケットの製造、運搬、保管が容易である。
表面部材の表面がガスケットの表面であり、その表面部材の表面は幅方向に連続しているから、ガスケットの表面から雨水等がガスケット内部に浸入することがなく、ガスケットの寿命が長い。
【0029】
請求項2に係る発明によれば、係止部を支持部に係止した狭幅形態で表面部材の幅方向一側寄りを押すことで第1部材をパネル材嵌合溝の側部に取付け支持し、パネル材の厚さが薄い場合には表面部材の幅方向他側寄りを押して係止部を支持部から外すことで表面部材を広幅形態としてパネル材表面に接することができる。
【0030】
請求項3に係る発明によれば、表面部材とともに第2部材がパネル材の表面に接するので、気密性、水密性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】幅寸法が大きい状態のガスケットの断面図である。
【図2】幅寸法が小さい状態のガスケットの断面図である。
【図3】枠材にパネル材を固定した状態の断面図である。
【符号の説明】
1…ガスケット、10…表面部材、11…裏面、12…表面、20…第1部材、21…取付部、22…支持部、30…第2部材、31…係止部、40…枠材、41…パネル材嵌合溝、42…開口縁部、43…側部、50…パネル材、50a…表面。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス、金属、樹脂等からなるパネル材を障子、窓、カーテンウオール等の枠材に嵌め込んで固定するのに用いるガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
枠材を方形枠状に連結し、その枠にガラスからなるパネル材を装着した障子が知られている。
この障子において、枠材のパネル材嵌合溝にパネル材をガスケットを用いて嵌め込んで固定するのが一般的である。
例えば、パネル材嵌合溝の一方の側部とパネル材の一方の表面との間及びパネル材嵌合溝の他方の側部とパネル材の他方の表面との間にガスケットをそれぞれ設けて固定すると共に、そのパネル材嵌合溝とパネル材との間を気密、水密している。
【0003】
前述したパネル材の固定のやり方では、パネル材の厚さが薄いとガスケットによる気密性、水密性が低下し、パネル材の厚さが厚いとガスケットを押し込みづらく施工性が低下する。
このことを解消するガスケットが特開平11−256941号公報に提案される。
このガスケットは、傾斜面を有する第1部材と傾斜した圧接面を有する第2部材を備え、第1部材の傾斜面と第2部材の圧接面を圧接する形態で、第1部材と第2部材の圧接位置をずらすことで幅寸法を調整できる。
前述したガスケットであれば、パネル材の厚さに応じてガスケットの幅寸法を調整し、気密性・水密性の向上、ガスケットを押し込み易く施工性を向上できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来のガスケットは、枠材のパネル材嵌合溝の側部とパネル材の表面との間に、第1部材と第2部材を連結した状態として同時に押し込むことができない。
このために、パネル材嵌合溝の側部とパネル材の表面の一方に第1部材又は第2部材を取付け、この後にパネル材をパネル材嵌合溝内に入れ、最後にパネル材嵌合溝の側部とパネル材の表面の他方とあらかじめ取付けた第1部材又は第2部材との間に、第2部材又は第1部材を押し込んでいるので、パネル材を枠材のパネル材嵌合溝に固定する作業が大変面倒である。
また、ガスケットは第1部材と第2部材の2部材から成るので、製造、運搬、保管が面倒である。
【0005】
また、第1部材と第2部材との圧接位置によっては、第1部材の傾斜面と第2部材の圧接面の圧接部分がガスケット表面に露出することがあり、そのガスケット表面に露出した圧接部分に雨水等が毛細管現象で浸入する恐れがある。
このように、圧接部分に浸入した雨水等は冬季などに凍結してその圧接部分を損傷することがあるから、ガスケット寿命が短くなる。
【0006】
本発明は前述の課題に鑑みなされたものであって、その目的は、幅寸法を調整できること、一体として押し込むことができパネル材を枠材のパネル材嵌合溝に固定する作業が容易であること、製造・運搬・保管が容易であること、ガスケット表面から雨水等がガスケット内部に浸入することがないこと、を満足したガスケットを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、所定の幅と厚さを有し、広幅形態と狭幅形態に変位すると共に、枠材のパネル材嵌合溝の開口縁部とパネル材の表面に接して両者の間を気密・水密する表面部材と、
この表面部材の裏面に幅方向に離隔して一体に設けた第1部材と第2部材を備え、
前記第1部材は、前記パネル材嵌合溝の側部に取付けられる形態で、
前記第2部材は第1部材に保持されて表面部材を狭幅形態とし、かつ上下方向の力が作用すると第1部材に対して移動して表面部材が広幅形態となるようにしたことを特徴とするガスケットである。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において表面部材は幅方向にほぼ一直線状の広幅形態と、幅方向にほぼく字状の狭幅形態とに変位し、
第1部材は表面部材の幅方向一側寄りで、かつ支持部を備え、第2部材は表面部材の幅方向他側寄りで、かつ係止部を備え、この係止部を支持部に係止することで表面部材が前記狭幅形態となると共に、表面部材の幅方向他側寄りを押すと係止部が支持部から外れて表面部材が広幅形態となるようにしたガスケットである。
【0009】
第3の発明は、第1又は第2の発明において第2部材はパネル材の表面に接すると共に、表面部材とともに幅方向に変位して表面部材の幅方向他端部と常にほぼ面一であるガスケットである。
【0010】
【作 用】
第1の発明によれば、表面部材を広幅形態、狭幅形態とすることでガスケットの幅寸法を調整できる。
ガスケットは表面部材と第1部材と第2部材を備えていると共に、それらは一体であるから、枠材のパネル材嵌合溝の開口縁部、側部とパネル材の表面との間に一体として押し込むことができ、パネル材を枠材のパネル材嵌合溝に固定する作業が容易である。
しかも、ガスケットの製造、運搬、保管が容易である。
表面部材の表面がガスケットの表面であり、その表面部材の表面は幅方向に連続しているから、ガスケットの表面から雨水等がガスケット内部に浸入することがなく、ガスケットの寿命が長い。
【0011】
第2の発明によれば、係止部を支持部に係止した狭幅形態で表面部材の幅方向一側寄りを押すことで第1部材をパネル材嵌合溝の側部に取付け支持し、パネル材の厚さが薄い場合には表面部材の幅方向他側寄りを押して係止部を支持部から外すことで表面部材を広幅形態としてパネル材表面に接することができる。
【0012】
第3の発明によれば、表面部材とともに第2部材がパネル材の表面に接するので、気密性、水密性が向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、ガスケット1は、表面部材10と、この表面部材10の裏面11に幅方向に離隔して一体的に設けられた第1部材20、第2部材30を備え、その表面部材10の幅がガスケット1の幅寸法である。この実施の形態ではガスケット1はほぼU字形態であるが、それに限ることはない。
前記表面部材10は図1に示す広幅形態と図2に示す狭幅形態に変位可能で、その表面12は幅方向全長に亘って連続している。
この表面部材10は図3に示すように、枠材40におけるパネル材嵌合溝41の開口縁部42とパネル材50の側面50aにそれぞれ接触、好ましくは圧接して両者の間を気密・水密する。
【0014】
前記第1部材20は、図3に示すように枠材40におけるパネル材嵌合溝41の側部43(前述の開口縁部42と連続した部分)に取付けられる。つまり、前記第1部材20はガスケット1を前述のパネル材嵌合溝41の側部43に取付けて支持するものである。
【0015】
前記第2部材30は第1部材20に表面部材10の厚さ方向(以下上下方向という)に動かないように支持されると共に、所定の大きさの上下方向の力で上下方向に移動し、第2部材30が第1部材20に対して上下方向に動かないように支持されると図2に示すように表面部材10が狭幅形態に保持され、第2部材30が第1部材20に対して上下方向に移動すると図1に示すように表面部材10が広幅形態となる。
つまり、第2部材30は第1部材20に支持されて表面部材10を狭幅形態とし、上下方向の力が作用すると移動して表面部材10を広幅形態とする。
【0016】
このようであるから、第2部材30を第1部材20に支持すると表面部材10が図2に示すように狭幅形態となり、ガスケット1の幅寸法はH2となる。
第2部材30を上下方向の力で第1部材20に対して移動(図示では下方に移動)すると表面部材10が図1に示す広幅形態となり、ガスケット1の幅寸法がH1(H1>H2)となる。
【0017】
次に、各部材の具体形状の一例を説明する。
前記表面部材10は所定の幅Hと厚さTを有する断面ほぼ長方形状で、外力の作用しない自由状態の時には図1に示すように幅方向に亘ってほぼ一直線の形態、つまり前述の広幅形態で、厚さ方向の外力によって折曲変位して図2に示すように幅方向にほぼく字状の形態、つまり前述の狭幅形態となる。
前記表面部材10の表面12は平坦面であり、雨水等が表面12に沿ってスムーズに流れるようにしてある。なお、表面12は平坦面に限ることはなく、凹凸などがあっても良い。
【0018】
前記第1部材20は表面部材10の幅方向一側寄りに設けられ、取付部21と支持部22を備え、その取付部21を前述のパネル材嵌合溝41の側部43に取付け支持され、支持部22が第2部材30と対向する。
この実施の形態では前記取付部21は、幅方向一側面23、この一側面23よりも突出した突条24、この突条24を変形し易くする凹部25、突条24と連続し斜面となった押し込み面26を有する形態で、前述したパネル材嵌合溝41の側部43とパネル材50の表面50aとの間に押し込み易いと共に、その突条24が図3に示すように前述の側部43の下面と対向してガスケット1が抜け出し難くしている。
【0019】
前記第1部材20の幅方向他側面(第2部材30と対向する面)27には複数の突出片28を上下方向(表面部材10の厚さ方向)に間隔を置いて有し、この突出片28の上面が前述の支持部22を形成する。
つまり、この実施の形態では支持部22が上下方向に間隔を置いて複数有する。
なお、取付部21は前述の形態に限ることはない。
【0020】
前記第2部材30は表面部材10の幅方向他端寄りに設けられ、その下端部は尖端形状で、前述の第1部材20の支持部22に係止する係止部31としてある。この係止部31は下向きの力で支持部22から外れるようにしてある。例えば支持部22(突出片28の上面)を円弧形状としてある。
第2部材30の幅方向一側面32にはガイド突部33が上下方向に間隔を置いて複数有し、このガイド突部33は前記突出片28の上面に接する斜面33aを有し、その斜面33aが突出片28の上面に当たることで第2部材30に幅方向他側に向かう力が作用し、係止部31が支持部22から外れ易くしてある。
【0021】
前記第2部材30は、この実施の形態では図3に示すように表面部材10の幅方向他端部とほぼ面一、好ましくは面一で、パネル材50の表面50aに接する、好ましくは圧接して気密・水密すると共に、表面部材10ととも幅方向に変位して常時ほぼ面一、好ましくは面一であるが、これに限ることはない。
具体的には、前記第2部材30の幅方向他側面(パネル材50側の面)34には複数の突片35が上下方向に間隔を置いて一体に設けてあり、この突片35がパネル材50の表面50aに接触、好ましくは圧接する。
つまり、突片35は表面部材10の幅方向他端部とほぼ面一、好ましくは面一である。
【0022】
前記第1部材20は幅広で表面部材10の幅方向には変位し難い形態である。前記表面部材10の裏面11には第1部材20の幅方向他側面27と連続して切欠部13が形成され、表面部材20はこの切欠部13を境として第2部材30側(幅方向他側部寄り)が屈曲変形し易くしてある。
前記第2部材30は第1部材20よりも幅が狭く、表面部材10の幅方向に湾曲変形し易い。
この第2部材30の幅方向一側面(第1部材20と対向する面)32における表面部材10の裏面11と連続した部分が切欠きされ、その切欠部36で第2部材30は表面部材10に対して幅方向に変位し易い。
【0023】
このようであるから、第2部材30の係止部31を図2に示すように第1部材20の支持部22(突出片28の上面)に係止した時に第2部材30は表面部材10に対して幅方向に変位すると共に、第2部材30自体が幅方向に湾曲変位し、突片35と表面部材10の幅方向他端部がほぼ面一の形態を維持する。
【0024】
次に、パネル材50の固定の仕方を図3に基づいて説明する。
枠材40のパネル材嵌合溝41における他方の側部44の溝45にガスケット46を取付ける。このガスケット46は従来のガスケットであるが、本発明のガスケット1を用いても良い。
パネル材嵌合溝41の底部に設けたブロック51にパネル材50の端面を接し、このパネル材50の他方の側面50aをガスケット46に接する。
ガスケット1を図2に示す狭幅形態とし、表面部材10の第1部材20寄り部分(幅方向一側寄り部分)を押してパネル材50の表面50aとパネル材嵌合溝41の一方の側部43との間にガスケット1を押し込む。
【0025】
パネル材50の厚さが厚い場合にはガスケット1を所定位置(第1部材20がパネル材嵌合溝41の側部43に取付け完了する位置)まで押し込みすると、ガスケット1は図2に示す表面部材10が狭幅形態のままで表面部材10がパネル材嵌合溝41の開口縁部42とパネル材50の表面50aとに接して両者の間を確実に気密・水密する。
パネル材50の厚さが薄い場合には、ガスケット1を前述の所定位置まで押し込んでも表面部材10がパネル材50の表面50aに接しないので、表面部材10の第2部材30寄り部分(幅方向他側寄り部分)を押す。
これによって第2部材30が第1部材20に対して移動して表面部材10は図1に示す広幅形態となるので、その表面部材10がパネル材50の表面50aに接(好ましくは圧接)する。
【0026】
パネル材50は図3に示すように複層ガラスであるが、これに限ることはなく、単板バラス、金属パネル、樹脂パネルでも良い。
また、図3においては本発明のガスケット1を室内側にのみ設けてあるが、室外側にのみ設けても良いことは勿論である。
【0027】
前述の実施の形態では、ガスケット1を押し込んだ後に表面部材10の幅を変えるようにしたが、ガスケット1を押し込む以前に表面部材10の幅を変えることもできる。
【0028】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、表面部材を広幅形態、狭幅形態とすることでガスケットの幅寸法を調整できる。
ガスケットは表面部材と第1部材と第2部材を備えていると共に、それらは一体であるから、枠材のパネル材嵌合溝の開口縁部、側部とパネル材の表面との間に一体として押し込むことができ、パネル材を枠材のパネル材嵌合溝に固定する作業が容易である。
しかも、ガスケットの製造、運搬、保管が容易である。
表面部材の表面がガスケットの表面であり、その表面部材の表面は幅方向に連続しているから、ガスケットの表面から雨水等がガスケット内部に浸入することがなく、ガスケットの寿命が長い。
【0029】
請求項2に係る発明によれば、係止部を支持部に係止した狭幅形態で表面部材の幅方向一側寄りを押すことで第1部材をパネル材嵌合溝の側部に取付け支持し、パネル材の厚さが薄い場合には表面部材の幅方向他側寄りを押して係止部を支持部から外すことで表面部材を広幅形態としてパネル材表面に接することができる。
【0030】
請求項3に係る発明によれば、表面部材とともに第2部材がパネル材の表面に接するので、気密性、水密性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】幅寸法が大きい状態のガスケットの断面図である。
【図2】幅寸法が小さい状態のガスケットの断面図である。
【図3】枠材にパネル材を固定した状態の断面図である。
【符号の説明】
1…ガスケット、10…表面部材、11…裏面、12…表面、20…第1部材、21…取付部、22…支持部、30…第2部材、31…係止部、40…枠材、41…パネル材嵌合溝、42…開口縁部、43…側部、50…パネル材、50a…表面。
Claims (3)
- 所定の幅と厚さを有し、広幅形態と狭幅形態に変位すると共に、枠材のパネル材嵌合溝の開口縁部とパネル材の表面に接して両者の間を気密・水密する表面部材と、
この表面部材の裏面に幅方向に離隔して一体に設けた第1部材と第2部材を備え、
前記第1部材は、前記パネル材嵌合溝の側部に取付けられる形態で、
前記第2部材は第1部材に保持されて表面部材を狭幅形態とし、かつ上下方向の力が作用すると第1部材に対して移動して表面部材が広幅形態となるようにしたことを特徴とするガスケット。 - 表面部材は幅方向にほぼ一直線状の広幅形態と、幅方向にほぼく字状の狭幅形態とに変位し、
第1部材は表面部材の幅方向一側寄りで、かつ支持部を備え、第2部材は表面部材の幅方向他側寄りで、かつ係止部を備え、この係止部を支持部に係止することで表面部材が前記狭幅形態となると共に、表面部材の幅方向他側寄りを押すと係止部が支持部から外れて表面部材が広幅形態となるようにした請求項1記載のガスケット。 - 第2部材はパネル材の表面に接すると共に、表面部材とともに幅方向に変位して表面部材の幅方向他端部と常にほぼ面一である請求項1又は2記載のガスケット。
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